JPH11216883A - 媒体表面に印刷する方法 - Google Patents

媒体表面に印刷する方法

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JPH11216883A
JPH11216883A JP32139298A JP32139298A JPH11216883A JP H11216883 A JPH11216883 A JP H11216883A JP 32139298 A JP32139298 A JP 32139298A JP 32139298 A JP32139298 A JP 32139298A JP H11216883 A JPH11216883 A JP H11216883A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 写真品質の画像を作成できるようにする。 【解決手段】1つのプリントヘッドのインク噴出要素の
配列をキャリッジに搭載する。媒体前進方向に垂直なキ
ャリッジ走査軸に沿ってキャリッジを最初に動かす。前
記最初に動かすステップの間にインク噴出要素を通電
し、媒体上の予め定められた個々のピクセル位置で予め
定められた数の最初のインク小滴を媒体表面上に噴出さ
せる。その後キャリッジ走査軸に沿ってキャリッジを動
かし、この動かすステップの間にインク噴出要素を通電
し、媒体上の予め定められた個々のピクセル位置で予め
定められた数のインク小滴を媒体表面上に噴出させる。
インク滴が媒体に衝突して併合するまで、最初とその後
に噴出されたインク滴の数を維持する。このような複数
滴/複数パスの複合印刷により、良い階調スケールを達
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットプ
リンタに関し、より具体的にはカラーインクジェットプ
リンタで写真品質の画像を生成するための装置および方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、大きなフォーマット・プロッ
ター/プリンタ、ファクシミリ装置および複写機のよう
なサーマル・インクジェットハードコピー装置は、広く
受け入れられている。これらのハードコピー装置は、W.
J.LloydおよびH.T.Taubによる「Output Hardcopy Devic
es」の13章「Ink Jet Devices」(R.C. Durbeckおよ
びS. Sherr編集、サンディエゴ、アカデミック出版、1
988年)および米国特許番号第4490728号および第431
3684号に記述されている。この技術の基本は、ヒューレ
ット・パッカード・ジャーナルのいくつかの版[Vol.3
6,No.5(1985年5月)、Vol.39,No.4(1988年
8月)、Vol.39,No.5(1988年10月)、Vol.43,N
o.4(1992年8月)、Vol.43,No.6(1992年12
月)およびVol.45,No.1(1994年2月)]の多様な
記事の中で詳しく開示されており、ここで参照により取
り入れる。インクジェットのハードコピー装置は、高品
質印刷を生成し、小型で携帯可能であり、インクだけが
紙を打つので速くて静かに印刷する。
【0003】インクジェットプリンタは、印刷媒体につ
いて定義された配列(アレイ)の特定の位置に、個々の
ドットのパターンを印刷することにより印刷される画像
を形成する。その場所は、直線の配列の小さなドットと
して視覚化される。その場所を、「ドット位置」、「ド
ット場所」または「ピクセル」ともいう。このように、
印刷操作は、インクのドットによるドット位置のパター
ンの充填とみなすことができる。
【0004】インクジェットハードコピー装置は、印刷
媒体上にインクの非常に小さい滴を噴出することにより
ドットを印刷し、典型的にはそれぞれがインク噴出ノズ
ルをもつ1または複数のプリントヘッドを支持する可動
キャリッジを含む。キャリッジは印刷媒体の表面を横断
し、マイクロコンピュータまたは他のコントローラのコ
マンドに従って、ノズルが適切な時にインクの滴を噴出
するよう制御される。この場合、インクの滴の付着のタ
イミングは、印刷されている画像のピクセルのパターン
に対応するよう意図される。
【0005】典型的なインクジェット・プリントヘッド
(すなわちシリコン基板、基板上に作られた構造および
基板への接続)は、液体インク(すなわち溶媒に分散さ
れた溶解した着色料または顔料)を使用する。プリント
ヘッドは、インク貯蔵槽から液体インクを受け取るイン
ク噴出チェンバの配列を組み込んでいるプリントヘッド
基板に取り付けられた精密に形成された穴、すなわちノ
ズルの配列をもつ。それぞれのチェンバはノズルに対向
して置かれているので、インクはチェンバとノズルの間
に集まることができる。インクの小滴の噴出は、通常マ
イクロプロセッサの制御下にあり、マイクロプロセッサ
の信号は、電気的な追跡によりインク噴出要素に伝達さ
れる。電気的な印刷パルスがインク噴出要素を起動させ
るとき、インク噴出要素の隣のインクの小さな部分が蒸
発し、インク滴をプリントヘッドから噴出させる。適切
に配列されたノズルは、ドットマトリクスパターンを形
成する。それぞれのノズル動作を適切に順序づけること
により、プリントヘッドが紙を通過して動くにつれて、
紙に文字または画像が印刷される。
【0006】ノズルを備えるインクカートリッジは、印
刷される媒体の幅を横切って繰り返し動かされる。媒体
を横切るこの動きの増加分(インクリメント)の指定さ
れた数のそれぞれで、ノズルのそれぞれは、制御マイク
ロプロセッサのプログラム出力に従って、インクを噴出
したり、またはインクの噴出を抑えたりする。媒体を横
切る動きが完了するたびに、インクカートリッジの1列
に配列されたノズルの数に、ノズルの中心間の距離を乗
じたのとほぼ同じ広さの帯を印刷することができる。そ
れぞれのこのような移動すなわち帯が完了した後で、媒
体は帯の幅だけ前方に動かされ、インクカートリッジは
次の帯を始める。信号の適切な選択およびタイミングに
より、所望の印刷が媒体上に得られる。
【0007】インクジェット・プリントヘッドでは、イ
ンクは、プリントヘッドに一体となっているインク貯蔵
槽から、またはプリントヘッドと貯蔵槽を接続する管を
介してプリントヘッドにインクを供給する「軸から離れ
た(off-axis)」貯蔵槽から供給される。その後、基板
の底の中央に形成された伸長された穴(「センター供
給」)、または基板の外縁の周り(「エッジ供給」)の
どちらかを介して、インクは多様なインク噴出チェンバ
に供給される。「センター供給」では、インクは、基板
の中央の溝穴(スロット)を介して基板とノズル部材の
間のバリア層に形成された中央多岐管(マニホールド)
へと流れ、それから複数のインクチャネルに流れ、最後
に多様なインク噴出チェンバへと流れる。「エッジ供
給」では、インク貯蔵槽からのインクは、基板の外縁の
周りをインクチャネルへと流れ、最後にインク噴出チェ
ンバへと流れる。「センター供給」または「エッジ供
給」のどちらにおいても、インク貯蔵槽および多岐管か
らの流れの経路は、インク噴出チェンバへのインクの流
れについて本質的に制約を与える。
【0008】一般にカラーインクジェットのハードコピ
ー装置は、通常2個から4個の複数のプリントカートリ
ッジを使用し、これらはプリンタキャリッジに搭載さ
れ、カラーの全スペクトルを生成する。4個のカートリ
ッジをもつプリンタでは、それぞれのプリントカートリ
ッジが異なるカラーインクを含むことができ、通常はシ
アン、マゼンタ、黄および黒の基本色が使われる。2個
のカートリッジをもつプリンタでは、1つのカートリッ
ジは黒インクを含み、他のカートリッジはシアン、マゼ
ンタおよび黄のインクの基本色を含む3つに仕切られた
カートリッジである。または代替的に、2つの2重に仕
切られたカートリッジを使用して4色のインクを含むよ
うにすることもできる。さらに、2つの3つに仕切られ
たカートリッジを使用して、6つの基本色のインク、た
とえば黒、シアン、マゼンタ、黄、明るいシアンおよび
明るいマゼンタを含むこともできる。さらに、使用され
るべき異なる基本色の数に依存して他の組合せを使用す
ることができる。
【0009】基本色は、ドット位置に必要な色の滴を付
着させることにより、媒体上に生成され、二次的または
影付けされる(shaded)色は、同じまたは隣接するドット
位置に異なる基本色のインクの複数の滴を付着させるこ
とにより形成され、2またはそれ以上の基本色を重ねる
ことは、十分確立された光学の原則に従って二次的な色
を生成する。
【0010】カラー印刷では、プリントカートリッジの
それぞれにより生成される多様な色づけされたドットが
選択的に重ね合わされ、実質的に可視スペクトルの任意
の色から成る鮮明な画像を作る。異なるプリントカート
リッジにより提供される2またはそれ以上の色の混合を
必要とする色をもつ1つのドットを紙上に作るため、カ
ートリッジのそれぞれのノズルプレートは、1つのカー
トリッジの選択されたノズルから噴出されたドットが別
のカートリッジの対応するノズルから噴出されたドット
に重なり合うよう、正確に位置合わせされなければなら
ない。
【0011】インクジェット装置から生成された印刷品
質は、そのインク噴出要素の信頼性に依存する。複数パ
スの印刷モードは、故障しているインク噴出要素の印刷
品質への影響を部分的に緩和することができる。印刷モ
ードの概念は、画像のそれぞれの区分で必要な全インク
の一部のみをプリントヘッドのそれぞれのパスに置く有
効で周知の技術である。そのため、それぞれのパスにお
ける白いままにされた領域が、1または複数の後のパス
で満たされる。これは、任意の所与の時にページ上にあ
る液体の量を下げることにより、にじみ、固まりおよび
しわを制御する傾向がある。
【0012】それぞれのパスで使用される固有の部分的
なインクパターン、およびこれらの異なるパターンが、
1つの完全なインクで書かれた画像になる方法は、「印
刷モード」として知られている。印刷モードは、速度お
よび画像品質の間のトレードオフを可能にする。例え
ば、プリンタのドラフトモードは、読むことができるテ
キストをできるだけ高速にユーザに提供する。プレゼン
テーション(ベストモードとしても知られる)は、遅い
が最高の画像品質を作り出す。ノーマルモードは、ドラ
フトおよびプレゼンテーションモードの間の折衷であ
る。印刷モードは、ユーザがこれらのトレードオフの間
で選択することを可能にする。また、プリンタが、画像
品質に印刷が影響を及ぼすいくつかの因子を印刷中に制
