JP2000161859A - 外熱式ロータリーキルン炉とその運転制御方法 - Google Patents
外熱式ロータリーキルン炉とその運転制御方法Info
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- JP2000161859A JP2000161859A JP10339577A JP33957798A JP2000161859A JP 2000161859 A JP2000161859 A JP 2000161859A JP 10339577 A JP10339577 A JP 10339577A JP 33957798 A JP33957798 A JP 33957798A JP 2000161859 A JP2000161859 A JP 2000161859A
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- kiln furnace
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- Muffle Furnaces And Rotary Kilns (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 外熱式ロータリーキルン炉の昇温を急速に行
っても炉を破損させずにしかも処理製品の品質の一定に
保つ。 【解決手段】 軸回りに回転する円筒状のキルン炉1を
キルン炉1の外周囲に設けられた加熱炉2cで加熱し、
キルン炉1内を入口1aから出口1bに向かって回転に
伴い移送される処理対象物8を加熱処理する外熱式ロー
タリーキルン炉において、加熱炉2c内のキルン炉出口
側外表面温度を放射温度計15で計測し、計測された温
度の値に応じて加熱炉2cの加熱源(電気ヒータ3)を
制御する。キルン炉外表面温度を監視してこの温度を制
御する構成のため、キルン炉の溶損を回避でき、しか
も、処理量の増減に関わらず処理製品の品質を一定に保
つことができる。
っても炉を破損させずにしかも処理製品の品質の一定に
保つ。 【解決手段】 軸回りに回転する円筒状のキルン炉1を
キルン炉1の外周囲に設けられた加熱炉2cで加熱し、
キルン炉1内を入口1aから出口1bに向かって回転に
伴い移送される処理対象物8を加熱処理する外熱式ロー
タリーキルン炉において、加熱炉2c内のキルン炉出口
側外表面温度を放射温度計15で計測し、計測された温
度の値に応じて加熱炉2cの加熱源(電気ヒータ3)を
制御する。キルン炉外表面温度を監視してこの温度を制
御する構成のため、キルン炉の溶損を回避でき、しか
も、処理量の増減に関わらず処理製品の品質を一定に保
つことができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は廃品の破砕物や金
属,セラミックの粉体等を加熱処理する外熱式ロータリ
ーキルン炉に係り、特に、キルン炉を急速昇温して運転
した場合でも炉を破損せずにしかも処理品質の高い処理
製品を得ることができる外熱式ロータリーキルン炉とそ
の運転制御方法に関する。
属,セラミックの粉体等を加熱処理する外熱式ロータリ
ーキルン炉に係り、特に、キルン炉を急速昇温して運転
した場合でも炉を破損せずにしかも処理品質の高い処理
製品を得ることができる外熱式ロータリーキルン炉とそ
の運転制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】廃品の破砕物や金属,セラミック等の粉
体等を加熱処理する場合、例えば特開平9−21798
8号公報に記載されているような外熱式ロータリーキル
ン炉が用いられる。この外熱式ロータリーキルン炉は、
内筒および外筒の二重の筒体を有し、内筒(キルン炉)
と外筒との間に形成された円筒状の空間を加熱炉として
用いる。この加熱炉を電気ヒータやガスバーナで加熱し
て摂氏1200度程度にすることで、内筒(キルン炉)
内を摂氏1000度程度にまで加熱する。
体等を加熱処理する場合、例えば特開平9−21798
8号公報に記載されているような外熱式ロータリーキル
ン炉が用いられる。この外熱式ロータリーキルン炉は、
内筒および外筒の二重の筒体を有し、内筒(キルン炉)
と外筒との間に形成された円筒状の空間を加熱炉として
用いる。この加熱炉を電気ヒータやガスバーナで加熱し
て摂氏1200度程度にすることで、内筒(キルン炉)
内を摂氏1000度程度にまで加熱する。
【0003】キルン炉は、入口位置が高く出口位置が低
