JP2003260760A - 架橋可能なゴム組成物の積層体、架橋ゴム積層体および架橋可能なゴム組成物 - Google Patents

架橋可能なゴム組成物の積層体、架橋ゴム積層体および架橋可能なゴム組成物

Info

Publication number
JP2003260760A
JP2003260760A JP2002062603A JP2002062603A JP2003260760A JP 2003260760 A JP2003260760 A JP 2003260760A JP 2002062603 A JP2002062603 A JP 2002062603A JP 2002062603 A JP2002062603 A JP 2002062603A JP 2003260760 A JP2003260760 A JP 2003260760A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rubber
cross
laminate
group
ethylene
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002062603A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003260760A5 (ja
Inventor
Takashi Shirata
白田  孝
Yoshiharu Kikuchi
義治 菊池
Takamasa Arino
恭巨 有野
Masaaki Kawasaki
川崎  雅昭
Kaoru Kobayashi
馨 小林
Takashi Inamura
隆志 稲村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Nishikawa Rubber Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
Nishikawa Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Inc, Nishikawa Rubber Co Ltd filed Critical Mitsui Chemicals Inc
Priority to JP2002062603A priority Critical patent/JP2003260760A/ja
Publication of JP2003260760A publication Critical patent/JP2003260760A/ja
Publication of JP2003260760A5 publication Critical patent/JP2003260760A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】特定の末端ビニル基含有ノルボルネン化合物か
ら導かれる構成単位を有するエチレン・α− オレフィ
ン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)と、化
学式中にイオウ原子を含まない構造を持つ、すなわちイ
オウ以外の架橋剤(B)を含む架橋可能なゴム組成物
(1)からなる層と、シリコ−ンゴム(C)と化学式中
にイオウ原子を含まない構造を持つ、すなわちイオウ以
外の架橋剤(D)を含む架橋可能なゴム組成物(2)か
らなる層を有することを特徴とする積層体を提供する。 【効果】耐圧縮永久歪み性、強度特性、耐熱性、耐候
性、耐溶剤性、耐耐色性、摩耗性、耐油性、耐汚染性、
耐クリ−プ性、層間の密着性、価格に優れた、エチレン
系共重合体ゴムの架橋体とシリコ−ンゴムの架橋体との
積層体をHAV(ホットエアー加硫槽)、UHF(極超
短波電磁波)などの熱空気架橋等により生産性よく製造
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エチレン・α−
オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(以
下エチレン系ランダム共重合体ゴムということがある)
とシリコ−ンゴムとの積層体、架橋ゴム積層体、および
架橋可能なシリコーンゴム組成物との積層体形成用組成
物に関し、さらに詳しくは、加硫速度が速く生産性に優
れ、HAV(ホットエアー加硫槽)、UHF(極超短波
電磁波)などの熱空気架橋が可能である、架橋可能なゴ
ム組成物の積層体であり、しかも、耐圧縮永久歪み性、
強度特性、耐熱性、耐溶剤性、耐候性、耐耐色性、摩耗
性、耐油性、耐汚染性、耐クリ−プ性、価格に優れた、
エチレン系ランダム共重合体ゴム架橋体とシリコ−ンゴ
ム架橋体との積層体を形成しうる、架橋可能なエチレン
系ランダム共重合体ゴム組成物と架橋可能なシリコーン
ゴム組成物との積層体、エチレン系ランダム共重合体ゴ
ム架橋体とシリコ−ンゴム架橋体との積層体、および架
橋可能なシリコーンゴム組成物との積層体を形成するの
に好適なエチレン系ランダム共重合体組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】EPDMなどのエチレン・α− オレフ
ィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴムは、一般
に、耐候性、耐熱性、耐オゾン性に優れており、自動車
用工業部品、工業用ゴム製品、電気絶縁材、土木建築用
材、ゴム引き布などに用いられている。
【0003】従来のエチレン・α− オレフィン・非共
役ポリエンランダム共重合体ゴムは、シリコーンゴムに
比べて耐圧縮永久歪み性、耐候性、耐退色性、耐熱老化
性、耐油性が劣るという欠点がある。
【0004】一方、シリコ−ンゴムはEPDMなどのエ
チレン・α− オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴムに比べて機械的特性、揮発成分による耐汚染
性、耐クリ−プ性が劣り、価格も高いとの欠点がある。
【0005】これら欠点を補う方法として、特開平10
−227778号公報にはエチレン・α−オレフィン・
非共役ポリエンランダム共重合体ゴムにシリコーンゴム
をブレンドする方法が開示されている。この組成物は確
かに機械的強度は向上するもののまだ不十分であり、耐
熱老化性、耐候性、特に耐汚染性は改善されていない。
【0006】また、特開平2001−31810号公報
には特定のエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン
ランダム共重合体ゴムにシリコーンゴムをブレンドする
方法が開示されている。この組成物は確かに機械的強
度、耐熱老化性は向上するものの、耐汚染性は改善され
ていない。
【0007】また、両者の欠点を補う方法として、エチ
レン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合
体ゴムとコーンゴムの複合成形体することが考えられ
る。ここでエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン
ランダム共重合体ゴムの架橋方法は硫黄を用いる方法と
パ−オキサイドを用いる方法が一般的であるが、硫黄を
用いて架橋すると界面強度が著しく低下する不具合があ
り、パ−オキサイドを用いて架橋させると、HAV(ホ
ットエアー加硫槽)、UHF(極超短波電磁波)などの
熱空気架橋をする場合、ゴム表面が架橋しない、あるい
は崩壊(デグラデイション)を起こし耐傷付き性が著し
く劣るという欠点がある。この原因は、パーオキサイド
が関与せずゴム表面が酸素と触れることで崩壊が進むた
めであり、酸素を遮断するスチーム架橋、被鉛架橋など
で架橋させればゴム表面の耐傷付き性は改良されるもの
の、生産コストの面で不利となる。
【0008】これら欠点を改良する方法として特開平6
−93249号公報にはシリコ−ンゴムガスケットにエ
チレン・プロピレン・ジエン共重合体からなるゴム組成
物の硬化被膜を形成してなることを特徴とするシリコ−
ンゴムガスケットを開示している。この方法により、耐
汚染性は改善するものの、エチレン・プロピレン・ジエ
ン共重合体からなるゴム組成物は耐溶剤性、圧縮永久歪
みなどの物性に劣るとの不具合がある。さらに、ここで
用いているエチレン・プロピレン・ジエン共重合体はシ
リコ−ンゴムとの密着性が悪く、界面に気泡がたまりや
すくシリコ−ンゴムとエチレン・プロピレン・ジエン共
重合体が剥離しやすりとの問題もある。また、この特許
公報にはこれらの問題点を解決するために、共役ポリエ
ンが下記一般式[I]または[II]で表わされる少なく
とも一種の末端ビニル基含有ノルボルネン化合物から導
かれる構成単位を有するエチレン・α− オレフィン・
非共役ポリエンランダム共重合体ゴムを用いることは何
ら開示されていない。
【0009】従って、耐圧縮永久歪み性、強度特性、耐
熱性、耐候性、耐溶剤性、耐耐色性、摩耗性、耐油性、
耐汚染性、耐クリ−プ性、層間の密着性、価格に優れ
た、エチレン系共重合体ゴムの架橋体とシリコ−ンゴム
の架橋体との積層体、およびその積層体をHAV(ホッ
トエアー加硫槽)、UHF(極超短波電磁波)などの熱
空気架橋等により生産性よく製造できる手段の出現が望
まれている。
【0010】そこで、本願発明者らは、エチレン・α−
オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム組
成物、シリコ−ンゴム組成物について鋭意研究し、特定
のエチレン・α− オレフィン・非共役ポリエンランダ
ム共重合体ゴム(A)、特定の架橋剤(B)からなるゴ
ム組成物とシリコ−ンゴム(C)と特定の架橋剤(D)
とからなるゴム組成物を積層することにより、HAV
(ホットエアー加硫槽)、UHF(極超短波電磁波)な
どの熱空気架橋が可能であり、しかも、耐圧縮永久歪み
性、強度特性、耐熱性、耐候性、耐耐色性、摩耗性、耐
油性、耐汚染性、耐クリ−プ性、、層間の密着性、価格
に優れた積層体が、HAV(ホットエアー加硫槽)、U
HF(極超短波電磁波)などの熱空気架橋等により、生
産性よく製造できることを見出し、本発明を完成するに
至った。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に係る架橋可能なゴム組成
物の積層体としては、具体的には、非共役ポリエンが下
記一般式[I]または[II]で表わされる少なくとも一
種の末端ビニル基含有ノルボルネン化合物から導かれる
構成単位を有するエチレン・α− オレフィン・非共役
ポリエンランダム共重合体ゴム(A)と、化学式中にイ
オウ原子を含まない構造を持つ、すなわちイオウ以外の
架橋剤(B)を含む架橋可能なゴム組成物(1)からな
る層と、シリコ−ンゴム(C)と化学式中にイオウ原子
を含まない構造を持つ、すなわちイオウ以外の架橋剤
(D)を含む架橋可能なゴム組成物(2)からなる層を
有することを特徴とする。
【0012】
【化7】
【0013】@007 [式中、nは0ないし10の整数であり、R1水素原子
または炭素原子数1〜10のアルキル基であり、R2は
水素原子または炭素原子数1〜5のアルキル基であ
る。]
【0014】
【化8】
【0015】@008 [式中、R3は水素原子または炭素原子数1〜10のア
ルキル基である。] また本発明の架橋ゴム積層体は、上記架橋可能なゴム組
成物の積層体を架橋して得られることを特徴としてい
る。
【0016】また本発明の架橋ゴム積層体は、非共役ポ
リエンが上記一般[I]または[II]で表わされる少
なくとも一種の末端ビニル基含有ノルボルネン化合物か
ら導かれる構成単位を有するエチレン・α− オレフィ
ン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)の架橋
体と、シリコーンゴム(C)の架橋体とからなる積層体
であることを特徴としている;また本発明に係る架橋可
能なゴム組成物は、非共役ポリエンが上記一般式[I]
または[II]で表わされる少なくとも一種の末端ビニ
ル基含有ノルボルネン化合物から導かれる構成単位を有
するエチレン・α− オレフィン・非共役ポリエンラン
ダム共重合体ゴム(A)とイオウ以外の架橋剤(B)を
含む架橋可能なゴム組成物(1)であって、シリコーン
ゴム(C)と化学式中にイオウ以外の架橋剤(D)を含
む架橋可能なゴム組成物(2)との積層体成形用の架橋
可能なゴム組成物であることを特徴としている。
【0017】以下、本発明について具体的に説明する。
本発明に係る架橋可能なゴム組成物の積層体は、エチレ
ン・α− オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合
体ゴム(A)、イオウ以外の架橋剤(B)とからなる組
成物(1)からなる層と、シリコ−ンゴム(C)と、イ
オウ以外の架橋剤(D)とからなる組成物(2)からな
る層から構成されている。
【0018】架橋可能なゴム組成物(1) 本発明で用いられる加硫可能なゴム組成物(1)は、エ
チレン・α− オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A)、イオウ以外の架橋剤(B)(たとえ
ば有機過酸化物あるいはSiH基含有化合物)からなる
ことを特徴としている。
【0019】[エチレン・α− オレフィン・非共役ポリ
エンランダム共重合体ゴム(A)]本発明で用いられる
エチレン・α− オレフィン・非共役ポリエンランダム
共重合体ゴム(A)は、エチレンと、炭素原子数3〜2
0のα− オレフィンと、非共役ポリエンとのランダム
共重合体である。
【0020】このような炭素原子数3〜20のα− オ
レフィンとしては、具体的には、プロピレン、1−ブテ
ン、4−メチル−1− ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプ
テン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデ
セン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセ
ン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデ
セン、1−ノナデセン、1−エイコセン、9−メチル−1−
デセン、11− メチル−1−ドデセン、12− エチル−1
− テトラデセンなどが挙げられる。
【0021】これらの中でも、炭素原子数3〜10のα
− オレフィンが好ましく、特にプロピレン、1−ブテ
ン、1−ヘキセン、1−オクテンなどが好ましく持いられ
る。これらのα− オレフィンは、単独で、あるいは2
種以上組み合わせて用いられる。
【0022】本発明で用いられる非共役ポリエンは、上
記の一般式[I]または[II]で表わされる末端ビニ
ル基含有ノルボルネン化合物である。
【0023】一般式[I]において、nは0ないし10
の整数であり、R1は水素原子または炭素原子数1〜1
0のアルキル基であり、R1の炭素原子数1〜10のア
ルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、
プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチ
ル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、
イソペンチル基、t−ペンチル基、ネオペンチル基、ヘ
