JP2000348638A - 偏向ヨークおよびこれを用いた陰極線管受像機 - Google Patents

偏向ヨークおよびこれを用いた陰極線管受像機

Info

Publication number
JP2000348638A
JP2000348638A JP11157563A JP15756399A JP2000348638A JP 2000348638 A JP2000348638 A JP 2000348638A JP 11157563 A JP11157563 A JP 11157563A JP 15756399 A JP15756399 A JP 15756399A JP 2000348638 A JP2000348638 A JP 2000348638A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bobbin
deflection
coil
magnetic field
winding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11157563A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Ono
彰 小野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP11157563A priority Critical patent/JP2000348638A/ja
Publication of JP2000348638A publication Critical patent/JP2000348638A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 偏向コイルによる偏向磁界について、ボビン
開口部から閉口部に至るコイル部を基本単位とした場
合、巻線構造的に巻線1ターン毎にしか偏向磁界強度を
操作することができない。 【解決手段】 ボビンA17a-1に対して、例えばボビ
ン開口部側に切り込み部24a,24bを形成し、これ
ら切り込み部24a,24bを通して水平偏向コイル1
5を巻装するようにする。そして、切り込み部24a,
24bの形状(深さ、幅、角度等)によってボビン閉口
部側のみの偏向磁界の分布を微調整できるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、偏向ヨークおよび
これを用いた陰極線管受像機に関し、特に偏向ヨークに
おける偏向コイルの巻線構造に関する。
【0002】
【従来の技術】カラー陰極線管においては、電子銃から
出射される3本の電子ビーム、即ちR(赤),G
(緑),B(青)の各蛍光体を光らせる3本の電子ビー
ムの進行方向を上下左右に偏向することにより、画面上
にカラー画像を組み立てている。電子ビームの偏向に
は、水平偏向コイルおよび垂直偏向コイルを有する偏向
ヨークが用いられる。この偏向ヨークは、陰極線管のネ
ック部からファンネル部に至るコーン部と呼ばれる部分
に装着される。
【0003】偏向ヨークにおいては、電子銃から出射さ
れる3本の電子ビームの軌道上に、上記水平偏向コイル
に水平偏向電流を、上記垂直偏向コイルに垂直偏向電流
をそれぞれ流すことによって偏向磁界を形成し、この偏
向磁界によって電子ビームを上下左右に偏向している。
そして、3本の電子ビームを色選別電極(アパーチャグ
リル、シャドウマスク等)の一点に集中(コンバージェ
ンス)させることで、画面上に所望のカラー画像を再現
している。
【0004】ところで、近年、テレビジョン受像機やコ
ンピュータディスプレイ等に使用される陰極線管(CR
T)の性能として高精度化が要求されている。また、C
RTパネルのフラット化も進んでいる。CRTパネルが
フラットになると、偏向ヨークから特にパネル左右の両
端部までの距離が長くなるため、偏向ヨークで発生され
る偏向磁界の分布のみでコンバージェンスと画歪を両立
させるのがさらに難しくなる。
【0005】図11は、サドル(鞍)型偏向コイルが巻
装されるコイルボビンの従来例を示す概略斜視図であ
り、ボビン開口部側の斜め上方から見た状態を示してい
る。また、図12は、その正面図である。
【0006】図11および図12において、コイルボビ
ン101の内周面には、ボビン閉口部からボビン開口部
へ放射状に延びるリブ102を境としてスリット部10
3が形成されている。また、コイルボビン101のボビ
ン開口部およびボビン閉口部の各周壁には、回周案内溝
104,105が形成されている。
【0007】そして、コイル線(銅線)が、ボビン開口
