JP2002121144A - 皮膚外用剤 - Google Patents
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Abstract
ツから一種又は二種以上選ばれる抽出物を含有すること
を特徴とする皮膚外用剤を提供する。 【構成】本発明はササゲ、ワサビノキ、バンウコン、ビ
ダララウツから一種又は二種以上選ばれる抽出物を含有
することを特徴とする皮膚外用剤である。本発明の上記
抽出物は、抗酸化作用、安定性に優れていた。さらに、
これらの抽出物を含有する皮膚外用剤は、安全であり、
肌のうるおい、ハリ、しわ及びくすみ改善作用に優れて
いた。
Description
物を配合することにより、肌のうるおい、ハリ、しわ及
びくすみ改善作用に優れた皮膚外用剤に関する。
て、フリーラジカルや活性酸素がとりあげられ、その悪
影響が問題となっている。フリーラジカルや活性酸素は
生体内で生じ、コラーゲン等の生体組織を分解あるいは
架橋し、また、油脂類を酸化して、細胞に障害を与える
過酸化脂質をつくると言われている。この様な障害は、
肌のハリの低下、しわ等の老化の原因になると考えられ
ており、老化を防ぐ方法の一つにフリーラジカルや活性
酸素を除去する抗酸化剤を配合する方法が知られてい
る。従来、老化防止を目的として用いられる抗酸化剤に
はアスコルビン酸(ビタミンC)、トコフェロール(ビ
タミンE)、3,5-tert-ブチル-4-ヒドロキシトルエン
(BHT)、スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)
等が用いられてきた。
酸化を目的として用いられるビタミンCやスーパーオキ
シドジスムターゼは不安定であり、製剤化が難しく、ビ
タミンEも効果が充分であるとは言えない。また、合成
化合物であるBHT等は安全性に問題があり、配合量に
制限があることから、化学合成品ではなく、安定でかつ
副作用の少ない天然原料が望まれている。
リ改善作用に優れるばかりでなく、肌のうるおい、及び
くすみ改善作用に効果的な皮膚外用剤が望まれている。
究を重ねた結果、ササゲ、ワサビノキ、バンウコン及び
ビダララウツの抽出物が、不飽和脂肪酸酸化防止作用及
び活性酸素消去作用に優れ、安定性においても優れてい
ることを見出した。さらに、ササゲ、ワサビノキ、バン
ウコン、ビダララウツから一種又は二種以上選ばれる抽
出物を含有する皮膚外用剤が、安全であり、肌のうるお
い、ハリ、しわ及びくすみ改善作用に優れていることを
見出し、本発明を完成するに至った。
キ、バンウコン、ビダララウツから一種又は二種以上選
ばれる抽出物を含有することを特徴とする皮膚外用剤で
ある。
nsis)は、マメ科の植物である。ワサビノキ(学名:Mo
ringa oleifera、別名: Kelor)は、ワサビノキ科の植
物である。バンウコン(学名:Kaempfera galanga)
は、ショウガ科の植物である。ビダララウツ(学名:St
rychnos ligustrina)は、フジウツギ科の植物である。
これらは主に東南アジアに分布し、生薬として広く使用
されている。
樹皮、花、実、根等の植物体の一部又は全草から抽出し
たものであるが、特に限定されるものではなく、目的に
応じて適宜選択すれば良い。抽出方法は特に限定され
ず、例えば、加熱抽出したものであっても良いし、常温
抽出したものであっても良い。
アルコール類(メタノール、エタノール、1-プロパノー
ル、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール
等)、液状多価アルコール(1,3-ブチレングリコール、
プロピレングリコール、グリセリン等)、ケトン類(ア
セトン、メチルエチルケトン等)、アセトニトリル、エ
ステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル等)、炭化水素類
(ヘキサン、ヘプタン、流動パラフィン等)、エーテル
類(エチルエーテル、テトラヒドロフラン、プロピルエ
ーテル等)が挙げられる。好ましくは、水、低級アルコ
ール及び液状多価アルコール等の極性溶媒が良く、特に
