JP2002066443A - 塗膜形成方法 - Google Patents

塗膜形成方法

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JP2002066443A
JP2002066443A JP2000258745A JP2000258745A JP2002066443A JP 2002066443 A JP2002066443 A JP 2002066443A JP 2000258745 A JP2000258745 A JP 2000258745A JP 2000258745 A JP2000258745 A JP 2000258745A JP 2002066443 A JP2002066443 A JP 2002066443A
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coating
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resin
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JP2000258745A
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Shinji Miyatake
信次 宮武
Akira Tominaga
章 冨永
Hidehiko Haishi
秀彦 羽石
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Kansai Paint Co Ltd
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Kansai Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】自動車ボディの塗膜形成において、仕上り性、
チッピング性良好な総合塗膜を開発すること。 【解決手段】下記工程、 工程1:自動車ボディなどの金属製被塗物に、その組成
物中に導電剤を含有し硬化塗膜の塗膜固有抵抗が1012
Ω・cm以下となるカチオン電着塗料(A)を塗装し水
洗後、得られた塗膜を加熱して硬化乾燥し塗膜を形成す
る工程、 工程2:カチオン電着塗膜(A)を有する被塗物に、塗
膜の色彩(塗色)が有彩色又は無彩色の白であるアニオ
ン電着塗料(B)を塗装し水洗後、プレヒート又はエア
ブローなどにより水分を除去する工程、 工程3:さらに上塗り塗料(C)を塗装し、得られた複
層塗膜を同時に加熱して硬化乾燥させる工程、を特徴と
する塗装方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属などの被塗物
に、導電剤を有するカチオン電着塗料を1回目に塗装し
て硬化乾燥し、さらに2回目の電着塗装にアニオン電着
塗料を塗装して未硬化のまま、上塗り塗装を塗装して焼
き付け硬化乾燥してなる塗膜形成方法。
【0002】また、アニオン電着塗膜の色彩(塗色)
が、次に塗装される上塗り塗料の塗色とマンセル表示の
色相で、同系色の有彩色、又は無彩色の白である塗膜形
成方法に関する。
【0003】
【従来技術及びその課題】自動車ボディにおいてその下
塗り塗装として施されるカチオン電着塗料組成物は、1
コート電着塗装の他に2コート電着塗装(Wコート電着
塗装)があり、1回目の電着塗膜とは別の機能を持った
電着塗料を2回目に塗り重ねることができ、特開平7−
41994号、特開平9−324292号、特開平10
−8291号などが挙げられる。
【0004】最近では、電着塗膜に防食性や耐候性の機
能がよりいっそう要求されてきていおり、1回目に電着
されるカチオン電着塗膜に導電剤を添加し硬化乾燥塗膜
を得た後、2回目にアニオン電着塗装を施し硬化乾燥さ
せて良好な耐侯性を得る塗膜形成方法が、特願平11−
192439号に挙げられている。
【0005】一方、ボディ塗装のコストダウンや生産性
の向上を目的として、ウェットオンウェット塗装(We
t on Wet)により焼き付け工程の省略や、さら
には中塗り塗装工程を省略、また塗装膜厚を薄くしたり
する傾向がある。しかし最近のユーザーの要求に「高仕
上がり外観」、「より外観を白く」、「耐チッピング性
の向上」などの要求があり、中塗り塗装、塗膜省略によ
る隠蔽性や耐チッピング性を確保するために、上塗り塗
膜のフロー性や耐チッピング性向上の為に顔料濃度を下
げたり、または塗装膜厚を厚くすることなどにより仕上
がり性を上げていた。さらに塗装における環境対策とし
て、中上塗りの水性化が有効手段と考えられている。
【0006】この場合、顔料濃度を下げると隠蔽性の低
下、また塗装膜厚を厚くするとコスト増や特に水性上塗
り塗膜が垂直塗装時(例えば、ドアパーツのプレスライ
ン下や鍵穴部の周りで)タレることによる仕上がり性低
下が問題点としてあり改良が求められていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、上
記問題点を解決すべく鋭意検討した結果、電着塗装の2
コート1ベーク(以下、Wコート電着塗装と略すことが
ある。)においてカチオン電着塗料中に導電剤を添加
し、1回目に電着塗装した塗膜を焼き付け硬化させ、体
積固有抵抗値が1012Ω・cm以下であるカチオン電着
塗膜を形成する。次に、アニオン電着塗装を行いアニオ
ン電着塗膜が未硬化のまま上塗り塗膜を塗り重ね、同時
に形成した塗膜を焼き付ける。
【0008】好ましくは、上記アニオン電着塗膜の塗色
が、次に塗装される上塗り塗料とマンセル表示の色相で
同系色の有彩色又は無彩色の白であるアニオン電着塗装
を行いアニオン電着塗膜が未硬化のまま上塗り塗膜を塗
り重ね、同時に形成した塗膜を焼き付ける。
【0009】このようにアニオン焼き付け工程のあとウ
ェットオンウェットにより、上塗り塗装を行うことによ
り、中塗り工程を省略しても、仕上がり性(隠蔽性)や
耐チッピング性の向上を達成でき、さらにはアニオン電
着塗膜の上に、水性上塗り塗料のウェットオンウェット
塗装においてもタレ抵抗性も得られ本発明を完成するに
至った。即ち、本発明は、 1.下記工程、 工程1:自動車ボディなどの金属製被塗物に、その組成
物中に導電剤を含有し硬化塗膜の塗膜固有抵抗が1012
Ω・cm以下となるカチオン電着塗料(A)を塗装し水
洗後、得られた塗膜を加熱して硬化乾燥し塗膜を形成す
る工程、 工程2:カチオン電着塗膜(A)を有する被塗物に、塗
膜の色彩(塗色)が有彩色又は無彩色の白であるアニオ
ン電着塗料(B)を塗装し水洗後、プレヒート又はエア
ブローなどにより水分を除去する工程、 工程3:さらに上塗り塗料(C)を塗装し、得られた複
層塗膜を同時に加熱して硬化乾燥させる工程、を特徴と
する塗膜形成方法、 2.上塗り塗料(C)が、アニオン電着塗膜の色彩(塗
色)と、マンセル表示の色相で同系色の有彩色、又は無
彩色の白である上塗り塗料(C)を塗装する1項記載の
塗装方法、 3.上塗り塗料(C)を塗装する工程が、水性ソリッド
カラー上塗り塗料(a)を塗装することを特徴とする1
