JP2001229822A - 偏向ヨークの製造方法 - Google Patents

偏向ヨークの製造方法

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JP2001229822A
JP2001229822A JP2000037487A JP2000037487A JP2001229822A JP 2001229822 A JP2001229822 A JP 2001229822A JP 2000037487 A JP2000037487 A JP 2000037487A JP 2000037487 A JP2000037487 A JP 2000037487A JP 2001229822 A JP2001229822 A JP 2001229822A
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coil
core
yoke
deflection
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Takahiro Suzuki
孝洋 鈴木
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  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 垂直偏向コイルのコイル線材をコアの内面に
沿って巻線するときのコアの片寄りを防止する。 【解決手段】 ヨーク垂直軸Yを境にした一方の巻線領
域13と他方の巻線領域14にそれぞれ垂直偏向コイル
のコイル線材3Aを巻線するにあたって、先ず、一方の
巻線領域13の一部13Aにコイル線材3Aを巻線し、
次いで、他方の巻線領域14の全部14Aにコイル線材
3Aを巻線し、その後、一方の巻線領域13の未巻線部
13Bにコイル線材3Aを巻線する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テレビジョン受像
機やコンピュータ用ディスプレイ等の陰極線管受像機に
用いられる偏向ヨークの製造方法に関し、特に、偏向ヨ
ークに組み込まれる垂直偏向コイルのコイル線材を巻線
する際に用いて好適な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】カラー陰極線管においては、電子銃から
出射される3本の電子ビーム、すなわちR(赤),G
(緑),B(青)の各色蛍光体を発光させる3本の電子
ビームの進行方向を上下左右に偏向することにより、画
面上にカラー画像を組み立てている。電子ビームの偏向
には、水平偏向コイルと垂直偏向コイルを有する偏向ヨ
ークが用いられる。この偏向ヨークは、陰極線管バルブ
のネック部からファンネル部に至るコーン部と呼ばれる
部分に装着される。
【0003】偏向ヨークにおいては、電子銃から出射さ
れる3本の電子ビームの軌道上に、上記水平偏向コイル
に水平偏向電流を、上記垂直偏向コイルに垂直偏向電流
をそれぞれ流すことにより偏向磁界を形成し、この偏向
磁界によって電子ビームを上下左右に偏向している。そ
して、3本の電子ビームを色選別電極(アパーチャグリ
ル、シャドウマスク等)の一点に集中(コンバージェン
ス)させることで、画面上に所望のカラー画像を再現し
ている。
【0004】このような陰極線管用の偏向ヨークには、
上記水平偏向コイルによる偏向磁界や上記垂直偏向コイ
ルによる偏向磁界の効力をアップさせるためのコアが組
み込まれている。このコアは、一端を他端よりも大きく
開口した筒型形状(略ラッパ形状)をなすもので、フェ
ライト等の磁性材料によって構成されている。
【0005】また、水平偏向コイルの巻線形態としては
鞍型(サドル型)が採用され、垂直偏向コイルの巻線形
態としては鞍型またはトロイダル型が採用されている。
このうち、水平偏向コイル及び垂直偏向コイルが共に鞍
型に巻線された偏向ヨークの断面構造を図7に示す。図
7において、水平偏向コイル51はこれに対応するセパ
レータ52に鞍型に巻線され、垂直偏向コイル53もこ
れに対応するセパレータ54に鞍型に巻線されている。
そして、水平偏向コイル51及び垂直偏向コイル53を
覆うようにコア55が配置されている。
【0006】一般に、偏向ヨークの偏向効率を向上させ
るうえでは、水平偏向コイル51、垂直偏向コイル53
及びコア55の内径を小さくし、これによって偏向磁界
を電子ビームの軌道に近づけることが有効である。
【0007】そこで近年においては、コア55の内径を
