JP2004154907A - 多軸工作機械の熱変位補正方法および装置 - Google Patents
多軸工作機械の熱変位補正方法および装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】工作機械における発熱による複雑な主軸の変位を適切に補正し、高精度の加工が可能な多軸工作機械の熱変位補正方法および熱変位補正装置を提供する。
【解決手段】本発明の熱変位補正方法は、主軸旋回型多軸工作機械のベッド(4)、コラム(2)、主軸頭(10)などの発熱上の主要部に温度センサ(101〜105)を取り付ける過程と、主軸回転による温度上昇時、環境温度の上昇時のそれぞれについての各部の温度変化およびこの温度変化に伴う変位を測定する過程と、温度変化と変位との関係をNC装置(30)の演算部(150)により重回帰分析することにより補正式を得る過程と、実稼働時に得られた温度データを前記補正式に代入して予測変位を求める過程と、この予測変位をもとに位置補正値を求めて工作機械へ送出する過程とを備える。熱変位補正装置はこの方法の各過程に対応する処理部分を備える。
【選択図】 図3
【解決手段】本発明の熱変位補正方法は、主軸旋回型多軸工作機械のベッド(4)、コラム(2)、主軸頭(10)などの発熱上の主要部に温度センサ(101〜105)を取り付ける過程と、主軸回転による温度上昇時、環境温度の上昇時のそれぞれについての各部の温度変化およびこの温度変化に伴う変位を測定する過程と、温度変化と変位との関係をNC装置(30)の演算部(150)により重回帰分析することにより補正式を得る過程と、実稼働時に得られた温度データを前記補正式に代入して予測変位を求める過程と、この予測変位をもとに位置補正値を求めて工作機械へ送出する過程とを備える。熱変位補正装置はこの方法の各過程に対応する処理部分を備える。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は多軸工作機械の熱変位補正装置に関するもので、特に主軸側に旋回軸を有する4軸以上の多軸工作機械に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
工作機械は多くの移動部材を有し、これらを強力な駆動源で駆動するため、多くの発熱がある。この熱は工作機械の各部材の熱膨張を引き起こし、加工精度を低下させる。
【0003】
このため、従来、発熱そのものを減少させる発熱対策、熱交換による発生した熱の除去、ウォーミングアップの実施による熱影響の希釈化、熱対称構造の採用等による熱変位対策がとられてきた。しかし、ある程度の熱変位が生じることは避けられないため、この熱変位を考慮して工作機械の制御を行う熱変位補正装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
【0004】
しかし、この熱変位補正装置は3軸工作機械に関するものであり、直交軸で構成される工作機械を対象としており、回転軸を有し、主軸頭が旋回する装置については全く考慮されていない。
【0005】
すなわち、5軸以上の多軸工作機械においては、駆動源が多いことと、複雑な構造のため、実際の運転時には各部から多くの発熱があり、そのために種々の熱変位を生じ、加工精度に悪影響を与えている。
【0006】
これらは、大別すると▲1▼主軸の発熱による膨張と伸び、▲2▼ヘッド、コラム、ベッドの変形、▲3▼環境温度の変化による全体の変形等であり、これらが複雑に絡み合うことにより、静的精度の数十倍の変位を生じている。このような変位は加工精度に悪影響を与えている。
【0007】
また、6軸工作機械において、主軸回転数に対応する熱補正値をNCに指令する技術も提案されている(例えば、特許文献2)
【0008】
【特許文献1】
特公昭61−598860号
【特許文献2】
特開平5−277894号
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献2に記載されたものは主軸のみに注目して補正を行うものであるため、上述したような複雑な要因で生ずる熱変位についての補正を適切に行うことはできない。
【0010】
そこで、本発明は工作機械における発熱による複雑な主軸の変位を適切に補正し、高精度の加工が可能な多軸工作機械の熱変位補正方法および熱変位補正装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる多軸工作機械の熱変位補正方法によれば、