項、又は2項に記載の塗膜形成方法、 4.上塗り塗料(C)を塗装する工程が、水性メタリッ
クベースコート(b)を塗装後、水性メタリックベース
コート(b)を硬化させないで、クリアートップコート
(c)を塗装することを特徴とする1項、又は2項に記
載の塗膜形成方法、に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】 以下、本発明における工程1〜
工程3、及びカチオン電着塗料(A)、アニオン電着塗
料(B)、上塗り塗料(C)における水性ソリッドカラ
ー上塗り塗料(a)、水性メタリックベースコート
(b)、クリアートップコート(c)について詳細に説
明する。 工程1: 工程1で使用する被塗物は、自動車ボディ、
自動車部品、など袋部などの複雑な構造を有するものを
挙げることができる。被塗物の材質としては、金属を挙
げることができ防食性の面から防錆鋼板が好適である。
鋼板としては、溶融亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛めっき鋼
板、電気亜鉛−鉄二層めっき鋼板及び有機複合めっき鋼
板など、並びにこれらの鋼板や冷延鋼板などの基材を、
必要に応じてアルカリ脱脂などによって表面を清浄化し
た後、リン酸塩化成処理、クロメート処理などの表面処
理を行ったものが挙げられる。
【0011】本発明方法において、1回目に電着塗装さ
れるカチオン電着塗料(A)としては、カチオン電着塗
料組成物である限り特に制限なく使用することができ、
目標とする塗膜性能に応じて適宜選択して使用すればよ
い。
【0012】カチオン電着塗料(A)は、金属などの被
塗物に無処理又は化成処理を施した後、電着塗装する塗
料であり、その硬化塗膜の体積固有抵抗値が1012Ω・
cm以下の塗膜を形成するカチオン電着塗料が使用でき
る。具体的には、カチオン性樹脂を必須成分として含有
し、さらに塗膜の体積固有抵抗値を上記範囲に調整する
ための導電剤を配合し、これらを水に混合・分散させて
なるカチオン電着塗料があげられる。
【0013】カチオン性樹脂は、カチオン電着塗料に使
用されているそれ自体既知のものが使用でき、例えば、
水酸基及びカチオン性基を有する基体樹脂とブロックポ
リイソシアネ−ト化合物などの架橋剤を含有する組成物
が好適に使用される。
【0014】基体樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂
とカチオン化剤との反応生成物、ポリカルボン酸とポリ
アミンとの重縮合物(米国特許第2450940号明細
書参照)を酸でプロトン化したもの、ポリイソシアネ−
ト化合物及びポリオ−ルとモノ又はポリアミンとの重付
加物を酸でプロトン化したもの、水酸基及びアミノ基含
有アクリル系またはビニル系モノマ−の共重合体を酸で
プロトン化したもの(特公昭45−12395号公報、
特公昭45−12396号公報参照)、ポリカルボン酸
樹脂とアルキレンイミンとの付加物を酸でプロトン化し
たもの(米国特許第3403088号明細書参照)など
があげられる。このうち、ポリフェノ−ル化合物とエピ
クロルヒドリンとの反応により得られるエポキシ樹脂に
カチオン化剤を反応せしめた基体樹脂は、防食性がすぐ
れているので特に好ましい。
【0015】このエポキシ樹脂は、エポキシ基を1分子
中に2個以上有し、数平均分子量が200以上、特に4
00〜4000、エポキシ当量が190〜2000、特
に400〜1000の範囲内にあることが適している。
【0016】エポキシ樹脂を調製するためのポリフェノ
−ル化合物としては、例えば、ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)−2,2−プロパン、4,4´−ジヒドロキシ
ベンゾフェノン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−
1,1−エタン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−
1,1−イソブタン、ビス(4−ヒドロキシ−tert
−ブチル−フェニル)−2,2−プロパン、ビス(2−
ヒドロキシブチル)メタン、1,5−ジヒドロキシナフ
タレン、ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタ
ン、テトラ(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,2,
2−エタン、4,4´−ジヒドロキシジフェニルエ−テ
ル、4,4´−ジヒドロキシジフェニルスルホン、フェ
ノ−ルノボラック、クレゾ−ルノボラックなどがあげら
れる。また、アクリル樹脂、ポリブタジエン、アルキド
樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂などで上記の
基体樹脂を変性したものも適用できる。
【0017】カチオン化剤としては、例えば、第1級ア
ミン、第2級アミン、第3級アミン、ポリアミンなどの
アミン化合物があげられれ、これらはエポキシ樹脂中に
存在するエポキシ基の殆んど又はすべてと反応させるこ
とが好ましい。これらはエポキシ基と反応して、第2級
アミノ基、第3級アミノ基、第4級アンモニウム塩基な
どのカチオン性基を形成する。また、アンモニア、ヒド
ロキシアミン、ヒドラジン、ヒドロキシエチルヒドラジ
ン、N−ヒドロキシエチルイミダゾリン等の塩基性化合
物をカチオン化剤としてエポキシ基と反応せしめ、それ
により形成される塩基性基を酸でプロトン化してカチオ
ン性基としてもよい。
【0018】基体樹脂の水酸基は、例えば、カチオン化
剤として使用されうるアルカノ−ルアミンとの反応によ
り導入される第1級水酸基が、ブロックポリイソシアネ
−ト化合物(架橋剤)との架橋反応性がすぐれているの
で好適である。
【0019】基体樹脂は、20〜5000、特に100
〜1000mgKOH/gの水酸基当量を有することが
好ましく、特に、第1級水酸基当量は200〜1000
mgKOH/gにあることが好ましい。一方、カチオン
性基は、基体樹脂を水中に安定に分散しうる必要な量で
存在すればよく、KOH(mg/g固形分)(アミン
価)換算で一般に3〜200、特に10〜80にあるこ
とが好ましい。かかる基体樹脂は原則として遊離エポキ
シ基を有していないことが望ましい。
【0020】ブロックポリイソシアネ−ト化合物は、基
体樹脂を三次元の架橋硬化させるための架橋剤であり、
1分子中に2個以上のイソシアネ−ト基を有するポリイ
ソシアネ−ト化合物のイソシアネ−ト基をブロック剤で
封鎖したものである。このブロックポリイソシアネ−ト
化合物は、加熱すると、ブロック剤が解離し、遊離のソ
シアネ−ト基が再生され、それが基体樹脂中の水酸基な
どの活性水素と架橋反応する。
【0021】ポリイソシアネ−ト化合物は、1分子中に
2個以上の遊離イソシアネ−ト基を有する化合物であ
り、それ自体既知のものが使用でき、例えば、トリレン
ジイソシアネ−ト、ジフェニルメタンジイソシアネ−
ト、キシリレンジイソシアネ−ト、ナフタレンジイソシ
アネ−トなどの芳香族ジイソシアネ−ト;トリメチレン
