JPH0325836A - カラー受像管装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） この発明は、カラー受像管装置に係り、特に同一平面上
を通る３電子ビームに対する偏向装置の偏向磁界を補正
する補正コイルを備えるカラー受像管装置に関する。

（従来の技術） 一般に、カラー受像管装置は、第５図に示すように、パ
ネル（１）およびこのパネル（１）に一体に接合された
ファンネル（２〉からなる外囲器を有し、そのファンネ
ル（２）のネック（３）内に配設された電子銃（４）か
ら放出された３電子ビームをファンネル〈２）の外側に
装着された水平偏向コイルおよび垂直偏向コイルを備え
る偏向装置（５）により偏向し、シャドウマスク（６）
を介してパネル（１）内面に形成された３色蛍光体層か
らなる蛍光体スクリーン（７）を水平および垂直方向に
走査することにより、この蛍光体スクリーン（７）上に
カラー画像を表示する構造に形或されている。

このようなカラー受像管装置において、特に電子銃（４
）を同一平面上を通るセンタービームおよび一対のサイ
ドビームからなる一列配置の３電子ビームを放出するイ
ンライン型電子銃とし、このインライン型電子銃から放
出される３電子ビームを偏向する偏゜向装置（５〉の水
平偏向磁界をピンクッション形、垂直偏向磁界をバレル
形として、特別の回路的補正手段を用いることなく各電
子ビームのラスターを一致させるようにしたセルフコン
バーゼンス方式インライン型カラー受像管装置がある。

しかし、このカラー受像管装置では、３電子ビームをピ
ンクッション形水平偏向磁界およびバレル形垂直偏向磁
界からなる非斉一磁界により偏向するため、センタービ
ームと一対のサイドビームとでは偏向感度が異なり、一
対のサイドビームのラスターは一致させることができる
が、センタービームのラスターと一対のサイドビームの
ラスターとを一致させることができず、いわゆるコマ収
差が生ずる。

このコマ収差を補正するために、特開昭５７−７０５３
号公報には、第５図に示すように、電子銃の先端部に磁
性体からなる磁界補正素子（９〉を設けて、偏向装置の
後部漏洩磁界と磁気的に結合するようにしたものが示さ
れている。しかし、この磁性体からなる磁界補正素子（
９〉は、ヒステリシス特性をもつため、水平偏向磁界が
零になったときでも残留磁界を形成し、その残留磁界の
ために非対称な集中誤差が発生する。特に高解像度が要
求されるモニター管やディスプレイ管などのように３１
．５ｋＨｚあるいは！３４ｋｆｌｚなどの高周波数で水
平偏向をおこなう高周波対応管では、この磁界補正素子
（９〉の残留磁界は、さらに増大し、より大きな集中誤
差を発生する。また、この磁界補正素子（９）は、偏向
装置の後部漏洩磁界と磁気的に結合するものであるため
、カラー受像管に対する偏向装置の取付け位置により、
コマ収差の補正量がばらつくなどの問題がある。

このような問題点を解決する手段として、たとえば実公
昭５７−４５７４８号公報には、第７図に示す補正手段
が示されている。この補正手段は、磁性体からなるコア
（ｌＯ）にコイル（１１）を巻回し、そのコイル（１１
）を直列接続した一対の補助コイル（１２），（Ｉ２）
を垂直偏向コイルに接続し、偏向装置の電子銃側端部（
後端部）に取付けらたちのである。

この補助コイル（１２）　．　（１２）によるコマ収差
の補正は、同公報によればつぎのようにおこなわれる。

一般に、コマ収差は、水平方向のコマ収差は小さく水平
偏向コイルの巻線分布で補正することができる。つまり
、上下の糸巻歪みを極力小さくするように水平偏向磁界
を蛍光体スクリーン側で強いピンクッション形とし、総
合的な磁界バランスをとるために電子銃側をバレル形と
することにより、水平方向のコマ収差は補正することが
できる。

