JP2002096458A - インクジェット画像形成方法 - Google Patents

インクジェット画像形成方法

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JP2002096458A
JP2002096458A JP2000290468A JP2000290468A JP2002096458A JP 2002096458 A JP2002096458 A JP 2002096458A JP 2000290468 A JP2000290468 A JP 2000290468A JP 2000290468 A JP2000290468 A JP 2000290468A JP 2002096458 A JP2002096458 A JP 2002096458A
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ink
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ink jet
water
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JP2000290468A
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English (en)
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Atsushi Asatake
敦 朝武
Makoto Kaga
誠 加賀
Shinichi Suzuki
眞一 鈴木
Shuji Kida
修二 木田
Masaki Nakamura
正樹 中村
Hidenobu Oya
秀信 大屋
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Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粒状性に優れ、かつ優れた光沢を有し、さら
に画像形成中の色濁りが防止されたインクジェット画像
形成方法の提供。 【解決手段】 支持体上に無機微粒子を含有し空隙層が
形成されているインクジェット記録媒体表面に、水、イ
ンク溶剤および水に分散または溶解可能な着色剤を有す
る水性インクを用いて画像形成するインクジェット画像
形成方法であり、画像記録密度が720〜1600dp
i(dpiとは2.54cm当たりのどっとの数をい
う)であり、インク吐出の周波数が25〜150kHz
であり、インクジェット記録媒体を用いて測定したブリ
ストウ法による接触時間0.08秒間の液体転移量が1
0〜50mlであることを特徴とするインクジェット画
像形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェット画像
形成方法(以下、単に画像形成方法ともいう)に関し、
更に詳しくは無機微粒子を含有し空隙層が形成されてい
るインクジェット記録媒体に水、インク溶剤および着色
剤を有するインクを用いるインクジェット画像形成方法
において、粒状性に優れ、光沢に優れ、さらに画像形成
中の色濁りが防止されたインクジェット画像形成方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方法は比較的簡単な
装置で高精細な画像の記録が可能であり、各方面で急速
な発展を遂げている。広範囲の分野でインクジェット記
録方式を採用したプリンタが製造されており、またその
使用用途に応じてインクや記録媒体の種類も多岐におよ
んでいる。
【0003】近年、風景画やポートレート等、高い画質
を要求される画像の形成を目的とした、いわゆる写真画
質を訴求したインクジェットプリンタやインク・記録媒
体を用いた画像形成方法が開発されている。
【0004】例えば二つの着色剤濃度の異なる同色イン
クを用いたインクジェットプリンタでは、着色剤濃度の
低いインクを多量に記録媒体上に打ちこむことで、濃度
を維持しつつ粒状感の低減に成功している。また高画質
化を目的に、インクジェットヘッドより吐出されるイン
ク液滴の液量を減少させる技術が開発されている。これ
は一つ一つの液滴を小さくすることでインクジェット記
録媒体(以下、単に記録媒体ともいう)上でのドット径
を小さくし、それにより粒状感を減少させようとするも
のである。さらにこれら二種の技術を組み合わせること
により、ハイライト部分の階調を忠実に再現することが
可能となった。
【0005】しかしながらこれらの技術は数多くのイン
ク液滴を吐出しなければならないため、必然的に画像形
成速度が大きく低下してしまい、画像形成に多大なる時
間を必要とする、という難点を有する。また多量のイン
ク液滴を一定面積に打ち込むため、インク液滴間の距離
が小さくなり、記録媒体上でインク液滴同士が混合して
しまい、色濁りを生じてしまう難点を有することも明ら
かとなっていた。
【0006】従来これらの難点に対しては、記録媒体の
インク吸収速度やインク吸収容量を増加させることで対
処していたが、近年要求されている画像形成速度や画質
レベルを達成することは困難な状況になっている。
【0007】一方、防水性の支持体上に、無機微粒子を
含有し空隙層が形成されているインクジェット記録媒体
が開発されている。該記録媒体においては、インクがそ
の空隙に毛細管現象により急速に吸収されること、層内
部には大きな空隙部分を有し、多量のインクを内部に保
持することができること、高い光沢を有すること、の三
点の特徴を有する。特にこの記録媒体を上記の高画質化
技術(二つの色材濃度の異なる同色インクを用いる技
術、液滴量を減少させる技術、両者を組み合わせた技
術)と組み合わせることにより、非常に高画質のインク
ジェット画像を得ることが可能となった。
【0008】該画質は従来のハロゲン化銀写真感光材料
を用いる画像形成方法により形成される画像と同等ある
いはそれ以上のレベルに到達する。
【0009】特にインク吸収速度が速いことから、多量
のインク吸収を必要とする高画質化技術と組み合わせて
も、記録速度や色濁りに破綻をきたしにくいが、これで
も、近年要求されている画像形成速度や画質レベルを達
成することは困難な状況になっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、粒状性に優れ、かつ優れた光沢を有し、さ
らに画像形成中の色濁りが防止されたインクジェット画
像形成方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は以下
の構成により達成される。
【0012】1.支持体上に無機微粒子を含有し空隙層
が形成されているインクジェット記録媒体表面に、水、
インク溶剤および水に分散または溶解可能な着色剤を有
する水性インクを用いて画像形成するインクジェット画
像形成方法であり、画像記録密度が720〜1600d
pi(dpiとは2.54cm当たりのドットの数をい
う)であり、インク吐出の周波数が25〜150kHz
であり、インクジェット記録媒体を用いて測定したブリ
ストウ法による接触時間0.08秒間の液体転移量が1
0〜50mlであることを特徴とするインクジェット画
像形成方法。
【0013】2.一滴あたりの液滴量が2〜8plであ
ることを特徴とする前記1に記載のインクジェット画像
形成方法。
【0014】3.インクジェット記録媒体のインク吸収
容量が20〜50ml/m2であることを特徴とする前
記1または2に記載のインクジェット画像形成方法。
【0015】4.インクを吐出するヘッドのノズル数が
128〜2048であることを特徴とする前記1〜3の
何れか1項に記載のインクジェット画像形成方法。
【0016】5.着色剤が顔料であることを特徴とする
前記1〜4の何れか1項に記載のインクジェット画像形
成方法。
【0017】6.空隙層の上部に熱可塑性樹脂を含有す
る層が形成されていることを特徴とする前記1〜5の何
れか1項に記載のインクジェット画像形成方法。
【0018】7.前記水性インクをインクジェットヘッ
ドより吐出させ、着色剤をインクジェット記録媒体表面
に付着させた後、該着色剤が表面に付着したインクジェ
ット記録媒体を加熱することを特徴とする前記1〜6の
何れか1項に記載のインクジェット画像形成方法。
【0019】以下に本発明について詳細に説明する。本
発明のインクジェット画像形成方法は、支持体上に無機
微粒子を含有し空隙層が形成されているインクジェット
記録媒体表面に、水、インク溶剤および水に分散または
溶解可能な着色剤を有する水性インクを用いて画像形成
することを特徴としている。
【0020】本発明の上記画像形成方法は、画像形成速
度およびインクジェット記録媒体のインク吸収速度を、
適切な範囲に調整することで画像の光沢と色混じりを両
立させることを特徴としている。
【0021】画像形成速度は主走査方向の記録速度に大
きな影響を受け、記録速度例えば以下の(1)式で表さ
れる: (1)式 記録速度(mm/s)=インク吐出の周波数(Hz=d
ots/s)/画像記録密度(dots/mm) ここでインク吐出の周波数が25kHz未満であると、
画像形成時間が長くなりすぎてしまい好ましくない。例
えば、25kHz未満の周波数で一つだけノズルを有す
るヘッドを用い、720dpi(dpiとは2.54c
m当たりのドットの数をいう、以下同様)×720dp
iの記録密度でA4サイズ(210×298mm)用紙
をすべてドットで埋めようとした場合、副走査(紙送
り)の時間を0と仮定しても、30分以上もかかってし
まう計算となる。
【0022】実際には複数のノズルを有するヘッドを用
い、またインク吐出方法も時間を低減できるように工夫
するためここまでの時間はかからないが、出力時間がか
かってしまうことが理解できる。
【0023】一方、周波数が150kHzを超えると、
インク吐出に比べインク吸収が追いつかず、隣り合った
インク液滴が吸収される前に混じり合ってしまい、色混
じりを生じてしまう。また、生じない場合でも、隣り合
ったインク液滴の吸収の間に相互作用が生じてインク吸
収が遅くなり、吸収媒体表面で着色剤が固化・定着され
るため、表面状態が荒れてしまい、光沢が低下しやすく
なってしまう。このため、本発明のインク吐出の周波数
