JP2002102567A - ミシンの縫製枠駆動装置 - Google Patents
ミシンの縫製枠駆動装置Info
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Abstract
向上させるとともに、コンパクト化に伴う軽量化により
高速駆動を可能にして縫製効率を高めることができるミ
シンの縫製枠駆動装置を提供する。 【解決手段】 左右一対の支持体12に対し、ベッド3
の直ぐ前方及び後方においてそれぞれ左右方向に延びる
前ローラ9及び後ローラ10と、ベッドの下方において
左右方向に延びる少なくとも1つの下ローラ11とが回
転可能に軸着されてなる縫製枠5と、各ローラ9、1
0、11に加工布50をその布幅方向が各ローラの長さ
方向に沿うとともにその布長方向が各ローラを取り巻い
てループ状となるように展張するための布止め機構20
と、縫製枠5を左右方向に移動させることにより加工布
を布幅方向に駆動するX方向駆動機構31と、各ローラ
の少なくとも一つを回転駆動することにより加工布を布
長方向に駆動するY方向駆動機構41とを備えた。
Description
駆動する縫製枠駆動装置に関するものである。
縫製するために、加工布の布長方向を、一対の布長方向
に延びるローラ間に展張し、ローラの回転により加工布
を布長方向に駆動するようにした駆動装置が考えられて
いる。
197364号公報に示された縫製枠駆動装置は、機枠
上に、摺動機構によりX方向(布幅方向)にスライド可
能である縫製枠を設け、該縫製枠上の4隅に立設した支
柱に、X方向に延びる一対のローラを回転可能に軸承さ
れている。このように構成されることで、布長方向に数
回分の縫製域が含められた加工布をローラ間に展張すれ
ば、次の加工布に交換する手間が省けて連続的に縫製で
きるため縫製効率が上がる。ところが、ローラを回転さ
せる機構や、加工布をローラに送出するための機構は、
縫製枠と共に移動可能に設ける必要があり、枠駆動機構
全体の大型化と複雑化をもたらし、大型化により作業性
も低下する。また、加工布をY方向に駆動すると、次第
に加工布の展張状態が変動して縫製がうまくできない場
合がある。
公報に示された縫製枠駆動装置は、機枠に対してミシン
ヘッドとベッドとを一体的にX方向に駆動可能に設ける
と共に、X方向に延びる一対のローラを機枠に固定的に
設ける。そして、各ローラ間に巻き掛けた加工布をロー
ラの回転によってY方向に駆動し、そのY方向に駆動す
る加工布に対してミシンヘッドをX方向に駆動させる。
このように構成することで、X方向及びY方向の駆動は
それぞれ別の部材に対して行われるため駆動機構を簡略
化でき、加工布をY軸方向に駆動しないため、加工布の
展張状態が変動せずに縫製が正確にできる。ところが、
ミシンヘッド及びテーブルは重量があるため、縫製枠を
駆動させるよりも、トルクの大きなモーターや、スライ
ド部分の強化等が必要となり、縫製効率を高めるための
高速駆動には適さなかった。特に数多くのミシンヘッド
を備えたミシン程、高速駆動は困難であった。
課題を解決し、駆動部分のコンパクト化を図り、作業性
を向上させるとともに、コンパクト化に伴う軽量化によ
り高速駆動を可能にして縫製効率を高めることができる
ミシンの縫製枠駆動装置を提供することにある。
に、本発明のミシンの縫製枠駆動装置は、左右一対の支
持体に対し、ベッドの直ぐ前方及び後方においてそれぞ
れ左右方向に延びる前ローラ及び後ローラと、ベッドの
下方において左右方向に延びる少なくとも1つの下ロー
ラとが回転可能に軸着されてなる縫製枠と、前記前ロー
ラ、後ローラ及び下ローラに加工布をその布幅方向が各
ローラの長さ方向に沿うとともにその布長方向が各ロー
ラを取り巻いてループ状となるように展張するための布
止め機構と、前記縫製枠を左右方向に移動させることに
より前記加工布を布幅方向に駆動するX方向駆動機構
と、前記前ローラ、後ローラ及び下ローラの少なくとも
一つを回転駆動することにより前記加工布を布長方向に
駆動するY方向駆動機構とを備えている。
布長方向の一端縁と他端縁とが少なくとも手を入れられ
るだけ離間して略C字のループ状となるように展張する
ように構成されたものが好ましい。
ないが、ミシンの機枠に設けられた左右方向にのびるガ
