JP2002127935A - トレーリングアーム式サスペンションのサスペンションメンバの取付構造 - Google Patents

トレーリングアーム式サスペンションのサスペンションメンバの取付構造

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 部品点数が少なくコンパクトで質量も小さ
く、剛性、寸法精度も高く、生産コストが低いサスペン
ションメンバの取付構造を提供すること。 【解決手段】 本発明のトレーリングアーム式サスペン
ションのサスペンションメンバの取付構造では、サスペ
ンションメンバ2の両端部近傍に上下方向に貫通するゴ
ムブッシュ5を固定するためのゴムブッシュ固定孔23
等が形成され、トレーリングアーム6を軸支するアーム
ピボット7を支持するアームブラケット3のトレーリン
グアームの軸支部が、サスペンションメンバ2のゴムブ
ッシュ固定孔23の後方近傍に配置される。トレーリン
グアーム6から入力される外力は、アームブラケット3
から、サスペンションメンバ2に伝えられ、サスペンシ
ョンメンバ2からゴムブッシュ5に入力される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トレーリングアー
ム式サスペンションのサスペンションメンバの取付構造
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車の独立懸架装置の一形
式として、トレーリングアーム型のサスペンションが用
いられている。このトレーリングアーム型のサスペンシ
ョンは、ボディにサスペンションメンバを取り付け、こ
のサスペンションメンバの後方に、アームピボットを軸
に所定の長さのトレーリングアームを上下に揺動するよ
うに装着し、その後端部でハブ、リヤアクスルを支持す
るもので、一般に構造が簡単で比較的スペースをとらな
いため、小型自動車の後輪などに用いられる。ここで図
16は、従来のサスペンションメンバの取付構造を示す
側面図であり、図17は分解斜視図である。従来は、図
17に示すように、サスペンションメンバであるパイプ
状のメインフレーム102の前側に箱状のボディマウン
トブラケット103をアーク溶接により接合し、このボ
ディマウントブラケット103に上下方向に貫通する筒
状のホルダ104を貫入してアーク溶接する。図中アー
ク溶接のポイントを短い線の連続の溶接部Aで示す。そ
して、図16に示すようにこのホルダ104の中に振動
を吸収するゴムブッシュ105を圧入して、ゴムブッシ
ュ105を介してボディBD側に取り付けられている。
また、図17に示すようにメインフレーム102の後方
側のボディマウントブラケット103と対向する位置に
はアームブラケット108がアーク溶接により接合さ
れ、トレーリングアーム106をアームピボット107
により揺動可能に軸支していた。従来のサスペンション
メンバの取付構造では、トレーリングアーム106から
入力する振動が、一次的にトレーリングアーム106を
軸支するアームピボット107を介してアームブラケッ
ト108に伝わり、その振動はメインフレーム102に
伝わる。さらにメインフレーム102からボディマウン
トブラケット103へ伝わる。そして、ボディマウント
ブラケット103内に装着されたホルダ104からゴム
ブッシュ105に入力されて振動が吸収され、最終的に
ボディピボット109からボディBDに入力される振動
を低減していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、トレー
リングアーム106からアームブラケット108に入力
された振動が、ボディマウントブラケット103に入力
されるまでに距離があるばかりでなく、アームブラケッ
ト108、メインフレーム102、ボディマウントブラ
ケット103が別部品となり、トレーリングアーム10
6から入力された力がダイレクトにボディマウントブラ
ケット103に伝わらない。そのため剛性が低下し、振
動が大きくなるという問題があった。また、部品点数も
多くなり、部品のコストが高くなったり、組付けの工数
が増加し、さらに、取付寸法の精度も高い精度で維持で
きないという問題もあった。そして、サスペンション全
体の設置スペースが大きく必要になり、質量も大きくな
るという問題があった。なお、アームピボット107に
入力される力の方向線上からボディピボット109の位
置が離れると、メインフレーム102が振動し易くなる
という問題もあった。
【0004】この発明は、上記課題を解決するため、部
品点数が少なくコンパクトで質量も小さく、且つ剛性が
