JP2001185055A - 偏向ヨーク及び陰極線管受像機 - Google Patents

偏向ヨーク及び陰極線管受像機

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JP2001185055A
JP2001185055A JP36398999A JP36398999A JP2001185055A JP 2001185055 A JP2001185055 A JP 2001185055A JP 36398999 A JP36398999 A JP 36398999A JP 36398999 A JP36398999 A JP 36398999A JP 2001185055 A JP2001185055 A JP 2001185055A
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yoke
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coil
winding
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Yoshio Ko
義雄 高
Akira Ono
彰 小野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鞍型の垂直偏向コイルを採用するにあたり、
偏向効率の向上を図る。 【解決手段】 ヨーク中心軸(Z軸)方向の一方を他方
よりも大きく開口した筒型構造をなすとともに、大径開
口部側の開口形状を略長方形としてなるコア19と、ヨ
ーク中心軸方向の一方と他方を渡り線部21,22とし
てコア19の内面側に鞍型に巻線されるとともに、コア
19の大径開口部側の渡り線部において該コア開口のコ
ーナー部CPよりもヨーク垂直軸(Y軸)寄りに巻かれ
たコイル線17Aをコア19の外面側に巻き付ける一
方、コーナー部CPよりもヨーク水平軸(X軸)寄りに
巻かれたコイル線17Bをコア19の開口縁部に沿って
巻き付けてなる垂直偏向コイル17とを備える偏向ヨー
ク。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テレビジョン受像
機やコンピュータ用ディスプレイに用いられる陰極線管
受像機に係り、特に、陰極線管バルブに装着して用いら
れる偏向ヨークに関する。
【0002】
【従来の技術】カラー陰極線管においては、電子銃から
出射される3本の電子ビーム、即ちR(赤),G
(緑),B(青)の各色蛍光体を発光させる3本の電子
ビームの進行方向を上下左右に偏向することにより、画
面上にカラー画像を組み立てている。電子ビームの偏向
には、水平偏向コイルと垂直偏向コイルを有する偏向ヨ
ークが用いられる。この偏向ヨークは、陰極線管バルブ
のネック部からファンネル部に至るコーン部と呼ばれる
部分に装着される。
【0003】偏向ヨークにおいては、電子銃から出射さ
れる3本の電子ビームの軌道上に、上記水平偏向コイル
に水平偏向電流を、上記垂直偏向コイルに垂直偏向電流
をそれぞれ流すことにより偏向磁界を形成し、この偏向
磁界によって電子ビームを上下左右に偏向している。そ
して、3本の電子ビームを色選別電極(アパーチャグリ
ル、シャドウマスク等)の一点に集中(コンバージェン
ス)させることで、画面上に所望のカラー画像を再現し
ている。
【0004】ところで従来においては、陰極線管バルブ
のコーン部を断面略長方形の角型構造とし、これに合わ
せて偏向ヨークの断面形状を部分的に角型としたものが
知られている。この種の偏向ヨークでは、陰極線管バル
ブのネック部側に対応する部分の断面形状を略円形と
し、同パネル部側に対応する部分の断面形状を略長方形
としたものが用いられている。
【0005】図8(A)は陰極線管バルブのネック部側
におけるコーン部と偏向ヨークの断面形状を示すもので
ある。図から明らかなように、陰極線管バルブのコーン
部51は断面略長方形となっており、これに合わせて偏
向ヨーク52の断面形状も略長方形となっている。この
ような角型構造を採用することにより、偏向ヨークによ
る偏向磁界をより有効に電子ビームに作用させて偏向効
率を高めることが可能となる。
【0006】一般に、垂直偏向コイルは、図8(B)に
示すようにコア53を用いてトロイダル状に巻かれるこ
とが知られている。また、コア構造としては、図8
(C)に示すように、垂直偏向コイルのコイル線が巻か
れるコア内面に複数の案内溝54を放射状に形成し、こ
