JP2007246806A - カチオン電着塗料 - Google Patents
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Abstract
【課題】 隙間部におけるつきまわり性(クリアランス塗装性)、防食性及び外板仕上り性に優れるカチオン電着塗料を提供すること。
【解決手段】
エポキシ樹脂100質量部に対し、1〜30質量部の溶解性パラメーターが8.5〜10.7の変性樹脂(i)及びアミン化合物を反応させてなるアミノ基含有エポキシ樹脂(A)及びブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)を含有するカチオン電着塗料であって、該カチオン電着塗料を浴として、通電開始から6秒後の分極抵抗値(a)が10〜55kΩ・cm2で、かつ10秒後の分極抵抗値(a)が60〜110kΩ・cm2であることを特徴とするカチオン電着塗料。
【選択図】 なし
【解決手段】
エポキシ樹脂100質量部に対し、1〜30質量部の溶解性パラメーターが8.5〜10.7の変性樹脂(i)及びアミン化合物を反応させてなるアミノ基含有エポキシ樹脂(A)及びブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)を含有するカチオン電着塗料であって、該カチオン電着塗料を浴として、通電開始から6秒後の分極抵抗値(a)が10〜55kΩ・cm2で、かつ10秒後の分極抵抗値(a)が60〜110kΩ・cm2であることを特徴とするカチオン電着塗料。
【選択図】 なし
Description
本発明は、隙間部におけるつきまわり性(クリアランス塗装性)に優れたカチオン電着塗料及び塗膜形成方法に関する。
カチオン電着塗料は、塗装作業性が優れ形成した塗膜の防食性が良好なことから、これらの性能が要求される自動車ボディなどの導電性金属製品の下塗り塗料として広く使用されている。しかし近年、衝突安全性向上の面から自動車ボディの強度アップが図られ、スポット溶接によって溶接した部材にさらに補強材を加えることから、複雑な隙間部を有する構造の被塗物が多くなってきた(例えば、図1参照)。このような構造は、50μm〜600μm程度の隙間(以下、「クリアランス」と称することがある。)部を有し、電着塗装時に電流密度(mA/cm2)が低下することから塗膜が析出し難く、未塗装となることから防食性が低下することがあった。
このため隙間部の膜厚(μm)を確保するため塗装条件の工夫がなされているが、電着時の塗装電圧を上げて塗装するだけでは、隙間構造の開口部(図2の5)を塞いでしまい、隙間部におけるつきまわり性(図2の6)が得られない。また塗装電圧を上げて塗装すると外板仕上り性が低下したり、被塗物の外板膜厚(μm)が厚くなり塗料使用量が増えるなどの問題がある。そこで、隙間部を有する被塗物において、つきまわり性(以下、クリアランス塗装性と称することがある)が良好な電着塗料を見い出すことが求められていた。
従来、微小な間隙を有する被塗物をカチオン電着塗装する方法において、被塗物を電着塗料浴中に浸漬してカチオン電着塗装を行っている途中に、少なくとも1回被塗物を引き上げ、微小な間隙部を浴外に出した後、再び被塗物を浸漬し、微小な間隙部を浴中に沈めてカチオン電着塗装を行うことを特徴とする微小な間隙を有する被塗物のカチオン電着塗装方法が提案されている(特許文献1)。特許文献1の方法では、カチオン電着塗装を行っている途中に被塗物を引き上げることから、塗料のタレによる仕上り性の低下や外板面の膜厚が不均一になることがあった。
他に、複雑な形状を有する被塗物の小間隙部に対する電着塗膜のつきまわり性を改善する発明で、定電圧化において電着塗装をしたときの電着浴温−膜厚の関係における連続被膜形成最低温度幅が5〜20℃の電着塗料で、前記連続被膜形成最低温度幅を形成する温度幅を形成する温度領域の最高温度よりも低い温度に設定された電着塗料中において電着塗装する電着塗装方法が提案されている(特許文献2)。温度幅を形成する温度領域の最高温度よりも低い温度に設定された電着塗料中において電着塗装することから、析出した塗膜が焼付け乾燥時に十分に融着せず、仕上り性が満足できるものでない。
他に、狭い隙間部分、中空袋部分などの電着塗膜の析出が困難又は不可能な部分を併存する導電性被塗物を電着塗料浴に浸漬して電着塗装を行ない、塗料浴から引き上げ、水洗することなしに、加熱してその塗膜を硬化せしめることを特徴とする電着塗装方法が提案されている(特許文献3)。水洗することなしに加熱することから、塗料のタレ・ワキによって仕上り性が低下することがあった。
他に、カチオン電着塗料の塗装において、電流密度の最高値(I)が通電開始から5秒間以内に発現し、かつ電流密度の最高値(I)の1/2の電流密度(0.5I)以上を有する時間が5秒間以内であることを特徴とする隙間部における塗膜形成方法が開示されている(特許文献4)。特許文献4に記載の塗膜形成方法では十分にクリアランス塗装性が達成できず、さらなる向上が求められていた。
解決しようとする課題は、隙間部におけるクリアランス塗装性、防食性及び外板仕上り性に優れるカチオン電着塗料を提供することである。
上記課題を解決するために鋭意検討した結果、1.変性樹脂(i)の含有量及び溶解性パラメーターを特定した基体樹脂を含有したカチオン電着塗料の電着塗装時において、通電開始から短時間での分極抵抗値、2.低固形分濃度でのカチオン電着塗料の電着塗装時における単位電気量当たりの塗料析出量、3.カチオン電着塗料の連続被膜形成最低温度、4.ブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)のガラス転移温度、5.特定のブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)を使用すること、6.アミノ基含有エポキシ樹脂(A)とブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)を混合した樹脂のガラス転移温度、等の調整によって解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明によって、クリアランス塗装性が良好なカチオン電着塗料を見出し、防食性及び外板仕上り性に優れる塗装物品が得られる。
従来に比べてカチオン電着塗膜の未塗装部分が少なくなり、隙間部内部まで塗膜が形成された為に腐食を抑制できたことから、自動車ボディの強度の低下を防ぎ安全面での向上が図れた。
また、本発明の要件を適用することによって、自動車ボディ塗装ラインを想定したラボ実験での再現性や、ラボ実験データをもとに自動車ボディ塗装ラインでの実車へのクリアランス塗装性向上の対応ができる。
従来に比べてカチオン電着塗膜の未塗装部分が少なくなり、隙間部内部まで塗膜が形成された為に腐食を抑制できたことから、自動車ボディの強度の低下を防ぎ安全面での向上が図れた。
また、本発明の要件を適用することによって、自動車ボディ塗装ラインを想定したラボ実験での再現性や、ラボ実験データをもとに自動車ボディ塗装ラインでの実車へのクリアランス塗装性向上の対応ができる。
本発明は、自動車ボディなどの隙間(クリアランス)部を有する被塗物において良好なつきまわり性(クリアランス塗装性)が得られるカチオン電着塗料に関する。
自動車ボディなどの隙間(クリアランス)部は、50〜600μmの非常に狭い合わせ目で、脱脂、表面処理がされにくく、ほとんどが未処理の鋼板の状態である。その上、カチオン電着塗料も入りにくく、さらに電着時に電流が流れにくいために塗装されないことがある。
自動車ボディなどの隙間(クリアランス)部は、50〜600μmの非常に狭い合わせ目で、脱脂、表面処理がされにくく、ほとんどが未処理の鋼板の状態である。その上、カチオン電着塗料も入りにくく、さらに電着時に電流が流れにくいために塗装されないことがある。
このような隙間(クリアランス)部を有する被塗物に対し、クリアランス塗装性の向上の考え方として、1.クリアランス部の内部への電着塗装性の向上、2.クリアランス部の内部へのぬれ性の向上がある。この条件を具備する為には、特別のカチオン電着塗料を用意する必要がある。以下、詳細に述べる。
分極抵抗値(a)
まず、カチオン電着塗料を浴温28℃に設定した浴として、通電開始から6秒後の分極抵抗値(a)(注1)が10〜55kΩ・cm2、好ましくは35〜50kΩ・cm2、通電開始から10秒後の分極抵抗値(a)が60〜110kΩ・cm2、好ましくは70〜90kΩ・cm2であることが、クリアランス部の内部への電着塗装性の向上ために必要である。
まず、カチオン電着塗料を浴温28℃に設定した浴として、通電開始から6秒後の分極抵抗値(a)(注1)が10〜55kΩ・cm2、好ましくは35〜50kΩ・cm2、通電開始から10秒後の分極抵抗値(a)が60〜110kΩ・cm2、好ましくは70〜90kΩ・cm2であることが、クリアランス部の内部への電着塗装性の向上ために必要である。