より小さくするために、垂直偏向コイル53用のセパレ
ータ54の構造として、コア55の内周側に組み込まれ
る筒状部をなくし、これによって垂直偏向コイル53の
コイル線材をコア55の内面に沿って直に巻線する手法
が採られている。
【0008】このような巻線手法を採用するにあたって
は、前後又は左右に2分割されたセパレータ半体をそれ
ぞれコア55の外側から嵌め込んでコア55の両端開口
部分に渡り線用の巻線ガイドを組み付け、この巻線ガイ
ドでコイル線材を円周方向に渡らせながら、コア55の
内面に沿ってコイル線材を巻線することになる。
【0009】そうした場合、従来では、垂直偏向コイル
53がヨーク垂直軸Yを境に左右で対をなして配置され
ることから、これを巻線するにあたっては、図8に示す
ように、先ず、ヨーク垂直軸Yを境にした一方の巻線領
域56にコイル線材53Aを巻線し、その巻線領域56
に対するコイル線材53Aの巻線作業が終了してから、
他方の巻線領域57にコイル線材53Aを巻線すること
により、一対の鞍型垂直偏向コイルを形成している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ここで、前述のように
ヨーク垂直軸Yを境した一方の巻線領域56に垂直偏向
コイル53のコイル線材53Aを巻線する場合は、図9
に示すように、巻線時にコイル線材53Aに加えられる
張力Tにより、コアを外側に移動させようとする力(以
下、片寄せ力とも言う)Fが働く。これに対して、垂直
偏向コイル53用のセパレータ54とコア55との位置
決めは、コア55の両端開口部近傍でセパレータ54を
コア55に嵌合させることにより行われているものの、
両者の寸法公差、特に焼成物であるコア55の寸法公差
により、セパレータ54とコア55との間に隙間Gが生
じている。
【0011】したがって、従来のように一方の巻線領域
56にコイル線材53Aを巻き終えてから、他方の巻線
領域57にコイル線材53Aを巻線する手法では、一方
の巻線領域56にコイル線材53Aを巻線していく過程
で、コイル線材53Aから受ける片寄せ力Fによりコア
55の位置が徐々にずれていき、その後、他方の巻線領
域57にコイル線材53Aを巻線しても、コア55の位
置が片寄ったままの状態となる(図8参照)。その結
果、セパレータ54の中心に対してコア55の中心がヨ
ーク水平軸方向(左右方向)Xにずれてしまい、これに
従って水平偏向コイル51及び垂直偏向コイル53の偏
向磁界の中心もずれてしまう。
【0012】このように偏向磁界の中心がずれると、こ
の偏向磁界によって3本の電子ビーム(Rビーム、Gビ
ーム、Bビーム)が受ける力のバランスが崩れるため、
3本の電子ビームが一点に集中しない、いわゆるコンバ
ージェンスのずれ(以下、ミスコンバージェンスとい
う)が発生する。具体的には、例えば先の図8に示すよ
うにパネル側から見てコア55の中心が左方向にずれた
場合、インライン状に配列されたR,G,B3本の電子
ビームにおいては、RビームがBビームよりも偏向磁界
から受ける力が大きくなる。その結果、水平及び垂直偏
向時にRビームがBビームよりも大きく偏向されるた
め、陰極線管の画面上では、図10に示すように画面5
8の周辺部でRビームの走査位置(実線)がBビームの
走査位置(破線)よりも外側にずれるようなミスコンバ
ージェンスが発生する。
【0013】このようなミスコンバージェンスに関して
は、例えば偏向ヨークに搭載されるコンバージェンス補
正機構により補正することも可能であるが、補正後の熱
履歴等によってコイル線材から受ける力が弱まると、こ
れに伴うコアの位置ずれによって再びミスコンバージェ
ンスが発生することになる。
【0014】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、その目的とするところは、垂直偏向コイル
のコイル線材をコアの内面に沿って巻線するにあたり、
コアの片寄りを防止することができる偏向ヨークの製造
方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明に係る偏向ヨーク
の製造方法においては、ヨーク垂直軸を境にした一方の
巻線領域と他方の巻線領域にそれぞれ垂直偏向コイルの
コイル線材を巻線するに際し、一方の巻線領域の一部に
コイル線材を巻線する第1の工程と、他方の巻線領域に
コイル線材を巻線する第2の工程とを有するものとなっ
ている。
【0016】この偏向ヨークの製造方法においては、ヨ
ーク垂直軸を境にした一方の巻線領域の一部にコイル線