れらの案内溝54でコイル線の巻き位置を規制するもの
が知られている。このような案内溝54を有するコア5
3は、スロットコアとも呼ばれている。
【0007】ここで、上述のトロイダル巻きは、RI2
(Rは抵抗、Iは電流)で表される偏向指数が小さくて
偏向効率が良好であるものの、外部への漏洩磁界が大き
く、また所望する磁界分布が得られにくいなどの欠点を
持つ。そのため最近では、垂直偏向コイルの巻線形態と
して鞍型(サドル型)を採用することが多くなってい
る。
【0008】鞍型の垂直偏向コイルを巻線する方式とし
ては、コイル巻線用の金型を用いた所謂金型巻きと、コ
イル巻線用のボビンを用いたセクション巻きとが知られ
ている。図9(A)は金型巻きによって鞍型に巻線され
た垂直偏向コイル55の外観を示す斜視図であり、図9
(B)はコイル巻線用のボビン56の構造を示す斜視図
である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、垂直偏
向コイルの巻線形態として鞍型を採用した場合は、上記
金型巻き及びセクション巻きのいずれにおいても、ヨー
ク中心軸方向の一方と他方に渡り線部57A,57B
(図9(A)参照)が形成される。この渡り線部57
A,57Bは、垂直偏向コイル55の主巻線部58(図
9(A)参照)によって形成される偏向磁界に対して、
これを打ち消す方向の反磁界を発生させる。また、渡り
線部の存在によって垂直偏向コイルのコイル線長が長く
なるため、上記偏向指数(RI2)が大きくなる。その
結果、垂直偏向コイルの偏向効率が低下してしまう。
【0010】特に、近年では、テレビジョン受像機やコ
ンピュータ用ディスプレイの薄型化を実現するために、
偏向ヨークによる広角度偏向が必須とされ、それに伴っ
て偏向電力の増大を招いている。したがって、垂直偏向
コイルの偏向効率を向上させることは、偏向ヨーク全体
の偏向電力さらには陰極線管受像機の消費電力を低下さ
せるうえで重要な課題となっている。
【0011】図10は広角度偏向に対応した従来の垂直
偏向コイルの巻線状態を示すもので、図中(A)はこれ
を前面側から見た斜視図、(B)はこれを背面側から見
た斜視図である。図示のように垂直偏向コイル60は、
コア61の内面側に鞍型に巻線されている。また、ヨー
ク中心軸方向の一方と他方では、それぞれ垂直偏向コイ
ル60のコイル線(渡り線)60A,60Bがコア60
の開口縁部に沿って巻き付けられている。このように広
角度偏向に対応したものでは、偏向電力の増大がますま
す顕著なものとなる。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る偏向ヨーク
においては、ヨーク中心軸方向の一方を他方よりも大き
く開口した筒型構造をなすとともに、少なくとも大径開
口部側の開口形状を略長方形としてなるコアと、ヨーク
中心軸方向の一方と他方を渡り線部としてコアの内面側
に鞍型に巻線されるとともに、コアの大径開口部側の渡
り線部において該コア開口のコーナー部よりもヨーク垂
直軸寄りに巻かれたコイル線をコアの外面側に巻き付け
る一方、コーナー部よりもヨーク水平軸寄りに巻かれた
コイル線をコアの開口縁部に沿って巻き付けてなる垂直
偏向コイルとを備えた構成となっている。また、本発明
に係る陰極線管受像機においては、上記構成の偏向ヨー
クを用いたものとなっている。
【0013】上記構成の偏向ヨーク及びこれを用いた陰
極線管受像機では、鞍型の垂直偏向コイルの巻線構造と
して、コアの大径開口部側の渡り線部において該コア開
口のコーナー部よりもヨーク垂直軸寄りに巻かれたコイ
ル線をコアの外面側に巻き付けることにより、該コイル
線が最短の経路で渡されるとともに、コーナー部よりも
ヨーク水平軸寄りに巻かれたコイル線をコアの開口縁部
に沿って巻き付けることにより、該コイル線も最短の経
路で渡されるようになる。これにより、コアの大径開口
部側において垂直偏向コイルの渡り線部のコイル線長を
従来よりも短縮することが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0015】図1は本発明が適用される陰極線管の全体
像を示す概略斜視図である。図1において、陰極線管バ
ルブ10は、パネル部11、ファンネル部12及びネッ
ク部13により構成されている。パネル部11の内面に
は、赤,青,緑の各色蛍光体をパターン配列した蛍光面
(不図示)が形成されている。一方、ネック部13に
は、電子ビームの出射源となる電子銃14が内装されて
いる。また、ネック部13からファンネル部12に至る