分極抵抗値(a)が上記範囲であると一般面に塗膜抵抗を形成し易く、隙間部の塗料析出に電流が費やされる為、クリアランス塗装性の向上に好ましい。
分極抵抗値:本願における分極抵抗値とは、カチオン電着塗料の浴温
を一定(例えば、28℃)として、電着塗装条件(例えば、陽極/陰極=1/2、極間距離15cm、印加電圧250V、塗装面積140cm2)で、通電開始から6秒後と10秒後に得られた特数値を下記式(1−1)、式(1−2)に代入して求める。
分極抵抗値:本願における分極抵抗値とは、カチオン電着塗料の浴温
を一定(例えば、28℃)として、電着塗装条件(例えば、陽極/陰極=1/2、極間距離15cm、印加電圧250V、塗装面積140cm2)で、通電開始から6秒後と10秒後に得られた特数値を下記式(1−1)、式(1−2)に代入して求める。
6秒後の分極抵抗値(kΩ・cm2)=[印加電圧(V)×塗装面積(cm2)]/[6秒後の電流値(A)×1000] ・・・式(1−1)
10秒後の分極抵抗値(kΩ・cm2)=[印加電圧(V)×塗装面積(cm2)]/[10秒後の電流値(A)×1000]・・・式(1−2)
通電開始から6秒後の分極抵抗値が10kΩ・cm2及び/又は通電開始から10秒後の分極抵抗値(a)が60kΩ・cm2未満の場合は、クリアランス塗装性が十分でない。また、通電開始から6秒後の分極抵抗値が55kΩ・cm2及び/又は通電開始から10秒後の分極抵抗値(a)が110kΩ・cm2
を越えると、外板仕上り性が低下することがある。
10秒後の分極抵抗値(kΩ・cm2)=[印加電圧(V)×塗装面積(cm2)]/[10秒後の電流値(A)×1000]・・・式(1−2)
通電開始から6秒後の分極抵抗値が10kΩ・cm2及び/又は通電開始から10秒後の分極抵抗値(a)が60kΩ・cm2未満の場合は、クリアランス塗装性が十分でない。また、通電開始から6秒後の分極抵抗値が55kΩ・cm2及び/又は通電開始から10秒後の分極抵抗値(a)が110kΩ・cm2
を越えると、外板仕上り性が低下することがある。
単位電気量当たりの塗料析出量(b)
さらに、固形分含有量10質量%のカチオン電着塗料を浴として、印加電圧200〜300Vにて180秒間電着塗装を行った時の「単位電気量当たりの塗料析出量」(注2)が30〜45mg/C、好ましくは32〜40mg/C、さらに好ましくは34〜38mg/Cであることが、隙間部におけるカチオン電着塗料のぬれ性を向上させて、クリアランス塗装性を高めるためにも好ましい。
さらに、固形分含有量10質量%のカチオン電着塗料を浴として、印加電圧200〜300Vにて180秒間電着塗装を行った時の「単位電気量当たりの塗料析出量」(注2)が30〜45mg/C、好ましくは32〜40mg/C、さらに好ましくは34〜38mg/Cであることが、隙間部におけるカチオン電着塗料のぬれ性を向上させて、クリアランス塗装性を高めるためにも好ましい。
単位電気量当たりの塗料析出量(b)が上記範囲であると、隙間部の電着塗装において、カチオン電着塗料が隙間部に溜まった水洗水に希釈されて塗料固形分が低下しても、十分なクリアランス塗装性を得ることができる。
(注2)単位電気量当たりの塗料析出量:本願における単位電気量当たりの塗料析出量は、浴温を一定(例えば、28℃)として、電着塗装条件(例えば、陽極/陰極=1/2、極間距離15cm、印加電圧300V、塗装面積140cm2)で180秒間電着塗装し、得られた特数を下記式(2)に代入して求められる。
単位電気量当たりの塗料析出量=乾燥塗膜重量 (mg)/電気量 (クーロン)・・・式(2)
ここで、固形分含有量10質量%のカチオン電着塗料においての「180秒間電着塗装を行った時の単位電気量当たりの塗料析出量」を確保する必要があるのは、自動車塗装ラインにおける自動車ボディは、脱脂、表面調整、化成処理、水洗を経て、電着槽に投入されるが、自動車ボディの隙間部に浸入した水洗水が抜けきらずに電着塗装される為、隙間部に侵入してきた電着塗料が水洗水によって希釈されて、隙間部においては電着塗料の固形分が低下した状態となる。
ここで、固形分含有量10質量%のカチオン電着塗料においての「180秒間電着塗装を行った時の単位電気量当たりの塗料析出量」を確保する必要があるのは、自動車塗装ラインにおける自動車ボディは、脱脂、表面調整、化成処理、水洗を経て、電着槽に投入されるが、自動車ボディの隙間部に浸入した水洗水が抜けきらずに電着塗装される為、隙間部に侵入してきた電着塗料が水洗水によって希釈されて、隙間部においては電着塗料の固形分が低下した状態となる。
このことは、隙間部の塗装においての特有ことで、180秒間電着塗装を行った時の「単位電気量当たりの塗料析出量(b)」を一定範囲にすれば、クリアランス塗装性の向上に効果があることは、発明者等が鋭意検討して見出した知見である。
連続被膜形成最低温度(c)
さらに、クリアランス塗装性の向上には、「分極抵抗値(a)」及び「単位電気量当たりの塗料析出量(b)」を一定範囲内のカチオン電着塗料を用いることに加え、カチオン電着塗料の「連続被膜形成最低温度(c)」(注3)が18〜30℃、好ましくは20〜28℃、さらに好ましくは22〜26℃の範囲であることが、クリアランス塗装性の向上には有効である。この範囲であると、隙間部の開口部において析出した塗膜がジュール熱によって融着したり、また端部(端面)において異常析出して、開口部を塞ぐことがないので好ましい。
さらに、クリアランス塗装性の向上には、「分極抵抗値(a)」及び「単位電気量当たりの塗料析出量(b)」を一定範囲内のカチオン電着塗料を用いることに加え、カチオン電着塗料の「連続被膜形成最低温度(c)」(注3)が18〜30℃、好ましくは20〜28℃、さらに好ましくは22〜26℃の範囲であることが、クリアランス塗装性の向上には有効である。この範囲であると、隙間部の開口部において析出した塗膜がジュール熱によって融着したり、また端部(端面)において異常析出して、開口部を塞ぐことがないので好ましい。
(注3)連続被膜形成最低温度:連続被膜形成最低温度は、電着塗料を用いて
一定の印加電圧で電着塗装を実施する場合、浴温と膜厚の関係は、図3のように示される。図3によれば、電着塗装を行う時の浴温が、低温から高くなるに従って被塗物上に形成される電着塗膜の膜厚が低下し、一定の浴温以上になれば、逆に膜厚が増大する。このような浴温と膜厚の関係において、膜厚が最小になるときの浴温(カーブの極小値(図3の8)に対応する浴温)を連続被膜形成最低温度(MFT)という。
一定の印加電圧で電着塗装を実施する場合、浴温と膜厚の関係は、図3のように示される。図3によれば、電着塗装を行う時の浴温が、低温から高くなるに従って被塗物上に形成される電着塗膜の膜厚が低下し、一定の浴温以上になれば、逆に膜厚が増大する。このような浴温と膜厚の関係において、膜厚が最小になるときの浴温(カーブの極小値(図3の8)に対応する浴温)を連続被膜形成最低温度(MFT)という。
カチオン電着塗料について
前記に述べた「分極抵抗値(a)」、「単位電気量当たりの塗料析出量(b)」、「連続被膜形成最低温度(c)」をクリアランス塗装性が良好とされる適性範囲内とするためには、エポキシ樹脂100質量部に対し、1〜30質量部の溶解性パラメーターが8.5〜10.7の変性樹脂(i)及びアミン化合物を反応させてなるアミノ基含有エポキシ樹脂(A)とブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)を含有するカチオン電着塗料であって、詳細には、通常のカチオン電着塗料とは異なった塗料設計が必要である。以下、詳細に述べる。
前記に述べた「分極抵抗値(a)」、「単位電気量当たりの塗料析出量(b)」、「連続被膜形成最低温度(c)」をクリアランス塗装性が良好とされる適性範囲内とするためには、エポキシ樹脂100質量部に対し、1〜30質量部の溶解性パラメーターが8.5〜10.7の変性樹脂(i)及びアミン化合物を反応させてなるアミノ基含有エポキシ樹脂(A)とブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)を含有するカチオン電着塗料であって、詳細には、通常のカチオン電着塗料とは異なった塗料設計が必要である。以下、詳細に述べる。
アミノ基含有エポキシ樹脂(A)では、変性樹脂(i)の溶解性パラメーター(注4)の適正化が必要で、変性樹脂(i)の溶解性パラメーターを8.5〜10.7、好ましくは8.7〜10.5、さらに好ましくは9.0〜9.8の範囲とすることが、クリアランス塗装性の向上の為によい。
変性樹脂(i)の溶解性パラメーターが上記範囲であると、析出した塗膜がジュール熱によって融着したり、また端部(端面)において異常析出して、開口部を塞ぐことがないので好ましい。
(注4)溶解性パラメーター:溶解性パラメーター(solubility parameter、SP値)は、液体分子の分子間相互作用の尺度を表す。