ジイソシアネ−ト、テトラメチレンジイソシアネ−ト、
ヘキサメチレンジイソシアネ−ト、ダイマ−酸ジイソシ
アネ−ト、リジンジイソシアネ−トなどの脂肪族ジイソ
シアネ−ト;メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネ
−ト)、イソホロンジイソシアネ−ト、メチルシクロヘ
キサンジイソシアネ−ト、シクロヘキサンジイソシアネ
−ト、シクロペンタンジイソシアネ−トなどの脂環族ジ
イソシアネ−ト;該ポリイソシアネ−トのビユ−レット
タイプ付加物、イソシアヌル環タイプ付加物;これらの
ポリイソシアネ−トと低分子量もしくは高分子量のポリ
−ル類とをイソシアネ−ト基過剰で反応させてなる遊離
イソシアネ−ト基含有ウレタン化プレポリマ−などがあ
げられる。
【0022】ブロック剤としては、フェノ−ル系、ラク
タム系、アルコ−ル系、オキシム系、活性メチレン系、
メルカプタン系、酸アミド系、イミド系、アミド系、イ
ミダゾ−ル系、イミン系などのそれ自体既知のものが使
用できる。
【0023】基体樹脂とブロックポリイソシアネ−ト化
合物などの架橋剤との比率は、目的により任意に選択で
きるが、例えば、この両成分の合計重量を基準に、前者
は50〜90%、特に60〜80%、後者は50〜10
%、特に40〜20%の範囲内が適している。
【0024】基体樹脂と架橋剤とを撹拌混合してから、
基体樹脂中のカチオン性基を酢酸、ギ酸、乳酸、りん酸
などの酸性化合物で中和したのち、水に混合することに
より水分散化させることができる。
【0025】導電剤は、カチオン電着塗料(A)の硬化
塗膜の体積固有抵抗値を1012Ω・cm以下に調整する
ためのものであって、例えば、粒子状又は粉末状のカ−
ボンブラック、グラファイト、銀、銅、ニッケル、酸化
錫などがあげられ、これらから選ばれた1種もしくは2
種以上を使用することができる。導電剤の配合比率は、
樹脂成分100重量部(固形分)あたり、1〜50重量
部、特に3〜30重量部の範囲内が好ましい。
【0026】本発明で使用するカチオン電着塗料(A)
の硬化塗膜の体積固有抵抗値は、1012Ω・cm以下、
好ましくは108Ω・cm以下の範囲内である。この抵
抗値が1012Ω・cmより大きくなると、その塗面のア
ニオン電着塗料(B)の電着塗装性が低下し、仮りに塗
装できたとしてもその塗膜の平滑性などが低下するので
好ましくない。
【0027】体積固有抵抗値の測定方法は、JIS−K
6911−1955に準じて測定したものであり、測定
器として東亜電波工業(株)製、「DSM−8103」
を使用した。
【0028】カチオン電着塗料(A)は、基体樹脂、架
橋剤及び導電剤を含有し、基体樹脂中のカチオン性基を
酢酸、ギ酸、乳酸、りん酸などの酸性物質で中和し、か
つ脱イオン水に分散させることによって得られる水性エ
マルション、及び顔料ペーストを配合してなるが、塗色
が被塗物の素地を隠蔽する面から、無彩色である灰色や
黒であることから、顔料組成として、例えば、カーボン
ブラック、チタン白のような着色顔料;クレー、タル
ク、炭酸カルシウムのような体質顔料;クロム酸ストロ
ンチウム、クロム酸鉛、ケイ酸鉛、トリポリりん酸アル
ミ、トリポリりん酸亜鉛、亜鉛華、無機ビスマス、有機
酸ビスマスなどの防錆顔料;などを、分散用樹脂として
3級アミン型エポキシ樹脂系、4級アンモニウム塩型エ
ポキシ樹脂系、3級アミン型アクリル樹脂系などととも
に、中和剤、脱イオン水を加えたのち、ボールミル、サ
ンドミルなどで分散して得られるところの顔料ペースト
である。
【0029】また、特に、顔料ペーストにおいて、防錆
顔料として鉛含有化合物などの有害物質を使用せず(鉛
フリ−)、これに代えて、水酸化ビスマスや乳酸ビスマ
スなどのビスマス含有化合物を含有することが好まし
い。
【0030】このカチオン電着塗料(A)の、電着塗装
条件は特に制限されるものではないが、一般的には、浴
温は、15〜35℃(好ましくは20〜30℃)、電
圧:100〜400V(好ましくは200〜300
V)、通電時間:30秒〜10分、極面積比(A/C)
=8/1〜1/8、極間距離10〜200cm、撹拌状態
で電着することが望ましい。
【0031】カチオン電着塗料(A)による電着塗膜の膜
厚は目的とする性能に応じて適宜選定すればよいが、5
〜60μm 、好ましくは10〜40μm の範囲であるこ
とがよい。電着塗装後は、UFろ液、RO水洗水、工業
用水、脱イオン水などにより塗装物表面にカチオン電着
塗料(A)が残らないよう、2回以上の回数を経て十分
に水洗する。この水洗設備は、自動車ボディや部品を水
洗槽内に浸漬するディピング水洗、又はスプレー水洗で
行うことができる。
【0032】次に、その塗膜の硬化乾燥であるが、14
0〜190℃の温度で、5〜60分間で焼き付け硬化乾
燥する。乾燥設備としては、電気熱風乾燥炉、ガス熱風
乾燥炉のいずれでもよい。
【0033】また、カチオン電着塗料(A)として、基体
樹脂にエポキシ樹脂を主成分とするカチオン電着塗料を
使用することによって防食性の良好な塗膜を得ることが
でき、ビニル系共重合体を主成分とするカチオン電着塗
料を使用することによって耐候性の良好な塗膜を得るこ
とができる。また、自動車ボディは、車体の床下面は飛
び石等によるダメージを受けるため、カチオン電着塗料
とは別に、防錆、防塵、防音、防熱などの目的で、アン
ダーコートの固体層が車体の床面や袋部などに塗布され
る。塗装ラインでは、スプレーなどにより、塩化ビニル
樹脂を主成分とするシーリング剤、エポキシ樹脂−ウレ
タン樹脂系に炭酸カルシウムなどを添加したシーリング
剤、アスベスト含有のアスファルトを主成分とするシー
リング剤などがあり、シーリング剤の種類に応じて常温
乾燥から焼き付け硬化乾燥を行う。工程2は、カチオン
電着塗膜を有する被塗物に、アニオン電着塗料(B)を
塗装し水洗後、プレヒート又はエアブローなどにより水
分を除去する工程である。さらに好ましくは、上記アニ
オン電着塗料(B)の塗色が、次に塗装される上塗り塗
料とマンセル表示の色相(R、Y、G、B、P)で、同
系色の有彩色又は無彩色の白であることを特徴としてい
る。該アニオン電着塗料(B)は、顔料ペースト、エマ
ルションからなる水性塗料である。
【0034】顔料ペーストは、分散用樹脂としてカルボ
ン酸及び水酸基を付加した水溶性のアクリル樹脂、中和
剤、脱イオン水を加え、ボールミル、サンドミルなどで
分散して得ることができる。
【0035】使用できる顔料は、着色顔料として、白;
二酸化チタン、酸化亜鉛、塩基性硫酸鉛、鉛酸カルシウ
ム、リン酸(Zn、Al)、モリブデン酸(Zn、C
a)、青;無機系として、紺青、群青、コバルトブル
ー、有機系として、銅フタロシアニンブルー、インダン
スロンブルー、黄;無機系として、黄鉛、合成黄色酸化
鉄、透明べんがら(黄)、ビスマスバナデート、チタン
イエロー、亜鉛黄(ジンクエロー)、クロム酸ストロン
チウム、アナミド鉛、有機系として、モノアゾイエロ
ー、モノアゾイエロー、ジスアゾ、モノアゾイエロー、
イソインドリノンイエロー、金属錯塩アゾイエロー、キ
ノフタロンイエロー、イソインドリンイエロー、ベンズ
