JP2002013065A - 脂肪族ポリエステル系繊維含有繊維構造物の製造方法 - Google Patents

脂肪族ポリエステル系繊維含有繊維構造物の製造方法

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JP2002013065A JP2000192300A JP2000192300A JP2002013065A JP 2002013065 A JP2002013065 A JP 2002013065A JP 2000192300 A JP2000192300 A JP 2000192300A JP 2000192300 A JP2000192300 A JP 2000192300A JP 2002013065 A JP2002013065 A JP 2002013065A
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Nobuyoshi Handa
信義 半田
Toshiaki Kimura
敏明 木村
Yuhei Maeda
裕平 前田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】脂肪族ポリエステル繊維の優れた深色性、鮮明
発色性を維持しつつ、また染色堅牢性を低下させること
なく、ソフト風合いおよびドレープ性を向上させるため
の減量加工を行う脂肪族ポリエステル系繊維含有繊維構
造物の製造方法を提供する。 【解決手段】染色後に減量加工することを特徴とする脂
肪族ポリエステル系繊維含有繊維構造物の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脂肪族ポリエステ
ル系繊維含有繊維構造物の製造方法に関する。さらに詳
しくは、染料吸尽率の低下がなく、深色性および鮮明発
色性、染色堅牢性が優れ、天然繊維に近似した風合いが
得られる脂肪族ポリエステル系繊維含有繊維構造物の製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル系繊維あるいはポリアミド
系繊維に代表される熱可塑性合成繊維は、機械的強度、
耐薬品性、耐熱性および強伸度特性などに優れるため、
衣料用途や産業用途あるいは資材用途などを主体に広く
使用されている。
【0003】なかでも、ポリエチレンテレフタレート
(PET)系繊維は、W&W(ウオッシュアンドウエア
性)、寸法安定性および染色堅牢度に優れ、またアルカ
リ処理での減量加工により、種々の風合いが得られるた
め、衣料用として特に優れた特性を有している。
【0004】反面、ポリエステル系繊維、特にPET系
繊維の場合は結晶化度が高く、難染性であるため、高
温、高圧下での染色(125℃〜135℃)が必要にな
ること、また繊維の屈折率が他の繊維に比較して高く、
表面反射が増大し、天然繊維あるいは他の合成繊維など
に比較しても、染色物の深色性や鮮明発色性、染色堅牢
性が低くなってしまい、商品展開に制限があった。
【0005】一方、地球環境に優しい生分解繊維として
注目を集めている脂肪族ポリエステル系繊維は、芳香族
ポリエステル繊維に比較して、風合いはドライタッチで
ソフト感を有しており、また、繊維の屈折率が低いた
め、深色性や鮮明発色性に優れるという特徴を有してい
る。
【0006】ところが、より優れたソフト風合いを付与
する目的で減量加工を行った場合、深色性や鮮明発色
性、染色堅牢性が低下する傾向を示す。すなわち、一般
にPET系繊維などの芳香族ポリエステル系繊維はソフ
ト風合いやドレープ性を向上させる目的で減量加工を施
す場合があるが、この減量加工は精練−中間セット後、
染色前に行われる。特に、製品の色合わせ(調色)を容
易とするためには、染色前に行うことが常識である。し
かしながら、脂肪族ポリエステル系繊維の場合、PET
系繊維と同様に減量・染色加工すると、著しく深色性や
鮮明発色性、染色堅牢性が低下する現象が認められるこ
とがわかった。つまり、同一の染料濃度、染色温度、時
間の条件を採用しても、脂肪族ポリエステル系繊維含有
繊維構造体を減量後に染色すると、減量せずに染色した
繊維構造体と比較して黒などの濃色の色の深みや、有彩
色の鮮やかさが得られなくなり、また洗濯時などにおけ
る染色堅牢度が低下してしまうという問題が生じる。こ
れは染料吸尽率が減量加工すると低下することに対応す
ることにあることがわかった。
【0007】減量加工が一般的な通常のPET系繊維の
場合では、減量加工により構造物単位面積当たりの表面
積が増加するため、染料吸尽率は若干増加し、色の深み
が増す傾向にあるが、脂肪族ポリエステル系繊維の場
合、減量・染色加工は、一般的な合成繊維の挙動とは異
なるものである。
【0008】したがって、脂肪族ポリエステル系繊維は