キシル基、イソヘキシル基、へプチル基、オクチル基、
ノニル基、デシル基などが挙げられる。
【0024】R2は水素原子または炭素原子数1〜5の
アルキル基である。R2の炭素原子数1〜5のアルキル
基の具体例としては、上記R1 の具体例のうち、炭素
原子数1〜5のアルキル基が挙げられる。
【0025】一般式[II]において、R3は水素原子
または炭素原子数1〜10のアルキル基である。R3の
アルキル基の具体例としては、上記R1のアルキル基の
具体例と同じアルキル基を挙げることができる。
【0026】上記一般式[I]または[II]で表わさ
れるノルボルネン化合物としては、具体的には、5−メ
チレン−2− ノルボルネン、5−ビニル−2− ノルボル
ネン、5−(2−プロペニル)−2− ノルボルネン、5−
(3−ブテニル)−2− ノルボルネン、5−(1−メチル
−2− プロペニル)−2− ノルボルネン、5−(4−ペン
テニル)−2− ノルボルネン、5−(1−メチル−3− ブ
テニル)−2− ノルボルネン、5−(5−ヘキセニル)−
2− ノルボルネン、5−(1−メチル−4− ペンテニル)
−2− ノルボルネン、5−(2,3−ジメチル−3− ブテニ
ル)−2− ノルボルネン、5−(2−エチル−3− ブテニ
ル)−2− ノルボルネン、5−(6−ヘプテニル)−2−
ノルボルネン、5−(3−メチル−5− ヘキセニル)−2
− ノルボルネン、5−(3,4−ジメチル−4− ペンテニ
ル)−2− ノルボルネン、5−(3−エチル−4− ペンテ
ニル)、5−(7−オクテニル)−2− ノルボルネン、5
−(2−メチル−6− ヘプテニル)−2− ノルボルネ
ン、5−(1,2−ジメチル−5− ヘキセシル)−2− ノル
ボルネン、5−(5−エチル−5− ヘキセニル)−2− ノ
ルボルネン、5−(1,2,3−トリメチル−4− ペンテニ
ル)−2− ノルボルネンなど挙げられる。このなかで
も、5−ビニル−2− ノルボルネン、5−メチレン−2−
ノルボルネン、5−(2−プロペニル)−2− ノルボルネ
ン、5−(3−ブテニル)−2− ノルボルネン、5−(4−
ペンテニル)−2− ノルボルネン、5−(5−ヘキセニ
ル)−2− ノルボルネン、5−(6−ヘプテニル)−2−
ノルボルネン、5−(7−オクテニル)−2− ノルボルネ
ンが好ましい。これらのノルボルネン化合物は、単独
で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができ
る。
【0027】上記のような諸成分からなるエチレン・α
− オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体
(A)は、以下のような特性を有していることが好まし
い。
【0028】(i)エチレンと炭素原子数3〜20のα
− オレフィンとのモル比(エチレン/α− オレフィ
ン) エチレン・α− オレフィン・非共役ポリエンランダム
共重合体ゴム(A)は、(a)エチレンで導かれる単位
と(b)炭素原子数3〜20のα− オレフィン(以下
単にα− オレフィンということがある)から導かれる
単位とを、40/60〜95/5、好ましくは50/5
0〜90/10、好ましくは55/45〜85/15、
特に好ましくは60/40〜80/20のモル比
[(a)/(b)]で含有している。
【0029】このモル比が上記範囲内にあると、耐熱老
化性、強度特性およびゴム弾性に優れるとともに、耐寒
性および加工性に優れた加硫ゴム成形体を提供できるゴ
ム組成物が得られる。
【0030】(ii)ヨウ素価 エチレン・α− オレフィン・非共役ポリエンランダム
共重合体ゴム(A)のヨウ素価は、0.5〜50(g/100
g)、好ましくは0.8〜40(g/100g)、さらに好ましく
は1〜30(g/100g)、特に好ましくは1.5〜25(g/1
00g)である。
【0031】このヨウ素価が上記範囲内にあると、架橋
効率の高いゴム組成物が得られ、耐圧縮永久歪み性に優
れるとともに、耐環境劣化性(=耐熱老化性)に優れた
加硫ゴム成形体を提供できるゴム組成物が得られる。ヨ
ウ素価が50を超えると、コスト的に不利になるので好
ましくない。
【0032】(iii)極限粘度 エチレン・α− オレフィン・非共役ポリエンランダム
共重合体ゴム(A)の135℃デカリン中で測定した極
限粘度[η]は、0.3〜10dl/g、好ましくは
0.5〜8dl/g、さらに好ましくは0.7〜6dl
/g、特に好ましくは0.8〜5dl/gであることが
望ましい。
【0033】この極限粘度[η]が上記範囲内にある
と、強度特性および耐圧縮永久歪み性に優れるととも
に、加工性に優れた加硫ゴム成形体を提供できるゴム組
成物が得られる。
【0034】(iv)分子量分布(Mw/Mn) エチレン・α− オレフィン・非共役ポリエンランダム
共重合体ゴム(A)のGPCにより測定した分子量分布
(Mw/Mn)は、3〜100、好ましくは3.3〜7
5、さらに好ましくは3.5〜50である。
【0035】この分子量分布(Mw/Mn)が上記範囲
内にあると、加工性に優れるとともに、強度特性に優れ
た加硫ゴム成形体を提供できるゴム組成物が得られる。
【0036】(v)有効網目鎖密度(ν)[架橋密度の
指標] エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A)100gに対し、ジクミルパーオキサ
イド0.01モルを用い、170℃で10分間プレス架
橋したときの有効網目鎖密度(ν)が1.5×1020個
/cm3 以上、好ましく1.8×1020個/cm3 以
上、さらに好ましくは2.0×1020個/cm3 以上
である。
【0037】この有効網目鎖密度(ν)が1.5×10
20個/cm3 以上であると、耐圧縮永久歪み性に優れ
た加硫ゴム成形体を提供できるゴム組成物が得られる。
【0038】(vi)Log(γ2/γ1)/ν エチレン・α− オレフィン・非共役ポリエンランダム
共重合体ゴム(A)は、100℃でのメルトフローカー
ブから求めた、ずり応力0.4×106 dyn/c
m2 を示すときのずり速度γ1 とずり応力2.4×1
06 dyn/cm2 を示すときのずり速度γ2 との比
γ2/γ1と、前記有効網目鎖密度(ν)との比が、一般
式[III]0.04×10-19 ≦ Log(γ2/γ1)/ν ≦
0.20×10-19 ・・・[III]で表わされる関係を満足して
いる。
【0039】エチレン・α− オレフィン・非共役ポリ
エンランダム共重合体ゴム(A)は、Log(γ2/γ1)
と有効網目鎖密度(ν)との比[Log(γ2/γ1)/
ν]が0.04×10-19〜0.20×10-19、好まし
くは0.042×10-19〜0.19×10-19 、さ
らに好ましくは0.050×10-19〜0.18×10-
19である。
【0040】この比[Log(γ2/γ1)/ν]が上記
範囲内にあると、加工性に優れるとともに、強度特性お
よび耐圧縮永久歪み性に優れた加硫ゴム成形体を提供で
きるゴム組成物が得られる。
【0041】なお、本発明でエチレン・α− オレフィ
ン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)におけ
る「ゴム」とは、上記で規定されるような(i)エチレ
ンと炭素数3〜20のオレフィンのモル比、あるいは
(ii)ヨウ素価を有する共重合体であること意味する
もので、特に限定されない。
【0042】本発明で用いられるエチレン・α− オレ
フィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)
は、下記化合物(H)および(I)を主成分として含有
する触媒の存在下に、重合温度30〜60℃、特に30
〜59℃、重合圧力4〜12kgf/cm2 、特に5
〜8kgf/cm2 、非共役ポリエンとエチレンとの
供給量のモル比(非共役ポリエン/エチレン)0.01
〜0.2の条件で、エチレンと、炭素原子数3〜20の
α− オレフィンと、上記一般式[I]または[II]
で表わされる末端ビニル基含有ノルボルネン化合物とを
ランダム共重合することにより得られる。共重合は、炭
化水素媒体中で行なうのが好ましい。(H)VO(O
R)nX3-n (式中、Rは炭化水素基であり、Xはハ
ロゲン原子であり、nは0または1〜3の整数である)
で表わされる可溶性バナジウム化合物、またはVX4
(Xはハロゲン原子である)で表わされるバナジウム化
合物。
【0043】上記可溶性バナジウム化合物(H)は、重
合反応系の炭化水素媒体に可溶性の成分であり、具体的
には、一般式 VO(OR)aXbまたはV(OR)cXd
(式中、Rは炭化水素基であり、0≦a≦3、0≦b≦
3、2≦a+b≦3、0≦c≦4、0≦d≦4、3≦c
+d≦4)で表わされるバナジウム化合物、あるいはこ
れらの電子供与体付加物を代表例として挙げることがで
きる。
【0044】より具体的には、VOCl3 、VO(O
C2H5)Cl2 、VO(OC2H5)2Cl、VO(O−
iso-C3H7)Cl2、VO(O−n-C4H9)Cl2、VO
(OC2H5)3、VOBr3、VCl4 、VOCl3、V
O(O−n-C4H9)3、VCl3・2OC6H12OHなど
を例示することができる。 (I)R'mAlX'3-m (R'は炭化水素基であり、X’
はハロゲン原子であり、mは1〜3の整数である)で表
わされる有機アルミニウム化合物。
【0045】上記有機アルミニウム化合物(I)として
は、具体的には、トリエチルアルミニウム、トリブチル
アルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム等のトリ
アルキルアルミニウム;ジエチルアルミニウムエトキシ
ド、ジブチルアルミニウムブトキシド等のジアルキルア
ルミニウムアルコキシド;エチルアルミニウムセスキエ
トキシド、ブチルアルミニウムセスキブトキシド等のア
ルキルアルミニウムセスキアルコキシド;R’0.5Al
(OR’)0.5 (R’の定義は上記と同じ)などで表
わされる平均組成を有する部分的にアルコキシ化された
アルキルアルミニウム;ジエチルアルミニウムクロリ
ド、ジブチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニ
ウムブロミド等のジアルキルアルミニウムハライド;エ
チルアルミニウムセスキクロリド、ブチルアルミニウム
セスキクロリド、エチルアルミニウムセスキブロミド等
のアルキルアルミニウムセスキハライド、エチルアルミ
ニウムジクロリド、プロピルアルミニウムジクロリド、
ブチルアルミニウムジブロミド等のアルキルアルミニウ
ムジハライドなどの部分的にハロゲン化されたアルキル
アルミニウム;ジエチルアルミニウムヒドリド、ジブチ
ルアルミニウムヒドリド等のジアルキルアルミニウムヒ
ドリド、エチルアルミニウムジヒドリド、プロピルアル
ミニウムジヒドリド等のアルキルアルミニウムジヒドリ
ドなどの部分的に水素化されたアルキルアルミニウム;
エチルアルミニウムエトキシクロリド、ブチルアルミニ
ウムブトキシクロリド、エチルアルミニウムエトキシブ
ロミドなどの部分的にアルコキシ化およびハロゲン化さ
れたアルキルアルミニウムなどを挙げることができる。
【0046】本発明において、上記化合物(H)のう
ち、VOCl3 で表わされる可溶性バナジウム化合物
と、上記化合物(I)のうち、Al(OC2H5)2Cl
/Al2(OC2H5)3Cl3のブレンド物(ブレンド比
は1/5以上)を触媒成分として使用すると、ソックス
レー抽出(溶媒:沸騰キシレン、抽出時間:3時間、メ
ッシュ:325)後の不溶解分が1%以下であるエチレ
ン・α− オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合
体ゴム(A)が得られるので好ましい。
【0047】また、上記共重合の際に使用する触媒とし
て、いわゆるメタロセン触媒たとえば特開平9−405
86号公報に記載されているメタロセン触媒を用いても
差し支えない。
【0048】また、本発明で用いられるエチレン・α−
オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム
(A)は、極性モノマ−たとえば不飽和カルボン酸また
はその誘導体(たとえば酸無水物、エステル)でグラフ
ト変性されていてもよい。
【0049】このような不飽和カルボン酸としては、具
体的には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フ
マール酸、イタコン酸、シトラコン酸、テトラヒドロフ
タル酸、ビシクロ(2,2,1) ヘプト−2−エン−5,
6−ジカルボン酸などが挙げられる。
【0050】不飽和カルボンの酸無水物としては、具体
的には、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラ
コン酸、無水テトラヒドロフタル酸、ビシクロ(2,2,
1)ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸無水物な
どが挙げられる。これらの中でも、無水マレイン酸が好
ましい。
【0051】不飽和カルボン酸エステルとしては、具体
的には、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、マレ
イン酸ジメチル、マレイン酸モノメチル、フマール酸ジ
メチル、イタコン酸ジメチル、シトラコン酸ジエチル、
テトラヒドロフタル酸ジメチル、ビシクロ(2,2,1)
ヘプト−2− エン−5,6−ジカルボン酸ジメチルな
どが挙げられる。これらの中でも、アクリル酸メチル、
アクリル酸エチルが好ましい。
【0052】上記の不飽和カルボン酸等のグラフト変性
剤(グラフトモノマー)は、それぞれ単独または2種以
上の組み合わせで使用されるが、何れの場合も前述した
グラフト変性前のエチレン・α−オレフィン・非共役ポ
リエン共重合体ゴム100g当たり、0.1モル以下の
グラフト量にするのがよい。
【0053】上記のようなグラフト量が上記範囲にある
エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A)を用いると、耐寒性に優れた加硫ゴム
成形体を提供し得る、流動性(成形加工性)に優れたゴ
ム組成物が得られる。
【0054】グラフト変性したエチレン・α− オレフ
ィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)は、
前述した未変性のエチレン・α− オレフィン・非共役
ポリエン共重合体ゴムと不飽和カルボン酸またはその誘
導体とを、ラジカル開始剤の存在下に反応させることに
より得ることができる。
【0055】このグラフト反応は溶液にして行なうこと
もできるし、溶融状態で行なってもよい。溶融状態でグ
ラフト反応を行なう場合には、押出機の中で連続的に行
なうことが最も効率的であり、好ましい。
【0056】グラフト反応に使用されるラジカル開始剤
としては、具体的には、ジクミルパーオキサイド、ジ−
t−ブチルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキシ−
3,3,5− トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルクミル
パ−オキサイド、ジ−t− アミルパ−オキサイド、t−
ブチルヒドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ
