JP4606666B2 - 隙間部における塗膜形成方法及び塗装物品 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、隙間(クリアランス)部における塗膜形成方法、詳しくは、隙間部におけるつきまわり性(クリアランス塗装性)に優れた塗膜形成方法、及び塗装物品に関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】
カチオン電着塗料は、塗装作業性が優れ形成した塗膜の防食性が良好なことから、これらの性能が要求される自動車ボディなどの導電性金属製品の下塗り塗料として広く使用されている。
【0003】
しかし近年、衝突安全性向上の面から自動車ボディの強度アップが図られ、例えば図2で示されるようにスポット溶接で部材を補強したりする構造が多くなってきた。
【0004】
このような構造は隙間(以下、クリアランスと称することがある。)部を有し、電着塗装時に電流密度(mA/cm2)が低下することから塗膜が析出し難く、未塗装となることから防食性が低下することがある。
【0005】
このため隙間部の膜厚(μm)を確保するため塗装条件の工夫がなされているが、電着時の塗装電圧を上げて塗装するだけでは、図4の隙間構造のモデル図に示されるように開口部(図4の44)を塞いでしまい、隙間部(クリアランス部)のつきまわり性(図4の43)が得られない。また塗装電圧を上げて塗装すると、被塗物の外板膜厚(μm)が厚くなり塗料使用量が増えるなどの問題がある。そこで、隙間部を有する被塗物において、塗膜形成性が良好な塗料を見い出すことが強く求められていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題に対応するために鋭意研究を重ねた結果、下記の手段により目的が達成できることを見出し本発明を完成するに至った。
【0007】
即ち、本発明は、
1.カチオン電着塗料の塗装において、電流密度の最高値(I)が通電開始から5秒間以内に発現し、かつ電流密度の最高値(I)の1/2の電流密度(0.5I)以上を有する時間が5秒間以内であることを特徴とする隙間部における塗膜形成方法、
2.塗装の条件が、極比(陰極/陽極)=1/2〜1/8の範囲、かつ塗装に必要な電圧値(V)に到達するに要する時間が20〜90秒間の範囲、かつ極間距離(陰極と陽極の距離)が0.1〜1mの範囲であることを特徴とする1項に記載の隙間部における塗膜形成方法、
3.カチオン電着塗料の単位電気量当たりの塗料析出量(a)が35mg/C以上、かつ180秒間のカチオン電着塗装における分極抵抗値(b)が1500kΩ・cm2以上であることを特徴とする1項又は2項に記載の隙間部における塗膜形成方法。
4.1項乃至3項のいずれか1項に記載の隙間部における塗膜形成方法により塗装された塗装物品、
に関するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明は、自動車ボディなどの隙間部を有する被塗物において良好な隙間部つきまわり性を得る塗膜形成方法、及び塗装物品に関する。
【0009】
カチオン電着塗料は、高度な防食性を有するため広く一般的に用いられており、その被塗物としては、自動車ボディ、2輪車部品、家庭用機器、その他の機器等が挙げられ、金属であれば特に制限はなく、鋼板として、溶融亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛−鉄二層めっき鋼板、有機複合めっき鋼板、Al素材、Mg素材など、並びにこれらの鋼板や冷延鋼板などの基材を必要に応じてアルカリ脱脂などの表面を洗浄化した後、リン酸塩化成処理、クロメート処理などの表面処理を行ったものが挙げられる。
【0010】
このようなクリアランス部の隙間は50〜600μmの非常に狭い合わせ目で、脱脂、表面処理がされにくく、ほとんどが未処理の鋼板の状態である。その上、カチオン電着塗料も入りにくく、さらに電着時に電流が流れにくいために塗装されないことがある。
【0011】
またカチオン電着塗料によっては、図4の42に示されるように析出した電着塗膜がクリアランス部の開口部(図4の44)を塞いでしまい、図4の43で示されるようなクリアランス部の内部への塗膜形成を妨げることがあった。
【0012】
