JP2002025472A - 電子ビーム偏向装置およびカラー表示管 - Google Patents
電子ビーム偏向装置およびカラー表示管Info
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- H01J29/701—Systems for correcting deviation or convergence of a plurality of beams by means of magnetic fields at least
- H01J29/702—Convergence correction arrangements therefor
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- H01J2229/00—Details of cathode ray tubes or electron beam tubes
- H01J2229/56—Correction of beam optics
- H01J2229/568—Correction of beam optics using supplementary correction devices
- H01J2229/5681—Correction of beam optics using supplementary correction devices magnetic
- H01J2229/5687—Auxiliary coils
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- Video Image Reproduction Devices For Color Tv Systems (AREA)
- Testing, Inspecting, Measuring Of Stereoscopic Televisions And Televisions (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ＸH ズレの補正を困難にすることなく、簡単
な構造で２方向のＹv ズレを補正する機能を有する偏向
ヨークとそれを用いたカラー表示管を提供する。 【解決手段】 本発明の偏向ヨーク５は、一対の水平偏
向コイル７と、一対の垂直偏向コイル９と、カラー表示
管本体２のネック部３の管径方向においてＹｖズレの補
正の方向に応じて逆向きの磁界を発生し得るＹｖズレ補
正用コイル１１とを有している。Ｙｖズレ補正用コイル
１１は、ネック部３の外方に互いに垂直方向に対向配置
された一対のコイルで構成されるとともに、各コイルが
１つのコア上に２重巻きに巻回されて第１のコイルと第
２のコイルの終端同士が接続され、コイル同士の接続点
に可変抵抗が接続されている。
な構造で２方向のＹv ズレを補正する機能を有する偏向
ヨークとそれを用いたカラー表示管を提供する。 【解決手段】 本発明の偏向ヨーク５は、一対の水平偏
向コイル７と、一対の垂直偏向コイル９と、カラー表示
管本体２のネック部３の管径方向においてＹｖズレの補
正の方向に応じて逆向きの磁界を発生し得るＹｖズレ補
正用コイル１１とを有している。Ｙｖズレ補正用コイル
１１は、ネック部３の外方に互いに垂直方向に対向配置
された一対のコイルで構成されるとともに、各コイルが
１つのコア上に２重巻きに巻回されて第１のコイルと第
２のコイルの終端同士が接続され、コイル同士の接続点
に可変抵抗が接続されている。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子ビーム偏向装
置およびカラー表示管に関し、特にカラー表示管におけ
る画像の色ズレを簡単な構成で調整することのできる電
子ビーム偏向装置に関するものである。
置およびカラー表示管に関し、特にカラー表示管におけ
る画像の色ズレを簡単な構成で調整することのできる電
子ビーム偏向装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】テレビジョンやコンピュータディスプレ
イなどに用いられるカラー画像表示用の電子管（以下、
カラー表示管と称する）１００は、例えば図８に示すよ
うに、管状のネック部１０２とこのネック部１０２から
拡径して延びる表示部１０３とを有するカラー表示管本
体１０１と、その外方に配置された電子ビーム偏向装置
（以下、偏向ヨークと称する）１０４とを有している。
このカラー表示管１００の場合、カラー表示管本体１０
１のネック部１０２の内部に、各々がＲ（赤）、Ｇ
（緑）、Ｂ（青）の光３原色毎の画像信号に対応する３
本の電子ビームＥを出射する３本の電子銃１０５が水平
方向に配列されており、いわゆるインライン配列の電子
銃を構成している。そして、表示部１０３の前面にＲ、
Ｇ、Ｂの蛍光体のドットが形成されており、これら蛍光
体ドットに各画像信号毎の電子ビームＥが照射されるこ
とによって所定の画像が表示される。
イなどに用いられるカラー画像表示用の電子管（以下、
カラー表示管と称する）１００は、例えば図８に示すよ
うに、管状のネック部１０２とこのネック部１０２から
拡径して延びる表示部１０３とを有するカラー表示管本
体１０１と、その外方に配置された電子ビーム偏向装置
（以下、偏向ヨークと称する）１０４とを有している。
このカラー表示管１００の場合、カラー表示管本体１０
１のネック部１０２の内部に、各々がＲ（赤）、Ｇ
（緑）、Ｂ（青）の光３原色毎の画像信号に対応する３
本の電子ビームＥを出射する３本の電子銃１０５が水平
方向に配列されており、いわゆるインライン配列の電子
銃を構成している。そして、表示部１０３の前面にＲ、
Ｇ、Ｂの蛍光体のドットが形成されており、これら蛍光
体ドットに各画像信号毎の電子ビームＥが照射されるこ
とによって所定の画像が表示される。
【０００３】カラー表示管本体１０１のネック部１０２
から表示部１０３に至る管体の周囲には電子ビームＥの
進路を水平方向および垂直方向に偏向するための偏向ヨ
ーク１０４が装着されている。偏向ヨーク１０４は、一
般に図８、図９に示すように、カラー表示管本体１０１
の軸線Ｐと同軸で、かつネック部側から表示部側に向け
て拡径する管状に成形され、互いに垂直方向に対向配置
された一対の水平偏向コイル１０６と、この水平偏向コ
イル１０６を内面に装着したコイルセパレータ１０７を
介してその外周に沿うように成形され、互いに水平方向