としては、25〜150kHzである。
【0024】一方、上記(1)式から、記録速度を向上
するためには画像記録密度を小さくすれば良いことがわ
かる。しかし画像記録密度が720dpi未満であると
画素間の距離が大きくなり、粒状感・階調性が大幅に劣
化してしまい、近年求められる画質レベルを満足しな
い。
【0025】また、画像記録密度が1600dpiを超
えると記録速度が低下してしまい、好ましくない。さら
に記録媒体上でドット間の距離が可視光線の波長に近づ
いてくるため、着色剤の有無で反射率の変化が大きくな
り、光沢が劣化しやすくなってしまい、好ましくない。
【0026】従って、本発明の画像記録密度は720d
pi〜1600dpiである。また記録媒体のインク吸
収速度を、記録速度に対して十分な大きさまで増大する
ことで、隣り合ったインク液滴でも混じり合わずに吸収
されるようにすることができ、結果として色混じりを抑
制することができる。
【0027】本発明において、記録媒体の吸収速度は
J.TAPPI紙パルプ試験方法No.51−87に記
載のブリストウ法により測定する。その場合、溶媒とし
てエチレングリコール/ジエチレングリコール/1,2
−ヘキサンジオール/水=24/17/5/54の質量
比で混合した溶液を用いて測定する。
【0028】本発明の記録媒体は、接触時間0.08秒
間における液体転移量が10〜50mlであることを特
徴とする。この値は大きい程、吸収速度が大きいことを
示すものであり、10ml以上とすることで、前記の色
混じりを抑制することができる。10ml未満である
と、インクを吸収しきれず色混じりを生じてしまう他、
インク液滴が記録媒体上ではじかれてムラを生じてしま
う。一方50mlを超えるとインク吸収が速くなり過
ぎ、ドット径が小さくなってしまう。
【0029】このことはインク液滴が記録媒体上で十分
に水平方向に拡散する前に、記録媒体内部に吸収されて
しまうため、ドット径が十分に拡大しないために起こる
現象であると推定される。この現象が起こると、ドット
間に隙間を生じてしまい、これが画像の表面状態を荒ら
してしまうため、結果として光沢が劣化してしまうと推
定される。
【0030】以上の理由で、さらにインク液滴量、記録
媒体の吸収容量、インクを吐出するヘッドのノズル数に
も影響がでてくる。インク液滴量が8plを超えると粒
状感・階調性が大幅に劣化してしまい、近年求められる
画質レベルを満足しない。一方2pl未満であると、ド
ット間の隙間を埋めるため記録密度を必要以上に増加さ
せる必要が生じ、結果的に光沢が劣化しやすくなる。
【0031】従って、本発明のインク液滴量2pl〜8
plである。記録媒体の吸収容量については、20ml
/m2未満の場合、印字時のインク量が少ない場合に
は、インク吸収性は良好であるものの、インク量が多く
なるとインクが完全に吸収されず、隣り合ったドット間
での色混じりや乾燥性の遅れを生じるなどの問題が生じ
やすい。また記録媒体1m2あたり50mlを超える
と、空隙層の膜厚を大きくする必要があり、ひび割れ等
の皮膜の物理特性を悪化させてしまい、結果として光沢
の劣化につながってしまう。これらの点から、空隙容量
は50ml/m2を上限とする。
【0032】従って、本発明の記録媒体の吸収容量は2
0〜50ml/m2であることが本発明の効果をより奏
する点で好ましい。
【0033】インクを吐出するヘッドのノズル数につい
ては、インク吐出の周波数とほぼ同じことが推定され
る。ヘッドのノズル数が128未満であると、画像形成
時間が長くなりすぎてしまい好ましくない。またヘッド
のノズル数が2048を超えると、インク吐出に比べイ
ンク吸収が追いつかず、隣り合ったインク液滴が吸収さ
れる前に混じり合ってしまい、色混じりを生じてしま
う。また生じない場合でも、隣り合ったインク液滴の吸
収の間に相互作用が生じてインク吸収が遅くなり、吸収
媒体表面で着色剤が固化・定着されるため、表面状態が
荒れてしまい、光沢が低下しやすくなってしまう。この
ため本発明のインクを吐出するヘッドのノズル数は、本
発明の効果をより奏する点で128〜2048が好まし
い。
【0034】上記の理由により、本発明者らはインク吐
出の周波数、画像記録密度、および記録媒体のインク吸
収速度において、特定の範囲の値に調節することで画像
の光沢と色混じりを良好にすることを見いだした。
【0035】本発明のインクジェット記録媒体には、イ
ンク保持能を有する空隙層が形成されていることが必要
であり、該空隙層は、主に親水性バインダー及び無機微
粒子の軟凝集により形成されるものである。
【0036】従来より、皮膜中に空隙を形成する方法は
種々知られており、例えば、二種以上のポリマーを含有
する均一な塗布液を支持体上に塗布し、乾燥過程でこれ
らのポリマーを互いに相分離させて空隙を形成する方
法、固体微粒子および親水性または疎水性バインダーを
含有する塗布液を支持体上に塗布し、乾燥後に、インク
ジェット記録用紙を水或いは適当な有機溶媒を含有する
液に浸漬して固体微粒子を溶解させて空隙を作製する方
法、皮膜形成時に発泡する性質を有する化合物を含有す
る塗布液を塗布後、乾燥過程でこの化合物を発泡させて
皮膜中に空隙を形成する方法、多孔質固体微粒子と親水
性バインダーを含有する塗布液を支持体上に塗布し、多
孔質微粒子中や微粒子間に空隙を形成する方法、親水性
バインダーに対して概ね等量以上(好ましくは1.0倍
以上)の容積を有する固体微粒子及びまたは微粒子油滴
と親水性バインダーを含有する塗布液を支持体上に塗布
して固体微粒子の間に空隙を作製する方法等が知られて
いるが、本発明においては、空隙層に各種無機固体微粒
子を含有させることによって形成されることが特徴であ
る。
【0037】上記の目的で使用される無機微粒子として
は、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、カオリン、クレー、タルク、硫
酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜
鉛、水酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、ハイドロタルサ
イト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウ
ム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダル
シリカ、アルミナ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイ
ト、水酸化アルミニウム、リトポン、ゼオライト、水酸
化マグネシウム等の白色無機顔料等を挙げることができ
る。
【0038】無機微粒子の平均粒径は、粒子そのものあ
るいは空隙層の断面や表面に現れた粒子を電子顕微鏡で
観察し、1,000個の任意の粒子の粒径を求めてその
単純平均値(個数平均)として求められる。ここで個々
の粒子の粒径は、その投影面積に等しい円を仮定したと
きの直径で表したものである。
【0039】濃度の高い画像形成、鮮明な画像記録及び
低コストでの製造等の観点からすると、固体微粒子とし
てはシリカ及びアルミナまたはアルミナ水和物から選ば
れた固体微粒子を用いることが好ましく、シリカがより
好ましい。
【0040】シリカとしては、通常の湿式法で合成され
たシリカ、コロイダルシリカ或いは気相法で合成された
シリカ等が好ましく用いられるが、本発明において特に
好ましく用いられる微粒子シリカとしては、コロイダル
シリカまたは気相法で合成された微粒子シリカが好まし
く、中でも気相法により合成された微粒子シリカは高い
空隙率が得られるだけでなく、染料を固定化する目的で
用いられるカチオン性ポリマーに添加したときに粗大凝
集体が形成されにくいので好ましい。また、アルミナま
たはアルミナ水和物は、結晶性であっても非晶質であっ
てもよく、また不定形粒子、球状粒子、針状粒子など任
意の形状のものを使用することができる。
【0041】本発明の微粒子は、カチオン性ポリマーと
混合する前の微粒子分散液が一次粒子まで分散された状
態であるのが好ましい。
【0042】本発明の効果を得るためには、支持体上の
無機微粒子は、その粒径が100nm以下であることが
好ましい。例えば、気相法微粒子シリカの場合、一次粒
子の状態で分散された無機微粒子の一次粒子の平均粒径
(塗設前の分散液状態での粒径)は、100nm以下の
ものが好ましく、より好ましくは4〜50nm、最も好
ましくは4〜20nmである。
【0043】最も好ましく用いられる、一次粒子の平均
粒径が4〜20nmである気相法により合成されたシリ
カとしては、例えば、日本アエロジル社のアエロジルが
市販されている。この気相法微粒子シリカは、水中に例
えば、三田村理研工業株式会社製のジェットストリーム
インダクターミキサーなどにより容易に吸引分散するこ
とで比較的容易に一次粒子まで分散することが出来る。
【0044】本発明に好ましく用いられる親水性バイン
ダーとしては、例えばポリビニルアルコール、ゼラチ
ン、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、
ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリウレタン、
デキストラン、デキストリン、カラーギーナン(κ、
ι、λ等)、寒天、プルラン、水溶性ポリビニルブチラ
ール、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチル
セルロース等が挙げられる。
【0045】これらの水溶性樹脂は二種以上併用するこ
とも可能である。本発明でより好ましく用いられる水溶
性樹脂はポリビニルアルコールである。
【0046】ポリビニルアルコールは、ポリ酢酸ビニル
を加水分解して得られる通常のポリビニルアルコールの
他に、末端をカチオン変性したポリビニルアルコールや
アニオン性基を有するアニオン変性ポリビニルアルコー
ル等の変性ポリビニルアルコールも含まれる。
【0047】酢酸ビニルを加水分解して得られるポリビ
ニルアルコールは平均重合度が1,000以上のものが
好ましく用いられ、特に平均重合度が1,500〜5,
000のものが好ましく用いられる。
【0048】ケン化度は70〜100%のものが好まし
