JP2002128605A - 水面施用農薬製剤およびその製法 - Google Patents

水面施用農薬製剤およびその製法

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JP2002128605A
JP2002128605A JP2001245940A JP2001245940A JP2002128605A JP 2002128605 A JP2002128605 A JP 2002128605A JP 2001245940 A JP2001245940 A JP 2001245940A JP 2001245940 A JP2001245940 A JP 2001245940A JP 2002128605 A JP2002128605 A JP 2002128605A
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sodium
phosphate
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polyoxyethylene
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JP2001245940A
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Tomoyuki Kunitachi
朋之 国立
Yoshihiko Nabeya
佳彦 鍋谷
Shinji Yonemura
伸二 米村
Yuichi Kurotsu
裕一 黒津
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Hokko Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Hokko Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水中での拡展性の優れた水面施用農薬製剤
を提供すること、かつ、このような水面施用農薬製剤の
製造方法を提供すること。 【解決手段】農薬活性成分、浮遊性中空体および陰イオ
ン界面活性剤として一般式(I) 【化4】 (式中、Rは、炭素数4〜22のアルキル基、アルケニ
ル基または炭素数1〜20を含む置換基で置換されたフ
ェニル基を表し、Aは炭素数2〜4のアルキレン基を表
し、nは0または1〜100の整数を表し、p+q=
3、p=1または2の単独並びにそれらの混合体を表
し、Mは水素原子または塩形成物質である)で表され
る、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エス
テルまたはその塩を用いることを特徴とする、水面施用
農薬製剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、水面施用農薬製剤
およびその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、農薬活性成分の効果を高める
目的で、水稲田の水面に浮遊させる農薬製剤の研究が行
われてきた。例えば、焼成パーライトにポリブデンを用
い、殺虫成分を固着させたもの(特公昭47−1240
号公報)、軽石粒やパーライト粒などの水面に浮く担体
に糊状物質で殺菌成分を付着させたもの(特公昭48−
1179号公報)、発泡させた真珠岩または黒曜石に硬
化油、パラフィン、石油樹脂で殺虫成分を付着させたも
の(特公昭48−1181号公報)、パーライトなど水
に浮く無機担体に殺草成分を担持させたもの(特公昭4
8−1182号公報)、パーライトなどの粒状担体にセ
ルロースエーテル、ポリカルボン酸型高分子活性剤と主
剤を保持したもの(特公昭48−15612号公報)、
エチレン酢酸ビニル共重合物、ポリプロピレンおよび殺
虫成分を混合し、粒剤に成型したもの(特公昭49−2
4222号公報)、殺虫成分を撥水性物質と混合し、粒
基剤の表面に付着させたもの(特開昭47−39638
号公報)、農薬成分を含浸した合成樹脂発泡体の細粒体
を水溶性高分子フィルムによって密封したもの(特開昭
53−99327号公報)、農薬成分をロウ状物質に溶
解もしくは分散させ、水溶性もしくは水分散性物質と押
し出し造粒機で粒剤に成型したもの(特開昭56−30
901号公報)、多孔質体ないし中空体に農薬活性成分
を合成樹脂あるいは石膏で付着させたもの(特公平2−
56323号)、水溶性担体、無機または有機のフィル
ム形成物質および農薬活性成分を粒剤化したもの(特公
昭63−30281号公報)、農薬成分と粒径約60〜
600μmの砕砂に高級脂肪酸を配合したもの(特開平
1−25701号公報)、除草活性成分を含有する錠剤
またはカプセル剤を水中水田に投げ込む方法(特開平3
−173802号公報)、農薬活性成分とポリアクリル
酸ナトリウム、界面活性剤および中空体を含有する粒状
組成物(特開平9−295903号公報)などが挙げら
れる。
【0003】また、最近になって農薬散布の省力化の方
法の一つとして、農薬粒剤を水溶性高分子の袋に入れる
か、発泡剤を入れて大型の錠剤に成型するなどして、手
で水田水中に投込む方法が提案されている。
【0004】水溶性高分子の袋に入れる製剤としては、
例えば、見掛け比重1未満の粒核に農薬活性成分、界面
活性剤を油状物質で被膜した製剤を水溶性フィルムで包
装したもの(特開平3−155703号公報)、ゲルま
たはゾル状農薬製剤を水溶性フィルムで包装したもの
(特開平6−24904号公報)、農薬活性成分と浮遊
性中空体およびジアルキルスルホサクシネートを含有す
る固形製剤を水溶性高分子フィルムで包装したもの(特
開平6−279204号公報)、などが挙げられる。
【0005】発泡剤を入れて大型の錠剤に成型する製剤