コーン部には、電子ビームを偏向するための偏向ヨーク
15が装着されている。
【0016】上記構成の陰極線管は、パネル部11内面
の蛍光面にカラー画像(又は白黒画像)を再現するのに
必要な各種の付属部品とともに図示せぬ筐体に組み込ま
れ、これによってテレビジョン受像機やコンピュータ用
ディスプレイ等の陰極線管受像機が構成される。
【0017】図2は本発明に係る偏向ヨークの一部破断
面を含む側面図である。図2から明らかなように、偏向
ヨーク15には、水平偏向コイル16、垂直偏向コイル
17、コイルボビン18、コア19及びリングマグネッ
ト20等の部品が装備されている。水平偏向コイル16
はコイルボビン18に鞍型にセクション巻きされてい
る。垂直偏向コイル17は後述する巻線ガイド部材を用
いて鞍型に巻線されている。
【0018】また、水平偏向コイル16は偏向ヨーク1
5の上下(垂直軸方向)に対をなして配置され、その外
側(外周側)に垂直偏向コイル17が偏向ヨーク15の
左右(水平軸方向)に対をなして配置されている。そし
て、電子銃14から出射される電子ビームの軌道上にお
いて、水平偏向コイル16は電子ビームを画面の左右方
向(水平軸方向)に偏向させる磁界(水平偏向磁界)を
発生し、垂直偏向コイル17は電子ビームを画面の上下
方向(垂直軸方向)に偏向させる磁界(垂直偏向磁界)
を発生する。
【0019】コア19はフェライト等の磁性材料からな
るもので、ヨーク中心軸(Z軸)方向の一方を他方より
も大きく開口した筒型構造をなしている。コア19の一
方(大径開口部側)は略長方形に開口し、同他方(小径
開口部側)は略円形に開口している。こうしたコア19
の開口形状は、上記陰極線管バルブ10におけるコーン
部の断面形状に対応したものとなっている。このコア1
9は、水平偏向コイル16及び垂直偏向コイル17が発
生する磁界の効力をより高めるために、それらの偏向コ
イル16,17を覆うように装着されている。リングマ
グネット20は、電子銃14の組み立て誤差等による電
子ビームの軌道ずれを補正するために、偏向ヨーク15
の後端部(ガン側)に取り付けられている。
【0020】図3は本発明の実施形態に係る垂直偏向コ
イルの巻線状態を示すもので、図中(A)はその正面
図、(B)はその背面図である。図3において、垂直偏
向コイル17は、コア19の内面側に鞍型に巻線(セク
ション巻き)されている。また、コア19の一方(大径
開口部側)には渡り線部21が形成され、同他方(小径
開口部側)にも渡り線部22が形成されている。各々の
渡り線部21、22では、垂直偏向コイル17のコイル
線17A,17Bがヨーク水平軸(X軸)を介して一方
から他方に(上側から下側に、或いは下側から上側に)
渡されている。
【0021】このうち、コア19の小径開口部側におい
ては、垂直偏向コイル17の渡り線(渡り線部22を形
成するコイル線)が一様にコア19の開口縁部に沿って
巻き付けられている。
【0022】これに対して、コア19の大径開口部側に
おいては、垂直偏向コイル17の渡り線(渡り線部21
を形成するコイル線)の巻き付き方が、コア開口のコー
ナー部CPを境に異なるものとなっている。即ち、コア
開口のコーナー部CPを通る対角線Gよりもヨーク垂直
軸(Y軸)寄りに巻かれたコイル線17Aは、コア19
の外面側(背面側)に巻き付けられている。一方、コア
開口のコーナー部CPを通る対角軸Gよりもヨーク水平
軸(X軸)寄りに巻かれたコイル線17Bは、コア19
の開口縁部に沿って巻き付けられている。
【0023】図4は上記垂直偏向コイルの巻線構造を実
現する際に使用される巻線ガイド部材の構造を示すもの
で、図中(A)はその正面図、(B)はその背面図であ
る。また、図5(A)は図3におけるJ−J断面図、図
5(B)は図4におけるK−K断面図である。まず、図
4に示す巻線ガイド部材23は、コア19の大径開口部
に装着して使用されるもので、例えば樹脂の一体成形に
より、コア19の開口形状に対応して略長方形の枠状に
形成されている。
【0024】巻線ガイド部材23の前面側には、垂直偏
向コイル17の巻き位置を規制する複数のガイド爪24
が形成され、これらのガイド爪24によって形成される
スリット25に上記コイル線17A,17Bが通される
ようになっている。また、巻線ガイド部材23の背面側
には、上記対角線Gよりもヨーク垂直軸(Y軸)寄りに
位置して複数のスリット26が形成され、かつ上記対角
線Gよりもヨーク水平軸(X軸)寄りに位置してフラン
ジ部27が形成されている。このフランジ部27は、上
記ガイド爪24との間に凹状のガイド溝28を形成する
