JP3112749B2 - 塗膜形成方法 - Google Patents

塗膜形成方法

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JP3112749B2
JP3112749B2 JP04237662A JP23766292A JP3112749B2 JP 3112749 B2 JP3112749 B2 JP 3112749B2 JP 04237662 A JP04237662 A JP 04237662A JP 23766292 A JP23766292 A JP 23766292A JP 3112749 B2 JP3112749 B2 JP 3112749B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に平滑性、エッジ防
錆性などに優れた塗膜を形成しうる方法に関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】従来よりカチオン電着塗装
は、防食性、つきまわり性、膜厚の均一性などに優れて
おり、自動車ボディなどの下塗り塗装に広く採用されて
いる。しかし、被塗物のエッジ部の塗装膜厚が厚くなら
ずエッジカバー性が劣るという欠点がある。かかるエッ
ジ部の防錆性が向上するために、従来例えば、防錆鋼板
を用いたり、エッジ部に防食塗料をローラーやハケなど
で塗布することが行なわれているが、コスト及び工程数
が莫大である。また、エッジ部の防錆性改善のために、
電着塗料に顔料を多量配合したり、ゲル化微粒子を配合
する等の種々の試みもなされているが、平滑性とエッジ
部の塗膜形成性とは両立し難く、実際には平滑性などの
仕上り性を多少犠牲にせざるを得ない状況である。
【0003】このような欠点を改善するために、本出願
人はカチオン電着塗膜の上に水性塗料をスプレー塗装な
どで塗布することを提案した。しかしながら該水性塗料
として実質的にアニオン系樹脂塗料が使用されており、
このものでは該塗膜の界面でアニオンとカチオンによる
凝集が起こるために、水性塗料が電着塗膜中に侵入し難
くなって平滑性、防食性などに優れた塗膜が今だに得ら
れないのが実情である。
【0004】一方、カチオン電着塗装を下塗り塗装する
自動車ボディ等の塗装系は、一般にカチオン系電着下塗
り塗装→中塗り塗装→上塗り塗装の3コート塗装仕上げ
が行なわれていたが、最近に至って塗装コストの低下を
はかるため、塗装工程数の削減が種々検討され、カチオ
ン系電着下塗り塗装→上塗り塗装の2コート塗装仕上げ
で従来の3コート塗装仕上げと同等の塗膜性能(特に耐
候性)及び仕上り性(特に平滑性)を付与することので
きる塗装システムの開発が強く要望されている。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らはエ
ッジ部の防錆性、塗面平滑性などに優れた塗膜の開発を
目的に鋭意研究を重ねた結果、特定のカチオン電着塗料
を塗装し、ついで未硬化のままの電着塗膜上にカチオン
系水性塗料を電着塗装以外の方法で塗布することによ
り、上記した問題点を全て解消した塗膜を形成すること
を見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち本発明は、加水分解性アルコキシ
シラン基を含有するエポキシ樹脂アミン付加物を水分散
化し、且つ粒子内架橋せしめてなるカチオン電着性ゲル
化微粒子を含有するカチオン電着塗料(A)で被塗物を
電着塗装し、次いで水洗した後、未硬化のままでカチオ
ン系水性塗料(B)を塗布して、続いて焼付けることを
特徴とする塗膜形成方法を提供するものである。
【0007】以下、本発明において使用する塗料及びそ
れによる塗膜形成方法について説明する。
【0008】まず、本発明の方法で用いるカチオン電着
塗料(A)は、加水分解性アルコキシシシラン基を含有
するエポキシ樹脂アミン付加物を水分散化し、且つ粒子
内架橋せしめてなるカチオン電着性ゲル化微粒子を含有
するものである。
【0009】ここで、「加水分解性アルコキシシラン基
を含有するエポキシ樹脂アミン付加物」は、エポキシ樹
脂アミン付加物へ加水分解性アルコキシシラン基を導入
したものであって、カチオン性基、特に酸で中和された
アミノ基を水分散基として水中において安定に分散し、
かつ該アルコキシシラン基の加水分解によって生成した
シラノール基がシラノール基同志、およびヒドロキシル
基がある場合にはそのヒドロキシル基とも縮合して粒子
内架橋が行われ、ゲル化することが可能な付加物を指称
したものである。
【0010】該ゲル化微粒子の構成成分であるエポキシ
樹脂アミン付加物は、カチオン電着塗料において通常使
用されているポリアミン樹脂、例えば、(i)ポリエポ
キシド化合物と1級モノ−及びポリアミン、2級モノ−