に対向配置された一対の垂直偏向コイル１０８と、さら
にその外周に配設された環状の強磁性コア（フェライト
コア）１０９とを有している。
から表示部１０３に至る管体の周囲には電子ビームＥの
進路を水平方向および垂直方向に偏向するための偏向ヨ
ーク１０４が装着されている。偏向ヨーク１０４は、一
般に図８、図９に示すように、カラー表示管本体１０１
の軸線Ｐと同軸で、かつネック部側から表示部側に向け
て拡径する管状に成形され、互いに垂直方向に対向配置
された一対の水平偏向コイル１０６と、この水平偏向コ
イル１０６を内面に装着したコイルセパレータ１０７を
介してその外周に沿うように成形され、互いに水平方向
に対向配置された一対の垂直偏向コイル１０８と、さら
にその外周に配設された環状の強磁性コア（フェライト
コア）１０９とを有している。
【０００４】この偏向ヨーク１０４において、一対の水
平偏向コイル１０６は、電子ビームＥの進路に垂直磁界
を与えることで電子ビームＥを水平方向に偏向する作用
を有し、一対の垂直偏向コイル１０８は、電子ビームＥ
の進路に水平磁界を与えることで電子ビームＥを垂直方
向に偏向する作用を有している。コイルセパレータ１０
７は、水平偏向コイル１０６と垂直偏向コイル１０８と
を隔離するとともに、これらの位置がずれないように支
持する。また、強磁性コア１０９は、水平偏向コイル１
０６と垂直偏向コイル１０８とによって電子ビームＥの
進路に形成される磁束の密度を高めるために装着されて
いる。なお、水平偏向コイルや垂直偏向コイルは、ネッ
ク部側の端部に導線が軸線に対してフランジ状に放射方
向に立ち上がって巻回された部分を持つ、いわゆる「ベ
ンド型」と呼ばれるものと、放射方向に立ち上がって巻
回された部分を持たない、いわゆる「ベンドレス型」と
呼ばれるものがある。
平偏向コイル１０６は、電子ビームＥの進路に垂直磁界
を与えることで電子ビームＥを水平方向に偏向する作用
を有し、一対の垂直偏向コイル１０８は、電子ビームＥ
の進路に水平磁界を与えることで電子ビームＥを垂直方
向に偏向する作用を有している。コイルセパレータ１０
７は、水平偏向コイル１０６と垂直偏向コイル１０８と
を隔離するとともに、これらの位置がずれないように支
持する。また、強磁性コア１０９は、水平偏向コイル１
０６と垂直偏向コイル１０８とによって電子ビームＥの
進路に形成される磁束の密度を高めるために装着されて
いる。なお、水平偏向コイルや垂直偏向コイルは、ネッ
ク部側の端部に導線が軸線に対してフランジ状に放射方
向に立ち上がって巻回された部分を持つ、いわゆる「ベ
ンド型」と呼ばれるものと、放射方向に立ち上がって巻
回された部分を持たない、いわゆる「ベンドレス型」と
呼ばれるものがある。
【０００５】上述したように、偏向ヨークは、通常、カ
ラー表示管本体の軸線と同軸的に装着されている。一
方、カラー表示管本体内部の３個の電子銃は、中央のＧ
用の電子銃を軸線上に配置し、その両側方にＲ用の電子
銃、Ｂ用の電子銃をそれぞれ配置した構成となってい
る。このため、３本の電子ビームをそれぞれ偏向ヨーク
によって水平方向、垂直方向に偏向する際に、もともと
の出射位置が軸線から外れているＲ用の電子ビーム、Ｂ
用の電子ビームは集束角がそれぞれ変化し、表示部にお
いて所定の蛍光ドットからずれたドットに照射され、画
像に色ズレが生じてしまう。
ラー表示管本体の軸線と同軸的に装着されている。一
方、カラー表示管本体内部の３個の電子銃は、中央のＧ
用の電子銃を軸線上に配置し、その両側方にＲ用の電子
銃、Ｂ用の電子銃をそれぞれ配置した構成となってい
る。このため、３本の電子ビームをそれぞれ偏向ヨーク
によって水平方向、垂直方向に偏向する際に、もともと
の出射位置が軸線から外れているＲ用の電子ビーム、Ｂ
用の電子ビームは集束角がそれぞれ変化し、表示部にお
いて所定の蛍光ドットからずれたドットに照射され、画
像に色ズレが生じてしまう。
【０００６】上記の色ズレのタイプとしては、（１）図
１０に示すように、表示部の画像面におけるＲ像とＢ像
との水平方向（図中Ｈ方向）のコンバーゼンスがずれる
場合（以下、これをＸH ズレと称する）、（２）図１１
に示すように、Ｒ像とＢ像の垂直軸（図中Ｖ方向）が傾
斜して交差する場合（以下、これをＹH クロスと称す
る）、（３）図１２に示すように、Ｒ像とＢ像との垂直
方向（図中Ｖ方向）のコンバーゼンスがずれる場合（以
下、これをＹv ズレと称する）、などがある。これらの
色ズレは、電子ビームと偏向ヨークの軸線とのズレに由
来するばかりでなく、偏向ヨークをカラー表示管本体に
取り付ける際の双方の軸ズレや傾きなどによっても生じ
るので、これらの色ズレは個々の表示管毎に補正する必
要がある。
１０に示すように、表示部の画像面におけるＲ像とＢ像
との水平方向（図中Ｈ方向）のコンバーゼンスがずれる
場合（以下、これをＸH ズレと称する）、（２）図１１
に示すように、Ｒ像とＢ像の垂直軸（図中Ｖ方向）が傾
斜して交差する場合（以下、これをＹH クロスと称す
る）、（３）図１２に示すように、Ｒ像とＢ像との垂直
方向（図中Ｖ方向）のコンバーゼンスがずれる場合（以
下、これをＹv ズレと称する）、などがある。これらの
色ズレは、電子ビームと偏向ヨークの軸線とのズレに由
来するばかりでなく、偏向ヨークをカラー表示管本体に
取り付ける際の双方の軸ズレや傾きなどによっても生じ
るので、これらの色ズレは個々の表示管毎に補正する必
要がある。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】上記３種類の色ズレの
うち、特にＹv ズレに着目してみると、Ｙv ズレを補正
するために、垂直偏向コイルに流す電流の大きさを調整
する方法、あるいは水平方向に対向配置した一対の補正
用コイルを用いて水平磁界を調整する方法が従来から検
討されている。ところが、前者の方法、すなわち垂直偏
向コイルを用いて調整する方法では、Ｙv ズレが補正さ
れる反面、センタービームであるＧ用の電子ビームの経
路が傾いてラスターが台形になるなど、ラスターの変形
が大きくなるという不具合がある。
うち、特にＹv ズレに着目してみると、Ｙv ズレを補正
するために、垂直偏向コイルに流す電流の大きさを調整
する方法、あるいは水平方向に対向配置した一対の補正
用コイルを用いて水平磁界を調整する方法が従来から検
討されている。ところが、前者の方法、すなわち垂直偏
向コイルを用いて調整する方法では、Ｙv ズレが補正さ