ものである。
【0025】上記巻線ガイド部材23を用いて垂直偏向
コイル17を鞍型に巻線する場合は、ヨーク水平軸(X
軸)に近い部分から順に巻き始め、ヨーク垂直軸(Y
軸)の近くで巻き終わりとなる。その際、コア19のコ
ーナー部CPよりもヨーク垂直軸寄りのコイル線17A
とヨーク水平軸寄りのコイル線17Bとで、渡り線部2
1での巻き方が異なるものとなる。
【0026】即ち、コイル線17Bの場合は、コア19
の内面側から上側(又は下側)のスリット25を通して
ガイド溝28内に進出させる。その後、ガイド溝28に
係合しつつコア19の開口縁部に沿ってコイル線17B
を巻き付けた後、下側(又は上側)のスリット25を通
してコイル線17Bをコア19の内面側に引き出す。
【0027】これに対して、コイル線17Aの場合は、
コア19の内面側から上側(又は下側)のスリット2
5、26を順に通してコア19の外面側に引き出す。そ
の後、ヨーク垂直軸(Y軸)に沿ってコイル線17Aを
コア19の外面側に巻き付けた後、下側(又は上側)の
スリット26、25を順に通してコイル線17Aをコア
19の内面側に引き出す。
【0028】このとき、ヨーク水平軸上において図6に
示すように巻線ガイド部材23のフランジ部27からコ
ア19の外面に倣うようにガイドアーム29を延設し、
このガイドアーム29に複数のリブ30を設けて、各リ
ブ30間にコイル線17Aを係合させることにより、コ
ア19の外面側に巻き付けられたコイル線17Aの巻き
位置を規制することができる。これにより、コア19の
外面側でコイル線17Aの位置ずれを防止することが可
能となる。
【0029】なお、上記リブ付きのガイドアーム29
は、本発明における規制部材に相当するものである。こ
のガイドアーム29については、巻線ガイド部材23と
一体に形成する以外にも、巻線ガイド部材23やコア1
9等の部品に所定の固着手段(ネジ止め、接着、嵌合
等)を用いて別個に取り付けるようにしてもよい。
【0030】図7は巻線ガイド部材を用いた広角度偏向
対応の垂直偏向コイルの巻線状態を示すもので、図中
(A)はこれを前面側から見た斜視図、(B)はこれを
背面側から見た斜視図である。この図7を見ても、上述
のようにコア開口のコーナー部CPよりもヨーク垂直軸
寄りのコイル線17Aがコア19の外面側に巻き付けら
れ、同ヨーク水平軸寄りのコイル線17Bがコア19の
開口縁部に沿って巻き付けられていることが分かる。
【0031】このような巻線構造を採用することによ
り、コア19の大径開口部側においてそのコア開口のコ
ーナー部CPよりもヨーク垂直軸(Y軸)寄りに巻かれ
たコイル線17Aとヨーク水平軸(X軸)寄りに巻かれ
たコイル線17Bとが、共に最短の経路を辿って渡され
るようになる。これにより、コア19の大径開口部側に
おいて垂直偏向コイル17の渡り線部21のコイル線長
を従来よりも短縮することができる。その結果、垂直偏
向コイル17の電気抵抗値を最小に抑えて偏向指数(R
2)を低下させることができるため、その分だけ偏向
効率を高めることが可能となる。また、垂直偏向コイル
17を形成するにあたって、コイル線の使用量を削減で
きるため、製造コストを低減することが可能となる。さ
らに、偏向ヨークでの偏向効率の向上に伴い、陰極線管
受像機の小電力化を図ることが可能となる。
【0032】また、コア19の外面側に巻き付けられた
コイル線(渡り線)17Aの磁界はコア19に引き込ま
れることで、該コア19よりも内側の領域即ちファンネ
ル内領域に漏れにくくなる。そのため、垂直偏向コイル
17の主巻線部による偏向磁界に対して、コイル線(渡
り線)17Aの磁界が反磁界となって作用することは殆
どなくなる。これにより、垂直偏向コイル17の渡り線
部21による反磁界を減少させて、偏向効率をより一層
高めることが可能となる。
【0033】因みに、本実施形態の巻線構造によるコイ
ル線長の短縮度合いを調べたところ、次のような結果が
得られた。まず、垂直偏向コイル17の全巻数に対し
て、コイル線17Aが占める巻数の割合は、50〜80
%程度のものが多く、仮に60%とした場合でも、渡り
線部21が占めるコイル線長がコイル全線長に対して約
50%(90〜110°偏向時)〜60%(120°偏
向時)として、90°偏向例では2.4%、110°偏
向例で4.2%、超広角偏向例(120°偏向例)では
6.5%のコイル線長の短縮となった。
【0034】この結果から、特に、偏向ヨークの偏向角
度が広角になるほど、偏向効率の改善効果が大きくな
