JP2002285082A - 電着塗料組成物及び塗膜形成方法 - Google Patents

電着塗料組成物及び塗膜形成方法

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JP2002285082A
JP2002285082A JP2001088525A JP2001088525A JP2002285082A JP 2002285082 A JP2002285082 A JP 2002285082A JP 2001088525 A JP2001088525 A JP 2001088525A JP 2001088525 A JP2001088525 A JP 2001088525A JP 2002285082 A JP2002285082 A JP 2002285082A
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electrodeposition
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coating film
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JP2001088525A
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Shinji Miyatake
信次 宮武
Hidenori Sawada
英典 澤田
Akira Tominaga
章 冨永
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Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車ボディにおいて、寒冷地の厳しい条件
で外板の石跳ねによる耐チッピング性や耐衝撃性などの
塗膜物性と、その塗膜が剥離した場合でも、融雪塩散布
などの厳しい腐食環境下で高防食性、及び仕上がり性良
好な塗装塗膜を提供すること。 【解決手段】 架橋成分として、脂肪族又は脂環族のジ
イソシアネート(a)とポリオール(b)の重付加物
を、オキシムでブロックしてなる硬化剤(A)を用いる
ことを特徴とする電着塗料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、電着塗料組成物
に関し、詳しくは、ポリオールを含有するジイソシアネ
ートをオキシムでブロックした硬化剤により、耐チッピ
ング性、防食性、仕上がり性に優れた塗膜性能を有する
電着塗料組成物、及び塗膜形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】 電着
塗料は、自動車下塗り用を始め幅広い用途に使用されて
おり、使用目的に応じて従来から種々の特性を有するも
のが開発されている。例えば、樹脂成分として、基体樹
脂にアミン付加エポキシ樹脂、架橋成分としてブロック
化ポリイソシアネートを用いるカチオン電着塗料が有用
であり、一方、基体樹脂にカルボキシル基付加したアク
リル樹脂など、硬化成分としてブロック化ポリイソシア
ネートを用いるアニオン電着塗料などがある。
【0003】自動車ボディは、日本の豪雪地帯、北米や
カナダの寒冷地において、凍結防止のために融雪塩が撒
かれたようなところを走行する場合もある、そのような
寒冷地では自動車走行時ドアやボンネットなどの外板に
石が跳ねによる塗膜損傷が発生し易く、また融雪塩散布
など厳しい腐食環境下であるため塗膜の剥がれた部位に
おいて錆発生が重大な問題となっている。そこで自動車
塗膜には、耐チッピング性や耐衝撃性などの塗膜物性、
防食性の向上、省工程の面から省略された中塗りの機能
を有する機能、上塗り塗装後の仕上がり性や耐候性など
が、下塗り塗料であるカチオン電着塗料やアニオン電着
塗料に機能として要求されてきている。
【0004】上記課題を解決する方法として、電着塗料
の基体樹脂である、エポキシ樹脂、アクリル樹脂に可撓
性を付与するため変性剤を導入する方法、ポリオールな
どの可塑成分や、キシレン樹脂などの軟質樹脂、高沸点
の有機溶剤などを塗料成分中に配合する方法等がある。
【0005】しかし、従来の樹脂変性方法や添加剤を配
合する方法では、耐チッピング性や耐衝撃性の塗膜物性
と、防食性、仕上がり性のバランスが困難を極め、その
改良を図った電着塗料や塗膜形成方法が求められてい
た。
【0006】
【課題を解決するための手段】 上記問題を解決すべく
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、電着塗料の架橋成
分として、脂肪族又は脂環族のジイソシアネート(a)
とポリオール(b)の共重合付加物を、オキシムでブロ
ックしてなる硬化剤(A)を配合すること。
【0007】また、工程において、導電剤を含有したカ
チオン電着塗膜に、硬化剤(A)を含有したアニオン電
着塗膜を塗り重ねることによって、中塗り工程を省略し
ても耐チッピング性を有する塗膜が得られ、本発明を完
成するに至った。
【0008】即ち、本発明は、 1. 架橋成分として、脂肪族又は脂環族のジイソシア
ネート(a)とポリオール(b)の重付加物を、オキシ
ムでブロックしてなる硬化剤(A)を用いることを特徴
とする電着塗料組成物、 2.硬化剤(A)が、ジイソシアネート(a)1モルに
対して、ポリオール(b)を0.25〜0.92モルの
範囲、オキシムを0.16〜1.5モルの範囲で反応さ
せてなることを特徴とする請求項1に記載の電着塗料組
成物、 3.カルボキシル基をアミンで中和してなるアニオン性
樹脂を基体樹脂とし、架橋成分として硬化剤(A)を用
いる1項又は2項のいずれか1項に記載の電着塗料組成
物、 4.アニオン性樹脂が、水酸基含有単量体、カルボキシ
ル基含有単量体、その他の重合性単量体を共重合してな
るアクリル樹脂である1項乃至3項のいずれか1項に記
載の電着塗料組成物、 5.硬化剤(A)が、以下の工程のアニオン電着塗料に
用いられることを特徴とする塗膜形成方法、 工程1:自動車ボディなどの金属製被塗物に、その組成
物中に導電剤を含有し硬化塗膜の塗膜固有抵抗が10
12Ω・cm以下となるカチオン電着塗料を塗装し水洗
後、得られた塗膜を加熱して硬化乾燥し塗膜を形成する
工程、 工程2:カチオン電着塗膜を有する被塗物に、塗膜の塗
色が有彩色、又は白であるアニオン電着塗料を塗装し水
洗後、プレヒート又は焼き付け硬化する工程、 工程3:さらに上塗り塗料を塗装し、得られた複層塗膜
を同時に加熱して硬化乾燥させる工程、に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】 本発明について詳細に説明す
る。本発明は、脂肪族又は脂環族のジイソシアネート
(a)とポリオール(b)の共重合付加物を、オキシム
でブロックしてなる硬化剤(A)を硬化成分として含む
電着塗料に関する。
【0010】脂肪族又は脂環族のジイソシアネート
(a)としては、脂肪族又は脂環族のジイソシアネート
が挙げられる。例示すると、脂肪族系のジイソシアネー
トとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメ
チレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイ
ソシアネート、ペンタメチレンジイシシアネート、1,
2−プロピレンジイソシアネート、1,2−ブチレンジ
イソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシア
ネート、ダイマー酸ジイソシアネート、リジンジイソシ
アネートなど、2,3−ブチレンジイソシアネート、
1,3−ブチレンジイソシアネート、脂環族系のジイソ
シアネートとしては、イソホロンジイソシアネート、
4,4'−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネー
ト)、メチルシクロヘキサン−2,4−(又は、−2,
6−)ジイソシアネート、1,3−(又は1,4−)
1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シ
クロペンタンジイソシアネート、1,2−シクロヘキサ
ンジイソシアネートが挙げられる。
【0011】これらは1種、又は2種以上混合して使用
することができる。これらの内、脂肪族のジイソシアネ
ートとして、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMD
I)、脂環族ジイソアネートとしては、イソホロンジイ
ソシアネート(IPDI)が好適である。
【0012】ポリオール(b)は、ジイソシアネート
(a)に付加して共重合するものであり、具体的には、
プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、エチ
レングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレン
グリコール、1,4−ブチレングリコール、1,3−ブ
チレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、グリセ
ロール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパ
ン、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリトリ
トール、ジペンタエリトリトール、トリペンタエリトリ
トール、ポリペンタエリトリトール、ソルビトール、ポ
リエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポ
リテトラメチレングリコール、ポリカプロラクトンジオ
ール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートジオ
ール、アクリルポリオールが挙げられる。
【0013】他に、上記ポリオール(b)に、アニオン
基として、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブ
タン酸、カチオン基としてメチルジエタノールアミン、
トリエタノールアミンなどを用いることもできる。
【0014】この中でも、分子量400〜2000のプ
ロピレングリコール、ポリテトラメチルグリコール、ポ
リカプロラクトンジオールなどが塗料の安定性、耐チッ
ピング性、仕上がり性の面から好適である。
【0015】次に、オキシムであるが、ジイソシアネー
ト(a)とポリオール(b)を共重合反応させた末端の
イソシアネート(NCO)基をブロックするするもので
あり、反応性、塗料の貯蔵安定性の面から、何種類かあ
るブロック剤の中でもオキシムを用いるのが好ましい。
【0016】反応は通常40〜180℃、好ましくは6
0〜130℃の温度で行われる。この反応を促進させる
ため、通常のウレタン化反応において使用されるトリエ
チルアミン、N−エチルモルホリン、トリエチレンジア
ミン等のアミン系触媒や、ジブチル錫ジラウレート、ジ
オクチル錫ジラウレート等の錫系触媒などを用いてもよ
い。
【0017】得られた硬化剤(A)は、通常、ジイソシ
アネート(a)1モルに対して、ポリオール(b)が
0.25〜0.92モルの範囲内、オキシムが 0.1
6〜1.5モルの範囲内で結合していることが好まし
い。ここでジイソシアネート(a)に対して結合してい
るポリオール(b)が0.25モル未満であるとチッピ
ング性向上に効果がなく、0.92モルを越えると仕上
がり性と防食性が低下する。また、オキシムが0.16
モル未満であるとNCO基が残ることになり塗料の安定
性を損なう、またオキシムが1.5モルを越えると防食
性の低下を招く。
【0018】上記、硬化剤(A)は、カチオン電着塗
料、アニオン電着塗料のいずれも場合でも用いることが
できるが、以下の「工程」における塗膜形成方法で、ア
ニオン電着塗料に用いられることに、より耐チッピング
性向上に効果があることがわかった。
【0019】「工程1:自動車ボディなどの金属製被塗
物に、その組成物中に導電剤を含有し硬化塗膜の塗膜固
有抵抗が1012Ω・cm以下となるカチオン電着塗料
を塗装し、水洗後、得られた塗膜を加熱して硬化乾燥し
塗膜を形成する工程、工程2:カチオン電着塗膜を有す
る被塗物に、塗膜の塗色が有彩色、又は白であるアニオ
ン電着塗料を塗装し、水洗後、プレヒート又は焼き付け
硬化する工程、工程3:さらに上塗り塗料を塗装し、得
られた複層塗膜を同時に加熱して硬化乾燥させる工
程。」 以下、工程の内容、及び塗料組成物について簡単に述べ
る。
【0020】工程1:工程1で、電着塗装されるカチオ
ン電着塗料は、金属などの被塗物に無処理又は化成処理
を施した後、電着塗装する塗料であり、目標とする塗膜
性能に応じて適宜選択して使用すればよい。
【0021】本塗膜形成方法では、その硬化塗膜の体積
固有抵抗値が1012Ω・cm以下の塗膜を形成するカ
チオン電着塗料が使用される。具体的には、カチオン性
樹脂を必須成分として含有し、さらに塗膜の体積固有抵
抗値を上記範囲に調整するための導電剤を配合し、これ
らを水に混合・分散させてなるカチオン電着塗料が挙げ
らる。
【0022】カチオン性樹脂は、カチオン電着塗料に従
来から使用されているものが使用でき、例えば、水酸基
及びカチオン性基を有する基体樹脂とブロックポリイソ
シアネ−ト化合物などの硬化成分を含有する組成物が好
適に使用される。
【0023】基体樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂
とカチオン化剤との反応生成物、ポリカルボン酸とポリ
アミンとの重縮合物(米国特許第2450940号明細
書参照)を酸でプロトン化したもの、ポリイソシアネ−
ト化合物及びポリオ−ルとモノ又はポリアミンとの重付
加物を酸でプロトン化したもの、水酸基及びアミノ基含
有アクリル系またはビニル系モノマ−の共重合体を酸で
プロトン化したもの(特公昭45−12395号公報、
特公昭45−12396号公報参照)、ポリカルボン酸
樹脂とアルキレンイミンとの付加物を酸でプロトン化し
たもの(米国特許第3403088号明細書参照)など
が挙げられる。
【0024】このうち、ポリフェノ−ル化合物とエピク
ロルヒドリンとの反応により得られるエポキシ樹脂にカ
チオン化剤を反応せしめた基体樹脂は、防食性がすぐれ