れる反面、センタービームであるＧ用の電子ビームの経
路が傾いてラスターが台形になるなど、ラスターの変形
が大きくなるという不具合がある。
【０００８】また、ＸH ズレを補正するために鉄片やフ
ェライトコアからなる補正片をネック部の左右に装着
し、その位置を移動させて調整を行う方法が従来から採
用されている。そのため、後者の方法のように、Ｙv ズ
レ補正用のコイルをネック部の左右に設置したとする
と、この補正用コイルと上記の補正片が位置的に干渉
し、補正片の可動範囲が制限されてＸH ズレの調整範囲
が狭まってしまうという問題が生じる。
ェライトコアからなる補正片をネック部の左右に装着
し、その位置を移動させて調整を行う方法が従来から採
用されている。そのため、後者の方法のように、Ｙv ズ
レ補正用のコイルをネック部の左右に設置したとする
と、この補正用コイルと上記の補正片が位置的に干渉
し、補正片の可動範囲が制限されてＸH ズレの調整範囲
が狭まってしまうという問題が生じる。
【０００９】なお、ＸH ズレ補正用の補正片との干渉を
避けるために、Ｙv ズレ補正用のコイルをネック部の上
下（垂直方向）に設置し、垂直磁界で調整する方法も考
えられるが、一対のコイルの接続方向に対応してＲの画
像が外側、Ｂの画像が内側にある場合のＹv ズレ、Ｂの
画像が外側、Ｒの画像が内側にある場合のＹv ズレの２
方向のＹv ズレのうち、いずれか一方しか補正すること
ができない。よって、上記２方向のＹv ズレを補正した
いという要求を満足することができない。
避けるために、Ｙv ズレ補正用のコイルをネック部の上
下（垂直方向）に設置し、垂直磁界で調整する方法も考
えられるが、一対のコイルの接続方向に対応してＲの画
像が外側、Ｂの画像が内側にある場合のＹv ズレ、Ｂの
画像が外側、Ｒの画像が内側にある場合のＹv ズレの２
方向のＹv ズレのうち、いずれか一方しか補正すること
ができない。よって、上記２方向のＹv ズレを補正した
いという要求を満足することができない。
【００１０】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたものであって、ＸH ズレの補正を困難にすること
なく、できるだけ簡単な構造で上記２方向のＹv ズレを
確実に補正する機能を有する電子ビーム偏向装置、およ
びそれを用いたカラー表示管を提供することを目的とす
る。
されたものであって、ＸH ズレの補正を困難にすること
なく、できるだけ簡単な構造で上記２方向のＹv ズレを
確実に補正する機能を有する電子ビーム偏向装置、およ
びそれを用いたカラー表示管を提供することを目的とす
る。
【００１１】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の電子ビーム偏向装置は、内部に複数の電
子銃が水平方向に配列されたネック部と、ネック部から
拡径して延び、電子銃から出射される電子ビームにより
画像表示を行う表示部とを有するカラー表示管本体の外
方に配置され、電子ビームを偏向させる電子ビーム偏向
装置であって、互いに垂直方向に対向配置された一対の
水平偏向コイルと、互いに水平方向に対向配置された一
対の垂直偏向コイルと、ネック部の外方に互いに垂直方
向に対向配置された一対のコイルで構成されるととも
に、一対のコイルの各々がネック部の管径方向において
Ｙｖズレの補正の方向に応じて逆向きの磁界を発生可能
な補正用コイルと、を有することを特徴とする。
めに、本発明の電子ビーム偏向装置は、内部に複数の電
子銃が水平方向に配列されたネック部と、ネック部から
拡径して延び、電子銃から出射される電子ビームにより
画像表示を行う表示部とを有するカラー表示管本体の外
方に配置され、電子ビームを偏向させる電子ビーム偏向
装置であって、互いに垂直方向に対向配置された一対の
水平偏向コイルと、互いに水平方向に対向配置された一
対の垂直偏向コイルと、ネック部の外方に互いに垂直方
向に対向配置された一対のコイルで構成されるととも
に、一対のコイルの各々がネック部の管径方向において
Ｙｖズレの補正の方向に応じて逆向きの磁界を発生可能
な補正用コイルと、を有することを特徴とする。
【００１２】本発明の電子ビーム偏向装置によれば、一
対の垂直偏向コイルが生成する水平磁界と補正用コイル
が生成する磁界との相乗作用により、カラー表示管の軸
線上に配置された電子銃を中心として一方側の電子銃、
例えば断面視右側の電子銃の電子ビームに作用する力と
左側の電子銃の電子ビームに作用する力の大きさを相対
的に変えることができ、いずれか一方の電子ビームを他
方よりも大きく振って１方向のＹｖズレを補正すること
ができる。さらに、この補正用コイルはＹｖズレの補正
の方向に応じて逆向きの磁界を発生することができるの
で、いずれの電子ビームに作用する力を大きくするかを
変えることができ、結果として２方向のＹｖズレを補正
することができる。
対の垂直偏向コイルが生成する水平磁界と補正用コイル
が生成する磁界との相乗作用により、カラー表示管の軸
線上に配置された電子銃を中心として一方側の電子銃、
例えば断面視右側の電子銃の電子ビームに作用する力と
左側の電子銃の電子ビームに作用する力の大きさを相対
的に変えることができ、いずれか一方の電子ビームを他
方よりも大きく振って１方向のＹｖズレを補正すること
ができる。さらに、この補正用コイルはＹｖズレの補正
の方向に応じて逆向きの磁界を発生することができるの
で、いずれの電子ビームに作用する力を大きくするかを
変えることができ、結果として２方向のＹｖズレを補正
することができる。
【００１３】本発明の補正用コイルにおいては、一対の
コイルに流す電流の大きさのみで補正の度合を調整する
ことができ、垂直偏向コイルの電流を変化させる必要は
ないため、ラスターが変形することがない。また、一対
のコイルはネック部の外方に垂直方向に対向配置するの
で、水平方向に設置するＸH ズレ補正用の補正片と位置
的に干渉することもなく、ＸH ズレの方も充分に調整す
ることができる。このように、本発明によれば、従来の
偏向ヨークが持つ種々の問題点を解決することができ、
簡単な構成で２方向のＹｖズレを補正し得る補正用コイ
ルを備えた電子ビーム偏向装置を提供することができ
る。
コイルに流す電流の大きさのみで補正の度合を調整する
ことができ、垂直偏向コイルの電流を変化させる必要は
ないため、ラスターが変形することがない。また、一対
のコイルはネック部の外方に垂直方向に対向配置するの
