JP2002100543A - セラミック積層体の製造装置 - Google Patents

セラミック積層体の製造装置

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JP2002100543A JP2000290751A JP2000290751A JP2002100543A JP 2002100543 A JP2002100543 A JP 2002100543A JP 2000290751 A JP2000290751 A JP 2000290751A JP 2000290751 A JP2000290751 A JP 2000290751A JP 2002100543 A JP2002100543 A JP 2002100543A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セラミック積層体の各層毎の製造速度を高め
て生産性を向上させるとともに、実用化が可能な小型化
した製造装置を安価に提供せんとすること。 【解決手段】 ベース盤3を直線状の所定区間路1aに
往復動かつ上下動可能に設置し、その区間路1a上に、
セラミックスラリーを吐出する絶縁層形成手段C、イン
クジェット方式により導電ペーストを噴射する電極層形
成手段E、前記スラリー又はペーストを乾燥させる乾燥
手段Lを、それぞれ1ないし複数個並設する。そして、
前記ベース盤3が前記区間路1aを1ないし数往復する
間にセラミック絶縁層上に所定の電極パターンが配設さ
れた薄膜層を形成し、それらを繰り返してセラミック積
層体を形成すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はセラミック積層体の
製造装置、詳しくは積層セラミックコンデンサ、積層イ
ンダクタや抵抗、フィルタ等の積層型セラミック電子部
品を製造するために、複数のセラミック絶縁層とそれら
絶縁層の界面に電極層とを備えたセラミック積層体の製
造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、セラミック積層体の製造に関し、
それまでベース材として慣用されていた樹脂製キャリア
フィルムの使用を省くために、ベース板上に、セラミッ
ク絶縁層と所定の電極パターンとを形成する工程を繰り
返して薄膜層を直接的に積層する方式が提案されている
(特開平9−232174号公報)。また、同公報によ
れば、ベース板は、サーボモータとボールねじとを用い
た機構等により、XおよびY方向に移動可能とされるこ
と、それに代えて、スラリー噴射ヘッドをXおよびY方
向に移動可能とすることが例示され、また、前記ベース
板に代えて、金属からなるエンドレスベルトを用いるこ
と、その場合にスラリー噴射ヘッドやペースト噴射ヘッ
ドがエンドレスベルトの進行方向に対して垂直方向に移
動するように制御されることが例示されている。さら
に、同公報には、前記エンドレスベルトの進行方向に沿
って、所望数のスラリー噴射ヘッド、所望数のペースト
噴射ヘッド等が所定の順序で配列され、エンドレスベル
トの一方向の進行に伴って、積層体が次々と製造される
ようにしてもよいことが例示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報による開示技術によれば、具体的な装置としては実用
上多くの問題があり、そのまま実施することが困難であ
る。例えば、前記開示技術の実施例に記載のように、X
およびY方向に移動可能なベース板上の所定位置に、絶
縁層形成手段としてのスラリー噴射ヘッド、電極層形成
手段としてのペースト噴射ヘッド等を交互に出し入れす
る態様によれば、それら噴射ヘッドの移動に時間及び位
置決め制御に時間を要し、100〜数百層の積層体を製
造するには実用的な生産性が期待できない。また、上記
エンドレスベルトを用いて、該エンドレスベルトの一方
向の進行に伴って、積層体を次々と製造する態様によれ
ば、数百層の積層体を製造するにはそれに相当する数の
スラリー噴射ヘッド、ペースト噴射ヘッド等を配置しな
ければならず、著しく設備費用が多大になるばかりでな
く大きな設置床面積を要して装置が大型化することにな
る。
【0004】しかも、生産性を高めるためには、絶縁層
や電極層等を形成する度に該層を乾燥させる乾燥手段が
必須であり、また、必要に応じて仮圧着手段、穿孔手段
等を必要とするが、その場合には、前記スラリー噴射ヘ
ッド、ペースト噴射ヘッドに加えて乾燥手段や仮圧着手
段、穿孔手段等を追加して配置しなければならず、一段
と生産性の低下や装置の大型化、設備費用の増大をきた
す不具合がある。
【0005】本発明は、上記従来事情に鑑みその不具合
を解消して、セラミック積層体の各層毎の製造速度を高
めて生産性を向上させるとともに、実用化が可能な小型
化した製造装置を安価に提供せんとすることを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】斯る本発明のセラミック
積層体の製造装置は、ベース盤を直線状の所定区間路に
往復動かつ上下動可能に設置するとともに、その区間路
上に、セラミックスラリーを吐出する絶縁層形成手段、
インクジェット方式により導電ペーストを噴射する電極
層形成手段、前記スラリー又はペーストを乾燥させる乾