主軸旋回型多軸工作機械の発熱上の主要部に温度センサを取り付ける過程と、
実稼働時の前に、主軸を回転させて、前記温度センサにより前記発熱上の主要部の 温度変化およびこの温度変化に伴う変位を測定する過程と、
前記温度変化と変位との関係を重回帰分析することにより補正式を得る過程と、
実稼働時に得られた温度データを前記補正式に代入して予測変位を求める過程と、
前記予測変位をもとに位置補正値を求めてNC装置へ送出する過程と、
を備えたことを特徴とする。
【0012】
本発明にかかる多軸工作機械の熱変位補正装置によれば、
主軸旋回型多軸工作機械の発熱上の主要部に取り付けられた複数の温度センサと、
主軸回転による温度上昇時、環境温度の上昇時のそれぞれについて前記発熱上の主要部の温度変化およびこの温度変化に伴う変位を測定する手段と、
前記温度変化と変位との関係を重回帰分析することにより補正式を得るとともに、実稼働時に得られた温度データを前記補正式に代入して予測変位を求める演算部と、
前記予測変位をもとに位置補正値を求めてNC装置へ送出する補正演算部と、
を備えたことを特徴とする。
【0013】
本発明の方法および装置によれば、旋回主軸を有する工作機械に対して、予め実際の運転前に、構造体、環境温度、発熱源における温度と各軸の熱変位を求めておき、稼働時にその関係を反映した補正値をNCに送ることで工作機械の熱変位を高精度で補正するので、高精度の位置補正が可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0015】
図1は本発明が適用される工作機械の一例としての主軸旋回型の門形工作機械の概要を示す斜視図である。
【0016】
この工作機械においては、コラム2には、クロスレール6(図1では蛇腹カバーで覆われている)が水平に架設され、このクロスレール6は上下に昇降可能となっている。このクロスレール6には、サドル8が左右水平方向に移動可能に設置されている。主軸頭10は、モータビルトイン式の主軸ユニットを備え、サドル8に取り付けられている。
【0017】
ベッド4は図1では入子式カバーで覆われているが、このベッド4上にはテーブル12が配置されている。このテーブル12は、パレット14を搭載して前後方向に移動する。
【0018】
図1において、X軸はテーブル12を前後方向に送る制御軸、Y軸はサドル8を左右方向に送る制御軸、Z軸はクロスレール6を上下方向に送る制御軸である。図1の門形工作機械では、これらX軸、Y軸、Z軸が直線軸である。
【0019】
そして、この門形工作機械では、X軸、Y軸、Z軸に加えて、主軸頭10を旋回軸を中心に左右に最大30°旋回させ、テーブル12が1°ごとに角度を割り出すことができるインデックステーブル12が備えられている。また、テーブル12として1°以下の角度で連続的に角度を割り出すことができるロータリーテーブルを搭載することもできるようになっている。主軸頭10の旋回を制御する制御軸がA軸で、テーブル12の割り出しを制御する制御軸がC軸である。
【0020】
図1において、クロスレール6を上下方向に移動させるZ軸の送り機構を駆動するサーボモータが、コラム2の上部の左右にそれぞれ配置されたZ軸サーボモータ15a、15bである。16a、16bは、クロスレール6の移動を案内するガイドレールである。Z軸の送り機構としては、この種の門形工作機械で周知のボールねじ機構が用いられているが、図示は省略されている。
サドル8を左右方向に移動させるY軸の送り機構を駆動するサーボモータが、コラム2の右部に配置されたY軸サーボモータ23である。
【0021】
主軸頭10は油等の冷却剤により冷却される。このために、油冷却装置20が設けられており、冷却油送出ホース21により主軸に油が送出され、冷却作用を終えた油は冷却油帰還ホース22により油冷却装置20に戻る。
【0022】
本発明においては温度と変位の関係を運転前に正確に把握する必要がある。最大の発熱源は主軸を駆動するためのモータと主軸頭10であると考えられるので、主軸を取り付ける軸受と工具を冷却するための冷却油の温度を測定することが重要である。
【0023】
図1は温度センサの取り付けも示しており、第1のセンサは主軸を取り付ける軸受に、第2のセンサはコラム上部に、第3のセンサはコラム下部に、第4のセンサは基準となる環境温度を測定するためにベッド後部に、第5のセンサは油冷却装置20中の冷却油の帰還位置にそれぞれ取り付けられている。
