JP4299902B2 - 媒体表面に印刷する方法 - Google Patents

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェットプリンタに関し、より具体的にはカラーインクジェットプリンタで写真品質の画像を生成するための装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリンタ、大きなフォーマット・プロッター/プリンタ、ファクシミリ装置および複写機のようなサーマル・インクジェットハードコピー装置は、広く受け入れられている。これらのハードコピー装置は、W.J.LloydおよびH.T.Taubによる「Output Hardcopy Devices」の13章「Ink Jet Devices」(R.C. DurbeckおよびS. Sherr編集、サンディエゴ、アカデミック出版、1988年)および米国特許番号第4490728号および第4313684号に記述されている。この技術の基本は、ヒューレット・パッカード・ジャーナルのいくつかの版[Vol.36,No.5(1985年5月)、Vol.39,No.4(1988年8月)、Vol.39,No.5(1988年10月)、Vol.43,No.4(1992年8月)、Vol.43,No.6(1992年12月)およびVol.45,No.1(1994年2月)]の多様な記事の中で詳しく開示されており、ここで参照により取り入れる。インクジェットのハードコピー装置は、高品質印刷を生成し、小型で携帯可能であり、インクだけが紙を打つので速くて静かに印刷する。
【0003】
インクジェットプリンタは、印刷媒体について定義された配列(アレイ)の特定の位置に、個々のドットのパターンを印刷することにより印刷される画像を形成する。その場所は、直線の配列の小さなドットとして視覚化される。その場所を、「ドット位置」、「ドット場所」または「ピクセル」ともいう。このように、印刷操作は、インクのドットによるドット位置のパターンの充填とみなすことができる。
【0004】
インクジェットハードコピー装置は、印刷媒体上にインクの非常に小さい滴を噴出することによりドットを印刷し、典型的にはそれぞれがインク噴出ノズルをもつ1または複数のプリントヘッドを支持する可動キャリッジを含む。キャリッジは印刷媒体の表面を横断し、マイクロコンピュータまたは他のコントローラのコマンドに従って、ノズルが適切な時にインクの滴を噴出するよう制御される。この場合、インクの滴の付着のタイミングは、印刷されている画像のピクセルのパターンに対応するよう意図される。
【0005】
典型的なインクジェット・プリントヘッド(すなわちシリコン基板、基板上に作られた構造および基板への接続)は、液体インク(すなわち溶媒に分散された溶解した着色料または顔料)を使用する。プリントヘッドは、インク貯蔵槽から液体インクを受け取るインク噴出チェンバの配列を組み込んでいるプリントヘッド基板に取り付けられた精密に形成された穴、すなわちノズルの配列をもつ。それぞれのチェンバはノズルに対向して置かれているので、インクはチェンバとノズルの間に集まることができる。インクの小滴の噴出は、通常マイクロプロセッサの制御下にあり、マイクロプロセッサの信号は、電気的な追跡によりインク噴出要素に伝達される。電気的な印刷パルスがインク噴出要素を起動させるとき、インク噴出要素の隣のインクの小さな部分が蒸発し、インク滴をプリントヘッドから噴出させる。適切に配列されたノズルは、ドットマトリクスパターンを形成する。それぞれのノズル動作を適切に順序づけることにより、プリントヘッドが紙を通過して動くにつれて、紙に文字または画像が印刷される。
【0006】
ノズルを備えるインクカートリッジは、印刷される媒体の幅を横切って繰り返し動かされる。媒体を横切るこの動きの増加分(インクリメント)の指定された数のそれぞれで、ノズルのそれぞれは、制御マイクロプロセッサのプログラム出力に従って、インクを噴出したり、またはインクの噴出を抑えたりする。媒体を横切る動きが完了するたびに、インクカートリッジの1列に配列されたノズルの数に、ノズルの中心間の距離を乗じたのとほぼ同じ広さの帯を印刷することができる。それぞれのこのような移動すなわち帯が完了した後で、媒体は帯の幅だけ前方に動かされ、インクカートリッジは次の帯を始める。信号の適切な選択およびタイミングにより、所望の印刷が媒体上に得られる。
【0007】
インクジェット・プリントヘッドでは、インクは、プリントヘッドに一体となっているインク貯蔵槽から、またはプリントヘッドと貯蔵槽を接続する管を介してプリントヘッドにインクを供給する「軸から離れた(off-axis)」貯蔵槽から供給される。その後、基板の底の中央に形成された伸長された穴(「センター供給」)、または基板の外縁の周り(「エッジ供給」)のどちらかを介して、インクは多様なインク噴出チェンバに供給される。「センター供給」では、インクは、基板の中央の溝穴(スロット)を介して基板とノズル部材の間のバリア層に形成された中央多岐管(マニホールド)へと流れ、それから複数のインクチャネルに流れ、最後に多様なインク噴出チェンバへと流れる。「エッジ供給」では、インク貯蔵槽からのインクは、基板の外縁の周りをインクチャネルへと流れ、最後にインク噴出チェンバへと流れる。「センター供給」または「エッジ供給」のどちらにおいても、インク貯蔵槽および多岐管からの流れの経路は、インク噴出チェンバへのインクの流れについて本質的に制約を与える。
【0008】
一般にカラーインクジェットのハードコピー装置は、通常2個から4個の複数のプリントカートリッジを使用し、これらはプリンタキャリッジに搭載され、カラーの全スペクトルを生成する。4個のカートリッジをもつプリンタでは、それぞれのプリントカートリッジが異なるカラーインクを含むことができ、通常はシアン、マゼンタ、黄および黒の基本色が使われる。2個のカートリッジをもつプリンタでは、1つのカートリッジは黒インクを含み、他のカートリッジはシアン、マゼンタおよび黄のインクの基本色を含む3つに仕切られたカートリッジである。または代替的に、2つの2重に仕切られたカートリッジを使用して4色のインクを含むようにすることもできる。さらに、2つの3つに仕切られたカートリッジを使用して、6つの基本色のインク、たとえば黒、シアン、マゼンタ、黄、明るいシアンおよび明るいマゼンタを含むこともできる。さらに、使用されるべき異なる基本色の数に依存して他の組合せを使用することができる。
【0009】
基本色は、ドット位置に必要な色の滴を付着させることにより、媒体上に生成され、二次的または影付けされる(shaded)色は、同じまたは隣接するドット位置に異なる基本色のインクの複数の滴を付着させることにより形成され、2またはそれ以上の基本色を重ねることは、十分確立された光学の原則に従って二次的な色を生成する。
【0010】
カラー印刷では、プリントカートリッジのそれぞれにより生成される多様な色づけされたドットが選択的に重ね合わされ、実質的に可視スペクトルの任意の色から成る鮮明な画像を作る。異なるプリントカートリッジにより提供される2またはそれ以上の色の混合を必要とする色をもつ1つのドットを紙上に作るため、カートリッジのそれぞれのノズルプレートは、1つのカートリッジの選択されたノズルから噴出されたドットが別のカートリッジの対応するノズルから噴出されたドットに重なり合うよう、正確に位置合わせされなければならない。
【0011】
インクジェット装置から生成された印刷品質は、そのインク噴出要素の信頼性に依存する。複数パスの印刷モードは、故障しているインク噴出要素の印刷品質への影響を部分的に緩和することができる。印刷モードの概念は、画像のそれぞれの区分で必要な全インクの一部のみをプリントヘッドのそれぞれのパスに置く有効で周知の技術である。そのため、それぞれのパスにおける白いままにされた領域が、1または複数の後のパスで満たされる。これは、任意の所与の時にページ上にある液体の量を下げることにより、にじみ、固まりおよびしわを制御する傾向がある。
【0012】
それぞれのパスで使用される固有の部分的なインクパターン、およびこれらの異なるパターンが、1つの完全なインクで書かれた画像になる方法は、「印刷モード」として知られている。印刷モードは、速度および画像品質の間のトレードオフを可能にする。例えば、プリンタのドラフトモードは、読むことができるテキストをできるだけ高速にユーザに提供する。プレゼンテーション(ベストモードとしても知られる)は、遅いが最高の画像品質を作り出す。ノーマルモードは、ドラフトおよびプレゼンテーションモードの間の折衷である。印刷モードは、ユーザがこれらのトレードオフの間で選択することを可能にする。また、プリンタが、画像品質に印刷が影響を及ぼすいくつかの因子を印刷中に制御することを可能にする。すなわち、因子には、
1)ドット位置につき媒体上に置かれるインク量
2)インクが置かれる速度
3)画像を完成するのに必要なパスの数、が含まれる。複数の帯にインク滴を置くことを可能にする異なる印刷モードを提供することは、ノズルの欠点を隠すのに役立つ。また異なる印刷モードは、媒体の種類に依存して使用される。
【0013】
