JP2001031807A - 架橋可能なウェザーストリップスポンジ用ゴム組成物およびそのウェザーストリップスポンジ - Google Patents
架橋可能なウェザーストリップスポンジ用ゴム組成物およびそのウェザーストリップスポンジInfo
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Abstract
ポンジ用ゴム組成物は、熱風で架橋が可能であり、該ゴム
組成物をシート状に成形した後熱風架橋して得られる架
橋ゴムシートが、HBの鉛筆による鉛筆硬度試験で表面
に傷が全く付かず、150℃で22時間熱処理後の圧縮
永久歪みが70%以下であり、比重が0.1〜0.8の範
囲にあり、吸水率が50%以下である。該組成物は、特定
のエチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム
共重合体ゴム、SiH基を1分子中に2個以上有するS
iH基含有化合物および必要に応じ触媒、反応抑制剤、発
泡剤等を含有してなる。本発明のウェザーストリップス
ポンジは、上記組成物からなる。 【効果】上記組成物は、架橋速度が速く生産性に優れ、H
AV、UHF等の熱空気架橋が可能で、しかも耐圧縮永久
歪み性、強度特性、架橋速度等の特性に優れるウェザース
トリップスポンジ用架橋ゴム成形体を提供することがで
きる。
Description
リップスポンジ用ゴム組成物およびそのウェザーストリ
ップスポンジに関し、さらに詳しくは、架橋速度が速く
生産性に優れ、HAV(熱空気加硫槽)、UHF(マイ
クロ波加硫槽)などの連続架橋が可能であり、しかも、
耐圧縮永久歪み性、強度特性、耐熱性、耐候性、耐摩耗
性などの特性に優れる、架橋可能なウェザーストリップ
スポンジ用ゴム組成物およびそのウェザーストリップス
ポンジに関する。
レフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴムは、一
般に、耐候性、耐熱性、耐オゾン性に優れており、自動
車用工業部品、工業用ゴム製品、電気絶縁材、土木建築
用材、ゴム引き布などに広く用いられている。
ザーストリップスポンジもEPDMが使用されている
が、従来より採用されているイオウ加硫では耐圧縮永久
歪み性が充分ではなく、長期間にわたって騒音、埃や雨
水などをシールすることができない。また、イオウ加硫
においては、加硫速度が遅いEPDMには加硫促進効果
の大きい促進剤を使用するため、成形中に発生するニト
ロソアミンが人体に悪影響を及ぼすという欠点がある。
また、これらの促進剤はEPDMとの相溶性が悪いた
め、成形後スポンジ製品の表面にブルームやブリードし
外観を損なったり、車載後板金を汚染したりする欠点が
ある。
硫から、耐圧縮永久歪み性が良好で、汚染性の低いパー
オキサイド(有機過酸化物)架橋にする方法が効果的で
あるが、この方法では、HAV(熱空気加硫槽)、UH
F(マイクロ波加硫槽)などの連続架橋をする場合、ゴ
ム表面が架橋しない、あるいは崩壊(デグラデイショ
ン)を起こし耐傷付き性や耐摩耗性が著しく劣るという
欠点がある。この原因は有機過酸化物が架橋に関与せ
ず、ゴム表面のポリマーが酸素と触れることで崩壊が進
むためであり、酸素を遮断する目的でスチーム架橋、被
鉛架橋などで架橋させればゴム表面の耐傷付き性は改良
されるものの、生産コストの面で不利となる。
Vで熱空気架橋可能なエチレン・プロピレン・ジエン共
重合体ゴムと、1分子中にケイ素原子に結合した水素原
子を少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリ
シロキサンと、白金触媒とを配合したゴム組成物を用い
ることによって、熱空気架橋が可能で、しかも耐傷付き
性に優れたゴムを得ることができることが記載されてい
る。
に記載されている発明を追試し、その結果、耐傷付き
性、耐圧縮永久歪み性は十分に満足できるものではなか
った。また、特開平7−33924号公報には、エチレ
ン・プロピレン・ジエン共重合体ゴムに、少なくとも1
つの反応性基を有するポリシロキサンを添加してなるゴ
ム組成物をパーオキサイド架橋することにより、熱空気
架橋が可能で、耐傷付き性に優れたゴムを得ることがで
きることが記載されている。
に記載されている発明を追試し、その結果、上記ゴム組
成物にパーオキサイドを添加することにより架橋効率は
高くなってはいるものの、パーオキサイドラジカルがシ
ロキサンの付加反応を起こさせると同時に、ポリマーラ
ジカルを発生させるため、架橋後のゴム製品表面の耐傷
付き性は実用に耐えうるものではないことを確認してい
る。
オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム組成
物について鋭意研究し、エチレン・α- オレフィン・非
共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)、SiH基を
1分子中に少なくとも2個持つSiH基含有化合物
(B)、および必要に応じて触媒(C)、反応抑制剤
(D)、発泡剤(E)からなるゴム組成物は、生産コス
トに優れる熱空気架橋(HAV、UHFなど)で架橋で
き、しかも耐圧縮永久歪み性および耐傷付き性に優れる
ウェザーストリップスポンジを製造できることを見出
し、本発明を完成するに至った。
問題を解決しようとするものであって、架橋速度が速く
生産性に優れ、HAV(熱空気加硫槽)、UHF(マイ
クロ波加硫槽)などの連続架橋が可能であり、しかも、
耐圧縮永久歪み性、耐傷付き性などの特性に優れる、架
橋可能なウェザーストリップスポンジ用ゴム組成物、お
よびその架橋発泡成形体であるウェザーストリップスポ
ンジを提供することを目的としている。
ップスポンジ用ゴム組成物は、熱風で架橋可能なゴム組
成物であり、該ゴム組成物をシート状に成形した後熱風
架橋して得られる架橋ゴムシートが、HBの鉛筆による
鉛筆硬度試験で表面に傷が全く付かず、150℃で22
時間熱処理後の圧縮永久歪み(CS)が70%以下であ
り、比重が0.1〜0.8の範囲にあり、かつ、吸水率
が50%以下であることを特徴としている。
一般式[I]または[II]で表わされる少なくとも一種
の末端ビニル基含有ノルボルネン化合物から導かれる構
成単位を有するエチレン・α- オレフィン・非共役ポリ
エンランダム共重合体ゴム(A)と、SiH基を1分子
中に少なくとも2個持つSiH基含有化合物(B)とを
含有してなり、該ゴム組成物の160℃での架橋速度
(tc (90))が15分以下である。
R1 は水素原子または炭素原子数1〜10のアルキル
基であり、R2 は水素原子または炭素原子数1〜5の
アルキル基である。]
数1〜10のアルキル基である。] 前記エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダ
ム共重合体ゴム(A)は、(i)エチレンと炭素原子数
3〜20のα- オレフィンとのモル比(エチレン/α-
オレフィン)が60/40〜90/10の範囲にあり、
(ii)ヨウ素価が1〜30の範囲にあり、(iii) 13
5℃のデカリン溶液で測定した極限粘度[η]が0.3
〜5dl/gの範囲にあり、(iv)動的粘弾性測定器よ
り求めた分岐指数が3以上である。
プスポンジ用ゴム組成物は、エチレン・α- オレフィン
・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)、SiH
基を1分子中に少なくとも2個持つSiH基含有化合物
(B)の他に、必要に応じて触媒(C)、反応抑制剤
(D)、さらには発泡剤(E)を含有させることができ
る。
ましく用いられる。本発明に係る架橋可能なウェザース
トリップスポンジ用ゴム組成物は、自動車用工業品の一
つであるウェザーストリップスポンジの製造の際に好適
に用いられる。
は、上記の、本発明に係る架橋可能なウェザーストリッ
プスポンジ用ゴム組成物からなることを特徴としてい
る。
ェザーストリップスポンジ用ゴム組成物およびそのウェ
ザーストリップスポンジについて具体的に説明する。
プスポンジ用ゴム組成物は、熱風で架橋可能なゴム組成
物であり、このゴム組成物からなる熱風架橋ゴムシート
は、HBの鉛筆による鉛筆硬度試験で表面に傷が全く付
かず、150℃で22時間熱処理後の圧縮永久歪み(C
S)が70%以下であり、比重が0.1〜0.8の範囲
にあり、かつ、吸水率が50%以下である。
橋可能なウェザーストリップスポンジ用ゴム組成物は、
エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A)、SiH基を1分子中に少なくとも2
個持つSiH基含有化合物(B)、および必要に応じて
触媒(C)、反応抑制剤(D)、発泡剤(E)から構成
されている。