特に、ドアの下部などの未塗装である隙間(クリアランス)部は、水がたまり易い部位でもあり、融雪塩などが撒かれた状態での走行によりより厳しい環境下にさらされると腐食により穴があくことが生じたりした。そこで、このクリアランス部にも塗装ができるクリアランス塗装性が良好な塗膜形成方法を見出すことは重要となってきた。
【0013】
クリアランス塗装性向上の考え方として、▲1▼.クリアランス部の内部への電着塗装性の向上、▲2▼.クリアランス部の内部へのぬれ性の向上がある。
▲1▼.クリアランス部の内部への電着塗装性の向上には、電着塗装時における電流密度(注1)を測定しカチオン電着塗料の電着塗装において、電流密度の最高値(I)が通電開始から5秒間以内に発現し、かつ電流密度の最高値(I)の1/2の電流密度(0.5I)以上を有する時間が、5秒間以内であることを特徴とする隙間部における塗膜形成方法であるカチオン電着塗料によって見出される。
【0014】
ここで電流密度の最高値(I)が通電開始から5秒間以内に発現し、かつ電流密度の最高値(I)の1/2の電流密度(0.5I)以上を有する時間が、5秒間以内であれば、塗料の電着塗装時に発生するジュール熱の蓄積(特に、攪拌の遅いクリアランス部では多い)が少なく、クリアランス開口部を析出した塗料が融着して塞ぐことのない状態となることから塗料がクリアランス内部まで電流が侵入し、カチオン電着塗料が析出し、塗膜を形成することからクリアランス塗装性の向上には好ましい。
【0015】
(注1)電流密度(mA/cm2)は、電着塗装時に端子(1cm2)を取り付けデータロガーと変換機を用いて測定を行った。(詳細は、特開平1−156498号公報参照)
クリアランス部の内部へのぬれ性の向上には、図4の44で示されるクリアランス部における開口部が析出した塗膜によって塞がれないことが挙げられる。そのための電着塗装条件としては、塗装電圧(V)に達するまでの昇電圧時間として徐々に電圧を上げていく方法が用いられ、例えば、印加電圧を250Vにする場合、一度に250Vを印加すると多量の電流が被塗物に流れるためピンホールやブツなどの仕上がり不良になったり、また塗装時の危険性が伴うためである。
(以下、このような通電方法をスロースタート電着塗装と称することがある。)このスロースタート電着塗装の昇電圧に要する時間としては、極比(陰極/陽極)=1/2〜1/8、極間距離(陰極〜陽極)0.1〜1mの条件下で、20〜90秒間の昇電圧に要する時間、好ましくは30〜60秒間であることがよい。ここでスロースタートの昇電圧に要する時間が20秒以下であるとクリアランス部の開口部を塞いでしまうことからクリアランス塗装性向上に好ましくない。
またスロースタートの昇圧に要する時間が90秒を越えると、一定の通電時間内(例えば、180秒間)に所定の印加電圧(例えば、250V)での通電時間が短くなるので塗料の析出が遅れることからクリアランス塗装性向上に好ましくない。
【0016】
ここで塗装条件として極比(陰極/陽極)=1/2〜1/8、極間距離(陰極〜陽極)0.1〜1mの条件下で、昇圧に要する時間を20〜90秒間とする理由として自動車ボディ塗装ラインを想定したラボ実験での再現性、また逆にラボ実験データをもとに自動車ボディ塗装ラインでの実車へのクリアランス塗装性向上の対応をとることもある。
【0017】
上記に述べた▲1▼.クリアランス部の内部への電着塗装性、及び▲2▼.クリアランス部の内部へのぬれ性の向上に好ましいカチオン電着塗料における塗料特数として、単位電気量当たりの塗料析出量(a)が35mg/C以上、かつ180秒間のカチオン電着塗装における分極抵抗値(b)が1500kΩ・cm2以上であることが好ましく、このようなカチオン電着塗料としては、カチオン電着塗料である限り特に制限なく使用することができ、目標とする塗膜性能(例えば、防食性、耐候性、塗面平滑性)に応じて、その組成である顔料ペーストの配合とエマルションにおける樹脂成分を適宜選択して使用すればよい。
【0018】
このカチオン電着塗料の単位電気量当たりの塗料析出量(a)が35mg/C未満である場合には、塗料の析出を早く開始させる効果が十分でなく、クリアランス塗装性が不十分なことがある。
【0019】
上記、電着塗装時において、カチオン電着塗料の単位電気量当たりの塗料析出量(a)が35mg/C以上に調整するには、上記電着塗料に使用する基体樹脂のアミン価を45mgKOH/g以下として中和価を6〜15mgKOH/g、好ましくは7〜12mgKOH/gとする方法が有効である。基体樹脂アミン価の調整には基体樹脂の平均分子量を高くする方法、基体樹脂への付加アミン量を減量する方法などがあり、これら方法の一種またはこれらを組み合わせた調整により達成される。