御することを可能にする。すなわち、因子には、 1)ドット位置につき媒体上に置かれるインク量 2)インクが置かれる速度 3)画像を完成するのに必要なパスの数、が含まれる。
複数の帯にインク滴を置くことを可能にする異なる印刷
モードを提供することは、ノズルの欠点を隠すのに役立
つ。また異なる印刷モードは、媒体の種類に依存して使
用される。
【0013】1パスモードの操作が、普通紙についてス
ループットを増やすのに使用される。別の紙でこのモー
ドを使用することは、コート紙ではドットが大きすぎ、
ポリエステルの媒体上ではインクの固まりという結果に
なる。1パスモードは、ドットの所与の行に噴射される
べきすべてのドットが、プリントヘッドの1つの帯で媒
体上に置かれるものであり、その後印刷媒体は次の帯の
位置まで進まされる。
【0014】2パスの印刷モードは、帯あたり使用可能
なドットの所与の行について、使用可能なドットの半分
(1/2)がプリントヘッドの各パスで印刷される印刷
パターンであるので、所与の行の印刷を完了するのに2
パスが必要である。
【0015】同様に、4パスモードは所与の行について
ドットの4分の1がプリントヘッドの各パスで印刷され
る印刷パターンであり、8パスモードは所与の行につい
てドットの8分の1がプリントヘッドの各パスで印刷さ
れる印刷パターンである。複数パスのサーマル・インク
ジェット印刷は、例えば、米国特許番号第4963882号お
よび第4965593号に記述されている。一般に、不所望の
目に見えるアーティファクト(artifact)の印刷を減らす
ようなやり方でプリンタのスループットを最大にするた
め、印刷を完成するのに完全な帯領域につき最小限のパ
ス数を使用するのが望ましい。
【0016】良い階調スケールを達成する能力は、写真
の画像品質を達成させることに対して非常に重要であ
る。階調スケールのハイライト領域では、ほぼ不可視の
ドットおよび粒状性の欠如が必要とされる。ソリッド・
フィルの領域(solid fill:均質な充填)は、純色、高
い光学濃度および空白でないことを必要とする。また、
所与のプリントヘッドからの複数の滴をピクセルに置く
能力は、この写真の画像品質を達成することに対し本質
的なものである。画像システムの他の重要な属性は、高
いスループットである。
【0017】上記述べた複数パス印刷のような以前の方
法は、所与のプリントヘッドからの複数の滴をピクセル
に置くが、これは別個のパス上で行われる。このアプロ
ーチの不利な点は、以下の通りである。 (1)別個のパスが、所与のプリントヘッドから1ピク
セルへ置かれるそれぞれの滴について必要とされるの
で、スループットが損なわれる。 (2)高密度領域の印刷では、すべてのパスのすべての
ピクセルに滴が置かれ、画像品質を劣化するドットの固
まりをもたらす。 (3)空白を満たすのに(これは、複数滴が別個のパス
のピクセルに置かれる時に困難である)、わずかな滴の
配置の様々な形態が必要である階調スケールの中間調領
域では、空白を覆うのが非効率的である。
【0018】良い階調スケールを達成するための他の解
決方法は、6個のインク印刷システムを使用することで
ある。このアプローチは、黒インク、黄インク、明るい
シアンのインク、暗いシアンのインク、明るいマゼンタ
のインクおよび暗いマゼンタのインクを使用する。良い
画像品質は、黄、明るいシアンおよび明るいマゼンタの
インクだけを使用することによりハイライト領域で達成
される。黒、暗いシアンおよび暗いマゼンタのインク
は、画像のより飽和した領域で使用される。このシステ
ムの不利な点は、 (1)6個のインク・システムを持つ複雑さ(より多く
のインク、より複雑なカラーマップおよび製品のコスト
と大きさがかかる) (2)暗いシアンおよび暗いマゼンタ(これらは非常に
よく見える)が最初に使用されると、劣化した画像品質
が階調スケールで観察される、ことである。
【0019】異なるドットの大きさを形成する他のアプ
ローチは、同じプリントヘッド上で複数の滴量を使用す
ることである(米国特許番号第4746935号を参照)。こ
のアプローチの一番不利な点は、コストおよび複雑さを
増す複数の滴発生器が必要なことである。
【0020】上記に記述した方法および装置を使用して
も、従来のハロゲン化銀写真術により生成されるものと
同等の正確な階調を持つ鮮明で生き生きとした画像の作
成は達成されていない。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】デジタル画像を生成す
るデジタルカメラおよび従来の写真をパーソナルコンピ
ュータに入力するスキャナの使用の増加のために、これ
らの画像から写真品質の印刷を生成することができるプ
リンタについて、急速に需要が増してきている。したが
って、写真品質の印刷を生成することができるプリンタ
の必要性が存在する。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明の複数滴および複
数パスの複合印刷は、媒体上の複数滴の併合の印刷およ
び複数パス印刷の最良の側面を組み合わせる。複数滴印
刷では、個々の滴が媒体上で併合し、個々の滴の合成滴
を形成する。この印刷方法は、高品質画像を作成するの
に効率的な方法である。ハイライト領域は、1ドットを
形成する複数の1滴を使用することにより形成される。
個々の滴はほぼ不可視であり、低い粒状性をもつハイラ
イトを形成するのに使用されることができる。画像の密
度が増加するにつれ、複数滴のドットは、媒体上で併合
する2またはそれ以上の滴で形成される。所与のパスの
媒体上で滴を一緒に併合することを可能にすることによ
り、空白が以前のアプローチに比べより効率的に覆われ
る。本発明の複数滴および複数パスの複合印刷では、媒
体上の複数滴の併合の印刷の利点が保有され、光学濃度
はスループットを失うことなく増やされ、低減されたイ
ンク噴出周波数での印刷を可能にする。さらに、エラー
を隠し、インク/媒体の相互作用を改善するのに、複数
パスを使用することができる。
【0023】本発明の媒体の印刷方法は、1つのプリン
トヘッドのインク噴出要素の配列をキャリッジに搭載す
ることを含む。この場合、インク噴出要素の配列は、帯
の幅を定める。最初に、媒体前進方向に垂直なキャリッ
ジ走査軸に沿ってキャリッジを動かすので、インク噴出
要素の配列の経路が、媒体表面の帯領域を定める。前記
最初の動かすステップの間にインク噴出要素を最初に通
電し、これにより媒体上の予め定められた個々のピクセ
ル位置で最初のインク小滴の予め定められた数を媒体表
面上に噴出させる。その後に、キャリッジ走査軸に沿っ
てキャリッジを動かし、前記その後の動かすステップの
間にインク噴出要素を通電し、これにより媒体上の予め
定められた個々のピクセル位置でインク小滴の予め定め
られた数を媒体表面上に噴出させる。インク滴が媒体に
衝突して併合するまで、噴出された最初のインク滴およ
びその後のインク滴の数を実質的に分離された滴として
維持しつつ、上記ステップが実行される。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明は、外部のインク源を持つ
「軸から離れた」プリンタ環境について以下に記述する
が、また本発明は、プリントカートリッジと一体となっ
ているインク貯蔵槽を持つインクジェット・プリントカ
ートリッジを使用するインクジェットプリンタについて
も有効であることは明らかである。
【0025】図1は、カバーが取り除かれた、本発明を
利用するのに適切なインクジェットプリンタ10の1つ
の実施形態の透視図である。一般にプリンタ10はトレ
イ12を備え、まだ使用されていない紙を保持する。印
刷操作が起動されるとき、トレイ12Aから1枚の紙が
シートフィーダを使用してプリンタ10に供給され、U
方向に引き込まれ、トレイ12Bに向かって反対方向に
進ませられる。紙は、印刷ゾーン14で停止され、走査
キャリッジ16(1または複数の印刷カートリッジ18
を支持する)が紙を横切って走査し、紙上にインクの帯
を印刷する。キャリッジがどちらかの方向に走査してい
る間に、印刷を行うことができる。これを、双方向印刷
と呼ぶ。1つの走査または複数の走査の後、紙は従来の
ステップモータおよび供給ローラを使用して、印刷ゾー
ン14内の次の位置へとインクリメンタル的に動かされ
る。キャリッジ16は再び紙を横切って走査し、インク
の次の帯を印刷する。紙への印刷が完了すると、その紙
はトレイ12B上の位置に送られ、その位置に保持さ
れ、インクを確実に乾かし、それから解放される。
【0026】キャリッジ16の走査機構は、従来のもの
であることができ、一般にスライドロッド22(キャリ
ッジ16はこれに沿ってスライドする)と、電気信号を
プリンタのマイクロプロセッサからキャリッジ16およ
びプリントカートリッジ18に伝達するためのフレキシ
ブル回路(図1には示されていない)と、キャリッジ1
6を精密に位置付けるためキャリッジ16の光検出器に
より光学的に検出されるコードストリップ24と、を備
える。従来のドライブベルトおよびプーリー(pulley)の
仕組みを使用するキャリッジ16に接続されるステップ
モータ(示されていない)が、印刷ゾーン14を横切っ
てキャリッジ16を移動させるのに使用される。
【0027】インクジェットプリンタ10の特徴はイン
ク配達システムを備え、交換可能なインク供給カートリ
ッジ31、32、33および34を含む軸から離れたイ
ンク供給ステーション30から、プリントカートリッジ
18および最終的にはプリントヘッドのインク噴出チェ
ンバにインクを提供する。インク供給カートリッジ31
〜34は、加圧することもでき、または大気圧に保つこ
ともできる。カラープリンタでは、別個のインク供給カ
ートリッジ(黒のインク、黄のインク、マゼンタのイン
クおよびシアンのインク)が通常存在する。4個の管3
6は、4個の交換可能なインク供給カートリッジ31〜
34からプリントカートリッジ18にインクを運ぶ。
【0028】図2および図3を参照すると、プリントヘ
ッド基板88上の電極87(示されていない)につなが
っている接点パッド86を備えるフレキシブルテープ8
0は、プリントカートリッジ18に固定されている。こ
れらの接点パッド86は、キャリッジ16上の電極(示
されていない)に位置合わせされて電気的に接触する。
集積回路のチップすなわち記憶要素78は、ノズルの軌
道およびプリントカートリッジ18の滴の量というよう
なあるパラメータに関して、プリンタへのフィードバッ
クを提供する。テープ80はノズル配列すなわちノズル
部材79を持ち、これはテープ80を貫いてレーザで削
られた2つのノズル列82から成る。インク充填穴は、
プリントカートリッジ18をインクで最初に満たすのに
使用される。ストッパー(示されていない)は、最初の