くなるように、その傾斜角が3度〜7度程度となるよう
に設置されている。このキルン炉は中心軸回りに回転駆
動され、入口から供給された処理対象物は、傾斜された
キルン炉内をこの回転に伴って軸方向に移送され、高温
度で均一に加熱処理され、有害ガス等が除去され溶融・
焼成された後の固形物が処理製品として出口から排出さ
れる。図4は、キルン炉を通過する処理対象物の温度変
化を示すグラフであり、キルン炉の入口において摂氏2
0度であった処理対象物の温度は、数秒程度でキルン炉
を通過し、摂氏1000度にまで加熱処理されて排出さ
れる。
くなるように、その傾斜角が3度〜7度程度となるよう
に設置されている。このキルン炉は中心軸回りに回転駆
動され、入口から供給された処理対象物は、傾斜された
キルン炉内をこの回転に伴って軸方向に移送され、高温
度で均一に加熱処理され、有害ガス等が除去され溶融・
焼成された後の固形物が処理製品として出口から排出さ
れる。図4は、キルン炉を通過する処理対象物の温度変
化を示すグラフであり、キルン炉の入口において摂氏2
0度であった処理対象物の温度は、数秒程度でキルン炉
を通過し、摂氏1000度にまで加熱処理されて排出さ
れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】外熱式ロータリーキル
ン炉は、処理対象物を均一に加熱処理できるという利点
を有するが、それはキルン炉に送り込まれる処理対象物
の量が常に一定であるという条件の基での話である。近
年では、処理対象物の量はその時その時で異なるため、
キルン炉を急速に昇温するために加熱炉を急速に昇温す
るという運転が頻繁に行われるようになってきている。
ン炉は、処理対象物を均一に加熱処理できるという利点
を有するが、それはキルン炉に送り込まれる処理対象物
の量が常に一定であるという条件の基での話である。近
年では、処理対象物の量はその時その時で異なるため、
キルン炉を急速に昇温するために加熱炉を急速に昇温す
るという運転が頻繁に行われるようになってきている。
【0005】しかし、処理対象物の量が多いときに加熱
炉を急速に昇温しようとしても、従来は加熱炉内の温度
を検出しながら温度制御を行っていたため、キルン炉の
温度が十分にコントロールされず、図3に×印で表われ
るように処理製品の品質にバラツキが生じてしまうとい
う問題があった。また、キルン炉の温度を急速に昇温し
ようとした場合にキルン炉が溶損してしまう虞が発生す
るという問題もある。
炉を急速に昇温しようとしても、従来は加熱炉内の温度
を検出しながら温度制御を行っていたため、キルン炉の
温度が十分にコントロールされず、図3に×印で表われ
るように処理製品の品質にバラツキが生じてしまうとい
う問題があった。また、キルン炉の温度を急速に昇温し
ようとした場合にキルン炉が溶損してしまう虞が発生す
るという問題もある。
【0006】本発明の目的は、処理対象物の量が変動し
た場合でも炉を破損することなく、均質な処理製品を得
ることができる外熱式ロータリーキルン炉とその運転制
御方法を提供することにある。
た場合でも炉を破損することなく、均質な処理製品を得
ることができる外熱式ロータリーキルン炉とその運転制
御方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は、軸回りに回
転する円筒状のキルン炉と、該キルン炉の外周囲に設け
られた加熱炉とを備え、前記キルン炉の入口から出口に
向かって前記回転に伴い移送される処理対象物を加熱処
理する外熱式ロータリーキルン炉において、前記加熱炉
内の前記キルン炉の出口側外表面温度を計測する温度計
測手段と、該温度計測手段の計測値に応じて前記加熱炉
の加熱源を制御する制御手段とを備えることで、達成さ
れる。
転する円筒状のキルン炉と、該キルン炉の外周囲に設け
られた加熱炉とを備え、前記キルン炉の入口から出口に
向かって前記回転に伴い移送される処理対象物を加熱処
理する外熱式ロータリーキルン炉において、前記加熱炉
内の前記キルン炉の出口側外表面温度を計測する温度計
測手段と、該温度計測手段の計測値に応じて前記加熱炉
の加熱源を制御する制御手段とを備えることで、達成さ
れる。
【0008】上記目的はまた、軸回りに回転する円筒状
のキルン炉を該キルン炉の外周囲に設けられた加熱炉で
加熱し前記キルン炉内を入口から出口に向かって前記回
転に伴い移送される処理対象物を加熱処理する外熱式ロ
ータリーキルン炉の運転制御方法において、前記加熱炉