【0020】
基体樹脂の平均分子量としては、平均分子量で1000〜10000、好ましくは3000〜5000が有効であり、基体樹脂の平均分子量が10000を超える場合には樹脂粘度が高くなり、焼き付け時の熱流動性の低下により電着塗膜の仕上がり性において不具合を生じ、平均分子量が1000未満の場合にはアミン付加量によるアミン価の調整が困難であり、エマルション分散性の低下の不具合を生じる。
【0021】
上記手法により基体樹脂のアミン価を45mg/C以下とすることにより、少ない酸量で高い中和当量のエマルションを作成とすることができ、塗膜の単位電気量当たりの塗料析出量(a)が35mg/C以上に調整(塗料の析出開始が速く)することができる。
【0022】
基体樹脂アミン価が45mgKOH/gを超える樹脂においては、エマルション化時の中和にに必要な酸量が多くなり、塗膜の析出開始に必要な電気量を小さくする効果が十分でなく、またその樹脂(アミン価が45mgKOH/gを超える樹脂)を少ない酸量でエマルション化した場合にはエマルションの貯蔵性の低下などの不具合を生じる。
【0023】
さらに上記カチオン電着塗料において、180秒間の電着塗装における分極抵抗値(b)が1500kΩ・cm2/μm以上、好ましくは1600kΩ・cm2/μmにあることがよい。
【0024】
180秒間の電着塗装における分極抵抗値(b)を1500kΩ・cm2/μm以上に調整するには、カチオン電着塗料に使用する基体樹脂の分子量を高くする方法、基体樹脂の種類や量を調整する方法、硬化剤として含まれるブロック化ポリイソシアネート化合物の分子量を高くする方法、カチオン電着塗料中の顔料濃度を調整する方法、カチオン電着塗料中の有機溶剤量を減少する方法、塗装時の浴温を下げる方法などがあり、これら方法の一種又はこれらを組み合わせた調整により、その他の塗膜性能や塗装作業性を考慮して達成される。ここで180秒間の電着塗装における分極抵抗値(b)が1500kΩ・cm2/μm未満の場合はクリアランス塗装性が十分でない。
【0025】
本発明において使用するカチオン電着塗料としては、いままでに述べてきた様な塗料特性を得るものであれば、それ自体既知のものが使用でき、例えば、水酸基及びカチオン性基を有する基体樹脂、硬化剤、着色顔料、防錆顔料、体質顔料、中和剤、有機溶剤などを脱イオン水などの水に混合分散した水性塗料が使用できる。
【0026】
基体樹脂は、水酸基及びカチオン性基を有する樹脂であり、この水酸基は硬化剤との架橋反応に関与し、カチオン性基は安定な水分散液を形成させるためのものであって、例えば、(イ)ポリエポキシ樹脂とカチオン化剤との反応生成物、(ロ)ポリカルボン酸とポリアミンとの重縮合物(米国特許第2450940号明細書参照)を酸でプロトン化したもの、(ハ)ポリイソシアネ−ト化合物及びポリオ−ルとモノ又はポリアミンとの重付加物を酸でプロトン化したもの、(ニ)水酸基及びアミノ基含有アクリル系、またはビニル系モノマ−の共重合体を酸でプロトン化したもの(特公昭45−12395号公報、特公昭45−12396号公報参照)、ホ)ポリカルボン酸樹脂とアルキレンイミンとの付加物を酸でプロトン化したもの(米国特許第3403088号明細書参照)などがあげられる。
【0027】
これらのうち、(イ)に包含される、ポリフェノ−ル化合物とエピクロルヒドリンとから得られるポリエポキシド樹脂のエポキシ基にカチオン化剤を反応せしめて得られる生成物は塗膜の防食性がすぐれているので好ましい。
【0028】
このポリエポキシド樹脂はエポキシ基を1分子中に2個以上有する化合物であり、200〜4000、好ましくは800〜3000の数平均分子量を有するものが適しており、このものは、例えば、ポリフェノ−ル化合物をエピクロルヒドリンとの反応によって得られるポリフェノ−ル化合物のポリグリシジルエ−テルが包含される。
【0029】
