JPH04325572A - カチオン電着塗料及び塗膜形成方法 - Google Patents

カチオン電着塗料及び塗膜形成方法

Info

Publication number
JPH04325572A
JPH04325572A JP3124957A JP12495791A JPH04325572A JP H04325572 A JPH04325572 A JP H04325572A JP 3124957 A JP3124957 A JP 3124957A JP 12495791 A JP12495791 A JP 12495791A JP H04325572 A JPH04325572 A JP H04325572A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cationic electrodeposition
resin
coating
metal
metals
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP3124957A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2997562B2 (ja
Inventor
Hiroshi Ichinose
浩 一ノ瀬
Takahisa Kasukawa
高久 粕川
Teiji Katayama
片山 禎二
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kansai Paint Co Ltd filed Critical Kansai Paint Co Ltd
Priority to JP3124957A priority Critical patent/JP2997562B2/ja
Publication of JPH04325572A publication Critical patent/JPH04325572A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2997562B2 publication Critical patent/JP2997562B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属に対する防錆性及
び付着性に優れたカチオン電着塗膜が形成できるカチオ
ン電着塗料及びその塗膜形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、カチオン電着塗料は塗着効率にす
ぐれ、また複雑な金属製品又は部品などの素材に対して
つきまわり性が良く均一な塗膜を形成することから自動
車工業を中心に広く普及している。しかしながら、従来
のカチオン電着塗料は、リン酸亜鉛などの表面処理が十
分に施された素材を用いた場合には素地に対する付着性
、防錆性の良い塗膜が形成できるものの、該素材に対す
る表面処理が十分に施されなかったり、また、表面処理
が不均一であったり、また、表面処理が施されない処理
のものに対して、素地に対する付着性、防錆性に優れた
カチオン電着塗膜を形成することが困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】本発明は、特に表面
処理が施されていない金属の素地に対しても付着性、防
錆性などの性能に優れた塗膜が提供できる塗料及び塗膜
形成方法を開発することを目的としてなされたものであ
る。
【0004】
【問題点を解決するための手段】本発明者等は、上記し
た問題点を解決するために鋭意研究を重ねた結果、従来
のカチオン電着塗料中に、カチオン電着塗装時での電析
が該塗料の電析よりも早く行なわれる金属類を含有させ
た塗料並びに金属類を含む酸性水性液を電着塗装し、次
いで従来のカチオン電着塗料を電着塗装し塗り重ね、加
熱する方法により金属素地に対する密着性及び防錆性に
優れた塗膜が提供できるものであることを思い出し、本
発明を完成するに至った。
【0005】即ち、本発明は、カチオン電着塗料中に、
カチオン電着塗装の際に、該カチオン電着塗料の電析よ
りも早く電析が行なわれる、pH7.0未満で水に溶解
する金属、金属化合物及びこれらの塩から選ばれる少な
くとも1種以上の金属類を含むカチオン電着塗料(以下
、「発明1」と略すことがある。)並びに、被塗装物に