【0024】
また、主軸の熱変位としてZ方向とY方向が測定される。この測定は変位センサを取り付けるようにしても良いし、レーザ測長のような非接触のものを用いても良い。また、熱変位の測定はZ方向とX方向であっても良い。
【0025】
以上のような準備を前提として本発明にかかる熱変位補正方法を説明する。
【0026】
本発明の方法は、旋回主軸を有する工作機械に対して、予め実際の運転前に、構造体、環境温度、発熱源における温度と各軸の熱変位を求めておき、稼働時にその関係を反映した補正値をNCに送ることで工作機械の熱変位を高精度で補正することに特徴がある。
【0027】
まず、予備熱変位試験により熱変位および各部の温度を測定する。この様子は図2のグラフに示されている。
【0028】
主軸を最高回転数である、例えば3000回転で90分間運転、80分間停止のサイクルを2回繰り返し、三度目の3000回転での90分後の各部温度と主軸の熱変位を測定する。
【0029】
この場合の測定点は、前述したように、主軸軸受、コラム上部、コラム下部、基準温度点としてのベッド部、冷却油の帰還部の5箇所である。
【0030】
これらのセンサの出力は、図3に示す演算回路により処理される。
【0031】
図3を参照すると、主軸軸受にとりつけられた第1のセンサ101、コラム部等の機体部に取り付けられた第2および第3のセンサ102および103、コラム背面部に取り付けられた基準温度用の第4のセンサ104、冷却用の冷却油の帰還部に取り付けられた第5のセンサ105からの出力信号がこの回路に入力され、それぞれセンサに対応して設けられた増幅器111〜115により増幅され、各増幅器の出力はセレクタ120に入力される。
【0032】
セレクタ120ではいずれかの増幅器出力が順次選択され、選択された増幅器出力はA/D変換器130でディジタルデータに変換され、、バッファ140を経てCPU150で演算が行われる。この演算はプログラムメモリ(PM)160に格納された後述する演算プログラムに基づいて行われ、演算結果はデータメモリ(DM)170に格納され、実際の運転時の位置補正演算のために用いられる。
【0033】
予備熱変位試験の結果得られた各部における変位を図2のグラフに示す。
【0034】
この図から、回転開始時および回転停止時に、Y軸およびZ軸が瞬間的に大きく移動していることがわかる。これは主軸の遠心力の影響によるものと考えられ、熱による変位ではない。しかも、この変位には再現性があるため、回転数を変えた瞬間にNC側で補正を行うことが可能である。
【0035】
よって、この変位は補正量を求めるデータには含めないこととする。このため、回転数を変えた後の適当な期間の位置データは取り込まないように演算プログラムが設計されている。
【0036】
次に、熱変位および各部温度のデータを結合させ、重回帰分析を実施し、補正式を算出する。
【0037】
重回帰分析とはP個の説明変数(独立変数)とある目的変数(従属変数)の間に式を当てはめ、目的変数の変動が説明変数の変動によってどの程度影響されるかを分析する手法である。
【0038】
この場合、当てはめる式を重回帰式と呼び、本実施の形態の場合、次式で表され、この演算式もプログラムメモリ160中に格納されている。
【0039】
Y1=a1t1+b1t2+c1t3+d1t4+e1t5+f (式1)
ここで、Y1は1軸目の予測熱変位、t1ないしt5は各部の温度(説明変数)である。
【0040】
また、a1ないしe1は偏回帰係数と称されるもので、各説明変数の単位が一つ変動するごとに目的変数に与える影響を示す。なお、fは定数項である。
【0041】
この重回帰式検定は、分散分析、すなわち最小二乗法で行われ、係数a1−f1が決定され、前述したデータメモリ170に格納される。係数決定後には該当する温度データを代入することにより、予測熱変位を得ることができる。
【0042】
図3の例で、目的変数をZ軸変位量に、説明変数を前述した5箇所の測定点での測定温度とすれば、求められた偏回帰係数を用いて、例えば次の式2のように表される。
【0043】
Z1=−3.86832×t1−10.8585×t2+125.2281×t3−34.4412×t4−79.0242×t5+97.97987 (式2)
以上のような処理は各軸について行われる。決定された各軸の偏回帰係数は装置内の記憶装置に記憶される。なお、必要に応じ、測定点の数を増加させても良い。そして、各軸ごとの重回帰式の偏回帰係数が決定された段階で、測定点での測定温度を代入すれば、予測熱変位が求まることになる。
