JP3452671B2 - 皮膚外用剤 - Google Patents

皮膚外用剤

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JP3452671B2 JP33725794A JP33725794A JP3452671B2 JP 3452671 B2 JP3452671 B2 JP 3452671B2 JP 33725794 A JP33725794 A JP 33725794A JP 33725794 A JP33725794 A JP 33725794A JP 3452671 B2 JP3452671 B2 JP 3452671B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な皮膚外用剤に関
するものである。さらに詳しくは、優れた抗酸化力、活
性酸素消去能、チロシナーゼ阻害作用を有するヤーコン
の抽出物を含有することを特徴とし、安定した老化防止
効果と美白効果を併せ持つ皮膚外用剤に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】皮膚に用いる製品中において、その成分
の酸化を防ぎ、また、過酸化物の生成を抑えることは、
製品の安定性および安全性を確保するために重要な事で
ある。例えば、不飽和脂肪酸の酸化によって生じた過酸
化物は、皮膚に対して有害であり、それを含む皮膚外用
剤を使用した場合は、黒皮症等の疾病を引き起こす可能
性もある。また、皮膚においても、生体成分の酸化によ
って生じる過酸化物は老化原因の一つと考えられてお
り、その防止を目的とした抗酸化物質の研究が行われて
いる。近年、特に生体成分を酸化させる要因として、活
性酸素がとりあげられ、その悪影響が問題となってい
る。この様な酸化を防ぐために、一般的な酸化防止剤と
してはビタミンEやブチルヒドロキシルトルエン(以下
BHTと略す)等が、活性酸素消去剤としてはスーパー
オキシドジスムターゼ(以下SODと略す)やオウゴン
の抽出物等が用いられている。
【0003】日焼けによる色黒、しみ、そばかすは、黒
褐色無定型の色素であるメラニンの生成によるものと考
えられている。このメラニンは、アミノ酸の一種である
チロシンが、その酸化酵素であるチロシナーゼによって
酸化され、更に、不規則に重合し生成すると考えられて
いる。従って、「皮膚内に存在するチロジナ−ゼを阻害
するもの」、「酸化されたチロシンを還元するもの」、
「チロシン酸化物の重合を阻害するもの」は、色黒、し
み、そばかすを防ぎ、肌を白くする効果があると考えら
れている。現在、美白効果を持つ皮膚外用剤として、国
内においては、ビタミンCやグルタチオンを軟膏、クリ
−ム、ロ−ション等の形態にしたものがあげられる。ま
た、欧米ではハイドロキノン製剤も用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】BHTは抗酸化に優れ
ているが、安全性の面から使用制限がある。ビタミンE
は安全性の面で優れているが、その抗酸化力は皮膚外用
剤においては不充分である。また、SODは活性酸素消
去能は優れているが、経時的安定性に問題がある。オウ
ゴンの抽出物は経時的安定性は優れているが、活性酸素
消去能は皮膚外用剤においては不充分である。
【0005】ビタミンCは、熱や光に対し経時的安定性
が悪く、特に水分を含む様な系では変色、変臭の原因と
なる。一方、ハイドロキノンは、皮膚刺激、アレルギー
等の安全性に問題があるため、使用が制限されており、
さらに空気酸化され易いため安定性の面においても問題
がある。グルタチオン等のチオ−ル化合物は異臭が強い
上、酸化されやすく効果も緩慢である。
【0006】以上の事からも解るように、従来の皮膚外
用剤は効果、安定性、安全性等に問題があるものが多
く、抗酸化力に優れ、皮膚に有害で老化の原因の一つと
なる過酸化物の生成を抑えるとともに、安定した老化防
止効果と美白効果を併せ持つ皮膚外用剤が望まれてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる状
況を鑑み、鋭意研究を重ねた結果、ヤーコンの抽出物
が、優れた抗酸化力、活性酸素消去能、チロシナーゼ阻
害作用を有し、それを含有することを特徴とする皮膚外
用剤が、安定した老化防止効果と美白効果を併せ持つこ
とを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0008】本発明でいうヤーコンとは、ペルー原産の
キク科の植物で学名を Polymnioasonchifolia といい、
イモにはフラクトオリゴ糖を多く含み食用とされてお
り、葉は乾燥物を煎じお茶として飲用されている。