1パスモードの操作が、普通紙についてスループットを増やすのに使用される。別の紙でこのモードを使用することは、コート紙ではドットが大きすぎ、ポリエステルの媒体上ではインクの固まりという結果になる。1パスモードは、ドットの所与の行に噴射されるべきすべてのドットが、プリントヘッドの1つの帯で媒体上に置かれるものであり、その後印刷媒体は次の帯の位置まで進まされる。
【0014】
2パスの印刷モードは、帯あたり使用可能なドットの所与の行について、使用可能なドットの半分(1/2)がプリントヘッドの各パスで印刷される印刷パターンであるので、所与の行の印刷を完了するのに2パスが必要である。
【0015】
同様に、4パスモードは所与の行についてドットの4分の1がプリントヘッドの各パスで印刷される印刷パターンであり、8パスモードは所与の行についてドットの8分の1がプリントヘッドの各パスで印刷される印刷パターンである。複数パスのサーマル・インクジェット印刷は、例えば、米国特許番号第4963882号および第4965593号に記述されている。一般に、不所望の目に見えるアーティファクト(artifact)の印刷を減らすようなやり方でプリンタのスループットを最大にするため、印刷を完成するのに完全な帯領域につき最小限のパス数を使用するのが望ましい。
【0016】
良い階調スケールを達成する能力は、写真の画像品質を達成させることに対して非常に重要である。階調スケールのハイライト領域では、ほぼ不可視のドットおよび粒状性の欠如が必要とされる。ソリッド・フィルの領域(solid fill:均質な充填)は、純色、高い光学濃度および空白でないことを必要とする。また、所与のプリントヘッドからの複数の滴をピクセルに置く能力は、この写真の画像品質を達成することに対し本質的なものである。画像システムの他の重要な属性は、高いスループットである。
【0017】
上記述べた複数パス印刷のような以前の方法は、所与のプリントヘッドからの複数の滴をピクセルに置くが、これは別個のパス上で行われる。このアプローチの不利な点は、以下の通りである。
(1)別個のパスが、所与のプリントヘッドから1ピクセルへ置かれるそれぞれの滴について必要とされるので、スループットが損なわれる。
(2)高密度領域の印刷では、すべてのパスのすべてのピクセルに滴が置かれ、画像品質を劣化するドットの固まりをもたらす。
(3)空白を満たすのに(これは、複数滴が別個のパスのピクセルに置かれる時に困難である)、わずかな滴の配置の様々な形態が必要である階調スケールの中間調領域では、空白を覆うのが非効率的である。
【0018】
良い階調スケールを達成するための他の解決方法は、6個のインク印刷システムを使用することである。このアプローチは、黒インク、黄インク、明るいシアンのインク、暗いシアンのインク、明るいマゼンタのインクおよび暗いマゼンタのインクを使用する。良い画像品質は、黄、明るいシアンおよび明るいマゼンタのインクだけを使用することによりハイライト領域で達成される。黒、暗いシアンおよび暗いマゼンタのインクは、画像のより飽和した領域で使用される。このシステムの不利な点は、
(1)6個のインク・システムを持つ複雑さ(より多くのインク、より複雑なカラーマップおよび製品のコストと大きさがかかる)
(2)暗いシアンおよび暗いマゼンタ(これらは非常によく見える)が最初に使用されると、劣化した画像品質が階調スケールで観察される、ことである。
【0019】
異なるドットの大きさを形成する他のアプローチは、同じプリントヘッド上で複数の滴量を使用することである(米国特許番号第4746935号を参照)。このアプローチの一番不利な点は、コストおよび複雑さを増す複数の滴発生器が必要なことである。
【0020】
上記に記述した方法および装置を使用しても、従来のハロゲン化銀写真術により生成されるものと同等の正確な階調を持つ鮮明で生き生きとした画像の作成は達成されていない。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
デジタル画像を生成するデジタルカメラおよび従来の写真をパーソナルコンピュータに入力するスキャナの使用の増加のために、これらの画像から写真品質の印刷を生成することができるプリンタについて、急速に需要が増してきている。したがって、写真品質の印刷を生成することができるプリンタの必要性が存在する。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明の複数滴および複数パスの複合印刷は、媒体上の複数滴の併合の印刷および複数パス印刷の最良の側面を組み合わせる。複数滴印刷では、個々の滴が媒体上で併合し、個々の滴の合成滴を形成する。この印刷方法は、高品質画像を作成するのに効率的な方法である。ハイライト領域は、1ドットを形成する複数の1滴を使用することにより形成される。個々の滴はほぼ不可視であり、低い粒状性をもつハイライトを形成するのに使用されることができる。画像の密度が増加するにつれ、複数滴のドットは、媒体上で併合する2またはそれ以上の滴で形成される。所与のパスの媒体上で滴を一緒に併合することを可能にすることにより、空白が以前のアプローチに比べより効率的に覆われる。本発明の複数滴および複数パスの複合印刷では、媒体上の複数滴の併合の印刷の利点が保有され、光学濃度はスループットを失うことなく増やされ、低減されたインク噴出周波数での印刷を可能にする。さらに、エラーを隠し、インク/媒体の相互作用を改善するのに、複数パスを使用することができる。
【0023】
本発明の媒体の印刷方法は、1つのプリントヘッドのインク噴出要素の配列をキャリッジに搭載することを含む。この場合、インク噴出要素の配列は、帯の幅を定める。最初に、媒体前進方向に垂直なキャリッジ走査軸に沿ってキャリッジを動かすので、インク噴出要素の配列の経路が、媒体表面の帯領域を定める。前記最初の動かすステップの間にインク噴出要素を最初に通電し、これにより媒体上の予め定められた個々のピクセル位置で最初のインク小滴の予め定められた数を媒体表面上に噴出させる。その後に、キャリッジ走査軸に沿ってキャリッジを動かし、前記その後の動かすステップの間にインク噴出要素を通電し、これにより媒体上の予め定められた個々のピクセル位置でインク小滴の予め定められた数を媒体表面上に噴出させる。インク滴が媒体に衝突して併合するまで、噴出された最初のインク滴およびその後のインク滴の数を実質的に分離された滴として維持しつつ、上記ステップが実行される。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明は、外部のインク源を持つ「軸から離れた」プリンタ環境について以下に記述するが、また本発明は、プリントカートリッジと一体となっているインク貯蔵槽を持つインクジェット・プリントカートリッジを使用するインクジェットプリンタについても有効であることは明らかである。
【0025】
図1は、カバーが取り除かれた、本発明を利用するのに適切なインクジェットプリンタ10の1つの実施形態の透視図である。一般にプリンタ10はトレイ12を備え、まだ使用されていない紙を保持する。印刷操作が起動されるとき、トレイ12Aから1枚の紙がシートフィーダを使用してプリンタ10に供給され、U方向に引き込まれ、トレイ12Bに向かって反対方向に進ませられる。紙は、印刷ゾーン14で停止され、走査キャリッジ16(1または複数の印刷カートリッジ18を支持する)が紙を横切って走査し、紙上にインクの帯を印刷する。キャリッジがどちらかの方向に走査している間に、印刷を行うことができる。これを、双方向印刷と呼ぶ。1つの走査または複数の走査の後、紙は従来のステップモータおよび供給ローラを使用して、印刷ゾーン14内の次の位置へとインクリメンタル的に動かされる。キャリッジ16は再び紙を横切って走査し、インクの次の帯を印刷する。紙への印刷が完了すると、その紙はトレイ12B上の位置に送られ、その位置に保持され、インクを確実に乾かし、それから解放される。
【0026】
キャリッジ16の走査機構は、従来のものであることができ、一般にスライドロッド22(キャリッジ16はこれに沿ってスライドする)と、電気信号をプリンタのマイクロプロセッサからキャリッジ16およびプリントカートリッジ18に伝達するためのフレキシブル回路(図1には示されていない)と、キャリッジ16を精密に位置付けるためキャリッジ16の光検出器により光学的に検出されるコードストリップ24と、を備える。従来のドライブベルトおよびプーリー(pulley)の仕組みを使用するキャリッジ16に接続されるステップモータ(示されていない)が、印刷ゾーン14を横切ってキャリッジ16を移動させるのに使用される。
【0027】
インクジェットプリンタ10の特徴はインク配達システムを備え、交換可能なインク供給カートリッジ31、32、33および34を含む軸から離れたインク供給ステーション30から、プリントカートリッジ18および最終的にはプリントヘッドのインク噴出チェンバにインクを提供する。インク供給カートリッジ31〜34は、加圧することもでき、または大気圧に保つこともできる。カラープリンタでは、別個のインク供給カートリッジ(黒のインク、黄のインク、マゼンタのインクおよびシアンのインク)が通常存在する。4個の管36は、4個の交換可能なインク供給カートリッジ31〜34からプリントカートリッジ18にインクを運ぶ。