充填の後、インク充填穴81を永久に封じるためのもの
である。
【0029】プリントカートリッジ18内の調整弁(示
されていない)は、プリントカートリッジ18の内部の
インクチェンバへの入口の穴を開けたり閉めたりするこ
とにより、圧力を調整する。調整弁が開いているとき、
中空針60は、カートリッジ18の内部のインクチェン
バ(示されていない)および「軸から離れた」インク供
給源と、流体で連絡している。プリンタ10で使用中の
とき、プリントカートリッジ18は「キャリッジから離
れた」インク供給源31〜34と流体で連絡している。
これらインク供給源31〜34は、インク供給ステーシ
ョン30に取り外し可能であるよう搭載されている。
【0030】図3および図4を参照すると、プリントヘ
ッドアセンブリ83は、レーザで削られて形成されたノ
ズル82を備えるノズル部材配列79をもつフレキシブ
ル・ポリマー・テープ80であるのが好ましい。導線8
4は、テープ80の裏に形成され、キャリッジ16上の
電気的な接点を接続するため、接点パッド86が終端と
なる。導線84の他の終端は、基板88の電極87に接
合され、基板88上には多様なインク噴出チェンバおよ
びインク噴出要素が形成される。インク噴出要素は、ヒ
ーターインク噴出要素または圧電素子であることができ
る。
【0031】デマルチプレクサ(示されていない)が基
板88に形成され、電極87に加えられる入力の多重化
信号を多重分離し、アドレス信号およびプリミティブ信
号を多様なインク噴出要素96に分配して必要な接点パ
ッド86の数を減らすことができる。入力の多重化信号
は、アドレス線およびプリミティブ噴射(firing)信号
を含む。デマルチプレクサは、インク噴出要素96より
少ない接点パッド86、つまりより少ない電極87の使
用を可能にする。デマルチプレクサは、電極87に加え
られる符号化された信号を復号するため、任意のデコー
ダであることができる。デマルチプレクサは、電極87
に接続される入力リード(簡単のために示されていな
い)を持ち、多様なインク噴出要素96に接続される出
力リード(示されていない)を持つ。デマルチプレクサ
は、接点パッド86に加えられる入力電気信号を多重分
離し、多様なインク噴出要素96を選択的に通電し、ノ
ズル配列79が印刷ゾーンを横切って走査するとき、ノ
ズル82からインクの小滴を噴出させる。多重化に関す
るさらなる詳細は、米国特許第5541269号、「Printhead
with Reduced Interconnections to a Printer」(1
996年7月30日発行)で与えられており、ここで参
照により取り入れる。
【0032】多重化されたアドレス信号およびプリミテ
ィブ信号に比べ、より複雑な入力データ信号を復号する
ため、また必要な接点パッド86の数をより減らすた
め、デマルチプレクサの代わりに、CMOS技術を使用
する集積回路の論理回路を基板上に置くことが好まし
い。入力データ信号は、アドレス線およびプリミティブ
噴射信号に復号され、信号処理の速度を増す。
【0033】また従来の写真平板技術を使用して基板8
8の表面に形成されるのは、バリア層104であり、こ
れはフォトレジストまたは何らかの別のポリマー層であ
ることができ、ここにインク噴出チェンバ94およびイ
ンクチャネル132が形成される。
【0034】図5は、基板構造が、薄い接着層106を
介してフレキシブル回路80の裏に固定された後の、1
つのインク噴出チェンバ94、インク噴出要素96、お
よび錐台の形をした開口部82の拡大図である。基板8
8の側面縁を、エッジ114として示す。動作中、矢印
92により示されるように、インクは、インク貯蔵槽か
ら基板88の側面縁114周りを流れ、インクチャネル
132および関連するインク噴出チェンバへと流れる。
インク噴出要素96が通電されると、隣接するインクの
薄い層が過熱され、インク噴出を引き起こし、結果とし
て開口部82を通ってインクの小滴を噴出させる。イン
ク噴出チェンバ94は、その後毛管作用により再充填さ
れる。
【0035】図6は、プリントカートリッジ18内のイ
ンクチェンバ61からインク噴出チェンバ94へのイン
ク92の流れを示す。インク噴出要素96の通電が、関
連するノズル82を介してインク小滴101、102を
噴出させる。フォトレジストバリア層104は、インク
チャネルおよびチェンバを規定し、接着層106は、フ
レキシブルテープ80をバリア層104に貼りつける。
他の接着剤108は、テープ80およびプラスチックの
プリントカートリッジの本体110の間の封止(seal、
シール)を提供する。
【0036】プリントヘッドのアセンブリは、米国特許
第5278584号のBrian Keefeらによる「Ink Delivery Sys
tem for an Inkjet Printhead」に記述されているもの
と同様なものとすることができ、ここで参照により取り
入れる。
【0037】サーマル・インクジェットペンの周波数限
界は、ノズルへのインクの流れにおける抵抗により制限
される。しかし、インクの流れにおけるいくらかの抵抗
は、メニスカス振動を抑えるのに必要であるが、あまり
に大きすぎる抵抗は、プリントカートリッジが動作する
ことができる上限の周波数を制限してしまう。入口のチ
ャネルの形状、バリアの厚さ、棚の長さ(すなわちイン
ク噴出要素および基板の縁との間の距離である入口のチ
ャネルの長さ)は、適切な大きさでなければならず、こ
れによりインクチェンバ94へのインクの高速な再充填
を可能にし、さらに様々な種類を製造することに対する
感度を最小にする。結果として、流体インピーダンスが
減り、すべてのノズルについて一層均一な周波数応答を
もたらす。流体インピーダンスへの付加的構成要素は、
インク噴出チェンバ94への入口である。入口は、ノズ
ル部材80および基板88の間の薄い領域を備え、その
高さは、本質的にバリア層104の厚さの関数である。
この領域は、その高さが小さいので、高い流体インピー
ダンスを持つ。
【0038】解像度および印刷品質を増やすには、プリ
ントヘッドのノズルは、共により近くに置かれなければ
ならない。これは、ヒーターインク噴出要素および関連
する開口部の両方が、共により近くに置かれることを必
要とする。プリンタのスループットを増やすため、イン
ク噴出要素の噴射周波数を増やされなければならない。
高周波でインク噴出要素を噴射するとき、従来のインク
チャネルのバリアの設計は、インク噴出チェンバを十分
再充填できなくし、または極端な吹き返し(blowback、
ブローバック)や破壊的なオーバーシュートを与え、ノ
ズルの外面に水たまりを作るかのどちらかである。ま
た、インク噴出要素の間隔をより近くすると、空間の問
題を作り、製造関連事項のために可能なバリアの解決を
制限する。
【0039】図7および図8は、非常に高いドット密
度、低量の滴、高速の滴および高周波のインク噴出の印
刷が必要とされるときに有利な点であるプリントヘッド
構造を示す。しかし、ドットの高密度およびインク噴出
の高レートにおける、近傍の噴出チェンバ間の漏話(ク
ロストーク,cross-talk)が、深刻な問題となる。1つ
の滴の噴出の間、インク噴出要素はインク噴出滴の形で
ノズル82からインクを移動させる。同時にまた、イン
クはインクチャネル132へ戻される。このように移動
したインクの量は、しばしば「吹き返し量(blowback vo
lume)」と言われる。吹き返し量に対する噴出された量
の割合が、噴出効率の表示である。吹き返し量は、再充
填に対し慣性的な障害を表すことに加え、近傍ノズルの
メニスカスの移動(転置)を引き起こす。これらの近傍
ノズルが噴射されるとき、それらのメニスカスのそのよ
うな移動は、名目上平衡した状態から滴量の偏りを引き
起こし、印刷されているドットに不均一を生じさせる。
図7のプリントヘッドアセンブリ構造で示された本発明
の実施例は、そのような漏話の影響を最小にするよう設
計されている。
【0040】インク噴出チェンバ94およびインクチャ
ネル132は、バリア層104に形成されて示される。
インクチャネル132は、インク源およびインク噴出チ
ェンバ94の間にインク経路を提供する。インクチャネ
ル132およびインク噴出チェンバ94へのインクの流
れは、基板88の側面縁114周りのインクの流れを介
し、インクチャネル132へ流れる。インク噴出チェン
バ94およびインクチャネル132は、従来の写真平板
技術を使用するバリア層104に形成されることもでき
る。バリア層104は、Vacrel(商標)またはParad
(商標)のような任意の高品質なフォトレジストを含む
ことができる。
【0041】インク噴出要素96は、シリコン基板88
の表面に形成されることもできる。前に述べたように、
インク噴出要素96は、周知の圧電ポンプ型インク噴出
要素または任意の他の従来のインク噴出要素であること
もできる。基板の縁へと広がる「半島」149は、互い
にインク噴出チェンバ94の流体性絶縁(アイソレーシ
ョン)を提供し、漏話を防いでいる。インク噴出チェン
バ94のピッチD(以下の表2に示される)は、インク
噴出チェンバ94の2列を使用して、1インチあたり6
00ドット(600dpi)の印刷を提供する。
【0042】インク噴出要素およびインク噴出チェンバ
は、図7で本質的に四角であるように示されるが、長方
形または円形であることも可能であることが理解されよ
う。図7および図8で示される多様な要素の寸法の規定
を、表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】表2は、図7および図8のプリントヘッド
アセンブリ構造の寸法のいくつかの公称値を、それらの
好ましい範囲に加え、リストする。実際の実施例の好ま
しい範囲および公称値が、使用されるインクの種類、動
作温度、印刷速度およびドット密度を含めて、プリント
ヘッドアセンブリの目的とする動作環境に依存すること
は、理解されるであろう。
【0045】
【表2】
【0046】図7、図8および表2は、高速な滴および
10ピコリットルより少ない一定の小さい滴量で成功裡
に写真品質の画像を印刷するのに使用されるプリントヘ
ッドの設計の特徴および寸法の特性を示す。プリントヘ
ッド構造の設計は、本発明の主要な要素である。フレキ
シブル回路80の厚さは、インクの配合だけでなく、イ
ンクチャネル132、噴出チェンバ94、インク噴出要
素96、バリア114の厚さの寸法および設計に整合し
なければならない。単にインクチェンバ94の水平寸法
F、G、H、I、Jを削減することは、噴出される滴の
量を削減させるが、低速の滴噴出を作ってしまう。表3
を参照すると、標準の2mil(2ミル、すなわち50.
