JP2012176976A - マトリックスメタロプロテアーゼ−2(MMP−2)活性阻害剤、マトリックスメタロプロテアーゼ−9(MMP−9)mRNA発現上昇抑制剤、表皮角化細胞増殖促進剤、アンドロゲンレセプター拮抗剤、毛乳頭細胞増殖促進剤、エンドセリン−1mRNA発現上昇抑制剤、及びSCFmRNA発現上昇抑制剤、並びに化粧料 - Google Patents
マトリックスメタロプロテアーゼ−2(MMP−2)活性阻害剤、マトリックスメタロプロテアーゼ−9(MMP−9)mRNA発現上昇抑制剤、表皮角化細胞増殖促進剤、アンドロゲンレセプター拮抗剤、毛乳頭細胞増殖促進剤、エンドセリン−1mRNA発現上昇抑制剤、及びSCFmRNA発現上昇抑制剤、並びに化粧料 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】ブラックジンジャーの抽出物を含有し、スーパーオキサイドジスムターゼ(SOD)様作用、一重項酸素による膜脂質の過酸化抑制作用、過酸化水素消去作用、ラジカル消去作用、MMP−2活性阻害作用、MMP−9mRNA発現上昇抑制作用、表皮角化細胞増殖促進作用、ヘキソサミニダーゼ遊離抑制作用、NO産生抑制作用、ヒアルロニダーゼ活性阻害作用、COX−2活性阻害作用、アンドロゲンレセプター拮抗作用、毛乳頭細胞増殖促進作用、cAMP−ホスホジエステラーゼ活性阻害作用、脂肪分解促進作用、ET−1mRNA発現上昇抑制作用及びSCFmRNA発現上昇抑制作用の少なくともいずれかを有する抗酸化剤、抗老化剤、抗炎症剤、育毛剤、抗肥満剤又は美白剤である。
【選択図】なし
Description
しかし、前記活性酸素の過剰な生成は生体内の膜及び組織を構成する生体内分子を攻撃し、各種疾患を誘発する。生体内で生産され、他の活性酸素の出発物質ともなっているスーパーオキサイドは、通常、細胞内に含まれているスーパーオキサイドジスムターゼ(SOD)の触媒作用により逐次消去されている。しかし、スーパーオキサイドの産生が過剰な場合、あるいはSODの作用が低下している場合には、スーパーオキサイドの消去が不十分になってスーパーオキサイド濃度が高くなる。このことが、関節リウマチ、ベーチェット病等の組織障害、心筋梗塞、脳卒中、白内障、シミ、ソバカス、しわ、糖尿病、動脈硬化、肩凝り、冷え性、皮膚の老化などを起こす原因の一つであると考えられている。
これらの中でも、皮膚は紫外線等の環境因子の刺激を直接受けるため、スーパーオキサイドが生成し易い器官であるから、スーパーオキサイド濃度の上昇により、例えば、コラーゲン等の生体組織を分解、変性、又は架橋したり、また油脂類を酸化して細胞に障害を与える過酸化脂質を生成して、皮膚のしわを形成したり、皮膚の弾力性低下等の老化、炎症、肌の色素沈着を引き起こすという問題がある(非特許文献1参照)。
そこで、活性酸素消去物質、ラジカル消去物質、過酸化水素消去物質等を安全性の点で有利な天然物から得る試みがなされており、アブラナ科ブラシカ属植物の抽出物(特許文献1参照)、ベンケイソウ科リュウキュウベンケイ属植物の抽出物(特許文献2参照)、タマコチョウの抽出物(特許文献3参照)、スイオウの抽出物(特許文献4参照)、などに有効性が確認されている。
ところが、紫外線の照射、空気の著しい乾燥、過度の皮膚洗浄等のある種の外的因子の影響があったり、加齢が進んだりすると、細胞外マトリックスの主要構成成分であるコラーゲンの産生量が減少すると共に架橋による弾力低下を起こす。その結果、皮膚は保湿機能や弾力性が低下し、角質は異常剥離を始めるため、肌は張りや艶を失い、荒れ、シワ等の老化症状を呈するようになる。
このように皮膚の老化に伴う変化、即ち、シワ、くすみ、きめの消失、弾力性の低下等には、コラーゲン等の真皮マトリックス成分の減少乃至変性が関与している。
前記MMPsは、その一次構造と基質特異性の違いから、(1)コラゲナーゼ群(MMP−1、MMP−8及びMMP−13)、(2)ゼラチナーゼ群(MMP−2及びMMP−9)、(3)ストロメライシン群(MMP−3及びMMP−10)、(4)膜結合型マトリックスメタロプロテアーゼ群(MMP−14、MMP−15、MMP−16、及びMMP−17)、(5)その他(MMP−7、MMP−11、及びMMP−12)の5つのグループに分類されている(特許文献5参照)。
前記MMPsの中でも、MMP−2及びMMP−9は、ゼラチナーゼ群に分類されるが、細胞外マトリックスのゼラチンのみでなく、皮膚基底膜の主成分であるIV型コラーゲン、V型コラーゲン、I型コラーゲン、ラミニン、フィブロネクチン、プロテオグリカン及びエラスチンなど、多様な基質を切断する酵素として知られている。また、その発現は紫外線の照射により大きく増加し、紫外線によるコラーゲンの減少乃至変性の一因となり、皮膚のシワ形成等の大きな要因であると考えられる。
このような炎症性疾患において、一酸化窒素(NO)の過剰な産生を抑制することが重要となる。このような一酸化窒素の産生抑制作用を有する生薬としては、例えば、ローズマリー抽出液、カルノソール、カルノシン酸、コーヒー豆の抽出液、サクラダソウ抽出液、オウレン抽出液、オウバク抽出液、カンゾウ抽出液、イヌノイバラの抽出液、センキュウ抽出液、トウニン抽出液、シャクヤク抽出液、ヨクイニン抽出液、アカブドウ抽出液(特許文献6参照)、唐独活、タラ根皮、和続断、車前子、遠子、茜草根、半枝連、槐花、花椒(非特許文献2参照)、などが報告されている。
このため、炎症反応の防止及び予防を図る目的で、アスピリンに代表される多くのシクロオキシゲナーゼ活性阻害剤が用いられている(非特許文献3参照)。また、植物由来のシクロオキシゲナーゼ活性阻害剤としては、マンゴスチン果皮抽出物中のα−マンゴスチン及びγ−マンゴスチンが知られている(特許文献7参照)。また、前記シクロオキシゲナーゼ−2活性阻害作用を有する化合物としては、2−フェニル−1,2−ベンズイソセレナゾール−3(2H)−オン、その塩、又はその水和物が知られている(特許文献8参照)。
そこで、サイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害作用を有する物質を天然物から抽出することが試みられており、例えば、藤茶抽出物(特許文献9参照)、カエデ属植物の抽出物(特許文献10参照)、などが報告されている。
このような5α−DHTとその受容体との結合を阻害する作用を有する植物抽出物としては、例えば、マジト及びカチュアの少なくともいずれかの抽出物などが知られている(特許文献11参照)。
また、本発明は、第2に、マトリックスメタロプロテアーゼ−2(MMP−2)活性阻害作用、マトリックスメタロプロテアーゼ−9(MMP−9)mRNA発現上昇抑制作用、及び表皮角化細胞増殖促進作用の少なくともいずれかを有し、安全性が高く、原料の入手が容易な天然系抗老化剤を提供することを目的とする。
また、本発明は、第3に、ヘキソサミニダーゼ遊離抑制作用、一酸化窒素(NO)産生抑制作用、ヒアルロニダーゼ活性阻害作用、及びシクロオキシゲナーゼ−2(COX−2)活性阻害作用の少なくともいずれかを有し、安全性が高く、原料の入手が容易な天然系抗炎症剤を提供することを目的とする。
また、本発明は、第4に、アンドロゲンレセプター拮抗作用及び毛乳頭細胞増殖促進作用の少なくともいずれかを有し、安全性が高く、原料の入手が容易な天然系育毛剤を提供することを目的とする。
また、本発明は、第5に、サイクリックAMP−ホスホジエステラーゼ活性阻害作用及びラット副睾丸脂肪細胞を用いた脂肪分解促進作用の少なくともいずれかを有し、安全性が高く、原料の入手が容易な天然系抗肥満剤を提供することを目的とする。