ているので特に好ましい。
【0025】このエポキシ樹脂は、エポキシ基を1分子
中に2個以上有し、数平均分子量が200以上、特に4
00〜4000、エポキシ当量が190〜2000、特
に400〜1000の範囲内にあることが適している。
【0026】エポキシ樹脂を調製するためのポリフェノ
−ル化合物としては、例えば、ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)−2,2−プロパン、4,4´−ジヒドロキシ
ベンゾフェノン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−
1,1−エタン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−
1,1−イソブタン、ビス(4−ヒドロキシ−tert
−ブチル−フェニル)−2,2−プロパン、ビス(2−
ヒドロキシブチル)メタン、1,5−ジヒドロキシナフ
タレン、ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタ
ン、テトラ(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,2,
2−エタン、4,4´−ジヒドロキシジフェニルエ−テ
ル、4,4´−ジヒドロキシジフェニルスルホン、フェ
ノ−ルノボラック、クレゾ−ルノボラックなどがあげら
れる。また、アクリル樹脂、ポリブタジエン、アルキド
樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂などで上記の
基体樹脂を変性したものも適用できる。
【0027】カチオン化剤としては、例えば、第1級ア
ミン、第2級アミン、第3級アミン、ポリアミンなどの
アミン化合物があげられれ、これらはエポキシ樹脂中に
存在するエポキシ基のほとんど又はすべてと反応させる
ことが好ましい。これらはエポキシ基と反応して、第2
級アミノ基、第3級アミノ基、第4級アンモニウム塩基
などのカチオン性基を形成する。
【0028】また、アンモニア、ヒドロキシアミン、ヒ
ドラジン、ヒドロキシエチルヒドラジン、N−ヒドロキ
シエチルイミダゾリン等の塩基性化合物をカチオン化剤
としてエポキシ基と反応せしめ、それにより形成される
塩基性基を酸でプロトン化してカチオン性基としてもよ
い。
【0029】基体樹脂の水酸基は、例えば、カチオン化
剤として使用されうるアルカノ−ルアミンとの反応によ
り導入される第1級水酸基が、ブロックポリイソシアネ
−ト化合物(架橋剤)との架橋反応性がすぐれているの
で好適である。
【0030】基体樹脂は、20〜5000、特に100
〜1000の水酸基当量を有することが好ましく、特
に、第1級水酸基当量は200〜1000にあることが
よい。一方、カチオン性基は、基体樹脂を水中に安定に
分散しうる必要な量で存在すればよく、KOH(mg/
g固形分)(アミン価)換算で一般に3〜200、特に
10〜80にあることが好ましい。このような基体樹脂
は原則として遊離エポキシ基を有していないことが望ま
しい。
【0031】ブロックポリイソシアネ−ト化合物は、基
体樹脂を三次元の架橋硬化させるための架橋剤であり、
1分子中に2個以上のイソシアネ−ト基を有するポリイ
ソシアネ−ト化合物のイソシアネ−ト基をブロック剤で
封鎖したものである。このブロックポリイソシアネ−ト
化合物は、加熱すると、ブロック剤が解離し、遊離のソ
シアネ−ト基が再生され、それが基体樹脂中の水酸基な
どの活性水素と架橋反応する。
【0032】ポリイソシアネ−ト化合物は、1分子中に
2個以上の遊離イソシアネ−ト基を有する化合物であ
り、従来からあるもの、例えば、トリレンジイソシアネ
−ト、ジフェニルメタンジイソシアネ−ト、キシリレン
ジイソシアネ−ト、ナフタレンジイソシアネ−トなどの
芳香族ジイソシアネ−ト;トリメチレンジイソシアネ−
ト、テトラメチレンジイソシアネ−ト、ヘキサメチレン
ジイソシアネ−ト(HMDI)、ダイマ−酸ジイソシア
ネ−ト、リジンジイソシアネ−トなどの脂肪族ジイソシ
アネ−ト;メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネ−
ト)、イソホロンジイソシアネ−ト(IPDI)、メチ
ルシクロヘキサンジイソシアネ−ト、シクロヘキサンジ
イソシアネ−ト、シクロペンタンジイソシアネ−トなど
の脂環族ジイソシアネ−ト;該ポリイソシアネ−トのビ
ユ−レットタイプ付加物、イソシアヌル環タイプ付加
物;これらのポリイソシアネ−トと低分子量もしくは高
分子量のポリ−ル類とをイソシアネ−ト基過剰で反応さ
せてなる遊離イソシアネ−ト基含有ウレタン化プレポリ
マ−などがあげられる。
【0033】ブロック剤としては、フェノ−ル系、ラク
タム系、アルコ−ル系、オキシム系、活性メチレン系、
メルカプタン系、酸アミド系、イミド系、アミド系、イ
ミダゾ−ル系、イミン系などが使用できる。
【0034】基体樹脂とブロックポリイソシアネ−ト化
合物などの架橋剤との比率は、目的により任意に選択で
きるが、例えば、この両成分の合計重量を基準に、基体
樹脂は50〜90%、特に60〜80%、ブロックポリ
イソシアネ−ト化合物は50〜10%、特に40〜20
%の範囲内が適している。
【0035】基体樹脂と架橋剤とを撹拌混合してから、
基体樹脂中のカチオン性基を酢酸、ギ酸、乳酸、りん酸
などの酸性化合物で中和したのち、水に混合することに
より水分散化させることができる。
【0036】導電剤は、カチオン電着塗料の硬化塗膜の
体積固有抵抗値を1012Ω・cm以下に調整するため
のものであって、例えば、粒子状又は粉末状のカ−ボン
ブラック、グラファイト、銀、銅、ニッケル、酸化錫な
どがあげられ、これらから選ばれた1種もしくは2種以
上を使用することができる。導電剤の配合比率は、樹脂
成分100重量部(固形分)あたり、1〜50重量部、
特に3〜30重量部の範囲内が好ましい。
【0037】本発明で使用するカチオン電着塗料の硬化
塗膜の体積固有抵抗値は、1012Ω・cm以下、好ま
しくは10Ω・cm以下の範囲内である。この抵抗値
が1012Ω・cmより大きくなると、その塗面のアニ
オン電着塗料の電着塗装性が低下し、仮りに塗装できた
としてもその塗膜の平滑性などが低下するので好ましく
ない。
【0038】体積固有抵抗値の測定方法は、JIS−K
6911−1955に準じて測定したものであり、測定
器として東亜電波工業(株)製、「DSM−8103」
を使用した。
【0039】カチオン電着塗料は、基体樹脂、架橋剤及
び導電剤を含有し、基体樹脂中のカチオン性基を酢酸、
ギ酸、乳酸、りん酸などの酸性物質で中和し、かつ脱イ
オン水に分散させることによって得られる水性エマルシ
ョン、及び顔料ペーストを配合してなるが、塗色が被塗
物の素地を隠蔽する面から、無彩色である灰色や黒であ
ることから、顔料組成として、例えば、カーボンブラッ
ク、チタン白のような着色顔料;クレー、タルク、炭酸
カルシウムのような体質顔料;クロム酸ストロンチウ
ム、クロム酸鉛、ケイ酸鉛、トリポリりん酸アルミ、ト
リポリりん酸亜鉛、亜鉛華、無機ビスマス、有機酸ビス
マスなどの防錆顔料;などを、分散用樹脂として3級ア