(t−ブチルパーオキシン)ヘキシン−3、2,5−ジメチ
ル−2,5− ジ(ベンゾイルパ−オキシ)ヘキサン、2,5
−ジメチル−2,5− モノ(t−ブチルパーオキシ)ヘキ
サン、α,α‘− ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イ
ソプロピル)ベンゼン等のジアルキルパーオキサイド
類;t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオ
キシイソブチレート、t−ブチルパーオキシピバレー
ト、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオ
キシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシベンゾエ
ート、ジ−t− ブチルパーオキシフタレート等のパーオ
キシエステル類;ジシクロヘキサノンパーオキサイド等
のケトンパーオキサイド類;およびこれらの混合物など
が挙げられる。中でも半減期1分を与える温度が130
〜200℃の範囲にある有機過酸化物が好ましく、特
に、ジクミルパーオキサイド、ジ−t− ブチルパーオキ
サイド、ジ−t− ブチルパーオキシ−3,3,5− トリメチ
ルシクロヘキサン、t−ブチルクミルパーオキサイド、
ジ−t− アミルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパー
オキサイドなどの有機過酸化物が好ましい。
【0057】また、不飽和カルボン酸またはその誘導体
(たとえば酸無水物、エステル)以外の極性モノマーと
しては、水酸基含有エチレン性不飽和化合物、アミノ基
含有エチレン性不飽和化合物、エポキシ基含有エチレン
性不飽和化合物、芳香族ビニル化合物、ビニルエステル
化合物、塩化ビニルなどが挙げられる。
【0058】イオウ以外の架橋剤(B) 本発明で用いられるイオウ以外の架橋剤(B)は、エチ
レン・α− オレフィン・非共役ポリエンランダム共重
合体ゴム(A)と、反応し、架橋剤として作用する。な
おここで、イオウ以外の架橋剤という場合のイオウと
は、いわゆる通常のゴムの加硫に用いられるイオウであ
る。よって架橋剤を構造式で表した場合にイオウ原子が
たまたま存在していても、イオウ原子自体が架橋に関与
しないものは、ここでいうイオウ以外の架橋剤という場
合のイオウには該当しない。なお本発明では、架橋剤を
構造式で表した場合にイオウ原子が存在しないような架
橋剤が特に好ましい。この場合には、ゴムの架橋におい
て一般的に用いられるイオウ以外にも、イオウ原子が構
造式中に存在している場合には、本願の特に好ましい架
橋剤からは外れることになる。
【0059】イオウ以外の架橋剤としては、具体的には
ラジカル反応により架橋する有機過酸化物、ヒドロシリ
ル化反応により架橋するSiH基含有化合物などが挙げ
られる。
【0060】有機過酸化物としては、具体的には、ジク
ミルパーオキサイド、ジ−t− ブチルパーオキサイド、
ジ−t− ブチルパーオキシ−3,3,5− トリメチルシクロ
ヘキサン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−
アミルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイ
ド、2,5−ジメチル−2,5− ジ(t−ブチルパーオキシ
ン)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,5− ジ(ベンゾイ
ルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5− モノ
(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、α,α‘− ビス
(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン
等のジアルキルパーオキサイド類;t−ブチルパーオキ
シアセテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t
−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシ
マレイン酸、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t
−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t− ブチルパー
オキシフタレート等のパーオキシエステル類;ジシクロ
ヘキサノンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド
類;およびこれらの混合物などが挙げられる。中でも半
減期1分を与える温度が130〜200℃の範囲にある
有機過酸化物が好ましく、特に、ジクミルパーオキサイ
ド、ジ−t− ブチルパーオキサイド、ジ−t− ブチルパ
ーオキシ−3,3,5− トリメチルシクロヘキサン、t−ブ
チルクミルパーオキサイド、ジ−t− アミルパーオキサ
イド、t−ブチルヒドロパーオキサイドなどの有機過酸
化物が好ましい。
【0061】SiH基含有化合物としては、その分子構
造に特に制限はなく、従来製造されている例えば線状、
環状、分岐状構造あるいは三次元網目状構造の樹脂状物
などでも使用可能であるが、1分子中に少なくとも2
個、好ましくは3個以上のケイ素原子に直結した水素原
子、すなわちSiH基を含んでいることが必要である。
【0062】このようなSiH基含有化合物(C)とし
ては、通常、下記の一般組成式R4eHfSiO(4-e-f)/2
で表わされる化合物を使用することができる。
【0063】上記一般組成式において、R4 は、脂肪
族不飽和結合を除く、炭素原子数1〜10、特に炭素原
子数1〜8の置換または非置換の1価炭化水素基であ
り、このような1価炭化水素基としては、前記R1 に
例示したアルキル基の他に、フェニル基、ハロゲン置換
のアルキル基たとえばトリフロロプロピル基を例示する
ことができる。中でも、メチル基、エチル基、プロピル
基、フェニル基、トリフロロプロピル基が好ましく、特
にメチル基が好ましい。
【0064】また、eは、0≦e<3、好ましくは0.
6<e<2.2、特に好ましくは1.5≦e≦2であ
り、fは、0<f≦3、好ましくは0.002≦f<
2、特に好ましくは0.01≦f≦1であり、かつ、e
+fは、0<e+f≦3、好ましくは1.5<e+f≦
2.7である。
【0065】このSiH基含有化合物(C)は、1分子
中のケイ素原子数が好ましくは2〜1000個、特に好
ましくは2〜300個、最も好ましくは4〜200個の
オルガノハイドロジェンポリシロキサンであり、具体的
には、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3,5,7−
テトラメチルテトラシクロシロキサン、1,3,5,7,8−ペ
ンタメチルペンタシクロシロキサン等のシロキサンオリ
ゴマー;分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチル
ハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチ
ルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロ
ジェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端シラノール基
封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末
端シラノール基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイド
ロジェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルハ
イドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、
分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メ
チルハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端ジメ
チルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン
・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、R52
(H)SiO1/2 単位とSiO4/2 単位とからなり、
任意にR53SiO1/2 単位、R52SiO2/2 単位、R
5(H)SiO2/2単位、(H)SiO3/2 またはR5SiO3
/2単位を含み得るシリコーンレジンなどを挙げることが
できる(なお、R5は、メチル、エチル、プロピルなど
のアルキル基やフェニルなどの芳香族炭化水素基、トリ
フロロプロピル基等を示す。)。
【0066】分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メ
チルハイドロジェンポリシロキサンとしては、たとえば
下式で示される化合物がある。(CH3)3SiO−(−S
iH(CH3)−O−)g−Si(CH3)3[式中のgは2以
上の整数である。]
【0067】分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジ
メチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共
重合体としては、下式で示される化合物がある。(CH
3)3SiO−(−Si(CH3)2−O−)h−(−SiH(C
H3)−O−)j−Si(CH3)3[式中のhは1以上の整
数であり、jは2以上の整数である。]
【0068】分子鎖両末端シラノール基封鎖メチルハイ
ドロジェンポリシロキサンとしては、たとえば下式で示
される化合物がある。HOSi(CH3)2O−(−SiH
(CH3)−O−)2−Si(CH3)2OH
【0069】分子鎖両末端シラノール基封鎖ジメチルシ
ロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体と
しては、たとえば下式で示される化合物がある。HOS
i(CH3)2O−(−Si(CH3)2−O−)k−(−SiH
(CH3)−O−)p−Si(CH3)2OH[式中のkは1以
上の整数であり、pは2以上の整数である。]
【0070】分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロ
キシ基封鎖ジメチルポリシロキサンとしては、たとえば
下式で示される化合物がある。HSi(CH3)2O−(−
Si(CH3)2−O−)q−Si(CH3)2H[式中のqは1
以上の整数である。] 分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メ
チルハイドロジェンポリシロキサンとしては、たとえば
下式で示される化合物がある。HSi(CH3)2O−(−
SiH(CH3)−O−)r−Si(CH3)2H[式中のrは
1以上の整数である。]
【0071】分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロ
キシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェン
シロキサン共重合体としては、たとえば下式で示される
化合物がある。HSi(CH3)2O−(−Si(CH3)2−
O−)s−(−SiH(CH3)−O−)t−Si(CH3)2H
[式中のsおよびtは、それぞれ1以上の整数であ
る。]
【0072】これらのいずれの式においても、これらの
式中のメチル基の一部または全部をエチル基、プロピル
基、フェニル基、トリフロロプロピル基等で置換した化
合物などが挙げられる。
【0073】このような化合物は、公知の方法により製
造することができ、たとえばオクタメチルシクロテトラ
シロキサンおよび/またはテトラメチルシクロテトラシ
ロキサンと、末端基となり得るヘキサメチルジシロキサ
ンあるいは1,3−ジハイドロ−1,1,3,3− テトラメチル
ジシロキサンなどの、トリオルガノシリル基あるいはジ
オルガノハイドロジェンシロキシ基を含む化合物とを、
硫酸、トリフルオロメタンスルホン酸、メタンスルホン
酸等の触媒の存在下に、−10℃〜+40℃程度の温度
で平衡化させることによって容易に得ることができる。
【0074】イオウ以外の架橋剤(B)は、エチレン・
α− オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴ
ム(A)100重量部に対して、0.1〜100重量
部、好ましくは0.1〜75重量部、より好ましくは
0.1〜50重量部、さらに好ましくは0.2〜30重
量部、さらにより好ましくは0.2〜20重量部、特に
好ましくは0.5〜10重量部、最も好ましくは0.5
〜5重量部の割合で用いられる。上記範囲内の割合で用
いると、耐圧縮永久歪み性に優れるとともに、架橋密度
が適度で強度特性および伸び特性に優れた架橋ゴム成形
体を形成できるゴム組成物が得られる。100重量部を
超える割合で用いると、コスト的に不利になるので好ま
しくない。
【0075】また、エチレン・α− オレフィン・非共
役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)の架橋に関与す
る脂肪族不飽和基に対するSiH基の割合(SiH基/
脂肪族不飽和基)は、0.2〜20、さらには0.5〜
10、特に0.7〜5であることが好ましい。 触媒(E) 本発明で任意成分として用いられる触媒(E)は付加反
応触媒であり、SiH基含有化合物によるヒドロシリル
化反応を促進するために用いられる。上記エチレン・α
− オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム
(A)成分のアルケニル基と、SiH基含有化合物のS
iH基との付加反応(アルケンのヒドロシリル化反応)
を促進するものであれば特に制限はなく、たとえば白金
系触媒、パラジウム系触媒、ロジウム系触媒等の白金族
元素よりなる付加反応触媒(周期律表8族金属、8族金
属錯体、8族金属化合物等の8族金属系触媒)を挙げる
ことができ、中でも、白金系触媒が好ましい。
【0076】白金系触媒は、通常、付加硬化型の硬化に
使用される公知のものでよく、たとえば米国特許第2,
970,150号明細書に記載の微粉末金属白金触媒、
米国特許第2,823,218号明細書に記載の塩化白
金酸触媒、米国特許第3,159,601号公報明細書
および米国特許第159,662号明細書に記載の白金
と炭化水素との錯化合物、米国特許第3,516,94
6号明細書に記載の塩化白金酸とオレフィンとの錯化合
物、米国特許第3,775,452号明細書および米国
特許第3,814,780号明細書に記載の白金とビニ
ルシロキサンとの錯化合物などが挙げられる。より具体
的には、白金の単体(白金黒)、塩化白金酸、白金−オ
レフィン錯体、白金−アルコ−ル錯体、あるいはアルミ
ナ、シリカ等の担体に白金の担体を担持させたものなど
が挙げられる。
【0077】上記パラジウム系触媒は、パラジウム、パ