としては、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム、炭酸水
素ナトリウムおよび固体の有機酸などを錠剤化したもの
(特公昭64−2563号公報)、農薬活性成分、界面
活性剤、炭酸塩および固体酸を含有し、見掛け比重を1
以上に調整した組成物を水溶性フィルムに内包したもの
(特開平5−17308号公報)、などが挙げられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記した従来の浮遊性
を付与する技術は、水面に浮遊しても水中への農薬活性
成分の拡がりは十分ではない。また、最近提案されてい
る農薬製剤を水溶性高分子の袋に入れたものや発泡剤を
入れた大型錠剤を手で投込む方法は、田面水中に農薬活
性成分が均一にかつすみやかに拡散するには不十分であ
る。そのため、拡散ムラが生じて効果ムラができたり、
薬害の発生をきたすことがある。
【0007】このような情況のため、田面水中にいかに
農薬有効成分をすみやかにかつ均一に拡散させることが
できるか、その新技術の開発が求められている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
課題を解決すべく鋭意研究した。その結果、農薬活性成
分、浮遊性中空体および陰イオン界面活性剤として、一
般式(I)
【化3】 (式中、Rは、炭素数4〜22のアルキル基、アルケニ
ル基または炭素数1〜20を含む置換基で置換されたフ
ェニル基を表し、Aは炭素数2〜4のアルキレン基を表
し、nは0または1〜100の整数を表し、p+q=
3、p=1または2の単独並びにそれらの混合体を表
し、Mは水素原子または塩形成物質である)で表され
る、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エス
テルまたはその塩を用いることを特徴とする水面施用農
薬製剤とすることにより、前記した課題を解決し得るこ
とを見出し、本発明を完成させた。
【0009】したがって、本発明は、上記組成からなる
水中での拡展性の優れた水面施用農薬製剤に関するもの
であり、かつ、このような水面施用農薬製剤の製造方法
に関するものである。
【0010】次に、本発明の水面施用農薬製剤について
具体的に説明する。
【0011】本発明の農薬活性成分は、通常水田に使用
されるものであればいずれも使用でき、1種または2種
以上を併用してもよい。このような農薬活性成分として
は、例えば、次のものが挙げられる。
【0012】(殺虫剤)MPP、MEP、ピリミホスメ
チル、ダイアジノン、イソキサチオン、ピリダフェンチ
オン、クロルピリホスメチル、バミドチオン、マラソ
ン、PAP、ジメトエート、エチルチオメトン、モノク
ロトホス、BRP、CVMP、ジメチルビンホス、プロ
パホス、DEP、EPN、NAC、MTMC、MIP
C、BPMC、PHC、MPMC、XMC、ベンダイオ
カルブ、カルボスルファン、ベンフラカルブ、チオジカ
ルブ、シクロプロトリン、エトフェンプロックス、カル
タップ、チオシクラム、ベンスルタップ、ブプロフェジ
ンなど。
【0013】(殺菌剤)塩基性硫酸銅、塩基性塩化銅、
水酸化第二銅、有機硫黄ニッケル塩、チウラム、キャプ
タン、TPN、フサライド、IBP、EDDP、チオフ
ァネートメチル、ベノミル、イプロジオン、メプロニ
ル、フルトラニル、テフロフタラム、ペンシクロン、メ
タラキシル、トリフルミゾール、ブラストサイジンS、
カスガマイシン、ポリオキシン、バリダマイシンA、オ
キシテトラサイクリン、ヒドロキシイソキサゾール、メ
タスルホカルブ、ベンチアゾール、ジクロメジン、プロ
ベナゾール、イソプロチオラン、トリシクラゾール、ピ
ロキロン、オキソニック酸、グアザチン、フェリムゾ
ン、など。
【0014】(除草剤)2,4−PA、MCP、MCP
B、MCPAチオエチル(フェノチオール)、クロメプ
ロップ、ナプロアニリド、CNP、クロメトキシニル、
ビフェノックス、MCC、ベンチオカーブ、エスプロカ
ルブ、モリネート、ジメピペレート、DCPA、ブタク
ロール、プレチラクロール、ブロモブチド、メフェナセ
ット、ダイムロン、シメトリン、プロメトリン、ジメタ
メトリン、ベンダゾン、オキサジアゾン、ピラゾレー
ト、ピラゾキシフェン、ベンゾフェナップ、トリフルラ
リン、ピペロホス、ACN、ベンスルフロンメチル、な
ど。
【0015】(植物調節剤)イナベンフィド、オキシエ
チレンドコサノール、ニコチン酸アミド、ベンジルアミ
ノプリン、など。
【0016】これらの農薬活性成分の製剤中への添加量
は、特に限定されるものではないが、一般的には製剤全
量の0.01〜90%(重量%)であり、農薬活性成分
の種類により、10アールあたりの必要散布量となるよ
うに添加すればよい。
【0017】なお、これらの農薬活性成分名は、「農薬
ハンドブック」(1998年版 社団法人 日本植物防
疫協会発行)に記載の一般名である。
【0018】本発明では、一般式(I)で表される陰イ
オン界面活性剤であるポリオキシアルキレンアルキルエ
ーテルリン酸エステルおよびその塩の使用が必須である
が、塩形成物質としては、ナトリウム、リチウム、カリ
ウムなどのアルカリ金属、カルシウム、マグネシウム、
バリウムなどのアルカリ土類金属、メチルアミン、エチ
ルアミン、ジメチルアミン、トリエチルアミンなどのア
ルキルアミン類およびモノエタノールアミン、ジエタノ
ールアミンなどのアルカノールアミン類、アンモニウム
が挙げられ、ナトリウムが上記課題を解決する上では最
も適している。
【0019】一般式(I)で表される代表的な化合物と
しては、次のようなものが例示される。ただし、本発明
はこれらの例示に限られない。
【0020】(1)ジ(ポリオキシエチレン(2)2−
エチルヘキシルエーテル)リン酸エステルアンモニウ