燥手段を、それぞれ1ないし複数個並設し、前記ベース
盤が前記区間路を1ないし数往復する間にセラミック絶
縁層上に所定の電極パターンが配設された薄膜層を形成
し、それらを繰り返してセラミック積層体を形成するも
のである(請求項1)。すなわち、絶縁層形成手段、電
極層形成手段及び乾燥手段を1ないし必要最少な複数個
を並設し、それらが配置された直線状の区間路にベース
盤を往復動させるとともに、その往動時及び復動時の各
工程において所定の作業を有効に行わせるようにしたこ
とを特徴とする。
【0007】上記絶縁層形成手段、電極層形成手段及び
乾燥手段の配列は、セラミックスラリーによる絶縁層の
形成工程、導電ペーストによる電極層の形成工程などの
作業工程に応じて適宜に設定するが、前記乾燥手段によ
る乾燥工程は頻度が多いことから、それら1又は複数個
の乾燥手段は、少なくとも1つを前記区間路の略中央部
に配置すると作業効率上有効である(請求項2)。この
乾燥手段は、加熱又は温風方式、光照射方式、レーザー
照射方式あるいは後述する仮圧着手段を兼用する熱板圧
着方式など何れの方式によることも任意であり、前記絶
縁層、電極層をべとつかない程度の半硬化状態にする。
【0008】上記絶縁層形成手段は、一般に知られてい
るドクターブレード方式、インクジェット方式、あるい
はローラ塗布方式等を採用するが、絶縁層の緻密化に対
応し精度を高めるためには、少なくとも1つにインクジ
ェット方式を採用することが好ましい(請求項3)。但
し、薄膜層の一層全面に絶縁層を形成する部分には、前
記ドクターブレード方式やローラ塗布方式を採用するこ
と、すなわちインクジェット方式と他の方式を組み合わ
せることも任意である。
【0009】また、上記絶縁層上に電極層を形成して一
層の薄膜層を形成すれば、その電極層間に凹嵌部を生じ
て薄膜層の平坦性が損なわれ、それら薄膜層を積層した
ときに前記凹嵌部により空隙を生じて焼成後の電子部品
にボイドが発生する原因となる。上記薄膜層の平坦性を
確保するためには、前記凹嵌部を絶縁層で埋めることが
必要であり、そのため、上記絶縁層形成手段が、電極層
形成手段により形成された電極層間の凹嵌部又は電極層
が形成される領域を除いた所定領域にセラミックスラリ
ーを充填することを含むようにする(請求項4)。その
場合の絶縁層形成手段に前記インクジェット方式を採用
することが適切である。
【0010】一方、セラミック積層体がインダクタ用で
ある場合には、上下薄膜層の電極層を接続するバイヤ電
極を形成する必要がある。上記電極層形成手段がインク
ジェット方式であるので、当該手段によりバイヤ電極を
形成することも可能である。すなわち、上記電極層形成
手段が、インクジェット方式により導電ペーストを前記
電極パターン上に噴射してバイヤ電極を形成すればよい
(請求項5)。なお、上記バイヤ電極は、通常行われる
ように、薄膜層の絶縁層にバイヤホールを開孔して該ホ
ールに導電ペーストを充填するようにしてもよく、その
場合には、穿孔手段としてレーザー穿孔方式を採用する
ことが好ましい。具体的には、前記区間路にレーザー穿
孔手段を追加して並設し、該穿孔手段により開孔された
バイヤホールには、前記インクジェット方式による電極
層形成手段により導電ペーストを充填してバイヤ電極を
形成する(請求項6)。
【0011】また、上記薄膜層のセラミックスラリーや
導電ペーストに生じる微細な凹凸を均して平坦性を確保
し、積層を均一にして積層精度を高めるためには、薄膜
層を一層形成する度などの適時に該層の上面を押圧する
ことが好ましい。そのために、上記ベース盤が移動する
前記区間路に熱板やロール等からなる仮圧着手段を追加
して並設するようにする(請求項7)。そして、前述し
たように、仮圧着手段に熱板を使用すれば乾燥手段と仮
圧着手段との兼用が可能である。なお、仮圧着手段が作
動するタイミングは、薄膜層が一層形成される度、ある
いは薄膜層が数層形成される度、さらには往復動するベ
ース盤の往動時毎又は復動時毎など何れであってもよ
い。なお、上記請求項4のように、電極層間の凹嵌部等
にセラミックスラリーを充填する場合には、ある程度の
平坦性が確保されるので必ずしも仮圧着手段を必要とし
ない。
【0012】上記仮圧着手段の好ましい具体的構成は、
乾燥手段により乾燥されたセラミックスラリー又は導電
ペーストに接触し、且つ表面に極微粘着性を有する押圧
ロールであって、該ロールに粘着性を有する除塵ローラ
を接触させるようにする(請求項8)。それにより、イ
ンクジェット方式等により塗布されたセラミックスラリ
ー又は導電ペーストは、乾燥手段によりべとつかない程
度に乾燥された後に、押圧ロールの接触により微細な凹
凸が平坦に均されるとともに凸部から剥がれた微粒片が
押圧ロールに付着して取り除かれ、該ロールに付着した
微粒片は除塵ロールに付着して除去される。
【0013】なお、上記セラミックスラリーは、ガラス
複合系材料として硼珪酸ガラス形成物質に修飾物質(例
えば、MgO,CaO,Al2O3,K2O,ZnO等)
を加えたガラス粉末と、アルミナ,ムライト,コージェ
ライト,石英等のセラミックとの混合物を原料とするも
の、結晶化ガラス系材料としてコージェライト系,αス
ポジュメン系等の結晶化するガラス粉末からなるものを
使用する。また、電極パターン用の導電ペーストには、
例えば銅系の導体材料、あるいはタングステンW、モリ