及びポリアミン又は1、2級混合ポリアミンとの付加物
(例えば米国特許第3,984,299号明細書参
照);(ii)ポリエポキシド化合物とケチミン化された
1級アミノ基を有する2級モノ−及びポリアミンとの付
加物(例えば米国特許第4,017,438号明細書参
照);(iii)ポリエポキシド化合物とケチミン化された
1級アミノ基を有するヒドロキシ化合物とのエーテル化
により得られる反応物(例えば特開昭59−43013
号公報参照)などを包含しうる。
【0011】上記ポリアミン樹脂の製造に使用されるポ
リエポキシド化合物は、エポキシ基
【0012】
【化1】
【0013】を1分子中に2個以上有する化合物であ
り、一般に少なくとも200、好ましくは400〜4,
000、更に好ましくは800〜2,000の範囲内の
数平均分子量を有するものが適しており、特にポリフェ
ノール化合物とエピクロルヒドリンとの反応によって得
られるものが好ましい。該ポリエポキシド化合物の形成
のために用いうるポリフェノール化合物としては、例え
ばビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,2−プロパ
ン、4,4´−ジヒドロキシベンゾフェノン、ビス(4
−ヒドロキシフェニル)−1,1−エタン、ビス−(4
−ヒドロキシフェニル)−1,1−イソブタン、ビス
(4−ヒドロキシ−tert−ブチル−フェニル)−2,2
−プロパン、ビス(2−ヒドロキシナフチル)メタン、
1,5−ジヒドロキシナフタレン、ビス(2,4−ジヒ
ドロキシフェニル)メタン、テトラ(4−ヒドロキシフ
ェニル)−1,1,2,2−エタン、4,4´−ジヒド
ロキシジフェニルスルホン、フェノールノボラック、ク
レゾールノボラック等が挙げられる。
【0014】該ポリエポキシド化合物はポリオール、ポ
リエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリ
アシドアミン、ポリカルボン酸、ポリイソシアネート化
合物などと一部反応させたものであってもよく、更にま
た、ε−カプロラクトン、アクリルモノマーなどをグラ
フト重合させたものであってもよい。
【0015】加水分解性アルコキシシラン基の前述した
如きエポキシ樹脂アミン付加物への導入方法は、特に制
限されるものではなく、それ自体既知の方法から導入す
べき加水分解性アルコキシシラン基の種類等に応じて任
意に選ぶことができるが、水可溶性塩類など電着塗装に
悪影響を及ぼす副生成物を生じない方法を採用すること
が好ましく、例えば次のような方法を例示することがで
きる。
【0016】(1)アルコキシシラン基含有アミン化合
物を基体樹脂中のエポキシ基に付加する方法:ここで使
用しうるアミン化合物としては次式のものが例示され
る。
【0017】
【化2】
【0018】(2)アルコキシシラン基含有メルカプタ
ンを基体樹脂中のエポキシ基に付加する方法:ここで使
用しうるメルカプタンとしては次式のものが例示され
る。
【0019】
【化3】
【0020】(3)アルコキシシラン基含有エポキシ化
合物を基体樹脂中のアミノ基に付加する方法:ここで使
用しうるエポキシ化合物としては次式のものが例示され
る。
【0021】
【化4】
【0022】(4)アルコキシシラン基含有イソシアネ
ート化合物を基体樹脂中の水酸基、アミノ基に付加する
方法:ここで使用しうるイソシアネート化合物としては
次式のものが例示される。
【0023】
【化5】
【0024】上記に述べた各式において、Rとしては次
のものを例示しうる:
【0025】(i)−CH3 、−C25 、−C3
7 、−C49 、−C613、−C817などのアルコ
ール残基:
【0026】(ii)−C24 OCH3 、−C24
25 、−C24 OC37 、−C24 OC4
9 、−C36 OCH3 、−C36 OC25 、−C
48 OCH3 、−C24 OC24 OCH3 、−C
24 OC24 OC25、−C24 OC24
49 などのエーテルアルコール残基:
【0027】(iii)
【化6】
【0028】(iv)
【化7】
【0029】などのシクロアルキル又はアラルキルアル
コール残基;
【0030】(v)
【化8】
【0031】などのオキシムアルコール残基;
【0032】(vi)その他
【化9】
【0033】など。
【0034】前記式中のRは炭素数の小さなもの程加水
分解されやすいが、安定性に劣るので、炭素数2〜7程
度がバランス上有利である。また、炭素数2以下のもの
と7以上のものとを組み合わせてバランスさせてもよ
い。
【0035】上記の加水分解性アルコキシシラン基を含
有するエポキシ樹脂アミン付加物の水分散化は、それ自
体既知の方法に従って行なうことができる。例えば、上
記の加水分解性アルコキシシラン基を含有するエポキシ
樹脂アミン付加物を、存在するアミノ基に対して約0.