イドレールと、前記支持体に設けられて前記レールに左
右動可能に係合するスライド部と、前記支持体をベル
ト、チェーン、ボールネジ等の伝動部材を介して左右方
向に駆動するX駆動モータとからなるものを例示でき
る。
ないが、特定の構造に限定されないが、前記前ローラ、
後ローラ又は下ローラの少なくとも一つにスプライン係
合されて挿通された左右方向に延びるボールスプライン
と、前記ボールスプラインを回転駆動するY駆動モータ
とからなるものを例示できる。
定されないが、前記前ローラ、後ローラ及び下ローラに
巻き掛けられて各ローラを連動させる連動ベルトを含む
ものを例示できる。
が、連動ベルトに設けられるものを例示できる。
の縫製枠駆動装置の実施形態について、図1〜図5を参
照して説明する。ミシン1は、針8を上下駆動する複数
のミシンヘッド7と、ミシンヘッド7の下方に、床に載
置された機枠2に略水平かつ左右方向に架設されたベッ
ド3と、ミシンヘッド7に対向してベッド3の前面に設
けられた釜4と、ベッド3の前後を下方にまたぐように
設けられた縫製枠5と、加工布を布幅方向に駆動するX
方向駆動機構31と、加工布50を布長方向に駆動する
Y方向駆動機構41とを備えている。
加工布の布幅方向に相当し、これを慣行上X方向と同方
向という、また、ミシンの前後方向とは、加工布の布長
方向に相当し、これを慣行上Y方向と同方向という。
び後方において、それぞれ左右方向に延びる前ローラ9
及び後ローラ10と、ベッド3の下方において左右方向
に延びる下ローラ11と、前記ローラ9、10,11を
回転可能に軸着する左右一対の支持体12とを備えてい
る。
り、後述するレール土台6及びスライド駆動機構34を
貫通可能にする矩形枠13と、矩形枠13の外周から外
側に延びた3本のアーム14とからなる。各アーム14
の先端は前後に切り込まれており、その切り込み部分に
沿うようにそれぞれプーリ15が回転可能に取り付けら
れている。そして、前ローラ9、後ローラ10及び下ロ
ーラ11は、それぞれ左右一対のプーリ15によって同
軸上に挟まれる形でプーリ15と共に回転可能に取り付
けられている。また、各プーリ15間には連動ベルト1
7が巻き掛けられてローラ9,10,11を連動可能に
している。ここで、プーリ15に連動ベルト17を巻き
掛けたときの径は、ローラ9,10,11の径と等しく
なっている。
ラ10及び下ローラ11に、加工布50をその布幅方向
が各ローラ9,10、11の長さ方向に沿うとともにそ
の布長方向が各ローラ9,10,11を取り巻いてルー
プ状となるように展張するための布止め機構20が設け
られている。
17に設けられた取付部材21a、21bと、各取付部
材21a、21bに嵌合する被せ部材22とからなり、
加工布50の取付は両者間に加工布50を挟み込んでさ
れる。取付部材21a、21b及び被せ部材22によっ
て、加工布50の布長方向は各ローラ9,10,11を
取り巻いて略C字のループ状となるように展張される。
取付部材21a、21bは、連動ベルト17から膨出状
に形成されたゴム製の突条部で、外周面には加工布50
の滑り止めをする筋溝23が布幅方向と平行に形成され
ている。そして、加工布50の布長方向における一端縁
及び他端縁に対応する取付部材21a及び21bがそれ
ぞれ一対の連動ベルト17をまたぐように布幅方向に架
設されている。
の断面略Ω形状の薄肉のステンレス板であり、開口部が
狭く奥部が広がる凹部で、取付部材21に嵌合させうる
大きさに形成されている。また、被せ部材22のΩ形状
面の頂点付近からややずれた位置に、外側に延びる取手
24が設けられている。
0を各ローラ9,10,11に取り巻いてループさせた
とき、その布長方向の一端縁と他端縁とが少なくとも手
を入れられるだけ離間している状態を意味する。
に、機枠2に左右方向に架設された中空四角柱状のレー
ル土台6と、レール土台6の上面に配設され、X方向に
延びる1本のレール32と、該レール32に沿ってスラ
イド可能でかつ支持体12に設けられたスライド部33
と、該スライド部33を左右方向にスライド移動させる
スライド駆動機構34とを備えている。そして、スライ
ド部33を介して縫製枠5をベッド3に対して左右方向
に駆動するようになっている。ここで、ベッド3上面の
高さレベルと、縫製枠5の前ローラ9及び後ローラ10