また、本発明は、第6に、エンドセリン−1mRNA発現上昇抑制作用及びSCFmRNA発現上昇抑制作用の少なくともいずれかを有し、安全性が高く、原料の入手が容易な天然系美白剤を提供することを目的とする。
また、本発明は、第7に、本発明の前記抗酸化剤、前記抗老化剤、前記抗炎症剤、前記育毛剤、前記抗肥満剤、及び前記美白剤の少なくともいずれかを有効成分として配合した化粧料及び美容用飲食品を提供することを目的とする。
<1> ブラックジンジャーの抽出物を含有することを特徴とする抗酸化剤である。
<2> スーパーオキサイドジスムターゼ(SOD)様作用、一重項酸素による膜脂質の過酸化抑制作用、過酸化水素消去作用、及びラジカル消去作用の少なくともいずれかを有する前記<1>に記載の抗酸化剤である。
<3> ブラックジンジャーの抽出物を含有することを特徴とする抗老化剤である。
<4> マトリックスメタロプロテアーゼ−2(MMP−2)活性阻害作用、マトリックスメタロプロテアーゼ−9(MMP−9)mRNA発現上昇抑制作用、及び表皮角化細胞増殖促進作用の少なくともいずれかを有する前記<3>に記載の抗老化剤である。
<5> ブラックジンジャーの抽出物を含有することを特徴とする抗炎症剤である。
<6> ヘキソサミニダーゼ遊離抑制作用、一酸化窒素(NO)産生抑制作用、ヒアルロニダーゼ活性阻害作用、及びシクロオキシゲナーゼ−2(COX−2)活性阻害作用の少なくともいずれかを有する前記<5>に記載の抗炎症剤である。
<7> ブラックジンジャーの抽出物を含有することを特徴とする育毛剤である。
<8> アンドロゲンレセプター拮抗作用及び毛乳頭細胞増殖促進作用の少なくともいずれかを有する前記<7>に記載の育毛剤である。
<9> ブラックジンジャーの抽出物を含有することを特徴とする抗肥満剤である。
<10> サイクリックAMP−ホスホジエステラーゼ活性阻害作用及びラット副睾丸脂肪細胞を用いた脂肪分解促進作用の少なくともいずれかを有する前記<9>に記載の抗肥満剤である。
<11> ブラックジンジャーの抽出物を含有することを特徴とする美白剤である。
<12> エンドセリン−1mRNA発現上昇抑制作用及びSCFmRNA発現上昇抑制作用の少なくともいずれかを有する前記<11>に記載の美白剤である。
<13> 前記<1>から<12>のいずれかに記載のブラックジンジャーの抽出物を有効成分として含有することを特徴とする化粧料である。
<14> 前記<1>から<12>のいずれかに記載のブラックジンジャーの抽出物を有効成分として含有することを特徴とする美容用飲食品である。
本発明の抗老化剤によると、優れたマトリックスメタロプロテアーゼ−2(MMP−2)活性阻害作用、マトリックスメタロプロテアーゼ−9(MMP−9)mRNA発現上昇抑制作用、及び表皮角化細胞増殖促進作用の少なくともいずれかを通じて、皮膚のシワ及び皮膚の弾力低下の防止乃至改善することができる。
本発明の抗炎症剤によると、優れたヘキソサミニダーゼ遊離抑制作用、一酸化窒素(NO)産生抑制作用、ヒアルロニダーゼ活性阻害作用、及びシクロオキシゲナーゼ−2(COX−2)活性阻害作用の少なくともいずれかを通じて、炎症性疾患を防止乃至改善することができる。
本発明の育毛剤は、優れたアンドロゲンレセプター拮抗作用及び毛乳頭細胞増殖促進作用の少なくともいずれかを通じて、男性型脱毛症等の予防乃至治療に極めて有用である。
本発明の抗肥満剤は、優れたサイクリックAMP−ホスホジエステラーゼ活性阻害作用及びラット副睾丸脂肪細胞を用いた脂肪分解促進作用の少なくともいずれかを通じて、肥満を予防乃至防止することができる。
本発明の美白剤は、優れたエンドセリン−1mRNA発現上昇抑制作用及びSCFmRNA発現上昇抑制作用の少なくともいずれかを通じて、美白効果を奏することができる。
また、本発明の抗酸化剤、抗老化剤、抗炎症剤、育毛剤、抗肥満剤、及び美白剤は、天然系抽出物であり安全性に優れ、味、匂い、使用感等の点で添加対象物の品質に悪影響を及ぼさないので化粧料に配合したり、美容用飲食品に添加して用いるのに好適なものである。
本発明の抗酸化剤、抗老化剤、抗炎症剤、育毛剤、抗肥満剤、及び美白剤は、ブラックジンジャーの抽出物を含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記抗老化剤は、抗老化作用として、マトリックスメタロプロテアーゼ−2(MMP−2)活性阻害作用、マトリックスメタロプロテアーゼ−9(MMP−9)mRNA発現上昇抑制作用、及び表皮角化細胞増殖促進作用の少なくともいずれかを有している。
前記抗炎症剤は、抗炎症作用として、ヘキソサミニダーゼ遊離抑制作用、一酸化窒素(NO)産生抑制作用、ヒアルロニダーゼ活性阻害作用、及びシクロオキシゲナーゼ−2(COX−2)活性阻害作用の少なくともいずれかを有している。
前記育毛剤は、育毛作用として、アンドロゲンレセプター拮抗作用及び毛乳頭細胞増殖促進作用の少なくともいずれかを有している。
前記抗肥満剤は、抗肥満作用として、サイクリックAMP−ホスホジエステラーゼ活性阻害作用及びラット副睾丸脂肪細胞を用いた脂肪分解促進作用の少なくともいずれかを有している。
前記美白剤は、美白作用として、エンドセリン−1mRNA発現上昇抑制作用及びSCFmRNA発現上昇抑制作用の少なくともいずれかを有している。
前記ブラックジンジャーの抽出物における抗酸化作用、抗老化作用、抗炎症作用、育毛作用、抗肥満作用、及美白作用の少なくともいずれかを有する物質の詳細については不明であるが、該ブラックジンジャーの抽出物がこれらの優れた作用を有し、抗酸化剤、抗老化剤、抗炎症剤、育毛剤、抗肥満剤、及び美白剤として有用であることは現在までのところ全く知られておらず、これらのことは、本発明者らの鋭意研究による新知見である。
前記ブラックジンジャーは、東南アジアのタイ等に分布しており、この地域から容易に入手可能である。
前記抽出溶媒として使用し得る水としては、例えば、純水、水道水、井戸水、鉱泉水、鉱水、温泉水、湧水、淡水等の他、これらに各種処理を施したものが含まれる。水に施す処理としては、例えば、精製、加熱、殺菌、濾過、イオン交換、浸透圧の調整、緩衝化等が含まれる。なお、前記抽出溶媒として使用し得る水には、精製水、熱水、イオン交換水、生理食塩水、リン酸緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水等も含まれる。
なお、前記水と親水性有機溶媒との混合溶媒を使用する場合には、低級アルコールの場合は水10質量部に対して1質量部〜90質量部、低級脂肪族ケトンの場合は水10質量部に対して1質量部〜40質量部添加することが好ましい。多価アルコールの場合は水10質量部に対して1質量部〜90質量部添加することが好ましい。
本発明の抗老化剤における抗老化作用は、マトリックスメタロプロテアーゼ−2(MMP−2)活性阻害作用、マトリックスメタロプロテアーゼ−9(MMP−9)mRNA発現上昇抑制作用、及び表皮角化細胞増殖促進作用の少なくともいずれかに基づいて発揮される。
本発明の抗炎症剤における抗炎症作用は、ヘキソサミニダーゼ遊離抑制作用、一酸化窒素(NO)産生抑制作用、ヒアルロニダーゼ活性阻害作用、及びシクロオキシゲナーゼ−2(COX−2)活性阻害作用の少なくともいずれかに基づいて発揮される。
本発明の育毛剤における育毛作用は、アンドロゲンレセプター拮抗作用及び毛乳頭細胞増殖促進作用の少なくともいずれかに基づいて発揮される。