高く、そして寸法精度も高く、その上生産コストが低い
トレーリングアーム式サスペンションのサスペンション
メンバの取付構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係るトレーリン
グアーム式サスペンションのサスペンションメンバの取
付構造では、一対のトレーリングアームと、ボディに固
定され前記一対のトレーリングアームを後方側に揺動可
能に支持するサスペンションメンバとを備えたトレーリ
ングアーム式サスペンションのサスペンションメンバの
取付構造において、前記サスペンションメンバは、両端
部近傍に上下方向に貫通するゴムブッシュを固定するた
めのゴムブッシュ固定孔が形成され、前記トレーリング
アームを揺動可能に軸支する軸支部を有したアームブラ
ケットの当該軸支部が、前記サスペンションメンバの前
記ゴムブッシュ固定孔の後方近傍に配置されるように当
該アームブラケットが固定されたことを特徴とする。
【0006】このように構成されたトレーリングアーム
式サスペンションのサスペンションメンバの取付構造で
は、従来のようにボディマウントブラケットを介さず、
サスペンションメンバを直接ボディに取り付けるため、
部品点数が少なく、コンパクトで、質量も小さく、且つ
剛性が高く、そして寸法精度も高い。また、部品点数が
少なく組み立て工数も減らすことができるため生産コス
トも低い。
【0007】また、本発明に係るトレーリングアーム式
サスペンションのサスペンションメンバの取付構造で
は、前記アームブラケットは、前記サスペンションメン
バの上側に固定される上側固定部と、前記サスペンショ
ンメンバの下側に固定される下側固定部を備え、前記上
側固定部には、前記ゴムブッシュ固定孔を露出させるた
めの孔が設けられたことを特徴とする。
【0008】このように構成されたトレーリングアーム
式サスペンションのサスペンションメンバの取付構造で
は、サスペンションメンバをアームブラケットが挟み込
むようにして固定するため、取付強度が大きく振動が発
生しにくい構造とすることができるとともに、ゴムブッ
シュとアームブラケットが干渉することがないようにゴ
ムブッシュ固定孔を露出する孔が設けられているため、
トレーリングアームを支持する支持点をゴムブッシュに
近接させることができる。
【0009】また、本発明に係るトレーリングアーム式
サスペンションのサスペンションメンバの取付構造で
は、前記アームブラケットは、前記サスペンションメン
バの上側に固定される上側固定部と、前記サスペンショ
ンメンバの下側に固定される下側固定部を備え、前記ゴ
ムブッシュ固定孔に、ゴムブッシュを圧入して固定する
ための円筒状のゴムブッシュホルダが貫入されて固定さ
れるとともに、前記上側固定部の上面に前記ゴムブッシ
ュホルダの上端延長部が貫入されて固定されたことを特
徴とする。
【0010】このように構成されたトレーリングアーム
式サスペンションのサスペンションメンバの取付構造で
は、上側固定部に貫入されたゴムブッシュホルダの上端
延長部を、上側固定部の上面に固定することで、さらに
強度を増すことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明のトレーリングアー
ム式サスペンションのサスペンションメンバの取付構造
を実施の形態により図面を参照して説明する。
【0012】ここで図1は、本実施の形態のトレーリン
グアーム式サスペンション1を備えたワゴン車の一部を
下方から見た図を示す。本実施の形態のトレーリングア
ーム式サスペンション1は、1ボックスタイプのワゴン
車のリヤサスペンションとして配置される。サスペンシ
ョンメンバ2は、やや後方に膨らむように湾曲した鉄製
のフレームで、その両端部は、ボディBDのサイドメン
バ92に設けられたサブフレーム93にゴムブッシュ5
を介して固定される。
【0013】図2は、本実施の形態のトレーリングアー
ム式サスペンション1を示す図である。サスペンション
メンバ2の両端部側には後方に突出するようにアームブ
ラケット3が、その内側にはアームブラケット8がそれ
ぞれ固定される。トレーリングアーム6は、概ねY字形
の形状のアーム61を備え、一端をアームブラケット3
に、他の一端がアームブラケット8にそれぞれ軸支され
揺動可能に支持される。また、さらに他の一端は車両外
側方向に屈曲されリヤアクスル(不図示)に駆動される
ハブHBを支持する。アーム61の中央部には、図示し
ないコイルスプリングに支持される支持部62を備え
る。
【0014】ここで図3は、サスペンションメンバ2の
一部と、ここに固定されたアームブラケット3を示す斜
