JP2002260554A - 偏向ヨーク及び表示装置 - Google Patents

偏向ヨーク及び表示装置

Info

Publication number
JP2002260554A
JP2002260554A JP2001053405A JP2001053405A JP2002260554A JP 2002260554 A JP2002260554 A JP 2002260554A JP 2001053405 A JP2001053405 A JP 2001053405A JP 2001053405 A JP2001053405 A JP 2001053405A JP 2002260554 A JP2002260554 A JP 2002260554A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
core
deflection
coil
winding
loop
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001053405A
Other languages
English (en)
Inventor
Akio Murata
明夫 村田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2001053405A priority Critical patent/JP2002260554A/ja
Publication of JP2002260554A publication Critical patent/JP2002260554A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スロットコアを用いた場合でも、巻線の自由
度を高めて偏向磁界の調整に十分に対応できるようにす
る。 【解決手段】 偏向ヨークの構成として、一方を他方よ
りも大きく開口した筒形に形成されるとともに、その内
面に中心軸方向に沿って延在する複数の突起部21A,
21Bを有するDYコア19と、このDYコア19の内
側に鞍型に巻線されるとともに、DYコア19の内面に
形成された複数の突起部21A,21Bのうち、コアの
中心軸方向で当該コアの長さよりも短い所定突起部21
Bをループ状に囲むループ状巻線部30を有する偏向コ
イルとを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、陰極線管を用いた
テレビジョン受像機やコンピュータ用ディスプレイ等の
表示装置に係り、特に、電子ビームを偏向する偏向ヨー
ク(Deflection Yoke;DY)に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、陰極線管を用いた表示装置は、
電子銃から出射された電子ビームを上下左右に偏向する
偏向ヨークを備えている。偏向ヨークは、水平偏向コイ
ルと垂直偏向コイルとを有するもので、陰極線管に搭載
して用いられる。水平偏向コイルは、電子ビームを左右
(水平方向)に偏向させる水平偏向磁界を形成し、垂直
偏向コイルは、電子ビームを上下(垂直方向)に偏向さ
せる垂直偏向磁界を形成するものである。
【0003】ところで、テレビジョン受像機やコンピュ
ータ用ディスプレイ等の表示装置においては、性能面で
の高精度化が要求される一方、表示パネルのフラットフ
ェース化が進んでいる。こうした表示装置の高精度化や
フラットフェース化は、偏向ヨークで消費される偏向電
力の増大につながる。さらに、デジタルテレビジョン受
像機の普及と高精細化、偏向周波数の増大により、偏向
電力は益々増加する傾向にある。
【0004】特に、偏向周波数が増大することで、偏向
ヨークのフェライト損失、渦電流損失、銅損失が増加
し、偏向時の発熱も顕著化する。この対策として、偏向
ヨーク用コア(以下、DYコアともいう)のフェライト
の材質を変えたり、偏向コイルのコイル線材として細い
銅線を撚り合わせたリッツ線を用いるなどの手法が採用
されている。また、偏向効率の向上や発熱の低減などを
目的に、フェライトコアの内面に複数の突起部を設けた
スロットコアが用いられている。
【0005】図15は従来の偏向ヨークで採用されてい
るスロットコアの構造を示すもので、(A)はその正面
図、(B)はその断面図である。図15において、スロ
ットコア51は一方(蛍光面側)の端部を他方(電子銃
側)の端部よりも大きく開口した略円錐筒形状に形成さ
れている。スロットコア51の内周面には、複数の突起
部52が設けられている。各々の突起部52は、スロッ
トコア51の中心軸(Z軸)方向に沿って一方から他方
に延在している。また、各々の突起部52は円周方向に
所定のピッチで形成され、スロットコア51を正面(大
径開口部側)から見ると略放射状に配置されている。こ
うした構造のスロットコア51に対して、偏向コイルの