【0009】本発明で使用するヤーコンの抽出物とは、
ヤーコンの葉、茎、花、種子、果実、根茎、根等の植物
体の一部または全部から抽出して得られるものである。
好ましくは、葉もしくは茎の一方、もしくは両方の混合
物から抽出して得られるものがよい。その調製方法は特
に限定されず、例えば、加熱抽出したものであっても良
いし、常温抽出したものであっても良い。また、抽出す
る溶媒としては、例えば、水、低級1価アルコ−ル類
(メタノ−ル、エタノ−ル、1-プロパノール、2-プロパ
ノール、1-ブタノール、2-ブタノール等)、液状多価ア
ルコール(1,3-ブチレングリコール、プロピレングリコ
ール等)、低級アルキルエステル(酢酸エチル等)、炭
化水素(ベンゼン、 ヘキサン、 ペンタン等)、ケトン
類(アセトン、メチルエチルケトン等)、エーテル類
(ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジプロピル
エーテル等)、アセトニトリル等があげられる。これら
の溶媒は単独で用いても2種以上を混合して用いても良
い。好ましくは、水もしくは水溶性溶媒(水と任意の割
合で混合可能な溶媒。例えば、エタノール、1,3-ブチレ
ングリコール、プロピレングリコール等)のうち1種ま
たは2種以上の溶媒を用いるのがよい。
【0010】また、ヤーコンの抽出物は、抽出された溶
液のまま用いても良く、必要に応じて、濃縮、希釈、濾
過等の処理をして用いてもよい。
【0011】本発明の皮膚外用剤にはヤーコンの抽出物
の効果を損なわない範囲内で、通常の皮膚外用剤に用い
られる成分である油脂類、ロウ類、炭化水素類、脂肪酸
類、アルコール類、エステル類、界面活性剤、金属石
鹸、pH調製剤、防腐剤、香料、保湿剤、粉体、紫外線吸
収剤、増粘剤、色素、酸化防止剤、美容成分、キレート
剤等の成分を配合することができる。
【0012】本発明の皮膚外用剤とは、外用可能なあら
ゆる剤型を意味し、例えば、ローション、クリ−ム、乳
液、ゲル剤、エアゾール剤、軟膏、パップ剤、ペースト
剤、プラスター剤、エッセンス、パック、洗浄剤、浴用
剤、ファンデ−ション、打粉、口紅等の皮膚に適用され
る物や、シャンプ−、リンス、トリートメント、トニッ
ク等の毛髪に適用される物があげられる。また、本発明
の皮膚外用剤は医薬用、医薬部外用、化粧用のいずれに
も用いることができる。
【0013】本発明に用いるヤーコンの抽出物の配合量
は、乾固物に換算して本発明皮膚外用剤の全量中、0.01
重量%以上、好ましくは、 0.1〜10重量%の配合が良
い。0.01重量%未満では十分な効果は望めない。10重量
%を越えて配合した場合、効果の増強はなく不経済であ
る。また、添加の方法については、予め加えておいて
も、製造途中で添加しても良く、作業性を考えて適宜選
択すれば良い。
【0014】
【実施例】次に本発明を実施例をあげて詳細に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。尚、実施
例に示す配合量の部とは重量部を、%とは重量%を示
す。
【0015】実施例1 ヤーコン熱水抽出物 ヤーコンの茎と葉の混合物20gに 900mlの水を加え、 1
00℃で2時間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮し
て、ヤーコン熱水抽出物を得た。
【0016】実施例2 ヤーコンエタノール抽出物 ヤーコンの葉 100gに 900mlの80%エタノールを加え、
常温で7日間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮し
て、ヤーコンエタノール抽出物を得た。
【0017】実施例3 ヤーコン1,3-ブチレングリコー
ル抽出物 ヤーコンの全草の乾燥物30gに、1,3-ブチレングリコー
ルと水との混合液(1:1)1000mlを加え、常温で10日
間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮して、ヤーコン
1,3-ブチレングリコール抽出物を得た。
【0018】実施例4 ヤーコンプロピレングリコール
抽出物 乾燥したヤーコンの茎と葉の混合物 60gに、 600mlのプ
ロピレングリコールを加え、70℃で3時間抽出した後、
濾過する。濾過残分に再び 600mlのプロピレングリコー
ルを加え、70℃で3時間抽出した後、濾過する。抽出し
た2回の濾液を合わせて濃縮して、ヤーコンプロピレン
グリコール抽出物を得た。
