JP2002020166A - 誘電体磁器組成物及び磁器コンデンサ - Google Patents
誘電体磁器組成物及び磁器コンデンサInfo
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Abstract
リーンシートを薄層化すると、単位厚み当りにかかる電
圧が増し、誘電体層の寿命時間が短くなり、積層磁器コ
ンデンサの信頼性が低下してしまうという問題があっ
た。 【解決手段】 本発明は、Ba及びTiの酸化物がBa
TiO3に換算して100mol%、Re(ReはS
m,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Y
b,Yから選択された1種又は2種以上)の酸化物がR
e2O3に換算して0.25〜1.5mol%、Mgの
酸化物がMgOに換算して0.2〜1.5mol%、M
n,V及びCrから選択された1種又は2種以上の酸化
物が各々Mn2O3,V2O5,Cr2O3に換算して
0.03〜0.6mol%、Mo及び/又はWの酸化物
が各々MoO3,WO3に換算して0.025〜0.2
5mol%の割合で含有され、更にSiO2又はSiO
2を含むガラス成分が所定の割合で含有されている焼結
体を磁器コンデンサの誘電体層の材料として使用した。
Description
を内部電極とする磁器コンデンサの誘電体層の材料とし
て好適な耐還元性を有する誘電体磁器組成物とこの誘電
体磁器組成物を誘電体層とした磁器コンデンサに関する
ものである。
は、コストダウンのために内部電極の材料としてNiな
どの卑金属を用いることが主流となっている。内部電極
の材料としてNiなどの卑金属を用いた場合、内部電極
の酸化を防止するために、積層体チップの焼成を還元性
雰囲気中で行わなければならない。このため、誘電体磁
器組成物として耐還元性を有する誘電体磁器組成物が多
数開発されている。
回路の小型化、高密度化にともない、磁器コンデンサも
小型大容量化が強く求められている。そして、磁器コン
デンサの小型大容量化のために、グリーンシートの薄層
化による誘電体磁器層の積層数の増加が試みられてい
る。
の誘電体磁器層を薄層化すると、単位厚み当りにかかる
電圧が増し、誘電体層の寿命時間が短くなり、積層磁器
コンデンサの信頼性が低下してしまうという問題があっ
た。
静電容量の温度変化率が−55℃〜+125℃で−15
%〜+15%(25℃を基準)の範囲内を満足し、ta
nδ≦3.5%、加速寿命が200,00sec以上の
電気的諸特性を有する信頼性の高い誘電体磁器組成物と
そのような誘電体磁器組成物からなる誘電体層を備えた
磁器コンデンサを提供することを目的とする。
組成物は、Ba及びTiの酸化物がBaTiO3に換算
して100mol%、Re(ReはSm,Eu,Gd,
Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Yから選択され
た1種又は2種以上)の酸化物がRe2O3に換算して
0.25〜1.5mol%、Mgの酸化物がMgOに換
算して0.2〜1.5mol%、Mn,V及びCrから
選択された1種又は2種以上の酸化物が各々Mn
2O3,V2O5,Cr2O3に換算して0.03〜
0.6mol%、Mo及び/又はWの酸化物が各々Mo
O3,WO3に換算して0.025〜0.25mol%
の割合で含有され、更にSiO2又はSiO2を含むガ
ラス成分が所定の割合で含有されている焼結体からなる
ことを特徴とするものである。
記誘電体磁器組成物からなる1又は2以上の誘電体磁器
層と、この誘電体磁器層を挟持している少なくとも2以
上の内部電極とを備えてなることを特徴とするものであ
る。