く、80〜99.5%のものが特に好ましい。
【0049】カチオン変性ポリビニルアルコールとして
は、例えば特開昭61−10483号公報に記載されて
いるような、第一〜三級アミノ基や第四級アンモニウム
基を上記ポリビニルアルコールの主鎖または側鎖中に有
するポリビニルアルコールであり、カチオン性基を有す
るエチレン性不飽和単量体と酢酸ビニルとの共重合体を
ケン化することにより得られる。
【0050】カチオン性基を有するエチレン性不飽和単
量体としては、例えばトリメチル−(2−アクリルアミ
ド−2,2−ジメチルエチル)アンモニウムクロライ
ド、トリメチル−(3−アクリルアミド−3,3−ジメ
チルプロピル)アンモニウムクロライド、N−ビニルイ
ミダゾール、N−ビニル−2−メチルイミダゾール、N
−(3−ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミド、
ヒドロキシルエチルトリメチルアンモニウムクロライ
ド、トリメチル−(2−メタクリルアミドプロピル)ア
ンモニウムクロライド、N−(1,1−ジメチル−3−
ジメチルアミノプロピル)アクリルアミド等が挙げられ
る。
【0051】カチオン変性ポリビニルアルコールのカチ
オン変性基含有単量体の比率は、酢酸ビニルに対して
0.1〜10モル%、好ましくは0.2〜5モル%であ
る。
【0052】アニオン変性ポリビニルアルコールは例え
ば、特開平1−206088号公報に記載されているよ
うなアニオン性基を有するポリビニルアルコール、特開
昭61−237681号公報、および同63−3079
799号公報に記載されているような、ビニルアルコー
ルと水溶性基を有するビニル化合物との共重合体及び特
開平7−285265号公報に記載されているような水
溶性基を有する変性ポリビニルアルコールが挙げられ
る。
【0053】また、ノニオン変性ポリビニルアルコール
としては、例えば、特開平7−9758号公報に記載さ
れているようなポリアルキレンオキサイド基をビニルア
ルコールの一部に付加したポリビニルアルコール誘導
体、特開平8−25795号公報に記載された疎水性基
を有するビニル化合物とビニルアルコールとのブロック
共重合体等が挙げられる。
【0054】ポリビニルアルコールは重合度や変性の種
類違いなど二種類以上を併用することもできる。
【0055】色材受容層に用いられる無機微粒子の添加
量は、要求されるインク吸収容量、空隙層の空隙率、無
機微粒子の種類、水溶性樹脂の種類に大きく依存する
が、一般には記録用紙1m2当たり、通常5〜30g、
好ましくは10〜25gである。
【0056】また、色材受容層に用いられる無機微粒子
と水溶性樹脂の比率は質量比で通常2:1〜20:1で
あり、特に3:1〜10:1であることが好ましい。
【0057】分子内に第四級アンモニウム塩基を有する
カチオン性の水溶性ポリマーはインクジェット記録用紙
1m2当たり通常0.1〜10g、好ましくは0.2〜
5gの範囲で用いられる。
【0058】本発明のインクジェット記録媒体は、光沢
性に優れ、高い空隙率を皮膜の脆弱性を劣化させずに得
るために、水溶性樹脂が硬膜剤により硬膜されているこ
とが好ましい。
【0059】硬膜剤は、一般的には前記水溶性樹脂と反
応し得る基を有する化合物あるいは水溶性樹脂が有する
異なる基同士の反応を促進するような化合物であり、水
溶性樹脂の種類に応じて適宜選択して用いられる。
【0060】硬膜剤の具体例としては、例えば、エポキ
シ系硬膜剤(ジグリシジルエチルエーテル、エチレング
リコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオー
ルジグリシジルエーテル、1,6−ジグリシジルシクロ
ヘキサン、N,N−ジグリシジル−4−グリシジルオキ
シアニリン、ソルビトールポリグリシジルエーテル、グ
リセロールポリグリシジルエーテル等)、アルデヒド系
硬膜剤(ホルムアルデヒド、グリオキザール等)、活性
ハロゲン系硬膜剤(2,4−ジクロロ−4−ヒドロキシ
−1,3,5−s−トリアジン等)、活性ビニル系化合
物(1,3,5−トリスアクリロイル−ヘキサヒドロ−
s−トリアジン、ビスビニルスルホニルメチルエーテル
等)、ほう酸およびその塩、ほう砂、アルミ明礬等が挙
げられる。
【0061】特に好ましい水溶性樹脂としてポリビニル
アルコールおよびまたはカチオン変性ポリビニルアルコ
ールを使用する場合には、ほう酸およびその塩又はエポ
キシ系硬膜剤から選ばれる硬膜剤を使用するのが好まし
い。
【0062】最も好ましいのはほう酸およびその塩から
選ばれる硬膜剤である。本発明で、ほう酸またはその塩
としては、硼素原子を中心原子とする酸素酸およびその
塩のことを示し、具体的にはオルトほう酸、二ほう酸、
メタほう酸、四ほう酸、五ほう酸、八ほう酸およびそれ
らの塩が含まれる。
【0063】上記硬膜剤の使用量は水溶性樹脂の種類、
硬膜剤の種類、無機微粒子の種類や水溶性樹脂に対する
比率等により変化するが、通常水溶性樹脂1g当たり5
〜500mg、好ましくは10〜300mgである。
【0064】上記硬膜剤は、本発明の色材受容層形成用
水溶性塗布液を塗布する際に、該塗布液中に添加しても
よく、あるいは予め硬膜剤を含有する塗布液を塗布して
ある支持体上に、本発明の色材受容層形成用水溶性塗布
液を塗布しても良い。また、本発明の色材受容層形成用
水溶性塗布液(硬膜剤非含有)を塗布・乾燥した後で硬
膜剤溶液をオーバーコートするなどして供給することが
できるが、これらの中で、好ましくは製造効率の観点か
ら、本発明の色材受容層形成用水溶性塗布液中に硬膜剤
を添加して塗布する方法が好ましい。
【0065】本発明のインクジェット記録媒体には、得
られる画像の耐水性を改良する目的で、カチオン性ポリ
マーを添加することもできる。用いられるカチオン性ポ
リマーは、特に限定なく使用可能であるが、特に好まし
いものは、質量平均分子量が2,000〜100,00
0のものである。
【0066】カチオン性ポリマーは、好ましくは第四級
アンモニウム塩基を有するポリマーであり、特に好まし
くは第四級アンモニウム塩基を有するモノマーの単独重
合体または他の共重合し得る一又は二以上のモノマーと
の共重合体である。
【0067】インク保持能を有する空隙層において、固
形分容量に対する空隙容量を空隙率という。本発明にお
いて、空隙率を50%以上にすることが、不必要に膜厚
を熱くさせないで空隙を効率的に形成できるので好まし
い。
【0068】本発明において、記録画像の堅牢性を向上
するため、または記録画像の光沢を向上するため、上記
インク保持能を有する空隙層の上部に、熱可塑性樹脂を
含有する層が形成されていることが好ましい。
【0069】本発明に好ましく用いられる熱可塑性微粒
子としては、例えば、ポリカーボネート、ポリアクリロ
ニトリル、ポリスチレン、ポリアクリル酸、ポリメタア
クリル酸、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ
酢酸ビニル、ポリエステル、ポリアミド、ポリエーテル
及びこれらの共重合体が挙げられる。
【0070】熱可塑性樹脂を選択するにあたり考慮すべ
き点は、インク受容性、加熱加圧による定着後の光沢
性、及び画像堅牢性等がある。インク受容性について
は、熱可塑性微粒子が小さい場合は、顔料インク中の顔
料粒子とインク溶媒の分離が遅くなり、実質的な吸収速
度の低下を招くことになる。また、大きすぎる場合に
は、支持体上に塗設する際に隣接する溶媒吸収層との接
着性や、塗設乾燥後の膜強度の点から好ましくない。こ
のために好ましい熱可塑性微粒子径としては0.05〜
10μm、より好ましくは0.1〜5μmの範囲であ
る。
【0071】また、熱可塑性微粒子の選択の基準として
は、ガラス転移点Tgが挙げられる。Tgが極端に低い
場合は、例えば、記録材料製造時の塗布乾燥温度が既に
Tgより高く、インク溶媒が透過するための熱可塑性微
粒子による空隙が消失してしまう。また、Tgが極端に
高い場合は、顔料インクによるインクジェット記録後、
溶融製膜するために高温での定着操作が必要となり、装
置上の負荷及び支持体の熱安定性等が問題となる。熱可
塑性微粒子の好ましいTgは50〜150℃である。
【0072】また、画像形成後、記録画像はその経時保
存による画質劣化をできるだけ抑制する必要がある。顔
料インクを用いた場合は、染料インクの様な比較的短期
間での濃度低下や変色を気にする必要はないが、未印字
部の変色をできるだけ抑制する観点から、上記の種類の
熱可塑性微粒子を選択する必要がある。
【0073】さらに上記の熱可塑性樹脂を含有する層が
形成されている記録媒体を用いて画像を記録した場合、
画像記録後に記録媒体を加熱し、該熱可塑性樹脂層を緻
密化することが好ましい。これは緻密化することで酸素
・有害ガスが層中に浸透しにくくなり、画像堅牢性が向
上するためである。また表面状態が平滑化するため、光
沢も向上し好ましい。さらに表面が樹脂で覆われるた
め、擦過性も向上し好ましい。
【0074】加熱の手段としては、加熱加圧ローラーを
用いる方法、加熱板上に圧着させる方法、赤外線を照射
する方法、温風を吹き付ける方法、等種々の方法が挙げ
られる。ここで加熱加圧ローラーを用いる方法が、表面
状態が最も均一に平滑化できるため光沢が向上しやす
く、本発明の効果をより奏する点でより好ましい。
【0075】本発明に用いられる支持体としては、従来
からインクジェット記録媒体に用いられている支持体、
例えば、普通紙、アート紙、コート紙およびキャストコ
ート紙などの紙支持体、プラスティック支持体、両面を
ポリオレフィンで被覆した紙支持体、これらを張り合わ
せた複合支持体を用いることができる。
【0076】上記支持体と空隙層の接着強度を大きくす
る等の目的で、空隙層の塗布に先立って、支持体にコロ
ナ放電処理や下引処理等を行うことが好ましい。さら
に、本発明の記録用紙は必ずしも無色である必要はな
く、着色された記録用紙であってもよい。
【0077】本発明のインクジェット記録媒体では原紙
支持体の両面をポリエチレンでラミネートした紙支持体
を用いることが、記録画像が写真画質に近く、しかも低
コストで高品質の画像が得られるために特に好ましい。
そのようなポリエチレンでラミネートした紙支持体につ
いて以下に説明する。
