JP2003008190A - 配線基板 - Google Patents
配線基板Info
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- JP2003008190A JP2003008190A JP2001193769A JP2001193769A JP2003008190A JP 2003008190 A JP2003008190 A JP 2003008190A JP 2001193769 A JP2001193769 A JP 2001193769A JP 2001193769 A JP2001193769 A JP 2001193769A JP 2003008190 A JP2003008190 A JP 2003008190A
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- boron
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- Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】配線層に被着させた金めっき層上に斑点状のし
みが形成されて外観不良を生じる。 【解決手段】電子部品3の電極が半田5を介して接続さ
れる配線層2を有する配線基板であって、前記配線層2
のうち少なくとも電子部品3の電極が半田を介して接続
される領域の表面に、ニッケル−ホウ素めっき層6、パ
ラジウム−リンめっき層7、金めっき層8を順次被着さ
せた。
みが形成されて外観不良を生じる。 【解決手段】電子部品3の電極が半田5を介して接続さ
れる配線層2を有する配線基板であって、前記配線層2
のうち少なくとも電子部品3の電極が半田を介して接続
される領域の表面に、ニッケル−ホウ素めっき層6、パ
ラジウム−リンめっき層7、金めっき層8を順次被着さ
せた。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子や容量
素子、抵抗器等の電子部品が搭載される配線基板に関す
るものである。
素子、抵抗器等の電子部品が搭載される配線基板に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体素子や容量素子、抵抗器等
の電子部品が搭載される配線基板は、一般に、酸化アル
ミニウム質焼結体から成る絶縁基体と、該絶縁基体の上
面から下面にかけて形成されたタングステン、モリブデ
ン等の高融点金属材料から成る複数個の配線層とから構
成されており、絶縁基体の上面に半導体素子や容量素
子、抵抗器等の電子部品を搭載するとともに該電子部品
の各電極を配線層に半田を介して電気的に接続するよう
になっている。
の電子部品が搭載される配線基板は、一般に、酸化アル
ミニウム質焼結体から成る絶縁基体と、該絶縁基体の上
面から下面にかけて形成されたタングステン、モリブデ
ン等の高融点金属材料から成る複数個の配線層とから構
成されており、絶縁基体の上面に半導体素子や容量素
子、抵抗器等の電子部品を搭載するとともに該電子部品
の各電極を配線層に半田を介して電気的に接続するよう
になっている。
【0003】かかる配線基板は、配線層の絶縁基体下面
に導出されている部位を外部電気回路基板の配線導体に
半田等を介し接続することによって外部電気回路基板上
に実装され、同時に配線基板に搭載されている電子部品
の各電極が所定の外部電気回路に電気的に接続されるこ
ととなる。
に導出されている部位を外部電気回路基板の配線導体に
半田等を介し接続することによって外部電気回路基板上
に実装され、同時に配線基板に搭載されている電子部品
の各電極が所定の外部電気回路に電気的に接続されるこ
ととなる。
【0004】また、上述の配線基板は配線層の少なくと
も電子部品が半田を介して接続される領域にニッケル−
リン合金またはニッケル−ホウ素合金から成るニッケル
めっき層と金めっき層が順次被着されており、該ニッケ
ルめっき層によってタングステン等の高融点金属材料か
ら成る配線層に対する半田の接合を良好とし、金めっき
層によってニッケルめっき層表面にニッケルの酸化物が
形成されて半田接合性等が劣化するのを防止している。
も電子部品が半田を介して接続される領域にニッケル−
リン合金またはニッケル−ホウ素合金から成るニッケル
めっき層と金めっき層が順次被着されており、該ニッケ
ルめっき層によってタングステン等の高融点金属材料か
ら成る配線層に対する半田の接合を良好とし、金めっき