ブデンMo、マンガンMn等を使用し、バイヤ電極用の
導電ペーストには、導体抵抗の小さな銀系の導体材料、
例えば、銀、銀−パラジウム、銀−白金、銀−パラジウ
ム−白金等を使用する。なお、前記セラミックスラリ
ー、導電ペーストの材料に、光照射によって乾燥が促進
される光硬化材料を含有させることもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。先ず、図1により製造装置の概要を説明
すれば、装置は図示しない機枠内に配設され、直線状水
平に配置されたガイドレール1に、可動台2を往復動可
能に載設するとともに可動台2の上面部を上下動可能な
ステンレス製のベース盤3により構成し、前記ガイドレ
ール1によりベース盤3が往復動する区間路1aを形成
する。区間路1aは、ベース盤3の幅と略同等の幅を有
する直線路であって、その上部に絶縁層形成手段Cとし
てのドクターブレードやインクジェットノズル等、電極
層形成手段Eとしてのインクジェットノズル、乾燥手段
Lとしての熱照射部、光照射部等を並設し、さらには適
宜にレーザー穿孔手段や仮圧着手段を追加して並設す
る。この区間路1aの長さは約1.5〜2mである。な
お、上記絶縁層形成手段、電極層形成手段、乾燥手段等
はユニット化して、必要に応じ適時に着脱可能とし、か
つ設置位置を調整可能としておくことが好ましい。
【0015】可動台2は、図示しないが一般的であるサ
ーボモータ又はパルスモータの駆動源とそれにより回転
するスクリュー軸とにより前記区間路1aの長手方向
(X方向)へ往復動してベース盤3を前記区間路1aに
沿って移動させ、その移動方向及び速度はコントローラ
により制御される。ベース盤3もまた、サーボモータ又
はパルスモータの駆動源とそれにより回転するスクリュ
ー軸とにより上下動し、その上下動作は積層工程に応じ
て順次下降するようにコントローラによって制御され
る。上記絶縁層形成手段Cおよび電極層形成手段Eとし
てのインクジェットノズルは、前記区間路1aを横断す
る方向へ微小間隔をおいて多数のノズルを並設したもの
であり、乾燥手段Lもまた区間路1aの横断方向へ延在
するものである。
【0016】図2は、本発明の第1実施例であって、イ
ンダクタ用セラミック積層体の製造装置を示し、区間路
1aの略中央部に乾燥手段である光照射部Lを配設し、
その両側にそれぞれインクジェットノズルから導電ペー
ストを噴射するペーストノズルE及びインクジェットノ
ズルからセラミックスラリーを噴射するスラリーノズル
Cを配置した構成である。ベース盤3は、図中の左側の
ステージ4から右側のステージ5へ移動するときが往動
時であって、逆方向へ移動するときが復動時であり、光
照射部L、ペーストノズルE及びスラリーノズルCは、
それらの下端部を塗りつぶした各部材が作動状態又はベ
ース盤3の到達時に作動する状態を示す。なお、この点
は以下の実施例においても同様である。
【0017】この第1実施例では次の作業工程を行う。 (a)ベース盤3の最初の往動時に、左側スラリーノズ
ルC及び光照射部Lが作動し、そのスラリーノズルCに
よりセラミックスラリーを噴射してベース盤3上に所定
面積のベース絶縁層10を形成し(図10参照)、次い
で光照射部Lにより該絶縁層10を乾燥してべとつかな
い程度の半硬化状態にする(図15参照)。 (b)上記ベース盤3の復動時に、右側のスラリーノズ
ルC、ペーストノズルE及び光照射部Lが作動する。そ
のスラリーノズルCにより、前記ベース絶縁層10上で
あって電極パターン部12aを除く領域にセラミックス
ラリーを噴射してスペーサ絶縁層11を形成し(図11
参照)、次いで、ベース盤3がペーストノズルE下を通
過することで該ノズルEにより導電ペーストを噴射して
前記電極パターン部12aに電極層12を形成する(図
12参照)。その後にベース盤3が光照射部Lを通過す
る際に、所定パターンに形成された前記スペーサ絶縁層
11及び電極層12が乾燥される。 (c)次に、ベース盤3の再度の往動時に、左側のスラ
リーノズルC、ペーストノズルE及び光照射部Lが作動
する。スラリーノズルCにより、前記スペーサ絶縁層1
1及び電極層12上であってバイヤ電極部14aを除く
領域にセラミックスラリーを噴射して絶縁層13を形成
し(図13参照)、次いで、ベース盤3がペーストノズ
ルE下を通過することで該ノズルEにより導電ペースト
を噴射して前記バイヤ電極部14aにバイヤ電極14を
形成する(図14参照)。
【0018】而して、前記工程(a)においてベース絶
縁層10の薄膜層が形成され、その上面に、ベース盤3
が一往復する工程(b)(c)においてバイヤ電極14
を有する電極層12と絶縁層11,13とからなる薄膜
層S1が形成される。その後は、前記工程(b)(c)
の繰り返しである工程(d)(e)…を連続して作業す
ることにより多数の薄膜層を積層したインダクタ用セラ
ミック積層体A1が製造される。
【0019】このセラミック積層体A1は、前記薄膜層
S1の厚さが略20〜200μmであり、その積層枚数
が十数枚程度であり、例えば、装置のステージ5上にお
いて、あるいは別の場所に移動されて圧着され、その後
に焼成されてインダクタが得られる。なお、図では作図
上、薄膜層S1に少ない電極パターンを示しているが、
実際上は積層体A1からインダクタの多数取りが可能な