【0078】紙支持体に用いられる原紙は木材パルプを
主原料とし、必要に応じて木材パルプに加えてポリプロ
ピレンなどの合成パルプあるいはナイロンやポリエステ
ルなどの合成繊維を用いて抄紙される。木材パルプとし
てはLBKP、LBSP、NBKP、NBSP、LD
P、NDP、LUKP、NUKPのいずれも用いること
が出来るが短繊維分の多いLBKP、NBSP、LBS
P、NDP、LDPをより多く用いることが好ましい。
但し、LBSPおよびまたはLDPの比率は通常10質
量%以上、70質量%以下が好ましい。
【0079】上記パルプには不純物の少ない化学パルプ
(硫酸塩パルプや亜硫酸塩パルプ)が好ましく用いら
れ、又、漂白処理を行って白色度を向上させたパルプも
有用である。
【0080】原紙中には、高級脂肪酸、アルキルケテン
ダイマー等のサイズ剤、炭酸カルシウム、タルク、酸化
チタンなどの白色顔料、スターチ、ポリアクリルアミ
ド、ポリビニルアルコール等の紙力増強剤、蛍光増白
剤、ポリエチレングリコール類等の水分保持剤、分散
剤、四級アンモニウム等の柔軟化剤などを適宜添加する
ことが出来る。
【0081】抄紙に使用するパルプの濾水度は、CSF
の規定で200〜500mlが好ましく、また、叩解後
の繊維長がJIS−P−8207に規定される24メッ
シュ残分の質量%と42メッシュ残分の質量%との和が
30〜70%が好ましい。なお、4メッシュ残分の質量
%は20質量%以下であることが好ましい。
【0082】原紙の坪量は、30〜250gが好まし
く、特に50〜200gが好ましい。原紙の厚さは40
〜250μmが好ましい。
【0083】原紙は抄紙段階または抄紙後にカレンダー
処理して高平滑性を与えることも出来る。原紙密度は
0.7〜1.2g/cm3(JIS−P−8118)が
一般的である。更に原紙剛度はJIS−P−8143に
規定される条件で20〜200cm3/100が好まし
い。原紙表面には表面サイズ剤を塗布しても良く、表面
サイズ剤としては前記原紙中添加できるサイズと同様の
サイズ剤を使用できる。
【0084】原紙のpHは、JIS−P−8113で規
定された熱水抽出法により測定された場合、5〜9であ
ることが好ましい。
【0085】原紙表面および裏面を被覆するポリエチレ
ンは、主として低密度のポリエチレン(LDPE)およ
び/または高密度のポリエチレン(HDPE)であるが
他のLLDPEやポリプロピレン等も一部使用すること
が出来る。
【0086】特に、空隙層側のポリエチレン層は写真用
印画紙で広く行われているようにルチルまたはアナター
ゼ型の酸化チタンをポリエチレン中に添加し、不透明度
および白色度を改良したものが好ましい。酸化チタン含
有量は、ポリエチレンに対して通常3〜20質量%、好
ましくは4〜13質量%である。
【0087】ポリエチレン被覆紙は光沢紙として用いる
ことも、また、ポリエチレンを原紙表面上に溶融押し出
してコーティングする際にいわゆる型付け処理を行って
通常の写真印画紙で得られるようなマット面や絹目面を
形成した物も本発明で使用できる。
【0088】原紙の表裏のポリエチレンの使用量は空隙
層やバック層を設けた後で低湿および高湿下でのカール
を最適化するように選択されるが、通常空隙層側のポリ
エチレン層が20〜40μm、バック層側が10〜30
μmの範囲である。
【0089】更に上記ポリエチレンで被覆紙支持体は以
下の特性を有していることが好ましい。
【0090】1.引っ張り強さ:JIS−P−8113
で規定される強度で縦方向が2〜30kg、横方向が1
〜20kgであることが好ましい 2.引き裂き強度はJIS−P−8116による規定方
法で縦方向が10〜200g、横方向が20〜200g
が好ましい 3.圧縮弾性率≧98.1MPa 4.表面ベック平滑度:JIS−P−8119に規定さ
れる条件で20秒以上が光沢面としては好ましいが、い
わゆる型付け品ではこれ以下であっても良い 5.表面粗さ:JIS−B−0601に規定された表面
粗さが、基準長さ2.5mm当たり最大高さは10μm
以下であることが好ましい 6.不透明度:JIS−P−8138に規定された方法
で測定したときに80%以上、特に85〜98%が好ま
しい 7.白さ:JIS−Z−8729で規定されるL*
*、b*がL*=80〜95、a*=−3〜+5、b*
−6〜+2であることが好ましい 8.表面光沢度:JIS−Z−8741に規定される6
0度鏡面光沢度が10〜95%であることが好ましい 9.クラーク剛直度:記録用紙の搬送方向のクラーク剛
直度が50〜300cm3/100である支持体が好ま
しい 10.中紙の含水率:中紙に対して通常2〜100質量
%、好ましくは2〜6質量%である。
【0091】本発明の記録材料の空隙層および下引き層
など必要に応じて適宜設けられる各種の親水性層を支持
体上に塗布する方法は公知の方法から適宜選択して行う
ことが出来る。好ましい方法は、各層を構成する塗布液
を支持体上に塗設して乾燥して得られる。この場合、2
層以上を同時に塗布することもでき、特に全ての親水性
バインダー層を一回の塗布で済ます同時塗布が好まし
い。
【0092】塗布方式としては、ロールコーティング
法、ロッドバーコーティング法、エアナイフコーティン
グ法、スプレーコーティング法、カーテン塗布方法ある
いは米国特許第2,681,294号公報記載のホッパ
ーを使用するエクストルージョンコート法が好ましく用
いられる。
【0093】本発明においては、水、インク溶剤および
水に分散または溶解可能な着色剤をを含有する水性イン
ク(以下、単にインクともいう)が用いることを特徴と
している。
【0094】本発明のインク溶剤としては水溶性の有機
溶媒が好ましく、具体的にはアルコール類(例えば、メ
タノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノー
ル、ブタノール、イソブタノール、セカンダリーブタノ
ール、ターシャリーブタノール、ペンタノール、ヘキサ
ノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール
等)、多価アルコール類(例えば、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプ
ロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,
4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,2
−ヘキサンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,
2−ペンタンジオール、グリセリン、ヘキサントリオー
ル、チオジグリコール等)、多価アルコールエーテル類
(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エ
チレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコ
ールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェ
ニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコ
ールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチ
ルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリ
エチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレン
グリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコー
ルジメチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチ
ルエーテル等)、アミン類(例えば、エタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−
メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールア
ミン、モルホリン、N−エチルモルホリン、エチレンジ
アミン、ジエチレンジアミン、トリエチレンテトラミ
ン、テトラエチレンペンタミン、ポリエチレンイミン、
ペンタメチルジエチレントリアミン、テトラメチルプロ
ピレンジアミン等)、アミド類(例えば、ホルムアミ
ド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミド等)、複素環類(例えば、2−ピロリド
ン、N−メチル−2−ピロリドン、N−シクロヘキシル
−2−ピロリドン、2−オキサゾリドン、1,3−ジメ
チル−2−イミダゾリジノン等)、スルホキシド類(例
えば、ジメチルスルホキシド等)、スルホン類(例え
ば、スルホラン等)、スルホン酸塩類(例えば1−ブタ
ンスルホン酸ナトリウム塩等)、尿素、アセトニトリ
ル、アセトン等が挙げられる。
【0095】ここでインク溶剤としては、光沢向上の観
点から以下の定義で表されるDST値が20mN/m以
上の溶剤を用いることが好ましい。
【0096】DST値=STW−STS ここで、STWは25℃における純水の表面張力を表
し、STSは25℃における、インク溶剤水溶液(5%
濃度)の表面張力を表す。
【0097】DST値としては20mN/m以上が好ま
しく、25mN/m以上がさらに好ましい。
【0098】本発明のインク溶剤の好ましい例を表1に
示す。
【0099】
【表1】
【0100】また光沢向上にとって他の好ましいインク
溶剤として、表面張力が30mN/m以下の溶剤が挙げ
られる。
【0101】本発明のインク溶剤の好ましい例を表2に
示す。
【0102】
【表2】
【0103】これらの好ましいインク溶剤のうち、多価
アルコールエーテル誘導体および脂肪族1,2−ジオー
ルがさらに好ましい。
【0104】これらのインク溶剤は表面張力を低下させ
ることから、いわゆる界面活性剤と同じ効果を有してい
るが、界面活性剤のような強力な界面活性作用を有さな
いことが好ましい。一般的な界面活性剤は水溶液中で、
低濃度でミセルを形成する特徴を示す。本発明の好まし
いインク溶剤は、このようなミセル形成能力を有してい