材を巻線してから、その反対側すなわち他方の巻線領域
にコイル線材を巻線することにより、垂直偏向コイルの
巻線中にコイル線材からコアにかかる力のバランスが、
ヨーク水平軸方向(左右方向)で均一化される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0018】図1は本発明で製造対象とする偏向ヨーク
の一部破断面を含む側面図である。図示のように偏向ヨ
ーク1には、水平偏向コイル2、垂直偏向コイル3、水
平偏向コイル用のセパレータ4、垂直偏向コイル用のセ
パレータ5、コア6およびリングマグネット7等の部品
が装備されている。水平偏向コイル2はこれに対応する
セパレータ4に鞍型に巻線され、垂直偏向コイル3はこ
れに対応するセパレータ5を用いて鞍型に巻線されてい
る。
【0019】また、水平偏向コイル2は偏向ヨーク1の
上下(垂直軸方向)に対をなして配置され、その外側
(外周側)に垂直偏向コイル3が偏向ヨーク1の左右
(水平軸方向)に対をなして配置されている。そして、
電子銃(不図示)から出射される電子ビームの軌道上に
おいて、水平偏向コイル2は電子ビームを画面の左右方
向(水平軸方向)に偏向させる磁界(水平偏向磁界)を
発生し、垂直偏向コイル3は電子ビームを画面の上下方
向(垂直軸方向)に偏向させる磁界(垂直偏向磁界)を
発生する。
【0020】コア6は、フェライト等の磁性材料を用い
て筒型形状(略ラッパ形状)に一体成形されたもので、
垂直偏向コイル3の外側に配置されている。このコア6
は、水平偏向コイル2および垂直偏向コイル3が発生す
る磁界の効力をより高めるために、それらの偏向コイル
2,3を覆うように装着されている。リングマグネット
7は、電子銃(ガン)の組み立て誤差等による電子ビー
ムの軌道ずれを補正するために、偏向ヨーク1の後端部
(ガン側)に取り付けられている。
【0021】図2は上記偏向ヨークの断面図である。な
お、図1及び図2においては、偏向ヨーク1の中心軸
(ヨーク中心軸)をZ軸とし、このZ軸に直交する偏向
ヨーク1の水平軸(ヨーク水平軸)をX軸、上記Z軸に
直交する偏向ヨーク1の垂直軸(ヨーク垂直軸)をY軸
で表示している。
【0022】図2において、水平偏向コイル2のコイル
線材は、セパレータ4の内周面に沿って巻線されてい
る。また、垂直偏向コイル3のコイル線材は、水平偏向
コイル2用のセパレータ4の外側で、コア6の内周面に
沿って巻線されている。一方、コア6の両端開口部の近
傍位置では、水平偏向コイル2のコイル線材がヨーク垂
直軸Yに交差するように円周方向に渡され、垂直偏向コ
イル3のコイル線材はヨーク水平軸Xに交差するように
円周方向に渡されている。
【0023】図3は垂直偏向コイルの巻線手順を示す断
面図(Y−Z断面図)である。図示のようにセパレータ
5は、コア6の外側から嵌め込まれ、これによってコア
6の両端開口部分に渡り線用の巻線ガイド8,9が組み
付けられている。各々の巻線ガイド8,9には、垂直偏
向コイル3のコイル線材3Aが巻き付けられる円周案内
溝8A,9Aと、この円周案内溝8A,9Aに通じるガ
イドスリット(不図示)を形成するリブ8B,9Bが設
けられている。
【0024】また、各々の巻線ガイド8,9は連結片1
0によって互いに連結されている。この連結片10は、
円周方向に所定のピッチ(例えば60°ピッチ)で複数
設けられている。また、各々の連結片10は、コア6の
外周面に沿って装着されている。連結片10の両端位置
にはそれぞれフランジ部11,12が形成され、これら
のフランジ部11,12をコア6の前後端に嵌合させる
ことにより、セパレータ5とコア6の位置決めがなされ
ている。
【0025】このような取り付け構造をなすセパレータ
5とコア6に対して、垂直偏向コイル3のコイル線材3
Aは、例えばコア6の小径開口部側(後端側)の円周案
内溝9Aを起点として、矢印のようにコア6の内面に
沿って巻かれた後、コア6の大径開口部側(先端側)の
円周案内溝8A内に引き込まれる。次いで、コイル線材
3Aは、円周案内溝8Aに沿って矢印→のように円
周方向に渡された後、矢印のようにコア6の内周面に
沿って巻かれる。その後、コイル線材3Aは、再び円周
案内溝9A内に引き込まれた後、その円周案内溝9Aに
沿って矢印→のように円周方向に渡される。
【0026】このように垂直偏向コイル3のコイル線材
3Aを矢印→→→→→のように巻くこと
で、1ターン分の巻線が完了する。以降は、コア6の内
周面におけるコイル線材3Aの巻き位置と、円周案内溝