好ましくは、水、エタノール、1,3-ブチレングリコール
及びプロピレングリコールが良い。これらの溶媒は一種
でも二種以上を混合して用いても良い。
も良く、必要に応じて、濃縮、希釈、濾過等の処理をし
て用いても良い。更には、抽出した溶液を濃縮乾固、噴
霧乾燥、凍結乾燥等の処理を行い、乾燥物として用いて
も良い。
のまま使用しても良く、抽出物の効果を損なわない範囲
内で、通常の外用剤に用いられる成分である油脂類、ロ
ウ類、炭化水素類、脂肪酸類、アルコール類、エステル
類、界面活性剤、金属石鹸、pH調整剤、防腐剤、香料、
保湿剤、粉体、紫外線吸収剤、増粘剤、色素、酸化防止
剤、美白剤、キレート剤等の成分を配合することもでき
る。
品及び医薬品のいずれにも用いることができ、その剤型
としては、例えば、化粧水、クリーム、乳液、ゲル剤、
エアゾール剤、軟膏、パップ剤、エッセンス、パック、
洗浄剤、浴用剤、ファンデーション、打粉、口紅等の皮
膚に適用されるものが挙げられる。
発明の皮膚外用剤全量に対し、固形物に換算して0.0001
重量%以上、好ましくは 0.001〜10重量%が良い。0.00
01重量%未満では十分な効果は望みにくい。10重量%を
越えて配合した場合、効果の増強はみられにくく不経済
である。また、添加の方法については、予め加えておい
ても、製造途中で添加しても良く、作業性を考えて適宜
選択すれば良い。
して本発明に用いる抽出物の製造例、本発明の処方例及
び実験例を挙げるが、本発明はこれに限定されるもので
はない。実施例に示す配合量の部とは重量部を示し、%
は重量%を示す。
℃で2時間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮し、凍
結乾燥してササゲの熱水抽出物を5.1g得た。
を加え、常温で7日間抽出した後、濾過し、その濾液を
濃縮乾固して、ササゲの50%エタノール抽出物を18g得
た。
gを加え、常温で7日間抽出した後、濾過し、ササゲの
1,3-ブチレングリコール抽出物を0.93kg得た。
てワサビノキの熱水抽出物を3.0g得た。
してワサビノキの50%エタノール抽出物を12g得た。
コール抽出物 ワサビノキの根の乾燥物100gを製造例3と同様に抽出し
てワサビノキの1,3-ブチレングリコール抽出物を0.92kg
得た。
出してバンウコンの熱水抽出物を3.3g得た。
してバンウコンの50%エタノール抽出物を23g得た。
出してバンウコンの1,3-ブチレングリコール抽出物を0.
93kg得た。
に抽出してビダララウツの熱水抽出物を3.4g得た。
出してビダララウツの50%エタノール抽出物を11g得
た。
グリコール抽出物 ビダララウツの葉の乾燥物100gを製造例3と同様に抽出
してビダララウツの1,3-ブチレングリコール抽出物を0.
91kg得た。
ち油相とする。成分 1及び11〜14を加熱溶解して混合
し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加えて乳化し
て、かき混ぜながら冷却し、45℃で成分10を加え、更に
30℃まで冷却して製品とする。
熱水抽出物(製造例4)に置き換えたものをクリーム2
とした。
熱水抽出物(製造例7)に置き換えたものをクリーム3
とした。
の熱水抽出物(製造例10)に置き換えたものをクリー
ム4とした。
換えたものを従来のクリームとした。
均一に溶解し、両者を混合し濾過して製品とする。
ち油相とする。成分 1及び9〜12を加熱溶解して混合
し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加えて乳化し
て、かき混ぜながら冷却し、45℃で成分8を加え、更に3
0℃まで冷却して製品とする。
一に溶解し、両者を混合して製品とする。
ち油相とする。成分1、2及び7〜9を加熱溶解して混合
し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加えて乳化し
て、かき混ぜながら30℃まで冷却して製品とする。
する。成分20に成分10をよく膨潤させ、続いて、成分1
及び11〜14を加えて均一に混合する。これに粉砕機で粉
砕混合した成分15〜18を加え、ホモミキサーで撹拌し75