ように薄膜体S1に多数のパターンが形成されるもので
ある。その点は以下の実施例においても同様である。
【0020】図3は、本発明の第2実施例であって、コ
ンデンサ用セラミック積層体の製造装置を示し、区間路
1aの略中央部に乾燥手段である光照射部Lを配設し、
そのステージ4側にインクジェットノズルからセラミッ
クスラリーを噴射するスラリーノズルCのみを配置し、
他側にインクジェットノズルから導電ペーストを噴射す
るペーストノズルE及びインクジェットノズルからセラ
ミックスラリーを噴射するスラリーノズルCを配置した
構成である。すなわち、コンデンサ用の場合には、前記
バイヤ電極を必要としないので、片側のペーストノズル
Eを省略したものである。なお、この省略したペースト
ノズルEは、取り外しておくこともよいが、配置したま
ま不作動とすることもよい。
【0021】この第2実施例では次の作業工程を行う。 (a)ベース盤3の最初の往動時に、左側スラリーノズ
ルC及び光照射部Lが作動し、そのスラリーノズルCに
よりセラミックスラリーを噴射してベース盤3上に所定
面積の絶縁層20を形成し、次いで光照射部Lにより該
絶縁層20を乾燥する。 (b)上記ベース盤3の復動時に、右側のスラリーノズ
ルC、ペーストノズルE及び光照射部Lが作動する。そ
のスラリーノズルCにより、前記絶縁層20上の所定領
域にセラミックスラリーを噴射してスペーサ絶縁層21
を形成し、次いで、ベース盤3がペーストノズルE下を
通過することで該ノズルEにより導電ペーストを噴射し
て前記スペーサ絶縁層21の塗布されない領域に電極層
22を形成する。その後にベース盤3が光照射部Lを通
過する際に、所定パターンに形成された前記スペーサ絶
縁層21及び電極層22が乾燥される。
【0022】而して、ベース盤3が一往復する工程
(a)(b)において電極層22と絶縁層21,23と
からなる薄膜層S2が形成される。その後は、前記工程
(a)(b)の繰り返しである工程(c)(d)…を連
続して作業することにより多数の薄膜層を積層したコン
デンサ用セラミック積層体A2が製造される。このセラ
ミック積層体A2は、前記薄膜層S2の厚さが従来の薄
膜層より薄い略1〜2μmであり、その積層枚数が数百
枚程度であり、例えば、装置のステージ5上において、
あるいは別の場所に移動されて圧着され、その後に焼成
されてインダクタが得られる。なお、インダクタの場合
には各個それぞれに外部電極が付設される。
【0023】図4は、本発明の第3実施例であって、イ
ンダクタ用セラミック積層体の製造装置を示し、区間路
1aの略中央部とその左右両側に間隔をおいて乾燥手段
である光照射部Lを配設し、その一側(ステージ4側)
の光照射部L,L間にスラリーノズルCを配置するとと
もに、他側(ステージ5側)の光照射部L,L間にペー
ストノズルEを配置した構成である。
【0024】この第3実施例では次の作業工程を行う。 (a)ベース盤3の最初の往動時に、スラリーノズル
C、ペーストノズルE、中央及び右側光照射部Lが作動
する。スラリーノズルCによりセラミックスラリーを噴
射してベース盤3上に所定面積のベース絶縁層30を形
成し、該ベース絶縁層30が中央の光照射部L下を通過
する際に乾燥され、次いでベース絶縁層30がペースト
ノズルE下を通過するときに、該ペーストノズルEによ
り導電ペーストを噴射して所定の電極パターンからなる
電極層32を形成する。この電極層32は右側の光照射
部L下を通過する際に乾燥される。 (b)上記ベース盤3の復動時に、スラリーノズルC及
び左側の光照射部Lが作動する。そのスラリーノズルC
により、前記ベース絶縁層30上の電極層32間を埋め
るようにセラミックスラリーを噴射してスペーサ絶縁層
31を形成し、該スペーサ絶縁層31は左側の光照射部
L下を通過する際に乾燥される。
【0025】(c)次に、ベース盤3の再度の往動時
に、スラリーノズルC、ペーストノズルE、中央及び右
側の光照射部Lが作動する。スラリーノズルCにより、
前記スペーサ絶縁層31及び電極層32上の所定領域に
セラミックスラリーを噴射して絶縁層33を形成し、光
照射部Lにより該絶縁層33を乾燥した後、ベース盤3
がペーストノズルE下を通過することで該ノズルEによ
り前記絶縁層33が塗布されない領域に導電ペーストを
噴射してバイヤ電極34を形成する。そのバイヤ電極3
4は右側の光照射部Lにより乾燥される。 (d)次いで、ベース盤3の再度の復動時に、ペースト
ノズルE、スラリーノズルC、中央及び左側の光照射部
Lが作動する。そのペーストノズルEにより、絶縁層3
3及びバイヤ電極34上に導電ペーストを噴射して所定
の電極パターンからなる電極層32を形成し、光照射部
Lにより該電極層32を乾燥した後、ベース盤3がスラ
リーノズルC下を通過することで該ノズルCにより前記
電極層32が塗布されない領域にセラミックスラリーを
噴射してスペーサ絶縁層31を形成する。そのスペーサ
絶縁層31は左側の光照射部Lにより乾燥される。
【0026】上記工程(a)〜(d)以後は、ベース盤
3が一往復する工程(c)(d)を繰り返すことによ
り、バイヤ電極34を有する電極層32と絶縁層31,
33とからなる薄膜層S3を積層したインダクタ用セラ
ミック積層体A3が得られる。この第3実施例によれ
ば、絶縁層又は電極層を形成する度に乾燥手段により各