優れた深色性、鮮明発色性の特徴を有するものの、減量
加工を施すとこの優れた発色性を生かすことができなく
なってしまうという問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、脂肪
族ポリエステル系繊維を含有する繊維構造物において、
染料吸尽率の低下がなく、深色性、鮮明発色性、染色堅
牢性、ソフト風合いおよびドレープ性に優れた脂肪族ポ
リエステル系繊維含有繊維構造物の製造方法を提供する
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる課題を解
決するため、次の構成を有する。すなわち、 (1)染色後に減量加工することを特徴とする脂肪族ポ
リエステル系繊維含有繊維構造物の製造方法。 (2)減量加工が20〜120℃の温度で処理される加
工であることを特徴とする請求項1記載の脂肪族ポリエ
ステル系繊維含有繊維構造物の製造方法。 (3)減量加工がアルカリ処理であり、該アルカリ処理
に用いられるアルカリ化合物が、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、および炭酸ナトリウムから少なくとも選
ばれたものであることを特徴とする前記(1)または
(2)に記載の脂肪族ポリエステル系繊維含有繊維構造
物の製造方法。 (4)脂肪族ポリエステル系繊維が、L−乳酸および/
またはD−乳酸を主成分とするポリエステルからなるこ
とを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の
脂肪族ポリエステル系繊維含有繊維構造物の製造方法。 (5)脂肪族ポリエステル系繊維含有繊維構造物が、脂
肪族ポリエステル系繊維を30重量%以上含有する布帛
からなるものであることを特徴とする前記(1)〜
(4)のいずれかに記載の脂肪族ポリエステル系繊維含
有繊維構造物の製造方法。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に本発明をさらに詳細に説明
する。
【0012】本発明における脂肪族ポリエステル系繊維
は、マルチフィラメント糸、あるいはステープルなどの
短繊維、紡績糸などの形態で用いられ、繊維構造物が布
帛である場合は、脂肪族ポリエステル系繊維を主体とし
て形成されているものである。脂肪族ポリエステル系繊
維を主体として繊維構造物を形成することによって、本
発明の目的であるソフト感、深色性、鮮明発色性を発現
させることができる。
【0013】本発明における脂肪族ポリエステル系繊維
の原料である脂肪族ポリエステル系樹脂の融点は130
℃以上であることが好ましい。融点が130℃未満であ
ると、延伸時の熱セット工程や染色加工工程において繊
維が融着一体化してしまうため、各種工程通過性が低下
し、製品の品位も悪化するようになるので好ましくな
い。好ましくは脂肪族ポリエステルの融点は150℃以
上であり、さらに好ましくは160℃以上である。ここ
で融点とはDSC測定によって得られた溶融ピークのピ
ーク温度を意味する。
【0014】本発明に用いられる脂肪族ポリエステル
は、屈折率が1.30〜1.50のものであることが好
ましく、具体的にはポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ
−3−ヒドロキシプロピオネート、ポリ−3−ヒドロキ
シブチレート、ポリ−3−ヒドロキシブチレートバリレ
ートなどのポリオキシ酸類、ポリエチレンサクシネー
ト、ポリブチレンサクシネートなどの脂肪族ジカルボン
酸と脂肪族ジオールの重縮合物類、ポリカプロラクトン
やポリピバロラクトンなどの脂肪族環状エステルを開環
重合して得られるポリエステル類、およびこれらのブレ
ンド物、共重合物、変性物等を例示することができる
が、これらに限定されるものではない。
【0015】なかでも、高融点、高耐熱性の観点から望
ましいポリマーとしては、L−乳酸および/またはD−
乳酸を主たる繰り返し単位とするポリエステルであるポ
リ乳を挙げることができる。ポリ乳酸の製造方法として
は、L−乳酸および/またはD−乳酸を原料として一旦
環状2量体であるラクチドを生成せしめ、その後開環重
合を行う2段階のラクチド法と、L−乳酸および/また
はD−乳酸を原料として溶媒中で直接脱水縮合を行う一
段階の直接重合法がある。本発明で用いるポリ乳酸はい
ずれの製法によって得られたものであってもよい。
【0016】これらのポリマー中に含有される環状2量
体などのオリゴマーは、溶融紡糸時に昇華し口金や紡糸
機周辺の汚れの原因となり、また精練、染色や機能加工
処理など加熱液体中で処理した場合、オリゴマーが溶出
し処理機や繊維構造物の汚れの原因となる。このため、
脂肪族ポリエステルに含まれるオリゴマーの量は、0.