変性樹脂(i)のSP値は、濁点滴定によって測定することができ、具体的には、下記のK.W.SUH、J.M.CORBETTの式(Journalof Applied Polymer Science,12,2359,1968)に準じて算出することができる。
変性樹脂(i)のSP値は、濁点滴定によって測定することができ、具体的には、下記のK.W.SUH、J.M.CORBETTの式(Journalof Applied Polymer Science,12,2359,1968)に準じて算出することができる。
VH=H/(10+H)VD=D/(10+D)、 δH=9.75×10/(10+H)+7.24×H/(10+H)、δD =9.75×10/(10+D)+23.43×D/(10+D)、またSP値の調整は、樹脂の官能基や分子量の調整によって容易に行うことができる。
上記に述べたアミノ基含有エポキシ樹脂(A)における変性樹脂(i)の使用量としては、エポキシ樹脂100質量部に対し、1〜30質量部、好ましくは3〜25質量部、さらに好ましくは5〜20質量部が、クリアランス塗装性、防食性及び外板仕上り性に優れるカチオン電着塗料を得るためにも好ましい。
変性樹脂(i)が1質量部未満であると、外板仕上り性が低下する。また、変性樹脂(i)が30質量部を越えるとクリアランス塗装性や防食性が低下する。
以下、アミノ基含有エポキシ樹脂(A)について、さらに詳細に説明する。出発材料として用いられるエポキシ樹脂としては、塗膜の防食性等の観点から、特に、ポリフェノール化合物とエピハロヒドリン、例えば、エピクロルヒドリンとの反応により得られるエポキシ樹脂が好適である。
以下、アミノ基含有エポキシ樹脂(A)について、さらに詳細に説明する。出発材料として用いられるエポキシ樹脂としては、塗膜の防食性等の観点から、特に、ポリフェノール化合物とエピハロヒドリン、例えば、エピクロルヒドリンとの反応により得られるエポキシ樹脂が好適である。
該エポキシ樹脂の形成のために用い得るポリフェノール化合物としては、従来のものと同様のものが使用でき、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,2−プロパン(ビスフェノールA)、4,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン(ビスフェノールF)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−エタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−イソブタン、ビス(4−ヒドロキシ−tert−ブチル−フェニル)−2,2−プロパン、ビス(2−ヒドロキシナフチル)メタン、テトラ(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,2,2−エタン、4,4−ジヒドロキシジフェニルスルホン(ビスフェノールS)、フェノールノボラック、クレゾールノボラック等を挙げることができる。
また、ポリフェノール化合物とエピクロルヒドリンとの反応によって得られるエポキシ樹脂としては、中でも、ビスフェノールAから誘導される下記式
エポキシ樹脂は、一般に180〜2,500、好ましくは200〜2,000であり、さらに好ましくは400〜1,500の範囲内のエポキシ当量を有することができ、また、一般に少なくとも200、特に400〜4,000、さらに特に800〜2,500の範囲内の数平均分子量を有するものが適している。
かかるエポキシ樹脂の市販品としては、例えば、ジャパンエポキシレジン株式会社からエピコート828EL、同左1002、同左1004、同左1007なる商品名で販売されているものが挙げられる。
アミン化合物は、エポキシ基と反応する活性水素を少なくとも1個含有し、該エポキシ樹脂をカチオン化できるものであれば種類を問わないが、特に1級アミノ基を導入できるものを使用することが好ましい。
上記の1級アミノ基を導入できるアミン化合物としては、モノエタノールアミン、プロパノールアミン、ヒドロキシエチルアミノエチレンジアミン、ヒドロキシエチルアミノプロピルアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミンなどのケチミン化物が挙げられる。
上記1級アミンと併用できるアミン化合物としては、従来からエポキシ樹脂のカチオン化に用いられるものが使用できるが、特に2級アミンが好ましい。例としてジエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジエタノールアミン、ジ(2−ヒドロキシプロピル)アミン、モノメチルアミノエタノール、モノエチルアミノエタノールなどが挙げられる。
変性樹脂(i)としては、具体的には、ポリプロピレングリコール、エポキシ基との反応性を有する液状キシレンホルムアルデヒド樹脂やカプロラクトン性ポリオール化合物が挙げられる。この中でも、クリアランス塗装性の向上には、変性樹脂(i)として液状キシレンホルムアルデヒド樹脂やカプロラクトン性ポリオール化合物を用い、樹脂内部の分極化を図ったアミノ基含有エポキシ樹脂(A)が好ましい。また、液状キシレンホルムアルデヒド樹脂を用いた方が、防食性のためにも好ましい。
液状キシレンホルムアルデヒド樹脂としては、例えば、キシレン、ホルムアルデヒド、及び場合によりフェノール類を酸性触媒の存在下に縮合反応させることにより製造することができる。上記のホルムアルデヒドとしては、工業的に入手容易なホルマリン、パラホルムアルデヒド、トリオキサン等のホルムアルデヒドを発生する化合物などを例示することができる。
なお、本明細書において、パラホルムアルデヒド、トリオキサン等の重合体を用いる場合、その配合量の規定は、ホルムアルデヒド1分子を基準に規定するものとする。さらに、上記のフェノール類には2個又は3個の反応サイトを持つ1価もしくは2価のフェノール性化合物が包含され、具体的には、例えばフェノール、クレゾール類、パラ−オクチルフェノール、ノニルフェノール、ビスフェノールプロパン、ビスフェノールメタン、レゾルシン、ピロカテコール、ハイドロキノン、パラ−tert−ブチルフェノール、ビスフェノールスルホン、ビスフェノールエーテル、パラ−フェニルフェノール等が挙げられ、これらはそれぞれ単独で又は2種以上の組合せて用いることができる。この中では特にフェノール、クレゾール類が好適である。
このようにして得られる液状キシレンホルムアルデヒド樹脂は、一般に、20〜50,000センチポイズ(25℃)、好ましくは30〜15,000センチポイズ(25℃)の範囲内の粘度を有することができ、そして一般に100〜50,000、特に200〜10,000の範囲内の水酸基当量を有していることが好ましい。
他に、変性樹脂(i)としては、複数の活性水素基を含有する化合物にカプロラクトンを付加して得られるカプロラクトン性ポリオール化合物を使用することもできる。
上記活性水素基は少なくとも1個の活性水素を含有する原子団を意味し、例えば、アルコール性水酸基、第1級アミノ基、第2級アミノ基などが包含される。しかして、かかる活性水素基を1分子中に複数の活性水素基を含有する化合物としては、例えば、低分子量ポリオール、第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基を含有するアミノ化合物、或いは第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基と水酸基とを併用するヒドロキシアミン化合物、線状又は分枝状のポリエーテルポリオール、線状又は分枝状のポリエステルポリオールなどが挙げられる。
これらの活性水素基含有化合物は、一般に62〜5,000、好ましくは62〜4,000、さらに好ましくは62〜1,500の範囲内の数平均分子量を有することができる。また活性水素含有化合物は、1分子あたり、平均して少なくとも1個〜10個、特に2〜5個の活性水素基を含有するものが好適である。
上記の低分子量ポリオールは、1分子中に少なくとも2個のアルコール性水酸基を含有する化合物であり、具体的には、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、シクロヘキサン−1,4−ジメチロール、ネオペンチルグリコール、トリエチレングリコール、水素化ビスフェノールAなどのジオール類;グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパンなどのトリオール類;ペンタエリスリトール、α−メチルグルコキシドなどのテトロール類;ソルビトール、ジペンタエリスリトールなどのヘキソール類;シュークロースなどのオクトール類等が挙げられる。
上記活性水素基を含有するアミン化合物としてはブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソホロンジアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ジエチレントリアミン及びトリエチレンテトラミンなどがある。