本発明の抗肥満剤における抗肥満作用は、サイクリックAMP−ホスホジエステラーゼ活性阻害作用、及びラット副睾丸脂肪細胞を用いた脂肪分解促進作用の少なくともいずれかに基づいて発揮される。
本発明の美白剤における美白作用は、エンドセリン−1mRNA発現上昇抑制作用、及びSCFmRNA発現上昇抑制作用の少なくともいずれかに基づいて発揮される。
本発明のブラックジンジャーの抽出物は、優れた抗酸化作用、抗老化作用、抗炎症作用、育毛作用、抗肥満作用、及び美白作用の少なくともいずれかを有すると共に、皮膚及び頭皮に適用した場合の使用感と安全性に優れているため、特に、以下に説明する本発明の化粧料に配合するのに好適である。
また、本発明のブラックジンジャーの抽出物は、優れた抗酸化作用、抗老化作用、抗炎症作用、育毛作用、抗肥満作用、及び美白作用の少なくともいずれかを有すると共に、消化管で消化されるようなものではないことが確認されているので、特に、以下に説明する本発明の美容用飲食品に配合するのに好適である。
本発明の化粧料は、本発明の前記抗酸化剤、前記抗老化剤、前記抗炎症剤、前記育毛剤、前記抗肥満剤、及び前記美白剤の少なくともいずれかを有効成分として含有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の成分を含有してなる。
前記その他の成分としては、本発明の前記抗酸化作用、抗老化作用、抗炎症作用、育毛作用、抗肥満作用、及び美白作用の妨げにならない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択した成分が挙げられ、例えば、収斂剤、殺菌剤、抗菌剤、紫外線吸収剤、保湿剤、細胞賦活剤、油脂類、ロウ類、炭化水素類、脂肪酸類、アルコール類、エステル類、界面活性剤、香料、などが挙げられる。これらの成分は、前記ブラックジンジャーの抽出物と共に併用した場合、相乗的に作用して、通常期待される以上の優れた作用効果をもたらすことがある。
本発明の美容用飲食品は、本発明の前記抗酸化剤、前記抗老化剤、前記抗炎症剤、前記育毛剤、前記抗肥満剤、及び前記美白剤の少なくともいずれかを有効成分として含有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の成分を含有してなる。
ここで、前記美容用飲食品とは、人の健康に危害を加えるおそれが少なく、通常の社会生活において、経口又は消化管投与により摂取されるものをいい、行政区分上の食品、医薬品、医薬部外品、などの区分に制限されるものではなく、例えば、経口的に摂取される一般食品、健康食品、保健機能食品、医薬部外品、医薬品などを幅広く含むものを意味する。
前記原料又は添加物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができるが、例えば、ブドウ糖、果糖、ショ糖、マルトース、ソルビトール、ステビオサイド、ルブソサイド、コーンシロップ、乳糖、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、L−アスコルビン酸、dl−α−トコフェロール、エリソルビン酸ナトリウム、グリセリン、プロピレングリコール、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、アラビアガム、カラギーナン、カゼイン、ゼラチン、ペクチン、寒天、ビタミンB類、ニコチン酸アミド、パントテン酸カルシウム、アミノ酸類、カルシウム塩類、色素、香料、保存剤、などが挙げられる。
−ブラックジンジャーの水抽出物の製造−
抽出原料としてブラックジンジャーの根茎部の粉砕物100gを、水1,000mLに投入し、穏やかに攪拌しながら2時間、80℃に保った後、濾過した。濾液を40℃で減圧下に濃縮し、更に減圧乾燥機で乾燥して、抽出物(粉末状)を得た。得られた抽出物の収率を表1に示す。
−ブラックジンジャーの50質量%エタノール抽出物の製造−
抽出原料としてブラックジンジャーの根茎部の粉砕物100gを、50質量%エタノール(水とエタノールとの質量比1:1)1,000mLに投入し、穏やかに攪拌しながら2時間、80℃に保った後、濾過した。濾液を40℃で減圧下に濃縮し、更に減圧乾燥機で乾燥して、抽出物(粉末状)を得た。得られた抽出物の収率を表1に示す。
−ブラックジンジャーのエタノール抽出物の製造−
抽出原料としてブラックジンジャーの根茎部の粉砕物100gを、エタノール1,000mLに投入し、穏やかに攪拌しながら2時間、80℃に保った後、濾過した。濾液を40℃で減圧下に濃縮し、更に減圧乾燥機で乾燥して、抽出物(粉末状)を得た。得られた抽出物の収率を表1に示す。
−スーパーオキサイドジスムターゼ(SOD)様作用試験−
製造例1〜3の各抽出物を試料として用い、下記の試験法によりスーパーオキサイド消去作用を試験した。
試験管に0.05mol/Lの炭酸水素ナトリウム緩衝液(pH10.2)2.4mL、2mmol/Lのキサンチン0.1mL、3mmol/LのEDTAを0.1mL、50μg/mLのウシ血清アルブミン(BSA)0.1mL、及び0.75mmol/Lのニトロブルーテトラゾリウム0.1mLを加えた。これに各試料溶液0.1mLを添加し、25℃で10分間放置した。
次に、キサンチンオキシダーゼ溶液0.1mLを加え、素早く攪拌し、25℃で20分間反応した。その後、6mmol/Lの塩化銅0.1mLを加えて反応を停止させ、波長560nmにおける吸光度を測定した。同様の方法で空試験を行い補正した。
測定した各吸光度より、下記数式1によりスーパーオキサイド消去率を求めた。
<数式1>
スーパーオキサイド消去率(%)=
{1−(St−Sb)/(Ct−Cb)}×100
ただし、前記数式1中、Stは試料溶液の波長560nmにおける吸光度、Sbは試料溶液ブランクの波長560nmにおける吸光度、Ctはコントロール溶液の波長560nmにおける吸光度、Cbはコントロール溶液ブランクの波長560nmにおける吸光度、をそれぞれ表す。
−一重項酸素による膜脂質の過酸化抑制作用試験−
製造例1〜3の各抽出物を試料として用い、下記の試験法により一重項酸素による膜脂質の過酸化抑制作用を試験した。
透明サンプル瓶(ガラス製)10mLに2質量%の赤血球懸濁液5mL、PBS(−)5mL、又は各試料溶液を含むPBS(−)5mL、及び10mmol/Lのヘマトポルフィリン−20mmol/Lの水酸化ナトリウム溶液0.01mLを加え、よく混和した。この反応溶液をメリーゴーランド上で、15Wハロゲンランプで35分間均一に光を照射して1O2を発生させ、赤血球を溶血させた。
反応終了後、反応溶液1mLを採取し、PBS(−)2mLを加え、よく混和した。遠心分離(1660×g、5分、4℃)した後、上清の波長540nmにおける吸光度を測定した。対照として反応溶液1mLに精製水2mLを加え、完全に赤血球を溶血させた混合液を作製した。この混合液の波長540nmにおける吸光度を測定した。同様の方法で空試験を行い補正した。
そして、得られた結果から、下記数式2により一重項酸素による膜脂質の過酸化抑制率を算出した。試料濃度50μg/mLでの膜脂質の過酸化抑制率を表3に示す。
<数式2>
膜脂質の過酸化抑制率(%)=(1−B/A)×100
ただし、前記数式2中、Aは完全溶血液の波長540nmにおける吸光度、Bは反応溶液の上清の波長540nmにおける吸光度を表す。
−過酸化水素消去作用試験−