で、水平方向に設置するＸH ズレ補正用の補正片と位置
的に干渉することもなく、ＸH ズレの方も充分に調整す
ることができる。このように、本発明によれば、従来の
偏向ヨークが持つ種々の問題点を解決することができ、
簡単な構成で２方向のＹｖズレを補正し得る補正用コイ
ルを備えた電子ビーム偏向装置を提供することができ
る。
【００１４】前記補正用コイルを構成する各コイルは、
例えば逆向きの磁界を発生する第１のコイルと第２のコ
イルとが直列接続されたものからなり、第１のコイルと
第２のコイルとの接続点の電位を可変抵抗で調整するも
ので構成することができる。この構成によれば、可変抵
抗を用いて第１のコイルと第２のコイルとの接続点の電
位を調整することにより、第１のコイル、第２のコイル
それぞれに流す電流のバランスを調整し、Ｙｖズレの補
正の方向に応じた向きの磁界を発生させることができ
る。
例えば逆向きの磁界を発生する第１のコイルと第２のコ
イルとが直列接続されたものからなり、第１のコイルと
第２のコイルとの接続点の電位を可変抵抗で調整するも
ので構成することができる。この構成によれば、可変抵
抗を用いて第１のコイルと第２のコイルとの接続点の電
位を調整することにより、第１のコイル、第２のコイル
それぞれに流す電流のバランスを調整し、Ｙｖズレの補
正の方向に応じた向きの磁界を発生させることができ
る。
【００１５】各補正用コイルを構成する第１のコイルと
第２のコイルのより具体的な構成としては、例えば１つ
のコア上に２重巻きに巻回し、各コイルの終端同士を接
続した一連のコイルで構成することができる。この構成
によれば、各補正用コイルの外形がコンパクトになり、
電子ビーム偏向装置の小型化を図ることができる。
第２のコイルのより具体的な構成としては、例えば１つ
のコア上に２重巻きに巻回し、各コイルの終端同士を接
続した一連のコイルで構成することができる。この構成
によれば、各補正用コイルの外形がコンパクトになり、
電子ビーム偏向装置の小型化を図ることができる。
【００１６】また、本発明の電子ビーム偏向装置は、コ
字状に成形されたコアの周囲に導線を巻回した２つのコ
イルが互いに垂直方向に対向配置され、複数本の電子銃
のうちの中央の電子銃から出射される電子ビームの位置
ずれを補正する一対のセンタービーム補正用コイルを有
するものであってもよい。その場合、第１のコイルと第
２のコイルとからなる各補正用コイルを各センタービー
ム補正用コイルの内側に配置することが望ましい。この
構成によれば、中央の電子銃から出射される電子ビー
ム、いわゆるセンタービームの位置ずれを補正する機能
が付加されると同時に、各センタービーム補正用コイル
の内側の空間を有効に利用してＹｖズレ補正用コイルを
設置することができる。
字状に成形されたコアの周囲に導線を巻回した２つのコ
イルが互いに垂直方向に対向配置され、複数本の電子銃
のうちの中央の電子銃から出射される電子ビームの位置
ずれを補正する一対のセンタービーム補正用コイルを有
するものであってもよい。その場合、第１のコイルと第
２のコイルとからなる各補正用コイルを各センタービー
ム補正用コイルの内側に配置することが望ましい。この
構成によれば、中央の電子銃から出射される電子ビー
ム、いわゆるセンタービームの位置ずれを補正する機能
が付加されると同時に、各センタービーム補正用コイル
の内側の空間を有効に利用してＹｖズレ補正用コイルを
設置することができる。
【００１７】本発明のカラー表示管は、カラー表示管本
体と、カラー表示管本体のネック部の外方に配置された
上記本発明の電子ビーム偏向装置とを備えたことを特徴
とするものである。本発明によれば、簡単な構成で各種
の色ズレを広範囲に補正することができ、画質に優れた
カラー表示管を提供することができる。
体と、カラー表示管本体のネック部の外方に配置された
上記本発明の電子ビーム偏向装置とを備えたことを特徴
とするものである。本発明によれば、簡単な構成で各種
の色ズレを広範囲に補正することができ、画質に優れた
カラー表示管を提供することができる。
【００１８】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
１〜図７を参照して説明する。図１は本実施の形態のカ
ラー表示管の全体構成を示す縦断面図、図２は図１のＡ
−Ａ線に沿う縦断面図である。
１〜図７を参照して説明する。図１は本実施の形態のカ
ラー表示管の全体構成を示す縦断面図、図２は図１のＡ
−Ａ線に沿う縦断面図である。
【００１９】本実施の形態のカラー表示管１は、図１に
示すように、カラー表示管本体２と、カラー表示管本体
２のネック部３から表示部４に至る管体の周囲に配置さ
れ、電子ビームＥの進路を水平方向および垂直方向に偏
向する偏向ヨーク５（電子ビーム偏向装置）とを有して
いる。カラー表示管本体２は、ネック部３と表示部４と
を有し、図２に示すように、ネック部３の内部にＲ、
Ｇ、Ｂの各画像信号に対応する３本の電子ビームＥを出
射する３本の電子銃６ｒ，６ｇ，６ｂが水平方向に配列
された、いわゆるインライン配列の電子銃が具備されて
いる。
示すように、カラー表示管本体２と、カラー表示管本体
２のネック部３から表示部４に至る管体の周囲に配置さ
れ、電子ビームＥの進路を水平方向および垂直方向に偏
向する偏向ヨーク５（電子ビーム偏向装置）とを有して
いる。カラー表示管本体２は、ネック部３と表示部４と
を有し、図２に示すように、ネック部３の内部にＲ、
Ｇ、Ｂの各画像信号に対応する３本の電子ビームＥを出
射する３本の電子銃６ｒ，６ｇ，６ｂが水平方向に配列
された、いわゆるインライン配列の電子銃が具備されて
いる。
【００２０】図１に示すように、偏向ヨーク５は、カラ
ー表示管本体２の軸線Ｐと同軸で、かつネック部３側か
ら表示部４側に向けて拡径する管状に成形され、互いに
垂直方向に対向配置された一対の水平偏向コイル７と、
この水平偏向コイル７を内面に装着したコイルセパレー
タ８を介してその外周に沿うように成形され、互いに水
平方向に対向配置された一対の垂直偏向コイル９と、さ
らにその外周に配設された環状の強磁性コア１０（フェ
ライトコア）とを有している。ここでは、ベンド型のコ
イルを用いた例を示す。
ー表示管本体２の軸線Ｐと同軸で、かつネック部３側か
ら表示部４側に向けて拡径する管状に成形され、互いに
垂直方向に対向配置された一対の水平偏向コイル７と、
この水平偏向コイル７を内面に装着したコイルセパレー
