JP2002138378A - 脂肪族ポリエステル系繊維の捺染方法 - Google Patents

脂肪族ポリエステル系繊維の捺染方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】高染色堅牢性、ソフト感、発色性に優れ、更に
生分解性を有する脂肪族ポリエステル系繊維の織編物を
提供する 【解決手段】脂肪族ポリエステル系繊維の捺染に関し、
染料を印捺後120〜150℃の温度範囲の過熱水蒸気
または100〜120℃の範囲の飽和蒸気で発色処理す
ることを特徴とする織編物の染色物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脂肪族ポリエステ
ル系繊維の捺染方法に関する。更に詳しくは、発色性お
よび鮮明性が優れ、かつ染色堅牢度が良好な繊維構造物
の捺染方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル系繊維あるいはポリアミド
系繊維に代表される熱可塑性合成繊維は機械的強度、耐
薬品性、耐熱性および強伸度特性などに優れるため、衣
料用途や産業用途あるいは資材用途などを主体に広く使
用されている。
【0003】中でもポリエチレンテレフタレート系繊維
(PET)はW&W(ウオッシュアンドウエア性)、寸
法安定性および染色堅牢度に優れ、またアルカリ処理で
の減量加工により、種々の風合いが得られるため、衣料
用として特に優れた特性を有している。
【0004】反面、ポリエステル系繊維、特にポリエチ
レンテレフタレート繊維(PET)の場合は結晶化度が
高く、難染性であるため高温、高圧下での染色(125
℃〜135℃)が必要になること。また繊維の屈折率が
他の繊維に比較して高く、表面反射が増大し、天然繊維
あるいは他の合成繊維などに比較しても、染色物の発色
性や鮮明性が低いため、商品展開に制限があった。
【0005】一方、地球環境に優しい生分解繊維として
注目を集めている脂肪族のポリエステル系繊維の特徴と
しては、芳香族ポリエステルに比較し、繊維の屈折率が
低く天然繊維に近似しているため、発色性や鮮明性が顕
著に向上する。また、従来の合成繊維では得られなかっ
たソフト感など天然繊維に類似の独自の風合いを有す
る。他方、欠点としては高温下あるいはアルカリ条件下
での湿熱処理において、特に加水分解が生じ易く、繊維
強度が大きく低下する傾向を示す。
【0006】従って、天然繊維のような深色性や発色性
に優れ、ソフト感を有し、しかも環境問題に対応できる
生分解性繊維からなる染色布帛は得られるものの、強度
面および、染色堅牢度が十分でないのが実状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、深色
性、発色性あるいはソフト性に優れ、更に生分解性を有
する脂肪族ポリエステル系繊維からなる繊維構造物にお
いて、強度面の低下が少なく、かつ高い染色堅牢性を有
する布帛を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するために、次のような手段を採用するものであ
る。すなわち、脂肪族ポリエステル系繊維構造物の捺染
において、染料を印捺後120〜150℃の温度範囲の
過熱水蒸気または100〜120℃ の温度範囲の飽和
蒸気中で発色処理することを特徴とする脂肪族ポリエス
テル系繊維の捺染方法を採用することにより、染料固着
性が十分であり、繊維物性の低下がなく、かつ高染色堅
牢度を有する捺染方法を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は、前記課題について、鋭
意検討した結果、脂肪族ポリエステル系繊維の捺染にお
いて、該繊維を過熱水蒸気下での発色工程において、過
熱水蒸気下では120℃〜150℃または飽和蒸気下で
は100℃〜120で発色処理することにより、脂肪族
ポリエステル系繊維本来の特性である、優れた色彩特性
(発色性、深色性、鮮明性)および、繊維物性を損なう
ことなく、高染色堅牢性を可能にし、かかる課題を一挙
に解決することを究明したものである。
【0010】以下に本発明を詳細に説明する。
【0011】本発明の脂肪族ポリエステル系繊維はマル
チフィラメント糸、あるいはステープルなどの短繊維で
あり、脂肪族ポリエステルを主体とするポリエステル系
繊維より形成されていることが必要である。脂肪族ポリ
エステルを主体としたポリエステルで布帛を形成するこ
とによって、本発明の目的であるソフト感、深色性と生
分解性を発現させることができるのである。
【0012】本発明の脂肪族ポリエステルを主体とする
ポリエステル系繊維の融点は130℃以上であることが
好ましい。融点が130℃未満であると、延伸時の熱セ
ット工程や染色加工工程において繊維が融着一体化して
しまうため、各種工程通過性が低下し、製品の品位も著
しく悪化する。好ましくは脂肪族ポリエステルの融点は
150℃以上であり、さらに好ましくは融点が160℃
以上である。ここで融点とはDSC測定によって得られ
た溶融ピークのピーク温度を意味する。
【0013】脂肪族ポリエステルとは屈折率が1.30〜1.