【0044】
次に、NC装置30内で補正処理がどのようにして行われるかを図4のフローチャートを参照して説明する。この処理は主にCPU150により行われる。
【0045】
まず、プログラムの1ブロックを読み込みこれを解釈する(ステップS1)。
【0046】
この解釈によりこのブロック内に軸移動指令があるかどうかを確かめ(ステップS2)、ないときには補正処理を行わず次のプログラムブロックに移行する(ステップS6,S7)。
【0047】
一方、軸移動指令があるときには各軸の補正値dZおよびdYを計算する(ステップS3)。この補正値算出の際には前述した予測熱変位の式に現実の稼働により得られた温度値を代入することにより求めるられる。
【0048】
なお、図5に示すように、本実施の形態では主軸頭10はX軸まわりの旋回のみでZ軸に対する旋回はないので、次の関係が成立する。
【0049】
dY=δ*COS(90+A)=−δ*SIN(A) (式3)
dZ=δ*SIN(90+A)=δ*COS(A) (式4)
ただし、dY:Y軸方向の補正量
dZ:Z軸方向の補正量
δ:主軸方向の補正量
A:X軸まわりの回転角度
次に各軸の補正値に基づいて新たな位置指令を発する(ステップS4)。すなわち、現在の値をZ、Yとすれば、補正処理後の位置Z’、Y’は
Z’=Z+dZ (式5)
Y’=Y+dY (式6)
となる。
【0050】
この値に基づいてNCプログラムの1ブロック内の軸移動指令がNC装置に送出される(ステップS5)。なお、特に図示はしていないが、主軸に対しては別途主軸回転数が指令される。
【0051】
以下、同様の処理がプログラムの各ブロックについて全ブロックの処理が終了されるまで続けられ(ステップS6、S7)、この結果、温度変化に応じた適切な主軸位置補正がなされることになる。この場合、加工が進むにつれて温度が変化していくが、プログラムブロックに進行に伴って検出温度が反映された補正がリアルタイムで行われることになる。
【0052】
以上の実施の形態では4軸の門形工作機械を例にとって説明したが、本発明は4軸以上の主軸旋回型多軸工作機械であれば、どのような工作機械にも適用することができる。
【0053】
この場合、主軸方向がY軸まわりの旋回とZ軸まわりの旋回を含む工作機械の場合には、次のような関係が成立する。
【0054】
dX=δ*SIN(B)*COS(C) (式7)
dY=δ*SIN(C) (式8)
dZ=δ*COS(B)*COS(A) (式9)
ただし、dX:X軸方向の補正量
dY:Y軸方向の補正量
dZ:Z軸方向の補正量
δ:主軸方向の補正量
B:Y軸まわりの回転角度
C:Z軸まわりの回転角度
また、演算すべき熱変位の方向は対象とする工作機械の構造に応じて適宜選択することができる。
【0055】
【発明の効果】
本発明によれば、主軸頭に旋回軸を有する多軸工作機械において、予め実際の運転前に、構造体、環境温度、発熱源における温度と主軸の熱変位を求めておき、稼働時にその関係を反映した補正値をNCに送るようにしているので、工作機械の熱変位を高精度で補正することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される工作機械の一例である門形工作機械の一例の概略外観および温度センサの取り付け位置を示す斜視図である。
【図2】予備熱変位試験の様子を示すグラフである。
【図3】温度センサ出力信号を取り込む構成を示す回路図である。
【図4】補正処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】主軸頭の傾斜を示す説明図である。
【符号の説明】
2 コラム
4 ベッド
6 クロスレール
8 サドル
10 主軸頭
12 テーブル
14 パレット
15a、15b Z軸サーボモータ
16a16b ガイドレール
20 油冷却装置
21 冷却油送出ホース
22 冷却油帰還ホース
23 Y軸サーボモータ
30 NC装置
101〜105 温度センサ
111〜115 増幅器
120 セレクタ
130 A/D変換器
140 I/O部
141 バッファ
150 CPU
160 プログラムメモリ
170 データメモリ
【発明の属する技術分野】
本発明は多軸工作機械の熱変位補正装置に関するもので、特に主軸側に旋回軸を有する4軸以上の多軸工作機械に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
