JPH07272643A - 陰極線管装置 - Google Patents

陰極線管装置

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JPH07272643A
JPH07272643A JP6039194A JP6039194A JPH07272643A JP H07272643 A JPH07272643 A JP H07272643A JP 6039194 A JP6039194 A JP 6039194A JP 6039194 A JP6039194 A JP 6039194A JP H07272643 A JPH07272643 A JP H07272643A
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JP
Japan
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ray tube
deflection
cathode ray
magnetic
hole
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JP6039194A
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English (en)
Inventor
Masahiro Yokota
昌広 横田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は、時間的に変動する電流が流れる
偏向コイルにおいても偏電流現象を抑制した陰極線管装
置を提供することを目的とする。 【構成】 この発明は、偏向コイルのインピーダンス調
整用磁性体として、例えば閉磁路を構成する穴部を備え
たコア状磁性体20を偏向装置に配置し、偏向コイルを構
成する各巻回線11,12を互いに偏向電流が相殺される方
向で磁気コア20の穴部を通すことによって、各巻回線1
1,12に生ずる偏電流を効果的に抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、陰極線管と偏向装置
からなる陰極線管装置に係り、特に偏向装置を構成する
偏向コイルの巻線間に生ずる偏電流現象に関する。
【0002】
【従来の技術】陰極線管は、内面に蛍光面を有するパネ
ル部と、前記蛍光面に対向配置され電子ビームを放出す
る電子銃を内設したネック部と、前記パネル部とネック
部を連接する漏斗状ファンネル部とを少なくとも備えた
外囲器から構成される。また、カラー陰極線管の場合
は、赤、青および緑にそれぞれ発光する蛍光体ドットか
らなる蛍光面と、この蛍光面に近接対向して配置され多
数の電子ビーム開孔を有するシャドウマスクと、3本の
電子ビームを放出する電子銃とを備えている。
【0003】そして、陰極線管のネック部からファンネ
ル部にかけての外囲器には、電子ビームを水平方向およ
び垂直方向に偏向する磁界を発生するためのそれぞれ一
組の水平および垂直偏向コイルを備えた偏向装置が装着
されている。この水平および垂直偏向コイルは、コアを
ベースに導電線を巻回して形成されており、基本的には
サドル型コイルまたはトロイダル型コイルを適宜組み合
わせたものが用いられている。
【0004】このような偏向装置は、例えば民生用テレ
ビの国際標準の一つであるNTSC方式では、画面の水
平走査本数は525本で、飛び越し走査を加味して1秒
間に30枚の完成画像が映出されることに定められてい
る。従って、水平走査には水平偏向コイルに15750
Hzの繰り返し周波数の鋸歯状波の電流を流すことによ
って水平偏向磁界を発生させている。
【0005】さらに、ハイビジョンと称される高精細テ
レビでは水平走査本数は1125本であり、水平走査に
は33750Hzの繰り返し周波数を必要とする。ま
た、電算機やパソコンおよび各種OA機器の端末に用い
られるディスプレイ用陰極線管では、さらに高解像度が
要求されるため数10KHzもの高周波偏向が必要とな
っている。水平偏向周波数がこのように高周波偏向され
ると、水平偏向コイルには従来では殆ど支障とならなか
った種々の問題が発生する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】まず、高周波偏向され
る水平偏向コイルを形成する導電巻回線が複数の非捩線
で構成されている場合、個々の巻回線に電流の偏り、い
わゆる偏電流現象が生ずる。図5(A)に2本の非捩線
11および12で形成された水平偏向コイル10の構成を示
す。
【0007】理想的には各巻回線に流れる偏向電流は、
偏向コイルに流れる全偏向電流を構成する巻回線の本数
で割ったもので、図5(B)に示すように、水平偏向電
流Ih11およびIh12は正確な鋸歯状をなすべきものであ
る。
【0008】しかしながら、通常は各巻回線で構成され
る閉回路は極めて低インピーダンスであり、高周波偏向
の場合、各巻回線のインピーダンスのばらつきにより容
易に誘導電流を発生し、例えば図5(C)に示すよう
に、水平偏向電流Ih11およびIh12は正確な鋸歯状から崩
れた波形を示すことになる。
【0009】このような偏電流現象が生じた場合、個々
の巻回線の電子ビームに対するコンバーゼンス寄与に応
じてコンバーゼンス特性が変化し、結果として陰極線管
のコンバーゼンス特性の劣化を招くことになる。
【0010】また、マルチモードの画像を映出する陰極
線管装置においては、各モードにおいて発生する偏電流