50で、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ−3−ヒドロ
キシプロピオネート、ポリ−3−ヒドロキシブチレー
ト、ポリ−3−ヒドロキシブチレート/バリレートなど
のポリオキシ酸類、ポリエチレンサクシネート、ポリブ
チレンサクシネートなどの脂肪族ジカルボン酸と脂肪族
ジオールの重縮合物類、ポリピバロラクトンなどの脂肪
族環状エステルを開環重合して得られるポリエステル
類、およびこれらのブレンド物、変性物等を例示するこ
とができるが、これらに限定されるものではない。
【0014】なかでも、高融点、高耐熱性の観点から望
ましいポリマーとしては、L−乳酸及び/又はD−乳酸を
主たる繰り返し単位とするポリエステルであるポリ乳酸
を挙げることができる。ポリ乳酸の製造方法には、L−
乳酸及び/又はD−乳酸を原料として一旦環状二量体で
あるラクチドを生成せしめ、その後開環重合を行う二段
階のラクチド法と、L−乳酸及び/又はD−乳酸を原料と
して溶媒中で直接脱水縮合を行う一段階の直接重合法が
知られている。
【0015】本発明で用いるポリ乳酸はいずれの製法に
よって得られたものであってもよい。
【0016】ポリ乳酸の重量平均分子量は、通常少なく
とも5万、好ましくは少なくとも10万、より好ましくは1
0〜30万である。重量平均分子量が5万よりも低い場合に
は繊維の強度物性が低下するため好ましくない。30万を
越える場合には溶融粘度が高くなりすぎ、溶融紡糸が困
難になる場合がある。
【0017】また、本発明におけるポリ乳酸は、L−乳
酸、D−乳酸の他にエステル形成能を有するその他の成
分を共重合した共重合ポリ乳酸であってもよい。なかで
も、高融点、高耐熱性の観点からポリ乳酸が望ましい。
共重合可能な成分としては、グリコール酸、3−ヒドロ
キシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ吉草酸、
6−ヒドロキシカプロン酸などのヒドロキシカルボン酸
類の他、エチレングリコール、プロピレングリコール、
ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ポリエチレ
ングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール等の
分子内に複数の水酸基を含有する化合物類またはそれら
の誘導体、アジピン酸、セバシン酸、フマル酸等の分子
内に複数のカルボン酸基を含有する化合物類またはそれ
らの誘導体が挙げられる。ただし、繊維強度を損なわな
いために、繊維の70モル%以上が乳酸単位であることが
望ましい。
【0018】また、溶融粘度を低減させるため、ポリカ
プロラクトン、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレ
ンサクシネートのような脂肪族ポリエステルポリマー
や、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、ポリ(エチレン−プロピレン)グリコール共重合ポ
リマーなどの脂肪族ポリエーテルポリマーを内部可塑剤
として、あるいは外部可塑剤として用いることができ
る。さらには、艶消し剤、消臭剤、難燃剤、糸摩擦低減
剤、抗酸化剤、着色顔料等として無機微粒子や有機化合
物を必要に応じて添加することができる。
【0019】なお、繊維としては単糸繊度が0.1デニ
ール〜30デニール、マルチデニールの場合は5〜50
0デニールである。また断面形状については丸断面の
他、中空、三角、5葉、あるいは8葉等の異形断面のい
ずれでも良く、また普通糸でも極細糸でもさしつかえな
い。
【0020】本発明の布帛は脂肪族ポリエステル系繊維
を含有していることが必要であり、他素材としては、化
学繊維(合成繊維、再生繊維)例えば芳香族ポリエステ
ル、ポリアミド、ポリアクリロニトリルあるいはレーヨ
ンなどが挙げられ、天然繊維としては例えば木綿、絹、
