JP6375304B2 - リン酸塩汚染された電着塗装塗料組成物で被覆された物品の塗装硬化性の改良方法および電着塗装塗料組成物 - Google Patents

リン酸塩汚染された電着塗装塗料組成物で被覆された物品の塗装硬化性の改良方法および電着塗装塗料組成物 Download PDF

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Description

本発明は、有機電着塗装塗料組成物および方法に関し、とりわけ、電着塗装される前の金属物品のリン酸塩前処理を含む塗装過程の一部である、組成物および方法に関する。
本節は、本発明を理解するのに役立つ情報を提供するが、それは必ずしも先行技術ではない。
腐食環境において使用される金属物品の工業的塗装は、1種または複数種の無機および有機処理および塗装の適用を含むことがある。自動車組み立て工場における塗装システム(「塗装作業場」)は大規模、複雑かつ高価である。メタル自動車車両ボデー(「ホワイトボデー」)および部品は、例えば、1種または複数種の洗浄浴または噴霧槽における洗浄、リン酸塩処理浴における金属前処理工程としての水性リン酸塩被覆材料の塗布、次いで種々のすすぎ、およびさらなる仕上げ処理を含む、多工程の処理を施される。このような処理は、例えば、Claffey、米国特許第5,868,820号明細書に記載されている。リン酸塩処理による前処理工程は、金属の耐食性およびその金属へのその後の塗装の付着性を改善するために行われる。
電着塗装は、メタル車両ボデーへの前処理工程後に施される。電着浴は、通常、水中または水および有機共溶媒の混合物中においてイオン的に安定化している塗膜形成主樹脂の水性分散液またはエマルションを含む。耐久性塗膜が所望される自動車または工業的用途においては、硬化性(熱硬化性)組成物として電着塗装組成物が配合される。この配合は、通常、熱の適用によるなどの適正な条件下で主樹脂上の官能基と反応することができ、したがって塗装を硬化させる架橋剤を、塗膜形成主樹脂と一緒にエマルションとすることによって達成される。自動車車両ボデーおよび部品を塗装するための典型的な電着塗装塗料組成物は、主樹脂としてエポキシ樹脂、および架橋剤としてブロック化ポリイソシアネートを含有する。電着の間、基材(下地:substrate)を電着浴中に沈める工程と、次いで、基材(下地)と、反対の電荷の極、例えばステンレス鋼電極との間に電位を印加する工程とによって、比較的低い分子量を有するイオン性帯電樹脂を含有する塗料が、導電性下地上に析出される。帯電した塗料が導電性下地(導電性基材)へと泳動し、導電性下地上に析出される。次いで、被覆された下地を加熱して、塗装を硬化または架橋させる。これらの電着塗装塗料組成物は、さらに、エポキシ樹脂とポリイソシアネートとの間の硬化反応のための触媒を含み、その触媒により、析出した塗装が商業的に妥当な時間および温度で硬化することが可能になる。
リン酸塩処理による前処理を経て次いで電着浴を通過する物品の動きによって、電着塗装塗料浴中に、リン酸塩処理工程に由来する少量の材料がもたらされる。時間が経つと、電着塗装塗料組成物中のリン酸塩イオンの濃度が、硬化反応の触媒として働く触媒をリン酸塩イオンが妨げる点まで増大する。リン酸塩イオンはスズ触媒には小さな影響しか有しない一方、リン酸塩イオンはビスマス触媒には著しい影響を有する。しかし、ビスマス触媒は現在、スズ化合物と比較してそれらの高い活性および低い毒性のため、自動車OEM電着塗装作業において広範に使用されている。
リン酸塩イオンが全電着塗装塗料組成物質量に対して約100ppmの濃度に達するとリン酸塩イオンが硬化を妨げることに対応して、製造業者らは、ビスマス触媒を含有する顔料ペーストをより多く添加し、または汚染した浴の大部分を廃棄し、新鮮な電着塗装塗料組成物に入れ替えている。両方の措置とも望ましくないものである:すなわち、顔料レベルを増加すると粗目な外観、フィルターの負荷および超濾過性能の悪化につながり、また、浴の主要部分を新鮮な材料で入れ替えるには、時間を浪費し、かつ費用がかかる。
Yasuokaら、米国特許第5,330,839号明細書には、組合せ硬化触媒として少なくとも1種のジアルキルスズ芳香族カルボン酸塩および少なくとも1種のビスマスまたはジルコニウム化合物を含む、ブロック化イソシアネート基含有電着塗装組成物が記載されている。Hirakiら、欧州特許出願公開第1046683号明細書には、非常に低い有機溶媒含量を有するカチオン電着ペイントが記載されている。このペイントには、様々な金属化合物から選択できる腐食防止顔料が含まれる。有機スズ化合物を添加することができる。Kawarayaら、米国特許第7,625,477号明細書には、耐食性を促進すると言われる水酸化ビスマス、ジルコニウム化合物およびタングステン化合物から選択された少なくとも1種の金属化合物の粒子を含む電着ペイントが記載されている。有機スズ化合物が含まれ得る。
米国特許第5,868,820号明細書 米国特許第5,330,839号明細書 欧州特許出願公開第1046683号明細書 米国特許第7,625,477号明細書
この節は、本開示の一般的概要を提供しており、その完全な範囲または本開示の特徴のすべてを包括するものではない。
開示されるのは、リン酸塩イオンで汚染された電着塗装塗料組成物の処理方法であって、その電着塗装塗料組成物にケイ酸ジルコニウムを添加して、リン酸塩イオンが金属化合物触媒と反応するよりもむしろ優先的に、塗料組成物中のリン酸塩イオンと反応させる工程によって、硬化応答性を改良する処理方法である。種々の実施形態において、この方法は、塗料組成物中のリン酸塩イオンの濃度を測定する工程と、塗料組成物中のリン酸塩イオンの濃度が、電着塗装塗料組成物(「浴」)の全質量に対して約50ppmを超える、好ましくは約100ppmを超える場合に、塗料組成物にケイ酸ジルコニウムを添加して、その塗料組成物の硬化応答性を向上させる工程とを含むことができる。浴から電着される塗料の硬化応答性における低下が観察され得る場合、その際には、浴中のリン酸塩イオンの濃度が測定され、測定されたリン酸塩イオンの濃度に応答して、ケイ酸ジルコニウムが添加される。
陰極電着性結合剤を有する水性塗料組成物も開示する。この結合剤は、主樹脂と、硬化の間に主樹脂と反応することが可能なブロック化ポリイソシアネート架橋剤とを有する。この塗料組成物は、ケイ酸ジルコニウムと、ビスマス化合物およびビスマス化合物の混合物から本質的になる触媒とを含める工程によって作製される。この水性塗料組成物は、ビスマス触媒の利点を提供し、その一方で、塗料組成物から電着される塗料が硬化する間のビスマス触媒へのリン酸塩イオンの毒作用の影響に対して保護される。
主樹脂およびブロック化ポリイソシアネート架橋剤を有する陰極電着性結合剤を有し、ケイ酸ジルコニウムと、水酸化ビスマス以外の少なくとも1種のビスマス化合物とを有する、水性塗料組成物もまたさらに開示する。この塗料組成物は、スズ化合物を含まず、水酸化ビスマスを含まない。