、1段目として、pH7.0未満で水に溶解する金属、
金属化合物及びこれらの塩から選ばれる少なくとも1種
以上の金属類を含む酸性水性液を電着塗装し該金属類を
析出させたのち、2段目としてカチオン電着塗料を塗装
し塗り重ね、次いで加熱させるカチオン電着塗料の塗膜
形成方法(以下、「発明2」と略すことがある。)に関
する。
【0006】まず、発明1について以下に述べる。本発
明1で用いるカチオン電着塗料は、カチオン樹脂及びブ
ロックポリイソシアネート化合物を硬化性樹脂成分とし
て含有するブロックイソシアネート硬化形カチオン電着
塗料及び水酸基とカチオン性基を含有する樹脂及び脂環
式骨格(及び/又は)有橋環式骨格にエポキシ基が結合
してなるエポキシ基含有官能基を1分子当り平均2個以
上有するエポキシ樹脂を硬化性樹脂成分として含有する
エポキシ水酸基硬化形カチオン電着塗料が好適に使用で
きる。
【0007】上記ブロックイソシアネート硬化形電着塗
料で用いる硬化性樹脂成分について以下に述べる。
【0008】カチオン樹脂は、イソシアネート硬化が可
能なカチオン樹脂であって、従来から公知のエポキシ樹
脂系、アクリル樹脂系、ポリブタジエン系、アルキド樹
脂系などいずれの樹脂も使用できるが、好ましくは防食
性の面からアミン付加エポキシ樹脂である。
【0009】該アミン付加エポキシ樹脂としては、従来
から公知の例えば、(I)ポリエポキシド化合物と1級
モノ−及びポリアミン、2級モノ−及びポリアミン又は
1,2級混合ポリアミンとの付加物(例えば米国特許第
3,984,299号明細書参照);(II)ポリエポ
キシド化合物とケチミン化された1級アミノ基を有する
2級モノ−及びポリアミンとの付加物(例えば米国特許
第4,017,438号明細書参照);(III)ポリ
エポキシド化合物とケチミン化された1級アミノ基を有
するヒドロキシ化合物とのエーテル化により得られる反
応物(例えば特開昭59−43013号公報参照)など
を挙げることができる。
【0010】上記アミン付加エポキシ樹脂は、ブロック
イソシアネート基を樹脂分子中に有していて架橋剤を必
要とせず自己架橋するタイプのものであってもよいし、
またブロックイソシアネート基を樹脂中に有しておらず
、樹脂組成物中に架橋剤としてブロックイソシアネート
化合物を含有する外部架橋タイプのものであってもよい
【0011】上記アミン付加エポキシ樹脂の製造に使用
されるポリエポキシド化合物は、エポキシ基を1分子中
に2個以上有する化合物であり、一般に少なくとも20
0、好ましくは400〜4,000、更に好ましくは8
00〜2,000の範囲内の数平均分子量を有するもの
が適しており、特にポリフェノール化合物とエピクロル
ヒドリンとの反応によって得られるものが好ましい。
【0012】該ポリエポキシド化合物の形成のために用
いうるポリフェノール化合物としては、例えばビス(4
−ヒドロキシフェニル)−2,2−プロパン、4,4−
ジヒドロキシベンゾフェノン、ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)−1,1−エタン、ビス−(4−ヒドロキシフ
ェニル)−1,1−イソブタン、ビス(4−ヒドロキシ
−tert−ブチル−フェニル)−2,2−プロパン、
ビス(2−ヒドロキシナフチル)メタン、1,5−ジヒ
ドロキシナフタレン、ビス(2,4−ジヒドロキシフェ
ニル)メタン、テトラ(4−ヒドロキシフェニル)−1
,1,2,2−エタン、4,4−ジヒドロキシジフェニ
ルスルホン、フェノールノボラック、クレゾールノボラ
ック等が挙げられる。
【0013】該ポリエポキシド化合物はポリオール、ポ
リエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリ
アミドアミン、ポリカルボン酸、ポリイソシアネート化
合物などと一部反応させたものであってもよく、更にま
た、ε−カプロラクトン、アクリルモノマーなどをグラ
フト重合させたものであってもよい。
【0014】また、樹脂分子中にブロックイソシアネー
ト基を導入するためもしくは外部架橋剤として用いられ
るブロックイソシアネート化合物は、各々理論量のポリ
イソシアネート化合物とイソシアネートブロック剤(例
えば、アルコール系化合物、オキシム系化合物、フェノ
ール系化合物など)との付加反応生成物である。このポ