【0028】
図2および図3を参照すると、プリントヘッド基板88上の電極87(示されていない)につながっている接点パッド86を備えるフレキシブルテープ80は、プリントカートリッジ18に固定されている。これらの接点パッド86は、キャリッジ16上の電極(示されていない)に位置合わせされて電気的に接触する。集積回路のチップすなわち記憶要素78は、ノズルの軌道およびプリントカートリッジ18の滴の量というようなあるパラメータに関して、プリンタへのフィードバックを提供する。テープ80はノズル配列すなわちノズル部材79を持ち、これはテープ80を貫いてレーザで削られた2つのノズル列82から成る。インク充填穴は、プリントカートリッジ18をインクで最初に満たすのに使用される。ストッパー(示されていない)は、最初の充填の後、インク充填穴81を永久に封じるためのものである。
【0029】
プリントカートリッジ18内の調整弁(示されていない)は、プリントカートリッジ18の内部のインクチェンバへの入口の穴を開けたり閉めたりすることにより、圧力を調整する。調整弁が開いているとき、中空針60は、カートリッジ18の内部のインクチェンバ(示されていない)および「軸から離れた」インク供給源と、流体で連絡している。プリンタ10で使用中のとき、プリントカートリッジ18は「キャリッジから離れた」インク供給源31〜34と流体で連絡している。これらインク供給源31〜34は、インク供給ステーション30に取り外し可能であるよう搭載されている。
【0030】
図3および図4を参照すると、プリントヘッドアセンブリ83は、レーザで削られて形成されたノズル82を備えるノズル部材配列79をもつフレキシブル・ポリマー・テープ80であるのが好ましい。導線84は、テープ80の裏に形成され、キャリッジ16上の電気的な接点を接続するため、接点パッド86が終端となる。導線84の他の終端は、基板88の電極87に接合され、基板88上には多様なインク噴出チェンバおよびインク噴出要素が形成される。インク噴出要素は、ヒーターインク噴出要素または圧電素子であることができる。
【0031】
デマルチプレクサ(示されていない)が基板88に形成され、電極87に加えられる入力の多重化信号を多重分離し、アドレス信号およびプリミティブ信号を多様なインク噴出要素96に分配して必要な接点パッド86の数を減らすことができる。入力の多重化信号は、アドレス線およびプリミティブ噴射(firing)信号を含む。デマルチプレクサは、インク噴出要素96より少ない接点パッド86、つまりより少ない電極87の使用を可能にする。デマルチプレクサは、電極87に加えられる符号化された信号を復号するため、任意のデコーダであることができる。デマルチプレクサは、電極87に接続される入力リード(簡単のために示されていない)を持ち、多様なインク噴出要素96に接続される出力リード(示されていない)を持つ。デマルチプレクサは、接点パッド86に加えられる入力電気信号を多重分離し、多様なインク噴出要素96を選択的に通電し、ノズル配列79が印刷ゾーンを横切って走査するとき、ノズル82からインクの小滴を噴出させる。多重化に関するさらなる詳細は、米国特許第5541269号、「Printhead with Reduced Interconnections to a Printer」(1996年7月30日発行)で与えられており、ここで参照により取り入れる。
【0032】
多重化されたアドレス信号およびプリミティブ信号に比べ、より複雑な入力データ信号を復号するため、また必要な接点パッド86の数をより減らすため、デマルチプレクサの代わりに、CMOS技術を使用する集積回路の論理回路を基板上に置くことが好ましい。入力データ信号は、アドレス線およびプリミティブ噴射信号に復号され、信号処理の速度を増す。
【0033】
また従来の写真平板技術を使用して基板88の表面に形成されるのは、バリア層104であり、これはフォトレジストまたは何らかの別のポリマー層であることができ、ここにインク噴出チェンバ94およびインクチャネル132が形成される。
【0034】
図5は、基板構造が、薄い接着層106を介してフレキシブル回路80の裏に固定された後の、1つのインク噴出チェンバ94、インク噴出要素96、および錐台の形をした開口部82の拡大図である。基板88の側面縁を、エッジ114として示す。動作中、矢印92により示されるように、インクは、インク貯蔵槽から基板88の側面縁114周りを流れ、インクチャネル132および関連するインク噴出チェンバへと流れる。インク噴出要素96が通電されると、隣接するインクの薄い層が過熱され、インク噴出を引き起こし、結果として開口部82を通ってインクの小滴を噴出させる。インク噴出チェンバ94は、その後毛管作用により再充填される。
【0035】
図6は、プリントカートリッジ18内のインクチェンバ61からインク噴出チェンバ94へのインク92の流れを示す。インク噴出要素96の通電が、関連するノズル82を介してインク小滴101、102を噴出させる。フォトレジストバリア層104は、インクチャネルおよびチェンバを規定し、接着層106は、フレキシブルテープ80をバリア層104に貼りつける。他の接着剤108は、テープ80およびプラスチックのプリントカートリッジの本体110の間の封止(seal、シール)を提供する。
【0036】
プリントヘッドのアセンブリは、米国特許第5278584号のBrian Keefeらによる「Ink Delivery System for an Inkjet Printhead」に記述されているものと同様なものとすることができ、ここで参照により取り入れる。
【0037】
サーマル・インクジェットペンの周波数限界は、ノズルへのインクの流れにおける抵抗により制限される。しかし、インクの流れにおけるいくらかの抵抗は、メニスカス振動を抑えるのに必要であるが、あまりに大きすぎる抵抗は、プリントカートリッジが動作することができる上限の周波数を制限してしまう。入口のチャネルの形状、バリアの厚さ、棚の長さ(すなわちインク噴出要素および基板の縁との間の距離である入口のチャネルの長さ)は、適切な大きさでなければならず、これによりインクチェンバ94へのインクの高速な再充填を可能にし、さらに様々な種類を製造することに対する感度を最小にする。結果として、流体インピーダンスが減り、すべてのノズルについて一層均一な周波数応答をもたらす。流体インピーダンスへの付加的構成要素は、インク噴出チェンバ94への入口である。入口は、ノズル部材80および基板88の間の薄い領域を備え、その高さは、本質的にバリア層104の厚さの関数である。この領域は、その高さが小さいので、高い流体インピーダンスを持つ。
【0038】
解像度および印刷品質を増やすには、プリントヘッドのノズルは、共により近くに置かれなければならない。これは、ヒーターインク噴出要素および関連する開口部の両方が、共により近くに置かれることを必要とする。プリンタのスループットを増やすため、インク噴出要素の噴射周波数を増やされなければならない。高周波でインク噴出要素を噴射するとき、従来のインクチャネルのバリアの設計は、インク噴出チェンバを十分再充填できなくし、または極端な吹き返し(blowback、ブローバック)や破壊的なオーバーシュートを与え、ノズルの外面に水たまりを作るかのどちらかである。また、インク噴出要素の間隔をより近くすると、空間の問題を作り、製造関連事項のために可能なバリアの解決を制限する。
【0039】
図7および図8は、非常に高いドット密度、低量の滴、高速の滴および高周波のインク噴出の印刷が必要とされるときに有利な点であるプリントヘッド構造を示す。しかし、ドットの高密度およびインク噴出の高レートにおける、近傍の噴出チェンバ間の漏話(クロストーク,cross-talk)が、深刻な問題となる。1つの滴の噴出の間、インク噴出要素はインク噴出滴の形でノズル82からインクを移動させる。同時にまた、インクはインクチャネル132へ戻される。このように移動したインクの量は、しばしば「吹き返し量(blowback volume)」と言われる。吹き返し量に対する噴出された量の割合が、噴出効率の表示である。吹き返し量は、再充填に対し慣性的な障害を表すことに加え、近傍ノズルのメニスカスの移動(転置)を引き起こす。これらの近傍ノズルが噴射されるとき、それらのメニスカスのそのような移動は、名目上平衡した状態から滴量の偏りを引き起こし、印刷されているドットに不均一を生じさせる。図7のプリントヘッドアセンブリ構造で示された本発明の実施例は、そのような漏話の影響を最小にするよう設計されている。
【0040】
インク噴出チェンバ94およびインクチャネル132は、バリア層104に形成されて示される。インクチャネル132は、インク源およびインク噴出チェンバ94の間にインク経路を提供する。インクチャネル132およびインク噴出チェンバ94へのインクの流れは、基板88の側面縁114周りのインクの流れを介し、インクチャネル132へ流れる。インク噴出チェンバ94およびインクチャネル132は、従来の写真平板技術を使用するバリア層104に形成されることもできる。バリア層104は、Vacrel(商標)またはParad(商標)のような任意の高品質なフォトレジストを含むことができる。
【0041】
