JP3190507B2 - ミシン - Google Patents

ミシン

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JP3190507B2
JP3190507B2 JP00415894A JP415894A JP3190507B2 JP 3190507 B2 JP3190507 B2 JP 3190507B2 JP 00415894 A JP00415894 A JP 00415894A JP 415894 A JP415894 A JP 415894A JP 3190507 B2 JP3190507 B2 JP 3190507B2
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needle
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郁夫 田島
輝忠 兒島
友昭 姉崎
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Tokai Kogyo Sewing Machine Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、完成された帽子のよう
に円弧状に湾曲した被縫製物に刺繍等の縫製を行うため
のミシンに関する。
【0002】
【従来の技術】この種のミシンは、例えば特公平1−5
3384号公報あるいは特開昭60−162853号公
報に開示されている。これらの公報から明らかなよう
に、円弧状に湾曲した帽子などの被縫製物が装着される
リング形状の回転体は、所定の柄データに基づくX軸駆
動部及びY軸駆動部の駆動によって周方向への回転及び
軸線方向への移動が可能となっている。したがってこの
回転体に装着された被縫製物の周面には、前記の柄デー
タに基づいて刺繍等の縫製が行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記被縫製物に対して
その周方向に広い範囲で刺繍等の縫製を行う場合、前記
回転体を周方向へ大きく回転させる必要があり、そのた
めには前記の柄データに基づくX軸駆動部の駆動量も大
きくせざるを得ない。この結果、X軸駆動部の駆動方向
の寸法が大きくなってミシンの大型化を招く。本発明が
解決しようとする課題は、被縫製物が装着される回転体
に対してX軸駆動部の駆動量を拡大して伝達することに
より、被縫製物の周方向へ広い範囲で縫製を行う場合で
もX軸駆動部の駆動量を小さく抑え、これによりX軸駆
動部の駆動方向の寸法を小さくしてミシンの小型化を図
ることである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、円弧状に湾曲
した被縫製物が、その周面に縫製を行うための柄データ
に基づいて周方向及び軸線方向へそれぞれ駆動されると
ともに、これらの駆動と同期して上下に駆動される縫い
針によって針板の上で前記被縫製物の周面に縫製を行う
形式のミシンにおいて、前記柄データに基づいてY方向
へのみ駆動される支承板が、少なくとも前記針板の近く
においては前記被縫製物をその内側から支承可能である
とともに、そのY方向への移動範囲において前記縫い針
の貫通可能に構成されている。また前記支承板は円弧状
に湾曲しているとともに、前記の柄データに基づいてY
方向へのみ駆動される支持板に対して前記針板の上を覆
うように固定され、この支承板における前記針板の針孔
と対応する部分には、前記縫い針の貫通可能なスリット
がY方向への移動範囲に連続して形成されていることが
好ましい。さらに前記の柄データに基づいてY方向への
み駆動される支持板には、前記支承板の両側でこの支承
板よりも長く前方へ延びた支持ローラがそれぞれ回転自
在に支持されていることが好ましい。また前記被縫製物
の装着が可能で、かつ前記柄データに基づいて周方向へ
回転駆動される回転体が、前記支持板に固定されたガイ
ドによって前記のY方向に関して位置規制されている
成としてもよい。さらに本発明は、円弧状に湾曲した被
縫製物が、その周面に縫製を行うための柄データに基づ
いて周方向及び軸線方向へそれぞれ駆動される形式のミ
シンにおいて、前記被縫製物を縫製のためにセットする
リング形状の保持体と、この保持体の外周面に対して被
縫製物を挟みつけた状態で巻き付け可能な弾性素材から
なる固定ベルトとを備え、前記保持体の外周面にはピン
が設けられ、前記固定ベルトはそれを保持体の外周面に
巻き付けたときに前記ピンが嵌まる孔を有する。
【0005】