(希土類)の酸化物をRe2O3に換算して0.25〜
1.5mol%の範囲としたのは、Re(希土類)の酸
化物がRe2O3に換算して0.25mol%より少な
くなると−55℃〜125℃における静電容量の温度変
化率が−15%〜+15%を超えてしまったり、所望の
寿命時間が得られなくなり、Re(希土類)の酸化物が
Re2O3に換算して1.5mol%を超えると130
0℃の焼成で緻密な焼結体が得られなくなるからであ
る。また、希土類の元素は単独で用いてもよいし、2以
上の希土類の元素を組み合わせて用いてもよい。
gOに換算して0.2〜1.5mol%の範囲としたの
は、MgがMgOに換算して0.2mol%より少なく
なると−55℃〜125℃における静電容量の温度変化
率が−15%〜+15%を超えてしまい、MgがMgO
に換算して1.5mol%を超えると誘電率が3000
以下と小さくなったり、所望の寿命時間が得られなくな
るからである。
V,Cr酸化物を各々Mn2O3,V 2O5,Cr2O
3に換算して0.03〜0.6mol%の範囲としたの
は、これらの酸化物がMn2O3,V2O5,Cr2O
3に換算して0.03mol%より少なくなると所望の
寿命時間が得られなくなり、これらの酸化物がMn2O
3,V2O5,Cr2O3に換算して0.6mol%を
超えると誘電率が3000より小さくなるからである。
/又はWの酸化物が各々MoO3,WO3に換算して
0.025〜0.25mol%の範囲としたのは、これ
らの酸化物がMoO3,WO3に換算して0.025よ
り少なくなると−55℃〜125℃における静電容量の
温度変化率が−15%〜+15%を超えてしまったり、
所望の寿命時間が得られなくなり、これらの酸化物がM
oO3,WO3に換算して0.25mol%を超えると
tanδが悪化したり、−55℃〜125℃における静
電容量の温度変化率が−15%〜+15%を超えてしま
うからである。
成分の最適範囲はその種類によって異なる。SiO2の
場合は0.20〜4.0mol%の範囲が好ましい。
0.20mol%未満になると1300℃の焼成で緻密
な焼結体が得られず、4mol%を超えると所望の寿命
時間が得られなくなるからである。
O−BaO−TiO2−SiO2で現わされる組成物か
らなる場合、該組成物は0.05〜1.0wt%の範囲
が好ましい。0.05wt%未満になると所望の寿命時
間が得られなくなり、1.0wt%を超えると誘電率が
3000以下になったり、所望の寿命時間が得られなく
なるからである。
3−SiO2−MO(但し、MOはBaO,SrO,C
aO,MgO及びZnOから選択された1種または2種
以上の酸化物)で現わされる場合、B2O3とSiO2
とMOとの組成範囲は、これらの組成をモル%で示す三
角図における、前記B2O3が1モル%、前記SiO 2
が80モル%、前記MOが19モル%の組成を示す第一
の点Aと、前記B2O 3が1モル%、前記SiO2が3
9モル%、前記MOが60モル%の組成を示す第二の点
Bと、前記B2O3が29モル%、前記SiO2が1モ
ル%、前記MOが70モル%の組成を示す第三の点C
と、前記B2O3が90モル%、前記SiO2が1モル
%、前記MOが9モル%の組成を示す第四の点Dと、前
記B2O3が90モル%、前記SiO2が9モル%、前
記MOが1モル%の組成を示す第五の点Eと、前記B2
O3が19モル%、前記SiO2が80モル%、前記M
Oが1モル%の組成を示す第六の点Fとをこの順に結ぶ
6本の直線で囲まれた範囲内が好ましい。A,B,C,
D,E,Fの範囲内にあれば、所望の電気的諸特性、寿
命時間が得られるが、範囲外になると1300℃の焼成
で緻密な焼結体が得られなくなるからである。