インク噴出要素96は、シリコン基板88の表面に形成されることもできる。前に述べたように、インク噴出要素96は、周知の圧電ポンプ型インク噴出要素または任意の他の従来のインク噴出要素であることもできる。基板の縁へと広がる「半島」149は、互いにインク噴出チェンバ94の流体性絶縁(アイソレーション)を提供し、漏話を防いでいる。インク噴出チェンバ94のピッチD(以下の表2に示される)は、インク噴出チェンバ94の2列を使用して、1インチあたり600ドット(600dpi)の印刷を提供する。
【0042】
インク噴出要素およびインク噴出チェンバは、図7で本質的に四角であるように示されるが、長方形または円形であることも可能であることが理解されよう。図7および図8で示される多様な要素の寸法の規定を、表1に示す。
【0043】
【表1】
Figure 0004299902
【0044】
表2は、図7および図8のプリントヘッドアセンブリ構造の寸法のいくつかの公称値を、それらの好ましい範囲に加え、リストする。実際の実施例の好ましい範囲および公称値が、使用されるインクの種類、動作温度、印刷速度およびドット密度を含めて、プリントヘッドアセンブリの目的とする動作環境に依存することは、理解されるであろう。
【0045】
【表2】
Figure 0004299902
【0046】
図7、図8および表2は、高速な滴および10ピコリットルより少ない一定の小さい滴量で成功裡に写真品質の画像を印刷するのに使用されるプリントヘッドの設計の特徴および寸法の特性を示す。プリントヘッド構造の設計は、本発明の主要な要素である。フレキシブル回路80の厚さは、インクの配合だけでなく、インクチャネル132、噴出チェンバ94、インク噴出要素96、バリア114の厚さの寸法および設計に整合しなければならない。単にインクチェンバ94の水平寸法F、G、H、I、Jを削減することは、噴出される滴の量を削減させるが、低速の滴噴出を作ってしまう。表3を参照すると、標準の2mil(2ミル、すなわち50.8ミクロン)のフレキシブル回路80および14ミクロンのノズル出口直径は、およそ4.0のC/Iをもつ長いノズルを作る。結果として、滴はおよそ3.5〜7.5メートル/秒の速さで噴出され、これは低すぎる。これらの低速の滴は、ノズルの目詰まり、方向間違いおよび熱の非効率性をもたらす。
【0047】
【表3】
Figure 0004299902
【0048】
表3を参照すると、ノズル部材79の厚さが、インク噴出要素96の大きさ、バリア104の厚さおよび開口部82の出口直径に整合するとき、高周波バーストでインク噴出チェンバ94は小さい滴を噴出することができる。表3に示されるように、ノズル部材79またはフレキシブル回路80の厚さが50.8ミクロンから25.4ミクロンまで減少すると、滴の速度はほぼ2倍になる。25.4ミクロンのフレキシブル回路80またはノズル部材79を使用する驚くべき結果により、丈夫で信頼できる、熱的に効率が良い設計が導かれる。
【0049】
本発明は、以前の印刷システムおよび方法に対していくつかの利点を持つ。15〜60kHZの範囲における高周波バーストで個々の滴の量および速度は、それぞれ、およそ3〜5ピコリットル(pl)、毎秒10メートルを超える速度(m/s)でほぼ一定である。以前のプリントヘッド構造では、インク噴出チェンバ94から噴出された最初の滴は、最も大きくて最も遅い滴であった。最初に噴出された滴の後の連続した滴は、量がかなり低くなった。しかし、平滑なグレーレベルの傾斜(ramp)を作るには、精密に反対の作用を持つのが望ましい。すなわち、より小さくてほぼ不可視の最初の滴に、大きい累積量の連続した滴が続くのが望ましい。さらに低速の滴は、それらがゆるやかなノズルの目詰まりを除くことができず、ノズル部材の表面の水たまりにより容易に間違って方向づけされるので、望ましくない。
【0050】
本発明の他の利点は、インク噴出チェンバおよびインクチャネルの設計が、インク噴出チェンバの高周波のインク再充填を考慮していることである。インク噴出チェンバの再充填の周波数は、15〜60kHzのインク噴出周波数に少なくとも等しくなければならない。
【0051】
本発明の他の利点は、以下の通りである。
(1)高周波における1〜8個の滴のバーストについて、個々の滴は、ほぼ一定の量のままである。これは、高品質画像を形成する際の基本的な条件となる平滑なグレーレベルの傾斜を可能にする。
(2)画像媒体、耐光性、耐水性および乾燥時間目標と互換性の無い(両立しない)インクの粘度および動的な表面張力を必要としない。
(3)1つのより大きい滴を形成するのに、飛行中に併合する複数の滴を必要としない。
(4)個々の滴の間のパルス幅およびタイミングを変化させるのを必要としない。
【0052】
図9および図10を参照すると、プリントヘッドアセンブリのノズル部材79の開口部82およびインク噴出要素96は、一般に2つの主要な列に並べられる。また、192個の開口部82およびインク噴出要素96は、24個のプリミティブを形成する8個の隣接するグループに並べられる。それぞれのインク噴出要素は、アドレス線およびプリミティブ線により一義的に識別されることができる。192個のノズルすべてを使用するとき、紙軸方向の帯の幅は0.320インチである。他の動作モードにおいては、20個のプリミティブで160個のノズルおよび0.267インチの帯幅の使用、16個のプリミティブで128個のノズルおよび0.213インチの帯幅の使用、12個のプリミティブで96個のノズルおよび0.160インチの帯幅の使用が可能である。これらの代替的な動作モードを使用すると、より高い噴出周波数が考慮される。明瞭に理解するため、開口部82、インク噴出要素96およびプリミティブは、従来的に図9に示されるような番号に割り当てられる。ノズル部材79の外面から見て、プリントヘッドアセンブリの右上から開始して左下で終わることにより、結果として奇数番号が1列に配置され、偶数番号は第2の列に配置されることになる。他の番号付けの規則に従うこともできるのは当然であるが、この番号付け方式に関連する開口部82およびインク噴出要素96の噴射順序は、有利な点を持つ。それぞれの列の開口部/インク噴出要素は、ノズル部材の長い方向において1/300インチの間隔をおいて配置されている。一方の列の開口部およびインク噴出要素が、他方の列の開口部/インク噴出要素から、ノズル部材の長い方向において1/600インチだけオフセットされているので、ノズルの両方の列を使用して印刷するとき、1インチあたり600ドット(dpi)の印刷解像度を提供する。
【0053】
いくつかの理由のため、ノズル82のすべてを、同時に通電することができるというわけではない。すなわち、2つの隣接ノズルは、わずかに異なる時間で通電される。目的は、印刷媒体上に印刷されるドットの長方形の配列を得ることである。しかし、2つのノズルのタイミングがずれている場合(通常の遅延によって)には、v*tの配置エラーが生じる。ここで、vは走査速度であり、tは2つの隣接ノズルの噴射間の遅延である。v*tがドット間隔の整数に等しい場合には、「遅い」ノズルの余分な最初のドットを噴射させることにより、それを訂正することができる。しかし、v*tは、通常ドット間隔の或る一部分である。このタイミングの問題を解決するため、いくつかの方法がある。
【0054】
タイミング問題の1つの解決方法は、わずかにプリントヘッドを回転させることである(以下に詳細に記述する)。この構造は、複数のインク噴出要素96が、基板88の縁114にすべて平行であって、縁114から実質的に同じ距離に置かれることを可能にする。従って、棚の長さ、すなわち入口チャネルの長さUは、すべてのインク噴出要素について同じである。これは、すべてのインク噴出チェンバについて再充填時間がおよそ同じであることを意味する。
【0055】
基板88の回転角度ωは、ノズルのジグザグ配置(stagger)で定められる角度ωに等しい。ノズル間隔がDである場合には、角度ωのサイン(sine、正弦)は(v*t)/Dに等しい。カートリッジの回転角度は、角度ωである。ここで、ωはアークサイン(arc sine)(v*t)/Dである。
【0056】
この回転を提供するのに少なくとも2つの方法がある。1つは、プリントカートリッジ18上でチップ(die)88を回転させることである。これは、特別なプリントヘッド組み立てラインを、回転チップを持つカートリッジを製造するのに提供しなければならないという不利な点を持つ。より簡単に実現する方法は、カートリッジ17がキャリッジ16の側面から角度ωだけ回転軸を中心に回転され、適切な角度の向きにカートリッジ17を保持するようキャリッジ16を再構成することにより、全体のカートリッジ18を回転させることである。
【0057】