コイル線材は、互いに隣り合う突起部の間を通して巻線
される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、スロットコ
ア51は、その素材となるフェライトをプレス金型によ
り成形し、その成形品を焼結することで製造されるた
め、構造的に細かな細工を施すことが難しい。そのた
め、スロットコア51の各々の突起部52は、円周方向
に粗いピッチで幅広に形成されている。このような事情
から従来では、スロットコア51に偏向コイルを巻線す
る際の自由度が低く、結果として、偏向コイルの磁界分
布を細かく調整することができなかった。
【0007】この対策として、例えば図16に示すよう
に、コア内面の突起部52を大径開口部側52Aと小径
開口部側52Bに分割し、その中間部を突起無し部53
としたスロットコア51も提案されている。このスロッ
トコア51を採用すれば、偏向コイルの巻線途中で突起
無し部53にコイル線材を通すことにより、巻線角度を
変えることができる。しかしながら、巻線角度の変更に
よる偏向磁界の調整度合いは比較的小さいため、十分な
効果が得られなかった。
【0008】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、その目的とするところは、スロットコアを
用いた場合でも、巻線の自由度を高めて偏向磁界の調整
に十分に対応できる偏向ヨークとこれを用いた表示装置
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る偏向ヨーク
は、一方を他方よりも大きく開口した筒形に形成される
とともに、その内面に中心軸方向に沿って延在する複数
の突起部を有するコアと、このコアの内側に鞍型に巻線
されるとともに、コアの内面に形成された複数の突起部
のうち、コアの中心軸方向で当該コアの長さよりも短い
所定突起部をループ状に囲むループ状巻線部を有する偏
向コイルとを備えた構成となっている。また、本発明に
係る表示装置は、上記構成の偏向ヨークを用いたものと
なっている。
【0010】上記構成の偏向ヨークとこれを用いた表示
装置においては、コアの内側に鞍型に巻線された偏向コ
イルが、コア内面に形成された所定突起部をループ状に
囲むループ状巻線部を有する構成としたので、コア内面
におけるループ状巻線部の形成部位や、ループ状巻線部
でのコイル巻線方向などを変更パラメータとして巻線の
自由度を高めることが可能になるとともに、偏向コイル
の磁界分布を部分的に調整することが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0012】図1は本発明に係る陰極線管の全体像を示
す概略斜視図である。図1において、陰極線管10の本
体部(ガラスバルブ)は、パネル部11、ファンネル部
12及びネック部13により構成されている。パネル部
11の内面には、赤,青,緑の各色蛍光体をパターン配
列した蛍光面(不図示)が形成されている。一方、ネッ
ク部13には、電子ビームの出射源となる電子銃14が
内装されている。また、ネック部13からファンネル部
12に至るコーン部には、電子ビームを偏向する偏向ヨ
ーク15が装着されている。
【0013】上記構成の陰極線管10は、パネル部11
内面の蛍光面にカラー画像(又は白黒画像)を再現する
のに必要な各種の付属部品とともに図示せぬ筐体に組み
込まれ、これによってテレビジョン受像機やコンピュー
タ用ディスプレイ等の表示装置が構成される。
【0014】図2は本発明に係る偏向ヨークの一部破断
面を含む側面図である。図2において、偏向ヨーク15
には、水平偏向コイル16、垂直偏向コイル17、セパ
レータ18、DYコア19及びリングマグネット20等
の部品が装備されている。セパレータ18は樹脂等の絶
縁材料からなるもので、全体として略ラッパ状に形成さ
れている。
【0015】水平偏向コイル16は、偏向ヨーク15の
上下に対をなしてセパレータ18の内側に鞍型(サドル
型)に巻線されている。また、垂直偏向コイル17は、
偏向ヨーク15の左右に対をなしてDYコア19の内側
に鞍型(サドル型)に巻線されている。そして、電子銃
14から出射される電子ビームの軌道上において、一対
の水平偏向コイル16は電子ビームを左右(水平方向)
に偏向する磁界(水平偏向磁界)を発生し、一対の垂直
偏向コイル17は電子ビームを上下(垂直方向)に偏向
する磁界(垂直偏向磁界)を発生する。なお、水平偏向
コイル16については、垂直偏向コイル17との間に絶
縁部材を介在させた状態でDYコア19に鞍型に巻線す
ることも可能である。
【0016】DYコア19はフェライト等の磁性材料か
らなるもので、中心軸方向の一方を他方よりも大きく開
口した略円錐筒形状に形成されている。このDYコア1
9は、水平偏向コイル16及び垂直偏向コイル17が発
生する磁界の効力を高めるために、それらの偏向コイル