しかし、垂直方向のコマ収差については、補正量が大き
く、垂直偏向コイルのみでは補正することができない。

しかし、上記のように一対の補助コイル（１２）　．　
（１２）を設けると、この補助コイル（１２），（ｌ２
）が垂直偏向コイルの形威するバレル形垂直偏向磁界（
１３〉と同方向のピンクッション形磁界（１４）を形成
し、たとえばそれら磁界（１３），（１４）が第７図に
示した方向の磁界であるときは、３電子ビーム（１５Ｂ
），（１５Ｇ），（１５Ｒ）を矢印（１Ｂ）方向に偏向
する作用を及ぼす。しかも、その作用は、サイドビーム
（１５Ｂ）　．　（１５Ｒ）に対する作用よりも、セン
タービーム（１５Ｇ）に対する作用の方が大きく、バレ
ル形垂直偏向磁界（１３）が３電子ビーム（１５Ｂ）．
（１５Ｇ）．（１５Ｒ）に及ぼす作用を打消す方向に作
用して垂直方向のコマ収差を補正する。

しかし、この補助コイル（１２），（１２）によるコマ
収差の補正にはつぎの問題がある。

すなわち、カラー受像管は、画面全面にわたり３電子ビ
ームをそれぞれ対応する所定の３色蛍光体層に射突させ
、色ずれのない画像を表示するように構成しなければな
らない。しかし、カラー受像管の製造時には、３色蛍光
体層とシャドウマスクの電子ビーム通過孔との相対位置
や電子銃の配置位置などに誤差が生ずる。この製造上の
誤差に基づく画面品位の劣化を防止する方法として、第
５図に示したように電子銃（４）が位置するネツク（３
）外側に多極マグネツ｝．　（１８）　　（主に２極マ
グネット）を取付けて、３電子ビームを同方向に微偏向
するように調整する方法と、偏向装置（５）の取付け位
置を，凋整する方法とがあり、一般的にはその両者を併
用する方法で調整がおこなわれる。

一方、上記補助コイル（１２）　，　（１２）によるコ
マ収差の補正は、センタービームとサイドビームに対す
る偏向作用の差を利用しており、その偏向は、３電子ビ
ームに対して同一方向、かつ垂直偏向磁界による偏向方
向と同方向である。したがって、補助コイル（１２）．
（１２）によりコマ収差の補正をおこなうと、必然的に
３電子ビームは、垂直偏向磁界による偏向作用を受ける
前に、補助コイル（１２），（ｌ２）により形成される
磁界の偏向作用を受けることになる。このことは、偏向
装置（５）のみにより垂直方向に偏向する場合に対して
、補助コイル（１２）．　　（１２）を作用させると、
偏向中心が電子銃（４）側に移動することを意味してい
る。

つまり、カラー受像管装置は、３電子ビーム（１５Ｂ）
　．　（１５Ｇ）　．　（１５Ｒ）が偏向装置（５〉の
偏向磁界に入射する前に、管製造上の誤差に基づく多極
マグネット（１８）の調整や補助コイル（１２），（１
２）により偏向され、かつ偏向装置（５）の取付け位置
調整による偏向も受け、規定位置に配置された偏向装置
のみによる偏向中心とは異なる位置に偏向中心が移動す
ることになる。そのため、第８図に示すように、主に画
面対角部に向かって偏向される電子ビームのうち、特に
管軸（Ｚ軸）から離軸距離の大きいサイドビーム（１５
Ｂ）または（１５Ｒ）は、ファンネル（２〉のコーン部
（２０）とネック（３）との境界部内側に衝突し、画面
上に蛍光体層が発光しないいわゆるネックシャドウを生
ずる。このネックシャドウは、カラー受像管の偏向角が
大きくなるほど現れやすく、特にミニネック（ネック径
：２２．５一鵬）　　１１０度偏向管ではいちじるしく
発生しやすくなる。