部から閉口部にかけてリブ102を境界としたスリット
部103およびボビン開口部および閉口部の各周壁の回
周案内溝104,105により案内されることによって
巻回される。図13に、偏向コイル106が巻装された
状態のコイルボビン101を示す。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記構成の従来のコイ
ルボビン101では、偏向コイル106による偏向磁界
については、ボビン開口部から閉口部に至るコイル部1
06a,106bを基本単位とし(図14を参照)、巻
線ターン数によって操作される。巻線構造的に巻線1タ
ーン毎にしか偏向磁界強度を操作することができない。
概念的に言えば、これは磁界強度の分布は巻線ターン数
の整数倍となり、飛び飛びの磁界強度しか得ることがで
きないことを意味している。
【0009】また、画面の高精細化を考えた場合、速い
動きの画像に対しては高い周波数で偏向させる必要があ
る。偏向周波数が高くなることに対しては、偏向コイル
の電気特性上、巻線ターン数が多いと応答周波数が上が
らないため、巻線ターン数を減らす傾向となる。巻線タ
ーン数が減るということは、言い換えれば、巻線1ター
ンに対する偏向感度が上がることを意味しており、巻線
分布の高精細化がさらに望まれることとなる。
【0010】現在、フラットパネルを用いたテレビジョ
ン受像機やコンピュータディスプレイ等が商品化されて
いるが、コンバージェンスと画歪が両立しない部分に関
しては、高価な補正回路等を搭載しているのが現状であ
る。したがって、偏向ヨークおよびこれを用いた陰極線
管受像機が高価なものとなっていた。
【0011】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、巻線による偏向磁界
強度を任意に操作することができ、高精細な偏向磁界分
布の形成が可能な偏向ヨークおよびこれを用いた陰極線
管受像機を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明による偏向ヨーク
は、ボビン開口部および閉口部の少なくとも一方側に切
り込み部を有するコイルボビンと、このコイルボビンに
対して該切り込み部を通して巻装された偏向コイルとを
備えた構成となっている。そして、本発明による陰極線
管受像機は、上記構成の偏向ヨークを用いている。
【0013】上記構成の偏向ヨークおよびこれを用いた
陰極線管受像機において、コイルボビンがその開口部側
に切り込み部を有する場合は、この開口部側の切り込み
部を通して偏向コイルを巻装することで、閉口部側の偏
向磁界の強度が増す。コイルボビンがその閉口部側に切
り込み部を有する場合は、この閉口部側の切り込み部を
通して偏向コイルを巻装することで、開口部側の偏向磁
界の強度が増す。コイルボビンがその開口部および閉口
部の両側に切り込み部を有する場合は、双方の切り込み
部を通して偏向コイルを巻装することで、開口部から閉
口部に至る任意の箇所、特に中間部の偏向磁界の強度が
増す。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明が適
用される陰極線管の全体像を示す概略斜視図である。
【0015】図1において、受像管バルブ11の開口部
には内面に蛍光面が設けられたパネル12が装着され、
受像管バルブ11の後端部には電子ビームを出射する電
子銃13が封入されている。また、受像管バルブ11の
ネック部には、電子銃13から出射された電子ビームを
偏向するコーン形状の偏向ヨーク14が取り付けられて
いる。
【0016】図2は、本発明に係る偏向ヨーク14の一
部破断面を含む側面図である。図2から明らかなよう
に、偏向ヨーク14には、サドル(鞍)型水平偏向コイ
ル15、サドル型垂直偏向コイル16、コイルボビン1
7、コア18およびリングマグネット19等の部品が装
備されている。
【0017】水平偏向コイル15および垂直偏向コイル
16は、電子銃13から出射された電子ビームを画面の
左右方向(水平方向)および上下方向(垂直方向)にそ
れぞれ偏向する。これらの偏向コイル15,16は、コ
ーン形状をなすコイルボビン17に装着されている。具
体的には、水平偏向コイル15がコイルボビン17の内
周側に、垂直偏向コイル16がコイルボビン17の外周
側にそれぞれ装着されている。
【0018】コア18はフェライトからなり、偏向コイ
ル15,16から発生した磁界の効率をより高めるため
に、これら偏向コイル15,16を覆うように装着され
ている。リングマグネット19は、電子銃13の組み立
