JP2002030185A - 架橋可能なゴム組成物およびその用途 - Google Patents

架橋可能なゴム組成物およびその用途

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【解決手段】シート状に成形した後熱空気架橋して得ら
れる架橋ゴムシートを室温のキシレンに48時間浸漬し
た後の残液の濁度が3ppm以下で、HBの鉛筆による
鉛筆硬度試験で表面に傷が全く付かず、かつ、150℃
で22時間熱処理後の圧縮永久歪み(CS)が70%以
下であり、スコーチ指数が1dNm以下であり、架橋ト
ルクME が2.5〜30dNmである。具体的には、特
定のエチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダ
ム共重合体ゴム、SiH基を1分子中に少なくとも2個
持つSiH基含有化合物、および必要に応じて周期表第
8元素金属とビニル基を含む化合物との錯体である触
媒、さらには反応抑制剤等を含有してなる。 【効果】熱空気架橋が可能で架橋速度が速く、架橋ゴム
成形体の生産性に優れ、しかも、耐スコーチ性、耐傷付
き性、耐圧縮永久歪み性、強度特性、耐熱性、耐候性、
耐摩耗性などの特性に優れる架橋ゴム成形体を提供でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、架橋(加硫)可能なゴム
組成物およびその用途に関し、さらに詳しくは、架橋速
度が速く生産性に優れ、HAV(ホットエアー加硫
槽)、UHF(極超短波電磁波)などの熱空気架橋が可
能であり、しかも、耐スコーチ性、耐圧縮永久歪み性、
強度特性、耐熱老化性、耐候性、摩耗性などの特性に優
れる、架橋可能なゴム組成物およびその用途に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】EPDMなどのエチレン・α- オ
レフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴムは、一
般に、耐候性、耐熱性、耐オゾン性に優れており、自動
車用工業部品、工業用ゴム製品、電気絶縁材、土木建築
用材、ゴム引き布などに用いられている。
【0003】従来のエチレン・α- オレフィン・非共役
ポリエンランダム共重合体ゴムは、シリコーンゴムなど
に比べて耐圧縮永久歪み性が劣るという欠点がある。こ
の欠点を解決する方法としてイオウ加硫からパーオキサ
イド架橋にするとの方法は効果的であるが、この方法で
は、HAV(ホットエアー加硫槽)、UHF(極超短波
電磁波)などの熱空気架橋をする場合、ゴム表面が架橋
しない、あるいは崩壊(デグラデイション)を起こし耐
傷付き性が著しく劣るという欠点がある。この原因は、
パーオキサイドが架橋に関与せず、ゴム表面が酸素と触
れることで崩壊が進むためであり、酸素を遮断するスチ
ーム架橋、被鉛架橋などで架橋させれば、ゴム表面の耐
傷付き性は改良されるものの、生産コストの面で不利と
なる。
【0004】また特開平4−154855号公報には、
HAVで熱空気架橋可能なEPDM/SiH/Pt系化
合物からなるオレフィン系ゴム組成物が開示されている
が、このゴム組成物の耐傷付き性、耐圧縮永久歪み性は
十分に満足するものではなかった。また、本願発明者ら
は、特定のエチレン・α- オレフィン・非共役ポリエン
ランダム共重合体ゴムと、付加反応タイプのシリコーン
ゴムに用いられる鎖状メチル水素ポリシロキサンと、塩
化白金酸触媒とからなるゴム組成物は、生産コストに優
れる熱空気架橋(HAV、UHFなど)で架橋すること
ができ、さらに耐傷付き性および耐圧縮永久歪み性に優
れる成形体を製造できることを見出したが、耐スコーチ
性が劣る欠点がある。
【0005】したがって、生産コストに優れる熱空気架
橋(HAV、UHFなど)で架橋することができ、さら
に耐傷付き性および耐圧縮永久歪み性に優れるエチレン
・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴ
ム組成物の出現が望まれている。そこで、本願発明者ら
は、エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダ
ム共重合体ゴム組成物について鋭意研究し、エチレン・
α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム
(A)、SiH基を1分子中に少なくとも2個持つSi
H基含有化合物(B)、および必要に応じて周期表第8
元素金属とビニル基を含む化合物との錯体である触媒
(C)、反応抑制剤(D)からなるゴム組成物は、生産
コストに優れる熱空気架橋(HAV、UHFなど)で架
橋でき、しかも耐スコーチ性、耐傷付き性および耐圧縮
永久歪み性に優れる成形体を製造できることを見出し、
本発明を完成するに至った。
【0006】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に伴う
問題を解決しようとするものであって、架橋速度が速く
生産性に優れ、HAV(ホットエアー加硫槽)、UHF
(極超短波電磁波)などの熱空気架橋が可能であり、し
かも、耐スコーチ性、耐傷付き性、耐圧縮永久歪み性、
強度特性、耐熱性、耐候性および耐摩耗性などの特性に
優れる架橋ゴム成形体を調製できる、架橋可能なゴム組
成物、およびその組成物からなる自動車用ウェザースト
リップ、ホース、防振ゴム、ベルト、シール材、発泡
体、被覆電線、電線ジョイント、電気絶縁部品、家庭用
ゴム製品を提供することを目的としている。
【0007】
【発明の概要】本発明に係る第1の架橋可能なゴム組成
物は、シート状に成形した後熱空気架橋して得られる架
橋ゴムシートを室温のキシレンに48時間浸漬した後の
残液の濁度が3ppm以下であり、該架橋ゴムシートが
HBの鉛筆による鉛筆硬度試験で表面に傷が全く付か
ず、かつ、150℃で22時間熱処理後の圧縮永久歪み
(CS)が70%以下であり、スコーチ指数が1dNm
以下であり、架橋トルクME が2.5〜30dNmであ
ることを特徴としている。
【0008】上記CSは50%以下であることが好まし
く、より好ましくは40%以下、さらに好ましくは30
%以下、特に好ましくは20%以下である。本発明に係
る第2の架橋可能なゴム組成物は、非共役ポリエンであ
る下記一般式[I]または[II]で表わされる少なくと
も一種の末端ビニル基含有ノルボルネン化合物から導か
れる構成単位を有するエチレン・α- オレフィン・非共
役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)と、SiH基を
1分子中に少なくとも2個持つSiH基含有化合物
(B)とからなり、スコーチ指数が1dNm以下であ
り、架橋トルクME が2.5〜30dNmであることを
特徴としている。
【0009】
【化4】
【0010】[式中、nは0ないし10の整数であり、
1 は水素原子または炭素原子数1〜10のアルキル基
であり、R2 は水素原子または炭素原子数1〜5のアル
キル基である。]
【0011】
【化5】
【0012】[式中、R3 は水素原子または炭素原子数
1〜10のアルキル基である。]本発明に係る第2の架
橋可能なゴム組成物は、前記エチレン・α- オレフィン
・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)およびS
iH基含有化合物(B)の他に、周期表第8元素金属
と、ビニル基を含む化合物との錯体である触媒(C)を
含有していてもよいし、さらに、反応抑制剤(D)を含
有していてもよい。
【0013】前記エチレン・α- オレフィン・非共役ポ
リエンランダム共重合体ゴム(A)は、(i)エチレン
と炭素原子数3〜20のα- オレフィンとのモル比(エ
チレン/α- オレフィン)が40/60〜95/5の範
囲にあり、(ii)ヨウ素価が0.5〜50の範囲にあ
り、(iii) 135℃のデカリン溶液で測定した極限粘
度[η]が0.5〜10dl/gの範囲にあることが望
ましい。
【0014】中でも、前記(i)、(ii)および(ii
i) の物性の他に、(iv)GPCにより測定した分子量
分布(Mw/Mn)が3〜50であり、(v)該エチレ
ン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体
ゴム(A)100gに対し、ジクミルパーオキサイド
0.01モルを用い、170℃で10分間プレス架橋し
たときの有効網目鎖密度(ν)が1.5×1020個/c
3以上であるエチレン・α- オレフィン・非共役ポリ
エンランダム共重合体ゴム(A)が好ましく、中でも、
前記(i)、(ii)、(iii) 、(iv)および(v)の
物性の他に、(vi)100℃でのメルトフローカーブか
ら求めた、ずり応力0.4×106dyn/cm2 を示
すときのずり速度γ1 とずり応力2.4×106 dy
n/cm2 を示すときのずり速度γ2 との比γ2/γ
1と、前記有効網目鎖密度(ν)との比が、一般式[I
V] 0.04×10-19 ≦ Log(γ2/γ1)/ν ≦ 0.20×10-19 ・・・[IV] で表わされる関係を満足するエチレン・α- オレフィン
・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)がより好
ましい。
【0015】前記エチレン・α- オレフィン・非共役ポ
リエンランダム共重合体(A)として、非共役ポリエン
である前記一般式[I]または[II]で表わされる少な
くとも一種の末端ビニル基含有ノルボルネン化合物から
導かれる構成単位と、下記一般式[III]で表わされる基
を含有する非共役ポリエン化合物から導かれる構成単位
を有するエチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンラ
ンダム共重合体ゴム(A1)を用いることができる。
【0016】
【化6】
【0017】[式中、R4 は炭素原子数1〜10のアル
キル基であり、R5 およびR6 は、それぞれ独立に、水
素原子または炭素原子数1〜10のアルキル基であ
る。]前記エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエン
ランダム共重合体ゴム(A1)は、(i)エチレンと炭
素原子数3〜20のα- オレフィンとのモル比(エチレ
ン/α- オレフィン)が40/60〜95/5の範囲に
あり、(ii)ヨウ素価が0.5〜50の範囲にあり、
(iii) 135℃のデカリン溶液で測定した極限粘度
[η]が0.3〜10dl/gの範囲にあり、(iv)動
的粘弾性測定器より求めた分岐指数が5以上であること
が望ましい。
【0018】上記のようなエチレン・α- オレフィン・
非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)を含む、本
発明に係る第2の架橋可能なゴム組成物は、架橋速度が
速く、架橋ゴム成形体の生産性に優れ、HAV、UHF
などの熱空気架橋が可能であり、しかも、耐スコーチ
性、耐傷付き性、耐圧縮永久歪み性、強度特性、耐熱
性、耐候性および耐摩耗性などの特性に優れる架橋ゴム
成形体(発泡体も含む)を提供することができる。
【0019】特に、エチレン・α- オレフィン・非共役
ポリエンランダム共重合体ゴム(A1)を含む、本発明
に係る第2の架橋可能なゴム組成物は、架橋速度が速
く、架橋ゴム成形体の生産性に優れ、HAV、UHFな
どの熱空気架橋が可能であり、しかも、耐スコーチ性、
耐傷付き性、耐圧縮永久歪み性、強度特性、耐熱性、耐
候性、接着性、劣化後の耐油性および耐摩耗性などの特
性に優れる架橋ゴム成形体(発泡体も含む)を提供する
ことができる。
【0020】また、本発明に係る第2の架橋可能なゴム
組成物は、前記エチレン・α- オレフィン・非共役ポリ
エンランダム共重合体ゴム(A)、SiH基含有化合物
(B)、および必要に応じて触媒(C)、反応抑制剤
(D)の他に、ポリオレフィン樹脂(E)を含むゴム組
成物であって、該組成物が、エチレン・α- オレフィン
・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)中に、ポ
リオレフィン樹脂(E)を溶融状態でミクロ分散させた
ブレンド物であってもよい。このゴム組成物は、ポリオ
レフィン樹脂(E)の平均分散粒子径が2μm以下であ
り、かつ、ポリオレフィン樹脂(E)とエチレン・α-
オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム
(A)とのブレンド重量比[(E)/(A)]が5/9
5〜50/50であることが好ましい。
【0021】前記ポリオレフィン樹脂(E)が、炭素原
子数3〜8のα- オレフィンからなる結晶性α- オレフ
ィン単独重合体、またはこれらのα- オレフィンからな
る結晶性α- オレフィン共重合体であるポリオレフィン
樹脂(E1)であって、このポリオレフィン樹脂(E
1)と、前記エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエ
ンランダム共重合体ゴム(A)と、前記SiH基含有化
合物(B)とを含むゴム組成物が、エチレン・α- オレ
フィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)中
に、ポリオレフィン樹脂(E1)を溶融状態でミクロ分
散させたブレンド物であってもよい。このゴム組成物
は、ポリオレフィン樹脂(E1)の平均分散粒子径が2
μm以下であり、ポリオレフィン樹脂(E1)とエチレ
ン・α- オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム
(A)とのブレンド重量比[(E1)/(A)]が5/
95〜50/50であり、かつ、該ゴム組成物の硬さ
(JIS K6301で規定されているA硬度=Y)と
ポリオレフィン樹脂(E1)の配合量(X)とが、 Y=(0.5±0.2)X+a [式中、Xは、ポリオレフィン樹脂(E1)の配合量
(単位:重量部、成分(A)と(E1)との合計量は1
00重量部)であり、aは、ポリオレフィン樹脂(E
1)配合による硬度アップ分をこのゴム組成物の硬度か
ら引いた硬度である]の関係を満たすことが好ましい。
ポリオレフィン樹脂(E1)の分散粒子のアスペクト比
が5以下であることがより好ましい。
【0022】このようなゴム組成物においては、前記エ
チレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共重
合体ゴム(A)は、(i)エチレンと炭素原子数3〜2
0のα- オレフィンとのモル比(エチレン/α- オレフ
ィン)が40/60〜95/5の範囲にあり、(ii)ヨ
ウ素価が0.5〜50の範囲にあり、(iii) 135℃
のデカリン溶液で測定した極限粘度[η]が0.3〜1
0dl/gの範囲にあり、(iv)動的粘弾性測定器より
求めた分岐指数が5以上であることが望ましい。
【0023】上記のようなポリオレフィン樹脂(E)を
含む、本発明に係る第2の架橋可能なゴム組成物は、流
動性に優れ、架橋速度が速く、架橋ゴム成形体の生産性
に優れ、HAV、UHFなどの熱空気架橋が可能であ
り、しかも、耐スコーチ性、耐傷付き性、耐圧縮永久歪
み性、強度特性、耐熱性、耐候性および耐摩耗性などの
特性に優れる架橋ゴム成形体(発泡体も含む)を提供す
ることができる。
【0024】本発明に係る第2の架橋可能なゴム組成物
は、前記エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンラ
ンダム共重合体ゴム(A)、前記SiH基含有化合物
(B)および必要に応じて触媒(C)、反応抑制剤
(D)の他に、アルケニル基含有オルガノポリシロキサ
ン(F)を含有していてもよい。このようなゴム組成物
においては、前記エチレン・α- オレフィン・非共役ポ
リエンランダム共重合体ゴム(A)は、(i)エチレン
と炭素原子数3〜20のα- オレフィンとのモル比(エ
チレン/α- オレフィン)が40/60〜95/5の範
囲にあり、(ii)ヨウ素価が0.5〜50の範囲にあ
り、(iii) 135℃のデカリン溶液で測定した極限粘
度[η]が0.3〜10dl/gの範囲にあり、(iv)
動的粘弾性測定器より求めた分岐指数が5以上であるこ
とが望ましい。
【0025】本発明に係る第2の架橋可能なゴム組成物
は、前記エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンラ
ンダム共重合体ゴム(A)と、前記SiH基含有化合物
(B)として、SiH基を1分子中に少なくとも2個持
つ環状ポリシロキサン化合物と、前記周期表第8元素金
属と、ビニル基を含む化合物との錯体である触媒(C)
と、前記アルケニル基含有オルガノポリシロキサン
(F)として、ビニル基を有するポリシロキサンとを含
有してなるゴム組成物が好ましい。
【0026】上記のようなアルケニル基含有オルガノポ
リシロキサン(F)を含む、本発明に係る第2の架橋可
能なゴム組成物は、架橋速度が速く、架橋ゴム成形体の
生産性に優れ、HAV、UHFなどの熱空気架橋が可能
で耐金型汚染性に優れ、しかも、耐スコーチ性、耐傷付
き性、耐圧縮永久歪み性、強度特性、耐熱性、耐候性お
よび耐摩耗性などの特性に優れる架橋ゴム成形体(発泡
体も含む)を提供することができる。
【0027】上記のような、本発明に係る第2の架橋可
能なゴム組成物は、シート状に成形した後熱空気架橋し
て得られる架橋ゴムシートを室温のキシレンに48時間
浸漬した後の残液の濁度が3ppm以下であり、該架橋
ゴムシートがHBの鉛筆による鉛筆硬度試験で表面に傷
が全く付かず、かつ、150℃で22時間熱処理後の圧
縮永久歪み(CS)が70%以下、好ましくは50%以
下、より好ましくは40%以下、さらに好ましくは30
%以下、特に好ましくは20%以下であり、スコーチ指
数が1dNm以下であり、架橋トルクME が2.5〜
30dNmである ことが好ましい。特に、160℃で
の架橋 速度(tc(90))が15分以下であることが好ま
しい。
【0028】本発明に係る第1または第2の架橋可能な
ゴム組成物は、自動車用ウェザーストリップ;自動車用
ホース、送水用ホース、ガス用ホース;自動車用防振ゴ
ム、鉄道用防振ゴム、産業機械用防振ゴム、建築用免震
ゴム;伝動ベルト、搬送用ベルト;自動車用カップ・シ
ール材、産業機械用シール材;自動車用ウェザーストリ
ップスポンジ、建築用シールスポンジまたは他の発泡
体;被覆電線、電線ジョイント、電気絶縁部品、半導電
ゴム部品;OA機器用ロール、工業用ロール;家庭用ゴ
ム製品などの製造の際に好適に用いられる。
【0029】前記エチレン・α- オレフィン・非共役ポ
リエン共重合体ゴム(A)を含有してなる、本発明に係
るゴム組成物は、常温での架橋が可能であり、また、反
応射出成形(RIM)用に好適に用いられる。さらに、
熱可塑性エラストマーの製造の際に用いることができる
し、エンジニアリングプラスチックの改質にも用いるこ
とができる。
【0030】本発明に係る自動車用ウェザーストリッ
プ、ホース(自動車用ホース、送水用ホース、ガス用ホ
ース)、防振ゴム(自動車用防振ゴム、鉄道用防振ゴ
ム、産業機械用防振ゴム、建築用免震ゴム)、ベルト
(伝動ベルト、搬送用ベルト)、シール材(自動車用カ
ップ・シール材、産業機械用シール材)、発泡体(自動
車用ウェザーストリップスポンジ、建築用シールスポン
ジおよび他の発泡体)、被覆電線、電線ジョイント、電
気絶縁部品、半導電ゴム部品、OA機器用ロール、工業
用ロールおよび家庭用ゴム製品は、本発明に係る第1ま
たは第2の架橋可能なゴム組成物からなることを特徴と
している。
【0031】なお、本明細書中の「架橋ゴム成形体」の
語は、非発泡体のみを指す場合と、非発泡体と発泡体の
両方を指す場合がある。
【0032】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係る架橋可能なゴ
ム組成物およびその用途について具体的に説明する。本
発明に係る第1の架橋可能なゴム組成物は、シート状に
成形した後熱空気架橋して得られる架橋ゴムシートを室
温のキシレンに48時間浸漬した後の残液の濁度が3p
pm以下であり、該架橋ゴムシートがHBの鉛筆による
鉛筆硬度試験で表面に傷が全く付かず、かつ150℃で
22時間熱処理後の圧縮永久歪み(CS)が70%以下
であり、スコーチ指数が1dNm以下であり、架橋トル
クMEが2.5〜30dNmである。
【0033】また、本発明に係る第2の架橋可能なゴム
組成物は、エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエン
ランダム共重合体ゴム(A)、SiH基を1分子中に少
なくとも2個持つSiH基含有化合物(B)、および必
要に応じて触媒(C)、反応抑制剤(D)、ポリオレフ
ィン樹脂(E)、アルケニル基含有オルガノポリシロキ
サン(F)を含有してなる。
【0034】本発明に係る第2の架橋可能なゴム組成物
は、シート状に成形した後熱空気架橋して得られる架橋
ゴムシートを室温のキシレンに48時間浸漬した後の残
液の濁度が3ppm以下であり、該架橋ゴムシートがH
Bの鉛筆による鉛筆硬度試験で表面に傷が全く付かず、
かつ150℃で22時間熱処理後の圧縮永久歪み(C
S)が70%以下であり、スコーチ指数が1dNm以下
であり、架橋トルクME が2.5〜30dNmであるゴ
ム組成物、すなわち本発明に係る第1の架橋可能なゴム
組成物であることが好ましい。
【0035】エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエ
ンランダム共重合体ゴム(A) 本発明で用いられるエチレン・α- オレフィン・非共役
ポリエンランダム共重合体ゴム(A)は、エチレンと、
