JP2002071275A - 外熱式ロータリーキルンの制御方法 - Google Patents
外熱式ロータリーキルンの制御方法Info
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Abstract
制御は容易ではない。 【解決手段】 加熱室2の温度を測定する温度測定手段
14と、加熱室内に空気を導入する空気導入手段4を設
けるとともに、温度偏差に従って空気導入手段を制御す
るようにしたから、所望の温度及び雰囲気で操業するこ
とができる。
Description
を加熱して乾留するのに使用する外熱式ロータリーキル
ンの制御方法に関する。
ーナを設けた加熱室を貫通し、ほぼ水平な軸線周りで回
転するレトルトの一端から供給した被熱処理物を他端か
ら排出する間に加熱処理を施すようにするとともに、レ
トルト内で生じた乾留ガスを加熱室へ排出させる排気筒
をそのレトルトに設けた外熱式ロータリーキルンは、加
熱室へ空気を一定量供給しつつ温度制御は、バーナーで
行っていた。
スの量が安定していて、バーナーからとバーナー以外か
ら供給される空気比が1以上に保たれている場合には、
温度変化はバーナーの燃焼量を制御することによって管
理することができる。
加して加熱室が還元雰囲気になると、バーナーによる温
度制御は困難になる。
空気を導入するようにすると、通常状態において空気比
が過剰になり、多量の燃料が必要になって不経済とな
る。
て、例えばレトルト内の圧力が低くなると、レトルト内
へ主としてその両端から外気の流入量が増加して、レト
ルトの内部で被処理物が燃焼し、炭化物の回収率が低下
し、逆に、レトルト内の圧力が高くなると、乾留ガスが
レトルトの両端から乾留ガスが漏洩する欠点があった。
未燃ガスが存在するため、空気を増加すれば未燃ガスが
燃焼して加熱室内の温度は上昇し、空気を減少すれば未
燃ガスは増加して温度は低下する。
気を増加すれば過剰空気となるから加熱室内の温度は低
下し、空気を減少すれば過剰空気が減少して温度は上昇
する。
では温度の制御方法が異なり、制御方法を誤ると正しい
操業を行うことができない。
な課題を解決するために、請求項1の発明は、バーナを
設けた加熱室を貫通し、ほぼ水平な軸線周りで回転する
レトルトの一端から供給した被熱処理物を他端から排出
する間に加熱処理を施すようにするとともに、レトルト
内で生じた乾留ガスを加熱室へ排出させる排気筒をその
レトルトに設けた外熱式ロータリーキルンの制御方法に
おいて、加熱室の温度を測定する温度測定手段と、加熱
室内に空気を導入する空気導入手段を設けるとともに、
温度偏差に従って空気導入手段を制御するようにしたか
ら、所望の温度及び雰囲気で操業することができる。
で、温度偏差がマイナスの場合は加熱室への導入空気量
を減少させ、温度偏差がプラスの場合は導入空気量を増
加させるようにしたから、酸化雰囲気における外熱式ロ
ータリーキルンの操業を円滑に行うことができる。
で、温度偏差がマイナスの場合は導入空気量を増加さ
せ、温度偏差がプラスの場合は導入空気量を減少させる
ようにしたから、還元雰囲気における外熱式ロータリー
キルンの操業を円滑に行うことができる。
素濃度および/又は一酸化炭素濃度により判定するよう
にしたから、加熱室の雰囲気を正確に把握して外熱式ロ
ータリーキルンの操業を円滑に行うことができる。
であるから、外に空気導入孔を設ける必要がなく外熱式
ロータリーキルンの構造を簡単にすることができる。
以外に設けたものであるから、バーナの燃焼に大きな影
響を及ぼすことなく外熱式ロータリーキルンの操業を円
滑に行うことができる。
圧に保持する圧力制御手段を設けたから、レトルトから