上記の線状又は分枝状のポリエーテルポリオールは、通常62〜10,000、好ましくは62〜2,000の範囲内の数平均分子量を有することができ、具体的には、例えば、アルキレンオキサイド(例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、テトラヒドロフランなど)の開環付加反応によって製造されるもので、ポリエチレングルコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリ(エチレン・プロピレン)グリコール、ビスフェノールAエチレングリコールエーテル、ビスフェノールAポリプロピレングリコールエーテルなどが挙げられる。
上記の線状または分岐状のポリエステルポリオールは、通常200〜10,000、好ましくは200〜3,000の範囲内の数平均分子量を有することができ、具体的には、例えば、有機ジカルボン酸又はその無水物と有機ジオールとの、有機ジオール過剰の条件下での重縮合反応によって得られるものが挙げられる。ここで使用される有機ジカルボン酸としては、炭素数2〜44、特に4〜36の脂肪酸系、脂環式又は芳香族系ジカルボン酸、例えば、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸、グルタル酸、ヘキサクロロヘプタンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、o−フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、テトラクロロフタル酸などが挙げられる。また、これらジカルボン酸に加えて、3個以上のカルボキシル基を有するポリカルボン酸の無水物や不飽和脂肪酸の付加物などを少量併用することができる。
上記の液状キシレンホルムアルデヒド樹脂及び/又はポリカプロラクトン性ポリオール化合物のエポキシ樹脂への反応方法は特に限定しないが、アミン化合物と変性樹脂(i)をエポキシ樹脂のエポキシ基に同時に付加反応させることが好ましい。
上記のエポキシ樹脂へのアミン化合物と変性樹脂(i)の付加反応は、通常、適当な溶媒中で、約80〜約170℃、好ましくは約90〜約150℃の温度で1〜6時間程度、好ましくは1〜5時間程度で行なうことができる。
上記の溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、n−ヘキサンなどの炭化水素系;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトンなどのケトン系;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド系;メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノールなどのアルコール系;あるいはこれらの混合物などが挙げられる。
ブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)
ブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)は、ポリイソシアネート化合物とイソシアネートブロック剤とのほぼ化学理論量での付加反応生成物である。ブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)においては、ポリイソシアネート化合物やブロック剤種の調整による親疎水性のバランスによって、隙間部に溜まった水洗水の影響を少なくすることや、粘弾性の適正化によって開口部を塞ぐことなく通電が可能となる。このようなことからブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)においては、ガラス転移温度(注5)の調整やブロック剤種を適切に選択することが、「分極抵抗値(a)」や「単位電気量当たりの塗料析出量(b)」を適性な範囲にすることができ、クリアランス塗装性の向上に有効であることを見出せた。本発明の目的とするクリアランス塗装性の向上に好ましい、ブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)のガラス転移温度(注5)の範囲は、−10〜30℃、好ましくは−5〜20℃、さらに好ましくは0〜15℃である。
ブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)は、ポリイソシアネート化合物とイソシアネートブロック剤とのほぼ化学理論量での付加反応生成物である。ブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)においては、ポリイソシアネート化合物やブロック剤種の調整による親疎水性のバランスによって、隙間部に溜まった水洗水の影響を少なくすることや、粘弾性の適正化によって開口部を塞ぐことなく通電が可能となる。このようなことからブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)においては、ガラス転移温度(注5)の調整やブロック剤種を適切に選択することが、「分極抵抗値(a)」や「単位電気量当たりの塗料析出量(b)」を適性な範囲にすることができ、クリアランス塗装性の向上に有効であることを見出せた。本発明の目的とするクリアランス塗装性の向上に好ましい、ブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)のガラス転移温度(注5)の範囲は、−10〜30℃、好ましくは−5〜20℃、さらに好ましくは0〜15℃である。
(注5)ガラス転移温度:ガラス転移温度(℃)は、静的ガラス転移温度とし、例えば示差走査熱量計「DSC−50Q型」(島津製作所製、商品名)を用いて、試料を測定カップにとり、真空吸引して完全に溶剤を除去した後、3℃/分の昇温速度で−100℃〜100℃の範囲で熱量変化を測定し、低温側における最初のベースラインの変化点をガラス転移温度とした。
ブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)で使用されるポリイソシアネート化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−2,4'−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4'−ジイソシアネート(通常「MDI」と呼ばれる)、クルードMDI、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、メチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどの芳香族、脂肪族又は脂環族のポリイソシアネート化合物;これらのポリイシアネート化合物の環化重合体、イソシアネートビゥレット体;これらのイソシアネート化合物の過剰量にエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、ヒマシ油などの低分子活性水素含有化合物を反応させて得られる末端イソシアネート含有化合物などを挙げることができる。これらはそれぞれ単独で又は2種以上組合わせて使用することができる。
一方、前記イソシアネートブロック剤は、ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基に付加してブロックするものであり、そして付加によって生成するブロックポリイソシアネート化合物は常温において安定であるが、塗膜の焼付け温度(通常約100〜約200℃)に加熱した際、ブロック剤が解離して遊離のイソシアネート基を再生しうるものであることが望ましい。
このような要件を満たすブロック剤としては、例えば、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクタムなどのラクタム系化合物;メチルエチルケトオキシム、シクロヘキサノンオキシムなどのオキシム系化合物;フェノール、パラ−t−ブチルフェノール、クレゾールなどのフェノール系化合物;n−ブタノール、2−エチルヘキサノールなどの脂肪族アルコール類;フェニルカルビノール、メチルフェニルカルビノールなどの芳香族アルキルアルコール類;エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルなどのエーテルアルコール系化合物等;例えば、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、3−メチルー1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、3−メチル−4,3−ペンタンジオール、3−メチル−4,5−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジオールなどのジオール類等;を挙げることができる。