て誤差の補正を行うために、偏向ヨーク14のネック側
に設けられている。
【0019】ここで、サドル型偏向コイルの偏向磁界分
布について説明する。図3は、サドル型偏向コイルによ
る偏向磁界分布を示している。図3において、縦軸は磁
界強度Hを示し、横軸の右方向がボビン開口部側、横軸
の左方向がボビン閉口部側をそれぞれ示している。偏向
コイルの巻線ターン数を増やすことで、図中、細い実線
で示す分布カーブAから太い実線に示す分布カーブB
へ、偏向磁界の分布カーブ全体が上がることになる。
【0020】続いて、偏向ヨーク14の構成部品の一つ
であるコイルボビン17について説明する。
【0021】コイルボビン17は、図4に示すように、
一対のボビンA17a,B17bを組み合わせることに
よって構成される。一対のボビンA17a,B17b
は、合体することによってコーン形状をなすように形成
されているとともに、水平偏向コイル15を巻装する際
にいわゆるセクション巻の偏向コイルを形成できるよう
に、ボビン開口端および閉口端の各端面には複数のリブ
20a,20bが形成されている。
【0022】図5は、コイルボビン17を構成する一対
のボビンA17a,B17bの第1具体例を示す概略斜
視図である。ここでは、一方のボビンA17aを代表し
て示すものとする。
【0023】この第1具体例に係るボビンA17a-1
は、先述したように、セクション巻の水平偏向コイル1
5を形成できるように、ボビン開口部および閉口部の各
端面に複数のリブ20a,20bを、さらにボビン開口
部および閉口部の各周壁に回周案内溝21a,21bを
有している。ボビンA17a-1の内周面には、複数のリ
ブ20a,20bに連続するリブ22が放射状に形成さ
れ、このリブ22を境界としてスリット部23が形成さ
れている。
【0024】ボビンA17a-1はさらに、そのボビン開
口部側に切り込み部24a,24bを有している。これ
ら切り込み部24a,24bは、ボビンB17bとの接
合端面25a,25bから所定の距離の部位において、
ボビン開口端面からボビン閉口部側へ所定の深さおよび
幅で切り込まれている。そして、このボビンA17a-1
に対して、水平偏向コイル15を巻装するに当たって
は、図5に太い実線で示すように、切り込み部24a,
24bを通して巻線する。
【0025】具体的には、一例として、コイル線を一方
の切り込み部24aからリブ22を境界とするスリット
部23に沿ってボビン閉口部側へ延ばし、ボビン閉口部
側の回周案内溝21bを通してボビンA17a-1の内周
面側に出す。そして再び、スリット部23に沿ってボビ
ン閉口部側からボビン開口部側へ延ばし、他方の切り込
み部24bを通し、さらにボビンA17a-1の外周面に
沿って一方の切り込み部24aに戻す。これが巻線1タ
ーンであり、この繰り返しによって水平偏向コイル15
が形成される。
【0026】このように、第1具体例に係るボビンA1
7a-1では、ボビン開口部側に切り込み部24a,24
bを形成し、これら切り込み部24a,24bを通して
水平偏向コイル15を巻装するようにしたことにより、
ボビン閉口部側の偏向磁界強度のみを強化できる。すな
わち、図6から明らかなように、ボビン閉口部側のみ磁
界分布を上げることができる。これにより、例えばフラ
ットパネルにおいて、補正回路等を用いなくても、水平
偏向コイル15による偏向磁界の分布のみで特にコンバ
ージェンスの補正が可能となる。
【0027】図6において、縦軸は磁界強度Hを示し、
横軸の右方向がボビン開口部側、横軸の左方向がボビン
閉口部側をそれぞれ示している。以下、図8および図1
0においても同様とする。
【0028】なお、従来のコイルボビン(図13を参
照)に水平偏向コイルを巻装した場合は、ボビン開口部
側および閉口部側に回周巻線部、いわゆるベンド部が存
在し、このベンド部の発生磁界が必要な箇所の磁界をキ
ャンセルすることによって偏向能率の低下を来してい
た。これに対して、第1具体例に係るボビンA17a-1
を用いた場合には、切り込み部24a,24bを通して
巻線を行うことによってボビン開口部側にはベンド部
(回周巻線部)が形成されないため、ベンド部が存在す
る偏向コイルの場合のようなベンド部に伴う磁界キャン
セルが生じない。その結果、偏向能率の向上に寄与でき
ることになる。
【0029】また、ボビンA17a-1に切り込まれる切
り込み部24a,24bの形状、即ち深さ、幅、角度等
については、必要とされる偏向磁界分布に応じて任意に
設定可能である。
【0030】図7は、コイルボビン17を構成する一対