5重量%以下とすることが望ましい。
【0017】脂肪族ポリエステルがポリ乳酸の場合、平
均分子量は、通常少なくとも5万であることが好まし
く、さらに好ましくは少なくとも10万、より好ましく
は10〜30万である。平均分子量が5万よりも低い場
合には繊維の強度物性が低下するため好ましくない。3
0万を越える場合には溶融粘度が高くなりすぎ、溶融紡
糸が困難になる場合がある。
【0018】また、ポリ乳酸は、L−乳酸、D−乳酸の
他にエステル形成能を有するその他の成分を共重合した
共重合ポリ乳酸であってもよい。共重合可能な成分とし
ては、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロ
キシ酪酸、4−ヒドロキシ吉草酸、6−ヒドロキシカプ
ロン酸などのヒドロキシカルボン酸類の他、エチレング
リコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ネ
オペンチルグリコール、ポリエチレングリコール、グリ
セリン、ペンタエリスリトール等の分子内に複数の水酸
基を含有する化合物類またはそれらの誘導体、アジピン
酸、セバシン酸、フマル酸などの分子内に複数のカルボ
ン酸基を含有する化合物類またはそれらの誘導体などが
挙げられる。ただし、繊維強度を損なわないため、繊維
の70モル%以上が乳酸単位からなることが望ましい。
【0019】また、ポリ乳酸の溶融粘度を低減させるた
め、ポリカプロラクトン、ポリブチレンサクシネート、
ポリエチレンサクシネートのような脂肪族ポリエステル
ポリマーや、ポリエチレングリコール、ポリプロピレン
グリコール、ポリ(エチレン−プロピレン)グリコール
共重合ポリマーなどの脂肪族ポリエーテルポリマーを内
部可塑剤として、あるいは外部可塑剤として用いること
ができる。さらには、艶消し剤、消臭剤、難燃剤、糸摩
擦低減剤、抗酸化剤、着色顔料などとして無機微粒子や
有機化合物を必要に応じて添加することができる。
【0020】なお、繊維の断面形状については、丸断面
の他、扁平、中空、三角、5葉、あるいは8葉などの多
葉断面などの異形断面のいずれでも良く、また普通糸で
も極細糸でもさしつかえない。
【0021】本発明における繊維構造物は、脂肪族ポリ
エステル系繊維を含有しているものであり、他素材とし
て、化学繊維(合成繊維、再生繊維)、例えば芳香族ポ
リエステル、ポリアミド、ポリアクリロニトリル、ポリ
ウレタン、あるいはレーヨン、アセテートなど、あるい
は天然繊維として木綿、絹、羊毛を混合していてもよ
い。また混合する他素材は1種でも複数種でもよく、そ
の形態はフィラメント混繊、複合加工糸や、混紡、合
撚、長短複合などのいずれの形態であってもよい。この
場合、脂肪族ポリエステル系繊維を30重量%以上含有
することにより、深色性、鮮明発色性、ソフト感などの
脂肪族ポリエステルの特徴を生かせるので、好ましい。
脂肪族ポリエステル系繊維の含有量は、さらに好ましく
は50重量%以上であり、最も好ましくは65重量%以
上である。
【0022】また、本発明における繊維構造物として
は、ステープル原綿やステープル繊維束、または紡績
糸、あるいはフィラメントなどの繊維、あるいは糸の状
態、もしくは布帛、あるいは製品の状態のものであり、
布帛としては、織物、編物、不織布などの形態が採用で
きる。
【0023】また、脂肪族ポリエステル系繊維は分散染
料可染型であり、ポリエステルやアセテートあるいはポ
リアミド系繊維であれば一度に両繊維が染色できるた
め、混合使用の際にはこれらの繊維を用いることがより
効果的である。脂肪族ポリエステル系繊維の染色温度は
100℃〜120℃が通常用いられるが、ポリマー種や
染料濃度で若干異なる。
【0024】本発明において減量加工は、染色後に行