メタル自動車ボデーまたは部品などの導電性下地(導電性基材)の塗装方法であって、この導電性下地を、上述の水性塗料組成物の1つの中に置く工程による塗装方法もまたさらに開示する。この下地は一つの電極として接続され、水性電着塗装塗料組成物内に第二の電極が提供され、次いで水性塗料組成物を通って電流が通されて、導電性下地上に塗装層を析出させる。この方法のある実施形態において、結合剤は陰極電着性であり、水性塗料組成物を通って電流が通される場合、導電性下地は陰極として接続される。析出した塗装層は、次いで硬化されて、硬化塗装層となり得る。硬化の間、ポリイソシアネート架橋剤が主樹脂と反応して、硬化した塗装層内に架橋した結合剤を形成する;これは、ビスマス化合物によって触媒作用される反応である。その後、塗装層を、電着塗装層上に塗装することができ、それぞれが塗装されるとこれらの層は別々に硬化させてもよく、または2つ以上の層を一緒に硬化させてもよい。例えば、電着塗装層はプライマー層とすることができ、また任意選択の吹付け塗りプライマーサーフェサーおよびトップコート層(例えば着色したベースコート層およびクリヤコート層)を、電着した塗装層を覆って塗装できる。すべての塗装層は一緒に硬化してもよく、または電着塗装層およびプライマー層を一緒にまたは別々に硬化してもよく、またトップコート層を一緒に(2つ以上のトップコート層がある場合)または別々に硬化してもよい。
「1つの(a)」、「1つの(an)」、「この(the)」、「少なくとも1つの(at least one)」および「1つまたは複数の(one or more)」は、互換的に使用されて、項目の少なくとも1つが存在することを示す;文脈が明らかにそうでないことを示さない限り複数のこのような項目が存在できる。添付の特許請求範囲を含め、この明細書におけるパラメーターの(例えば量または条件の)すべての数値は、すべての例において、数値の前に「約(about)」が実際に現れるか否かにかかわらず、用語「約(about)」によって修飾されることが理解されるべきである。「約」は、言及した数値がいくらかの僅かな不正確さ(値の正確さへのいくつかの取組みによる;およその値または合理的に近い値;ほぼ)を許容することを示している。「約」により提供される不正確さが、この普通の意味により当分野において理解されない場合、本明細書において使用される「約」は、少なくとも、普通の測定方法およびこのようなパラメーターの使用から生じ得る変動を示す。さらに、範囲の開示には、すべての値、およびその全体範囲内のさらに分割された範囲の開示が含まれる。範囲内のそれぞれの値、および範囲の終点は、本明細書によって、すべて別個の実施形態として開示される。本発明のこの記載において、便宜のため、「ポリマー」および「樹脂」は互換的に使用されて、樹脂、オリゴマーおよびポリマーを包含する。「結合剤」は、塗料組成物の塗膜形成成分を指す。
さらなる適用性の領域は、本明細書において提供される説明から明らかになる。その説明および特定の例は、例示の目的のみを意図しており、本開示の範囲を限定することを意図していない点を理解されたい。
リン酸塩イオンで汚染された電着塗料組成物または電着塗装塗料組成物は、リン酸塩イオンが、その塗料組成物から電着された塗料の硬化を妨げるのを防ぐため、その塗料組成物にケイ酸ジルコニウムを添加する工程によって処理される。
ケイ酸ジルコニウムは水性分散液中に添加でき、その中で、ケイ酸ジルコニウムは、分散剤によりまたは分散樹脂(摩砕樹脂としても知られる)により分散される。使用できる分散剤または分散樹脂の適切な非限定的例には、Carpenterら、米国特許第5527614号明細書および第5536776号明細書、Reuterら、米国特許第6,951,602号明細書、Hsiehら、米国特許第6,288,176号明細書、Hoenigら、米国特許第6,174,422号明細書、Zawackyら、米国特許出願公開第2011/0005937号明細書、およびGeistら、米国特許第4,769,400号明細書中に記載されているものが含まれる。これらの参考文献および当技術分野の他の刊行物において開示されているように、陰極電着塗料組成物のため有用な分散剤および分散樹脂は、非イオン性またはカチオン性とすることができる。使用される場合、カチオン性分散剤または分散樹脂は、ジルコニウム分散液が添加される電着塗装組成物と相容性の酸により少なくとも一部、塩形成することができ、その酸は、電着塗装塗料組成物のカチオン性結合剤樹脂に塩形成するのに使用される酸と同一のものを含む。
ケイ酸ジルコニウム分散液は、分散剤または分散樹脂を、ケイ酸ジルコニウム、水および必要な場合には塩形成する酸と組み合わせて、スラリーを形成する工程によって作製できる。このスラリーは、任意選択で、さらなる樹脂;有機溶媒;フィラーまたは顔料などのさらなる固形分;および任意の慣例的な添加剤、例えば、消泡剤または湿潤剤などを含むことができる。ケイ酸ジルコニウムは、典型的には、約1μm〜約10μmの範囲にある一次粒子径を有することができる。スラリーには一般に機械的せん断力を加えて、固体粒子凝集物(例えば、ケイ酸ジルコニウム、任意選択の顔料、任意選択のフィラーの凝集物)を砕いてばらばらにし、かつ固体粒子表面を分散剤または分散樹脂で濡らして分散液を安定化すると共に、粒子の再凝集を防止する。分散液中のケイ酸ジルコニウムの濃度は、特定の分散剤または分散樹脂が使用され、どのような濃度で使用されるか、どのフィラーまたは顔料が含まれ、含まれる場合どのような濃度で含まれるか、任意の添加剤の特性、および選択される分散方法などの因子に応じて、広く変動できる。典型的には、スラリーは、摩砕機、2ロールミル、または、サンドミル、ボールミルまたはぺブルミルなどの媒体ミル内で、固体粒子が所望の粒径に達するまで処理できる。
好ましい実施形態において、ケイ酸ジルコニウムは、1種もしくは複数種の顔料または1種もしくは複数種のフィラーを含有する分散液中に入れられる。従来の電着塗装プライマー用顔料も、電着塗装塗料組成物中に組み込むことができる;このような顔料の非限定的例には、腐食抑制性顔料、着色剤、エキステンダー、導電性顔料および磁気遮蔽性顔料が含まれる。適切な顔料およびフィラーの特定の非限定的例には、二酸化チタン、酸化鉄、カーボンブラック、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、硫酸バリウム、リンモリブデン酸アルミニウム、クロム酸ストロンチウム、塩基性ケイ酸鉛、クロム酸鉛、他の耐食性顔料、粘土、酸化ビスマス、酸化バナジウム、酸化マンガン、酸化コバルト、酸化亜鉛、酸化ストロンチウム、酸化イットリウム、酸化モリブデン、酸化ジルコニウム、酸化ランタン、元素のランタニド系列の酸化物、ならびに有機顔料、例えば金属化および非金属化アゾ顔料など、例えば、リソールレッド、ルビンレッドならびにナフトールレッド、オレンジおよびブラウンなど;キナクリドンレッドおよびバイオレット、ペリレンレッド、銅フタロシアニンブルーおよびグリーン、カルバゾールバイオレット、モノアリリドおよびジアリリドイエロー、ベンズイミダゾロンイエロー、トリルオレンジ、ナフトールオレンジ、ならびにローダミン顔料が含まれる。電着塗装浴内の顔料と樹脂との質量比は重要であり得、好ましくは50未満:100、より好ましくは40未満:100、通常約10〜30:100とすべきである。この比率において「顔料」には、色顔料のみでなく、ケイ酸ジルコニウムおよび任意のフィラー粒子も含めた、浴内に含まれるすべての分散された固形分が含まれる。より高い顔料と樹脂との固形分質量比は、凝集性および流動性に悪影響を及ぼすことが見出されている。通常、顔料および他の固体粒子の合計量は、浴内の不揮発性材料の10〜40質量パーセントである。いくつかの実施形態において、顔料および他の固体粒子の合計量は、浴内の不揮発性材料の15〜30質量パーセントである。