℃に保ち水相とする。この水相に油相をかき混ぜながら
加え、冷却し、45℃で成分19を加え、かき混ぜながら30
℃まで冷却して製品とする。
め、実験例を挙げる。
定方法(抗酸化作用) 試料0.5mg(固形分当たり)、0.02mg/mLリノール酸・エ
タノール溶液2mL、エタノール1mL及び0.2Mリン酸緩衝液
(pH 7.0)1mLを精製水で全量5mLとする。50℃で8日間
反応させ、試験液とし、ロダン鉄法によって吸光度を測
定した。すなわち、各試験液0.1mLに75%(v/v)エタノ
ール4.7mL、30%チオシアン酸アンモニウム水溶液0.1mL
及び0.02M塩化第一鉄塩酸溶液0.1mLを加え、3分間放置
後、波長500nmにおける吸光度(A)を測定した。一
方、ブランクとして試料を添加しない試験液を用いて同
様に操作し、吸光度(B)を測定した。また、ビタミン
Eを比較品とした。各試料の不飽和脂肪酸酸化防止作用
は以下に示す式より算出した。 不飽和脂肪酸酸化防止率(%)=(1−A÷B)×10
0
果、ササゲ、ワサビノキ、バンウコン及びビダララウツ
の抽出物は、優れた不飽和脂肪酸酸化防止作用を示し
た。
るスーパーオキシドの消去作用を測定した。陽性対照と
して、スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)を用い
た。また、試料の安定性を確認するために、試料の水溶
液を95℃で1時間加熱した液を使用して同様に測定を行
った。
ニトロブルーテトラゾリウム、0.4mMキサンチンを含む
0.1Mリン酸緩衝液;pH8.0)と0.45mLの酵素液(0.1U/mL
キサンチンオキシダーゼ)を加え、37℃で20分間反応さ
せジホルマザンを生じさせた。この溶液に反応停止液
(69mMドデシル硫酸ナトリウム水溶液)1.0mLを加えた
後、波長560nmにおける吸光度(At)を測定した。同様
に酵素液の代わりにブランク液(0.1Mリン酸緩衝液;pH
8.0)を加えて反応させ、吸光度(As)を測定した。一
方、コントロールとして試料溶液の代わりに精製水を用
いて同様に操作し、吸光度(Bt)及び(Bs)を測定
した。各試料の活性酸素消去率は次式より算出した。 活性酸素消去率(%)={1−(As−At)÷(Bs
−Bt)}×100
SODは95℃で1時間の加熱により、活性酸素消去作用
が大きく減少したが、ササゲ、ワサビノキ、バンウコン
及びビダララウツの抽出物は消去作用に変化はなかっ
た。以上のことから、ササゲ、ワサビノキ、バンウコン
及びビダララウツの抽出物は、95℃の加熱にも安定で優
れた活性酸素消去作用を示した。
を用いて、各々女性30人(30〜45才)を対象に1
ヶ月間の使用試験を行った。使用後、肌のうるおい、ハ
リ、しわ及びくすみの改善を総合的に判断するアンケー
ト調査を行った。
い、ハリ、しわ及びくすみの改善に関して優れた作用を
示した(表3)。なお、試験期間中、皮膚トラブルは一
人もなく、安全性においても問題なかった。また、処方
成分の劣化についても問題なかった。
例7のゲル剤、実施例8の軟膏、実施例9のパック、実
施例10のファンデーション及び実施例11の浴用剤に
ついても使用試験を行ったところ、安全であり、肌のう
るおい、ハリ、しわ及びくすみ改善作用に優れていた。
ビノキ、バンウコン、ビダララウツから一種又は二種以
上選ばれる抽出物は、抗酸化作用、安定性に優れてい
た。さらに、これらの抽出物を含有する皮膚外用剤は、
安全であり、肌のうるおい、ハリ、しわ及びくすみ改善
作用に優れていた。
Claims (3)
- 【請求項1】 ササゲ、ワサビノキ、バンウコン、ビ
ダララウツから一種又は二種以上選ばれる抽出物を含有
することを特徴とする皮膚外用剤。 - 【請求項2】 抽出物が水、低級アルコール、液状多
価アルコールから一種又は二種以上選ばれる溶媒による
抽出物であることを特徴とする請求項1記載の皮膚外用
剤。 - 【請求項3】 ササゲ、ワサビノキ、バンウコン、ビ
ダララウツから一種又は二種以上選ばれる抽出物を含有
することを特徴とする老化防止剤。
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