のボビンA17a,B17bの第2具体例を示す概略斜
視図である。ここでは、一方のボビンA17aを代表し
て示すものとする。
【0031】この第2具体例に係るボビンA17a-2
は、第1具体例に係るボビンA17a-1と大部分が同じ
構成となっている。そして、構成上大きく異なる点は、
第1具体例に係るボビンA17a-1がボビン開口部側に
切り込み部24a,24bを有しているのに対して、第
2具体例に係るボビンA17a-2は、ボビン閉口部側に
切り込み部26a,26bを有している点にある。
【0032】これら切り込み部26a,26bは、ボビ
ンB17bとの接合端面25a,25bから所定の距離
の部位において、ボビン閉口端面からボビン開口部側へ
所定の深さおよび幅で切り込まれている。そして、この
ボビンA17a-2に対して、水平偏向コイル15を巻装
するに当たっては、図7に太い実線で示すように、切り
込み部26a,26bを通して巻線する。
【0033】具体的には、一例として、コイル線を開口
端面からからリブ22を境界とするスリット部23に沿
ってボビン閉口部側へ延ばし、一方の切り込み部26a
を通してボビンA17a-2の外周面側へ出し、さらに当
該外周面に沿って他方の切り込み部26bから再びボビ
ンA17a-2の内周面側へ出す。そして再び、スリット
部23に沿ってボビン開口部側へ延ばし、ボビン開口部
側の回周案内溝21aを通して巻き始め位置へ戻す。こ
れが巻線1ターンであり、この繰り返しによって水平偏
向コイル15が形成される。
【0034】このように、第2具体例に係るボビンA1
7a-2では、ボビン閉口部側に切り込み部26a,26
bを形成し、これら切り込み部26a,26bを通して
水平偏向コイル15を巻装するようにしたことにより、
ボビン開口部側の偏向磁界強度のみを強化できる。すな
わち、図8から明らかなように、ボビン開口部側のみ磁
界分布を上げることができる。これにより、例えばフラ
ットパネルにおいて、補正回路等を用いなくても、水平
偏向コイル15による偏向磁界の分布のみで特に画歪の
補正が可能となる。
【0035】なお、第2具体例に係るボビンA17a-2
を用いた場合には、切り込み部26a,26bを通して
巻線を行うことによってボビン閉口部側にはベンド部
(回周巻線部)が形成されないため、ベンド部が存在す
る偏向コイルの場合のようなベンド部に伴う磁界キャン
セルが生じない。その結果、偏向能率の向上に寄与でき
ることになる。
【0036】また、ボビンA17a-2に切り込まれる切
り込み部26a,26bの形状、即ち深さ、幅、角度等
については、必要とされる偏向磁界分布に応じて任意に
設定可能である。
【0037】図9は、コイルボビン17を構成する一対
のボビンA17a,B17bの第3具体例を示す概略斜
視図である。ここでは、一方のボビンA17aを代表し
て示すものとする。
【0038】この第3具体例に係るボビンA17a-3
は、第1,第2具体例に係るボビンA17a-1,17a
-2と大部分が同じ構成となっている。そして、構成上大
きく異なる点は、第1具体例に係るボビンA17a-1が
ボビン開口部側に切り込み部24a,24bを有し、第
2具体例に係るボビンA17a-2がボビン閉口部側に切
り込み部26a,26bを有しているのに対して、第3
具体例に係るボビンA17a-3は、ボビン開口部側に切
り込み部24a,24bを有するとともに、ボビン閉口
部側に切り込み部26a,26bを有している点にあ
る。
【0039】これら切り込み部24a,24b,26
a,26bのうち、切り込み部24a,24bは、ボビ
ンB17bとの接合端面25a,25bから所定の距離
の部位において、ボビン開口端面からボビン閉口部側へ
所定の深さおよび幅で切り込まれている。また、切り込
み部26a,26bは、ボビンB17bとの接合端面2
5a,25bから所定の距離の部位において、ボビン閉
口端面からボビン開口部側へ所定の深さおよび幅で切り
込まれている。
【0040】そして、この第3具体例に係るボビンA1
7a-3に対して、水平偏向コイル15を巻装するに当た
っては、図9に太い実線で示すように、切り込み部24
a,24bおよび切り込み部26a,26bを通して巻
線する。
【0041】具体的には、一例として、コイル線をボビ
ン開口部側の一方の切り込み部24aからリブ22を境
界とするスリット部23に沿ってボビン閉口部側の一方
の切り込み部26aへ延ばし、この切り込み部26aを
通してボビンA17a-3の外周面側へ出し、さらに当該
外周面に沿って他方の切り込み部26bから再びボビン
A17a-3の内周面側へ出す。そして再び、スリット部