内の前記キルン炉の出口側外表面温度を計測し、計測さ
れた温度の値に応じて前記加熱炉の加熱源を制御するこ
とで、達成される。
のキルン炉を該キルン炉の外周囲に設けられた加熱炉で
加熱し前記キルン炉内を入口から出口に向かって前記回
転に伴い移送される処理対象物を加熱処理する外熱式ロ
ータリーキルン炉の運転制御方法において、前記加熱炉
内の前記キルン炉の出口側外表面温度を計測し、計測さ
れた温度の値に応じて前記加熱炉の加熱源を制御するこ
とで、達成される。
【0009】キルン炉の出口側外表面温度を計測し、こ
の計測温度値に基づいて加熱炉の制御を行うため、処理
対象物の加熱処理に直接影響するキルン炉内の温度を高
精度に制御でき、処理製品の品質を均一にすることが可
能となり、また、キルン炉の溶損温度を越えるような事
態の発生を回避可能となる。
の計測温度値に基づいて加熱炉の制御を行うため、処理
対象物の加熱処理に直接影響するキルン炉内の温度を高
精度に制御でき、処理製品の品質を均一にすることが可
能となり、また、キルン炉の溶損温度を越えるような事
態の発生を回避可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施形態に
係る外熱式ロータリーキルン炉の概略構成図である。こ
の外熱式ロータリーキルン炉は、内筒(キルン炉)1
と、その外周囲に設けられた外筒2とを備える。キルン
炉1は、入口端1aの位置が出口端1bの位置より若干
高くなるように略水平に配置され、その傾斜角は3度〜
7度程度に設定されている。
を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施形態に
係る外熱式ロータリーキルン炉の概略構成図である。こ
の外熱式ロータリーキルン炉は、内筒(キルン炉)1
と、その外周囲に設けられた外筒2とを備える。キルン
炉1は、入口端1aの位置が出口端1bの位置より若干
高くなるように略水平に配置され、その傾斜角は3度〜
7度程度に設定されている。
【0011】外筒2の両端面は、キルン炉1の外周面を
回転自在に保持する蓋体2a,2bで閉塞されている。
外筒2の内周面とキルン炉1の外周面との間に形成さ
れ、蓋体2a,2bで仕切られた円筒状の空間2c内に
は電気ヒータ3が配設され、この空間2cが加熱炉とし
て機能するようになっている。キルン炉1の外周部にお
ける加熱炉外の所定箇所には、全周に歯車1cが突設さ
れており、この歯車1cに巻回されたチェーン4をモー
タ5で回転させることにより、キルン炉1を軸回りに回
転させるようになっている。尚、6,7は、キルン炉1
の周囲に固設したタイヤ1dを回転自在に支持するローラ
支持部材である。
回転自在に保持する蓋体2a,2bで閉塞されている。
外筒2の内周面とキルン炉1の外周面との間に形成さ
れ、蓋体2a,2bで仕切られた円筒状の空間2c内に
は電気ヒータ3が配設され、この空間2cが加熱炉とし
て機能するようになっている。キルン炉1の外周部にお
ける加熱炉外の所定箇所には、全周に歯車1cが突設さ
れており、この歯車1cに巻回されたチェーン4をモー
タ5で回転させることにより、キルン炉1を軸回りに回
転させるようになっている。尚、6,7は、キルン炉1
の周囲に固設したタイヤ1dを回転自在に支持するローラ
支持部材である。
【0012】キルン炉1の入口端1aには、処理対象物
8をキルン炉1内に案内する入口フード9が取り付けら
れており、この入口フード9の途中にはロータリーフィ
ーダ10が設けられている。このロータリーフィーダ1
0は、処理対象物流量制御装置11の制御によりそのフ
ィード量が調節され、上部に貯えられている処理対象物
8は、そのフィード量に応じた量だけロータリーフィー
ダ10を通ってキルン炉1に供給される。また、キルン
炉1の出口端1bにはキルン炉1で加熱処理された処理
製品8aを外部に排出する出口フード12が取り付けられ
ている。
8をキルン炉1内に案内する入口フード9が取り付けら
れており、この入口フード9の途中にはロータリーフィ
ーダ10が設けられている。このロータリーフィーダ1
0は、処理対象物流量制御装置11の制御によりそのフ
ィード量が調節され、上部に貯えられている処理対象物
8は、そのフィード量に応じた量だけロータリーフィー
ダ10を通ってキルン炉1に供給される。また、キルン
炉1の出口端1bにはキルン炉1で加熱処理された処理
製品8aを外部に排出する出口フード12が取り付けられ
ている。
【0013】サイリスタ等で構成される電力供給装置1