イミダゾロンイエロー、赤;無機系として、べんがら、
透明べんがら(赤)、鉛丹、有機系として、モノアゾレ
ッド、モノアゾレッド、無置換キナクリドンレッド、ア
ゾレーキ(Mn塩)、キナクリドンマゼンダ、アンサン
スロンオレンジ、ジアンスラキノニルレッド、ペリレン
マルーン、キナクリドンマゼンダ、ペリレンレッド、ジ
ケトピロロピロールクロムバーミリオン、塩基性クロム
酸鉛、緑;無機系として、酸化クロム、有機系として、
塩素化フタロシアニングリーン、臭素化フタロシアニン
グリーン、その他;ピラゾロンオレンジ、ベンズイミダ
ゾロンオレンジ、ジオキサジンバイオレット、ペリレン
バイオレットなどが挙げられる。
【0036】体質顔料としては、マイカ、クレー(カオ
リン)、タルク、炭酸カルシウム、硫酸バリウムなど、
他にアルミニウム粉、亜鉛末、パールマイカなどが挙げ
られる。
【0037】次に、エマルションは、中和されたカルボ
キシル基を有するアニオン樹脂をアミンなどで水分散し
てなるものであって、通常のアニオン電着塗料に配合さ
れているそれ自体既知のものを使用することができる。
特に、カルボキシル基及び水酸基を有せしめたアクリル
樹脂をアニオン性樹脂として使用すると、アニオン電着
塗料(B)による塗膜の耐候性、平滑性などがすぐれて
いるのでより好適である。また、アニオン性樹脂とし
て、カルボキシル基及び水酸基を有せしめたポリエステ
ル樹脂、ポリウレタン樹脂、ビニル樹脂なども使用する
ことができる。
【0038】アニオン性樹脂におけるカルボキシル基
を、アンモニア、ジエチルアミン、エチルエタノ−ルア
ミン、ジエタノ−ルアミン、モノエタノ−ルアミン、モ
ノプロパノ−ルアミン、イソプロパノ−ルアミン、エチ
ルアミノエチルアミン、ヒドキシエチルアミン、ジエチ
レントリアミンなどの有機アミン、及びカセイソ−ダ、
カセイカリなどのアルカリ金属水酸化物などの中和剤で
中和することにより水溶化又は水分散化することができ
る。
【0039】上記のカルボキシル基及び水酸基を有せし
めたアクリル樹脂としては、カルボキシル基含有不飽和
単量体、水酸基含有アクリル系単量体、さらに必要に応
じてその他の重合性単量体を用い、これらの単量体をラ
ジカル重合させてなる共重合体が使用できる。
【0040】これらの単量体としては、下記のものをあ
げることができる。カルボキシル基含有不飽和単量体:
1分子中にカルボキシル基と重合性不飽和結合をそれぞ
れ1個以上有する化合物であり、例えば、(メタ)アク
リル酸、マレイン酸、カプロラクトン変性カルボキシル
基含有(メタ)アクリル系単量体(ダイセル化学社製、
商品名、プラクセルFM1A、プラクセルFM4A、プ
ラクセルFM10A)などがあげられる。
【0041】水酸基含有アクリル系単量体:1分子中に
水酸基と重合性不飽和結合をそれぞれ1個以上有する化
合物であり、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レ−ト、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ−ト、ヒ
ドロキシブチル(メタ)アクリレ−ト、(ポリ)エチレ
ングリコ−ルモノ(メタ)アクリレ−ト、(ポリ)プロ
ピレングリコ−ルモノ(メタ)アクリレ−ト、これらの
水酸基含有アクリル系単量体と、β−プロピオラクト
ン、ジメチルプロピオラクトン、ブチロラクトン、γ−
バレロラクトン、γ−カプロラクトン、γ−カプリロラ
クトン、γ−ラウリロラクトン、ε−カプロラクトン、
δ−カプロラクトンなどのラクトン類化合物との反応物
など、商品名としては、プラクセルFM1(ダイセル化
学社製、商品名、カプロラクトン変性(メタ)アクリル
酸ヒドロキシエステル類)、プラクセルFM2(同
左)、プラクセルFM3(同左)、プラクセルFA1
(同左)、プラクセルFA2(同左)、プラクセルFA
3(同左)などがあげられる。
【0042】その他の重合性単量体:これらのカルボキ
シル基含有不飽和単量体及び水酸基含有アクリル系単量
体以外であって、1分子中に重合性不飽和結合を1個以
上有する化合物であり、例えば、(メタ)アクリル酸メ
チル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸
プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリ
ル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)
アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシ
ルなどの(メタ)アクリル酸のC1〜C18のアルキル又
はシクロアルキルエステル、スチレンなどの芳香族重合
性単量体、(メタ)アクリル酸アミド、N−ブトキシメ
チル(メタ)アクリアミド、N−メチロ−ル(メタ)ア
クリアミドなどの(メタ)アクリルアミド及びその誘導
体、(メタ)アクリロニトリル化合物類、γ−(メタ)
アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ(メタ)
アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−
(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、ビ
ニルトリメトキシシランなどのアルコキシシリル基含有
重合性単量体などがあげられる。
【0043】これらの単量体の配合割合において、カル
ボキシル基含有不飽和単量体は、共重合体の酸価が約1
0〜200mgKOH/gの範囲内に入るようにするこ
とが好ましく、単量体の合計重量に基づき、カルボキシ
ル基含有不飽和単量体が約3〜30重量%、特に約4〜
20重量%の範囲が好ましい。また、水酸基含有不飽和
単量体は、共重合体の水酸基価が約30〜300mgK
OH/gの範囲内に入るように使用すればよく、単量体
の合計重量に基づき、水酸基含有不飽和単量体が約3〜
40重量%、特に約5〜30重量%の範囲が好ましい。
【0044】その他の単量体として、(メタ)アクリル
酸のC1〜C18のアルキル又はシクロアルキルエステル
及びスチレンなどの芳香族単量体を使用することが好ま
しく。その他の単量体の使用量は、単量体の合計重量に
基づき、約37〜95重量%、特に約60〜91重量%
の範囲が好ましい。
【0045】これらの単量体をラジカル共重合反応させ
る方法は従来から公知の溶液重合方法などで行うことが
できる。かくして得られるアクリル樹脂の数平均分子量
は、10000以下、特に4000〜8000の範囲内
が適している。
【0046】アニオン電着塗料(B)におけるアニオン
性樹脂成分の架橋剤としては、特に制限されるものでは
ないが、例えば、メラミン樹脂、ブロックポリイソシア
ネ−ト化合物、ポリオキサゾリン化合物などがあげられ
る。このうち、メラミン樹脂を使用することが特に好ま
しい。
【0047】メラミン樹脂としては、メラミンにホルム
アルデヒドなどの反応させてなるメチロ−ル基の一部も
しくは全部にC1〜C10のモノアルコ−ルから選ばれた