ここで使用できるポリフェノ−ル化合物としては、例えば、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロパン、4,4´−ジヒドロキシベンゾフェノン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−エタン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−イソブタン、ビス(4−ヒドロキシ−tert−ブチル−フェニル)−2,2−プロパン、ビス(2−ヒドロキシブチル)メタン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン、テトラ(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,2,2−エタン、4,4´−ジヒドロキシジフェニルエ−テル、4,4´−ジヒドロキシジフェニルスルホン、フェノ−ルノボラック、クレゾ−ルノボラックなどがあげられる。
【0030】
このものは、ポリオ−ル、ポリエ−テルポリオ−ル、ポリエステルポリオ−ル、ポリアミドアミン、ポリカルボン酸、ポリイソシアネ−ト化合物などと部分的に反応させたものや、ε−カプロラクトン、アクリルモノマ−などをグラフト重合させたものも包含される。
【0031】
水酸基及びカチオン性基を有する基体樹脂は、例えば、これらのポリエポキシド樹脂のエポキシ基の殆どもしくはすべてにカチオン化剤を反応することにより得られる。
【0032】
このようなカチオン化剤として、例えば、第1級アミン、第2級アミン、第3級アミン、ポリアミンなどのアミン化合物があげられ、れらエポキシ基と反応させて、第2級アミノ基、第3級アミノ基、第4級アンモニウム塩基などのカチオン性基を導入してカチオン化樹脂とする。
【0033】
具体的には、第1級アミン化合物を多く配合した方がクリアランス塗装性の向上には好ましいが、塗膜性能を考慮して配合量を決める。このような第1級アミンとしては、例えばメチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、モノエタノ−ルアミン、n−プロパノ−ルアミン、イソプロパノ−ルアミン等の第1級アミン化合物;第2級アミン化合物としては、例えばジエチルアミン、ジエタノ−ルアミン、ジn−プロパノ−ルアミン、ジイソプロパノ−ルアミン、N−メチルエタノ−ルアミン、N−エチルエタノ−ルアミン等の第2級アミン化合物;トリエチルアミン、トリエタノ−ルアミン、N,N−ジメチルエタノ−ルアミン、N−メチルジエタノ−ルアミン、N,N−ジエチルエタノ−ルアミン、N−エチルジエタノ−ルアミン等の第3級アミン化合物;ポリアミンとしては、例えばエチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ヒドロキシエチルアミノエチルアミン、エチルアミノエチルアミン、メチルアミノプロピルアミン、ジメチルアミノエチルアミン、ジメチルアミノプロピルアミン等のポリアミンをあげることができる。
【0034】
これらのアミン化合物以外に、アンモニア、ヒドロキシアミン、ヒドラジン、ヒドロキシエチルヒドラジン、N−ヒドロキシエチルイミダゾリン等の塩基性化合物が挙げられる。
【0035】
これらのカチオン性樹脂の水酸基としては、例えば、上記カチオン化剤中のアルカノ−ルアミンの反応、エポキシ樹脂中に導入されることがあるカプロラクトンの開環物およびポリオ−ルの反応などにより導入される第1級水酸基;エポキシ樹脂中の2級水酸基などがあげられ、このうち、アルカノ−ルアミンとの反応により導入される第1級水酸基は、硬化剤との架橋反応性がすぐれているので好ましい。
【0036】
水酸基及びカチオン性基を有する基体樹脂における水酸基の含有量は、水酸基当量で20〜5000、特に100〜1000mgKOH/gが好ましく、特に第1級水酸基当量は200〜1000mgKOH/gが好ましい。
【0037】
硬化剤として、ポリイソシアネ−ト化合物のイソシアネ−ト基のすべてを揮発性の活性水素化合物(ブロック化剤)で反応し封鎖してなるブロック化ポリイソシアネート化合物が特に好適であり、このものは常温では不活性であり、所定温度以上に加熱するとこのブロック化剤が解離して元のイソシアネ−ト基が再生して、基体樹脂との架橋反応に関与する。
【0038】