視図である。サスペンションメンバ2は、断面部分から
分かるように、鉄板をプレス成型して形成された断面コ
字上の本体上21と本体下22とから構成され、これら
が溶接されて全体がパイプ(図2参照)に形成される。
サスペンションメンバ2の両端部は、幅に対して厚みが
やや薄く形成され、アームブラケット3が後方から組み
付けられて溶接部Aにおいて固定される。
【0015】図4は、サスペンションメンバ2とアーム
ブラケット3、ゴムブッシュホルダ4の分解斜視図であ
る。アームブラケット3は、鉄板からプレス成形され、
全体が前方と後方と下方が開放した概ね直方体の本体3
1を備える。本体31の上方前部には円形の孔32が開
口される。そして、左右の側面の中央部は前方から矩形
に切り込まれた形状の切り込み部が設けられ、上側固定
部35a,35bと下側固定部36a,36bとが顎状
に形成される。この上側固定部35a,35bと下側固
定部36a,36bは、互いに平行に形成され、これら
の距離は、サスペンションメンバ2の両端部の厚みと略
同じに形成される。また、本体部の下端部及び後端部に
は、強度を高めるために外側にむかってフランジ部33
が設けられる。また、本体部31の後部は、後方に向か
って漸次全体に絞り込まれた形状とされ、後部側面の略
中央部には、トレーリングアーム軸支部34a,34b
が穿設される。
【0016】サスペンションメンバ2の両端部近傍は、
アームブラケット3の上側固定部35a,35bと下側
固定部36a,36bの距離と略等しい厚みに、上下端
が平行な平面に形成される。そして本体上21の両端部
近傍には、円形のゴムブッシュ固定孔23が開口され
る。なお、図示しない本体下22のゴムブッシュ固定孔
23の垂直下にも同様にゴムブッシュ固定孔24が開口
される(図5参照)。
【0017】ゴムブッシュホルダ4は、鉄製の円筒形の
本体41と、その下端に外側に設けられたフリンジであ
るフリンジ部42とから形成される部材で、内部には、
ゴムブッシュ5が圧入可能な内径を有するゴムブッシュ
圧入孔43が形成される。
【0018】ここで図5は、サスペンションメンバ2,
アームブラケット3、ゴムブッシュホルダ4を車両ボデ
ィBDに組み付けた状態を図3のB−B方向から見た断
面図である。サスペンションメンバ2をボディBDに取
り付けるためには、まず、図4に示すようにサスペンシ
ョンメンバ2のゴムブッシュ固定孔24に下方からゴム
ブッシュホルダ4を挿入してゴムブッシュホルダ4の先
端を本体上21のゴムブッシュ固定孔23から上方に露
出させ、さらにフランジ部42がゴムブッシュ固定孔2
4の周縁に当接するまで進入させる。そして、フランジ
部42を本体下22に溶接部Aで溶接して固定する。ま
た、ゴムブッシュホルダ4の側面と本体上21を溶接部
Aで溶接して固定する。
【0019】次に、図4に示すように、アームブラケッ
ト3を後方から上側固定部35a,35bが、サスペン
ションメンバ2の本体上21と当接するように、また下
側固定部36a,36bが、サスペンションメンバ2の
本体下22と当接するように、且つ、本体上21に開口
されたゴムブッシュ固定孔23の中心と、アームブラケ
ット3に開口された孔32の中心が同一鉛直線上になる
ように位置させ、この位置で、図3、図5に示すように
溶接部Aで溶接して固定する。
【0020】次に、ゴムブッシュホルダ4にゴムブッシ
ュ5を圧入する。ゴムブッシュ5は、固定用の内筒の周
囲に弾力性のあるゴムが溶着された周知の部材で、外筒
から受けた振動を減衰させて内筒に伝わらないようにす
るものである。そして、ボディBDのサブフレーム93
(図1参照)から下方に突出するように設けられたボデ
ィピボット9にゴムブッシュ5の内筒を外嵌し、ゴムブ
ッシュ5の下方から露出したボディピボット9の先端を
ゴムブッシュ固定ねじ51で固定する。そして、図2に
示すように、アームブラケット3のトレーリングアーム
軸支部34a,34bに貫入されたアームピボット7に
よりトレーリングアーム6を揺動可能に軸支する。その
後、トレーリングアーム6にコイルスプリング、ショッ
クアブソーバ、リヤアクスル、ハブHB等をセットする
(図示を省略)。
【0021】以上のような取付構造により取り付けられ
たサスペンションメンバ2を含んで構成されたトレーリ
ングアーム式サスペンション1は、以下のような作用が
ある。ここで図6は、トレーリングアーム式サスペンシ
ョン1を模式的に示した図である。タイヤ、ホイル(図
示を省略)からハブHBに入力した上下方向の外力は、
トレーリングアーム6を支持するコイルスプリングによ
り吸収されるが、前後方向の外力及び左右方向の外力