製造例1〜3の各抽出物を試料として用い、下記の試験法により過酸化水素消去作用を試験した。
1.5mmol/Lの過酸化水素溶液10μLに、各試料溶液10μLを加え、37℃で20分間反応した後、発色溶液〔100μmol/LのDA−64、0.5質量%のトライトンX−100含有0.1mol/LのPIPES緩衝液(pH7.0)100mLに100units/mLのペルオキシダーゼ1mLを添加〕2.98mLを添加し、37℃で5分間反応した。反応終了後、波長727nmにおける吸光度を測定した。同様の方法で空試験を行い補正した。
そして、得られた結果から、下記数式3により過酸化水素消去率を算出した。試料濃度100μg/mLでの過酸化水素消去率を表4に示す。
<数式3>
過酸化水素消去率(%)={1−(St−Sb)/(Ct−Cb)}×100
ただし、前記数式3中、Stは試料溶液の波長727nmにおける吸光度、Sbは試料溶液ブランクの波長727nmにおける吸光度、Ctはコントロール溶液の波長727nmにおける吸光度、Cbはコントロール溶液ブランクの波長727nmにおける吸光度をそれぞれ表す。
−DPPHに対するラジカル消去試験−
製造例1〜3の各抽出物を試料として用い、下記の試験法により非常に安定なラジカルである1,1−diphenyl−2−picrylhydrazyl radical(DPPH)を使用してラジカル消去作用を試験した。
150μmol/LのDPPHエタノール溶液3mLに各試料溶液3mLを加え、直ちに容器を密栓して振り混ぜ、30分間静置した後、波長520nmの吸光を測定した。同様の方法で空試験を行い補正した。
そして、測定した各吸光度より、下記数式4によりDPPHラジカル消去率(%)を算出した。試料濃度200μg/mLでのDPPHラジカル消去率を表5に示す。
<数式4>
DPPHラジカル消去率(%)={C−(St−Sb)}/C×100
ただし、前記数式4中、Stは試料溶液の波長520nmにおける吸光度、Sbは試料溶液ブランクの波長520nmにおける吸光度、Cはコントロール溶液の波長520nmにおける吸光度、をそれぞれ表す。
−一酸化窒素(NO)産生抑制作用試験−
製造例1〜3の各抽出物を試料として用い、下記の試験方法により一酸化窒素(NO)産生抑制作用を試験した。
マウスマクロファージ細胞(RAW264.7)を、10%の牛胎児血清(FBS)含有ダルベッコMEMを用いて培養した後、セルスクレーパーにより細胞を回収した。回収した細胞を3.0×106cells/mLの濃度になるように10%のFBS含有フェノールレッド不含ダルベッコMEMで希釈した後、96穴マイクロプレートに1穴当たり100μLずつ播種し、4時間培養した。培養終了後、培地を抜き、終濃度2質量%のDMSOを含む10質量%のFBS含有フェノールレッド不含ダルベッコMEMで溶解した試料溶液を各穴に100μL添加し、終濃度1μg/mLで10%のFBS含有フェノールレッド不含ダルベッコMEMに溶解したリポポリサッカライド(LPS、E.coli 0111;B4、DIFCO社製)を100μL加え、48時間培養した。NO産生量は亜硝酸イオン(NO2 −)量を指標に測定した。培養終了後、各穴の培養液に、同量のグリス試薬(1質量%のスルファニルアミド、0.1質量%のN−1−naphthyl ethylendiamine dihydrochlpride in 5質量%のリン酸溶液)を添加し、10分間室温にて反応した。反応後、波長540nmにおける吸光度を測定した。コントロールの一酸化窒素(NO)産生量を基にして、下記数式5からNO産生抑制率を算出した。
NO産生抑制率(%)={1−(A−B)/(C−D)}×100
ただし、前記数式5中、Aは試料添加、LPS刺激時の波長540nmにおける吸光度、Bは試料添加、LPS無刺激時の波長540nmにおける吸光度、CはコントロールのLPS刺激時の波長540nmにおける吸光度、DはコントロールのLPS無刺激時の波長540nmにおける吸光度、をそれぞれ表す。
−ヒアルロニダーゼ活性阻害試験−
製造例1〜3の各抽出物を試料として用い、下記の試験法によりヒアルロニダーゼ活性阻害作用について試験した。
まず、各抽出物を溶解した0.1mol/Lの酢酸緩衝液(pH3.5)0.2mLにヒアルロニダーゼ溶液〔Type IV−S(from bovine testis;SIGMA 400 NF units/mL)〕0.1mLを加え、37℃で20分間反応した。更に、活性化剤として2.5mmol/Lの塩化カルシウム0.2mLを加え、37℃にて20分間反応した。これに0.4mg/mLのヒアルロン酸ナトリウム溶液(from robster comb)0.5mLを加え、37℃にて40分間反応した。その後、0.4mol/Lの水酸化ナトリウム0.2mLを加え、反応を止めて冷却した後、各反応溶液にホウ酸溶液0.2mLを加え、3分間煮沸した。氷冷後、p−DABA試薬6mLを加え、37℃にて20分間反応した。その後、波長585nmにおける吸光度を測定した。同様の方法で空試験を行い補正した。
そして、これらの結果から、下記数式6によりヒアルロニダーゼ活性阻害率を算出した。試料濃度400μg/mLでのヒアルロニダーゼ活性阻害率を表7に示す。
<数式6>
ヒアルロニダーゼ活性阻害率(%)=
[1−(St−Sb)/(Ct−Cb)]×100
ただし、前記数式6中、Stは、試料溶液の波長585nmにおける吸光度を表す。Sbは、試料溶液ブランクの波長585nmにおける吸光度を表す。Ctは、コントロール溶液の波長585nmにおける吸光度を表す。Cbは、コントロール溶液ブランクの波長585nmにおける吸光度を表す。
−ヘキソサミニダーゼ遊離抑制作用試験−
製造例1〜3の各抽出物について、下記の試験方法によりヘキソサミニダーゼ遊離抑制作用を試験した。なお、細胞内のヒスタミンが遊離されると同時にヘキソサミニダーゼも遊離されることから、ヘキソサミニダーゼ遊離を指標にヒスタミン遊離抑制作用を評価することができる。
ラット好塩基球白血病細胞(RBL−2H3)を15%FBS添加S−MEMを用いて培養した後、トリプシン処理により細胞を回収した。回収した細胞を4.0×105cells/mLの濃度に培地で希釈し、DNP−specific IgE(SIGMA社製)が終濃度0.5μg/mLとなるよう添加した後、96穴プレートに1穴当たり100μLずつ播種し、一晩培養した。培養終了後、培地を抜き、Siraganian緩衝液100μLにて洗浄を2回行った。次に、同緩衝液30μL及び同緩衝液にて調製した試料溶液10μLを加え、37℃にて10分静置した。その後、100ng/mLのDNP−BSA(LSL Co.,Ltd製)溶液10μLを加え、37℃にて15分間静置し、ヘキソサミニダーゼを遊離させた。その後、96穴プレートを氷上に静置することにより遊離を停止した。各穴の細胞上清10μL及び1mmol/Lのp−NAG(p−nitrophenyl N−acetyl β−D−glucosaminide;(SIGMA社製))溶液10μLを、新たな96穴プレートに添加し、37℃、1時間反応させた。反応終了後、各穴に0.1mol/LのNa2CO3/NaHCO3を250μL加え、波長415nmにおける吸光度を測定した。また、空試験として、細胞上清10μL、及び0.1mol/LのNa2CO3/NaHCO3を250μL混合した液の波長415nmにおける吸光度を測定し、補正した。そして、下記数式7からヘキソサミニダーゼ遊離抑制率を算出した。
<数式7>
ヘキソサミニダーゼ遊離抑制率(%)={1−(B−C)/A}×100