工作機械は多くの移動部材を有し、これらを強力な駆動源で駆動するため、多くの発熱がある。この熱は工作機械の各部材の熱膨張を引き起こし、加工精度を低下させる。
【0003】
このため、従来、発熱そのものを減少させる発熱対策、熱交換による発生した熱の除去、ウォーミングアップの実施による熱影響の希釈化、熱対称構造の採用等による熱変位対策がとられてきた。しかし、ある程度の熱変位が生じることは避けられないため、この熱変位を考慮して工作機械の制御を行う熱変位補正装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
【0004】
しかし、この熱変位補正装置は3軸工作機械に関するものであり、直交軸で構成される工作機械を対象としており、回転軸を有し、主軸頭が旋回する装置については全く考慮されていない。
【0005】
すなわち、5軸以上の多軸工作機械においては、駆動源が多いことと、複雑な構造のため、実際の運転時には各部から多くの発熱があり、そのために種々の熱変位を生じ、加工精度に悪影響を与えている。
【0006】
これらは、大別すると▲1▼主軸の発熱による膨張と伸び、▲2▼ヘッド、コラム、ベッドの変形、▲3▼環境温度の変化による全体の変形等であり、これらが複雑に絡み合うことにより、静的精度の数十倍の変位を生じている。このような変位は加工精度に悪影響を与えている。
【0007】
また、6軸工作機械において、主軸回転数に対応する熱補正値をNCに指令する技術も提案されている(例えば、特許文献2)
【0008】
【特許文献1】
特公昭61−598860号
【特許文献2】
特開平5−277894号
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献2に記載されたものは主軸のみに注目して補正を行うものであるため、上述したような複雑な要因で生ずる熱変位についての補正を適切に行うことはできない。
【0010】
そこで、本発明は工作機械における発熱による複雑な主軸の変位を適切に補正し、高精度の加工が可能な多軸工作機械の熱変位補正方法および熱変位補正装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる多軸工作機械の熱変位補正方法によれば、
主軸旋回型多軸工作機械の発熱上の主要部に温度センサを取り付ける過程と、
実稼働時の前に、主軸を回転させて、前記温度センサにより前記発熱上の主要部の 温度変化およびこの温度変化に伴う変位を測定する過程と、
前記温度変化と変位との関係を重回帰分析することにより補正式を得る過程と、
実稼働時に得られた温度データを前記補正式に代入して予測変位を求める過程と、
前記予測変位をもとに位置補正値を求めてNC装置へ送出する過程と、
を備えたことを特徴とする。
【0012】
本発明にかかる多軸工作機械の熱変位補正装置によれば、
主軸旋回型多軸工作機械の発熱上の主要部に取り付けられた複数の温度センサと、
主軸回転による温度上昇時、環境温度の上昇時のそれぞれについて前記発熱上の主要部の温度変化およびこの温度変化に伴う変位を測定する手段と、
前記温度変化と変位との関係を重回帰分析することにより補正式を得るとともに、実稼働時に得られた温度データを前記補正式に代入して予測変位を求める演算部と、
前記予測変位をもとに位置補正値を求めてNC装置へ送出する補正演算部と、
を備えたことを特徴とする。
【0013】
本発明の方法および装置によれば、旋回主軸を有する工作機械に対して、予め実際の運転前に、構造体、環境温度、発熱源における温度と各軸の熱変位を求めておき、稼働時にその関係を反映した補正値をNCに送ることで工作機械の熱変位を高精度で補正するので、高精度の位置補正が可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0015】
図1は本発明が適用される工作機械の一例としての主軸旋回型の門形工作機械の概要を示す斜視図である。
【0016】
この工作機械においては、コラム2には、クロスレール6(図1では蛇腹カバーで覆われている)が水平に架設され、このクロスレール6は上下に昇降可能となっている。このクロスレール6には、サドル8が左右水平方向に移動可能に設置されている。主軸頭10は、モータビルトイン式の主軸ユニットを備え、サドル8に取り付けられている。
【0017】