ミン型エポキシ樹脂系、4級アンモニウム塩型エポキシ
樹脂系、3級アミン型アクリル樹脂系などとともに、中
和剤、脱イオン水を加えたのち、ボールミル、サンドミ
ルなどで分散して得られるところの顔料ペーストであ
る。また、特に、顔料ペーストにおいて、防錆顔料とし
て鉛含有化合物、クロム化合物などの有害物質を使用せ
ず、これらに代えて、水酸化ビスマスや乳酸ビスマスな
どのビスマス含有化合物を含有することが好ましい。
【0040】このカチオン電着塗料の、電着塗装条件は
特に制限されるものではないが、一般的には、浴温は、
15〜35℃(好ましくは20〜30℃)、電圧:10
0〜400V(好ましくは200〜300V)、通電時
間:30秒〜10分、極面積比(A/C)=8/1〜1
/8、極間距離10〜200cm、撹拌状態で電着塗装す
ることが望ましい。
【0041】カチオン電着塗料による膜厚は、目的とす
る性能に応じて適宜選定すればよいが、5〜60μm 、
好ましくは10〜40μm の範囲であることがよい。電
着塗装後は、UFろ液、RO水洗水、工業用水、脱イオ
ン水などにより塗装物表面にカチオン電着塗料が残らな
いよう、2回以上の回数を経て十分に水洗する。この水
洗設備は、自動車ボディや部品を水洗槽内に浸漬するデ
ィピング水洗、又はスプレー水洗で行うことができる。
その塗膜の硬化乾燥であるが、140〜190℃の温度
で、5〜60分間で焼き付け乾燥する。
【0042】工程2:工程2は、カチオン電着塗膜を有
する被塗物に、アニオン電着塗料を塗装し、水洗後、プ
レヒート又は焼き付け硬化する工程である。ここで、先
に述べた硬化剤(A)をアニオン電着塗料の硬化成分と
して適用することによって、より耐チッピング性良好な
塗膜を得ることができる。
【0043】上記、アニオン電着塗料として、好ましく
は、塗色が次に塗装される上塗り塗料とマンセル表示の
色相(R、Y、G、B、P)で、同系色の有彩色、又は
白とする。このことによって上塗り塗料の隠蔽性が高ま
り、上塗り塗料において顔料濃度を減らすこと、膜厚を
減らす効果でタレ性を向上でき、耐チッピング性や塗膜
の仕上がり性の向上に寄与できる。
【0044】アニオン電着塗料におけるエマルション
は、カルボキシル基を有するアニオン性樹脂をアミンな
どで水分散してなるものであって、通常のアニオン電着
塗料に配合されているものを使用することができる。
【0045】特に、水酸基及びカルボキシル基を有する
アクリル樹脂をアニオン性樹脂として使用すると、塗膜
の耐候性、平滑性などがすぐれているので好適である。
他に、アニオン性樹脂として、カルボキシル基及び水酸
基を有したポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ビニ
ル樹脂なども使用することができる。
【0046】アニオン性樹脂におけるカルボキシル基
を、アンモニア、ジエチルアミン、エチルエタノ−ルア
ミン、ジエタノ−ルアミン、モノエタノ−ルアミン、モ
ノプロパノ−ルアミン、イソプロパノ−ルアミン、エチ
ルアミノエチルアミン、ヒドロキシエチルアミン、ジエ
チレントリアミンなどの有機アミン、及びカセイソ−
ダ、カセイカリなどのアルカリ金属水酸化物などの中和
剤で中和することにより水溶化、又は水分散化すること
ができる。
【0047】上記のカルボキシル基及び水酸基を含有し
たアクリル樹脂としては、カルボキシル基含有不飽和単
量体、水酸基含有アクリル系単量体、さらに必要に応じ
てその他の重合性単量体を用い、これらの単量体をラジ
カル重合させてなる共重合体が使用できる。
【0048】これらの単量体としては、下記のものをあ
げることができる。カルボキシル基含有不飽和単量体:
1分子中にカルボキシル基と重合性不飽和結合をそれぞ
れ1個以上有する化合物であり、例えば、(メタ)アク
リル酸、マレイン酸、カプロラクトン変性カルボキシル
基含有(メタ)アクリル系単量体(ダイセル化学社製、
商品名、プラクセルFM1A、プラクセルFM4A、プ
ラクセルFM10A)などが挙げられる。
【0049】水酸基含有単量体は、1分子中に水酸基と
重合性不飽和結合をそれぞれ1個以上有する化合物であ
り、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−ト、
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ−ト、ヒドロキシ
ブチル(メタ)アクリレ−ト、(ポリ)エチレングリコ
−ルモノ(メタ)アクリレ−ト、(ポリ)プロピレング
リコ−ルモノ(メタ)アクリレ−ト、これらの水酸基含
有アクリル系単量体と、β−プロピオラクトン、ジメチ
ルプロピオラクトン、ブチロラクトン、γ−バレロラク
トン、γ−カプロラクトン、γ−カプリロラクトン、γ
−ラウリロラクトン、ε−カプロラクトン、δ−カプロ
ラクトンなどのラクトン類化合物との反応物など、商品
名としては、プラクセルFM1(ダイセル化学社製、商
品名、カプロラクトン変性(メタ)アクリル酸ヒドロキ
シエステル類)、プラクセルFM2(同左)、プラクセ
ルFM3(同左)、プラクセルFA1(同左)、プラク
セルFA2(同左)、プラクセルFA3(同左)などが
挙げられる。
【0050】カルボキシル基含有単量体は、アクリル
酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン
酸、フマル酸、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水フ
タル酸等、2−カルボキシルエチル(メタ)アクリル
酸、2−カルボキシプロピル(メタ)アクリル酸、5−
カルボキシペンチル(メタ)アクリル酸などが挙げられ
る。
【0051】その他の重合性単量体は、これらのカルボ
キシル基含有単量体、及び水酸基含有単量体以外であっ
て、1分子中に重合性不飽和結合を1個以上有する化合
物であり、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メ
タ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、
(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシ
ル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸
ラウリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルなどの
(メタ)アクリル酸のC〜C18のアルキル又はシク
ロアルキルエステル、スチレンなどの芳香族重合性単量
体、(メタ)アクリル酸アミド、N−ブトキシメチル
(メタ)アクリアミド、N−メチロ−ル(メタ)アクリ
アミドなどの(メタ)アクリルアミド及びその誘導体、
(メタ)アクリロニトリル化合物類、γ−(メタ)アク
リロキシプロピルトリメトキシシラン、γ(メタ)アク
リロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メ
タ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、ビニル
