JP2002057444A - 配線基板 - Google Patents

配線基板

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JP2002057444A
JP2002057444A JP2000240117A JP2000240117A JP2002057444A JP 2002057444 A JP2002057444 A JP 2002057444A JP 2000240117 A JP2000240117 A JP 2000240117A JP 2000240117 A JP2000240117 A JP 2000240117A JP 2002057444 A JP2002057444 A JP 2002057444A
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plating layer
layer
palladium
wiring
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Noriyuki Shimizu
範征 清水
Hiroshi Tsukamoto
弘志 塚本
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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    • H01L2224/10Bump connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/15Structure, shape, material or disposition of the bump connectors after the connecting process
    • H01L2224/16Structure, shape, material or disposition of the bump connectors after the connecting process of an individual bump connector
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    • H01L2224/16151Disposition the bump connector connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive
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    • H01L2924/1517Multilayer substrate
    • H01L2924/15172Fan-out arrangement of the internal vias
    • H01L2924/15174Fan-out arrangement of the internal vias in different layers of the multilayer substrate

Abstract

(57)【要約】 【課題】 半田接合の際に、配線層への半田のヌレ性お
よびボンディング性の劣化や、めっき層のハガレ・フク
レ等が発生する。 【解決手段】 配線層2のうち少なくとも電子部品3の
電極が半田ボール5を介して接続される領域の表面に、
無電解法により、ニッケル−ホウ素めっき層6、ニッケ
ルの含有率が99.9重量%以上でありかつニッケル粒子の
平均粒径が20nm以上であるニッケルめっき層7、パラ
ジウムまたはパラジウム合金めっき層8、および金めっ
き層9が順次被着されている。ニッケルめっき層7が金
めっき層9表面に酸化ニッケル層が形成されることを抑
制し、配線層への半田のヌレ性やボンディング性を高く
維持する。さらにパラジウムまたはパラジウム合金めっ
き層8が、ニッケルめっき層と金めっき層との間にボイ
ドや空隙部が形成されることを防止し、ハガレやフクレ
が発生しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子や容量
素子、抵抗器等の電子部品が半田を介して搭載される配
線基板であって、その表面の配線層に無電解法によって
めっき層を被着させて成る配線基板に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体素子や容量素子、抵抗器等
の電子部品が搭載される配線基板は、一般に、酸化アル