ただし、前記数式7中、Aは、試料溶液無添加での波長415nmにおける吸光度を表す。Bは、試料溶液添加での波長415nmにおける吸光度を表す。Cは、試料溶液添加、p−NAG無添加での波長415nmにおける吸光度を表す。
−シクロオキシゲナーゼ(COX−2)活性阻害作用試験−
製造例1〜3の各抽出物を試料として用い、下記の試験法によりシクロオキシゲナーゼ(COX−2)活性阻害作用について試験した。
マウスマクロファージ細胞(RAW264.7)を、10%の牛胎児血清(FBS)含有ダルベッコMEMを用いて培養した後、セルスクレーパーにより細胞を回収した。回収した細胞を2.0×105cells/mLの濃度になるように10%のFBS含有ダルベッコMEMで希釈した後、96穴マイクロプレートに1穴当たり100μLずつ播種し、18時間培養した。培養終了後、既に存在するCOX−1及び少量発現しているCOX−2をアセチル化し失活させるため、培地を500μmol/Lのアスピリン含有培地に交換し、4時間培養した。細胞をPBS(−)で3回洗浄し、終濃度0.5質量%のDMSOを含む10%のFBS含有ダルベッコMEMで溶解した試料溶液を各穴に100μL添加した後、終濃度1μg/mLで10%のFBS含有ダルベッコMEMに溶解したリポポリサッカライド(LPS、E.coli 0111;B4、DIFCO社製)を100μL添加し、24時間培養した。培養終了後、各穴の培養上清中のプロスタグランジンE2量をPGE2 EIA Kit(Cayman Chemical社製)を用いて定量した。
そして、得られた結果から、下記数式8によりシクロオキシゲナーゼ(COX−2)活性阻害率を算出した。
<数式8>
COX−2活性阻害率(%)={1−(A−C)/(B−C)}×100
ただし、前記数式8中、Aは試料添加、LPS刺激時のプロスタグランジンE2量、Bは試料無添加、LPS刺激時プロスタグランジンE2量、Cは試料無添加、LPS無刺激時のプロスタグランジンE2量、をそれぞれ表す。
−エンドセリン−1(ET−1)mRNA発現上昇抑制作用試験−
製造例1〜3の各抽出物を試料として用い、以下のようにして、エンドセリン−1mRNA発現抑制作用を試験した。
正常ヒト新生児包皮表皮角化細胞(normal human epidermis keratinocyte;NHEK)を80cm2フラスコで正常ヒト表皮角化細胞長期培養用増殖培地(EpiLife−KG2)において、37℃、5%CO2下で前培養し、トリプシン処理により細胞を集めた。
次に、EpiLife−KG2を用いて35mmシャーレ(FALCON社製)に40×104cells/2mL/シャーレずつ播き、37℃、5%CO2下で一晩培養した。24時間後に培養液を捨て、HEPES緩衝液1mLを加え、UV−B照射(50mJ/cm2)を行い、その後、EpiLife−KG2で必要濃度に溶解した各試料溶液を各シャーレに2mLずつ添加し、37℃、5%CO2下で24時間培養した。培養後、培養液を捨て、ISOGEN(Wako;Cat.No.311−02501)にてtotal RNAを抽出し、それぞれのRNA量を分光光度計にて測定し、200ng/μLになるようにtotal RNAを調整した。
このtotal RNAを鋳型とし、エンドセリン−1(ET−1)、及び内部標準であるGAPDHのmRNAの発現量を測定した。検出はリアルタイムPCR装置(Smart Cycler(R)、Cepheid社製)を用いて、Takara SYBR ExScript RT−PCR Kit(Perfect Real Time)によるリアルタイム RT−PCR反応により行った。
ET−1の発現量は、「紫外線未照射、試料溶液無添加」、「紫外線照射、試料溶液無添加」、及び「紫外線照射、試料溶液添加」でそれぞれ培養した細胞から調製した総RNA標品を基にして、GAPDHの値で補正値を求め、更に「紫外線未照射、試料溶液無添加」の補正値を100とした時の「紫外線照射、試料溶液無添加」、及び「紫外線照射、試料溶液添加」の補正値を算出した。
そして、得られた結果から、下記数式9によりET−1mRNA発現上昇抑制率を算出した。試料濃度1μg/mL及び0.1μg/mLでのET−1mRNA発現上昇抑制率を表10に示す。
<数式9>
エンドセリン−1(ET−1)mRNA発現上昇抑制率(%)
={(A−B)−(A−C)}/(A−B)×100
ただし、前記数式9中、Aは紫外線未照射、試料溶液無添加時の補正値、Bは紫外線照射、試料溶液無添加時の補正値、Cは紫外線照射、試料溶液添加時の補正値をそれぞれ表す。
−SCFmRNA発現上昇抑制作用試験−
製造例1〜3の各抽出物を試料として用い、以下のようにして、SCFmRNA発現抑制作用を試験した。
正常ヒト新生児包皮表皮角化細胞(normal human epidermis keratinocyte;NHEK)を80cm2フラスコで正常ヒト表皮角化細胞長期培養用増殖培地(EpiLife−KG2)において、37℃、5%CO2下で前培養し、トリプシン処理により細胞を集めた。
次に、EpiLife−KG2を用いて35mmシャーレ(FALCON社製)に40×104cells/2mL/シャーレずつ播き、37℃、5%CO2下で一晩培養した。24時間後に培養液を捨て、HEPES緩衝液1mLを加え、UV−B照射(50mJ/cm2)を行い、その後、EpiLife−KG2で必要濃度に溶解した各試料溶液を各シャーレに2mLずつ添加し、37℃、5%CO2下で24時間培養した。培養後、培養液を捨て、ISOGEN(Wako;Cat.No.311−02501)にてtotal RNAを抽出し、それぞれのRNA量を分光光度計にて測定し、200ng/μLになるようにtotal RNAを調整した。
このtotal RNAを鋳型とし、SCF(Stem cell factor)、及び内部標準であるGAPDHのmRNAの発現量を測定した。検出はリアルタイムPCR装置(Smart Cycler(R)、Cepheid社製)によるリアルタイムRT−PCR反応により行った。
SCFの発現量は、「紫外線未照射、試料溶液無添加」、「紫外線照射、試料溶液無添加」、及び「紫外線照射、試料溶液添加」でそれぞれ培養した細胞から調製した総RNA標品を基にして、GAPDHの値で補正値を求め、更に「紫外線未照射、試料溶液無添加」の補正値を100とした時の「紫外線照射、試料溶液無添加」、及び「紫外線照射、試料溶液添加」の補正値を算出した。
そして、得られた結果から、下記数式10によりSCFmRNA発現上昇抑制率を算出した。試料濃度1μg/mLでのSCFmRNA発現上昇抑制率を表11に示す。
<数式10>
SCFmRNA発現上昇抑制率(%)
={(A−B)−(A−C)}/(A−B)×100
ただし、前記数式10中、Aは紫外線未照射、試料溶液無添加時の補正値、Bは紫外線照射、試料溶液無添加時の補正値、Cは紫外線照射、試料溶液添加時の補正値をそれぞれ表す。
−マトリックスメタロプロテアーゼ−2(MMP−2)活性阻害作用試験−
製造例1〜3の各抽出物を試料として用い、以下のようにして、マトリックスメタロプロテアーゼ−2(MMP−2)活性阻害作用を試験した。
(1)MMP−2の調製