ポリイソシアネ−ト化合物は1分子中に遊離のイソシアネ−ト基2個以上有する化合物であり、例えばヘキサメチレンジイソシアネ−ト、トリメチレンジイソシアネ−ト、テトラメチレンジイソシアネ−ト、ダイマ−酸ジイソシアネ−ト、リジンジイソシアネ−ト等の脂肪族ジイソシアネ−ト;イソホロンジイソシアネ−ト、メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネ−ト)、メチルシクロヘキサンジイソシアネ−ト、シクロヘキサンジイソシアネ−ト、シクロペンタンジイソシアネ−ト等の脂環族ジイソシアネ−ト;キシリレンジイソシアネ−ト、トリレンジイソシアネ−ト、ジフェニルメタンジイソシアネ−ト、ナフタレンジイソシアネ−ト、トルイジンジイソシアネ−ト等の芳香族ジイソシアネ−ト;これらのポリイソシアネ−ト化合物のウレタン化付加物、ビユ−レットタイプ付加物、イソシアヌル環タイプ付加物;等があげられる。
【0039】
ブロック剤としては、例えば、フェノ−ル系ブロック剤、アルコ−ル系ブロック剤、活性メチレン系ブロック剤、メルカプタン系ブロック剤、酸アミド系ブロック剤、イミド系ブロック剤、アミン系ブロック剤、イミダゾ−ル系ブロック剤、尿素系ブロック剤、カルバミン酸系ブロック剤、イミン系ブロック剤、オキシム系ブロック剤、亜硫酸系ブロック剤、ラクタム系ブロック剤などがあげられる。
【0040】
ブロック化ポリイソシアネ−ト化合物は、これらのポリイソシアネ−ト化合物と活性水素化合物(ブロック剤)とを既知の方法により反応せしめることにより得られ、実質的に遊離のイソシアネ−ト基は存在しない。基体樹脂と硬化剤との構成比率は、両成分の合計固形分重量に基づいて、前者は40〜90重量%、特に50〜80重量%、後者は60〜10重量%、特に50〜20重量%が好ましい。
【0041】
有機溶剤としては、炭化水素系(例えば、キシレン、トルエン)、アルコール系(例えば、メトルアルコール、n−ブチルアルコール、イソプロピルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール)、エーテル系(例えば、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、3−メチル−3−メトキシブタノール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル)、ケトン系(例えば、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン、アセチルアセトン)、エステル系(例えば、エチレングルコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート)やこれらの混合物が挙げられる。これらの有機溶剤の添加量は、カチオン電着塗料に対して約0.05〜10重量%の範囲である。
【0042】
上記した成分に加えて、さらに必要に応じて硬化触媒、沈降防止剤などを適宜配合することができる。このうち、硬化触媒は、基体樹脂と硬化剤との架橋反応を促進するために有効であり、例えば、錫オクトエ−ト、ジブチル錫ジラウレ−ト、ジブチル錫ジベンゾエート、酢酸鉛、ケイ酸鉛、乳酸ビスマス、水酸化ビスマス、オクチル酸亜鉛、ギ酸亜鉛などがあげられ、その配合量は、基体樹脂と硬化剤との合計100重量部あたり、0.1〜10重量部の範囲内が適している。
【0043】
ここで基体樹脂のカチオン化剤として用いるアミンなどの塩基性基を、酸でプロトン化してカチオン性基としてもよい。用いる酸としては、ギ酸、酢酸、グリコ−ル酸、乳酸などの水溶性有機カルボン酸が好ましい。
【0044】
これらの基体樹脂中のカチオン性基を酢酸、ギ酸、乳酸、りん酸などの酸性化合物で中和してから、水に分散混合することが好ましく、その水分散液のpHは3〜9、特に5〜7の範囲が適している。単位電気量当たりの塗料析出量(a)が35mg/C以上とするためにも低中和での水分散してエマルションとすることが好まれる。
【0045】
次に顔料分散ペーストは、上記した着色顔料、防錆顔料及び体質顔料などをあらかじめ微細粒子に分散したものであって、例えば、顔料分散用樹脂、中和剤及び顔料類、さらに必要に応じてビスマス化合物を配合し、ボ−ルミル、サンドミル、ペブルミルなどの分散混合機中で分散処理して顔料分散ペ−ストを調製することにより行なうことができる。
【0046】
顔料分散用樹脂としては既知のものが使用でき、例えば水酸基及びカチオン性基を有する基体樹脂や界面活性剤などが使用でき、さらに、3級アミン型、4級アンモニウム塩型、3級スルホニウム塩型などの樹脂が分散用樹脂として使用できる。
【0047】