炭素原子数3〜20のα- オレフィンと、非共役ポリエ
ンとして特定の末端ビニル基含有ノルボルネン化合物と
のランダム共重合体であり、エチレンと、炭素原子数3
〜20のα- オレフィンと、非共役ポリエンとして特定
の末端ビニル基含有ノルボルネン化合物および他の特定
の非共役ポリエン化合物とのランダム共重合体(A1)
であってもよい。
【0036】このような炭素原子数3〜20のα- オレ
フィンとしては、具体的には、プロピレン、1-ブテン、
4-メチル-1- ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オ
クテン、1-ノネン、1-デセン、1-ウンデセン、1-ドデセ
ン、1-トリデセン、1-テトラデセン、1-ペンタデセン、
1-ヘキサデセン、1-ヘプタデセン、1-ノナデセン、1-エ
イコセン、9-メチル-1- デセン、11- メチル-1- ドデセ
ン、12- エチル-1- テトラデセンなどが挙げられる。中
でも、炭素原子数3〜10のα- オレフィンが好まし
く、特にプロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン、1-オクテ
ンなどが好ましく用いられる。
【0037】これらのα- オレフィンは、単独で、ある
いは2種以上組み合わせて用いられる。本発明で用いら
れるエチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダ
ム共重合体ゴム(A)を構成する非共役ポリエンは、下
記の一般式[I]または[II]で表わされる末端ビニル
基含有ノルボルネン化合物であり、本発明で用いられる
エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A1)を構成する非共役ポリエンは、下記
の一般式[I]または[II]で表わされる末端ビニル基
含有ノルボルネン化合物と、下記の一般式[III] で表
わされる非共役ポリエン化合物である。
【0038】
【化7】
【0039】一般式[I]において、nは0ないし10
の整数であり、R1 は水素原子または炭素原子数1〜1
0のアルキル基であり、R1 の炭素原子数1〜10のア
ルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、
プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル
基、sec-ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、イソペ
ンチル基、t-ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル
基、イソヘキシル基、へプチル基、オクチル基、ノニル
基、デシル基などが挙げられる。
【0040】R2 は水素原子または炭素原子数1〜5の
アルキル基である。R2 の炭素原子数1〜5のアルキル
基の具体例としては、上記R1 の具体例のうち、炭素原
子数1〜5のアルキル基が挙げられる。
【0041】
【化8】
【0042】一般式[II]において、R3 は水素原子ま
たは炭素原子数1〜10のアルキル基である。R3 のア
ルキル基の具体例としては、上記R1 のアルキル基の具
体例と同じアルキル基を挙げることができる。上記一般
式[I]または[II]で表わされるノルボルネン化合物
としては、具体的には、5-メチレン-2- ノルボルネン、
5-ビニル-2- ノルボルネン、5-(2-プロペニル)-2- ノ
ルボルネン、5-(3-ブテニル)-2- ノルボルネン、5-
(1-メチル-2- プロペニル)-2- ノルボルネン、5-(4-
ペンテニル)-2- ノルボルネン、5-(1-メチル-3- ブテ
ニル)-2- ノルボルネン、5-(5-ヘキセニル)-2- ノル
ボルネン、5-(1-メチル-4- ペンテニル)-2- ノルボル
ネン、5-(2,3-ジメチル-3- ブテニル)-2- ノルボルネ
ン、5-(2-エチル-3- ブテニル)-2- ノルボルネン、5-
(6-ヘプテニル)-2- ノルボルネン、5-(3-メチル-5-
ヘキセニル)-2- ノルボルネン、5-(3,4-ジメチル-4-
ペンテニル)-2- ノルボルネン、5-(3-エチル-4- ペン
テニル)-2- ノルボルネン、5-(7-オクテニル)-2- ノ
ルボルネン、5-(2-メチル-6- ヘプテニル)-2- ノルボ
ルネン、5-(1,2-ジメチル-5- ヘキセシル)-2- ノルボ
ルネン、5-(5-エチル-5- ヘキセニル)-2- ノルボルネ
ン、5-(1,2,3-トリメチル-4- ペンテニル)-2- ノルボ
ルネンなど挙げられる。このなかでも、5-ビニル-2- ノ
ルボルネン、5-メチレン-2- ノルボルネン、5-(2-プロ
ペニル)-2- ノルボルネン、5-(3-ブテニル)-2- ノル
ボルネン、5-(4-ペンテニル)-2- ノルボルネン、5-
(5-ヘキセニル)-2- ノルボルネン、5-(6-ヘプテニ
ル)-2- ノルボルネン、5-(7-オクテニル)-2- ノルボ
ルネンが好ましい。これらのノルボルネン化合物は、単
独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができ
る。
【0043】
【化9】
【0044】一般式[III] において、R4 は炭素原
子数1〜10のアルキル基であり、R5およびR6は、そ
れぞれ独立に、水素原子または炭素原子数1〜10のア
ルキル基であり、R4、R5、R6の炭素原子数1〜10
のアルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブ
チル基、sec-ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、イ
ソペンチル基、t-ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシ
ル基、イソヘキシル基、へプチル基、オクチル基、ノニ
ル基、デシル基などが挙げられる。
【0045】上記一般式[III]で表わされる基を含有す
る非共役ポリエン化合物としては、具体的には、1,4-ヘ
キサジエン、3-メチル-1,4- ヘキサジエン、4-メチル-
1,4-ヘキサジエン、5-メチル-1,4- ヘキサジエン、4,5-
ジメチル-1,4- ヘキサジエン、6-メチル-1,6- オクタジ
エン、7-メチル-1,6- オクタジエン、6-エチル-1,6-オ
クタジエン、6-プロピル-1,6- オクタジエン、6-ブチル
-1,6- オクタジエン、6-メチル-1,6- ノナジエン、7-メ
チル-1,6- ノナジエン、6-エチル-1,6-ノナジエン、7-
エチル-1,6- ノナジエン、6-メチル-1,6- デカジエン、
7-メチル-1,6- デカジエン、6-メチル-1,6- ウンデカジ
エン等の鎖状非共役ジエン;メチルテトラヒドロインデ
ン、5-エチリデン-2- ノルボルネン、5-イソプロピリデ
ン-2- ノルボルネン、5-ビニリデン-2- ノルボルネン、
6-クロロメチル-5-イソプロペニル-2- ノルボルネン、
ジシクロペンタジエン等の環状非共役ジエン;2,3-ジイ
ソプロピリデン-5- ノルボルネン、2-エチリデン-3- イ
ソプロピリデン-5- ノルボルネン、2-プロペニル-2,2-
ノルボルナジエン、4-エチリデン-8-メチル-1,7- ノナ
ジエン、4,8-ジメチル-1,4,8- デカトリエン等のトリエ
ンなどが挙げられる。上記ビニル基含有ノルボルネン化
合物のほかに、これらの非共役ポリエン化合物を併用す
ると、接着性および環境劣化後の耐油性が向上する。
【0046】上記のようなエチレンと、炭素原子数3〜
20のα- オレフィンと、ビニル基含有ノルボルネン化
合物とからなるエチレン・α- オレフィン・非共役ポリ
エンランダム共重合体ゴム(A)は、以下のような特性
を有していることが望ましい。 (i)エチレンと炭素原子数3〜20のα- オレフィン
とのモル比(エチレン/α- オレフィン) エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A)は、(a)エチレンで導かれる単位と
(b)炭素原子数3〜20のα- オレフィン(以下単に
α- オレフィンということがある)から導かれる単位と
を、40/60〜95/5、好ましくは50/50〜9
0/10、さらに好ましくは55/45〜85/15、
特に好ましくは60/40〜80/20のモル比
[(a)/(b)]で含有している。
【0047】このモル比が上記範囲内にあると、耐熱老
化性、強度特性およびゴム弾性に優れるとともに、耐寒
性および加工性に優れた架橋ゴム成形体を提供できるゴ
ム組成物が得られる。 (ii)ヨウ素価 エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A)のヨウ素価は、0.5〜50(g/100
g)、好ましくは0.8〜40(g/100g)、さらに好ましく
は1〜30(g/100g)、特に好ましくは1.5〜25(g/1
00g)である。
【0048】このヨウ素価が上記範囲内にあると、架橋
効率の高いゴム組成物が得られ、耐圧縮永久歪み性に優
れるとともに、耐環境劣化性(=耐熱老化性)に優れた
架橋ゴム成形体を提供できるゴム組成物が得られる。ヨ
ウ素価が50を超えると、コスト的に不利になるので好
ましくない。 (iii) 極限粘度 エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A)の135℃デカリン中で測定した極限
粘度[η]は、0.5〜10dl/g、好ましくは0.
6〜8dl/g、さらに好ましくは0.7〜6dl/
g、特に好ましくは0.8〜5dl/gであることが望
ましい。
【0049】この極限粘度[η]が上記範囲内にある
と、強度特性および耐圧縮永久歪み性に優れるととも
に、加工性に優れた架橋ゴム成形体を提供できるゴム組
成物が得られる。中でも、前記(i)、(ii)および
(iii) の物性の他に、下記の(iv)および(v)の物
性を有するエチレン・α- オレフィン・非共役ポリエン
ランダム共重合体ゴム(A)が好ましく、さらに下記の
(vi)の物性を有するエチレン・α- オレフィン・非共
役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)がより好まし
い。 (iv)分子量分布(Mw/Mn) エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A)のGPCにより測定した分子量分布
(Mw/Mn)は、3〜50、好ましくは3.3〜4
0、さらに好ましくは3.5〜30である。
【0050】この分子量分布(Mw/Mn)が上記範囲
内にあると、加工性に優れるとともに、強度特性に優れ
た架橋ゴム成形体を提供できるゴム組成物が得られる。 (v)有効網目鎖密度(ν)[架橋密度の指標] エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A)100gに対し、ジクミルパーオキサ
イド0.01モルを用い、170℃で10分間プレス架
橋したときの有効網目鎖密度(ν)が1.5×1020
/cm3 以上、好ましく1.8×1020個/cm3
上、さらに好ましくは2.0×1020個/cm3 以上で
ある。
【0051】この有効網目鎖密度(ν)が1.5×10
20個/cm3 以上であると、耐圧縮永久歪み性に優れた
架橋ゴム成形体を提供できるゴム組成物が得られる。 (vi)Log(γ2/γ1)/ν エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A)は、100℃でのメルトフローカーブ
から求めた、ずり応力0.4×106 dyn/cm2
示すときのずり速度γ1 とずり応力2.4×106 dy
n/cm2 を示すときのずり速度γ2 との比γ2/γ
1と、前記有効網目鎖密度(ν)との比が、一般式[I
V] 0.04×10-19 ≦ Log(γ2/γ1)/ν ≦ 0.20×10-19 ・・・[IV] で表わされる関係を満足している。
【0052】エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエ
ンランダム共重合体ゴム(A)は、Log(γ2/γ1) と
有効網目鎖密度(ν)との比[Log(γ2/γ1)/
ν]が、0.04×10-19〜0.20×10-19、好ま
しくは0.042×10-19 〜0.19×10-19、さ
らに好ましくは0.050×10-19 〜0.18×10
- 19である。
【0053】この比[Log(γ2/γ1)/ν]が上記
範囲内にあると、加工性に優れるとともに、強度特性お
よび耐圧縮永久歪み性に優れた架橋ゴム成形体を提供で
きるゴム組成物が得られる。ところで、本発明で用いら
れるエチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダ
ム共重合体ゴム(A)が、非共役ポリエンである前記一
般式[I]または[II]で表わされる少なくとも一種の
末端ビニル基含有ノルボルネン化合物から導かれる構成
単位と、前記一般式[III]で表わされる基を含有する非
共役ポリエン化合物から導かれる構成単位を有するエチ
レン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合
体ゴム(A1)である場合、エチレン・α- オレフィン
・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A1)は、以
下の特性を有していることが望ましい。 (i)エチレンと炭素原子数3〜20のα- オレフィン
とのモル比(エチレン/α- オレフィン) エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A1)は、(a)エチレンで導かれる単位
と(b)炭素原子数3〜20のα- オレフィン(以下単
にα- オレフィンということがある)から導かれる単位
とを、40/60〜95/5、好ましくは50/50〜
90/10、さらに好ましくは55/45〜85/1
5、特に好ましくは60/40〜80/20のモル比
[(a)/(b)]で含有している。
【0054】このモル比が上記範囲内にあると、耐熱老
化性、強度特性およびゴム弾性に優れるとともに、耐寒
性および加工性に優れた架橋ゴム成形体を提供できるゴ
ム組成物が得られる。 (ii)ヨウ素価 エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A1)のヨウ素価は、0.5〜50(g/100
g)、好ましくは0.8〜40(g/100g)、さらに好ましく
は1〜30(g/100g)、特に好ましくは1.5〜25(g/1
00g)である。
【0055】一般式[I]、[II]で表わされる非共役
ポリエンに由来するヨウ素価(x)と一般式[III] で
表わされる基を含有する非共役ポリエンに由来するヨウ
素価(y)との比率(x)/(y)は、1/50〜50
/1、好ましくは1/30〜30/1、さらに好ましく
は1/10〜10/1、特に好ましくは1/5〜5/
1、最も好ましくは2/1〜1/2であることが望まし
い。
【0056】(x)/(y)が1/50より小さくなる
と、架橋度が小さくなり耐圧縮永久歪み性などの物性が
低下し、また長鎖分岐数が減少するので流動性が悪くな
り、その結果加工性も悪くなる。一方、(x)/(y)
が50/1より大きいと、接着性および老化後の耐油性
が悪くなる。このヨウ素価が上記範囲内にあると、架橋
効率の高いゴム組成物が得られ、耐圧縮永久歪み性に優
れるとともに、耐環境劣化性(=耐熱老化性)に優れた
架橋ゴム成形体を提供できるゴム組成物が得られる。ヨ
ウ素価が50を超えると、コスト的に不利になるので好
ましくない。 (iii)極限粘度 エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A1)の135℃デカリン中で測定した極
限粘度[η]は、0.3〜10dl/g、好ましくは
0.5〜8dl/g、さらに好ましくは0.7〜6dl
/g、特に好ましくは0.8〜5dl/gであることが
望ましい。
【0057】この極限粘度[η]が上記範囲内にある
と、強度特性および耐圧縮永久歪み性に優れるととも
に、加工性に優れた架橋ゴム成形体を提供できるゴム組
成物が得られる。 (iv)動的粘弾性測定器より求めた分岐指数 エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A1)の動的粘弾性測定器より求めた分岐
指数は5以上、好ましくは7以上、さらに好ましくは9
以上、特に好ましくは10以上である。この分岐指数の
値が5より小さいと、高ずり速度領域での粘度が高くな
り、流動性が悪化するため、ロール加工性および押出加
工性が悪くなる。
【0058】本発明で用いられるエチレン・α- オレフ
ィン・非共役ポリエンランダム共重合体(A1)は、上
記(i)〜(iv)の物性の他に、下記の(v)〜(vii)
の物性を有していることが好ましい。 (v)分子量分布(Mw/Mn) エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A1)のGPCにより測定した分子量分布
(Mw/Mn)は2〜200、好ましくは2.5〜15
0、さらに好ましくは3〜120、特に好ましくは5〜
100である。
【0059】この分子量分布(Mw/Mn)が上記範囲
内にあると、加工性に優れるとともに、強度特性に優れ
た架橋ゴム成形体を提供できるゴム組成物が得られる。 (vi)有効網目鎖密度(ν)[架橋密度の指標] エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A1)100gに対し、ジクミルパーオキ
サイド0.01モルを用い、170℃で10分間プレス
架橋したときの有効網目鎖密度(ν)が1.5×1020
個/cm3 以上、好ましく1.8×1020個/cm3
上、さらに好ましくは2.0×1020個/cm3以上で
ある。
【0060】この有効網目鎖密度(ν)が1.5×10
20個/cm3 以上であると、耐圧縮永久歪み性に優れ
た架橋ゴム成形体を提供できるゴム組成物が得られる。 (vii)Log(γ2/γ1)/ν エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A1)は、100℃でのメルトフローカー
ブから求めた、ずり応力0.4×106dyn/cm2
示すときのずり速度γ1とずり応力2.4×106dyn
/cm2を示すときのずり速度γ2との比γ2/γ1と、前
記有効網目鎖密度(ν)との比が、一般式[IV] 0.04×10-19 ≦ Log(γ2/γ1)/ν ≦ 0.20×10-19 ・・・[IV] で表わされる関係を満足している。
【0061】エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエ
ンランダム共重合体ゴム(A1)は、Log(γ2/γ1
と有効網目鎖密度(ν)との比[Log(γ2/γ1)/
ν]が0.04×10-19〜0.20×10-19、好まし
くは0.042×10-19〜0.19×10-19 、さら
に好ましくは0.050×10-19〜0.18×10- 19
である。
【0062】この比[Log(γ2/γ1)/ν]が上記
範囲内にあると、加工性に優れるとともに、強度特性お
よび耐圧縮永久歪み性に優れた架橋ゴム成形体を提供で
きるゴム組成物が得られる。また、本発明に係る第2の
架橋可能なゴム組成物が、エチレン・α- オレフィン・
非共役ポリエンランダム共重合体(A)、SiH基含有
化合物(B)、および必要に応じて触媒(C)、反応抑
制剤(D)の他に、ポリオレフィン樹脂(E)(ポリオ
レフィン樹脂(E1)を含む)を含有してなる場合、こ
のエチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム
共重合体(A)は、以下のような特性を有していること
が望ましい。 (i)エチレンと炭素原子数3〜20のα- オレフィン
とのモル比(エチレン/α- オレフィン) エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A)は、(a)エチレンで導かれる単位と
(b)炭素原子数3〜20のα- オレフィン(以下単に
α- オレフィンということがある)から導かれる単位と
を、40/60〜95/5、好ましくは50/50〜9
0/10、さらに好ましくは55/45〜85/15、
特に好ましくは60/40〜80/20のモル比
[(a)/(b)]で含有している。
【0063】このモル比が上記範囲内にあると、耐熱老
化性、強度特性およびゴム弾性に優れるとともに、耐寒
性および加工性に優れた架橋ゴム成形体を提供できるゴ
ム組成物が得られる。 (ii)ヨウ素価 エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A)のヨウ素価は、0.5〜50(g/100
g)、好ましくは0.8〜40(g/100g)、さらに好ましく
は1〜30(g/100g)、特に好ましくは1.5〜25(g/1
00g)である。
【0064】このヨウ素価が上記範囲内にあると、架橋
効率の高いゴム組成物が得られ、耐圧縮永久歪み性に優
れるとともに、耐環境劣化性(=耐熱老化性)に優れた
架橋ゴム成形体を提供できるゴム組成物が得られる。ヨ
ウ素価が50を超えると、コスト的に不利になるので好
ましくない。 (iii)極限粘度 エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A)の135℃デカリン中で測定した極限
粘度[η]は、0.3〜10dl/g、好ましくは0.