タイミング問題に対する他の解決は、プリミティブ内の複数のインク噴出チェンバ94間に小さいオフセットすなわちジグザグ配置を提供することである。開口部82(記述したように、一般に2つの主要な列に配置される)は、さらにそれぞれの列およびそれぞれのプリミティブ内に、オフセットすなわちジグザグ配置のパターンで並べられる。インク噴出要素の1行または1列内で、小さいオフセットがインク噴出要素間に与えられる。2つのノズル間のジグザグ配置の距離Dは、v*tに等しい。この小さいオフセットは、プリントヘッドアセンブリが記録媒体を横切って走査しているとき、隣接するインク噴出要素96がわずかに異なる時間で通電されることを可能にする。異なるオフセット位置が、以下に記述するアドレス線のそれぞれについて1つ存在する。このジグザグ配置は、異なる時間でインク噴出要素を通電することにより、噴射インク噴出要素に関連する必要な電流/電力を最小にするのに役立つ。こうして、インク噴出要素は異なる時間で通電されるが、オフセットは、異なるノズルから噴出されたインク滴が、印刷媒体上の同じ水平位置に置かれることを可能にする。しかし、このオフセットすなわちジグザグ配置を用いると、入力チャネルの長さUは、すべてのインク噴出要素について同じなわけではない。これは、すべてのインク噴出チェンバの再充填時間もまた同じでというわけではないことを意味する。
【0058】
上記の方法に関するさらなる詳細は、米国特許出願番号08/608376号(1996年2月28日出願)「Reliable High Performance Drop Generator For an Inkjet Printhead」で与えられ、ここで参照により取り入れる。
【0059】
本発明は、プリンタキャリッジの速度およびドットまたはピクセルの間隔が必要とする基本周波数よりかなり大きいバースト噴出周波数を提供することで、タイミング問題を解決する改良された方法を提供する。以下に詳細に記述するように、媒体上の複数滴の併合の印刷を使用する高品質印刷では、パルスのバーストで噴出された滴のそれぞれが同じ滴量を持つということが非常に重要である。滴のそれぞれについて、この等しい滴量を得るのに最も重要な因子は、噴出チェンバの高速なインクの再充填、および異なるインク噴出チェンバ94のインク再充填速度においてチェンバ対チェンバ間の変動が最小なことである。最小な変動でのこの高速再充填は、ジグザグ配置でなく直線のインク噴出要素/ノズルを持つことで最良に達成することができる。さらに、アドレス線を介した速いサイクル時間のためにジグザグ配置のエラーが非常に小さいので、上記に記述したように基板を回転する必要がない。またこの高い噴射周波数は、ピクセルへの複数滴の配置および噴出時間の調整が、ドット配置エラーについて訂正するのを可能にする。さらなる詳細は、米国特許出願番号08/796835号(1997年2月6日出願)「Fractional Dot Column Correction for Scan Axis Alignment During Printing」に与えられており、ここで参照により取り入れる。
【0060】
図11の電気回路図を参照すると、プリントヘッドアセンブリのドライブ回路を制御するための相互接続は、別個のアドレス選択、プリミティブ選択およびプリミティブ共通の相互接続を含む。この特定の実施形態のドライブ回路は、24本のプリミティブ線、24本のプリミティブ共通および8本のアドレス選択線の配列を備え、192個のインク噴出要素を制御する。インク噴出要素96は、24個のプリミティブ(図9参照)および8本のアドレス線で構成される。アドレス線およびプリミティブ線を指定することにより、可能な192個のうちの1つの特定のインク噴出チェンバ94およびインク噴出要素96が一義的に識別される。図11に示されるのは、8本すべてのアドレス線と、24本のプリミティブ選択線のうちの6本(PS1〜PS6)のみである。プリミティブ内のノズル数は、この特定の実施形態では、アドレス線の数、すなわち8に等しい。しかし、アドレス線およびプリミティブ選択線の任意の他の組合せを使用することができ、アドレス線をサイクル(循環)するのに必要な時間を最小にするため、アドレス線の数を最小にすることが重要である。他の実施形態は、11本のアドレス選択線、28本のプリミティブ線および28本のプリミティブ共通の配列を使用し、308個のインク噴出要素を制御する。
【0061】
それぞれのインク噴出要素96は、それ自身のFET駆動トランジスタにより制御され、FET駆動トランジスタは、その制御入力アドレス選択(A1〜A8)を、23個の他のインク噴出要素と共用する。それぞれのインク噴出要素は、共通ノードのプリミティブ選択(PS1〜PS24)により、他のインク噴出要素に結びつけられる。結果として、特定のインク噴出要素を噴射させるには、そのアドレス選択端子に制御電圧を印加し、電力をプリミティブ選択端子に印加することを必要とする。1度に1本のアドレス選択線だけがイネーブルされる。これにより、プリミティブ選択およびグループ帰線は、1度に多くとも1つのインク噴出要素に電流を確実に供給する。一方、ヒーターインク噴出要素に伝えられるエネルギーは、同時に通電されているインク噴出要素96の数の関数である。
【0062】
図12は、個々のインク噴出要素およびそのFET駆動トランジスタの回路図である。示されるように、アドレス選択およびプリミティブ選択線は、不所望の静電放電を放出するためトランジスタを含み、すべての選択されていないアドレスをオフ状態に置くためのプルダウン抵抗を含む。
【0063】
プリンタに置かれ、左から右へ印刷するときはA1からA8へ、右から左へ印刷するときはA8からA1へと順番づけ(どのインク噴出要素が通電されるべきかというデータ指示とは独立して)される噴射順序カウンタに従って、アドレス選択線は、プリントヘッドアセンブリのインターフェース回路を介して順番に「オン」にされる。プリンタのメモリから抽出された印刷データは、プリミティブ選択線のいずれかの組合せを「オン」にする。プリミティブ選択線(アドレス選択線の代わりに)が好ましい実施形態で使用され、パルス幅を制御する。駆動トランジスタが高電流を導通している間にアドレス選択線をディスエーブルすると、電子なだれ降伏を起こし、結果としてMOSトランジスタに物理的破壊を引き起こす。したがって図13に示されるように、電力がプリミティブ選択線に印加される前にアドレス選択線が「セットされ」、反対にアドレス選択線が変化する前に電力が切られる。
【0064】
プリンタからのプリントコマンドに応答して、それぞれのプリミティブは、関連するプリミティブ選択の相互接続に電力を供給することにより選択的に通電される。1つのヒーターインクジェット噴出要素あたり均一なエネルギーを提供するため、1つのプリミティブあたり1回につき1つのインク噴出要素だけが通電される。しかし、任意の数のプリミティブ選択を、同時にイネーブルすることができる。それぞれのイネーブルされたプリミティブ選択は、電力および許可信号の一方を、駆動トランジスタに送る。他方の許可信号は、1回につきそのうちの1つだけが活性化されるそれぞれのアドレス選択線により与えられるアドレス信号である。それぞれのアドレス選択線は、スイッチングトランジスタのすべてに結びつけられるので、すべてのそのようなスイッチングデバイスは、相互接続がイネーブルされるときに導通となる。ヒーターインク噴出要素についてのプリミティブ選択の相互接続およびアドレス選択線が、両方とも同時に活性(アクティブ)である場合、その特定のヒーターインク噴出要素が通電される。このように、特定のインク噴出要素を噴射するには、制御電圧をそのアドレス選択端子に印加し、電力をそのプリミティブ選択端子に印加することを必要とする。1回に1つだけのアドレス選択線がイネーブルされる。これにより、プリミティブ選択およびグループ帰線が、1回につき多くとも1つのインク噴出要素に電流を確実に供給する。一方、ヒーターインク噴出要素に伝えられるエネルギーは、同時に通電されているインク噴出要素96の数の関数である。
【0065】
高周波で複数のインク滴を噴出する能力は、
(1)アドレス線によるシーケンス(順序づけ)に対する最小時間、
(2)噴出チェンバの再充填時間、
(3)滴の安定性、
(4)プリンタとプリントカートリッジ間の最大データ伝送レート、により決定される。少数のアドレス線をもつプリントヘッドを設計することは、アドレス線によるシーケンスを完了するのにかかる時間を削減することによる高速なインク噴出への鍵である。従来のプリントヘッドの設計に比べそれぞれのプリミティブ内のノズルが少ないので、1つのノズルの噴出周波数を、非常に高くできる。また上記に記述したように、より少ないノズルを使用し、より高い噴出レートを考慮するよう帯の幅を設定することができる。
【0066】
複数滴(multi-drop、マルチドロップ)印刷に関連する2つの周波数がある。それらは、基本周波数(F)およびバースト周波数(f)として定義される。基本周波数は、1秒あたりの走査キャリッジの速度(インチ)に、解像度すなわち1インチあたりのドット数(dpi)で表したピクセルサイズを乗じることにより確立される。基本周波数は、走査キャリッジの速度で1ピクセルにつき1滴を噴出するのに必要な噴出周波数である。1ピクセルの基本周期は、1/Fに等しい。例えば、20インチ/秒のキャリッジ速度および600ドット/インチ(dpi)の解像度の印刷では、
基本周波数=F=(20インチ/秒)* 600dpi=12000ドット/秒=12kHz
基本周期=1/F=1/12000=83.33マイクロ秒
となる。
【0067】