タ８を介してその外周に沿うように成形され、互いに水
平方向に対向配置された一対の垂直偏向コイル９と、さ
らにその外周に配設された環状の強磁性コア１０（フェ
ライトコア）とを有している。ここでは、ベンド型のコ
イルを用いた例を示す。
【００２１】本実施の形態の場合、水平偏向コイル７お
よび垂直偏向コイル９の導線が軸線Ｐに対してフランジ
状に立ち上がって巻回された部分であるベンド部７ａ，
９ａの後方に、Ｙｖズレ補正用コイル１１が設置されて
いる。このＹｖズレ補正用コイル１１は、カラー表示管
本体２のネック部３の上下に互いに垂直方向に対向配置
された一対のコイルで構成されている。そして、各Ｙｖ
ズレ補正用コイル１１は、ネック部３の管径方向におい
てＹｖズレの補正の方向に応じて、すなわち、Ｒの画像
が画面の内側、Ｂの画像が画面の外側にずれたものを補
正したいのか、もしくはＲの画像が画面の外側、Ｂの画
像が画面の内側にずれたものを補正したいのかによって
逆向きの磁界を発生し得るようになっている。
よび垂直偏向コイル９の導線が軸線Ｐに対してフランジ
状に立ち上がって巻回された部分であるベンド部７ａ，
９ａの後方に、Ｙｖズレ補正用コイル１１が設置されて
いる。このＹｖズレ補正用コイル１１は、カラー表示管
本体２のネック部３の上下に互いに垂直方向に対向配置
された一対のコイルで構成されている。そして、各Ｙｖ
ズレ補正用コイル１１は、ネック部３の管径方向におい
てＹｖズレの補正の方向に応じて、すなわち、Ｒの画像
が画面の内側、Ｂの画像が画面の外側にずれたものを補
正したいのか、もしくはＲの画像が画面の外側、Ｂの画
像が画面の内側にずれたものを補正したいのかによって
逆向きの磁界を発生し得るようになっている。
【００２２】また、本実施の形態の偏向ヨーク５は、図
２に示すように、コ字状に成形されたコアの周囲に導線
が巻回された２つのコイルが互いに垂直方向に対向配置
され、３本の電子銃のうちの中央の電子銃（Ｇ用の電子
銃６ｇ）からの電子ビームＥの位置ずれを補正する一対
のセンタービーム補正用コイル１２を有している。そし
て、各Ｙｖズレ補正用コイル１１はコ字状の各センター
ビーム補正用コイル１２の内側に配置されている。
２に示すように、コ字状に成形されたコアの周囲に導線
が巻回された２つのコイルが互いに垂直方向に対向配置
され、３本の電子銃のうちの中央の電子銃（Ｇ用の電子
銃６ｇ）からの電子ビームＥの位置ずれを補正する一対
のセンタービーム補正用コイル１２を有している。そし
て、各Ｙｖズレ補正用コイル１１はコ字状の各センター
ビーム補正用コイル１２の内側に配置されている。
【００２３】ネック部３の上下に配置された各Ｙｖズレ
補正用コイル１１は、図３に示す等価回路図で説明する
と、互いに逆向きの磁界を発生する第１のコイル１３と
第２のコイル１４とが直列接続されたものであり、第１
のコイル１３と第２のコイル１４の接続点Ｘが可変抵抗
１５の中間タップ１６に接続されたことによって第１の
コイル１３と第２のコイル１４の接続点Ｘの電位が可変
抵抗１５により調整可能となっている。
補正用コイル１１は、図３に示す等価回路図で説明する
と、互いに逆向きの磁界を発生する第１のコイル１３と
第２のコイル１４とが直列接続されたものであり、第１
のコイル１３と第２のコイル１４の接続点Ｘが可変抵抗
１５の中間タップ１６に接続されたことによって第１の
コイル１３と第２のコイル１４の接続点Ｘの電位が可変
抵抗１５により調整可能となっている。
【００２４】より具体的には、各Ｙｖズレ補正用コイル
１１は、１つのコア上に導線を２重巻きに巻回した一連
のコイルからなり、２重になったものの一方側が第１の
コイル１３、他方側が第２のコイル１４をなし、各コイ
ル１３，１４の終端同士が接続された状態となってい
る。よって、第１のコイル１３および第２のコイル１４
を流れる電流は第１のコイル１３と第２のコイル１４と
で逆回りになり、各々が逆向きの磁界を発生するが、第
１のコイル１３と第２のコイル１４の接続点Ｘの電位を
調整してこれらコイル１３，１４を流れる電流のバラン
スを変えることにより、全体としていずれか一方の向き
の磁界を発生させるようにすることができる。また、各
Ｙｖズレ補正用コイル１１は、垂直偏向コイル９と直列
接続されている。
１１は、１つのコア上に導線を２重巻きに巻回した一連
のコイルからなり、２重になったものの一方側が第１の
コイル１３、他方側が第２のコイル１４をなし、各コイ
ル１３，１４の終端同士が接続された状態となってい
る。よって、第１のコイル１３および第２のコイル１４
を流れる電流は第１のコイル１３と第２のコイル１４と
で逆回りになり、各々が逆向きの磁界を発生するが、第
１のコイル１３と第２のコイル１４の接続点Ｘの電位を
調整してこれらコイル１３，１４を流れる電流のバラン
スを変えることにより、全体としていずれか一方の向き
の磁界を発生させるようにすることができる。また、各
Ｙｖズレ補正用コイル１１は、垂直偏向コイル９と直列
接続されている。
【００２５】さらに、ネック部３の左右には、図示しな
いＸH ズレ補正用の補正片が管径方向に移動可能に取り
付けられている。
いＸH ズレ補正用の補正片が管径方向に移動可能に取り
付けられている。
【００２６】次に、図４、図５を用いてＹｖズレ補正用
コイル１１の作用を説明する。図４（ａ）、図５（ａ）
は各電子銃６ｒ，６ｇ，６ｂからの電子ビームＥを表示
部４の上側に偏向させた状態、図４（ｂ）、図５（ｂ）
は下側に偏向させた状態をそれぞれ示している。ここ
で、Ｒ、Ｇ、Ｂの各電子ビームＥは紙面の奥側から手前
側に向けて飛んでいるものとする。
コイル１１の作用を説明する。図４（ａ）、図５（ａ）
は各電子銃６ｒ，６ｇ，６ｂからの電子ビームＥを表示
部４の上側に偏向させた状態、図４（ｂ）、図５（ｂ）
は下側に偏向させた状態をそれぞれ示している。ここ
で、Ｒ、Ｇ、Ｂの各電子ビームＥは紙面の奥側から手前
側に向けて飛んでいるものとする。
【００２７】まず、図６に示すように、Ｒの画像（実線
で示す）が画面の内側、Ｂの画像（破線で示す）が画面
の外側にずれた方向のＹｖズレを補正する場合について
説明する。電子ビームＥを上側に偏向させる際には、図
４（ａ）に示すように、垂直偏向コイル９により図中右
から左に向かう磁界（その向きを破線の矢印Ｍ0で示
す）が生じている。この時、Ｙｖズレ補正用コイル１１
の可変抵抗１５を調整し、Ｙｖズレ補正用コイル１１の