量がそれぞれ変化するので、各モード間でのコンバーゼ
ンス特性が異なった劣化を示すことになり、画像全体の
品位を著しく低下させる。
【0011】このような偏電流現象に対して、従来は偏
向コイルを1本の巻回線で構成するか、または各巻回線
を捩り合わせることで各巻回線間のインピーダンスのば
らつきを軽減していた。
【0012】しかしながら、1本の巻回線では高周波に
おける偏向コイルの抵抗を低減することは困難である。
また捩り線では、捩り線径の拡大による巻線分布のシフ
トやばらつきの問題が生ずる上に、捩り合わせ工程によ
る製造コストの増大を招く問題がある。
【0013】この発明は以上の問題点に鑑みてなされた
もので、時間的に変動する電流が流れる偏向コイル、例
えば高周波偏向においても偏電流現象を抑制した陰極線
管装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、内面
に蛍光面を有するパネル部と前記蛍光面に対向配置され
電子ビームを放出する電子銃を内設したネック部と前記
パネル部とネック部を連接する漏斗状ファンネル部とを
少なくとも備えた外囲器から構成される陰極線管と、前
記外囲器のネック部からファンネル部にかけて装着され
前記電子銃から放出された電子ビームを水平方向および
垂直方向に偏向する磁界を発生するための導電線を巻回
したそれぞれ一組の偏向コイルとを少なくとも備えた偏
向装置とからなる陰極線管装置において、前記偏向コイ
ルが少なくとも2本の導電巻線から構成されるととも
に、前記偏向コイルを構成する各々の巻線にインピーダ
ンス調整用磁性体が取付けられてなる陰極線管装置であ
り、また請求項2の発明は、前記磁性体は閉磁路を構成
する穴部を備えた磁気コアからなり、前記偏向コイルを
構成する少なくとも2本の導電巻線は互いに流れる電流
を相殺する方向から前記磁気コアの穴部に通されている
陰極線管装置であり、さらに請求項3の発明は、前記磁
性体は閉磁路を構成する穴部を備えた磁気コアからな
り、前記穴部には短絡ループが巻回されているとともに
前記偏向コイルを構成する少なくとも2本の導電巻線は
前記磁気コアの穴部に通され、前記短絡ループは前記穴
部において偏向により誘導された電流が前記導電巻線に
流れる電流を相殺するように前記磁気コアの穴部に通さ
れている陰極線管装置、とすることによって上記目的を
達成するものである。
【0015】
【作用】高周波偏向による偏電流の発生自体を抑制する
ことは困難である。従って、偏電流による誘導電流が発
生しても、総体的に水平偏向電流として陰極線管のコン
バーゼンス特性に支障を及ぼさない程度の鋸歯状波が得
られればよい。
【0016】例えば、偏向コイルの巻回線が2本の非捩
線からなる導電巻線から構成されている従来の場合、2
本の巻回線のインダクタンスは偏向ヨークのコアとの距
離などにより最大数μHの差を有する。この場合、各巻
回線に流れる偏向電流が等しいと、各巻回線で構成する
閉回路に上記インダクタンス差に対応した磁束が鎖交す
ることになる。従って、この鎖交磁束による負荷が零と
なる方向に閉回路誘導起電力が発生し、その結果、偏電
流現象が発生する。
【0017】ここで、高周波偏向コイルのインピーダン
ス調整用磁性体として、例えば閉磁路を構成する穴部を
備えたコア状磁性体を偏向装置に配置する。さらに、2
本の巻回線をその偏向電流が互いに逆方向となるように
このコア状磁性体の穴部を通す。
【0018】この場合、2本の巻回線の偏向電流が偏る
と、その偏電流量に対応した磁束が磁気コア内に発生
し、2本の巻回線で構成する閉回路に負荷を与える。磁
気コアに発生する磁束は、各巻回線の電流量が等しくな
ることで相殺されるので、磁気コアの負荷により偏電流
は抑制される。
【0019】従って、2本の巻回線から発生している偏
電流による誘導電流が互いに逆方向となるように閉磁路
を構成する穴部を通すことによって、偏電流による誘導
電流はキャンセルされ、総体的に陰極線管のコンバーゼ
ンス特性に支障を及ぼさない程度の鋸歯状波が得られる
ことになる。
【0020】
【実施例】以下に本発明の実施例について詳細に説明す
る。尚、本発明の陰極線管装置に適用される単色陰極線
管やカラー陰極線管自体は従来のものと同様であるの
で、陰極線管についての説明は省略し、本発明の要部に
ついてのみ説明する。
【0021】本発明の第1の実施例としての偏向コイル
の構成を図1に示す。図1において、水平偏向コイル10
を構成する巻回線は、2本の非捩線からなる一組の導電
巻回線11および12から構成されている。そして、この2
本の導電巻回線11および12はビーズ状の磁気コア20の穴
部を、それぞれの偏向電流が流れる方向が互いに逆方向
となるように通されている。
【0022】即ち、2本の巻回線11および12はビーズ状
の磁気コア20の穴部に互いに偏向電流を相殺する方向に
通されており、2本の巻回線11および12に偏電流が生じ
た場合に磁気コア20に磁束が発生するように構成するこ
とによって偏電流を抑制している。
【0023】実際には、2本の巻回線11および12の間の
インダクタンスのばらつきによる起電力はわずかなもの
であり、ビーズ状の磁気コア20の断面積は30mm2 程度
あれば充分である。また、磁気コア20の発熱量は、偏電
流が殆ど解消するため磁気コア20には殆ど磁束が生じな
いので問題とはならないことが確認された。
【0024】次に、3本以上の巻回線から構成される水
平偏向コイルについては、各巻回線を2組に分けて上記