界面活性剤としては例えばHLBが3〜18、好ましくは5〜15の範囲内にあるアセチレングリコ−ル系、ポリエチレングリコ−ル系、多価アルコ−ル系などのノニオン系界面活性剤があげられる。分散剤の使用量は、顔料100重量部あたり、1〜150重量部、特に10〜100重量部の範囲内が好適である。顔料分散ペーストの固形分含有率は20〜80重量%、特に30〜60重量%が適している。
【0048】
着色顔料、防錆顔料、及び体質顔料としては、カチオン電着塗料に使用されている顔料であれば特に制限なく使用でき、例えば、酸化チタン、カ−ボンブラック、ベンガラ等の着色顔料;リンモリブデン酸アルミニウム、トリポリリン酸アルミニウム等の防錆顔料;クレ−、マイカ、バリタ、炭酸カルシウム、シリカなどの体質顔料があげられる。これらの顔料類の配合量は、基体樹脂と硬化剤との合計固形分100重量部あたり、1〜100重量部、特に10〜30重量部の範囲内が好ましい。
【0049】
顔料分において分極抵抗値を1500kΩ・cm2以上とするには多い方が好ましいが、その他の塗装作業性(例えば、防錆鋼板塗装性や仕上がり性)を考慮して配合量を決めることが好ましい。
【0050】
カチオン電着塗料の塗装は、上記、顔料ペースト、エマルション、及び添加剤、中和剤、脱イオン水を加えて固形分濃度が約5〜25重量%、pHが5〜8の範囲内になるように調整する。
カチオン電着塗料を用いて被塗物に電着塗装を行う方法、及び装置としては、従来から電着塗装において使用されている、既知の方法、及び装置を使用することができる。
【0051】
その際、電着塗装条件は特に制限されるものではないが、一般的には、スロースタート電着塗装にて20〜90秒、好ましくは30〜60秒の時間で一定電圧まで昇電圧し、通電時間は30秒〜10分、浴温は15〜35℃、好ましくは20〜30℃、電圧は100〜400V、好ましくは200〜300V、極比(陰極/陽極)=1/2〜1/8、極間距離0.1〜1mで撹拌状態で電着することが望ましい。
【0052】
カチオン電着塗料による電着塗膜の膜厚は目的とする性能に応じて適宜選定すればよいが、5〜60μm 、好ましくは10〜40μm の範囲であることがよい。
【0053】
電着塗装後、余分に付着したカチオン電着塗料を落とすために、ウルトラフィルトレーションろ液(UFろ液)、RO透過水、工業用水、純水などで、塗装物表面にカチオン電着塗料が残らないよう十分に水洗する。
次に、電着塗膜を電気熱風乾燥機、ガス熱風乾燥機などの乾燥設備を用いて、塗物表面の温度で110℃〜200℃、好ましくは140〜180℃、時間としては10分間〜180分間、好ましくは20分間〜50分間加熱して硬化させることができる。
【0054】
【発明の効果】
本発明は、重ねあわせた鋼板における幅が50〜600μmという隙間部(クリアランス部)において、そのつきまわり性を向上させる形成方法を見出した。
【0055】
1.カチオン電着塗料の電着塗装において、電流密度の最高値(I)が通電開始から5秒間以内に発現し、かつ電流密度の最高値(I)の半分の電流密度(0.5I)以上を有する時間が5秒間以内である。
【0056】
2.さらに好ましくは、1.のカチオン電着塗料の電着塗装における電流密度が、極比(陰極/陽極)=1/2〜1/8の範囲、かつ塗装に必要な電圧値(V)に到達するに要する時間が20〜90秒間の範囲、かつ極間距離(陰極と陽極の距離)が0.1〜1mの範囲で得られること。
【0057】
3.さらに好ましくは、カチオン電着塗料の単位電気量当たりの塗料析出量(a)が35mg/C以上、かつ180秒間のカチオン電着塗装における分極抵抗値(b)が1500kΩ・cm2以上である。以上により隙間部において良好なつきまわり性が得られ、従来のカチオン電着塗装では未塗装となることから腐食が進行し穴アキ腐食、外観の低下になっていたのが、隙間部内部まで塗膜が形成されることから腐食を抑制し、さらには腐食に起因する自動車ボディの強度の低下も防ぐことができ安全面でも向上が図れる。
【0058】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。本発明はこれによって限定されるものではない。尚、「部」及び「%」は「重量部」及び「重量%」を示す。
【0059】
エマルションNo.1の製造例
ポリカプロラクトン変性エポキシ樹脂(数平均分子量:約2000)の設定分子量を調整し、数平均分子量2875、アミン価38の固形分80%のアミン付加可塑変性エポキシ樹脂Aを得た。