5〜8dl/g、さらに好ましくは0.7〜6dl/
g、特に好ましくは0.8〜5dl/gであることが望
ましい。
【0065】この極限粘度[η]が上記範囲内にある
と、強度特性および耐圧縮永久歪み性に優れるととも
に、加工性に優れた架橋ゴム成形体を提供できるゴム組
成物が得られる。 (iv)動的粘弾性測定器より求めた分岐指数 エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A)の動的粘弾性測定器より求めた分岐指
数は5以上、好ましくは7以上、さらに好ましくは9以
上、特に好ましくは10以上である。この分岐指数の値
が5より小さいと、高ずり速度領域での粘度が高くな
り、流動性が悪化するため、ロール加工性および押出加
工性が悪くなる。
【0066】中でも、上記(i)〜(iv)の物性の他
に、下記(v)、(vi)の物性を有するエチレン・α-
オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム
(A)が好ましい。 (v)分子量分布(Mw/Mn) エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A)のGPCにより測定した分子量分布
(Mw/Mn)は、3〜100、好ましくは3.3〜7
5、さらに好ましくは3.5〜50である。
【0067】この分子量分布(Mw/Mn)が上記範囲
内にあると、加工性に優れるとともに、強度特性に優れ
た架橋ゴム成形体を提供できるゴム組成物が得られる。 (vi)有効網目鎖密度(ν)[架橋密度の指標] エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A)100gに対し、ジクミルパーオキサ
イド0.01モルを用い、170℃で10分間プレス架
橋したときの有効網目鎖密度(ν)が1.5×1020
/cm3 以上、 好ましく1.8×1020個/cm3
上、さらに好ましくは2.0×1020個/cm3以上で
ある。
【0068】この有効網目鎖密度(ν)が1.5×10
20個/cm3 以上であると、耐圧縮永久歪み性に優れ
た架橋ゴム成形体を提供できるゴム組成物が得られる。
上記(i)〜(vi)の物性の他に、さらに下記(vii)
の物性を有するエチレン・α- オレフィン・非共役ポリ
エンランダム共重合体ゴム(A)が特に好ましい。 (vii)Log(γ2/γ1)/ν エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A)は、100℃でのメルトフローカーブ
から求めた、ずり応力0.4×106dyn/cm2を示
すときのずり速度γ1とずり応力2.4×106dyn/
cm2を示すときのずり速度γ2 との比γ2/γ1と、前
記有効網目鎖密度(ν)との比が、一般式[IV] 0.04×10-19 ≦ Log(γ2/γ1)/ν ≦ 0.20×10-19 ・・・[IV] で表わされる関係を満足している。
【0069】エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエ
ンランダム共重合体ゴム(A)は、Log(γ2/γ1) と
有効網目鎖密度(ν)との比[Log(γ2/γ1)/
ν]が0.04×10-19〜0.20×10-19、好まし
くは0.042×10-19〜 0.19×10-19 、さら
に好ましくは0.050×10-19〜0.18×10-19
である。
【0070】この比[Log(γ2/γ1)/ν]が上記
範囲内にあると、加工性に優れるとともに、強度特性お
よび耐圧縮永久歪み性に優れた架橋ゴム成形体を提供で
きるゴム組成物が得られる。また、本発明に係る第2の
架橋可能なゴム組成物が、エチレン・α- オレフィン・
非共役ポリエンランダム共重合体(A)、SiH基含有
化合物(B)、および必要に応じて触媒(C)、反応抑
制剤(D)の他に、アルケニル基含有オルガノポリシロ
キサン(F)を含有してなる場合、このエチレン・α-
オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体(A)
は、以下のような特性を有していることが望ましい。 (i)エチレンと炭素原子数3〜20のα- オレフィン
とのモル比(エチレン/α- オレフィン) エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A)は、(a)エチレンで導かれる単位と
(b)炭素原子数3〜20のα- オレフィン(以下単に
α- オレフィンということがある)から導かれる単位と
を、40/60〜95/5、好ましくは50/50〜9
0/10、さらに好ましくは55/45〜85/15、
特に好ましくは60/40〜80/20のモル比
[(a)/(b)]で含有している。
【0071】このモル比が上記範囲内にあると、耐熱老
化性、強度特性およびゴム弾性に優れるとともに、耐寒
性および加工性に優れた架橋ゴム成形体を提供できるゴ
ム組成物が得られる。 (ii)ヨウ素価 エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A)のヨウ素価は、0.5〜50(g/100
g)、好ましくは0.8〜40(g/100g)、さらに好ましく
は1〜30(g/100g)、特に好ましくは1.5〜25(g/1
00g)である。
【0072】このヨウ素価が上記範囲内にあると、架橋
効率の高いゴム組成物が得られ、耐圧縮永久歪み性に優
れるとともに、耐環境劣化性(=耐熱老化性)に優れた
架橋ゴム成形体を提供できるゴム組成物が得られる。ヨ
ウ素価が50を超えると、コスト的に不利になるので好
ましくない。 (iii)極限粘度 エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A)の135℃デカリン中で測定した極限
粘度[η]は、0.3〜10dl/g、好ましくは0.
5〜8dl/g、さらに好ましくは0.7〜6dl/
g、特に好ましくは0.8〜5dl/gであることが望
ましい。
【0073】この極限粘度[η]が上記範囲内にある
と、強度特性および耐圧縮永久歪み性に優れるととも
に、加工性に優れた架橋ゴム成形体を提供できるゴム組
成物が得られる。 (iv)動的粘弾性測定器より求めた分岐指数 エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A)の動的粘弾性測定器より求めた分岐指
数は5以上、好ましくは7以上、さらに好ましくは9以
上、特に好ましくは10以上である。この分岐指数の値
が5より小さいと、高ずり速度領域での粘度が高くな
り、流動性が悪化するため、ロール加工性および押出加
工性が悪くなる。
【0074】中でも、上記(i)〜(iv)の物性の他
に、下記(v)、(vi)の物性を有するエチレン・α-
オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム
(A)が好ましい。 (v)分子量分布(Mw/Mn) エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A)のGPCにより測定した分子量分布
(Mw/Mn)は、2〜200、好ましくは2.5〜1
50、さらに好ましくは3〜120、特に好ましくは5
〜100である。
【0075】この分子量分布(Mw/Mn)が上記範囲
内にあると、加工性に優れるとともに、強度特性に優れ
た架橋ゴム成形体を提供できるゴム組成物が得られる。 (vi)有効網目鎖密度(ν)[架橋密度の指標] エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A)100gに対し、ジクミルパーオキサ
イド0.01モルを用い、170℃で10分間プレス架
橋したときの有効網目鎖密度(ν)が1.5×1020
/cm3以上、好ましく1.8×1020個/cm3以上、
さらに好ましくは2.0×1020個/cm3以上であ
る。
【0076】この有効網目鎖密度(ν)が1.5×10
20個/cm3 以上であると、耐圧縮永久歪み性に優れ
た架橋ゴム成形体を提供できるゴム組成物が得られる。
上記(i)〜(vi)の物性の他に、さらに下記(vii)
の物性を有するエチレン・α- オレフィン・非共役ポリ
エンランダム共重合体ゴム(A)が特に好ましい。 (vii)Log(γ2/γ1)/ν エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A)は、100℃でのメルトフローカーブ
から求めた、ずり応力0.4×106 dyn/cm2
を示すときのずり速度γ1 とずり応力2.4×106
dyn/cm2を示すときのずり速度γ2 との比γ2
γ1と、前記有効網目鎖密度(ν)との比が、一般式[I
V] 0.04×10-19 ≦ Log(γ2/γ1)/ν ≦ 0.20×10-19 ・・・[IV] で表わされる関係を満足している。
【0077】エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエ
ンランダム共重合体ゴム(A)は、Log(γ2/γ1) と
有効網目鎖密度(ν)との比[Log(γ2/γ1)/
ν]が0.04×10-19〜0.20×10-19、好まし
くは0.042×10-19〜 0.19×10-19 、さら
に好ましくは0.050×10-19〜0.18×10-19
である。
【0078】この比[Log(γ2/γ1)/ν]が上記
範囲内にあると、加工性に優れるとともに、強度特性お
よび耐圧縮永久歪み性に優れた架橋ゴム成形体を提供で
きるゴム組成物が得られる。本発明で用いられるエチレ
ン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体
ゴム(A)は、下記化合物(H)および(I)を主成分
として含有する触媒の存在下に、重合温度30〜60
℃、特に30〜59℃、重合圧力4〜12kgf/cm
2 、特に5〜8kgf/cm2 、非共役ポリエンとエチ
レンとの供給量のモル比(非共役ポリエン/エチレン)
0.01〜0.2の条件で、エチレンと、炭素原子数3
〜20のα- オレフィンと、上記一般式[I]または
[II]で表わされる末端ビニル基含有ノルボルネン化合
物とをランダム共重合することにより得られる。共重合
は、炭化水素媒体中で行なうのが好ましい。
【0079】また、本発明で用いられるエチレン・α-
オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A
1)は、下記化合物(H)および(I)を主成分として
含有する触媒の存在下に、重合温度30〜60℃、特に
30〜59℃、重合圧力4〜12kgf/cm2 、特
に5〜8kgf/cm2 、非共役ポリエンとエチレン
との 供給量のモル比(非共役ポリエン/エチレン)
0.01〜0.2の条件で、エチレンと、炭素原子数3
〜20のα- オレフィンと、上記一般式[I]または
[II]で表わされる末端ビニル基含有ノルボルネン化合
物と、上記一般式[III]で表わされる基を含有する非
共役ジエンとをランダム共重合することにより得られ
る。共重合は、炭化水素媒体中で行なうのが好ましい。
(H)VO(OR)n3-n (式中、Rは炭化水素基で
あり、Xはハロゲン原子であり、nは0または1〜3の
整数である)で表わされる可溶性バナジウム化合物、ま
たはVX4 (Xはハロゲン原子である)で表わされるバ
ナジウム化合物。
【0080】上記可溶性バナジウム化合物(H)は、重
合反応系の炭化水素媒体に可溶性の成分であり、具体的
には、一般式 VO(OR)aXbまたはV(OR)cXd
(式中、Rは炭化水素基であり、0≦a≦3、0≦b≦
3、2≦a+b≦3、0≦c≦4、0≦d≦4、3≦c
+d≦4)で表わされるバナジウム化合物、あるいはこ
れらの電子供与体付加物を代表例として挙げることがで
きる。
【0081】より具体的には、VOCl3 、VO(OC
25)Cl2 、VO(OC252Cl、VO(O−iso
-C37)Cl2、VO(O−n-C49)Cl2、VO
(OC253、VOBr3、VCl4 、VOCl3、V
O(O−n-C493、VCl3・2OC612OHなど
を例示することができる。(I)R'mAlX'3-m(R’
は炭化水素基であり、X’はハロゲン原子であり、mは
1〜3である)で表わされる有機アルミニウム化合物。
【0082】上記有機アルミニウム化合物(I)として
は、具体的には、トリエチルアルミニウム、トリブチル
アルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム等のトリ
アルキルアルミニウム;ジエチルアルミニウムエトキシ
ド、ジブチルアルミニウムブトキシド等のジアルキルア
ルミニウムアルコキシド;エチルアルミニウムセスキエ
トキシド、ブチルアルミニウムセスキブトキシド等のア
ルキルアルミニウムセスキアルコキシド;R1 0.5Al
(OR10.5 などで表わされる平均組成を有する部分
的にアルコキシ化されたアルキルアルミニウム;ジエチ
ルアルミニウムクロリド、ジブチルアルミニウムクロリ
ド、ジエチルアルミニウムブロミド等のジアルキルアル
ミニウムハライド;エチルアルミニウムセスキクロリ
ド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミ
ニウムセスキブロミド等のアルキルアルミニウムセスキ
ハライド、エチルアルミニウムジクロリド、プロピルア
ルミニウムジクロリド、ブチルアルミニウムジブロミド
等のアルキルアルミニウムジハライドなどの部分的にハ
ロゲン化されたアルキルアルミニウム;ジエチルアルミ
ニウムヒドリド、ジブチルアルミニウムヒドリド等のジ
アルキルアルミニウムヒドリド、エチルアルミニウムジ
ヒドリド、プロピルアルミニウムジヒドリド等のアルキ
ルアルミニウムジヒドリドなどの部分的に水素化された
アルキルアルミニウム;エチルアルミニウムエトキシク
ロリド、ブチルアルミニウムブトキシクロリド、エチル
アルミニウムエトキシブロミドなどの部分的にアルコキ
シ化およびハロゲン化されたアルキルアルミニウムなど
を挙げることができる。
【0083】本発明において、上記化合物(H)のう
ち、VOCl3 で表わされる可溶性バナジウム化合物
と、上記化合物(I)のうち、Al(OC252Cl
/Al2(OC253Cl3のブレンド物(ブレンド比
は1/5以上)を触媒成分として使用すると、ソックス
レー抽出(溶媒:沸騰キシレン、抽出時間:3時間、メ
ッシュ:325)後の不溶解分が1%以下であるエチレ
ン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体
ゴム(A)が得られるので好ましい。
【0084】また、上記共重合の際に使用する触媒とし
て、いわゆるメタロセン触媒たとえば特開平9−405
86号公報に記載されているメタロセン触媒を用いても
差し支えない。また、本発明で用いられるエチレン・α
- オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム
(A)は、極性モノマーたとえば不飽和カルボン酸また
はその誘導体(たとえば酸無水物、エステル)でグラフ
ト変性されていてもよい。
【0085】このような不飽和カルボン酸としては、具
体的には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フ
マル酸、イタコン酸、シトラコン酸、テトラヒドロフタ
ル酸、ビシクロ(2,2,1) ヘプト-2- エン-5,6- ジカル
ボン酸などが挙げられる。不飽和カルボンの酸無水物と
しては、具体的には、無水マレイン酸、無水イタコン
酸、無水シトラコン酸、無水テトラヒドロフタル酸、ビ
シクロ(2,2,1) ヘプト-2- エン-5,6- ジカルボン酸無
水物などが挙げられる。これらの中でも、無水マレイン
酸が好ましい。
【0086】不飽和カルボン酸エステルとしては、具体
的には、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、マレ
イン酸ジメチル、マレイン酸モノメチル、フマル酸ジメ
チル、イタコン酸ジメチル、シトラコン酸ジエチル、テ
トラヒドロフタル酸ジメチル、ビシクロ(2,2,1) ヘプ
ト-2- エン-5,6- ジカルボン酸ジメチルなどが挙げられ
る。これらの中でも、アクリル酸メチル、アクリル酸エ
チルが好ましい。
【0087】上記の不飽和カルボン酸等のグラフト変性
剤(グラフトモノマー)は、それぞれ単独または2種以
上の組み合わせで使用されるが、何れの場合も前述した
グラフト変性前のエチレン・α- オレフィン・非共役ポ
リエン共重合体ゴム100g当たり、0.1モル以下の
グラフト量にするのがよい。上記のようなグラフト量が
上記範囲にあるエチレン・α- オレフィン・非共役ポリ
エンランダム共重合体ゴム(A)を用いると、耐寒性に
優れた架橋ゴム成形体を提供し得る、流動性(成形加工
性)に優れたゴム組成物が得られる。
【0088】グラフト変性したエチレン・α- オレフィ
ン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)は、前
述した未変性のエチレン・α- オレフィン・非共役ポリ
エン共重合体ゴムと不飽和カルボン酸またはその誘導体
とを、ラジカル開始剤の存在下に反応させることにより
得ることができる。このグラフト反応は溶液にして行な
うこともできるし、溶融状態で行なってもよい。溶融状
態でグラフト反応を行なう場合には、押出機の中で連続
的に行なうことが最も効率的であり、好ましい。
【0089】グラフト反応に使用されるラジカル開始剤
としては、具体的には、ジクミルパーオキサイド、ジ-t
- ブチルパーオキサイド、ジ-t- ブチルパーオキシ-3,
3,5-トリメチルシクロヘキサン、t-ブチルクミルパーオ
キサイド、ジ-t- アミルパーオキサイド、t-ブチルヒド
ロパーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5- ジ(t-ブチルパ
ーオキシン)ヘキシン-3、2,5-ジメチル-2,5- ジ(ベン
ゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5- ジ
(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン、α,α’- ビス(t-
ブチルパーオキシ-m-イソプロピル)ベンゼン等のジア
ルキルパーオキサイド類;t-ブチルパーオキシアセテー
ト、t-ブチルパーオキシイソブチレート、t-ブチルパー
オキシピバレート、t-ブチルパーオキシマレイン酸、t-
ブチルパーオキシネオデカノエート、t-ブチルパーオキ
シベンゾエート、ジ-t- ブチルパーオキシフタレート等
のパーオキシエステル類;ジシクロヘキサノンパーオキ
サイド等のケトンパーオキサイド類;およびこれらの混
合物などが挙げられる。中でも半減期1分を与える温度
が130〜200℃の範囲にある有機過酸化物が好まし
く、特に、ジクミルパーオキサイド、ジ-t- ブチルパー
オキサイド、ジ-t- ブチルパーオキシ-3,3,5- トリメチ
ルシクロヘキサン、t-ブチルクミルパーオキサイド、ジ
-t- アミルパーオキサイド、t-ブチルヒドロパーオキサ
イドなどの有機過酸化物が好ましい。
【0090】また、不飽和カルボン酸またはその誘導体
(たとえば酸無水物、エステル)以外の極性モノマーと
しては、水酸基含有エチレン性不飽和化合物、アミノ基
含有エチレン性不飽和化合物、エポキシ基含有エチレン
性不飽和化合物、芳香族ビニル化合物、ビニルエステル
化合物、塩化ビニルなどが挙げられる。SiH基含有化合物(B) 本発明で用いられるSiH基含有化合物(B)は、エチ
レン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合
体ゴム(A)と反応し、架橋剤として作用する。このS
iH基含有化合物(B)は、その分子構造に特に制限は
なく、従来製造されている例えば線状、環状、分岐状構
造あるいは三次元網目状構造の樹脂状物などでも使用可
能であるが、1分子中に少なくとも2個、好ましくは3
個以上のケイ素原子に直結した水素原子、すなわちSi
H基を含んでいることが必要である。
【0091】このようなSiH基含有化合物(B)とし
ては、通常、下記の一般組成式 R7 bcSiO(4-b-c)/2 で表わされる化合物を使用することができる。上記一般
組成式において、R7 は、脂肪族不飽和結合を除く、炭
素原子数1〜10、特に炭素原子数1〜8の置換または
非置換の1価炭化水素基であり、このような1価炭化水
素基としては、前記一般式[I]のR1 に例示したアル
キル基の他に、フェニル基、ハロゲン置換のアルキル基
たとえばトリフロロプロピル基を例示することができ
る。中でも、メチル基、エチル基、プロピル基、フェニ
ル基、トリフロロプロピル基が好ましく、特にメチル
基、フェニル基が好ましい。
【0092】また、bは、0≦b<3、好ましくは0.