層によってニッケルめっき層表面にニッケルの酸化物が
形成されて半田接合性等が劣化するのを防止している。
【0005】なお、前記ニッケルめっき層の表面に無電
解法により金めっき層を被着させる場合、ニッケルが金
の析出被着に対して触媒不活性で、自己触媒法による金
めっき層の被着が不可であることから、通常、置換めっ
き法、つまり、ニッケルを酸化溶出させるとともに、金
を還元析出させる方法が用いられている。
解法により金めっき層を被着させる場合、ニッケルが金
の析出被着に対して触媒不活性で、自己触媒法による金
めっき層の被着が不可であることから、通常、置換めっ
き法、つまり、ニッケルを酸化溶出させるとともに、金
を還元析出させる方法が用いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の配線基板において、配線層上の電子部品が半田を介
して接続される領域にニッケル−リン合金からなるニッ
ケルめっき層を被着させた場合、ニッケル−リン合金の
リン成分が不活性であること及びタングステンやモリブ
デン等の高融点金属材料から成る配線層の表面が粗面で
あること等から配線層の表面全面にニッケル−リン合金
から成るニッケルめっき層を均一に被着させることがで
きず、多数のピンホール(小穴)やボイド(小空隙)を
有したものとなり、その結果、ピンホールやボイド内に
めっき液が残留し易く、ピンホールやボイド内にめっき
液が残留しているとこれが電子部品を配線層に半田を介
して接続させる際の熱によって金めっき層上にしみ出
し、斑点状のしみを形成して外観不良を生じるという欠
点を有する。
来の配線基板において、配線層上の電子部品が半田を介
して接続される領域にニッケル−リン合金からなるニッ
ケルめっき層を被着させた場合、ニッケル−リン合金の
リン成分が不活性であること及びタングステンやモリブ
デン等の高融点金属材料から成る配線層の表面が粗面で
あること等から配線層の表面全面にニッケル−リン合金
から成るニッケルめっき層を均一に被着させることがで
きず、多数のピンホール(小穴)やボイド(小空隙)を
有したものとなり、その結果、ピンホールやボイド内に
めっき液が残留し易く、ピンホールやボイド内にめっき
液が残留しているとこれが電子部品を配線層に半田を介
して接続させる際の熱によって金めっき層上にしみ出
し、斑点状のしみを形成して外観不良を生じるという欠
点を有する。
【0007】また配線層上にニッケル−ホウ素合金から
成るニッケルめっき層を被着させた場合、ニッケル−ホ
ウ素合金が酸化し易く、耐食性に劣ることから、置換め
っき法により金めっき層を被着させる際、金の還元析出
に必要な量以上のニッケルが酸化して酸化層を形成して
しまい、金めっき層をニッケルめっき層の表面に強固に
被着させることができなくなってしまうという欠点を有
していた。
成るニッケルめっき層を被着させた場合、ニッケル−ホ
ウ素合金が酸化し易く、耐食性に劣ることから、置換め
っき法により金めっき層を被着させる際、金の還元析出
に必要な量以上のニッケルが酸化して酸化層を形成して
しまい、金めっき層をニッケルめっき層の表面に強固に
被着させることができなくなってしまうという欠点を有
していた。
【0008】本発明は上記欠点に鑑み案出されたもので
その目的は、斑点状のしみの発生による外観不良や金め
っき層とニッケルめっき層との間に剥離やフクレが発生
するのを有効に防止し、配線層に電子部品を半田を介し
て強固に取着することができる配線基板を提供すること
にある。
その目的は、斑点状のしみの発生による外観不良や金め
っき層とニッケルめっき層との間に剥離やフクレが発生
するのを有効に防止し、配線層に電子部品を半田を介し
て強固に取着することができる配線基板を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、電子部品の電
極が半田を介して接続される配線層を有する配線基板で
あって、前記配線層のうち少なくとも電子部品の電極が
半田を介して接続される領域の表面に、ニッケル−ホウ
素めっき層、パラジウム−リンめっき層、金めっき層を
順次被着させたことを特徴とするものである。
極が半田を介して接続される配線層を有する配線基板で
あって、前記配線層のうち少なくとも電子部品の電極が
半田を介して接続される領域の表面に、ニッケル−ホウ
素めっき層、パラジウム−リンめっき層、金めっき層を
順次被着させたことを特徴とするものである。
【0010】また本発明は、前記パラジウム−リンめっ