5.0wt%の範囲が好ましい。0.05wt%未満に
なると1300℃の焼成で緻密な焼結体が得られなくな
り、5.0wt%を超えると誘電率が3000以下にな
ったり、所望の寿命時間が得られなくなるからである。
O−SiO2−MO(但し、MOはBaO,SrO,C
aO,MgO及びZnOから選択された1種または2種
以上の酸化物)で現わされる場合、Li2OとSiO2
とMOとの組成範囲は、これらの組成をモル%で示す三
角図における、前記Li2Oが1モル%、前記SiO 2
が94モル%、前記MOが5モル%の組成を示す第一の
点Gと、前記Li2Oが1モル%、前記SiO2が79
モル%、前記MOが20モル%の組成を示す第八の点H
と、前記Li2Oが19モル%、前記SiO2が1モル
%、前記MOが80モル%の組成を示す第九の点Iと、
前記Li2Oが89モル%、前記SiO 2が1モル%、
前記MOが10モル%の組成を示す第十の点Jと、前記
Li2Oが90モル%、前記SiO2が9モル%、前記
MOが1モル%の組成を示す第十一の点Kと、前記Li
2Oが5モル%、前記SiO2が94モル%、前記MO
が1モル%の組成を示す第十二の点Lとをこの順に結ぶ
6本の直線で囲まれた範囲内が好ましい。G,H,I,
J,K,Lの範囲内にあれば、所望の電気的諸特性、寿
命時間が得られるが、範囲外になると1300℃の焼成
で緻密な焼結体が得られなくなるからである。
5.0wt%の範囲が好ましい。0.05wt%未満に
なると1300℃の焼成で緻密な焼結体が得られなくな
り、5.0wt%を超えると誘電率が3000以下にな
ったり、所望の寿命時間が得られなくなるからである。
i及びCuから選択された1種又は2種以上の酸化物を
前記Mn,V,Crの酸化物との合計で、各々FeO,
NiO,CuO,Mn2O3,V2O5,Cr2O3に
換算して0.04〜1.0mol%の割合で更に添加し
てもよい。これらの酸化物を0.04〜1.0mol%
の範囲としたのは、これらの酸化物が0.04mol%
より少なくなると所望の寿命時間が得られなくなり、こ
れらの酸化物が1.0mol%を超えると誘電率が30
00より小さくなるからである。
実施例で示したもの以外の化合物形態、例えば酢酸B
a、硝酸Baを用いてもよい。また、本発明は積層磁器
コンデンサ以外の一般的な単層の磁器コンデンサにも勿
論適用可能である。
MgO,MnO2,V2O5,Cr2O3,Fe
2O3,NiO,CuO,MoO3,WO3及びガラス
成分(SiO2を含む)の各化合物の粉末を表1〜表
1に示す割合で各々秤量し、これらの化合物をPSZ
を入れたボールミルに入れ、水を加え、湿式で約20時
間混合した。そして、得られた泥漿を脱水し、200℃
で5時間加熱し、乾燥させた。
を大気中において約800℃で3時間仮焼し、この仮焼
物をボールミルに入れ、エタノールを加え、湿式で約1
0時間解砕した。そして、得られた泥漿を200℃で5
時間加熱し、乾燥させ、仮焼物の粉末を得た。
0重量部)に、アクリル酸エステルポリマー、グリセリ
ン、縮合リン酸塩の水溶液からなる有機バインダーを1
5重量%添加し、更に、50重量%の水を加え、これら
をボールミルに入れ、粉砕及び混合してスラリーを作成
した。
脱泡した後、リバースロールコータに入れ、ポリエステ
ルフィルム上にこのスラリーからなる薄膜を形成した。
そして、この薄膜をポリエステルフィルム上で100℃
に加熱して乾燥させ、打ち抜き、厚さ約5μmで、10
cm×10cmの正方形のグリーンシートを得た。
末10gと、エチルセルロース0.9gをブチルカルビ
トール9.1gに溶解させたものとを撹拌機に入れ、1
0時間撹拌して、内部電極用の導電性ペーストを得た。
そして、上記グリーンシートにこの導電性ペーストから