ヒトMMP−2 cDNAを、5’PCRプライマー:5’−ggcggatccatggcgccgtcgcccatcatc−3’、及び3’PCRプライマー:3’−gccgtcgactacaatgtcctgtttgcagat−5’を用い、MMP−2の3.3kb cDNA断片を含むpSG−GelAを鋳型として、PCR反応を行った。得られた30Alaから474Valまでをコードする1.3kb PCR断片をBam HI/Sal Iで消化し、pTH−72発現ベクター(pTH−MMP2−PC)のBam HI/Sal I部位にクローン化した。
ヒトMMP−2の発現は、Itoh,M.et al.;J.Biolchem.,119:667−673(1996)、精製及び巻き戻し(「リフォールディング」と称することもある)は、西村義文、大野茂雄 監修:タンパク実験プロトコール、細胞工学別冊 実験プロトコールシリーズ2 構造解析編、1997に準じて行った。また、cDNAは、Collier,I.E.et al.;J.Biol.Chem.,263(
14),6579−6587(1998)に記載されているものを使用した。
具体的には、MMP−2のcDNAを含む発現ベクター(pTH−MMP−2)を、大腸菌BL21(DE3)株にトランスフェクトし、IPTGで発現誘導した。発現タンパクは、Ni−NTA樹脂(QUIA Inc.,米国)を用いてアフィニティー精製後、リフォールディングを行い、酢酸4−アミノフェニル水銀と37℃で60分間反応を行うことで活性型へ移行させた後、EDTAを加えた。これを酵素標本とし、蛍光性ペプチド基質(MOCAc/DNP peptide)切断活性反応を行い、高速液体クロマトグラフィー(カラム:Wakosil5C18、溶離液:30質量%のアセトニトリル+0.1質量%のTHF、流速1.0mL/min、検出:励起波長325nm、蛍光波長410nm)による生成物のピーク面積を測定し、これを酵素活性の指標とした。
被験試料を、蒸留水に溶解させて8.0mg/mLとした後、蒸留水にて4.0mg/mL、及び2.0mg/mLに希釈し、懸濁物を除くため、濾過を行った。MMP−2阻害活性の測定は、活性型MMP−2を40μL、各試料溶液20μL、アッセイバッファー20μL〔トリス−塩酸緩衝液(pH7.5)500mmol/L、塩化ナトリウム1.5mol/L、塩化カルシウム100mmol/L、硫酸亜鉛500μmol/L、アジ化ナトリウム30mmol/L、0.05質量%のBrij35〕を、37℃で15分間プレインキュベーションした後、MOCAc/DNP peptideを120μL(4.16μmol/L)添加し、37℃で2時間反応させた後、EDTAを10μL(200mmol/L)添加した。反応液中の生成物について高速液体クロマトグラフィー分析によるピーク面積を測定した。試料溶液の代わりに蒸留水を加えた反応液の生成物を100%として、試料濃度200μg/mL及び400μg/mLでのMMP−2活性阻害率(%)を求めた。結果を表12に示す。
−マトリックスメタロプロテアーゼ−9(MMP−9)mRNA発現上昇抑制作用試験−
製造例1〜3の各抽出物を試料として用い、以下のようにして、MMP−9mRNA発現抑制作用を試験した。
正常ヒト新生児包皮表皮角化細胞(normal human epidermis keratinocyte;NHEK)を80cm2フラスコで正常ヒト表皮角化細胞長期培養用増殖培地(EpiLife−KG2)において、37℃、5%CO2下で前培養し、トリプシン処理により細胞を集めた。
EpiLife−KG2を用いて35mmシャーレ(FALCON社製)に40×104cells/2mL/シャーレずつ播き、37℃、5%CO2下で一晩培養した。24時間後に培養液を捨て、HEPES緩衝液1mLを加え、UV−B照射(50mJ/cm2)を行った。その後、EpiLife−KG2で必要濃度に溶解した各試料溶液を各シャーレに2mLずつ添加し、37℃、5%CO2下で24時間培養した。培養後、培養液を捨て、ISOGEN(Wako;Cat.No.311−02501)にてtotalRNAを抽出し、それぞれのRNA量を分光光度計にて測定し、200ng/μLになるようにtotalRNAを調整した。
このtotalRNAを鋳型とし、MMP−9及び内部標準であるGAPDHのmRNAの発現量を測定した。検出はリアルタイムPCR装置(Smart Cycler(R)、Cepheid社製)を用いて、TaKaRa SYBR(R)PrimeScriptTM RT−PCR Kit(Perfect Real Time)(code No.RR063A)によるリアルタイム2 Step RT-PCR反応により行った。なお、MMP−9のプライマーとしては、F:acgcacgacgtcttccagta、R:caactcactccgggaactcaを使用した。MMP−9の発現量はGAPDHで補正し、算出した。
得られた結果から、下記数式11によりMMP−9mRNA発現上昇抑制率を算出した。試料濃度1μg/mLでのMMP−9mRNA発現上昇抑制率を表13に示す。
<数式11>
MMP−9mRNA発現上昇抑制率(%)
={(A−B)−(A−C)}/(A−B)×100
ただし、前記数式11中、Aは紫外線未照射、試料溶液無添加時の補正値、Bは紫外線照射、試料溶液無添加時の補正値、Cは紫外線照射、試料溶液添加時の補正値をそれぞれ表す。
−表皮角化細胞増殖促進作用試験−
製造例1〜3の各抽出物を試料として用い、下記の試験法により表皮角化細胞増殖促進作用を試験した。
正常ヒト新生児包皮表皮角化細胞(NHEK)を、正常ヒト表皮角化細胞長期培養用増殖培地(EpiLife−KG2)を用いて培養した後、トリプシン処理により細胞を回収した。回収した細胞を2.0×104cells/mLの濃度にEpiLife−KG2で希釈した後、コラーゲンコートした96穴マイクロプレートに1穴当たり100μLずつ播種し、一晩培養した。培養終了後、EpiLife−KG2で溶解した各試料溶液を各穴に100μL添加し、3日間培養した。表皮角化細胞増殖促進作用は、MTTアッセイ法を用いて測定した。培養終了後、培地を抜き、終濃度0.4mg/mLでPBS(−)に溶解したMTT〔3−(4,5−Dimethyl−2−thiazolyl)−2,5−diphenyl−2H−tetrazolium Bromide〕を各穴に100μLずつ添加した。2時間培養した後に、細胞内に生成したブルーホルマザンを2−プロパノール100μLで抽出した。抽出後、波長570nmにおける吸光度を測定した。同時に濁度として波長650nmにおける吸光度を測定し、両者の差をもってブルーホルマザン生成量とした。また、同様の方法で空試験を行い補正した。
そして、得られた測定結果から、下記数式12により表皮角化細胞増殖促進率を算出した。試料濃度3.125μg/mL及び12.5μg/mLでの表皮角化細胞増殖促進率を表14に示す。
<数式12>
表皮角化細胞増殖促進率(%)=(St/Ct)×100
ただし、前記数式12中、Stは試料溶液を添加した細胞での吸光度、Ctは試料溶液を添加しない細胞での吸光度を表す。
−アンドロゲンレセプター拮抗作用試験−
製造例1〜3の各抽出物を試料として用い、下記の試験法によりアンドロゲンレセプター拮抗作用を試験した。