リイソシアネート化合物としては、例えば、トリレンジ
イソシアネート、キシリレンジイソシアネート、フェニ
レンジイソシアネート、ビス(イソシアネートメチル)
シクロヘキサン、テトラメチレンジイソシアネート、ヘ
キサメチレンジイソシアネート、メチレンジイソシアネ
ート、イソホロンジイソシアネートなどの芳香族、脂環
式族、脂肪族のポリイソシアネート化合物およびこれら
のポリイソシアネート化合物の過剰量にエチレングリコ
ール、プロピレングリコール、トリメチロールプロパン
、ヘキサントリオール、ヒマシ油などの低分子活性水素
含有化合物を反応させて得られる末端イソシアネート含
有化合物が挙げられる。
【0015】また、前記したアクリル系樹脂としては、
例えば、アミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどの(メ
タ)アクリル酸のアミノアルキルエステルを必須成分と
して、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)ア
クリレート、ブチル(メタ)アクリレート、プロピル(
メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アク
リレートなどの(メタ)アクリル酸のC1−12アルキ
ルエステル;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどの(メタ
)アクリル酸のC1−4 ヒドロキシアルキルエステル
;グリシジル(メタ)アクリレート;(メタ)アクリル
酸;スチレン及びその誘導体(例えばα−メチルスチレ
ン)、(メタ)アクリロニトリル、ブタジエンなどのα
,β−エチレン性不飽和単量体を必要に応じて用いて、
常法に従って(共)重合することによって得られるもの
を挙げることができる。
【0016】本発明で用いる硬化性樹脂組成物には、解
離触媒として芳香族カルボン酸のアルキル錫エステル化
合物を使用することが好ましい。該化合物はカチオン樹
脂成分中あるいは水溶化の際の混合ワニス中に均一に混
合でき、塗料の安定性、塗面状態に異常を生じない液状
タイプのものである。
【0017】このような芳香族カルボン酸のアルキル錫
エステル化合物としては、アルキル錫の芳香族カルボン
酸エステルであれば特に制限なく使用できるが、アルキ
ル錫のアルキル基の炭素数は10以下が好ましく、また
芳香族カルボン酸としては、安息香酸、置換安息香酸が
好ましい。芳香族カルボン酸のアルキル錫エステル化合
物の代表例として、例えばジオクチル錫ベンゾエートオ
キシ、ジブチル錫ベンゾエートオキシ、ジオクチル錫ジ
ベゾエート、ジブチル錫ジベンゾエートなどが挙げられ
る。
【0018】前記液状錫触媒の使用量は、電着塗料に要
求される性能に応じて選択することができるが、一般的
には電着塗料組成物中の樹脂固形分100重量部に対し
て0.1〜10重量部、好ましくは0.2〜5重量部の
範囲である。
【0019】また、エポキシ水酸基硬化形カチオン電着
塗料で用いる硬化性樹脂成分は、特開平2−25587
4号公報に記載と同様のカチオン電着塗料用樹脂組成物
が好適に使用できる。
【0020】該公報に記載のものは、水酸基およびカチ
オン性基を含有する樹脂(A)と脂環式骨格および/ま
たは有橋脂環式骨格にエポキシ基が結合してなるエポキ
シ基含有官能基を1分子あたり平均2個以上有するエポ
キシ樹脂(B)とを主な樹脂成分として含有するカチオ
ン電着塗料用樹脂組成物である。該公報のものについて
の概要を以下に述べる。
【0021】該水酸基及びカチオン性基を含有する樹脂
(A)には、(B)成分のエポキシ基と反応しうる水酸
基を含有し且つ安定な水性分散物を形成するのに十分な
数のカチオン性基を有する任意の樹脂が包含される。し
かして、該樹脂(A)としては例えば次のものが挙げら
れる。 (i)ポリエポキシ樹脂とカチオン化剤とを反応せしめ
て得られる反応生成物; (ii)ポリカルボン酸とポリアミンとの重縮合物(米
国特許第2,450,940号明細書参照)を酸でプロ
トン化したもの; (iii)ポリイソシアネート及びポリオールとモノ又
はポリアミンとの重付加物を酸でプロトン化したもの;
(iv)水酸基ならびにアミノ基含有アクリル系又はビ
ニル系モノマーの共重合体を酸でプロトン化したもの(
特公昭45−12395号公報、特公昭45−1239