ンランダム共重合体ゴム(A) 本発明で用いられるエチレン・α- オレフィン・非共役
ポリエンランダム共重合体ゴム(A)は、エチレンと、
炭素原子数3〜20のα- オレフィンと、非共役ポリエ
ンとのランダム共重合体である。
フィンとしては、具体的には、プロピレン、1-ブテン、
4-メチル-1- ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オ
クテン、1-ノネン、1-デセン、1-ウンデセン、1-ドデセ
ン、1-トリデセン、1-テトラデセン、1-ペンタデセン、
1-ヘキサデセン、1-ヘプタデセン、1-ノナデセン、1-エ
イコセン、9-メチル-1- デセン、11- メチル-1- ドデセ
ン、12- エチル-1- テトラデセンなどが挙げられる。中
でも、炭素原子数3〜10のα- オレフィンが好まし
く、特にプロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン、1-オクテ
ンなどが好ましく持ちいられる。
いは2種以上組み合わせて用いられる。本発明で用いら
れる非共役ポリエンは、下記の一般式[I]または[I
I]で表わされる末端ビニル基含有ノルボルネン化合物
である。
の整数であり、R1 は水素原子または炭素原子数1〜
10のアルキル基であり、R1 の炭素原子数1〜10
のアルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブ
チル基、sec-ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、イ
ソペンチル基、t-ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシ
ル基、イソヘキシル基、へプチル基、オクチル基、ノニ
ル基、デシル基などが挙げられる。
のアルキル基である。R2 の炭素原子数1〜5のアル
キル基の具体例としては、上記R1 の具体例のうち、
炭素原子数1〜5のアルキル基が挙げられる。
または炭素原子数1〜10のアルキル基である。R3
のアルキル基の具体例としては、上記R1 のアルキル
基の具体例と同じアルキル基を挙げることができる。
るノルボルネン化合物としては、具体的には、5-メチレ
ン-2- ノルボルネン、5-ビニル-2- ノルボルネン、5-
(2-プロペニル)-2- ノルボルネン、5-(3-ブテニル)
-2- ノルボルネン、5-(1-メチル-2- プロペニル)-2-
ノルボルネン、5-(4-ペンテニル)-2- ノルボルネン、
5-(1-メチル-3- ブテニル)-2- ノルボルネン、5-(5-
ヘキセニル)-2- ノルボルネン、5-(1-メチル-4- ペン
テニル)-2- ノルボルネン、5-(2,3-ジメチル-3- ブテ
ニル)-2- ノルボルネン、5-(2-エチル-3- ブテニル)
-2- ノルボルネン、5-(6-ヘプテニル)-2- ノルボルネ
ン、5-(3-メチル-5- ヘキセニル)-2- ノルボルネン、
5-(3,4-ジメチル-4- ペンテニル)-2- ノルボルネン、
5-(3-エチル-4- ペンテニル)-2- ノルボルネン、5-
(7-オクテニル)-2- ノルボルネン、5-(2-メチル-6-
ヘプテニル)-2- ノルボルネン、5-(1,2-ジメチル-5-
ヘキセシル)-2- ノルボルネン、5-(5-エチル-5- ヘキ
セニル)-2- ノルボルネン、5-(1,2,3-トリメチル-4-
ペンテニル)-2- ノルボルネンなど挙げられる。このな
かでも、5-ビニル-2- ノルボルネン、5-メチレン-2- ノ
ルボルネン、5-(2-プロペニル)-2- ノルボルネン、5-
(3-ブテニル)-2- ノルボルネン、5-(4-ペンテニル)
-2- ノルボルネン、5-(5-ヘキセニル)-2- ノルボルネ
ン、5-(6-ヘプテニル)-2- ノルボルネン、5-(7-オク
テニル)-2- ノルボルネンが好ましい。これらのノルボ
ルネン化合物は、単独で、あるいは2種以上組み合わせ
て用いることができる。
-2- ノルボルネンの他に、本発明の目的とする物性を損
なわない範囲で、以下に示す非共役ポリエンを併用する
こともできる。
的には、1,4-ヘキサジエン、3-メチル-1,4- ヘキサジエ
ン、4-メチル-1,4- ヘキサジエン、5-メチル-1,4- ヘキ
サジエン、4,5-ジメチル-1,4- ヘキサジエン、7-メチル
-1,6- オクタジエン等の鎖状非共役ジエン;メチルテト
ラヒドロインデン、5-エチリデン-2- ノルボルネン、5-
メチレン-2- ノルボルネン、5-イソプロピリデン-2- ノ
ルボルネン、5-ビニリデン-2- ノルボルネン、6-クロロ
メチル-5- イソプロペニル-2- ノルボルネン、ジシクロ
ペンタジエン等の環状非共役ジエン;2,3-ジイソプロピ
リデン-5- ノルボルネン、2-エチリデン-3- イソプロピ
リデン-5- ノルボルネン、2-プロペニル-2,2- ノルボル
ナジエン等のトリエンなどが挙げられる。
- オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム
(A)は、以下のような特性を有している。 (i)エチレンと炭素原子数3〜20のα- オレフィン
とのモル比(エチレン/α- オレフィン) エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A)は、(a)エチレンで導かれる単位と
(b)炭素原子数3〜20のα- オレフィン(以下単に
α- オレフィンということがある)から導かれる単位と
を、60/40〜90/10、好ましくは65/35〜
90/10、特に好ましくは65/35〜85/15の
モル比[(a)/(b)]で含有している。
化性、強度特性およびゴム弾性に優れるとともに、耐寒
性および加工性に優れた架橋ゴム成形体(スポンジ)を
提供できるゴム組成物が得られる。 (ii)ヨウ素価 エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A)のヨウ素価は、1〜30(g/100g)、好
ましくは1〜25(g/100g)、特に好ましくは2〜20(g
/100g)である。
効率の高いゴム組成物が得られ、耐圧縮永久歪み性に優
れるとともに、耐環境劣化性(=耐熱老化性)に優れた
架橋ゴム成形体(スポンジ)を提供できるゴム組成物が
得られる。ヨウ素価が30を超えると、コスト的に不利
になるので好ましくない。 (iii)極限粘度 エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A)の135℃デカリン中で測定した極限
粘度[η]は、0.3〜5dl/g、好ましくは0.3
〜4.5dl/g、特に好ましくは0.5〜4dl/g
であることが望ましい。
と、強度特性および耐圧縮永久歪み性に優れるととも
に、加工性に優れた架橋ゴム成形体(スポンジ)を提供
できるゴム組成物が得られる。 (iv)分岐指数 エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A)の動的粘弾性測定器より求めた分岐指
数は、3以上、好ましくは3.5以上、特に好ましくは
4以上である。
性、とりわけ押出性に優れた架橋ゴム成形体(スポン
ジ)を提供できるゴム組成物が得られる。本発明で用い
られるエチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンラン
ダム共重合体ゴム(A)は、「ポリマー製造プロセス
((株)工業調査会、発行p.309〜330)もしくは本願出
願人の出願に係る特開平9−71617号公報、特開平
9−71618号公報、特開平9−208615号公
報、特開平10−67823号公報、特開平10―67
824号公報、特開平10―110054号公報などに
記載されているような従来公知の方法により調製するこ
とができる。
ィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)の製
造の際に用いられるオレフィン重合用触媒としては、バ
ナジウム(V)、ジルコニウム(Zr)、チタニウム
(Ti)等の遷移金属化合物と、有機アルミニウム化合
物(有機アルミニウムオキシ化合物)とからなるチーグ
ラー触媒、あるいは元素の周期律表第IVB族から選ばれ
る遷移金属のメタロセン化合物と、有機アルミニウムオ
キシ化合物またはイオン化イオン性化合物とからなるメ
タロセン触媒が特に好ましく用いられる。
主成分として含有する触媒を用いてエチレン・α- オレ
フィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)を
調製すると、沸騰キシレン不溶解分が1%以下のエチレ