その中のガスが漏れ出すのを防止することができる。
気圧を0とした場合に−0.5Paから−30Paの範
囲としたから、請求項7の発明を確実に実現することが
できる。
する外熱式ロータリーキルンの一実施の形態の構造を図
1、2及び3に基づいて説明する。
内部が加熱室2となっており、炉体1の長さ方向の壁面
にはバーナー3と空気導入孔4が形成され、炉体1の長
さ方向の端面には、互いに対応する孔5、5が形成され
ているとともに、煙導6が一側の壁面に設けられてお
り、さらに、天上部分に炉内温度測定用の熱電対14が
取り付けられている。
て、上記孔5を貫通し、両端近くに固定された転輪8、
8がローラー9、9により支承されることにより、図1
において右側が少し下がるほぼ水平な姿勢で回転自由に
支持され、少なくとも一方のローラー9、9の駆動によ
り一方向に回転するようになっている。
スクリューコンベア10がわずかな隙間をあけて挿入さ
れ、出口(図1の右端)には数個の排出口11が形成さ
れているとともに、端面板の中心に窒素ガス打ち込み管
12がわずかな隙間をあけて挿入され、さらに、その管
12の中を通って炉圧サンプリング管13が挿入されて
いる。
物を移動させるためであるが、内周面に螺旋状の板を設
けてスクリューコンベアの原理により被処理物を移動さ
せるようにする場合にはレトルト7を水平にしてもよ
い。
がった多数の排気筒15がレトルト7を貫通して固定さ
れている。
づいて説明する。バーナー系は、加熱室2内の温度セン
サである熱電対14と、その熱電対14からの信号と設
定値とを比較してその偏差に見合った制御量を出力する
バーナー用温度調節計20と、その出力によってコント
ロールモータ21を作動させることによりバタフライバ
ルブ22の開度を変化させて、バーナー3の燃焼量を変
動させる構成とした。
2と空気配管途中に設けた均圧弁23に接続してその均
圧弁23のロード圧用とした。
ーとガスは常に均等な圧力になり一定の空気比で温度制
御をすることができる。
い場合、バーナー3用に供給される空気量を調節するバ
タフライバルブ22の開度を大きくすると、そのバタフ
ライバルブ22以降の配管途中の圧力が上昇してバーナ
ー3へ供給する空気量は増加するが、これにともなっ
て、ガス配管にある均斡弁23のロード圧が上昇して
(均圧弁23のガス通路の開度が大きくなって)均圧弁
23以降のガスの圧力が上昇してガス量も増加するから
燃焼量が多くなって加熱室2の温度は上昇する。
23に関する事項を除けば基本的に同一であって、酸素
サプリング孔32からの信号と設定値とを比較してその
偏差に見合った制御量を出力する空気導入用温度調節計
24と、その出力によってコントロールモータ27を作
動させることによりバタフライバルブ22の開度を変化
させて、バーナー23の燃焼量を変動させる構成とし
た。出力側に切替器26を設けたことと、炉内の雰囲気
をサンプリングして酸素濃度を測定する酸素計25を設
けて、その酸素計25からの信号を切替器26に出力す
る構成とした。
素がある)か還元雰囲気(酸素が無い)かを判別して、
その状況によってコントロールモータ27への制御用の
出力を逆にするもので、本実施の形態ではシーケンサを
使用したのであって、例えば、加熱室2内の温度が低い
場合、酸化雰囲気ではバタフライバルブ28の開度を小
さくして空気導入量を減少させる動作をし、還元雰囲気
ではバタフライバルブ28の開度を大きくして空気導入
孔4からの空気導入量を増加させるように動作する。
室2内の位置により微妙に濃度のムラが発生するから、
ムラの少ない煙導6とした。
を炉圧発信器29に接続して、その信号と設定値とを比