1〜1当量の酸、例えばギ酸、酢酸、乳酸、ヒドロキシ
酢酸などの水溶性カルボン酸などで中和し、その後、固
形分濃度が約40重量%以下になるようにして水中に分
散することによって行なうことができる。
【0036】かくして得られる加水分解性アルコキシシ
ラン基を含有するエポキシ樹脂アミン付加物の分散粒子
は次いで粒子内架橋させることができる。粒子内架橋
は、該分散物を単に長期間貯蔵することによってもある
程度進行する可能性があるが、有利には、該水分散化物
を約50℃以上の温度に加熱することにより粒子内架橋
を促進するのが望ましい。あるいはまた、上記加水分解
性アルコキシシラン基を含有するエポキシ樹脂アミン付
加物の水分散化に際して、該樹脂溶液中または水媒体中
にオクチル酸錫、オクチル酸亜鉛、オクチル酸ジルコニ
ウム、ジブチル錫ジラウレートなどのシラノール基縮合
触媒を加えて、該触媒の存在下で水分散化を行なうこと
によって、水分散化と同時的に粒子内架橋を行なうこと
もできる。
【0037】このようにして製造されるゲル化微粒子水
分散液は、通常約10〜40重量%、好ましくは15〜
30重量%の樹脂固形分含量を有することができる。ま
た、分散粒子の粒径は、一般に0.5μm 以下、好まし
くは0.01〜0.3μm 、より好ましくは0.05〜
0.2μm の範囲内にあることができる。粒径の調整は
加水分解性アルコキシシラン基を含有するエポキシ樹脂
アミン付加物中のカチオン性基の量を調節することによ
って行なうことができ、それによって容易に所望の範囲
内の粒径を得ることができる。
【0038】本発明においてカチオン電着塗料(A)
は、上記ゲル化微粒子以外に、さらに樹脂成分として、
カチオン電着塗料において通常使用されている樹脂を含
有することができる。かかる樹脂成分としては、カチオ
ン樹脂及びブロックポリイソシアネート化合物からなる
ブロックイソシアネート硬化形のもの;水酸基及びカチ
オン性基を含有する樹脂と、脂環式骨格及び/又は有橋
脂環式骨格にエポキシ基が結合してなるエポキシ基含有
官能基を1分子当り平均2個以上有するエポキシ樹脂と
からなるエポキシ水酸基硬化形のものなどが好適に使用
できる。
【0039】上記ブロックイソシアネート硬化形の樹脂
成分について以下に述べる。
【0040】該カチオン樹脂は、従来から公知のエポキ
シ樹脂系、アクリル樹脂系、ポリブタジエン系、アルキ
ド樹脂系などいずれの樹脂も使用できるが、防食性の面
からアミン付加エポキシ樹脂が好適である。
【0041】該アミン付加エポキシ樹脂としては、従来
から公知の、例えば前記ゲル化微粒子の構成成分である
エポキシ樹脂アミン付加物の説明のところで列記した如
きものを挙げることができる。
【0042】また、耐候性が要求される場合には、耐候
性の優れたアミノ基含有アクリル系樹脂又は非イオン性
のアクリル系樹脂を上記アミン付加エポキシ樹脂と併用
するのが好都合である。
【0043】上記カチオン樹脂と組合せて用いられるブ
ロックポリイソシアネート化合物は、各々理論量のポリ
イソシアネート化合物とイソシアネートブロック剤(例
えば、アルコール系化合物、オキシム系化合物、フェノ
ール系化合物など)との付加反応生成物である。このポ
リイソシアネート化合物としては、例えば、トリレンジ
イソシアネート、キシリレンジイソシアネート、フェニ
レンジイソシアネート、ビス(イソシアナトメチル)シ
クロヘキサン、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキ
サメチレンジイソシアネート、メチレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネートなどの芳香族、脂環式
族、脂肪族のポリイソシアネート化合物およびこれらポ
リイソシアネート化合物の過剰量にエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、トリメチロールプロパン、
ヘキサントリオール、ヒマシ油などの低分子活性水素含
有化合物を反応させて得られる末端イソシアネート基含
有化合物が挙げられる。
【0044】上記ポリイソシアネート化合物の中でも芳
香族ポリイソシアネート化合物を用いると防錆性が優れ
た塗膜が得られ、また脂肪族又は脂環族ポリイソシアネ
ート化合物を用いると耐候性が優れた塗膜が得られると
いった利点がある。
【0045】また上記ブロックポリイソシアネート化合
物は、通常カチオン樹脂と混合して使用することができ
るが、遊離イソシアネート基を一部含有する部分ブロッ
クポリイソシアネート化合物と、カチオン樹脂とを一部
反応させてカチオン樹脂中にブロック化されたイソシア
ネート基を導入させておくこともできる。