ミニウム質焼結体から成る絶縁基体と、絶縁基体の上面
から下面にかけて形成されたタングステン・モリブデン
等の高融点金属材料から成る複数個の配線層とから構成
されており、絶縁基体の上面に半導体素子や容量素子、
抵抗器等の電子部品を搭載するとともに電子部品の各電
極を配線層に半田を介して電気的に接続するようになっ
ている。
【0003】このような配線基板は、配線層の絶縁基体
下面に導出されている部位を外部電気回路基板の配線導
体に半田等を介し接続することによって外部電気回路基
板上に実装され、同時に配線基板に搭載されている電子
部品の各電極が所定の外部電気回路に電気的に接続され
ることとなる。
【0004】また、このような配線基板は、配線層の少
なくとも電子部品が半田を介して接続される領域にニッ
ケルめっき層と金めっき層が順次被着形成されており、
これらニッケルめっき層はタングステン等の高融点金属
材料から成る配線層に対する半田の接合を良好とし、金
めっき層はニッケルめっき層表面にニッケルの酸化物が
形成されて半田接合性等が劣化するのを防止している。
【0005】一方、これらニッケルめっき層および金め
っき層を被着形成する方法としては、配線基板の小型化
に伴なう配線導体層の高密度化によってめっき電力供給
用の引き出し線の形成が困難なことから、引き出し線が
不要である無電解法が多用されつつある。
【0006】このような無電解法により配線層上にニッ
ケルめっき層を被着形成させる無電解ニッケルめっき浴
としては、一般に硫酸ニッケル等のニッケル化合物と次
亜リン酸ナトリウム等のリン系還元剤とを主成分とする
水溶液に錯化剤、pH緩衝剤、安定剤等を添加して成る
無電解ニッケル−リンめっき浴が用いられ、これを用い
て被着形成されたニッケルめっき層は、還元剤の分解生
成物であるリンを5〜15重量%含有するニッケル−リン
合金となっている。
【0007】しかしながら、配線層上の電子部品が半田
を介して接続される領域にニッケル−リン合金から成る
ニッケルめっき層を被着形成した場合には、半田とニッ
ケルめっき層の接合は、半田中の錫とニッケルめっき層
のニッケルとが反応することによって行われるが、ニッ
ケル−リン合金めっき層中のリンは半田中の錫や鉛とは
反応しないため、半田とニッケル−リン合金めっき層と
の界面にリンが濃縮して脆化層を形成する。その結果、
配線基板と半導体素子等の電子部品との間に両者の熱膨
張係数の相違に起因して発生する応力によって、半田と
ニッケル−リン合金めっき層との界面に形成された脆化
層から亀裂を生じ、電気的接続ができなくなるという問
題点を有していた。
【0008】そこで、このような問題点を解決する手段
として、ニッケル−リン合金めっき層の代わりに脆化層
の形成を阻止すべくニッケル−ホウ素合金めっき層が用
いられるようになってきた。この場合、ニッケルめっき
層は還元剤の分解生成物であるホウ素を0.3〜3重量%
含有させたことから脆化層が形成されないため、半田接
続部の長期信頼性への要求が高い配線基板等に用いられ
るようになってきた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、配線層
上にニッケル−ホウ素合金から成るニッケルめっき層を
被着形成した場合には、ニッケル−ホウ素合金から成る
めっき層が無電解金めっき浴中に溶出し易く、ニッケル
めっき層と金めっき層との間にボイドおよびそのボイド
が連結することによって形成された空隙部が発生し易く
なるという問題があった。
【0010】一方、ニッケル−ホウ素合金の熱膨張係数
が金の熱膨張係数に対し相違すること等から、ニッケル
−ホウ素合金から成るニッケルめっき層と金めっき層の
両方に電子部品を配線層に半田を介して接続させる際等
の熱が作用するとニッケル−ホウ素合金から成るニッケ
ルめっき層と金めっき層との間に両者の熱膨張係数の相
違に起因して発生する応力によって、ニッケルめっき層
表面のボイドおよびそのボイドが連結することによって
形成された空隙部を起点としてハガレやフクレが生じ、
これによって配線層上に電子部品を半田を介して強固に
取着することができなくなるという問題点があった。
【0011】一方、最近では配線上に電子部品を接合す
る際に用いられる半田の種類として、一般的な錫と鉛の
合金の他に、錫を主成分とする合金、例えば一般に鉛フ
リー半田と称される錫−銀系等の合金が使用されるよう
になってきている。これらの鉛フリー半田は、一般的な
錫−鉛系の半田に比べて融点が高いことから、電子部品
を配線層に半田を介して接続させる際に必要な熱も、錫
−鉛系の半田に比べて高い温度を必要とする。
