JP2002034548A - 山査子ワインの製造方法 - Google Patents

山査子ワインの製造方法

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JP2002034548A
JP2002034548A JP2000218895A JP2000218895A JP2002034548A JP 2002034548 A JP2002034548 A JP 2002034548A JP 2000218895 A JP2000218895 A JP 2000218895A JP 2000218895 A JP2000218895 A JP 2000218895A JP 2002034548 A JP2002034548 A JP 2002034548A
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Kiyoshi Kinoshita
木下  清
Juei Ka
樹栄 何
Bunhei Ryu
文炳 劉
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KOMATSU SHOJI KK
PEKIN SEIKI EIKA KABO YUGENKOS
PEKIN SEIKI EIKA KABO YUGENKOSHI
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KOMATSU SHOJI KK
PEKIN SEIKI EIKA KABO YUGENKOS
PEKIN SEIKI EIKA KABO YUGENKOSHI
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ブドウワインと同等のまろやかな風味を有
し、山査子の果実の香味も備えた、こくのある美味な山
査子ワインを、製造所要時間を低減して効率的に生産す
ることができる山査子ワインの製造方法を提供するこ
と。 【解決手段】 (a)山査子の果実を、粗く破砕する破
砕工程、(b)該破砕工程で得られた破砕物に糖類を混
合する混合工程、(c)該混合工程で得られた混合物に
人工酵母を混合して該混合物を発酵させる発酵工程、
(d)該発酵工程で得られた発酵混合物を固液分離する
固液分離工程、(e)該固液分離工程で得られた液相
に、山査子酒もしくは赤ワインの一方あるいは両方を添
加する成分調整工程、(f)該成分調整工程で得られた
成分調整済み液相を濾過して固形物を分離する濾過工
程、(g)、(h)該濾過工程で得られた濾液を、冷凍
し、該冷凍された濾液を濾過する2回の冷凍濾過工程を
含むこと特徴とする山査子ワインの製造方法からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、山査子の果実を発
酵させて得られる山査子ワインの製造方法に関する。さ
らに詳しくは、ブドウの果実を発酵させて得られる一般
的ブドウワインと同等のまろやかな風味を有し、山査子
の果実の香味も備えた、こくのある美味な山査子ワイン
を、山査子の果実の発酵時間を短縮し、発酵液からのオ
リの分離を比較的短時間で容易に行い得て、効率的に生
産することができる山査子ワインの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】山査子は、中国原産のバラ科の落葉性低
木であって、径約2cm程度の球形ないし倒卵形で、熟
すると赤色ないし黄色になる果実を結実する。この山査
子の果実は、古来から漢方薬に利用されている。また、
この山査子の果実を発酵させて得られた山査子ワインも
知られている。しかし、従来知られている山査子ワイン
においては、その風味のまろやかさにおいて、ブドウの
果実を発酵させて得られる一般的ブドウワインに比べて
劣るという問題がある。また、山査子の果実の発酵に比
較的長時間を要したり、また、発酵液からのオリの除去
が比較的難しく、それに比較的長時間を要する等、生産
効率が比較的低いという問題もあり、生産効率の向上が
求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来の状況に鑑み、ブドウの果実を発酵させて得られる
一般的ブドウワインと同等のまろやかな風味を有し、山
査子の果実の香味も備えた、こくのある美味な山査子ワ
インを、山査子の果実の発酵時間を短縮し、発酵液から
のオリの分離を比較的短時間で容易に行い得て、効率的
に生産することができる山査子ワインの製造方法を提供
することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記本発明の
目的を達成するために、(a)山査子の果実を、複数分
割する程度に粗く破砕する破砕工程、(b)該破砕工程
で得られた破砕物に糖類を混合する混合工程、(c)該
混合工程で得られた混合物に人工酵母を混合して該混合
物を発酵させる発酵工程、(d)該発酵工程で得られた
発酵混合物を固液分離する固液分離工程、(e)該固液
分離工程で得られた液相に、アルコール濃度増強のため
に、山査子酒、もしくは水分補給のために、赤ワインの
一方あるいは両方を添加する成分調整工程、(f)該成
分調整工程で得られた成分調整済み液相を濾過して固形
物を一層十分に分離する濾過工程、(g)該濾過工程で
得られた濾液に、山査子酒を添加して再度のアルコール
濃度の増強を行った後、あるいはアルコール濃度の増強
を行うことなく、冷凍し、該冷凍された濾液を濾過する
複数回の冷凍濾過工程を含むことを特徴とする山査子ワ
インの製造方法を提供する。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
に基づいて詳細に説明する。
【0006】本発明の山査子ワインの製造方法のフロー
チャートを図1に示す。(a)の破砕工程に先立ち、必
須ではないが一般に、収穫された山査子の果実の良品と
不良品の分選が行われ、良品のみが破砕工程に付され
る。この破砕工程における山査子の果実の破砕は、山査
子の果実を2〜4分割する程度に行なわれる。好ましく
は2〜8分割程度である。山査子の果実を、例えば非常
に細かく粉体様に粉砕すると、後記工程における後記液
相あるいは後記濾液にオリが多く析出し易くなり、オリ
除去に手数を要して、オリ除去の所要時間が増加する。
山査子の果実の破砕の程度を粗くすることにより、後記
液相あるいは後記濾液におけるオリの析出が抑制され、
オリ除去の手数や所要時間が低減し、山査子ワインの生
産効率が向上される。山査子の果実の破砕には、それ自
体公知の破砕手段を適宜用いることができる。
【0007】(b)の混合工程において、上記破砕工程
で得られた山査子の果実の破砕物に糖類が混合される。
糖類を混合することにより、発酵が促進され、発酵所要
時間が短縮され、山査子ワインの生産効率が向上され
る。この糖類の例としては、砂糖、ブドウ糖、果糖、オ
リゴ糖等が挙げられ、中でも砂糖が好ましく用いられ
る。また、糖類は、必要に応じて一種用いることも、二
種以上を混合使用することもできる。糖類の混合量は、
所望の発酵速度、目的の山査子ワインの所望の糖度等の
必要に応じて適宜設定することができるが、一般に、山
査子の果実の破砕物100重量部に対して10〜20重
量部、好ましくは14〜16重量部が適当である。山査
子の果実の破砕物と糖類の混合は、それ自体公知の混合
手段を適宜用いて行うことができる。
【0008】(c)の発酵工程において、上記混合工程
で得られた山査子の果実の破砕物と糖類の混合物を、そ
れに人工酵母を混合して発酵させる。ここで、人工酵母
とは、予め人工的に純粋培養した酵母の意であって、こ
の人工酵母としては、従来からワインの製造に用いられ
ている人工酵母を適宜用いることができる。人工酵母の
使用量は、必要に応じて適宜設定することができるが、
一般に、山査子の果実の破砕物と糖類の混合物100重
量部に対して、乾燥酵母基準で0.04〜0.05重量
部が適当である。発酵条件は、必要に応じて適宜設定す
ることができるが、一般に、12〜23℃で20〜35
日間、好ましくは15〜20℃で25〜30日間であ
る。また、この発酵は、常法に従って行うことができ、
それ自体公知の発酵装置を適宜用いて行うことができ
る。発酵装置の例として、やき物かめ、ステンレスタン
ク、コンクリート池等が挙げられる。
【0009】一般に、山査子の果実は、水分が少なく、
その破砕物は、非常に細かく粉砕したとしてもパサパサ
の粉体様のものである。したがって、山査子の果実を発
酵させて、所望の水分量の山査子ワインを製造するに
は、通常、水を補給して発酵を行い、該水の補給により
目的の山査子ワインの水分量を調整するのが一般的であ
る。しかし、本発明者は、上記のように水を用いると、
目的の山査子ワインの風味のまろやかさが損なわれるこ
とを知見している。本発明方法の実施に当たっては、目
的の山査子ワインの水分量の調整を、水の補給によって
は行わず、後記のように赤ワインの添加によって行うこ
とが肝要である。そうすることによって、目的の山査子
ワインの風味がまろやかになり、美味なる山査子ワイン
が得られる。