なる導電パターンを印刷し、乾燥させた。
てグリーンシートを10枚積層した。この際、隣接する
上下のシートにおいて、その印刷面がパターンの長手方
向に約半分程ずれるように配置した。更に、この積層物
の上下両面に導電パターンの印刷の施されていないグリ
ーンシートを積層した。
方向に約40トンの圧力を加えて圧着させ、その後、こ
の積層物を格子状に裁断し、縦3.2mm×横1.6m
mの積層チップを得た。
面にNi外部電極をディップで形成し、この積層チップ
を雰囲気焼成が可能な炉に入れ、N2雰囲気中で加熱し
て有機バインダを除去させ、続いて、酸素分圧が10
−5〜10−8atmの条件下、1300℃で焼成し、
その後、N2雰囲気下、600〜800℃で再酸化処理
を行ない、積層磁器コンデンサを得た。
的諸特性を測定したところ、表2〜表2に示す通り
であった。また、この積層磁器コンデンサの誘電体層の
1層当たりの厚みを測定したところ3μmであった。
た。
数1kHz、電圧(実効値)1.0Vの条件で静電容量
を測定し、この測定値と、一対の内部電極14の対向面
積と、一対の内部電極間の誘電体磁器層の厚さから計算
で求めた。
比誘電率の測定の場合と同一の条件で測定した。
いてDC25Vを60秒間印加した後に、一対の外部電
極間の抵抗値を測定して得た。なお、表2〜表2の
比抵抗の数値、例えば4.8E+12は4.8×10
12を意味する。
0V/μmの直流電界下にて絶縁抵抗率(ρ)が1×1
010Ωcmになるまでの時間を測定して得た。
料を入れ、−55℃及び+125℃の各温度において、
周波数1kHz、電圧(実効値)1.0Vの条件で静電
容量を測定し、25℃の静電容量に対する静電容量の変
化率を求めることによって得た。
かなように、本発明に従う試料によれば、非酸化性雰囲
気中における1300℃以下の焼成により、誘電体磁器
層の誘電率εが3000以上、−55℃〜+125℃の
容量変化率が−15%〜+15%(25℃を基準)以
内、tanδ≦3.5%、加速寿命が200,00se
c以上の電気的諸特性を有する信頼性の高い積層磁器コ
ンデンサを得ることができるものである。
9,34,36,41,42,58,61,62,6
6,67,71,72,75,79,82,84,8
5,86,108〜111,115,116,122,
123,131,137,138,142,143,1
46,150,153の試料では1300℃の焼成で緻
密な焼結体が得られないか、本発明で目標とした電気的
諸特性が得られない。従って、これらの試料は本発明の
範囲外のものである。
成範囲の限定理由について述べる。
料番号36に示すように、Re2O 3に換算して0mo
l%の場合、−55℃〜+125℃の容量変化率が−1
5%〜+15%から外れたり、所望の寿命時間が得られ
なくなるが、試料番号37に示すように、Re2O3に
換算して0.25mol%の場合、所望の電気的諸特性
が得られる。
料番号41に示すように、Re2O 3に換算して2.0
mol%の場合、1300℃の焼成で緻密な焼結体が得
られなくなってしまうが、試料番号40に示すように、
Re2O3に換算して1.5mol%の場合、所望の電
気的諸特性が得られる。
有割合の最適範囲は、Re2O3に換算して0.25〜
1.5mol%となる。
も同様の結果が得られ、試料番号43〜53に示すよう
に、単独で用いても、また、試料番号54〜57に示す
ように、複数種を混合して用いても同様の結果が得られ
る。
すように、MgOに換算して0mol%の場合、tan
δが3.5%を超えて悪化したり、−55℃〜+125
℃の容量変化率が−15%〜+15%から外れてしまう
が、試料番号59に示すように、MgOに換算して0.