う。減量加工を染色後に行うことにより、脂肪族ポリエ
ステル系繊維の特徴である優れた深色性、鮮明発色性、
染色堅牢性を維持しつつ、減量加工による優れたソフト
風合い、ドレープ性を有する繊維構造物を得ることがで
きる。
【0025】減量加工の処理温度は20〜120℃の範
囲であることが好ましい。処理温度が100℃より高い
場合には加圧装置が必要となり、また処理温度が40℃
よりも低い場合には一般的に処理時間が長くかかるた
め、減量加工の処理温度は、より好ましくは40〜10
0℃であり、最も好ましくは60〜100℃である。処
理時間は目標とする減量率によるが10〜240分であ
ることが好ましく、10〜60分であることがより好ま
しい。
【0026】アルカリ剤としては水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、あるいはソーダ灰(炭酸ナトリウム)な
どを使用すればよく、特に好ましくはコスト面で水酸化
ナトリウムが有利である。
【0027】また減量加工の方法としては浸漬法、パッ
ド・スチーム法あるいはコールド・バッチ法などいずれ
の方法でもよいが、浸漬法が特に好ましい。浸漬法の場
合、処理時間の変更が簡単であり、減量率のコントロー
ルが容易である。
【0028】また通常は染色後に染色堅牢度を良好とす
る目的で還元洗浄が行なわれる。本発明は減量加工が還
元洗浄の効果を有するために、還元洗浄が不要となるの
で、時間やコストが節約できることも、本発明のメリッ
トのーつである。
【0029】減量後は必要に応じて機能性薬剤として、
撥水剤、柔軟剤、制電防止剤などの仕上げ剤を付与して
もよい。
【0030】
【実施例】以下実施例により本発明をより詳細に説明す
るが、実施例のみに限定されるものでない。 (1)測色 ミノルタ社製分光測色計を用い、D65光源、視野角度
10度で、色ムラ(肉眼判定)および発色性(L*)を
測色した。 (2)染料吸尽率 残液比色法であり、残液をアセトンと水(1:1)に溶
解させ、576nmで吸光度を測定し、染料吸尽率を求
めた。 (3)染色堅牢度 染色後の試料について、洗濯堅牢度はJIS−L084
4、摩擦堅牢度はJIS−L0849、耐光性はJIS
−L0842に準じて評価した。
【0031】[実施例1〜2および比較例1〜3]融点
172℃、250℃、1000sec-1における溶融粘
度が1550poiseであるポリ乳酸チップ(重量平
均分子量18万)を、60℃に設定した真空乾燥器で4
8hr乾燥した。乾燥したチップを用いて通常の紡糸機
にて紡糸温度250℃で紡糸口金、吐出量を変更し、1
350m/分の速度で未延伸糸を巻き取った。続いて、
該未延伸糸を通常のホットロール−ホットロール系延伸
機を用いて延伸温度85℃、熱セット温度125℃で延
伸糸の伸度が35%となるように延伸倍率を合わせて延
伸を行い、延伸糸を得た。
【0032】得られた延伸糸は167dtex−75f
(単糸繊度2.2dtex)であり、この延伸糸を用
い、経糸、緯糸ともポリ乳酸である3/3ツイル織物を
製織した。
【0033】次いで、実施例1、2では下記の順で染色
加工を行った。
【0034】(1)精練、(2)セット、(3)染色、
(4)還元洗浄、(5)減量加工 比較例1、2では通常の染色加工として以下の順で染色
加工を行った。
【0035】(1)精練、(2)セット、(3)減量加
工、(4)染色、(5)還元洗浄 比較例3では、以下の順で染色加工を行った。
【0036】(1)精練、(2)セット、(3)染色、
(4)還元洗浄 各工程の条件を下記に示す。 (1)精練:(90℃×20分) グランアップUS−20 0.2g/l(三洋化成