【0012】このような場合においては、配線層上にニ
ッケル−ホウ素めっき層とその表面に金めっき層を被着
形成させた配線基板では、多量のニッケル原子が容易に
金めっき層表面に移動拡散し酸化ニッケル層を形成する
ため、配線層への半田のヌレ性やボンディング性を劣化
させてしまうという問題点があった。
【0013】また、ニッケル−ホウ素合金から成るニッ
ケルめっき層と金めっき層との間に両者の熱膨張係数の
相違に起因して発生する応力によってニッケルめっき層
表面のボイドやそれが連結して形成された空隙部を起点
として生じるハガレやフクレが、一般的な錫−鉛系の半
田を使用する場合に比べさらに多くなるという問題点も
あった。
【0014】本発明は上記問題点を解決するために案出
されたものであり、その目的は、半田接合の際に、下地
のニッケルが金めっき層表面に移動拡散し酸化ニッケル
層を形成することによる配線層への半田のヌレ性やボン
ディング性が劣化することや、金めっき層とニッケルめ
っき層との間にボイドあるいはそれが連結することによ
って形成された空隙部を起点としてハガレやフクレが発
生することを有効に防止し、配線層に電子部品を半田を
介して強固に取着することができる配線基板を提供する
ことにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の配線基板は、電
子部品の電極が半田を介して接続される配線層を有する
配線基板であって、前記配線層のうち少なくとも前記電
子部品の電極が半田を介して接続される領域の表面に、
無電解法により、ニッケル−ホウ素めっき層、ニッケル
の含有率が99.9重量%以上でありかつニッケル粒子の平
均粒径が20nm以上であるニッケルめっき層、パラジウ
ムまたはパラジウム合金めっき層、および金めっき層
を、順次被着させたことを特徴とするものである。
【0016】本発明の配線基板によれば、配線層のうち
少なくとも電子部品の電極が半田を介して接続される領
域の表面に、無電解法により、ニッケル−ホウ素めっき
層、ニッケルの含有量が99.9重量%以上でありかつニッ
ケル粒子の平均粒径が20nm以上であるニッケルめっき
層、パラジウムまたはパラジウム合金めっき層、および
金めっき層を順次被着形成させたことから、特に、配線
基板に電子部品を配線層に半田を介して接続させる際等
の熱が作用しても、ニッケルの含有量が99.9重量%以上
でありかつニッケル粒子の平均粒径が20nm以上である
ニッケルめっき層と、パラジウムまたはパラジウム合金
めっき層とがニッケルの移動拡散を抑制するので、半田
ヌレ性やボンディング性を高く維持することができ、か
つパラジウムまたはパラジウム合金めっき層が、金めっ
き浴中でニッケルめっき層表面に形成されるボイドある
いはそれが連結した空隙部の発生を抑制するので、これ
らボイドや空隙部を起点としてハガレやフクレが発生す
るのを有効に防止することができる。その結果、配線層
に電子部品の電極を半田を介して極めて強固に接続する
ことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明を添付図面に基づき
詳細に説明する。
【0018】図1は、本発明の配線基板を半導体素子を
収容する半導体素子収納用パッケージに適用した場合の
実施の形態の一例を示す断面図であり、1は絶縁基体、
2は配線層である。この絶縁基体1と配線層2とで半導
体素子3を搭載するための配線基板4が形成される。
【0019】絶縁基体1は、酸化アルミニウム質焼結体
・窒化アルミニウム質焼結体・ムライト質焼結体・炭化
珪素質焼結体・ガラスセラミック焼結体等の電気絶縁材
料から成り、その上面に半導体素子3を搭載する搭載部
を有し、搭載部表面に露出した配線層2に半導体素子3
の電極が半田ボール5を介して接続される。
【0020】絶縁基体1は、例えば酸化アルミニウム質
焼結体から成る場合には、酸化アルミニウム・酸化珪素
・酸化カルシウム・酸化マグネシウム等の原料粉末に適
当な有機バインダ・溶剤を添加混合して泥漿状のセラミ
ックスラリーと成すとともにこのセラミックスラリーを
従来周知のドクターブレード法やカレンダーロール法等
のシート成形技術を採用しシート状と成すことによって
セラミックグリーンシート(セラミック生シート)を得
て、しかる後、このセラミックグリーンシートを切断加
工や打ち抜き加工により適当な形状とするとともにこれ
を複数枚積層し、最後にこの積層されたセラミックグリ
ーンシートを還元雰囲気中、約1600℃の温度で焼成する
ことによって製作される。