【作用】本発明によれば、前記被縫製物の内周を前記支
承板で支承し、縫製時における被縫製物の姿勢を安定し
た状態に保つことができる。また前記の支持ローラを支
承板の両側に設けることにより、前記被縫製物の内周面
が支承板の先端部に接触して摺動することを避けること
ができる。さらに前記ガイドによって前記回転体をY方
向に関して位置規制することで、この回転体は前記支持
板に対して自由に回転できるものの、Y方向に関するが
たつきが抑えられ、柄データに基づく回転駆動が円滑に
行われる。しかも本発明は、リング形状の前記保持体
と、この保持体の外周面に巻き付け可能な弾性素材から
なる前記固定ベルトとによって前記被縫製物をセットす
ることにより、縫製時において被縫製物の生地が縫製の
進行によって引っ張られても前記保持体と前記固定ベル
トとは前記ピンと前記孔との係合によって外れることな
く保持される
【0006】
【実施例】つぎに本発明の実施例を図面にしたがって説
明する。 実施例1 図1は多頭式ミシンの平面図である。この形式のミシン
においては、ミシンテーブル10の下面から前面に向け
て延びるシリンダ形状の釜土台20が、ミシンの幅方向
(左右方向)に沿って複数個(図面では五個)配列され
ており、各釜土台20の上面には個々に針孔23を有す
る針板22が設けられている。前記ミシンテーブル10
の下面には、X軸駆動部12及びY軸駆動部14がそれ
ぞれ設けられている。X軸駆動部12は柄データに基づ
くパルスモーターの駆動に連動してベルト(いずれも図
示外)がX方向へ往復駆動され、Y軸駆動部14は同じ
く柄データに基づくパルスモーターの駆動に連動してベ
ルトがY方向へ往復駆動されるようになっている。
【0007】さらにX軸駆動部12及びY軸駆動部14
のそれぞれのベルトには、ミシンテーブル10の上面に
配置されたX軸移動体13及びY軸移動体15が個々に
結合されている。したがってX軸移動体13はX軸駆動
部12の駆動に連動してX方向へ、またY軸移動体15
はY軸駆動部14の駆動に連動してY方向へそれぞれ往
復移動することとなる。前記Y軸移動体15の上面には
駆動ロッド18がX方向への往復移動自在に組付けられ
ている。この駆動ロッド18の一端部に結合されている
駆動ブロック16は、前記X軸移動体13と共にX方向
へ移動し、かつY軸移動体15の移動に伴ってX軸移動
体13に対して相対的にY方向へ移動するようになって
いる。
【0008】図2は一つの釜土台20の周辺構造を拡大
して表した平面図であり、図3は図2の正面図である。
また図4は図3のA−A線断面図である。図3で示すよ
うに釜土台20における針板22の下方には釜24が内
蔵されている。そしてミシンの縫い動作時には、ミシン
ヘッド側の針棒11の下端に装着された縫い針11a
(図3,4参照)の上下駆動に同期して前記釜24が回
転駆動され、これら両者の協同作用により前記針板22
の上に位置する被縫製物に上糸と下糸とを絡ませてステ
ッチが形成される。
【0009】前記Y軸移動体15の下面には、前記釜土
台20の両側において支持ブラケット26が固定されて
いる。これらの支持ブラケット26の前面には、図3で
明らかなように前記釜土台20との干渉を避ける形状の
支持板28がボルトで固定されている。また前記支持板
28の前面には、円弧状に湾曲して釜土台20の上面を
覆うように配置された支承板34がブラケット36によ
って固定されている。この支承板34は被縫製物として
例示した後述の帽子46の内周を部分的に支承するため
のもので、釜土台20における前記針板22の針孔23
と対応する部分は、縫製時における前記Y軸移動体15
のY方向への移動範囲にわたって連続するスリット35
となっている。(主として図2参照)。
【0010】前記支持板28には、その上部及び下部に
おいてそれぞれ左右一対の計四個の支持ローラ30,3
2が設けられている。そして各支持ローラ30,32
は、支持板28に一端部が結合されたそれぞれのローラ
軸31,33に対して回転自在に支持された構造となっ
ている(図4参照)。また上部の両支持ローラ30につ
いては、図2及び図4で明らかなように前記支承板34
よりも長く前方へ延びており、それぞれの先端はテーパ
面となっている。これは後で説明する縫製時に帽子46
の内面を両支持ローラ30のテーパ面で受けることで、
この帽子46の内面が前記支承板34の先端部に接触し
て周方向へ摺動するのを避けるための工夫であり、その
詳細については後述する。なお下部の両支持ローラ32
についてはそのような必要がないので軽量化を図る上で
も短く設定されている。
【0011】さてリング形状の回転体40は、前記の各