【0046】次に、前記エポキシ水酸基硬化形の樹脂成
分については、特開平2−255874号公報に記載の
樹脂成分が好適に使用できる。
【0047】該公報に記載のものは、基体樹脂となる水
酸基およびカチオン性基を含有する樹脂(I)と、硬化
用樹脂となる脂環式骨格及び/または有橋脂環式骨格に
エポキシ基が結合してなるエポキシ基含有官能基を1分
子あたり平均2個以上有するエポキシ樹脂(II)とを主
な樹脂成分とするものである。
【0048】該水酸基及びカチオン性基を含有する樹脂
(I)には、(II)成分のエポキシ基と反応しうる水酸
基を含有し且つ安定な水性分散物を形成するのに十分な
数のカチオン性基を有する任意の樹脂が包含される。し
かして、該樹脂(I)としては例えば次のものが挙げら
れる。
【0049】(i)ポリエポキシ樹脂とカチオン化剤と
を反応せしめて得られる反応生成物; (ii)ポリカルボン酸とポリアミンとの重縮合物(米国
特許第2,450,940号明細書参照)を酸でプロト
ン化したもの; (iii)ポリイソシアネート及びポリオールとモノ又はポ
リアミンとの重付加物を酸でプロトン化したもの; (iv)水酸基ならびにアミノ基含有アクリル系又はビニ
ル系モノマーの共重合体を酸でプロトン化したもの(特
公昭45−12395号公報、特公昭45−12396
号公報参照); (v)ポリカルボン酸樹脂とアルキレンイミンとの付加
物を酸でプロトン化したもの(米国特許第3,403,
088号明細書参照);等。
【0050】また、前記該エポキシ樹脂(II)は、上記
基体樹脂(I)と主として前記のごとくエーテル化反応
などによって架橋硬化塗膜を形成するための硬化剤であ
って、特定の「エポキシ基含有官能基」を1分子あたり
平均2個以上、好ましくは3固以上有するものである。
【0051】すなわち、硬化用樹脂(II)における該エ
ポキシ基含有官能基は、脂環式骨格及び/または有橋脂
環式骨格とエポキシ基とからなり、脂環式骨格は、4〜
10員、好ましくは5〜6員の飽和炭素環式環または該
環が2個以上縮合した縮合環を含有し、また、有橋脂環
式骨格は、上記環式または多環式環を構成する炭素原子
2個の間に直鎖状もしくは分岐鎖状のC1-6(好ましくは
1-4)アルキレン基[例えば−CH2 −、−CH2 CH
2 −、−CH(CH3)−、−CH2(CH3)CH2 −、−
C(CH3)2 −、−CH(C25)CH2 −など]の橋
(エンドメチレン、エンドエチレンなど)が結合した環
を含有するものである。
【0052】一方、エポキシ基は、該エポキシ基中の炭
素原子の1つが上記脂環式骨格または有橋脂環式骨格中
の環炭素原子に直接結合しているか、或は該エポキシ基
の2個の炭素原子と上記脂環式骨格または有橋脂環式骨
格中の環を構成する隣接する2個の炭素原子と炭素原子
とが共通しているものである。
【0053】このようなエポキシ基含有官能基を1分子
中に2個以上有するエポキシ樹脂[硬化用樹脂(II)]
は、例えば特公昭56−8016号公報、特開昭57−
47365号公報、特開昭60−166675号公報、
特開昭63−221121号公報、特開昭63−234
028号公報などの文献に記載されており、それ自体既
知のものを使用することができる。かかる一例の市販品
として、例えばEHPE−3150、EHPE−310
0、EHPE−1150(以上、ダイセル化学工業社
製、商品名)などが挙げられる。
【0054】カチオン電着塗料(A)において、前記ゲ
ル化微粒子の配合量は、特に制限されることなく適宜選
択できるが、通常全樹脂固形分(ゲル化微粒子と他の樹
脂成分との合計)に対し、5〜45重量%、好ましくは
10〜30重量%の範囲内にすることが好適である。該
ゲル化微粒子の配合量が5重量%未満であると電着塗膜
のエッジカバー性が不十分となりやすく、一方45重量
%を越えると、塗膜の平滑性に悪影響を及ぼす傾向がみ
られる。
【0055】上記カチオン電着塗料(A)には、さらに
必要に応じて通常の塗料添加物、例えば、着色顔料、例
えばチタン白、カーボンブラック、ベンガラ、黄鉛な
ど;体質顔料、例えばタルク、炭酸カルシウム、マイ
カ、クレー、シリカなど;防錆顔料、例えばストロンチ
ュウムクロメート、ジンククロメートなどのクロム顔
料、塩基性ケイ酸鉛、クロム酸鉛などの鉛顔料等を含ま
せることもできる。
【0056】本発明において、被塗物に上記カチオン電
着塗料(A)を電着塗装する方法は、それ自体既知の方
法に従い、一般には、固形分濃度が約5〜40重量%と
なるように脱イオン水などで希釈し、さらにpHを5.5
〜8.0の範囲内に調整した本発明で用いるカチオン電
着塗料からなる電着浴を通常、浴温15〜35℃に調整
し、負荷電圧100〜400Vの条件で被塗物を陰極と