ないことが好ましい。これは強い界面活性作用を有する
場合、分子間の相互作用が強いため、1%を超え濃度が
上昇すると、インクの粘度を著しく増加させてしまう欠
点があるためである。
【0105】これらのインク溶剤としては、沸点が低す
ぎないことが好ましい。沸点が低いと、インクが記録ヘ
ッド上で乾燥してしまい、その結果顔料が記録ヘッド上
で析出・固化して出力特性に悪影響を及ぼしてしまう。
最悪の場合、ノズルが目詰まりしてしまい、正常な出力
が行えなくなってしまう状況につながってしまう。この
ような事態を防ぐため、インク溶剤としては150℃以
上の沸点を有することが望ましい。
【0106】また、インク溶剤として分子量の大きい高
分子化合物を用いると、乾燥によりノズルの目詰まりに
つながる場合があるため、好ましくない。本発明で用い
られるインク溶剤としては分子量が小さいことが好まし
く、具体的には200以下であることが好ましい。
【0107】本発明において、インク中には水に分散ま
たは溶解可能な着色剤が含有される。そのような着色剤
としては、例えば、顔料、酸性染料、直接染料、塩基性
染料、反応性染料、あるいは食品用色素等が挙げられ
る。このうち光沢および画像保存性の観点からは顔料あ
るいは酸性染料が好ましく、顔料が特に好ましい。
【0108】本発明に使用できる染料としては従来公知
の染料が使用できる。以下に代表的染料を挙げるが、本
発明はこれらに限定されるものではない。
【0109】〈直接染料〉 C.I.ダイレクトイエロー1、4、8、11、12、
24、26、27、28、33、39、44、50、5
8、85、86、100、110、120、132、1
42、144、 C.I.ダイレクトレッド1、2、4、9、11、1
3、17、20、23、24、28、31、33、3
7、39、44、47、48、51、62、63、7
5、79、80、81、83、89、90、94、9
5、99、220、224、227、243、 C.I.ダイレクトブルー1、2、6、8、15、2
2、25、71、76、78、80、86、87、9
0、98、106、108、120、123、163、
165、192、193、194、195、196、1
99、200、201、202、203、207、23
6、237、 C.I.ダイレクトブラック2、3、7、17、19、
22、32、38、51、56、62、71、74、7
5、77、105、108、112、117、154、 〈酸性染料〉 C.I.アシッドイェロー2、3、7、17、19、2
3、25、29、38、42、49、59、61、7
2、99、 C.I.アシッドオレンジ56、64、 C.I.アシッドレッド1、8、14、18、26、3
2、37、42、52、57、72、74、80、8
7、115、119、131、133、134、14
3、154、186、249、254、256、 C.I.アシッドバイオレット11、34、75、 C.I.アシッドブルー1、7、9、29、87、12
6、138、171、175、183、234、23
6、249、 C.I.アシッドグリーン9、12、19、27、4
1、 C.I.アシッドブラック1、2、7、24、26、4
8、52、58、60、94、107、109、11
0、119、131、155、 〈反応性染料〉 C.I.リアクティブイエロー1、2、3、13、1
4、15、17、37、42、76、95、168、1
75、 C.I.リアクティブレッド2、6、11、21、2
2、23、24、33、45、111、112、11
4、180、218、226、228、235、 C.I.リアクティブブルー7、14、15、18、1
9、21、25、38、49、72、77、176、2
03、220、230、235、 C.I.リアクティブオレンジ5、12、13、35、
95、 C.I.リアクティブブラウン7、11、33、37、
46、 C.I.リアクティブグリーン8、19、 C.I.リアクティブバイオレット2、4、6、8、2
1、22、25、 C.I.リアクティブブラック5、8、31、39 〈塩基性染料〉 C.I.ベーシックイェロー11、14、21、32 C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13 C.I.ベーシックバイオレット3、7、14 C.I.ベーシックブルー3、9、24、25 本発明のインクに用いることの出来る染料としては、こ
の他にキレート染料及びいわゆる銀色素漂白法感光材料
(例えばチバガイギー製チバクローム)に用いられるア
ゾ染料を挙げることが出来る。
【0110】キレート染料に関しては例えば英国特許
1,077,484号に記載されている。
【0111】銀色素漂白法感光材料アゾ染料に関して
は、例えば英国特許1,039,458号、同1,00
4,957号、同1,077,628号、米国特許2,
612,448号に記載されている。
【0112】本発明に使用できる顔料としては、従来公
知の有機及び無機顔料が使用できる。例えばアゾレー
キ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料
等のアゾ顔料や、フタロシアニン顔料、ペリレン及びペ
リレン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、
ジオキサンジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリ
ノン顔料、キノフタロニ顔料等の多環式顔料や、塩基性
染料型レーキ、酸性染料型レーキ等の染料レーキや、ニ
トロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光
顔料等の有機顔料、カーボンブラック等の無機顔料が挙
げられる。
【0113】具体的な有機顔料を以下に例示する。マゼ
ンタまたはレッド用の顔料としては、C.I.ピグメン
トレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピ
グメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.
I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド1
5、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメン
トレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:
1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグ
メントレッド122、C.I.ピグメントレッド12
3、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメ
ントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、
C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメント
レッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.
I.ピグメントレッド222等が挙げられる。
【0114】オレンジまたはイエロー用の顔料として
は、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメ
ントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、
C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメント
イエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.
I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエ
ロー74、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.
ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー
128、C.I.ピグメントイエロー138等が挙げら
れる。
【0115】グリーンまたはシアン用の顔料としては、
C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブ
ルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、
C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブ
ルー60、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられ
る。
【0116】本発明のインクに用いる水に分散あるいは
溶解可能な着色剤の含有量は、インク全質量に対して、
1〜10質量%であるのが好ましい。
【0117】本発明において、好ましくは少なくとも一
色以上において、少なくとも二つの濃度の異なる同色イ
ンクジェット記録液を有するインクジェット画像記録液
セットを用いることが好ましく、二色以上において、少
なくとも二つの濃度の異なる同色インクジェット記録液
を有するインクジェット画像記録液セットを用いること
がより好ましく、三色以上においてすくなくとも二つの
濃度の異なる同色インクジェット記録液を有するインク
ジェット画像記録液セットを用いることがさらに好まし
い。
【0118】これは低濃度のインクジェット記録液をも
ちいることで、粒状感を減少させ、いわゆる「ざらつ
き」のない高画質画像を形成することが可能となるから
である。そのため、人間の視感度の高いマゼンタインク
あるいはシアンインクにおいては濃度の異なる少なくと
も二つのインクジェット記録液を用いることが好まし
い。
【0119】この濃度が異なるインクジェット画像記録
液セットの濃度比は任意な値として良いが、滑らかな階
調再現を行うためには、高濃度インクと低濃度インクと
の比[(低濃度インクの濃度)/(高濃度インクの濃
度)]は、0.1〜1.0の間にあることが好ましく、
0.2〜0.5の間にあることがさらに好ましく、0.