1種もしくは2種以上のアルコ−ルで変性されたエ−テ
ル化メラミン樹脂を使用することができる。かかるメラ
ミン樹脂は、1核体〜多(約2〜5)核体のものが50
重量%以上占めるものが好ましい。また、メラミン樹脂
中にはイミノ基、メチロ−ル基、その他の官能基が含ま
れていても差支えない。
【0048】ブロックポリイソシアネ−ト化合物は、ポ
リイソシアネ−ト化合物のイソシアネ−ト基をブロック
剤で封鎖したものであって、具体的には、前記カチオン
電着塗料(A)で例示したブロックポリイソシアネ−ト
化合物が好適に使用することができる。このものは、加
熱すると、ブロック剤が解離し、遊離のイソシアネ−ト
基が再生され、それがアニオン電着塗料(B)の基体樹
脂中の水酸基などの活性水素と架橋反応する。
【0049】アニオン性樹脂と架橋剤との比率は、この
両成分の合計固形分重量に基づいて、前者は50〜90
重量%、特に60〜80重量%、後者は50〜10重量
%、特に40〜20重量%の範囲内が適している。
【0050】特に本発明では、カルボキシル基及び水酸
基を有せしめたアクリル樹脂とメラミン樹脂とを、上記
の比率で含有せしめてなるアニオン電着塗料(B)を使
用することが特に好ましい。
【0051】アニオン電着塗料(B)には、上記した成
分に加えて、さらに顔料、沈降防止剤、親水性有機溶剤
などの塗料用添加剤を適宜配合することができる。顔料
は、アニオン性樹脂と架橋剤との合計固形分100重量
部あたり、1〜250重量部、特に3〜150重量部が
適している。
【0052】アニオン電着塗料(B)のpH6〜9、好
ましくは6.5〜8、浴固形分3〜40重量%、好まし
くは5〜25重量%、浴温度15〜40℃、好ましくは
15〜30℃に調整してなるアニオン電着塗料(B)浴
に、カチオン電着塗料(A)を塗装し加熱硬化してなる
被塗物を陽極として浸漬し、1〜400Vの一定電圧の
直流電流を印加するか、または1〜400mAの一定電
圧又は電流を印加することによってアニオン電着塗装す
る。その際、通電開始より所定電圧又は電流を印加して
もよく、また、1〜30秒を要して徐々に所定電流又は
所定電圧まで上昇させてもよい。また、通電時間は30
秒〜5分程度が適当であり、得られる膜厚は硬化塗膜で
5〜100μm、特に20〜60μmであることが好ま
しい。
【0053】工程3は、アニオン電着塗装したあと未硬
化で、プレヒートまたはエアブローを施した後、上塗り
塗料(C)を塗装する工程である。上塗り塗料(C)と
しては、溶剤型・水性・粉体のいづれでもかまわない
が、VOC低減(VOC:Volatile Organic Compoun
ds 揮発性有機化合物、WHOでは沸点50−100〜
240−260℃の範囲のものを言う)と仕上がり性の
両立の点から水性塗料が好ましい。
【0054】上塗り塗料(C)には、水性ソリッドカラ
ー上塗り塗料組成物として、水性ソリッドカラー上塗り
塗料(a)を塗装して、焼き付け硬化乾燥させる塗膜形
成方法(1コート1ベーク方法:1C1B)が好まし
い。
【0055】メタリックカラー上塗り塗料として、水性
メタリックベースコート(b)を塗装後、水性メタリッ
クベースコート(b)を硬化させないで、溶剤型でハイ
ソリッドのクリアートップコート(c)を塗装して、同
時焼き付け硬化乾燥させる塗膜形成方法(2コート1ベ
ーク方法、2C1B)が好ましい。
【0056】水性ソリッドカラー上塗り塗料(a)は、
アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ウレ
タン樹脂などの基体樹脂を、メラミン樹脂、尿素樹脂、
ポリイソシネート化合物(ブロック体も含む)などの架
橋剤と併用したものが挙げられ、これらは水に分散して
使用される。
【0057】またここで使用される着色顔料としては、
カチオン電着塗料で用いた有機系顔料、無機系顔料など
が使用でき、1種のみ、又は2種以上の併用も可能であ
る。該水性ソリッドカラー上塗り塗料(a)の塗装方法
は、スプレー塗装、静電塗装及び非静電塗装のいずれで
もよい。焼き付け条件は、従来と異なるものではなく、
例えば120〜150℃の温度で20〜40分焼き付け
る。
【0058】メタリックカラー上塗り塗料は、水性メタ
リックベースコート(b)とクリアートップコート
(c)からなる。水性メタリックベースコート(b)
は、樹脂成分、着色顔料、有機溶剤を含有し、さらに必
要に応じて体質顔料及びその他の塗料添加剤などを配合
してなる熱硬化性塗料である。樹脂成分として、具体的
には、架橋性官能基を有するアクリル樹脂、ポリエステ
ル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂などの基体樹脂
を、メラミン樹脂、尿素樹脂、(ブロック化)ポリイソ
シアネート化合物などの架橋剤と併用したものが挙げら
れ、これらは水に溶解または分散して使用される。
【0059】着色顔料としては、カチオン電着塗料に用
いたものと同様のものが使用でき、例えば、チタン白は
二酸化チタンを主成分とする白色顔料であり、一般にそ
の粒径が0.2〜0.35μm、特に0.25〜0.3
0μmの範囲内にあるものが好ましい。
【0060】他に、アルミニウムフレーク等を用いるこ
とができ、形状はりん片状の金属アルミニウムであっ
て、通常、その厚さが0.1〜1.0μm、特に0.2
〜0.5μmの範囲内にあり、粒径が1〜20μmの範
囲内及び平均粒径が10μm以下であるものが好まし
い。
【0061】他に、酸化チタンで被覆された燐片状雲母
なども配合でき、一般にホワイトマイカ、又はシルバー
マイカと称されているものである。一般に、その最大直
径が5〜60μm、特に5〜25μmの範囲内にあり、
かつ厚さが0.25〜1.5μm、特に0.5〜1μm
の範囲内にあるものが好ましい。
【0062】酸化チタン被覆燐片状雲母の配合量は、厳
密に制限されるものではないが、通常、樹脂成分の固形
分合計100重量部あたり3〜20重量部、特に7〜1
3重量部の範囲内が好ましい。また必要に応じて、銀メ
ッキガラスフレーク、チタンコートグラファイト、金属
チタンフレーク、板状酸化鉄、フタロシアニンフレーク
などを配合することができる。
【0063】水性メタリックベースコート(b)の塗装
は、静電塗装、エアースプレー、エアレススプレーなど
の方法で塗装することができ、その膜厚は硬化塗膜に基
づいて、一般に5〜20μmの範囲内が好ましい。
【0064】クリアートップコート(c)は、樹脂、及
び有機溶剤を主成分とし、さらに必要に応じて該塗膜の
透明感を損なわない程度で、着色顔料及びその他の塗料
用添加剤などを配合してなる無色、もしくは有色の透明
塗膜を形成する塗料である。クリアートップコート
(c)で使用する樹脂は熱硬化性樹脂が好ましく、具体
的には、水酸基、カルボキシル基、エポキシ基などの架
橋性官能基を有するアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、
アルキド樹脂、ウレタン樹脂などの基体樹脂を、メラミ
ン樹脂、尿素樹脂、(ブロック化)イソシアネート化合