して行なうことができる。
【0057】該電着塗装による膜厚は、通常、約10〜
70μm 、好ましくは約15〜50μm(乾燥膜厚)の範
囲内が適当である。
【0058】本発明において、電着塗装後、水洗が行な
われる。水洗は、通常、脱イオン水、上水塗料の限外ろ
過液または逆浸透ろ過液を用いて行なわれる。水洗され
た未硬化電着塗膜は後述のカチオン系水性塗料(B)で
処理される前に、必要に応じて、例えば約80〜100
℃で約10〜30分間加熱したり、又はホットエアーで
水分を強制的に除去する程度の加熱を行なっても良い。
該加熱は半硬化状態まで行なってもかまわない。
【0059】該水洗を行なわずに析出塗膜上に浴塗料が
付着した状態で塗料(B)を塗布して焼付けると、析出
塗膜近傍に存在する低中和で高濃度の浴塗料が硬化塗膜
にワキ、ムラを生じる原因となるので好ましくない。
【0060】本発明においては、上記の如く水洗して得
られた前記未硬化電着塗膜面にカチオン系水性塗料
(B)を塗布して、続いて焼付けて該両塗膜を同時に硬
化せしめることを特徴とする。
【0061】本発明で用いるカチオン系電着塗料(B)
は、樹脂成分として、例えば前記カチオン電着塗料
(A)の説明のところで列記した如きもの、即ちカチオ
ン樹脂及びブロックポリイソシアネート化合物を主成分
として含有するもの;又は水酸基及びカチオン性基を含
有する樹脂と脂環式骨格及び/又は有橋脂環式骨格にエ
ポキシ基が結合してなるエポキシ基含有官能基を1分子
当り平均2個以上有するエポキシ樹脂とを主成分として
含有するものなどが使用できる。
【0062】本発明において、特に耐候性に優れた塗膜
が望まれる場合には、特に上記カチオン樹脂として非イ
オン性のアクリル樹脂をエポキシ系のカチオン樹脂と併
用したり、アミノ基含有アクリル系樹脂を用いたりする
のが良い。
【0063】また該カチオン系水性塗料(B)は、前記
カチオン電着塗料(A)のところで列記した如き顔料
類、ゲル化微粒子などを必要に応じて含有してもよい。
よって前記カチオン電着塗料(A)をそのまま該カチオ
ン系水性塗料(B)として使用することもできる。
【0064】該カチオン系水性塗料(B)は、特に限定
されるものではないが、固形分濃度約5〜50重量%、
好ましくは10〜30重量%の範囲、pH約5.5〜9.
0好ましくは5.7〜7.0の範囲に調整した水性液が
使用できる。該カチオン系水性塗料(B)を前記電着塗
膜上に塗布する方法は、電着塗装以外の方法、通常、流
し塗り、浸漬、スプレーなどの手段によって行なわれ
る。また膜厚は、通常、約1〜40μm 、好ましくは約
2〜30μm(乾燥膜厚)の範囲内が適当である。
【0065】上記の如くして得られたカチオン電着塗料
(A)及びカチオン系水性塗料(B)による両塗膜は、
約100〜約180℃で約15〜40分間焼付けて硬化
される。全体の塗装塗膜厚は、前記した電着塗装膜厚と
その上の塗装塗膜厚の合計膜厚であることができるが、
経済性等の面から10〜70μm の範囲が好ましい。
【0066】かくして形成される塗装塗膜には必要に応
じて更に上塗り塗料を適宜塗り重ねて仕上げることがで
きる。
【0067】
【作用及び発明の効果】本発明方法によって形成される
塗膜は第1段として被塗物をカチオン電着塗料(A)の
浴中で電着塗装し、析出した塗膜を水洗することにより
多孔質塗膜が形成され、第2段としてこの塗膜の上にカ
チオン系水性塗料(B)を塗布することにより、このも
のが第1段目の多孔質析出塗膜へ容易に含浸し孔部が存
在しない均一な塗膜を得ることができると推定される。
該多孔質析出塗膜はそれ自体加熱時の溶融流動性が低い
ためエッジ部に厚く塗膜が被覆され防錆性に優れた塗膜
が得られ、また、一般部においては該多孔質析出塗膜上
に塗布したカチオン系水性塗料(B)自体の加熱時の溶
融流動によって平滑性に優れた塗膜が得られる。さらに
塗料(B)の樹脂成分を適宜選択することによって耐候
性に優れた塗膜が形成でき、塗装工程の削減に寄与する
ことが可能である。
【0068】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるも
のではない。実施例および比較例において、「部」およ
び「%」はそれぞれ「重量部」および「重量%」を示
す。
【0069】加水分解性アルコキシシラン基を含有する
エポキシ樹脂アミン付加物の製造例 製造例1 加水分解性アルコキシシラン基を含有するエポキシ樹脂
アミン付加物を次の配合で製造した。
【0070】 原料 重量部 エポン828EL1) 1,045 ビスフェノールA 171 ジエタノールアミン 52.2 KBE−9032) 221 ジエタノールアミン 157.5 エチレングリコールモノブチルエーテル 706 注1)エポキシ当量約190を持つビスフェノールAの
