JP2002006268A - 紫外線吸収性軟質眼用レンズ - Google Patents

紫外線吸収性軟質眼用レンズ

Info

Publication number
JP2002006268A
JP2002006268A JP2000187131A JP2000187131A JP2002006268A JP 2002006268 A JP2002006268 A JP 2002006268A JP 2000187131 A JP2000187131 A JP 2000187131A JP 2000187131 A JP2000187131 A JP 2000187131A JP 2002006268 A JP2002006268 A JP 2002006268A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acrylate
ultraviolet
meth
weight
lens
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000187131A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazunori Kobayashi
和則 小林
Takao Sato
隆郎 佐藤
Kenji Uno
憲治 宇野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seed Co Ltd
Original Assignee
Seed Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seed Co Ltd filed Critical Seed Co Ltd
Priority to JP2000187131A priority Critical patent/JP2002006268A/ja
Publication of JP2002006268A publication Critical patent/JP2002006268A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Eyeglasses (AREA)
  • Materials For Medical Uses (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 柔軟性、形状安定性に優れ、表面の粘着性が
小さく、紫外線吸収性化合物が溶出しない軟質眼用レン
ズを提供する。 【解決手段】アルキルアクリレート30〜90重量部、
ダイマー酸エステル1〜60重量部、ラジカル重合性官
能基を有する紫外線吸収剤0.05〜20重量部及びこ
れらと共重合可能な単量体の共重合体からなる紫外線吸
収性軟質眼用レンズ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は紫外線吸収性軟質眼
用レンズに関する。更に詳しく述べるなら、紫外線吸収
特性の低下することのない、取り扱いに優れたコンタク
トレンズ材料及び眼内レンズ材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、軟質眼用レンズ材料としてさまざ
まなものが開発されている。軟質材料としてアクリル系
エラストマーがよく使用されるが、その理由として眼組
織に重篤な問題を及ぼす菌繁殖が少なく、また適度な形
状回復性を持つことが挙げられる。しかしその反面、一
般にアクリル材料は表面にべたつきが生じ易く、そのた
め、取り扱いに不都合を生じたり、レンズ表面に汚れが
付着し易いなど、好ましくない面を持ち合わせている。
【0003】そこで特表平7−507356号公報で
は、プラズマ処理を用いて軟質アクリル材料の粘着性を
減少させている。しかし、プラズマ処理のみで粘着性を
完全に減少させることは難しく、またその効果の持続性
にも欠けるという問題がある。
【0004】更に、特開平10−24097号公報で
は、軟質眼用レンズのべたつきを改善するために、重合
成分に重合開始剤として熱重合及び光重合開始剤を混在
させ、熱重合により成形体を作成後光照射する方法がと
られている。しかしながら、この方法は熱重合によりレ
ンズ成形体を製造し、更に該レンズ成形体に光照射を行
うというものであり、作業工程が煩雑になる可能性があ
る。そこで、アクリル系エラストマー自体の表面粘着性
を低下させ、かつ柔軟性と形状回復性を向上させるため
にダイマー酸エステルを必須成分とする軟質アクリル材
料の検討がされている。
【0005】ところで、太陽光線に含まれている紫外線
は、人体に対し有害な影響を与えることは一般に知られ
ている。とりわけ、人体の眼に対しては、紫外線は角膜
や結膜の病変や水晶体病変の発現要因の1つと考えられ