外端から内端に向かう磁界（その向きを実線の矢印Ｍ 1
で示す）を発生させると、垂直偏向コイル９による磁界
Ｍ0とＹｖズレ補正用コイル１１による磁界Ｍ1が重畳さ
れて、Ｒの電子ビーム側では右から左に向かう磁界が強
まり、逆にＢの電子ビーム側では右から左に向かう磁界
が弱まる。よって、Ｂの電子ビームが受ける力Ｆｂより
もＲの電子ビームが受ける力Ｆｒの方が大きくなるの
で、Ｒの電子ビームの方がより強く上側に偏向される。
で示す）が画面の内側、Ｂの画像（破線で示す）が画面
の外側にずれた方向のＹｖズレを補正する場合について
説明する。電子ビームＥを上側に偏向させる際には、図
４（ａ）に示すように、垂直偏向コイル９により図中右
から左に向かう磁界（その向きを破線の矢印Ｍ0で示
す）が生じている。この時、Ｙｖズレ補正用コイル１１
の可変抵抗１５を調整し、Ｙｖズレ補正用コイル１１の
外端から内端に向かう磁界（その向きを実線の矢印Ｍ 1
で示す）を発生させると、垂直偏向コイル９による磁界
Ｍ0とＹｖズレ補正用コイル１１による磁界Ｍ1が重畳さ
れて、Ｒの電子ビーム側では右から左に向かう磁界が強
まり、逆にＢの電子ビーム側では右から左に向かう磁界
が弱まる。よって、Ｂの電子ビームが受ける力Ｆｂより
もＲの電子ビームが受ける力Ｆｒの方が大きくなるの
で、Ｒの電子ビームの方がより強く上側に偏向される。
【００２８】一方、電子ビームＥを下側に偏向させる際
には、図４（ｂ）に示すように、垂直偏向コイル９によ
り図中左から右に向かう磁界（その向きを破線の矢印Ｍ
2で示す）が生じている。この時、Ｙｖズレ補正用コイ
ル１１の可変抵抗１５を調整し、Ｙｖズレ補正用コイル
１１の内端から外端に向かう磁界（その向きを実線の矢
印Ｍ3で示す）を発生させると、垂直偏向コイル９によ
る磁界Ｍ2とＹｖズレ補正用コイル１１による磁界Ｍ3が
重畳されて、Ｒの電子ビーム側では左から右に向かう磁
界が強まり、逆にＢの電子ビーム側では左から右に向か
う磁界が弱まる。よって、Ｂの電子ビームが受ける力Ｆ
ｂよりもＲの電子ビームが受ける力Ｆｒの方が大きくな
るので、Ｒの電子ビームの方がより強く下側に偏向され
る。
には、図４（ｂ）に示すように、垂直偏向コイル９によ
り図中左から右に向かう磁界（その向きを破線の矢印Ｍ
2で示す）が生じている。この時、Ｙｖズレ補正用コイ
ル１１の可変抵抗１５を調整し、Ｙｖズレ補正用コイル
１１の内端から外端に向かう磁界（その向きを実線の矢
印Ｍ3で示す）を発生させると、垂直偏向コイル９によ
る磁界Ｍ2とＹｖズレ補正用コイル１１による磁界Ｍ3が
重畳されて、Ｒの電子ビーム側では左から右に向かう磁
界が強まり、逆にＢの電子ビーム側では左から右に向か
う磁界が弱まる。よって、Ｂの電子ビームが受ける力Ｆ
ｂよりもＲの電子ビームが受ける力Ｆｒの方が大きくな
るので、Ｒの電子ビームの方がより強く下側に偏向され
る。
【００２９】その結果、図４（ａ）に示した上側偏向時
にＹｖズレ補正用コイル１１の外端から内端に向かう磁
界Ｍ1が発生し、図４（ｂ）に示した下側偏向時にＹｖ
ズレ補正用コイル１１の内端から外端に向かう磁界Ｍ3
が発生するように可変抵抗１５を調整することによっ
て、図６に示すようなＲの画像が画面の内側、Ｂの画像
が画面の外側にずれた方向のＹｖズレを補正することが
できる。
にＹｖズレ補正用コイル１１の外端から内端に向かう磁
界Ｍ1が発生し、図４（ｂ）に示した下側偏向時にＹｖ
ズレ補正用コイル１１の内端から外端に向かう磁界Ｍ3
が発生するように可変抵抗１５を調整することによっ
て、図６に示すようなＲの画像が画面の内側、Ｂの画像
が画面の外側にずれた方向のＹｖズレを補正することが
できる。
【００３０】次に、図７に示すように、Ｂの画像（破線
で示す）が画面の内側、Ｒの画像（実線で示す）が画面
の外側にずれた方向のＹｖズレを補正する場合について
説明する。上記と同様、電子ビームＥを上側に偏向させ
る際には、図５（ａ）に示すように、図中右から左に向
かう磁界Ｍ0が生じている。この時、図４（ａ）の場合
とは逆に、Ｙｖズレ補正用コイル１１の内端から外端に
向かう磁界Ｍ3を発生させると、Ｂの電子ビーム側では
右から左に向かう磁界が強まり、Ｒの電子ビーム側では
右から左に向かう磁界が弱まる。よって、Ｒの電子ビー
ムが受ける力ＦｒよりもＢの電子ビームが受ける力Ｆｂ
の方が大きくなるので、Ｂの電子ビームの方がより強く
上側に偏向される。
で示す）が画面の内側、Ｒの画像（実線で示す）が画面
の外側にずれた方向のＹｖズレを補正する場合について
説明する。上記と同様、電子ビームＥを上側に偏向させ
る際には、図５（ａ）に示すように、図中右から左に向
かう磁界Ｍ0が生じている。この時、図４（ａ）の場合
とは逆に、Ｙｖズレ補正用コイル１１の内端から外端に
向かう磁界Ｍ3を発生させると、Ｂの電子ビーム側では
右から左に向かう磁界が強まり、Ｒの電子ビーム側では
右から左に向かう磁界が弱まる。よって、Ｒの電子ビー
ムが受ける力ＦｒよりもＢの電子ビームが受ける力Ｆｂ
の方が大きくなるので、Ｂの電子ビームの方がより強く
上側に偏向される。
【００３１】一方、電子ビームを下側に偏向させる際に
は、図５（ｂ）に示すように、図中左から右に向かう磁
界Ｍ2が生じている。この時、図４（ｂ）の場合とは逆
に、Ｙｖズレ補正用コイル１１の外端から内端に向かう
磁界Ｍ1を発生させると、Ｂの電子ビーム側では左から
右に向かう磁界が強まり、Ｒの電子ビーム側では左から
右に向かう磁界が弱まる。よって、Ｒの電子ビームが受
ける力ＦｒよりもＢの電子ビームが受ける力Ｆｂの方が
大きくなるので、Ｂの電子ビームの方がより強く下側に
偏向される。
は、図５（ｂ）に示すように、図中左から右に向かう磁
界Ｍ2が生じている。この時、図４（ｂ）の場合とは逆
に、Ｙｖズレ補正用コイル１１の外端から内端に向かう
磁界Ｍ1を発生させると、Ｂの電子ビーム側では左から
右に向かう磁界が強まり、Ｒの電子ビーム側では左から
右に向かう磁界が弱まる。よって、Ｒの電子ビームが受
ける力ＦｒよりもＢの電子ビームが受ける力Ｆｂの方が
大きくなるので、Ｂの電子ビームの方がより強く下側に
偏向される。
【００３２】その結果、図５（ａ）に示した上側偏向時
にＹｖズレ補正用コイル１１の内端から外端に向かう磁
界Ｍ3が発生し、図５（ｂ）に示した下側偏向時にＹｖ
ズレ補正用コイル１１の外端から内端に向かう磁界Ｍ1
が発生するように可変抵抗１５を調整することによっ
て、図７に示すように、Ｂの画像が画面の内側、Ｒの画