ン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体
ゴム(A)が得られるので好ましい。
エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A)は、下記化合物(H)および(I)を
主成分として含有する触媒の存在下に、重合温度30〜
60℃、特に30〜59℃、重合圧力4〜12kgf/
cm2 、特に5〜8kgf/cm2 、非共役ポリエン
とエチレンとの供給量のモル比(非共役ポリエン/エチ
レン)0.01〜0.2の条件で、エチレンと、炭素原
子数3〜20のα- オレフィンと、上記一般式[I]ま
たは[II]で表わされる末端ビニル基含有ノルボルネン
化合物とをランダム共重合することにより得られる。共
重合は、炭化水素媒体中で行なうのが好ましい。 (H)VO(OR)nX3-n (式中、Rは炭化水素基で
あり、Xはハロゲン原子であり、nは0または1〜3の
整数である)で表わされる可溶性バナジウム化合物、ま
たはVX4 (Xはハロゲン原子である)で表わされる
バナジウム化合物。
合反応系の炭化水素媒体に可溶性の成分であり、具体的
には、一般式 VO(OR)aXbまたはV(OR)c
Xd(式中、Rは炭化水素基であり、0≦a≦3、0≦
b≦3、2≦a+b≦3、0≦c≦4、0≦d≦4、3
≦c+d≦4)で表わされるバナジウム化合物、あるい
はこれらの電子供与体付加物を代表例として挙げること
ができる。
C2H5)Cl2 、VO(OC2H5)2Cl、VO(O−
iso-C3H7)Cl2 、VO(O−n-C4H9)Cl2、V
O(OC2H5)3、VOBr3、VCl4、VOCl3、V
O(O−n-C4H9)3、VCl3・2OC6H12OHなど
を例示することができる。 (I)R'mAlX'3-m (R’は炭化水素基であり、
X’はハロゲン原子であり、mは1〜3の整数である)
で表わされる有機アルミニウム化合物。
は、具体的には、トリエチルアルミニウム、トリブチル
アルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム等のトリ
アルキルアルミニウム;ジエチルアルミニウムエトキシ
ド、ジブチルアルミニウムブトキシド等のジアルキルア
ルミニウムアルコキシド;エチルアルミニウムセスキエ
トキシド、ブチルアルミニウムセスキブトキシド等のア
ルキルアルミニウムセスキアルコキシド;R1 0.5Al
(OR1)0.5 などで表わされる平均組成を有する部分
的にアルコキシ化されたアルキルアルミニウム;ジエチ
ルアルミニウムクロリド、ジブチルアルミニウムクロリ
ド、ジエチルアルミニウムブロミド等のジアルキルアル
ミニウムハライド;エチルアルミニウムセスキクロリ
ド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミ
ニウムセスキブロミド等のアルキルアルミニウムセスキ
ハライド、エチルアルミニウムジクロリド、プロピルア
ルミニウムジクロリド、ブチルアルミニウムジブロミド
等のアルキルアルミニウムジハライドなどの部分的にハ
ロゲン化されたアルキルアルミニウム;ジエチルアルミ
ニウムヒドリド、ジブチルアルミニウムヒドリド等のジ
アルキルアルミニウムヒドリド、エチルアルミニウムジ
ヒドリド、プロピルアルミニウムジヒドリド等のアルキ
ルアルミニウムジヒドリドなどの部分的に水素化された
アルキルアルミニウム;エチルアルミニウムエトキシク
ロリド、ブチルアルミニウムブトキシクロリド、エチル
アルミニウムエトキシブロミドなどの部分的にアルコキ
シ化およびハロゲン化されたアルキルアルミニウムなど
を挙げることができる。
ち、VOCl3 で表わされる可溶性バナジウム化合物
と、上記化合物(I)のうち、Al(OC2H5)2Cl
/Al2(OC2H5)3Cl3とのブレンド物(ブレンド
比は1/5以上)を触媒成分として使用すると、ソック
スレー抽出(溶媒:沸騰キシレン、抽出時間:3時間、
メッシュ:325)後の不溶解分が1%以下であるエチ
レン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合
体ゴム(A)が得られるので好ましい。
て、いわゆるメタロセン触媒たとえば特開平9−405
86号公報に記載されているメタロセン触媒を用いても
差し支えない。
オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム
(A)は、極性モノマーたとえば不飽和カルボン酸また
はその誘導体(たとえば酸無水物、エステル)でグラフ
ト変性されていてもよい。
体的には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フ
マル酸、イタコン酸、シトラコン酸、テトラヒドロフタ
ル酸、ビシクロ(2,2,1) ヘプト-2- エン-5,6- ジカル
ボン酸などが挙げられる。
的には、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラ
コン酸、無水テトラヒドロフタル酸、ビシクロ(2,2,
1) ヘプト-2- エン-5,6- ジカルボン酸無水物などが挙
げられる。これらの中でも、無水マレイン酸が好まし
い。
的には、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、マレ
イン酸ジメチル、マレイン酸モノメチル、フマル酸ジメ
チル、イタコン酸ジメチル、シトラコン酸ジエチル、テ
トラヒドロフタル酸ジメチル、ビシクロ(2,2,1) ヘプ
ト-2- エン-5,6- ジカルボン酸ジメチルなどが挙げられ
る。これらの中でも、アクリル酸メチル、アクリル酸エ
チルが好ましい。
剤(グラフトモノマー)は、それぞれ単独または2種以
上の組み合わせで使用されるが、何れの場合も前述した
グラフト変性前のエチレン・α- オレフィン・非共役ポ
リエン共重合体ゴム100g当たり、0.1モル以下の
グラフト量にするのがよい。
エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A)を用いると、耐寒性に優れた架橋ゴム
成形体(スポンジ)を提供し得る、流動性(成形加工
性)に優れたゴム組成物が得られる。
ン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)は、前
述した未変性のエチレン・α- オレフィン・非共役ポリ
エン共重合体ゴムと不飽和カルボン酸またはその誘導体
とを、ラジカル開始剤の存在下に反応させることにより
得ることができる。
もできるし、溶融状態で行なってもよい。溶融状態でグ
ラフト反応を行なう場合には、押出機の中で連続的に行
なうことが最も効率的であり、好ましい。
としては、具体的には、ジクミルパーオキサイド、ジ-t
- ブチルパーオキサイド、ジ-t- ブチルパーオキシ-3,
3,5-トリメチルシクロヘキサン、t-ブチルクミルパーオ
キサイド、ジ-t- アミルパーオキサイド、t-ブチルヒド
ロパーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5- ジ(t-ブチルパ
ーオキシン)ヘキシン-3、2,5-ジメチル-2,5- ジ(ベン
ゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5- ジ
(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン、α,α’- ビス(t-
ブチルパーオキシ-m-イソプロピル)ベンゼン等のジア
ルキルパーオキサイド類;t-ブチルパーオキシアセテー
ト、t-ブチルパーオキシイソブチレート、t-ブチルパー
オキシピバレート、t-ブチルパーオキシマレイン酸、t-
ブチルパーオキシネオデカノエート、t-ブチルパーオキ
シベンゾエート、ジ-t- ブチルパーオキシフタレート等
のパーオキシエステル類;ジシクロヘキサノンパーオキ
サイド等のケトンパーオキサイド類;およびこれらの混
合物などが挙げられる。中でも半減期1分を与える温度
が130〜200℃の範囲にある有機過酸化物が好まし
く、特に、ジクミルパーオキサイド、ジ-t- ブチルパー
オキサイド、ジ-t- ブチルパーオキシ-3,3,5- トリメチ
ルシクロヘキサン、t-ブチルクミルパーオキサイド、ジ
-t- アミルパーオキサイド、t-ブチルヒドロパーオキサ
イドなどの有機過酸化物が好ましい。
(たとえば酸無水物、エステル)以外の極性モノマーと
しては、水酸基含有エチレン性不飽和化合物、アミノ基
含有エチレン性不飽和化合物、エポキシ基含有エチレン
性不飽和化合物、芳香族ビニル化合物、ビニルエステル
化合物、塩化ビニルなどが挙げられる。
レン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合