ケイ酸ジルコニウム分散液は、塗料の硬化応答性またはリン酸塩イオン濃度にかかわらず、浴内の所望の顔料濃度を維持するために、必要に応じて規則的間隔で電着塗装塗料組成物に添加できる顔料の組合せを含むことができる。ケイ酸ジルコニウムを含有する顔料分散液は、電着塗装塗料組成物からの材料がめっきされるために塗料組成物中の顔料濃度が消耗される場合に、このような顔料供給物の利用者が行うように、添加することができる。電着塗装浴内の顔料と結合剤との質量比は、通常約10〜30質量部の顔料:100質量部の結合剤とすべきである。通常、顔料は、浴内の不揮発性材料の約10〜40質量パーセントである。顔料は、浴内の不揮発性材料の約15〜30質量パーセントであることが好ましい。
種々の実施形態において、電着塗料組成物は、リン酸塩前処理工程から電着塗料組成物に入るリン酸塩イオンの硬化触媒への影響を克服するために、塗料組成物へのケイ酸ジルコニウムの添加によって処理される。例えば、塗料組成物中のリン酸塩イオンの濃度を監視することができ、塗料組成物中のリン酸塩イオンの濃度が浴の全質量に対して約100ppm以上である場合、塗料組成物をケイ酸ジルコニウムで処理することができる。一方法において、浴からめっきされた塗料の硬化程度における低下が観察されている場合、また、任意選択で、塗料組成物中のリン酸塩イオンの濃度が浴の全質量に対して約100ppm以上であることが測定されている場合、その後、塗料組成物にケイ酸ジルコニウムを添加することができる。他の方法において、硬化の程度における何らかの低下が観察される前に、予防的対策としてケイ酸ジルコニウムを浴中に含ませることができる。塗料組成物中のリン酸塩イオンの濃度は、誘導結合アルゴンプラズマ光学発光分光計(「ICP」または「ICAPOES」)を使用して測定できる。
電着塗装塗料組成物へのリン酸塩アニオンの導入は、金属化合物触媒を妨害し、とりわけ触媒がビスマス化合物またはビスマス化合物の組合せである場合そうであるが、リン酸塩イオンは、この触媒がスズ化合物または他の金属化合物である場合にも、塗料の硬化を妨害する恐れがある。理論に拘束されることを望むものではないが、ケイ酸ジルコニウムは、それ自体は硬化触媒として作用するようには見えないが、その代わり、優先的にリン酸塩アニオンと相互作用しまたは反応して、リン酸塩アニオンがビスマス、スズまたは他の金属化合物触媒を妨げるのを防ぐ。
陰極電着性結合剤を有する水性塗料組成物も開示する。この結合剤は、イソシアネート反応性官能基を有する樹脂およびブロック化ポリイソシアネート架橋剤を有し、硬化の間、主樹脂と反応することが可能である。この塗料組成物にはさらに、ケイ酸ジルコニウムと、ビスマス化合物およびビスマス化合物の混合物から本質的になる触媒とが含まれる。
一般に、電着塗料組成物結合剤は、イソシアネート反応性官能基を有し、かつ電着性である樹脂を含む。様々なこのような樹脂が知られており、限定されるものではないが、エポキシ樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、およびポリアクリレート樹脂などのビニル樹脂、ならびにポリブタジエン樹脂を含む。多くの電着塗装用途は、自動車用途を含み、典型的には陰極性である、すなわち塩形成された塩基性基(例えば、第一級、第二級もしくは第三級アミン基)または第四級基(例えば、アンモニウム、スルホニウムもしくはホスホニウム基)を有する電着性樹脂を使用する。陰極性電着塗装過程において、被覆される物品が、陰極となる。
好ましい実施形態において、この樹脂はアミン基を有するエポキシ樹脂である。アミノ−エポキシ樹脂は、複数のエポキシド基を有する樹脂から調製でき、それらは、単官能性またはそれ以上の多官能性、好ましくは二官能性エキステンダー化合物、および1種または複数種のアミン化合物と反応できる。複数のエポキシド基を有する樹脂の非限定的例には、ジグリシジル芳香族化合物、例えば、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、ジヒドロキシアセトフェノン、1,1−ビス(4ヒドロキシフェニレン)エタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4ヒドロキシフェニル)イソブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−tert−ブチルフェニル)プロパン、1,4−ビス(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、2−メチル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス−(2−ヒドロキシナフチル)メタン、1,5−ジヒドロキシ−3−ナフタレン、および他のジヒドロキシナフタレン、カテコール、レゾルシノールなどの多価フェノールのジグリシジルエーテルが含まれ、ビスフェノールAおよびビスフェノールA系樹脂のジグリシジルエーテルを含む。脂肪族ジオールのジグリシジルエーテルも適切であり、1,4−ブタンジオール、シクロヘキサンジメタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリ(テトラヒドロフラン)、1,3−プロパンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンなどのジグリシジルエーテルを含む。ジカルボン酸のジグリシジルエステルも、ポリエポキシドとして使用することができる。化合物の特定の例には、シュウ酸、シクロヘキサンジ酢酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、グルタル酸、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸などのジグリシジルエステルが含まれる。ポリグリシジル反応物が、好ましくはジエポキシド反応物と組み合わせて少量で、使用できる。ノボラックエポキシ樹脂も、ポリエポキシド官能性反応物として使用できる。ノボラックエポキシ樹脂は、エポキシフェノールノボラック樹脂またはエポキシクレゾールノボラック樹脂から選択できる。他の適切なより高官能性のポリエポキシドは、トリオールおよびさらなる多価アルコールのグリシジルエーテルおよびエステル、例えば、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、2,6−ビス(ヒドロキシメチル)−p−クレゾールおよびグリセロールのトリグリシジルエーテルなど;トリカルボン酸またはポリカルボン酸である。やはりポリエポキシドとして有用なものは、エポキシド化アルケン、例えばシクロヘキセンオキシドなど、ならびにエポキシド化脂肪酸および脂肪酸誘導体、例えばエポキシド化ダイズ油などである。他の有用なポリエポキシドには、限定されるものではないが、ポリエポキシドポリマー、アクリル樹脂、ポリエステル、ポリエーテルおよびエポキシ樹脂およびポリマーなど、ならびにエポキシ変性ポリブタジエン、ポリイソプレン、アクリロブタジエンニトリルコポリマー、または複数のエポキシド基を有する他のエポキシ変性ゴム系ポリマーが含まれる。