【0021】また絶縁基体1は、その上面の搭載部から
下面にかけて多数の配線層2が被着形成されており、配
線層2の搭載部に露出した部位には半導体素子3の各電
極が半田ボール5を介して電気的に接続され、また絶縁
基体1の下面に導出された部位には外部電気回路基板の
配線導体が半田等を介して電気的に接続される。
【0022】配線層2は、搭載される半導体素子3の各
電極を外部電気回路に接続する作用を成し、例えば、タ
ングステン・モリブデン・マンガン等の高融点金属粉末
から成り、タングステン等の高融点金属粉末に適当な有
機バインダや溶剤を添加混合して得た金属ペーストを絶
縁基体1と成るセラミックグリーンシートに予め従来周
知のスクリーン印刷法により所定パターンに印刷塗布し
ておくことによって絶縁基体1の搭載部から下面にかけ
て被着形成される。
【0023】また配線層2は、図2に断面図で示すよう
に、少なくとも半導体素子3の電極が半田ボール5を介
して接続される領域に、無電解法により、ニッケル−ホ
ウ素めっき層6、ニッケルの含有量が99.9重量%以上で
ありかつニッケル粒子の平均粒径が20nm以上であるニ
ッケルめっき層7、パラジウムまたはパラジウム合金め
っき層8、および金めっき層9が順次被着形成されてい
る。
【0024】めっき浴中の金属イオンを還元析出させる
ための電子の供給源として還元剤を利用する無電解法
は、外部電源から電子を供給する必要がある電解法に比
べ、被めっき物の形状に制約が少なくめっき層を均一な
厚みに被着形成することができる。また、被めっき部に
めっき電力を供給するための引き出し線が不要であるこ
とから配線層2を高密度で形成することが可能で、配線
基板4の小型化を容易とすることができる。
【0025】ニッケル−ホウ素めっき層6は、配線層2
にニッケルめっき層7、パラジウムまたはパラジウム合
金めっき層8、および金めっき層9を密着性良く被着形
成させる下地金属層として作用する。
【0026】また、ニッケル−ホウ素めっき層6は、硫
酸ニッケル等のニッケル化合物とホウ素系還元剤、例え
ば、水素化ホウ素ナトリウムやジメチルアミンボラン等
を含む無電解ニッケルめっき浴を用いた無電解法により
配線層2の表面に所定厚みに被着形成される。この場
合、ニッケル−ホウ素めっき層6はその内部に触媒活性
の強いホウ素を含有することから、配線層2が高融点金
属粉末の焼結体で形成されるためにその表面の凹凸が大
きくなったとしても、ニッケル−ホウ素めっき層6にピ
ンホールやボイド等が形成されることはなく、同時にニ
ッケル−ホウ素めっき6の表面を極めて平滑として均一
厚みに、かつ強固に被着形成することができる。
【0027】なお、ニッケル−ホウ素めっき層6は、耐
食性を高くするという観点からはホウ素の含有量は0.3
重量%以上が望ましく、また電気抵抗の上昇を避けるた
めには3重量%以下とすることが望ましい。従って、ニ
ッケル−ホウ素めっき層6は、そのホウ素の含有量を0.
3重量%〜3重量%の範囲としておくことが好ましい。
【0028】一方、ニッケル−ホウ素めっき層6の厚み
は、凹凸が大きな配線層2の表面を平滑とし、均一厚み
に被着形成するという観点からは、その厚さは1μm以
上が好ましく、また内部応力を小さくするという観点か
らは8μm以下とすることが好ましい。従って、ニッケ
ル−ホウ素めっき層6は、その厚さを1μm〜8μmの
範囲としておくことが好ましい。
【0029】さらに、ニッケル−ホウ素めっき層6上に
は、ニッケルの含有率が99.9重量%以上でありかつニッ
ケル粒子の平均粒径が20nm以上であるニッケルめっき
層7が所定厚みに被着形成されている。このニッケルめ
っき層7は、ニッケル−ホウ素めっき層6にパラジウム
またはパラジウム合金めっき層8、および金めっき層9
を強固に被着接合させ、かつ電子部品を配線層2に半田
ボール5を介して接続させる際等の熱によってニッケル
が移動拡散し難くする作用をなす。
【0030】ニッケルめっき層7は、例えば、酢酸ニッ
ケル・塩化ニッケル等のニッケル化合物と、ヒドラジン
・ホルマリン等のニッケルめっき層中に共析する成分を
含有しない還元剤とを主成分とし、クエン酸・エチレン
ジアミン四酢酸(EDTA)またはこれらのナトリウム
・カリウム塩等の錯化剤、ホウ酸等のpH緩衝剤、サッ
カリン等の安定剤を添加して成る無電解ニッケルめっき
浴を用いた無電解法によりニッケル−ホウ素めっき層6
上に被着形成される。この場合、下地のニッケル−ホウ
素めっき層6は表面が極めて平滑であること、ニッケル
めっき層7はニッケル−ホウ素めっき層6に対し密着性
が良いことから、ニッケルめっき層7をニッケル−ホウ