体ゴム(A)と反応し、架橋剤として作用する。このS
iH基含有化合物(B)は、その分子構造に特に制限は
なく、従来製造されている例えば線状、環状、分岐状構
造あるいは三次元網目状構造の樹脂状物などでも使用可
能であるが、1分子中に少なくとも2個、好ましくは3
個以上のケイ素原子に直結した水素原子、すなわちSi
H基を含んでいることが必要である。
ては、通常、下記の一般組成式 R4 bHcSiO(4-b-c)/2 で表わされる化合物を使用することができる。
族不飽和結合を除く、炭素原子数1〜10、特に炭素原
子数1〜8の置換または非置換の1価炭化水素基であ
り、このような1価炭化水素基としては、前記一般式
[I]のR1 に例示したアルキル基の他に、フェニル
基、ハロゲン置換のアルキル基たとえばトリフロロプロ
ピル基を例示することができる。中でも、メチル基、エ
チル基、プロピル基、フェニル基、トリフロロプロピル
基が好ましく、特にメチル基、フェニル基が好ましい。
6<b<2.2、特に好ましくは1.5≦b≦2であ
り、cは、0<c≦3、好ましくは0.002≦c<
2、特に好ましくは0.01≦c≦1であり、かつ、b
+cは、0<b+c≦3、好ましくは1.5<b+c≦
2.7である。
中のケイ素原子数が好ましくは2〜1000個、特に好
ましくは2〜300個、最も好ましくは4〜200個の
オルガノハイドロジェンポリシロキサンであり、具体的
には、1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン、1,3,5,7-テ
トラメチルテトラシクロシロキサン、1,3,5,7,8-ペンタ
メチルペンタシクロシロキサン等のシロキサンオリゴマ
ー;分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイ
ドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシ
ロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェ
ンシロキサン共重合体、分子鎖両末端シラノール基封鎖
メチルハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端シ
ラノール基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジ
ェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルハイド
ロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子
鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチル
ハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチル
ハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メ
チルハイドロジェンシロキサン共重合体、R4 2(H)S
iO1/2 単位とSiO4/2 単位とからなり、任意にR
4 3SiO1/2 単位、R4 2SiO2/2 単位、R4(H)S
iO2/2単位、(H)SiO 3/2 またはR4SiO3/2単位
を含み得るシリコーンレジンなどを挙げることができ
る。
チルハイドロジェンポリシロキサンとしては、たとえば
下式で示される化合物、さらには下式においてメチル基
の一部または全部をエチル基、プロピル基、フェニル
基、トリフロロプロピル基等で置換した化合物などが挙
げられる。
サン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体として
は、下式で示される化合物、さらには下式においてメチ
ル基の一部または全部をエチル基、プロピル基、フェニ
ル基、トリフロロプロピル基等で置換した化合物などが
挙げられる。
SiH(CH3)-O-)f-Si(CH3)3 [式中のeは1以上の整数であり、fは2以上の整数で
ある。] 分子鎖両末端シラノール基封鎖メチルハイドロジェンポ
リシロキサンとしては、たとえば下式で示される化合
物、さらには下式においてメチル基の一部または全部を
エチル基、プロピル基、フェニル基、トリフロロプロピ
ル基等で置換した化合物などが挙げられる。
-)2-Si(CH3)2OH 分子鎖両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサン・メ
チルハイドロジェンシロキサン共重合体としては、たと
えば下式で示される化合物、さらには下式においてメチ
ル基の一部または全部をエチル基、プロピル基、フェニ
ル基、トリフロロプロピル基等で置換した化合物などが
挙げられる。
e-(-SiH(CH3)-O-)f--Si(CH3)2OH [式中のeは1以上の整数であり、fは2以上の整数で
ある。] 分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジ
メチルポリシロキサンとしては、たとえば下式で示され
る化合物、さらには下式においてメチル基の一部または
全部をエチル基、プロピル基、フェニル基、トリフロロ
プロピル基等で置換した化合物などが挙げられる。
Si(CH3)2H [式中のeは1以上の整数である。] 分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メ
チルハイドロジェンポリシロキサンとしては、たとえば
下式で示される化合物、さらには下式においてメチル基
の一部または全部をエチル基、プロピル基、フェニル
基、トリフロロプロピル基等で置換した化合物などが挙
げられる。
-Si(CH3)2H [式中のeは1以上の整数である。] 分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジ
メチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共
重合体としては、たとえば下式で示される化合物、さら
には下式においてメチル基の一部または全部をエチル
基、プロピル基、フェニル基、トリフロロプロピル基等
で置換した化合物などが挙げられる。
(-SiH(CH3)-O-)h--Si(CH3)2H [式中のeおよびhは、それぞれ1以上の整数であ
る。] このような化合物は、公知の方法により製造することが
でき、たとえばオクタメチルシクロテトラシロキサンお
よび/またはテトラメチルシクロテトラシロキサンと、
末端基となり得るヘキサメチルジシロキサンあるいは1,
3-ジハイドロ-1,1,3,3- テトラメチルジシロキサンなど
の、トリオルガノシリル基あるいはジオルガノハイドロ
ジェンシロキシ基を含む化合物とを、硫酸、トリフルオ
ロメタンスルホン酸、メタンスルホン酸等の触媒の存在
下に、−10℃〜+40℃程度の温度で平衡化させるこ
とによって容易に得ることができる。
α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム
(A)100重量部に対して、0.1〜100重量部、
好ましくは0.1〜75重量部、より好ましくは0.1
〜50重量部、さらに好ましくは0.2〜30重量部、
さらにより好ましくは0.2〜20重量部、特に好まし
くは0.5〜10重量部、最も好ましくは0.5〜5重
量部の割合で用いられる。上記範囲内の割合でSiH基
含有化合物(B)を用いると、耐圧縮永久歪み性に優れ
るとともに、架橋密度が適度で強度特性および伸び特性
に優れた架橋ゴム成形体(スポンジ)を形成できるゴム
組成物が得られる。100重量部を超える割合でSiH
基含有化合物(B)を用いると、コスト的に不利になる
ので好ましくない。
ポリエンランダム共重合体ゴム(A)の架橋に関与する
脂肪族不飽和基に対するSiH基の割合(SiH基/脂
肪族不飽和基)は、0.2〜20、さらには0.5〜1
0、特に0.7〜5であることが好ましい。
反応触媒であり、上記エチレン・α- オレフィン・非共
役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)成分のアルケニ
ル基と、SiH基含有化合物(B)のSiH基との付加
反応(アルケンのヒドロシリル化反応)を促進するもの
であれば特に制限はなく、たとえば白金系触媒、パラジ
ウム系触媒、ロジウム系触媒等の白金族元素よりなる付
加反応触媒(周期律表8族金属、8族金属錯体、8族金
属化合物等の8族金属系触媒)を挙げることができ、中
でも、白金系触媒が好ましい。
使用される公知のものでよく、たとえば米国特許第2,
970,150号明細書に記載の微粉末金属白金触媒、