塗膜特性を改良するために、過剰な当量のエポキシ基を、多価アルコール、ポリアミンまたはポリカルボン酸などの変性材料と反応させる工程によって、エポキシ樹脂を延長することが有利である。この種の有用なエポキシ樹脂は、GPCによって測定することができる質量平均分子量約3000〜約6000を有する。エポキシ当量は、約200〜約2500の範囲とすることができ、好ましくは約500〜約1500である。適切な、エキステンダー化合物の非限定的な例には、2つ以上のアミノ水素を有するポリカルボン酸、多価アルコール、ポリフェノールおよびアミン、特にジカルボン酸、ジオール、ジフェノールおよびジアミンが含まれる。とりわけ、適切なエキステンダーの非限定的な例には、ジフェノール、ジオールおよび二酸、ポリカプロラクトンジオール、ならびにエトキシル化ビスフェノールA樹脂、例えば商標名MACOL(登録商標)のもとにBASF Corporationから入手できるものなどが含まれる。他の適切なエキステンダーには、限定されるものではないが、カルボキシまたはアミン官能性のアクリル、ポリエステル、ポリエーテルおよびエポキシ樹脂ならびにポリマーが含まれる。さらに他の適切なエキステンダーには、限定されるものではないが、ジアミン、例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジメチルアミノブチルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノブチルアミン、ジプロピルアミンなどを含むポリアミン;および1−(2−アミノエチル)ピペラジンなどのピペリジン;ポリアルキレンポリアミン、例えば、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレヘキサミン、トリプロピレンテトラミン、テトラプロピレンペンタミン、ペンタプロピレンヘキサミン、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)プロパン−1,3−ジアミンなど;ならびにポリオキシアルキレンアミン、例えば、商標名POLYAMINE(登録商標)のもとにBASF AGから入手できるもの、または商標名JEFFAMINE(登録商標)のもとにHuntsmanから入手できるものなどが含まれる。ポリエポキシドおよびエキステンダーの反応の生成物は、過剰な当量のポリエポキシドが反応する場合エポキシド官能性となり、または、過剰な当量のエキステンダーが使用される場合エキステンダーの官能性を有することになる。任意選択で、単官能性反応物を、ポリエポキシド樹脂およびエキステンダーと反応させて、またはポリエポキシドとの反応後エキステンダーと反応させて、エポキシ樹脂を調製してもよい。適切な単官能性反応物の非限定的例には、フェノール、アルキルフェノール、例えばノニルフェノールおよびドデシルフェノールなど、他の単官能性エポキシド反応性化合物、例えばジメチルエタノールアミンなど、およびモノエポキシド、例えばフェノールのグリシジルエーテル、ノニルフェノールのグリシジルエーテル、またはクレゾールのグリシジルエーテルなど、ならびに二量体脂肪酸が含まれる。
ポリエポキシド樹脂の、エキステンダーおよび任意選択の単官能性反応物との反応、ならびに樹脂のエポキシド基の、三座アミン配位子を有する化合物の脂肪族アミン基との反応のために有用な触媒には、オキシラン環を活性化する任意のもの、例えば第三級アミン塩または第四級アンモニウム塩(例えば、ベンジルジメチルアミン、ジメチルアミノシクロヘキサン、トリエチルアミン、N−メチルイミダゾール、テトラメチルアンモニウムブロミドおよびテトラブチルアンモニウムヒドロキシドなど)、スズおよび/またはリン錯塩(例えば、(CHSnI、(CHPI、トリフェニルホスフィン、ヨウ化エチルトリフェニルホスホニウム、ヨウ化テトラブチルホスホニウムなど)などが含まれる。当技術分野において、第三級アミン触媒が、いくつかの反応物について好ましい可能性があることが知られている。反応は、溶媒中でまたは溶媒なしで温度約100℃〜約350℃(他の実施形態において160℃〜250℃)で行うことができる。適切な溶媒には、限定されるものではないが、不活性有機溶媒、例えばメチルイソブチルケトン、メチルアミルケトンを含むケトンなど、芳香族溶媒、例えばトルエン、キシレン、Aromatic 100およびAromatic 150など、ならびにエステル、例えば酢酸ブチル、酢酸n−プロピル、酢酸ヘキシルなどが含まれる。
ポリフェノールのポリグリシジルエーテルをアミンまたはポリアミンと反応させることによってアミノ基を組み込むことができ、例えば、ポリエポキシド樹脂の、第三級アミン基を有するエキステンダーとの反応によって、または、アミン基を有する単官能性反応物との反応によってアミノ基を組み込むことができる。適切な使用できるアミン基を有するエキステンダーおよび単官能性反応物の非限定的例には、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、ジブタノールアミン、ジイソブタノールアミン、ジグリコールアミン、メチルエタノールアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ジメチルアミノエチルアミン、N−アミノエチルピペラジン、アミノプロピルモルホリン、テトラメチルジプロピレントリアミン、メチルアミン、エチルアミン、ジメチルアミン、ジブチルアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ジメチルアミノブチルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノブチルアミン、ジプロピルアミン、メチルブチルアミン、メチルエタノールアミン、アミノエチルエタノールアミン、アミノプロピルモノメチルエタノールアミン、ポリオキシアルキレンアミン、および、ケチミンを形成することによって保護されている第一級アミン基を有する化合物が含まれる。第四級アンモニウム基を組み込むことができ、例えば、第三級アミンから、それを酸により塩とし、次いで、その塩とした水素を、例えば、エポキシド基を有する化合物と反応させて、アンモニウム基を生成させることによって形成される。
好ましい実施形態において、エポキシ樹脂上のエポキシド基は、第二級アミン基および少なくとも1つの潜在性第一級アミンを含む化合物と反応する。潜在性第一級アミン基は、ケチミン基であることが好ましい。この樹脂を乳化すると第一級アミンが再生成される。
この樹脂は、アミン当量約300〜約3000、より好ましくは約850〜約1300を有することができる。
結合剤中の樹脂として、エポキシ変性ノボラック樹脂を使用することができる。エポキシ−ノボラック樹脂は、エポキシ樹脂について前述したのと同じ方法でキャッピングすることができる。
カチオン性ポリウレタンおよびポリエステルも使用できる。このような材料は、例えば、アミノアルコールにより末端キャッピングすることによって調製でき、またはポリウレタンの場合、前述の塩形成可能なアミン基を含む同じ化合物も有用とすることができる。
ポリブタジエン、ポリイソプレン、または他のエポキシ変性ゴム系ポリマーを、本発明における樹脂として使用することができる。エポキシ−ゴムは、塩形成可能なアミン基を含む化合物でキャッピングすることができる。