8ミクロン)のフレキシブル回路80および14ミクロ
ンのノズル出口直径は、およそ4.0のC/Iをもつ長
いノズルを作る。結果として、滴はおよそ3.5〜7.
5メートル/秒の速さで噴出され、これは低すぎる。こ
れらの低速の滴は、ノズルの目詰まり、方向間違いおよ
び熱の非効率性をもたらす。
【0047】
【表3】
【0048】表3を参照すると、ノズル部材79の厚さ
が、インク噴出要素96の大きさ、バリア104の厚さ
および開口部82の出口直径に整合するとき、高周波バ
ーストでインク噴出チェンバ94は小さい滴を噴出する
ことができる。表3に示されるように、ノズル部材79
またはフレキシブル回路80の厚さが50.8ミクロン
から25.4ミクロンまで減少すると、滴の速度はほぼ
2倍になる。25.4ミクロンのフレキシブル回路80
またはノズル部材79を使用する驚くべき結果により、
丈夫で信頼できる、熱的に効率が良い設計が導かれる。
【0049】本発明は、以前の印刷システムおよび方法
に対していくつかの利点を持つ。15〜60kHZの範囲
における高周波バーストで個々の滴の量および速度は、
それぞれ、およそ3〜5ピコリットル(pl)、毎秒10メ
ートルを超える速度(m/s)でほぼ一定である。以前の
プリントヘッド構造では、インク噴出チェンバ94から
噴出された最初の滴は、最も大きくて最も遅い滴であっ
た。最初に噴出された滴の後の連続した滴は、量がかな
り低くなった。しかし、平滑なグレーレベルの傾斜(ram
p)を作るには、精密に反対の作用を持つのが望ましい。
すなわち、より小さくてほぼ不可視の最初の滴に、大き
い累積量の連続した滴が続くのが望ましい。さらに低速
の滴は、それらがゆるやかなノズルの目詰まりを除くこ
とができず、ノズル部材の表面の水たまりにより容易に
間違って方向づけされるので、望ましくない。
【0050】本発明の他の利点は、インク噴出チェンバ
およびインクチャネルの設計が、インク噴出チェンバの
高周波のインク再充填を考慮していることである。イン
ク噴出チェンバの再充填の周波数は、15〜60kHzの
インク噴出周波数に少なくとも等しくなければならな
い。
【0051】本発明の他の利点は、以下の通りである。 (1)高周波における1〜8個の滴のバーストについ
て、個々の滴は、ほぼ一定の量のままである。これは、
高品質画像を形成する際の基本的な条件となる平滑なグ
レーレベルの傾斜を可能にする。 (2)画像媒体、耐光性、耐水性および乾燥時間目標と
互換性の無い(両立しない)インクの粘度および動的な
表面張力を必要としない。 (3)1つのより大きい滴を形成するのに、飛行中に併
合する複数の滴を必要としない。 (4)個々の滴の間のパルス幅およびタイミングを変化
させるのを必要としない。
【0052】図9および図10を参照すると、プリント
ヘッドアセンブリのノズル部材79の開口部82および
インク噴出要素96は、一般に2つの主要な列に並べら
れる。また、192個の開口部82およびインク噴出要
素96は、24個のプリミティブを形成する8個の隣接
するグループに並べられる。それぞれのインク噴出要素
は、アドレス線およびプリミティブ線により一義的に識
別されることができる。192個のノズルすべてを使用
するとき、紙軸方向の帯の幅は0.320インチであ
る。他の動作モードにおいては、20個のプリミティブ
で160個のノズルおよび0.267インチの帯幅の使
用、16個のプリミティブで128個のノズルおよび
0.213インチの帯幅の使用、12個のプリミティブ
で96個のノズルおよび0.160インチの帯幅の使用
が可能である。これらの代替的な動作モードを使用する
と、より高い噴出周波数が考慮される。明瞭に理解する
ため、開口部82、インク噴出要素96およびプリミテ
ィブは、従来的に図9に示されるような番号に割り当て
られる。ノズル部材79の外面から見て、プリントヘッ
ドアセンブリの右上から開始して左下で終わることによ
り、結果として奇数番号が1列に配置され、偶数番号は
第2の列に配置されることになる。他の番号付けの規則
に従うこともできるのは当然であるが、この番号付け方
式に関連する開口部82およびインク噴出要素96の噴
射順序は、有利な点を持つ。それぞれの列の開口部/イ
ンク噴出要素は、ノズル部材の長い方向において1/3
00インチの間隔をおいて配置されている。一方の列の
開口部およびインク噴出要素が、他方の列の開口部/イ
ンク噴出要素から、ノズル部材の長い方向において1/
600インチだけオフセットされているので、ノズルの
両方の列を使用して印刷するとき、1インチあたり60
0ドット(dpi)の印刷解像度を提供する。
【0053】いくつかの理由のため、ノズル82のすべ
てを、同時に通電することができるというわけではな
い。すなわち、2つの隣接ノズルは、わずかに異なる時
間で通電される。目的は、印刷媒体上に印刷されるドッ
トの長方形の配列を得ることである。しかし、2つのノ
ズルのタイミングがずれている場合(通常の遅延によっ
て)には、v*tの配置エラーが生じる。ここで、vは
走査速度であり、tは2つの隣接ノズルの噴射間の遅延
である。v*tがドット間隔の整数に等しい場合には、
「遅い」ノズルの余分な最初のドットを噴射させること
により、それを訂正することができる。しかし、v*t
は、通常ドット間隔の或る一部分である。このタイミン
グの問題を解決するため、いくつかの方法がある。
【0054】タイミング問題の1つの解決方法は、わず
かにプリントヘッドを回転させることである(以下に詳
細に記述する)。この構造は、複数のインク噴出要素9
6が、基板88の縁114にすべて平行であって、縁1
14から実質的に同じ距離に置かれることを可能にす
る。従って、棚の長さ、すなわち入口チャネルの長さU
は、すべてのインク噴出要素について同じである。これ
は、すべてのインク噴出チェンバについて再充填時間が
およそ同じであることを意味する。
【0055】基板88の回転角度ωは、ノズルのジグザ
グ配置(stagger)で定められる角度ωに等しい。ノズル
間隔がDである場合には、角度ωのサイン(sine、正弦)
は(v*t)/Dに等しい。カートリッジの回転角度
は、角度ωである。ここで、ωはアークサイン(arc sin
e)(v*t)/Dである。
【0056】この回転を提供するのに少なくとも2つの
方法がある。1つは、プリントカートリッジ18上でチ
ップ(die)88を回転させることである。これは、特別
なプリントヘッド組み立てラインを、回転チップを持つ
カートリッジを製造するのに提供しなければならないと
いう不利な点を持つ。より簡単に実現する方法は、カー
トリッジ17がキャリッジ16の側面から角度ωだけ回
転軸を中心に回転され、適切な角度の向きにカートリッ
ジ17を保持するようキャリッジ16を再構成すること
により、全体のカートリッジ18を回転させることであ
る。
【0057】タイミング問題に対する他の解決は、プリ
ミティブ内の複数のインク噴出チェンバ94間に小さい
オフセットすなわちジグザグ配置を提供することであ
る。開口部82(記述したように、一般に2つの主要な
列に配置される)は、さらにそれぞれの列およびそれぞ
れのプリミティブ内に、オフセットすなわちジグザグ配
置のパターンで並べられる。インク噴出要素の1行また
は1列内で、小さいオフセットがインク噴出要素間に与
えられる。2つのノズル間のジグザグ配置の距離Dは、
v*tに等しい。この小さいオフセットは、プリントヘ
ッドアセンブリが記録媒体を横切って走査していると
き、隣接するインク噴出要素96がわずかに異なる時間
で通電されることを可能にする。異なるオフセット位置
が、以下に記述するアドレス線のそれぞれについて1つ
存在する。このジグザグ配置は、異なる時間でインク噴
出要素を通電することにより、噴射インク噴出要素に関
連する必要な電流/電力を最小にするのに役立つ。こう
して、インク噴出要素は異なる時間で通電されるが、オ
フセットは、異なるノズルから噴出されたインク滴が、
印刷媒体上の同じ水平位置に置かれることを可能にす
る。しかし、このオフセットすなわちジグザグ配置を用
いると、入力チャネルの長さUは、すべてのインク噴出
要素について同じなわけではない。これは、すべてのイ
ンク噴出チェンバの再充填時間もまた同じでというわけ
ではないことを意味する。
【0058】上記の方法に関するさらなる詳細は、米国
特許出願番号08/608376号(1996年2月28日出
願)「Reliable High Performance Drop Generator For
an Inkjet Printhead」で与えられ、ここで参照により
取り入れる。
【0059】本発明は、プリンタキャリッジの速度およ
びドットまたはピクセルの間隔が必要とする基本周波数
よりかなり大きいバースト噴出周波数を提供すること
で、タイミング問題を解決する改良された方法を提供す
る。以下に詳細に記述するように、媒体上の複数滴の併
合の印刷を使用する高品質印刷では、パルスのバースト
で噴出された滴のそれぞれが同じ滴量を持つということ