支持ローラ30,32によって周方向へ回転自在に支持
されている。またこの支持状態での回転体40は前記支
承板34の外周に位置し、この支承板34の上面(円弧
面)は回転体40の内周面に対して軽く接触している。
しかも回転体40の基端部(支持板28の側の端部)に
はフランジ41が一体に形成されていて、このフランジ
41は支持板28に固定された複数個(三個)のガイド
38により摺動可能に嵌合されている。つまり回転体4
0は支持板28に対して自由に回転できるものの、その
軸線方向(前記Y方向)に関しては支持板28に対する
がたつきが前記の各ガイド38によって規制されてい
る。
【0012】図4で示されているように前記回転体40
の外周には、リング形状の保持体42が取外し可能に装
着されている。この保持体42の外周には円弧状に湾曲
した被縫製物としての帽子46が固定リング44によっ
てセットされている。図5及び図6に前記保持体42に
対する帽子46のセット前の状態及びセット後の状態が
それぞれ斜視図で示されている。これらの図面で明らか
なように帽子46のセット手順は、保持体42の外周面
に帽子46を被せ付けた後、この帽子46の外側に前記
固定リング44を位置させてそのフック部45をロック
し、この保持体42に帽子46を締付ける。そして帽子
46がセットされた保持体42を前記回転体40の外周
に装着し、かつ図示外のロック部材でロックする。
【0013】つぎに前記X軸移動体13のX方向の往復
移動を、前記回転体40の往復回転として伝達する伝達
機構50について説明する。まず前記Y軸移動体15の
前面には、前記回転体40の回転軸線を境とする左右の
対称位置においてプーリー軸59がそれぞれ固定されて
いる。これらの両プーリー軸59には固定プーリー58
がそれぞれ回転自在に支持されている。またY軸移動体
15の上面には回転体40の回転軸線を境とする左右の
対称位置において前記駆動ロッド18を移動自在に支持
している両支持ブロック54が固定されており、これら
の支持ブロック54の間における前記駆動ロッド18の
軸上にはプーリー軸61を備えたブロック56が固定さ
れている。このプーリー軸61には可動プーリー60が
回転自在に支持されている。
【0014】一方、前記回転体40においてそのフラン
ジ41に近い箇所の外周に形成されている環状の溝に
は、ワイヤ52が巻き付けられている。このワイヤ52
の取り回し状態を斜視図で表した図7からも明らかなよ
うに、ワイヤ52の両端部は前記の両固定プーリー58
にに対してそれぞれ個別に掛けて反転させ、さらに前記
可動プーリー60に掛けて再び反転させた後、前記の両
支持ブロック54にそれぞれ結合されている。そしてこ
のワイヤ52は回転体40に対し、その外周の一部40
aにおいて固定されている。そこで前記駆動ロッド18
のX方向への往復移動により、前記可動プーリー60が
図7において移動量Sだけ移動すると、これに伴ってワ
イヤ52は前記の両固定プーリー58の間において二倍
の移動量2Sとなる。この結果、回転体40がその周方
向へ2Sだけ回転することとなり、前記X軸移動体13
の移動量(つまりX軸駆動部12の駆動量)は二倍に拡
大されて回転体40に伝達されることになる。
【0015】つづいて前記構成のミシンによる縫製作業
について説明する。まず縫製作業に先立って前記帽子4
6がセットされた保持体42を、すでに説明したように
前記回転体40に装着する。そこでミシンを始動させる
と、所定の柄データに基づいて前記X軸駆動部12及び
Y軸駆動部14が、X軸移動体13及びY軸移動体15
と共にそれぞれ駆動される。前記X軸移動体13に連動
する前記駆動ロッド18のX方向の移動により、すでに
説明したように前記回転体40が前記可動プーリー60
の移動量(X軸駆動部12の駆動量)の二倍の移動量で
周方向へ回転駆動される。またこの回転体40は前記Y
軸移動体15と共にY方向へ直線駆動される。したがっ
て前記保持体42により回転体40に装着されている前
記帽子46が、柄データに基づいて周方向及びY方向へ
それぞれ駆動され、この帽子46の周面に前述した縫い
針11aと釜24との協同作用によって刺繍等の縫製が
行われる。
【0016】このように前記X軸駆動部12の駆動量
は、帽子46の周方向の移動量(回転量)の半分でよ
く、その分だけX軸駆動部12の駆動方向の長さ(例え
ば駆動ベルトの長さ)を短くできる。ただし前記の柄デ
ータと帽子46の回転量とは、データどおりの柄を縫製
するために当然のことながら1対1に設定しなければな
らない。そこでX軸駆動部12の駆動量だけが二分の一