像が画面の外側にずれた方向のＹｖズレを補正すること
ができる。
にＹｖズレ補正用コイル１１の内端から外端に向かう磁
界Ｍ3が発生し、図５（ｂ）に示した下側偏向時にＹｖ
ズレ補正用コイル１１の外端から内端に向かう磁界Ｍ1
が発生するように可変抵抗１５を調整することによっ
て、図７に示すように、Ｂの画像が画面の内側、Ｒの画
像が画面の外側にずれた方向のＹｖズレを補正すること
ができる。
【００３３】このように、本実施の形態の偏向ヨーク５
によれば、Ｙｖズレ補正用コイル１１の可変抵抗１５の
調整を行うだけで上記の２方向のＹｖズレを補正するこ
とができる。この時、垂直偏向コイル９自体の電流を変
化させる必要はないため、ラスターが変形することがな
い。また、Ｙｖズレ補正用コイル１１はネック部３の上
下に対向配置しているので、ネック部３の左右に設置す
るＸH ズレ補正用の補正片と位置的に干渉することもな
く、ＸH ズレの方も充分に調整することができる。この
ように、本実施の形態によれば、ＸH ズレの補正も行え
ると同時に、簡単な構成で２方向のＹｖズレを補正し得
る偏向ヨークを提供することができる。
によれば、Ｙｖズレ補正用コイル１１の可変抵抗１５の
調整を行うだけで上記の２方向のＹｖズレを補正するこ
とができる。この時、垂直偏向コイル９自体の電流を変
化させる必要はないため、ラスターが変形することがな
い。また、Ｙｖズレ補正用コイル１１はネック部３の上
下に対向配置しているので、ネック部３の左右に設置す
るＸH ズレ補正用の補正片と位置的に干渉することもな
く、ＸH ズレの方も充分に調整することができる。この
ように、本実施の形態によれば、ＸH ズレの補正も行え
ると同時に、簡単な構成で２方向のＹｖズレを補正し得
る偏向ヨークを提供することができる。
【００３４】また、本実施の形態の偏向ヨーク５は、セ
ンタービーム補正用コイル１２を備えているので、Ｇの
電子ビームの位置ずれを補正する機能を有すると同時
に、各センタービーム補正用コイル１２の内側の空間を
有効に利用してＹｖズレ補正用コイル１１を設置してい
るので、偏向ヨークの外形をコンパクトにすることがで
きる。
ンタービーム補正用コイル１２を備えているので、Ｇの
電子ビームの位置ずれを補正する機能を有すると同時
に、各センタービーム補正用コイル１２の内側の空間を
有効に利用してＹｖズレ補正用コイル１１を設置してい
るので、偏向ヨークの外形をコンパクトにすることがで
きる。
【００３５】本実施の形態によれば、このような偏向ヨ
ーク５を備えたことにより、簡単な構成で各種の色ズレ
を広範囲に補正することができ、画質に優れたカラー表
示管を提供することができる。
ーク５を備えたことにより、簡単な構成で各種の色ズレ
を広範囲に補正することができ、画質に優れたカラー表
示管を提供することができる。
【００３６】なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態
に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない
範囲において種々の変更を加えることが可能である。例
えば上記実施の形態においては、Ｙｖズレ補正用コイル
として１つのコア上に導線を２重巻きに巻回したものを
用いることとしたので、Ｙｖズレ補正用コイルが小型に
できるが、特に大きさに問題がなければ、逆向きの磁界
を発生するコイルを管径方向に２段重ねするなどしても
よい。また、Ｙｖズレ補正用コイルを構成する第１のコ
イル、第２のコイルの電流バランスを調整する手段とし
て可変抵抗を用いたが、可変抵抗を用いることなく、各
コイルに独立して電圧を供給する構成とし、その電圧を
個々に調整することにより行ってもよい。
に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない
範囲において種々の変更を加えることが可能である。例
えば上記実施の形態においては、Ｙｖズレ補正用コイル
として１つのコア上に導線を２重巻きに巻回したものを
用いることとしたので、Ｙｖズレ補正用コイルが小型に
できるが、特に大きさに問題がなければ、逆向きの磁界
を発生するコイルを管径方向に２段重ねするなどしても
よい。また、Ｙｖズレ補正用コイルを構成する第１のコ
イル、第２のコイルの電流バランスを調整する手段とし
て可変抵抗を用いたが、可変抵抗を用いることなく、各
コイルに独立して電圧を供給する構成とし、その電圧を
個々に調整することにより行ってもよい。
【００３７】また、センタービーム補正用コイルは必ず
しも必要ではなく、偏向コイル本体の方で位置調整を行
ってもよい。さらに、上記実施の形態ではベンド型のコ
イルを用いた例を示したが、ベンドレス型のコイルを採
用してもよい。
しも必要ではなく、偏向コイル本体の方で位置調整を行
ってもよい。さらに、上記実施の形態ではベンド型のコ
イルを用いた例を示したが、ベンドレス型のコイルを採
用してもよい。
【００３８】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
電子ビーム偏向装置によれば、互いに垂直方向に対向配
置した一対のコイルからなるＹｖズレ補正用コイルの磁
界の調整を行うだけで２方向のＹｖズレを補正すること
ができる。この時、垂直偏向コイル自体の電流を変化さ
せる必要はないため、ラスターが変形することがない。
また、ネック部の左右に設置するＸH ズレ補正用の補正
片と位置的に干渉することもなく、ＸH ズレの方も充分
に調整することができる。したがって、ＸH ズレの補正
も充分に行えると同時に、簡単な構成で２方向のＹｖズ
レを補正することができる。この電子ビーム偏向装置の
採用によって、簡単な構成で各種の色ズレを広範囲に補
正することができ、画質に優れたカラー表示管を提供す
ることができる。
電子ビーム偏向装置によれば、互いに垂直方向に対向配
置した一対のコイルからなるＹｖズレ補正用コイルの磁
界の調整を行うだけで２方向のＹｖズレを補正すること
ができる。この時、垂直偏向コイル自体の電流を変化さ
せる必要はないため、ラスターが変形することがない。
また、ネック部の左右に設置するＸH ズレ補正用の補正
片と位置的に干渉することもなく、ＸH ズレの方も充分
に調整することができる。したがって、ＸH ズレの補正
も充分に行えると同時に、簡単な構成で２方向のＹｖズ
レを補正することができる。この電子ビーム偏向装置の
採用によって、簡単な構成で各種の色ズレを広範囲に補