米国特許第2,823,218号明細書に記載の塩化白
金酸触媒、米国特許第3,159,601号公報明細書
および米国特許第159,662号明細書に記載の白金
と炭化水素との錯化合物、米国特許第3,516,94
6号明細書に記載の塩化白金酸とオレフィンとの錯化合
物、米国特許第3,775,452号明細書および米国
特許第3,814,780号明細書に記載の白金とビニ
ルシロキサンとの錯化合物などが挙げられる。より具体
的には、白金の単体(白金黒)、塩化白金酸、白金−オ
レフィン錯体、白金−アルコール錯体、あるいはアルミ
ナ、シリカ等の担体に白金の担体を担持させたものなど
が挙げられる。
ラジウム化合物、塩化パラジウム酸等からなり、また、
上記ロジウム系触媒は、ロジウム、ロジウム化合物、塩
化ロジウム酸等からなる。
酸、コバルトカルボニルなどが挙げられる。触媒(C)
は、エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダ
ム共重合体ゴム(A)に対して、0.1〜100,00
0重量ppm、好ましくは0.1〜10,000重量p
pm、さらに好ましくは1〜5,000重量ppm、特
に好ましくは5〜1,000重量ppmの割合で用いら
れる。
と、架橋密度が適度で強度特性および伸び特性に優れる
架橋ゴム成形体(スポンジ)を形成できるゴム組成物が
得られる。100,000重量ppmを超える割合で触
媒(C)を用いると、コスト的に不利になるので好まし
くない。
を含まないゴム組成物の未架橋ゴム成形体に、光、γ
線、電子線等を照射して架橋ゴム成形体を得ることもで
きる。反応抑制剤(D) 本発明で触媒(C)とともに任意成分として用いられる
反応抑制剤(D)としては、ベンゾトリアゾール、エチ
ニル基含有アルコール(たとえばエチニルシクロヘキサ
ノール等)、アクリロニトリル、アミド化合物(たとえ
ばN,N-ジアリルアセトアミド、N,N-ジアリルベンズアミ
ド、N,N,N',N'-テトラアリル-o-フタル酸ジアミド、N,
N,N',N'-テトラアリル-m-フタル酸ジアミド、N,N,N',
N'-テトラアリル-p-フタル酸ジアミド等)、イオウ、
リン、窒素、アミン化合物、イオウ化合物、リン化合
物、スズ、スズ化合物、テトラメチルテトラビニルシク
ロテトラシロキサン、ハイドロパーオキサイド等の有機
過酸化物などが挙げられる。
フィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)1
00重量部に対して、0〜50重量部、通常0.000
1〜50重量部、好ましくは0.0001〜30重量
部、より好ましくは0.0001〜20重量部、さらに
好ましくは0.0001〜10重量部、特に好ましくは
0.0001〜5重量部の割合で用いられる。
を用いると、架橋スピードが速く、架橋ゴム成形体の生
産性に優れたゴム組成物が得られる。50重量部を超え
る割合で反応抑制剤(D)を用いると、コスト的に不利
になるので好ましくない。
は、具体的には、下記の発泡剤を例示することができる
が、発泡剤を使用しなくてもSiH基含有化合物の配合
量を調整することにより発泡させることもできる。これ
は、配合剤、たとえばカーボンブラックやシリカなどの
表面に存在するOH基とSiH基が脱水素反応を起こす
ことを利用したものである。このため、エチレン・α-
オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム
(A)の架橋に関与する脂肪族不飽和基に対するSiH
基の割合をSiH基/脂肪族不飽和基(モル比)で1以
上である必要がある。好ましくは1.5以上20以下で
ある。
をこのような範囲内に調整すると、架橋に関与しない余
剰なSiH基含有化合物(B)が脱水素反応を起こすた
め発泡体が得られる。したがって、発泡体を調製する場
合には、カーボンブラック、シリカあるいはステアリン
酸などのOH基の存在が必須となる。
は、上記反応を利用するよりも、下記の発泡剤および発
泡助剤を使用した方が良く、目的とする発泡体を得やす
い。発泡剤(E)としては、具体的には、重炭酸ナトリ
ウム、炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、炭酸アン
モニウム、亜硝酸アンモニウム等の無機発泡剤;N,N'-
ジメチル-N,N'-ジニトロソテレフタルアミド、N,N'- ジ
ニトロソペンタメチレンテトラミン等のニトロソ化合
物;アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリ
ル、アゾシクロヘキシルニトリル、アゾジアミノベンゼ
ン、バリウムアゾジカルボキシレート等のアゾ化合物;
ベンゼンスルホニルヒドラジド、トルエンスルホニルヒ
ドラジド、p,p'- オキシビス(ベンゼンスルホニルヒド
ラジド)、ジフェニルスルホン-3,3'-ジスルホニルヒド
ラジド等のスルホニルヒドラジド化合物;カルシウムア
ジド、4,4-ジフェニルジスルホニルアジド、p-トルエン
スルホルニルアジド等のアジド化合物などが挙げられ
る。
体を使用することができる。かかるプラスチック微小中
空体は熱により膨張することを特徴としている。この微
小中空体の外殻となるプラスチックとしては、ゴム組成
物の硬化温度に合わせて軟化温度が適当な範囲内にある
ものを選択すればよい。
には、エチレン、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、
塩化ビニリデン、アクリロニトリル、ブタジエン、クロ
ロプレン等の重合体およびこれらの共重合体;ナイロン
6、ナイロン66等のポリアミド;ポリエチレンテレフ
タレート等のポリエステルなどが挙げられる。
膨張率を大きくするために、揮発性の溶剤、ガス等の揮
発性物質を内包させたものが好ましい。このような揮発
性物質としては、ブタン、イソブタン等の炭化水素が例
示される。
通常1〜50μmの範囲にあるものが使用され、その形
状は通常球状であるが、特にこれらに限定されない。本
発明においては、これらの発泡剤(E)を使用すること
が好ましく、発泡剤(E)は、エチレン・α- オレフィ
ン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)100
重量部に対して、0.5〜30重量部、好ましくは1〜
20重量部の割合で用いられる。上記のような割合で発
泡剤(E)を用いると、比重0.1〜0.8の発泡体を
製造することができるが、要求される物性値に応じて適
宜発泡剤(E)の最適量を決定することが望ましい。
に発泡助剤を使用してもよい。発泡助剤は、発泡剤
(E)の分解温度の低下、分解促進、気泡の均一化など
の作用をする。
酸、フタル酸、ステアリン酸、しゅう酸等の有機酸、尿
素またはその誘導体などが挙げられる。これらの発泡助
剤は、エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンラン
ダム共重合体ゴム(A)100重量部に対して、0.0
1〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部の割合で
用いられるが、要求される物性値に応じて適宜最適量を
決定することが望ましい。
ゴム組成物は、未架橋のままでも用いることができる
が、架橋ゴム成形体として用いた場合に最もその特性を
発揮することができる。
プスポンジ用ゴム組成物中に、意図する架橋物の用途等
に応じて、従来公知のゴム補強剤、無機充填剤、軟化
剤、老化防止剤、加工助剤、加硫促進剤、有機過酸化
物、架橋助剤、着色剤、分散剤、難燃剤などの添加剤
を、本発明の目的を損なわない範囲で配合することがで
きる。
引き裂き強度、耐摩耗性などの機械的性質を高める効果
がある。このようなゴム補強剤としては、具体的には、
SRF、GPF、FEF、HAF、ISAF、SAF、
FT、MT等のカーボンブラック、シランカップリング
剤などにより表面処理が施されているこれらのカーボン
ブラック、微粉ケイ酸、シリカなどが挙げられる。
沈降性シリカなどが挙げられる。これらのシリカは、ヘ
キサメチルジシラザン、クロロシラン、アルコキシシラ
ン等の反応性シランあるいは低分子量のシロキサン等で
表面処理されていてもよい。また、これらシリカの比表
面積(BED法)は、好ましくは50m2/g以上、より
好ましくは100〜400m2/gである。
は、その用途により適宜選択できるが、ゴム補強剤の配
合量は通常、エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエ
ンランダム共重合体ゴム(A)100重量部に対して、
最大300重量部、好ましくは最大200重量部であ
る。