き層の厚さが0.05μm〜2μmであることを特徴と
するものである。
き層の厚さが0.05μm〜2μmであることを特徴と
するものである。
【0011】更に本発明は、前記ニッケル−ホウ素めっ
き層のホウ素含有量が0.05重量%〜3重量%である
ことを特徴とするものである。
き層のホウ素含有量が0.05重量%〜3重量%である
ことを特徴とするものである。
【0012】また更に本発明は、前記パラジウム−リン
めっき層のリン含有量が4重量%以下であることを特徴
とするものである。
めっき層のリン含有量が4重量%以下であることを特徴
とするものである。
【0013】本発明の配線基板によれば、配線層のうち
少なくとも電子部品の電極が半田を介して接続される領
域の表面に、ニッケル−ホウ素めっき層、パラジウム−
リンめっき層、金めっき層を順次被着させ、配線層の表
面に直接、触媒活性の強いホウ素を含有するニッケル−
ホウ素めっき層を被着させたことから配線層にニッケル
−ホウ素めっき層をピンホールやボイド等を生じること
なく表面を極めて平滑として均一厚みに、かつ強固に被
着させることができ、またニッケル−ホウ素めっき層上
に、該ニッケル−ホウ素めっき層及び金めっき層のいず
れとも密着性が良好であるパラジウム−リンめっき層を
被着させたことからニッケル−ホウ素めっき層上に金め
っき層を強固に被着させることができ、さらにパラジウ
ム−リンめっき層上に耐蝕性に優れ、かつ半田との濡れ
性に優れる金めっき層を被着させたことからニッケル−
ホウ素めっき層及びパラジウム−リンめっき層が酸化腐
蝕するのを有効に防止することができるとともに半田を
強固に接合させることができ、その結果、配線基板の配
線層に斑点状のしみやフクレが発生するのを有効に防止
することができるとともに配線層に電子部品の電極を半
田を介して極めて強固に接続することができる。
少なくとも電子部品の電極が半田を介して接続される領
域の表面に、ニッケル−ホウ素めっき層、パラジウム−
リンめっき層、金めっき層を順次被着させ、配線層の表
面に直接、触媒活性の強いホウ素を含有するニッケル−
ホウ素めっき層を被着させたことから配線層にニッケル
−ホウ素めっき層をピンホールやボイド等を生じること
なく表面を極めて平滑として均一厚みに、かつ強固に被
着させることができ、またニッケル−ホウ素めっき層上
に、該ニッケル−ホウ素めっき層及び金めっき層のいず
れとも密着性が良好であるパラジウム−リンめっき層を
被着させたことからニッケル−ホウ素めっき層上に金め
っき層を強固に被着させることができ、さらにパラジウ
ム−リンめっき層上に耐蝕性に優れ、かつ半田との濡れ
性に優れる金めっき層を被着させたことからニッケル−
ホウ素めっき層及びパラジウム−リンめっき層が酸化腐
蝕するのを有効に防止することができるとともに半田を
強固に接合させることができ、その結果、配線基板の配
線層に斑点状のしみやフクレが発生するのを有効に防止
することができるとともに配線層に電子部品の電極を半
田を介して極めて強固に接続することができる。
【0014】
[発明の詳細な説明]次に、本発明を添付図面に基づき
詳細に説明する。
詳細に説明する。
【0015】図1は、本発明の配線基板を半導体素子を
収容する半導体素子収納用パッケージに適用した場合の
一実施例を示し、1は絶縁基体、2は配線層である。こ
の絶縁基体1と配線層2とで半導体素子3を搭載するた
めの配線基板4が形成される。
収容する半導体素子収納用パッケージに適用した場合の
一実施例を示し、1は絶縁基体、2は配線層である。こ
の絶縁基体1と配線層2とで半導体素子3を搭載するた
めの配線基板4が形成される。
【0016】前記絶縁基体1は、酸化アルミニウム質焼
結体、窒化アルミニウム質焼結体、ムライト質焼結体、
炭化珪素質焼結体、ガラスセラミック焼結体等の電気絶
縁材料から成り、その上面に半導体素子3を搭載する搭
載部を有し、該搭載部表面に露出した配線層2に半導体
素子3の電極が半田ボール5を介して接続される。
結体、窒化アルミニウム質焼結体、ムライト質焼結体、
炭化珪素質焼結体、ガラスセラミック焼結体等の電気絶
縁材料から成り、その上面に半導体素子3を搭載する搭
載部を有し、該搭載部表面に露出した配線層2に半導体
素子3の電極が半田ボール5を介して接続される。
【0017】前記絶縁基体1は、例えば、酸化アルミニ
ウム質焼結体から成る場合には、酸化アルミニウム、酸
化珪素、酸化カルシウム、酸化マグネシウム等の原料粉
末に適当な有機バインダー、溶剤を添加混合して泥漿状