【0019】 実施例5 ローション 処方 配合量 1. ヤーコン熱水抽出物(実施例1) 1.0部 2. 1,3-ブチレングリコール 8.0 3. グリセリン 2.0 4. キサンタンガム 0.02 5. クエン酸 0.01 6. クエン酸ナトリウム 0.1 7. エタノール 5.0 8. パラオキシ安息香酸メチル 0.1 9. ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(40E.O.) 0.1 10. 香料 適量 11. 精製水にて全量を 100とする [製造方法]成分 1〜 6、11と、成分 7〜10をそれぞれ
均一に溶解し、両者を混合し濾過して製品とする。
【0020】 実施例6 クリーム 処方 配合量 1. ヤーコンエタノール抽出物(実施例2) 2.0部 2. スクワラン 5.5 3. オリーブ油 3.0 4. ステアリン酸 2.0 5. ミツロウ 2.0 6. ミリスチン酸オクチルドデシル 3.5 7. ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.) 3.0 8. ベヘニルアルコール 1.5 9. モノステアリン酸グリセリン 2.5 10. 1,3-ブチレングリコール 8.5 11. パラオキシ安息香酸メチル 0.2 12. パラオキシ安息香酸エチル 0.05 13. 香料 0.1 14. 精製水にて全量を 100とする [製造方法]成分 2〜 9を加熱溶解して混合し、70℃に
保ち油相とする。成分 1、10〜12、14を加熱溶解して混
合し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加えて乳化
して、かき混ぜながら冷却し、45℃で成分13を加え、更
に30℃まで冷却して製品とする。
【0021】 実施例7 乳液 処方 配合量 1. ヤーコン1,3-ブチレングリコール抽出物(実施例3) 0.5部 2. スクワラン 5.0 3. オリーブ油 5.0 4. ホホバ油 5.0 5. セタノール 1.5 6. モノステアリン酸グリセリン 2.0 7. ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.) 3.0 8. ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(20E.O.) 2.0 9. ジプロピレングリコール 1.0 10. グリセリン 2.0 11. パラオキシ安息香酸メチル 0.2 12. 香料 0.1 13. 精製水にて全量を 100とする [製造方法]成分 2〜 8を加熱溶解して混合し、70℃に
保ち油相とする。成分 1、 9〜11、13を加熱溶解して混
合し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加えて乳化
して、かき混ぜながら冷却し、45℃で成分12を加え、更
に30℃まで冷却して製品とする。
【0022】 実施例8 ゲル剤 処方 配合量 1. ヤーコンプロピレングリコール抽出物(実施例4) 0.1部 2. エタノール 5.0 3. パラオキシ安息香酸メチル 0.1 4. ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.) 0.1 5. 香料 適量 6. 1,3-ブチレングリコール 5.0 7. グリセリン 5.0 8. キサンタンガム 0.1 9. カルボキシビニルポリマー 0.2 10. 水酸化カリウム 0.2 11. 精製水にて全量を 100とする [製造方法]成分 2〜 5と、成分 1、 6〜11をそれぞれ
均一に溶解し、両者を混合し濾過して製品とする。
【0023】 実施例9 軟膏 処方 配合量 1. ヤーコン熱水抽出物(実施例1) 5.0部 2. ポリオキシエチレンセチルエーテル(30E.O.) 2.0 3. モノステアリン酸グリセリン 10.0 4. 流動パラフィン 5.0 5. セタノール 6.0 6. パラオキシ安息香酸メチル 0.1 7. プロピレングリコール 10.0 8. 精製水にて全量を 100とする [製造方法]成分 2〜 5を加熱溶解して混合し、80℃に
保ち油相とする。成分 1、 6〜 8に加熱溶解して混合
し、82℃に保ち水相とする。油相に水相を加えて乳化し
て、かき混ぜながら30℃まで冷却して製品とする。
【0024】 実施例10 パック 処方 配合量 1. ヤーコン熱水抽出物(実施例1) 3.0部 2. ポリビニルアルコール 12.0 3. エタノール 5.0 4. 1,3-ブチレングリコール 8.0 5. パラオキシ安息香酸メチル 0.2 6. ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(20E.O.) 0.5 7. クエン酸 0.1 8. クエン酸ナトリウム 0.3 9. 香料 適量 10. 精製水にて全量を 100とする [製造方法]成分 1〜10を均一に溶解し製品とする。