なかでもプロピレングリコールが、親水性/疎水性のバランスを向上させ、隙間部の電流のつきまわりを良好として、かつ隙間部開口部の閉塞を少なくしてクリアランス塗装性の向上に好適である。また、これらのブロック剤は、それぞれ単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
カチオン電着塗料におけるアミノ基含有エポキシ樹脂(A)とブロックポリイソシアネート硬化剤(B)との配合割合は、これら両成分の合計固形分重量を基準にして、基体樹脂は一般に55〜90重量%、好ましくは65〜80重量%、そしてブロックポリイソシアネート硬化剤は一般に10〜45重量%、好ましくは20〜35重量%の範囲内とすることができる。
調合樹脂(ii)について
カチオン電着塗料の製造は、上記アミノ基含有エポキシ樹脂(A)とブロックポリイソシアネート硬化剤(B)を十分に混合して調合樹脂(ii)とした後、通常水性媒体中において、水溶性有機カルボン酸で中和して該エポキシ樹脂を水溶化ないし水分散化することによって得られた水分散体を使用することができる。
カチオン電着塗料の製造は、上記アミノ基含有エポキシ樹脂(A)とブロックポリイソシアネート硬化剤(B)を十分に混合して調合樹脂(ii)とした後、通常水性媒体中において、水溶性有機カルボン酸で中和して該エポキシ樹脂を水溶化ないし水分散化することによって得られた水分散体を使用することができる。
ここで調合樹脂(ii)のガラス転移温度(注5参照)が28〜45℃、好ましくは31〜40℃、さらに好ましくは33〜38℃とすることによって、「分極抵抗値(a)」、「単位電気量当たりの塗料析出量(b)」及び「連続被膜形成最低温度(c)」を適性範囲にすることができ、析出した電着塗料が隙間部の開口部を塞ぐことなく、さらなる電着塗料の浸入を容易にすることができる。
調合樹脂(ii)の作成には、アミノ基含有エポキシ樹脂(A)及びブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)の固形分合計に対して、アミノ基含有エポキシ樹脂(A)60〜95質量%とブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)5〜40質量%で混合することができる。
なお調合樹脂(ii)の中和のための有機カルボン酸としては、特に、酢酸、ギ酸又はこれらの混合物が好適であり、これらの酸の使用により、形成される塗料組成物の均一塗装性、防錆性、仕上り性、塗料の安定性が向上する。上記有機カルボン酸の使用量は、中和価としては樹脂固形分合計1g当りのmgKOH換算で6〜15、好ましくは8〜13の範囲がよい。
また、適宜に水分散性の向上を目的として、界面活性剤を添加することができる。界面活性剤としては例えばHLBが3〜18、好ましくは5〜15の範囲内にあるアセチレングリコール系、ポリエチレングリコール系、多価アルコール系などのノニオン系界面活性剤があげられる。
カチオン電着塗料の製造は、アミノ基含有エポキシ樹脂(A)及びブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)などを分散したエマルションと、あらかじめ製造しておいた顔料分散ペーストを混合して製造することが好ましい。
顔料分散ペーストは、上記した着色顔料、防錆顔料及び体質顔料などをあらかじめ微細粒子に分散したものであって、例えば、顔料分散用樹脂、中和剤及び顔料類、さらに必要に応じてビスマス化合物を配合し、ボールミル、サンドミル、ペブルミルなどの分散混合機中で分散処理して顔料分散ペ−ストを調製することにより行なうことができる。顔料分散用樹脂としては既知のものが使用でき、例えば水酸基及びカチオン性基を有する基体樹脂や界面活性剤などが使用でき、さらに、3級アミン型、4級アンモニウム塩型、3級スルホニウム塩型などの樹脂が分散用樹脂として使用できる。顔料分散剤の使用量は、顔料100重量部あたり、1〜150重量部、特に10〜100重量部の範囲内が好適である。
顔料は、特に制限なく使用でき、例えば、酸化チタン、カーボンブラック、ベンガラ等の着色顔料;クレー、マイカ、バリタ、炭酸カルシウム、シリカなどの体質顔料;リンモリブデン酸アルミニウム、トリポリリン酸アルミニウム等の防錆顔料などが挙げられる。その他に、腐食抑制や防錆を目的としてビスマス化合物を含有することができ、例えば、酸化ビスマス、水酸化ビスマス、塩基性炭酸ビスマス、硝酸ビスマス、ケイ酸ビスマス、2種以上の有機酸と上記の如きビスマス化合物とを反応させることによって製造され且つ該有機酸の少なくとも1種が脂肪族ヒドロキシカルボン酸である有機酸ビスマスなどが挙げられる。
これらの顔料類の配合量は、アミノ基含有エポキシ樹脂(A)及びブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)との合計固形分100質量部あたり1〜100質量部、特に10〜50質量部の範囲内が好ましい。
カチオン電着塗料には他に、硬化触媒、沈降防止剤、有機溶剤などを適宜配合することができ、このうち、硬化触媒は、基体樹脂と硬化剤との架橋反応を促進するために有効であり、例えば、ジオクチル錫オキサイド、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジベンゾエート、オクチル酸亜鉛、ギ酸亜鉛などがあげられ、その配合量は、基体樹脂と硬化剤との合計100重量部あたり0.1〜10重量部の範囲内が適している。
有機溶剤としては、炭化水素系(例えば、キシレン、トルエン)、アルコール系(例えば、メチルアルコール、n−ブチルアルコール、イソプロピルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール)、エーテル系(例えば、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、3−メチル−3−メトキシブタノール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル)、ケトン系(例えば、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン、アセチルアセトン)、エステル系(例えば、エチレングルコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート)やこれらの混合物が挙げられる。これらの有機溶剤の添加量は、カチオン電着塗料に対して約0.05〜10重量%の範囲である。上記に述べたこれら方法の一種又はこれらを組み合わせた調整により、その他の塗膜性能や塗装作業性を考慮して達成される。
カチオン電着塗料は、顔料分散ペースト、エマルション、添加剤、中和剤、脱イオン水を加えて固形分濃度が約5〜25重量%、pHが5〜8の範囲内になるように調整する。カチオン電着塗料を用いた電着塗装条件は、特に制限されるものではないが、一般的には、スロースタート電着塗装にて20〜90秒、好ましくは30〜60秒の時間で一定電圧まで昇電圧し、通電時間は30秒〜10分、浴温は15〜35℃、好ましくは20〜30℃、電圧は100〜400V、好ましくは200〜300V、極比(陰極/陽極)=1/2〜1/8、極間距離0.1〜1mで撹拌状態で電着することが望ましい。カチオン電着塗料による電着塗膜の膜厚は目的とする性能に応じて適宜選定すればよいが、5〜60μm 、好ましくは10〜40μmの範囲であることがよい。
電着塗装後、余分に付着したカチオン電着塗料を落とすために、ウルトラフィルトレーションろ液(UFろ液)、RO透過水、工業用水、純水などで、塗装物表面にカチオン電着塗料が残らないよう十分に水洗する。
カチオン電着塗料は、高度な防食性を有するため広く一般的に用いられており、その被塗物としては、自動車ボディ、2輪車部品、家庭用機器、その他の機器等が挙げられ、金属であれば特に制限はなく、鋼板として、溶融亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛−鉄二層めっき鋼板、有機複合めっき鋼板、Al素材、Mg素材など、並びにこれらの鋼板や冷延鋼板などの基材を必要に応じてアルカリ脱脂などの表面を洗浄化した後、リン酸塩化成処理、クロメート処理などの表面処理を行ったものが挙げられる。
次に、電着塗膜を電気熱風乾燥機、ガス熱風乾燥機などの乾燥設備を用いて、塗物表面の温度で110℃〜200℃、好ましくは140〜180℃、時間としては10分間〜180分間、好ましくは20分間〜50分間加熱して塗膜を硬化させることができる。
次に、電着塗膜を電気熱風乾燥機、ガス熱風乾燥機などの乾燥設備を用いて、塗物表面の温度で110℃〜200℃、好ましくは140〜180℃、時間としては10分間〜180分間、好ましくは20分間〜50分間加熱して塗膜を硬化させることができる。