質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、タルク、クレ
ーなどが挙げられる。これらの無機充填剤の種類および
配合量は、その用途により適宜選択できるが、無機充填
剤の配合量は通常、エチレン・α- オレフィン・非共役
ポリエンランダム共重合体ゴム(A)100重量部に対
して、最大300重量部、好ましくは最大200重量部
である。
る軟化剤を用いることができる。具体的には、プロセス
オイル、潤滑油、パラフィン、流動パラフィン、石油ア
スファルト、ワセリン等の石油系軟化剤;コールター
ル、コールタールピッチ等のコールタール系軟化剤;ヒ
マシ油、アマニ油、ナタネ油、ヤシ油等の脂肪油系軟化
剤;トール油;サブ;蜜ロウ、カルナウバロウ、ラノリ
ン等のロウ類;リシノール酸、パルミチン酸、ステアリ
ン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸亜
鉛等の脂肪酸および脂肪酸塩;石油樹脂、アタクチック
ポリプロピレン、クマロンインデン樹脂等の合成高分子
物質を挙げることができる。中でも石油系軟化剤が好ま
しく用いられ、特にプロセスオイルが好ましく用いられ
る。
体の用途により適宜選択される。上記老化防止剤として
は、たとえばアミン系、ヒンダードフェノール系、また
はイオウ系老化防止剤などが挙げられるが、これらの老
化防止剤は、上述したように、本発明の目的を損なわな
い範囲で用いられる。
しては、ジフェニルアミン類、フェニレンジアミン類な
どが挙げられる。ジフェニルアミン類としては、具体的
には、p- (p- トルエン・スルホニルアミド)- ジフ
ェニルアミン、4,4'- (α,α-ジメチルベンジル)ジフ
ェニルアミン、4,4'- ジオクチル・ジフェニルアミン、
ジフェニルアミンとアセトンとの高温反応生成物、ジフ
ェニルアミンとアセトンとの低温反応生成物、ジフェニ
ルアミンとアニリンとアセトンとの低温反応物、ジフェ
ニルアミンとジイソブチレンとの反応生成物、オクチル
化ジフェニルアミン、ジオクチル化ジフェニルアミン、
p,p’- ジオクチル・ジフェニルアミン、アルキル化
ジフェニルアミンなどが挙げられる。
は、N,N'- ジフェニル-p-フェニレンジアミン、n- イ
ソプロピル-N'-フェニル-p-フェニレンジアミン、N,N'
- ジ-2- ナフチル-p-フェニレンジアミン、N-シクロヘ
キシル-N'-フェニル-p-フェニレンジアミン、N-フェニ
ル-N'-(3-メタクリロイルオキシ-2- ヒドロキシプロピ
ル)-p-フェニレンジアミン、N,N'- ビス(1-メチルヘ
プチル)-p-フェニレンジアミン、N,N'- ビス(1,4-ジ
メチルペンチル)-p-フェニレンジアミン、N,N'- ビス
(1-エチル-3- メチルペンチル)-p-フェニレンジアミ
ン、N-(1,3-ジメチルブチル)-N'-フェニル-p-フェニ
レンジアミン、フェニルヘキシル-p-フェニレンジアミ
ン、フェニルオクチル-p-フェニレンジアミン等のp-
フェニレンジアミン類などが挙げられる。
チルベンジル)ジフェニルアミン、N,N'- ジ-2- ナフチ
ル-p-フェニレンジアミンが好ましい。これらの化合物
は、単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いること
ができる。
系老化防止剤としては、具体的には(1)1,1,3-トリス
- (2-メチル-4- ヒドロキシ-5-t- ブチルフェニルブタ
ン、(2)4,4'- ブチリデンビス- (3-メチル-6-t- ブ
チルフェノール)、(3)2,2-チオビス(4-メチル-6-t
- ブチルフェノール)、(4)7-オクタデシル-3-(4'-
ヒドロキシ-3',5'- ジ-t- ブチルフェニル)プロピオネ
ート、(5)テトラキス- [メチレン-3-(3',5'- ジ-t
- ブチル-4'-ヒドロキシフェニル)プロピオネートメタ
ン、(6)ペンタエリスリトール- テトラキス[3-(3,
5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]、(7)トリエチレングリコール- ビス[3-(3-t-
ブチル-5- メチル-4- ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ート]、(8)1,6-ヘキサンジオール- ビス[3-(3,5-
ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]、(9)2,4-ビス(n-オクチルチオ)-6- (4-ヒド
ロキシ-3,5- ジ-t- ブチルアニリノ)-1,3,5- トリアジ
ン、(10)トリス- (3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシ
ベンジル)- イソシアヌレート、(11)2,2-チオ- ジエ
チレンビス[3-(3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート]、(12)N,N'- ヘキサメチレン
ビス(3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシ)- ヒドロシン
ナアミド、(13)2,4-ビス[(オクチルチオ)メチル]
- o-クレゾール、(14)3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキ
シベンジル- ホスホネート- ジエチルエステル、(15)
テトラキス[メチレン(3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキ
シヒドロシンナメイト)]メタン、(16)オクタデシル
-3- (3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシフェニル)プロ
ピオン酸エステル、(17)3,9-ビス[2-{3-(3-t-ブチ
ル-4- ヒドロキシ-5- メチルフェニル)プロピオニルオ
キシ}-1,1- ジメチルエチル]-2,4-8,10-テトラオキサ
スピロ[5,5]ウンデカンなどを挙げることができる。
中でも、特に(5)、(17)のフェノール化合物が好ま
しい。
しては、通常ゴムに使用されるイオウ系老化防止剤が用
いられる。具体的には、2-メルカプトベンゾイミダゾー
ル、2-メルカプトベンゾイミダゾールの亜鉛塩、2-メル
カプトメチルベンゾイミダゾール、2-メルカプトメチル
ベンゾイミダゾールの亜鉛塩、2-メルカプトメチルイミ
ダゾールの亜鉛塩等のイミダゾール系老化防止剤;ジミ
リスチルチオジプロピオネート、ジラウリルチオジプロ
ピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、ジト
リデシルチオジプロピオネート、ペンタエリスリトール
- テトラキス- (β- ラウリル- チオプロピオネート)
等の脂肪族チオエーテル系老化防止剤などを挙げること
ができる。これらの中でも、特に2-メルカプトベンゾイ
ミダゾール、2-メルカプトベンゾイミダゾールの亜鉛
塩、2-メルカプトメチルベンゾイミダゾール、2-メルカ
プトメチルベンゾイミダゾールの亜鉛塩、ペンタエリス
リトール- テトラキス- (β- ラウリル- チオプロピオ
ネート)が好ましい。
工に使用される化合物を使用することができる。具体的
には、リシノール酸、ステアリン酸、パルチミン酸、ラ
ウリン酸等の高級脂肪酸;ステアリン酸バリウム、ステ
アリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸
の塩;リシノール酸、ステアリン酸、パルチミン酸、ラ
ウリン酸等の高級脂肪酸のエステル類などが挙げられ
る。
α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム
(A)100重量部に対して、10重量部以下、好まし
くは5重量部以下の割合で用いられるが、要求される物
性値に応じて適宜最適量を決定することが望ましい。
他に有機過酸化物を使用して、付加架橋とラジカル架橋
の両方を行なってもよい。有機過酸化物は、エチレン・
α-オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム
(A)100重量部に対し、0.1〜10重量部程度の
割合で用いられる。有機過酸化物としては、ゴムの架橋
の際に通常使用されている従来公知の有機過酸化物を使
用することができる。
橋助剤を併用することが好ましい。架橋助剤としては、
具体的には、イオウ;p- キノンジオキシム等のキノン
ジオキシム系化合物;ポリエチレングリコールジメタク
リレート等のメタクリレート系化合物;ジアリルフタレ
ート、トリアリルシアヌレート等のアリル系化合物;マ