ベッド4は図1では入子式カバーで覆われているが、このベッド4上にはテーブル12が配置されている。このテーブル12は、パレット14を搭載して前後方向に移動する。
【0018】
図1において、X軸はテーブル12を前後方向に送る制御軸、Y軸はサドル8を左右方向に送る制御軸、Z軸はクロスレール6を上下方向に送る制御軸である。図1の門形工作機械では、これらX軸、Y軸、Z軸が直線軸である。
【0019】
そして、この門形工作機械では、X軸、Y軸、Z軸に加えて、主軸頭10を旋回軸を中心に左右に最大30°旋回させ、テーブル12が1°ごとに角度を割り出すことができるインデックステーブル12が備えられている。また、テーブル12として1°以下の角度で連続的に角度を割り出すことができるロータリーテーブルを搭載することもできるようになっている。主軸頭10の旋回を制御する制御軸がA軸で、テーブル12の割り出しを制御する制御軸がC軸である。
【0020】
図1において、クロスレール6を上下方向に移動させるZ軸の送り機構を駆動するサーボモータが、コラム2の上部の左右にそれぞれ配置されたZ軸サーボモータ15a、15bである。16a、16bは、クロスレール6の移動を案内するガイドレールである。Z軸の送り機構としては、この種の門形工作機械で周知のボールねじ機構が用いられているが、図示は省略されている。
サドル8を左右方向に移動させるY軸の送り機構を駆動するサーボモータが、コラム2の右部に配置されたY軸サーボモータ23である。
【0021】
主軸頭10は油等の冷却剤により冷却される。このために、油冷却装置20が設けられており、冷却油送出ホース21により主軸に油が送出され、冷却作用を終えた油は冷却油帰還ホース22により油冷却装置20に戻る。
【0022】
本発明においては温度と変位の関係を運転前に正確に把握する必要がある。最大の発熱源は主軸を駆動するためのモータと主軸頭10であると考えられるので、主軸を取り付ける軸受と工具を冷却するための冷却油の温度を測定することが重要である。
【0023】
図1は温度センサの取り付けも示しており、第1のセンサは主軸を取り付ける軸受に、第2のセンサはコラム上部に、第3のセンサはコラム下部に、第4のセンサは基準となる環境温度を測定するためにベッド後部に、第5のセンサは油冷却装置20中の冷却油の帰還位置にそれぞれ取り付けられている。
【0024】
また、主軸の熱変位としてZ方向とY方向が測定される。この測定は変位センサを取り付けるようにしても良いし、レーザ測長のような非接触のものを用いても良い。また、熱変位の測定はZ方向とX方向であっても良い。
【0025】
以上のような準備を前提として本発明にかかる熱変位補正方法を説明する。
【0026】
本発明の方法は、旋回主軸を有する工作機械に対して、予め実際の運転前に、構造体、環境温度、発熱源における温度と各軸の熱変位を求めておき、稼働時にその関係を反映した補正値をNCに送ることで工作機械の熱変位を高精度で補正することに特徴がある。
【0027】
まず、予備熱変位試験により熱変位および各部の温度を測定する。この様子は図2のグラフに示されている。
【0028】
主軸を最高回転数である、例えば3000回転で90分間運転、80分間停止のサイクルを2回繰り返し、三度目の3000回転での90分後の各部温度と主軸の熱変位を測定する。
【0029】
この場合の測定点は、前述したように、主軸軸受、コラム上部、コラム下部、基準温度点としてのベッド部、冷却油の帰還部の5箇所である。
【0030】
これらのセンサの出力は、図3に示す演算回路により処理される。
【0031】
図3を参照すると、主軸軸受にとりつけられた第1のセンサ101、コラム部等の機体部に取り付けられた第2および第3のセンサ102および103、コラム背面部に取り付けられた基準温度用の第4のセンサ104、冷却用の冷却油の帰還部に取り付けられた第5のセンサ105からの出力信号がこの回路に入力され、それぞれセンサに対応して設けられた増幅器111〜115により増幅され、各増幅器の出力はセレクタ120に入力される。
【0032】
セレクタ120ではいずれかの増幅器出力が順次選択され、選択された増幅器出力はA/D変換器130でディジタルデータに変換され、、バッファ140を経てCPU150で演算が行われる。この演算はプログラムメモリ(PM)160に格納された後述する演算プログラムに基づいて行われ、演算結果はデータメモリ(DM)170に格納され、実際の運転時の位置補正演算のために用いられる。