ラジウム化合物、塩化パラジウム酸等からなり、また、
上記ロジウム系触媒は、ロジウム、ロジウム化合物、塩
化ロジウム酸等からなる。
【0078】触媒(E)はエチレン・α−オレフィン・
非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)100重量
部に対して、0.1〜100,000重量ppm、好ま
しくは0.1〜10,000重量ppm、さらに好まし
くは1〜5,000重量ppmの割合で用いられる。
【0079】上記範囲内の割合で触媒(E)用いると、
架橋密度が適度で強度特性および伸び特性に優れる加硫
ゴム成形体を形成できるゴム組成物が得られる。10
0,000重量ppmを超える割合で触媒(E)を用い
ると、コスト的に不利になるので好ましくない。
【0080】なお、本発明においては、上記触媒(E)
を含まないゴム組成物の未加硫ゴム成形体に、光、γ
線、電子線等を照射して加硫ゴム成形体を得ることもで
きる。
【0081】反応抑制剤(F) 本発明で触媒(E)とともに任意成分として用いられる
反応抑制剤(F)しては、ベンゾトリアゾール、エチニ
ル基含有アルコール(たとえばエチニルシクロヘキサノ
ール等)、アクリロニトリル、アミド化合物(たとえば
N,N−ジアリルアセトアミド、N,N−ジアリルベンズアミ
ド、N,N,N',N'−テトラアリル−o−フタル酸ジアミ
ド、N,N,N',N'−テトラアリル−m−フタル酸ジアミ
ド、N,N,N',N'−テトラアリル−p−フタル酸ジアミド
等)、リン、窒素、アミン化合物、リン化合物、スズ、
スズ化合物、テトラメチルテトラビニルシクロテトラシ
ロキサン、ハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物な
どが挙げられる。なお、反応抑制剤としてのイオウ、イ
オウ化合物などは、本発明の目的を損なわない範囲で使
用しても良いが、組成物中のイオウ原子の総量が、架橋
可能なゴム組成物全体中において0.01wt%以下で
あるような量であることが好ましい。
【0082】反応抑制剤(F)は、エチレン・α− オ
レフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)
100重量部に対して、0〜50重量部、通常0.00
01〜50重量部、好ましくは0.0001〜30重量
部、より好ましくは0.0001〜20重量部、さらに
好ましくは0.0001〜10重量部、特に好ましくは
0.0001〜5重量部の割合で用いられる。
【0083】50重量部以下の割合で反応抑制剤(F)
を用いると、架橋スピードが速く、加硫ゴム成形体の生
産性に優れたゴム組成物が得られる。50重量部を超え
る割合で反応抑制剤(E)を用いると、コスト的に不利
になるので好ましくない。 その他の成分 本発明に係る加硫可能なゴム組成物は、未加硫のままで
も用いることができるが、加硫ゴム成形体あるいは加硫
ゴム発泡成形体のような加硫物として用いた場合に最も
その特性を発揮することができる。
【0084】本発明に係る加硫可能なゴム組成物中に、
意図する加硫物の用途等に応じて、従来公知のゴム補強
剤、無機充填剤、軟化剤、老化防止剤、加工助剤、加硫
促進剤、有機過酸化物、加硫助剤、発泡剤、発泡助剤、
着色剤、分散剤、難燃剤などの添加剤を、本発明の目的
を損なわない範囲で配合することができる。
【0085】上記ゴム補強剤は、加硫ゴムの引張強度、
引き裂き強度、耐摩耗性などの機械的性質を高める効果
がある。このようなゴム補強剤としては、具体的には、
SRF、GPF、FEF、HAF、ISAF、SAF、
FT,MT等のカーボンブラック、シランカップリング
剤などにより表面処理が施されているこれらのカーボン
ブラック、微粉ケイ酸、シリカなどが挙げられる。
【0086】シリカの具体例としては、煙霧質シリカ、
沈降性シリカなどが挙げられる。これらのシリカは、ヘ
キサメチルジシラザン、クロロシラン、アルコキシシラ
ン等の反応性シランあるいは低分子量のシロキサン等で
表面処理されていてもよい。また、これらシリカの比表
面積(BED法)は、好ましくは50m2/g以上、より
好ましくは100〜400m2/gである。
【0087】これらのゴム補強剤の種類および配合量
は、その用途により適宜選択できるが、ゴム補強剤の配
合量は通常、エチレン・α− オレフィン・非共役ポリ
エンランダム共重合体ゴム(A)100重量部に対し
て、最大300重量部、好ましくは最大200重量部で
ある。
【0088】上記無機充填剤としては、具体的には、軽
質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、タルク、クレ
ーなどが挙げられる。
【0089】これらの無機充填剤の種類および配合量
は、その用途により適宜選択できるが、無機充填剤の配
合量は通常、エチレン・α− オレフィン・非共役ポリ
エンランダム共重合体ゴム(A)100重量部に対し
て、最大300重量部、好ましくは最大200重量部で
ある。
【0090】上記軟化剤としては、通常ゴムに使用され
る軟化剤を用いることができる。具体的には、プロセス
オイル、潤滑油、パラフィン、流動パラフィン、石油ア
スファルト、ワセリン等の石油系軟化剤;コールター
ル、コールタールピッチ等のコールタール系軟化剤;ヒ
マシ油、アマニ油、ナタネ油、ヤシ油等の脂肪油系軟化
剤;トール油;サブ;蜜ロウ、カルナウバロウ、ラノリ
ン等のロウ類;リシノール酸、パルミチン酸、ステアリ
ン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸亜
鉛等の脂肪酸および脂肪酸塩;石油樹脂、アタクチック
ポリプロピレン、クマロンインデン樹脂等の合成高分子
物質を挙げることができる。中でも石油系軟化剤が好ま
しく用いられ、特にプロセスオイルが好ましく用いられ
る。
【0091】これらの軟化剤の配合量は、加硫物の用途
により適宜選択される。上記老化防止剤としては、たと
えばアミン系、ヒンダードフェノール系、またはイオウ
系老化防止剤などが挙げられるが、これらの老化防止剤
は、上述したように、本発明の目的を損なわない範囲で
用いられる。
【0092】本発明で用いられるアミン系老化防止剤と
しては、ジフェニルアミン類、フェニレンジアミン類な
どが挙げられる。ジフェニルアミン類としては、具体的
には、p− (p− トルエン・スルホニルアミド)−
ジフェニルアミン、4,4'− (α,α−ジメチルベンジ
ル)ジフェニルアミン、4,4'− ジオクチル・ジフェニ
ルアミン、ジフェニルアミンとアセトンとの高温反応生
成物、ジフェニルアミンとアセトンとの低温反応生成
物、ジフェニルアミンとアニリンとアセトンとの低温反
応物、ジフェニルアミンとジイソブチレンとの反応生成
物、オクチル化ジフェニルアミン、ジオクチル化ジフェ
ニルアミン、p,p‘− ジオクチル・ジフェニルアミ
ン、アルキル化ジフェニルアミンなどが挙げられる。
【0093】フェニレンジアミン類としては、具体的に
は、N,N'− ジフェニル−p−フェニレンジアミン、n
− イソプロピル−N'−フェニル−p−フェニレンジア
ミン、N,N'− ジ−2− ナフチル−p−フェニレンジア
ミン、N−シクロヘキシル−N'−フェニル−p−フェニ
レンジアミン、N−フェニル−N'−(3−メタクリロイル
オキシ−2− ヒドロキシプロピル)−p−フェニレンジ
アミン、N,N'− ビス(1−メチルヘプチル)−p−フェ
ニレンジアミン、N,N'− ビス(1,4−ジメチルペンチ
ル)−p−フェニレンジアミン、N,N'− ビス(1−エチ
ル−3− メチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、
N−(1,3−ジメチルブチル)−N'−フェニル−p−フェ
ニレンジアミン、フェニルヘキシル−p−フェニレンジ
アミン、フェニルオクチル−p−フェニレンジアミン等
のp− フェニレンジアミン類などが挙げられる。
【0094】これらの中でも、特に4,4'− (α,α−ジ
メチルベンジル)ジフェニルアミン、N,N'− ジ−2−
ナフチル−p−フェニレンジアミンが好ましい。これら
の化合物は、単独で、あるいは2種以上組み合わせて用
いることができる。
【0095】本発明で用いられるヒンダードフェノール
系老化防止剤としては、具体的には(1)1,1,3−トリ
ス− (2−メチル−4− ヒドロキシ−5−t− ブチルフ
ェニルブタン、(2)4,4'− ブチリデンビス− (3−
メチル−6−t− ブチルフェノール)、(3)2,2−チオ
ビス(4−メチル−6−t− ブチルフェノール)、(4)
7−オクタデシル−3−(4'−ヒドロキシ−3',5'− ジ−
t− ブチルフェニル)プロピオネート、(5)テトラキ
ス− [メチレン−3−(3',5'− ジ−t− ブチル−4'−
ヒドロキシフェニル)プロピオネートメタン、(6)ペ
ンタエリスリトール− テトラキス[3−(3,5−ジ−t−
ブチル−4− ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]、(7)トリエチレングリコール− ビス[3−(3
−t−ブチル−5− メチル−4− ヒドロキシフェニル)
プロピオネート]、(8)1,6−ヘキサンジオール− ビ
ス[3−(3,5−ジ−t− ブチル−4− ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート]、(9)2,4−ビス(n−オクチル
チオ)−6− (4−ヒドロキシ−3,5− ジ−t− ブチル
アニリノ)−1,3,5− トリアジン、(10)トリス−
(3,5−ジ−t− ブチル−4− ヒドロキシベンジル)−
イソシアヌレート、(11)2,2−チオ− ジエチレンビス
[3−(3,5−ジ−t− ブチル−4− ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート]、(12)N,N'− ヘキサメチレン
ビス(3,5−ジ−t− ブチル−4− ヒドロキシ)− ヒド
ロシンナアミド、(13)2,4−ビス[(オクチルチオ)
メチル]− o−クレゾ−ル、(14)3,5−ジ−t− ブチ
ル−4− ヒドロキシベンジル− ホスホネート− ジエチ
ルエステル、(15)テトラキス[メチレン(3,5−ジ−t
− ブチル−4− ヒドロキシヒドロシンナメイト)]メ
タン、(16)オクタデシル−3− (3,5−ジ−t− ブチ
ル−4− ヒドロキシフェニル)プロピオン酸エステル、
(17)3,9−ビス[2−{3−(3−t−ブチル−4− ヒド
ロキシ−5− メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−
1,1− ジメチルエチル]−2,4,8,10− テトラオキサス
ピロ[5,5]ウンデカンなどを挙げることができる。中
でも、特に(5)、(17)のフェノール化合物が好まし
い。
【0096】なお、イオウ系老化防止剤を用いてもかま
わないが、イオウ原子が架橋可能なゴム組成物全体のう
ちの0.01wt%以下となるような量であることが好
ましい。イオウ系老化防止剤としては、通常ゴムに使用
されるイオウ系老化防止剤が用いられる。
【0097】具体的には、2−メルカプトベンゾイミダ
ゾ−ル、2−メルカプトベンゾイミダゾールの亜鉛塩、2
−メルカプトメチルベンゾイミダゾール、2−メルカプ
トメチルベンゾイミダゾールの亜鉛塩、2−メルカプト
メチルイミダゾールの亜鉛塩等のイミダゾール系老化防
止剤;ジミリスチルチオジプロピオネート、ジラウリル
チオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネ
ート、ジトリデシルチオジプロピオネート、ペンタエリ
スリトール− テトラキス− (β− ラウリル−チオプ
ロピオネ−ト)等の脂肪族チオエーテル系老化防止剤な
どを挙げることができる。これらの中でも、特に2−メ
ルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾイ
ミダゾールの亜鉛塩、2−メルカプトメチルベンゾイミ
ダゾール、2−メルカプトメチルベンゾイミダゾールの
亜鉛塩、ペンタエリスリトール− テトラキス− (β−
ラウリル− チオプロピオネ−ト)が好ましい。
【0098】上記の加工助剤としては、通常のゴムの加
工に使用される化合物を使用することができる。
【0099】具体的には、リシノール酸、ステアリン
酸、パルチミン酸、ラウリン酸等の高級脂肪酸;ステア
リン酸バリウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カル
シウム等の高級脂肪酸の塩;リシノール酸、ステアリン
酸、パルチミン酸、ラウリン酸等の高級脂肪酸のエステ
ル類などが挙げられる。
【0100】このような加工助剤は、通常、エチレン・
α− オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴ
ム(A)またはシリコ−ンゴム(C)100重量部に対
して、10重量部以下、好ましくは5重量部以下の割合
で用いられるが、要求される物性値に応じて適宜最適量
を決定することが望ましい。
【0101】本発明においては、上述した触媒(E)の
他に有機過酸化物を使用して、付加架橋とラジカル架橋
の両方を行なってもよい。有機過酸化物は、エチレン・
α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム
(A)100重量部に対して、0.1〜10重量部程度
の割合で用いられる。有機過酸化物としては、ゴムの架
橋の際に通常使用されている従来公知の有機過酸化物を
使用することができる。
【0102】また、有機過酸化物を使用するときは、加
硫助剤を併用することが好ましい。加硫助剤としては、
具体的には、イオウ;p−キノンジオキシム等のキノン
ジオキシム系化合物;ポリエチレングリコールジメタク
リレート等のメタクリレート系化合物;ジアリルフタレ
ート、トリアリルシアヌレート等のアリル系化合物;マ
レイミド系化合物;ジビニルベンゼンなどが挙げられ
る。このような加硫助剤は、使用する有機過酸化物1モ
ルに対して0.5〜2モル、好ましくは約等モルの量で
用いられる。
【0103】上記の発泡剤としては、具体的には、重炭
酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、
炭酸アンモニウム、亜硝酸アンモニウム等の無機発泡
剤;N,N'− ジメチル−N,N'−ジニトロソテレフタルア
ミド、N,N'− ジニトロソペンタメチレンテトラミン等
のニトロソ化合物;アゾジカルボンアミド、アゾビスイ
ソブチロニトリル、アゾシクロヘキシルニトリル、アゾ
ジアミノベンゼン、バリウムアゾジカルボキシレート等
のアゾ化合物;ベンゼンスルホニルヒドラジド、トルエ
ンスルホニルヒドラジド、p,p'− オキシビス(ベンゼ
ンスルホニルヒドラジド)、ジフェニルスルホン−3,3'
−ジスルホニルヒドラジド等のスルホニルヒドラジド化
合物;カルシウムアジド、4,4−ジフェニルジスルホニ
ルアジド、p−トルエンスルホルニルアジド等のアジド
化合物などが挙げられる。
【0104】これらの発泡剤は、エチレン・α− オレ
フィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)1
00重量部に対して、0.5〜30重量部、好ましくは
1〜20重量部の割合で用いられる。上記のような割合