23に沿ってボビン開口部側の他方の切り込み部24b
へ延ばし、この切り込み部24bを通してボビンA17
a-3の外周面側へ出し、さらに当該外周面に沿って巻き
始めの切り込み部24aへ戻す。これが巻線1ターンで
あり、この繰り返しによって水平偏向コイル15が形成
される。
【0042】このように、第3具体例に係るボビンA1
7a-3では、ボビン開口部側および閉口部側の双方に切
り込み部24a,24b,26a,26bを形成し、こ
れら切り込み部24a,24b,26a,26bを通し
て水平偏向コイル15を巻装するようにしたことによ
り、ボビン開口部から閉口部に至る任意の箇所、特にボ
ビン中間部の偏向磁界強度のみを強化できる。すなわ
ち、図10から明らかなように、ボビン中間部のみ磁界
分布を上げることができる。これにより、例えばフラッ
トパネルにおいて、補正回路等を用いなくても、水平偏
向コイル15による偏向磁界の分布のみで特にコンバー
ジェンスの補正が可能となる。
【0043】なお、第3具体例に係るボビンA17a-3
を用いた場合には、切り込み部24a,24bおよび切
り込み部26a,26bを通して巻線を行うことによっ
てボビン開口部側および閉口部側にはベンド部(回周巻
線部)が形成されないため、ベンド部が存在する偏向コ
イルの場合のような当該ベンド部に伴う磁界キャンセル
が生じない。その結果、偏向能率の向上に寄与できるこ
とになる。
【0044】また、ボビンA17a-3に切り込まれる切
り込み部24a,24bおよび切り込み部26a,26
bの形状、深さ、幅、角度等については、必要とされる
偏向磁界分布に応じて任意に設定可能である。
【0045】上述した第1,第2又は第3具体例に係る
コイルボビン17a-1,17a-2又は17a-3に水平偏
向コイル15を巻装してなる偏向ヨークおよびこれを用
いた陰極線管受像機では、コイルボビン17a-1,17
a-2又は17a-3の切り込み部24a,24b/26
a,26bの形状(深さ、幅、角度等)によって水平偏
向コイル15による偏向磁界の分布を微調整できるた
め、従来の形状のコイルボビンでは形成できなかった磁
界分布を形成できることになる。
【0046】したがって、任意の箇所の偏向磁界の分布
をコントロールすることにより、コンバージェンスに影
響を及ぼす範囲と画歪に影響を及ぼす範囲を分けること
ができるため、例えばフラットパネルにおいては、補正
回路等を用いなくても、コンバージェンスと画歪を両立
させることができる。
【0047】また、第1,第2又は第3具体例に係るコ
イルボビン17a-1,17a-2又は17a-3では、リブ
22によるコイル線(線材)のガイドに加え、新たに形
成した切り込み部24a,24b/26a,26bがコ
イル線の規制を行うため、安定した巻線品質の偏向コイ
ルを生産できることになる。しかも、巻線分布のみで偏
向特性を調整できるため、その調整のために従来別途用
意されていた補正回路を省くことができ、そのため工程
が簡略化され、生産性の向上に寄与できるとともに、低
コスト化が図れることにもなる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
コイルボビンに対してその開口部および閉口部の少なく
とも一方側に切り込み部を形成し、この切り込み部を通
して偏向コイルを巻装するようにしたことにより、切り
込み部の形状によって偏向コイルによる偏向磁界を任意
に操作できるため、高精細な偏向磁界分布の形成が可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される陰極線管の全体像を示す概
略斜視図である。
【図2】本発明に係る偏向ヨークの一部破断面を含む側
面図である。
【図3】サドル型偏向コイルによる偏向磁界の分布図で
ある。
【図4】コイルボビンの組み立て前の概略斜視図であ
る。
【図5】第1具体例に係るボビンAの構成を示す概略斜
視図である。
【図6】第1具体例の場合の偏向磁界の分布図である。
【図7】第2具体例に係るボビンAの構成を示す概略斜
視図である。
【図8】第2具体例の場合の偏向磁界の分布図である。
【図9】第3具体例に係るボビンAの構成を示す概略斜
視図である。
【図10】第3具体例の場合の偏向磁界の分布図であ
る。
【図11】コイルボビンの従来例を示す概略斜視図であ
る。
【図12】コイルボビンの従来例を示す正面図である。
【図13】偏向コイルが巻装された従来のコイルボビン
を示す概略斜視図である。
【図14】偏向コイルの基本単位を示す図である。
【符号の説明】
13…電子銃、14…偏向ヨーク、15…水平偏向コイ