層面を乾燥させるので、スペーサ絶縁層31、電極層3
2、絶縁層33及びバイヤ電極34の塗布又は印刷精度
が向上する。
【0027】図5は、本発明の第4実施例であって、コ
ンデンサ用セラミック積層体の製造装置を示し、区間路
1a上に、前記第3実施例と同一の配置でもって光照射
部L、スラリーノズルC、ペーストノズルEを構成した
ものである。この第4実施例では次の作業工程を行う。 (a)ベース盤3の最初の往動時に、スラリーノズル
C、ペーストノズルE、中央及び右側光照射部Lが作動
する。スラリーノズルCによりセラミックスラリーを噴
射してベース盤3上に所定面積の絶縁層40を形成し、
該絶縁層40が中央の光照射部L下を通過する際に乾燥
され、次いで絶縁層40がペーストノズルE下を通過す
るときに、該ペーストノズルEにより導電ペーストを噴
射して所定の電極パターンからなる電極層42を形成す
る。この電極層42は右側の光照射部L下を通過する際
に乾燥される。 (b)上記ベース盤3の復動時に、スラリーノズルC及
び左側の光照射部Lが作動する。そのスラリーノズルC
により、前記絶縁層40上の電極層42間を埋めるよう
にセラミックスラリーを噴射してスペーサ絶縁層41を
形成し、該スペーサ絶縁層41は左側の光照射部L下を
通過する際に乾燥される。
【0028】而して、ベース盤3が一往復する工程
(a)(b)において電極層42と絶縁層40,41と
からなる薄膜層S4が形成される。その後は、前記工程
(a)(b)の繰り返しである工程(c)(d)…を連
続して作業することにより多数の薄膜層を積層したコン
デンサ用セラミック積層体A4が製造される。この第4
実施例においても、スペーサ絶縁層41、電極層42及
び絶縁層40の塗布又は印刷精度が向上する。
【0029】図6は、本発明の第5実施例であって、イ
ンダクタ用セラミック積層体の製造装置を示し、区間路
1aの略中央部に乾燥手段である光照射部Lを配設し、
その左側(ステージ4側)にスラリーノズルCを、右側
(ステージ5側)にペーストノズルEを配置した構成で
ある。
【0030】この第5実施例では次の作業工程を行う。 (a)ベース盤3の最初の往動時に、スラリーノズル
C、光照射部L及びペーストノズルEの全てが作動す
る。スラリーノズルCによりセラミックスラリーを噴射
してベース盤3上に所定面積のベース絶縁層50を形成
し、該ベース絶縁層50が光照射部L下を通過する際に
乾燥され、次いでベース絶縁層50がペーストノズルE
下を通過するときに、該ペーストノズルEにより導電ペ
ーストを噴射して所定の電極パターンからなる電極層5
2を形成する。 (b)上記ベース盤3の復動時に、光照射部Lとスラリ
ーノズルCが作動する。工程(a)により形成された前
記電極層52が光照射部L下を通過する際に乾燥された
後に、スラリーノズルCにより、前記ベース絶縁層50
上の電極層52間を埋めるようにセラミックスラリーを
噴射してスペーサ絶縁層51が形成される。
【0031】(c)次に、ベース盤3の再度の往動時
に、光照射部LとペーストノズルEが作動する。工程
(b)により形成された前記スペーサ絶縁層51が光照
射部L下を通過する際に乾燥された後、ペーストノズル
E下を通過する際に、該ノズルEにより導電ペーストを
噴射して前記電極層52上の所定位置にバイヤ電極54
が形成される。 (d)次いで、ベース盤3の再度の復動時に、スラリー
ノズルC、光照射部Lが作動する。工程(c)により形
成された前記バイヤ電極54が光照射部L下を通過する
際に乾燥された後、スラリーノズルCにより前記バイヤ
電極54が塗布されない領域にセラミックスラリーを噴
射して絶縁層53を形成する。 (e)さらにベース盤3が往動し、その往動時に光照射
部LとペーストノズルEが作動する。工程(d)により
形成された絶縁層53が光照射部Lにより乾燥された後
に、ペーストノズルEにより導電ペーストを前記絶縁層
53及びバイヤ電極54上面に噴射して所定の電極パタ
ーンからなる電極層52を形成する
【0032】上記工程(a)〜(e)以後は、ベース盤
3が二往復する工程(b)〜(e)を繰り返すことによ
り、バイヤ電極54を有する電極層52と絶縁層51,
53とからなる薄膜層S5を積層したインダクタ用セラ
ミック積層体A5が得られる。この第5実施例によれ
ば、薄膜層S5を形成するための工程数が多くなるが、
スラリーノズルC、ペーストノズルE、光照射部Lを最
少個数になし得て区間路1aの長さを短縮することがで
きる。
【0033】図7は、本発明の第6実施例であって、コ
ンデンサ用セラミック積層体の製造装置を示し、区間路
1a上に、前記第5実施例と同一の配置でもって光照射
部Lの左側にスラリーノズルCを、右側にペーストノズ
ルEを構成したものである。
【0034】この第6実施例では次の作業工程を行う。 (a)ベース盤3の最初の往動時に、スラリーノズル
C、光照射部L及びペーストノズルEの全てが作動し、
先ず、スラリーノズルCによりセラミックスラリーを噴
射してベース盤3上に所定面積の絶縁層60を形成し、
該絶縁層60が光照射部L下を通過する際に乾燥され
る。次いで絶縁層60がペーストノズルE下を通過する
ときに、該ペーストノズルEにより導電ペーストを噴射
して所定の電極パターンからなる電極層62を形成す
る。 (b)上記ベース盤3の復動時に、光照射部Lとスラリ