較してその偏差に見合った制御量を出力する調節計30
と、その出力によってインバータ31を作動させること
によりを排気ファン33の回転数を変化させてレトルト
7内の圧力を調節する。34、35は空気供給用のブロ
アである。
ー系のみでm(空気比)=1.2で昇温した後、レトル
ト内の炉圧を−5Psで制御させながら、原料をレトルト
内に時間80kg/hの割合で連続的に投入した。投入開始
して約3分後に乾留が始まった為か、加熱室の酸素濃度
が7%前後から徐々に低下し始めた。乾留ガスが加熱室
内へ流入して加熱室内で燃焼して温度が上昇し始めたた
め、バーナーの燃焼量は次第に減少した。酸素濃度が3
%になったときに空気導入系を作動させて温度制御を同
系に移して、導入空気量で温度制御を行いつつバーナー
の燃焼量を低減して、約18分後にほぼ定常状態になっ
たときには、バーナー燃焼量を最低限の状態とした。更
に40分後、バーナーの6本のうち最も入口側と、出口
側のバーナーを除いて4本のバーナーを消火した。
増加し、温度が低下したときは同空気を減少する制御を
行った。今回は加熱室から発生する燃焼ガスの再燃焼装
置を用いないことを前提として試験したので、加熱室か
ら排出される煙導中の燃焼ガスに未燃ガスが存在しない
ことが要求されたため、酸素濃度が2%以下にならない
よう制御した。温度が低くて導入空気量を減少して、煙
導内の酸素濃度が2%になっても温度が依然として低い
温度であった場合は、バーナーの燃焼系を作動させるこ
とを考慮していたが、煙導における酸素濃度は4%から
9%の範囲内であって、その心配はなかった。
00kcal/hで燃焼したが、定常状態時には2本のバーナ
ーを最低燃焼の状態5,000kcal/h(2,500kcal
/h本)であった。尚、本試験中に加熱室の炉圧制御に関
しては、設定値を外気圧に比べて0Paから-50Paまで
試験したが、−0.5Paより高くなると、ややもすると
レトルトの入口や出口から乾留ガスの漏洩が認められ、
又、-30Paより低くなると、レトルト内への外気の侵
入量が多くなって、被熱処理物に着火する傾向が認めら
れた。 結果 従来のように温度制御ができなくなるような現象はな
く、設定温度800℃に対して10℃以内で温度制御が
できたこと、レトルト内の炉圧が安定したため乾留ガス
の漏洩は認められず、又、レトルト内での被熱処理物の
燃焼が殆ど認められなくなったこと、燃焼を最小限に絞
って温度制御できることから、 ・安定した品質の製品が得られた。 ・炭化収率(炭素分)の多い製品が得られた。 ・乾留ガスの漏洩が無かった。 ・燃焼が従来に比べて約55%減少した。
室から排出される煙導中の燃焼ガスに未燃ガスが存在し
ても、後処理装置(再燃焼装置を含む)で対応できるこ
とから、実験例1のような煙導における酸素濃度の規制
はしなかった。定常状態までは実験例1と同様。バーナ
ー6本を最低燃焼の状態で保持して制御をしないで、加
熱室の雰囲気(酸素の有無で判断)によって空気導入系
の制御出力を逆動作となるように切り替えて制御した。
煙導内で酸素が検出されたときは温度が設定値より低い
場合は空気導入量を減少することによって(過剰な空気
量を減少させて)温度を上昇させ、温度が設定値より高
い場合は空気導入量を増加して(空気で希釈することに
よって)温度を低下させる制御を行った。煙導内で酸素
が検出されないときは、切替器が作動して逆動作をし
た。
増加することによって(燃焼量を増加させて)温度を上
昇させ、温度が設定値より高い場合は空気導入量を減少
して(燃焼量を減少させて)温度を低下させる制御を行
った。
量の変動が激し過ぎたので、炉圧の制御が間に合わず、
ややもするとレトルト出口から乾留ガスの漏洩が認めら