のセラミックスラリーとなすとともに該セラミックスラ
リーを従来周知のドクターブレード法やカレンダーロー
ル法等のシート成形技術を採用しシート状となすことに
よってセラミックグリーンシート(セラミック生シー
ト)を得、しかる後、前記セラミックグリーンシートを
切断加工や打ち抜き加工により適当な形状とするととも
にこれを複数枚積層し、最後に前記積層されたセラミッ
クグリーンシートを還元雰囲気中、約1600℃の温度
で焼成することによって製作される。
ウム質焼結体から成る場合には、酸化アルミニウム、酸
化珪素、酸化カルシウム、酸化マグネシウム等の原料粉
末に適当な有機バインダー、溶剤を添加混合して泥漿状
のセラミックスラリーとなすとともに該セラミックスラ
リーを従来周知のドクターブレード法やカレンダーロー
ル法等のシート成形技術を採用しシート状となすことに
よってセラミックグリーンシート(セラミック生シー
ト)を得、しかる後、前記セラミックグリーンシートを
切断加工や打ち抜き加工により適当な形状とするととも
にこれを複数枚積層し、最後に前記積層されたセラミッ
クグリーンシートを還元雰囲気中、約1600℃の温度
で焼成することによって製作される。
【0018】また前記絶縁基体1は、その上面の搭載部
から下面にかけて多数の配線層2が被着形成されてお
り、該配線層2の搭載部に露出した部位には半導体素子
3の各電極が半田ボール5を介して電気的に接続され、
また絶縁基体1の下面に導出された部位には外部電気回
路基板の配線導体が半田等を介して電気的に接続され
る。
から下面にかけて多数の配線層2が被着形成されてお
り、該配線層2の搭載部に露出した部位には半導体素子
3の各電極が半田ボール5を介して電気的に接続され、
また絶縁基体1の下面に導出された部位には外部電気回
路基板の配線導体が半田等を介して電気的に接続され
る。
【0019】前記配線層2は、搭載される半導体素子3
の各電極を外部電気回路に接続する作用をなし、例え
ば、タングステン、モリブデン、マンガン等の高融点金
属粉末から成り、タングステン等の高融点金属粉末に適
当な有機バインダーや溶剤を添加混合して得た金属ペー
ストを絶縁基体1となるセラミックグリーンシートに予
め従来周知のスクリーン印刷法により所定パターンに印
刷塗布しておくことによって絶縁基体1の搭載部から下
面にかけて被着される。
の各電極を外部電気回路に接続する作用をなし、例え
ば、タングステン、モリブデン、マンガン等の高融点金
属粉末から成り、タングステン等の高融点金属粉末に適
当な有機バインダーや溶剤を添加混合して得た金属ペー
ストを絶縁基体1となるセラミックグリーンシートに予
め従来周知のスクリーン印刷法により所定パターンに印
刷塗布しておくことによって絶縁基体1の搭載部から下
面にかけて被着される。
【0020】前記配線層2は図2に示すように、少なく
とも半導体素子3の電極が半田ボール5を介して接続さ
れる領域に、ニッケル−ホウ素めっき層6、パラジウム
−リンめっき層7及び金めっき層8が順次被着されてい
る。
とも半導体素子3の電極が半田ボール5を介して接続さ
れる領域に、ニッケル−ホウ素めっき層6、パラジウム
−リンめっき層7及び金めっき層8が順次被着されてい
る。
【0021】前記ニッケル−ホウ素めっき層6は、配線
層2にパラジウム−リンめっき層7および金めっき層8
を密着性良く被着させる下地金属層として作用する。
層2にパラジウム−リンめっき層7および金めっき層8
を密着性良く被着させる下地金属層として作用する。
【0022】前記ニッケル−ホウ素めっき層6は、硫酸
ニッケル等のニッケル化合物とホウ素系還元剤、例えば
水素化ホウ素ナトリウムやジメチルアミンボラン等を含
む無電解ニッケルめっき浴を用いた無電解めっき法によ
り配線層2の表面に所定厚みに被着される。この場合、
前記ニッケル−ホウ素めっき層6はその内部に触媒活性
の強いホウ素を含有することから配線層2の表面が粗面
であるとしてもニッケル−ホウ素めっき層6にピンホー
ルやボイド等が形成されることはなく、同時に表面を極
めて平滑として均一厚みに、かつ強固に被着させること
ができる。
ニッケル等のニッケル化合物とホウ素系還元剤、例えば
水素化ホウ素ナトリウムやジメチルアミンボラン等を含
む無電解ニッケルめっき浴を用いた無電解めっき法によ
り配線層2の表面に所定厚みに被着される。この場合、
前記ニッケル−ホウ素めっき層6はその内部に触媒活性
の強いホウ素を含有することから配線層2の表面が粗面