(株)社製:非イオン界面活性剤) 炭酸ナトリウム 1.0g/l (2)セット:ピンテンター 温度、時間:150℃×45秒 (3)染色: 高温染色機 染料 Dianix Black BG-FS200 5%owf(ダイスター
(株)社製分散染料) pH調整剤 PH-500 浴比:1:20 温度、時間:120℃×45分 (4)還元洗浄 水酸化ナトリウム 0.5g/l ハイドロサルファイト 2.0g/l グランアップUS−20 0.2g/l 温度・時間:70℃×20分 充分に湯洗い、水洗後乾燥した。 (5) 減量加工:浸漬処理 水酸化ナトリウム 3g/l 温度・時間:80℃、時間は減量率が約10%、15%
となるように調節した。
【0037】表1に発色性(L*)と染料吸尽率、表2
に染色堅牢度を示した。
【0038】
【表1】
【0039】表1に示した通り、本発明の方法を採用し
た場合、減量加工しなかった比較例3に比べて染料吸尽
率の低下がほとんどなく、黒発色性も良好である。一
方、比較例1,2はいずれも染料吸尽率が低下し、黒発
色性が低下した。
【0040】表2に染色堅牢度を示したが、実施例1,
2は比較例1,2に比較し、洗濯堅牢度においてやや優
れ、減量加工しなかった比較例3と同じレベルを維持し
た。また、耐光性に関しても、実施例1,2は比較例3
と同じレベルを維持していたが、比較例1,2では減量
加工しなかった比較例3に比べて劣っていた。なお、減
量加工を行わなかった比較例3では良好な黒発色性が得
られていたが、風合いに粗硬感があり、ソフト性に劣る
ものであった。
【0041】
【表2】
【0042】
【発明の効果】本発明は、上記の構成を採用することに
より、脂肪族ポリエステル系繊維を含有する繊維構造物
の製造方法において、脂肪族ポリエステル繊維の優れた
深色性、鮮明発色性を維持しつつ、また染色堅牢性を低
下させることなく、ソフト風合いおよびドレープ性を向
上させるための減量加工を行うことができるという優れ
た効果を奏する。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】染色後に減量加工することを特徴とする脂
    肪族ポリエステル系繊維含有繊維構造物の製造方法。
  2. 【請求項2】減量加工が20〜120℃の温度で処理さ
    れる加工であることを特徴とする請求項1記載の脂肪族
    ポリエステル系繊維含有繊維構造物の製造方法。
  3. 【請求項3】減量加工がアルカリ処理であり、該アルカ
    リ処理に用いられるアルカリ化合物が、水酸化ナトリウ
    ム、水酸化カリウム、および炭酸ナトリウムから少なく
    とも選ばれたものであることを特徴とする請求項1また
    は2に記載の脂肪族ポリエステル系繊維含有繊維構造物
    の製造方法。
  4. 【請求項4】脂肪族ポリエステル系繊維が、L−乳酸お
    よび/またはD−乳酸を主成分とするポリエステルから
    なることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の
    脂肪族ポリエステル系繊維含有繊維構造物の製造方法。
  5. 【請求項5】脂肪族ポリエステル系繊維含有繊維構造物
    が、脂肪族ポリエステル系繊維を30重量%以上含有す
    る布帛からなるものであることを特徴とする請求項1〜
    4のいずれかに記載の脂肪族ポリエステル系繊維含有繊
    維構造物の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003049364A (ja) * 2001-08-02 2003-02-21 Unitica Fibers Ltd 脂肪族ポリエステル繊維構造物

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