は、図6に示すように、アームブラケット3及びアーム
ブラケット8に入力される。そして、この力は、アーム
ブラケット3及びアームブラケット8を相互に支点とし
て、アームブラケット3には矢印F1のモーメントが、
アームブラケット8には矢印F2のモーメントが生じ
る。この場合、アームブラケット3に生じる矢印F1の
力の方向にゴムブッシュ5が配置され、ボディピボット
9(図5参照)からボディBDに力が入力される。その
ため、アームブラケット3に掛かるトレーリングアーム
6からの入力は、サスペンションメンバ2に対してボデ
ィピボット9を回転中心とするいずれの向きのモーメン
トも生じさせることなく、ゴムブッシュ5を介してボデ
ィBDに入力される。そのため、サスペンションメンバ
2をボディピボット9を回転中心として変形させる力が
生じないため、サスペンションメンバ2を振動させにく
い構造となっている。このとき、図6に示すようにトレ
ーリングアーム6からアームピボット7を介しアームブ
ラケット3に入力された力と、この力がボディBDに入
力される位置の差は、e1の距離である。
【0022】ここで、図7に示す従来のトレーリングア
ーム式サスペンション101を比較のために説明する。
トレーリングアーム式サスペンション101は前述のよ
うにメインフレーム102を挟んで対向する位置にアー
ムブラケット108と、ボディマウントブラケット10
3とが配置され、アームブラケット108から入力され
た力は、メインフレーム102を介してボディマウント
ブラケット103に伝えられ、ゴムブッシュ105を介
してボディBDに入力される。このため、トレーリング
アーム式サスペンション1においては、アームブラケッ
ト3に入力された力と、この力がボディBDに入力され
る位置の差がe1の距離であったが、トレーリングアー
ム式サスペンション101においては、その距離がe2
となる。そのため、トレーリングアーム106から入力
された力がボディBDに入力されるまでの距離が大きく
なり、部品点数が多いばかりでなく、距離e1と距離e
2の差の分だけ、サスペンションの設置スペースが余分
に必要となる。さらに、同じような材料で構成すれば質
量も大きくなる。さらに、部品の接合場所も増加するた
め、剛性は低くなる。そのため、この部分で振動を生じ
やすい。また、寸法精度も低下することになる。
【0023】ここで、他の従来のトレーリングアーム式
サスペンション301を図8に示す。さらに、他の従来
のトレーリングアーム式サスペンション401を図9に
示す。図8に示すように、トレーリングアーム式サスペ
ンション301では、サスペンションメンバ302にゴ
ムブッシュ305を配置し、ボディーBDのボディピボ
ット309に取り付ける構成をとるが、従来は、ゴムブ
ッシュ305と干渉するため、この位置ではトレーリン
グアーム306を支持できず、アームブラケット308
はゴムブッシュ305より内側の位置に配置されたアー
ムブラケット308で支持していた。この場合、トレー
リングアーム306から入力した力は、アームブラケッ
ト308からサスペンションメンバ302に入力され
る。そうするとアームブラケット308から入力された
力は、ボディピボット309を中心に、図中F3に示す
ようなモーメントを生じさせる。したがって、サスペン
ションメンバ302は振動を生じやすく、騒音の原因に
なっていた。また、図9に示すトレーリングアーム式サ
スペンション401も同様で、向きは異なるが、トレー
リングアーム406から入力した力は、アームブラケッ
ト408からサスペンションメンバ402に入力され
る。そうするとアームブラケット408から入力された
力は、ボディピボット409を中心に、図中F4で示す
ようなモーメントを生じ同じように振動を生じやすかっ
た。
【0024】以上説明したように、本実施の形態に示す
取付構造により取り付けられたサスペンションメンバ2
を含んで構成されたトレーリングアーム式サスペンショ
ン1は、以下のような効果がある。まず、従来に比べ、
ボディマウントブラケットなどの部品が不要で、トレー
リングアームを軸支する位置を同じ位置とすれば、サス
ペンションメンバ2の位置を後方に移動させることがで
きるため、トレーリングアーム式サスペンション1をコ
ンパクトな構成とすることができるという効果がある。
例えば、図1に示すワゴン車では、スライドドアレール
95の内側で、フロアパネル(図示を省略)の下方に設
けられるステップ94の面積を大きくとることができた
り、或いは従来設置できなかった補機類を設置すること
が可能になるという効果がある。さらに、車両に対する
サスペンションの占める体積が小さくなるので、車両自