であるとしてもニッケル−ホウ素めっき層6にピンホー
ルやボイド等が形成されることはなく、同時に表面を極
めて平滑として均一厚みに、かつ強固に被着させること
ができる。
【0023】なお、前記ニッケル−ホウ素めっき層6
は、ホウ素の含有量が0.05重量%未満の少ないもの
となるとニッケル−ホウ素めっき層6の耐蝕性が劣化し
て酸化し易くなる傾向にあり、また3重量%を超えると
電気抵抗が上昇し、配線基板としての特性が劣化してし
まう傾向にある。従って、前記ニッケル−ホウ素めっき
層6は、そのホウ素の含有量を0.05重量%〜3重量
%の範囲としておくことが好ましい。
は、ホウ素の含有量が0.05重量%未満の少ないもの
となるとニッケル−ホウ素めっき層6の耐蝕性が劣化し
て酸化し易くなる傾向にあり、また3重量%を超えると
電気抵抗が上昇し、配線基板としての特性が劣化してし
まう傾向にある。従って、前記ニッケル−ホウ素めっき
層6は、そのホウ素の含有量を0.05重量%〜3重量
%の範囲としておくことが好ましい。
【0024】また前記ニッケル−ホウ素めっき層6は、
その厚さが1μm未満と薄いものになるとニッケル−ホ
ウ素めっき層6を粗面な配線層2に表面を極めて平滑と
して均一厚みに被着させるのが困難となってしまう傾向
にあり、また8μmを超えると内部応力が大きくなって
配線層2にニッケル−ホウ素めっき層6を強固に被着さ
せることが困難となってしまう。従って、前記ニッケル
−ホウ素めっき層6は、その厚さを1μm〜8μmの範
囲としておくことが好ましい。
その厚さが1μm未満と薄いものになるとニッケル−ホ
ウ素めっき層6を粗面な配線層2に表面を極めて平滑と
して均一厚みに被着させるのが困難となってしまう傾向
にあり、また8μmを超えると内部応力が大きくなって
配線層2にニッケル−ホウ素めっき層6を強固に被着さ
せることが困難となってしまう。従って、前記ニッケル
−ホウ素めっき層6は、その厚さを1μm〜8μmの範
囲としておくことが好ましい。
【0025】さらに前記ニッケル−ホウ素めっき層6上
には、パラジウム−リンめっき層7が所定厚みに被着さ
れており、該パラジウム−リンめっき層7はニッケル−
ホウ素めっき層6に金めっき層8を強固に被着接合させ
る作用をなす。
には、パラジウム−リンめっき層7が所定厚みに被着さ
れており、該パラジウム−リンめっき層7はニッケル−
ホウ素めっき層6に金めっき層8を強固に被着接合させ
る作用をなす。
【0026】前記パラジウム−リンめっき層7は、塩化
パラジウム等のパラジウム化合物とリン系還元剤、例え
ば次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウム、亜リン
酸ナトリウム等を含む無電解パラジウムめっき浴を用い
た無電解めっき法によりニッケル−ホウ素めっき層6上
に被着される。この場合、下地のニッケル−ホウ素めっ
き層6は表面が極めて平滑であること、パラジウム−リ
ンめっき層7はめっき液中のパラジウム化合物が還元剤
で還元析出される自己触媒反応によりニッケル−ホウ素
めっき層6上に被着され、ニッケル−ホウ素めっき層6
を酸化させることがないことから、パラジウム−リンめ
っき層7をニッケル−ホウ素めっき層6表面にピンホー
ルやボイド等を形成することなく均一厚みに、かつ強固
に被着させることができる。
パラジウム等のパラジウム化合物とリン系還元剤、例え
ば次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウム、亜リン
酸ナトリウム等を含む無電解パラジウムめっき浴を用い
た無電解めっき法によりニッケル−ホウ素めっき層6上
に被着される。この場合、下地のニッケル−ホウ素めっ
き層6は表面が極めて平滑であること、パラジウム−リ
ンめっき層7はめっき液中のパラジウム化合物が還元剤
で還元析出される自己触媒反応によりニッケル−ホウ素
めっき層6上に被着され、ニッケル−ホウ素めっき層6
を酸化させることがないことから、パラジウム−リンめ
っき層7をニッケル−ホウ素めっき層6表面にピンホー
ルやボイド等を形成することなく均一厚みに、かつ強固
に被着させることができる。
【0027】なお、前記パラジウム−リンめっき層7
は、リンの含有率が4重量%を超えると、金との密着の
悪いリン成分が増大して後述する金めっき層の密着性が
劣化する傾向にある。従って、前記パラジウム−リンめ
っき層7は、リンの含有率を4重量%以下の範囲として
おくことが好ましい。
は、リンの含有率が4重量%を超えると、金との密着の