8A,9Aへのコイル線材3Aの引き込み及び取り出し
位置とを、それぞれ円周方向に適宜ずらしながら、上記
同様の巻線動作を繰り返すことにより、鞍型の垂直偏向
コイル2が形成される。
【0027】図4は本発明に係る偏向ヨークの製造方法
の一実施形態として、垂直偏向コイル3の巻線手順を示
す模式図である。なお、図4においては、陰極線管のパ
ネル側から見た場合の偏向ヨークの構造を模式的に示し
ている。図において、垂直偏向コイル3は先述のように
ヨーク水平軸方向Xで対をなして配置されている。この
ことから、垂直偏向コイル3の巻線領域としては、ヨー
ク垂直軸Yを境にして一方の巻線領域13と他方の巻線
領域14とに区分される。
【0028】そこで先ずは、一方の巻線領域13の一部
13Aにコイル線材3Aを巻線する。このとき、コイル
線材3Aが巻線される部分13Aの巻線ターン数として
は、例えば、一方の巻線領域13に巻かれるコイル線材
の総巻線ターン数の2/3以下、好ましくは総巻線ター
ン数の1/5〜1/2の範囲内とするのが良い。
【0029】ちなみに、一方の巻線領域13においてコ
イル線材3Aが巻線される部分13Aは、ヨーク水平軸
Xを境に上下に存在することになる。これは、先にも述
べたとおり、垂直偏向コイル3のコイル線材3Aがコア
6の両端開口部近傍でそれぞれヨーク水平軸Xに交差す
るように円周方向に渡されるためで、コイル線材3Aと
しては一本で繋がった状態になっている。
【0030】次に、他方の巻線領域14の全部14Aに
コイル線材3Aを巻線する。これにより、他方の巻線領
域14に対するコイル線材3Aの巻線作業は終了とな
る。
【0031】その後、一方の巻線領域13の未巻線部1
3Bにコイル線材3Aを巻線する。ここで述べる「未巻
線部」とは、例えば上述のように一方の巻線領域13の
一部13Aにコイル線材3Aを巻線した後、その巻線領
域13に対するコイル線材3Aの巻線作業を終了するた
めにコイル線材3Aが巻かれる残りの巻線部分を意味す
る。よって、先に巻線された部分13Aを除く部分が未
巻線部13Bに該当することは勿論であるが、それ以外
にも、先の巻線部分13Aに重なるかたちで未巻線部1
3Bが存在することもあり得る。
【0032】このような巻線手法を採用することによ
り、垂直偏向コイル3の巻線中にコイル線材3Aからコ
ア6にかかる力のバランスが、ヨーク水平軸方向(左右
方向)で均一化される。これにより、コア6を片寄らせ
ることなく、コア6の内面に沿って垂直偏向コイル3の
コイル線材3Aを巻線することが可能となる。また、垂
直偏向コイル3の巻線が終了した段階でも、コイル線材
3Aから受ける力のバランスがヨーク水平軸方向で均一
化された状態となるため、熱履歴や衝撃等の外乱による
コア6の位置ずれについても有効に防止することが可能
となる。
【0033】さらに、偏向ヨークの中には、リンギング
対策やコンバージェンス補正を目的として、一対の垂直
偏向コイル3の一方又は両方に中間タップを設けたもの
があるが、この中間タップの取り出しにも好適に対応可
能となる。
【0034】例えば、リンギング対策の場合を考える
と、図5に示すように、左右一対の垂直偏向コイル3
L,3Rのうち、パネル側から見て左側(水平走査開始
側)の垂直偏向コイル3Lの巻線途中に中間タップ15
を設け、この中間タップ15を用いてヨーク垂直軸寄り
(Y軸寄り)のコイル部3Lyに抵抗16を並列に接続
することが有効となる。そうした場合、先述のように一
方(パネル側から見て左側)の巻線領域13に対するコ
イル線材3Aの巻線作業を2回に分けて行い、これによ
って最初(図4の巻線部分13A)に巻かれるヨーク水
平軸寄り(X軸寄り)のコイル部3Lxの巻き終わり部
と、その後(図4の未巻線部分13B)に巻かれるヨー
ク垂直軸寄り(Y軸寄り)のコイル部3Lyの巻き始め
部とを中間タップ15を介して繋ぐことにより、リンギ
ング対策に容易に対応可能となる。
【0035】図6は本発明に係る偏向ヨークの製造方法
の他の実施形態として、垂直偏向コイル3の巻線手順を
示す模式図である。この図6においても、陰極線管のパ
ネル側から見た場合の偏向ヨークの構造を模式的に示し
ている。
【0036】本実施形態においては、先ず、一方の巻線
領域13の一部13Aにコイル線材3Aを巻線した後、
他方の巻線領域14の一部14Aにコイル線材3Aを巻
線する。このとき、一方の巻線領域13における巻線部
分13Aと他方の巻線領域14における巻線部分14A
とを、同じ巻線ターン数をもって巻いても良いし、異な
る巻線ターン数をもって巻いても良い。