で発泡剤を用いると、見かけ比重0.03〜0.8g/
cm3 の発泡体を製造することができるが、要求される
物性値に応じて適宜最適量を決定することが望ましい。
【0105】また、必要に応じて、発泡剤と併用して、
発泡助剤を使用してもよい。発泡助剤は、発泡剤の分解
温度の低下、分解促進、気泡の均一化などの作用をす
る。このような発泡助剤としては、サリチル酸、フタル
酸、ステアリン酸、しゅう酸等の有機酸、尿素またはそ
の誘導体などが挙げられる。
【0106】これらの発泡助剤は、エチレン・α− オ
レフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム100
重量部に対して、0.01〜10重量部、好ましくは
0.1〜5重量部の割合で用いられるが、要求される物
性値に応じて適宜最適量を決定することが望ましい。
【0107】また、本発明に係る加硫可能なゴム組成物
中に、本発明の目的を損なわない範囲で、公知の他のゴ
ムとブレンドして用いることができる。
【0108】このような他のゴムとしては、天然ゴム
(NR)、イソプレンゴム(IR)などのイソプレン系
ゴム、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン
ゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム
(NBR)、クロロプレンゴム(CR)などの共役ジエ
ン系ゴムを挙げることができる。
【0109】なお本発明の組成物(I)中にはイオウ原
子は、好ましくは組成物全体の0.01wt%以下であ
ることが好ましい。
【0110】以上のように本発明に係る加硫可能なゴム
組成物(I)は、エチレン・α− オレフィン・非共役ポ
リエンランダム共重合体ゴム(A)、イオウ以外の架橋
剤(B)(たとえば有機過酸化物あるいはSiH基含有
化合物)からなることを特徴とし、必要に応じて触媒
(E)、反応抑制剤(F)、さらには上記のようなゴム
補強剤、無機充填剤、軟化剤などの添加剤が添加されて
なる。
【0111】架橋可能なゴム組成物(2) 本発明に係る加硫可能なゴム組成物(2)は、シリコ−
ンゴム(C)、イオウ以外の架橋剤(D)(たとえば有
機過酸化物あるいはSiH基含有化合物)からなること
を特徴としている。
【0112】シリコ−ンゴム(C) 本発明で使用するシリコ−ンゴム(C)は、ポリマ−主
鎖中に繰り返し単位としてオルガノシロキサン単位を有
するゴムである。ここでオルガノシロキサン単位は、次
の一般式 [IV]で示される。−[Si(R5)(R6−O)
−] ・・・・・[IV] ここで、R5 及びR6 の各々は、1価のオルガノ基であ
って、特にメチル基、エチル基等のアルキル基、フェニ
ル基等のアリール基、ビニル基等のアルケニル基、γ−
シアノプロピル基等のシアノアルキル基、トリフルオロ
プロピル基等のフルオロアルキル基等である。
【0113】このオルガノシロキサン単位を有するゴム
は、それ自体公知であり、例えばジメチルシリコ−ンゴ
ム、メチル・フェニルシリコ−ンゴム、メチル・ビニル
シリコーンゴム、フッ化アルキル・メチルシリコーンゴ
ム、シアノアルキルシリコーンゴム等の名前で通常呼ば
れている。
【0114】これらシリコーンゴムの中でも、ジメチル
シリコーンゴムは最も汎用のものであり、一方、メチル
・フェニルシリコ−ンゴムは、ジメチルシリコーンゴム
よりも低温特性が改善され、耐熱性や耐放射線性が良好
であることが知られている。また、メチル・ビニルシリ
コーンゴムは、加硫速度を高めるために重合体分子中に
二重結合を導入したものであり、加硫後の圧縮歪みが小
さいという特徴を有している。更に、フッ化アルキル・
メチルシリコーンゴムは、耐溶剤性に優れており、シア
ノアルキルシリコーンゴムは、耐溶剤性及び耐寒性が改
善されている。
【0115】このようにシリコーンゴムは、それぞれ特
徴的な物性を有しており、各種用途に応じて前記の中か
ら選択されて使用されている。本発明においては、特に
前記のオルガノシロキサン単位におけるR5 および/ま
たはR6がビニル基であることが好ましく、架橋サイト
としてのビニル基含量が0.02〜2.0、好ましくは
0.05〜1.5モル%のものが有利に使用される。ビ
ニル基含量がこの範囲内であると、金型汚染性が改良さ
れ、加硫ゴムの耐熱老化性が向上する。
【0116】また、架橋前のシリコーンゴム(生ゴム)
を、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GP
C)を用いてクロロホルム溶媒中、25℃で測定し、標
準ポリスチレンで換算した重量平均分子量が100×1
03〜2×106であることが好ましい。このようなシリ
コーンゴムを用いると、機械強度、耐金型汚染性、耐熱
老化性に優れた加硫可能ゴム組成物が得られる。
【0117】シリコ−ンゴムは、それ自体公知の方法で
合成される。例えば、下記一般式[V]で表されるオル
ガノクロロシランを加水分解して、一般式[VI]で表さ
れる環状ジオルガノシロキサンオリゴマー、特にテトラ
マーを製造し、その後この環状オリゴマーを開環重合さ
せることにより、製造される。 (R5)( R6)Si・Cl2 ・・・・・・・[V] {(R5)( R6)Si−O}n ・・・・・・[VI] ここで、R5 及びR6 の各々は、前述したと同じであ
り、nは3〜25の数である。
【0118】この開環重合には、強アルカリまたは強酸
が触媒として使用される。より具体的には、苛性カリ、
水酸化テトラメチルアンモニウム等の第4級アンモニウ
ム化合物、テトラ−n−ブチルホスホニウムヒドロキシ
ド等の第4級リン酸塩等が挙げられる。反応は通常バル
クの状態で行われ、反応の停止は、ヘキサメチルジシロ
キサン或いは水酸化ナトリウムを添加することにより行
われる。
【0119】オルガノシロキサン単位の側鎖R5 および
/またはR6にメチル基以外のオルガノ基を導入する方
法には、希望するオルガノ基を有するオルガノクロロシ
ランを原料に用いて、その環状ジオルガノシロキサンオ
リゴマーを製造し、開環重合すればよく、また、対応す
るオルガノ基を有するアルコキシシランを開環重合時に
反応系に添加して、シリコーンゴムを部分的に改質する
方法によってもよい。
【0120】イオウ以外の架橋剤(D) 本発明で用いられるイオウ以外の架橋剤(D)は、シリ
コ−ンゴム(C)と、反応し、架橋剤として作用する。
なおここで、イオウ以外の架橋剤という場合のイオウと
は、いわゆる通常のゴムの加硫に用いられるイオウであ
る。よって架橋剤を構造式で表した場合にイオウ原子が
たまたま存在していても、イオウ原子自体が架橋に関与
しないものは、ここでいうイオウ以外の架橋剤という場
合のイオウには該当しない。なお本発明では、架橋剤を
構造式で表した場合にイオウ原子が存在しないような架
橋剤が特に好ましい。この場合には、ゴムの架橋におい
て一般的に用いられるイオウ以外にも、イオウ原子が構
造式中に存在している場合には、本願の特に好ましい架
橋剤からは外れることになる。
【0121】イオウ原子を含まない架橋剤としては、具
体的にはラジカル反応により架橋する有機過酸化物、ヒ
ドロシリル化反応により架橋するSiH基含有化合物な
どが挙げられる。
【0122】有機過酸化物としては、前記したイオウ以
外の架橋剤(B)の説明の中で例示した有機過酸化物が
同様にして用いられ、好ましいものも同様である。
【0123】SiH基含有化合物としては、その分子構
造に特に制限はなく、従来製造されている例えば線状、
環状、分岐状構造あるいは三次元網目状構造の樹脂状物
などでも使用可能であるが、1分子中に少なくとも2
個、好ましくは3個以上のケイ素原子に直結した水素原
子、すなわちSiH基を含んでいることが必要である。
【0124】このようなSiH基含有化合物としては、
前記したイオウ以外の架橋剤(B)の中で例示したSi
H基含有化合物が同様にして用いられる。好ましいもの
も同様である。
【0125】なお、本発明においては、イオウ以外の架
橋剤(B)とイオウ以外の架橋剤(D)として互いに同
一種類を使用する態様と、相異なる種類を使用する態様
がある。
【0126】イオウ以外の架橋剤(D)は、シリコ−ン
ゴム(C)100重量部に対して、0.1〜100重量
部、好ましくは0.1〜75重量部、より好ましくは
0.1〜50重量部、さらに好ましくは0.2〜30重
量部、さらにより好ましくは0.2〜20重量部、特に
好ましくは0.5〜10重量部、最も好ましくは0.5
〜5重量部の割合で用いられる。上記範囲内の割合で用
いると、耐圧縮永久歪み性に優れるとともに、架橋密度
が適度で強度特性および伸び特性に優れた架橋ゴム成形
体を形成できるゴム組成物が得られる。100重量部を
超える割合で用いると、コスト的に不利になるので好ま
しくない。
【0127】また、シリコ−ンゴム(C)の架橋に関与
する脂肪族不飽和基に対するSiH基の割合(SiH基
/脂肪族不飽和基)は、0.2〜20、さらには0.5
〜10、特に0.7〜5であることが好ましい。
【0128】触媒(E) 本発明で任意成分として用いられる触媒(E)は付加反
応触媒であり、SiH基含有化合物によるヒドロシリル
化反応を促進するために用いられる。上記シリコーンゴ
ム(C)の脂肪族不飽和基と、SiH基含有化合物のS
iH基との付加反応(脂肪族不飽和基のヒドロシリル化
反応)を促進するものであれば特に制限はなく、たとえ
ば白金系触媒、パラジウム系触媒、ロジウム系触媒等の
白金族元素よりなる付加反応触媒(周期律表8族金属、
8族金属錯体、8族金属化合物等の8族金属系触媒)を
挙げることができ、中でも、白金系触媒が好ましい。具
体的には、上記組成物(I)で記載したと同様のものが
挙げられる。
【0129】触媒(E)はシリコーンゴム(C)100
重量部に対して、0.1〜100,000重量ppm、
好ましくは0.1〜10,000重量ppm、さらに好
ましくは1〜5,000重量ppmの割合で用いられ
る。
【0130】上記範囲内の割合で触媒(E)用いると、
架橋密度が適度で強度特性および伸び特性に優れる加硫
ゴム成形体を形成できるゴム組成物が得られる。10
0,000重量ppmを超える割合で触媒(E)を用い
ると、コスト的に不利になるので好ましくない。
【0131】なお、本発明においては、上記触媒(E)
を含まないゴム組成物の未加硫ゴム成形体に、光、γ
線、電子線等を照射して加硫ゴム成形体を得ることもで
きる。
【0132】反応抑制剤(F) 本発明で触媒(E)とともに任意成分として用いられる
反応抑制剤(F)しては、上記ゴム組成物(I)に用い
られるのと同様のものが用いられる。
【0133】反応抑制剤(F)は、シリコーンゴム
(C)100重量部に対して、0〜50重量部、通常
0.0001〜50重量部、好ましくは0.0001〜
30重量部、より好ましくは0.0001〜20重量
部、さらに好ましくは0.0001〜10重量部、特に
好ましくは0.0001〜5重量部の割合で用いられ
る。
【0134】50重量部以下の割合で反応抑制剤(F)
を用いると、架橋スピードが速く、加硫ゴム成形体の生
産性に優れたゴム組成物が得られる。50重量部を超え
る割合で反応抑制剤(E)を用いると、コスト的に不利
になるので好ましくない。
【0135】その他の成分 本発明に係る加硫可能なゴム組成物は、未加硫のままで
も用いることができるが、加硫ゴム成形体あるいは加硫
ゴム発泡成形体のような加硫物として用いた場合に最も
その特性を発揮することができる。
【0136】本発明に係る加硫可能なゴム組成物中に、
意図する加硫物の用途等に応じて、従来公知のゴム補強
剤、無機充填剤、軟化剤、老化防止剤、加工助剤、加硫
促進剤、有機過酸化物、加硫助剤、発泡剤、発泡助剤、
着色剤、分散剤、難燃剤などの添加剤を、本発明の目的
を損なわない範囲で配合することができる。
【0137】上記ゴム補強剤は、加硫ゴムの引張強度、
引き裂き強度、耐摩耗性などの機械的性質を高める効果
がある。このようなゴム補強剤としては、具体的には、
前記ゴム組成物(I)に用いられると同様のものが用い
られる。
【0138】これらのゴム補強剤の種類および配合量
は、その用途により適宜選択できるが、ゴム補強剤の配
合量は通常、シリコ−ンゴム(C)100重量部に対し
て、最大300重量部、好ましくは最大200重量部で
ある。
【0139】上記無機充填剤としては、具体的には、軽
質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、タルク、クレ
ーなどが挙げられる。
【0140】これらの無機充填剤の種類および配合量
は、その用途により適宜選択できるが、無機充填剤の配
合量は通常、シリコ−ンゴム(C)100重量部に対し
て、最大300重量部、好ましくは最大200重量部で
ある。
【0141】上記軟化剤としては、通常ゴムに使用され
る軟化剤を用いることができる。具体的には、上記組成
物(I)に用いられるのと同様のものが用いられる。
【0142】これらの軟化剤の配合量は、加硫物の用途
により適宜選択される。上記老化防止剤としては、たと
えばアミン系、ヒンダードフェノール系、またはイオウ
系老化防止剤などが挙げられるが、これらの老化防止剤
は、上述したように、本発明の目的を損なわない範囲で
用いられる。具体的には上記組成物(I)で用いられる
のと同様のものが用いられる。
【0143】なお、イオウ系老化防止剤を用いてもかま
わないが、イオウ原子が架橋可能なゴム組成物全体のう
ちの0.01wt%以下となるような量であることが好
ましい。イオウ系老化防止剤としては、前記組成物
(I)で用いられると同様のものが用いられる。
【0144】上記の加工助剤としては、通常のゴムの加
工に使用される化合物を使用することができ、具体的に
は前記組成物(I)で用いられるのと同様のものが用い
られる。
【0145】このような加工助剤は、通常、シリコ−ン
ゴム(C)100重量部に対して、10重量部以下、好
ましくは5重量部以下の割合で用いられるが、要求され
る物性値に応じて適宜最適量を決定することが望まし
い。
【0146】本発明においては、上述した触媒(E)の
他に有機過酸化物を使用して、付加架橋とラジカル架橋
の両方を行なってもよい。有機過酸化物は、シリコ−ン
ゴム(C)100重量部に対して、0.1〜10重量部
程度の割合で用いられる。有機過酸化物としては、ゴム
の架橋の際に通常使用されている従来公知の有機過酸化
物を使用することができる。
【0147】また、有機過酸化物を使用するときは、加
硫助剤を併用することが好ましい。加硫助剤としては、
前記組成物(I)で用いられるのと同様のものが用いら
れる。このような加硫助剤は、使用する有機過酸化物1
モルに対して0.5〜2モル、好ましくは約等モルの量
で用いられる。
【0148】上記の発泡剤としては、前記組成物(I)
で用いられるのと同様のものが用いられる。これらの発
泡剤は、シリコ−ンゴム(C)100重量部に対して、
0.5〜30重量部、好ましくは1〜20重量部の割合
で用いられる。上記のような割合で発泡剤を用いると、
見かけ比重0.03〜0.8g/cm3 の発泡体を製
造することができるが、要求される物性値に応じて適宜
最適量を決定することが望ましい。
【0149】また、必要に応じて、発泡剤と併用して、
発泡助剤を使用してもよい。発泡助剤は、発泡剤の分解
温度の低下、分解促進、気泡の均一化などの作用をす
る。このような発泡助剤としては、サリチル酸、フタル
酸、ステアリン酸、しゅう酸等の有機酸、尿素またはそ