物、カルボキシル基含有化合物(又は樹脂)、エポキシ
基含有化合物(又は樹脂)などの架橋剤と併用したもの
が挙げられ、そして上記溶剤としては、有機溶剤及び/
又は水を使用することができる。
【0065】クリアートップコート(c)は、未硬化の
水性メタリックベースコート(b)の塗面に、静電塗
装、エアースプレー、エアレススプレーなどの方法で塗
装することができ、その膜厚は硬化塗膜に基づいて10
〜100μmの範囲内とするのが好ましい。クリアート
ップコート(c)の形成は、溶剤で塗装に適した粘度に
希釈した後、被塗物にスプレー等により、静電塗装、非
静電塗装などにより行われる。
【0066】メタリックカラー上塗り塗装における、水
性メタリックベースコート(b)及びクリアートップコ
ート(c)の膜厚としては、特に制限されるものではな
いが、水性メタリックベースコート(b)の硬化膜厚が
通常10〜30μm程度、好ましくは15〜20μm範
囲、また溶剤型ハイソリッドクリアートップコート
(c)の膜厚は、通常20〜60μm程度、好ましくは
30〜50μm範囲がよい。
【0067】
【発明の効果】 導電剤を含有したカチオン電着塗料に
より1回目のカチオン電着塗膜を形成し、焼き付け硬化
乾燥する。次にその上にアニオン電着塗装を行い、アニ
オン電着塗膜が未硬化のまま水性上塗り塗料を塗り重
ね、形成した塗膜を同時に焼き付け硬化乾燥し、総合塗
膜を得る。
【0068】さらに好ましくは、上記アニオン電着塗膜
の塗色が、次に塗装される上塗り塗料とマンセル表示の
色相で同系色の有彩色又は無彩色の白であるアニオン電
着塗装を行い、アニオン電着塗膜が未硬化のまま上塗り
塗膜を塗り重ね、形成した塗膜を同時に焼き付け硬化乾
燥し、総合塗膜を得る。
【0069】このようにアニオン電着塗膜に、ウェット
オンウェット(Wet on Wet)で上塗り塗装を
行うことにより、中塗り工程の省略しても、耐チッピン
グ性の向上や仕上がり性(隠蔽性)を達成でき、さらに
はタレ抵抗性も得られることがわかった。
【0070】
【実施例】 以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明する。本発明はこれによって限定されるものでは
ない。尚、「部」及び「%」は「重量部」及び「重量
%」を示す。
【0071】カチオン電着用顔料ペーストの製造例 固形分85%の3級アミン中和型分散樹脂5.88部(固形
分5部)、10%酢酸1.4部を配合した後、さらに脱イ
オン水を加え混合攪拌した。ついでこの中に、チタン白
22部、導電剤バルカンXC72(キャボット社製、商品
名、導電性カーボンブラック)10部、水酸化ビスマス
2部、ジオクチル錫オキサイド3部を配合し、ボールミ
ルにて40時間分散を行い50%のカチオン電着用顔料
ペーストを得た。
【0072】カチオン電着用 アミン付加エポキシ樹脂
(d)の製造例 エピコート828EL(油化シェル社製、商品名、エポ
キシ樹脂)1010g、ビスフェノールA390g、ジ
メチルベンジルアミノ0.2gを加え、130℃でエポ
キシ当量800になるまで反応させた。次にε−カプロ
ラクトン260g、テトラブトキシチタン0.03gを
加えて170℃に昇温し、この温度を保ちながら経時で
サンプリングを行い、赤外吸収スペクトル測定において
未反応のε−カプロラクトン量を追跡して反応率が98
%以上になった時点で120℃に温度を下げた。次にジ
エタノールアミン160g、ジエチレントリアミンのメ
チルイソブチルジケチミン化物65gを加え、120℃
で4時間反応させ、ブチルセロソルブ420gを加え、
アミン価58、樹脂固形分80%のアミン付加エポキシ
樹脂(d)を得た。
【0073】カチオン電着用 (ブロック化)ポリイソ
シアネート化合物(e)の製造例 MDI250g、メチルイソブチルケトン44gを加え
70℃に昇温した。メチルアセトアミド146gをゆっ
くり加えた後、90℃に昇温した。この温度を保ちなが
ら、経時でサンプリングし赤外吸収スペクトル測定にて
未反応のイソシアネートの吸収がなくなったことを確認
することにより、固形分90%の(ブロック化)ポリイ
ソシアネート化合物(e)を得た。
【0074】カチオン電着用 クリアーエマルションの
製造例 上記、アミン付加エポキシ樹脂(d)を87.5部(固
形分70%)、(ブロック化)ポリイソシアネート化合
物(e)(フェニレンジイソシアネートのアルコールブ
ロック化物)を33.3部(固形分30部)、液状有機
錫2.5部、10%ギ酸8.2部を配合し、均一に攪拌
した後、脱イオン水184.1部を強く攪拌しながら約
15分かけて滴下し、固形分32.0%のカチオン電着
用クリアーエマルションを得た。
【0075】カチオン電着塗料(A)の製造例 作成した32%のカチオン電着用クリアーエマルション
318.5部、50%のカチオン電着用顔料ペースト7
0部及び純水296部を加え、固形分20%のカチオン
電着塗料(A)を得た。
【0076】アニオン電着用アクリル樹脂(f)の製造
アクリル樹脂溶液:温度80℃に保持したイソプロピル
アルコ−ル55部に、スチレン15部、メチルメタクリ
レ−ト38部、n−ブチルアクリレ−ト15部、エチル
アクリレ−ト10部、2−ヒドロキシエチルアクリレ−
ト15部、アクリル酸7部及びアゾビスジメチルバレロ
ニトリル7部からなる混合物を3時間を要して滴下し、
その後1時間この温度に保ち、ついでアゾビスジメチル
バレロニトリル1部とブチルセロソルブ13部を滴下し
て、さらに80℃で4時間反応を続けて、固形分59
%、酸価55mgKOH/g、数平均分子量6000、
水酸基価73mgKOH/gのアニオン電着用アクリル
樹脂(f)を得た。
【0077】アニオン電着用顔料ペーストの製造例1 上記、アクリル樹脂(f)5部(固形分)、チタン白1
7部、カーボンブラック0.3部、クレー系体質顔料5
部、トリエチルアミン(1.0中和当量)、脱イオン水
を加え、これを混合してボールミルにて分散し、50%
のアニオン電着用顔料ペ−ストNO.1を得た。
【0078】アニオン電着用顔料ペーストの製造例2〜
表1のような配合にて、アニオン電着用顔料ペーストの
製造例1と同様の操作で、アニオン電着用顔料ペースト
NO.2及びNO.3を得た。
【0079】
【表1】
【0080】アニオン電着塗料用エマルションの製造例 上記にて作成したアクリル樹脂(f)118.6部(固
形分で70部)、ニカラックMX430(三和ケミカル
(株)社製、商品名、メラミン樹脂)52.6部(固形
分で30部)、トリエチルアミン(0.7中和当量)、
酸触媒としてジノニルナフタレンスルホン酸1.0部、
脱イオン水を加え固形分32%のアニオン電着塗料用エ
マルションを得た。
【0081】アニオン電着塗料B1〜B3の製造例 固形分32%のアニオン電着塗料用エマルション31
2.5部(固形分100部)に50%アニオン電着用顔
料ペ−ストNO.1〜NO.3 60部(固形分30
部)を配合したのち、脱イオン水を加えて希釈し、固形
分20%のアニオン電着塗料B1〜B3を得た。
【0082】水性上塗り塗料用アクリルエマルション
(g)の製造例 撹拌機、温度計、冷却管を装備した2リットルのガラス