2mol%の場合、所望の電気的諸特性が得られる。
すように、MgOに換算して2.0mol%の場合、誘
電率が3000以下になったり、所望の寿命時間が得ら
れなくなるが、試料番号60に示すように、MgOに換
算して1.5mol%の場合、所望の電気的諸特性が得
られる。
囲は、MgOに換算して0.2〜1.5mol%とな
る。
号1〜3に示すように、各々Mn2O3,V2O5,C
r2O3に換算して0.02mol%の場合、所望の寿
命時間が得られなくなるが、試料番号4〜6に示すよう
に、各々Mn2O3,V2O 5,Cr2O3に換算して
0.03mol%の場合、所望の電気的諸特性が得られ
る。
号25〜27に示すように、各々Mn2O3,V
2O5,Cr2O3に換算して0.7mol%の場合、
誘電率が3000以下になるが、試料番号22〜24に
示すように、各々Mn2O3,V2O5,Cr2O3に
換算して0.6mol%の場合、所望の電気的諸特性が
得られる。
合の最適範囲は、各々Mn2O3,V2O5,Cr2O
3に換算して0.03〜0.6mol%となる。
号4〜6,13〜18に示すように、各々単独で用いて
も、また、試料番号7〜12,19〜24に示すよう
に、複数種を混合して用いても同様の効果がある。
9,116,123に示すように、MoO3,WO3に
換算して0mol%の場合は、所望の寿命時間が得られ
なくなるが、試料番号30,117,124に示すよう
に、MoO3,WO3に換算して0.025mol%の
場合、所望の電気的諸特性が得られる。
4,122,137に示すように、MoO3,WO3に
換算して0.25mol%の場合、所望の寿命時間が得
られなくなったり、tanδが3.5を超えて悪化した
り、−55℃〜+125℃の容量変化率が−15%〜+
15%から外れてしまうが、試料番号33,121,1
36に示すように、MoO3,WO3に換算して0.2
mol%の場合、所望の電気的諸特性が得られる。
適範囲は、MoO3,WO3に換算して0.025〜
0.25mol%となる。
〜33,117〜121に示すように、各々単独で用い
ても、また、試料番号124〜130,132〜136
に示すように、混合して用いても同様の効果がある。
ように、0.00mol%の場合、1300℃の焼成で
緻密な焼結体が得られないが、試料番号112に示すよ
うに、0.2mol%の場合、所望の電気的諸特性が得
られる。
ように、5.0mol%の場合、誘電率が3000以下
となり、所望の寿命時間が得られないが、試料番号11
4に示すように4.0mol%の場合、所望の電気的諸
特性が得られる。
0.2〜4.0mol%となる。
−TiO2−SiO2が、試料番号62に示すように、
0の場合、tanδが3.5%を超えて悪化したり、所
望の寿命時間が得られなくなるが、試料番号63に示す
ように、0.05mol%の場合、所望の電気的諸特性
が得られる。
−TiO2−SiO2が、試料番号66に示すように、
2.0mol%の場合、誘電率が3000以下になった
り、所望の寿命時間が得られなくなったりするが、試料
番号65に示すように、1.0mol%の場合、所望の
電気的諸特性が得られる。
O−TiO2−SiO2の含有割合の最適範囲は、0.
05〜1.0wt%である。
3−SiO2−MO(但し、MOはBaO,SrO,C
aO,MgO及びZnOから選択された1種または2種
以上の酸化物)で現わされる場合、これらの組成をモル
%で示す図1の三角図における、前記B2O3が1モル
%、前記SiO2が80モル%、前記MOが19モル%
の組成を示す第一の点Aと、前記B2O3が1モル%、
前記SiO2が39モル%、前記MOが60モル%の組
成を示す第二の点Bと、前記B2O3が29モル%、前
記SiO2が1モル%、前記MOが70モル%の組成を
示す第三の点Cと、前記B2O3が90モル%、前記S
iO2が1モル%、前記MOが9モル%の組成を示す第
四の点Dと、前記B2O3が90モル%、前記SiO2
が9モル%、前記MOが1モル%の組成を示す第五の点
Eと、前記B2O3が19モル%、前記SiO2が80
モル%、前記MOが1モル%の組成を示す第六の点Fと