以下、製造例、実施例及び比較例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。各例中の「部」は質量部、「%」は質量%を示す。
製造例1 基体樹脂No.1の製造
温度計、還流冷却器、及び攪拌機を備えた内容積2リットルのセパラブルフラスコに50%ホルマリン480部、フェノール110部、98%工業用硫酸202部及びメタキシレン424部を仕込み、84〜88℃で4時間反応させる。反応終了後、静置して樹脂相と硫酸水相とを分離した後、樹脂相を3回水洗し、20〜30mmHg/120〜130℃の条件で20分間未反応メタキシレンをストリッピングして、粘度1050センチポイズ(25℃)のフェノール変性の液状キシレンホルムアルデヒド樹脂(溶解性パラメーター=9.8) 480部を得た。
別のフラスコに、エピコート828EL(ジャパンエポキシレジン社製、商品名、エポキシ樹脂 、エポキシ当量190、分子量350)1000部、ビスフェノールA 400部及びジメチルベンジルアミン0.2部を加え、130℃でエポキシ当量750になるまで反応させた。
次に、液状キシレンホルムアルデヒド樹脂を300部、ジエタノールアミンを137部及びジエチレントリアミンのケチミン化物を95部加え120℃で4時間反応させた後、エチレングリコールモノブチルエーテルを403部加え、固形分80%のキシレンホルムアルデヒド樹脂変性アミノ基含有エポキシ樹脂である基体樹脂No.1を得た。基体樹脂No.1のガラス転移温度は、53℃であった。
温度計、還流冷却器、及び攪拌機を備えた内容積2リットルのセパラブルフラスコに50%ホルマリン480部、フェノール110部、98%工業用硫酸202部及びメタキシレン424部を仕込み、84〜88℃で4時間反応させる。反応終了後、静置して樹脂相と硫酸水相とを分離した後、樹脂相を3回水洗し、20〜30mmHg/120〜130℃の条件で20分間未反応メタキシレンをストリッピングして、粘度1050センチポイズ(25℃)のフェノール変性の液状キシレンホルムアルデヒド樹脂(溶解性パラメーター=9.8) 480部を得た。
別のフラスコに、エピコート828EL(ジャパンエポキシレジン社製、商品名、エポキシ樹脂 、エポキシ当量190、分子量350)1000部、ビスフェノールA 400部及びジメチルベンジルアミン0.2部を加え、130℃でエポキシ当量750になるまで反応させた。
次に、液状キシレンホルムアルデヒド樹脂を300部、ジエタノールアミンを137部及びジエチレントリアミンのケチミン化物を95部加え120℃で4時間反応させた後、エチレングリコールモノブチルエーテルを403部加え、固形分80%のキシレンホルムアルデヒド樹脂変性アミノ基含有エポキシ樹脂である基体樹脂No.1を得た。基体樹脂No.1のガラス転移温度は、53℃であった。
製造例2 基体樹脂No.2の製造
PP−1000(三洋化成社製、商品名、ポリプロピレングリコール 分子量1000)1000部にε−カプロラクトンを300部加えて130℃まで昇温した。その後、テトラブトキシチタン0.01gを加え、170℃に昇温した。この温度を保ちながら経時でサンプリングし、赤外吸収スペクトル測定にて未反応のε−カプロラクトン量を追跡し、反応率が98%以上になった時点で冷却し、変性剤1(溶解性パラメーター=10.2)を合成した。
次に、別の容器にて、 エピコート828EL(油化シェルエポキシ社製、商品名、エポキシ樹脂 エポキシ当量190 分子量350)1000g、ビスフェノールA 400g、ジメチルベンジルアミン0.2gを加え 、130℃でエポキシ当量750になるまで反応させ、変性剤1を650g、ジエタノールアミン130g、ジエチレントリアミンのケチミン化物65gを120℃で4時間反応させ、エチレングリコールモノブチルエーテル500gを加え、固形分80%の基体樹脂No.2を得た。基体樹脂No.2のガラス転移温度は、40℃であった。
PP−1000(三洋化成社製、商品名、ポリプロピレングリコール 分子量1000)1000部にε−カプロラクトンを300部加えて130℃まで昇温した。その後、テトラブトキシチタン0.01gを加え、170℃に昇温した。この温度を保ちながら経時でサンプリングし、赤外吸収スペクトル測定にて未反応のε−カプロラクトン量を追跡し、反応率が98%以上になった時点で冷却し、変性剤1(溶解性パラメーター=10.2)を合成した。
次に、別の容器にて、 エピコート828EL(油化シェルエポキシ社製、商品名、エポキシ樹脂 エポキシ当量190 分子量350)1000g、ビスフェノールA 400g、ジメチルベンジルアミン0.2gを加え 、130℃でエポキシ当量750になるまで反応させ、変性剤1を650g、ジエタノールアミン130g、ジエチレントリアミンのケチミン化物65gを120℃で4時間反応させ、エチレングリコールモノブチルエーテル500gを加え、固形分80%の基体樹脂No.2を得た。基体樹脂No.2のガラス転移温度は、40℃であった。
製造例3 基体樹脂No.3の製造
温度計、撹拌機、還流冷却器、窒素ガス吹込口を取り付けた反応容器に、窒
素ガス吹込下でプロピレンオキシド変性ビスフェノールAジグリシジルエーテル(注6)(溶解性パラメーター=10.9)525部、ビスフェノールA 342部、及び有効成分80%のモノエタノールアミンとメチルイソブチルケトンとのケチミンのメチルイソブチルケトン溶液36部を仕込み、160℃でエポキシ基が消失するまで反応させた。
さらに、このものにエポキシ当量が約190のビスフェノールジグリシジルエーテル 665部及び有効成分80%のモノエタノールアミンとメチルイソブチルケトンとのケチミンのメチルイソブチルケトン溶液232部を加え、140℃でエポキシ基濃度が0.27ミリモル/gになるまで反応させた。これによって数平均分子量約1,500のエポキシ樹脂液が得られた。
次にエチレングリコールモノブチルエーテル365部で希釈冷却し、100℃になったところで有効成分80%のジエチレントリアミンのメチルイソブチルケトンジケチミンのメチルイソブチルケトン溶液167部を加え、100℃で粘度上昇が停止するまで反応させ、固形分が80%の基体樹脂No.3を得た。基体樹脂No.3のガラス転移温度は、23℃であった。
(注6)プロピレンオキシド変性ビスフェノールAジグリシジルエーテル(三洋化成社製、商品名、グリシエールBPP−350、エポキシ当量約340)。
温度計、撹拌機、還流冷却器、窒素ガス吹込口を取り付けた反応容器に、窒
素ガス吹込下でプロピレンオキシド変性ビスフェノールAジグリシジルエーテル(注6)(溶解性パラメーター=10.9)525部、ビスフェノールA 342部、及び有効成分80%のモノエタノールアミンとメチルイソブチルケトンとのケチミンのメチルイソブチルケトン溶液36部を仕込み、160℃でエポキシ基が消失するまで反応させた。
さらに、このものにエポキシ当量が約190のビスフェノールジグリシジルエーテル 665部及び有効成分80%のモノエタノールアミンとメチルイソブチルケトンとのケチミンのメチルイソブチルケトン溶液232部を加え、140℃でエポキシ基濃度が0.27ミリモル/gになるまで反応させた。これによって数平均分子量約1,500のエポキシ樹脂液が得られた。
次にエチレングリコールモノブチルエーテル365部で希釈冷却し、100℃になったところで有効成分80%のジエチレントリアミンのメチルイソブチルケトンジケチミンのメチルイソブチルケトン溶液167部を加え、100℃で粘度上昇が停止するまで反応させ、固形分が80%の基体樹脂No.3を得た。基体樹脂No.3のガラス転移温度は、23℃であった。
(注6)プロピレンオキシド変性ビスフェノールAジグリシジルエーテル(三洋化成社製、商品名、グリシエールBPP−350、エポキシ当量約340)。
製造例4 基体樹脂No.4の製造
エピコート828EL(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名、エポキシ樹脂)1010部に、ビスフェノールA 390部及びジメチルベンジルアミン0.2部を加え、130℃でエポキシ当量800になるまで反応させた。
次に、ジメチロールブタン酸74部、ジエタノールアミン63部及びジエチレントリアミンのケチミン化物95部を加え、120℃で4時間反応させた後、エチレングリコールモノブチルエーテル330部を加え、固形分80%のアミノ基含有エポキシ樹脂である基体樹脂No.4を得た。基体樹脂No.4のガラス転移温度は、65℃であった。
エピコート828EL(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名、エポキシ樹脂)1010部に、ビスフェノールA 390部及びジメチルベンジルアミン0.2部を加え、130℃でエポキシ当量800になるまで反応させた。