ム、(2)モノ(ポリオキシエチレン(3)2−エチル
ヘキシルエーテル)リン酸エステルとジ(ポリオキシエ
チレン(3)2−エチルヘキシルエーテル)リン酸エス
テルアンモニウム(20/80混合体)、(3)モノ
(ポリオキシエチレン(2)ノニルフェニルエーテル)
リン酸エステルとジ(ノニルフェニルエーテル)リン酸
エステル(10/90混合体)、(4)ジ(ポリオキシ
エチレン(3)ラウリルエーテル)リン酸エステルナト
リウム、(5)ジ(2−エチルヘキシル)リン酸エステ
ルナトリウム、(6)モノ(2−エチルヘキシル)リン
酸エステルとジ(2−エチルヘキシル)リン酸エステル
(15/85混合体)、(7)モノ(ポリオキシエチレ
ン(2)ジスチレン化フェニルエーテル)リン酸エステ
ルとジ(ポリオキシエチレン(2)ジスチレン化フェニ
ルエーテル)リン酸エステル(5/95混合体)、
(8)モノ[(ポリオキシエチレン(2)ポリオキシプ
ロピレン(1))ランダ 2−エチルヘキシルエーテ
ル]リン酸エステルとジ[(ポリオキシエチレン(2)
ポリオキシプロピレン(1)) ランダム2−エチルヘ
キシルエーテル]リン酸エステル(20/80混合
体)、(9)ジ(ポリオキシエチレン(3)ポリオキシ
プロピレン(6)ポリオキシエチレン(2)2−エチル
ヘキシルエーテル)リン酸エステルアンモニウム、(1
0)ジ(ポリオキシエチレン(3)2−エチルヘキシル
エーテル)リン酸エステルモノエタノールアミン、(1
1)ジ(ポリオキシプロピレン(3)2−エチルヘキシ
ルエーテル)リン酸エステルカリウム、(12)モノオ
レイルリン酸エステルとジオレイルリン酸エステル(1
0/90混合体)ナトリウム、(13)ジ(ポリオキシ
エチレン(2)ブチルエーテル)リン酸エステルカルシ
ウム、(14)ジ(ポリオキシエチレン(2)オレイル
エーテル)リン酸エステルエチルアミン、(15)ジ
(ブチルエーテル)リン酸エステルナトリウム、(1
6)モノ(ポリオキシプロピレン(6)2−エチルヘキ
シルエーテル)リン酸エステル、(17)モノ(ポリオ
キシエチレン(20)ブチルエーテル)リン酸エステ
ル、(18)モノ(ポリオキシエチレン(2)ジスチレ
ン化フェニルエーテル)リン酸エステルとジ(ポリオキ
シエチレン(2)ジスチレン化フェニルエーテル)リン
酸エステルの混合体。(19)ジ(ポリオキシエチレン
(3)ミリスチルエーテル)リン酸エステルナトリウム
(20)ジ(ポリオキシエチレン(4)パルミチルエー
テル)リン酸エステルナトリウム(21)ジ(ポリオキ
シエチレン(6)ステアリルエーテル)リン酸エステル
アンモニウム(22)ジ(ポリオキシエチレン(6)ポ
リオキシプロピレン(3)ポリオキシエチレン(6)ア
ラルキルエーテル)リン酸エステルアンモニウム(2
3)ジ(ポリオキシエチレン(2)2−エチル−2−ヘ
キセニルエーテル)リン酸エステルナトリウム(24)
モノ(ポリオキシエチレン(3)パルミトレイルエーテ
ル)リン酸エステルナトリウムとジ(ポリオキシエチレ
ン(3)パルミトレイルエーテル)リン酸エステルナト
リウム(15/85混合体)(25)ジ(ポリオキシエ
チレン(5)ドデシルフェニルエーテル)リン酸エステ
ルナトリウム(26)モノ(ポリオキシエチレン(4)
ノニルフェニルエーテル)リン酸エステルナトリウムと
ジ(ポリオキシエチレン(4)ノニルフェニルエーテ
ル)リン酸エステルナトリウム(20/80混合体)
(27)モノ(ポリオキシエチレン(3)ベンジルフェ
ニルエーテル)リン酸エステルナトリウムとジ(ポリオ
キシエチレン(3)ベンジルフェニルエーテル)リン酸
エステルナトリウム(10/90混合体)
【0021】上記の記載例においてポリオキシエチレン
(2)の「(2)」の意味は、エチレンオキサイドが平
均2モル重縮合していることを示し、ポリオキシプロピ
レン(6)の「(6)」の意味はプロピレンオキサイド
が平均6モル重縮合していることを示す。他の化合物名
の( )内の数値表記もこれに準ずる。
【0022】また、リン酸エステル(20/80混合
体)はモノリン酸エステル20重量%、ジリン酸エステ
ル80重量%を示し、他はこれに準ずる。
【0023】この界面活性剤は製剤中に0.5〜20重
量部の範囲であるが、好ましくは1〜10重量部の範囲
である。
【0024】本発明に使用する浮遊性中空体としては、
ガラス質中空体、セラミック中空体、植物質担体、合成
樹脂中空体が挙げられ、これらの1種または2種以上を
使用しても何ら問題はない。
【0025】本発明に使用するガラス質中空体は、平均
粒子径が100μm以下のものであればよく、特に限定
されないが、次のものが挙げられる。例えば、黒曜石、
真珠岩、松脂岩などの天然ガラス質の岩石を加熱して発
泡させたパーライト、およびシラスをこれと同様に加工
したシラスバルーン(商品名)、タイセツバルーン(商
品名:登録商標、以下同じ)などである。ガラス質中空
体には1つの気泡を有するものと2つ以上の独立した気
泡を有するものとがあり、両者とも使用できるが、製造
場面で必要な耐圧性の面で後者の方がより望ましい。ガ
ラス質中空体の平均粒子径は100μmより大きくなる
と水面での拡散性が悪くなり、100μm以下が必須で
ある。
【0026】このようなガラス質中空体は1種または2
種以上を併用して用いることができ、製剤中に1〜80
重量部、好ましくは5〜50重量部添加するのが望まし
い。
【0027】また、浮遊性中空体の一種として本発明で
使用できるセラミック中空体としては、特に限定されな
いが、イースフィアーズ(太平洋セメント株式会社製の
商品名)、マイクロセルズ(ネオライト株式会社製の商
品名)などが有用である。
【0028】セラミック中空体は強度が高く、圧縮70
0kg/平方センチメートルにおいても40%が中空体
として残存するため、混合、造粒、錠剤化などの製造工