次に上記固形分80%のアミン付加可塑変性エポキシ樹脂87.5部(固形分で70部)、架橋剤としてヘキサメチレンジイソシアヌレートのメチルエチルケトオキシムブロック化物33.3部(樹脂固形分で30部)、液状有機錫2.5部(固形分1部)、10%酢酸水溶液12.8部(中和価12)を配合し、均一に攪拌した後、脱イオン水 158部を強く攪拌しながら約15分間を要して滴下し、固形分34%のカチオン電着塗料用のエマルションNo.1を得た。
【0060】
エマルションNo.2の製造例
ポリカプロラクトン変性エポキシ樹脂(数平均分子量:約2000)の設定分子量を調整し、数平均分子量2375、アミン価45の固形分80%のアミン付加可塑変性エポキシ樹脂Bを得た。
次に、上記樹脂固形分含有率80%のアミン付加可塑変性エポキシ樹脂87.5部(樹脂固形分で70部)、架橋剤としてヘキサメチレンジイソシアヌレートのメチルエチルケトオキシムブロック化物33.3部(樹脂固形分で30部)、液状有機錫2.5部(固形分1部)、10%酢酸水溶液13.9部(中和価13)を配合し、均一に攪拌した後、脱イオン水157部を強く攪拌しながら約15分間を要して滴下し、固形分34%のカチオン電着塗料用のエマルションNo.2を得た。
【0061】
エマルションNo.3の製造例
ポリカプロラクトン変性エポキシ樹脂を調整し、数平均分子量2000、アミン価53の固形分80%のアミン付加可塑変性エポキシ樹脂Cを得た。
次に、上記樹脂固形分含有率80%のアミン付加可塑変性エポキシ樹脂87.5部(固形分で70部)、架橋剤としてヘキサメチレンジイソシアヌレートのメチルエチルケトオキシムブロック化物33.3部(固形分で30部)、液状有機錫2.5部(固形分1部)、10%酢酸水溶液15部(中和価14)を配合し、均一に攪拌した後、脱イオン水 156部を強く攪拌しながら約15分間を要して滴下し、固形分34.0%のカチオン電着塗料用のエマルションNo.3を得た。エマルションNo.1〜No.3の配合について表1に示す。
【0062】
【表1】
【0063】
顔料ペーストの製造例
85%エポキシ系3級アミン型分散用樹脂(注1)5.88部(固形分5部)、酸化チタン14.5部、精製クレー7.0部、有機錫1.0部、カーボンブラック0.46部、10%酢酸水溶液(中和剤)2.7部、脱イオン水を加え、ボールミルにて20時間分散し固形分55%の顔料ペーストを得た。
【0064】
(注1)エポキシ系3級アミン型分散用樹脂:フラスコに、エチレングリコールモノブチルエーテル398部、「EHPE-3150」(ダイセル化学株式会社製、商品名、エポキシ当量180の脂環式エポキシ樹脂)900部、アミン化合物(注2)371部、エポキシアミン生成物(注3)1651部を仕込み、攪拌しながら徐々に加熱し、150℃で反応させ、エポキシ当量が0になったことを確認して、固形分85%のエポキシ系3級アミン型分散用樹脂を得た。
(注2)アミン化合物:反応容器に、ステアリン酸285部、ヒドロキシエチルアミノエチルアミン104部及びトルエン80部を仕込み、混合攪拌しながら徐々に加熱し、必要に応じてトルエンを除去しながら反応水18部を分離除去した後、残存するトルエンを減圧除去することによりアミン化合物を得た。アミン価は150、凝固点76℃であった。
(注3)エポキシアミン生成物:フラスコに、ジエタノールアミン105部、エポキシ当量190のビスフェノールAジグリシジルエーテル760部、ビスフェノールA 456部及びエチレングリコールブチルエーテル330部を配合し、150℃でエポキシ基残存量が0になるまで反応させることにより得られるエポキシアミン生成物。固形分80%。
【0065】
カチオン電着塗料No.1の製造例
カチオン電着用のエマルションNo.1 297部(に、上記製造例で得た顔料分散ペーストを50.9部、脱イオン水 297.1部を加え、固形分20%のカチオン電着塗料No.1を製造した。
【0066】
カチオン電着塗料No.2〜No.4の製造例
表2で示されるような配合でカチオン電着塗料No.2〜No.4を作成した。
【0067】
【表2】
【0068】
(注2)灰分(%):カチオン電着塗料中に含まれる顔料分濃度
(注3)MEQ:カチオン電着塗料を10g精量し、電位差滴定により酸量を求めた。
【0069】
実施例1