が非常に重要である。滴のそれぞれについて、この等し
い滴量を得るのに最も重要な因子は、噴出チェンバの高
速なインクの再充填、および異なるインク噴出チェンバ
94のインク再充填速度においてチェンバ対チェンバ間
の変動が最小なことである。最小な変動でのこの高速再
充填は、ジグザグ配置でなく直線のインク噴出要素/ノ
ズルを持つことで最良に達成することができる。さら
に、アドレス線を介した速いサイクル時間のためにジグ
ザグ配置のエラーが非常に小さいので、上記に記述した
ように基板を回転する必要がない。またこの高い噴射周
波数は、ピクセルへの複数滴の配置および噴出時間の調
整が、ドット配置エラーについて訂正するのを可能にす
る。さらなる詳細は、米国特許出願番号08/796835号
(1997年2月6日出願)「Fractional Dot Column
Correction for Scan Axis Alignment During Printin
g」に与えられており、ここで参照により取り入れる。
【0060】図11の電気回路図を参照すると、プリン
トヘッドアセンブリのドライブ回路を制御するための相
互接続は、別個のアドレス選択、プリミティブ選択およ
びプリミティブ共通の相互接続を含む。この特定の実施
形態のドライブ回路は、24本のプリミティブ線、24
本のプリミティブ共通および8本のアドレス選択線の配
列を備え、192個のインク噴出要素を制御する。イン
ク噴出要素96は、24個のプリミティブ(図9参照)
および8本のアドレス線で構成される。アドレス線およ
びプリミティブ線を指定することにより、可能な192
個のうちの1つの特定のインク噴出チェンバ94および
インク噴出要素96が一義的に識別される。図11に示
されるのは、8本すべてのアドレス線と、24本のプリ
ミティブ選択線のうちの6本(PS1〜PS6)のみで
ある。プリミティブ内のノズル数は、この特定の実施形
態では、アドレス線の数、すなわち8に等しい。しか
し、アドレス線およびプリミティブ選択線の任意の他の
組合せを使用することができ、アドレス線をサイクル
(循環)するのに必要な時間を最小にするため、アドレ
ス線の数を最小にすることが重要である。他の実施形態
は、11本のアドレス選択線、28本のプリミティブ線
および28本のプリミティブ共通の配列を使用し、30
8個のインク噴出要素を制御する。
【0061】それぞれのインク噴出要素96は、それ自
身のFET駆動トランジスタにより制御され、FET駆
動トランジスタは、その制御入力アドレス選択(A1〜
A8)を、23個の他のインク噴出要素と共用する。そ
れぞれのインク噴出要素は、共通ノードのプリミティブ
選択(PS1〜PS24)により、他のインク噴出要素
に結びつけられる。結果として、特定のインク噴出要素
を噴射させるには、そのアドレス選択端子に制御電圧を
印加し、電力をプリミティブ選択端子に印加することを
必要とする。1度に1本のアドレス選択線だけがイネー
ブルされる。これにより、プリミティブ選択およびグル
ープ帰線は、1度に多くとも1つのインク噴出要素に電
流を確実に供給する。一方、ヒーターインク噴出要素に
伝えられるエネルギーは、同時に通電されているインク
噴出要素96の数の関数である。
【0062】図12は、個々のインク噴出要素およびそ
のFET駆動トランジスタの回路図である。示されるよ
うに、アドレス選択およびプリミティブ選択線は、不所
望の静電放電を放出するためトランジスタを含み、すべ
ての選択されていないアドレスをオフ状態に置くための
プルダウン抵抗を含む。
【0063】プリンタに置かれ、左から右へ印刷すると
きはA1からA8へ、右から左へ印刷するときはA8か
らA1へと順番づけ(どのインク噴出要素が通電される
べきかというデータ指示とは独立して)される噴射順序
カウンタに従って、アドレス選択線は、プリントヘッド
アセンブリのインターフェース回路を介して順番に「オ
ン」にされる。プリンタのメモリから抽出された印刷デ
ータは、プリミティブ選択線のいずれかの組合せを「オ
ン」にする。プリミティブ選択線(アドレス選択線の代
わりに)が好ましい実施形態で使用され、パルス幅を制
御する。駆動トランジスタが高電流を導通している間に
アドレス選択線をディスエーブルすると、電子なだれ降
伏を起こし、結果としてMOSトランジスタに物理的破
壊を引き起こす。したがって図13に示されるように、
電力がプリミティブ選択線に印加される前にアドレス選
択線が「セットされ」、反対にアドレス選択線が変化す
る前に電力が切られる。
【0064】プリンタからのプリントコマンドに応答し
て、それぞれのプリミティブは、関連するプリミティブ
選択の相互接続に電力を供給することにより選択的に通
電される。1つのヒーターインクジェット噴出要素あた
り均一なエネルギーを提供するため、1つのプリミティ
ブあたり1回につき1つのインク噴出要素だけが通電さ
れる。しかし、任意の数のプリミティブ選択を、同時に
イネーブルすることができる。それぞれのイネーブルさ
れたプリミティブ選択は、電力および許可信号の一方
を、駆動トランジスタに送る。他方の許可信号は、1回
につきそのうちの1つだけが活性化されるそれぞれのア
ドレス選択線により与えられるアドレス信号である。そ
れぞれのアドレス選択線は、スイッチングトランジスタ
のすべてに結びつけられるので、すべてのそのようなス
イッチングデバイスは、相互接続がイネーブルされると
きに導通となる。ヒーターインク噴出要素についてのプ
リミティブ選択の相互接続およびアドレス選択線が、両
方とも同時に活性(アクティブ)である場合、その特定
のヒーターインク噴出要素が通電される。このように、
特定のインク噴出要素を噴射するには、制御電圧をその
アドレス選択端子に印加し、電力をそのプリミティブ選
択端子に印加することを必要とする。1回に1つだけの
アドレス選択線がイネーブルされる。これにより、プリ
ミティブ選択およびグループ帰線が、1回につき多くと
も1つのインク噴出要素に電流を確実に供給する。一
方、ヒーターインク噴出要素に伝えられるエネルギー
は、同時に通電されているインク噴出要素96の数の関
数である。
【0065】高周波で複数のインク滴を噴出する能力
は、(1)アドレス線によるシーケンス(順序づけ)に
対する最小時間、(2)噴出チェンバの再充填時間、
(3)滴の安定性、(4)プリンタとプリントカートリ
ッジ間の最大データ伝送レート、により決定される。少
数のアドレス線をもつプリントヘッドを設計すること
は、アドレス線によるシーケンスを完了するのにかかる
時間を削減することによる高速なインク噴出への鍵であ
る。従来のプリントヘッドの設計に比べそれぞれのプリ
ミティブ内のノズルが少ないので、1つのノズルの噴出
周波数を、非常に高くできる。また上記に記述したよう
に、より少ないノズルを使用し、より高い噴出レートを
考慮するよう帯の幅を設定することができる。
【0066】複数滴(multi-drop、マルチドロップ)印
刷に関連する2つの周波数がある。それらは、基本周波
数(F)およびバースト周波数(f)として定義され
る。基本周波数は、1秒あたりの走査キャリッジの速度
(インチ)に、解像度すなわち1インチあたりのドット
数(dpi)で表したピクセルサイズを乗じることにより確
立される。基本周波数は、走査キャリッジの速度で1ピ
クセルにつき1滴を噴出するのに必要な噴出周波数であ
る。1ピクセルの基本周期は、1/Fに等しい。例え
ば、20インチ/秒のキャリッジ速度および600ドッ
ト/インチ(dpi)の解像度の印刷では、 基本周波数=F=(20インチ/秒)* 600dpi=1200
0ドット/秒=12kHz 基本周期=1/F=1/12000=83.33マイクロ秒 となる。
【0067】常に、バースト周波数fは、基本周波数F
に等しいか、またはそれより大きい。バースト周波数
は、走査キャリッジの1つのパスにおける任意の1ピク
セルに堆積されるべき滴の最大数に関係がある。1パス
における1ピクセルに堆積することができる滴の最大数
(以下のサブ列の記述を参照)は、アドレス線の数に等
しい。したがってバースト周波数は、基本周波数に、1
パスにおける所与のピクセルに置かれるべき滴の最大数
により乗じたものに等しい。したがって、上記の例の1
2kHzの基本周波数では、4滴がピクセルに置かれる場
合には、バースト周波数はおよそ48kHzである必要が
あり、8滴についてはおよそ96kHzである必要があ
る。96kHzが、インク噴出チェンバが動作するのに高
すぎる周波数である場合には、キャリッジ速度を毎秒1
0インチに減らすことができ、これは基本周波数を6kH
zに下げ、8滴のバースト周波数を48kHzに下げる。近
似の最大バースト周波数は、以下の式で定義される。
【0068】
【数1】
【0069】アドレス線の数が減少し、インク噴出パル
ス幅が減少するにつれ、最大周波数は増加する。8本の
アドレス線で噴出パルス幅が2.125マイクロ秒より
少ない場合には、50kHzの最小バースト周波数が保証
される。