程の際に、中空体が破壊されることがなく、浮遊性が低
下することはない。
【0029】これにより、本発明の水面施用農薬製剤を
水田に散布しても、粒剤や錠剤が水面で崩壊せずに水底
へ沈降するのを防止することができる。
【0030】また、浮遊性中空体の一種として本発明で
使用できる植物質担体としては、特に限定されるもので
はないが、木粉、コルク、ケナフ粉末、籾殻、籾殻粉末
などが挙げられる。また、このような植物担体は1種ま
たは2種以上を併用することができ、製剤中に1〜80
重量部の範囲で添加されるが、効果と経済性から考えて
実用的には5〜50重量部の範囲で添加するのが望まし
い。
【0031】また、本発明で浮遊性中空体の一種として
使用できる合成樹脂中空体としては、特に限定されるも
のではないが、フェノール樹脂よりなるフェノールマイ
クロバルーン、エポキシ樹脂よりなるエコスフェアー、
ポリウレタンよりなるポリウレタンフォーム、ポリアク
リルニトリルよりなるマイクロスフェアーなどが挙げら
れる。このような合成樹脂中空体は、1種または2種以
上を併用して用いることができ、製剤中に0.5〜50
重量部の範囲で添加できるが、効果と経済性から考えて
実用的には1〜30重量部の範囲で添加するのが望まし
い。
【0032】本発明では陰イオン界面活性剤の一種であ
るポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステ
ルおよびその塩の使用が必須であるが、これを除く他の
陰イオン界面活性剤の添加もできる。その例としては特
に限定されないが、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、
ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸トリエタノー
ルアミン、オレイン酸ナトリウム、オレイン酸カリウ
ム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキル
ナフタレンスルホン酸ナトリウム、ジアルキルスルコハ
ク酸ナトリウム、アルキルリン酸塩、ナフタレンスルホ
ン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフ
ェノールエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン
アルキルエーテル硫酸トリエタノールアミン、リグニン
スルホン酸ナトリウム、が挙げられる。
【0033】必要に応じ非イオン界面活性剤を用いても
何ら問題はなく、非イオン界面活性剤の種類についても
何ら限定されない。
【0034】本発明に使用する固体担体としては、特に
限定されないが、例えばクレー、ベントナイト、タル
ク、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ジークライト、
セリサイト、酸性白土、珪石、ケイソウ土、軽石、パー
ライト、ゼオライト、バーミキュライト、塩化カリウ
ム、尿素、ホワイトカーボン、硫酸アンモニウム、硫酸
ナトリウム、硫酸マグネシウム、グルコース、マルトー
ス、シュークロース、ラクトース、デキストリン、デン
プン、セルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリ
ビニルアルコール、ポリプロピレンオキサイド、ポリエ
チレンオキサイド、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエ
チレングリコール、アラビアゴム、キサンタンガムなど
が挙げられる。
【0035】本発明の水面施用農薬製剤には、農薬活性
成分の安定化剤、溶剤、物理性改良剤などの補助剤を添
加してもよい。
【0036】本発明の製剤には農薬活性成分を溶解した
り、製剤の物理性を改良したりするために、溶剤とし
て、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジオレイル、
アジピン酸ジイソデシル、フタル酸ジエチルヘキシル、
フタル酸ジデシル、トリメット酸2−エチルヘキシル、
トリメット酸トリデシルなどの多塩基酸アルコールエス
テル、2−エチルヘキサン酸セチル、ヤシ脂肪酸セチ
ル、ラウリン酸メチル、ミリスチン酸メチル、オレイン
酸メチル、オレイン酸オクチルなどの脂肪酸アルコール
エステル、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノ
オレエートなどの多価アルコール脂肪酸エステル、オク
チルアルコール、ラウリルアルコールなどの高級アルコ
ールおよび1,2−ジメチル−4−エチルベンゼン、メ
チルナフタレン、1−フェニル−1−キシリルエタン、
1−キシリル−1,3−ジフェニルブタンなどの芳香族
炭化水素、ノルマルパラフィン、イソパラフィン、流動
パラフィンなどのパラフィン系炭化水素などを使用して
もよい。
【0037】
【発明の実施の形態】本発明の水面施用農薬製剤の調製
方法は、特に限定されないが、次の方法によって行えば
よい。より具体的には、例えば農薬活性成分を浮遊性中
空体、一般式(I)の陰イオン界面活性剤のポリオキシ
アルキレンアルキルエーテルリン酸エステル塩、固体担
体、必要に応じて一般式(I)以外の陰イオン界面活性
剤、農薬活性成分の安定化剤、溶剤、その他物理性改良
剤などを加え、ハンマーミルで混合する。その後、この
混合物を錠剤成型機で成型して錠剤とするか、または押
出し造粒機で造粒し粒剤とすることができる。また、本
発明は製剤の調製工程において、水や溶剤を使用した
り、乾燥してもよい。ただし、本発明の農薬製剤は、特
定の錠剤、粒剤に限定されることはなく、その大きさ、
重量、形状は、本発明の目的を達成しうる範囲内で適宜
変更して実施することができる。
【0038】本発明の水面施用農薬を散布するには、通