常に、バースト周波数fは、基本周波数Fに等しいか、またはそれより大きい。バースト周波数は、走査キャリッジの1つのパスにおける任意の1ピクセルに堆積されるべき滴の最大数に関係がある。1パスにおける1ピクセルに堆積することができる滴の最大数(以下のサブ列の記述を参照)は、アドレス線の数に等しい。したがってバースト周波数は、基本周波数に、1パスにおける所与のピクセルに置かれるべき滴の最大数により乗じたものに等しい。したがって、上記の例の12kHzの基本周波数では、4滴がピクセルに置かれる場合には、バースト周波数はおよそ48kHzである必要があり、8滴についてはおよそ96kHzである必要がある。96kHzが、インク噴出チェンバが動作するのに高すぎる周波数である場合には、キャリッジ速度を毎秒10インチに減らすことができ、これは基本周波数を6kHzに下げ、8滴のバースト周波数を48kHzに下げる。近似の最大バースト周波数は、以下の式で定義される。
【0068】
【数1】
Figure 0004299902
【0069】
アドレス線の数が減少し、インク噴出パルス幅が減少するにつれ、最大周波数は増加する。8本のアドレス線で噴出パルス幅が2.125マイクロ秒より少ない場合には、50kHzの最小バースト周波数が保証される。
【0070】
図14は、印刷キャリッジが左から右に走査しているときの噴出順序を示す。右から左へ走査している時、噴出順序は逆になる。基本周期は、アドレス線のすべてを活性化して処理を繰り返す準備をするのに必要な時間の合計量である。それぞれのアドレス周期は、パルス幅の時間と、データを受け取る準備をする時間およびデータストリームに加えられる遅延時間の可変量を含むことができる遅延時間とを必要とする。パルス幅に遅延時間を加え、アドレス線の数だけ倍にした結果が、一般に全有効基本周期の大部分を消費する。残された任意の時間は、アドレス周期差と呼ばれている。
【0071】
図14および図15を参照すると、基本周期(1/F)は、キャリッジ速度と、基本解像度すなわち1インチあたりのピクセル数により決定される。1ピクセルあたりのサブ列(すなわちサブピクセル)の数は、ピクセルに噴出される滴の合計数により定められる。例えば、キャリッジ走査速度が20インチ/秒ということは、それぞれの600dpiのピクセルについて、基本周期1/Fは、(1/20インチ/秒)x(1/600ドット/インチ)=83.33マイクロ秒を意味する。それぞれの600dpiのピクセルについて4サブ列(すなわちサブピクセル)ある場合には(すなわち600dpiピクセルあたりの滴の数)、合計の(83.33マイクロ秒)/(4噴出周期)=20.83マイクロ秒が、それぞれのバースト周期について有効である。この時間をアドレス線の数で除算したもの(20.83マイクロ秒)/(8アドレス線)=2.60マイクロ秒/アドレス線 が、アドレス線のそれぞれについて利用可能な最大の時間を与える。パルス幅および遅延時間の合計は、この時間周期より小さくなければならない。図14に示されるアドレス周期差は、キャリッジ速度のいくらか不安定な量を考慮することにより、アドレス選択のサイクルが重なるのを防ぐためのものである。アドレス周期差は、最小の許容値に設定される。
【0072】
図15を参照すると、1列すなわち1ピクセルにつき4滴および8滴のサブ列が示され、これらは2400dpiおよび4800dpiの実際の解像度にそれぞれ対応し、また20インチ/秒のキャリッジ速度についてバースト周波数48kHzおよび96kHzにそれぞれ対応する。4滴/列および8滴/列について、8本のアドレス線は、それぞれ4回および8回サイクルする。またサブ列すなわちサブピクセルの他の数および対応する実質的な解像度は、1滴/列(600dpi)、2滴/列(1200dpi)、3滴/列(1800dpi)、5滴/列(3000dpi)、6滴/列(3600dpi)および7滴/列(4200dpi)のように可能であり、ここで1つの列は1つの600dpiのピクセルを示す。1200、1800、2400、3000、3600、4200および4800dpiの実質的な解像度は、12kHzの基本周波数について、それぞれ24、36、48、60、72、84および96kHzのバースト周波数に対応する。キャリッジ走査速度が減少する場合には、基本周波数およびバースト周波数は、それに応じて減少する。このように、プリンタの実質的な解像度は、物理的空間におけるそれぞれ600dpiピクセルに噴出される滴の数により、すなわち時間的空間における基本周期(1/F)内で決定される。
【0073】
従来のプリントヘッドでは、データの列全体がプリンタロジックで組み立てられ、プリンタ自身が、上記述べたような多重分離されたプリントヘッドのアドレスおよびプリミティブ線の噴射順序を制御する。このプリントヘッドは、プリントヘッド上に集積回路を持っており、データはプリントヘッドに送られ、プリントヘッドはこのデータをアドレスおよびプリミティブ噴出制御に復号する。8アドレス線すべてのデータは、それぞれのサブ列についてプリントヘッドに順番に送られなければならない。図14に示されるように、これは時間領域では1噴出周期である。物理的位置領域では、図15に示されるように、1サブ列と呼ばれる。媒体を横切るプリントヘッドの帯の速度は、それぞれのピクセル上に堆積されるべきインク滴の数により決定される。
【0074】
図16は、厚さが薄くなったノズル部材を使用する本発明の新しいプリントヘッド設計による印刷品質の大きな改善を示す。図17に示されるように、本発明のプリントヘッドの設計は、高周波バーストのそれぞれについてほぼ一定の滴量を作る。これは、最初の滴が最大の滴で連続した滴が小さくなるという、有用な複数滴の構造を開発しようとする従来の成果とは異なる。累積した滴量がバースト数と共に線形に増加するので、高周波バーストは、任意の1ピクセルに置かれるべき滴の数を選択することにより、媒体上の累積滴の量を変調することができる。
【0075】
複数パス印刷のような以前の方法は、所与のプリントヘッドからの1つより多い滴をピクセル上に置くが、これらの滴は、別個のパス上のピクセルに置かれる。このアプローチの不利な点は、
(1)別個のパスが、所与のプリンのヘッドからピクセル上に置かれるそれぞれの滴について必要なので、スループットが損なわれる
(2)高密度の領域の印刷では、滴がすべてのパスにおけるすべてのピクセルに置かれ、画像品質を劣化させるドットの固まり(coalescence)をもたらす
(3)わずかな滴の配置の様々な形態が空白を満たすのに必要とされる階調スケールの中間調の領域における空白を覆うのは、非効率的な方法である。これは、複数の滴が別個のパスにおけるピクセルに置かれるとき、それぞれのパスで形成されたドットが互いの上に付着することがあるので、困難である。
【0076】
本発明のプリントヘッド構造は、媒体上の複数滴の併合(マージ)の印刷の使用を可能にする。良い階調スケールを達成する能力は、写真の画像品質を達成するのにきわめて重要である。階調スケールのハイライト領域では、ほぼ不可視のドットおよび粒状性の欠如が必要とされる。ソリッド・フィルの領域は、純色、高い光学濃度および空白でない、より大きい見えるドットを必要とする。
【0077】
複数滴の印刷では、個々の滴が媒体上で併合し、個々の滴の合成滴を形成する。この印刷方法は、高いスループットで高品質画像を作るのに効率的な方法である。ハイライト領域は、1ドットを形成する複数の1滴を使用することにより形成される。個々の滴は、ほぼ不可視であり、低い粒状性でハイライトを形成するのに使用することができる。画像の密度が増加するにつれ、複数滴のドットは、媒体上で併合する2またはそれ以上の滴で形成される。滴が所与のパスの媒体上で一緒に併合することを可能にすることにより、空白が、以前のアプローチに比べ効率的に覆われる。図18は、1パスおよび複数パス(滴が別個のパスで定められる)の印刷で複数滴を置くことにより、ドットの被覆範囲を作る際の相違を示す。
【0078】
複数滴の印刷では、滴の高周波バーストは、プリントヘッドから噴出される。これらの滴は媒体上で併合し、より大きい累積した滴すなわちドットを形成する。ドットの大きさは、バーストで堆積された滴の数により、またインク/媒体の相互作用により決定される。図19は、複数滴および1滴の複数パス印刷について、媒体上の合成滴の量、大きさおよび形状の例を示す。この例は、1ピクセルに1〜4個の滴を使用し、印刷モードおよび噴射周波数のみを変化させ、同じプリントヘッドと媒体を使用した。図20に見られるように、媒体上の非常に効率的なドットの成長が、複数パス印刷対複数滴印刷で達成される。図21は、合成滴の量、大きさおよび形状の別の例、すなわち5.5ピコリットルの個々の滴を使用して併合する1〜8の個々の滴により形成される複数滴のドットを示す。図22は、2つの異なるインクシステムについて、1〜8滴のドットの大きさの成長を示す。上の実線は、5.5ピコリットルの個々の滴量をもつ染料ベースのインクについてのものである。下の破線は、3.0ピコリットルの個々の滴の量をもつ顔料ベースのインクについてのものである。複数滴の印刷の本質的な必要条件は、高いインク噴出周波数である。階調スケールのハイライト領域は、1ドットを形成する1滴を使用することにより形成される。画像の密度が増加するにつれ、2またはそれ以上の滴が媒体上で併合する状態で、複数滴のドットが使用される。