素めっき層6表面にピンホールやボイド等を形成するこ
となく均一厚みに、かつ強固に被着形成することができ
る。
【0031】なお、ニッケルめっき層7は、ニッケルの
含有率が99.9重量%未満となると、共析成分の作用によ
ってニッケルめっき層7を形成しているニッケル粒子の
粒径が20nm未満と非常に小さくなるとともに結晶粒界
が急激に増加するため、結晶粒界に沿ってニッケル原子
が移動拡散しやすくなり、半導体素子3の電極を半田ボ
ール5を介して配線層2に接続する際等において熱が印
加されると金めっき層9表面に酸化ニッケル層を形成し
てしまい、電子部品を配線層2に半田ボール5を介して
強固に接続することが困難となる。従って、ニッケルめ
っき層7は、ニッケルの含有率を99.9重量%以上としか
つニッケル粒子の平均粒径を20nm以上とすることが必
要である。
【0032】また、ニッケルめっき層7の厚みは、ニッ
ケル−ホウ素めっき層6を完全に被覆するという観点か
らは、0.5μm以上が望ましく、また5μmを超えると
内部応力が大きくなるため、ニッケル−ホウ素めっき層
6への密着強度という観点からは、その厚みを5μm以
下とすることが望ましい。従って、ニッケルめっき層7
は、その厚みを0.5μm〜5μmの範囲としておくこと
がより好ましい。
【0033】さらに、ニッケル−ホウ素めっき層6およ
びニッケルめっき層7は、ニッケル−ホウ素めっき層6
と配線層2との間の密着強度や、配線層2と絶縁基体1
との間の密着強度を高く維持し、ニッケルめっき層6や
配線層2のハガレ、フクレ等を解消するためには、その
合計の厚みは10μm以下としておくことが好ましい。
【0034】さらにまた、ニッケルめっき層7上には、
パラジウムまたはパラジウム合金めっき層8が所定厚み
に被着形成されている。パラジウムまたはパラジウム合
金めっき層8は、ニッケル−ホウ素めっき層6およびニ
ッケルめっき層7と、金めっき層9を強固に被着接合さ
せるために形成され、ニッケルめっき層7の表面上にボ
イドやそれが連結して形成される空隙部が発生すること
を抑制する作用を成す。
【0035】パラジウムまたはパラジウム合金めっき層
8は、例えば、塩化パラジウム・塩化パラジウムアンモ
ニウム等のパラジウム化合物と、ヒドラジン・蟻酸・亜
リン酸・次亜リン酸・ジメチルアミンボラン・トリメチ
ルアミンボランまたはこれらのナトリウム・カリウム塩
等の還元剤とを主成分とし、クエン酸・エチレンジアミ
ン・エチレンジアミン四酢酸・トリエタノールアミンま
たはこれらのナトリウム・カリウム塩等の錯化剤、ホウ
酸等のpH緩衝剤、チオジグリコール酸等の安定剤等を
添加して成る無電解パラジウムめっき浴を用いた無電解
法によりニッケルめっき層7上に被着形成される。
【0036】この場合、無電解パラジウムめっき浴は下
地ニッケルの触媒能によって自己触媒的にパラジウムが
析出することから、下地ニッケルをめっき浴中に溶解す
ることがないため、ニッケルめっき層7表面にピンホー
ルやボイド等を形成することなく均一厚みに、かつ強固
に被着形成することができる。
【0037】また、パラジウムまたはパラジウム合金め
っき層8は極めて耐食性に優れることから、次の工程と
なる金めっき層9を被着形成する際に無電解金めっき浴
中でニッケル−ホウ素めっき層6およびニッケルめっき
層7が酸化腐食され、ボイドやそれが連結して形成され
る空隙部が発生することを防止する作用を有する。
【0038】なお、パラジウムまたはパラジウム合金め
っき層8の厚みは、次の工程となる無電解金めっき浴中
でニッケル−ホウ素めっき層6およびニッケルめっき層
7が酸化腐食されることを有効に防止するという観点か
らは、その厚みは0.005μm以上が望ましく、また配線
層2に対する半田ボール5の接合強度という観点からは
その厚みは2μm以下が望ましい。従って、パラジウム
またはパラジウム合金めっき層8はその厚みを0.005μ
m〜2μmの範囲としておくことが好ましい。
【0039】また、パラジウムまたはパラジウム合金め
っき層8は無電解法であればどのようなパラジウムまた
はパラジウム合金めっき層を使用しても良く、これを被
着形成する際に用いた無電解パラジウムめっき浴中の還
元剤の種類によって、例えば、ヒドラジンや蟻酸、およ
びその化合物等の共析成分を含まないような還元剤を用
いた場合は純度99.9重量%以上のパラジウムめっき層が
得られ、一方、次亜リン酸ナトリウムやトリメチルアミ
ンボラン等の共析元素としてリンやホウ素を含有する還
元剤を用いた場合には、これらリンやホウ素とパラジウ
ムの合金めっき層が得られる。