【0037】次いで、一方の巻線領域13の未巻線部1
3Bにコイル線材3Aを巻線した後、他方の巻線領域1
4の未巻線部14Bにコイル線材3Aを巻線する。これ
により、一方の巻線領域13に対するコイル線材3Aの
巻線作業と他方の巻線領域14に対するコイル線材3A
の巻線作業が終了する。
【0038】このような巻線手法を採用した場合におい
ても、垂直偏向コイル3の巻線中にコイル線材3Aから
コア6にかかる力のバランスをヨーク水平軸方向(左右
方向)で均一化して、コア6の片寄りを有効に防止する
ことができる。また、リンギング対策やコンバージェン
ス補正を目的として、垂直偏向コイル3の巻線途中に中
間タップを設ける場合にも好適に対応可能となる。
【0039】なお、上記実施形態のように一方の巻線領
域13に対するコイル線材3Aの巻線作業と他方の巻線
領域14に対するコイル線材3Aの巻線作業を交互に繰
り返す場合、その繰り返し回数については任意に変更可
能である。ただし、巻線作業の繰り返し回数を増やす
と、それにつれて巻線作業が煩雑になり、巻線終了まで
の所要時間も長くなる。そのため、先の実施形態(図
4、図6)のようにコア6の片寄りを防止し得る範囲で
必要最少に設定するのが好ましい。
【0040】また、上記実施形態においては、一方の巻
線領域13側から先にコイル線材3Aを巻線するように
したが、これと反対に他方の巻線領域14側から先にコ
イル線材3Aを巻線してもよいことは勿論である。その
場合、最初の巻線作業では、他方の巻線領域14の一部
にコイル線材3Aが巻線されることになる。
【0041】さらに、上記実施形態においては、垂直偏
向コイル3を鞍型に巻線する場合を例に挙げて説明した
が、本発明はこれに限らず、垂直偏向コイルをコアにト
ロイダル型に巻線する場合にも適用可能である。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ヨ
ーク垂直軸を境にした一方の巻線領域の一部にコイル線
材を巻線してから、その反対側すなわち他方の巻線領域
にコイル線材を巻線することにより、垂直偏向コイルの
巻線中にコイル線材からコアにかかる力のバランスをヨ
ーク水平軸方向(左右方向)で均一化してコアの片寄り
を防止することができる。これにより、例えば偏向効率
の向上を目的として鞍型の垂直偏向コイルをコアの内周
面に沿って巻線する場合でも、コアの位置ずれ(片寄
り)に伴うミスコンバージェンスの発生を防止して、良
好な画像表示を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で製造対象とする偏向ヨークの一部破断
面を含む側面図である。
【図2】図1に示す偏向ヨークの断面図である。
【図3】垂直偏向コイルの巻線手順を示す断面図であ
る。
【図4】本発明の一実施形態を示す模式図である。
【図5】リンギング対策のためのコイル結線図である。
【図6】本発明の他の実施形態を示す模式図である。
【図7】偏向ヨークの構造例を示す断面図である。
【図8】従来方法を説明する図である。
【図9】コイル巻線中におけるコアの片寄り具合を示す
半断面図である。
【図10】コアの片寄りによるミスコンバージェンスの
発生状況を示す図である。
【符号の説明】
1…偏向ヨーク、2…水平偏向コイル、3…垂直偏向コ
イル、3A…コイル線材、4…セパレータ(水平偏向コ
イル用)、5…セパレータ(垂直偏向コイル用)、6…
コア、13,14…巻線領域

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヨーク垂直軸を境にした一方の巻線領域
    と他方の巻線領域にそれぞれ垂直偏向コイルのコイル線
    材を巻線するに際し、 前記一方の巻線領域の一部にコイル線材を巻線する第1
    の工程と、 前記他方の巻線領域にコイル線材を巻線する第2の工程
    とを有することを特徴とする偏向ヨークの製造方法。
  2. 【請求項2】 ヨーク垂直軸を境にした一方の巻線領域
    と他方の巻線領域にそれぞれ垂直偏向コイルのコイル線
    材を巻線するに際し、 前記一方の巻線領域の一部にコイル線材を巻線する第1
    の工程と、 前記他方の巻線領域の全部にコイル線材を巻線する第2
    の工程と、 前記一方の巻線領域の未巻線部にコイル線材を巻線する
    第3の工程とを有することを特徴とする偏向ヨークの製
    造方法。
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