ーノズルCが作動する。工程(a)により形成された前
記電極層62が光照射部L下を通過する際に乾燥された
後に、スラリーノズルCにより、前記絶縁層60上の電
極層62間を埋めるようにセラミックスラリーを噴射し
てスペーサ絶縁層61が形成される。
【0035】(c)次に、ベース盤3はステージ5まで
到達しない途中位置までの短区間、詳しくはベース盤3
がステージ4から光照射部Lを通過した位置までの区間
を往復動し、その間に光照射部LとスラリーノズルCが
作動する。そして、その短区間の往動時に、工程(b)
により形成された前記スペーサ絶縁層61が光照射部L
下を通過して乾燥され、復動時にベース盤3がスラリー
ノズルC下を通過する際に、該ノズルCによりセラミッ
クスラリーを噴射して前記電極層62上に絶縁層60が
形成される。 (d)その後、ベース盤3が往動し、その往動時に光照
射部LおよびペーストノズルEが作動する。工程(c)
により形成された絶縁層60が光照射部Lにより乾燥さ
れた後に、ペーストノズルEにより導電ペーストを前記
絶縁層60上面に噴射して所定の電極パターンからなる
電極層62を形成する
【0036】上記工程(a)〜(d)以後は、前記工程
(b)〜(d)を繰り返すことにより、電極層62と絶
縁層60,61とからなる薄膜層S6を積層したコンデ
ンサ用セラミック積層体A6が得られる。この第6実施
例においても、スラリーノズルC、ペーストノズルE、
光照射部Lを最少個数になし得て区間路1aの長さを短
縮することができる。
【0037】図8は、本発明の第7実施例であって、イ
ンダクタ用セラミック積層体の製造装置を示し、詳しく
はバイヤ電極を形成するためのバイヤホールをレーザー
穿孔手段により作製する場合である。すなわち、区間路
1a上に前述した第5実施例に相当するスラリーノズル
C、光照射部L及びペーストノズルEを配置することに
加えて、レーザーヘッドPを配設した構成である。この
レーザーヘッドPは、前記区間路1aを横断する方向へ
微小間隔をおいて多数並設され、各ヘッドが図示しない
レーザー発生器に接続されているものである。
【0038】この第7実施例では次の作業工程を行う。 (a)ベース盤3の最初の往動時に、スラリーノズル
C、光照射部L及びペーストノズルEが作動し、スラリ
ーノズルCによりセラミックスラリーを噴射してベース
盤3上に所定面積のベース絶縁層70を形成し、該ベー
ス絶縁層70が光照射部L下を通過する際に乾燥され
る。次いでベース絶縁層70がペーストノズルE下を通
過するときに、該ペーストノズルEにより導電ペースト
を噴射して所定の電極パターンからなる電極層72を形
成する。 (b)上記ベース盤3の復動時に、光照射部Lとスラリ
ーノズルCが作動する。工程(a)により形成された前
記電極層72が光照射部L下を通過する際に乾燥された
後に、スラリーノズルCにより、前記ベース絶縁層70
上の電極層72間を埋めるようにセラミックスラリーを
噴射してスペーサ絶縁層71が形成される。
【0039】(c)次に、ベース盤3の再度の往動時
に、スラリーノズルC、光照射部L及び前記レーザーヘ
ッドが作動する。ベース盤3がスラリーノズルC下を通
過する際に、セラミックスラリーを噴射して前記スペー
サ絶縁層71及び電極層72の上面全面を覆う絶縁層7
3を形成し、それが光照射部L下を通過する際に乾燥さ
れる。次いで、ベース盤3がレーザーヘッドP下を通過
するときに、該ヘッドPにより前記絶縁層73の所定位
置に前記電極層72へ通じるバイヤホール75を開孔す
る。
【0040】(d)次に、ベース盤3がステージ5から
復動を開始するが、ベース盤3はステージ4まで復帰し
ない途中位置までの短区間、詳しくはベース盤3がステ
ージ5から光照射部Lを通過した位置までの区間を復動
動作と往動動作をし、その間に光照射部Lとペーストノ
ズルEが作動する。そして、その短区間の復動動作にお
いて、ペーストノズルE下を通過する際に、該ノズルE
により導電ペーストを噴射し前記バイヤホール75内に
充填してバイヤ電極74が形成され、このバイヤ電極7
4は、それが光照射部Lを通過する際に乾燥される。一
方、短区間の往動動作においては、ペーストノズルEに
より絶縁層73とバイヤ電極74の上面に所定のパター
ンの電極層72が形成される。 (e)その後のベース盤3の復動時に、スラリーノズル
C、光照射部Lが作動する。工程(d)により形成され
た前記電極層72が光照射部L下を通過する際に乾燥さ
れた後、スラリーノズルCにより前記電極層72が塗布
されない領域にセラミックスラリーを噴射してスペーサ
絶縁層71を形成する。
【0041】上記工程(a)〜(e)以後は、前記工程
(c)〜(e)を繰り返すことにより、前述した第5実
施例と同等のインダクタ用セラミック積層体が得られ
る。なお、この第7実施例は、第1実施例、第3実施
例、第5実施例で説明したバイヤ電極の形成に代えて、
レーザー穿孔手段を採用することも可能であることを例
示するものであり、第5実施例の場合に即して説明した
が、第1実施例、第3実施例においても適用可能であ
る。
【0042】図9は、本発明の第8実施例であって、イ
ンダクタ用セラミック積層体の製造装置を示し、詳しく
は前記区間路1a上に仮圧着手段を付設した場合をであ
る。仮圧着手段には、上下動可能なプレス板や押圧ロー
ルを使用することができ、実施例においては第1実施例