正することができ、画質に優れたカラー表示管を提供す
ることができる。
【図１】 本発明の一実施の形態のカラー表示管の全体
構成を示す縦断面図である。
構成を示す縦断面図である。
【図２】 図１のＡ−Ａ線に沿う縦断面図である。
【図３】 Ｙｖズレ補正用コイルの構成を示す等価回路
図である。
図である。
【図４】 一方向のＹｖズレを補正する際の補正用コイ
ルの作用を示す模式図であって、（ａ）上偏向時の状
態、（ｂ）下偏向時の状態をそれぞれ示す。
ルの作用を示す模式図であって、（ａ）上偏向時の状
態、（ｂ）下偏向時の状態をそれぞれ示す。
【図５】 他の方向のＹｖズレを補正する際の補正用コ
イルの作用を示す模式図であって、（ａ）上偏向時の状
態、（ｂ）下偏向時の状態をそれぞれ示す。
イルの作用を示す模式図であって、（ａ）上偏向時の状
態、（ｂ）下偏向時の状態をそれぞれ示す。
【図６】 図４に対応するＹｖズレを示す模式図であ
る。
る。
【図７】 図５に対応するＹｖズレを示す模式図であ
る。
る。
【図８】 従来のカラー表示管の一構成例を示す縦断面
図である。
図である。
【図９】 偏向ヨークを構成する各コイルを示す斜視図
である。
である。
【図１０】 色ズレのタイプを説明するための図であっ
て、ＸH ズレを示している。
て、ＸH ズレを示している。
【図１１】 色ズレのタイプを説明するための図であっ
て、ＹH クロスを示している。
て、ＹH クロスを示している。
【図１２】 色ズレのタイプを説明するための図であっ
て、Ｙv ズレを示している。
て、Ｙv ズレを示している。
１ カラー表示管 ２ カラー表示管本体 ３ ネック部 ４ 表示部 ５ 偏向ヨーク（電子ビーム偏向装置） ６ｒ，６ｇ，６ｂ 電子銃 ７ 水平偏向コイル ９ 垂直偏向コイル １１ Ｙｖズレ補正用コイル １２ センタービーム補正用コイル １３ 第１のコイル １４ 第２のコイル １５ 可変抵抗
Claims (5)
- 【請求項１】 内部に複数本の電子銃が水平方向に配列
されたネック部と、該ネック部から拡径して延び、前記
電子銃から出射される電子ビームにより画像表示を行う
表示部とを有するカラー表示管本体の外方に配置され、
前記電子ビームを偏向させる電子ビーム偏向装置であっ
て、 互いに垂直方向に対向配置された一対の水平偏向コイル
と、互いに水平方向に対向配置された一対の垂直偏向コ
イルと、前記ネック部の外方に互いに垂直方向に対向配
置された一対のコイルで構成されるとともに、該一対の
コイルの各々が前記ネック部の管径方向においてＹｖズ
レの補正の方向に応じて逆向きの磁界を発生可能な補正
用コイルと、を有することを特徴とする電子ビーム偏向
装置。 - 【請求項２】 前記補正用コイルを構成する各コイル
が、互いに逆向きの磁界を発生する第１のコイルと第２
のコイルとが直列接続されたものからなり、前記第１の
コイルと前記第２のコイルとの接続点の電位を可変抵抗
で調整する構成となっていることを特徴とする請求項１
に記載の電子ビーム偏向装置。 - 【請求項３】 前記各補正用コイルを構成する前記第１
のコイルと前記第２のコイルとが、１つのコア上に２重
巻きに巻回され、各コイルの終端同士が接続された一連
のコイルからなることを特徴とする請求項２に記載の電
子ビーム偏向装置。 - 【請求項４】 コ字状に成形されたコアの周囲に導線が
巻回された２つのコイルが互いに垂直方向に対向配置さ
れ、前記複数本の電子銃のうちの中央の電子銃から出射
される電子ビームの位置ずれを補正する一対のセンター
ビーム補正用コイルを有し、前記第１のコイルと前記第
２のコイルとからなる前記各補正用コイルが前記各セン
タービーム補正用コイルの内側に配置されたことを特徴
とする請求項３に記載の電子ビーム偏向装置。 - 【請求項５】 カラー表示管本体と、該カラー表示管本
体の前記ネック部の外方に配置された請求項１ないし４
のいずれか一項に記載の電子ビーム偏向装置とを備えた
ことを特徴とするカラー表示管。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000177468A JP2002025472A (ja) | 2000-06-13 | 2000-06-13 | 電子ビーム偏向装置およびカラー表示管 |
| KR1020010017588A KR20010112059A (ko) | 2000-06-13 | 2001-04-03 | 전자빔 편향장치와 컬러 표시관 |
| CNB011153849A CN1148780C (zh) | 2000-06-13 | 2001-04-25 | 电子束偏转装置 |
| US09/841,870 US6518716B2 (en) | 2000-06-13 | 2001-04-25 | Beam deflection system and color tube |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000177468A JP2002025472A (ja) | 2000-06-13 | 2000-06-13 | 電子ビーム偏向装置およびカラー表示管 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002025472A true JP2002025472A (ja) | 2002-01-25 |
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ID=18679058
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|---|---|---|---|
| JP2000177468A Pending JP2002025472A (ja) | 2000-06-13 | 2000-06-13 | 電子ビーム偏向装置およびカラー表示管 |
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|---|---|
| US (1) | US6518716B2 (ja) |
| JP (1) | JP2002025472A (ja) |
| KR (1) | KR20010112059A (ja) |
| CN (1) | CN1148780C (ja) |
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