れた。よって、レトルトの出口付近へ不活性ガスである
窒素ガスを12l/分の割合で導入することによって、
乾留ガスの漏洩が防止できた。(不活性ガスは窒素ガス
に限らず、炭酸ガス、水蒸気でも同様の効果が得られ
る。) 結果 従来のように温度が暴走することなく、設定値に対して
15℃以内で温度制御ができた。燃料は約38%低減し
た。他は実験例1と同様。 その他 1.酸素濃度で試験したが、CO濃度で行っても同様の
結果が得られる。 2.酸化雰囲気か還元雰囲気かの何れかの雰囲気内で温
度制御できることが明らかであれば、雰囲気を測定して
制御出力を切り替える必要はない。 3.炉圧をサンプリングする位置は加熱室で行っても良
く、要はレトルト内の圧力が希望する値で制御できれば
よい。但し、加熱室でサンプリングして制御する場合は
レトルト内でサンプリングして制御するより設定値を低
くすることになる。 4.導入空気の打ち込み方法は、乾留ガスの発生量の少
ない被熱処理物に対しては有効であるが、乾留ガスの発
生量が多い場合は、加熱室全体に導入孔を設けた方が乾
留ガスとの混合がよく、制御性が向上する。
Claims (8)
- 【請求項1】 バーナを設けた加熱室を貫通し、ほぼ水
平な軸線周りで回転するレトルトの一端から供給した被
熱処理物を他端から排出する間に加熱処理を施すように
するとともに、前記レトルト内で生じた乾留ガスを前記
加熱室へ排出させる排気筒を該レトルトに設けた外熱式
ロータリーキルンの制御方法において、前記加熱室の温
度を測定する温度測定手段と、前記加熱室内に空気を導
入する空気導入手段を設けるとともに、設定温度に対す
る前記温度測定手段の測定値の差(以下、温度偏差とい
う)に従って前記空気導入手段を制御することを特徴と
する外熱式ロータリーキルンの制御方法。 - 【請求項2】 前記加熱室が酸化雰囲気で、温度偏差が
マイナス(設定温度より低い)の場合は前記加熱室への
導入空気量を減少させ、温度偏差がプラス(設定温度よ
り高い)の場合は導入空気量を増加させることを特徴と
する請求項1に記載の外熱式ロータリーキルンの制御方
法。 - 【請求項3】 前記加熱室が還元雰囲気で、温度偏差が
マイナスの場合は導入空気量を増加させ、温度偏差がプ
ラスの場合は導入空気量を減少させることを特徴とする
請求項1に記載の外熱式ロータリーキルンの制御方法。 - 【請求項4】 前記加熱室の雰囲気を、酸素濃度および
/又は一酸化炭素濃度により判定することを特徴とする
請求項1、2または3に記載の外熱式ロータリーキルン
の制御方法。 - 【請求項5】前記空気導入手段が前記バーナであること
を特徴とする請求項1、2、3または4項に記載の外熱
式ロータリーキルンの制御方法。 - 【請求項6】前記空気導入手段が前記バーナ以外に設け
たものであることを特徴とする請求項1、2、3または
4項に記載の外熱式ロータリーキルンの制御方法。 - 【請求項7】バーナを設けた加熱室を貫通し、ほぼ水平
な軸線周りで回転するレトルトの一端から供給した被熱
処理物を他端から排出する間に加熱処理を施すようにす
るとともに、前記レトルト内で生じた乾留ガスを前記加
熱室へ排出させる排気筒を該レトルトに設けた外熱式ロ
ータリーキルンの制御方法において、レトルト内の圧力
を負圧に保持する圧力制御手段を設けたことを特徴とす
る外熱式ロータリーキルンの制御方法。 - 【請求項8】前記レトルト内の圧力が外気圧を0とした
場合に−0.5Paから−30Paの範囲であることを
特徴とする請求項7に記載の外熱式ロータリーキルンの
制御方法。
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