次に、ジメチロールブタン酸74部、ジエタノールアミン63部及びジエチレントリアミンのケチミン化物95部を加え、120℃で4時間反応させた後、エチレングリコールモノブチルエーテル330部を加え、固形分80%のアミノ基含有エポキシ樹脂である基体樹脂No.4を得た。基体樹脂No.4のガラス転移温度は、65℃であった。
製造例5
反応容器中に、コスモネートM−200(注7) 270部及びメチルイソブチルケトン25部を加え70℃に昇温した。この中に2,2−ジメチロールブタン酸15部を徐々に添加し、ついでエチレングリコールモノブチルエーテル118部を滴下して加え、70℃で1時間反応させた後、60℃に冷却し、プロピレングリコール152部を添加した。この温度を保ちながら、経時でサンプリングし、赤外線吸収スペクトル測定にて未反応のイソシアナト基の吸収がなくなったことを確認し、固形分が80%の硬化剤No.1を得た。ガラス転移温度は、5 ℃であった。
(注7)コスモネートM−200 :商品名、三井化学社製、クルードMDI。
反応容器中に、コスモネートM−200(注7) 270部及びメチルイソブチルケトン25部を加え70℃に昇温した。この中に2,2−ジメチロールブタン酸15部を徐々に添加し、ついでエチレングリコールモノブチルエーテル118部を滴下して加え、70℃で1時間反応させた後、60℃に冷却し、プロピレングリコール152部を添加した。この温度を保ちながら、経時でサンプリングし、赤外線吸収スペクトル測定にて未反応のイソシアナト基の吸収がなくなったことを確認し、固形分が80%の硬化剤No.1を得た。ガラス転移温度は、5 ℃であった。
(注7)コスモネートM−200 :商品名、三井化学社製、クルードMDI。
製造例6
反応容器中に、トリレンジイソシアネート174部を加え70℃に昇温した。この中に2,2−ジメチロールブタン酸15部を徐々に添加し、ついでエチレングリコールモノブチルエーテル118部を滴下して加え、70℃で1時間反応させた後、60℃に冷却し、プロピレングリコール152部を添加した。この温度を保ちながら、経時でサンプリングし、赤外線吸収スペクトル測定にて未反応のイソシアナト基の吸収がなくなったことを確認し、固形分が80%の硬化剤No.2を得た。ガラス転移温度は、10 ℃であった。
反応容器中に、トリレンジイソシアネート174部を加え70℃に昇温した。この中に2,2−ジメチロールブタン酸15部を徐々に添加し、ついでエチレングリコールモノブチルエーテル118部を滴下して加え、70℃で1時間反応させた後、60℃に冷却し、プロピレングリコール152部を添加した。この温度を保ちながら、経時でサンプリングし、赤外線吸収スペクトル測定にて未反応のイソシアナト基の吸収がなくなったことを確認し、固形分が80%の硬化剤No.2を得た。ガラス転移温度は、10 ℃であった。
製造例7
反応容器中に、イソホロンジイソシアネート222部及びメチルイソブチルケトン9部を加え、50℃に昇温した。この中にメチルエチルケトキシム174部をゆっくり加えた後、60℃に昇温した。この温度を保ちながら、経時でサンプリングし、赤外線吸収スペクトル測定にて未反応のイソシアネートの吸収がなくったことを確認し、有機溶剤にて固形分を調整し、固形分80%の硬化剤No.3を得た。硬化剤No.3のガラス転移温度は、8 ℃であった。
反応容器中に、イソホロンジイソシアネート222部及びメチルイソブチルケトン9部を加え、50℃に昇温した。この中にメチルエチルケトキシム174部をゆっくり加えた後、60℃に昇温した。この温度を保ちながら、経時でサンプリングし、赤外線吸収スペクトル測定にて未反応のイソシアネートの吸収がなくったことを確認し、有機溶剤にて固形分を調整し、固形分80%の硬化剤No.3を得た。硬化剤No.3のガラス転移温度は、8 ℃であった。
製造例8
ヘキサメチレンジイソシアネート50部に、メチルエチルケトオキシム30部及びトリメチロールプロパン10部を40〜60℃で滴下した後、80℃で1時間加熱し、この温度を保ちながら、経時でサンプリングし、赤外線吸収スペクトル測定にて未反応のイソシアネートの吸収がなくったことを確認し、有機溶剤にて固形分を調整し、固形分80%の硬化剤No.4を得た。硬化剤No.4のガラス転移温度は、−19℃であった。
ヘキサメチレンジイソシアネート50部に、メチルエチルケトオキシム30部及びトリメチロールプロパン10部を40〜60℃で滴下した後、80℃で1時間加熱し、この温度を保ちながら、経時でサンプリングし、赤外線吸収スペクトル測定にて未反応のイソシアネートの吸収がなくったことを確認し、有機溶剤にて固形分を調整し、固形分80%の硬化剤No.4を得た。硬化剤No.4のガラス転移温度は、−19℃であった。
表1に、基体樹脂No.1〜No.4及び硬化剤No.1〜No.4の特数を示す。
エマルションの製造
製造例9 エマルションNo.1の製造
製造例1で得られた基体樹脂No.1を70部(固形分)、硬化剤No.1 を30部(固形分)を混合して調合樹脂No.1を製造し、次に該調合樹脂No.1に10%酢酸13部を配合して均一に攪拌した後、脱イオン水を強く攪拌しながら約15分間を要して滴下し、固形分34%のカチオン電着用のエマルションNo.1を得た。調合樹脂No.1のガラス転移温度は、40℃であった。
製造例9 エマルションNo.1の製造
製造例1で得られた基体樹脂No.1を70部(固形分)、硬化剤No.1 を30部(固形分)を混合して調合樹脂No.1を製造し、次に該調合樹脂No.1に10%酢酸13部を配合して均一に攪拌した後、脱イオン水を強く攪拌しながら約15分間を要して滴下し、固形分34%のカチオン電着用のエマルションNo.1を得た。調合樹脂No.1のガラス転移温度は、40℃であった。
製造例10〜18 エマルションNo.2〜No.10の製造
表2の配合内容とする以外は、製造例9と同様にして、エマルションNo.2〜No.10を得た。
表2の配合内容とする以外は、製造例9と同様にして、エマルションNo.2〜No.10を得た。
製造例19 顔料分散ペーストの製造例
85%エポキシ系3級アミン型分散用樹脂(注8)5.88部(固形分5部)、酸化チタン14.5部、精製クレー7.0部、カーボンブラック0.3部、ジオクチル錫オキサイド1部、水酸化ビスマス1部、10%酢酸(中和剤)2.7部、脱イオン水18.2部を加え、ボールミルにて20時間分散し固形分55%の顔料ペーストを得た。
(注8)エポキシ系3級アミン型分散用樹脂:フラスコに、エチレングリコールモノブチルエーテル398部、「EHPE-3150」(ダイセル化学株式会社製、商品名、エポキシ当量180の脂環式エポキシ樹脂)900部、アミン化合物(注9)371部、エポキシアミン生成物(注10)1651部を仕込み、攪拌しながら徐々に加熱し、150℃で反応させ、エポキシ当量が0になったことを確認して、固形分85%のエポキシ系3級アミン型分散用樹脂を得た。
85%エポキシ系3級アミン型分散用樹脂(注8)5.88部(固形分5部)、酸化チタン14.5部、精製クレー7.0部、カーボンブラック0.3部、ジオクチル錫オキサイド1部、水酸化ビスマス1部、10%酢酸(中和剤)2.7部、脱イオン水18.2部を加え、ボールミルにて20時間分散し固形分55%の顔料ペーストを得た。
(注8)エポキシ系3級アミン型分散用樹脂:フラスコに、エチレングリコールモノブチルエーテル398部、「EHPE-3150」(ダイセル化学株式会社製、商品名、エポキシ当量180の脂環式エポキシ樹脂)900部、アミン化合物(注9)371部、エポキシアミン生成物(注10)1651部を仕込み、攪拌しながら徐々に加熱し、150℃で反応させ、エポキシ当量が0になったことを確認して、固形分85%のエポキシ系3級アミン型分散用樹脂を得た。
(注9)アミン化合物:反応容器に、ステアリン酸285部、ヒドロキシエチルアミノエチルアミン104部及びトルエン80部を仕込み、混合攪拌しながら徐々に加熱し、必要に応じてトルエンを除去しながら反応水18部を分離除去した後、残存するトルエンを減圧除去することによりアミン化合物を得た。アミン価は150、凝固点76℃であった。
(注10)エポキシアミン生成物:フラスコに、ジエタノールアミン105
部、エポキシ当量190のビスフェノールAジグリシジルエーテル760部、ビスフェノールA456部及びエチレングリコールブチルエーテル330部を配合し、150℃でエポキシ基残存量が0になるまで反応させることにより得られるエポキシアミン生成物、固形分80%。
部、エポキシ当量190のビスフェノールAジグリシジルエーテル760部、ビスフェノールA456部及びエチレングリコールブチルエーテル330部を配合し、150℃でエポキシ基残存量が0になるまで反応させることにより得られるエポキシアミン生成物、固形分80%。
[カチオン電着塗料の製造]
実施例1
カチオン電着用のエマルションNo.1を297部(固形分100部)、顔料分散ペーストを51.5(固形分28.3部)、脱イオン水 297.1部を加え、固形分20%のカチオン電着塗料No.1を製造した。
実施例1