ジグリシジルエーテル(油化シェル(株)製) 注2)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン(信越化
学(株)製) 温度計、撹拌機、還流冷却器及び窒素ガス吹き込み口を
取り付けた反応容器に、窒素ガス吹き込み下でエポン8
28EL、ビスフェノールA及びジエタノールアミンを
仕込んで120℃に加熱し、エポキシ当量3)が理論値
(317)に達するまで反応させた。その後80℃まで
冷却し、KBE−903とジエタノールアミンを加え、
3級アミン値4)が理論値(102)に達するまで反応さ
せた。その後エチレングリコールモノブチルエーテルで
希釈し、数平均分子量約1,650の加水分解性アルコ
キシシラン基を含有するエポキシ樹脂アミン付加物の固
形分70%のエチレングリコールモノブチルエーテル溶
液を得た。
【0071】注3)JIS−K−7236に準拠。但
し、アミノ基もエポキシ基として合算する。
【0072】注4)無水酢酸でアセチル化した後、クリ
スタルバイオレットを指示薬として過塩素酸で滴定。
【0073】製造例2 加水分解性アルコキシシラン基を含有するエポキシ樹脂
アミン付加物を次の配合で製造した。
【0074】 原料 重量部 エポン828EL 950 ビスフェノールA 342 ジエタノールアミン 52.5 X−12−6365) 289.5 エチレングリコールモノブチルエーテル 700 注5)N−メチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン(信越化学(株)製) 製造例1と同様な反応装置に窒素ガス吹き込み下でエポ
ン828EL、ビスフェノールA及びジエタノールアミ
ンを仕込んで120℃に加熱し、エポキシ当量が理論値
(672)に達するまで反応させた。その後80℃まで
冷却し、X−12−636を加え、3級アミン価が理論
値(69)に達するまで反応させた。その後エチレング
リコールモノブチルエーテルで希釈し、数平均分子量約
1,600の加水分解性アルコキシシラン基を含有する
エポキシ樹脂アミン付加物の固形分70%の溶液を得
た。
【0075】製造例3 加水分解性アルコキシシラン基を含有するエポキシ樹脂
アミン付加物を次の配合で製造した。
【0076】 原料 重量部 エポン828EL 950 ビスフェノールA 342 アミンA6) 96.5 アミンA(後添加) 193 アミンB7) 159 脱イオン水 36 KBE−4028) 496 エチレングリコールモノブチルエーテル 486 注6)有効成分74%のモノエタノールアミンとメチル
イソブチルケトンとのケチミンのメチルイソブチルケト
ン溶液。
【0077】注7)有効成分84%のジエチレントリア
ミンのメチルイソブチルケトンジケチミンのメチルイソ
ブチルケトン溶液。
【0078】注8)γ−グリシドキシプロピルメチルジ
エトキシシラン(信越化学(株)製) 製造例1と同様な反応装置に窒素ガス吹き込み下でエポ
ン828EL、ビスフェノールA及びアミンAを仕込ん
で160℃に加熱し、エポキシ当量が理論値(694)
に達するまで反応させた。その後、100℃まで冷却
し、アミンA(後添加)及びアミンBを加え、3級アミ
ン価が理論値(97)に達するまで反応させた。その
後、100℃で脱イオン水を加えて脱ケチミン化反応を
行ない、続いて、同じく100℃にてKBE−402を
加えてエポキシ基がなくなるまで反応させた。その後エ
チレングリコールモノブチルエーテルで希釈し、数平均
分子量1,900の加水分解性アルコキシシラン基を含
有するエポキシ樹脂アミン付加物の固形分70%の溶液
を得た。
【0079】ゲル化微粒子の製造例 製造例4 21フラスコに、製造例1で得た加水分解性アルコキシ
シラン基を含有するエポキシ樹脂アミン付加物100部
および10%酢酸11部を加えて30℃で5分間撹拌し
た後、脱イオン水239部を強く撹拌しながら約30分
間かけて滴下し、50℃に昇温して約3時間撹拌を行な
った。
【0080】かくして、固形分20%の乳白色の粒子内
架橋したゲル化微粒子分散液が得られ、この微粒子のエ
チレングリコールモノブチルエーテル中での平均粒子径
は0.15μm であった。
【0081】製造例5 21フラスコに、製造例2で得た加水分解性アルコキシ
シラン基を含有するエポキシ樹脂アミン付加物100部
および10%酢酸7.5部を加えて30℃で5分間撹拌
した後、脱イオン水242.5部を強く撹拌しながら約
30分かけて滴下し、50℃に昇温して約3時間撹拌を
行なった。
【0082】かくして、固形分20%、エチレングリコ
ールモノブチルエーテル中での平均粒子径0.15μm