6<b<2.2、特に好ましくは1.5≦b≦2であ
り、cは、0<c≦3、好ましくは0.002≦c<
2、特に好ましくは0.01≦c≦1であり、かつb+
cは、0<b+c≦3、好ましくは1.5<b+c≦
2.7である。このSiH基含有化合物(B)は、1分
子中のケイ素原子数が好ましくは2〜1000個、特に
好ましくは2〜300個、最も好ましくは4〜200個
のオルガノハイドロジェンポリシロキサンであり、具体
的には、1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン、1,3,5,7-
テトラメチルテトラシクロシロキサン、1,3,5,7,8-ペン
タメチルペンタシクロシロキサン等のシロキサンオリゴ
マー;分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハ
イドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチル
シロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジ
ェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端シラノール基封
鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端
シラノール基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロ
ジェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルハイ
ドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分
子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチ
ルハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチ
ルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・
メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、R7 2(H)
SiO1/2 単位とSiO4/2 単位とからなり、任意にR
7 3SiO1/2 単位、R7 2SiO2/2 単位、R7(H)Si
2/2単位、(H)SiO3/2またはR7SiO3/2単位を含
み得るシリコーンレジンなどを挙げることができる。
【0093】分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メ
チルハイドロジェンポリシロキサンとしては、たとえば
下式で示される化合物、さらには下式においてメチル基
の一部または全部をエチル基、プロピル基、フェニル
基、トリフロロプロピル基等で置換した化合物などが挙
げられる。 (CH3)3SiO-(-SiH(CH3)-O-)d-Si(CH3)3 [式中のdは2以上の整数である。] 分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキ
サン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体として
は、下式で示される化合物、さらには下式においてメチ
ル基の一部または全部をエチル基、プロピル基、フェニ
ル基、トリフロロプロピル基等で置換した化合物などが
挙げられる。
【0094】(CH3)3SiO-(-Si(CH3)2-O-)e-(-
SiH(CH3)-O-)f-Si(CH3)3 [式中のeは1以上の整数であり、fは2以上の整数で
ある。] 分子鎖両末端シラノール基封鎖メチルハイドロジェンポ
リシロキサンとしては、たとえば下式で示される化合
物、さらには下式においてメチル基の一部または全部を
エチル基、プロピル基、フェニル基、トリフロロプロピ
ル基等で置換した化合物などが挙げられる。
【0095】HOSi(CH3)2O-(-SiH(CH3)-O
-)2-Si(CH3)2OH 分子鎖両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサン・メ
チルハイドロジェンシロキサン共重合体としては、たと
えば下式で示される化合物、さらには下式においてメチ
ル基の一部または全部をエチル基、プロピル基、フェニ
ル基、トリフロロプロピル基等で置換した化合物などが
挙げられる。
【0096】HOSi(CH3)2O-(-Si(CH3)2-O-)
e-(-SiH(CH3)-O-)f -Si(CH3)2OH [式中のeは1以上の整数であり、fは2以上の整数で
ある。] 分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジ
メチルポリシロキサンとしては、たとえば下式で示され
る化合物、さらには下式においてメチル基の一部または
全部をエチル基、プロピル基、フェニル基、トリフロロ
プロピル基等で置換した化合物などが挙げられる。
【0097】HSi(CH3)2O-(-Si(CH3)2-O-)e-
Si(CH3)2H [式中のeは1以上の整数である。] 分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メ
チルハイドロジェンポリシロキサンとしては、たとえば
下式で示される化合物、さらには下式においてメチル基
の一部または全部をエチル基、プロピル基、フェニル
基、トリフロロプロピル基等で置換した化合物などが挙
げられる。
【0098】HSi(CH3)2O-(-SiH(CH3)-O-)e
-Si(CH3)2H [式中のeは1以上の整数である。] 分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジ
メチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共
重合体としては、たとえば下式で示される化合物、さら
には下式においてメチル基の一部または全部をエチル
基、プロピル基、フェニル基、トリフロロプロピル基等
で置換した化合物などが挙げられる。
【0099】HSi(CH3)2O-(-Si(CH3)2-O-)e-
(-SiH(CH3)-O-)h -Si(CH3)2H [式中のeおよびhは、それぞれ1以上の整数であ
る。] 上記のような線状、環状、分岐状のポリシロキサン化合
物は、公知の方法により製造することができ、たとえば
オクタメチルシクロテトラシロキサンおよび/またはテ
トラメチルシクロテトラシロキサンと、末端基となり得
るヘキサメチルジシロキサンあるいは1,3-ジハイドロ-
1,1,3,3- テトラメチルジシロキサンなどの、トリオル
ガノシリル基あるいはジオルガノハイドロジェンシロキ
シ基を含む化合物とを、硫酸、トリフルオロメタンスル
ホン酸、メタンスルホン酸等の触媒の存在下に、−10
℃〜+40℃程度の温度で平衡化させることによって容
易に得ることができる。
【0100】SiH基含有化合物(B)は、エチレン・
α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム
(A)100重量部、またはエチレン・α- オレフィン
・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)とアルケ
ニル基含有オルガノポリシロキサン(F)との合計量1
00重量部に対して、0.1〜100重量部、好ましく
は0.1〜75重量部、より好ましくは0.1〜50重
量部、さらに好ましくは0.2〜30重量部、さらによ
り好ましくは0.2〜20重量部、特に好ましくは0.
5〜10重量部、最も好ましくは0.5〜5重量部の割
合で用いられる。上記範囲内の割合でSiH基含有化合
物(B)を用いると、耐圧縮永久歪み性に優れるととも
に、架橋密度が適度で強度特性および伸び特性に優れた
架橋ゴム成形体(スポンジを含む)を形成できるゴム組
成物が得られる。100重量部を超える割合でSiH基
含有化合物(B)を用いると、コスト的に不利になるの
で好ましくない。
【0101】また、エチレン・α- オレフィン・非共役
ポリエンランダム共重合体ゴム(A)の架橋に関与する
脂肪族不飽和基に対するSiH基の割合(SiH基/脂
肪族不飽和基)は、0.2〜20、さらには0.5〜1
0、特に0.7〜5であることが好ましい。触媒(C) 本発明で任意成分として用いられる触媒(C)は、付加
反応触媒であり、上記エチレン・α- オレフィン・非共
役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)成分のアルケニ
ル基と、SiH基含有化合物(B)のSiH基との付加
反応(アルケンのヒドロシリル化反応)を促進するもの
である。
【0102】通常、たとえば白金系触媒、パラジウム系
触媒、ロジウム系触媒等の白金族元素よりなる付加反応
触媒が用いられるが、本発明においては、周期律表8族
元素金属と、ビニル基および/またはカルボニル基を含
む化合物との錯体を用いることが望ましい。周期律表8
族元素金属としては、白金が特に好ましい。
【0103】カルボニル基を含む化合物としては、カル
ボニル、オクタナル等が好ましい。これらと白金との錯
体としては、具体的には、白金−カルボニル錯体、白金
−オクタナル錯体、白金−カルボニルブチル環状シロキ
サン錯体、白金−カルボニルフェニル環状シロキサン錯
体などが挙げられる。ビニル基を含む化合物としては、
ビニル基含有オルガノシロキサンが好ましい。これらと
白金との錯体としては、具体的には、白金−ジビニルテ
トラメチルジシロキサン錯体、白金−ジビニルテトラエ
チルジシロキサン錯体、白金−ジビニルテトラプロピル
ジシロキサン錯体、白金−ジビニルテトラブチルジシロ
キサン錯体、白金−ジビニルテトラフェニルジシロキサ
ン錯体が挙げられる。
【0104】ビニル基含有オルガノシロキサンの中で
も、ビニル基含有環状オルガノシロキサンが好ましい。
これらと白金との錯体としては、白金−ビニルメチル環
状シロキサン錯体、白金−ビニルエチル環状シロキサン
錯体、白金−ビニルプロピル環状シロキサン錯体が挙げ
られる。ビニル基含有オルガノシロキサンは、それ自体
を金属に対する配位子としてもよいが、他の配位子を配
位させる際の溶媒として用いてもよい。ビニル基含有オ
ルガノシロキサンを溶媒として用い、前述のカルボニル
基を含む化合物を配位子とする錯体は、本発明の触媒
(C)として、特に好ましい。
【0105】このような錯体としては、具体的には、白
金−カルボニル錯体のビニルメチル環状シロキサン溶
液、白金−カルボニル錯体のビニルエチル環状シロキサ
ン溶液、白金−カルボニル錯体のビニルプロピル環状シ
ロキサン溶液、白金−カルボニル錯体のジビニルテトラ
メチルジシロキサン溶液、白金−カルボニル錯体のジビ
ニルテトラエチルジシロキサン溶液、白金−カルボニル
錯体のジビニルテトラプロピルジシロキサン溶液、白金
−カルボニル錯体のジビニルテトラブチルジシロキサン
溶液、白金−カルボニル錯体のジビニルテトラフェニル
ジシロキサン溶液が挙げられる。
【0106】これらの錯体からなる触媒は、ビニル基お
よび/またはカルボニル基を含む化合物以外の成分を更
に含んでいてもよい。たとえばビニル基および/または
カルボニル基を含む化合物以外の溶媒を含んでいてもよ
い。これらの溶媒としては、各種アルコールや、キシレ
ン等を挙げることができるが、これらに制限されるもの
ではない。
【0107】アルコールとしては、具体的には、メチル
アルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、
イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、sec-ブチ
ルアルコール、tert- ブチルアルコール、n-アミルアル
コール、イソアミルアルコール、ヘキシルアルコール、
ヘプチルアルコール、オクチルアルコール、カプリルア
ルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、ウン
デシルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルア
ルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、
ステアリルアルコール、エイコシルアルコール等の脂肪
族飽和アルコール類;アリルアルコール、クロチルアル
コール等の脂肪族不飽和アルコール類;シクロペンタノ
ール、シクロヘキサノール等の脂環式アルコール類;ベ
ンジルアルコール、シンナミルアルコール等の芳香族ア
ルコール類;フルフリルアルコール等の複素環式アルコ
ール類などが挙げられる。
【0108】アルコールを溶媒として用いた例として、
白金−オクタナル/オクタノール錯体が挙げられる。こ
れらの溶媒を含むことにより、触媒の取扱いや、ゴム組
成物への混合が容易になる等の利点が生ずる。以上に挙
げた各種触媒のうちで、白金−カルボニル錯体のビニル
メチル環状シロキサン溶液(中でも下記化学式1で示さ
れる錯体が好ましい)、白金−ビニルメチル環状シロキ
サン錯体(中でも化学式2で示される錯体が好まし
い)、白金−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体
(中でも化学式3で示される錯体が好ましい)、白金−
オクタナル/オクタノール錯体等が実用上好ましく、そ
の中でも、白金−カルボニル錯体のビニルメチル環状シ
ロキサン溶液が特に好ましい。
【0109】 化学式1: Pt0・CO・(CH2=CH(Me)SiO)4 化学式2: Pt0・(CH2=CH(Me)SiO)4 化学式3: Pt0-1.5[(CH2=CH(Me)2Si)2O] これらの触媒に含まれる周期律表8族元素金属(好まし
くは白金)の割合は、通常0.1〜10重量%、好まし
くは1〜5重量%、さらに好ましくは2〜4重量%、特
に好ましくは2.5〜3.5重量%である。
【0110】触媒(C)は、エチレン・α- オレフィン
・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)に対し
て、0.1〜100,000重量ppm、好ましくは
0.1〜10,000重量ppm、さらに好ましくは1
〜5,000重量ppm、特に好ましくは5〜1,00
0重量ppmの割合で用いられる。上記範囲内の割合で
触媒(C)を用いると、耐スコーチ性に優れ、かつ、強
度特性および伸び特性に優れる架橋ゴム成形体を形成で
きるゴム組成物が得られる。100,000重量ppm
を超える割合で触媒(C)を用いると、コスト的に不利
になるので好ましくない。
【0111】なお、本発明においては、上記触媒(C)
を含まないゴム組成物の未架橋ゴム成形体に、光、γ
線、電子線等を照射して架橋ゴム成形体を得ることもで
きる。反応抑制剤(D) 本発明で触媒(C)とともに用いられる反応抑制剤
(D)としては、ベンゾトリアゾール、エチニル基含有
アルコール(たとえばエチニルシクロヘキサノール
等)、アクリロニトリル、アミド化合物(たとえばN,N-
ジアリルアセトアミド、N,N-ジアリルベンズアミド、N,
N,N',N'-テトラアリル-o-フタル酸ジアミド、N,N,N',
N'-テトラアリル-m-フタル酸ジアミド、N,N,N',N'-テ
トラアリル-p-フタル酸ジアミド等)、イオウ、リン、
窒素、アミン化合物、イオウ化合物、リン化合物、ス
ズ、スズ化合物、テトラメチルテトラビニルシクロテト
ラシロキサン、ハイドロパーオキサイド等の有機過酸化
物などが挙げられる。
【0112】反応抑制剤(D)は、エチレン・α- オレ
フィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)1
00重量部に対して、0〜50重量部、通常0.000
1〜50重量部、好ましくは0.0001〜30重量
部、より好ましくは0.0001〜20重量部、さらに
好ましくは0.0001〜10重量部、特に好ましくは
0.0001〜5重量部の割合で用いられる。
【0113】50重量部以下の割合で反応抑制剤(D)
を用いると、架橋スピードが速く、架橋ゴム成形体の生
産性に優れたゴム組成物が得られる。50重量部を超え
る割合で反応抑制剤(D)を用いると、コスト的に不利
になるので好ましくない。ポリオレフィン樹脂(E) 本発明で用いられるポリオレフィン樹脂(E)は、熱可
塑性樹脂であり、具体的には、高密度ポリエチレン(H
DPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポ
リエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン
(LLDPE)等のエチレン単独重合体(ポリエチレ
ン)ないしエチレンと炭素原子数3〜20、好ましくは
3〜8のα- オレフィンとからなる結晶性エチレン・α
- オレフィン共重合体;プロピレン単独重合体、プロピ
レンブロック共重合体、プロピレンランダム共重合体等
のポリプロピレン;プロピレン、1-ブテン、4-メチル-1
- ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オクテン等の
炭素原子数3〜20、好ましくは3〜8のα- オレフィ
ンの結晶性単独重合体ないし共重合体(ポリオレフィン
樹脂(E1))などが挙げられる。
【0114】これらのポリオレフィン樹脂(E)の融点
は250℃以下である。中でもポリエチレン、ポリプロ
ピレンが好ましく、特にポリプロピレンが好ましい。な
お、本発明に係るゴム組成物中に発泡剤を配合する場
合、ポリオレフィン樹脂(E)としては、炭素原子数3
〜8のα- オレフィンからなる結晶性α- オレフィン単
独重合体または共重合体(ポリオレフィン樹脂(E
1))、好ましくはポリプロピレンは、ビカット軟化点
が130℃以上、好ましくは140℃以上であることが
望ましい。
【0115】本発明においては、ポリオレフィン樹脂
(E)とエチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンラ
ンダム共重合体ゴム(A)とのブレンド比率[(E)/
(A)]は、5/95〜50/50、好ましくは10/
90〜40/60である。この範囲内でポリオレフィン
樹脂(E)を用いれば、ゴム弾性を保つことができる。
ポリエチレンなどのポリオレフィン樹脂(E)は、補強
剤、充填剤に対し、カーボンブラック並の製品硬度をア
ップさせる効果を持つとともに、加工温度でのコンパウ
ンドの粘度を下げ、加工性を向上させる効果を持つ配合
材として使用される。
【0116】また、ポリプロピレンについては、その配
合量がポリプロピレンとエチレン・α- オレフィン・非
共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)との合計量1
00重量部に対して50重量部以下であるとき、得られ
るコンパウンドは、共重合体ゴム(A)相が海となり、
ポリプロピレン相が島となる、いわゆる海島構造にな