【0025】 実施例11 ファンデーション 処方 配合量 1. ヤーコンプロピレングリコール抽出物(実施例4) 0.5部 2. ステアリン酸 2.4 3. ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート (20E.O.) 1.0 4. ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.) 2.0 5. セタノール 1.0 6. 液状ラノリン 2.0 7. 流動パラフィン 3.0 8. ミリスチン酸イソプロピル 6.5 9. パラオキシ安息香酸ブチル 0.1 10. カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.1 11. ベントナイト 0.5 12. プロピレングリコール 4.0 13. トリエタノールアミン 1.1 14. パラオキシ安息香酸メチル 0.2 15. 二酸化チタン 8.0 16. タルク 4.0 17. ベンガラ 5.0 18. 香料 適量 19. 精製水にて全量を 100とする [製造方法]成分19の一部に成分10をよく膨潤させ、残
りの成分19に成分13を分散させたものを加え、続いて、
成分 1、12〜14を加えて均一に混合し水相とする。成分
2〜 9を加熱溶解し、80℃に保ち油相とする。成分15〜
17を粉砕機で粉砕し、水相に加え、ホモミキサーで攪拌
し75℃に保つ。この水相に油相をかき混ぜながら加え、
冷却し、45℃で成分18を加え、かき混ぜながら30℃まで
冷却して製品とする。
【0026】 実施例12 浴用剤 処方 配合量 1. 炭酸水素ナトリウム 50.0部 2. ヤーコン熱水抽出物(実施例1) 5.0 3. 黄色202号の(1) 適量 4. 香料 適量 5. 硫酸ナトリウムにて全量を 100とする [製造方法]成分 1〜 5を均一に混合し製品とする。
【0027】
【発明の効果】本発明のヤーコンの抽出物は優れた抗酸
化力、活性酸素消去能、チロシナーゼ阻害作用を有し、
また、ヤーコンの抽出物を含有することを特徴とする皮
膚外用剤は安定した老化防止効果と美白効果を併せ持つ
ものである。次に、本発明の効果を詳細に説明するた
め、実験例を挙げる。
【0028】有効性試験例1 抗酸化 抗酸化力を調べるため、不飽和脂肪酸に対する酸化防止
力を測定した。比較用として、従来より化粧料で酸化防
止剤として用いられているビタミンEを同様に試験し
た。なお、試料は実施例1〜4で得られた抽出物を用い
た。
【0029】不飽和脂肪酸酸化防止力の測定方法 ネジ付き試験管に前記試料と、 1.6mgのリノール酸と 5
0%(v/v)エタノール溶液 2mlとを加え密栓し、60℃で18
時間加熱処理して試験液とし、ロダン鉄法によって測定
した。すなわち、各試験液 0.1mlに 75%(v/v)エタノー
ル溶液 5ml、30%チオシアン酸アンモニウム水溶液 0.1
ml、及び 0.02M塩化第一鉄塩酸溶液 0.1mlを加え、3分
間放置後、波長 500nmにおける吸光度を測定した。一
方、ブランクとして前記試料を添加しない試験液を用い
同様に操作し吸光度を測定した。各試料の抗酸化力は下
記の式より算出した。なお、式中のAは各試料を添加し
た場合の吸光度を、Bはブランクの吸光度を意味する。 抗酸化力(%)=(1−A/B)×100
【0030】これらの試験結果を表1、2に示した。こ
の表から実施例1〜4で得たヤーコンの抽出物は、ビタ
ミンEより優れた抗酸化力を有していることが認められ
た。
【0031】
【表1】 抗酸化力 ─────────────────────────────────── 試料 濃度(%) 抗酸化力(%) ─────────────────────────────────── ヤーコン熱水抽出物 0.005 < 1 (実施例1) 0.01 35 0.1 80 5.0 >99 10.0 >99 ヤーコンエタノール 0.005 < 1 抽出物(実施例2) 0.01 30 0.1 80 5.0 >99 10.0 >99 ビタミンE 0.01 < 1 (比較例) 0.1 20 5.0 >99 ─────────────────────────────────── 以下余白
【0032】
【表2】 抗酸化力 ─────────────────────────────────── 試料 濃度(%) 抗酸化力(%) ─────────────────────────────────── ヤーコン1,3-ブチレン 0.005 < 1 グリコール抽出物 0.01 36 (実施例3) 0.1 70 5.0 >99 10.0 >99 ヤーコンプロピレン 0.005 < 1 グリコール抽出物 0.01 31 (実施例4) 0.1 60 5.0 >99 10.0 >99 ビタミンE 0.01 < 1 (比較例) 0.1 20 5.0 >99 ───────────────────────────────────