まず、マウス自然発生乳がん(シオノギ癌、SC115)よりクローニングされたSC−3細胞を2%のDCC−FBS、及び10−8mol/Lのテストステロン含有MEM(MEM/2)を用いて培養した後、トリプシン処理により細胞を回収した。回収した細胞を1.0×105cells/mLの濃度に活性炭処理FBS含有MEM(MEM/2)で希釈し、96穴マイクロプレートに1穴当たり100μLずつ播種し、一晩培養した。培養終了後、培地を抜き、10−9mol/Lのジヒドロテストステロン(DHT)を含む0.5質量%のBSA含有Ham F12+MEM(HMB)に溶解した試料溶液を100μL添加し、48時間培養した。その後、終濃度0.4g/mLで活性炭処理FBS含有MEM/2に溶解したMTTを各穴に100μL添加した。2時間培養した後に、細胞内に生成したブルーホルマザンを2−プロパノール200μLで抽出した。抽出後、波長570nmにおける吸光度を測定した。同時に濁度として波長650nmにおける吸光度を測定し、両者の差をもってブルーホルマザン生成量とした。空試験として、HMBのみで培養した細胞を、陽性対照として10−9mol/LのDHTのみを含有したHMBで培養した細胞を用い、同様の方法で試験を行って補正した。
そして、これらの結果から、下記数式13により、アンドロゲンレセプター拮抗率を算出した。試料濃度50μg/mL、25μg/mL、及び12.5μg/mLでのアンドロゲンレセプター拮抗率を表15に示す。
<数式13>
アンドロゲンレセプター拮抗率(%)
=[1−(C−D)/(A−B)]×100
ただし、前記数式13中、Aは、DHT添加、試料溶液無添加での570nm〜650nmにおける吸光度を表す。Bは、DHT無添加、試料溶液無添加での570nm〜650nmにおける吸光度を表す。Cは、DHT添加、試料溶液添加での570nm〜650nmにおける吸光度を表す。Dは、DHT無添加、試料溶液添加での570nm〜650nmにおける吸光度を表す。
−毛乳頭細胞増殖促進作用試験−
製造例1〜3の各抽出物を試料として用い、下記の試験法により毛乳頭細胞増殖促進作用を試験した。
正常ヒト毛乳頭細胞(TOYOBO社製、CA60205)を含有した毛乳頭細胞増殖培地(TOYOBO社製、TPGM−250)を用いて培養した後、トリプシン処理により細胞を回収した。回収した細胞を10%の牛胎児血清(FBS)含有ダルベッコMEM(DMEM)を用いて2.0×104cells/mLの濃度に希釈した後、コラーゲンコートした96穴マイクロプレートに1穴当り100μL播種し、3日間培養した。培養後、培地を抜き、無血清ダルベッコMEM(DMEM)に溶解した各試料溶液を各穴に200μL添加し、更に4日間培養した。毛乳頭細胞増殖促進作用はMTTアッセイを用いて測定した。具体的には、培養終了後、培地を抜き、終濃度0.4mg/mLで無血清のDMEMに溶解したMTT〔3−(4,5−Dimethyl−2−thiazolyl)−2,5−diphenyl−2H−tetrazolium Bromide〕を各穴に100μL添加した。2時間培養した後に、細胞内に生成したブルーホルマザンを2−プロパノール100μLで抽出した。抽出後、波長570nmにおける吸光度を測定した。同時に濁度として波長650nmにおける吸光度を測定し、両者の差をもってブルーホルマザン生成量とした。また、同様の方法で空試験を行い補正した。
そして、得られた測定結果から、毛乳頭細胞増殖促進率を下記数式14から算出した。試料濃度1.5625μg/mLの時の毛乳頭細胞増殖促進率を表16に示す。
<数式14>
毛乳頭細胞増殖促進率(%)=A/B×100
ただし、前記数式14中、Aは試料溶液添加時の吸光度、Bは試料溶液無添加時の吸光度を表す。
−サイクリックAMPホスホジエステラーゼ活性阻害作用試験−
製造例1〜3の各抽出物を試料として用い、以下のようにして、サイクリックAMPホスホジエステラーゼ活性阻害作用を試験した。
まず、5mmol/Lの塩化マグネシウム含有50mmol/LのTris−HCl緩衝液(pH7.5)0.2mLに、2.5mg/mLのウシ血清アルブミン(BSA)溶液0.1mL、及び0.1mg/mLのホスホジエステラーゼ溶液0.1mL、各試料溶液0.05mLを加え、37℃で5分間予備反応した。これに0.5mg/mLのcAMP溶液0.05mLを加え、37℃で60分間反応した。3分間沸騰水浴上で煮沸することにより反応を停止した。これを遠心(2260×g、10分間、4℃)し、上清を試料反応液として、下記の条件でHPLC分析した。同様の方法で空試験を行い補正した。
〔HPLC条件〕
・カラム:Wakosil C18−ODS 5μm
・移動相:1mmol/LのTBAP in 25mmol/LのKH2PO4:CH3CN=90:10
・流速:1.0mL/min
・検出:UV、260nm
<数式18>
分解率(%)=(A−B)/A×100
ただし、式中のBは、B1又はB2のいずれかを表す。
<数式19>
ホスホジエステラーゼ活性阻害率(%)=(C−D)/C×100
−ラット副睾丸脂肪細胞を用いた脂肪分解促進作用試験−
製造例1〜3の各抽出物を試料として用い、以下のようにして、ラット副睾丸脂肪細胞を用いた脂肪分解促進作用を試験した。
(1)脂肪細胞の調製
ウィスター系雄性ラット(7週齢)7匹をエーテル麻酔にかけ、麻酔下で断頭により放血致死させた。副睾丸上の脂肪組織を切り出し、37℃に保温した生理食塩水中で組織をハサミで細かく切った。組織小片を小型の三角フラスコに入れ、これに10mLの緩衝液A(119mmol/Lの塩化ナトリウム、4.7mmol/Lの塩化カリウム、2.6mmol/Lの塩化カルシウム、1.2mmol/Lのリン酸二水素カリウム、1.2mmol/Lの硫酸マグネシウム、32.3mmol/LのHEPES(pH7.4)、20mg/mLのウシ血清アルブミン(BSA)、2mmol/Lのグルコース)に溶解した10mgのコラゲナーゼを入れて1時間、37℃で攪拌(100rpm/min)しながら反応した。反応後、ガーゼで濾過して未消化組織を除き、濾液は蓋付きスピッツ管に取って遠心分離(180×g、20秒)し、下層をパスツールピペットで取り除いた。これに緩衝液Aを10mL加え、混合した後、再度遠心した。この操作を4回繰り返し、コラゲナーゼを十分取り除いた。最後に、10mL程度の緩衝液Aを加えて、脂肪細胞液とした。
上記で調製した脂肪細胞液を96穴マイクロプレートに1穴当たり90μLずつ播種し、これに溶解可能な溶媒により溶解した各試料溶液を各穴に10μL添加して、1.5時間培養した。培養終了後、各穴から5μLずつ採取して、遊離した脂肪酸をNEFA−Cテストワコー(和光純薬株式会社製)により測定した。
そして、得られた測定結果から、下記数式16により脂肪分解促進率を算出した。試料濃度400μg/mLでの脂肪分解促進率を表18に示す。
<数式16>
脂肪分解促進率(%)=(A/B)×100
ただし、前記数式16中、Aは試料添加時の遊離脂肪酸量、Bは試料溶液無添加(対照)時の遊離脂肪酸量をそれぞれ表す。
−乳液−
下記組成から乳液を常法により製造した。
・製造例1のブラックジンジャーの水抽出物・・・0.10g
・ホホバオイル・・・4.00g
・1,3−ブチレングリコール・・・3.00g
・ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.)・・・2.50g
・オリーブオイル・・・2.00g
・スクワラン・・・2.00g
・セタノール・・・2.00g
・モノステアリン酸グリセリル・・・2.00g
・オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)・・・2.00g
・パラオキシ安息香酸メチル・・・0.15g
・黄杞エキス・・・0.10g
・グリチルリチン酸ジカリウム・・・0.10g
・イチョウ葉エキス・・・0.10g
・コンキオリン・・・0.10g
・オウバクエキス・・・0.10g
・カツミレエキス・・・0.10g