る。このポリプロピレンの島相は補強剤の役目を果たす
とともに、融点以上の温度では溶融してコンパウンド粘
度を下げ、流動性を向上させる効果がある。
【0117】本発明においては、エチレン・α−オレフ
ィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)とポ
リオレフィン樹脂(E)を混ぜる方法としては、ゴム混
練機として通常使用されるバンバリーミキサー、インタ
ーナルミキサー、ニーダー、オープンロールなどを用い
て、ポリオレフィン樹脂(E)の融点以上で混練する方
法でも構わないが、ポリオレフィン樹脂(E)の混練不
良物が異物となる可能性が高いので、WO97/023
16公報に記載の方法[押出機内でエチレン・α- オレ
フィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)とポリオレ
フィン樹脂(E)を充分に溶融させ、ポリオレフィン樹
脂(E)がエチレン・α- オレフィン・非共役ポリエン
共重合体ゴム(A)中にミクロ分散するまでブレンドす
る方法]で行なう方が好ましい。
【0118】アルケニル基含有オルガノポリシロキサン
(F) 本発明で用いられるアルケニル基含有オルガノポリシロ
キサン(F)は、下記平均組成式(1)で示される。 R9 nSiO(4-n)/2 ・・・(1) この式(1)において、R9 は同一または異種の非置
換または置換の1価炭化水素基であり、nは1.98〜
2.02の正数である。
【0119】R9としては、炭素原子数1〜10、特に
炭素原子数1〜8の1価炭化水素基が好適であり、たと
えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のア
ルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基など
の脂肪族飽和炭化水素基、ビニル基、アリル基、ブテニ
ル基、ヘキセニル基等のアルケニル基、フェニル基、ト
リル基等のアリール基、これらの基の炭素原子に結合し
た水素原子の一部または全部をハロゲン原子、シアノ基
等で置換したクロロメチル基、トリフルオロプロピル
基、シアノエチル基などが挙げられる。より好ましい基
は、メチル基、ビニル基、フェニル基、トリフルオロプ
ロピル基である。
【0120】また、このオルガノポリシロキサン(F)
は、アルケニル基、好ましくは炭素原子数2〜8のアル
ケニル基、特に好ましくはビニル基を少なくとも2個有
していることが必要である。R9 中のアルケニル基の
含有量は、0.001〜20モル%、特に0.025〜
6モル%であることが好ましい。また、上記式(1)で
示されるアルケニル基含有オルガノポリシロキサン
(F)は、基本的には直鎖状であることが好ましいが、
直鎖状、分岐状等の分子構造の異なる1種または2種以
上を混合して使用してもよい。
【0121】上記オルガノポリシロキサン(F)は、平
均重合度が100〜20,000、特に3,000〜1
0,000の範囲内にあることが好ましい。具体的に
は、
【0122】
【化10】
【0123】(式中、mは正の整数であり、nは0以上
の正数である。)、
【0124】
【化11】
【0125】(式中、mは正の整数であり、pは2以上
の整数であり、Aは−CH3 または−OH基であ
る。)や、これらの主鎖に、
【0126】
【化12】
【0127】を導入したものが例示される。上記のよう
なオルガノポリシロキサン(F)は、それ自体公知の方
法で合成される。たとえばアルケニル基含有オルガノポ
リシロキサン(F)の合成法の詳細は、特願平10−2
27778号明細書にシリコーンゴムの合成法として記
載されている。
【0128】本発明においては、エチレン・α- オレフ
ィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)とア
ルケニル基含有オルガノポリシロキサン(F)とのブレ
ンド比率[(A)/(F)]は2/98〜98/2であ
り、好ましくは3/97〜97/3、さらに好ましくは
5/95〜95/5である。この範囲であれば、耐傷付
き性および耐圧縮永久歪み性、耐摩耗性に優れ、プレス
架橋成形やインジェクション架橋成形した場合に、金型
汚染が少なく、強度特性に優れる架橋ゴム成形体を調製
できるゴム組成物が得られる。
【0129】その他の成分 本発明に係る第2の架橋可能なゴム組成物は、未架橋の
ままでも用いることができるが、架橋ゴム成形体あるい
は架橋ゴム発泡成形体のような架橋物として用いた場合
に最もその特性を発揮することができる。本発明に係る
第2の架橋可能なゴム組成物中に、意図する架橋物の用
途等に応じて、従来公知のゴム補強剤、無機充填剤、軟
化剤、老化防止剤、加工助剤、架橋促進剤、有機過酸化
物、架橋助剤、発泡剤、発泡助剤、着色剤、分散剤、難
燃剤などの添加剤を、本発明の目的を損なわない範囲で
配合することができる。
【0130】上記ゴム補強剤は、架橋ゴムの引張強度、
引き裂き強度、耐摩耗性などの機械的性質を高める効果
がある。このようなゴム補強剤としては、具体的には、
SRF、GPF、FEF、HAF、ISAF、SAF、
FT、MT等のカーボンブラック、シランカップリング
剤などにより表面処理が施されているこれらのカーボン
ブラック、微粉ケイ酸、シリカなどが挙げられる。
【0131】シリカの具体例としては、煙霧質シリカ、
沈降性シリカなどが挙げられる。これらのシリカは、ヘ
キサメチルジシラザン、クロロシラン、アルコキシシラ
ン等の反応性シランあるいは低分子量のシロキサン等で
表面処理されていてもよい。また、これらシリカの比表
面積(BED法)は、好ましくは50m2/g以上、より
好ましくは100〜400m2/gである。
【0132】これらのゴム補強剤の種類および配合量
は、その用途により適宜選択できるが、ゴム補強剤の配
合量は通常、エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエ
ンランダム共重合体ゴム(A)(およびアルケニル基含
有オルガノポリシロキサン(F))100重量部に対し
て、最大300重量部、好ましくは最大200重量部で
ある。
【0133】上記無機充填剤としては、具体的には、軽
質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、タルク、クレ
ーなどが挙げられる。これらの無機充填剤の種類および
配合量は、その用途により適宜選択できるが、無機充填
剤の配合量は通常、エチレン・α- オレフィン・非共役
ポリエンランダム共重合体ゴム(A)(およびアルケニ
ル基含有オルガノポリシロキサン(F))100重量部
に対して、最大300重量部、好ましくは最大200重
量部である。
【0134】上記軟化剤としては、通常ゴムに使用され
る軟化剤を用いることができる。具体的には、プロセス
オイル、潤滑油、パラフィン、流動パラフィン、石油ア
スファルト、ワセリン等の石油系軟化剤;コールター
ル、コールタールピッチ等のコールタール系軟化剤;ヒ
マシ油、アマニ油、ナタネ油、ヤシ油等の脂肪油系軟化
剤;トール油;サブ;蜜ロウ、カルナウバロウ、ラノリ
ン等のロウ類;リシノール酸、パルミチン酸、ステアリ
ン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸亜
鉛等の脂肪酸および脂肪酸塩;石油樹脂、アタクチック
ポリプロピレン、クマロンインデン樹脂等の合成高分子
物質を挙げることができる。中でも石油系軟化剤が好ま
しく用いられ、特にプロセスオイルが好ましく用いられ
る。
【0135】これらの軟化剤の配合量は、加硫物の用途
により適宜選択される。上記老化防止剤としては、たと
えばアミン系、ヒンダードフェノール系、またはイオウ
系老化防止剤などが挙げられるが、これらの老化防止剤
は、上述したように、本発明の目的を損なわない範囲で
用いられる。本発明で用いられるアミン系老化防止剤と
しては、ジフェニルアミン類、フェニレンジアミン類な
どが挙げられる。
【0136】ジフェニルアミン類としては、具体的に
は、p-(p-トルエン・スルホニルアミド)-ジフェニル
アミン、4,4'-(α,α-ジメチルベンジル)ジフェニルア
ミン、4,4'- ジオクチル・ジフェニルアミン、ジフェニ
ルアミンとアセトンとの高温反応生成物、ジフェニルア
ミンとアセトンとの低温反応生成物、ジフェニルアミン
とアニリンとアセトンとの低温反応物、ジフェニルアミ
ンとジイソブチレンとの反応生成物、オクチル化ジフェ
ニルアミン、ジオクチル化ジフェニルアミン、p,p’-
ジオクチル・ジフェニルアミン、アルキル化ジフェニル
アミンなどが挙げられる。
【0137】フェニレンジアミン類としては、具体的に
は、N,N'- ジフェニル-p-フェニレンジアミン、n- イ
ソプロピル-N'-フェニル-p-フェニレンジアミン、N,N'
- ジ-2- ナフチル-p-フェニレンジアミン、N-シクロヘ
キシル-N'-フェニル-p-フェニレンジアミン、N-フェニ
ル-N'-(3-メタクリロイルオキシ-2- ヒドロキシプロピ
ル)-p-フェニレンジアミン、N,N'- ビス(1-メチルヘ
プチル)-p-フェニレンジアミン、N,N'- ビス(1,4-ジ
メチルペンチル)-p-フェニレンジアミン、N,N'- ビス
(1-エチル-3- メチルペンチル)-p-フェニレンジアミ
ン、N-(1,3-ジメチルブチル)-N'-フェニル-p-フェニ
レンジアミン、フェニルヘキシル-p-フェニレンジアミ
ン、フェニルオクチル-p-フェニレンジアミン等のp-
フェニレンジアミン類などが挙げられる。
【0138】これらの中でも、特に4,4'- (α,α-ジメ
チルベンジル)ジフェニルアミン、N,N'- ジ-2- ナフチ
ル-p-フェニレンジアミンが好ましい。これらの化合物
は、単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いること
ができる。本発明で用いられるヒンダードフェノール系
老化防止剤としては、具体的には(1)1,1,3-トリス-
(2-メチル-4- ヒドロキシ-5-t- ブチルフェニル)ブタ
ン、(2)4,4'- ブチリデンビス- (3-メチル-6-t- ブ
チルフェノール)、(3)2,2-チオビス(4-メチル-6-t
- ブチルフェノール)、(4)7-オクタデシル-3-(4'-
ヒドロキシ-3',5'- ジ-t- ブチルフェニル)プロピオネ
ート、(5)テトラキス- [メチレン-3-(3',5'- ジ-t
- ブチル-4'-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メ
タン、(6)ペンタエリスリトール- テトラキス[3-
(3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート]、(7)トリエチレングリコール- ビス[3-
(3-t-ブチル-5- メチル-4- ヒドロキシフェニル)プロ
ピオネート]、(8)1,6-ヘキサンジオール- ビス[3-
(3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート]、(9)2,4-ビス(n-オクチルチオ)-6- (4-
ヒドロキシ-3,5- ジ-t- ブチルアニリノ)-1,3,5- トリ
アジン、(10)トリス- (3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロ
キシベンジル)- イソシアヌレート、(11)2,2-チオ-
ジエチレンビス[3-(3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシ
フェニル)プロピオネート]、(12)N,N'- ヘキサメチ
レンビス(3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシ)- ヒドロ
シンナアミド、(13)2,4-ビス[(オクチルチオ)メチ
ル]- o-クレゾール、(14)3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒド
ロキシベンジル- ホスホネート- ジエチルエステル、
(15)テトラキス[メチレン(3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒ
ドロキシヒドロシンナメイト)]メタン、(16)オクタ
デシル-3- (3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシフェニ
ル)プロピオン酸エステル、(17)3,9-ビス[2-{3-
(3-t-ブチル-4- ヒドロキシ-5- メチルフェニル)プロ
ピオニルオキシ}-1,1- ジメチルエチル]-2,4-8,10-テ
トラオキサスピロ[5,5]ウンデカンなどを挙げること
ができる。中でも、特に(5)、(17)のフェノール化
合物が好ましい。
【0139】本発明で用いられるイオウ系老化防止剤と
しては、通常ゴムに使用されるイオウ系老化防止剤が用
いられる。具体的には、2-メルカプトベンゾイミダゾー
ル、2-メルカプトベンゾイミダゾールの亜鉛塩、2-メル
カプトメチルベンゾイミダゾール、2-メルカプトメチル
ベンゾイミダゾールの亜鉛塩、2-メルカプトメチルイミ
ダゾールの亜鉛塩等のイミダゾール系老化防止剤;ジミ
リスチルチオジプロピオネート、ジラウリルチオジプロ
ピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、ジト
リデシルチオジプロピオネート、ペンタエリスリトール
- テトラキス- (β- ラウリル- チオプロピオネート)
等の脂肪族チオエーテル系老化防止剤などを挙げること
ができる。これらの中でも、特に2-メルカプトベンゾイ
ミダゾール、2-メルカプトベンゾイミダゾールの亜鉛
塩、2-メルカプトメチルベンゾイミダゾール、2-メルカ
プトメチルベンゾイミダゾールの亜鉛塩、ペンタエリス
リトール- テトラキス- (β- ラウリル- チオプロピオ
ネート)が好ましい。
【0140】上記の加工助剤としては、通常のゴムの加
工に使用される化合物を使用することができる。具体的
には、リシノール酸、ステアリン酸、パルチミン酸、ラ
ウリン酸等の高級脂肪酸;ステアリン酸バリウム、ステ
アリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸
の塩;リシノール酸、ステアリン酸、パルチミン酸、ラ
ウリン酸等の高級脂肪酸のエステル類などが挙げられ
る。
【0141】このような加工助剤は、通常、エチレン・
α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム
(A)100重量部に対して、10重量部以下、好まし
くは5重量部以下の割合で用いられるが、要求される物
性値に応じて適宜最適量を決定することが望ましい。本
発明においては、上述した触媒(C)の他に有機過酸化
物を使用して、付加架橋とラジカル架橋の両方を行なっ
てもよい。有機過酸化物は、エチレン・α-オレフィン
・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)100重
量部に対し、0.1〜10重量部程度の割合で用いられ
る。有機過酸化物としては、ゴムの架橋の際に通常使用
されている従来公知の有機過酸化物を使用することがで
きる。
【0142】また、有機過酸化物を使用するときは、架
橋助剤を併用することが好ましい。架橋助剤としては、
具体的には、イオウ;p- キノンジオキシム等のキノン
ジオキシム系化合物;ポリエチレングリコールジメタク
リレート等のメタクリレート系化合物;ジアリルフタレ
ート、トリアリルシアヌレート等のアリル系化合物;マ
レイミド系化合物;ジビニルベンゼンなどが挙げられ
る。このような架橋助剤は、使用する有機過酸化物1モ
ルに対して0.5〜2モル、好ましくは約等モルの量で
用いられる。
【0143】上記の発泡剤としては、具体的には、重炭
酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、
炭酸アンモニウム、亜硝酸アンモニウム等の無機発泡
剤;N,N'- ジメチル-N,N'-ジニトロソテレフタルアミ
ド、N,N'- ジニトロソペンタメチレンテトラミン等のニ
トロソ化合物;アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブ
チロニトリル、アゾシクロヘキシルニトリル、アゾジア
ミノベンゼン、バリウムアゾジカルボキシレート等のア
ゾ化合物;ベンゼンスルホニルヒドラジド、トルエンス
ルホニルヒドラジド、p,p'- オキシビス(ベンゼンスル
ホニルヒドラジド)、ジフェニルスルホン-3,3'-ジスル
ホニルヒドラジド等のスルホニルヒドラジド化合物;カ
ルシウムアジド、4,4-ジフェニルジスルホニルアジド、
p-トルエンスルホルニルアジド等のアジド化合物などが
挙げられる。
【0144】これらの発泡剤は、エチレン・α- オレフ
ィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)(お
よびアルケニル基含有オルガノポリシロキサン(F))
100重量部に対して、0.5〜30重量部、好ましく
は1〜20重量部の割合で用いられる。上記のような割
合で発泡剤を用いると、見かけ比重0.03〜0.8g
/cm3 の発泡体を製造することができるが、要求され
る物性値に応じて適宜最適量を決定することが望まし
い。
【0145】また、必要に応じて、発泡剤と併用して、
発泡助剤を使用してもよい。発泡助剤は、発泡剤の分解
温度の低下、分解促進、気泡の均一化などの作用をす
る。このような発泡助剤としては、サリチル酸、フタル
酸、ステアリン酸、しゅう酸等の有機酸、尿素またはそ
の誘導体などが挙げられる。これらの発泡助剤は、エチ
レン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合
体ゴム(A)(およびアルケニル基含有オルガノポリシ
ロキサン(F))100重量部に対して、0.01〜1
0重量部、好ましくは0.1〜5重量部の割合で用いら
れるが、要求される物性値に応じて適宜最適量を決定す
ることが望ましい。
【0146】また、本発明に係る第2の架橋可能なゴム
組成物中に、本発明の目的を損なわない範囲で、公知の
他のゴムとブレンドして用いることができる。このよう
な他のゴムとしては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴ
ム(IR)などのイソプレン系ゴム、ブタジエンゴム
(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アク
リロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレ
ンゴム(CR)などの共役ジエン系ゴムを挙げることが
できる。
【0147】さらに従来公知のエチレン・α- オレフィ
ン系共重合体ゴムを用いることもでき、たとえばエチレ
ン・プロピレンランダム共重合体(EPR)、前記エチ