常行われる手まき散布や、動力散布機などを用いた機械
散布などにより、水田に散布することができ、また、本
発明の水面施用農薬製剤は、水溶性フィルムにより包装
して製剤化することもできる。
【0039】包装して製剤化した場合は、水田に入るこ
となく畦畔より手で水田の水面上に投込むことで散布す
ることができる。この場合、農薬製剤の1個あたりの重
量は、10g以下では単位面積当たりの投入個数が多く
なるため好ましくなく、100gを超えると投入時に包
装体が自重のため田面土壌に埋もれてしまい、薬剤の水
面上での拡散性が悪くなる。したがって、1個あたり1
0〜100g、好ましくは30〜60gとなるように製
剤化するのが好都合である。
【0040】水溶性フィルムにより包装して製剤化する
場合に、使用することができる水溶性フィルムとして
は、本発明の農薬製剤を水田の田面に投込んだ後、多量
の水に速やかに溶解するものであればよく、特に限定さ
れるものではないが、例えばポリビニルアルコール、カ
ルボキシメチルセルロース、プルランなどが挙げられ
る。
【0041】
【実施例】次に、実施例で本発明をさらに具体的に説明
するが、本発明は、これらの実施例に限定されるもので
はない。
【0042】なお、以下に「部」とあるのは、すべて重
量部を示す。
【0043】実施例1(粒剤) フェノチオール原体4.2部、シラスバルーン(平均粒
子径60μm、イヂチ化成株式会社製 商品名「ウィン
ライト」)50部、ジ(ポリオキシエチレン(3)ラウ
リルエーテル)リン酸エステルナトリウム2部、カルボ
キシメチルセルロースナトリウム2.0部、ケイソウ土
30部およびクレー11.8部をハンマーミルで混合す
る。次いで水40部を加え、押し出し造粒機で粒径1.
0mmに造粒し、乾燥、篩別して本発明の水面施用農薬
製剤を得た。
【0044】実施例2(粒剤) 実施例1のジ(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエー
テル)リン酸エステルナトリウムをジ(ポリオキシエチ
レン(2)ブチルエーテル)リン酸エステルカルシウム
にかえて実施例1と同様にして調製し、本発明の水面施
用農薬製剤を得た。
【0045】実施例3(粒剤) 実施例1のジ(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエー
テル)リン酸エステルナトリウムをジ(ポリオキシエチ
レン(2)オレイルエーテル)リン酸エステルエチルア
ミンにかえて実施例1と同様にして調製し、本発明の水
面施用農薬製剤を得た。
【0046】実施例4(粒剤) 実施例1のジ(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエー
テル)リン酸エステルナトリウムをジ(ポリオキシエチ
レン(3)2−エチルヘキシルエーテル)リン酸エステ
ルモノエタノールアミンにかえて、実施例1と同様にし
て調製し、本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0047】実施例5(粒剤) 実施例1のジ(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエー
テル)リン酸エステルナトリウムをジ(ポリオキシエチ
レン(2)2−エチルヘキシルエーテル)リン酸エステ
ルアンモニウムにかえて、実施例1と同様にして調製
し、本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0048】実施例6(粒剤) 実施例1のジ(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエー
テル)リン酸エステルナトリウムをジ(ブチルエーテ
ル)リン酸エステルナトリウムにかえて、実施例1と同
様にして調製し、本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0049】実施例7(粒剤) 実施例1のジ(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエー
テル)リン酸エステルナトリウムをモノ(ポリオキシプ
ロピレン(6)2−エチルヘキシルエーテル)リン酸エ
ステルにかえて、実施例1と同様にして調製し、本発明
の水面施用農薬製剤を得た。
【0050】実施例8(粒剤) 実施例1のジ(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエー
テル)リン酸エステルナトリウムをモノ(ポリオキシエ
チレン(20)ブチルエーテル)リン酸エステルにかえ
て、実施例1と同様にして調製し、本発明の水面施用農
薬製剤を得た。
【0051】実施例9(粒剤) 実施例1のジ(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエー
テル)リン酸エステルナトリウムをモノ(ポリオキシエ
チレン(2)ジスチレン化フェニルエーテル)リン酸エ
ステルとジ(ポリオキシエチレン(3)ジスチレン化フ
ェニルエーテル)リン酸エステル(5/95混合体)に
かえて、実施例1と同様にして調製し、本発明の水面施
用農薬製剤を得た。
【0052】実施例10(粒剤) 実施例1のジ(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエー
テル)リン酸エステルナトリウムの添加量を1.0部、
クレーを12.8部とし、実施例1と同様にして調製
し、本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0053】実施例11(粒剤) 実施例1のジ(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエー
テル)リン酸エステルナトリウムの添加量を5.0部、
クレーを8.8部とし、実施例1と同様にして調製し、
本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0054】実施例12(粒剤) 実施例1にラウリル硫酸ナトリウム2.0部を加え、ク
レーを9.8部とし、実施例1と同様にして調製し、本
発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0055】実施例13(粒剤) 実施例1にリグニンスルホン酸ナトリウム2.0部を加
え、クレーを9.8部とし、実施例1と同様にして調製
し、本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0056】実施例14(粒剤) 実施例1にさらにドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム2.0部を加え、クレーを9.8部とし、実施例1と
同様にして調製し、本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0057】実施例15(粒剤) 実施例1のクレーを8.8部として粒剤を97部で調製
し、得られた粒剤にアジピン酸ジイソデシル3部を吹き
付け、本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0058】実施例16(粒剤) 実施例1のシラスバルーンをセラミック中空体にかえ、
実施例1と同様にして調製し、本発明の水面施用農薬製
剤を得た。
【0059】実施例17(粒剤) 実施例1のシラスバルーンをコルクにかえ、実施例1と
同様にして調製し、本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0060】実施例18(粒剤) 実施例1のシラスバルーン50部をマイクロスフェアー
5部、クレー56.8部とし、実施例1と同様にして調
製し、本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0061】実施例19(粒剤) 実施例1のフェノチオール原体を2.1部、クレーを1
3.9部とし、実施例1と同様にして調製し、本発明の
水面施用農薬製剤を得た。
【0062】実施例20(錠剤) 実施例1の粉体を混合後、20kg/平方センチメート
ルの圧力で錠剤成型機にかけ錠剤を調製し、本発明の水
面施用農薬製剤を得た。
【0063】実施例21〜40(パック剤) 実施例1〜20で得られた製剤50gをポリビニルアル
コールフィルム(厚さ40μm)で包装し、本発明の水
面施用農薬製剤を得た。
【0064】実施例41(粒剤) フェノチオール原体4.2部、シラスバルーン(平均粒
子径90μm、美瑛白土工業株式会社製 商品名「タイ
セツバルーン」)25部、ジ(ポリオキシエチレン
(3)ミリスチルエーテル)リン酸エステルナトリウム
5部、ポリビニルアルコール5部、ケイソウ土40部、
クレー20.8部をハンマーミルで混合する。次いで水
35部を加え、押し出し造粒機で粒径1.0mmに造粒
し、乾燥、篩別して本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0065】実施例42(粒剤) 実施例41のジ(ポリオキシエチレン(3)ミリスチル
エーテル)リン酸エステルナトリウムをジ(ポリオキシ
エチレン(6)ステアリルエーテル)リン酸エステルア
ンモウムにかえて実施例41と同様にして調製し、本発
明の水面施用農薬製剤を得た。
【0066】実施例43(粒剤) 実施例41のジ(ポリオキシエチレン(3)ミリスチル
エーテル)リン酸エステルナトリウムをジ(ポリオキシ
エチレン(6)ポリオキシプロピレン(3)ポリオキシ
エチレン(6)アラルキルエーテル)リン酸エステルア
ンモウムにかえて実施例41と同様にして調製し、本発
明の水面施用農薬製剤を得た。
【0067】実施例44(粒剤) 実施例41のジ(ポリオキシエチレン(3)ミリスチル
エーテル)リン酸エステルナトリウムをジ(ポリオキシ
エチレン(2)2−エチル−2−ヘキセニルエーテル)
リン酸エステルアンモウムにかえて実施例41と同様に
して調製し、本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0068】実施例45(粒剤) 実施例41のジ(ポリオキシエチレン(3)ミリスチル
エーテル)リン酸エステルナトリウムをモノ(ポリオキ
シエチレン(3)パルミトレイルエーテル)リン酸エス
テルナトリウムとジ(ポリオキシエチレン(3)パルミ
トレイルエーテル)リン酸エステルナトリウム(15/
85混合体)にかえて実施例41と同様にして調製し、
本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0069】実施例46(粒剤) 実施例41のジ(ポリオキシエチレン(3)ミリスチル
エーテル)リン酸エステルナトリウムをモノ(ポリオキ
シエチレン(4)ノニルフェニルエーテル)リン酸エス
テルナトリウムとジ(ポリオキシエチレン(4)ノニル
フェニルエーテル)リン酸エステルナトリウム(20/
80混合体)にかえて実施例41と同様にして調製し、
本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0070】実施例47(粒剤) 実施例41のジ(ポリオキシエチレン(3)ミリスチル
エーテル)リン酸エステルナトリウムをジ(ポリオキシ
エチレン(5)ドデシルフェニルエーテル)リン酸エス
テルナトリウムにかえて実施例41と同様にして調製
し、本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0071】実施例48(粒剤) 実施例41のジ(ポリオキシエチレン(3)ミリスチル