【0040】ただし、リンやホウ素を含有するパラジウ
ム合金めっき層は純度99.9重量%以上のパラジウムめっ
き層にくらべ半田ヌレ性が低く配線層2に対する半田ボ
ール5の接合強度が低い傾向がある。従って、パラジウ
ムまたはパラジウム合金めっき層8は純度99.9重量%以
上のパラジウムめっき層とすることが望ましい。
【0041】さらに、パラジウムまたはパラジウム合金
めっき層8の表面には金めっき層9が所定厚みに被着形
成されており、金めっき層9はニッケル−ホウ素めっき
層6、ニッケルめっき層7、およびパラジウムまたはパ
ラジウム合金めっき層8が酸化腐蝕するのを有効に防止
することができるとともに、金めっき層9は半田ヌレ性
が極めて良いことから半田を配線層2に強固に接合させ
る作用をなす。
【0042】金めっき層8は、例えば、従来周知のシア
ン化金カリウム等の金化合物とエチレンジアミン四酢酸
(ナトリウム塩)等の錯化剤とを含有する置換型の無電
解金めっき浴を用いる無電解法によりパラジウムまたは
パラジウム合金めっき層8表面に形成される。
【0043】金めっき層9の厚みは、ニッケル−ホウ素
めっき層6、ニッケルめっき層7、およびパラジウムま
たはパラジウム合金めっき層8の酸化を有効に防ぐため
には、その厚みは0.05μm以上が望ましく、また0.8μ
mを超えて厚くすると、半導体素子3の電極を配線層2
に接続する半田ボール5との間で金−錫等の脆い金属間
化合物が形成され、接続部の長期信頼性を低くする傾向
がある。従って、金めっき層8は、その厚みを0.05μm
〜0.8μmの範囲としておくことが好ましい。
【0044】一方、半導体素子3が搭載された絶縁基体
1は、その上面に蓋体10が樹脂・ガラス・ロウ材等から
成る封止材を介して接合され、この蓋体10と絶縁基体1
とによって半導体素子3を気密に封止するようになって
いる。
【0045】蓋体10は酸化アルミニウム質焼結体・ムラ
イト質焼結体・窒化アルミニウム質焼結体等のセラミッ
クス材料、あるいは鉄−ニッケル−コバルト合金や鉄−
ニッケル合金等の金属材料から成り、例えば、酸化アル
ミニウム質焼結体から成る場合には、酸化アルミニウム
・酸化珪素・酸化マグネシウム・酸化カルシウム等の原
料粉末を従来周知のプレス成形法を採用することによっ
て椀状に成形するとともにこれを約1500℃の温度で焼成
することによって形成される。
【0046】かくして本発明の配線基板4によれば、絶
縁基体1上面の搭載部表面に露出した配線層2に半導体
素子3の電極を半田ボール5を介して電気的・機械的に
接続し、しかる後、絶縁基体1の上面に金属やセラミッ
クスから成る蓋体10をガラスや樹脂・ロウ材等の封止材
を介して接合させ、絶縁基体1と蓋体10とから成る容器
内部に半導体素子3を気密に収容することによって製品
としての半導体装置が完成する。
【0047】なお、本発明の配線基板は上述の実施の形
態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱
しない範囲であれば種々の変更は可能である。例えば、
上述の実施の形態の例では本発明の配線基板を半導体素
子を収容する半導体素子収納用パッケージに適用した
が、混成集積回路基板等の他の用途に適用しても良い。
【0048】
【発明の効果】本発明の配線基板によれば、配線層のう
ち少なくとも電子部品の電極が半田を介して接続される
領域の表面に、無電解法により、ニッケル−ホウ素めっ
き層、ニッケルの含有量が99.9重量%以上でありかつニ
ッケル粒子の平均粒径が20nm以上であるニッケルめっ
き層、パラジウムまたはパラジウム合金めっき層、およ
び金めっき層を順次被着形成させたことから、特に、配
線基板に電子部品を配線層に半田を介して接続させる際
等の熱が作用しても、半田ヌレ性やボンディング性を高
く維持することができ、かつハガレやフクレが発生する
のを有効に防止することができるので、配線層に電子部
品の電極を半田を介して極めて強固に接続することがで
きる。
【0049】また、配線層の表面に直接、触媒活性の強
いホウ素を含有するニッケル−ホウ素めっき層を被着形
成したことから配線層にニッケル−ホウ素めっき層をピ
ンホールやボイド等を生じることなく表面を極めて平滑
として均一厚みに、かつ強固に被着形成することができ
る。
【0050】また、ニッケル−ホウ素めっき層上に、ニ
ッケル−ホウ素めっき層との密着性が良好なニッケルの
含有量が99.9重量%以上でありかつニッケル粒子の平均
粒径が20nm以上であるニッケルめっき層を被着形成し
たことから、配線層上にパラジウムまたはパラジウム合