カチオン性アクリル樹脂を使用してもよい。アクリルポリマーは、アミノ含有モノマー、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N’−ジメチルアミノエチルメタクリレート、tert−ブチルアミノエチルメタクリレート、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、ビニルピロリジンなど、または他のこのようなアミノモノマーを組み込むことによって陰極性とすることができる。別法として、重合反応においてエポキシ官能性モノマーを含むことによって、エポキシ基を組み込むことができる。このようなエポキシ官能性アクリルポリマーは、エポキシ樹脂について前述した方法によるアミンとのエポキシ基の反応によって陰極性にすることができる。重合は、ヒドロキシル官能性モノマーを含むこともできる。有用なヒドロキシル官能性エチレン性不飽和モノマーには、限定されるものではないが、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレート、メタクリル酸のスチレンオキシドとの反応生成物などが含まれる。好ましいヒドロキシルモノマーは、メタクリルまたはアクリル酸エステルであって、化合物のヒドロキシル含有アルコール部分が、炭素原子1〜約8個を有する直鎖または分岐ヒドロキシアルキル部分であるものである。
ヒドロキシル基を有するモノマー、および塩形成のための基(カチオン性基のためアミン、またはアニオン性基のため酸または酸無水物)を有するモノマーは、1種または複数種の他のエチレン性不飽和モノマーと一緒に重合させることができる。共重合のためのこのようなモノマーは、当技術分野で知られている。例示的な例には、限定されるものではないが、アクリルまたはメタクリル酸のアルキルエステル、例えば、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、メタクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソプロピル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、メタクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、アクリル酸アミル、メタクリル酸アミル、アクリル酸イソアミル、メタクリル酸イソアミル、アクリル酸ヘキシル、メタクリル酸ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸デシル、メタクリル酸デシル、アクリル酸イソデシル、メタクリル酸イソデシル、アクリル酸ドデシル、メタクリル酸ドデシル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、置換したアクリル酸シクロヘキシルおよびメタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸3,5,5−トリメチルヘキシル、メタクリル酸3,5,5−トリメチルヘキシル;マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ビニル酢酸およびイタコン酸などの対応するエステル;ならびに、スチレン、t−ブチルスチレン、アルファ−メチルスチレン、ビニルトルエンなどのビニルモノマーが含まれる。他の有用な重合可能なコモノマーには、例えば、アクリル酸アルコキシエチルおよびメタクリル酸アルキコキシエチル、アクリル酸アクリロキシおよびメタクリル酸アクリロキシ、ならびにアクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクロレイン、メタクロレインなどの化合物が含まれる。これらの組合せが通常用いられる。
典型的なアクリル樹脂の分子量は、通常約2000〜約50,000、および好ましくは約3000〜約15,000の範囲にある。
カチオン性樹脂のアミノ当量は、約150〜約5000、好ましくは約500〜約2000の範囲とすることができる。この樹脂のヒドロキシル当量は、樹脂がヒドロキシル基を有する場合、一般に約150および約2000の間、好ましくは約200〜約800である。
樹脂は、塩形成化合物の存在下、水中で乳化することができる。樹脂がアミン基などの塩基性基を有する場合、樹脂は酸により塩形成される;樹脂が酸性基を有する場合、樹脂は塩基により塩形成される。通常、主樹脂および架橋剤は一緒にブレンドされ、その後樹脂は水中に分散される。可能性のあるカチオン性基の適切な中和剤の例は、有機および無機酸、例えば、硫酸、塩酸、リン酸、ギ酸、酢酸、乳酸、ジメチロールプロピオン酸、クエン酸など、または、アミドスルホン酸などのスルホン酸、およびメタンスルホン酸などのアルカンスルホン酸であり、例えば、より詳細には、ギ酸、酢酸または乳酸である。酸は、主樹脂のアミン基を中和して樹脂に水分散性を付与するのに十分な量で使用される。樹脂は完全に中和できる;しかし、要求される水分散性を付与するのに、通常は部分中和で十分である。「部分中和」とは、樹脂上の、少なくとも1つだがすべてではない塩形成可能な基が中和されることを意味する。樹脂が少なくとも一部中和されると言うのは、樹脂上の塩形成可能な基の少なくとも1つが中和されることを意味し、このような基の全部までが中和されてもよい。特定の樹脂について要求される水分散性をもたらすために必要とされる中和度は、その化学組成、分子量、および他のこのような因子によって決まり、簡単な実験により当業者によって容易に決定することができる。
塩形成可能な樹脂が、水中に分散される前に、イソシアネート架橋剤と組み合わせることができる。架橋剤は、ブロック化ポリイソシアネートからなる群から好ましくは選択される。芳香族、脂肪族または脂環式ポリイソシアネートの非限定的例には、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(MDI)、2,4−または2,6−トルエンジイソシアネート(TDI)、p−フェニレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、フェニルメタン−4,4’−ジイソシアネートの混合物、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、2−イソシアナトプロピルシクロヘキシルイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン2,4’−ジイソシアネート、1,3−ビス(イソ−シアナトメチル)シクロヘキサン、Henkelによって商業的表示DDI 1410のもとに販売されている二量体脂肪酸から由来するジイソシアネート;1,8−ジイソシアナト−4−イソシアナトメチルオクタン、1,7−ジイソシアナト−4−イソシアナト−メチルヘプタンまたは1−イソシアナト−2−(3−イソシアナトプロピル)−シクロヘキサン;およびトリフェニルメタン−4,4’,4”−トリイソシアネートなどの高級ポリイソシアネート、またはこれらのポリイソシアネートの混合物が含まれる。適切なポリイソシアネートには、イソシアヌレート、ビウレット、アロファネート、イミノオキサジアジンジオン、ウレタン、尿素、カルボジイミド、またはウレトジオン基を含有するものから由来するポリイソシアネートも含まれる。ウレタン基を含有するポリイソシアネートは、例えば、イソシアネート基のいくつかを多価アルコール、例えばトリメチロールプロパン、ネオペンチルグリコールおよびグリセロールなどと反応させることによって得られる。