【0010】(d)の固液分離工程において、上記発酵
工程で得られた発酵混合物が固液分離され、分離された
液相が回収される。この固液分離は、遠心分離手段、濾
過手段等のそれ自体公知の固液分離手段を適宜用いて行
うことができる。
【0011】(e)の成分調整工程において、上記固液
分離工程で得られた液相に、アルコール濃度増強のため
に、食用アルコールに山査子の果実を漬けて調製された
山査子酒もしくは水分とプリロノール補給のために、赤
ワインのいずれか一方または両方が添加される。この山
査子酒および赤ワインの添加量は、必要に応じて適宜設
定することができるが、一般に、目的の山査子ワインの
アルコール濃度が13〜14.5度、水分量が82.5
〜85重量%であるが、好ましくはアルコール濃度が1
3.5〜14度、水分量が83〜84.5重量%となる
ことを目標にした量である。すなわち、一般に、上記発
酵工程で得られた発酵物のアルコール濃度は、高くても
10度程度であり、一方、目的の山査子ワインは、後記
するように一般にアルコール濃度が13.5〜14度で
あることが好ましい。したがって、一般に、当該液相の
アルコール濃度が13.5〜14度に増強される量にて
山査子酒が添加される。また、目的の山査子ワインは、
後記するように一般に水分量が83〜84.5重量%で
あることが好ましい。したがって、一般に、当該液相の
水分量が83〜84.5重量%となる量にて赤ワインが
添加される。そして、これらの山査子酒および赤ワイン
の添加量を当該液相に対する重量比で示せば、当該液相
のアルコール濃度と水分量、赤ワインのアルコール濃度
と水分量等によって一概にはいえないが、一般に、当該
液相100重量部に対して、山査子酒4〜5重量部、赤
ワイン10〜12重量部程度である。上記添加する山査
子酒としては、食用アルコール100重量部に山査子の
果実18〜20重量部を3〜3.5ヶ月程度漬けたもの
が好ましく用いられ、この山査子酒の食用アルコールと
しては、一級品が好ましく用いられる。また、赤ワイン
としては、ブドウの果実を発酵させて得られる各種赤ワ
インを好ましく用いることができる。
【0012】この成分調整工程においては、上記の山査
子酒および赤ワインと共に、必要に応じて、酸化防止
(雑菌繁殖防止)剤、赤色着色剤などの添加剤が適量液
相に添加される。酸化防止剤としては、亜硫酸塩、ソル
ビン酸塩等を用いることができ、亜硫酸塩とソルビン酸
塩の混合物が好ましく用いられる。赤色着色剤として
は、食紅を用いることができ、食紅の中でも赤色2号が
好ましく用いられる。
【0013】(f)の濾過工程において、上記成分調整
工程で得られた成分調整済み液相が、固形物を一層十分
に分離するために、濾過される。この濾過は、それ自体
公知の濾過装置を適宜用いて行うことができる。
【0014】(g)の第一冷凍濾過工程において、上記
濾過工程で得られた濾液が、必要に応じて、上記成分調
整工程で用いたと同様の山査子酒を添加して再度のアル
コール濃度の増強を行った後、あるいはアルコール濃度
の増強を行うことなく、冷凍され、該冷凍された濾液が
濾過される。この濾液の冷凍により、当該濾液が冷凍殺
菌されると共に、その後段の濾過におけるオリの分離が
促進される。この際、冷凍温度は、必要に応じて適宜設
定することができるが、一般に、−4〜−6℃で1週間
が好ましい。また、冷凍された濾液の濾過は、それ自体
公知の濾過装置を適宜用いて行うことができるが、一般
に、珪藻土濾過機により好ましく行うことができる。
【0015】(h)の第二冷凍濾過工程において、上記
第一冷凍濾過工程で得られた濾液が、再度冷凍され、該
冷凍された濾液が再度濾過される。この濾液の再度の冷
凍により、当該濾液が再度冷凍殺菌されると共に、その
後段の濾過におけるオリの分離が促進される。この際、
冷凍温度は、必要に応じて適宜設定することができる
が、一般に、−6℃で1週間が好ましい。また、再度冷
凍された濾液の濾過は、それ自体公知の濾過装置を適宜
用いて行うことができるが、一般に、ボール紙濾過機に
より好ましく行うことができる。
【0016】本発明の実施に当たり、上記(f)の濾過
工程で得られた濾液を、上記第一冷凍濾過工程および第
二冷凍濾過工程のように、冷凍濾過工程を複数回繰り返
し行うことが肝要である。冷凍濾過工程を複数回繰り返
すことにより、殺菌およびオリの除去が十分に行われ
る。ここでは、冷凍濾過工程を二回繰り返す場合につい
て記載したが、本発明はこれに限るものではない。冷凍
濾過工程を一回行ったのみでは、殺菌もオリの除去も不
十分となる。