悪いリン成分が増大して後述する金めっき層の密着性が
劣化する傾向にある。従って、前記パラジウム−リンめ
っき層7は、リンの含有率を4重量%以下の範囲として
おくことが好ましい。
【0028】また前記パラジウム−リンめっき層7は、
その厚みが0.05μm未満と薄いものとなった場合、
ニッケル−ホウ素めっき層6を完全に被覆することがで
きず、金めっき層8の被着強度が弱くなってしまう傾向
にあり、また2μmを超えると内部応力が大きくなって
ニッケル−ホウ素めっき層6への被着強度が低いものと
なってしまう傾向がある。従って、前記パラジウム−リ
ンめっき層7は、その厚さを0.05μm〜2μmの範
囲としておくことが好ましい。
その厚みが0.05μm未満と薄いものとなった場合、
ニッケル−ホウ素めっき層6を完全に被覆することがで
きず、金めっき層8の被着強度が弱くなってしまう傾向
にあり、また2μmを超えると内部応力が大きくなって
ニッケル−ホウ素めっき層6への被着強度が低いものと
なってしまう傾向がある。従って、前記パラジウム−リ
ンめっき層7は、その厚さを0.05μm〜2μmの範
囲としておくことが好ましい。
【0029】更に前記パラジウム−リンめっき層7の表
面には金めっき層8が所定厚みに被着されており、該金
めっき層8はニッケル−ホウ素めっき層6及びパラジウ
ム−リンめっき層7が酸化腐蝕するのを有効に防止する
ことができるとともに半田を配線層2に強固に接合させ
る作用をなす。
面には金めっき層8が所定厚みに被着されており、該金
めっき層8はニッケル−ホウ素めっき層6及びパラジウ
ム−リンめっき層7が酸化腐蝕するのを有効に防止する
ことができるとともに半田を配線層2に強固に接合させ
る作用をなす。
【0030】前記金めっき層8は、例えば、従来周知の
シアン化金カリウム等の金化合物とエチレンジアミン四
酢酸(ナトリウム塩)等の錯化剤とを含有する置換型の
無電解金めっき液を用いる無電解めっき法によりパラジ
ウム−リンめっき層7表面に形成される。
シアン化金カリウム等の金化合物とエチレンジアミン四
酢酸(ナトリウム塩)等の錯化剤とを含有する置換型の
無電解金めっき液を用いる無電解めっき法によりパラジ
ウム−リンめっき層7表面に形成される。
【0031】なお、この場合、パラジウム−リンめっき
層7が耐食性に優れることから、金を還元させるに必要
な量以上にパラジウム−リンめっき層7が酸化してしま
うことはなく、金めっき層8をパラジウム−リンめっき
層7上に強固に被着形成させることができる。
層7が耐食性に優れることから、金を還元させるに必要
な量以上にパラジウム−リンめっき層7が酸化してしま
うことはなく、金めっき層8をパラジウム−リンめっき
層7上に強固に被着形成させることができる。
【0032】前記金めっき層8は、その厚みが0.05
μm未満の薄いものとなると、パラジウム−リンめっき
層7やニッケル−ホウ素めっき層6の酸化を防ぐことが
困難となり、また0.8μmを超えて厚くすると、半導
体素子3の電極を配線層2に接続する半田ボール5との
間で金−錫等の脆い金属間化合物が形成され、接続部の
長期信頼性を低いものとしてしまうおそれがある。従っ
て、前記金めっき層8は、その厚さを0.05μm乃至
0.3μmの範囲としておくことが好ましい。
μm未満の薄いものとなると、パラジウム−リンめっき
層7やニッケル−ホウ素めっき層6の酸化を防ぐことが
困難となり、また0.8μmを超えて厚くすると、半導
体素子3の電極を配線層2に接続する半田ボール5との
間で金−錫等の脆い金属間化合物が形成され、接続部の
長期信頼性を低いものとしてしまうおそれがある。従っ
て、前記金めっき層8は、その厚さを0.05μm乃至
0.3μmの範囲としておくことが好ましい。
【0033】また一方、前記半導体素子3が搭載された
絶縁基体1は、その上面に蓋体9が樹脂、ガラス、ロウ
材等から成る封止材を介して接合され、この蓋体9と絶
縁基体1とによって半導体素子3を気密に封止するよう
になっている。
絶縁基体1は、その上面に蓋体9が樹脂、ガラス、ロウ
材等から成る封止材を介して接合され、この蓋体9と絶
縁基体1とによって半導体素子3を気密に封止するよう
になっている。
【0034】前記蓋体9は酸化アルミニウム質焼結体や
ムライト質焼結体、窒化アルミニウム質焼結体等のセラ
ミックス材料、あるいは鉄−ニッケル−コバルト合金や
鉄−ニッケル合金等の金属材料から成り、例えば、酸化
アルミニウム質焼結体から成る場合には、酸化アルミニ