25〜0.4の間にあることが特に好ましい。
【0120】本発明において、インクは界面活性剤を含
有しても良い。本発明のインクに好ましく使用される界
面活性剤としては、ジアルキルスルホコハク酸塩類、ア
ルキルナフタレンスルホン酸塩類、脂肪酸塩類等のアニ
オン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、
アセチレングリコール類、ポリオキシエチレン・ポリオ
キシプロピレンブロックコポリマー類等のノニオン性界
面活性剤、アルキルアミン塩類、第四級アンモニウム塩
類等のカチオン性界面活性剤が挙げられる。特にアニオ
ン性界面活性剤およびノニオン性界面活性剤を好ましく
用いることができる。
【0121】本発明において顔料を着色剤として用いる
場合、必要に応じて顔料分散剤を使用してもよく、使用
できる顔料分散剤としては前記の界面活性剤に加え、例
えばアルキル硫酸塩、アルキルエステル硫酸塩、アルキ
ルスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシアルキ
レンアルキルエーテルリン酸塩、グリセリンエステル、
ソルビタンエステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アミ
ド、アミンオキシド等の活性剤、あるいはスチレン、ス
チレン誘導体、ビニルナフタレン誘導体、アクリル酸、
アクリル酸誘導体、マレイン酸、マレイン酸誘導体、イ
タコン酸、イタコン酸誘導体、フマル酸、フマル酸誘導
体から選ばれた2種以上の単量体からなるブロック共重
合体、ランダム共重合体およびこれらの塩をあげること
ができる。
【0122】顔料の分散方法としては、ボールミル、サ
ンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘ
ンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザ
ー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカ
ー等各種を用いることができる。
【0123】本発明に好ましく用いられる顔料分散体の
粗粒分を除去する目的で遠心分離装置を使用すること、
フィルターを使用することも好ましく用いられる。
【0124】本発明のインクに使用する顔料分散体の平
均粒径は10nm〜200nmであることが好ましく、
10nm〜150nmがより好ましく10nm〜100
nmがさらに好ましい。
【0125】顔料分散体の平均粒径が200nmを越え
ると光沢メディアに記録した画像では光沢感の劣化が起
こり、トランスペアレンシーメディアに記録した画像で
は著しい透明感の劣化が起こる。また、顔料分散体の平
均粒径が10nm未満になると顔料分散体の安定性が悪
くなりやすく、インクの保存安定性が劣化しやすくな
る。
【0126】顔料分散体の粒径測定は、光散乱法、電気
泳動法、レーザードップラー法等を用いた市販の粒径測
定機器により求めることが出来る。また、透過型電子顕
微鏡による粒子像撮影を少なくとも100粒子以上に対
して行い、この像をImage−Pro(メディアサイ
バネティクス製)等の画像解析ソフトを用いて統計的処
理を行うことによっても求めることが可能である。
【0127】本発明のインクは、ラテックスを含有して
も良い。本発明におけるラテックスとは媒質中に分散状
態にあるポリマー粒子のことを指す。ポリマーの種類の
例としてはスチレンーブタジエン共重合体、ポリスチレ
ン、アクリロニトリルーブタジエン共重合体、アクリル
酸エステル共重合体、ポリウレタン、シリコンーアクリ
ル共重合体およびアクリル変性フッ素樹脂等があるが、
なかでもアクリル酸エステル、ポリウレタンおよびシリ
コンーアクリル共重合体が好ましい。
【0128】ラテックスの製造に用いられる乳化剤とし
ては低分子量の界面活性剤が用いられるのが一般的であ
るが、中では高分子量の界面活性剤(例えば可溶化基が
ポリマーにグラフト結合しているタイプや可溶化基を持
つ部分と不溶性の部分を連結させたブロックポリマーの
タイプ等がある)を乳化剤として用いたり、あるいは可
溶化基をラテックスの中心ポリマーに直接結合させるこ
とにより乳化剤を用いずに分散されているラテックスも
存在する。この乳化剤に高分子量の界面活性剤を用いる
ラテックスおよび乳化剤を使用しないラテックスはソー
プフリーラテックスと呼ばれている。本発明に使用する
ラテックスとしては乳化剤の種類、形態を問わないが、
インクの保存安定性に優れるソープフリーラテックスを
用いることがより好ましい。
【0129】また、最近は中心ポリマーが均一であるラ
テックス以外にポリマー粒子の中心部と外縁部で組成を
異にしたコア・シェルタイプのラテックスも存在する
が、このタイプのラテックスも好ましく用いることがで
きる。
【0130】本発明におけるラテックスの平均粒径は1
50nm以下が好ましく、50nm以下がより好まし
い。
【0131】ラテックスの平均粒子径は光散乱法式やレ
ーザードップラー法式を用いた市販の測定装置を使用し
て簡便に計測することが可能である。
【0132】本発明におけるラテックスの固形分添加量
はインクの全質量に対して0.1質量%〜10質量%以
下であり、0.3質量%〜5質量%であることが特に好
ましい。添加量0.1質量%未満では耐水性に関して十
分な効果を発揮することが難しく、また10質量%を越
えると経時でインク粘度の上昇や顔料分散粒径の増大が
起こりやすいなどインク保存性の点で問題が生じること
が多い。
【0133】本発明においては電気伝導度調節剤を用い
ることもでき、例えば塩化カリウム、塩化アンモニウ
ム、硫酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、塩化ナトリウム
などの無機塩や、トリエタノールアミン等の水性アミン
等が挙げられる。
【0134】本発明のインクにはこの他に防腐剤、防黴
剤、粘度調整剤等を必要に応じて含有しても良い。
【0135】本発明のインクジェット記録画像形成方法
で使用するインクジェットヘッドはオンデマンド方式で
もコンティニュアス方式でも構わない。また吐出方式と
しては、電気−機械変換方式(例えば、シングルキャビ
ティー型、ダブルキャビティー型、ベンダー型、ピスト
ン型、シェアーモード型、シェアードウォール型等)、
電気−熱変換方式(例えば、サーマルインクジェット
型、バブルジェット(登録商標)型等)、静電吸引方式
(例えば、電界制御型、スリットジェット型等)及び放
電方式(例えば、スパークジェット型等)などを具体的
な例として挙げることができる。好ましくは電気−機械
変換方式であるが、いずれの吐出方式を用いても構わな
い。
【0136】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明実施態様はこれらに限定されるものでは
ない。
【0137】なお、実施例中では(%)は特に断りのな
い限り質量%を示す。 実施例1 1.記録媒体−1の作製 <シリカ分散液−1の調製>1次粒子の平均粒径が約
0.007μmの気相法シリカ(日本アエロジル工業株
式会社製:A300)125kgを、三田村理研工業株
式会社製のジェットストリーム・インダクターミキサー
TDSを用いて、硝酸でpH=2.5に調整した620
Lの純水中に室温で吸引分散した後、全量を694Lに
純水で仕上げた。
【0138】<シリカ分散液−2の調製>カチオン生ポ
リマー(P−1)を1.63kg、エタノール2.2
L、n−プロパノール1.5Lを含有する水溶液(pH
=2.3)18Lに、シリカ分散液−1の69.4Lを
攪拌しながら添加し、ついで、ホウ酸260gとホウ砂
230gを含有する水溶液7.0Lを添加し、消泡剤S
N381(サンノプコ株式会社製)を1g添加した。
【0139】この混合液を三和工業株式会社製高圧ホモ
ジナイザーで分散し、全量を純水で97Lに仕上げてシ
リカ分散液−2を調製した。
【0140】<塗布液の調製>ついで上記のようにして
得られたシリカ分散液−2を使用して、下記の塗布液を
調製した。
【0141】シリカ分散液−2の600mlに40℃で
攪拌しながら、以下の添加剤を順次混合した。
【0142】 (1)ポリビニルアルコール(クラレ工業株式会社製:PVA203)の10 %水溶液: 6ml (2)ポリビニルアルコール(クラレ工業株式会社製:PVA235)の7% 水溶液: 185ml (3)ポリアルキレンポリアミン・ジシアンジアミド系重縮合物(日本化薬株 式会社製:カヤフィックスM): 0.4g (4)純水で全量を1000mlに仕上げる。
【0143】<記録媒体の作製>厚さ170g/m2
原紙の両面をポリエチレンで被覆したポリエチレンコー
ト紙(インク受容層側のポリエチレン中の8質量%のア
ナターゼ型酸化チタン含有;インク受容層面側に0.0
5g/m2のゼラチン下引き層、反対側にTgが約80
℃のラテックス性ポリマーをバック層0.2g/m2
して有する)に湿潤膜厚が210μmになるように塗布
し、約7℃に一度冷却した後で20〜65℃の風を吹き
付けて乾燥し、インクジェット記録媒体−1を作製し
た。
【0144】2.記録媒体−2の作製 <シリカ分散液−3の調製> 1次粒子の平均粒径が約0.012μmの気相法シリカ
(株式会社トクヤマ製:QS−20)125kgを、三
田村理研工業株式会社製のジェットストリーム・インダ
クターミキサーTDSを用いて、硝酸でpH=2.5に
調整した620Lの純水中に室温で吸引分散した後、全
量を694Lに純水で仕上げた。
【0145】<シリカ分散液−4の調製>カチオン生ポ
リマー(P−2)を1.14kg、エタノール2.2
L、n−プロパノール1.5Lを含有する水溶液(pH
=2.3)18Lに、シリカ分散液−1の69.4Lを
攪拌しながら添加し、ついで、ホウ酸260gとホウ砂