体の小型化をする場合においても有利になるという効果
がある。
【0025】また、部品点数を少なくすることで、サス
ペンションの質量を小さくすることにより車両を軽量化
することができ、走行性能の向上や燃費の改善に寄与す
ることができるという効果がある。
【0026】さらに、サスペンションメンバ2をボディ
ブラケットなどを介さず直接ボディBDに取り付けるた
め、剛性が強くなり振動の発生を抑えることができると
いう効果がある。特に、トレーリングアーム6から入力
された力の方向にボディBDへの取付位置があるため、
サスペンションメンバ2に対してボディBDへの取付位
置を中心とするモーメントが生じることなく、このモー
メントに起因する振動を生じさせることもないという効
果がある。そのため、車内の振動を抑え、振動に起因す
る騒音を抑え静粛性を高めことができるという効果があ
る。
【0027】また、部品点数が減るとともに接合部分が
減り、寸法精度の向上を図ることもできるという効果が
ある。
【0028】そして、部品点数が少なくなることで、部
品自体のコストも低くなり、さらに組立の工程が簡単に
なり工数を減らすことができるため、生産コストを低く
抑えることができるという効果がある。
【0029】以上本発明を一の発明の実施の形態により
説明したが、本発明は、本実施の形態に限定されること
がないことは言うまでもない。例えば、本実施の形態で
は、トレーリングアーム式サスペンションのうち、アー
ムピボット7が車両の中心線と垂直な線に対して、一定
の偏角をもったセミトレーリングアーム式のサスペンシ
ョンを例に説明したが、アームピボットが車両の中心線
と垂直なフルトレーリングアーム式のサスペンションに
おいても適用できることはいうまでもない。図10は、
本実施の形態の変形例のフルトレーリングアーム式のサ
スペンション201を示す模式図である。フルトレーリ
ングアーム式のサスペンション201は、略車両の中心
線C−Cと垂直なサスペンションメンバ202を備え、
トレーリングアーム206をサスペンションメンバ20
2に設けられたアームブラケット203,208に備え
られたアームピボット207により軸支される。このア
ームピボット207は、車両の中心線C−Cと垂直に配
置される。なお、その他の部分については、実施の形態
のトレーリングアーム式サスペンション1と同様に構成
される。
【0030】また、図11は、ゴムブッシュホルダ4の
変形例を示す図3のB−B部分における断面図である。
実施の形態のゴムブッシュホルダ4は、図5に示すよう
に、アームブラケット3には触れていない構成である
が、図11に示すようにゴムブッシュホルダ104を延
長した上端延長部を設けてアームブラケット3の孔32
から突出させ、この上端延長部を溶接部Aで溶接して固
定するようにしてもよい。このように、ゴムブッシュホ
ルダ4とアームブラケット3を溶接することでさらに強
度を増すことができる。また、図12は、ゴムブッシュ
ホルダを備えない変形例を示す図3のB−B部分におけ
る断面図である。ここでは、サスペンションメンバの本
体上121のプレス加工時に、筒状のゴムブッシュ固定
部123を形成し、同様に本体下122にもゴムブッシ
ュ固定部124を形成する。ゴムブッシュ固定部12
3,124は同じ内径で連通するように形成され、ここ
にゴムブッシュが圧入される。このように構成すること
で、さらに部品点数を減らすことができる。
【0031】図13は、アームブラケット3の変形例を
示す図である。アームブラケット103は、実施の形態
のアームブラケット3と比べ、本体31の前側上部を有
さず、孔32、上側固定部35a,35bを備えていな
い。また、図14に示すアームブラケット203は、実
施の形態のアームブラケット3と比べ、本体31の前側
下部を有さず、下側固定部36a,36bを備えていな
い。本発明のアームブラケットは、このように構成して
もよく、サスペンションメンバに一定の強度を確保で
き、且つサスペンションメンバのボディへの固定位置の
後側近傍にトレーリングアームの軸支部を配設できれば
如何なる形状、取付方法であってもよい。さらに、図1
5に示すように、サスペンションメンバ自体も、丸パイ
プの両端を潰して角形パイプに形成し、ここにゴムブッ
シュを固定する孔223を設けたサスペンションメンバ
202のようなものであってもよい。
【0032】その他、車両に応じて特許請求の範囲を逸
脱しない範囲で、寸法、形状、位置、数量など当業者に
より種々変更し、改良して実施できるものである。
【0033】
【発明の効果】上記説明より明らかなように、本発明の