16,17を覆うように装着されている。リングマグネ
ット20は、電子銃14の組み立て誤差等による電子ビ
ームの軌道ずれを補正するために、偏向ヨーク15の後
端部に取り付けられている。
【0017】図3は本発明の実施形態に係る偏向ヨーク
が備えるDYコア19の構造を説明するもので、(A)
はその正面図、(B)は(A)におけるMON断面図で
ある。図示のようにDYコア19の内周面には、中心軸
(Z軸)方向に沿って延在する複数の突起部21が形成
されている。これらの突起部21はDYコア19の内周
面上にスロットを形成し、これによってDYコア19が
スロットコア形状をなしている。
【0018】各々の突起部21は、円周方向に所定のピ
ッチで設けられ、かつDYコア19を正面(大径開口部
側)から見た場合に略放射状に配置されている。また、
複数の突起部21のうち、水平軸(X軸)上及び該水平
軸と垂直軸(Y軸)の略中間部に配置された突起部21
Aは、DYコア19の大径開口部から小径開口部にわた
る中心軸方向でDYコア19の長さ“L1”とほぼ同じ
長さで形成されているのに対し、それ以外の突起部21
Bは、DYコア19の中心軸方向で当該DYコア19の
長さ“L1”よりも短い長さ“L2”(例えば、L2≒
L1/2)で形成されている。このコア長よりも短い突
起部21Bは本発明における所定突起部に相当するもの
である。
【0019】所定突起部21Bは、DYコア19の内周
面上に複数設けられている。また、各々の所定突起部2
1BはDYコア19の小径開口部から中心軸方向の略中
間位置にわたって形成されている。これにより、所定突
起部21BはDYコア19の小径開口部寄りに存在し、
この所定突起部21Bの延長線上にあたる大径開口部寄
りの部分(コア内周面上)Pでは突起部無しの構造とな
っている。
【0020】また、各々の所定突起部21Bの一端に
は、コイル巻線用の引っ掛け部22が形成されている。
この引っ掛け部22は、DYコア10の中心軸方向の略
中間位置で突起部21Bの端部を小径開口部側に凹ませ
た状態で形成されている。
【0021】このような構造をなすDYコア19に偏向
コイルを巻線する場合は、図4に示すように、DYコア
19の大径開口部側に第1の巻線ガイド部材23を装着
する一方、DYコア19の小径開口部側に第2の巻線ガ
イド部材24を装着する。第1,第2の巻線ガイド部材
23,24は、それぞれ正面視円形の枠状部材である。
【0022】第1,第2の巻線ガイド部材23,24に
は、DYコア19に設けられた各々の突起部21に対応
する複数のガイドリブ(ガイド片)25,26が形成さ
れている。また、第1,第2の巻線ガイド部材23,2
4の外周上には、ガイドリブ25,26に連通する回周
案内溝27,28が形成されている。
【0023】このように第1,第2の巻線ガイド部材2
3,24が装着されたDYコア19に対し、偏向コイル
(垂直偏向コイル又は水平偏向コイル)のコイル線材
は、先ず、DYコア19の小径開口部側から第2の巻線
ガイド部材24のガイドリブ26間を通してコア内に挿
入され、大径開口部側より第1の巻線ガイド部材23の
ガイドリブ25間を通して引き出される。
【0024】次いで、コイル線材は、第1の巻線ガイド
部材23の回周案内溝17に沿って円周方向に渡された
後、DYコア19の大径開口部側からガイドリブ25間
を通してコア内に挿入され、小径開口部側より第2の巻
線ガイド部材24のガイドリブ26間を通して引き出さ
れる。
【0025】その後、コイル線材は、第2の巻線ガイド
部材24の回周案内溝28に沿って円周方向に渡され
る。以降、DYコア19の円周方向でコイル線材の巻き
位置を順次ずらしながら巻線することにより、鞍型の偏
向コイルが得られる。このとき、偏向コイルのコイル線
材は、基本的には、DYコア19の内周面上で突起部2
1(21A,21B)の間を通して鞍型に巻線される。
【0026】ただし、所望する磁界分布を得るにあたっ
ては、図5(A)に示すように、DYコア19の小径開
口部側からコア内に挿入されたコイル線材29が、所定
突起部21Bの端部(22)で折り返して小径開口部側
に戻される。このとき、コイル線材29は、所定突起部
21Bを囲むかたちでループ状に巻線される。これによ
り、図5(B)に示すように、DYコア19の内側で偏
向コイルがループ状巻線部30を有したものとなる。こ
のループ状巻線部30を形成する場合、所定突起部21
Bの端部に形成されたコイル引っ掛け部22にコイル線
材を引っ掛けて折り返すことにより、巻線作業が容易に
なるとともに、安定した巻線状態が得られる。
【0027】また、所定突起部21Bを囲むループ状巻
線部30を形成することにより、偏向コイルの磁界分布
を細かく調整することが可能となる。即ち、図6(A)
に示すように、ループ状巻線部30におけるコイル巻線
方向(破線矢印で示す)を偏向コイルの主巻線方向(実