レイミド系化合物;ジビニルベンゼンなどが挙げられ
る。このような架橋助剤は、使用する有機過酸化物1モ
ルに対して0.5〜2モル、好ましくは約等モルの量で
用いられる。
リップスポンジ用ゴム組成物中に、本発明の目的を損な
わない範囲で、公知の他のゴムとブレンドして用いるこ
とができる。
(NR)、イソプレンゴム(IR)などのイソプレン系
ゴム、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン
ゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム
(NBR)、クロロプレンゴム(CR)などの共役ジエ
ン系ゴムを挙げることができる。
ン系共重合体ゴムを用いることもでき、たとえばエチレ
ン・プロピレンランダム共重合体(EPR)、前記エチ
レン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合
体ゴム(A)以外のエチレン・α- オレフィン・ポリエ
ン共重合体(たとえばEPDMなど)を用いることがで
きる。
本発明に係る架橋可能なウェザーストリップスポンジ用
ゴム組成物からなる。
プスポンジ用ゴム組成物は、未架橋(未加硫)のまま用
いることができるが、架橋ゴム成形体として用いた場合
に最もその特性を発揮することができる。
途としては、ドアシール、ボディーシール、トランクシ
ール、フードシールなどが挙げられる。ゴム組成物およびその架橋ゴム成形体の調製 本発明に係る架橋可能なウェザーストリップスポンジ用
ゴム組成物から架橋スポンジを製造するには、通常一般
のゴムを加硫(架橋)・発泡するときと同様に、未架橋
の配合ゴムを一度調製し、次いで、この配合ゴムを意図
する形状に成形した後に架橋・発泡を行なえばよい。
基含有化合物(B))、および必要に応じ発泡剤を使用
して加熱する方法、または光、γ線、電子線照射による
方法のどちらを採用してもよい。
トリップスポンジ用ゴム組成物は、たとえば次のような
方法で調製される。すなわち、本発明に係る架橋可能な
ウェザーストリップスポンジ用ゴム組成物は、バンバリ
ーミキサー、ニーダー、インターミックスのようなイン
ターナルミキサー(密閉式混合機)類により、エチレン
・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴ
ム(A)、および必要に応じてゴム補強剤、無機充填
剤、軟化剤などの添加剤を30〜170℃の温度で3〜
10分間混練した後、オープンロールのようなロール
類、あるいはニーダーを使用して、SiH基含有化合物
(B)、必要に応じて触媒(C)、反応抑制剤(D)、
発泡剤(E)、加硫促進剤、架橋助剤、発泡助剤を追加
混合し、好ましくはロール温度80℃以下で1〜30分
間混練した後、分出しすることにより調製することがで
きる。
ィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)とゴ
ム補強剤、無機充填剤等とは高温で混練りすることがで
きるが、SiH基含有化合物(B)と触媒(C)とは同
時に高温で混練りすると、架橋(スコーチ)してしまう
ことがあるため、SiH基含有化合物(B)と触媒
(C)とを同時に添加する場合は、80℃以下で混練り
することが好ましい。SiH基含有化合物(B)と触媒
(C)のうち、一方の成分を添加する場合は80℃を超
える高温でも混練りすることができる。なお、混練りに
よる発熱に対して、冷却水を使用することも場合によっ
ては好ましい。
度が低い場合には、エチレン・α-オレフィン・非共役
ポリエンランダム共重合体ゴム(A)、SiH基含有化
合物(B)、ゴム補強剤、無機充填剤、軟化剤などとと
もに、老化防止剤、着色剤、分散剤、難燃剤などを同時
に混練してもよい。
る架橋可能なウェザーストリップスポンジ用ゴム組成物
は、押出成形機などを用いる種々の成形法より、意図す
る形状に成形され、成形と同時にまたは成型物を加硫槽
内に導入し、架橋・発泡することができる。100〜2
70℃の温度で1〜30分間加熱するか、あるいは前記
した方法により光、γ線、電子線を照射することにより
架橋スポンジが得られる。この架橋・発泡の段階は金型
を用いてもよいし、また金型を用いないで架橋・発泡を
実施してもよい。金型を用いない場合は成形、架橋・発
泡の工程は通常連続的に実施される。加硫槽における加
熱方法としては、熱空気、UHF(マイクロ波)、PC
M(ガラスビーズ流動床)、スチームなどの加熱槽を用
いることができる。
ップスポンジ用ゴム組成物は、架橋速度が速く、架橋ゴ
ム成形体(スポンジ)の生産性に優れ、HAV、UHF
などの熱空気架橋が可能であり、しかも、耐圧縮永久歪
み性、強度特性、耐熱性、耐候性および耐摩耗性などの
特性に優れる架橋ゴム成形体(スポンジ)を提供するこ
とができる。
プスポンジ用ゴム組成物から得られる架橋ゴム成形体
は、上記のような効果を有するので、ウェザーストリッ
プスポンジに広く用いられる。
発明は、これら実施例に何ら限定されるものではない。
ムの組成、ヨウ素価、極限粘度[η]、分岐指数は、次
のような方法で測定ないし求めた。 (1)共重合体ゴムの組成 共重合体ゴムの組成は13C−NMR法で測定した。 (2)共重合体ゴムのヨウ素価 共重合体ゴムのヨウ素価は、滴定法により求めた。 (3)極限粘度[η] 共重合体ゴムの極限粘度[η]は、135゜Cデカリン中
で測定した。 (4)分岐指数 長鎖分岐を有しないEPR(分子量の異なる4サンプ
ル)について動的粘弾性試験機を用いて複素粘性率η*
の周波数分散を測定した。
cのときの複素粘性率η* を求め、複素粘性率η
1L *(0.01rad/sec)を縦軸に、複素粘性率η
2L *(8rad/sec)を横軸にプロットし、基準ライ
ンを作成し、そのラインの延長線上にあるη2L * =1×
103/Pa・sのときのη1L0 *を測定した。
0.01rad/secと8rad/secのときの複
素粘性率η* を求め、複素粘性率η1B *(0.01rad
/sec)を縦軸に、複素粘性率η2B *(8rad/se
c)を横軸にプロットする。このプロットは基準ライン
よりも大きな値となり、長鎖分岐が多いほど基準ライン
よりも大きく離れていく。次に、このプロットの上を通
るように基準ラインを平行移動させ、複素粘性率η2 *=
1×103/Pa・sとの交点η1B0 *を測定した。
1B0 *の値を下式に適用し、分岐指数を算出した。 分岐指数=(logη1L0 * − logη1B0 *)×10 上記測定条件は、次の通りである。 ・基準サンプル:4種類のEPR 三井化学(株)製、タフマーP−0280、P−048
0、P−0680、P−0880(商品名) ・動的粘弾性試験機(RDS):Rheometric
s社 ・サンプル:2mmシートを直径25mmの円状に打ち
抜いて使用。 ・温度 :190゜C ・歪み率 :1% ・周波数依存:0.001〜500rad/sec
ルボルネンランダム共重合体ゴム(A−1)の製造]攪
拌羽根を備えた実質内容積100リットルのステンレス
製重合器(攪拌回転数=250rpm)を用いて、連続
的にエチレンとプロピレンと5-ビニル-2- ノルボルネン
との三元共重合を行なった。重合器側部より液相へ毎時
ヘキサンを60リットル、エチレンを3.7kg、プロ
ピレンを8.0kg、5-ビニル-2- ノルボルネンを48
0gの速度で、また、水素を50リットル、触媒として
VOCl3 を48ミリモル、Al(Et)2Clを24
0ミリモル、Al(Et)1.5Cl1.5 を48ミリモル
の速度で連続的に供給した。
なうと、エチレン・プロピレン・5-ビニル-2- ノルボル
ネンランダム共重合体ゴム(A−1)が均一な溶液状態
で得られた。
た重合溶液中に少量のメタノールを添加して重合反応を
停止させ、スチームストリッピング処理にて重合体を溶
媒から分離したのち、55℃で48時間真空乾燥を行な
った。
ピレン・5-ビニル-2- ノルボルネンランダム共重合体ゴ
ム(A−1)の物性を表1に示す。
通りに変えることにより、異なる性状のエチレン・プロ
ピレン・5-エチリデン-2- ノルボルネンランダム共重合
体ゴム(A−2)、エチレン・プロピレン・ジシクロペ
ンタジエンランダム共重合体ゴム(A−3)を得た。得
られた共重合体ゴム(A−2)、(A−3)の物性を表
1に示す。
ン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A―1)1
00重量部、シリカ[デグサジャパン(株)製、商品名
ウルトラジル360]70重量部、軟化剤[出光興産
(株)製、商品名 ダイアナプロセスオイルTMPW−9
0]80重量部、亜鉛華5重量部、ステアリン酸1重量
部、およびポリエチレングリコール1重量部を容量2.