ウム、酸化珪素、酸化マグネシウム,酸化カルシウム等
の原料粉末を従来周知のプレス成形法を採用することに
よって椀状に成形するとともにこれを約1500℃の温
度で焼成することによって形成される。
ムライト質焼結体、窒化アルミニウム質焼結体等のセラ
ミックス材料、あるいは鉄−ニッケル−コバルト合金や
鉄−ニッケル合金等の金属材料から成り、例えば、酸化
アルミニウム質焼結体から成る場合には、酸化アルミニ
ウム、酸化珪素、酸化マグネシウム,酸化カルシウム等
の原料粉末を従来周知のプレス成形法を採用することに
よって椀状に成形するとともにこれを約1500℃の温
度で焼成することによって形成される。
【0035】かくして本発明の配線基板4によれば、絶
縁基体1上面の搭載部表面に露出した配線層2に半導体
素子3の電極を半田ボール5を介して電気的、機械的に
接続し、しかる後、絶縁基体1の上面に金属やセラミッ
クスから成る蓋体9をガラスや樹脂、ロウ材等の封止材
を介して接合させ、絶縁基体1と蓋体9とから成る容器
内部に半導体素子3を気密に収容することによって製品
としての半導体装置が完成する。
縁基体1上面の搭載部表面に露出した配線層2に半導体
素子3の電極を半田ボール5を介して電気的、機械的に
接続し、しかる後、絶縁基体1の上面に金属やセラミッ
クスから成る蓋体9をガラスや樹脂、ロウ材等の封止材
を介して接合させ、絶縁基体1と蓋体9とから成る容器
内部に半導体素子3を気密に収容することによって製品
としての半導体装置が完成する。
【0036】なお、本発明の配線基板は上述の実施例に
限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範
囲であれば種々の変更は可能であり、例えば、上述の実
施例では本発明の配線基板を半導体素子を収容する半導
体素子収納用パッケージに適用したが、混成集積回路基
板等の他の用途に適用してもよい。
限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範
囲であれば種々の変更は可能であり、例えば、上述の実
施例では本発明の配線基板を半導体素子を収容する半導
体素子収納用パッケージに適用したが、混成集積回路基
板等の他の用途に適用してもよい。
【0037】また本発明における「半田」とは、一般的
な錫(Sn)と鉛(Pb)の合金に限らず錫(Sn)を
成分とする低融点の合金、例えば、「鉛フリー半田」と
称される錫−銀系等の合金をも含むものである。
な錫(Sn)と鉛(Pb)の合金に限らず錫(Sn)を
成分とする低融点の合金、例えば、「鉛フリー半田」と
称される錫−銀系等の合金をも含むものである。
【0038】
【発明の効果】本発明の配線基板によれば、配線層のう
ち少なくとも電子部品の電極が半田を介して接続される
領域の表面に、ニッケル−ホウ素めっき層、パラジウム
−リンめっき層、金めっき層を順次被着させ、配線層の
表面に直接、触媒活性の強いホウ素を含有するニッケル
−ホウ素めっき層を被着させたことから配線層にニッケ
ル−ホウ素めっき層をピンホールやボイド等を生じるこ
となく表面を極めて平滑として均一厚みに、かつ強固に
被着させることができ、またニッケル−ホウ素めっき層
上に、該ニッケル−ホウ素めっき層及び金めっき層のい
ずれとも密着性が良好であるパラジウム−リンめっき層
を被着させたことからニッケル−ホウ素めっき層上に金
めっき層を強固に被着させることができ、さらにパラジ
ウム−リンめっき層上に耐蝕性に優れ、かつ半田との濡
れ性に優れる金めっき層を被着させたことからニッケル
−ホウ素めっき層及びパラジウム−リンめっき層が酸化
腐蝕するのを有効に防止することができるとともに半田
を強固に接合させることができ、その結果、配線基板の
配線層に斑点状のしみやフクレが発生するのを有効に防
止することができるとともに配線層に電子部品の電極を
半田を介して極めて強固に接続することができる。
ち少なくとも電子部品の電極が半田を介して接続される
領域の表面に、ニッケル−ホウ素めっき層、パラジウム
−リンめっき層、金めっき層を順次被着させ、配線層の
表面に直接、触媒活性の強いホウ素を含有するニッケル
−ホウ素めっき層を被着させたことから配線層にニッケ
ル−ホウ素めっき層をピンホールやボイド等を生じるこ
となく表面を極めて平滑として均一厚みに、かつ強固に
被着させることができ、またニッケル−ホウ素めっき層
上に、該ニッケル−ホウ素めっき層及び金めっき層のい
ずれとも密着性が良好であるパラジウム−リンめっき層