線矢印で示す)と同じ方向に設定すると、当該ループ状
巻線部30で偏向磁界を部分的に強めることができる。
また、図6(B)に示すように、ループ状巻線部30に
おけるコイル巻線方向を偏向コイルの主巻線方向と反対
方向に設定すると、当該ループ状巻線部30で偏向磁界
を部分的に弱めることができる。
【0028】また、ループ状巻線部30における巻線タ
ーン数を変えることで、偏向磁界の部分的な強弱の度合
いを調整することができる。さらに、DYコア19の内
周面に複数の所定突起部21Bを設けることにより、い
ずれの所定突起部21Bを対象としてループ状巻線部3
0を形成するかにより、円周方向で偏向磁界の調整部位
を任意に変更することができる。これに加えて、所定突
起部21Bの形成位置をDYコア19の中心軸方向で適
宜ずらすことにより、中心軸方向で偏向磁界の調整部位
を任意に変更することができる。
【0029】このように本実施形態に係る偏向ヨーク1
5においては、スロットコア形状をなすDYコア19を
用いて偏向コイルを巻線する場合に、巻線の自由度が高
まるとともに、偏向磁界の細かな分布調整が可能にな
る。その結果、スロットコアを採用した偏向ヨークであ
っても、所望の磁界分布を容易に得ることが可能とな
る。
【0030】なお、本発明に係る偏向ヨークは、上記実
施形態で述べた構成以外にも、種々の変形及び応用が可
能である。即ち、先の図3(A)においては、DYコア
19の内周面に中心軸方向で長さの異なる複数の突起部
21(21A,21B)を形成し、その中でほぼ半数強
の突起部21をコア長よりも短い所定突起部21Bとし
たが、所定突起部21Bの形成個数については任意に変
更可能である。例えば、図7に示すように、DYコア1
9の内周面に形成された複数の突起部21(21A,2
1B)のうち、水平軸上に配置された二つの突起部21
A以外の全てを所定突起部21Bとしてもよい。
【0031】また、図3(B)においては、所定突起部
21Bの一端にコイル引っ掛け部22を形成している
が、図8に示すように、所定突起部21Bの両端にそれ
ぞれコイル引っ掛け部22を形成してもよい。所定突起
部21Bの両端にコイル引っ掛け部22を形成した場合
は、前述したループ状巻線部30を形成するにあたっ
て、偏向コイルのコイル線材29を所定突起部21Bの
両端で折り返すことができる。したがって、DYコア1
9の小径開口部側においては第2の巻線ガイド部材24
までコイル線材29を引き出さなくてもループ状巻線部
30を形成することが可能となる。
【0032】さらに、大径開口部側に装着される第1の
巻線ガイド部材23の構成としても、図9に示すよう
に、各々のガイドリブ25の端部を内方に突出させ、そ
の突出部分をDYコア19の内周面に沿うように傾斜さ
せた構成を採用してもよい。この図9に示す第1の巻線
ガイド部材23を、例えば先の図7に示すDYコア19
に装着した場合は、図10及び図11に示すように、各
々のガイドリブ25の端部(内方への突出部分)がDY
コア19の内周面に沿ってコア内に挿入配置されるとと
もに、そのコア内周面に形成された各々の所定突起部2
1Bの延長線上にガイドリブ25が位置する状態とな
る。
【0033】このようにDYコア19の内周面に沿って
ガイドリブ25を配置することにより、DYコア19の
内側に偏向コイルを巻線するにあたって、図12
(A),(B)に示すように、ガイドリブ25を囲むよ
うにコイル線材を巻線してループ状巻線部を形成するこ
とが可能となる。
【0034】これにより、DYコア19の大径開口部側
においても、図12(A)に示すように、ループ状巻線
部におけるコイル巻線方向(破線矢印で示す)を偏向コ
イルの主巻線方向(実線矢印で示す)と同じ方向に設定
することにより、偏向磁界を部分的に強めることができ
る。また、図12(B)に示すように、ループ状巻線部
におけるコイル巻線方向を偏向コイルの主巻線方向と反
対方向に設定することにより、偏向磁界を部分的に弱め
ることができる。その結果、DYコア19の大径開口部
側と小径開口部側の双方で偏向コイルの磁界分布を細か
く調整することが可能となる。また、図示はしないが、
所定突起部21Bとガイドリブ25との間に確保される
間隙部分(突起無し部分)にコイル線材を通して巻線角
度を変えたり、その隙間部分でコイル線材をクロス(交
差)するように巻線することにより、偏向磁界をより細
かく調整することが可能となる。
【0035】一方、DYコア19の小径開口部側におい
ては、図13に示すように、小径開口部の開口端まで所
定突起部21Bを延在させずに突起無し部31を形成す
るとともに、第2の巻線ガイド部材24のガイドリブ2
6を延ばしてコア内に挿入配置し、そのガイドリブ26
の端部を上記突起無し部31に配置して所定突起部21
Bに連結させることにより、所定突起部21Bとガイド
リブ26による連続した突起部を形成することも可能で