6号公報参照); (v)ポリカルボン酸樹脂とアルキレンイミンとの付加
物を酸でプロトン化したもの(米国特許第3,403,
088号明細書参照);等。
【0022】また、上記該エポキシ樹脂(B)は、基体
樹脂(A)と主として前記のごとくエーテル化反応など
によって架橋硬化塗膜を形成するための硬化剤であって
、特定の「エポキシ基含有官能基」を1分子あたり平均
2個以上、好ましくは3個以上有するものである。
【0023】すなわち、硬化用樹脂(B)における該エ
ポキシ基含有官能基は、脂環式骨格および/または有橋
脂環式骨格とエポキシ基とからなり、脂環式骨格は、4
〜10員、好ましくは5〜6員の飽和炭素環式環または
該環が2個以上縮合した縮合環を含有し、また、有橋脂
環式骨格は、上記環式または多環式環を構成する炭素原
子2個の間に直鎖状もしくは分岐鎖状のC1−6 (好
ましくはC1−4 )アルキレン基〔例えば−CH2 
−、−CH2 CH2 −、−CH(CH3 )−、−
CH2 (CH3 )CH2 −、−C(CH3 )2
 −、−CH(C2 H5 )CH2 −など〕の橋(
エンドメチレン、エンドエチレンなど)が結合した環を
含有するものである。
【0024】一方、エポキシ基
【化1】 は、該エポキシ基中の炭素原子の1つが上記脂環式骨格
または有橋脂環式骨格中の環炭素原子に直接結合してい
るか、或いは該エポキシ基の2個の炭素原子と上記脂環
式骨格または有橋脂環式骨格中の環を構成する隣接する
2個の炭素原子とが共通しているものである。
【0025】このようなエポキシ基含有官能基を1分子
中に2個以上有するエポキシ樹脂〔硬化用樹脂(B)〕
は、例えば特公昭56−8016号公報、特開昭57−
47365号公報、特開昭60−166675号公報、
特開昭63−221121号公報、特開昭63−234
028号公報などの文献に記載されており、それ自体既
知のものを使用することができる。
【0026】本発明1で用いる金属類は、カチオン電着
塗装する際に、前記カチオン電着塗料の電析よりも早く
電析が行なわれるpH7.0未満で水に溶解する金属、
金属化合物及びこれらの塩である。また、塩は単塩、複
塩及び鎖塩などいずれの形であってもかまわない。
【0027】該金属類は、電着塗膜の硬化性又は金属素
材に対する密着性を向上させるものが好適に使用される
。このような金属類としては、銅、ニッケル、亜鉛、鉛
、コバルト、クロム、アルミニウム、マンガン、ジルコ
ニウム、スズ、鉄、鉛−スズ、銅−スズなどの金属及び
1酸化鉛、2酸化鉛、酸化亜鉛、無水クロム酸、酸化第
1銅、酸化第2銅、酸化第1スズ、酸化第1鉄、酸化ニ
ッケルなどの金属酸化物及び水酸化第1鉄、水酸化第2
鉄、水酸化第1銅、水酸化第2銅、水酸化ニッケル、水
酸化クロムなどの金属水酸化物及び塩化亜鉛アンモン、
硫酸アルミニウムカリウム、硫酸コバルトアンモニウム
、スズ酸カリウム、硫酸第1鉄アンモニウム、硫酸ニッ
ケルアンモニウム、塩基性炭酸ニッケルなどの金属塩が
包含される。
【0028】該金属類は、前記カチオン電着塗料用樹脂
100重量部に対して約0.1〜10重量部、好ましく
は約0.5〜5重量部配合できる。上記配合した範囲を
はずれると防錆性、付着性、仕上り性に優れた塗膜が得
られ難くなるので好ましくない。
【0029】また、金属類をカチオン電着塗料に含有さ
せるには、例えば金属類の粉末を直接カチオン電着塗料
に配合するかもしくは金属類を酸に溶解した溶液をカチ
オン電着塗料に配合することによって実施できる。該酸
としては、好ましくは硫酸、硝酸、塩酸、リン酸、スル
ホン酸、炭酸などの無機酸及びギ酸、酢酸、スルファミ
ン酸などの有機酸などが挙げられる。
【0030】本発明1において、カチオン電着塗料に配
合する金属類の電析速度が該カチオン電着塗料の電析速
度よりも早いことが重要な条件であるが、該金属類の電
析速度がカチオン電着塗料の電析速度と同等もしくは遅
いと金属類が被塗装物表面とカチオン電着塗料析出塗膜
との界面に析出が行なわれず防食性、付着性などに優れ
た塗膜を得ることができない。また、該金属類はpH7
.0未満で水に溶解するものが選ばれるが、該条件を満
たさないものを使用した場合には塗料安定性(沈降など
)が悪くなったり、また、被塗装物表面にち密な金属類
の析出が行なわれなくなったりするという欠点がある。
【0031】本発明1の塗料には着色顔料、体質顔料、