（発明が解決しようとする課題） 上記のように、カラー受像管装置は、管製造時の３色蛍
光体層とシャドウマスクの電子ビーム通過孔との相対位
置や電子銃の配置位置などの製造誤差に基づく画面品位
の劣化を防止するため、ネック外側に多極マグネットを
取付けて、この多極マグネットの調整や偏向装置の取付
け位置の調整がおこなわれる。さらに、コマ収差を補正
するために偏向装置の電子銃側端部に補助コイルを設け
たものがある。このようなカラー受像管装置は、３電子
ビームが偏向装置の偏向磁界に入射する前に、それら多
極マグネットや補助コイルにより偏向され、かつ偏向装
置の取付け位置の調整による偏向も受け、規定位置に配
置された偏向装置の偏向中心とは異なる位置に偏向中心
が移動する。そのため、画面対角部に向かって偏向され
る電子ビームのうち、特に管軸からの離軸距離が大きい
電子ビームがファンネルのコーン部とネックとの境界部
内側に衝突し、画面上にネックシャドウを生ずるという
問題がある。

この発明は、上記問題を解決するためになされたもので
あり、画面上にネックシャドウを生ずることなくコマ収
差を補正して、画面品位が良好なカラー受像管装置を構
成することを目的とする。

【発明の構成］ （課題を解決するための手段） 同一平面上を通るセンタービームおよび一対のサイドビ
ームからなる一列配置の３電子ビームを放出する電子銃
と、上記３電子ビームをその配列方向に偏向する偏向磁
界を発生する第１偏向コイルおよび上記３電子ビームの
配列方向と直交する方向に偏向する偏向磁界を発生する
第２偏向コイルとを備える偏向装置とを有するカラー受
像管装置において、上記第２偏向コイルの発生する偏向
磁界の偏向方向に対して、センタービームを同方向に偏
向するとともに、一対のサイドビームを逆方向に偏向す
る磁界を発生する補助コイルを設けた。

具体的には、上記補助コイルはコイルの巻回された磁性
体からなるコアを有し、そのコアの３電子ビームの配列
方向の磁極間隔Ｗが一対のサイドビームの間隔Ｓに対し
て、 Ｗ≦Ｓ を満足するように３電子ビームの通る平面を挟んで３電
子ビームの配列方向と直交する方向に配置される。

（作　用） 上記のように、センタービームに対しては第２偏向コイ
ルの発生する偏向磁界と同方向に、一対のサイドビ〒ム
に対しては逆方向に偏向する磁界を発生する捕助コイル
を設けると、一対のサイドビームは、第２偏向コイルの
偏向磁界による偏向方向とは逆方向に偏向されるため、
画面の対角部に向かって偏向しても、管軸からの離軸距
離の大きいサイドビームをファンネルのコーン部とネッ
クとの境界部内側から遠ざけ、ネックシャドウの発生を
防止することができる。

（実施例） 以下、図面を参照してこの発明を実施例に基づいて説明
する。

第１図にその一実施例カラー受像管装置を示す。

このカラー受像管装置はパネル（１）およびこのパネル
（１）に一体に接合された漏斗状のファンネル（２）か
らなる外囲器を有し、そのパネル（１）内面に、青、緑
、赤に発光する３色蛍光体層からなる蛍光体スクリーン
（７〉が形成され、この蛍光体スクリーン（７〉に接近
かつ対向して、その内側に多数の電子ビーム通過孔の形
成されたシャドウマスク（Ｂ）が装着されている。また
、ファンネル（２）のネック（３〉内に、管軸（２軸）
を含む水平面上を通るセンタービーム（１５Ｇ）および
一対のサイドビーム（１５Ｂ），（１５Ｒ）からなる一
列配置の３電子ビームを放出する電子銃（４）が配設さ
れている。

さらに、フ７ンネル（２〉のコーン部（２０）とネック
（３）との境界部外側には、上記３電子ビーム（１５Ｂ
）　．　（１５Ｇ）　．　（１５Ｒ）を偏向して、蛍光
体スクリーン（７）を水平方向および垂直方向に走査さ
せる偏向装置（５）が装着されている。この偏向装置（
５）は、３電子ビーム＜１５Ｂ）．＜１５Ｇ）．（１５
Ｒ）を水平方向に偏向するビンクッション形水平偏向磁
界を発生する水平偏向コイル（３０）と、垂直方向に偏
向するバレル形垂直偏向磁界を発生する垂直偏向コイル
（３ｌ）とを備える。