トレーリングアーム式サスペンションのサスペンション
メンバの取付構造は、部品点数が少なくコンパクトで質
量も小さくすることができ、且つ剛性を高く、寸法精度
も高くでき、その上生産コストを低く抑えることができ
るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態のトレーリングアーム式サスペン
ション1を備えたワゴン車の一部を下方から見た図を示
す。
【図2】本実施の形態のトレーリングアーム式サスペン
ション1を示す図である。
【図3】サスペンションメンバ2の一部と、ここに固定
されたアームブラケット3を示す斜視図である。
【図4】サスペンションメンバ2とアームブラケット
3、ゴムブッシュホルダ4の分解斜視図である。
【図5】サスペンションメンバ2,アームブラケット
3、ゴムブッシュホルダ4を車両ボディBDに組み付け
た状態を図3のB−B方向から見た断面図である。
【図6】トレーリングアーム式サスペンション1を模式
的に示した図である。
【図7】従来のトレーリングアーム式サスペンション1
01を示す図である。
【図8】従来のトレーリングアーム式サスペンション3
01を示す図である。
【図9】従来のトレーリングアーム式サスペンション4
01を示す図である。
【図10】本実施の形態の変形例のフルトレーリングア
ーム式のサスペンション201を示す模式図である。
【図11】ゴムブッシュホルダ4の変形例を示す図3の
B−B部分における断面図である。
【図12】ゴムブッシュホルダを備えない変形例を示す
図3のB−B部分における断面図である。
【図13】アームブラケット3の変形例のアームブラケ
ット103を示す図である。
【図14】アームブラケット3の変形例のアームブラケ
ット203を示す図である。
【図15】サスペンションメンバ2の変形例のサスペン
ションメンバ202を示す図である。
【図16】従来のサスペンションメンバの取付構造を示
す側面図である。
【図17】従来のサスペンションメンバの取付構造を示
す分解斜視図である。
【符号の説明】
1…トレーリングアーム式サスペンション,2…サスペ
ンションメンバ,3…アームブラケット,31…本体,
32…孔,33…フランジ部,34a,34b…トレー
リングアーム軸支部,35a,35b…上側固定部,3
6a,36b…下側固定部,4…ゴムブッシュホルダ,
5…ゴムブッシュ,6…トレーリングアーム,7…アー
ムピボット,8…アームブラケット,9…ボディピボッ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対のトレーリングアームと、ゴムブッ
    シュを介してボディに固定され前記一対のトレーリング
    アームを後方側に揺動可能に支持するサスペンションメ
    ンバとを備えたトレーリングアーム式サスペンションの
    サスペンションメンバの取付構造において、 前記サスペンションメンバは、両端部近傍に上下方向に
    貫通するゴムブッシュを固定するためのゴムブッシュ固
    定孔が形成され、 前記トレーリングアームを揺動可能に軸支する軸支部を
    有したアームブラケットの当該軸支部が、前記サスペン
    ションメンバの前記ゴムブッシュ固定孔の後方近傍に配
    置されるように当該アームブラケットが固定されたこと
    を特徴とするトレーリングアーム式サスペンションのサ
    スペンションメンバの取付構造。
  2. 【請求項2】 前記アームブラケットは、前記サスペン
    ションメンバの上側に固定される上側固定部と、前記サ
    スペンションメンバの下側に固定される下側固定部を備
    え、 前記上側固定部には、前記ゴムブッシュ固定孔を露出さ
    せるための孔が設けられたことを特徴とする請求項1に
    記載のトレーリングアーム式サスペンションのサスペン
    ションメンバの取付構造。
  3. 【請求項3】 前記アームブラケットは、前記サスペン
    ションメンバの上側に固定される上側固定部と、前記サ
    スペンションメンバの下側に固定される下側固定部を備
    え、 前記ゴムブッシュ固定孔に、ゴムブッシュを圧入して固
    定するための円筒状のゴムブッシュホルダが貫入されて
    固定されるとともに、 前記上側固定部の上面に前記ゴムブッシュホルダの上端
    延長部が貫入されて固定されたことを特徴とする請求項
    1に記載のトレーリングアーム式サスペンションのサス
    ペンションメンバの取付構造。
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