防食顔料、重合体微粒子(例えば特開平2−47173
号公報、特開平2−47107号公報、特願平1−19
7929号などに記載のもの)、その他塗料用添加剤な
どが必要に応じて配合できる。
【0032】本発明1の塗料を用いてカチオン電着塗膜
を形成する方法は、例えば該塗料を濃度(固形分5〜4
0重量%、好ましくは10〜25重量%)pH5.0〜
8好ましくは5.5〜7の範囲の浴塗料に調製し、次い
で該浴塗料を用いて、被塗装物を陰極、カーボン板を陽
極とし両極間に電圧を印加し、被塗装物表面にカチオン
電着塗膜を形成させ、続いて塗装物を浴から引き上げた
のち水洗、加熱することにより実施できる。該被塗装物
の種類は、特に制限されないが、本発明塗料を用いるこ
とによって特に防錆性が著しく向上する処理の金属(例
えば鋼板、鉄板など)素材が望ましい。両極間に印加す
る電圧は、カチオン電着塗料中の金属類を優先的に被塗
装物表面に析出させるために、約5〜30V、好ましく
は約10〜20V(約30秒以上、好ましくは約60秒
以上)の低電圧でおこない、続いてカチオン性樹脂が析
出する電圧、一般には約50〜500V、好ましくは約
100〜300V(約1〜5分間、好ましくは約2〜4
分間)行なわれる。水洗は上水、脱イオン水、限外濾過
液、RO透過液などで行なうことができる。また、水洗
後の加熱は、通常、約70〜250℃、好ましくは約1
20〜180℃で約10〜40分間、好ましくは約20
〜30分間行なうことができる。また、加熱後の膜厚は
、特に限定されないが約5〜200μm程度で十分と考
える。
【0033】次に、発明2について以下に述べる。本発
明2において、第1段目として酸性水性液が電着塗装さ
れる被塗装物としては、発明1と同様に処理金属素材を
用いることが好ましい。
【0034】第1段目で使用される酸性水性液は、金属
類を酸及び水(必要に応じて水溶性有機溶剤)に溶解し
てなるpH7.0未満、好ましくはpH5〜7の金属類
酸性水性液が使用できる。該金属類及び酸は発明1に記
載のものと同様のものが挙げられる。
【0035】該酸性水性液中の金属類の含有量は、特に
限定されないが一般的には約0.05〜10重量%の範
囲が良い。
【0036】上記被塗装物に酸性水性液を電着塗装する
方法としては、例えば該酸性水性液を浴液として用い、
被塗装物を陰極、カーボン板を陽極とし両極間に電圧を
印加することにより実施できる。該印加する電圧は要求
される金属類の析出量に応じて適宜設定することができ
る。また、被塗装物表面に析出させる金属類の量は要求
される性能に応じて適宜選択することができるが、一般
的にはX線マイクロアナライザーで検出できる程度以上
あれば良いと考える。
【0037】次に、第1段目の方法によって得られた金
属類が析出した被塗装物は、第2段目として該被塗装物
を用いてカチオン電着塗料浴中で電着塗装が行なわれる
。該電着塗料は、金属類を含まない前記と同様の電着塗
料が使用できる。また、電着塗装条件は従来と同様の条
件、例えば浴濃度(固形分5〜40重量%)、浴pH5
.0〜8.0で電圧約50〜500V、通電時間約1〜
5分間で行なうことができる。また、第1段目と第2段
目との間で水洗を行なうことが望ましい。
【0038】第2段目の方法によって得られた塗装物は
好ましくは水洗後、加熱される。加熱は、通常、約70
〜250℃、好ましくは約120〜180℃で約10〜
40分間、好ましくは約20〜30分間行なうことがで
きる。また、加熱後の膜厚は、特に限定されないが約5
〜200μm程度で十分と考える。
【0039】
【作用及び発明の効果】本発明の塗料及び塗装方法によ
って形成される塗膜は金属素地に対して優れた付着性及
び防錆性に優れた効果を発揮するものである。該付着性
及び防錆性に優れた効果を発揮する理由については明ら
かではないが、金属素地とカチオン電着塗膜との界面に
析出した金属類が金属素地に吸着(又は結合)し金属表
面自体の防錆性を向上させるとともにカチオン電着塗膜
の硬化剤又は硬化触媒として作用しカチオン電着塗膜の
金属素地に対する付着性及び防錆性を向上させたと推察
される。
【0040】
【実施例】以下、実施例を掲げて説明する。
【0041】カチオン電着塗料の製造例エポキシ当量9
50のビスフェノールAタイプエポキシ樹脂〔商品名「
エピコート1004」、シェル化学(株)製」1900