95リットルのバンバリーミキサー[(株)神戸製鋼所
製]で混練した。
5-ビニル-2- ノルボルネンランダム共重合体ゴム(A−
1)を30秒素練りし、次いで、亜鉛華、ステアリン
酸、ポリエチレングリコール、シリカ、軟化剤を入れ、
2分間混練した。その後、ラムを上昇させ掃除を行な
い、さらに、1分間混練を行ない、約130℃で排出
し、ゴム配合物(I−1)を得た。この混練は充填率7
5%で行なった。
を、8インチロ−ル(前ロールの表面温度30℃、後ロ
ールの表面温度30℃、前ロールの回転数18rpm、
後ロールの回転数15rpm)に巻き付けて、発泡剤と
してプラスチック微小中空体[松本油脂製薬(株)製、
商品名 マイクロパールF−30VSD]7重量部、C
6H5−Si(OSi(CH3)2H)3 で示されるSiH
基含有化合物(架橋剤)4重量部、反応制御剤としてエ
チニルシクロヘキサノール0.4重量部を加え10分間
混練したのちに、触媒として塩化白金酸濃度2重量%の
イソプロピルアルコール溶液0.4重量部を加えて5分
間混練した後、混練物をリボン状に分出した。
状ダイス(内径10mm、肉厚1mm)を装着した50
mmφ押出機[(株)三葉製作所製:L/D=16]を
用いて、ダイス温度60℃、シリンダー温度40℃の条
件で押し出してチューブ状に成形した。この成形体を1
60℃雰囲気のHAV(熱風加硫槽)に15分間架橋
し、スポンジゴムを得た。
いて架橋速度の目安として「tc(90)」を、JSRキュ
ラストメーター3型[日本合成ゴム(株)製)を用い
て、160℃の条件で測定した。架橋(加硫)曲線から
得られるトルクの最低値MLと最高値MHの差をME
(=MH−ML)とし、90%MEに達する時間を「t
c (90)」とした。
定、吸水率測定、耐傷付き性試験および圧縮永久歪み試
験を下記の方法に従って行なった。 (1)比重測定 熱空気架橋したチューブ状のスポンジゴムから20mm
×20mmの試験片を打ち抜き、表面の汚れをアルコー
ルで拭き取った。この試験片を25℃雰囲気下で自動比
重計[(株)東洋精機製作所製:M−1型]を用いて、
空気中と純水中の質量差から比重測定を行ない、スポン
ジゴムの比重を算出した。 (2)吸水率 熱空気架橋したチューブ状のスポンジゴムから20mm
×20mmの試験片を打ち抜き、水面下50mmの位置
で125mmHgまで減圧し、3分間保持した。続い
て、その試験片を大気中に戻して3分経過後、吸水した
試験片の重量を測定し、以下の計算式から吸水率を算出
した。
橋シート表面をHBの鉛筆でひっかき、その傷つき状態
を肉眼で観察し、耐傷付き性の評価を4段階で行なっ
た。 <耐傷付き性の4段階評価> A:表面に傷が全く付かないもの B:表面にわずかに傷が付くもの C:傷が付くもの D:傷が著しく激しいもの (4)圧縮永久歪み試験 JIS K6250に従い、作製した架橋シートを積層
し、JIS K6262に準拠して圧縮永久歪み試験を
行なった。この試験条件は150℃×22時間である。
(商品名)70重量部およびマイクロパールF−30V
SD(商品名)7重量部の代わりに、カーボンブラック
[旭カーボン(株)製、商品名 旭#50HG]80重
量部、OBSH系発泡剤[永和化成工業(株)製、商品
名 ネオセルボンN1000SW]2.5重量部、尿素
系発泡助剤[永和化成工業(株)製、商品名 セルペー
スト101P]1.0重量部を用い、ダイアナプロセス
PW−90(商品名)の配合量を70重量部に変更した
以外は、実施例1と同様に行なった。なお、バンバリー
ミキサーから排出した際の混練物の温度は136℃であ
った。
レン・プロピレン・5-ビニル-2- ノルボルネンランダム
共重合体ゴム(A−1)の代わりに、表1に示すエチレ
ン・プロピレン・5-エチリデン-2- ノルボルネン共重合
ゴム(A−2)を用いた以外は、実施例1と同様に行な
った。なお、バンバリーミキサーから排出した際の混練
物の温度は131℃であった。
レン・プロピレン・5-ビニル-2- ノルボルネンランダム
共重合体ゴム(A−1)の代わりに、表1に示すエチレ
ン・プロピレン・ジシクロペンタジエンランダム共重合
ゴム(A−3)を用いた以外は、実施例1と同様に行な
った。なお、バンバリーミキサーから排出した際の混練
物の温度は134℃であった。
0VSD(商品名;プラスチック微小中空体)7重量
部、C6H5−Si(OSi(CH3)2H)3 で示される
SiH基含有化合物4重量部、エチニルシクロヘキサノ
ール0.4重量部、および塩化白金酸濃度2重量%のイ
ソプロピルアルコール溶液0.4重量部の代わりに、オ
キシビスベンゼンスルホニルヒドラジッド[永和化成工
業(株)製、商品名 ネオセルボンN1000SW]
2.5重量部、尿素系発泡助剤[永和化成工業(株)
製、商品名 セルペースト101P]1.0重量部、硫
黄1.5重量部、2-メルカトベンゾチアゾール[三新化
学工業(株)製、商品名 サンセラーM]1.0重量
部、ジベンゾチアジルジスルフィド[三新化学工業
(株)製、商品名 サンセラーDM]1.0重量部、ジ
ブチルジチオカルバミン酸亜鉛[三新化学工業(株)
製、商品名 サンセラーBZ]1.0重量部、ジエチル
ジチオカルバミン酸テルル[三新化学工業(株)製、商
品名 サンセラーTE]0.3重量部の用いた以外は、
比較例1と同様に行なった。
・5-エチリデン-2- ノルボルネンランダム共重合体ゴム
(A−2)の代わりに、表1に示すエチレン・プロピレ
ン・5-ビニル-2- ノルボルネンランダム共重合体ゴム
(A−1)を用いた以外は、比較例3と同様に行なっ
た。なお、バンバリーミキサーから排出した際の混練物
の温度は129℃であった。
Claims (8)
- 【請求項1】熱風で架橋可能なゴム組成物であり、 該ゴム組成物をシート状に成形した後熱風架橋して得ら
れる架橋ゴムシートが、HBの鉛筆による鉛筆硬度試験
で表面に傷が全く付かず、150℃で22時間熱処理後
の圧縮永久歪み(CS)が70%以下であり、比重が
0.1〜0.8の範囲にあり、かつ、吸水率が50%以
下であることを特徴とする架橋可能なウェザーストリッ
プスポンジ用ゴム組成物。 - 【請求項2】前記ゴム組成物が、非共役ポリエンが下記
一般式[I]または[II]で表わされる少なくとも一種
の末端ビニル基含有ノルボルネン化合物から導かれる構
成単位を有するエチレン・α- オレフィン・非共役ポリ
エンランダム共重合体ゴム(A)と、SiH基を1分子
中に少なくとも2個持つSiH基含有化合物(B)とを
含有してなり、該ゴム組成物の160℃での架橋速度
(tc (90))が15分以下であることを特徴とする請
求項1に記載の架橋可能なウェザーストリップスポンジ
用ゴム組成物; 【化1】 [式中、nは0ないし10の整数であり、 R1 は水素原子または炭素原子数1〜10のアルキル基
であり、 R2 は水素原子または炭素原子数1〜5のアルキル基で
ある]、 【化2】 [式中、R3 は水素原子または炭素原子数1〜10のア
ルキル基である]。 - 【請求項3】前記エチレン・α- オレフィン・非共役ポ
リエンランダム共重合体ゴム(A)が、(i)エチレン
と炭素原子数3〜20のα- オレフィンとのモル比(エ
チレン/α- オレフィン)が60/40〜90/10の
範囲にあり、(ii)ヨウ素価が1〜30の範囲にあり、
(iii) 135℃のデカリン溶液で測定した極限粘度
[η]が0.3〜5dl/gの範囲にあり、(iv)動的
粘弾性測定器より求めた分岐指数が3以上であることを
特徴とする請求項2に記載の架橋可能なウェザーストリ
ップスポンジ用ゴム組成物。 - 【請求項4】前記ゴム組成物が、エチレン・α- オレフ
ィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)およ
びSiH基を1分子中に少なくとも2個持つSiH基含
有化合物(B)の他に、触媒(C)を含有してなること
を特徴とする請求項2に記載の架橋可能なウェザースト
リップスポンジ用ゴム組成物。 - 【請求項5】前記ゴム組成物が、エチレン・α- オレフ
ィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)、S
iH基を1分子中に少なくとも2個持つSiH基含有化
合物(B)および触媒(C)の他に、反応抑制剤(D)
を含有してなることを特徴とする請求項4に記載の架橋
可能なウェザーストリップスポンジ用ゴム組成物。 - 【請求項6】前記ゴム組成物が、エチレン・α- オレフ
ィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)、S
iH基を1分子中に少なくとも2個持つSiH基含有化
合物(B)、触媒(C)および反応抑制剤(D)の他
に、発泡剤(E)を含有してなることを特徴とする請求
項5に記載の架橋可能なウェザーストリップスポンジ用
ゴム組成物。 - 【請求項7】前記触媒(C)が白金系触媒であることを
特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の架橋可能な
ウェザーストリップスポンジ用ゴム組成物。 - 【請求項8】請求項1〜7のいずれかに記載の架橋可能
なゴム組成物からなることを特徴とするウェザーストリ
ップスポンジ。
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- 1999-07-23 JP JP20907099A patent/JP2001031807A/ja active Pending
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