を被着させたことからニッケル−ホウ素めっき層上に金
めっき層を強固に被着させることができ、さらにパラジ
ウム−リンめっき層上に耐蝕性に優れ、かつ半田との濡
れ性に優れる金めっき層を被着させたことからニッケル
−ホウ素めっき層及びパラジウム−リンめっき層が酸化
腐蝕するのを有効に防止することができるとともに半田
を強固に接合させることができ、その結果、配線基板の
配線層に斑点状のしみやフクレが発生するのを有効に防
止することができるとともに配線層に電子部品の電極を
半田を介して極めて強固に接続することができる。
【図1】本発明の配線基板の一実施例を示す断面図であ
る。
る。
【図2】図1に示す配線基板の要部拡大図である。
1・・・・絶縁基体
2・・・・配線層
3・・・・半導体素子
4・・・・配線基板
5・・・・半田ボール
6・・・・ニッケル−ホウ素めっき層
7・・・・パラジウム−リンめっき層
8・・・・金めっき層
Claims (4)
- 【請求項1】電子部品の電極が半田を介して接続される
配線層を有する配線基板であって、前記配線層のうち少
なくとも電子部品の電極が半田を介して接続される領域
の表面に、ニッケル−ホウ素めっき層、パラジウム−リ
ンめっき層、金めっき層を順次被着させたことを特徴と
する配線基板。 - 【請求項2】前記パラジウム−リンめっき層の厚さが
0.05μm〜2μmであることを特徴とする請求項1
に記載の配線基板。 - 【請求項3】前記ニッケル−ホウ素めっき層のホウ素含
有量が0.05重量%〜3重量%であることを特徴とす
る請求項1に記載の配線基板。 - 【請求項4】前記パラジウム−リンめっき層のリン含有
量が4重量%以下であることを特徴とする請求項1に記
載の配線基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001193769A JP2003008190A (ja) | 2001-06-26 | 2001-06-26 | 配線基板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001193769A JP2003008190A (ja) | 2001-06-26 | 2001-06-26 | 配線基板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003008190A true JP2003008190A (ja) | 2003-01-10 |
Family
ID=19031992
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001193769A Pending JP2003008190A (ja) | 2001-06-26 | 2001-06-26 | 配線基板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003008190A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014067852A (ja) * | 2012-09-26 | 2014-04-17 | Toyota Central R&D Labs Inc | 電極 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001085807A (ja) * | 1999-09-13 | 2001-03-30 | Kyocera Corp | 配線基板 |
-
2001
- 2001-06-26 JP JP2001193769A patent/JP2003008190A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001085807A (ja) * | 1999-09-13 | 2001-03-30 | Kyocera Corp | 配線基板 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014067852A (ja) * | 2012-09-26 | 2014-04-17 | Toyota Central R&D Labs Inc | 電極 |
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A02 | Decision of refusal |
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