の誘導体などが挙げられる。
【0150】これらの発泡助剤は、シリコ−ンゴム
(C)100重量部に対して、0.01〜10重量部、
好ましくは0.1〜5重量部の割合で用いられるが、要
求される物性値に応じて適宜最適量を決定することが望
ましい。
【0151】また、本発明に係る加硫可能なゴム組成物
中に、本発明の目的を損なわない範囲で、公知の他のゴ
ムとブレンドして用いることができる。このような他の
ゴムとしては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(I
R)などのイソプレン系ゴム、ブタジエンゴム(B
R)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロ
ニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴ
ム(CR)などの共役ジエン系ゴムを挙げることができ
る。
【0152】なお本発明の組成物(2)中にはイオウ原
子は、好ましくは組成物全体の0.01wt%以下であ
ることが好ましい。
【0153】以上のように本発明に係る加硫可能なゴム
組成物(2)は、シリコーンゴム(A)、イオウ以外の
架橋剤(B)(たとえば有機過酸化物あるいはSiH基
含有化合物)からなることを特徴とし、必要に応じて触
媒(E)、反応抑制剤(F)、さらには上記のようなゴ
ム補強剤、無機充填剤、軟化剤などの添加剤が添加され
てなる。
【0154】ゴム組成物およびその加硫ゴム成形体の調
製 本発明に係る加硫可能なゴム組成物は、未加硫のままで
も用いることもできるが、加硫ゴム成形体あるいは加硫
ゴム発泡成形体のような加硫物として用いた場合に最も
その特性を発揮することができる。
【0155】本発明に係る架橋可能なゴム組成物(1)
と架橋可能なゴム組成物(2)の積層体を製造するに
は、通常一般のゴムを加硫するときと同様に、未加硫の
配合ゴムを一度調製し、次いで、この配合ゴムを意図す
る形状に成形した後に加硫を行なえばよい。積層の際に
は、ゴム組成物(1)を架橋した後に、ゴム組成物
(2)を押出成形などにより積層しても良いし、ゴム組
成物(1)とゴム組成物(2)を同時に共押出成形し、
その後に架橋しても良い。この場合、共押出の方の成形
工程が減るので生産コストの点から好ましい。
【0156】加硫方法としては、架橋剤を配合して加熱
する方法、または光、γ線、電子線照射による方法のど
ちらを採用してもよい。
【0157】まず、本発明に係る架橋可能なゴム組成物
は、たとえば次のような方法で調製される。すなわち、
本発明に係る加硫可能なゴム組成物は、バンバリーミキ
サー、ニーダー、インターミックスのようなインターナ
ルミキサー(密閉式混合機)類により、エチレン・α−
オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム
(A)、イオウ原子を含まない架橋剤(B)(たとえば
有機過酸化物あるいはSiH基含有化合物および必要に
応じて触媒(E)、反応抑制剤(F))、さらにはゴム
補強剤、無機充填剤、軟化剤などの添加剤を80〜17
0℃の温度で3〜10分間混練した後、オープンロール
のようなロール類、あるいはニーダーを使用して、必要
に応じて発泡剤、発泡助剤を追加混合し、ロール温度4
0〜80℃で5〜30分間混練した後、分出しすること
により調製することができる。本発明においては、エチ
レン・α− オレフィン・非共役ポリエンランダム共重
合体ゴム(A)と、ゴム補強剤、無機充填剤等とは高温
で混練りすることができるが、イオウを含まない架橋剤
とは、架橋(スコーチ)してしまうため、80℃以下で
混練りすることが好ましい。
【0158】SiH基含有化合物と触媒(E)のうち、
一方の成分を添加する場合は80℃を超える高温でも混
練りすることができる。なお、混練りによる発熱に対し
て、冷却水を使用することも場合によっては好ましい。
【0159】また、インターナルミキサー類での混練温
度が低い場合には、エチレン・α−オレフィン・非共役
ポリエンランダム共重合体ゴム(A)と、イオウを含ま
ない架橋剤(B)、ゴム補強剤、無機充填剤、軟化剤な
どとともに、老化防止剤、着色剤、分散剤、難燃剤、発
泡剤などを同時に混練してもよい。
【0160】すなわち、本発明に係る加硫可能なゴム組
成物は、バンバリーミキサー、ニーダー、インターミッ
クスのようなインターナルミキサー(密閉式混合機)類
により、シリコ−ンゴム(C)、イオウ原子を含まない
架橋剤(D)(たとえば有機過酸化物あるいはSiH基
含有化合物および必要に応じて触媒(E)、反応抑制剤
(F))、さらにはゴム補強剤、無機充填剤、軟化剤な
どの添加剤を80〜170℃の温度で3〜10分間混練
した後、オープンロールのようなロール類、あるいはニ
ーダーを使用して、必要に応じて発泡剤、発泡助剤を追
加混合し、ロール温度40〜80℃で5〜30分間混練
した後、分出しすることにより調製することができる。
【0161】本発明においては、シリコ−ンゴム(C)
と、ゴム補強剤、無機充填剤等とは高温で混練りするこ
とができるが、イオウを含まない架橋剤とは、架橋(ス
コーチ)してしまうため、80℃以下で混練りすること
が好ましい。
【0162】SiH基含有化合物と触媒(E)のうち、
一方の成分を添加する場合は80℃を超える高温でも混
練りすることができる。なお、混練りによる発熱に対し
て、冷却水を使用することも場合によっては好ましい。
【0163】また、インターナルミキサー類での混練温
度が低い場合には、シリコ−ンゴム(C)と、イオウを
含まない架橋剤(B)、ゴム補強剤、無機充填剤、軟化
剤などとともに、老化防止剤、着色剤、分散剤、難燃
剤、発泡剤などを同時に混練してもよい。
【0164】上記のようにして調製された、本発明に係
る加硫可能なゴム組成物は、押出成形機、カレンダーロ
ール、プレス、インジェクション成形機、トランスファ
ー成形機など種々の成形法より、意図する形状に成形さ
れ、成形と同時にまたは成型物を加硫槽内に導入し、加
硫することができる。120〜270℃の温度で1〜3
0分間加熱するか、あるいは前記した方法により光、γ
線、電子線を照射することにより加硫物が得られる。こ
の加硫の段階は金型を用いてもよいし、また金型を用い
ないで加硫を実施してもよい。金型を用いない場合は成
形、加硫の工程は通常連続的に実施される。加硫槽にお
ける加熱方法としては、熱空気、ガラスビーズ流動床、
UHF(極超短波電磁波)、スチームなどの加熱槽を用
いることができる。
【0165】積層の際には、ゴム組成物(1)を架橋し
た後に、ゴム組成物(2)を上記架橋方法により積層し
ても良いし、ゴム組成物(1)とゴム組成物(2)を同
時に共押出成形し、上記架橋方法によりその後に架橋し
ても良い。この場合、共押出の方の成形工程が減るので
生産コストの点から好ましい。特に好ましい方法はゴム
組成物(1)とゴム組成物(2)を同時に共押出成形
し、熱空気、ガラスビーズ流動床、UHF(極超短波電
磁波)、上記架橋方法によりに共架橋する方法である。
【0166】架橋ゴム積層体の用途 本発明に係る架橋ゴムの積層体はドアウエザーストリッ
プ、トランクウェザーストリップ、ラゲージウェザース
トリップ、ルーフサイドレールウェザーストリップ、ス
ライドドアウェザーストリップ、ベンチレータウェザー
ストリップ、スライディングループパネルウェザースト
リップ、フロントウインドウェザーストリップ、リヤウ
インドウェザーストリップ、クォーターウインドウェザ
ーストリップ、ロックピラーウェザーストリップ、ドア
ガラスアウターウェザーストリップ、ドアガラスインナ
ーウェザーストリップ、ダムウインドシールド、クラス
ランチャンネル、ドアミラー用ブラケット、シールヘッ
ドランプまたはシールカウルトップなどの自動車用ウェ
ザ−ストリップ;建築用ガスケット、建築用止水シ−
ト、土木用止水シ−トなどの土木・建築部品;被覆電
線、電線ジョイント、電気絶縁部品および半導電ゴム部
品などの電気・電子部品;帯電ロール、転写ロール、現
像ロール、給紙ロールなどのでOA機器用ロール;製鉄
用ロール、製紙用ロール、印刷用電線ロール工業用ロー
ルなどの工業用ロ−ルなどの製造の際に好適に用いられ
る。
【0167】
【実施例】製造例1 [エチレン・プロピレン・5-ビニル-2- ノルボルネンラ
ンダム共重合体ゴム(COM−1)の製造]撹拌羽根を
備えた実質内容積100リットルのステンレス製重合器
(撹拌回転数=250rpm)を用いて、連続的にエチ
レンとプロピレンと5−ビニル−2−ノルボルネンとの三
元共重合を行なった。重合器側部より液相へ毎時ヘキサ
ンを60リットル、エチレンを3.7kg、プロピレン
を8.0kg、5−ビニル−2−ノルボルネンを480g
の速度で、また、水素を50リットル、触媒としてVO
Cl3を48ミリモル、Al(Et)2Clを240ミリモ
ル、Al(Et)1.5Cl1.5 を48ミリモルの速度で
連続的に供給した。
【0168】以上に述べたような条件で共重合反応を行
なうと、エチレン・プロピレン・5−ビニル−2−ノルボ
ルネンランダム共重合体ゴム(COM−1)が均一な溶
液状態で得られた。
【0169】その後、重合器下部から連続的に抜き出し
た重合溶液中に少量のメタノールを添加して重合反応を
停止させ、スチームストリッピング処理にて重合体を溶
媒から分離したのち、55℃で48時間真空乾燥を行な
った。
【0170】上記のようにして得られたエチレン・プロ
ピレン・5−ビニル−2−ノルボルネンランダム共重合体
ゴム(COM−1)の物性を表1に示す。
【0171】製造例2 製造例1において、重合条件を表1の通りに変えること
により、異なる性状のエチレン・プロピレン・5−エチ
リデン−2−ノルボルネンランダム共重合ゴム(COM
−2)を得た。得られた共重合体ゴム(COM−2)の
物性を表1に示す。
【0172】
【表1】
【0173】注 上記COM−1、COM−2の重合触媒は、下記のとお
りである。また、重合温度(℃)は、いずれも40℃
重合圧力は6.5kgf/cm2である。
【0174】VOCl3−Al(Et)2Cl/Al(E
t)1.5Cl1.5 なお、 Al/V = 6 Al(Et)2Cl / Al(Et)1.5Cl1.5 =5
/1 である。 調製例 ゴム組成物(A−1)の調製 製造例1に示す共重合体(COM−1)100重量部
に、シリカ30重量部および軟化剤(オイル)20重量
部の割合で、容量1.7リットルのバンバリーミキサで
混練した。
【0175】混練方法は、まず共重合体を30秒程素練
りし、次いで、シリカ、軟化剤を入れ、2分間混練し
た。その後、ラムを上昇させ掃除を行い、さらに、1分
間混練を行い、約130℃で排出し、ゴム配合物を得
た。この混練は充填率70%で行った。次に、この配合
物150重量部を、8インチロール(前ロールの表面温
度50℃、後ロールの表面温度50℃、前ロールの回転
数16rpm、後ロールの回転数18rpm)に巻き付
けて、SiH基含有架橋剤3重量部、抑制剤0.3重量
部を加えて10分間混練した後、白金カルボニルビニル
メチル錯体0.2重量部を加えて、5分間混練した後、
シート状に分出し、ゴム組成物(A−1)を得た。
【0176】組成物(A−2)〜(A−4)、(B−
1)および(B−2)の調製 組成物(A−1)と同様の方法で表2に示す組成物(A
−2)〜(A−4)、(B−1)および(B−2)を得
た。ただし、表中の注は、以下の通りである。 注 1 商品名SH871U 東レ・ダウコ−ニング
(株)製 注 2 商品名N20P ワッカ−社製 注 3 商品名PW−380 出光興産(株)製 注 4 商品名A-172 日本ユニカ−(株)製 注 5 下記式を参照 (商品名X-93-1346 信越化学
(株)製) Me3 S i−O−( S i HMe−O )6 − S
i(Me3 )2−O− Si(Ph)2−O−S i Me3 (ただし、Me は、メチル基、 Phは、フェニル基を
示す) 注 6 商品名三井DCP 三井化学(株)製 注 7 商品名SIP6829.0 GELEST.Inc社 注 8 3-メチル-1-トリテ゛シン-3-オ-ル 商品名X-93-1122
信越化学工業(株)製 注 9 商品名サンセラ−M 三新化学工業(株)製 注 10 商品名サンセラ−TT 三新化学工業(株)
製。
【0177】実施例1 積層体の共押出による成形 シート状に分出した組成物(A−1)と組成物(B−
1)をそれぞれ押出機ヘッド温度60℃の押出機にて、
縦2mm×横25mmの一型口金を用いて共押出し、2
30℃雰囲気のHAV(ホットエアー架橋槽)に5分間
通し、積層体(表3実施例1)を作製した。
【0178】得られた積層体について、接着試験、圧縮
永久歪み試験、耐溶剤試験および組成物A−1の層と組
成物B−1の層の界面部分の気泡有無を観察した。接着
試験、圧縮永久歪み試験、耐溶剤試験を下記の方法に従
って実施した。
【0179】(1)剥離試験JIS K6256(1999)
に従い、接着試験を行い、剥離強さを求めた。(2)圧
縮永久歪み試験 JIS K6262(1997)に従い、積層体を積層して
圧縮永久歪み試験を行った。条件は150℃×22h。
(3)耐溶剤試験JIS K6258(1993)に従い、積
層体の耐溶剤試験を行い、重量変化を求めた。条件はト
ルエンを用い、37℃×72h。その結果を表3に示
す。
【0180】実施例2〜4、比較例1〜3 実施例1において、実施例1で用いた組成物を表3に示
す組成物を用いた以外は、実施例1と同様に行った。結
果を表3に示す。
【0181】
【表2】
【0182】
【表3】
【0183】
【発明の効果】本発明にかかる架橋可能なゴム積層体
は、耐圧縮永久歪み性、強度特性、耐熱性、耐候性、耐
溶剤性、耐耐色性、摩耗性、耐油性、耐汚染性、耐クリ
−プ性、層間の密着性、価格に優れた、エチレン系共重
合体ゴムの架橋体とシリコ−ンゴムの架橋体との積層体
をHAV(ホットエアー加硫槽)、UHF(極超短波電
磁波)などの熱空気架橋等により生産性よく製造でき
る。本発明にかかる架橋ゴム積層体は、耐圧縮永久歪み
性、強度特性、耐熱性、耐候性、耐溶剤性、耐耐色性、
摩耗性、耐油性、耐汚染性、耐クリ−プ性、層間の密着
性、価格に優れる。本発明に係わるゴム組成物を、シリ
コーンゴムとイオウ以外の架橋剤とからなる架橋可能な
ゴム組成物と積層して、エチレン系共重合体ゴムの架橋
体とシリコ−ンゴムの架橋体との積層体を製造するに当
たって用いた場合、HAV(ホットエアー加硫槽)、U
HF(極超短波電磁波)などの熱空気架橋等により、生
産性良く製造できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菊池 義治 千葉県市原市千種海岸3 三井化学株式会 社内 (72)発明者 有野 恭巨 千葉県市原市千種海岸3 三井化学株式会 社内 (72)発明者 川崎 雅昭 千葉県市原市千種海岸3 三井化学株式会 社内 (72)発明者 小林 馨 広島県広島市西区三篠町2丁目2番8号 西川ゴム工業株式会社内 (72)発明者 稲村 隆志 広島県広島市西区三篠町2丁目2番8号 西川ゴム工業株式会社内 Fターム(参考) 4F100 AH06B AH06C AK02A AK52C AL01A AN00A AN00B AN00C CA02B CA02C CA04 CA30B CA30C EH172 EH202 EJ05B EJ05C EJ42B EJ42C JJ03 JK09 JL00 JL09 JL11