ル、16…垂直偏向コイル、17…コイルボビン、17
a(17a-1,17a-2,17a-3)…ボビンA、17
b…ボビンB、22…リブ、23…スリット部、24
a,24b,26a,26b…切り込み部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボビン開口部および閉口部の少なくとも
    一方側に切り込み部を有するコイルボビンと、 前記コイルボビンに対して前記切り込み部を通して巻装
    された偏向コイルとを備えたことを特徴とする偏向ヨー
    ク。
  2. 【請求項2】 ボビン開口部および閉口部の少なくとも
    一方側に切り込み部を有するコイルボビンと、 前記コイルボビンに対して前記切り込み部を通して巻装
    された偏向コイルとを備えた偏向ヨークを用いたことを
    特徴とする陰極線管受像機。
JP11157563A 1999-06-04 1999-06-04 偏向ヨークおよびこれを用いた陰極線管受像機 Pending JP2000348638A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11157563A JP2000348638A (ja) 1999-06-04 1999-06-04 偏向ヨークおよびこれを用いた陰極線管受像機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11157563A JP2000348638A (ja) 1999-06-04 1999-06-04 偏向ヨークおよびこれを用いた陰極線管受像機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000348638A true JP2000348638A (ja) 2000-12-15

Family

ID=15652426

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11157563A Pending JP2000348638A (ja) 1999-06-04 1999-06-04 偏向ヨークおよびこれを用いた陰極線管受像機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000348638A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4335366A (en) Color television display system having improved convergence
US6326742B1 (en) Color CRT with cross-misconvergence correction device
JP2000348638A (ja) 偏向ヨークおよびこれを用いた陰極線管受像機
US5719542A (en) Convergence yoke for improving focus characteristics
KR100356962B1 (ko) 편향요크
KR100355447B1 (ko) 브라운관용 편향 요크
JPH0359931A (ja) カラー受像管用偏向ヨーク
JP2001185055A (ja) 偏向ヨーク及び陰極線管受像機
KR100410950B1 (ko) 편향 요크
KR100422036B1 (ko) 편향 요크
US7183703B2 (en) Cathode ray tube and manufacturing method of deflection coil
KR100418039B1 (ko) 칼라 음극선관의 편향요크
JP2862575B2 (ja) カラー受像管
JP2002075249A (ja) ブラウン管用偏向ヨーク
JPH10340686A (ja) 偏向ヨーク
KR20050080310A (ko) 페라이트 코어 및 이를 포함한 편향요크
JP2000113837A (ja) 偏向ヨーク
JPH10302671A (ja) コイルボビン
JP2001028247A (ja) 偏向ヨークおよび陰極線管受像機
KR20040073901A (ko) 음극선관용 편향요크
JP2001351544A (ja) 偏向ヨーク及び陰極線管受像機
KR20040074224A (ko) 편향요크를 갖는 음극선관
KR20040072903A (ko) 음극선관
JPH04115443A (ja) 偏向ヨーク
KR20010054542A (ko) 브라운관용 편향 요크의 컨버젼스 보정장치