・香料・・・0.05g
・精製水・・・残部(合計100.00g)
−化粧水−
下記組成から化粧水を常法により製造した。
・製造例2のブラックジンジャーの50質量%エタノール抽出物・・・0.10g
・グリセリン・・・3.00g
・1,3−ブチレングリコール・・・3.00g
・オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)・・・2.00g
・パラオキシ安息香酸メチル・・・0.15g
・クエン酸・・・0.10g
・クエン酸ソーダ・・・0.10g
・油溶性甘草エキス・・・0.10g
・海藻エキス・・・0.10g
・クジンエキス・・・0.10g
・キシロビオースミクスチャー・・・0.05g
・香料・・・0.05g
・精製水・・・残部(合計:100.00g)
−クリーム−
下記組成からクリームを常法により製造した。
・製造例3のブラックジンジャーのエタノール抽出物・・・0.10g
・スクワラン・・・10.00g
・1,3−ブチレングリコール・・・6.00g
・流動パラフィン・・・5.00g
・サラシミツロウ・・・4.00g
・セタノール・・・3.00g
・モノステアリン酸グリセリル・・・3.00g
・ラノリン・・・2.00g
・オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)・・・1.50g
・パラオキシ安息香酸メチル・・・1.50g
・ステアリン酸・・・1.00g
・酵母抽出液・・・0.10g
・シソ抽出液・・・0.10g
・シナノキ抽出液・・・0.10g
・ジユ抽出液・・・0.10g
・香料・・・0.10g
・精製水・・・残部(合計:100.00g)
−パック−
下記組成からパックを常法により製造した。
・製造例1のブラックジンジャーの水抽出物・・・0.20g
・ポリビニルアルコール・・・15.00g
・エタノール・・・10.00g
・プロピレングリコール・・・7.00g
・ポリエチレングリコール・・・3.00g
・セージ抽出液・・・0.10g
・トウキ抽出液・・・0.10g
・ニンジン抽出液・・・0.10g
・パラオキシ安息香酸エチル・・・0.05g
・香料・・・0.05g
・精製水・・・残部(合計:100.00g)
−ヘアトニック−
下記組成の育毛作用を有するヘアトニックを、常法により製造した。
・塩酸ピリドキシン・・・0.1g
・レゾルシン・・・0.01g
・D−パントテニルアルコール・・・0.1g
・グリチルリチン酸ジカリウム・・・0.1g
・l−メントール・・・0.05g
・1,3−ブチレングリコール・・・4.0g
・ニンジンエキス・・・0.5g
・エタノール・・・25.0g
・製造例2のブラックジンジャーの50質量%エタノール抽出物・・・0.2g
・香料・・・適量
・精製水・・・残部(全量を100.0gとする)
−シャンプー−
下記組成の育毛作用を有するシャンプー(クリームシャンプー)を、常法により製造した。
・ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム・・・30.0g
・ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸アンモニウム・・・20.0g
・ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン・・・6.0g
・ヤシ油脂肪酸モジエタノールアミド・・・4.0g
・ジステアリン酸エチレングリコール・・・2.0g
・防腐剤(パラオキシ安息香酸メチル)・・・0.15g
・製造例1のブラックジンジャーの水抽出物・・・0.2g
・ムクロジエキス・・・0.2g
・黄杞エキス・・・0.5g
・オウバクエキス・・・0.3g
・ローズマリーエキス・・・0.5g
・香料・・・0.01g
・1,3−ブチレングリコール・・・3.0g
・精製水・・・残部(全量を100.0gとする)
−リンス−
下記組成の育毛作用を有するリンスを、常法により製造した。
・塩化ステアリルトリメチルアンモニウム・・・1.5g
・ポリオキシエチレンセチルエーテル・・・1.0g
・セチルアルコール・・・2.0g
・オクチルドデカノール・・・1.0g
・カチオン化セルロース・・・0.5g
・プロピレングリコール・・・5.0g
・製造例1のブラックジンジャーの水抽出物・・・0.2g
・ムクロジエキス・・・0.2g
・黄杞エキス・・・0.5g
・オウバクエキス・・・0.3g
・ローズマリーエキス・・・0.5g
・香料・・・3.0g
・精製水・・・残部(全量を100.0gとする)
−リンス−
下記組成の育毛作用を有するリンスを、常法により製造した。
・塩化ステアリルトリメチルアンモニウム・・・1.5g
・ポリオキシエチレンセチルエーテル・・・1.0g
・セチルアルコール・・・2.0g
・オクチルドデカノール・・・1.0g
・カチオン化セルロース・・・0.5g
・プロピレングリコール・・・5.0g
・製造例3のブラックジンジャーのエタノール抽出物・・・0.2g
・ムクロジエキス・・・0.2g
・黄杞エキス・・・0.5g
・オウバクエキス・・・0.3g
・ローズマリーエキス・・・0.5g
・香料・・・3.0g
・精製水・・・残部(全量を100.0gとする)
−錠剤状栄養補助食品−
下記の混合物を打錠して、錠剤状栄養補助食品を製造した。
・製造例1のブラックジンジャーの水抽出物・・・30g
・粉糖(ショ糖)・・・178g
・ソルビット・・・10g
・グリセリン脂肪酸エステル・・・12g
−顆粒状栄養補助食品−
下記の混合物を顆粒状に形成して、栄養補助食品を製造した。
・製造例2のブラックジンジャーの50質量%エタノール抽出物・・・20g
・ビートオリゴ糖・・・1000g
・ビタミンC・・・167g
・ステビア抽出物・・・10g
−顆粒状栄養補助食品−
下記の混合物を顆粒状に形成して、栄養補助食品を製造した。
・製造例3のブラックジンジャーのエタノール抽出物・・・20g
・ビートオリゴ糖・・・1000g
・ビタミンC・・・167g
・ステビア抽出物・・・10g
また、本発明の抗酸化剤、抗老化剤、抗炎症剤、育毛剤、抗肥満剤、及び美白剤の少なくともいずれかを添加した美容用飲食品は、経口摂取によっても優れた抗酸化作用、抗老化作用、抗炎症作用、育毛作用、抗肥満作用、及び美白作用の少なくともいずれかを有し、安全性にも優れているので、例えば健康食品、栄養補助食品などに幅広く用いられる。
Claims (8)
- ブラックジンジャーの抽出物を含有することを特徴とするマトリックスメタロプロテアーゼ−2(MMP−2)活性阻害剤。
- ブラックジンジャーの抽出物を含有することを特徴とするマトリックスメタロプロテアーゼ−9(MMP−9)mRNA発現上昇抑制剤。
- ブラックジンジャーの抽出物を含有することを特徴とする表皮角化細胞増殖促進剤。
- ブラックジンジャーの抽出物を含有することを特徴とするアンドロゲンレセプター拮抗剤。
- ブラックジンジャーの抽出物を含有することを特徴とする毛乳頭細胞増殖促進剤。
- ブラックジンジャーの抽出物を含有することを特徴とするエンドセリン−1mRNA発現上昇抑制剤。
- ブラックジンジャーの抽出物を含有することを特徴とするSCFmRNA発現上昇抑制剤。
- 請求項1から7のいずれかに記載のブラックジンジャーの抽出物を有効成分として含有することを特徴とする化粧料。
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