トリメトキシシランなどのアルコキシシリル基含有重合
性単量体などが挙げられる。
【0052】これらの単量体の配合割合において、カル
ボキシル基含有不飽和単量体は、共重合体の酸価が約1
0〜200mgKOH/gの範囲内に入るようにするこ
とが好ましく、単量体の合計重量に基づき、カルボキシ
ル基含有単量体が約3〜30重量%、特に約4〜20重
量%の範囲が好ましい。また、水酸基含有単量体は、共
重合体の水酸基価が約30〜300mgKOH/gの範
囲内に入るように使用すればよく、単量体の合計重量に
基づき、水酸基含有単量体が約3〜40重量%、特に約
5〜30重量%の範囲が好ましい。
【0053】その他の単量体として、(メタ)アクリル
酸のC〜C18のアルキル又はシクロアルキルエステ
ル及びスチレンなどの芳香族単量体を使用することが好
ましく。その他の単量体の使用量は、単量体の合計重量
に基づき、約37〜95重量%、特に約60〜91重量
%の範囲が好ましい。
【0054】これらの単量体をラジカル共重合反応させ
る方法は従来から公知の溶液重合方法などで行うことが
できる。かくして得られるアクリル樹脂の数平均分子量
は、10000以下、特に2000〜8000の範囲内
が適している。
【0055】アニオン電着塗料におけるアニオン性樹脂
成分の架橋成分としては、ブロックイソシアネートに併
用して、本発明では、脂肪族又は脂環族のジイソシアネ
ートとポリオールの共重合付加物をオキシムブロック化
してなる硬化剤(A)を使用することが特徴である。こ
のものは、加熱すると、ブロック剤が解離し、遊離のイ
ソシアネ−ト基が再生され、それがアニオン電着塗料の
基体樹脂中の水酸基などの活性水素と架橋反応する。
【0056】アニオン性樹脂と、硬化剤(A)やブロッ
クイソシアネートなどの硬化成分の比率は、この両成分
の合計固形分重量に基づいて、アニオン性樹脂は30〜
80重量%、特に40〜60重量%、硬化成分は70〜
20重量%、特に60〜40重量%の範囲内が適してい
る。
【0057】特に本発明では、カルボキシル基及び水酸
基を有せしめたアクリル樹脂に、硬化成分である硬化剤
(A)やブロックイソシアネートなどを上記の比率で含
有したエマルションに、顔料ペーストを加えたアニオン
電着として使用することが好ましい。
【0058】顔料ペーストは、分散用樹脂としてカルボ
ン酸及び水酸基を付加した水溶性のアクリル樹脂、中和
剤、脱イオン水を加え、ボールミル、サンドミルなどで
分散して得ることができる。
【0059】使用できる顔料は、上塗り塗料とマンセル
表示の色相で同系色であることが隠蔽性の面から好まし
く、着色顔料として、二酸化チタン(白)、コバルトブ
ルー(青)、銅フタロシアニンブルー(青)、黄鉛
(黄)、べんがら(赤)、キナクリドンレッド(赤)、
キナクリドンマゼンダ(マゼンダ)、塩素化フタロシア
ニングリーン(緑)、臭素化フタロシアニングリーン
(緑)など、体質顔料としては、マイカ、クレー(カオ
リン)、タルク、炭酸カルシウム、硫酸バリウムなど、
他にアルミニウム粉、亜鉛末、パールマイカなども使用
できる。
【0060】アニオン電着塗料には、上記した成分に加
えて、さらに顔料、沈降防止剤、親水性有機溶剤などの
塗料用添加剤を適宜配合することができる。顔料は、ア
ニオン性樹脂と架橋剤との合計固形分100重量部あた
り、1〜250重量部、特に3〜150重量部が適して
いる。
【0061】アニオン電着塗料は、pH6〜9、好まし
くは6.5〜8、浴固形分3〜40重量%、好ましくは
5〜25重量%、浴温度15〜40℃、好ましくは15
〜30℃に調整してなるアニオン電着塗料を浴として、
カチオン電着塗料を塗装し加熱硬化してなる被塗物を陽
極として浸漬し、1〜400Vの一定電圧の直流電流を
印加することによってアニオン電着塗装される。
【0062】その際、通電開始より所定電圧を印加して
もよく、また、1〜30秒を要して徐々に所定電圧まで
上昇させてもよい。また、通電時間は30秒〜5分程度
が適当であり、得られた膜厚は硬化塗膜で5〜80μm
の範囲、特に20〜50μmであることが好ましい。
【0063】ここでアニオン電着塗膜が未硬化のまま、
上塗り塗料を塗り重ねても、硬化乾燥した後、上塗り塗
膜を塗り重ねてもよい。塗膜の硬化乾燥は、カチオン電
着塗料の場合と同様で、140〜190℃の温度で、5
〜60分間で焼き付け硬化乾燥する。
【0064】ここで、現行のラインでは、自動車ボディ
は、車体の床下面は飛び石等によるダメージを受けるた
め、塩化ビニル樹脂を主成分とするシーリング剤、エポ
キシ樹脂−ウレタン樹脂系に炭酸カルシウムなどを添加
したシーリング剤、アスベスト含有のアスファルトを主
成分とするシーリング剤などを塗布した後、中塗り塗料
を30〜50μm塗装して、次に上塗り塗料が塗装する
工程をとっている、しかし本発明の塗料組成物及び塗膜
形成方法により、上記のようなシーリング剤の塗布、及
び中塗り塗料も省略しても従来と同様の機能が得られ
る。
【0065】工程3:工程3は、上塗り塗料(C)を塗
装する工程である。上塗り塗料としては、溶剤型・水性
・粉体のいづれでもかまわないが、環境を考慮したVO
C低減(VOC:Volatile Organic Compounds揮発性
有機化合物、WHOでは沸点50−100〜240−2
60℃の範囲のもの)と、仕上がり性の面から水性塗料
が好ましい。
【0066】上塗り塗料には、ソリッドカラーの上塗り
塗料を塗装して、焼き付け硬化乾燥させる塗膜形成方法
(1コート1ベーク方法:1C1B)。メタリックベー
スコートを塗装後、メタリックベースコートを硬化させ
ないで、溶剤型でハイソリッドのクリアートップコート
を塗装して、同時焼き付け硬化乾燥させる塗膜形成方法
(2コート1ベーク方法、2C1B)などが挙げられ
る。
【0067】ソリッドカラーの上塗り塗料は、アクリル
樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂
などの基体樹脂を、メラミン樹脂、尿素樹脂、ポリイソ
シネート化合物(ブロック体も含む)などの硬化剤と併
用したものが挙げられ、これらは水に分散、又は溶剤に
溶解して使用される。
【0068】ここで使用される着色顔料としては、電着
塗料で用いた有機系顔料、無機系顔料などが使用でき、
1種のみ、又は2種以上の併用も可能である。該ソリッ
ドカラーの上塗り塗料の塗装方法は、スプレー塗装、静
電塗装及び非静電塗装のいずれでもよい。焼き付け条件
は、従来と異なるものではなく、例えば、120〜15
0℃の温度で20〜40分焼き付ける。
【0069】メタリックカラーの上塗り塗料は、メタリ
ックベースコートとクリアートップコートからなる。メ
タリックベースコートは、樹脂成分、着色顔料、有機溶
剤を含有し、さらに必要に応じて体質顔料、及びその他
の塗料添加剤などを配合してなる熱硬化性塗料である。
【0070】樹脂成分としては、架橋性官能基を有する
アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ウレ
タン樹脂などの基体樹脂を、メラミン樹脂、尿素樹脂、
(ブロック化)ポリイソシアネート化合物などの架橋剤
と併用したものが挙げられ、これらは水に分散、又は溶
剤に溶解して使用される。