【0079】
それぞれのパスで使用される特定の部分的なインクパターンおよびこれらの異なるパターンが加わって1つの完全にインクで書かれた画像になる方法は、「印刷モード」として知られている。印刷モードの概念は、画像のそれぞれの区分に必要な全インクの一部のみを、プリントヘッドのそれぞれのパスに置くという有効で周知な技術であるので、それぞれのパスにおいて白のままにされた領域が、1または複数の後のパスで満たされる。これは、任意の所与の時にページ上にある液体の量を減らすことにより、にじみ(bleed)、固まり(blocking)およびしわ(cockle)を制御する傾向がある。印刷モードは、速度および画像品質の間のトレードオフを可能にする。例えば、プリンタのドラフトモードは、読むことができるテキストをユーザにできるだけ速く提供する。プレゼンテーションモードは、ベストモードとしても知られ、遅いが最高の画像品質を生成する。ノーマルモードは、ドラフトおよびプレゼンテーションモードの間の妥協である。印刷モードは、ユーザがこれらのトレードオフのどちらかを選択することを可能にする。また、画像品質に影響する印刷の間に、いくつかの因子を制御することをプリンタに可能にさせる。因子には、
1)ドット位置につき媒体上に置かれるインク量
2)インクが置かれる速度
3)画像を完成させるのに必要なパスの数、が含まれる。複数帯にインク滴を置くことを可能にするのに異なる印刷モードを提供することは、ノズルの欠陥を隠すのに役立つ。また、異なる印刷モードは、媒体の種類に依存して使用される。
【0080】
1パスモードの操作は、高スループットのため普通紙で使用される。1パスモードは、ドットの所与の行に噴射されるべきすべてのドットが、プリントヘッドの1つの帯の媒体上に置かれるものであり、印刷媒体は次の帯の位置に前進する。
【0081】
2パスの印刷モードは、帯あたり利用可能なドットの所与の行について利用可能なドットの半分(1/2)がプリントヘッドの各パスに印刷される印刷パターンであるので、所与の行について印刷を完了するのに2パスが必要である。通常、各パスは帯領域にドットの半分を印刷する。同様に、4パスモードは所与の行についてドットの4分の1がプリントヘッドの各パスで印刷される印刷パターンであり、8パスモードは所与の行についてドットの8分の1がプリントヘッドの各パスで印刷される印刷パターンである。複数パスのサーマル・インクジェット印刷は、例えば、米国特許第4963882号の「Printing of Pixel Locations by an Ink Jet Printer Using Multiple Nozzeles for Each Pixel or Pixel Row」、第4965593号の「Print Quality of Dot Printers」、第5555006号の「Inkjet Printing: Mask-rotation-only at Page Extremes; Multipass Modes for Quality and Throughput on Plastic Media」、米国特許出願第08/810747号(1997年3月4日出願)の「Bidirectional Color Printmodes with Semistaggared Swaths to Minimize Hue Shifts and Other Artifacts」、第08/814949号(1997年3月10日出願)の「Random Printmasks in a Multilevel Inkjet Printer」、第08/811875号(1997年3月4日出願)の「Bi-directional Color Printing Using Multipass Printmodes with Swath-aligned Inkjet Printheads」、第08/811788号(1997年3月4日出願)の「High Resolution Inkjet Printing Using Color Drop Placement on Every Pixel Row During a Single Pass」、第08/810467号(1997年3月4日)の「Dynamic Multi-pass Print Mode Corrections to Compensate for Malfunctioning Inkjet Nozzles」に記述されており、ここで参照により取り入れる。
【0082】
それぞれのノズル区分を印刷するのに使用されるパターンは、「印刷モードマスク」または「印刷マスク」として知られ、単に「マスク」ともいう。用語「印刷モード」は、より一般的であり、繰り返されるシーケンスで使用される1つのマスクの記述(または、いくつかのマスク)、「全面的な密度」に届くのに必要なパスの数および「全面的な密度」により規定されるピクセルあたりのドット数を通常包含する。
【0083】
印刷マスクはバイナリのパターンであり、どのインク滴が所与のパスで印刷されるかを正確に判断する。言い方を変えると、どのパスが各ピクセルを印刷するのに使用されるかを判断する。ある数のパスの印刷モードでは、各パスは、印刷されるべき全インク滴のうち、パス数の逆数にほぼ等しい一部分を印刷する。こうして、印刷マスクは、それぞれのピクセル位置(すなわち、媒体上のそれぞれの行番号および列番号)を印刷するのに使用されるパスとノズルの両方を定める。印刷マスクを、望ましくない目に見える印刷のアーティファクトを減らすやり方で、パス間で使用されるノズルを「混成(mixed-up)」するのに使用することができる。
【0084】
本発明の複数滴/複数パスの複合(hybrid)印刷は、媒体上の複数滴の併合および複数パス印刷の最良の特徴を組み合わせる。ハイライトおよび明るい中間調の領域は、従来の複数滴の印刷と同じように印刷される(所与のプリントヘッドからの複数滴のドットが、それぞれのピクセルに1度だけ通電される)。飽和した領域およびより暗い中間調は、所与のプリントヘッドからの第2の複数滴のドットを、異なるパスのピクセルに印刷することにより形成される。
【0085】
図23は1〜4の複数滴の滴が、2つのパスのそれぞれに置かれる時の、光学濃度およびドットで満たされる空白の割合がどのように変化するかを示す。1ピクセルにつき全部で8個の滴が、高い光学濃度を与えるのに必要とされる。すべての空白は、パス1に置かれる最初の4個の滴で満たされる。
【0086】
8レベル、2パスについて、複数滴印刷対複数滴/複数パスの複合印刷の比較を表4に示す。
【0087】
【表4】
Figure 0004299902
【0088】
上記に述べたように、本発明によると、データ入力はプリンタにより受け取られる。印刷媒体上のドット位置を示すドットデータは、データ入力から生成される。プリントヘッドにパルスが与えられると、プリントヘッド上に置かれたノズルを通して噴出されるインクを生じさせる。ドットを生成するのに使用されるパルスは、噴射パルス列から選択される。噴射パルス列の噴射パルスは、ピクセル周波数より高い周波数で繰り返す。使用する異なる噴射パルスの数を選択することで、印刷媒体上のピクセルに置かれるべき滴数を決定する。
【0089】
本発明の複数滴/複数パスの複合印刷モードの発明が、8レベル、4パスの複数滴/複数パスの複合印刷モードについて以下にさらに例示され、当該技術分野の当業者は、本発明が、任意の数のパスおよび他のレベル(すなわち、ピクセルあたりの媒体上の複数併合の滴の数)にも適用できることを理解するであろう。
【0090】
以下の表5は、8レベル、4パスの複数滴/複数パスの複合印刷モードを実現するのに使用されるレベルマップを表す。表5は、どのくらいのインク滴レベルが、1パスあたり印刷されるかを定める。グループAからDは、ピクセルの4グループであり、8x8印刷マスクの位置に対応する。一般に、グループはそれぞれのパスについて定められ、それぞれのグループはそれぞれのパスについて定められたレベル値をもつ。列の見出しP1〜P4は、4パスの印刷モードにおけるパスのそれぞれを表す。この特定の例において、所与のプリントヘッドからの1〜4個の滴が、1パス上の1ピクセルに置かれ、追加の1〜4個の滴が、異なるパスの同じピクセルに置かれる。
【0091】
【表5】
Figure 0004299902
【0092】
以下の表6に示すのは、対応する8x8の空間分散マトリクスである。このマトリクスは、パスと同じ数だけのグループを持つ。
【0093】
【表6】
Figure 0004299902
【0094】
本発明の複数滴および複数パスの複合印刷は、媒体上の複数滴併合の印刷の最良の側面と、複数パス印刷の最良の側面を組み合わせる。複数滴の印刷では、個々の滴が媒体上で併合し、個々の滴の合成滴を形成する。この印刷方法は、高品質の画像を作成するのに効率的な方法である。ハイライト領域は、1ドットを形成する複数の1滴を使用することにより、形成される。個々の滴はほぼ不可視であり、低い粒状性をもつハイライトを形成するのに使用することができる。画像の密度が増すにつれ、複数滴のドットは、媒体上で併合する2またはそれ以上の滴で形成される。所与のパスの媒体上で滴が一緒に併合することを可能にすることにより、空白は以前のアプローチに比べ効率的に覆われる。本発明の複数滴および複数パスの複合印刷では、媒体上の複数滴の併合の印刷の利点が、スループットを失うことなく光学濃度が増やされる間保有され、一方で低減されたインク噴出周波数での印刷を可能にする。さらに複数パスを、エラーを隠すのに、さらにインク/媒体の相互作用を改善するのに使用することができる。