の最上点の高さレベルとは略同一となっている。
ライド可能に設けられたスライダ35と、該スライダ3
5の上側に設けられ両端が各支持体12と固定されてい
るベース部36とからなる。
略中間部と右端部にそれぞれ回動自在に設けられた一対
のプーリ37,38と、レール土台6の中空部分を経由
して該プーリ37,38に巻き掛けられるとともに、両
端部がレール土台6上側でスライド部31の前後側にそ
れぞれ連結されることによりループ状にされた伝動部材
である駆動ベルト39と、レール土台6の端側のプーリ
38に連結されたX駆動モータ40とを備えている。
ン軸16が各プーリ15より外側に延びるように取り付
けられ、各ボールスプライン軸16の端部は、機枠2の
左右壁にそれぞれ回転可能に取り付けられている。但
し、下ローラ11と連動する一方のプーリ15に取り付
けられたボールスプライン軸16の端部は、後述するY
方向駆動機構に取り付けられる。ここで、プーリ15
は、ボールスプライン軸16とスプライン係合、すなわ
ち、ボールスプライン軸16の一部に設けられた該ボー
ルスプライン軸16に平行なキー溝16aが、プーリ1
5に設けられたキー溝16aとはまり合う嵌合孔15a
(図示略)に係合されており、このスプライン係合によ
って、プーリ15をボールスプライン軸16に対し軸方
向に移動可能にし、かつボールスプライン軸16の回転
と連動するようにしている。すなわち、ボールスプライ
ン軸16は、各ローラ9,10,11の回転を許容させ
つつ左右方向の移動を許容することができる。
に回転する一方のプーリ15にスプライン係合されて挿
通された左右方向に延びるボールスプライン軸16と、
ボールスプライン軸16の一端に取り付けられ、ボール
スプライン軸16を回転駆動するY駆動モータ42とか
らなる。そして、連動ベルト17を介して縫製枠5に張
設された加工布50をベッド3に対してその布幅方向に
駆動するようになっている
布50を以下に示すように取り付ける。加工布50の一
端縁を取付部材21aの表面全体を覆うように載置し
て、被せ部材22の開口部分の上側ラインを、対応する
取付部材21aの根本部分にあてる。そして、そのまま
被せ部材22の開口部分の下側ラインを取付部材21a
に下ろしていき、加工布50を挟んだ状態で取付部材2
1aと被せ部材22とを嵌合させる。次に、加工布50
を前ローラ9、後ローラ10及び下ローラ11を取り巻
いて、加工布50の他端縁で取付部材21bの表面全体
を覆いながら、上記と同じ要領で取付部材21bと被せ
部材22とを嵌合させて、加工布50を略C字のループ
状に展張させる。
展張させたのは、加工布50をローラ9,10、11間
にループさせたとき、ベッド3に設けられた釜4は加工
布50によって周囲を包まれているため、加工布50を
張設したままでの釜交換は非常にしにくいからである。
尚、釜交換は、ミシンの駆動が停止しているときに、連
動ベルト17を回転させ離間部分を釜4の前面に移動さ
せてから、そこから手を入れて交換すればよい。
ータ40の回転方向に応じて、スライド部33が左右方
向に移動し、それに伴う縫製枠5の左右方向への駆動に
よってされる。さらに、X方向駆動機構31のみで縫製
枠5を左右方向に駆動させると、縫製枠5全体がぶれた
りして安定性に欠けるため、ボールスプライン軸16に
よって、縫製枠5の左右方向の駆動を支持している。
尚、Y駆動モータ42に取り付けられたボールスプライ
ン軸16は、縫製枠5の左右方向の駆動を支持するのみ
ならず、後述するようにY駆動モータ42の回転を下ロ
ーラ11に伝達する働きもしている。
ータ42の回転をボールスプライン軸16を介して下ロ
ーラ11に伝達し、下ローラ11の回転を連動ベルト1
7により各ローラ9,10,11に伝達することで、ロ
ーラ9,10,11間にループ状に展張された加工布5
0をその布長方向に駆動することでなされる。ここで、
連動ベルト17は、その内周面に布幅方向の溝が形成さ
れた歯付きベルトであり、駆動中にプーリ15との間で
スリップが起らないため、Y駆動モータ42の回転を各
ローラ9,10,11に正確に伝えることができる。
装置によれば、縫製枠5に加工布50をループ状に支持
したことで、ミシン1全体のコンパクト化がはかれる。
例えば、ミシン装置の幅寸法が小さくできるので省スペ