エーテル)リン酸エステルナトリウムをモノ(ポリオキ
シエチレン(3)ベンジルフェニルエーテル)リン酸エ
ステルナトリウムとジ(ポリオキシエチレン(4)ベン
ジルフェニルエーテル)リン酸エステルナトリウム(1
0/90混合体)にかえて実施例41と同様にして調製
し、本発明の水面施用農薬製剤を得た。
【0072】実施例49〜56(パック剤) 実施例41〜48で得られた製剤50gをポリビニルア
ルコールフィルム(厚さ40μm)で包装し、本発明の
水面施用農薬製剤を得た。
【0073】比較例1(粒剤) 実施例1のジ(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエー
テル)リン酸エステルナトリウムをラウリル硫酸ナトリ
ウムにかえて実施例1と同様にして調製し、比較例1の
水面施用農薬製剤を得た。
【0074】比較例2(粒剤) 実施例1のジ(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエー
テル)リン酸エステルナトリウムをリグニンスルホン酸
ナトリウムにかえて実施例1と同様にして調製し、比較
例2の水面施用農薬製剤を得た。
【0075】比較例3(粒剤) 実施例1のジ(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエー
テル)リン酸エステルナトリウムをドデシルベンゼンス
ルホン酸ナトリウムにかえて実施例1と同様にして調製
し、比較例3の水面施用農薬製剤を得た。
【0076】比較例4(粒剤) 比較例1のラウリル硫酸ナトリウムを1部、クレーを1
2.8部とし、実施例1と同様にして調製し、比較例4
の水面施用農薬製剤を得た。
【0077】比較例5(粒剤) 比較例1のラウリル硫酸ナトリウムを5部、クレーを
9.8部とし、実施例1と同様にして調製し、比較例5
の水面施用農薬製剤を得た。
【0078】比較例6(粒剤) 比較例1にリグニンスルホン酸ナトリウム2.0部を加
え、クレーを9.8部とし、実施例1と同様にして調製
し、比較例6の水面施用農薬製剤を得た。
【0079】比較例7(粒剤) 比較例1にさらにドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム2.0部を加え、クレーを9.8部とし、実施例1と
同様にして調製し、比較例7の水面施用農薬製剤を得
た。
【0080】比較例8(粒剤) 比較例1のクレーを8.8部として粒剤を97部調製
し、得られた粒剤にアジピン酸ジイソデシル3部を吹き
付け、比較例8の水面施用農薬製剤を得た。
【0081】比較例9(粒剤) 比較例1のフェノチオール原体を2.1部、クレーを1
3.9部とし、実施例1と同様にして調製し、本発明の
水面施用農薬製剤を得た。
【0082】比較例10(錠剤) 比較例1の粉体を混合後、20kg/平方センチメート
ルの圧力で錠剤成型機にかけ錠剤を調製し、本発明の水
面施用農薬製剤を得た。
【0083】比較例11〜20(パック剤) 比較例1〜10で得られた粒剤をポリビニルアルコール
フィルム(厚さ40μm)で包装し、比較例11〜20
の水面施用農薬製剤を得た。
【0084】比較例21(粒剤) 実施例41のジ(ポリオキシエチレン(3)ミリスチル
エーテル)リン酸エステルナトリウムをポリオキシエチ
レン(3)ミリスチルエーテルにかえて実施例41と同
様にして調製し、比較例21の水面施用農薬製剤を得
た。
【0085】比較例22(粒剤) 実施例41のジ(ポリオキシエチレン(3)ミリスチル
エーテル)リン酸エステルナトリウムをポリオキシエチ
レン(6)ステアリルエーテルにかえて実施例41と同
様にして調製し、比較例22の水面施用農薬製剤を得
た。
【0086】比較例23(粒剤) 実施例41のジ(ポリオキシエチレン(3)ミリスチル
エーテル)リン酸エステルナトリウムをポリオキシエチ
レン(3)2−エチルヘキシルエーテルにかえて実施例
41と同様にして調製し、比較例23の水面施用農薬製
剤を得た。
【0087】比較例24(粒剤) 実施例41のジ(ポリオキシエチレン(3)ミリスチル
エーテル)リン酸エステルナトリウムをポリオキシエチ
レン(8)ノニルフェニルエーテルにかえて実施例41
と同様にして調製し、比較例24の水面施用農薬製剤を
得た。
【0088】比較例25(粒剤) 実施例41のジ(ポリオキシエチレン(3)ミリスチル
エーテル)リン酸エステルナトリウムをラウリル硫酸ナ
トリウムにかえて実施例41と同様にして調製し、比較
例25の水面施用農薬製剤を得た。
【0089】比較例26(粒剤) 実施例41のジ(ポリオキシエチレン(3)ミリスチル
エーテル)リン酸エステルナトリウムをドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウムにかえて実施例41と同様にし
て調製し、比較例26の水面施用農薬製剤を得た。
【0090】比較例27〜32(パック剤) 比較例21〜26で得られた製剤50gをポリビニルア
ルコールフィルム(厚さ40μm)で包装し、比較例2
7〜32の水面施用農薬製剤を得た。
【0091】
【発明の効果】本発明を実施すると、次のような効果が
もたらされる。
【0092】本発明の水面施用農薬製剤を水田の水面に
散布すると、水面を浮遊しつつ均一に拡散する。また、
有効成分も水田中に均一に拡散して有効成分の効力を十
分に発揮するようになる。また、水稲に対しては薬害を
与えることがない。一方、これらの本発明の効果は、従
来の技術に比べて優れており、実用性が高い。
【0093】次に、このことを具体的に示すために試験
例を示す。
【0094】試験例1 拡散性試験 1区画の面積が100平方メートル(10m×10m)
の試験区(湛水深3cm)を作り、その中央(1か所)