レン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合
体ゴム(A)以外のエチレン・α- オレフィン・ポリエ
ン共重合体(たとえばEPDMなど)を用いることがで
きる。
【0148】ゴム組成物およびその用途 本発明に係る第1の架橋可能なゴム組成物は、上述した
ように、シート状に成形した後熱空気架橋して得られる
架橋ゴムシートを室温のキシレンに48時間浸漬した後
の残液の濁度が3ppm以下、好ましくは2ppm以下
であり、該架橋ゴムシートがHBの鉛筆による鉛筆硬度
試験で表面に傷が全く付かず、かつ、150℃で22時
間熱処理後の圧縮永久歪み(CS)が70%以下であ
り、スコーチ指数が1dNm以下、好ましくは0.5d
Nm以下であり、架橋トルクME が2.5〜30dN
m、好ましくは5〜25dNmである。なお、これらの
特性の測定方法については、実施例の項目で後述する。
【0149】また、本発明に係る第2の架橋可能なゴム
組成物は、上述したように、エチレン・α- オレフィン
・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)、SiH
基を1分子中に少なくとも2個持つSiH基含有化合物
(B)、および必要に応じて触媒(C)、反応抑制剤
(D)、ポリオレフィン樹脂(E)、アルケニル基含有
オルガノポリシロキサン(F)を含有してなる。
【0150】本発明に係る第2の架橋可能なゴム組成物
は、上記の、本発明に係る第1の架橋可能なゴム組成物
であることが好ましい。本発明に係る第1または第2の
架橋可能なゴム組成物は、自動車用ウェザーストリッ
プ;自動車用ホース、送水用ホース、ガス用ホース;自
動車用防振ゴム、鉄道用防振ゴム、産業機械用防振ゴ
ム、建築用免震ゴム;伝動ベルト、搬送用ベルト;自動
車用カップ・シール材、産業機械用シール材;自動車用
ウェザーストリップスポンジ、建築用シールスポンジま
たは他の発泡体;被覆電線、電線ジョイント、電気絶縁
部品、半導電ゴム部品;OA機器用ロール、工業用ロー
ル;家庭用ゴム製品などの製造の際に好適に用いられ
る。
【0151】上記自動車用ウェザーストリップとして
は、たとえばドアウェザーストリップ、トランクウェザ
ーストリップ、ラゲージウェザーストリップ、ルーフサ
イドレールウェザーストリップ、スライドドアウェザー
ストリップ、ベンチレータウェザーストリップ、スライ
ディングループパネルウェザーストリップ、フロントウ
インドウェザーストリップ、リヤウインドウェザースト
リップ、クォーターウインドウェザーストリップ、ロッ
クピラーウェザーストリップ、ドアガラスアウナーウェ
ザーストリップ、ドアガラスインナーウェザーストリッ
プ、ダムウインドシールド、クラスランチャネル、ドア
ミラー用ブラケット、シールヘッドランプ、シールカウ
ルトップなどが挙げられる。
【0152】上記自動車用ホースとしては、たとえばブ
レーキホース、ラジエターホース、ヒーターホース、エ
アークリーナーホースなどが挙げられる。上記自動車用
防振ゴムとしては、たとえばエンジンマウント、液封エ
ンジンマウント、ダンパープーリ、チェーンダンパー、
キャブレターマウント、トーショナルダンパー、ストラ
ットマウント、ラバーブッシュ、バンパゴム、ヘルパー
ゴム、スプリングシート、ショックアブソーバー、空気
ばね、ボディマウント、バンパガード、マフラーサポー
ト、ゴムカップリング、センターベアリングサポート、
クラッチ用ゴム、デフマウント、サスペンションブッシ
ュ、すべりブッシュ、クッシュンストラットバー、スト
ッパ、ハンドルダンパー、ラジエターサポーター、マフ
ラーハンガーなどが挙げられる。
【0153】上記鉄道用防振ゴムとしては、たとえばス
ラブマット、バラスマット、軌道マットなどが挙げられ
る。上記産業機械用防振ゴムとしては、たとえばエキス
パンションジョイント、フレキシブルジョイント、ブッ
シュ、マウントなどが挙げられる。上記伝動ベルトとし
ては、たとえばVベルト、平ベルト、歯付きベルトなど
が挙げられる。
【0154】上記搬送用ベルトとしては、たとえば軽搬
送用ベルト、円筒形ベルト、ラフトップベルト、フラン
ジ付き搬送用ベルト、U型ガイド付き搬送用ベルト、V
ガイド付き搬送用ベルトなどが挙げられる。上記自動車
用カップ・シール材としては、たとえばマスタシリンダ
ーピストンカップ、ホイールシリンダーピストンカッ
プ、等速ジョイントブーツ、ピンブーツ、カストカバ
ー、ピストンシール、パッキン、Oリング、ダイヤフラ
ムなどが挙げられる。
【0155】上記産業機械用シール材としては、たとえ
ばコンデンサーパッキン、Oリング、パッキンなどが挙
げられる。上記自動車用ウェザーストリップスポンジと
しては、たとえばドアーウェザーストリップスポンジ、
ボンネットウェザーストリップスポンジ、トランクルー
ムウェザーストリップスポンジ、サンルーフウェザース
トリップスポンジ、ベンチレーターウェザーストリップ
スポンジ、コーナースポンジなどが挙げられる。
【0156】上記建築用シールスポンジとしては、たと
えばガスケット、エアータイト、目地材、戸当たり部の
シールスポンジなどが挙げられる。上記他の発泡体とし
ては、たとえばホース保護用スポンジ、クッション用ス
ポンジ、断熱スポンジ、インシュレーションパイプなど
が挙げられる。上記OA機器用ロールとしては、たとえ
ば帯電ロール、転写ロール、現像ロール、給紙ロールな
どが挙げられる。
【0157】上記工業用ロールとしては、たとえば製鉄
用ロール、製紙用ロール、印刷用電線ロールなどが挙げ
られる。上記家庭用ゴム製品としては、たとえば雨具、
輪ゴム、靴、ゴム手袋、ラテックス製品、ゴルフボール
などが挙げられる。また、本発明に係る第1または第2
の架橋可能なゴム組成物は、常温での架橋が可能であ
り、また、反応射出成形(RIM)用に好適に用いられ
る。さらに、熱可塑性エラストマーの製造の際に用いる
ことができるし、エンジニアリングプラスチックの改質
にも用いることができる。
【0158】本発明に係る自動車用ウェザーストリッ
プ、ホース(自動車用ホース、送水用ホース、ガス用ホ
ース)、防振ゴム(自動車用防振ゴム、鉄道用防振ゴ
ム、産業機械用防振ゴム、建築用免震ゴム)、ベルト
(伝動ベルト、搬送用ベルト)、シール材(自動車用カ
ップ・シール材、産業機械用シール材)、発泡体(自動
車用ウェザーストリップスポンジ、建築用シールスポン
ジおよび他の発泡体)、被覆電線、電線ジョイント、電
気絶縁部品、半導電ゴム部品、OA機器用ロール、工業
用ロールおよび家庭用ゴム製品は、前述した、本発明に
係る第1または第2の架橋可能なゴム組成物からなる。
【0159】ゴム組成物およびその架橋ゴム成形体の調
上述したように、本発明に係る第2の架橋可能なゴム組
成物は、未架橋のままでも用いることもできるが、架橋
ゴム成形体あるいは架橋ゴム発泡成形体のような架橋物
として用いた場合に最もその特性を発揮することができ
る。本発明に係る第2の架橋可能なゴム組成物から架橋
物を製造するには、通常一般のゴムを加硫(架橋)する
ときと同様に、未架橋の配合ゴムを一度調製し、次い
で、この配合ゴムを意図する形状に成形した後に架橋を
行なえばよい。
【0160】架橋方法としては、架橋剤(SiH基含有
化合物(B))を使用して加熱する方法、または光、γ
線、電子線照射による方法のどちらを採用してもよい。
まず、本発明に係る第2の架橋可能なゴム組成物は、た
とえば次のような方法で調製される。すなわち、本発明
に係る第2の架橋可能なゴム組成物は、バンバリーミキ
サー、ニーダー、インターミックスのようなインターナ
ルミキサー(密閉式混合機)類により、エチレン・α-
オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム
(A)、および必要に応じてアルケニル基含有オルガノ
ポリシロキサン(F)、ポリオレフィン樹脂(E)、ゴ
ム補強剤、無機充填剤、軟化剤などの添加剤を好ましく
は80〜170℃の温度で3〜10分間混練した後、オ
ープンロールのようなロール類、あるいはニーダーを使
用して、SiH基含有化合物(B)、必要に応じて触媒
(C)、反応抑制剤(D)、架橋促進剤、架橋助剤、発
泡剤、発泡助剤を追加混合し、好ましくはロール温度8
0℃以下で1〜30分間混練した後、分出しすることに
より調製することができる。
【0161】本発明においては、エチレン・α- オレフ
ィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)およ
び/またはアルケニル基含有オルガノポリシロキサン
(F)とゴム補強剤、無機充填剤等とは高温で混練りす
ることができるが、SiH基含有化合物(B)と触媒
(C)とは同時に高温で混練りすると、架橋(スコー
チ)してしまうことがあるため、SiH基含有化合物
(B)と触媒(C)とを同時に添加する場合は、80℃
以下で混練りすることが好ましい。SiH基含有化合物
(B)と触媒(C)のうち、一方の成分を添加する場合
は80℃を超える高温でも混練りすることができる。な
お、混練りによる発熱に対して、冷却水を使用すること
も場合によっては好ましい。
【0162】また、インターナルミキサー類での混練温
度が低い場合には、エチレン・α-オレフィン・非共役
ポリエンランダム共重合体ゴム(A)、SiH基含有化
合物(B)、ポリオレフィン樹脂(E)、アルケニル基
含有オルガノポリシロキサン(F)、ゴム補強剤、無機
充填剤、軟化剤などとともに、老化防止剤、着色剤、分
散剤、難燃剤、発泡剤などを同時に混練してもよい。
【0163】上記のようにして調製された、本発明に係
る第2の架橋可能なゴム組成物は、押出成形機、カレン
ダーロール、プレス、インジェクション成形機、トラン
スファー成形機などを用いる種々の成形法より、意図す
る形状に成形され、成形と同時にまたは成型物を架橋槽
内に導入し、架橋することができる。120〜270℃
の温度で1〜30分間加熱するか、あるいは光、γ線、
電子線を照射することにより架橋物が得られる。この架
橋の段階は金型を用いてもよいし、また金型を用いない
で架橋を実施してもよい。金型を用いない場合は成形、
架橋の工程は通常連続的に実施される。架橋槽における
加熱方法としては、熱空気、ガラスビーズ流動床、UH
F(極超短波電磁波)、スチームなどの加熱槽を用いる
ことができる。
【0164】
【発明の効果】本発明に係る第1および第2の架橋可能
なゴム組成物は、架橋速度が速く、架橋ゴム成形体の生
産性に優れ、HAV、UHFなどの熱空気架橋が可能で
あり、しかも、耐スコーチ性、耐傷付き性、耐圧縮永久
歪み性、強度特性、耐熱性、耐候性および耐摩耗性など
の特性に優れる架橋ゴム成形体を提供することができ
る。
【0165】本発明に係る第1または第2の架橋可能な
ゴム組成物またはその架橋ゴム成形体は、上記のような
効果を有するので、自動車用ウェザーストリップ;自動
車用ホース、送水用ホース、ガス用ホース等のホース;
自動車用防振ゴム、鉄道用防振ゴム、産業機械用防振ゴ
ム、建築用免震ゴム等の防振ゴム;伝動ベルト、搬送用
ベルト等のベルト;自動車用カップ・シール材、産業機
械用シール材等のシール材;自動車用ウェザーストリッ
プスポンジ、建築用シールスポンジ、その他ホース保護
用スポンジ、クッション用スポンジ、断熱スポンジ、イ
ンシュレーションパイプ等の発泡体;被覆電線、電線ジ
ョイント、電気絶縁部品、半導電ゴム部品;OA機器用
ロール、工業用ロール;雨具、輪ゴム、靴、ゴム手袋、
ラテックス製品、ゴルフボール等の家庭用品;プラスチ
ック改質用、熱可塑性エラストマー用、エンジニアリン
グプラスチック改質用などの用途に広く用いられる。
【0166】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明は、これら実施例に何ら限定されるものではない。
なお実施例、比較例で用いた共重合体ゴムの組成、ヨウ
素価、極限粘度[η]、分子量分布(Mw/Mn)、γ
2/γ1、有効網目鎖密度(ν)、γ2/γ1と有効網目鎖
密度(架橋密度の指標)との関係、分岐指数は、次のよ
うな方法で測定ないし求めた。 (1)共重合体ゴムの組成 共重合体ゴムの組成は13C−NMR法で測定した。 (2)共重合体ゴムのヨウ素価 共重合体ゴムのヨウ素価は、滴定法により求めた。 (3)極限粘度[η] 共重合体ゴムの極限粘度[η]は、135#Cデカリン中
で測定した。 (4)分子量分布(Mw/Mn) 共重合体ゴムの分子量分布は、GPCにより求めた重量
平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(M
w/Mn)で表わした。GPCには、カラムに東ソー
(株)製のGMH−HT、GMH−HTLを用い、溶媒
にはオルソジクロロベンゼンを用いた。 (5)γ2/γ1 共重合体ゴムの100℃でのメルトフローカーブを求
め、ずり応力0.4×106dyn/cm2を示すときの
ずり速度γ1 とずり応力2.4×106 dyn/cm2
を示すときのずり速度γ2 との比(γ2/γ1)を求め
た。
【0167】L/D=60mm/3mm (6)有効網目鎖密度(ν) JIS K 6258(1993年)に従い、トルエン
に37℃×72時間浸漬させ、Flory-Rehnerの式より有
効網目鎖密度を算出した。
【0168】
【数1】
【0169】υR :膨潤した架橋ゴム中における膨潤し
た純ゴムの容積(純ゴム容積+吸収した溶剤の容積)に
対する純ゴムの容積分率 μ :ゴム−溶剤間の相互作用定数=0.49 V0 :溶剤の分子容 ν(個/cm3) :有効網目鎖密度。純ゴム1cm3 中の
有効網目鎖の数。
【0170】サンプルの作製:共重合体ゴム100gに
対し、ジクミルパーオキサイド0.01モルを添加し、
混練温度50℃で8インチロールオープンロールを用い
て、日本ゴム協会標準規格(SRIS)に記載の方法に
より混練を行ない、得られた混練物を170℃で10分
間プレス架橋してサンプルを作製した。 (7)γ2/γ1と有効網目鎖密度(架橋密度の指標)と
の関係 Log(γ2/γ1)/νを計算により求めた。 (8)分岐指数 長鎖分岐を有しないEPR(分子量の異なる4サンプ
ル)について動的粘弾性試験機を用いて複素粘性率η
* の周波数分散を測定した。
【0171】0.01rad/secと8rad/se
cのときの複素粘性率η*を求め、複素粘性率η
1L *(0.01rad/sec)を縦軸に、複素粘性率η
2L *(8rad/sec)を横軸にプロットし、基準ライ
ンを作成し、そのラインの延長線上にあるη2L *=1×
103/Pa・sのときのη1L0 *を測定した。次に、対象サ
ンプルについても同様に、0.01rad/secと8
rad/secのときの複素粘性率η* を求め、複素
粘性率η1B *(0.01rad/sec)を縦軸に、複素
粘性率η2B *(8rad/sec)を横軸にプロットす
る。このプロットは基準ラインよりも大きな値となり、
長鎖分岐が多いほど基準ラインよりも大きく離れてい
く。
【0172】次に、このプロットの上を通るように基準
ラインを平行移動させ、複素粘性率η2 *=1×103/P
a・sとの交点η1B0 *を測定した。上記のようにして測定
したη1L0 *およびη1B0 *の値を下式に適用し、分岐指数
を算出した。 分岐指数=(logη1L0 * − logη1B0 *)×10 上記測定条件は、次の通りである。 ・基準サンプル:4種類のEPR 三井化学(株)製、タフマーP−0280、P−048
0、P−0680、P−0880(商品名) ・動的粘弾性試験機(RDS):Rheometric
s社 ・サンプル:2mmシートを直径25mmの円状に打ち
抜いて使用。 ・温 度 :190#C ・歪み率 :1% ・周波数依存:0.001〜500rad/sec
【0173】
【製造例1】[エチレン・プロピレン・5-ビニル-2- ノ
ルボルネンランダム共重合体ゴム(A−1)の製造]攪
拌羽根を備えた実質内容積100リットルのステンレス
製重合器(攪拌回転数=250rpm)を用いて、連続
的にエチレンとプロピレンと5-ビニル-2- ノルボルネン
との三元共重合を行なった。重合器側部より液相へ毎時
ヘキサンを60リットル、エチレンを2.8kg、プロ
ピレンを11.5kg、5-ビニル-2-ノルボルネンを4
80gの速度で、また毎時水素を50リットル、触媒と
してVOCl3 を48ミリモル、Al(Et)2Clを2
40ミリモル、Al(Et)1. 5 Cl1.5 を48ミリ
モルの速度で連続的に供給した。
【0174】以上に述べたような条件で共重合反応を行
なうと、エチレン・プロピレン・5-ビニル-2- ノルボル
ネンランダム共重合体ゴム(A−1)が均一な溶液状態
で得られた。その後、重合器下部から連続的に抜き出し
た重合溶液中に少量のメタノールを添加して重合反応を
停止させ、スチームストリッピング処理にて重合体を溶
媒から分離したのち、55℃で48時間真空乾燥を行な
った。
【0175】上記のようにして得られたエチレン・プロ
ピレン・5-ビニル-2- ノルボルネンランダム共重合体ゴ
ム(A−1)の物性を表1に示す。
【0176】
【製造例2】[エチレン・プロピレン・5-ビニル-2- ノ
ルボルネン・5-エチリデン-2- ノルボルネンランダム共
重合体ゴム(A−2)の製造]攪拌羽根を備えた実質内
容積100リットルのステンレス製重合器(攪拌回転数
=250rpm)を用いて、連続的にエチレンとプロピ
レンと5-エチリデン-2- ノルボルネンの三元共重合を行
なった。重合器側部より液相へ毎時ヘキサンを60リッ
トル、エチレンを3.2kg、プロピレンを9.5k
g、5-エチリデン-2- ノルボルネンを350gの速度
で、また毎時水素を7Nリットル、触媒としてVOCl
3 を90ミリモル、Al(Et)2Clを240ミリモ
ル、Al(Et)1.5 Cl1.5を120ミリモルの速度
で連続的に供給した。
【0177】上記のようにして得られたエチレン・プロ
ピレン・5-エチリデン-2- ノルボルネンランダム共重合
体ゴム(A−2)の物性を表1に示す。
【0178】
【表1】
【0179】
【実施例1】まず表1に示すエチレン・プロピレン・5-
ビニル-2- ノルボルネンランダム共重合体ゴム(A−
1)100重量部と、カーボンブラック[商品名 旭#
60G、旭カーボン(株)製]60重量部と、軟化剤
[商品名 PW−380、出光興産(株)製]20重量
部を内容積1.7リットルのバンバリーミキサー
[(株)神戸製鋼所製]を用いて混練し、ゴムコンパウ
ンド(1−a)を作製した。
【0180】混練方法は、まずエチレン・プロピレン・
5-ビニル-2- ノルボルネンランダム共重合体ゴム(A−
1)を30秒素練りし、次いで、カーボンブラック、軟
化剤を入れ2分間混練した。その後、ラムを上昇させ掃
除を行ない、さらに1分間混練し、約130℃で排出
し、ゴムコンパウンド(1−a)を得た。この混練は充
填率70%で行なった。
【0181】次いで、このゴムコンパウンド(1−a)
180重量部に、架橋剤としてSiH基含有化合物
(B)であるポリフェニル(ジメチルH)シロキサン
(信越化学工業(株)製)(B−1)4.3重量部、反
応抑制剤(D)としてエチニルシクロヘキサノール0.