3は、加熱炉2c内に配設されている電気ヒータ3に、
端子3aを介して電力を供給するものであり、プログラマ
ブルコントローラ14からの指令に基づく電力を電気ヒ
ータ3に供給し、加熱炉2cを加熱するようになってい
る。外筒2のキルン炉出口端1b側の外壁には窓2dが
設けられ、この窓2dに、放射温度計15が取り付けら
れている。プログラマブルコントローラ14は、この放
射温度計15が計測したキルン炉1外表面の温度を取り
込み、この計測温度が目標温度となるように電力供給装
置13を制御して電気ヒータ3に流す電力量をフィード
バック制御するようになっている。
3は、加熱炉2c内に配設されている電気ヒータ3に、
端子3aを介して電力を供給するものであり、プログラマ
ブルコントローラ14からの指令に基づく電力を電気ヒ
ータ3に供給し、加熱炉2cを加熱するようになってい
る。外筒2のキルン炉出口端1b側の外壁には窓2dが
設けられ、この窓2dに、放射温度計15が取り付けら
れている。プログラマブルコントローラ14は、この放
射温度計15が計測したキルン炉1外表面の温度を取り
込み、この計測温度が目標温度となるように電力供給装
置13を制御して電気ヒータ3に流す電力量をフィード
バック制御するようになっている。
【0014】上述した構成の外熱式ロータリーキルン炉
を運転する場合、処理対象物流量制御装置11からの指
令によりロータリーフィーダ10のフィード量が調節さ
れ、例えば、一時間当たり0.5トンの処理対象物8が
キルン炉1に供給される。加熱炉2cの熱源である電気
ヒータ3に流す電力量は、プログラマブルコントローラ
14により調節されるが、本実施形態では、放射温度計
15の検出したキルン炉出口側の表面温度が目標温度、
例えば摂氏1050度となるようにフィードバック制御
される。この目標温度は、キルン炉1の構成材料が溶融
してしまう溶融温度よりは低く設定してあり、キルン炉
1の外表面温度を監視してこの溶融温度を越えないよう
にフィードバック制御されるため、キルン炉1が溶損す
ることはない。
を運転する場合、処理対象物流量制御装置11からの指
令によりロータリーフィーダ10のフィード量が調節さ
れ、例えば、一時間当たり0.5トンの処理対象物8が
キルン炉1に供給される。加熱炉2cの熱源である電気
ヒータ3に流す電力量は、プログラマブルコントローラ
14により調節されるが、本実施形態では、放射温度計
15の検出したキルン炉出口側の表面温度が目標温度、
例えば摂氏1050度となるようにフィードバック制御
される。この目標温度は、キルン炉1の構成材料が溶融
してしまう溶融温度よりは低く設定してあり、キルン炉
1の外表面温度を監視してこの溶融温度を越えないよう
にフィードバック制御されるため、キルン炉1が溶損す
ることはない。
【0015】キルン炉1の入口1aから供給された処理
対象物8は、モータ5によるキルン炉1の回転に伴って
出口端1b方向に移送されると共に、加熱炉2c内を通
過し、処理対象物は加熱処理され、処理後の固形物つま
り処理製品8aが出口端1bから出口フード12を通って
外部に排出される。
対象物8は、モータ5によるキルン炉1の回転に伴って
出口端1b方向に移送されると共に、加熱炉2c内を通
過し、処理対象物は加熱処理され、処理後の固形物つま
り処理製品8aが出口端1bから出口フード12を通って
外部に排出される。
【0016】処理対象物の量が多く例えば一時間当たり
1.5トンを処理する必要が生じた場合には、ロータリ
ーフィーダ10を調節して1.5t/hの処理対象物8
をキルン炉1に供給する。処理量が急増すると、大量の
処理対象物によって熱が奪われることによりキルン炉1
の温度が低下してしまうため、処理量の急増に対応して
電気ヒータ3に流す電力量を急増させる必要がある。こ
の場合でも、本実施形態では、キルン炉1の外表面温度
を監視し、この温度が目標温度、例えば摂氏1050度
となるようにフィードバック制御するため、処理対象物
は目標温度で均一に加熱処理され、処理製品8aの品質を
一定に保つことができる。しかも、電気ヒータ3に供給
する電力量を急増させてもキルン炉1を溶損させること
もない。
1.5トンを処理する必要が生じた場合には、ロータリ
ーフィーダ10を調節して1.5t/hの処理対象物8
をキルン炉1に供給する。処理量が急増すると、大量の
処理対象物によって熱が奪われることによりキルン炉1
の温度が低下してしまうため、処理量の急増に対応して
電気ヒータ3に流す電力量を急増させる必要がある。こ