【0033】
予備熱変位試験の結果得られた各部における変位を図2のグラフに示す。
【0034】
この図から、回転開始時および回転停止時に、Y軸およびZ軸が瞬間的に大きく移動していることがわかる。これは主軸の遠心力の影響によるものと考えられ、熱による変位ではない。しかも、この変位には再現性があるため、回転数を変えた瞬間にNC側で補正を行うことが可能である。
【0035】
よって、この変位は補正量を求めるデータには含めないこととする。このため、回転数を変えた後の適当な期間の位置データは取り込まないように演算プログラムが設計されている。
【0036】
次に、熱変位および各部温度のデータを結合させ、重回帰分析を実施し、補正式を算出する。
【0037】
重回帰分析とはP個の説明変数(独立変数)とある目的変数(従属変数)の間に式を当てはめ、目的変数の変動が説明変数の変動によってどの程度影響されるかを分析する手法である。
【0038】
この場合、当てはめる式を重回帰式と呼び、本実施の形態の場合、次式で表され、この演算式もプログラムメモリ160中に格納されている。
【0039】
Y1=a1t1+b1t2+c1t3+d1t4+e1t5+f (式1)
ここで、Y1は1軸目の予測熱変位、t1ないしt5は各部の温度(説明変数)である。
【0040】
また、a1ないしe1は偏回帰係数と称されるもので、各説明変数の単位が一つ変動するごとに目的変数に与える影響を示す。なお、fは定数項である。
【0041】
この重回帰式検定は、分散分析、すなわち最小二乗法で行われ、係数a1−f1が決定され、前述したデータメモリ170に格納される。係数決定後には該当する温度データを代入することにより、予測熱変位を得ることができる。
【0042】
図3の例で、目的変数をZ軸変位量に、説明変数を前述した5箇所の測定点での測定温度とすれば、求められた偏回帰係数を用いて、例えば次の式2のように表される。
【0043】
Z1=−3.86832×t1−10.8585×t2+125.2281×t3−34.4412×t4−79.0242×t5+97.97987 (式2)
以上のような処理は各軸について行われる。決定された各軸の偏回帰係数は装置内の記憶装置に記憶される。なお、必要に応じ、測定点の数を増加させても良い。そして、各軸ごとの重回帰式の偏回帰係数が決定された段階で、測定点での測定温度を代入すれば、予測熱変位が求まることになる。
【0044】
次に、NC装置30内で補正処理がどのようにして行われるかを図4のフローチャートを参照して説明する。この処理は主にCPU150により行われる。
【0045】
まず、プログラムの1ブロックを読み込みこれを解釈する(ステップS1)。
【0046】
この解釈によりこのブロック内に軸移動指令があるかどうかを確かめ(ステップS2)、ないときには補正処理を行わず次のプログラムブロックに移行する(ステップS6,S7)。
【0047】
一方、軸移動指令があるときには各軸の補正値dZおよびdYを計算する(ステップS3)。この補正値算出の際には前述した予測熱変位の式に現実の稼働により得られた温度値を代入することにより求めるられる。
【0048】
なお、図5に示すように、本実施の形態では主軸頭10はX軸まわりの旋回のみでZ軸に対する旋回はないので、次の関係が成立する。
【0049】
dY=δ*COS(90+A)=−δ*SIN(A) (式3)
dZ=δ*SIN(90+A)=δ*COS(A) (式4)
ただし、dY:Y軸方向の補正量
dZ:Z軸方向の補正量
δ:主軸方向の補正量
A:X軸まわりの回転角度
次に各軸の補正値に基づいて新たな位置指令を発する(ステップS4)。すなわち、現在の値をZ、Yとすれば、補正処理後の位置Z’、Y’は
Z’=Z+dZ (式5)
Y’=Y+dY (式6)
となる。
【0050】
この値に基づいてNCプログラムの1ブロック内の軸移動指令がNC装置に送出される(ステップS5)。なお、特に図示はしていないが、主軸に対しては別途主軸回転数が指令される。
【0051】
以下、同様の処理がプログラムの各ブロックについて全ブロックの処理が終了されるまで続けられ(ステップS6、S7)、この結果、温度変化に応じた適切な主軸位置補正がなされることになる。この場合、加工が進むにつれて温度が変化していくが、プログラムブロックに進行に伴って検出温度が反映された補正がリアルタイムで行われることになる。
【0052】