1重量部を加えて6インチロール(前ロールの表面温度
30℃、後ロールの表面温度30℃、前ロールの回転数
18rpm、後ロールの回転数15rpm)にて添加し
10分間混練した後に、触媒(C)として白金−カルボ
ニル錯体のビニルメチル環状シロキサン溶液(Pt0
CO・(CH2=CH(Me)SiO)4、白金濃度3%)
(C−1)0.05重量部を6インチロ−ル(前ロール
の表面温度30℃、後ロールの表面温度30℃、前ロー
ルの回転数18rpm、後ロールの回転数15rpm)
にて添加、5分間混合し、得られたゴムコンパウンド
(1−b)から、160℃で10分間圧縮成形を行なっ
て厚さ2mmのシートを成形した。
【0182】また、上記熱硬化前の架橋剤入りゴムコン
パウンド(1−b)から6インチロ−ル(前ロールの表
面温度30℃、後ロールの表面温度30℃、前ロールの
回転数18rpm、後ロールの回転数15rpm)にて
2mm厚のシートを成形した後、50トンプレス成形機
を用いて40℃で6分間加圧し、厚み2mmの未架橋シ
ートを調製した。この未架橋シートを200℃雰囲気の
HAV(ホットエアー加硫槽)に5分間放置し、無圧で
架橋シートを作製した。
【0183】得られた架橋シートについて引張試験、硬
さ試験、耐熱老化性試験、耐傷付き性試験、圧縮永久歪
み試験および濁度測定試験を下記の方法に従って行なっ
た。さらに、熱硬化前の架橋剤入りゴムコンパウンド
(1−b)について、スコーチ指数および架橋トルクを
下記の方法に従って求めた。これらの結果を表2に示
す。 (1)引張試験 JIS K6251に従って、測定温度23℃、引張速
度500mm/分の条件で引張試験を行ない、架橋シー
トの破断時の強度TB と伸びEB を測定した。 (2)硬さ試験 JIS K6253(デュロメーター タイプA)に準
拠して、硬さ試験を行ない、硬さHA を測定した。 (3)耐熱老化性試験 JIS K6257に従って、耐熱老化性試験を行なっ
た。すなわち、架橋シートを150℃のオーブン中に7
2時間入れて老化させた後、測定温度23℃、引張速度
500mm/分の条件で引張試験を行ない、架橋シート
の破断時の伸びと強度を測定し、引張強さ保持率A
R(TB)と、伸び保持率AR(EB)を算出した。 (4)耐傷付き性試験 HAV(ホットエアー架橋槽)より取り出した直後の架
橋シート表面をHBの鉛筆でひっかき、その傷付き状態
を肉眼で観察し、耐傷付き性の評価を4段階で行なっ
た。
【0184】<耐傷付き性の4段階評価> A:表面に傷が全く付かないもの B:表面にわずかに傷が付くもの C:傷が付くもの D:傷が著しく激しいもの (5)圧縮永久歪み試験 JIS K6250に従い、作製した架橋シートを積層
し、JIS K6262に準拠して圧縮永久歪み試験を
行なった。この試験条件は150℃×22hrsであ
る。 (6)スコーチ指数 熱硬化前の架橋剤入りゴムコンパウンドについて、架橋
度測定機[アルファテクノロジー アクイジッションI
nc.製、商品名:RHEOMETER MDR200
0]を用いて、100℃で、0分から20分経過後のト
ルクSと最低トルクS‘MINの測定を行ない、下式よ
り、スコーチ指数を求めた。
【0185】スコーチ指数=(20分後のトルクS)−
(最低トルクS‘MIN) (7)架橋トルク(ME) 熱硬化前の架橋剤入りゴムコンパウンドについて、架橋
度測定機[アルファテクノロジー アクイジッションI
nc.製、商品名:RHEOMETER MDR200
0]を用いて、160℃で、0分から20分経過後のト
ルクを測定し、このトルクを架橋トルク(ME )とし
た。 (8)濁度測定試験 上記架橋シート(厚さ2mm)から2cm×2cm角の
シートを打ち抜き、室温のキシレン10g中に48時間
浸漬した後、その残液の濁度を測定した。測定装置は、
日本精密光学(株)製のSEP−PT−501(商品
名)を用い、積分球式光電光度法で測定を行なった。測
定セルは光路長10mmのものを、光源には特殊タング
ステン電球を用いた。
【0186】濁度標準液として、JIS−K0101、
9.1(1)(d)規定のカオリン標準液[100度
(カオリン)]を用い、これと等しい散乱光強度のとき
の濁度を100ppmとした。
【0187】
【実施例2】まず、エチレン・プロピレン・5-ビニル-2
- ノルボルネンランダム共重合体ゴム(A−1)とポリ
オレフィン樹脂(E)としてポリエチレン(E−1)
[三井化学(株)製、商品名:ウルトゼックス2020
0J]を重量比率[(E−1)/(A−1)]が20/
100になるように押出機のスクリュー回転数と、計量
器からのポリエチレン(E−1)供給量をコントロール
することにより2軸混練押出機によって調整し、ブレン
ド物(I)を得た。押出機内の温度は180℃であっ
た。
【0188】得られたブレンド物(I)中におけるポリ
エチレン(E−1)の平均分散粒径を、電子顕微鏡[商
品名:H−8100(200KV)、(株)日立製作所
製]を用いて、下記の要領で調製したサンプルについて
測定したところ、平均分散粒径は0.01μm以下であ
った。 <サンプルの調製>上記ブレンド物(I)のペレットを
トリーミングし、ミクロトームで0.1μm以下の薄膜
板を作製し、この薄膜片をルテニウム酸で染色した。次
いで、この薄膜片にカーボンを蒸着して電子顕微鏡用サ
ンプルを得た。
【0189】また、上記のようにして得られたブレンド
物(I)120重量部と、カーボンブラック[旭カーボ
ン(株)製、商品名:旭#60G]60重量部、軟化剤
[出光興産(株)製、ダイアナプロセスオイルTMPW−
380]20重量部を、容積1.7リットルのバンバリ
ーミキサー[(株)神戸製鋼所製、BB−2形ミキサ
ー]で混練した。
【0190】混練方法は、まずブレンド物(I)を30
秒素練りし、次いで、カーボンブラック、軟化剤を入れ
2分間混練した。その後、ラムを上昇させ掃除を行な
い、さらに1分間混練し、約130℃で排出し、ゴムコ
ンパウンド(2−a)を得た。この混練は充填率70%
で行った。次に、このゴムコンパウンド(2−a)18
0重量部を6インチロ−ル(前ロールの表面温度30
℃、後ロールの表面温度30℃、前ロールの回転数18
rpm、後ロールの回転数15rpm)に巻き付けて、
架橋剤としてSiH基含有化合物(B)であるポリフェ
ニル(ジメチルH)シロキサン(B−1)4.3重量
部、反応抑制剤(D)としてエチニルシクロヘキサノー
ル0.1重量部を加えて6インチロール(前ロールの表
面温度30℃、後ロールの表面温度30℃、前ロールの
回転数18rpm、後ロールの回転数15rpm)にて
添加し10分間混練した後に、触媒(C)として白金−
カルボニル錯体のビニルメチル環状シロキサン溶液(C
−1)0.05重量部を6インチロ−ル(前ロールの表
面温度30℃、後ロールの表面温度30℃、前ロールの
回転数18rpm、後ロールの回転数15rpm)にて
添加、5分間混合し、得られたゴムコンパウンド(2−
b)から、160℃で10分間圧縮成形を行なって厚さ
2mmのシートを成形した。
【0191】さらに、上記熱硬化前の架橋剤入りゴムコ
ンパウンド(2−b)から6インチロ−ル(前ロールの
表面温度30℃、後ロールの表面温度30℃、前ロール
の回転数18rpm、後ロールの回転数15rpm)に
て2mm厚のシートを成形した後、50トンプレス成形
機を用いて40℃で6分間加圧し、厚み2mmの未架橋
シートを調製した。この未架橋シートを200℃雰囲気
のHAV(ホットエアー加硫槽)に5分間放置し、無圧
で架橋シートを作製した。
【0192】得られた架橋シートについて引張試験、硬
さ試験、耐熱老化性試験、耐傷付き性試験、圧縮永久歪
み試験および濁度測定試験を上記方法に従って行なっ
た。さらに、熱硬化前の架橋剤入りゴムコンパウンド
(2−b)について、スコーチ指数および架橋トルクを
上記方法に従って求めた。これらの結果を表2に示す。
【0193】
【実施例3】実施例2において、ポリエチレン(E−
1)の代わりに、ポリプロピレン(E−2)[(株)グ
ランドポリマー製、商品名 F337D]をポリオレフ
ィン樹脂(E)として用いた以外は、実施例2と同様に
行なった。得られたブレンド物(II)中におけるポリプ
ロピレン(E−2)の平均分散粒径を、電子顕微鏡[商
品名:H−8100(200KV)、(株)日立製作所
製]を用いて、上記要領で調製したサンプルについて測
定したところ、平均分散粒径は0.5μm、アスペクト
比は1.7であった。
【0194】以下、実施例2と同様にして、熱硬化前の
架橋剤入りゴムコンパウンド、さらに架橋シートを作製
した。得られた架橋シートについて引張試験、硬さ試
験、耐熱老化性試験、耐傷付き性試験、圧縮永久歪み試
験および濁度測定試験を上記方法に従って行なった。さ
らに、熱硬化前の架橋剤入りゴムコンパウンドについ
て、スコーチ指数および架橋トルクを上記方法に従って
求めた。これらの結果を表2に示す。
【0195】
【実施例4】アルケニル基含有オルガノポリシロキサン
(F)として平均重合度8000のジメチルビニルポリ
シロキサン[両末端がジメチルビニルシリル基で封入さ
れたビニル基含量が0.11モル%のポリシロキサン;
商品名 SH871U、東レ・ダウコーニングシリコー
ン(株)製]100重量部と、比表面積が200m2
gのシリカアエロジル200[商品名、日本アエロジル
(株)製]35重量部と、SiH基含有化合物(B)で
あるジメチルポリシロキサン[両末端がシラノール基で
封入された平均重合度が10のジメチルポリシロキサ
ン;信越化学工業(株)製](B−2)1重量部を6イ
ンチロ−ル(前ロールの表面温度30℃、後ロールの表
面温度30℃、前ロールの回転数18rpm、後ロール
の回転数15rpm)で10分間混練し、ゴムコンパウ
ンド(4−a)を作製した。
【0196】次に、実施例1で用いたエチレン・プロピ
レン・5-ビニル-2- ノルボルネンランダム共重合体(A
−1)、カーボンブラックおよび軟化剤からなるゴムコ
ンパウンド(1−a)54重量部と上記ゴムコンパウン
ド(4−a)95.2重量部を6インチロ−ル(前ロー
ルの表面温度30℃、後ロールの表面温度30℃、前ロ
ールの回転数18rpm、後ロールの回転数15rp
m)で10分間混練し、ゴムコンパウンド(4−b)を
作製した。
【0197】次いで、このゴムコンパウンド(4−b)
に、架橋剤としてSiH基含有化合物(B)であるポリ
フェニル(ジメチルH)シロキサン(B−1)4.3重
量部、反応抑制剤(D)としてエチニルシクロヘキサノ
ール0.1重量部を加えて10分間混練した後に、触媒
(C)として白金−カルボニル錯体のビニルメチル環状
シロキサン溶液(C−1)0.05重量部を6インチロ
−ル(前ロールの表面温度30℃、後ロールの表面温度
30℃、前ロールの回転数18rpm、後ロールの回転
数15rpm)にて添加、5分間混合し、得られたゴム
コンパウンド(4−c)から、160℃で10分間圧縮
成形を行なって厚さ2mmのシートを成形した。
【0198】また、上記熱硬化前の架橋剤入りゴムコン
パウンド(4−c)から6インチロ−ル(前ロールの表
面温度30℃、後ロールの表面温度30℃、前ロールの
回転数18rpm、後ロールの回転数15rpm)にて
2mm厚のシートを成形した後、50トンプレス成形機
を用いて40℃で6分間加圧し、厚み2mmの未架橋シ
ートを調製した。この未架橋シートを200℃雰囲気の
HAV(ホットエアー架橋槽)に5分間放置し、無圧で
架橋シートを作製した。
【0199】得られた架橋シートについて、引張試験、
硬さ試験、耐熱老化性試験、耐傷付き性試験、圧縮永久
歪み試験および濁度測定試験を上記方法に従って行なっ
た。さらに、熱硬化前の架橋剤入りゴムコンパウンド
(4−c)を用いて、実施例1と同様に、スコーチ指数
および架橋トルクを求めた。これらの結果を表2に示
す。
【0200】
【実施例5】実施例1において、エチレン・プロピレン
・5-ビニル-2- ノルボルネンランダム共重合体ゴム(A
−1)の代わりに、エチレン・プロピレン・5-ビニル-2
- ノルボルネン・5-エチリデン-2- ノルボルネンランダ
ム共重合体ゴム(A−2)を用いた以外は、実施例1と
同様に行なった。結果を表2に示す。
【0201】
【実施例6】実施例1において、白金−カルボニル錯体
のビニルメチル環状シロキサン溶液(C−1)の代わり
に、白金−ビニルメチル環状シロキサン錯体(Pt0
(CH 2=CH(Me)SiO)4、白金濃度3%)(C−3)
を用いた以外は、実施例1と同様に行なった。結果を表
2に示す。
【0202】
【比較例1】比較例1において、実施例1で触媒(C)
として用いた白金−カルボニル錯体のビニルメチル環状
シロキサン溶液(C−1)0.05重量部の代わりに、
塩化白金酸2%イソプロピルアルコール溶液(C−2)
0.075重量部を触媒(C)として用いた以外は、実
施例1と同様に行なった。結果を表2に示す。
【0203】
【比較例2】実施例1において、ポリフェニル(ジメチ
ルH)シロキサン(B−1)、白金−カルボニル錯体の
ビニルメチル環状シロキサン溶液(C−1)およびエチ
ニルシクロヘキサノールの代わりに、ジクミルパーオキ
サイド100%濃度品を2.7重量部用いた以外は、実
施例1と同様に行なった。結果を表2に示す。
【0204】
【比較例3】実施例1において、ポリフェニル(ジメチ
ルH)シロキサン(B−1)、白金−カルボニル錯体の
ビニルメチル環状シロキサン溶液(C−1)およびエチ
ニルシクロヘキサノールの代わりに、イオウ1.5重量
部、2-メルカトベンゾチアゾール[三新化学工業(株)
製、商品名:サンセラーM]0.5重量部、テトラメチ
ルチウラムジスルファイド[三新化学工業(株)製、商
品名:サンセラーTT]1.0重量部、酸化亜鉛5重量
部およびステアリン酸1重量部を用いた以外は、実施例
1と同様に行なった。結果を表2に示す。
【0205】
【表2】
【0206】
【表3】
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B60R 13/06 C08G 81/02 3H036 B65G 15/32 C08J 9/04 CES 3H111 C08F 210/18 101 3J040 C08G 81/02 C08L 23/16 3J048 C08J 9/04 CES 83/05 3J059 101 83/07 4F074 C08L 23/16 C09K 3/00 P 4H017 83/05 3/10 Z 4J002 83/07 G 4J031 C09K 3/00 F16G 1/06 4J100 3/10 1/28 D 5G305 5/04 5G309 F16G 1/06 F16J 15/10 X 1/28 F16L 11/04 5/04 57/00 A F16J 15/10 59/147 F16L 11/04 H01B 3/28 57/00 7/02 F 59/147 A41D 19/00 A H01B 3/28 F16F 1/36 C 7/02 15/08 D // A41D 19/00 (C08L 23/16 F16F 1/36 23:00) 15/08 B60J 1/02 101B (C08L 23/16 1/10 A 23:00) 1/16 A (72)発明者 有 野 恭 巨 千葉県市原市千種海岸3番地 三井化学株 式会社内 (72)発明者 川 崎 雅 昭 千葉県市原市千種海岸3番地 三井化学株 式会社内 Fターム(参考) 3B033 AB08 AB10 AB20 AC03 3D024 AA02 AA06 AA12 AA13 AA17 AA18 AA25 AB16 AB33 AB57 3D127 AA00 DE02 GG07 3F024 AA01 AA03 AA07 CA08 CB03 3H024 AA01 AA04 AB01 AC01 AC02 AC03 AC04 3H036 AA01 AB18 AB25 AE13 3H111 AA02 BA12 BA34 DA10 DA11 DA12 DA15 DA26 DB03 DB09 DB10 DB11 EA02 3J040 EA16 FA05 HA02 HA06 HA09 HA30 3J048 AA01 BA01 BB10 3J059 AD06 BA41 BC06 EA05 GA09 4F074 AA16 AA25 AA91 AA95 AC01 AD13 AD17 AD19 BA03 BA04 BA05 BA13 BA14 BA15 BA16 BA17 BA18 BA20 BB03 CA21 DA35 DA36 DA39 DA40 DA45 DA48 4H017 AA03 AB07 AB15 AB17 AC09 AC19 AD03 AD06 AE02 AE03 AE05 4J002 BB033 BB053 BB123 BB143 BB151 BP023 BP033 CP042 CP062 CP124 CP144 DA047 DA057 DA117 EC037 EK007 EN007 EP017 ET007 EU177 EV007 EX006 FD010 FD030 GC00 GJ02 GM01 GN00 GQ00 4J031 AA12 AA29 AB02 AC13 AD01 AE11 AF05 AF19 AF24 4J100 AA02P AA03Q AA04Q AA15Q AA16Q AA17Q AA21Q AS11S AS15R AU21R AU21S CA05 CA06 FA09 JA28 JA44 JA57 5G305 AA02 AA04 AB36 AB40 BA13 BA26 CA01 CA08 CA47 CA51 CB06 CB26 5G309 LA08 RA11

Claims (56)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シート状に成形した後熱空気架橋して得ら
    れる架橋ゴムシートを室温のキシレンに48時間浸漬し
    た後の残液の濁度が3ppm以下であり、該架橋ゴムシ
    ートがHBの鉛筆による鉛筆硬度試験で表面に傷が全く
    付かず、かつ、150℃で22時間熱処理後の圧縮永久
    歪み(CS)が70%以下であり、スコーチ指数が1d
    Nm以下であり、架橋トルクME が2.5〜30dNm
    であることを特徴とする架橋可能なゴム組成物。
  2. 【請求項2】非共役ポリエンである下記一般式[I]ま
    たは[II]で表わされる少なくとも一種の末端ビニル基
    含有ノルボルネン化合物から導かれる構成単位を有する
    エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
    重合体ゴム(A)と、 SiH基を1分子中に少なくとも2個持つSiH基含有
    化合物(B)とからなり、スコーチ指数が1dNm以下
    であり、架橋トルクME が2.5〜30dNmであるこ
    とを特徴とする架橋可能なゴム組成物; 【化1】 [式中、nは0ないし10の整数であり、 R1 は水素原子または炭素原子数1〜10のアルキル基
    であり、 R2 は水素原子または炭素原子数1〜5のアルキル基で
    ある]、 【化2】 [式中、R3 は水素原子または炭素原子数1〜10のア
    ルキル基である]。
  3. 【請求項3】前記ゴム組成物が、エチレン・α- オレフ
    ィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)およ
    びSiH基を1分子中に少なくとも2個持つSiH基含
    有化合物(B)の他に、周期表第8元素金属と、ビニル
    基を含む化合物との錯体である触媒(C)を含有してな
    ることを特徴とする請求項2に記載の架橋可能なゴム組
    成物。
  4. 【請求項4】前記ゴム組成物が、エチレン・α- オレフ
    ィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)、S
    iH基を1分子中に少なくとも2個持つSiH基含有化
    合物(B)および周期表第8元素金属と、ビニル基を含
    む化合物との錯体である触媒(C)の他に、反応抑制剤
    (D)を含有してなることを特徴とする請求項3に記載
    の架橋可能なゴム組成物。
  5. 【請求項5】前記エチレン・α- オレフィン・非共役ポ
    リエンランダム共重合体ゴム(A)が、(i)エチレン
    と炭素原子数3〜20のα- オレフィンとのモル比(エ
    チレン/α- オレフィン)が40/60〜95/5の範
    囲にあり、(ii)ヨウ素価が0.5〜50の範囲にあ
    り、(iii) 135℃のデカリン溶液で測定した極限粘
    度[η]が0.5〜10dl/gの範囲にあることを特
    徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の架橋可能なゴ
    ム組成物。
  6. 【請求項6】前記エチレン・α- オレフィン・非共役ポ
    リエンランダム共重合体ゴム(A)が、前記(i)、
    (ii)および(iii) の物性の他に、(iv)GPCによ
    り測定した分子量分布(Mw/Mn)が3〜50であ
    り、(v)該エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエ
    ンランダム共重合体ゴム(A)100gに対し、ジクミ
    ルパーオキサイド0.01モルを用い、170℃で10
    分間プレス架橋したときの有効網目鎖密度(ν)が1.