の乳白色の粒子内架橋したゲル化微粒子分散液が得られ
た。
【0083】製造例6 21フラスコに、製造例3で得た加水分解性アルコキシ
シラン基を含有するエポキシ樹脂アミン付加物100部
および10%酢酸11部を加えて30℃で5分間撹拌し
た後、脱イオン水239部を強く撹拌しながら約30分
かけて滴下し、50℃に昇温して約3時間撹拌を行なっ
た。
【0084】かくして、固形分20%、エチレングリコ
ールモノブチルエーテル中での平均粒子径0.15μm
の乳白色の粒子内架橋したゲル化微粒子分散液が得られ
た。
【0085】カチオン電着塗料(A)の作成例 作成例1 ポリアミド変性エポキシ樹脂および完全ブロックしたジ
イソシアネートからなる固形分35%のカチオン電着用
クリヤーエマルジョン(関西ペイント社製商品名、エレ
クロン9450)572部に製造例4で得た固形分20
%のゲル化微粒子分散液100部および固形分43%の
下記の顔料ペースト(P−1)139.4部を撹拌しな
がら加え、脱イオン水588.5部で希釈してカチオン
電着塗料(A−1)を得た。
【0086】
【表1】
【0087】作成例2 作成例1において、ゲル化微粒子分散液として製造例5
で得た分散液を使用する以外は、作成例1と同様にして
カチオン電着塗料(A−2)を得た。
【0088】作成例3 ポリエステル変性エポキシ樹脂、完全ブロックしたジイ
ソシアネートおよび非イオン系アクリル樹脂からなる固
形分32%のカチオン電着用クリヤエマルジョン(関西
ペイント社製商品名、エレクロン9600)626部に
製造例4で得た固形分20%のゲル化微粒子分散液10
0部および固形分43%の顔料ペースト(P−1)13
9.4部を撹拌しながら加え、脱イオン水534.6部
で希釈し、カチオン電着塗料(A−3)を得た。
【0089】作成例4 エポキシ当量950のビスフェノールAタイプエポキシ
樹脂[商品名「エピコート1004」、シェル化学
(株)製]1,900gをブチルセロソルブ993gに
溶解し、ジエタノールアミン210gを80〜100℃
で滴下後100℃で2時間保持して固形分68%、第1
級水酸基当量528、アミン価53をもつ水酸基含有カ
チオン性樹脂溶液を得た。またEHPE3150[エポ
キシ当量175〜195、ダイセル化学工業(株)製]
32.6gとプロピレングリコールモノメチルエーテル
8.2g を100℃で加熱溶解し、固形分80%、エポ
キシ当量190のエポキシ樹脂溶液40.8gを得た。
該樹脂の数平均分子量は約1,500であった。さらに
上記水酸基含有カチオン性樹脂溶液7g、オクチル酸鉛
3g、酸化チタン19g、精製クレー5g、カーボンブ
ラック1g、酢酸0.25g 、脱イオン水37.7gを
ペプルミルで分散を行なって固形分43%の顔料ペース
ト(P−2)を得た。
【0090】上記水酸基含有カチオン性樹脂溶液103
部、エポキシ樹脂溶液37部及び酢酸との中和混合物に
脱イオン水358部を配合して固形分20%に調整した
後、さらに製造例4で得た固形分20%のゲル化微粒子
分散液50部および上記固形分43%の顔料ペースト
(P−2)73部および脱イオン水を配合して固形分2
0%のカチオン電着塗料(A−4)を得た。
【0091】作成例5 作成例4において、ゲル化微粒子分散液として製造例6
で得た分散液を使用する以外は、作成例4と同様にして
カチオン電着塗料(A−5)を得た。
【0092】作成例6 作成例1において、ゲル化微粒子分散液を配合しない以
外は同様の方法でカチオン電着塗料(A−6)を得た。
【0093】作成例7 作成例3において、ゲル化微粒子分散液を配合しない以
外は同様の方法でカチオン電着塗料(A−7)を得た。
【0094】作成例8 作成例4において、ゲル化微粒子分散液を配合しない以
外は同様の方法でカチオン電着塗料(A−8)を得た。
【0095】実施例及び比較例 上記で得られたカチオン電着塗料(A−1)〜(A−
8)を表2の条件で電着塗装し、水洗し、エアーブロー
して、その後該未硬化電着塗膜上にカチオン系水性塗料
(B)として上記塗料(A−1)〜(A−8)及び塗料
(B−1)(*1)を表3に示す組合せで使用して表2
の条件でスプレー塗装し、電熱乾燥器にて170℃で3
0分間焼付けて実施例及び比較例による硬化塗膜を得
た。得られた塗膜の性能試験結果を表3に示す。尚、比
較例1、3〜6は電着塗装後、水洗し、170℃で30
分間焼付けた。また比較例2は水洗工程を省略した。
【0096】(*1)塗料(B−1)は下記のとおり作
成した。 n−ブチルアルコール27部及びイソプロピルアルコー
ル27部を反応容器に入れ、加熱して90℃にした。次
にスチレン25部、2−エチルヘキシルメタクリレート