の場合でも、本実施形態では、キルン炉1の外表面温度
を監視し、この温度が目標温度、例えば摂氏1050度
となるようにフィードバック制御するため、処理対象物
は目標温度で均一に加熱処理され、処理製品8aの品質を
一定に保つことができる。しかも、電気ヒータ3に供給
する電力量を急増させてもキルン炉1を溶損させること
もない。
【0017】図3は、処理製品8aの出口における温度と
処理量との関係を示す実験結果である。○印が本実施形
態における実験結果であり、処理量に関わらず目標値を
摂氏1050度に設定したときの処理品の出口温度は略
目標温度と一致している。つまり、キルン炉1の外表面
温度を監視しこの監視温度が目標値となるように加熱炉
の熱源を制御することで、処理量が増減しても処理品の
出口温度を略一定にすることができる。つまり、処理量
の増減に関わらず、処理品8aの品質を一定とすることが
できる。
処理量との関係を示す実験結果である。○印が本実施形
態における実験結果であり、処理量に関わらず目標値を
摂氏1050度に設定したときの処理品の出口温度は略
目標温度と一致している。つまり、キルン炉1の外表面
温度を監視しこの監視温度が目標値となるように加熱炉
の熱源を制御することで、処理量が増減しても処理品の
出口温度を略一定にすることができる。つまり、処理量
の増減に関わらず、処理品8aの品質を一定とすることが
できる。
【0018】これに対し、従来は、加熱炉2c内に熱電
対等の温度計を設置して加熱炉内の温度を計測し、処理
量の増加に応じて図3の特性線Aに示すように加熱炉内
の温度を上昇させていた。この温度上昇の程度をどの程
度にするかは、熟練者が経験により設定していたが、そ
れでも、図3の×印に示すように、処理製品の出口にお
ける温度はバラバラとなってしまい、処理品の品質を一
定にすることはできなかった。
対等の温度計を設置して加熱炉内の温度を計測し、処理
量の増加に応じて図3の特性線Aに示すように加熱炉内
の温度を上昇させていた。この温度上昇の程度をどの程
度にするかは、熟練者が経験により設定していたが、そ
れでも、図3の×印に示すように、処理製品の出口にお
ける温度はバラバラとなってしまい、処理品の品質を一
定にすることはできなかった。
【0019】図1,図3で説明した実施形態では、処理
製品の加熱処理温度を目標値とし、キルン炉1の外表面
温度がこの目標値となるように熱源の制御を行い、この
目標値を、処理量の増減に関わらず一定値に制御した。
これは、キルン炉1の外表面温度が、キルン炉1内を通
過する処理対象物の加熱処理温度に極めて近い温度であ
ると考えることができるためである。しかし、熱容量の
極めて大きい処理対象物を処理する場合には、処理量の
増大に応じて目標値も増大させ、キルン炉1の外表面温
度がこの目標値となるようにフィードバック制御する必
要が生じる。そこで、図2に示す実施形態の様に、プロ
グラマブルコントローラ14がロータリーフィーダ10
のフィード量を調整すると共にこのフィード量と放射温
度計15の計測温度とを用いて電気ヒータ3に供給する
電力量を制御する構成とする。これにより、処理量に応
じたキルン炉1の温度制御が可能となる。なお、図2に
おいて、機能上図1のものと同一又は均等構成と考えら
れる部分には、前述の図と同一の符号を付して重複する
説明を省略した。
製品の加熱処理温度を目標値とし、キルン炉1の外表面
温度がこの目標値となるように熱源の制御を行い、この
目標値を、処理量の増減に関わらず一定値に制御した。
これは、キルン炉1の外表面温度が、キルン炉1内を通
過する処理対象物の加熱処理温度に極めて近い温度であ
ると考えることができるためである。しかし、熱容量の
極めて大きい処理対象物を処理する場合には、処理量の
増大に応じて目標値も増大させ、キルン炉1の外表面温
度がこの目標値となるようにフィードバック制御する必
要が生じる。そこで、図2に示す実施形態の様に、プロ
グラマブルコントローラ14がロータリーフィーダ10
のフィード量を調整すると共にこのフィード量と放射温
度計15の計測温度とを用いて電気ヒータ3に供給する
電力量を制御する構成とする。これにより、処理量に応
じたキルン炉1の温度制御が可能となる。なお、図2に
おいて、機能上図1のものと同一又は均等構成と考えら
れる部分には、前述の図と同一の符号を付して重複する
説明を省略した。
【0020】上述した実施形態では、加熱炉の熱源を電
気ヒータとしたが、勿論、ガスバーナやその他の熱エネ