る。したがって本発明は、陰極線管受像機(テレビジョ
ン受像機、コンピュータ用ディスプレイ等)の薄型化を
図るうえで、非常に有効な手段となる。
【0035】なお、上記実施形態においては、上述した
垂直偏向コイル17の巻線構造をセクション巻きにて実
現したが、本発明はこれに限らず、金型巻き或いはコイ
ル線の巻き位置を規制する案内溝付きのコア(スロット
コア)を用いたスロット巻きでも実現可能である。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、垂
直偏向コイルの巻線形態として鞍型を採用する場合に、
コアの大径開口部側の渡り線部を形成するコイル線の長
さを従来よりも短縮して、偏向ヨークの偏向効率を向上
させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される陰極線管の全体像を示す概
略斜視図である。
【図2】本発明に係る偏向ヨークの一部破断面を含む側
面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る垂直偏向コイルの巻線
状態を示す図である。
【図4】巻線ガイド部材の構造を示す図である。
【図5】図3におけるJ−J断面と図4におけるK−K
断面を示す図である。
【図6】規制部材の具体的な構造例を示す図である。
【図7】巻線ガイド部材を用いた広角度偏向対応の垂直
偏向コイルの巻線状態を示す図である。
【図8】従来技術を説明する図(その1)である。
【図9】従来技術を説明する図(その2)である。
【図10】広角度偏向に対応した従来の垂直偏向コイル
の巻線状態を示す図である。
【符号の説明】
10…陰極線管バルブ、11…パネル部、12…ファン
ネル部、13…ネック部、14…電子銃、15…偏向ヨ
ーク、16…水平偏向コイル、17…垂直偏向コイル、
17A,17B…コイル線、19…コア、21,22…
渡り線部、23…巻線ガイド部材、CP…コーナー部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヨーク中心軸方向の一方を他方よりも大
    きく開口した筒型構造をなすとともに、少なくとも大径
    開口部側の開口形状を略長方形としてなるコアと、 前記ヨーク中心軸方向の一方と他方を渡り線部として前
    記コアの内面側に鞍型に巻線されるとともに、前記コア
    の大径開口部側の渡り線部において該コア開口のコーナ
    ー部よりもヨーク垂直軸寄りに巻かれたコイル線を前記
    コアの外面側に巻き付ける一方、前記コーナー部よりも
    ヨーク水平軸寄りに巻かれたコイル線を前記コアの開口
    縁部に沿って巻き付けてなる垂直偏向コイルとを備える
    ことを特徴とする偏向ヨーク。
  2. 【請求項2】 前記コアの外面側に巻き付けられたコイ
    ル線の巻き位置を規制する規制部材を具備することを特
    徴とする請求項1記載の偏向ヨーク。
  3. 【請求項3】 ヨーク中心軸方向の一方を他方よりも大
    きく開口した筒型構造をなすとともに、少なくとも大径
    開口部側の開口形状を略長方形としてなるコアと、 前記ヨーク中心軸方向の一方と他方を渡り線部として前
    記コアの内面側に鞍型に巻線されるとともに、前記コア
    の大径開口部側の渡り線部において該コア開口のコーナ
    ー部よりもヨーク垂直軸寄りに巻かれたコイル線を前記
    コアの外面側に巻き付ける一方、前記コーナー部よりも
    ヨーク水平軸寄りに巻かれたコイル線を前記コアの開口
    縁部に沿って巻き付けてなる垂直偏向コイルとを備える
    偏向ヨークを用いたことを特徴とする陰極線管受像機。
JP36398999A 1999-12-22 1999-12-22 偏向ヨーク及び陰極線管受像機 Pending JP2001185055A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100468135B1 (ko) * 2000-07-21 2005-01-26 가부시끼가이샤 도시바 편향요크 및 이것을 구비한 음극선관장치

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KR100468135B1 (ko) * 2000-07-21 2005-01-26 가부시끼가이샤 도시바 편향요크 및 이것을 구비한 음극선관장치

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