【0033】有効性試験例2 活性酸素消去 活性酸素消去能を調べるため、その1種であるスーパー
オキシドの消去について、試料を60℃の恒温槽に1時間
放置して加熱処理し、その前後のスーパーオキシド消去
能を測定した。比較用として、従来より強い活性酸素消
去能を有することが知られているSOD(牛血清由来)
と活性酸素消去能を有する化粧料に配合されているオウ
ゴン熱水抽出物を同様に試験した。オウゴン熱水抽出物
は、乾燥オウゴン10gに 300mlの水を加え、90℃で3時
間抽出した後、その抽出液を濾過し、濃縮乾固して得
た。なお、試料は実施例1〜4で得られた抽出物を用い
た。
【0034】スーパーオキシド消去能の測定方法 スーパーオキシド消去能は大柳らの亜硝酸法(八木、中
野監修:活性酸素、医歯薬出版、P33〜183、1988)を用
い測定し評価した。すなわち、0.1mg/mlヒドロキシアミ
ン-O-スルフォン酸、0.1mMキサンチン、 0.009U/mlキサ
ンチンオキシダーゼ、 1mMヒドロキシルアミン、及び各
濃度の前記試料を含む水溶液 1.0mlを37℃で30分間反応
させ亜硝酸を生じさせる。この水溶液 1.0mlに亜硝酸の
発色剤(20μM N-1-ナフチルエチレンジアミンと 2mMス
ルファニル酸とを含む16.7%酢酸溶液) 2.0mlを加え、
1時間室温放置した後、波長 550nmにおける吸光度を測
定した。一方、ブランクとして前記試料を添加しないで
同様に操作し吸光度を測定した。各試料のスーパーオキ
シド消去能は下記の式より算出した。なお、式中のAは
各試料を添加した場合の吸光度を、Bはブランクの吸光
度を意味する。 スーパーオキシド消去能(%)=(1−A/B)×10
【0035】これらの試験結果を表3に示した。この表
から実施例1〜4で得たヤーコンの抽出物は、オウゴン
熱水抽出物より優れたスーパーオキシド消去能を有し、
しかも、熱安定性が良く、60℃で1時間の加熱処理後で
は、SODより強いスーパーオキシド消去能を有してい
ることが認められた。また、この加熱処理後において、
ヤーコンの抽出物には、変臭、変色は見られなかった。 以下余白
【0036】
【表3】 スーパーオキシド消去能 ─────────────────────────────────── 試料 濃度(%) スーパーオキシド消去能(%) 加熱処理前 加熱処理後 ─────────────────────────────────── ヤーコン熱水抽出物 0.01 50 49 (実施例1) 0.5 >95 >95 5.0 >95 >95 ヤーコンエタノール 0.01 46 46 抽出物(実施例2) 0.5 >95 >95 5.0 >95 >95 ヤーコン1,3-ブチレン 0.01 47 47 グリコール抽出物 0.5 >95 >95 (実施例3) 5.0 >95 >95 ヤーコンプロピレン 0.01 44 44 グリコール抽出物 0.5 >95 >95 (実施例4) 5.0 >95 >95 SOD 0.01 >95 < 5 (比較例) 0.5 >95 < 5 5.0 >95 < 5 オウゴン熱水抽出物 0.01 15 14 (比較例) 0.5 55 54 5.0 >95 >95 ─────────────────────────────────── 以下余白
【0037】有効性試験例3 チロシナーゼ阻害 チロシナーゼ阻害作用を調べるため、滅菌処理を施した
試料溶液を40℃で2週間密閉放置し、その前後のチロシ
ナーゼ阻害作用を測定した。比較用として、従来より化
粧料として用いられているビタミンC、ヘチマ果実熱水
抽出物を同様に試験した。ヘチマ果実熱水抽出物は、乾
燥ヘチマ果実10gに 300mlの水を加え、90℃で3時間抽
出した後、その抽出液を濾過し、濃縮乾固して得た。な
お、試料は実施例1〜4で得られた抽出物を用いた。
【0038】チロシナーゼ阻害作用の測定方法 試験管に前記試料溶液 0.9mlと、L-チロシン溶液(0.3m
g/ml) 1mlと、マックスベイン氏の緩衝液(pH 6.8) 1
mlとを加えて、37℃で10分間放置した後、この溶液に1m
g/mlのチロシナーゼ水溶液 0.1mlを加えてよく混和し、
37℃で12分間放置後、 475nmにおける吸光度を測定し
た。一方、ブランクとして前記試料の代りに精製水を用
いて同様に操作して吸光度を測定した。各試料のチロシ
ナーゼ阻害作用は下記の式より算出した。なお、式中の
Aは各試料を添加した場合の吸光度を、Bはブランクの
吸光度を意味する。 チロシナーゼ阻害作用(%)=(1−A/B)×100
【0039】これらの試験結果を表4、5に示した。こ
の表から実施例1〜4で得たヤーコンの抽出物は、ヘチ