好ましく使用されるジイソシアネートは、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、2−イソシアナトプロピルシクロヘキシルイソシアネート、ジシクロヘキシル−メタン2,4’−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン4,4’−ジイソシアネートまたは1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(BIC)、二量体脂肪酸から由来するジイソシアネート、1,8−ジイソシアナト−4−イソシアナトメチルオクタン、1,7−ジイソシアナト−4−イソシアナトメチルヘプタン、1−イソシアナト−2−(3−イソシアナトプロピル)シクロヘキサン、2,4−および/もしくは2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、またはこれらのポリイソシアネートの混合物である。
イソシアネート基は、ブロッキング剤と反応する。適切なブロッキング剤の例には、フェノール、クレゾール、キシレノール、エプシロン−カプロラクタム、デルタ−バレロラクタム、ガンマ−ブチロラクタム、マロン酸ジエチル、マロン酸ジメチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸メチル;メタノール、エタノール、イソプロパノール、プロパノール、イソブタノール、tert−ブタノール、ブタノールなどのアルコール;エチレンまたはプロピレングリコールモノエーテルなどのグリコールモノエーテル;酸アミド(例えばアセトアニリド)、イミド(例えばスクシンイミド)、アミン(例えばジフェニルアミン)、イミダゾール、尿素、エチレン尿素、2−オキサゾリドン、エチレンイミン、オキシム(例えばメチルエチルケトキシム)などが含まれる。ブロック化イソシアネートの調製、ブロッキング剤、および電着塗装塗料組成物におけるそれらの使用に関するさらなる詳細は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるGrosse Brinkhausら、米国特許出願公開第2011/0094890号明細書を含む多くの出典から入手できる。
結合剤は、塩形成する酸の存在下、水中で乳化される。適切な酸の非限定的例には、リン酸、ホスホン酸、プロピオン酸、ギ酸、酢酸、乳酸またはクエン酸が含まれる。塩形成する酸は、結合剤が水に添加される前に、結合剤とブレンドされ、水と混合され、またはその両方とすることができる。酸は、少なくとも十分なイオン化可能な樹脂基を中和して、結合剤に水分散性を付与するのに足る量で使用される。イオン化可能な基は完全に中和できる;しかし、要求される水分散性を付与するのに通常は部分中和で十分である。樹脂が少なくとも一部中和されると言うのは、結合剤の塩形成可能な基の少なくとも1つが中和されることを意味し、このような基の全部までが中和されてもよい。特定の結合剤について要求される水分散性をもたらすために必要とされる中和度は、その組成、樹脂の分子量、アミン官能性樹脂の質量パーセント、および他のこのような因子によって決まり、簡単な実験により当業者によって容易に決定することができる。
結合剤エマルションは、次いで最初に開示した電着塗装塗料組成物(または浴)を調製するのに使用され、組成物にはさらに、ケイ酸ジルコニウムおよび、本質的にビスマス化合物およびビスマス化合物の混合物からなる触媒が含まれる。ビスマス化合物の非限定的例には、乳酸ビスマス、ジメチルプロピオン酸ビスマス、サリチル酸ビスマス、酢酸ビスマス、メトキシ酢酸ビスマス、シュウ酸ビスマス、アジピン酸ビスマス、酒石酸ビスマス、プロピオン酸ビスマス、酪酸ビスマス、フタル酸ビスマス、クエン酸ビスマス、グルコン酸ビスマス、スルファミン酸ビスマス、次硝酸ビスマス(実験式4(BiNO(OH))BiO(OH))、次サリチル酸ビスマス(実験式CBi)、ナフタン酸ビスマス、ビスマスメチルメルカプトチオジアゾール;アミノカプロン酸ビスマスなどの欧州特許出願公開第0927232号明細書に記載されているアミノ酸系ビスマス錯体;メタンスルホン酸ビスマスなどの欧州特許出願公開第1163302号明細書に記載されているアルカンスルホン酸;アセト酢酸ビスマス、チオカルバミン酸ビスマス、酸化ビスマス、およびコロイド状ビスマスが含まれる。ビスマス化合物は、典型的には、それぞれの場合全不揮発性結合剤質量に対する質量パーセントで約0.2〜約5質量パーセント、好ましくは約0.5〜約3質量パーセント、より好ましくは約2〜約2.5質量パーセントの量で使用される。ビスマス脂肪酸塩は、塗膜を破損する恐れのある油状浸出物を生じるので、しばしば、電着塗装塗料組成物では好ましくないが、一方、無機ビスマス化合物は分散させるのがより困難になる恐れがある。
電着塗装塗料組成物は、さらにケイ酸ジルコニウムを含む。ケイ酸ジルコニウムは、既に記載したケイ酸ジルコニウムの水性分散物を添加することによって入れることができる。電着塗装塗料組成物は通常、1種または複数種の顔料またはフィラーを含有する。種々の実施形態において、ケイ酸ジルコニウムの水性分散物は、1種または複数種のフィラーまたは顔料をさらに含み、またビスマス化合物をさらに含むことができる。顔料またはフィラー、およびビスマス化合物は、ケイ酸ジルコニウムの水性分散物がそれらを含まない場合に別々に添加される;顔料またはフィラーおよびビスマス化合物も水性分散物として添加でき、これらはケイ酸ジルコニウムの水性分散物と同じ方法で調製できる。
電着塗装塗料組成物は、さらに所望される材料、例えば、凝集助剤、消泡助剤、可塑剤および他の添加剤などを含むことができる。可塑剤の非限定的例には、ノニルフェノール、ビスフェノールA、クレゾールもしくは他の材料のエチレンもしくはプロピレンオキシド付加物;またはエチレンオキシドおよび/もしくはプロピレンオキシド系ポリグリコールが含まれる。凝集溶媒の非限定的例には、アルコール、グリコールエーテル、多価アルコールおよびケトンが含まれる。特定の凝集溶媒には、エチレングリコールのモノブチルおよびモノヘキシルエーテル;プロピレングリコールのフェニルエーテル;エチレングリコールのモノアルキルエーテル、例えば、エチレングリコールまたはプロピレングリコールのモノメチル、モノエチル、モノプロピルおよびモノブチルエーテルなど;エチレングリコールまたはプロピレングリコールのジアルキルエーテル、例えばエチレングリコールジメチルエーテルおよびプロピレングリコールジメチルエーテルなど;ブチルカルビトール;ジアセトンアルコールが含まれる。凝集溶媒の量は重要ではなく、一般に、樹脂固形分の全質量に対して、15質量パーセントまで、好ましくは約0.5〜5質量パーセントである。可塑剤は、樹脂固形分の15質量パーセントまでのレベルで使用することができる。
電着塗料組成物は、任意選択の成分、例えば、染料、流動性制御剤、クレーター防止剤、可塑剤、湿潤剤、界面活性剤、UV吸収剤、HALS化合物など、ならびに他の光安定剤、酸化防止剤、消泡剤、熱硬化性反応性希釈剤、酸化防止剤、乳化剤、スリップ剤、付着増進剤、ワックス、乾燥剤、殺生物剤、艶消し剤などを有効な量で含有することができる。界面活性剤および湿潤剤の例には、アルキルイミダゾリン、例えばAMINEC(登録商標)としてCiba−Geigy Industrial Chemicalsから入手可能なものなど、およびアセチレン性アルコール、例えば商標名SURFYNOL(登録商標)のもとにAir Products and Chemicalsから入手可能なものなどが含まれる。界面活性剤および湿潤剤は、存在する場合、典型的には樹脂固形分の2質量パーセントまでの量で存在する。