【0071】着色顔料としては、電着塗料に用いたもの
と同様のものが使用できる。他に、アルミニウムフレー
ク、ホワイトマイカ、また必要に応じて、銀メッキガラ
スフレーク、チタンコートグラファイト、金属チタンフ
レーク、板状酸化鉄、フタロシアニンフレークなどを配
合することができる。
【0072】水性メタリックベースコートの塗装は、静
電塗装、エアースプレー、エアレススプレーなどの方法
で塗装することができ、その膜厚は硬化塗膜に基づい
て、一般に5〜20μmの範囲内が好ましい。
【0073】クリアートップコートは、樹脂、及び有機
溶剤を主成分とし、さらに必要に応じて塗膜の透明感を
損なわない程度で、着色顔料及びその他の塗料用添加剤
などを配合してなる無色、もしくは有色の透明塗膜を形
成する塗料である。
【0074】クリアートップコートで使用する樹脂は熱
硬化性樹脂が好ましく、具体的には、水酸基、カルボキ
シル基、エポキシ基などの架橋性官能基を有するアクリ
ル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹
脂などの基体樹脂を、メラミン樹脂、尿素樹脂、(ブロ
ック化)イソシアネート化合物、カルボキシル基含有化
合物(又は樹脂)、エポキシ基含有化合物(又は樹脂)
などの架橋剤と併用したものが挙げられ、そして上記溶
媒としては、水、及び/又は有機溶剤を使用することが
できる。
【0075】クリアートップコートは、未硬化の水性メ
タリックベースコートの塗面に、静電塗装、エアースプ
レー、エアレススプレーなどの方法で塗装することがで
き、その膜厚は硬化塗膜に基づいて10〜100μmの
範囲内とするのが好ましい。クリアートップコートの形
成は、溶剤で塗装に適した粘度に希釈した後、被塗物に
スプレー等により、静電塗装、非静電塗装などにより行
われる。メタリックカラーの上塗り塗装における、メタ
リックベースコート、及びクリアートップコートの膜厚
としては、特に制限されるものではないが、メタリック
ベースコートの膜厚が通常10〜30μm程度、好まし
くは15〜20μm範囲、クリアートップコートの膜厚
は、通常20〜60μm程度、好ましくは30〜50μ
m範囲がよい。
【0076】
【発明の効果】 導電剤を含有したカチオン電着塗料に
より1回目のカチオン電着塗膜を形成し、焼き付け硬化
乾燥する。次に、アニオン電着塗料を塗装し未硬化、ま
たは硬化して後、上塗り塗料を塗装する工程において、
アニオン電着塗料の硬化成分に、脂肪族、又は脂環族の
ジイソシアネート(a)とポリオール(b)の重付加物
をオキシムでブロックしてなる硬化剤(A)を配合す
る。このことによって従来工程(カチオン電着塗装−−
中塗り塗装−上塗り塗装)より優れた耐チッピング性を
有する塗膜性能が得られた。
【0077】またアニオン電着塗料の塗色を、次に塗装
される上塗り塗料の塗色とマンセル表示の色相で同系色
とすることによって、隠蔽性が向上し、上塗り塗料の顔
料濃度や膜厚を下げられることから仕上がり性の向上の
効果も得られる。
【0078】
【実施例】 以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明する。本発明は実施例のものに限定されるもので
はない。尚、「部」及び「%」は「重量部」及び「重量
%」を示す。
【0079】カチオン電着用のアミン変性エポキシ樹脂
の製造例 温度計、サーモスタット、撹拌器、還流冷却器を備えた
反応容器にエピコート828EL(油化シェルエポキシ
社製エポキシ樹脂、エポキシ当量約190)を380
部、ビスフェノールAを137部仕込み、100℃に加
熱保持しながら、N−ベンジルジメチルアミン0.26
部を添加し、120℃まで加熱昇温し、約2時間反応さ
せた。その後、メチルイソブチルケトン120部を配合
し、80℃まで冷却し、ジエチレントリアミンのメチル
イソブチルジケチミン(メチルイソブチルケトンの75
%溶液)14部とN−エチルモノエタノールアミン57
部を配合し、100℃まで加熱昇温して約5時間反応さ
せ、ついでプロピレングリコールモノメチルエーテル4
1部を加え、固形分約78%のアミン変性エポキシ樹脂
を得た。
【0080】カチオン電着用のブロック化ポリイソシア
ネート硬化剤の製造例 MDI250g、メチルイソブチルケトン38gを加え
70℃に昇温した。エタノール90gをゆっくり加えた
後、90℃に昇温した。この温度を保ちながら、経時で
サンプリングし赤外吸収スペクトル測定にて未反応のイ
ソシアネートの吸収がなくなったことを確認することに
より、固形分90%のブロック化ポリイソシアネート硬
化剤を得た。
【0081】カチオン電着用の顔料ペーストの製造例 固形分85%の3級アミン中和型分散樹脂5.88部(固形
分5部)、10%酢酸1.4部を配合した後、さらに脱イ
オン水を加え混合攪拌した。ついでこの中に、チタン白
22部、導電剤バルカンXC72(キャボット社製、商品
名、導電性カーボンブラック)10部、水酸化ビスマス
2部、ジオクチル錫オキサイド3部を配合し、ボールミ
ルにて40時間分散を行い固形分50%の顔料ペースト
を得た。
【0082】カチオン電着用のエマルションの製造例 上記、アミン付加エポキシ樹脂を87.5部(固形分7
0%)、ブロック化ポリイソシアネート硬化剤を33.
3部(固形分30部)、液状有機錫2.5部、10%ギ
酸8.2部を配合し、均一に攪拌した後、脱イオン水1
84.1部を強く攪拌しながら約15分かけて滴下し、
固形分32.0%のエマルションを得た。
【0083】カチオン電着塗料の製造例 製造した32%のカチオン電着用クリアーエマルション
318.5部(固形分101.9部)、50%のカチオ
ン電着用顔料ペースト70(固形分35部)部及び純水
296部を加え、導電剤を含有した固形分20%のカチ
オン電着塗料を得た。
【0084】アニオン電着用基体樹脂の製造例 温度80℃に保持したイソプロピルアルコ−ル55部
に、スチレン15部、メチルメタクリレ−ト38部、n
−ブチルアクリレ−ト15部、エチルアクリレ−ト10
部、2−ヒドロキシエチルアクリレ−ト15部、アクリ
ル酸7部及びアゾビスジメチルバレロニトリル7部から
なる混合物を3時間を要して滴下し、その後1時間この
温度に保ち、ついでアゾビスジメチルバレロニトリル1
部とブチルセロソルブ13部を滴下して、さらに80℃
で4時間反応を続けて、固形分59%、酸価55mgK
OH/g、数平均分子量6000、水酸基価73mgK
OH/gのアニオン電着用基体樹脂を得た。
【0085】アニオン電着用 硬化剤No.1の製造例 温度計、サーモスタット、撹拌器、還流冷却器及び滴下
装置を備えた反応容器に溶剤としてメチルイソブチルケ
トン314部を仕込み、ポリプロピレングリコール(平
均分子量1000)1500部(1.5モル)、ネオペ
ンチルグリコール20.8部(0.2モル)を仕込み、
60℃まで加熱昇温した。均一になったところで、60
℃でヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)45
4部(2.7モル)を60分かけて滴下した。滴下終了
後、ジブチル錫ジラウレート0.1部を反応触媒として
加えた。60℃に保ち、イソシアネート価が43.8