gをブチルセロソルブ993gに溶解し、ジエタノール
アミン210gを80〜100℃で滴下後100℃で2
時間保持して固形分68重量%、第1級水酸基当量52
8、アミン価53をもつ水酸基含有カチオン性樹脂溶液
を得た。EHPE3150〔エポキシ当量175〜19
5、ダイセル化学工業(株)製〕32.6gとプロピレ
ングリコールモノメチルエーテル8.2gを100℃で
加熱溶解し、固形分80重量%、エポキシ当量190の
エポキシ樹脂溶液40.8gを得た。該樹脂の数平均分
子量は約1,500であった。上記水酸基含有カチオン
性樹脂溶液7g、オスチックス鉛3g、酸化チタン19
g、精製クレー5g、カーボンブラック1g、酢酸0.
25g、脱イオン水37.7gをペブルミルで分散を行
なって固形分43重量%の顔料ペーストを得た。上記水
酸基含有カチオン性樹脂溶液103g、エポキシ樹脂溶
液37g及び酢酸との中和混合物をディゾルバーで撹拌
を行ないながら脱イオン水358gを徐々に添加し固形
分20重量%のカチオン電着塗料を得た。
【0042】実施例1 一酸化鉛(3PbO:H2 O)結晶水100gをギ酸
20g及び脱イオン水3000gに溶解した酸性水性液
(pH5.6)を得た。次に、上記固形分20重量%の
カチオン電着塗料3200gをディゾルバーで撹拌を行
ないながら、上記酸性水性液300gを徐々に添加して
実施例1のカチオン電着塗料を得た。
【0043】比較例 実施例1において、酸性水性液を配合しない固形分20
重量%のカチオン電着塗料を比較例のものとして用いた
【0044】実施例及び比較例の結果を表−1に示す。
【0045】試験板の調製 塗装条件A:陽極板を設けた電着槽中に実施例及び比較
例の塗料を入れ、次いで、被塗装物(陰極、無処理鋼板
)を該塗料中に浸漬し表−1に記載の電着条件で電着塗
装を行なったのち、水洗、加熱(180℃−30分間)
した。塗装条件B:陽極板を設けた電着槽中に実施例1
の酸性水性液(固形分3重量%)を入れ、次いで被塗装
物(陰極、無処理鋼板)を該液中に浸漬し表−1に記載
の条件で1回目の電着塗装を行ない、水洗をおこなった
のち、別に陽極板を設けた電着槽中に酸性水性液を含ま
ない固形分20重量%のカチオン電着塗料を入れた浴塗
料中で表−1に記載の条件で2回目の電着塗装を行ない
、水洗、加熱(180℃−30分間)した。
【0046】試験結果を表−1に示した。実施例におい
て、金属を含まないカチオン電着塗料の硬化塗膜厚は約
30〜40μmであった。
【0047】
【表1】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  カチオン電着塗料中に、カチオン電着
    塗装の際に、該カチオン電着塗料の電析よりも早く電析
    が行なわれる、pH7.0未満で水に溶解する金属、金
    属化合物及びこれらの塩から選ばれる少なくとも1種以
    上の金属類を含むことを特徴とするカチオン電着塗料。
  2. 【請求項2】  被塗装物に、1段目として、pH7.
    0未満で水に溶解する金属、金属化合物及びこれらの塩
    から選ばれる少なくとも1種以上の金属類を含む酸性水
    性液を電着塗装し該金属類を析出させたのち、2段目と
    してカチオン電着塗料を塗装し塗り重ね、次いで加熱さ
    せることを特徴とするカチオン電着塗料の塗膜形成方法
JP3124957A 1991-04-25 1991-04-25 カチオン電着塗料及び塗膜形成方法 Expired - Lifetime JP2997562B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3124957A JP2997562B2 (ja) 1991-04-25 1991-04-25 カチオン電着塗料及び塗膜形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3124957A JP2997562B2 (ja) 1991-04-25 1991-04-25 カチオン電着塗料及び塗膜形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04325572A true JPH04325572A (ja) 1992-11-13
JP2997562B2 JP2997562B2 (ja) 2000-01-11