【0070】図14は、印刷キャリッジが左から右に走
査しているときの噴出順序を示す。右から左へ走査して
いる時、噴出順序は逆になる。基本周期は、アドレス線
のすべてを活性化して処理を繰り返す準備をするのに必
要な時間の合計量である。それぞれのアドレス周期は、
パルス幅の時間と、データを受け取る準備をする時間お
よびデータストリームに加えられる遅延時間の可変量を
含むことができる遅延時間とを必要とする。パルス幅に
遅延時間を加え、アドレス線の数だけ倍にした結果が、
一般に全有効基本周期の大部分を消費する。残された任
意の時間は、アドレス周期差と呼ばれている。
【0071】図14および図15を参照すると、基本周
期(1/F)は、キャリッジ速度と、基本解像度すなわ
ち1インチあたりのピクセル数により決定される。1ピ
クセルあたりのサブ列(すなわちサブピクセル)の数
は、ピクセルに噴出される滴の合計数により定められ
る。例えば、キャリッジ走査速度が20インチ/秒とい
うことは、それぞれの600dpiのピクセルについて、
基本周期1/Fは、(1/20インチ/秒)x(1/60
0ドット/インチ)=83.33マイクロ秒を意味す
る。それぞれの600dpiのピクセルについて4サブ列
(すなわちサブピクセル)ある場合には(すなわち60
0dpiピクセルあたりの滴の数)、合計の(83.33
マイクロ秒)/(4噴出周期)=20.83マイクロ秒
が、それぞれのバースト周期について有効である。この
時間をアドレス線の数で除算したもの(20.83マイ
クロ秒)/(8アドレス線)=2.60マイクロ秒/ア
ドレス線 が、アドレス線のそれぞれについて利用可能
な最大の時間を与える。パルス幅および遅延時間の合計
は、この時間周期より小さくなければならない。図14
に示されるアドレス周期差は、キャリッジ速度のいくら
か不安定な量を考慮することにより、アドレス選択のサ
イクルが重なるのを防ぐためのものである。アドレス周
期差は、最小の許容値に設定される。
【0072】図15を参照すると、1列すなわち1ピク
セルにつき4滴および8滴のサブ列が示され、これらは
2400dpiおよび4800dpiの実際の解像度にそれぞ
れ対応し、また20インチ/秒のキャリッジ速度につい
てバースト周波数48kHzおよび96kHzにそれぞれ対応
する。4滴/列および8滴/列について、8本のアドレ
ス線は、それぞれ4回および8回サイクルする。またサ
ブ列すなわちサブピクセルの他の数および対応する実質
的な解像度は、1滴/列(600dpi)、2滴/列(1
200dpi)、3滴/列(1800dpi)、5滴/列(3
000dpi)、6滴/列(3600dpi)および7滴/列
(4200dpi)のように可能であり、ここで1つの列
は1つの600dpiのピクセルを示す。1200、18
00、2400、3000、3600、4200および
4800dpiの実質的な解像度は、12kHzの基本周波数
について、それぞれ24、36、48、60、72、8
4および96kHzのバースト周波数に対応する。キャリ
ッジ走査速度が減少する場合には、基本周波数およびバ
ースト周波数は、それに応じて減少する。このように、
プリンタの実質的な解像度は、物理的空間におけるそれ
ぞれ600dpiピクセルに噴出される滴の数により、す
なわち時間的空間における基本周期(1/F)内で決定
される。
【0073】従来のプリントヘッドでは、データの列全
体がプリンタロジックで組み立てられ、プリンタ自身
が、上記述べたような多重分離されたプリントヘッドの
アドレスおよびプリミティブ線の噴射順序を制御する。
このプリントヘッドは、プリントヘッド上に集積回路を
持っており、データはプリントヘッドに送られ、プリン
トヘッドはこのデータをアドレスおよびプリミティブ噴
出制御に復号する。8アドレス線すべてのデータは、そ
れぞれのサブ列についてプリントヘッドに順番に送られ
なければならない。図14に示されるように、これは時
間領域では1噴出周期である。物理的位置領域では、図
15に示されるように、1サブ列と呼ばれる。媒体を横
切るプリントヘッドの帯の速度は、それぞれのピクセル
上に堆積されるべきインク滴の数により決定される。
【0074】図16は、厚さが薄くなったノズル部材を
使用する本発明の新しいプリントヘッド設計による印刷
品質の大きな改善を示す。図17に示されるように、本
発明のプリントヘッドの設計は、高周波バーストのそれ
ぞれについてほぼ一定の滴量を作る。これは、最初の滴
が最大の滴で連続した滴が小さくなるという、有用な複
数滴の構造を開発しようとする従来の成果とは異なる。
累積した滴量がバースト数と共に線形に増加するので、
高周波バーストは、任意の1ピクセルに置かれるべき滴
の数を選択することにより、媒体上の累積滴の量を変調
することができる。
【0075】複数パス印刷のような以前の方法は、所与
のプリントヘッドからの1つより多い滴をピクセル上に
置くが、これらの滴は、別個のパス上のピクセルに置か
れる。このアプローチの不利な点は、 (1)別個のパスが、所与のプリンのヘッドからピクセ
ル上に置かれるそれぞれの滴について必要なので、スル
ープットが損なわれる (2)高密度の領域の印刷では、滴がすべてのパスにお
けるすべてのピクセルに置かれ、画像品質を劣化させる
ドットの固まり(coalescence)をもたらす (3)わずかな滴の配置の様々な形態が空白を満たすの
に必要とされる階調スケールの中間調の領域における空
白を覆うのは、非効率的な方法である。これは、複数の
滴が別個のパスにおけるピクセルに置かれるとき、それ
ぞれのパスで形成されたドットが互いの上に付着するこ
とがあるので、困難である。
【0076】本発明のプリントヘッド構造は、媒体上の
複数滴の併合(マージ)の印刷の使用を可能にする。良
い階調スケールを達成する能力は、写真の画像品質を達
成するのにきわめて重要である。階調スケールのハイラ
イト領域では、ほぼ不可視のドットおよび粒状性の欠如
が必要とされる。ソリッド・フィルの領域は、純色、高
い光学濃度および空白でない、より大きい見えるドット
を必要とする。
【0077】複数滴の印刷では、個々の滴が媒体上で併
合し、個々の滴の合成滴を形成する。この印刷方法は、
高いスループットで高品質画像を作るのに効率的な方法
である。ハイライト領域は、1ドットを形成する複数の
1滴を使用することにより形成される。個々の滴は、ほ
ぼ不可視であり、低い粒状性でハイライトを形成するの
に使用することができる。画像の密度が増加するにつ
れ、複数滴のドットは、媒体上で併合する2またはそれ
以上の滴で形成される。滴が所与のパスの媒体上で一緒
に併合することを可能にすることにより、空白が、以前
のアプローチに比べ効率的に覆われる。図18は、1パ
スおよび複数パス(滴が別個のパスで定められる)の印
刷で複数滴を置くことにより、ドットの被覆範囲を作る
際の相違を示す。
【0078】複数滴の印刷では、滴の高周波バースト
は、プリントヘッドから噴出される。これらの滴は媒体
上で併合し、より大きい累積した滴すなわちドットを形
成する。ドットの大きさは、バーストで堆積された滴の
数により、またインク/媒体の相互作用により決定され
る。図19は、複数滴および1滴の複数パス印刷につい
て、媒体上の合成滴の量、大きさおよび形状の例を示
す。この例は、1ピクセルに1〜4個の滴を使用し、印
刷モードおよび噴射周波数のみを変化させ、同じプリン
トヘッドと媒体を使用した。図20に見られるように、
媒体上の非常に効率的なドットの成長が、複数パス印刷
対複数滴印刷で達成される。図21は、合成滴の量、大
きさおよび形状の別の例、すなわち5.5ピコリットル
の個々の滴を使用して併合する1〜8の個々の滴により
形成される複数滴のドットを示す。図22は、2つの異
なるインクシステムについて、1〜8滴のドットの大き
さの成長を示す。上の実線は、5.5ピコリットルの個
々の滴量をもつ染料ベースのインクについてのものであ
る。下の破線は、3.0ピコリットルの個々の滴の量を
もつ顔料ベースのインクについてのものである。複数滴
の印刷の本質的な必要条件は、高いインク噴出周波数で
ある。階調スケールのハイライト領域は、1ドットを形
成する1滴を使用することにより形成される。画像の密
度が増加するにつれ、2またはそれ以上の滴が媒体上で
併合する状態で、複数滴のドットが使用される。
【0079】それぞれのパスで使用される特定の部分的
なインクパターンおよびこれらの異なるパターンが加わ
って1つの完全にインクで書かれた画像になる方法は、
「印刷モード」として知られている。印刷モードの概念
は、画像のそれぞれの区分に必要な全インクの一部のみ
を、プリントヘッドのそれぞれのパスに置くという有効
で周知な技術であるので、それぞれのパスにおいて白の
ままにされた領域が、1または複数の後のパスで満たさ
れる。これは、任意の所与の時にページ上にある液体の
量を減らすことにより、にじみ(bleed)、固まり(blocki
ng)およびしわ(cockle)を制御する傾向がある。印刷モ