羊毛などが挙げられ、いずれの繊維であっても良い。ま
たその形態はフィラメント(混繊、加工糸)、ステープ
ルなどのいずれの形態であってもよい。この場合、本発
明の脂肪族ポリエステル系繊維を30%以上含有するこ
とにより、染色性、発色性などの色彩特性およびソフト
感を有することができるため、好ましい。
【0021】また脂肪族ポリエステルもポリエステル系
繊維であり、分散染料可染型であるため、ポリエステル
やアセテートあるいはポリアミド系繊維であれば一度に
両繊維が染色できるため、より効果的である。脂肪族ポ
リエステル系繊維の染色温度は100℃〜120℃が通
常用いられるが、ポリマー種や染料濃度で若干異なる。
【0022】本発明の捺染方法としては、オーバープリ
ント(直接捺染)あるいは抜染(防抜も含む)であり、
捺染機としてはハンドプリント、スクリーンプリント、
ロータリープリントあるいはインクジェットプリントな
ど、現在使用されているものが全て利用できる。
【0023】オーバープリント法は色と色の間に色の重
なりを有するが、抜染法は地色を還元剤で脱色するた
め、色と色の間の重なりがなく、柄が鮮明であり高級感
を付与できる。
【0024】抜染方法としては抜染と防抜に大別され
る。抜染は地染め染料をほぼ完全に染料吸尽せしめた
後、還元剤を含む糊で印捺される。次いで、スチーム処
理を行い、地染め部分を色抜きし、次いで脱糊処理、ソ
ーピング処理される。
【0025】他の抜染方法としては防抜と呼ばれ、上記
の方法と異なる点は地染め染料をパッド・乾燥で繊維構
造物に染料を付着させる。すなわち、基本的に染料を繊
維内部に拡散させない状態を保持せしめ、その状態で還
元剤を含む糊で印捺される。次いで、スチーム処理を行
い、地染め部分を色抜きし、脱糊処理、ソーピング処理
される。この方法は染料が繊維内部に拡散されていない
ため、還元剤の効率が高く、脱色後の白部が特に鮮明で
ある。このように、白部が鮮明であるため、挿色した場
合も同様に鮮明になる。
【0026】また抜染法は白抜および着抜に分けられ、
白抜は還元剤と糊剤が主体であり、着抜は還元剤と糊剤
および還元に耐える染料が主たる成分であるが、白抜と
着抜では使用還元剤が異なり、白抜はデクロリン・ソル
ブルコンク、着抜は還元力がやや弱い、塩化第1錫が一
般的に使用される。
【0027】色糊が印捺された後は、発色工程(固着工
程)として湿熱処理が必須になる。
【0028】本発明でいう湿熱処理は過熱水蒸気または
飽和蒸気であり、過熱水蒸気とは水蒸気を加熱して得ら
れるもので、一般にHTスチームとも呼ばれている。
【0029】過熱水蒸気での発色処理温度は120℃〜
150℃の範囲であり、好ましくは130℃〜140℃
であり、処理時間は温度により若干異なるが、約5分〜
15分間処理で、十分な発色性が得られる。
【0030】また飽和蒸気での発色温度は100℃〜1
20℃の範囲であり、処理時間は約5分〜45分、好ま
しくは15分〜30分である。脂肪族ポリエステル系繊
維の発色性および物性保持の面から飽和蒸気の方がやや
優れている。
【0031】過熱水蒸気と飽和蒸気の使用目的は同じで
あるが、布帛の種類、色、柄あるいは風合いや物性保持
などの点で使い分けられている。一般に飽和蒸気はバッ
チ式が主体であり、比較的処理時間が自由に変更でき
る。また飽和蒸気は水分を多く含有しているため、糊剤
の制限や染料種の影響が少なく、しかも糊層が厚くても
十分な発色性が付与できる。従って飽和蒸気が好ましく
用いられる用途としては、極濃色が多い分野、無緊張処
理が必要な分野あるいは重布関係である。たとえば和装
分野は比較的極濃色が多く、また繊細な図柄を必要とす
るため、比較的固形分が多い糊剤が古くから使用されて
いる。水着分野は弾性繊維との組み合わせが一般的であ
るため、できるだけ無緊張下での発色処理が必要であ
り、特性維持のためバッチ式の飽和蒸気が好ましく用い
られる。また飽和蒸気は染料種に影響を受けないため、
酸性染料やカチオン染料にも発色可能であり、脂肪族ポ