ている。このことからコンタクトレンズや眼内レンズに
は紫外線遮蔽機能を付与することが望まれ、これら眼用
レンズにベンゾフェノン系やベンゾトリアゾール系の紫
外線吸収剤を使用するようになった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ベンゾフェノ
ン系やベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤は紫外線遮
蔽能力に優れているが、長時間使用していくうちに材料
から徐々に溶出するため、長期的に充分な紫外線遮蔽能
力を発揮することができなかった。
【0007】従って、本発明の目的は、柔軟性、形状安
定性に優れ、表面の粘着性が小さく、紫外線吸収性化合
物が溶出しない軟質眼用レンズを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、アルキルアク
リレート30〜90重量部、ダイマー酸エステル1〜6
0重量部、ラジカル重合性官能基を有する紫外線吸収剤
0.05〜20重量部及びこれらと共重合可能な単量体
の共重合体からなることを特徴とする紫外線吸収性軟質
眼用レンズである。
【0009】また、本発明は、ラジカル重合性官能基を
有する紫外線吸収剤が下記一般式(I)、(II)で表さ
れる化合物から選ばれることを特徴とする上記紫外線吸
収性軟質眼用レンズである。
【0010】
【化3】 (R1は水素原子または炭素数1〜8のアルキル基、R2
は炭素数2〜6のアルキル基を示す。)
【0011】
【化4】 (R3は炭素数1〜6のアルキル基を示す。)
【0012】
【発明の実施の形態】アルキルアクリレートの具体例と
しては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プ
ロピルアクリレート、i−プロピルアクリレート、n−
ブチルアクリレート、i−ブチルアクリレート、t−ブ
チルアクリレート、ペンチルアクリレート、シクロヘキ
シルアクリレート、トリメチルシクロヘキシルアクリレ
ート、t−ブチルシクロヘキシルアクリレート、ヘキシ
ルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ヘ
プチルアクリレート、n−オクチルアクリレート、i−
オクチルアクリレート、ノニルアクリレート、デシルア
クリレート、ドデシルアクリレート、ラウリルアクリレ
ート、トリデシルアクリレート、テトラデシルアクリレ
ート、3−メチルトリデシルアクリレート、6−メチル
トリデシルアクリレート、7−メチルトリデシルアクリ
レート、2,11−ジメチルドデシルアクリレート、
2,7−ジメチル−4,5−ジエチルオクチルアクリレ
ート、ペンタデシルアクリレート、n−ステアリルアク
リレート、i−ステアリルアクリレート、フェニルアク
リレート、フェノキシエチルアクリレート、ベンジルア
クリレート、イソボルニルアクリレートなどの直鎖状、
分岐鎖状または環状のアルキルアクリレートが挙げられ
る。
【0013】前記各種アルキルアクリレートは目的に応
じて単独で、もしくは2種以上を混合して用いることが
できる。これらアルキルアクリレートの使用量は共重合
体100重量部中30〜90重量部である。
【0014】前記アルキルアクリレートの他に、耐汚染
性の向上のためにフッ素原子含有アルキルアクリレート
を使用することができる。一般にフッ素原子含有アルキ
ルアクリレートは材料の粘着性を軽減させる成分として
も使用されるが、本発明では該アルキルアクリレートを
用いなくても充分に粘着性を減少させることができるた
め耐汚染性向上を目的として使用する。具体例として
は、トリフルオロエチルアクリレート、テトラフルオロ
プロピルアクリレート、テトラフルオロペンチルアクリ
レート、ヘキサフルオロビス(トリフルオロメチル)ペ
ンチルアクリレート、ヘキサフルオロイソプロピルアク
リレート、ヘプタフルオロブチルアクリレート、オクタ
フルオロオクチルアクリレート、ノナフルオロペンチル
アクリレート、ドデカフルオロオクチルアクリレート、
トリデカフルオロオクチルアクリレート、トリデカフル
オロヘプチルアクリレート、ヘプタデカフルオロデシル
アクリレート、オクタデカフルオロウンデシルアクリレ
ート、エイコサフルオロドデシルアクリレートなどが挙
げられる。
【0015】ダイマー酸エステルとしては、下記式
(1)、(2)、(3)、(4)、(5)で表される構
造が好ましい。これらダイマー酸エステルは不飽和脂肪
酸の二量体を還元処理して得られる多価アルコールを
(メタ)アクリルエステル化することで合成される。例
えば、下記式(6)、(7)で示される二価アルコール
をメタクリルエステル化したものが好ましい。具体的に
は、式(6)のジメタクリルエステル、式(7)のジメ