以上の実施の形態では4軸の門形工作機械を例にとって説明したが、本発明は4軸以上の主軸旋回型多軸工作機械であれば、どのような工作機械にも適用することができる。
【0053】
この場合、主軸方向がY軸まわりの旋回とZ軸まわりの旋回を含む工作機械の場合には、次のような関係が成立する。
【0054】
dX=δ*SIN(B)*COS(C) (式7)
dY=δ*SIN(C) (式8)
dZ=δ*COS(B)*COS(A) (式9)
ただし、dX:X軸方向の補正量
dY:Y軸方向の補正量
dZ:Z軸方向の補正量
δ:主軸方向の補正量
B:Y軸まわりの回転角度
C:Z軸まわりの回転角度
また、演算すべき熱変位の方向は対象とする工作機械の構造に応じて適宜選択することができる。
【0055】
【発明の効果】
本発明によれば、主軸頭に旋回軸を有する多軸工作機械において、予め実際の運転前に、構造体、環境温度、発熱源における温度と主軸の熱変位を求めておき、稼働時にその関係を反映した補正値をNCに送るようにしているので、工作機械の熱変位を高精度で補正することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される工作機械の一例である門形工作機械の一例の概略外観および温度センサの取り付け位置を示す斜視図である。
【図2】予備熱変位試験の様子を示すグラフである。
【図3】温度センサ出力信号を取り込む構成を示す回路図である。
【図4】補正処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】主軸頭の傾斜を示す説明図である。
【符号の説明】
2 コラム
4 ベッド
6 クロスレール
8 サドル
10 主軸頭
12 テーブル
14 パレット
15a、15b Z軸サーボモータ
16a16b ガイドレール
20 油冷却装置
21 冷却油送出ホース
22 冷却油帰還ホース
23 Y軸サーボモータ
30 NC装置
101〜105 温度センサ
111〜115 増幅器
120 セレクタ
130 A/D変換器
140 I/O部
141 バッファ
150 CPU
160 プログラムメモリ
170 データメモリ
Claims (6)
- 主軸旋回型多軸工作機械の発熱上の主要部に温度センサを取り付ける過程と、
実稼働時の前に、主軸を回転させて、前記温度センサにより前記発熱上の主要部の 温度変化およびこの温度変化に伴う変位を測定する過程と、
前記温度変化と変位との関係を重回帰分析することにより補正式を得る過程と、
実稼働時に得られた温度データを前記補正式に代入して予測変位を求める過程と、
前記予測変位をもとに位置補正値を求めてNC装置へ送出する過程と、
を備えた多軸工作機械の熱変位補正方法。 - 前記温度を取り付ける発熱上の主要部は、少なくともベッド、コラム、主軸軸受、冷却油であることを特徴とする請求項1に記載の多軸工作機械の熱変位補正方法。
- 前記補正式を得る過程は測定点を5箇所とした場合、
Yi=ait1+bit2+cit3+dit4+eit5+fi
ただし、i:軸番号、ai,bi,ci,di,ei,fi: 偏回帰係数、t1ないしt5は測定点の温度
の式により偏回帰係数が決定される処理であることを特徴とする請求項1または2に記載の多軸工作機械の熱変位補正方法。 - 主軸旋回型多軸工作機械の発熱上の主要部に取り付けられた複数の温度センサと、
主軸回転による温度上昇時、環境温度の上昇時のそれぞれについて前記発熱上の主要部の温度変化およびこの温度変化に伴う変位を測定する手段と、
前記温度変化と変位との関係を重回帰分析することにより補正式を得るとともに、実稼働時に得られた温度データを前記補正式に代入して予測変位を求める演算部と、
前記予測変位をもとに位置補正値を求めてNC装置へ送出する補正演算部と、
を備えた多軸工作機械の熱変位補正装置。 - 前記温度を取り付ける発熱上の主要部は、少なくともベッド、コラム、主軸軸受、冷却油であることを特徴とする請求項1に記載の多軸工作機械の変位補正装置。
- 前記演算部は、測定点を5箇所とした場合、次の式
Yi=ait1+bit2+cit3+dit4+eit5+fi
ただし、i:軸番号、ai,bi,ci,di,ei,fi: 偏回帰係数、t1ないしt5は測定点の温度
により偏回帰係数が決定される処理を行うものであることを特徴とする請求項1または2に記載の多軸工作機械の熱変位補正装置。
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