上記製造例のカチオン電着塗料No.1を用いて、塗装条件が、浴温28℃、30秒間にて250Vまで昇電圧を行い、その後250Vの一定電圧にてトータルで180秒間の電着塗装、極比(陰極/陽極)=1/2、極間距離(陰極〜陽極)0.3mの条件で、試験板として、パルボンド#3020(日本パーカライジング社製、商品名、りん酸亜鉛化成処理)を施した冷延鋼板(70×15cm)、及びクリアランス塗装性の試験として図3に示されるような化成処理を施した冷延鋼板の「2枚合わせ試験板」、及び化成処理を施したGA材鋼板を用いた。また電流密度は電着塗装時に端子(1cm2)により、変換機とデータロガー(注1)を用いて測定した。
【0070】
実施例2〜3、比較例1〜3
実施例1と同様にしてカチオン電着塗料No.2〜No.4を用いて、表3に示すような塗装条件で電着塗装を行った。その試験結果も併せて表3に示す。
【0071】
【表3】
(注5)クリアランス塗装性:図3のような「2枚合わせ試験板」を用い、2枚の鋼板の間に挟むスペーサーは50μmのものを挟んだ。電着塗装後クリップをはずし、試験板の内側のつきまわり性(試験板の下部からの到達距離を測った
○:塗膜の到達距離が試験板の下部から10mm以上
△:塗膜の到達距離が試験板の下部から5〜10mmの範囲
×:塗膜の到達距離が試験板の下部から5mm未満。
【0072】
(注6)防食性:化成処理を施した冷延鋼板を用いてクリアランス塗装性と同様の塗装条件で塗装を行った後、乾燥炉で170℃−20分焼き付け乾燥を行い試験板を作成した。各塗装板に、素地に達するように塗膜にカッターナイフでクロスカット傷を入れ、これを35℃ソルトスプレー試験を行い、カット部からの傷、フクレ幅及び一般部の塗面状態(ブリスター)によって以下の基準で評価した
○:錆、フクレの最大幅がカット部より片側1.5mm以上、片側2.5mm未満
△:錆、フクレの最大幅がカット部より片側2.5mm以上、3.5mm未満
×:錆、フクレの最大幅がカット部より片側3.5mm以上。
【0073】
(注7)GA材塗装性:化成処理を施した冷延鋼板を用いてクリアランス塗装性と同様の塗装条件で塗装を行った後、乾燥炉で170℃−20分焼き付け乾燥を行い塗面のピンホールの数を数えた
○:ピンホールの発生がなく問題なし
△:塗面に5〜10のピンホールの発生がある
×:塗面全体にピンホールの発生がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 電着塗装時の電流カーブ
【図2】 自動車ボディにおける隙間(クリアランス)部のモデル図
【図3】 隙間(クリアランス)つきまわり性の「2枚合わせ試験板」である。
【図4】 隙間(クリアランス)つきまわり性のモデル図である。
【符号の説明】
11.電流密度の最高値(I)である。
12.電流密度の最高値の1/2の値(0.5I)である。
13.電流密度の最高値の1/2の値(0.5I)以上の電流密度を示す時間を表す。
21.ドアで、スポット溶接された鋼板の隙間(クリアランアス)部のモデル図を示す。
22.隙間(クリアランス)部で、隙間としては50〜600μmの隙間である。
23.スポット溶接部である。
31.クリップで2枚の鋼板を張り合わせる。
32.スペーサーを挟んで隙間を作る。
33.隙間(クリアランス)部である。
34.試験板の内側で、未塗装部分である。
35.試験板の内側で、塗装部分である。
41.鋼板
42.電着塗装によって析出した電着塗膜である。
43.クリアランス塗装性でいう、つきまわり性(長さ)である。
44.隙間(クリアランス)部における開口部の幅である。
Claims (3)
- カチオン電着塗料の塗装において、電流密度の最高値(I)が通電開始から5秒間以内に発現し、かつ電流密度の最高値(I)の1/2の電流密度(0.5I)以上を有する時間が5秒間以内であり、塗装の条件が、極比(陰極/陽極)=1/2〜1/8の範囲、かつ塗装に必要な電圧値(V)に到達するに要する時間が20〜90秒間の範囲、かつ極間距離(陰極と陽極の距離)が0.1〜1mの範囲であることを特徴とする隙間部における塗膜形成方法。
- カチオン電着塗料の単位電気量当たりの塗料析出量(a)が35mg/C以上、かつ180秒間のカチオン電着塗装における分極抵抗値(b)が1500kΩcm2以上であることを特徴とする請求項1に記載の隙間部における塗膜形成方法。
- 請求項1又は2に記載の隙間部における塗膜形成方法により塗装された塗装物品。
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