に実施例、比較例に準じて調製した試料を50gまたは
100gを1度に処理した。処理1.5時間後に試験区
の中央(A区)および四隅(B〜E区)の水深1.5c
mの5か所より水を各50ml採取し、水中の農薬活性
成分の濃度をHPLC法によって分析した。結果を表1
〜6に示す。
【0095】
【表1】
【0096】
【表2】
【0097】
【表3】
【0098】
【表4】
【0099】
【表5】
【0100】
【表6】
【0101】試験例2 除草効果および薬害試験 1区画の面積が100平方メートル(10m×10m)
の試験区を作り、1区画当りタイヌビエ種子(50
g)、ホタルイ種子(30g)、アゼナ種子(10
g)、コナギ種子(10g)をそれぞれ播種した。タイ
ヌビエが2葉期に達したとき、実施例1〜12、21〜
32、41〜56、比較例1〜6、11〜16、21〜
32で調製した試料を試験区の中央に50g処理した。
【0102】調査は薬剤処理30日後に行い、試験区内
の中央および四隅(試験例1と同様のA〜E区)の5か
所から計5平方メートル中に生き残った雑草を抜き取
り、その乾燥重量(g)を測定し、次式により5区平均
の除草率(%)を求め、下記の基準により除草効果の評
価値に換算した。
【0103】
【表7】
【0104】また水稲に対する薬害については下記の基
準により薬害程度を達観調査した。結果を表8〜13に
示す。
【0105】
【数1】
【0106】薬害程度 0:薬害なし 1:僅少 2:少 3:中 4:大 5:極大(枯死)
【0107】
【表8】
【0108】
【表9】
【0109】
【表10】
【0110】
【表11】
【0111】
【表12】
【0112】
【表13】
フロントページの続き Fターム(参考) 4H011 AA01 AB02 AC01 BA01 BA05 BB06 BC17 BC19 BC20 DA02 DA15 DD02 DF04 DG15 DH03 DH25 DH29

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 農薬活性成分、浮遊性中空体および陰イ
    オン界面活性剤として、一般式(I) 【化1】 (式中、Rは、炭素数4〜22のアルキル基、アルケニ
    ル基または炭素数1〜20を含む置換基で置換されたフ
    ェニル基を表し、Aは炭素数2〜4のアルキレン基を表
    し、nは0または1〜100の整数を表し、p+q=
    3、p=1または2の単独並びにそれらの混合体を表
    し、Mは水素原子または塩形成物質である)で表され
    る、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エス
    テルまたはその塩を用いることを特徴とする、水面施用
    農薬製剤。
  2. 【請求項2】塩形成物質がアルカリ金属、アルカリ土類
    金属、アンモニウム、アミン類およびアルカノールアミ
    ン類から選ばれた一種であることを特徴とする請求項1
    記載の水面施用農薬製剤。
  3. 【請求項3】塩形成物質がアルカリ金属またはアンモニ
    ウムであることを特徴とする請求項1、2記載の水面施
    用農薬製剤。
  4. 【請求項4】塩形成物質がナトリウムであることを特徴
    とする請求項1〜3記載の水面施用農薬製剤。
  5. 【請求項5】浮遊性中空体がガラス質中空体であること
    を特徴とする請求項1〜4記載の水面施用農薬製剤。
  6. 【請求項6】平均粒子径が100μm以下のガラス質中
    空体を用いたことを特徴とする請求項1〜5記載の水面
    施用農薬製剤。
  7. 【請求項7】製剤が錠剤、粒剤もしくはこれらの製剤を
    水溶性フィルムで包装してなるパック剤の一種であるこ
    とを特徴とする、請求項1〜6記載の水面施用農薬製
    剤。
  8. 【請求項8】農薬活性成分、浮遊性中空体及び陰イオン
    界面活性剤として一般式(I) 【化2】 (式中、Rは、炭素数4〜22のアルキル基、アルケニ
    ル基または炭素数1〜20を含む置換基で置換されたフ
    ェニル基を表し、Aは炭素数2〜4のアルキレン基を表
    し、nは0または1〜100の整数を表し、p+q=
    3、p=1または2の単独並びにそれらの混合体を表
    し、Mはナトリウムである)で表される、ポリオキシア
    ルキレンアルキルエーテルリン酸エステルまたはその塩
    を混合し、整型することを特徴とする、水面施用農薬製
    剤の製法。
  9. 【請求項9】塩形成物質としてアルカリ金属、アルカリ
    土類金属、アンモニウム、アミン類、アルカノールアミ
    ン類から選ばれた一種を用いることを特徴とする請求項
    8記載の水面施用農薬製剤の製法。
  10. 【請求項10】塩形成物質としてアルカリ金属またはア
    ンモニウムを用いることを特徴とする請求項8〜9記載
    の水面施用農薬製剤の製法。
  11. 【請求項11】塩形成物質としてナトリウムを用いるこ
    とを特徴とする請求項8〜10記載の水面施用農薬製剤
    の製法。
  12. 【請求項12】浮遊性中空体としてガラス質中空体を用
    いることを特徴とする請求項8〜11記載の水面施用農
    薬製剤の製法。
  13. 【請求項13】平均粒子径が100μm以下のガラス質
    中空体を用いることを特徴とする請求項8〜12記載の
    水面施用農薬製剤の製法。
  14. 【請求項14】製剤が錠剤、粒剤もしくはこれらの製剤
    を水溶性フィルムで包装してなるパック剤のいずれかに
    整型することを特徴とする、請求項8〜13記載の水面
    施用農薬製剤の製法。
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