    5×1020個/cm3以上であることを特徴とする請求
    項5に記載の架橋可能なゴム組成物。
  7. 【請求項7】前記エチレン・α- オレフィン・非共役ポ
    リエンランダム共重合体ゴム(A)が、前記(i)、
    (ii)、(iii)、(iv)および(v)の物性の他に、
    (vi)100℃でのメルトフローカーブから求めた、ず
    り応力0.4×106 dyn/cm2 を示すときのずり
    速度γ1 とずり応力2.4×106 dyn/cm2 を示
    すときのずり速度γ2 との比γ2/γ1と、前記有効網目
    鎖密度(ν)との比が、一般式[IV] 0.04×10-19 ≦ Log(γ2/γ1)/ν ≦ 0.20×10-19 ・・・[IV] で表わされる関係を満足することを特徴とする請求項6
    に記載の架橋可能なゴム組成物。
  8. 【請求項8】前記エチレン・α- オレフィン・非共役ポ
    リエンランダム共重合体(A)が、非共役ポリエンであ
    る前記一般式[I]または[II]で表わされる少なくと
    も一種の末端ビニル基含有ノルボルネン化合物から導か
    れる構成単位と、下記一般式[III]で表わされる基を含
    有する非共役ポリエン化合物から導かれる構成単位を有
    するエチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダ
    ム共重合体ゴム(A1)であることを特徴とする請求項
    2〜4のいずれかに記載の架橋可能なゴム組成物; 【化3】 [式中、R4 は炭素原子数1〜10のアルキル基であ
    り、 R5 およびR6 は、それぞれ独立に、水素原子または炭
    素原子数1〜10のアルキル基である]。
  9. 【請求項9】前記エチレン・α- オレフィン・非共役ポ
    リエンランダム共重合体ゴム(A1)が、(i)エチレ
    ンと炭素原子数3〜20のα- オレフィンとのモル比
    (エチレン/α- オレフィン)が40/60〜95/5
    の範囲にあり、(ii)ヨウ素価が0.5〜50の範囲に
    あり、(iii) 135℃のデカリン溶液で測定した極限
    粘度[η]が0.3〜10dl/gの範囲にあり、(i
    v)動的粘弾性測定器より求めた分岐指数が5以上であ
    ることを特徴とする請求項8に記載の架橋可能なゴム組
    成物。
  10. 【請求項10】前記エチレン・α- オレフィン・非共役
    ポリエンランダム共重合体ゴム(A)およびSiH基含
    有化合物(B)の他に、ポリオレフィン樹脂(E)を含
    有してなるゴム組成物であり、 該ゴム組成物は、エチレン・α- オレフィン・非共役ポ
    リエンランダム共重合体ゴム(A)中に、ポリオレフィ
    ン樹脂(E)を溶融状態でミクロ分散させたブレンド物
    であり、 ポリオレフィン樹脂(E)の平均分散粒子径が2μm以
    下であり、かつ、 ポリオレフィン樹脂(E)とエチレン・α- オレフィン
    ・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)とのブレ
    ンド重量比[(E)/(A)]が5/95〜50/50
    であることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載
    の架橋可能なゴム組成物。
  11. 【請求項11】前記ポリオレフィン樹脂(E)が、炭素
    原子数3〜8のα- オレフィンからなる結晶性α- オレ
    フィン単独重合体、またはこれらのα- オレフィンから
    なる結晶性α- オレフィン共重合体であるポリオレフィ
    ン樹脂(E1)であり、 該ポリオレフィン樹脂(E1)と、前記エチレン・α-
    オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム
    (A)と、前記SiH基含有化合物(B)とを含有して
    なるゴム組成物は、 エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
    重合体ゴム(A)中に、ポリオレフィン樹脂(E1)を
    溶融状態でミクロ分散させたブレンド物であり、 ポリオレフィン樹脂(E1)の平均分散粒子径が2μm
    以下であり、 ポリオレフィン樹脂(E1)とエチレン・α- オレフィ
    ン・非共役ポリエン共重合体ゴム(A)とのブレンド重
    量比[(E1)/(A)]が5/95〜50/50であ
    り、かつ、 該ゴム組成物の硬さ(JIS K 6301で規定されて
    いるA硬度=Y)とポリオレフィン樹脂(E1)の配合
    量(X)とが、 Y=(0.5±0.2)X+a [式中、Xは、ポリオレフィン樹脂(E1)の配合量
    (単位:重量部、成分(A)と(E1)との合計量は1
    00重量部)であり、aは、ポリオレフィン樹脂(E
    1)配合による硬度アップ分をこのゴム組成物の硬度か
    ら引いた硬度である]の関係を満たすことを特徴とする
    請求項10に記載の架橋可能なゴム組成物。
  12. 【請求項12】前記エチレン・α- オレフィン・非共役
    ポリエンランダム共重合体ゴム(A)が、(i)エチレ
    ンと炭素原子数3〜20のα- オレフィンとのモル比
    (エチレン/α- オレフィン)が40/60〜95/5
    の範囲にあり、(ii)ヨウ素価が0.5〜50の範囲に
    あり、(iii) 135℃のデカリン溶液で測定した極限
    粘度[η]が0.3〜10dl/gの範囲にあり、(i
    v)動的粘弾性測定器より求めた分岐指数が5以上であ
    ることを特徴とする請求項10または11に記載の架橋
    可能なゴム組成物。
  13. 【請求項13】前記エチレン・α- オレフィン・非共役
    ポリエンランダム共重合体ゴム(A)および前記SiH
    基含有化合物(B)の他に、アルケニル基含有オルガノ
    ポリシロキサン(F)を含有してなることを特徴とする
    請求項2〜4のいずれかに記載の架橋可能なゴム組成
    物。
  14. 【請求項14】前記エチレン・α- オレフィン・非共役
    ポリエンランダム共重合体ゴム(A)が、(i)エチレ
    ンと炭素原子数3〜20のα- オレフィンとのモル比
    (エチレン/α- オレフィン)が40/60〜95/5
    の範囲にあり、(ii)ヨウ素価が0.5〜50の範囲に
    あり、(iii) 135℃のデカリン溶液で測定した極限
    粘度[η]が0.3〜10dl/gの範囲にあり、(i
    v)動的粘弾性測定器より求めた分岐指数が5以上であ
    ることを特徴とする請求項13に記載の架橋可能なゴム
    組成物。
  15. 【請求項15】前記ゴム組成物が、 前記エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダ
    ム共重合体ゴム(A)と、 前記SiH基含有化合物(B)として、SiH基を1分
    子中に少なくとも2個持つ環状ポリシロキサン化合物
    と、 前記周期表第8元素金属と、ビニル基を含む化合物との
    錯体である触媒(C)と、 前記アルケニル基含有オルガノポリシロキサン(F)と
    して、ビニル基を有するポリシロキサンとを含有してな
    ることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の架
    橋可能なゴム組成物。
  16. 【請求項16】前記ゴム組成物の160℃での架橋速度
    (tc(90))が15分以下であることを特徴とする請求項
    2〜15のいずれかに記載の架橋可能なゴム組成物。
  17. 【請求項17】請求項2〜16のいずれかに記載のゴム
    組成物が、請求項1に記載の物性を有することを特徴と
    する請求項2〜16のいずれかに記載の架橋可能なゴム
    組成物。
  18. 【請求項18】自動車用ウェザーストリップの製造の際
    に用いられることを特徴とする請求項1〜17のいずれ
    かに記載の架橋可能なゴム組成物。
  19. 【請求項19】前記自動車用ウェザーストリップが、ド
    アウェザーストリップ、トランクウェザーストリップ、
    ラゲージウェザーストリップ、ルーフサイドレールウェ
    ザーストリップ、スライドドアウェザーストリップ、ベ
    ンチレータウェザーストリップ、スライディングループ
    パネルウェザーストリップ、フロントウインドウェザー
    ストリップ、リヤウインドウェザーストリップ、クォー
    ターウインドウェザーストリップ、ロックピラーウェザ
    ーストリップ、ドアガラスアウナーウェザーストリッ
    プ、ドアガラスインナーウェザーストリップ、ダムウイ
    ンドシールド、グラスランチャネル、ドアミラー用ブラ
    ケット、シールヘッドランプまたはシールカウルトップ
    であることを特徴とする請求項18に記載の架橋可能な
    ゴム組成物。
  20. 【請求項20】自動車用ホース、送水用ホースまたはガ
    ス用ホースの製造の際に用いられることを特徴とする請
    求項1〜17のいずれかに記載の架橋可能なゴム組成
    物。
  21. 【請求項21】前記自動車用ホースが、ブレーキホー
    ス、ラジエターホース、ヒーターホースまたはエアーク
    リーナーホースであることを特徴とする請求項20に記
    載の架橋可能なゴム組成物。
  22. 【請求項22】自動車用防振ゴム、鉄道用防振ゴム、産
    業機械用防振ゴムまたは建築用免震ゴムの製造の際に用
    いられることを特徴とする請求項1〜17のいずれかに
    記載の架橋可能なゴム組成物。
  23. 【請求項23】前記自動車用防振ゴムが、エンジンマウ
    ント、液封エンジンマウント、ダンパープーリ、チェー
    ンダンパー、キャブレターマウント、トーショナルダン
    パー、ストラットマウント、ラバーブッシュ、バンパゴ
    ム、ヘルパーゴム、スプリングシート、ショックアブソ
    ーバー、空気ばね、ボディマウント、バンパガード、マ
    フラーサポート、ゴムカップリング、センターベアリン
    グサポート、クラッチ用ゴム、デフマウント、サスペン
    ションブッシュ、すべりブッシュ、クッシュンストラッ
    トバー、ストッパ、ハンドルダンパー、ラジエターサポ
    ーターまたはマフラーハンガーであることを特徴とする
    請求項22に記載の架橋可能なゴム組成物。
  24. 【請求項24】前記鉄道用防振ゴムが、スラブマット、
    バラスマットまたは軌道マットであることを特徴とする
    請求項22に記載の架橋可能なゴム組成物。
  25. 【請求項25】前記産業機械用防振ゴムが、エキスパン
    ションジョイント、フレキシブルジョイント、ブッシ
    ュ、またはマウントであることを特徴とする請求項22
    に記載の架橋可能なゴム組成物。
  26. 【請求項26】伝動ベルトまたは搬送用ベルトの製造の
    際に用いられることを特徴とする請求項1〜17のいず
    れかに記載の架橋可能なゴム組成物。
  27. 【請求項27】前記伝動ベルトが、Vベルト、平ベルト
    または歯付きベルトであることを特徴とする請求項26
    に記載の架橋可能なゴム組成物。
  28. 【請求項28】前記搬送用ベルトが、軽搬送用ベルト、
    円筒形ベルト、ラフトップベルト、フランジ付き搬送用
    ベルト、U型ガイド付き搬送用ベルトまたはVガイド付
    き搬送用ベルトであることを特徴とする請求項26に記
    載の架橋可能なゴム組成物。
  29. 【請求項29】自動車用カップ・シール材または産業機
    械用シール材の製造の際に用いられることを特徴とする
    請求項1〜17のいずれかに記載の架橋可能なゴム組成
    物。
  30. 【請求項30】前記自動車用カップ・シール材が、マス
    タシリンダーピストンカップ、ホイールシリンダーピス
    トンカップ、等速ジョイントブーツ、ピンブーツ、ダス
    トカバー、ピストンシール、パッキン、Oリングまたは
    ダイヤフラムであることを特徴とする請求項29に記載
    の架橋可能なゴム組成物。
  31. 【請求項31】前記産業機械用シール材が、コンデンサ
    ーパッキン、Oリングまたはパッキンであることを特徴
    とする請求項29に記載の架橋可能なゴム組成物。
  32. 【請求項32】自動車用ウェザーストリップスポンジま
    たは他の発泡体の製造の際に用いられることを特徴とす
    る請求項1〜17のいずれかに記載の架橋可能なゴム組
    成物。
  33. 【請求項33】前記自動車用ウェザーストリップスポン
    ジが、ドアーウェザーストリップスポンジ、ボンネット
    ウェザーストリップスポンジ、トランクルームウェザー
    ストリップスポンジ、サンルーフウェザーストリップス
    ポンジ、ベンチレーターウェザーストリップスポンジま
    たはコーナースポンジであることを特徴とする請求項3
    2に記載の架橋可能なゴム組成物。
  34. 【請求項34】前記他の発泡体が、ホース保護用スポン
    ジ、クッション用スポンジ、断熱スポンジまたはインシ
    ュレーションパイプであることを特徴とする請求項32
    に記載の架橋可能なゴム組成物。
  35. 【請求項35】被覆電線、電線ジョイントまたは電気絶
    縁部品の製造の際に用いられることを特徴とする請求項
    1〜17のいずれかに記載の架橋可能なゴム組成物。
  36. 【請求項36】家庭用ゴム製品の製造の際に用いられる
    ことを特徴とする請求項1〜17のいずれかに記載の架
    橋可能なゴム組成物。
  37. 【請求項37】前記家庭用ゴム製品が、雨具、輪ゴム、
    靴、ゴム手袋、ラテックス製品またはゴルフボールであ
    ることを特徴とする請求項36に記載の架橋可能なゴム
    組成物。
  38. 【請求項38】常温での架橋が可能であることを特徴と
    する請求項2〜17のいずれかに記載の架橋硫可能なゴ
    ム組成物。
  39. 【請求項39】反応射出成形(RIM)用に用いられる
    ことを特徴とする請求項2〜17のいずれかに記載の架
    橋可能なゴム組成物。
  40. 【請求項40】熱可塑性エラストマーの製造の際に用い
    られることを特徴とする請求項2〜17のいずれかに記
    載の架橋可能なゴム組成物。
  41. 【請求項41】エンジニアリングプラスチックの改質に
    用いられることを特徴とする請求項2〜17のいずれか
    に記載の架橋可能なゴム組成物。
  42. 【請求項42】請求項1〜17のいずれかに記載の架橋
    可能なゴム組成物からなることを特徴とする自動車用ウ
    ェザーストリップ。
  43. 【請求項43】請求項1〜17のいずれかに記載の架橋
    可能なゴム組成物からなることを特徴とするホース。
  44. 【請求項44】前記ホースが、自動車用ホース、送水用
    ホースまたはガス用ホースであることを特徴とする請求
    項43に記載のホース。
  45. 【請求項45】請求項1〜17のいずれかに記載の架橋
    可能なゴム組成物からなることを特徴とする防振ゴム。
  46. 【請求項46】前記防振ゴムが、自動車用防振ゴム、鉄
    道用防振ゴム、産業機械用防振ゴムまたは建築用免震ゴ
    ムであることを特徴とする請求項45に記載の防振ゴ
    ム。
  47. 【請求項47】請求項1〜17のいずれかに記載の架橋
    可能なゴム組成物からなることを特徴とするベルト。
  48. 【請求項48】前記ベルトが、伝動ベルトまたは搬送用
    ベルトであることを特徴とする請求項47に記載のベル
    ト。
  49. 【請求項49】請求項1〜17のいずれかに記載の架橋
    可能なゴム組成物からなることを特徴とするシール材。
  50. 【請求項50】前記シール材が、自動車用カップ・シー
    ル材または産業機械用シール材であることを特徴とする
    請求項49に記載のシール材。
  51. 【請求項51】請求項1〜17のいずれかに記載の架橋
    可能なゴム組成物からなることを特徴とする発泡体。
  52. 【請求項52】前記発泡体が、自動車用ウェザーストリ
    ップスポンジであることを特徴とする請求項51に記載
    の発泡体。
  53. 【請求項53】請求項1〜17のいずれかに記載の架橋
    可能なゴム組成物からなる被覆材で被覆されていること
    を特徴とする被覆電線。
  54. 【請求項54】請求項1〜17のいずれかに記載の架橋
    可能なゴム組成物からなることを特徴とする電線ジョイ
    ント。
  55. 【請求項55】請求項1〜17のいずれかに記載の架橋
    可能なゴム組成物からなることを特徴とする電気絶縁部
    品。
  56. 【請求項56】請求項1〜17のいずれかに記載の架橋
    可能なゴム組成物からなることを特徴とする家庭用ゴム
    製品。
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