ードは、速度および画像品質の間のトレードオフを可能
にする。例えば、プリンタのドラフトモードは、読むこ
とができるテキストをユーザにできるだけ速く提供す
る。プレゼンテーションモードは、ベストモードとして
も知られ、遅いが最高の画像品質を生成する。ノーマル
モードは、ドラフトおよびプレゼンテーションモードの
間の妥協である。印刷モードは、ユーザがこれらのトレ
ードオフのどちらかを選択することを可能にする。ま
た、画像品質に影響する印刷の間に、いくつかの因子を
制御することをプリンタに可能にさせる。因子には、 1)ドット位置につき媒体上に置かれるインク量 2)インクが置かれる速度 3)画像を完成させるのに必要なパスの数、が含まれ
る。複数帯にインク滴を置くことを可能にするのに異な
る印刷モードを提供することは、ノズルの欠陥を隠すの
に役立つ。また、異なる印刷モードは、媒体の種類に依
存して使用される。
【0080】1パスモードの操作は、高スループットの
ため普通紙で使用される。1パスモードは、ドットの所
与の行に噴射されるべきすべてのドットが、プリントヘ
ッドの1つの帯の媒体上に置かれるものであり、印刷媒
体は次の帯の位置に前進する。
【0081】2パスの印刷モードは、帯あたり利用可能
なドットの所与の行について利用可能なドットの半分
(1/2)がプリントヘッドの各パスに印刷される印刷
パターンであるので、所与の行について印刷を完了する
のに2パスが必要である。通常、各パスは帯領域にドッ
トの半分を印刷する。同様に、4パスモードは所与の行
についてドットの4分の1がプリントヘッドの各パスで
印刷される印刷パターンであり、8パスモードは所与の
行についてドットの8分の1がプリントヘッドの各パス
で印刷される印刷パターンである。複数パスのサーマル
・インクジェット印刷は、例えば、米国特許第4963882
号の「Printing of Pixel Locations byan Ink Jet Pri
nter Using Multiple Nozzeles for Each Pixel or Pix
el Row」、第4965593号の「Print Quality of Dot Prin
ters」、第5555006号の「InkjetPrinting: Mask-rotati
on-only at Page Extremes; Multipass Modes for Qual
ity and Throughput on Plastic Media」、米国特許出
願第08/810747号(1997年3月4日出願)の「Bidir
ectional Color Printmodes with SemistaggaredSwaths
to Minimize Hue Shifts and Other Artifacts」、第0
8/814949号(1997年3月10日出願)の「Random P
rintmasks in a Multilevel Inkjet Printer」、第08/8
11875号(1997年3月4日出願)の「Bi-directiona
l Color Printing Using Multipass Printmodes with S
wath-aligned Inkjet Printheads」、第08/811788号
(1997年3月4日出願)の「High Resolution Inkj
et Printing Using Color Drop Placement on Every Pi
xel Row During a Single Pass」、第08/810467号(1
997年3月4日)の「Dynamic Multi-pass Print Mod
eCorrections to Compensate for Malfunctioning Inkj
et Nozzles」に記述されており、ここで参照により取り
入れる。
【0082】それぞれのノズル区分を印刷するのに使用
されるパターンは、「印刷モードマスク」または「印刷
マスク」として知られ、単に「マスク」ともいう。用語
「印刷モード」は、より一般的であり、繰り返されるシ
ーケンスで使用される1つのマスクの記述(または、い
くつかのマスク)、「全面的な密度」に届くのに必要な
パスの数および「全面的な密度」により規定されるピク
セルあたりのドット数を通常包含する。
【0083】印刷マスクはバイナリのパターンであり、
どのインク滴が所与のパスで印刷されるかを正確に判断
する。言い方を変えると、どのパスが各ピクセルを印刷
するのに使用されるかを判断する。ある数のパスの印刷
モードでは、各パスは、印刷されるべき全インク滴のう
ち、パス数の逆数にほぼ等しい一部分を印刷する。こう
して、印刷マスクは、それぞれのピクセル位置(すなわ
ち、媒体上のそれぞれの行番号および列番号)を印刷す
るのに使用されるパスとノズルの両方を定める。印刷マ
スクを、望ましくない目に見える印刷のアーティファク
トを減らすやり方で、パス間で使用されるノズルを「混
成(mixed-up)」するのに使用することができる。
【0084】本発明の複数滴/複数パスの複合(hybrid)
印刷は、媒体上の複数滴の併合および複数パス印刷の最
良の特徴を組み合わせる。ハイライトおよび明るい中間
調の領域は、従来の複数滴の印刷と同じように印刷され
る(所与のプリントヘッドからの複数滴のドットが、そ
れぞれのピクセルに1度だけ通電される)。飽和した領
域およびより暗い中間調は、所与のプリントヘッドから
の第2の複数滴のドットを、異なるパスのピクセルに印
刷することにより形成される。
【0085】図23は1〜4の複数滴の滴が、2つのパ
スのそれぞれに置かれる時の、光学濃度およびドットで
満たされる空白の割合がどのように変化するかを示す。
1ピクセルにつき全部で8個の滴が、高い光学濃度を与
えるのに必要とされる。すべての空白は、パス1に置か
れる最初の4個の滴で満たされる。
【0086】8レベル、2パスについて、複数滴印刷対
複数滴/複数パスの複合印刷の比較を表4に示す。
【0087】
【表4】
【0088】上記に述べたように、本発明によると、デ
ータ入力はプリンタにより受け取られる。印刷媒体上の
ドット位置を示すドットデータは、データ入力から生成
される。プリントヘッドにパルスが与えられると、プリ
ントヘッド上に置かれたノズルを通して噴出されるイン
クを生じさせる。ドットを生成するのに使用されるパル
スは、噴射パルス列から選択される。噴射パルス列の噴
射パルスは、ピクセル周波数より高い周波数で繰り返
す。使用する異なる噴射パルスの数を選択することで、
印刷媒体上のピクセルに置かれるべき滴数を決定する。
【0089】本発明の複数滴/複数パスの複合印刷モー
ドの発明が、8レベル、4パスの複数滴/複数パスの複
合印刷モードについて以下にさらに例示され、当該技術
分野の当業者は、本発明が、任意の数のパスおよび他の
レベル(すなわち、ピクセルあたりの媒体上の複数併合
の滴の数)にも適用できることを理解するであろう。
【0090】以下の表5は、8レベル、4パスの複数滴
/複数パスの複合印刷モードを実現するのに使用される
レベルマップを表す。表5は、どのくらいのインク滴レ
ベルが、1パスあたり印刷されるかを定める。グループ
AからDは、ピクセルの4グループであり、8x8印刷
マスクの位置に対応する。一般に、グループはそれぞれ
のパスについて定められ、それぞれのグループはそれぞ
れのパスについて定められたレベル値をもつ。列の見出
しP1〜P4は、4パスの印刷モードにおけるパスのそ
れぞれを表す。この特定の例において、所与のプリント
ヘッドからの1〜4個の滴が、1パス上の1ピクセルに
置かれ、追加の1〜4個の滴が、異なるパスの同じピク
セルに置かれる。
【0091】
【表5】
【0092】以下の表6に示すのは、対応する8x8の
空間分散マトリクスである。このマトリクスは、パスと
同じ数だけのグループを持つ。
【0093】
【表6】
【0094】本発明の複数滴および複数パスの複合印刷
は、媒体上の複数滴併合の印刷の最良の側面と、複数パ
ス印刷の最良の側面を組み合わせる。複数滴の印刷で
は、個々の滴が媒体上で併合し、個々の滴の合成滴を形
成する。この印刷方法は、高品質の画像を作成するのに
効率的な方法である。ハイライト領域は、1ドットを形
成する複数の1滴を使用することにより、形成される。
個々の滴はほぼ不可視であり、低い粒状性をもつハイラ
イトを形成するのに使用することができる。画像の密度
が増すにつれ、複数滴のドットは、媒体上で併合する2
またはそれ以上の滴で形成される。所与のパスの媒体上
で滴が一緒に併合することを可能にすることにより、空
白は以前のアプローチに比べ効率的に覆われる。本発明
の複数滴および複数パスの複合印刷では、媒体上の複数
滴の併合の印刷の利点が、スループットを失うことなく
光学濃度が増やされる間保有され、一方で低減されたイ
ンク噴出周波数での印刷を可能にする。さらに複数パス
を、エラーを隠すのに、さらにインク/媒体の相互作用
を改善するのに使用することができる。
【0095】本発明の実施形態を図示して説明してきた