【0017】本発明方法においては、上記(h)第二冷
凍濾過工程で得られた濾液が、目的の製品山査子ワイン
の前駆体であり、該濾液を熟成させて目的の製品山査子
ワインが得られる。この濾液の熟成およびその製品化
は、一般的ブドウワインにおいて採用されているそれ自
体公知の手段を適宜用いて行うことができる。例えば、
この濾液を瓶詰し、瓶熟して、瓶詰の製品山査子ワイン
を得ることができる。目的の山査子ワインのアルコール
濃度および水分量は、必要に応じて適宜設定することが
できるが、一般に、アルコール濃度が13.5〜14
度、水分量が83〜84.5重量%であることが、風味
の良さ、飲み心地の良さ等の諸点から好ましい。また、
目的の山査子ワインの糖度も、必要に応じて適宜設定す
ることができるが、一般に、糖度は2〜3%が好まし
い。
【0018】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明をさ
らに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定
されるものではない。
【0019】実施例1 山査子の果実を、100kgにて、2〜3分割する程度
に粗く破砕し、破砕物95kgを得た(a・破砕工
程)。次いで、この得られた破砕物にショ糖14.25
kg(破砕物100重量部に対して15重量部)を混合
し、山査子の果実の破砕物とショ糖の混合物109.5
kgを得た(b・混合工程)。次いで、この得られた混
合物に乾燥人工酵母0.055g(混合物100重量部
に対して0.05重量部)を混合し、ステンレスタンク
に入れて、20℃で25〜30日間発酵を行い、発酵混
合物を得た(c・発酵工程)。次いで、この得られた発
酵混合物を固液分離し、液相76.65kgを得た(d
・固液分離工程)。この得られた液相は、アルコール濃
度が9度、水分量が69.75重量%であった。また、
この固液分離の所要時間は6分であった。次いで、この
得られた液相に、山査子酒1.53kg(液相100重
量部に対して2重量部)および赤ワイン7.67kg
(液相100重量部に対して10重量部)を添加して、
液相の成分を調整した(e・成分調整工程)。この際、
用いた山査子酒は、山査子の果実100kgを食用アル
コール(100%)18kgに3.5ヶ月間漬けて調製
されたものであり、用いた赤ワインは、10度である。
また、液相に、上記の山査子酒および赤ワインと共に、
亜硫酸塩とソルビン酸塩の混合物(重量比が亜硫酸塩1
0:ソルビン酸塩1の混合物)96.8gおよび食紅
(赤色2号)1.47gを添加した。成分調整後の液相
は、アルコール濃度が14度、水分量が73.83重量
%であった。次いで、この得られた成分調整済み液相
を、硅藻土にて濾過し、濾液81.56kgを得た(f
・濾過工程)。この濾過の所要時間は1分であった。次
いで、この得られた濾液に上記と同様の山査子酒2.3
kgを添加してそのアルコール濃度を3度増強させ、し
かる後、このアルコール濃度の増強された濾液を、冷凍
機にて−6℃に冷凍し、この冷凍された濾液を、硅藻土
にて濾過し、濾液79.93kgを得た(g・第一冷凍
濾過工程)。この濾過の所要時間は3分であった。さら
に次いで、この得られた濾液を、再度冷凍機にて−6℃
に冷凍し、この冷凍された濾液を、再度ボール紙濾過機
にて濾過し、目的の製品山査子ワインの前駆体である濾
液78.77kgを得た(h・第二冷凍濾過工程)。こ
の再度の濾過の所要時間は3分であった。最後に、この
得られた濾液を瓶詰し、1ヶ月間瓶熟して、瓶詰の製品
山査子ワインを得た。この得られた製品山査子ワイン
は、アルコール濃度が14度、水分量が84重量%、糖
度が2%であった。また、この例における、山査子の果
実の破砕開始(a・破砕工程)から目的の製品山査子ワ
インの前駆体である濾液を得る(h・第二冷凍濾過工
程)までの所要時間は、120日であった。
【0020】上記得られた製品山査子ワインについて、
30名のパネラーによる官能試験を行った。その結果、
パネラー30名中29名が、ブドウの果実を発酵させて
得られる一般的ブドウワインと同等のまろやかな風味を
有し、山査子の果実の香味も備えた、こくのある美味な
ものであることを認めた。
【0021】比較例1 この例は、山査子の果実を微細に粉砕して用いた例であ
る。すなわち、山査子の果実100kgを微細に粉砕
し、粉末様の粉砕物80kgを得た(a・破砕工程)。
この粉砕には60分を要した。次いで、この得られた粉
砕物に、実施例1と同様の割合でショ糖を混合し、山査
子の果実の粉砕物とショ糖の混合物92kgを得た(b