230gを含有する水溶液7.0Lを添加し、消泡剤S
N381(サンノプコ株式会社製)を1g添加した。
【0146】この混合液を三和工業株式会社製高圧ホモ
ジナイザーで分散し、全量を純水で97Lに仕上げてシ
リカ分散液−4を調製した。
【0147】
【化1】
【0148】<塗布液の調製>ついで上記のようにして
得られたシリカ分散液−2を使用して、下記の塗布液を
調製した。
【0149】シリカ分散液−4の600mlに40℃で
攪拌しながら、以下の添加剤を順次混合した。
【0150】 (1)ポリビニルアルコール(クラレ工業株式会社製:PVA203)の10 %水溶液: 6ml (2)ポリビニルアルコール(クラレ工業株式会社製:PVA235)の7% 水溶液: 185ml (3)純水で全量を1000mlに仕上げる。
【0151】<記録媒体の作製>厚さ170g/m2
原紙の両面をポリエチレンで被覆したポリエチレンコー
ト紙(インク受容層側のポリエチレン中の8質量%のア
ナターゼ型酸化チタン含有;インク受容層面側に0.0
5g/m2のゼラチン下引き層、反対側にTgが約80
℃のラテックス性ポリマーをバック層0.2g/m2
して有する)に湿潤膜厚が230μmになるように塗布
し、約7℃に一度冷却した後で20〜65℃の風を吹き
付けて乾燥し、インクジェット記録媒体−2を作製し
た。
【0152】3.記録媒体−3の作製 記録媒体−2の作製において、湿潤膜厚を260μmに
なるように塗布した以外は記録媒体−2と同様にして、
記録媒体−3を作製した。
【0153】4.記録媒体−4の作製 記録媒体−2の作製において、湿潤膜厚を170μmに
なるように塗布した以外は記録媒体−2と同様にして、
記録媒体−4を作製した。
【0154】5.記録媒体−5の作製 記録媒体−2の作製において、(1)塗布液に加えるポ
リビニルアルコール(クラレ工業株式会社製:PVA2
35)の7%水溶液の量を640mlに、(2)シリカ
分散液−2の量を344mlに、(3)湿潤膜厚を15
0μmに変更した以外は記録媒体−2と同様にして、記
録媒体−5を作製した。
【0155】ここで得られた記録媒体1〜5の表面を、
走査型電子顕微鏡により観察したところ、記録媒体1〜
4のいずれの用紙においても空隙の存在が確認された。
得られた記録媒体について、以下の項目を評価した。
【0156】(1)液体転移量 J.TAPPI紙パルプ試験方法No.51−87紙お
よび板紙の液体吸収性試験方法(ブリストウ法)に記載
された方法で、熊谷理機工業株式会社製、Bristo
w試験機II型(加圧式)を使用し、エチレングリコール
/ジエチレングリコール/1,2−ヘキサンジオール/
水=24/17/5/54の質量比で混合した溶液を用
いて、記録媒体の接触時間0.08秒間における転移量
を求めた。なお、上記J.TAPPI紙パルプ試験方法
では、押付圧0.1MPaが標準であるが、吸収性の良
好な紙はこの荷重では測定中に紙が破れてしまうため、
押付圧を0.05MPaとした他は、上記方法に準じ
た。また用いた混合溶液には、水溶性染料(ダイワ化成
製Acid Red52)を質量比で2%添加して用い
た。
【0157】(2)溶媒吸収容量 A4大サイズ(210×297mm)に切断した記録媒
体十枚を、質量を測定した後、イオン交換水10L中に
5分間浸漬した。その後イオン交換水中より取り出し、
表面および裏面に残るイオン交換水をスポンジにてふき
取り、質量を測定した。浸漬前後の質量変化を吸収容量
とし、平方mあたりの値に換算した値を求めた。
【0158】各記録媒体の液体転移量と溶媒吸収容量の
値を表3に示す。
【0159】
【表3】
【0160】 6.インクの調製 1)イエローインクの調製 <イエロー顔料分散液> C.I.ピグメントイエロー74 95g デモールC(花王(株)製) 65g エチレングリコール 100g イオン交換水 120g これらを混合し、0.5mmのジルコニアビーズを体積
率で50%充填したサンドグラインダーを用いて分散
し、イエロー顔料分散液を得た。得られた顔料分散物の
平均粒径は122nmであった。
【0161】 <イエローインク> イエロー顔料分散液 100g エチレングリコール 240g ジエチレングリコール 150g 1,2−ヘキサンジオール 50g オルフィン1010(日信化学製) 5g プロキセルGXL(ゼネカ社製) 0.2g これをイオン交換水で1000gに仕上げ、十分に攪拌
した後に、孔径1ミクロンのミリポアフィルター濾過機
を二度通過させ、イエローインクを得た。
【0162】 2)マゼンタインクの調製 <マゼンタ顔料分散液の作製> C.I.ピグメントレッド122 105g ジョンクリル61(アクリル−スチレン系樹脂、ジョンソン社製) 60g エチレングリコール 100g イオン交換水 130g これらを混合し、0.5mmのジルコニアビーズを体積
率で50%充填したサンドグラインダーを用いて分散
し、マゼンタ顔料分散液を得た。得られた顔料分散物の
平均粒径は85nmであった。尚、粒径測定はマルバー
ン社製ゼータサイザ1000により行った。
【0163】 <マゼンタ濃色インクの作製> マゼンタ顔料分散液 113g エチレングリコール 240g ジエチレングリコール 150g 1,2−ヘキサンジオール 50g ペレックスOT−P(花王(株)製) 3g プロキセルGXL(ゼネカ社製) 0.2g これをイオン交換水で1000gに仕上げ、十分に攪拌
した後に、孔径1ミクロンのミリポアフィルター濾過機
を二度通過させ、マゼンタ濃色インクを得た。
【0164】 3)マゼンタ淡色インクの調製 <マゼンタ淡色インクの作製> マゼンタ顔料分散液 28g エチレングリコール 240g ジエチレングリコール 170g 1,2−ヘキサンジオール 50g ペレックスOT−P(花王(株)製) 3g プロキセルGXL(ゼネカ社製) 0.2g これをイオン交換水で1000gに仕上げ、十分に攪拌
した後に、孔径1ミクロンのミリポアフィルター濾過機
を二度通過させ、マゼンタ淡色インクを得た。
【0165】 4)シアン濃色インクの調製 <シアン顔料分散液> C.I.ピグメントブルー15:3 100g デモールC(花王(株)製) 68g ジエチレングリコール 100g イオン交換水 125g これらを混合し、0.5mmのジルコニアビーズを体積
率で50%充填したサンドグラインダーを用いて分散
し、シアン顔料分散液を得た。得られた顔料分散物の平
均粒径は105nmであった。
【0166】 <シアン濃色インク> シアン顔料分散液 98g エチレングリコール 240g ジエチレングリコール 150g 1,2−ヘキサンジオール 50g レベノールWX(花王(株)製) 3g プロキセルGXL(ゼネカ社製) 0.2g これをイオン交換水で1000gに仕上げ、十分に攪拌
した後に、孔径1ミクロンのミリポアフィルター濾過機
を二度通過させ、シアン濃色インクを得た。
【0167】 5)シアン淡色インクの調製 <シアン淡色インク> シアン顔料分散液 24.5g エチレングリコール 240g ジエチレングリコール 170g 1,2−ヘキサンジオール 80g レベノールWX(花王(株)製) 3g プロキセルGXL(ゼネカ社製) 0.2g これをイオン交換水で1000gに仕上げ、十分に攪拌
した後に、孔径1ミクロンのミリポアフィルター濾過機
を二度通過させ、シアン淡色インクを得た。
【0168】 6)ブラックインクの調製 <ブラックインク> Hostfine Black T(クラリアント(株)製、平均粒子径50 nm) 167g エチレングリコール 240g ジエチレングリコール 170g 1,2−ヘキサンジオール 50g レベノールWX(花王(株)製) 3g プロキセルGXL(ゼネカ社製) 0.2g これをイオン交換水で1000gに仕上げ、十分に攪拌
した後に、孔径1ミクロンのミリポアフィルター濾過機
を二度通過させ、ブラックインクを得た。
【0169】得られたインクを表4に示す吐出ノズル
数、吐出周波数であるピエゾ方式インクジェットヘッド
を六機搭載したインクジェット試験機を用い、表4に示
す記録媒体上に、表4に示す画像記録密度で出力し、イ
ンクジェット画像1〜14を作製した。なお、このとき
上記ノズルの開口径と駆動電圧を変化させ、液滴量を表
4に示す通り変化させた。
【0170】図1に本発明に使用するピエゾ方式インク
ジェット試験機のヘッドの概略図を示す。
【0171】
【表4】
【0172】ここで出力画像として、財団法人・日本規
格協会発行の、高精細カラーデジタル標準画像データ
「N5・自転車」(1995年12月発行)を用いた。
【0173】得られたプリントのチャート部分、時計部
分、背後の布部分、および果物・野菜部分を目視にて判
定し、以下の基準でインク吸収性(画像形成中の色濁
り)、粒状性、光沢を評価した。結果を表5に示す。
【0174】1)インク吸収性(画像形成中の色濁り) (A)時計部分・チャート部分の境界での色滲みが全く
なし (B)時計部分で僅かに境界の滲みが認められるがチャ
ート部分では滲みがない (C)時計部分で文字が殆ど潰れておりまた、チャート
部分の境界領域で滲みも約半数以下で滲みがある (D)チャートの境界部分の大部分で境界色滲みが認め
られる。
【0175】2)粒状性 (a)背後の布部分および果物・野菜部分で粒状性が判
別できない (b)果物・野菜部分で粒状性が目立つ (c)果物・野菜部分で粒状性がはっきり認識できる
(ざらついて見える) (d)背後の布部分および果物・野菜部分で粒状性がは
っきり認識できる(ざらついて見える)。
【0176】3)光沢 ○果物・野菜部分の光沢感に優れる(光沢がある) △果物・野菜部分の光沢感に乏しい(光沢がない) ×果物・野菜部分の光沢感に劣る(光沢がなく、濁って
見える)。
【0177】
【表5】
【0178】表5に示されるように、本発明の組み合わ