の区間路1a上に押圧ロールRを配設した場合を例示し
ている。第1実施例の作業工程は既述のとおりであるの
で、説明の便宜上、図中に同一符号を付して説明を省略
するが、中央の光照射部Lと右側のペーストノズルEと
の間に押圧ロールRを上下動可能に配設し、該押圧ロー
ルRが前記工程(c)において作動(下動)するように
している。
【0043】すなわち、前記工程(c)の各動作時にお
いて、バイヤ電極14が形成された絶縁層13が光照射
部L下を通過して乾燥された後に、往動するベース盤3
上に押圧ロールRが下動してバイヤ電極14及び絶縁層
13の上面を押圧して薄膜層を仮圧着するものである。
この仮圧着により、薄膜層の上面に生じる微細な凹凸を
均して均質化するとともに下層の薄膜層との密着性を高
めるようにする。なお、この仮圧着手段の付設を第1実
施例の場合で説明したが、他の実施例においても適用さ
れることは明らかであり、また、配置も任意に設定でき
るものである。
【0044】上記仮圧着手段の好ましい形態を図16に
示す。図16において、押圧ロールRは、支持部材10
1に回転自在に配置したロールの表面に粘着性が極微な
表面処理を施したもので、その表面に粘着性を有する除
塵ローラ100を回転自在に接触させて両者を接触状の
まま支持部材101を上下動可能に設置する。上記押圧
ロールRは、その作動時に前述のとおりバイヤ電極1
4、絶縁層13の上面を押圧して薄膜層を仮圧着すると
ともに、バイヤ電極14及び絶縁層13から微粒片が剥
離しているときには該微粒片を表面に付着させて薄膜層
から取り除き、その押圧ロールRに付着した微粒片は、
押圧ロールより高い粘着性を有する除塵ローラ100の
表面に転着する。そして、除塵ローラ100へ転着した
微粒片は、該除塵ローラ100を適時に取り外して清掃
し、あるいは除塵ローラ100に剥離部材(図示せず)
を当接させることによって除去すればよい。
【0045】上述した実施例においては、絶縁層形成手
段としてインクジェット方式を採用したスラリーノズル
の場合を説明したが、図17に例示したようなドクター
ブレード方式を採用するスラリーヘッドC’や、あるい
はローラの回転により該ローラの接触面にセラミックス
ラリーを塗布するコートローラ方式を採用することもよ
い。特にベース絶縁層10、絶縁層20等のように所定
領域全面にセラミックスラリーを塗布する場合にはドク
ターブレード方式やコートローラ方式が採用可能であ
る。また、電極層等を形成した後にスペーサ絶縁層を充
填塗布する場合でも、乾燥手段により電極層等を充分乾
燥させることによってドクターブレード方式を採用する
ことができる。また、上記実施例においては、ベース盤
を1ないし2往復する間に薄膜層が形成される場合を説
明したが、セラミックスラリーの層厚を大きくするため
に往復回数を増やすことも任意である。なお、本発明は
その趣旨に沿う限り、前述した絶縁層形成手段など各手
段の配列、個数、作業工程などは適宜に変更可能であり
実施例記載に限定されるものではない。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、ベース盤が往復動する
直線状の区間路に絶縁層形成手段、電極層形成手段及び
乾燥手段を並設し、ベース盤の往動時及び復動時の各工
程において所定の作業を有効に行わせるので、セラミッ
ク積層体の薄膜各層を効率的に作製することができると
ともにそれらの積層体の製造時間を短縮して生産性を高
めることができる。そして、上記絶縁層形成手段、電極
層形成手段及び乾燥手段は必要最少な個数を並設すれば
よいので、前記区間路の必要長を短く設定することがで
き実用化が可能な小型装置であって、しかも前記各形成
手段の最少個数により安価な製造装置を提供することが
できる。
【0047】そして、請求項2のように乾燥手段の少な
くとも1つを前記区間路の略中央部に配置したので、絶
縁層の形成工程、電極層の形成工程などの作業工程を有
効的連続して行わせることができ、前記ベース盤の移動
区間路を最小にして装置の小型化を促進させることがで
きる。また、絶縁層形成手段の少なくとも1つにインク
ジェット方式を採用する請求項3によれば、電極層間の
凹嵌部にセラミックスラリーを充填するなど絶縁層を高
精度に形成することができ、請求項4によれば、薄膜層
の平坦性が確保されてボイドの発生原因が除去され、製
造される電子部品の高品質を担保することができる。
【0048】また、上記電極層形成手段がインクジェッ
ト方式により導電ペーストを噴射するので、この電極層
形成手段により、電極パターン上に直接に導電ペースト
を照射して、バイヤホールを開孔することなくバイヤ電
極を精度よく確実かつ迅速にに形成することができる
(請求項5)。一方、請求項6によれば、レーザー穿孔
方式でバイヤホールを開孔した場合でも、電極層形成手
段により導電ペーストを充填してバイヤ電極を精度よく
確実に形成することができる。
【0049】さらに、請求項7によれば、形成された薄
膜層の上面を仮圧着するので、絶縁層形成手段、電極層
形成手段により形成されたセラミック絶縁層及び電極パ
ターン上面の凹凸状を均して面一化し、次の薄膜層の積
層精度を高めるとともに下層の薄膜層との密着性を高め
て各層を均質一体化させ、高品質なセラミック積層体を
提供することができる。