・混合工程)。次いで、この得られた混合物に、実施例
1と同様の乾燥人工酵母を同様の割合で混合し、実施例
1と同様にして発酵を行い、発酵混合物を得た(c・発
酵工程)。次いで、この得られた発酵混合物を、実施例
1と同様にして固液分離し、液相64.4kgを得た
(d・固液分離工程)。この固液分離には30分を要し
た。得られた液相のアルコール濃度、水分量は、実施例
1と同様であった。次いで、この得られた液相に、実施
例1と同様の山査子酒および赤ワインを実施例1と同様
の割合で添加して、液相の成分を調整した(e・成分調
整工程)。この際、液相に、実施例1と同様の亜硫酸塩
とソルビン酸塩の混合物および食紅を実施例1と同様の
量添加した。成分調整後の液相のアルコール濃度、水分
量は、実施例1と同様であった。次いで、この得られた
成分調整済み液相を、実施例1と同様にして濾過し、濾
液64.91kgを得た(f・濾過工程)。この濾過に
は10分を要した。次いで、この得られた濾液に実施例
1と同様に山査子酒を添加してそのアルコール濃度を増
強させ、しかる後、このアルコール濃度の増強された濾
液を、実施例1と同様にして冷凍し、この冷凍された濾
液を、実施例1と同様にして濾過し、濾液63.47k
gを得た (g・第一冷凍濾過工程)。この濾過には1
0分を要した。さらに次いで、この得られた濾液を、再
度実施例1と同様にして冷凍し、この冷凍された濾液
を、再度実施例1と同様にして濾過し、目的の製品山査
子ワインの前駆体である濾液60.3kgを得た(h・
第二冷凍濾過工程)。この再度の濾過には5分を要し
た。最後に、この得られた濾液を瓶詰し、1ヶ月間瓶熟
して、瓶詰の製品山査子ワインを得た。この得られた製
品山査子ワインのアルコール濃度、水分量、糖度は、実
施例1と同様であった。実施例1の場合より長時間を要
した。
【0022】上記得られた製品山査子ワインについて、
実施例1と同様に30名のパネラーによる官能試験を行
った。その結果、パネラー30名中29名が、その風味
において、ブドウの果実を発酵させて得られる一般的ブ
ドウワインに比べてまろやかさが劣り、その美味しさが
劣ることを認めた。
【0023】比較例2 この例は、第二冷凍濾過工程を省略し、冷凍濾過工程を
一回行ったのみの例である。すなわち、実施例1におて
い、第二冷凍濾過工程を省略し、第一冷凍濾過工程で得
られた濾液を瓶詰し、1ヶ月間瓶熟して、瓶詰の製品山
査子ワインを得た。この瓶詰の製品山査子ワインは、6
ヶ月間保持したところ、オリが生成した。実施例1で得
られた瓶詰の製品山査子ワインは、24ヶ月間保持しも
オリは生成しなかった。
【0024】
【発明の効果】本発明方法によれば、ブドウの果実を発
酵させて得られる一般的ブドウワインと同等のまろやか
な風味を有し、山査子の果実の香味も備えた、こくのあ
る美味な山査子ワインを、発酵時間を短縮し、発酵液か
らのオリの分離を比較的短時間で容易に行い得て、効率
的に生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の山査子ワインの製造方法の一例をフロ
ーチャートで示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 劉 文炳 中華人民共和国北京海淀区花園村10号 北 京世紀栄華科貿有限公司内 Fターム(参考) 4B015 AG17 BA09

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)山査子の果実を、複数分割する程
    度に粗く破砕する破砕工程、(b)該破砕工程で得られ
    た破砕物に糖類を混合する混合工程、(c)該混合工程
    で得られた混合物に人工酵母を混合して該混合物を発酵
    させる発酵工程、(d)該発酵工程で得られた発酵混合
    物を固液分離する固液分離工程、(e)該固液分離工程
    で得られた液相に、山査子酒もしくは赤ワインの一方あ
    るいは両方を添加する成分調整工程、(f)該成分調整
    工程で得られた成分調整済み液相を濾過して固形物を分
    離する濾過工程、(g)該濾過工程で得られた濾液に、
    山査子酒を添加してアルコール濃度の増強を行った後、
    またはアルコール濃度の増強を行うことなく、冷凍し、
    該冷凍された濾液を濾過する複数回の冷凍濾過工程を含
    むこと特徴とする山査子ワインの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の山査子ワインの製造方法