となるように予めデータ変換し、あるいは柄データはそ
のままにしてX軸駆動部12のパルスモーターの駆動が
データの二分の一となるように、そのドライバー回路の
出力を調整するなどの処置が必要となる。
【0017】なお縫製作業中における帽子46は前記支
承板34に対して相対的に回転することとなるが、この
支承板34の両側にはそれよりも長く前方へ延びた上部
の両支持ローラ30が位置しているので、帽子46の内
面はそれぞれのローラ軸31回りに回転自由な両支持ロ
ーラ30の先端のテーパ面で受けられる。このため帽子
46の内面が支承板34に接触して摺動することは回避
される。
【0018】実施例2 図8〜図10は前記伝達機構50の変更例を示すもの
で、図8は前記実施例1の図3と対応させた正面図、図
9は図8のB−B線断面図である。これらの図面で示す
ように下部の両支持ローラ32の間において前記支持板
28に固定されたギヤ軸63の軸上には駆動ギヤ62及
び駆動プーリー64が互いに一体関係で回転するように
支持されている。一方、回転体40の内周面にはタイミ
ングベルトを貼付けるなどの手段によって従動ギヤ65
が形成されており、この従動ギヤ65に前記駆動ギヤ6
2が常時噛合っている。なお前記駆動プーリー64と駆
動ギヤ62とは相互の径比が例えば1対2に設定されて
おり、したがってこの駆動ギヤ62の周速は駆動プーリ
ー64の周速の二倍となる。
【0019】前記支持板28の前面には、前記駆動ギヤ
62(駆動プーリー64)の上方二箇所においてそれぞ
れ左右で対をなす計四個のプーリー66がそれぞれ回転
自在に支持されている。また前記Y軸移動体15の前面
には、前記駆動ギヤ62(駆動プーリー64)と対応す
る中央位置において一つの固定プーリー58が回転自在
に支持されている。さて本実施例ではワイヤ52が前記
駆動プーリー64に巻き付けられており、その取り回し
状態は図10の斜視図で示されている。この図10から
も明らかなようにワイヤ52の両端部は、前記駆動プー
リー64から前記支持板28の各プーリー66にそれぞ
れ個別に掛けられ、さらにY軸移動体15の前記固定プ
ーリー58に対して互いに反対方向から掛けて反転さ
れ、前記駆動ロッド18の軸上に固定された一対のブロ
ック68に対して個々に結合されている。なおこのワイ
ヤ52は駆動プーリー64に対し、その外周の一部64
aにおいて固定されている。
【0020】本実施例では前記駆動ロッド18のX方向
の移動により、前記ワイヤ52を通じて駆動プーリー6
4及び駆動ギヤ62が回転する。このとき、すでに説明
したように駆動ギヤ62の周速は駆動プーリー64の二
倍となるため、結果的に駆動ロッド18の移動量(つま
りX軸駆動部12の駆動量)が二倍に拡大されて回転体
40に伝達されることとなる。そして本実施例では前記
駆動プーリー64と駆動ギヤ62との径比を変えること
により、X軸駆動部12から回転体40への駆動伝達の
拡大比を自由に設定できる。ただしこの拡大比に応じて
X軸駆動部12に対する柄データのデータ変換などが必
要である。
【0021】なお図11で示すように前記駆動ギヤ62
をプーリー70に代え、このプーリー70に前記のワイ
ヤ52とは別のワイヤ52Aを巻き付けて外周の一部7
0aで固定し、さらにこのワイヤ52Aをプーリー70
の両側に配置された偏向ローラ72を用いて回転体40
の外周に掛け、かつ一部40aで固定した構成とするこ
とも可能である。この構成によれば、X軸駆動部12か
ら回転体40への最終的な駆動伝達を前記のギヤ伝達か
らワイヤ伝達に変更できる。また実施例2において前記
駆動ロッド18とY軸移動体15の固定プーリー58と
の間の駆動力伝達手段をラックとピニオンの噛合いに代
え、この固定プーリー58と駆動プーリー64との間に
は前記支持板28の各プーリー66を介してワイヤ52
をクローズドに掛け渡した構成としてもよい。前記の実
施例2及びつぎに説明する各実施例において、実施例1
と同一もしくは均等構成と考えられる部材には図面に同
一符号を付して重複する説明は省略する。
【0022】実施例3 図12に前記実施例1の図2と対応して表した平面図が
示され、図13に図12の正面図が示され、図14に図
13のC−C線断面図が示されている。これらの図面で
明らかなようにY軸移動体15の上面において回転体4
0の軸線と対応する中央部に固定されたプーリー軸74
の軸上には、大径プーリー75及び小径プーリー76が
互いに一体関係で回転するように支持されている。そし
て小径プーリー76と大径プーリー75とは相互の径比
が例えば1対2に設定されている。さらに前記Y軸移動