の実施例を適用すると、2組間の偏電流は抑制できるも
のの各組内で発生する偏電流は残ってしまう。
【0025】そこでこのような場合における本発明の第
2の実施例としての偏向コイルの構成を図2に示す。図
2において、水平偏向コイル10を構成する巻回線は、3
本の非捩線からなる一組の導電巻回線11、12および13か
ら構成されている。
【0026】また、この実施例ではそれぞれ穴部を有す
る3個のビーズ状の磁気コア20、21および22が配置され
ている。そして、磁気コア20には巻回線11および12を、
磁気コア21には巻回線12および13を、磁気コア22には巻
回線13および11を、互いに偏向電流を相殺する方向で磁
気コアの穴部を通すことによって、3本の巻回線間に生
ずる偏電流を抑制することが可能となる。
【0027】以上の実施例においては、3本以上の巻回
線から構成される水平偏向コイルについて、各巻回線が
複数回に渡り各ビーズ状の磁気コアの穴部を通ることに
なり、装置が複雑化する恐れがある。
【0028】そこでさらに、3本以上の巻回線から構成
される水平偏向コイルについての本発明の第3の実施例
としての偏向コイルの構成を図3に示す。図3におい
て、水平偏向コイル10を構成する巻回線は、3本の非捩
線からなる一組の導電巻回線11、12および13から構成さ
れている。
【0029】また、この実施例ではそれぞれ穴部を有す
る3個のビーズ状の磁気コア20、21および22が配置され
ている。そして、3本の巻回線11、12および13は3個の
磁気コア20、21および22の穴部をそれぞれ1本ずつ通す
ようにされている。
【0030】さらにこれに加えて、各磁気コア20、21お
よび22に短絡されたループ30をこのループ30に誘導され
る電流が各巻回線の偏向電流を相殺する方向に、各磁気
コアの穴部を通されている。このような構成とすれば、
3本以上の巻回線で構成される水平偏向コイルについて
も、装置を複雑化させることなく各巻回線間に生ずる偏
電流を抑制することが可能となる。
【0031】また、この場合の磁気コアは、図4に示す
ように一体整形コアで構成すれば、よりいっそう装置の
簡略化を図ることができる。以上の実施例では、本発明
を高周波駆動による水平偏向コイルに適用して場合につ
いて説明したが、本発明はこれに限ることなく時間的に
変動する電流が流れるような全てのコイルに有効であ
る。
【0032】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、偏向コイ
ルのインピーダンス調整用磁性体として、例えば閉磁路
を構成する穴部を備えたコア状磁性体を偏向装置に配置
し、偏向コイルを構成する各巻回線を互いに偏向電流が
相殺される方向で磁気コアの穴部を通すことによって、
各巻回線に生ずる偏電流を効果的に抑制することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例としての偏向コイルの構
成を示す模式図。
【図2】本発明の第2の実施例としての偏向コイルの構
成を示す模式図。
【図3】本発明の第3の実施例としての偏向コイルの構
成を示す模式図。
【図4】図3の磁気コアの構成の一例を示す概略構成
図。
【図5】(A)乃至(C)は偏向コイルの構成と偏電流
を説明するための模式図。
【符号の説明】
10…水平偏向コイル、 11、12、13…巻回線、 20、21、22…磁気コア。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内面に蛍光面を有するパネル部と前記蛍
    光面に対向配置され電子ビームを放出する電子銃を内設
    したネック部と前記パネル部とネック部を連接する漏斗
    状ファンネル部とを少なくとも備えた外囲器から構成さ
    れる陰極線管と、前記外囲器のネック部からファンネル
    部にかけて装着され前記電子銃から放出された電子ビー
    ムを水平方向および垂直方向に偏向する磁界を発生する
    ための導電線を巻回したそれぞれ一組の偏向コイルとを
    少なくとも備えた偏向装置とからなる陰極線管装置にお
    いて、前記偏向コイルが少なくとも2本の導電巻線から
    構成されるとともに、前記偏向コイルを構成する各々の
    巻線にインピーダンス調整用磁性体が取付けられてなる
    ことを特徴とする陰極線管装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の陰極線管装置において、
    前記磁性体は閉磁路を構成する穴部を備えた磁気コアか
    らなり、前記偏向コイルを構成する少なくとも2本の導
    電巻線は互いに流れる電流を相殺する方向から前記磁気
    コアの穴部に通されていることを特徴とする陰極線管装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の陰極線管装置において、
    前記磁性体は閉磁路を構成する穴部を備えた磁気コアか
    らなり、前記穴部には短絡ループが巻回されているとと
    もに前記偏向コイルを構成する少なくとも2本の導電巻
    線は前記磁気コアの穴部に通され、前記短絡ループは前
    記穴部において偏向により誘導された電流が前記導電巻
    線に流れる電流を相殺するように前記磁気コアの穴部に
    通されていることを特徴とする陰極線管装置。
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