製フラスコに、脱イオン水300部とドデシルベンゼン
スルホン酸ソーダ1部を仕込み、内部の空気を窒素で置
換した後撹拌しつつ内部温度を82℃までに上げ溶解さ
せた。次に別容器に脱イオン水320部、ドデシルベン
ゼンスルホン酸ソーダ50部、ペルオキソ2−硫酸アン
モニウム2部を添加し、よく撹拌して泡立て、以下の組
成でモノマー混合溶液を加えて撹拌し乳化物を作り、そ
れを4時間を要して反応容器中へ連続滴下した スチレン 275部 n−ブチルアクリレート 170部 2−ヒドロキシメタクリレート 50部 アクリル酸 5部 滴下終了後、82℃で2時間撹拌した後、40℃まで冷
却して、固形分濃度50重量%水性上塗り塗料用アクリ
ルエマルション(g)を得た。
【0083】アクリル樹脂水溶液(h) 反応容器にブチルセロソルブ60部およびイソブチルア
ルコール15部を加えて窒素気流中で115℃に加温
し、同温度でアクリル酸n−ブチル26部、メタクリル
酸メチル47部、スチレン10部、メタクリル酸2−ヒ
ドロキシエチル10部、アクリル酸6部およびアゾイソ
ブチロニトリル1部からなる混合物を3時間かけて加え
た。その後、同温度で30分熟成し、アゾビスイソブチ
ロニトリル1部とブチルセロソルブ115部との混合物
を1時間にわたって加え30分熟成してから、固形分5
5%ものをジメチルエタノールアミンで当量中和してか
ら、脱イオン水を加えて固形分50%のアクリル樹脂水
溶液(h)を得た。
【0084】上塗り用塗料顔料ペーストの製造例1 アクリルエマルション(g)10部(固形分5部)、チ
タン白80部、トリエチルアミン(1.0中和当量)、
脱イオン水を加え、これを混合・分散して固形分30%
の上塗り用顔料ペーストNO.1を得た。
【0085】上塗り用塗料顔料ペーストの製造例2 アクリルエマルション(g)10部(固形分5部)、チ
タン白60部、トリエチルアミン(1.0中和当量)、
脱イオン水を加え、これを混合・分散して固形分30%
の上塗り用顔料ペーストNO.2を得た。
【0086】上塗り用塗料顔料ペーストの製造例3 アクリルエマルション(g)10部(固形分5部)、銅
フタロシアニンブルー20部、カーボンブラック0.1
部、トリエチルアミン(1.0中和当量)、脱イオン水
を加え、これを混合・分散して固形分30%の上塗り用
顔料ペーストNO.3を得た。
【0087】上塗り用塗料顔料ペーストの製造例4 アクリルエマルション(g)10部(固形分5部)、銅
フタロシアニンブルー15部、カーボンブラック0.1
部、トリエチルアミン(1.0中和当量)、脱イオン水
を加え、これを混合・分散して固形分30%の上塗り塗
料用顔料ペーストNO.4を得た。
【0088】上塗り用顔料ペーストの製造例5 アクリルエマルション(g)10部(固形分5部)、ア
ルミニウム顔料ペーストMG−51(旭化成株式会社
製、商品名、金属含有量 66.3%)17部、銅フタ
ロシアニンブルー15部、ブチロセロソルブ20部を容
器に添加し、混合・分散して固形分30%の上塗り用顔
料ペーストNO.5を得た。
【0089】上塗り用顔料ペーストの製造例6 アクリルエマルション(g)10部(固形分5部)、ア
ルミニウム顔料ペーストMG−51(旭化成株式会社
製、商品名、金属含有量 66.3%)15部、銅フタ
ロシアニンブルー10部、ブチロセロソルブ20部を容
器に添加し、混合・分散して固形分30%の上塗り用顔
料ペーストNO.6を得た。表2に上塗り用顔料ペース
トの配合内訳を示す。
【0090】
【表2】
【0091】水性上塗り塗料NO.1〜NO.6の製造
次に、固形分濃度50%アクリルエマルション(g)を
60部(固形分30部)、架橋剤として「スタフィロイ
ドWD−220」(武田薬品株式会社製、商品名、HM
DI−MEKオキシムブロック化物)30部、アクリル
樹脂水溶液(h)60部(固形分30部)、固形分30
重量%の上塗り用顔料ペーストNO.1を283部(固
形分85部)、及び脱イオン水を加えてディスパーで十
分に攪拌し、固形分30重量%の水性上塗り塗料NO.
1を得た。表3に水性上塗り塗料NO.1〜NO.6の
配合内訳を示す。上塗り塗料NO.5〜NO.6は、塗
装後7分間セッティングを行ったのち「マジクロンHK
−4」(関西ペイント社製、商品名、溶剤型アクリルメ
ラミン系クリヤートップコート塗料)を塗装した。
【0092】
【表3】
【0093】実施例及び比較例 実施例1 工程1:化成処理パルボンド#3020(日本パーカラ
イジング社製、商品名、りん酸亜鉛化成処理剤)にて処
理した冷延鋼板(70×150×0.8mm)、及び図
1のようなドアパーツの鍵穴を想定した試験板を被塗物
とし、導電剤を含有したカチオン電着塗料(A)を浴温
28℃、塗装電圧250Vで膜厚20μmになるように
塗装し、水洗により余分なカチオン電着塗料(A)を除
去したあと、電気熱風乾燥機によって170℃−20分
間焼き付けカチオン電着塗膜を得た。 工程2:上記工程で得られたカチオン電着塗膜を有する
被塗物に、塗色が白であるアニオン電着塗料(B2)を
浴温28℃、塗装電圧250Vで膜厚30μmになるよ
うに塗装した。その後、水洗し余分なアニオン電着塗料
(B2)を除去したあとエアブローを10分間施し水分
を除去した。 工程3:次に、未硬化のアニオン電着塗膜に上塗り塗料
(1)を35μm塗装し、工程1〜工程3で作成した総
合塗膜を電気熱風乾燥機にて140℃−20分間硬化乾
燥し、性能試験用の塗装板を得た。
【0094】実施例2〜実施例4 表4に示すような塗料組成物、工程にて塗板を作成し試
験に供した。
【0095】比較例1 工程1:化成処理パルボンド#3020(日本パーカラ
イジング社製、商品名、りん酸亜鉛化成処理剤)にて処
理した冷延鋼板(70×150×0.8mm)、及び図
1のようなドアパーツの鍵穴を想定した試験板を被塗物
とし、導電剤を含有したカチオン電着塗料(A)を浴温
28℃、塗装電圧250Vで膜厚20μmになるように
塗装し、水洗により余分なカチオン電着塗料(A)を除
去したあと、電気熱風乾燥機によって170℃−20分
間焼き付けカチオン電着塗膜を得た。 工程2:アニオン電着塗装は行わず、以下のような中塗
り塗装を行った。中塗り工程:水性中塗り塗料WP−4
04N3(関西ペイント社製、商品名、ポリエステル系
樹脂中塗り塗料)を塗装し、セッティングを10分間行
った。 工程3:中塗り塗膜が未硬化のまま、上塗り塗料(1)
を35μm塗装した(中塗り塗膜と上塗り塗膜のウェッ
トオンウェット)。作成した総合塗膜を電気熱風乾燥機
にて140℃−20分間硬化乾燥し性能試験用の塗装板
を得た。
【0096】比較例2〜比較例5 表4に示すような塗料組成物、工程、焼き付け条件にて
塗板を作成し試験に供した。
【0097】
【表4】
【0098】(注1)60°グロス:JIS K−54
00 7.6(1990)の60°グロスに従い、塗膜
の光沢の程度を、入射角と受光角とがそれぞれ60°の
ときの反射率を測定して、鏡面光沢度の基準面の光沢度
を100としたときの百分率で表す。 (注2)耐チッピング性:Q−G−Rグラベロメーター
(Qパネル株式会社製)を用い7号砕石100gを3.