カチオン電着用のエマルションNo.1を297部(固形分100部)、顔料分散ペーストを51.5(固形分28.3部)、脱イオン水 297.1部を加え、固形分20%のカチオン電着塗料No.1を製造した。
実施例2〜6
表3で示されるような配合のカチオン電着塗料No.2〜No.5を用い、表中の塗装条件に従って試験に供した。試験条件は、下記に示すとおり。
表3で示されるような配合のカチオン電着塗料No.2〜No.5を用い、表中の塗装条件に従って試験に供した。試験条件は、下記に示すとおり。
比較例1
カチオン電着用のエマルションNo.4を297部(固形分100部)、顔料分散ペーストを51.5(固形分28.3部)、脱イオン水 297.1部を加え、固形分20%のカチオン電着塗料No.6を製造した。
カチオン電着用のエマルションNo.4を297部(固形分100部)、顔料分散ペーストを51.5(固形分28.3部)、脱イオン水 297.1部を加え、固形分20%のカチオン電着塗料No.6を製造した。
比較例2〜6
表4で示されるような配合のカチオン電着塗料No.7〜No.10を用い、表中の塗装条件に従って試験に供した。試験条件は、下記に示すとおりである。
表4で示されるような配合のカチオン電着塗料No.7〜No.10を用い、表中の塗装条件に従って試験に供した。試験条件は、下記に示すとおりである。
(注12)分極抵抗値(a):カチオン電着塗料の浴温を一定として、電着塗装条件(陽極/陰極=1/2、極間距離15cm、印加電圧250V、塗装面積140cm2)で、通電開始から6秒後と10秒後に得られた特数値を、(注1)に記載の式(1−1)及び式(1−2)に代入して求めた。
(注13)単位電気量当たりの塗料析出量(b):固形分10%としたカチオン電着塗料No.1〜No.10を用意し、浴温を一定として、電着塗装条件(陽極/陰極=1/2、極間距離15cm、印加電圧250V、塗装面積140cm2)で180秒間電着塗装して得られた特数値を(注2)に記載の計算式に代入して求めた。
(注14)連続被膜形成最低温度(c):各カチオン電着塗料を用い、(注3)に記載した内容に従って求めた。
(注15)クリアランス塗装性:図4のような「2枚合わせ試験板」を用い、2枚の鋼板の間に挟むスペーサーは50μmのものを挟んだ。
電着塗装条件が、陰極/陽極=1/2、極間距離15cm、印加電圧250Vで電着塗装を行った。電着塗装後クリップをはずし、試験板の内側のつきまわり性を試験板の下部からの到達距離を測ることによって求めた。
◎:試験板の下部から12mm以上
○:試験板の下部から10mm以上で、12mm未満
△:試験板の下部から5mmを超え、かつ10mm未満の範囲
×:試験板の下部から5mm未満。
電着塗装条件が、陰極/陽極=1/2、極間距離15cm、印加電圧250Vで電着塗装を行った。電着塗装後クリップをはずし、試験板の内側のつきまわり性を試験板の下部からの到達距離を測ることによって求めた。
◎:試験板の下部から12mm以上
○:試験板の下部から10mm以上で、12mm未満
△:試験板の下部から5mmを超え、かつ10mm未満の範囲
×:試験板の下部から5mm未満。
(注16)防食性:パルボンド#3020(日本パーカライジング社製、商品名、リン酸亜鉛処理剤)で化成処理した0.8×150×70mmの冷延鋼板を各カチオン電着塗料に浸漬して電着塗装を行った。次いで、熱風乾燥機によって170℃で20分間焼き付けて乾燥膜厚20μmの試験板を得た。試験板の素地に達するように塗膜にカッターナイフでクロスカット傷を入れ、これをJIS Z−2371に準じて、35℃ソルトスプレー試験を840時間行い、カット部からの傷、フクレ幅及び一般部の塗面状態(ブリスター)によって以下の基準で評価した。
◎:錆、フクレの最大幅がカット部より2.0mm以下(片側)
○:錆、フクレの最大幅がカット部より2.0を超え、かつ3.0mm以下(片側)
△:錆、フクレの最大幅がカット部より3.0mmを超え、かつ3.5mm以下(片側)
×:錆、フクレの最大幅がカット部より3.5mmを超える。
◎:錆、フクレの最大幅がカット部より2.0mm以下(片側)
○:錆、フクレの最大幅がカット部より2.0を超え、かつ3.0mm以下(片側)
△:錆、フクレの最大幅がカット部より3.0mmを超え、かつ3.5mm以下(片側)
×:錆、フクレの最大幅がカット部より3.5mmを超える。
(注17)外板仕上り性:パルボンド#3020(日本パーカライジング社製、商品名、リン酸亜鉛処理剤)で化成処理した0.8×150×70mmの冷延鋼板を、各カチオン電着塗料に浸漬し、電着塗装を行って得た塗膜を熱風乾燥機によって170℃で20分間焼き付けて、外板部の電着塗膜の表面粗度を、サーフテスト301(株式会社 ミツトヨ社製、商品名、表面粗さ測定機)でRa値を測定した。
○:Ra値が、0.25未満
△:Ra値が、0.25以上で、かつ0.35未満
×:Ra値が、0.35を越える
○:Ra値が、0.25未満
△:Ra値が、0.25以上で、かつ0.35未満
×:Ra値が、0.35を越える
1.スポット溶接された鋼板の隙間(クリアランアス)部のモデル図を示す。
2.50〜600μmの隙間(クリアランス)部である。
3.スポット溶接部である。
4.鋼板
5.隙間(クリアランス)部における開口部の幅である。
6.クリアランス塗装性の「つきまわり性(長さ)」である。
7.電着塗装によって析出した電着塗膜である。
8.連続被膜形成最低温度である。
9.クリップで2枚の鋼板を張り合わせる。
10.スペーサーを挟んで隙間を作る。
11.隙間(クリアランス)部である。
12.試験板の内側で、未塗装部分である。
13.試験板の内側で、塗装部分である。
2.50〜600μmの隙間(クリアランス)部である。
3.スポット溶接部である。
4.鋼板
5.隙間(クリアランス)部における開口部の幅である。
6.クリアランス塗装性の「つきまわり性(長さ)」である。
7.電着塗装によって析出した電着塗膜である。
8.連続被膜形成最低温度である。
9.クリップで2枚の鋼板を張り合わせる。
10.スペーサーを挟んで隙間を作る。
11.隙間(クリアランス)部である。
12.試験板の内側で、未塗装部分である。
13.試験板の内側で、塗装部分である。
本発明は、クリアランス塗装性、防食性、外板仕上り性に優れた塗装物品を提供できる。
Claims (7)
- エポキシ樹脂100質量部に対し、1〜30質量部の溶解性パラメーターが8.5〜10.7の変性樹脂(i)及びアミン化合物を反応させてなるアミノ基含有エポキシ樹脂(A)及びブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)を含有するカチオン電着塗料であって、該カチオン電着塗料を浴として、通電開始から6秒後の分極抵抗値(a)が10〜55kΩ・cm2で、かつ10秒後の分極抵抗値(a)が60〜110kΩ・cm2であることを特徴とするカチオン電着塗料。
- 固形分含有量10質量%のカチオン電着塗料を浴として、印加電圧200〜300Vにて180秒間電着塗装を行った時の単位電気量当たりの塗料析出量(b)が30mg/C〜45mg/Cであることを特徴とする請求項1に記載のカチオン電着塗料。
- 連続被膜形成最低温度(c)が18〜30℃であることを特徴とする請求項1又は2項に記載のカチオン電着塗料。
- ブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)のガラス転移温度が0〜20℃であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のカチオン電着塗料。
- ブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)が、プロピレングリコールを含有する活性水素含有成分とポリイソシアネート化合物を反応させてなるブロック化ポリイソシアネートである請求項1〜4のいずれか1項に記載のカチオン電着塗料。
- アミノ基含有エポキシ樹脂(A)及びブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)の固形分合計に対して、アミノ基含有エポキシ樹脂(A)60〜95質量%とブロック化ポリイソシアネート硬化剤(B)5〜40質量%とを混合した調合樹脂(ii)におけるガラス転移温度が28〜45℃であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のカチオン電着塗料。
- 請求項1〜6に記載のカチオン電着塗料を塗装することを特徴とする塗膜形成方法。
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-
2006
- 2006-03-17 JP JP2006074341A patent/JP2007246806A/ja active Pending
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