電着塗装塗料組成物は、上述の構成成分を、典型的な公知の混合方法および装置、例えば撹拌槽、撹拌機ミル、押出し機、配合装置、Ultraturrax、インライン溶解装置、静的ミキサー、ミクロミキサー、歯車付き分散機、圧力解放ノズルおよび/またはミクロ流動化装置などを使用して、混合および均質化することによって生産することができる。
また、陰極電着性結合剤を有する水性塗料組成物であって、結合剤が、既に記載した主樹脂およびブロック化ポリイソシアネート架橋剤を有し、塗料組成物が、ケイ酸ジルコニウム、および水酸化ビスマス以外の少なくとも1種のビスマス化合物を含む、水性塗料組成物も開示する。本塗料組成物は、スズ化合物を含まず、また水酸化ビスマスを含まない。この塗料組成物は、最初に記載した電着塗装塗料組成物と同じ方法で作製でき、ビスマスおよびスズ触媒以外の触媒を含むことができる。水酸化ビスマス以外の少なくとも1種のビスマス化合物を、再び、本塗料組成物から電着した電着塗装塗料の硬化反応のための触媒とすることができる。
種々の方法で、開示された本電着塗装塗料組成物の1つの塗料が、金属下地(金属基材)上に電着される。下地(基材)は、いくつかの非限定的な例として、冷間圧延鋼、亜鉛めっき(亜鉛被覆)鋼、亜鉛電気めっき鋼、ステンレス鋼、酸洗い鋼、ならびに鋼に被覆したGALVANNEAL(登録商標)、GALVALUME(登録商標)およびGALVAN(登録商標)亜鉛アルミニウム合金、ならびにこれらの組合せとすることができる。有用な非鉄金属の非限定的な例にはアルミニウム、亜鉛、マグネシウムおよびこれらの合金が含まれる。リン酸塩前処理に続いて、金属下地が電着塗装塗料組成物内に置かれ、金属下地が、電気回路における一つの電極として接続され、かつ電着塗装塗料組成物を通して電流を通過させることによって、塗料が金属下地上に電着されて、塗装層の導電性下地上への析出をもたらす。電着塗料組成物は、好ましくは乾燥塗膜厚さ10〜35μmまで塗装され得る。本発明の組成物で被覆された物品は、金属製自動車部品またはボデーとすることができる。好ましくは、導電性下地は、陰極として使用される。塗装後、被覆された物品は電着塗装塗料組成物浴から取り出され、脱イオン水ですすがれる。塗装は、適正条件下で、例えば約275°F〜約375°Fにおいて約15分と約60分の間焼付けることによって、硬化させることができ、その後、電着した塗装層を覆ってさらなる塗料層を塗装する。
吹付け塗りプライマーサーフェサー、単一トップコート層または複合カラーコート(ベースコート)およびクリヤコート層などの1層または複数のさらなる塗装層を、電着塗装層を覆って塗装することができる。単一層トップコートは、トップコートエナメルとも呼ばれる。自動車業界において、トップコートは、典型的には、クリヤコート層が塗り重ねられるベースコートである。プライマーサーフェサーおよびトップコートエナメル、またはベースコートおよびクリヤコート複合トップコートは、水性塗装、溶媒含有塗装、または乾燥粉末もしくは水性粉末スラリーとすることができる粉末塗装とすることができる。
本発明の複合塗装は、一層として、プライマー塗装層を有することができ、これはプライマーサーフェサーまたはフィラー塗装層とも名付けることができる。このプライマー塗装層は、溶媒含有組成物、水性組成物、または、粉末スラリー組成物を含む粉末組成物から形成することができる。このプライマー組成物は、熱可塑性の結合剤も知られているが、熱硬化性である結合剤を有することが好ましい。適切な熱硬化性結合剤は、自己架橋性ポリマーもしくは樹脂を有することができ、または結合剤中のポリマーもしくは樹脂と反応性の架橋剤を含むことができる。適切な結合剤ポリマーまたは樹脂の非限定的な例には、アクリル樹脂、ポリエステルおよびポリウレタンが含まれる。このようなポリマーまたは樹脂には、官能基として、ヒドロキシル基、カルボキシル基、無水物基、エポキシド基、カルバメート基、アミン基などが含まれ得る。このような基と反応性の適切な架橋剤の中には、アミノプラスト樹脂(これらは、ヒドロキシル、カルボキシル、カルバメートおよびアミン基と反応性である)、ブロック化ポリイソシアネートを含むポリイソシアネート(これらはヒドロキシル基およびアミン基と反応性である)、ポリエポキシド(これらは、カルボキシル、無水物、ヒドロキシルおよびアミン基と反応性である)、ならびにポリ酸およびポリアミン(これらは、エポキシド基と反応性である)がある。適切なプライマー組成物の例は、例えば、米国特許第7,338,989号、7,297,742号、6,916,877号、6,887,526号、6,727,316号、6,437,036号、6,413,642号、6,210,758号、6,099,899号、5,888,655号、5,866,259号、5,552,487号、5,536,785号、4,882,003号および4,190,569号明細書中に開示され、それぞれBASFに帰属し、またそれぞれ参照により本明細書に組み込まれる。
電着塗装プライマーを覆って塗装されたプライマー塗料組成物は、次いで硬化して、プライマー塗装層を形成することができる。電着塗装プライマーは、「ウエットオンウエット」塗装として知られる方法でプライマー塗装層と同時に硬化させてもよく、またはプライマー塗料組成物が塗装される前に硬化させてもよい。
トップコート組成物は、電着塗装層またはプライマー塗装層を覆って塗装され、好ましくは硬化してトップコート層を形成することができる。好ましい実施形態において、電着塗装層またはプライマー層は、カラー−プラス−クリヤ(ベースコート−クリヤコート)トップコートとして塗装されるトップコートによって被覆される。ベースコート−クリヤコートトップコートにおいて、着色した塗装である下層、すなわちベースコートが、透明な塗装である外側層、すなわちクリヤコートにより覆われる。ベースコート−クリヤコートトップコートは、魅力的な平滑かつ光沢のある仕上げをもたらし、一般に改良された性能をもたらす。典型的には、ベースコートおよびクリヤコートは、同時に硬化される。