(固形分)以下になるまで反応させた。そして、メチル
エチルケトオキシムを183部(2.1モル)仕込み、
さらに60℃で、イソシアネート価が2.0(固形分)
以下になるまで反応させた。エチレングリコールモノブ
チルエーテル215部を仕込み、固形分80%のポリウ
レタンポリイソシアネートの硬化剤No.1を得た。
【0086】アニオン電着用 硬化剤No.2の製造例 温度計、サーモスタット、撹拌器、還流冷却器及び滴下
装置を備えた反応容器に溶剤としてメチルイソブチルケ
トン775部を仕込み、PLACCEL 205(ダイ
セル化学工業社製、ポリカプロラクトンジオール、平均
分子量528)3168部(6.0モル)、ネオペンチ
ルグリコール104部(1.0モル)を仕込み、60℃
まで加熱昇温した。均一になったところで、60℃でイ
ソホロンジイソシアネート(IPDI)1776部
(8.0モル)を60分かけて滴下した。滴下終了後、
ジブチル錫ジラウレート0.3部を反応触媒として加え
た。60℃に保ち、イソシアネート価が17.1(固形
分)以下になるまで反応させた。そして、メチルエチル
ケトオキシムを183部(2.1モル)仕込み、さらに
60℃で、イソシアネート価が2.0(固形分)以下に
なるまで反応させた。エチレングリコールモノブチルエ
ーテル522部を仕込み、固形分80%のポリウレタン
ポリイソシアネートの硬化剤No.2を得た。
【0087】アニオン電着用 硬化剤No.3の製造例 温度計、サーモスタット、撹拌器、還流冷却器及び滴下
装置を備えた反応容器に溶剤としてメチルイソブチルケ
トン148部を仕込み、ポリテトラメチレングリコール
( 平均分子量1000:PTMG−1000)600
部(0.6モル)を仕込み、60℃まで加熱昇温した。
均一になったところで、60℃でヘキサメチレンジイソ
シアネート(HMDI)269部(1.6モル)を60
分かけて滴下した。滴下終了後、ジブチル錫ジラウレー
ト0. 05部を反応触媒として加えた。60℃に保
ち、イソシアネート価が99.6(固形分)以下になる
まで反応させた。そして、メチルエチルケトオキシムを
183部(2.1モル)仕込み、さらに60℃で、イソ
シアネート価が2.0(固形分)以下になるまで反応さ
せた。エチレングリコールモノブチルエーテル104部
を仕込み、固形分80%のポリウレタンポリイソシアネ
ートの硬化剤No.3を得た。
【0088】アニオン電着用 硬化剤No.4の製造例 温度計、サーモスタット、撹拌器、還流冷却器及び滴下
装置を備えた反応容器に、ジフェニルメタン−4,4
−ジイソシアネート(MDI)675部(2.7モル)
を仕込み、50℃まで加熱昇温した。溶解したところ
で、あらかじめメチルイソブチルケトン347部、ポリ
プロピレングリコール(平均分子量1000)1500
部(1.5モル)、ネオペンチルグリコール20.8部
(0.2モル)を混合溶解したものを、50℃で60分
かけて滴下した。滴下終了後、50℃に保ち、イソシア
ネート価が39.4(固形分)以下になるまで反応させ
た。そして、メチルエチルケトオキシムを183部
(2.1モル)仕込み、さらに50℃で、イソシアネー
ト価が2.0(固形分)以下になるまで反応させた。エ
チレングリコールモノブチルエーテル237部を仕込
み、固形分80%のポリウレタンポリイソシアネートの
硬化剤No.4を得た。
【0089】アニオン電着用 硬化剤No.5の製造例 温度計、サーモスタット、攪拌機、還流冷却器、及び滴
下装置を備えた反応容器に溶剤としてメチルイソブチル
ケトン50.7部を仕込み、イソホロンジイソシアネー
ト(IPDI)222部を仕込み、60℃まで加熱昇温
した。60℃でメチルエチルケトオキシムを183部
(2.1モル)仕込み、イソシアネート価が2.0(固
形分)以下になるまで反応させた。エチレングリコール
モノブチルエーテル39.6部を仕込み、固形分80%
のイソホロンジイソシアネートオキシムブロック化合物
の硬化剤No.5を得た。上記、硬化剤No.1〜N
o.5の配合、及びモル比について表1に示す。
【0090】
【表1】
【0091】アニオン電着用の顔料ペースト(白色)の
製造例1 上記、製造例で得たアクリル樹脂 5部(固形分)、チ
タン白22.3部、ジオクチル錫オキサイド 1部、ト
リエチルアミン(1.0中和当量)、脱イオン水を加
え、これを混合してボールミルにて分散し、50%のア
ニオン電着用の顔料ペ−ストNo.1を得た。
【0092】アニオン電着用の顔料ペースト(ブルー)
の製造例2 上記、製造例で得たアクリル樹脂 5部(固形分)、銅
フタロシアニンブルー15.2部、カーボンブラック
0.1部、クレー系体質顔料5部、ジオクチル錫オキサ
イド 1部、トリエチルアミン(1.0中和当量)、脱
イオン水を加え、これを混合してボールミルにて分散
し、50%のアニオン電着用の顔料ペ−ストNo.2を
得た。
【0093】アニオン電着用の顔料ペースト(グレー)
の製造例3 上記、製造例で得たアクリル樹脂 5部(固形分)、チ
タン白17部、カーボンブラック0.3部、クレー系体
質顔料5部、ジオクチル錫オキサイド 1部、トリエチ
ルアミン(1.0中和当量)、脱イオン水を加え、これ
を混合してボールミルにて分散し、50%のアニオン電
着用の顔料ペ−ストNo.3を得た。
【0094】アニオン電着塗料用のエマルションの製造
上記にて作成したアクリル樹脂101.7部(固形分で
60部)、硬化剤 No.1 50部(固形分で40
部)、トリエチルアミン(0.7中和当量)、脱イオン
水を加え固形分32%のアニオン電着塗料用のエマルシ
ョンを得た。
【0095】アニオン電着塗料No.1の製造例 固形分32%のアニオン電着塗料用のエマルション 3
12.5部(固形分100部)に、50%アニオン電着
用顔料ペ−ストNo.1(白色) 60部(固形分30
部)を配合したのち、脱イオン水を加えて希釈し、固形
分20%のアニオン電着塗料No.1を得た。
【0096】アニオン電着塗料No.2〜No.6の製
造例 表2のような組み合わせで、アニオン電着塗料No.2
〜No.6を得た。
【0097】
【表2】 上塗り塗料用のアクリルエマルションの製造例 撹拌機、温度計、冷却管を装備した2リットルのガラス
製フラスコに、脱イオン水300部とドデシルベンゼン
スルホン酸ソーダ1部を仕込み、内部の空気を窒素で置
換した後撹拌しつつ内部温度を82℃までに上げ溶解さ
せた。次に別容器に脱イオン水320部、ドデシルベン
ゼンスルホン酸ソーダ50部、ペルオキソ2−硫酸アン
モニウム2部を添加し、よく撹拌して泡立て、以下の組
成でモノマー混合溶液を加えて撹拌し乳化物を作り、そ
れを4時間を要して反応容器中へ連続滴下した。 スチレン 275部 n−ブチルアクリレート 170部 2−ヒドロキシメタクリレート 50部 アクリル酸 5部 滴下終了後、82℃で2時間撹拌した後、40℃まで冷
却して、固形分濃度50重量%水性上塗り塗料用アクリ
ルエマルションを得た。
【0098】アクリル樹脂水溶液 反応容器にブチルセロソルブ60部およびイソブチルア
ルコール15部を加えて窒素気流中で115℃に加温
し、同温度でアクリル酸n−ブチル26部、メタクリル
酸メチル47部、スチレン10部、メタクリル酸2−ヒ
ドロキシエチル10部、アクリル酸6部およびアゾイソ