体15の上面には、大径プーリー75及び小径プーリー
76の背面側において一つの反転プーリー78が回転自
在に支持されており、また前面側において一対の案内プ
ーリー79が回転自在に支持されている。なおY軸移動
体15の前面に設けられている固定プーリー58のプー
リー軸59には、回転体40の外周と接触して回転する
押えローラ80が支持されている。
【0023】さて本実施例では二本のワイヤ52B,5
2Cが使用され、図15に両ワイヤ52B,52Cの取
り回し状態が斜視図で示されている。この図15からも
明らかなように一方のワイヤ52Bは前記小径プーリー
76に巻き付けられ、かつその外周の一部76aにおい
て固定されている。そしてこのワイヤ52Bの両端部は
前記の反転プーリー78に対して互いに反対方向から掛
けて反転され、前記駆動ロッド18の軸上に固定された
一対のブロック68に対して個々に結合されている。ま
た他方のワイヤ52Cは図13,14で示すように前記
回転体40の外周に形成されている環状の溝に巻き付け
られ、かつその一部40aにおいて固定されている。さ
らにこのワイヤ52Cは図15から明らかなように前記
固定プーリー58に掛けて反転され、前記の両案内プー
リー79を経て前記大径プーリー75の外周に巻き付け
られ、その外周の一部75aにおいて固定されている。
【0024】この実施例3においては、前記駆動ロッド
18のX方向の移動により、前記ワイヤ52Bを通じて
小径プーリー76が大径プーリー75と共に回転する。
この大径プーリー75は小径プーリー76に対して例え
ば二倍の周速で回転し、その回転は他方のワイヤ52C
によって前記回転体40に伝えられる。したがって結果
的には駆動ロッド18の移動量(つまりX軸駆動部12
の駆動量)が例えば二倍に拡大されて回転体40に伝え
られる。なお回転体40の外周には、すでに説明したよ
うに前記押えローラ80が常に接触して回転しているの
で、この回転体40が前記ワイヤ52Cからの引っ張り
力を受けて上方へ持ち上げられることが防止される。
【0025】この実施例3においても小径プーリー76
と大径プーリー75との径比を変えることで、実施例2
と同様にX軸駆動部12から回転体40への駆動伝達の
拡大比を自由に設定できるとともに、実施例2よりも使
用するプーリーの個数が少なくて済む。またこの実施例
3においては、前記駆動ロッド18とY軸移動体15の
反転プーリー78との間の駆動力伝達手段をラックとピ
ニオンの噛合いに代え、この反転プーリー78と小径プ
ーリー76との間にはワイヤ52Bをクローズドに掛け
渡した構成とすることも可能である。
【0026】実施例4 図16及び図17に被縫製物の保持体42に対して帽子
46(あるいは他の被縫製物)をセットするための変更
例が示されている。まず図16は帽子46がセットされ
た保持体42を前記回転体40と共に表した部分断面図
である。この図面で示すように保持体42の外周面には
その周方向に沿って複数個のピン82が形成されてお
り、またこの外周面には前記固定リング44に代えて鋼
板などの弾性素材からなる固定ベルト84が巻き付けら
れており、この固定ベルト84には前記の各ピン82が
嵌まる複数個の孔85があけられている。
【0027】図17に前記固定ベルト84の一部が拡大
斜視図で示されている。この図面から明らかなように固
定ベルト84は自由状態においてフラットであり、また
その一面(内周面)には歯86が形成されている。そこ
で帽子46を保持体42にセットする場合は、前記固定
ベルト84を保持体42の外周に対して帽子46を挟み
つけた状態で巻き付け、その両端を図示外のクランプに
より結合する。このとき固定ベルト84の各孔85には
保持体42の各ピン82が嵌まり、かつ固定ベルト84
の前記歯86は帽子46の生地に食い込んだ状態とな
る。この実施例4では、帽子46に対する刺繍等の縫製
時において帽子46の生地が縫製の進行によって引っ張
られた場合でも、固定ベルト84と保持体42とは前記
孔85とピン82との係合によって外れることなく保持
され、かつ固定ベルト84と帽子46の生地とは前記歯
86の食い込みによって外れないように保持される。
【0028】以上のように前記の各実施例によれば、回
転体に装着された被縫製物に対し、その周方向の広い範
囲にわたって縫製を行う場合でも、この回転体を周方向
へ回転駆動させるX軸駆動部の駆動量は小さくて済むた
め、このX軸駆動部はその駆動方向の寸法を小さく設計
できることとなり、結果的にミシンの小型化を図ること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】多頭式ミシンを表した平面図である。