ある。このように所定突起部21Bとガイドリブ26に
よる連続した突起部を、DYコア19の円周方向に一つ
又は複数形成することにより、DYコア19の小径開口
部におけるコイル線材の巻き位置を安定させたうえで、
突起無し部31の有無による偏向磁界の調整が可能とな
る。
【0036】また、DYコア19の内側に水平偏向コイ
ルを鞍型に巻線する場合は、図14に示すように、第1
の巻線ガイド部材23におけるガイドリブ25の円周ピ
ッチを、水平軸(X軸)近傍でより狭く設定することが
望ましい。また、垂直軸(Y軸)近傍ではガイドリブ2
5の円周ピッチが広く確保されるため、各々のガイドリ
ブ25に対応する所定突起部21BをDYコア19の小
径開口部寄りと大径開口部寄りの両方に形成することが
望ましい。
【0037】この図14に示す構成を採用した場合、水
平軸近傍では、ガイドリブ25の円周ピッチに応じて水
平偏向コイルの巻き位置を細かく変えられるとともに、
所定突起部21Bを利用してループ状巻線部を形成する
ことにより、細かな磁界調整が可能となる。また、垂直
軸近傍では、DYコア19の小径開口部側と大径開口部
側で、それぞれ所定突起部21Bを利用してループ状巻
線部を形成することにより、細かな磁界調整が可能とな
る。
【0038】なお、上記実施形態においては、DYコア
19に略円錐筒形状の丸形コアを採用しているが、これ
以外にも、偏向電力の低減を図るために、大径側の開口
形状を略長方形とした角形コアを採用した場合にも適用
可能である。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ス
ロットコアを用いた偏向ヨークであっても、巻線の自由
度を高めて偏向コイルの磁界分布を細かく調整すること
が可能となる。また、この偏向ヨークを用いた表示装置
においては、スロットコアによる偏向電力の低減と磁界
調整による画質の向上を同時に図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る陰極線管の全体像を示す概略斜視
図である。
【図2】本発明に係る偏向ヨークの一部破断面を含む側
面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る偏向ヨークが備えるコ
アの構造を説明する図である。
【図4】巻線ガイド部材と構造とその装着状態を示す図
である。
【図5】ループ状巻線部の形成手順を示す図である。
【図6】偏向コイルの巻線方向の設定例を示す図であ
る。
【図7】本発明の変形例に係るコアの構造を説明する図
である。
【図8】本発明の第1応用例に係るコアの構造を説明す
る図である。
【図9】本発明の第2応用例に係る巻線ガイド部材の構
造を説明する図である。
【図10】本発明の第2応用例に係る巻線ガイド部材の
装着状態を示す正面図である。
【図11】本発明の第2応用例に係る巻線ガイド部材の
装着状態を示す断面図である。
【図12】本発明の第2応用例に係る偏向コイルの巻線
方向を示す図である。
【図13】本発明の第3応用例に係るコア及び巻線ガイ
ド部材の構造断面図である。
【図14】本発明の第4応用例に係る巻線ガイド部材の
正面図である。
【図15】従来の偏向ヨークで採用しているスロットコ
アの構造を示す図である。
【図16】従来の偏向ヨークで採用されているスロット
コアの他の構造を示す図である。
【符号の説明】
15…偏向ヨーク、16…水平偏向コイル、17…垂直
偏向コイル、19…DYコア、21…突起部、21B…
所定突起部、22…コイル引っ掛け部、23,24…巻
線ガイド部材、25,26…ガイドリブ、29…コイル
線材、30…ループ状巻線部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方を他方よりも大きく開口した筒形に
    形成されるとともに、その内面に中心軸方向に沿って延
    在する複数の突起部を有するコアと、 前記コアの内側に鞍型に巻線されるとともに、前記コア
    の内面に形成された前記複数の突起部のうち、前記コア
    の中心軸方向で当該コアの長さよりも短い所定突起部を
    ループ状に囲むループ状巻線部を有する偏向コイルとを
    備えることを特徴とする偏向ヨーク。
  2. 【請求項2】 前記ループ状巻線部におけるコイル巻線
    方向を、前記偏向コイルの主巻線方向と同じ方向又は反
    対方向に設定してなることを特徴とする請求項1記載の
    偏向ヨーク。
  3. 【請求項3】 前記所定突起部の一端又は両端にコイル
    巻線用の引っ掛け部を形成してなることを特徴とする請
    求項1記載の偏向ヨーク。
  4. 【請求項4】 前記コアの大径開口部側に装着されると
    ともに、前記コアの内面に沿って当該コア内に挿入配置
    されるガイド片を有する巻線ガイド部材を具備してなる
    ことを特徴とする請求項1記載の偏向ヨーク。