35部、ヒドロキシエチルメタクリレート25部、N,
N−ジメチルアミノエチルアクリレート15部、アゾビ
スイソブチロニトリル3.5部の混合物を、この溶液に
約2時間かけて滴下した。反応は窒素注入下で行なっ
た。反応温度を90℃に保ち、更に4時間反応を行なっ
て、固形分65%アミノ基含有アクリル系樹脂溶液を得
た。次にこのものにチタン白20部を配合し分散を行な
ったのち酢酸2.0部、ε−カプロラクタムでジブロッ
ク化したイソホロンジイソシアネート化合物20部、ジ
ブチルチンオキサイド2部を添加しよく撹拌を行ない続
いて脱イオン水を徐々に滴下して固形分20%の塗料
(B−1)を得た。
【0097】
【表2】
【0098】
【表3】
【0099】[性能試験方法] (*2)塗面平滑性:塗面の仕上り性を目視で評価す
る。 [◎:良好、○:ほぼ良好、○△:若干劣る、△:不
良、×:著しく劣る]
【0100】(*3)鮮映性:実施例及び比較例の塗板
に、さらにアミノアルキド樹脂系塗料を35μm 塗装
し、140℃、15分間焼付けた。この試験板を用い
て、鮮映性測定器「JCRI−GGD−166型Gd
計」(発売元日本色彩研究所)で測定した。角度を55
°に固定して測定。
【0101】(*4)45°エッジ部防錆性:SPC軟
鋼板を45°の角度に加工し、表面処理パールボンド#
3030処理を施し、所定の電着塗装を行ない試験に用
いる。防錆試験はJIS−Z−2371塩水噴霧試験に
よる。最長720時間試験をつづけた。試験中240時
間、480時間目に中間チェックして点錆発生の有無を
調べた。[◎:サビ発生全くなし、○:サビごくわずか
に発生、○△:サビ少し発生、△:サビかなり発生、
×:サビ著しく発生]
【0102】(*5)一般部防錆性:JIS−Z−23
71塩水噴霧試験による。切りきずをつけない一般部の
塗膜の点錆、フクレを720時間目および1,500時
間目に調べた。[◎:全く異常なし、○:サビ、フクレ
がごくわずかに発生、○△:サビ、フクレが少し発生、
△:サビ、フクレがかなり発生、×:サビ、フクレが著
しく発生]
【0103】(*6)耐水性:40℃上水に浸漬した。
塗膜をクロスカット後、セロファンテープで剥離を行な
い、付着劣化を目視で調べた。[◎:良好、○:ほぼ良
好、△:不良、×:著しく劣る]
【0104】(*7)促進耐候性:実施例及び比較例で
得た塗板に、さらにアミノアルキド樹脂系塗料クリヤー
を35μm 塗装し、140℃、15分間焼付けた。この
塗板を20時間サンシャインウエザオメーターにかけ、
40℃の水中に20時時間浸漬する試験を行ない、10
時間おきにとり出して、塗板にクロスカットを入れて、
セロファン粘着テープで剥離試験を行なう。この一連の
試験を繰り返し行なって剥離の生じた時間を調べた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B05D 1/00 - 7/26

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加水分解性アルコキシシラン基を含有す
    るエポキシ樹脂アミン付加物を水分散化し、且つ粒子内
    架橋せしめてなるカチオン電着性ゲル化微粒子を含有す
    るカチオン電着塗料(A)で被塗物を電着塗装し、次い
    で水洗した後、未硬化のままでカチオン系水性塗料
    (B)を塗布して、続いて焼付けることを特徴とする塗
    膜形成方法。
  2. 【請求項2】 前記カチオン電着塗料(A)が、カチオ
    ン樹脂及びブロックイソシアネート化合物を樹脂成分と
    して含有するものである請求項1記載の塗膜形成方法。
  3. 【請求項3】 前記カチオン電着塗料(A)が、水酸基
    及びカチオン性基を含有する樹脂と、脂環式骨格及び/
    又は有橋脂環式骨格にエポキシ基が結合してなるエポキ
    シ基含有官能基を1分子当り平均2個以上有するエポキ
    シ樹脂を樹脂成分として含有するものである請求項1記
    載の塗膜形成方法。
  4. 【請求項4】 前記カチオン系水性塗料(B)が、カチ
    オン樹脂及びブロックイソシアネート化合物を主成分と
    して含有するものである請求項1記載の塗膜形成方法。
  5. 【請求項5】 前記カチオン系水性塗料(B)が、水酸
    基及びカチオン性基を含有する樹脂と、脂環式骨格及び
    /又は有橋脂環式骨格にエポキシ基が結合してなるエポ
    キシ基含有官能基を1分子当り平均2個以上有するエポ
    キシ樹脂を主成分として含有するものである請求項1記
    載の塗膜形成方法。
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