【図2】一つの釜土台の周辺構造を拡大して表した平面
図である。
【図3】図2の正面図である。
【図4】図3のA−A線断面図である。
【図5】保持体に対して帽子をセットする前の状態を表
した斜視図である。
【図6】保持体に対して帽子をセットした後の状態を表
した斜視図である。
【図7】ワイヤ取り回し状態の概要を表した斜視図であ
る。
【図8】実施例2の釜土台周辺構造を表した正面図であ
る。
【図9】図8のB−B線断面図である。
【図10】実施例2のワイヤ取り回し状態の概要を表し
た斜視図である。
【図11】図10のワイヤ取り回し状態の変更例を表し
た斜視図である。
【図12】実施例3の釜土台周辺構造を表した平面図で
ある。
【図13】図12の正面図である。
【図14】図13のC−C線断面図である。
【図15】実施例3のワイヤ取り回し状態の概要を表し
た斜視図である。
【図16】実施例4の保持体を回転体と共に表した部分
断面図である。
【図17】実施例4の固定ベルトの一部を拡大して表し
た斜視図である。
【符号の説明】
12 X軸駆動部 14 Y軸駆動部 40 回転体 46 被縫製物(帽子) 50 伝達機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−257059(JP,A) 特開 平6−158511(JP,A) 特開 昭61−272085(JP,A) 特開 昭61−179188(JP,A) 特開 平5−321123(JP,A) 実開 平4−13692(JP,U) 特公 平1−53384(JP,B2) 特公 昭62−42066(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D05C 9/00 - 9/22 D05B 39/00 D05B 21/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円弧状に湾曲した被縫製物が、その周面
    に縫製を行うための柄データに基づいて周方向及び軸線
    方向へそれぞれ駆動されるとともに、これらの駆動と同
    期して上下に駆動される縫い針によって針板の上で前記
    被縫製物の周面に縫製を行う形式のミシンにおいて、 前記柄データに基づいてY方向へのみ駆動される支承板
    が、少なくとも前記針板の近くにおいては前記被縫製物
    をその内側から支承可能であるとともに、そのY方向へ
    の移動範囲において前記縫い針の貫通可能に構成されて
    いることを特徴としたミシン。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のミシンにおいて、 前記支承板は円弧状に湾曲しているとともに、前記の柄
    データに基づいてY方向へのみ駆動される支持板に対し
    て前記針板の上を覆うように固定され、この支承板にお
    ける前記針板の針孔と対応する部分には、前記縫い針の
    貫通可能なスリットがY方向への移動範囲に連続して形
    成されていることを特徴としたミシン。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のミシンにおいて、 前記の柄データに基づいてY方向へのみ駆動される支持
    板には、前記支承板の両側でこの支承板よりも長く前方
    へ延びた支持ローラがそれぞれ回転自在に支持されてい
    ることを特徴としたミシン。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のミシンにおいて、 前記被縫製物の装着が可能で、かつ前記柄データに基づ
    いて周方向へ回転駆動される回転体が、前記支持板に固
    定されたガイドによって前記のY方向に関して位置規制
    されていることを特徴としたミシン。
  5. 【請求項5】 円弧状に湾曲した被縫製物が、その周面
    に縫製を行うための柄データに基づいて周方向及び軸線
    方向へそれぞれ駆動される形式のミシンにおいて、 前記被縫製物を縫製のためにセットするリング形状の保
    持体と、この保持体の外周面に対して被縫製物を挟みつ
    けた状態で巻き付け可能な弾性素材からなる固定ベルト
    とを備え、前記保持体の外周面にはピンが設けられ、前
    記固定ベルトはそれを保持体の外周面に巻き付けたとき
    に前記ピンが嵌まる孔を有することを特徴としたミシ
    ン。
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