リエステル系繊維と他の繊維との混紡、交織などに有利
である。
【0032】一方、過熱水蒸気での発色処理は連続処理
であり、特徴としては高温・短時間処理のため、低コス
トが可能であり、上述に示した以外の分野に使用され、
現在は主流の発色方法である。
【0033】またポリエチレンテレフタレート系繊維
(PET)の発色温度より、約20℃〜30℃低めであ
り、染料の昇華による機械汚れが殆どなく、使用染料が
拡大できるため、非常に有利である。
【0034】特に脂肪族ポリエステル系繊維においては
湿熱下で加水分解を受けやすいため、発色処理条件の温
度低下は特性保持の面において非常に有効である。
【0035】印捺後は発色処理、脱糊処理および還元剤
を除去するため、あるいは染色堅牢度を向上させる目的
で、ソーピングや還元洗浄などの洗浄工程を組み入れる
こと、さらにナイロン混においては染色堅牢度向上を目
的にフィックス処理など工程を、必要に応じ、組み入れ
てもさしつかえない。この場合の使用薬品はポリエチレ
ンテレフタレート繊維などに通常用いられるものであ
り、処理条件としたは温度をやや低温サイドが好まし
い。
【0036】また最終製品としてはたとえば制電剤、撥
水剤、機能薬剤などの仕上げ剤などを付与してもさしつ
かえない。
【0037】脂肪族ポリエステル系繊維の繊維構造物の
形態としては、糸、組み紐、コード、織物、編物、不織
布、パイル織物あるいは人工皮革など目的に応じて適宜
選択できる。
【0038】
【実施例】以下、実施例により本願発明を詳細に説明す
る。
【0039】実施例1〜7および比較例1〜5 融点172℃、250℃、1000sec-1における溶融粘度が1550p
oiseであるポリ乳酸−Lからなるチップ(重量平均分子
量 18万)を、60℃に設定した真空乾燥器で48hr乾燥し
た。乾燥したチップを用いて通常の紡糸機にて紡糸温度
250℃で紡糸口金、吐出量を変更し、1350m/分の速度で
未延伸糸を巻き取った。続いて、該未延伸糸を通常のホ
ットロール−ホットロール系延伸機を用いて延伸温度80
℃、熱セット温度120℃で延伸糸の伸度が35%となる
ように延伸倍率を設定して延伸を行い、延伸糸を得た。
【0040】得られた延伸糸は167dtex−75f(単
糸繊度2.2dtex)であり、この延伸糸を用い、経糸、緯
糸ともポリ乳酸(PLA)である、サテン織物を製織し
た。
【0041】比較として、ポリエチレンテレフタレート
(PET)も同様な織物を製織した。
【0042】その生機を精練・中間セット(150℃)
を行い、捺染する前の試料を準備した。
【0043】捺染工程は下記に示した(1)〜(4)の
順に処理し、オーバープリント法で発色性および引裂強
力を求め、結果を表1に示した。
【0044】(1) 色糊調整 染料:Dianix Blue BBLS 3%(owp) 糊剤:アルギンテックスM(10%) 40% (君津化学(株)社製:捺染糊剤) 水 57% (2) 印捺・スチーム処理・還元洗浄 (1)の色糊を用い、100メッシュのスクリーンを用
い、ハンドプリント法で図柄を付与、次いで下記の条件
の温度で所定時間、発色処理を行った。
【0045】 過熱水蒸気(HT):120、130、140、15
0、160℃ 飽和蒸気(HP) :100、110、120℃、13
0℃ 過熱水蒸気(HT)は市金株(社)、飽和蒸気は芦田株
(社)製 (3)水洗・還元洗浄・水洗・乾燥 十分水洗後、下記条件で還元洗浄を行ない、水洗・乾燥
した。
【0046】 水酸化ナトリウム 0.5g/l ハイドロサルファイト 2g/l 非イオン系界面活性剤 2g/l 70℃で20分処理 (4) 測定 A.分光測色計(ミノルタ)を用い、発色性としてL*
値を求めた。
【0047】L*は数字が小さいほど、濃色性を示す。
【0048】B.引裂強力 JIS L−1096(ペンジュラム法)に準ずる。
【0049】C.染色堅牢度 洗濯堅牢度JIS L−0844、摩擦堅牢度 JIS
L−0849、耐光堅牢度JIS L−0842に準ず