をこの順に結ぶ6本の直線で囲まれた範囲内にあれば、
試料番号73,74,76〜78,80,81,83に
示すように、所望の電気的諸特性が得られるが、試料番
号72,75,79,82に示すように、範囲外になる
と1300℃の焼成で緻密な焼結体が得られなくなる。
番号67に示すように、0wt%になると1300℃の
焼成で緻密な焼結体が得られなくなるが、試料番号68
に示すように、0.05wt%になると所望の電気的諸
特性が得られる。
番号71に示すように、10.00wt%になると誘電
率が3000以下になったり、所望の寿命時間が得られ
なくなるが、試料番号70に示すように、5.00wt
%になると所望の電気的諸特性が得られる。
−MOの含有割合の最適範囲は、0.05〜5.0wt
%である。
O−SiO2−MO(但し、MOはBaO,SrO,C
aO,MgO及びZnOから選択された1種または2種
以上の酸化物)で現わされる場合、これらの組成をモル
%で示す図2の三角図における、前記Li2Oが1モル
%、前記SiO2が94モル%、前記MOが5モル%の
組成を示す第七の点Gと、前記Li2Oが1モル%、前
記SiO2が79モル%、前記MOが20モル%の組成
を示す第八の点Hと、前記Li2Oが19モル%、前記
SiO2が1モル%、前記MOが80モル%の組成を示
す第九の点Iと、前記Li2Oが89モル%、前記Si
O2が1モル%、前記MOが10モル%の組成を示す第
十の点Jと、前記Li2Oが90モル%、前記SiO2
が9モル%、前記MOが1モル%の組成を示す第十一の
点Kと、前記Li2Oが5モル%、前記SiO2が94
モル%、前記MOが1モル%の組成を示す第十二の点L
とをこの順に結ぶ6本の直線で囲まれた範囲内にあれ
ば、試料番号144,145,147〜149,15
1,152,154に示すように、所望の電気的諸特性
が得られるが、試料番号143,146,150,15
3に示すように、範囲外になると1300℃の焼成で緻
密な焼結体が得られなくなる。
番号138に示すように、0wt%になると1300℃
の焼成で緻密な焼結体が得られなくなるが、試料番号1
39に示すように、0.05wt%になると所望の電気
的諸特性が得られる。
番号142に示すように、10.00wt%になると1
300℃の焼成で緻密な焼結体が得られなくなるが、試
料番号141に示すように、5.00wt%になると所
望の電気的諸特性が得られる。
−MOの含有割合の最適範囲は、0.05〜5.0wt
%である。
n,V,Crの酸化物との合計が、試料番号84〜86
に示すように、0.03mol%の場合は、所望の寿命
時間が得られなくなるが、試料番号87〜89に示すよ
うに、0.04mol%の場合、所望の電気的諸特性が
得られる。
n,V,Crの酸化物との合計が、試料番号108〜1
10に示すように、1.3mol%の場合、誘電率が3
000以下となったり、所望の寿命時間が得られなくな
るが、試料番号105〜107に示すようにず、1.0
0mol%の場合、所望の電気的諸特性が得られる。
n,V,Crの酸化物との合計の含有割合の最適範囲
は、FeO,NiO,CuO,Mn2O3,V2O5,
Cr2O3に換算して0.04〜1.00mol%とな
る。
r が3000以上、tanδが3.5%以下、−55
℃〜125℃における静電容量の温度変化率が−15%
〜+15%(25℃を基準)の範囲に収まり、所望の寿
命時間を有する信頼性の高い磁器コンデンサを得ること
ができるという効果がある。
す三角図である。
す三角図である。
Claims (12)
- 【請求項1】 Ba及びTiの酸化物がBaTiO3に
換算して100mol%、Re(ReはSm,Eu,G
d,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Yから選択
された1種又は2種以上)の酸化物がRe2O3に換算
して0.25〜1.5mol%、Mgの酸化物がMgO
に換算して0.2〜1.5mol%、Mn,V及びCr
から選択された1種又は2種以上の酸化物が各々Mn2
O3,V2O5,Cr2O3に換算して0.03〜0.