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非共役ポリエンが下記一般式[I]または
    [II]で表わされる少なくとも一種の末端ビニル基含
    有ノルボルネン化合物から導かれる構成単位を有するエ
    チレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共重
    合体ゴム(A)とイオウ以外の架橋剤(B)を含む架橋
    可能なゴム組成物(1)からなる層と、シリコーンゴム
    (C)とイオウ以外の架橋剤(D)を含む架橋可能なゴ
    ム組成物(2)からなる層を有することを特徴とする積
    層体。 【化1】 [式中、nは0ないし10の整数であり、 R1は水素原子または炭素原子数1〜10のアルキル基
    であり、 R2は水素原子または炭素原子数1〜5のアルキル基で
    ある]、 【化2】 [式中、R3は水素原子または炭素原子数1〜10のア
    ルキル基である]。
  2. 【請求項2】前記架橋剤(B)がSiH基を1分子中に
    少なくとも2個持つSiH基含有化合物または有機過酸
    化物であることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
  3. 【請求項3】前記架橋剤(D)がSiH基を1分子中に
    少なくとも2個持つSiH基含有化合物または有機過酸
    化物であることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3のいずれかに記載の架橋
    可能なゴム組成物の積層体を架橋して得られる架橋ゴム
    積層体。
  5. 【請求項5】橋を熱空気雰囲気下で行って得られること
    を特徴とする、請求項4記載の架橋ゴム積層体。
  6. 【請求項6】前記押し出し成形が、同時多層押出し成形
    であることを特徴とする請求項4に記載の積層体。
  7. 【請求項7】非共役ポリエンが下記一般式[I]または
    [II]で表わされる少なくとも一種の末端ビニル基含
    有ノルボルネン化合物から導かれる構成単位を有するエ
    チレン・α− オレフィン・非共役ポリエンランダム共
    重合体ゴム(A)の架橋体からなる層と、シリコーンゴ
    ム(C)の架橋体からなる層を有することを特徴とする
    積層体; 【化3】 [式中、nは0ないし10の整数であり、 R1は水素原子または炭素原子数1〜10のアルキル基
    であり、 R2は水素原子または炭素原子数1〜5のアルキル基で
    ある]、 【化4】 [式中、R3は水素原子または炭素原子数1〜10のア
    ルキル基である]。
  8. 【請求項8】前記積層体が押出し成形により得られるこ
    とを特徴とする請求項5または6に記載の架橋ゴム積層
    体。
  9. 【請求項9】非共役ポリエンが下記一般式[I]または
    [II]で表わされる少なくとも一種の末端ビニル基含
    有ノルボルネン化合物から導かれる構成単位を有するエ
    チレン・α− オレフィン・非共役ポリエンランダム共
    重合体ゴム(A)とイオウ以外の架橋剤(B)を含む架
    橋可能なゴム組成物(1)であって、シリコーンゴム
    (C)と化学式中にイオウ以外の架橋剤(D)を含む架
    橋可能なゴム組成物(2)との積層体成形用の架橋可能
    なゴム組成物。 【化5】 [式中、nは0ないし10の整数であり、 R1は水素原子または炭素原子数1〜10のアルキル基
    であり、 R2は水素原子または炭素原子数1〜5のアルキル基で
    ある]、 【化6】 [式中、R3は水素原子または炭素原子数1〜10のア
    ルキル基である]。
JP2002062603A 2002-03-07 2002-03-07 架橋可能なゴム組成物の積層体、架橋ゴム積層体および架橋可能なゴム組成物 Pending JP2003260760A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002062603A JP2003260760A (ja) 2002-03-07 2002-03-07 架橋可能なゴム組成物の積層体、架橋ゴム積層体および架橋可能なゴム組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002062603A JP2003260760A (ja) 2002-03-07 2002-03-07 架橋可能なゴム組成物の積層体、架橋ゴム積層体および架橋可能なゴム組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003260760A true JP2003260760A (ja) 2003-09-16
JP2003260760A5 JP2003260760A5 (ja) 2005-07-14