マ熱水抽出物よりも強いチロシナーゼ阻害作用を有し、
しかも、安定性が良く、40℃で2週間放置後では、ビタ
ミンCよりも強いチロシナーゼ阻害作用を有しているこ
とが認められた。また、この安定性試験後において、ヤ
ーコンの抽出物には、変臭、変色は見られなかった。 以下余白
【0040】
【表4】 チロシナーゼ阻害作用 ─────────────────────────────────── 試料 濃度(%) チロシナーゼ阻害作用(%) 放置前 放置後 ─────────────────────────────────── ヤーコン熱水抽出物 0.005 < 1 < 1 (実施例1) 0.01 10 11 0.1 40 39 5.0 95 95 10.0 >99 >99 20.0 >99 >99 ヤーコンエタノール 0.005 < 1 < 1 抽出物(実施例2) 0.01 20 20 0.1 45 45 5.0 >99 >99 10.0 >99 >99 20.0 >99 >99 へちま果実の熱水抽出物 0.01 5 5 (比較例) 0.1 18 17 5.0 70 70 ビタミンC 0.01 70 < 1 (比較例) 0.1 >99 20 5.0 >99 54 ─────────────────────────────────── 以下余白
【0041】
【表5】 チロシナーゼ阻害作用 ─────────────────────────────────── 試料 濃度(%) チロシナーゼ阻害作用(%) 放置前 放置後 ─────────────────────────────────── ヤーコン1,3-ブチレン 0.005 < 1 < 1 グリコール抽出物 0.01 18 18 (実施例3) 0.1 40 39 5.0 97 95 10.0 >99 >99 20.0 >99 >99 ヤーコンプロピレン 0.005 < 1 < 1 グリコール抽出物 0.01 20 19 (実施例4) 0.1 50 51 5.0 95 95 10.0 >99 >99 20.0 >99 >99 へちま果実の熱水抽出物 0.01 5 5 (比較例) 0.1 18 17 5.0 70 70 ビタミンC 0.01 70 < 1 (比較例) 0.1 >99 20 5.0 >99 54 ─────────────────────────────────── 以下余白
【0042】有効性試験例4 使用試験 実施例5のローション、実施例6のクリームを用い、ヤ
ーコンの抽出物の重量%を各々変化させ使用試験を実施
した。試験は健康な女性30人(25〜40才)を対象に2ヶ
月間行い、使用後に老化防止効果と美白効果についてア
ンケ−ト調査を行って評価した。アンケ−トの評価基準
は、有効なものを「優」、やや有効なものを「良」、わ
ずかに有効なものを「可」、無効なものを「不」とし
て、比較例と比較して評価を行った。比較例としては実
施例のヤーコンの抽出物を精製水に置き換えたものを使
用した。
【0043】これらの結果を表6、7に示した。この表
から実施例5、6で得たヤーコンの抽出物を含有するこ
とを特徴とする皮膚外用剤は優れた老化防止効果、美白
効果を有していることが認められた。また、実施例7〜
12についても同様の使用試験を行ったところ、同様の結
果が得られた。 以下余白
【0044】
【表6】 注)数値は人数 以下余白
【0045】
【表7】 注)数値は人数 以下余白
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A61K 35/78 A61K 35/78 T // A61P 17/00 A61P 17/00 (72)発明者 物部 彰夫 愛知県名古屋市西区鳥見町2丁目130番 地 日本メナード化粧品株式会社 中央 研究所内 (72)発明者 堅田 友則 愛知県名古屋市西区鳥見町2丁目130番 地 日本メナード化粧品株式会社 中央 研究所内 (56)参考文献 特開 平5−345705(JP,A) 特開 平5−306231(JP,A) 特開 平2−234648(JP,A) 特開 平3−227995(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 7/00 - 7/50 A61K 35/78

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヤーコンの抽出物を含有することを特
    徴とする皮膚外用剤。
  2. 【請求項2】 ヤーコンの水溶性溶媒抽出物を0.01重
    量%以上含有することを特徴とする老化防止効果と美白
    効果を併せ持つ前項1の皮膚外用剤。
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