金めっき層、および金めっき層を強固に被着形成するこ
とができる。
【0051】さらに、ニッケルの含有量が99.9重量%以
上でありかつニッケル粒子の平均粒径が20nm以上であ
るニッケルめっき層を被着形成したことから、ニッケル
原子が移動拡散する際の経路であるニッケル結晶粒界が
少なくなるので、電子部品を配線層に半田ボールを介し
て接続させる際等の熱によって金めっき層表面にニッケ
ルが移動拡散することを有効に抑制することができる。
【0052】また、ニッケルの含有量が99.9重量%以上
でありかつニッケル粒子の平均粒径が20nm以上である
ニッケルめっき層上に、耐蝕性に優れ無電解金めっき浴
中にニッケルが溶出することを抑制するパラジウムまた
はパラジウム合金めっき層を被着形成したことから、金
めっき層とニッケルめっき層との間にハガレやフクレが
発生することを有効に防止することができる。さらに、
電子部品を配線層に半田ボールを介して接続させる際等
の熱によって移動拡散するニッケル原子のバリア層とな
るので、金めっき層表面に酸化ニッケル層が形成される
ことを有効に防止することができる。
【0053】また、パラジウムまたはパラジウム合金め
っき層上に耐食性に優れかつ半田とのヌレ性に優れる金
めっき層を被着形成したことから、ニッケル−ホウ素め
っき層、ニッケルの含有量が99.9重量%以上でありかつ
ニッケル粒子の平均粒径が20nm以上であるニッケルめ
っき層、およびパラジウムまたはパラジウム合金めっき
層が酸化腐蝕するのを有効に防止することができるとと
もに半田を強固に接合させることができる。
【0054】また、本発明の配線基板によれば、ニッケ
ルめっき層のニッケル含有率を99.9重量%以上としてニ
ッケル粒子の平均粒径を20nm以上とし、さらにこのニ
ッケルめっき層と金めっき層との間にパラジウムまたは
パラジウム合金めっき層を形成したことから、金めっき
層表面へ移動拡散するニッケルの量を極めて少なくする
ことができるので、例えば、金と半田(錫等)とから成
る脆い金属間化合物が大量に形成されることを防ぐため
に、金めっき層の厚さを0.05μm〜0.8μmと薄くした
としても、ニッケルが金めっき層の表面にまで移動拡散
して酸化物層を形成し半田ヌレ性を劣化させる、という
問題を生じることはない。
【0055】また、一般に鉛フリー半田と称される錫−
銀系の半田を使用することによって、電子部品を配線層
に半田を介して接続する際の熱負荷量が大きくなって
も、電子部品を配線層に半田を介して極めて容易かつ確
実に接続することが可能で、この半田接続部の長期信頼
性を優れたものと成すこともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の配線基板の実施の形態の一例を示す断
面図である。
【図2】図1に示す配線基板の要部拡大断面図である。
【符号の説明】
2・・・・配線層 4・・・・配線基板 6・・・・ニッケル−ホウ素めっき層 7・・・・ニッケルめっき層 8・・・・パラジウムまたはパラジウム合金めっき層 9・・・・金めっき層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4E351 AA07 BB01 BB23 BB24 BB33 BB38 CC07 DD06 DD10 DD19 DD20 DD21 DD52 GG11 GG15 4K022 AA04 AA05 AA42 BA04 BA14 BA18 BA31 BA32 BA35 DA01 5E319 AA03 AB05 AC04 AC18 BB04 BB08 GG03 5E343 AA02 AA23 BB09 BB17 BB23 BB44 BB48 BB52 BB55 BB61 BB71 DD33 GG01 GG18

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子部品の電極が半田を介して接続され
    る配線層を有する配線基板であって、前記配線層のうち
    少なくとも前記電子部品の電極が半田を介して接続され
    る領域の表面に、無電解法により、ニッケル−ホウ素め
    っき層、ニッケルの含有率が99.9重量%以上であり
    かつニッケル粒子の平均粒径が20nm以上であるニッ
    ケルめっき層、パラジウムまたはパラジウム合金めっき
    層、および金めっき層を、順次被着させたことを特徴と
    する配線基板。
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