ルギー量の増減制御が可能である加熱手段を熱源とする
加熱炉にも本発明の実施形態を適用できることはいうま
でもない。また、放射温度計15を用いたが、これはキ
ルン炉1が回転するため回転物の温度を計測するのに好
適なためであるが、他の温度計測手段でキルン炉1の外
表面温度を計測してもよい。
気ヒータとしたが、勿論、ガスバーナやその他の熱エネ
ルギー量の増減制御が可能である加熱手段を熱源とする
加熱炉にも本発明の実施形態を適用できることはいうま
でもない。また、放射温度計15を用いたが、これはキ
ルン炉1が回転するため回転物の温度を計測するのに好
適なためであるが、他の温度計測手段でキルン炉1の外
表面温度を計測してもよい。
【0021】また、実施形態では、キルン炉1の構成材
料の溶融温度以下に目標温度を設定してフィードバック
制御したため、キルン炉1が溶損する危険はないが、キ
ルン炉1が溶損する危険温度を設定しておき、この危険
温度あるいはそれより低い警報温度に達した時に警報を
出力したり熱源を制御して温度を低下させたりする安全
装置を別に組み込むことも可能である。
料の溶融温度以下に目標温度を設定してフィードバック
制御したため、キルン炉1が溶損する危険はないが、キ
ルン炉1が溶損する危険温度を設定しておき、この危険
温度あるいはそれより低い警報温度に達した時に警報を
出力したり熱源を制御して温度を低下させたりする安全
装置を別に組み込むことも可能である。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、キルン炉の外表面温度
を監視してこの外表面温度を制御する構成としたため、
処理量が変動しても処理製品の品質を保つことができ、
しかも、キルン炉の溶損も回避可能になる。
を監視してこの外表面温度を制御する構成としたため、
処理量が変動しても処理製品の品質を保つことができ、
しかも、キルン炉の溶損も回避可能になる。
【図1】本発明の第1実施形態に係る外熱式ロータリー
キルン炉の概略図である。
キルン炉の概略図である。
【図2】本発明の第2実施形態に係る外熱式ロータリー
キルン炉の概略図である。
キルン炉の概略図である。
【図3】本発明の実施形態および従来における処理量と
処理製品温度との関係を示すグラフである。
処理製品温度との関係を示すグラフである。
【図4】キルン炉に供給された処理対象物の温度変化を
示す図である。
示す図である。
1 内筒(キルン炉) 1a 入口端 1b 出口端 2 外筒 2c 空間(加熱炉) 2d 窓 3 電気ヒータ(熱源) 8 処理対象物 10 ロータリーフィーダ 13 電力供給装置 14 プログラマブルコントローラ 15 放射温度計
Claims (5)
- 【請求項1】 軸回りに回転する円筒状のキルン炉と、
該キルン炉の外周囲に設けられた加熱炉とを備え、前記
キルン炉の入口から出口に向かって前記回転に伴い移送
される処理対象物を加熱処理する外熱式ロータリーキル
ン炉において、前記加熱炉内の前記キルン炉の出口側外
表面温度を計測する温度計測手段と、該温度計測手段の
計測値に応じて前記加熱炉の加熱源を制御する制御手段
とを備えることを特徴とする外熱式ロータリーキルン
炉。 - 【請求項2】 軸回りに回転する円筒状のキルン炉を該
キルン炉の外周囲に設けられた加熱炉で加熱し前記キル
ン炉内を入口から出口に向かって前記回転に伴い移送さ
れる処理対象物を加熱処理する外熱式ロータリーキルン
炉の運転制御方法において、前記加熱炉内の前記キルン
炉の出口側外表面温度を計測し、計測された温度の値に
応じて前記加熱炉の加熱源を制御することを特徴とする
外熱式ロータリーキルン炉の運転制御方法。 - 【請求項3】 請求項2において、前記計測された温度
の値が目標温度値となるようにフィードバック制御を行
うことを特徴とする外熱式ロータリーキルン炉の運転制
御方法。 - 【請求項4】 請求項3において、前記目標温度値は、
前記キルン炉内に供給される処理対象物の供給量に応じ
て設定されることを特徴とする外熱式ロータリーキルン
炉の運転制御方法。 - 【請求項5】 請求項2乃至請求項4のいずれかにおい
て、前記計測された温度の値が、前記キルン炉の溶損温
度以下となるように制御することを特徴とする外熱式ロ
ータリーキルン炉の運転制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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