6mol%、Mo及び/又はWの酸化物が各々Mo
O3,WO3に換算して0.025〜0.25mol%
の割合で含有され、更にSiO2又はSiO2を含むガ
ラス成分が所定の割合で含有されている焼結体からなる
ことを特徴とする誘電体磁器組成物。 - 【請求項2】 前記ガラス成分がLi2O−BaO−T
iO2−SiO2で現わされる組成物からなり、該組成
物が0.05〜1.0wt%の割合で含有されているこ
とを特徴とする請求項1に記載の誘電体磁器組成物。 - 【請求項3】 前記ガラス成分がB2O3−SiO2−
MO(但し、MOはBaO,SrO,CaO,MgO及
びZnOから選択された1種または2種以上の酸化物)
で現わされ、B2O3とSiO2とMOとの組成範囲
が、これらの組成をモル%で示す三角図における、前記
B2O3が1モル%、前記SiO2が80モル%、前記
MOが19モル%の組成を示す第一の点Aと、前記B2
O3が1モル%、前記SiO2が39モル%、前記MO
が60モル%の組成を示す第二の点Bと、前記B2O3
が29モル%、前記SiO2が1モル%、前記MOが7
0モル%の組成を示す第三の点Cと、前記B2O3が9
0モル%、前記SiO2が1モル%、前記MOが9モル
%の組成を示す第四の点Dと、前記B2O3が90モル
%、前記SiO2が9モル%、前記MOが1モル%の組
成を示す第五の点Eと、前記B2O3が19モル%、前
記SiO2が80モル%、前記MOが1モル%の組成を
示す第六の点Fとをこの順に結ぶ6本の直線で囲まれた
範囲内にある組成物からなり、該組成物が0.05〜
5.0wt%の割合で含有されていることを特徴とする
請求項1に記載の誘電体磁器組成物。 - 【請求項4】 前記SiO2が0.20〜4.0mol
%の割合で含有されていることを特徴とする請求項1に
記載の誘電体磁器組成物。 - 【請求項5】 前記ガラス成分がLi2O−SiO2−
MO(但し、MOはBaO,SrO,CaO,MgO及
びZnOから選択された1種または2種以上の酸化物)
で現わされ、Li2OとSiO2とMOとの組成範囲
が、これらの組成をモル%で示す三角図における、前記
Li2Oが1モル%、前記SiO2が94モル%、前記
MOが5モル%の組成を示す第七の点Gと、前記Li2
Oが1モル%、前記SiO2が79モル%、前記MOが
20モル%の組成を示す第八の点Hと、前記Li2Oが
19モル%、前記SiO2が1モル%、前記MOが80
モル%の組成を示す第九の点Iと、前記Li2Oが89
モル%、前記SiO2が1モル%、前記MOが10モル
%の組成を示す第十の点Jと、前記Li2Oが90モル
%、前記SiO2が9モル%、前記MOが1モル%の組
成を示す第十一の点Kと、前記Li2Oが5モル%、前
記SiO2が94モル%、前記MOが1モル%の組成を
示す第十二の点Lとをこの順に結ぶ6本の直線で囲まれ
た範囲内にある組成物からなり、該組成物が0.05〜
5.0wt%の割合で含有されていることを特徴とする
請求項1に記載の誘電体磁器組成物。 - 【請求項6】 Fe,Ni及びCuから選択された1種
又は2種以上の酸化物が前記Mn,V,Crの酸化物と
の合計で、各々FeO,NiO,CuO,Mn2O3,
V2O5,Cr2O3に換算して0.04〜1.0mo
l%の範囲で含有されていることを特徴とする請求項1
に記載の誘電体磁器組成物。 - 【請求項7】 誘電体磁器組成物からなる1又は2以上
の誘電体磁器層と、この誘電体磁器層を挟持している少
なくとも2以上の内部電極とを備え、前記誘電体磁器組
成物が、Ba及びTiの酸化物がBaTiO3に換算し
て100mol%、Re(ReはSm,Eu,Gd,T
b,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Yから選択された
1種又は2種以上)の酸化物がRe2O3に換算して