Family

ID=14898405

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3124957A Expired - Lifetime JP2997562B2 (ja) 1991-04-25 1991-04-25 カチオン電着塗料及び塗膜形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2997562B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0696624A2 (en) 1994-08-11 1996-02-14 Nippon Paint Co., Ltd. Anticorrosive cathodic electrodeposition paint
JPWO2006022426A1 (ja) * 2004-08-26 2008-05-08 関西ペイント株式会社 電着塗料及び塗装物品
JP2008274392A (ja) * 2006-08-04 2008-11-13 Kansai Paint Co Ltd 表面処理皮膜の形成方法
JPWO2009081807A1 (ja) * 2007-12-21 2011-05-06 関西ペイント株式会社 表面処理された金属基材の製造方法及び該製造方法により得られた表面処理された金属基材、並びに金属基材処理方法及び該方法によって処理された金属基材

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0696624A2 (en) 1994-08-11 1996-02-14 Nippon Paint Co., Ltd. Anticorrosive cathodic electrodeposition paint
JPWO2006022426A1 (ja) * 2004-08-26 2008-05-08 関西ペイント株式会社 電着塗料及び塗装物品
JP4637846B2 (ja) * 2004-08-26 2011-02-23 関西ペイント株式会社 電着塗料及び塗装物品
JP2008274392A (ja) * 2006-08-04 2008-11-13 Kansai Paint Co Ltd 表面処理皮膜の形成方法
JPWO2009081807A1 (ja) * 2007-12-21 2011-05-06 関西ペイント株式会社 表面処理された金属基材の製造方法及び該製造方法により得られた表面処理された金属基材、並びに金属基材処理方法及び該方法によって処理された金属基材

Also Published As

Publication number Publication date
JP2997562B2 (ja) 2000-01-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2983370B2 (ja) 電着塗料組成物
US6436201B1 (en) Cationic electrodeposition paint composition
JP4662213B2 (ja) カチオン電着塗料
JPH02127481A (ja) スルファミン酸およびその誘導体を使用して改良されたカチオン電着組成物
MX2007012460A (es) Composiciones de revestimiento electrodepositables y metodo para su produccion.
JP2009280884A (ja) 皮膜形成方法
CN112313294A (zh) 提高金属底材耐蚀性的方法
US5389140A (en) Electrodeposition paint composition
JPH04325572A (ja) カチオン電着塗料及び塗膜形成方法
JP4644330B2 (ja) カチオン電着可能な樹脂組成物
JP3685297B2 (ja) 鉛フリーカチオン電着塗膜の暴露耐食性を向上させる方法
JP4516722B2 (ja) 薄膜耐食性に優れたカチオン電着塗料組成物
JP2815386B2 (ja) 電着塗料組成物
JP3874386B2 (ja) カチオン電着塗料組成物
US6312813B1 (en) Cation-electrodepositable resin composition
JP3112749B2 (ja) 塗膜形成方法
JPH06340831A (ja) カチオン電着塗装方法
JP2001288598A (ja) カチオン電着塗装方法
JP3910698B2 (ja) カチオン電着塗料組成物
JP2005272952A (ja) 防食方法
JP2001354910A (ja) カチオン電着塗料組成物
JP3910695B2 (ja) カチオン電着塗料組成物
JPH07503980A (ja) 亜鉛ヒドロキシホスファイト顔料を含有する陰極電着塗膜
JP3920873B2 (ja) カチオン電着塗料組成物
JPH01298198A (ja) 高防食性カチオン電着塗膜の形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071029

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081029

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081029

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091029

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101029

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101029

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101029

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111029

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111029

Year of fee payment: 12