  5. 【請求項5】 前記偏向コイルは、前記所定突起部を囲
    む第1のループ状巻線部と前記ガイド片を囲む第2のル
    ープ状巻線部とを有することを特徴とする請求項4記載
    の偏向ヨーク。
  6. 【請求項6】 一方を他方よりも大きく開口した筒形に
    形成されるとともに、その内面に中心軸方向に沿って延
    在する複数の突起部を有するコアと、 前記コアの内側に鞍型に巻線されるとともに、前記コア
    の内面に形成された前記複数の突起部のうち、前記コア
    の中心軸方向で当該コアの長さよりも短い所定突起部を
    ループ状に囲むループ状巻線部を有する偏向コイルとを
    備える偏向ヨークを用いたことを特徴とする表示装置。
JP2001053405A 2001-02-28 2001-02-28 偏向ヨーク及び表示装置 Pending JP2002260554A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001053405A JP2002260554A (ja) 2001-02-28 2001-02-28 偏向ヨーク及び表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001053405A JP2002260554A (ja) 2001-02-28 2001-02-28 偏向ヨーク及び表示装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002260554A true JP2002260554A (ja) 2002-09-13

Family

ID=18913873

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001053405A Pending JP2002260554A (ja) 2001-02-28 2001-02-28 偏向ヨーク及び表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002260554A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7129627B2 (en) 2003-08-29 2006-10-31 Matsushita Toshiba Picture Display Co., Ltd. Color picture tube apparatus

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7129627B2 (en) 2003-08-29 2006-10-31 Matsushita Toshiba Picture Display Co., Ltd. Color picture tube apparatus

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH09293468A (ja) 陰極線管用偏向ヨークおよび陰極線管装置
JP4240541B2 (ja) 偏向ヨークと幾何歪み補正
JP2002260554A (ja) 偏向ヨーク及び表示装置
KR100468135B1 (ko) 편향요크 및 이것을 구비한 음극선관장치
JP2004288464A (ja) 陰極線管装置
US7129627B2 (en) Color picture tube apparatus
JPH0865691A (ja) 偏向ヨーク及び陰極線管装置
JP2001176426A (ja) 偏向ヨーク用コア、偏向ヨーク及び陰極線管受像機
KR100356962B1 (ko) 편향요크
JPH10302673A (ja) 陰極線管装置
JPH0121474Y2 (ja)
JP2001185055A (ja) 偏向ヨーク及び陰極線管受像機
JP2002042690A (ja) 磁性コア
EP1622183B1 (en) Velocity modulation coil apparatus and cathode-ray tube apparatus
JP2003086117A (ja) 偏向ヨーク及び偏向ヨーク用コア
JP2003178697A (ja) 偏向ヨーク及び表示装置
JP2001351544A (ja) 偏向ヨーク及び陰極線管受像機
JPH0479133A (ja) 偏向ヨーク
JP2001028247A (ja) 偏向ヨークおよび陰極線管受像機
JP2003022764A (ja) 偏向ヨーク及び表示装置
JP2002025467A (ja) 偏向ヨーク及び表示装置
JPH08287845A (ja) 投写形ブラウン管装置
JPH06125476A (ja) 偏向コイル
JP2002216670A (ja) 偏向ヨーク及び表示装置
JP2001176425A (ja) 偏向ヨーク及び陰極線管受像機