が、当業者には、本発明のその広範な側面から逸脱する
ことなく変更および修正を行い得ることが明らかであ
る。
【0096】本発明は例として次の実施態様を含む。 (1)1つのプリントヘッド(79)の帯の幅を定めるイン
ク噴出要素(96)の配列をキャリッジ(16)に搭載し、最初
に、媒体前進方向に垂直なキャリッジ走査軸に沿ってキ
ャリッジを動かし、媒体表面の帯領域をインク噴出要素
の配列の経路が定めるようにし、前記最初に動かすステ
ップの間にインク噴出要素を通電し、それにより媒体上
の予め定められた個々のピクセル位置で予め定められた
数の最初のインク小滴を媒体表面上に噴出させ、その後
に、キャリッジ走査軸に沿ってキャリッジを動かし、前
記その後に動かすステップの間にインク噴出要素を通電
し、それにより媒体上の予め定められた個々のピクセル
位置で予め定められた数の後続のインク小滴を媒体表面
上に噴出させ、媒体に衝突してインク小滴が併合するま
で、前記最初のインク小滴および後続のインク小滴の数
を維持することを含む媒体表面に印刷する方法。
【0097】(2)基本インク噴出周波数を定める予め
定められた速度および予め定められたピクセル解像度を
持つ走査キャリッジを提供し、走査キャリッジに1つの
色のインク噴出要素の配列を搭載してインク小滴を噴出
させ、最初に、前記基本周波数に等しいまたは前記基本
周波数より大きいバースト周波数でインク噴出要素を通
電する間に、キャリッジ走査軸に沿ってキャリッジを動
かすことにより媒体表面上にインク噴出要素を動かし、
それにより予め定められた個々のピクセル位置で予め定
められた数の最初のインク小滴を媒体表面上にバースト
周波数でインク噴出要素から噴出させ、その後に、バー
スト周波数でインク噴出要素を通電する間に、キャリッ
ジ走査軸に沿ってキャリッジを動かすことにより媒体表
面上にインク噴出要素を動かし、それにより予め定めら
れた個々のピクセル位置で予め定められた数の後続のイ
ンク小滴を媒体表面上にバースト周波数でインク噴出要
素から噴出させ、媒体に衝突してインク小滴が併合する
まで、実質的に分離された小滴として最初の動かすステ
ップおよびその後の動かすステップで噴出された最初の
インク小滴および後続のインク小滴の予め定められた数
を維持することを含む印刷する方法。
【0098】(3)前記最初の動かすステップおよびそ
の後の動かすステップが、合計して2パスから4パスで
ある上記(1)または(2)に記載の媒体表面に印刷す
る方法。 (4)前記最初の動かすステップおよびその後の動かす
ステップが、合計して4パスから8パスである上記
(1)または(2)に記載の媒体表面に印刷する方法。 (5)前記その後の動かすステップの前に、媒体が媒体
前進方向に前進する上記(1)または(2)に記載の媒
体表面に印刷する方法。
【0099】(6)前記最初の通電するステップおよび
その後の通電するステップが、最初のインク小滴の数お
よび後続のインク小滴の数をゼロから4個の範囲で生じ
させることを含む上記(1)または(2)に記載の媒体
表面に印刷する方法。 (7)前記最初の通電するステップおよびその後の通電
するステップが、最初のインク小滴の数および後続のイ
ンク小滴の数をゼロから8個の範囲で生じさせることを
含む上記(1)または(2)に記載の媒体表面に印刷す
る方法。 (8)前記最初の通電するステップが、最初のインク小
滴を20kHzより大きい周波数で噴出させることを含
む上記(1)または(2)に記載の媒体表面に印刷する
方法。 (9)前記最初の通電するステップが、最初のインク小
滴を35kHzより大きい周波数で噴出させることを含
む上記(1)または(2)に記載の媒体表面に印刷する
方法。 (10)前記最初の通電するステップが、最初のインク
小滴を50kHzより大きい周波数で噴出させることを
含む上記(1)または(2)に記載の媒体表面に印刷す
る方法。
【0100】
【発明の効果】この発明によれば、媒体上の複数滴の併
合の印刷および複数パス印刷の最良の側面を組み合わせ
た複数滴および複数パスの複合印刷により、良い階調ス
ケールを達成し、写真品質の画像を作成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を内蔵するインクジェットプリンタのあ
る実施形態の透視図。
【図2】1つのプリントカートリッジの上面透視図。
【図3】1つのプリントカートリッジの下面透視図。
【図4】簡略化されたプリントヘッドアセンブリの裏側
の透視概念図。
【図5】インク噴出チェンバ、ヒーターインク噴出要素
および基板の縁に対して開口部の関係を示すTABヘッ
ドアセンブリの一部を部分的に切り取った図。
【図6】プリントヘッドのインク噴出チェンバへのイン
クの流れを示すプリントヘッドアセンブリの断面図。
【図7】2つのインク噴出チェンバと、関連するバリア
構造およびインク噴出要素を示すプリントヘッドの拡大
された一部の平面図。
【図8】バリア層およびノズル部材の厚さを示す図7の
プリントヘッドアセンブリの断面図。
【図9】プリントヘッドの走査方向に垂直な配列の長い
軸で、プリントヘッドのプリミティブの配置、関連する
インク噴出要素およびノズルを表す平面図。
【図10】プリントヘッドの走査方向に垂直な配列で、
直線のノズルをもつプリントヘッドのノズルの配列の平
面図。
【図11】関連するインク噴出要素のアドレス選択線、
プリミティブ線および接地線の拡大された概念図。
【図12】図11の1つのインク噴出要素および関連す
るアドレス線、駆動トランジスタ、プリミティブ線およ
び接地線の概念図。
【図13】アドレス選択およびプリミティブ選択線を設
定するためのタイミングを示す図。
【図14】プリンタキャリッジが左から右に動くときの
アドレス選択線の噴出順序を示す図。
【図15】1列すなわち1ピクセルあたり4滴および8
滴についてのサブ列を示す図。
【図16】本発明のプリントヘッドの構造が印刷品質を
どのくらい改良することができたかを示す図。
【図17】本発明のプリントヘッド構造により、高周波
バーストが滴量をどのくらい変調することができるかを
示す図。
【図18】1パスの印刷、および滴が別個のパスに置か
れる複数パスの印刷で、複数滴を置いてドットの被覆範
囲を作る際の違いを示す図。
【図19】印刷モードのみが変化し、同じプリントヘッ
ドおよび媒体を使用して、1〜4個の滴を用いた場合の
複数滴対1滴の複数パスの印刷を示す図。
【図20】複数パス印刷に比べ複数滴印刷の方がより効
率的にドットの直径が増加することを示す図。
【図21】ドットを形成する媒体上の1〜8滴の併合に
より形成される複数滴の直径を示す図。
【図22】2つの異なるインクシステムの1〜8滴から
増加するドットの大きさを示す図。
【図23】1〜4の複数滴の滴が2パスのそれぞれに置
かれる時、光学濃度およびドットで満たされる空白の割
合が、2パスの印刷モードでどのように変化するかを示
す図。
【符号の説明】
16 キャリッジ 79 プリントヘッド 80 ノズル部材 94 インク噴出チェンバ 96 インク噴出要素
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ポール・イー・ハンター アメリカ合衆国92128カリフォルニア州サ ン・ディエゴ、フロンドソ・ドライブ 17386 (72)発明者 ジェームズ・エー・フェイン アメリカ合衆国92127カリフォルニア州サ ン・ディエゴ、タートルバック・レーン 11366

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1つのプリントヘッドの帯の幅を定めるイ
    ンク噴出要素の配列をキャリッジに搭載し、 最初に、媒体前進方向に垂直なキャリッジ走査軸に沿っ
    てキャリッジを動かし、インク噴出要素の配列の経路が
    媒体表面上の帯領域を定めるようにし、 前記最初に動かすステップの間にインク噴出要素を通電
    し、それにより媒体上の予め定められた個々のピクセル
    位置で予め定められた数の最初のインク小滴を媒体表面
    上に噴出させ、 その後に、キャリッジ走査軸に沿ってキャリッジを動か
    し、 前記その後に動かすステップの間にインク噴出要素を通
    電し、それにより媒体上の予め定められた個々のピクセ
    ル位置で予め定められた数の後続のインク小滴を媒体表
    面上に噴出させ、 媒体に衝突してインク小滴が併合するまで、前記最初の
    インク小滴および後続のインク小滴を実質的に分離され
    た小滴として維持することを含む媒体表面に印刷する方
    法。
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CN103796024B (zh) * 2014-01-17 2017-05-03 西安空间无线电技术研究所 一种基于信息隐藏的多路图像同时传输方法

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