さらに、この例のカラー受像管装置は、上記偏向装置（
５〉の電子銃（４）側端部に、３電子ビーム（１５Ｂ）
，（１５Ｇ）．（１５Ｒ）が通る水平面を挟んでこの３
電子ビーム（１５Ｂ）．（１５Ｇ），（１５Ｒ）の配列
方向と直交する上下方向に、一対の補助コイル（３３）
　．　（３３）が設けられている。この一対の補助コイ
ル（３３），（３３）は、第２図に示すように、磁性体
からなるコ字状のコア（３４〉にコイル（３５）を巻回
したものであり、各補助コイル（３３）　．　（３３）
のコイル（３５）は、直列接続され、かつ偏向装置の垂
直偏向コイルに直列接続されている。しかも、各補助コ
イル（３３），（３３）のコア（３４）は、その先端部
に形成される磁極間隔Ｗが一対のサイドビーム（１５Ｂ
）．（１５Ｒ）の間隔Ｓに対して、 Ｗ≦Ｓ　・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・　（１）になるように形成されてい
る。

ところで、上記のように構成された補助コイル（３３）
　．　（３３）を設けると、この補助コイル（３３），
（３３）は、上記（１）式の関係から、センタービーム
（１５Ｇ）に対しては垂直偏向コイルのバレル形垂直偏
向磁界（ｌ３〉と同方向のピンクッション形磁界（３６
ａ）を発生させ、一対のサイドビーム（１５Ｂ）　，（
１５Ｒ）に対しては逆方向のピンクッション形磁界（３
６ｂ）を発生させことができる。したがって、この場合
、補助コイル（３３）　．　（３３）の磁界（Ｓｅａ）
　．（３６ｂ）は、センタービーム（１５Ｇ）に対して
は、矢印（３７ａ）で示すように垂直偏向コイルのバレ
ル形垂直偏向磁界（ｌ３）による偏向方向と同方向に偏
向し、サイドビーム（１５Ｂ）　．　（１５Ｒ）に対し
ては、矢印（３７ｂ）で示すように逆方向に偏向する。

したがって、相対的にセンタービーム（１５Ｇ）に対す
る作用をサイドビーム（１５Ｂ）　，　（１５Ｒ）に対
する作用よりも強め、垂直偏向コイルのバレル形垂直偏
向磁界（ｌ３）が３電子ビーム（１５Ｂ），（１５Ｇ）
．（１５Ｒ）に及ぼす作用を打消す方向に作用して、コ
マ収差を補正する。

しかも、上記のようにサイドビーム（１５Ｂ），（１５
Ｒ）は、垂直偏向磁界（ｌ３〉の偏向方向とは逆方向の
偏向作用を受けるため、カラー受像管の製造誤差が大き
い場合、従来発生しやすかったネックシャドウを防止す
ることができる。たとえば第２図に示したように３電子
ビーム（１５Ｂ），（１５Ｇ）．（１５Ｒ）を画面上方
に偏向する場合、管製造上の誤差のためにサイドビーム
（１５Ｂ）．（１５Ｒ）が設計位置よりも上方に偏倚し
ているとすると、従来の補助コイルを備えるカラー受像
管装置では、３電子ビームを偏向装置の垂直偏向磁界の
偏向方向と同方向に偏向するため、管軸からの離軸距離
の大きいサイドビーム（１５Ｂ）または（１５Ｒ）がコ
ーン部とネックとの境界部に衝突して、画面上方の対角
部にネックシャドウが発生したが、この例のカラー受像
管装置では、補助コイル（３３）．（３Ｂ）の磁界（３
８ａ）　．　（３８ｂ）により、サイドビーム（１５Ｂ
）　．　（１５Ｒ）を下方に偏向するため、ネックシャ
ドウを防止することができる。