【0050】そして、請求項8によれば、前記仮圧着機
能に加え、セラミックスラリー及び導電ペーストの微粒
片が取り除かれて相互に混入することがないので、さら
に高品質なセラミック積層体を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明製造装置の概要を示す側面図である。
【図2】 第1実施例の作業工程を示す側面図である。
【図3】 第2実施例の作業工程を示す側面図である。
【図4】 第3実施例の作業工程を示す側面図である。
【図5】 第4実施例の作業工程を示す側面図である。
【図6】 第5実施例の作業工程を示す側面図である。
【図7】 第6実施例の作業工程を示す側面図である。
【図8】 第7実施例の作業工程を示す側面図である。
【図9】 第8実施例の作業工程を示す側面図である。
【図10】 絶縁層形成手段による絶縁層の形成工程を示
す拡大図である。
【図11】 絶縁層形成手段によるスペーサ絶縁層の形成
工程を示す拡大図である。
【図12】 電極層形成手段による電極層の形成工程を示
す拡大図である。
【図13】 絶縁層形成手段による絶縁層の形成工程を示
す拡大図である。
【図14】 電極層形成手段によるバイヤ電極の形成工程
を示す拡大図である。
【図15】 乾燥手段による乾燥工程を示す拡大図であ
る。
【図16】 仮圧着手段の具体例を示す拡大図である。
【図17】 絶縁層形成手段の他の実施形態を示す拡大図
である。
【符号の説明】
1a:区間路 2:可動台
3:ベース盤 C:スラリーノズル(絶縁層形成手段) E:ペーストノズル(電極層形成手段) L:光照射部(乾燥手段) P:レーザーヘッド(レーザー穿孔手段) R:押圧ロール(仮圧着手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古田 誠人 愛知県愛知郡東郷町大字春木字下鏡田446 番地の268 ユーエイチティー株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA24 FB01 4F041 AA05 AB02 BA05 5E001 AB03 AB06 AH02 AH05 AJ01 AJ02 5E062 DD04 5E082 AB03 BC39 BC40 EE04 EE35 FG06 FG26 JJ15 JJ23 LL01 MM11 MM22

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベース盤を直線状の所定区間路に往復動
    かつ上下動可能に設置するとともに、その区間路上に、
    セラミックスラリーを吐出する絶縁層形成手段、インク
    ジェット方式により導電ペーストを噴射する電極層形成
    手段、前記スラリー又はペーストを乾燥させる乾燥手段
    を、それぞれ1ないし複数個並設し、前記ベース盤が前
    記区間路を1ないし数往復する間にセラミック絶縁層上
    に所定の電極パターンが配設された薄膜層を形成し、そ
    れらを繰り返してセラミック積層体を形成するセラミッ
    ク積層体の製造装置。
  2. 【請求項2】 上記乾燥手段の少なくとも1つが、前記
    区間路の略中央部に配置されていることを特徴とする請
    求項1記載のセラミック積層体の製造装置。
  3. 【請求項3】 上記絶縁層形成手段の少なくとも1つ
    が、インクジェット方式によりセラミックスラリーを噴
    射して絶縁層を形成することを特徴とする請求項1又は
    2記載のセラミック積層体の製造装置。
  4. 【請求項4】 上記絶縁層形成手段が、電極層形成手段
    により形成された電極層間の凹嵌部又は電極層が形成さ
    れる領域を除いた所定領域にセラミックスラリーを充填
    することを含む請求項1〜3の何れか1項記載のセラミ
    ック積層体の製造装置。
  5. 【請求項5】 上記電極層形成手段が、インクジェット
    方式により導電ペーストを前記電極パターン上に噴射し
    てバイヤ電極を形成することを特徴とする請求項1〜4
    の何れか1項記載のセラミック積層体の製造装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載において、さらに前記絶縁
    層にバイヤホールを開孔するレーザー穿孔手段を並設
    し、該穿孔手段により開孔したバイヤーホールに前記電
    極層形成手段により導電ペーストを充填してバイヤ電極
    を形成したことを特徴とするセラミック積層体の製造装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項1記載において、前記薄膜層を積
    層する適時に上面を押圧する仮圧着手段を並設したこと
    を特徴とするセラミック積層体の製造装置。
  8. 【請求項8】 上記仮圧着手段が、乾燥手段により乾燥
    されたセラミックスラリー又は導電ペーストに接触し、
    且つ表面に極微粘着性を有する押圧ロールであって、該
    ロールに粘着性を有する除塵ローラを接触させることを
    特徴とする請求項7記載のセラミック積層体の製造装
    置。
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