せではいずれの画像試料も十分なインク吸収性(画像形
成中の色濁り)、粒状性、さらに優れた光沢を示してい
る。
【0179】一方、比較試料においては、画像記録密
度、インク吐出周波数、吸収容量のいずれか一つでも本
発明の範囲を逸脱すると、インク吸収性(画像形成中の
色濁り)または粒状性が劣化し、さらに光沢が著しく劣
化することがわかる。
【0180】 実施例2 1)イエローインクの調製 <イエローインク> C.I.ダイレクトイエロー86 50g エチレングリコール 240g ジエチレングリコール 120g グリセリン 100g オルフィン1010(日信化学製) 5g プロキセルGXL(ゼネカ社製) 0.2g これをイオン交換水で1000gに仕上げ、イエローイ
ンクを得た。
【0181】 2)マゼンタインクの調製 <マゼンタ濃色インクの作製> Projetfast Magenta2(ゼネカ社製) 50g エチレングリコール 240g ジエチレングリコール 120g グリセリン 100g ペレックスOT−P(花王(株)製) 3g プロキセルGXL(ゼネカ社製) 0.2g これをイオン交換水で1000gに仕上げ、マゼンタ濃
色インクを得た。
【0182】 3)マゼンタ淡色インクの調製 <マゼンタ淡色インクの作製> Projetfast Magenta2(ゼネカ社製) 12.5g エチレングリコール 240g ジエチレングリコール 120g グリセリン 100g ペレックスOT−P(花王(株)製) 3g プロキセルGXL(ゼネカ社製) 0.2g これをイオン交換水で1000gに仕上げ、マゼンタ淡
色インクを得た。
【0183】 4)シアン濃色インクの調製 <シアン濃色インク> C.I.ダイレクトブルー199 50g エチレングリコール 240g ジエチレングリコール 120g グリセリン 100g レベノールWX(花王(株)製) 3g プロキセルGXL(ゼネカ社製) 0.2g これをイオン交換水で1000gに仕上げ、シアン濃色
インクを得た。
【0184】 5)シアン淡色インクの調製 <シアン淡色インク> C.I.ダイレクトブルー199 12.5g エチレングリコール 240g ジエチレングリコール 120g グリセリン 100g レベノールWX(花王(株)製) 3g プロキセルGXL(ゼネカ社製) 0.2g これをイオン交換水で1000gに仕上げ、シアン淡色
インクを得た。
【0185】 6)ブラックインクの調製 <ブラックインク> Food Black2 50g エチレングリコール 240g ジエチレングリコール 120g グリセリン 100g レベノールWX(花王(株)製) 3g プロキセルGXL(ゼネカ社製) 0.2g これをイオン交換水で1000gに仕上げ、ブラックイ
ンクを得た。
【0186】得られたインクを実施例1と同様に、画像
記録密度、液滴量、インク吐出周波数、ヘッドノズル
数、記録媒体の液体転移量、インク吸収容量を変化さ
せ、インクジェット画像を形成した。
【0187】ここで出力画像として、財団法人・日本規
格協会発行の、高精細カラーデジタル標準画像データ
「N5・自転車」(1995年12月発行)を用いた。
【0188】得られたプリントのチャート部分、時計部
分、背後の布部分、および果物・野菜部分を目視にて判
定し、以下の基準でインク吸収性(画像形成中の色濁
り)、粒状性、光沢を評価した。
【0189】実施例1と同様に、本発明の組み合わせで
はいずれの画像試料も十分なインク吸収性(画像形成中
の色濁り)、粒状性、さらに優れた光沢を示しているこ
とがわかった。
【0190】一方、比較試料においては、画像記録密
度、インク吐出周波数、吸収容量のいずれか一つでも本
発明の範囲を逸脱すると、インク吸収性(画像形成中の
色濁り)または粒状性が劣化し、さらに光沢が著しく劣
化していた。
【0191】実施例3 1.記録媒体−6の作製 実施例1で作製した記録媒体−1上に、スチレンアクリ
ル系ラテックス(平均粒径0.2μm、ガラス転移温度
55℃)を、ワイヤーバーを用いて乾燥膜厚が2μmと
なるように塗布し、室温で乾燥して記録媒体−6を作製
した。
【0192】2.記録媒体−7の作製 実施例1で作製した記録媒体−3上に、スチレンアクリ
ル系ラテックス(平均粒径0.2μm、ガラス転移温度
55℃)を、ワイヤーバーを用いて乾燥膜厚が2μmと
なるように塗布し、室温で乾燥して記録媒体−7を作製
した。
【0193】3.記録媒体−8の作製 実施例1で作製した記録媒体−1上に、スチレンアクリ
ル系ラテックス(平均粒径0.2μm、ガラス転移温度
55℃)を、ワイヤーバーを用いて乾燥膜厚が3μmと
なるように塗布し、90℃で乾燥して記録媒体−8を作
製した。これら液体転移量と溶媒吸収容量の値を表6に
示す。
【0194】実施例1で得られたインクを用い実施例1
と同様に、画像記録密度、液滴量、インク吐出周波数、
ヘッドノズル数、記録媒体の液体転移量、インク吸収容
量を変化させ、記録媒体上にインクを付与した。ここで
出力画像として、財団法人・日本規格協会発行の、高精
細カラーデジタル標準画像データ「N5・自転車」(1
995年12月発行)を用いた。インク付与後、試料を
直径30mmφの円柱状の鉄シリンダ(上ローラ)と、
シリコンゴムローラ(直径30mmφの下ローラ)が共
に、テトラフロオロエチレン−パーフルオロアルキルエ
ーテル共重合体により被覆され、鉄シリンダ内にヒータ
を内蔵されている定着装置を用いて、線圧100N/c
2、ニップ幅4.3mm、線速10mm/s、加熱温
度100℃の条件で加熱及び加圧処理を行った。
【0195】得られたプリントのチャート部分、時計部
分、背後の布部分、および果物・野菜部分を目視にて判
定し、以下の基準でインク吸収性(画像形成中の色濁
り)、粒状性、光沢を実施例1と同様に評価した。
【0196】
【表6】
【0197】実施例1と同様に、本発明の組み合わせで
はいずれの画像試料も十分なインク吸収性(画像形成中
の色濁り)、粒状性、さらに優れた光沢を示しているこ
とがわかった。
【0198】一方、比較試料においては、画像記録密
度、インク吐出周波数、吸収容量のいずれか一つでも本
発明の範囲を逸脱すると、インク吸収性(画像形成中の
色濁り)または粒状性が劣化し、さらに光沢が著しく劣
化していた。
【0199】
【発明の効果】実施例で実証した如く、本発明によるイ
ンクジェット画像形成方法は粒状性に優れ、かつ優れた
光沢を有し、さらに画像形成中の色濁りが防止され、優
れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用されるピエゾ方式インクジェット
試験機のヘッドの一例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 ヘッド 2 ピエゾ素子 3 ドライバIC 4 サーミスタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木田 修二 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 (72)発明者 中村 正樹 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 (72)発明者 大屋 秀信 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 Fターム(参考) 2C056 EC08 EC42 EC72 EC78 FC01 FC06 HA46 2H086 BA02 BA13 BA15 BA36 BA41 BA53 BA55 BA59

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に無機微粒子を含有し空隙層が
    形成されているインクジェット記録媒体表面に、水、イ
    ンク溶剤および水に分散または溶解可能な着色剤を有す
    る水性インクを用いて画像形成するインクジェット画像
    形成方法であり、画像記録密度が720〜1600dp
    i(dpiとは2.54cm当たりのドットの数をい
    う)であり、インク吐出の周波数が25〜150kHz
    であり、インクジェット記録媒体を用いて測定したブリ
    ストウ法による接触時間0.08秒間の液体転移量が1
    0〜50mlであることを特徴とするインクジェット画
    像形成方法。
  2. 【請求項2】 一滴あたりの液滴量が2〜8plである
    ことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット画像
    形成方法。
  3. 【請求項3】 インクジェット記録媒体のインク吸収容
    量が20〜50ml/m2であることを特徴とする請求
    項1または2に記載のインクジェット画像形成方法。
  4. 【請求項4】 インクを吐出するヘッドのノズル数が1
    28〜2048であることを特徴とする請求項1〜3の
    何れか1項に記載のインクジェット画像形成方法。
  5. 【請求項5】 着色剤が顔料であることを特徴とする請
    求項1〜4の何れか1項に記載のインクジェット画像形
    成方法。
  6. 【請求項6】 空隙層の上部に熱可塑性樹脂を含有する
    層が形成されていることを特徴とする請求項1〜5の何
    れか1項に記載のインクジェット画像形成方法。
  7. 【請求項7】 前記水性インクをインクジェットヘッド
    より吐出させ、着色剤をインクジェット記録媒体表面に
    付着させた後、該着色剤が表面に付着したインクジェッ
    ト記録媒体を加熱することを特徴とする請求項1〜6の
    何れか1項に記載のインクジェット画像形成方法。
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