0.25〜1.5mol%、Mgの酸化物がMgOに換
算して0.2〜1.5mol%、Mn,V及びCrから
選択された1種又は2種以上の酸化物が各々Mn
2O3,V2O5,Cr2O3に換算して0.03〜
0.6mol%、Mo及び/又はWの酸化物が各々Mo
O3,WO3に換算して0.025〜0.3mol%の
割合で含有され、更にSiO2又はSiO2を含むガラ
ス成分が所定の割合で含有されている焼結体からなるこ
とを特徴とする磁器コンデンサ。 - 【請求項8】 前記ガラス成分がLi2O−BaO−T
iO2−SiO2で現わされる組成物からなり、該組成
物が前記BaTiO3に対して0.05〜1.0wt%
の割合で含有されていることを特徴とする請求項7に記
載の磁器コンデンサ。 - 【請求項9】 前記ガラス成分がB2O3−SiO2−
MO(但し、MOはBaO,SrO,CaO,MgO及
びZnOから選択された1種または2種以上の酸化物)
で現わされ、B2O3とSiO2とMOとの組成範囲
が、これらの組成をモル%で示す三角図における、B2
O3とSiO2とMOとの組成範囲が、これらの組成を
モル%で示す三角図における、前記B2O3が1モル
%、前記SiO2が80モル%、前記MOが19モル%
の組成を示す第一の点Aと、前記B 2O3が1モル%、
前記SiO2が39モル%、前記MOが60モル%の組
成を示す第二の点Bと、前記B2O3が29モル%、前
記SiO2が1モル%、前記MOが70モル%の組成を
示す第三の点Cと、前記B2O3が90モル%、前記S
iO2が1モル%、前記MOが9モル%の組成を示す第
四の点Dと、前記B2O3が90モル%、前記SiO2
が9モル%、前記MOが1モル%の組成を示す第五の点
Eと、前記B2O3が19モル%、前記SiO2が80
モル%、前記MOが1モル%の組成を示す第六の点Fと
をこの順に結ぶ6本の直線で囲まれた範囲内にある組成
物からなり、該組成物が0.05〜5wt%の割合で含
有されていることを特徴とする請求項7に記載の磁器コ
ンデンサ。 - 【請求項10】 前記SiO2が0.20〜4.0mo
l%の割合で含有されていることを特徴とする請求項7
に記載の磁器コンデンサ。 - 【請求項11】 前記ガラス成分がLi2O−SiO2
−MO(但し、MOはBaO,SrO,CaO,MgO
及びZnOから選択された1種または2種以上の酸化
物)で現わされ、Li2OとSiO2とMOとの組成範
囲が、これらの組成をモル%で示す三角図における、前
記Li2Oが1モル%、前記SiO2が94モル%、前
記MOが5モル%の組成を示す第七の点Gと、前記Li
2Oが1モル%、前記SiO2が79モル%、前記MO
が20モル%の組成を示す第八の点Hと、前記Li2O
が19モル%、前記SiO2が1モル%、前記MOが8
0モル%の組成を示す第九の点Iと、前記Li2Oが8
9モル%、前記SiO2が1モル%、前記MOが10モ
ル%の組成を示す第十の点Jと、前記Li2Oが90モ
ル%、前記SiO2が9モル%、前記MOが1モル%の
組成を示す第十一の点Kと、前記Li2Oが5モル%、
前記SiO2が94モル%、前記MOが1モル%の組成
を示す第十二の点Lとをこの順に結ぶ6本の直線で囲ま
れた範囲内にある組成物からなり、該組成物が0.05
〜5.0wt%の割合で含有されていることを特徴とす
る請求項7に記載の磁器コンデンサ。 - 【請求項12】 前記誘電体磁器組成物中にFe,Ni
及びCuから選択された1種又は2種以上の酸化物が前
記Mn,V,Crの酸化物との合計で、各々FeO,N
iO,CuO,Mn2O3,V2O5,Cr2O3に換
算して0.04〜1.0mol%の範囲で含有されてい
ることを特徴とする請求項7に記載の磁器コンデンサ。
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