架橋組成物が、トップコート層として好ましい。この型の塗装は、当技術分野でよく知られ、水性組成物、溶媒含有組成物、ならびに粉末および粉末スラリー組成物が含まれる。ベースコートおよびクリヤコート組成物において有用であることが当技術分野で知られているポリマーには、限定されるものではないが、アクリル樹脂、ビニル樹脂、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリエステル、アルキドおよびポリシロキサンが含まれる。アクリル樹脂およびポリウレタンは、中でもトップコート結合剤向けの好ましいポリマーである。熱硬化性ベースコートおよびクリヤコート組成物も好ましく、また、そのために好ましいポリマーは、1種または複数種の架橋可能な官能基、例えば、カルバメート、ヒドロキシ、イソシアネート、アミン、エポキシ、アクリレート、ビニル、シラン、アセトアセテートなどを含む。ポリマーは自己架橋性としてよく、または組成物がポリイソシアネートもしくはアミノプラスト樹脂などの架橋剤を含み得ることが好ましい。適切なトップコート組成物の例は、例えば、米国特許第7,375,174号、7,342,071号、7,297,749号、7,261,926号、7,226,971号、7,160,973号、7,151,133号、7,060,357号、7,045,588号、7,041,729号、6,995,208号、6,927,271号、6,914,096号、6,900,270号、6,818,303号、6,812,300号、6,780,909号、6,737,468号、6,652,919号、6,583,212号、6,462,144号、6,337,139号、6,165,618号、6,129,989号、6,001,424号、5,981,080号、5,855,964号、5,629,374号、5,601,879号、5,508,349号、5,502,101号、5,494,970号、5,281,443号明細書中に開示され、それぞれBASFに帰属し、またそれぞれ参照により本明細書に組み込まれる。
さらなる塗装層を、当技術分野で周知の任意のいくつかの技術により、電着塗装塗料層に塗装することができる。これらには、例えば、吹付け塗り、浸し塗り、ロールコーティング、カーテンコーティングなどが含まれる。自動車用途向けには、さらなる塗装層が、吹付け塗り、とりわけ静電吹付け方法によって塗装されることが好ましい。通常、1ミル以上の塗装層が、溶媒または水性媒質のいくらかを塗装層から蒸発または「フラッシュ」させるのに十分な時間によって隔てられた2回以上のコート(通過)で塗装される。フラッシュは周囲温度または高温におけるものであってよく、例えば、フラッシュは輻射熱を利用することができる。塗装されるコートは、0.5ミル〜3ミルまで(乾燥)とすることができ、十分な回数のコートが施されて、所望の最終塗装厚さをもたらす。
プライマー層は、トップコートが塗装される前に硬化させることができる。硬化したプライマー層は、厚さ約0.5ミル〜約2ミル、好ましくは厚さ約0.8ミル〜約1.2ミルとすることができる。
カラー−プラス−クリヤトップコートは、通常ウエットオンウエットで塗装される。組成物は、上述のようにフラッシュによって隔てられたコートで塗装され、フラッシュは、カラー組成物の最後のコートと、クリアの最初のコートとの間に生じる。次いで、2つの塗装層は同時に硬化される。硬化したベースコート層は、厚さ0.5〜1.5ミルであることが好ましく、硬化したクリヤコート層は厚さ1〜3ミルであることが好ましく、より好ましくは1.6〜2.2ミルである。
別法として、プライマー層およびトップコートを、「ウエットオンウエット」で塗装することができる。例えば、プライマー組成物を塗装し、塗装した層をフラッシュすることができる;次いで、トップコートを塗装し、フラッシュすることができる;次いで、プライマーおよびトップコートを同時に硬化させることができる。またさらに、トップコートは、ウエットオンウエットで塗装されたベースコート層およびクリヤコート層を含むことができる。プライマー層を、未硬化の電着塗装塗料層に塗装することもでき、すべての層が一緒に硬化される。
記載した塗料組成物は、熱により硬化することが好ましい。硬化温度は、約70℃〜約180℃であることが好ましく、また詳細には、ブロックされない酸触媒を含むトップコートもしくはプライマー組成物については約170°F〜約200°Fが好ましく、またはブロックされた酸触媒を含むトップコートもしくはプライマー組成物については約240°F〜約275°Fであることが好ましい。これらの温度における典型的な硬化時間は、15〜60分の範囲であり、約15〜約30分の硬化時間を可能にするように温度を選択することが好ましい。好ましい実施形態において、被覆される物品は、自動車ボデーまたは部品である。
下記の実施例は、説明され特許請求される方法および組成物の範囲を例示するものであるが、決して限定するものではない。すべての部は、特に言及されない限り質量部である。
分散物の調製
下記の組成を有する分散物A〜Dを調製した。部は質量基準である。
Figure 0006375304
電着塗装塗料組成物の調製
Figure 0006375304
Figure 0006375304
電着塗装塗料組成物の硬化応答性を、下記の手順により、ゲルフラクション試験方法によって試験した。
1.リン酸塩処理した1”×4”鋼試片(A)をひょう量し、その質量を記録する。
2.試片に電着塗装し、所望の硬化スケジュールで硬化させる。
3.硬化した電着塗装試片(B)をひょう量し、その質量を記録する。
4.試片を、還流されているアセトン/メタノールの50/50混合物内に置く。
5.1時間後に片を取り出し、105℃で15分間乾燥する。
6.試片(C)をひょう量し、その質量を記録する。
7.下記により、ゲルフラクション%を計算する:
Figure 0006375304
ゲルフラクション結果
Figure 0006375304
Figure 0006375304
Figure 0006375304
Figure 0006375304
これらの結果は、完全に硬化した塗装の百分率を示している。100%の硬化程度はそれ自体定義されていないが、これらの数字は、それぞれの焼付けにおける、お互いの比較を示し、調製した異なる組成の試験試料間の硬化における差異を反映している。
本記載は、本質的に単なる例示であり、したがって本開示の要旨から逸脱しない変形は、本発明の一部である。変形は、本開示の精神および範囲からの逸脱とみなされるべきではない。

Claims (7)

  1. リン酸塩イオンで汚染された電着塗装塗料組成物の処理方法であって、前記塗料組成物にケイ酸ジルコニウムを添加する工程を含む、処理方法。
  2. 主樹脂を含む陰極電着性結合剤およびブロック化ポリイソシアネート架橋剤を含む水性塗料組成物であって、
    さらに、ケイ酸ジルコニウムを含み、及び
    (a)ビスマス化合物およびそれらの混合物からなる群から選択されるメンバーから本質的になる触媒含むか、又は、
    (b)水酸化ビスマス以外の少なくとも1種のビスマス化合物をさらに含み、スズ化合物を含まず、水酸化ビスマスを含まない、
    水性塗料組成物。
  3. 選択肢(a)で、前記メンバーが、乳酸ビスマス、ジメチルプロピオン酸ビスマス、次硝酸ビスマスおよび次サリチル酸ビスマスの1種または複数種であり、
    選択肢(b)で、前記少なくとも1種のビスマス化合物が、オクチル酸ビスマス、次硝酸ビスマスおよび次サリチル酸ビスマスの1種または複数種を含む、請求項に記載の水性塗料組成物。
  4. 結合剤質量に対して2.0〜4.0質量%のケイ酸ジルコニウムを含む、請求項または請求項に記載の水性塗料組成物。
  5. 導電性基材の塗装方法であって、前記基材を、請求項からのいずれか一項に記載の水性塗料組成物の中に置く工程と、前記導電性基材を電気回路内において一電極として接続する工程と、前記水性電着塗料組成物を通して電流を通して、前記導電性基材上に塗装層を析出させる工程とを含む、塗装方法。
  6. 前記導電性基材が、陰極として接続される、請求項に記載の方法。
  7. 前記導電性基材が、自動車車両ボデーまたは自動車部品である、請求項に記載の方法。
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