また、この例のカラー受像管装置は、センタービーム（
１５Ｇ）に対する偏向方向とは逆方向にサイドビーム（
１５Ｂ）　，　（１５Ｒ）を偏向してコマ収差の補正す
るので、従来の補助コイルを設けたカラー受像管装置の
ようにセンタービームおよび一対のサイドビームを同方
向に偏向するものにくらべて、３電子ビーム（１５Ｂ）
　，　（１５Ｇ）　．　（１５Ｒ）に対する補助コイル
（３３）．（３３）による偏向の絶対量を小さくできる
。

したがって、補助コイル（３３）　．　（３３）の磁化
の強さを小さくでき、部品価格を低減することができる
。

なお、上記実施例では、補助コイルをコ字状のコアをも
つもので構成したが、この補助コイルは、第３図に示す
ように、先端部が互いに接近するように曲がったコ字状
コア（３４）のものでもよく、また第４図に示すように
、Ｕ字状コア（３４）でもよく、要するに前記（１）式
の関係を満足する形状であれば使用可能である。

【発明の効果］ 同一平面上を通るセンタービームおよび一対のサイドビ
ームからなる一列配置の３電子ビームを、偏向装置の第
１偏向コイルから発生する偏向磁界によりその３電子ビ
ームの配列方向に偏向し、第２偏向コイルから発生する
偏向磁界により３電子ビームの配列方向と直交する方向
に偏向するカラー受像管装置において、上記第２偏向コ
イルの偏向磁界の偏向方向に対してセンタービームを同
方向に偏向するとともに、一対のサイドビームを逆方向
に偏向する磁界を発生する補助コイルを設けると、コマ
収差を良好１こ補正し、かつ管軸からの離軸距離の大き
いサイドビームをファンネルのコーン部とネックとの境
界部内側から遠ざけることができるため、管製造上の誤
差などにより発生しやすいネックシャドウを防止して、
画面特性の良好なカラー受像管装置とすることができる
。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第４図はこの発明の実施例の説明図で、第１
図はその一実施例であるカラー受像管装置の構成を示す
図、第２図はその補助コイルの構成を示す図、第３図お
よび第４図はそれぞれ異なる補助コイルの形状を示す図
、第５図は従来のカラー受像管装置の構成を示す図、第
６図はコマ収差を補正するために電子銃の先端部に設け
られた磁界補正素子の図、第７図は同じくコマ収差を補
正するために偏向装置の後端部に設けられた従来の補助
コイルの構成図、第８図は補助コイルを設けた従来のカ
ラー受像管装置の電子ビームへの影響を説明するための
図である。 ４・・・電子銃　　　　　５・・・偏向装置７・・・蛍
光体スクリーン １５Ｂ．ｌ５Ｒ・・・一対のサイドビーム１５Ｂ・・・
センタービーム ３０・・・水平偏向コイル　３ｌ・・・垂直偏向コイル
３３・・・補助コイル　　　３４・・・コア３５・・・
コイル

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）同一平面上を通るセンタービームおよび一対のサ
   イドビームからなる一列配置の３電子ビームを放出する
   電子銃と、この電子銃から放出される３電子ビームを上
   記３電子ビームの配列方向に偏向する偏向磁界を発生す
   る第１偏向コイルおよび上記３電子ビームの配列方向と
   直交する方向に偏向する偏向磁界を発生する第２偏向コ
   イルを備える偏向装置と、上記第２偏向コイルの発生す
   る偏向磁界の偏向方向に対して上記センタービームを同
   方向に偏向するとともに上記一対のサイドビームを逆方
   向に偏向する磁界を発生する補助コイルとを具備するこ
   とを特徴とするカラー受像管装置。
2. （２）補助コイルはコイルの巻回された磁性体からなる
   コアを有し、このコアの３電子ビームの配列方向の磁極
   間隔Ｗが一対のサイドビームの間隔Ｓに対して、 Ｗ≦Ｓ を満足するように上記３電子ビームの通る平面を挟んで
   上記３電子ビームの配列方向と直交する方向に配置され
   ていることを特徴とする請求項１記載のカラー受像管装
   置。