ブチロニトリル1部からなる混合物を3時間かけて加え
た。その後、同温度で30分熟成し、アゾビスイソブチ
ロニトリル1部とブチルセロソルブ115部との混合物
を1時間にわたって加え30分熟成してから、固形分5
5%ものをジメチルエタノールアミンで当量中和してか
ら、脱イオン水を加えて固形分50%のアクリル樹脂水
溶液を得た。
【0099】水性上塗り塗料No.1の製造例 固形分濃度50%アクリルエマルションを60部(固形
分30部)、架橋剤として「スタフィロイドWD−22
0」(武田薬品株式会社製、商品名、HMDI−MEK
オキシムブロック化物)30部、アクリル樹脂水溶液6
0部(固形分30部)、表3のような上塗り用顔料ペー
ストNo.1を283部(固形分85部)、及び脱イオ
ン水を加えてディスパーで十分に攪拌し、固形分30重
量%の水性上塗り塗料No.1を得た。
【0100】水性上塗り塗料No.2〜No.4の製造
水性上塗り塗料No.1の製造例と同様に、表3のよう
な配合内容で、水性上塗り塗料No.2〜No.4を得
た。
【0101】
【表3】
【0102】実施例及び比較例 実施例1 工程1:化成処理パルボンド#3020(日本パーカラ
イジング社製、商品名、りん酸亜鉛化成処理剤)にて処
理した冷延鋼板(70×150×0.8mm)、及び図
1のようなドアパーツの鍵穴を想定した試験板を被塗物
とし、導電剤を含有したカチオン電着塗料(A)を浴温
28℃、塗装電圧250Vで膜厚20μmになるように
塗装し、水洗により余分なカチオン電着塗料を除去した
あと、電気熱風乾燥機によって170℃−20分間焼き
付けカチオン電着塗膜を得た。 工程2:上記工程で得られたカチオン電着塗膜(1)を
有する被塗物に、塗色が白であるアニオン電着塗料No.1
を浴温28℃、塗装電圧250Vで膜厚30μmになる
ように塗装した。その後、水洗し余分なアニオン電着塗
料No.1を除去したあとエアブローを10分間施し水分を
除去した。 工程3:次に、未硬化のアニオン電着塗膜に上塗り塗料
No.2(低顔料濃度)を35μm塗装し、工程1〜工程
3で作成した複層塗膜を電気熱風乾燥機にて140℃−
20分間硬化乾燥し、性能試験用の塗装板を得た。
【0103】実施例2〜実施例4、比較例1〜4 実施例1と同様に、表4に示すような塗料組成物、工程
にて塗板を作成し試験に供した。
【0104】
【表4】
【0105】試験方法 (注1)60°グロス:JIS K−5400 7.6
(1990)の60°グロスに従い、塗膜の光沢の程度
を、入射角と受光角とがそれぞれ60°のときの反射率
を測定して、鏡面光沢度の基準面の光沢度を100とし
たときの百分率で表す (注2)耐チッピング性:Q−G−Rグラベロメーター
(Qパネル株式会社製)を用い7号砕石100gを0.
392MPa(4kgf/cm)のエア圧、20℃の
温度条件で試験板に砕石を吹き付け、塗膜に衝撃を与え
た後JIS Z−2371に規定された方法に準じて塩水噴
霧試験を48時間実施した。錆発生の状態を総合的に評
価し次の基準で表示する。 ○:良好 (70×150mmの試験板に錆発生
5個以下 ) △:やや劣る (70×150mmの試験板に錆発生
6〜9個 ) ×:劣る (70×150mmの試験板に錆発生
10個以上 ) (注3)タレ性:被塗物としてドアパーツの鍵穴部分ド
アパーツの鍵穴部分を想定し、図1のような直径10m
mのポンチ○穴が開けてある鋼板を用いた。各塗装工程
により作成した塗板を、上塗り塗料の垂直塗装にて図1
の一般部が表4の上塗り膜厚のとき、ポンチ○穴周辺の
塗膜のタレ状態を焼き付け塗膜にて観察した ○:問題なく良好。 △:鍵穴の周りに1mmくらいの塗膜のタレがみられ
る。 ×:鍵穴の周りに2mm以上の塗膜のタレがみられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】タレ性の塗装試験に用いた試験板。ドアパーツ
の鍵穴部分を想定し、直径10mmのポンチ○穴が開け
てある鋼板である。
【符号の説明】
1. 直径10mmの穴 2. 一般部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 201/02 C09D 201/02 C25D 13/06 C25D 13/06 C Z Fターム(参考) 4D075 BB89X CA04 CA33 DA06 DB02 DC12 4J038 CC021 CG031 CG071 CG141 CG161 CG171 CH031 CH041 CH071 CH121 CJ131 DG191 DG301 GA06 GA09 KA03 NA01 NA03 NA11 NA21 PA04 PA14 PA19 PB07 PC02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 架橋成分として、脂肪族又は脂環族のジ
    イソシアネート(a)とポリオール(b)の重付加物
    を、オキシムでブロックしてなる硬化剤(A)を用いる
    ことを特徴とする電着塗料組成物。
  2. 【請求項2】 硬化剤(A)が、ジイソシアネート
    (a) 1モルに対して、ポリオール(b)を0.25
    〜0.92モルの範囲、オキシムを0.16〜1.5モ
    ルの範囲で反応させてなることを特徴とする請求項1に
    記載の電着塗料組成物。
  3. 【請求項3】 カルボキシル基をアミンで中和してなる
    アニオン性樹脂を基体樹脂とし、架橋成分として硬化剤
    (A)を用いる請求項1又は2のいずれか1項に記載の
    電着塗料組成物。
  4. 【請求項4】 アニオン性樹脂が、水酸基含有単量体、
    カルボキシル基含有単量体、その他の重合性単量体を共
    重合してなるアクリル樹脂である請求項1乃至3のいず
    れか1項に記載の電着塗料組成物。
  5. 【請求項5】 硬化剤(A)が、以下の工程のアニオン
    電着塗料に用いられることを特徴とする塗膜形成方法。 工程1:自動車ボディなどの金属製被塗物に、その組成
    物中に導電剤を含有し硬化塗膜の塗膜固有抵抗が10
    12Ω・cm以下となるカチオン電着塗料を塗装し水洗
    後、得られた塗膜を加熱して硬化乾燥し塗膜を形成する
    工程、 工程2:カチオン電着塗膜を有する被塗物に、塗膜の塗
    色が有彩色、又は白であるアニオン電着塗料を塗装し水
    洗後、プレヒート又は焼き付け硬化する工程、 工程3:さらに上塗り塗料を塗装し、得られた複層塗膜
    を同時に加熱して硬化乾燥させる工程。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006045484A (ja) * 2004-06-30 2006-02-16 Auto Kagaku Kogyo Kk 2液反応型ポリウレタン系電気絶縁塗料及びこれを用いたポリウレタン系絶縁電線
JP2010065169A (ja) * 2008-09-11 2010-03-25 Shimizu:Kk 熱硬化型アニオン電着塗料組成物および水性電着塗料組成物

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