る。
【0050】実施例1〜7は発色性と引裂強力のバラン
スがとれており、発色性が向上ししているにもかかわら
ず、引裂強力の低下も極めて少ない。一方、比較例1、
比較例2は発色性は良好であるが、温度が高いため、強
力低下が大きく実用性が乏しい。また発色性に関しては
通常のPETの発色条件における発色性とほぼ同等、あ
るいはそれ以上である(比較例5)。
【0051】また染色堅牢度を測定し、結果を表2に示
したように実施例1〜7、比較例1〜5の捺染布帛を用
い、染色堅牢度を測定したが、いずれも大差なく、問題
ないレベルにある。
【0052】
【表1】
【0053】
【表2】 実施例8〜13および比較例6〜9 実施例1と同様な織物を用い、下記示した捺染工程
(1)〜(5)の順に処理し、抜染法での白抜性を求
め、結果を表3に示した。処理条件は次のとおりであ
る。
【0054】(1) 地染め染料および濃度 Miketon Poly.Discharge Blue R 150g/l (三井化学(株)社製:分散染料) スノーアルギンM 2g/l (富士化学(株)社製:アルギン酸ナトリウム) 上記の染液を用い、地染め染料をパッド(絞り率:10
0%)・乾燥した。
【0055】(2) 抜染糊 還元剤:デクロリン・ソルブルコンク 10% 糊剤 :メイプロガムNP(15%) 40% (メーハル(株)社製:抜染用糊剤) 水 50% (3) 印捺・スチーム処理・還元洗浄 100メッシュのスクリーンを用い、ハンドプリント法
で図柄を付与、次いで下記の条件でスチーム処理を行っ
た。
【0056】120、130℃、140℃、150℃、
160℃、180℃の過熱水蒸気(HT) 100,110,120、130℃の飽和蒸気(HP)
でそれぞれ処理をした。
【0057】(4) 水洗・還元洗浄・水洗・乾燥 十分水洗後、下記条件で還元洗浄を行ない、水洗・乾燥
した。
【0058】 水酸化ナトリウム 0.5g/l ハイドロサルファイト 2g/l 非イオン系界面活性剤 2g/l 70℃で20分処理 表3に示したように、実施例8〜13の本発明法は低温
下の発色処理であるが、白抜性も、PETと同等以上を
有し、強力低下も抑制されている。一方、比較例7〜8
は発色温度が高いため、極めて強力低下が大きい。
【0059】
【表3】
【0060】
【発明の効果】脂肪族ポリエステル系繊維の捺染におい
て、本発明の発色処理を用いることにより、高染色堅牢
度性を有し、該繊維固有の優れた発色性、鮮明性および
深色性また風合い的にも従来にないソフト感を有してお
り、同時に生分解性を有する織編物を得ることができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D06P 5/13 D06P 5/13 Z Fターム(参考) 3B154 AA07 AA16 AB20 BA07 BA16 BB12 BE02 BF01 BF12 DA13 DA15 4H057 AA02 DA01 DA17 FA17 GA04 HA01 JA11 JB02 JB03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】脂肪族ポリエステル系繊維構造物の捺染に
    おいて、染料を印捺後120〜150℃の温度範囲の過
    熱水蒸気または100〜120℃ の温度範囲の飽和蒸
    気中で発色処理することを特徴とする脂肪族ポリエステ
    ル系繊維の捺染方法。
  2. 【請求項2】捺染方法がオーバープリントまたは抜染で
    あることを特徴とする請求項1項記載の捺染方法。
  3. 【請求項3】脂肪族ポリエステルがポリ乳酸繊維を主成
    分とするポリエステルであることを特徴とする請求項1
    または2記載の捺染方法。
  4. 【請求項4】脂肪族ポリエステルを30%以上含有する
    ことを特徴とする請求項3記載の捺染方法 。
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