【0095】
本発明の実施形態を図示して説明してきたが、当業者には、本発明のその広範な側面から逸脱することなく変更および修正を行い得ることが明らかである。
【0096】
本発明は例として次の実施態様を含む。
(1)1つのプリントヘッド(79)の帯の幅を定めるインク噴出要素(96)の配列をキャリッジ(16)に搭載し、
最初に、媒体前進方向に垂直なキャリッジ走査軸に沿ってキャリッジを動かし、媒体表面の帯領域をインク噴出要素の配列の経路が定めるようにし、
前記最初に動かすステップの間にインク噴出要素を通電し、それにより媒体上の予め定められた個々のピクセル位置で予め定められた数の最初のインク小滴を媒体表面上に噴出させ、
その後に、キャリッジ走査軸に沿ってキャリッジを動かし、
前記その後に動かすステップの間にインク噴出要素を通電し、それにより媒体上の予め定められた個々のピクセル位置で予め定められた数の後続のインク小滴を媒体表面上に噴出させ、
媒体に衝突してインク小滴が併合するまで、前記最初のインク小滴および後続のインク小滴の数を維持することを含む媒体表面に印刷する方法。
【0097】
(2)基本インク噴出周波数を定める予め定められた速度および予め定められたピクセル解像度を持つ走査キャリッジを提供し、
走査キャリッジに1つの色のインク噴出要素の配列を搭載してインク小滴を噴出させ、
最初に、前記基本周波数に等しいまたは前記基本周波数より大きいバースト周波数でインク噴出要素を通電する間に、キャリッジ走査軸に沿ってキャリッジを動かすことにより媒体表面上にインク噴出要素を動かし、それにより予め定められた個々のピクセル位置で予め定められた数の最初のインク小滴を媒体表面上にバースト周波数でインク噴出要素から噴出させ、
その後に、バースト周波数でインク噴出要素を通電する間に、キャリッジ走査軸に沿ってキャリッジを動かすことにより媒体表面上にインク噴出要素を動かし、それにより予め定められた個々のピクセル位置で予め定められた数の後続のインク小滴を媒体表面上にバースト周波数でインク噴出要素から噴出させ、
媒体に衝突してインク小滴が併合するまで、実質的に分離された小滴として最初の動かすステップおよびその後の動かすステップで噴出された最初のインク小滴および後続のインク小滴の予め定められた数を維持することを含む印刷する方法。
【0098】
(3)前記最初の動かすステップおよびその後の動かすステップが、合計して2パスから4パスである上記(1)または(2)に記載の媒体表面に印刷する方法。
(4)前記最初の動かすステップおよびその後の動かすステップが、合計して4パスから8パスである上記(1)または(2)に記載の媒体表面に印刷する方法。
(5)前記その後の動かすステップの前に、媒体が媒体前進方向に前進する上記(1)または(2)に記載の媒体表面に印刷する方法。
【0099】
(6)前記最初の通電するステップおよびその後の通電するステップが、最初のインク小滴の数および後続のインク小滴の数をゼロから4個の範囲で生じさせることを含む上記(1)または(2)に記載の媒体表面に印刷する方法。
(7)前記最初の通電するステップおよびその後の通電するステップが、最初のインク小滴の数および後続のインク小滴の数をゼロから8個の範囲で生じさせることを含む上記(1)または(2)に記載の媒体表面に印刷する方法。
(8)前記最初の通電するステップが、最初のインク小滴を20kHzより大きい周波数で噴出させることを含む上記(1)または(2)に記載の媒体表面に印刷する方法。
(9)前記最初の通電するステップが、最初のインク小滴を35kHzより大きい周波数で噴出させることを含む上記(1)または(2)に記載の媒体表面に印刷する方法。
(10)前記最初の通電するステップが、最初のインク小滴を50kHzより大きい周波数で噴出させることを含む上記(1)または(2)に記載の媒体表面に印刷する方法。
【0100】
【発明の効果】
この発明によれば、媒体上の複数滴の併合の印刷および複数パス印刷の最良の側面を組み合わせた複数滴および複数パスの複合印刷により、良い階調スケールを達成し、写真品質の画像を作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を内蔵するインクジェットプリンタのある実施形態の透視図。
【図2】1つのプリントカートリッジの上面透視図。
【図3】1つのプリントカートリッジの下面透視図。
【図4】簡略化されたプリントヘッドアセンブリの裏側の透視概念図。
【図5】インク噴出チェンバ、ヒーターインク噴出要素および基板の縁に対して開口部の関係を示すTABヘッドアセンブリの一部を部分的に切り取った図。
【図6】プリントヘッドのインク噴出チェンバへのインクの流れを示すプリントヘッドアセンブリの断面図。
【図7】2つのインク噴出チェンバと、関連するバリア構造およびインク噴出要素を示すプリントヘッドの拡大された一部の平面図。
【図8】バリア層およびノズル部材の厚さを示す図7のプリントヘッドアセンブリの断面図。
【図9】プリントヘッドの走査方向に垂直な配列の長い軸で、プリントヘッドのプリミティブの配置、関連するインク噴出要素およびノズルを表す平面図。
【図10】プリントヘッドの走査方向に垂直な配列で、直線のノズルをもつプリントヘッドのノズルの配列の平面図。
【図11】関連するインク噴出要素のアドレス選択線、プリミティブ線および接地線の拡大された概念図。
【図12】図11の1つのインク噴出要素および関連するアドレス線、駆動トランジスタ、プリミティブ線および接地線の概念図。
【図13】アドレス選択およびプリミティブ選択線を設定するためのタイミングを示す図。
【図14】プリンタキャリッジが左から右に動くときのアドレス選択線の噴出順序を示す図。
【図15】1列すなわち1ピクセルあたり4滴および8滴についてのサブ列を示す図。
【図16】本発明のプリントヘッドの構造が印刷品質をどのくらい改良することができたかを示す図。
【図17】本発明のプリントヘッド構造により、高周波バーストが滴量をどのくらい変調することができるかを示す図。
【図18】1パスの印刷、および滴が別個のパスに置かれる複数パスの印刷で、複数滴を置いてドットの被覆範囲を作る際の違いを示す図。
【図19】印刷モードのみが変化し、同じプリントヘッドおよび媒体を使用して、1〜4個の滴を用いた場合の複数滴対1滴の複数パスの印刷を示す図。
【図20】複数パス印刷に比べ複数滴印刷の方がより効率的にドットの直径が増加することを示す図。
【図21】ドットを形成する媒体上の1〜8滴の併合により形成される複数滴の直径を示す図。
【図22】2つの異なるインクシステムの1〜8滴から増加するドットの大きさを示す図。
【図23】1〜4の複数滴の滴が2パスのそれぞれに置かれる時、光学濃度およびドットで満たされる空白の割合が、2パスの印刷モードでどのように変化するかを示す図。
【符号の説明】
16 キャリッジ
79 プリントヘッド
80 ノズル部材
94 インク噴出チェンバ
96 インク噴出要素

Claims (2)

  1. 印刷する方法であって、
    (a)基本インク噴出周波数を定める予め定められた速度および予め定められたピクセル解像度を持つ走査キャリッジを設けるステップと、
    (b)前記走査キャリッジに1つの色のインク噴出要素の配列を搭載して、インク小滴を噴出させるステップと、を含み、
    前記基本インク噴出周波数は、1つのピクセル位置に1つのインク小滴を噴出させるのに前記インク噴出要素を通電する周波数であり、
    (c)最初に、バースト周波数で前記インク噴出要素を通電しつつ、キャリッジ走査軸に沿って前記キャリッジを動かすことにより媒体表面上に前記インク噴出要素を動かし、予め定められた個々のピクセル位置で、N個(Nは複数)の最初のインク小滴を、該媒体表面上に該バースト周波数で該インク噴出要素から噴出させるステップであって、該バースト周波数は、前記基本インク噴出周波数のN倍であるよう決定される、ステップと、
    (d)前記ステップ(c)の後に、前記バースト周波数で前記インク噴出要素を通電しつつ、前記キャリッジ走査軸に沿って前記キャリッジを動かすことにより前記媒体表面上に前記インク噴出要素を動かし、前記予め定められた個々のピクセル位置で、N個の後続のインク小滴を、該媒体表面上に該バースト周波数で該インク噴出要素から噴出させるステップと、
    (e)前記ステップ(c)および前記ステップ(d)で噴出された前記N個の前記最初のインク小滴および前記N個の前記後続のインク小滴を、該インク小滴が前記媒体に衝突して併合するまで、実質的に分離された小滴として維持するステップと、
    を含む、方法。
  2. 前記ステップ(c)における前記通電は、前記最初のインク小滴を、20kHzより大きい周波数で噴出させる、
    請求項1に記載の方法。
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