Family

ID=28670647

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002062603A Pending JP2003260760A (ja) 2002-03-07 2002-03-07 架橋可能なゴム組成物の積層体、架橋ゴム積層体および架橋可能なゴム組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003260760A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005298593A (ja) * 2004-04-08 2005-10-27 Mitsui Chemicals Inc 接着したゴムシ−ル材
JP2019155693A (ja) * 2018-03-12 2019-09-19 三井化学株式会社 エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005298593A (ja) * 2004-04-08 2005-10-27 Mitsui Chemicals Inc 接着したゴムシ−ル材
JP2019155693A (ja) * 2018-03-12 2019-09-19 三井化学株式会社 エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物
JP6997018B2 (ja) 2018-03-12 2022-01-17 三井化学株式会社 エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5089005B2 (ja) 架橋可能なゴム組成物およびその用途
KR100682809B1 (ko) 가교성 고무 조성물 및 그 용도
JP2007204644A (ja) 架橋可能なゴム組成物および成形品およびその製造方法。
JP4343870B2 (ja) エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体、共重合体組成物およびその用途
JP4302243B2 (ja) 架橋可能なゴム組成物およびその用途
JP4573928B2 (ja) 架橋可能な高発泡スポンジ用ゴム組成物およびその用途
JP2015134937A (ja) 架橋可能なゴム組成物および架橋ゴム成形体
JP2001031810A (ja) 架橋可能なゴム組成物およびその用途
JP2001049057A (ja) 架橋可能なゴム組成物およびその用途
JP3908001B2 (ja) 架橋可能なゴム組成物およびその用途
JP2001279027A (ja) 架橋可能なゴム組成物およびその用途
JP2004196849A (ja) 共重合体ゴム組成物
JP2002371152A (ja) 架橋発泡可能なゴム組成物およびその架橋発泡体
JP2001031808A (ja) 架橋可能な電気・電子部品用ゴム組成物およびその用途
JP2003260760A (ja) 架橋可能なゴム組成物の積層体、架橋ゴム積層体および架橋可能なゴム組成物
JP2002030185A (ja) 架橋可能なゴム組成物およびその用途
JP4786216B2 (ja) 架橋可能な重合体組成物およびその用途
JP4786217B2 (ja) 架橋可能な重合体組成物およびその用途
JP2001031802A (ja) 架橋可能なゴム組成物およびその用途
JP2002003653A (ja) 架橋可能なゴム組成物およびその用途
JP2001031807A (ja) 架橋可能なウェザーストリップスポンジ用ゴム組成物およびそのウェザーストリップスポンジ
JP2001031814A (ja) 架橋可能な防振ゴム用およびグラスラン用ゴム組成物ならびにそれらの用途
JP2004051669A (ja) 架橋体の製造方法
JP3908000B2 (ja) 架橋可能なゴム組成物およびその用途
JP2001031812A (ja) 架橋可能な密封シールパッキン用ゴム組成物およびその用途

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041119

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041119

A977 Report on retrieval

Effective date: 20060822

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060830

A521 Written amendment

Effective date: 20061027

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061122

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070320