92mPa(4kgf/cm2)のエア圧、20℃の温
度条件で試験板に砕石を吹き付け、塗膜に衝撃を与えた
後JIS Z−2371に規定された方法に準じて塩水噴霧
試験を48時間実施した。錆発生の状態を総合的に評価
し次の基準で表示する ◎:優れている(70×150mmの試験板に錆発生 3個以下 ) ○:良好 (70×150mmの試験板に錆発生 5個以下 ) △:やや劣る (70×150mmの試験板に錆発生 6〜9個 ) ×:劣る (70×150mmの試験板に錆発生 10個以上 ) (注3)タレ性:被塗物としてドアパーツの鍵穴部分ド
アパーツの鍵穴部分を想定し、図1のような直径10m
mのポンチ○穴が開けてある鋼板を用いた。各塗装工程
により作成した塗板を、上塗り塗料の垂直塗装にて図1
の一般部が表4の上塗り膜厚のとき、ポンチ○穴周辺の
塗膜のタレ状態を焼き付け塗膜にて観察した ○:問題なく良好 △:鍵穴の周りに1mmくらいの塗膜のタレがみられる ×:鍵穴の周りに2mm以上の塗膜のタレがみられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】タレ性の塗装試験に用いた試験板。ドアパーツ
の鍵穴部分を想定し、直径10mmのポンチ○穴が開け
てある鋼板である。
【符号の説明】
1.直径10mmの穴 2.一般部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年9月8日(2000.9.8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】上記のように、電着塗装工程の後に水性上
塗り塗装を行う中塗り工程省略においても、耐チッピン
グ性の向上を達成でき、詳しくは2回目に電着塗装され
るアニオン電着塗膜が未硬化まま、さらに水性上塗り塗
料を塗装する(ウェットオンウェット塗装)において塗
膜のタレ性も確保できた。また好ましくは、該アニオン
電着塗膜の塗色を水性上塗り塗膜と同系色にすることに
より仕上がり性(隠蔽性)を向上でき本発明を完成する
に至った。即ち、本発明は、 1.下記工程、 工程1:自動車ボディなどの金属製被塗物に、その組成
物中に導電剤を含有し硬化塗膜の塗膜固有抵抗が1012
Ω・cm以下となるカチオン電着塗料(A)を塗装し水
洗後、得られた塗膜を加熱して硬化乾燥し塗膜を形成す
る工程、 工程2:カチオン電着塗膜(A)を有する被塗物に、塗
膜の色彩(塗色)が有彩色又は無彩色の白であるアニオ
ン電着塗料(B)を塗装し水洗後、プレヒート又はエア
ブローなどにより水分を除去する工程、 工程3:さらに上塗り塗料(C)を塗装し、得られた複
層塗膜を同時に加熱して硬化乾燥させる工程、を特徴と
する塗膜形成方法、 2.上塗り塗料(C)が、アニオン電着塗膜の色彩(塗
色)と、マンセル表示の色相で同系色の有彩色、又は無
彩色の白である上塗り塗料(C)を塗装する1項記載の
塗装方法、 3.上塗り塗料(C)を塗装する工程が、水性ソリッド
カラー上塗り塗料(a)を塗装することを特徴とする1
項、又は2項に記載の塗膜形成方法、 4.上塗り塗料(C)を塗装する工程が、水性メタリッ
クベースコート(b)を塗装後、水性メタリックベース
コート(b)を硬化させないで、クリアートップコート
(c)を塗装することを特徴とする1項、又は2項に記
載の塗膜形成方法、に関する。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年8月17日(2001.8.1
7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0092
【補正方法】変更
【補正内容】
【0092】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D075 AE06 AE15 BB24Z BB26Z BB57Z BB89Y CB13 DB01 DB02 DB05 DC12 EA06 EB22 EB32 EB33 EB35 EB36 EB38 EB52 EB55 EB56

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記工程、 工程1:自動車ボディなどの金属製被塗物に、その組成
    物中に導電剤を含有し硬化塗膜の塗膜固有抵抗が1012
    Ω・cm以下となるカチオン電着塗料(A)を塗装し水
    洗後、得られた塗膜を加熱して硬化乾燥し塗膜を形成す
    る工程、 工程2:カチオン電着塗膜(A)を有する被塗物に、塗
    膜の色彩(塗色)が有彩色又は無彩色の白であるアニオ
    ン電着塗料(B)を塗装し水洗後、プレヒート又はエア
    ブローなどにより水分を除去する工程、 工程3:さらに上塗り塗料(C)を塗装し、得られた複
    層塗膜を同時に加熱して硬化乾燥させる工程、を特徴と
    する塗装方法。
  2. 【請求項2】上塗り塗料(C)が、アニオン電着塗膜の
    色彩(塗色)と、マンセル表示の色相で同系色の有彩
    色、又は無彩色の白である上塗り塗料(C)を塗装する
    請求項1記載の塗装方法。
  3. 【請求項3】上塗り塗料(C)を塗装する工程が、水性
    ソリッドカラー上塗り塗料(a)を塗装することを特徴
    とする請求項1、又は請求項2に記載の塗膜形成方法。
  4. 【請求項4】上塗り塗料(C)を塗装する工程が、水性
    メタリックベースコート(b)を塗装後、水性メタリッ
    クベースコート(b)を硬化させないで、クリアートッ
    プコート(c)を塗装することを特徴とする請求項1、
    又は請求項2項に記載の塗膜形成方法。
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