ース化がはかられ作業性が向上する。
で高速駆動を可能にするため、縫製効率を高めることが
できる。
ぐことで前ローラ9及び後ろローラ10間に展張される
加工布50の布長方向に約1.5倍若しくは2倍以上の
縫製面積を持つ加工布50を縫製できるため、生産性が
向上する。
されず、例えば以下のように、発明の趣旨から逸脱しな
い範囲で適宜変更して具体化することもできる。 (1)布止め機構20を、連動ベルト17に設けた断面
略Ω形状の凹部と、該凹部に嵌合させうる押込部材とで
構成して、凹部に入れた加工布を上から押込部材で嵌合
させることで布止めをする。 (2)駆動ベルト39の代わりの伝動部材として、チェ
ーン又はボールネジを用いる。 (3)連動ベルト17の外周面に、加工布50を簡単に
貼り付け、またはがすことができる粘着性物質、例え
ば、刺繍粘着材を塗布したり、両面テープを貼り付けた
りする。この粘着性物質によって加工布50と連動ベル
ト17とがしっかりと固定され、左右方向の駆動時にお
ける、加工布50の左右方向のずれを無くすことができ
る。
ンの縫製枠駆動装置によれば、ミシン装置のコンパクト
化を図り、作業性を向上させるとともに、コンパクト化
に伴う軽量化により高速駆動を可能にして縫製効率を高
めることができる。また、布長方向により大きな縫製面
積を持つ加工布を縫製することができるため、生産性を
向上させることができる。
駆動装置の斜視図である。
る。
Claims (6)
- 【請求項1】 左右一対の支持体に対し、ベッドの直ぐ
前方及び後方においてそれぞれ左右方向に延びる前ロー
ラ及び後ローラと、ベッドの下方において左右方向に延
びる少なくとも1つの下ローラとが回転可能に軸着され
てなる縫製枠と、 前記前ローラ、後ローラ及び下ローラに加工布をその布
幅方向が各ローラの長さ方向に沿うとともにその布長方
向が各ローラを取り巻いてループ状となるように展張す
るための布止め機構と、 前記縫製枠を左右方向に移動させることにより前記加工
布を布幅方向に駆動するX方向駆動機構と、 前記前ローラ、後ローラ及び下ローラの少なくとも一つ
を回転駆動することにより前記加工布を布長方向に駆動
するY方向駆動機構とを備えたミシンの縫製枠駆動装
置。 - 【請求項2】 前記布止め機構は、前記加工布をその布
長方向の一端縁と他端縁とが少なくとも手を入れられる
だけ離間して略C字のループ状となるように展張するよ
うに構成された請求項1記載のミシンの縫製枠駆動装
置。 - 【請求項3】 前記X方向駆動機構は、ミシンの機枠に
設けられた左右方向にのびるガイドレールと、前記支持
体に設けられて前記レールに左右動可能に係合するスラ
イド部と、前記支持体をベルト、チェーン、ボールネジ
等の伝動部材を介して左右方向に駆動するX駆動モータ
とからなる請求項1又は2記載のミシンの縫製枠駆動装
置。 - 【請求項4】 前記Y方向駆動機構は、前記前ローラ、
後ローラ又は下ローラの少なくとも一つにスプライン係
合されて挿通された左右方向に延びるボールスプライン
と、前記ボールスプラインを回転駆動するY駆動モータ
とからなる請求項1、2又は3記載のミシンの縫製枠駆
動装置。 - 【請求項5】 前記Y方向駆動機構は、前記前ローラ、
後ローラ及び下ローラに巻き掛けられて各ローラを連動
させる連動ベルトを含む請求項4記載のミシンの縫製枠
駆動装置。 - 【請求項6】 前記布止め機構は、前記連動ベルトに設
けられた請求項5記載のミシンの縫製枠駆動装置。
Priority Applications (1)
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JP2000301028A JP4629844B2 (ja) | 2000-09-29 | 2000-09-29 | ミシンの縫製枠駆動装置 |
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2000
- 2000-09-29 JP JP2000301028A patent/JP4629844B2/ja not_active Expired - Fee Related
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