    において、混合工程における山査子の果実の破砕物への
    糖類の混合割合が、山査子の果実の破砕物100重量部
    に対して10〜20重量部、好ましくは14〜16重量
    部であることを特徴とする山査子ワインの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の山査子ワインの製造方法
    において、発酵工程における発酵が、12℃〜23℃、
    好ましくは15〜20℃で20〜25日間、好ましくは
    25〜30日間行われることを特徴とする山査子ワイン
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の山査子ワインの製造方法
    において、成分調整工程では、製造される山査子ワイン
    のアルコール濃度が13〜14.5度、好ましくは1
    3.5〜14度で、水分量が82.5〜85重量%、好
    ましくは83〜84.5重量%となることを目標に、液
    相に山査子酒もしくは赤ワインのいずれか一方または両
    方を添加することを特徴とする山査子ワインの製造方
    法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の山査子ワインの製造方法
    において、成分調整工程では、山査子酒もしくは赤ワイ
    ンのいずれか一方または両方と共に、酸化防止剤および
    赤色着色剤がそれぞれ添加されることを特徴とする山査
    子ワインの製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の山査子ワインの製造方法
    において、冷凍濾過工程が2回行なわれることを特徴と
    する山査子ワインの製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の山査子ワインの製造方法
    において、第一冷凍濾過工程では、濾液が−1〜−15
    ℃、好ましくは−4〜−6℃に1週間冷凍されることを
    特徴とする山査子ワインの製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の山査子ワインの製造方法
    において、第一冷凍濾過工程では、製造される山査子ワ
    インのアルコール濃度が13〜14.5度、好ましくは
    13.5〜14度となるように、濾液に山査子酒を添加
    してアルコール濃度の増強が行われた後に、濾液の冷凍
    がなされることを特徴とする山査子ワインの製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項6記載の山査子ワインの製造方法
    において、第二冷凍濾過工程では、濾液が−6℃に1週
    間冷凍されることを特徴とする山査子ワインの製造方法
  10. 【請求項10】 請求項1記載の山査子ワインの製造方
    法において、混合工程における山査子の果実の破砕物
    への糖類の混合割合が、山査子の果実の破砕物100重
    量部に対して10〜20重量部、好ましくは14〜16
    重量部であり、発酵工程における発酵が、12〜23
    ℃、好ましくは15〜20℃で20〜35日間、好まし
    くは25〜30日間行われ、成分調整工程において、
    製造される山査子ワインのアルコール濃度が13〜1
    4.5度、好ましくは13.5〜14度で、水分量が8
    2.5〜85重量%、好ましくは83〜84.5重量%
    となることを目標に、液相に山査子酒もしくは赤ワイン
    のいずれか一方または両方が添加され、該山査子酒も
    しくは赤ワインのいずれか一方または両方の添加と共
    に、酸化防止剤および赤色着色剤が液相に添加され、ま
    たはそれらが液相に添加されることなく、第一冷凍濾
    過工程において、製造される山査子ワインのアルコール
    濃度が13〜14.5度、好ましくは13.5〜14度
    となるように、濾液に山査子酒を添加して再度のアルコ
    ール濃度の増強を行った後に、または該再度のアルコー
    ル濃度の増強を行うことなく、濾液が−1℃〜−15
    ℃、好ましくは−4〜−6℃に1週間冷凍され、第二
    冷凍濾過工程において、濾液が−6℃に1週間冷凍され
    ることを特徴とする山査子ワインの製造方法。
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