タクリルエステルが混合しているものなどが挙げられ
る。
【0016】
【化5】
【0017】
【化6】
【0018】これらダイマー酸エステルは、トリデシル
(メタ)アクリレートやステアリル(メタ)アクリレー
トなどの直鎖状のアルキル(メタ)アクリレートと同程
度の極性を示すものであるが、該ダイマー酸エステルは
分子中に分岐鎖状構造や環状構造を有し、更にラジカル
重合性の官能基を2つ有しているので、同程度の炭素数
を有する直鎖状アルキル(メタ)アクリレートより機械
的強度が大きくなり眼用レンズとして好ましいものであ
る。
【0019】一般に、アクリル系ポリマーは柔軟であれ
ばあるほど粘着性が強まるが、架橋されると粘着性は大
幅に減少し汚れの付着も少なくなる。前記ダイマー酸エ
ステルを使用することにより、軟質アクリル材料として
充分な柔軟性を持たせつつ架橋効果をもたらすことが可
能であり、かつ該ダイマー酸エステルは材料表面エネル
ギーも低くするため大幅な粘着性の減少をもたらす。ま
た、適度な架橋により形状回復性も向上する。以上のこ
とから、軟質眼用レンズ材料に表面粘着性の減少、また
充分な柔軟性、形状回復性をもたらす大変有用な成分で
ある。
【0020】これらダイマー酸エステルの使用量として
は共重合成分100重量部中1〜60重量部、好ましく
は5〜30重量部である。1重量部未満では本発明の効
果が得られ難く、60重量部を越えるとべたつきはより
軽減されるものの材料がもろくなり易い。
【0021】ダイマー酸エステル同様、不飽和脂肪酸か
らなる三量体を還元処理して得られるアルコール(メ
タ)アクリルエステル(トリマー酸エステル)も使用す
ることができる。
【0022】本発明では、コンタクトレンズとして紫外
線吸収性を付与させるために、ラジカル重合性官能基を
有する紫外線吸収剤を用いる。
【0023】ラジカル重合性官能基を有する紫外線吸収
剤としては、下記一般式(I)、(II)で表されるもの
が好ましい。
【0024】
【化7】 (R1は水素原子または炭素数1〜8のアルキル基、R2
は炭素数2〜6のアルキル基を示す。)
【0025】
【化8】 (R3は炭素数1〜6のアルキル基を示す。)
【0026】R1のアルキル基が炭素数9以上の場合、
2のアルキル基が炭素数7以上の場合、またR3のアル
キル基が炭素数7以上の場合、前記ダイマー酸エステル
の脂肪族性が強いためダイマー酸エステルとの相溶性が
低下する傾向があり、更にダイマー酸エステルはかさ高
い分子構造を有するため紫外線吸収剤との共重合性が低
下する傾向があり、紫外線吸収効果を長期間持続させる
上で好ましくない。
【0027】ラジカル重合性官能基を有する紫外線吸収
剤の具体例として、2−ヒドロキシ−4−{2−(メ
タ)アクリロイルオキシ}エトキシベンゾフェノン、2
−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキ
シ}ブトキシベンゾフェノン、2,2′−ヒドロキシ−
4−{2−(メタ)アクリロイルオキシ}エトキシベン
ゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アク
リロイルオキシ}エトキシ−4′−ターシャリーブチル
ベンゾフェノン、2−(2′−ヒドロキシ−5′−(メ
タ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベン
ゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−(メ
タ)アクリロイルオキシプロピルフェニル)−2H−ベ
ンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−タ
ーシャリーブチル−5′−(メタ)アクリロイルオキシ
エチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールなどが挙
げられる。
【0028】ラジカル重合性官能基を有する紫外線吸収
性化合物は0.05〜20重量部、好ましくは0.1〜
10重量部で使用され、使用量が0.05重量部未満の
場合は充分な紫外線遮蔽性を示さず、20重量部を越え
ると他の共重合成分との相溶性が悪く重合後のレンズが
不透明となったり、未重合成分が残り人体に有害な影響
を及ぼす危険性がある。
【0029】本発明では、コンタクトレンズとして酸素
透過性を向上させるために、シリコン系単量体を用いる
ことができる。
【0030】シリコン系単量体としてはシリコン原子含
有量が10〜50%で(メタ)アクリル基を分子中に少
なくとも1個有する単量体を使用できる。具体例とし
て、ペンタメチルジシロキサニルメチル(メタ)アクリ
レート、ペンタメチルジシロキサニルプロピル(メタ)
アクリレート、トリス(トリメチルシロキシ)シリルプ
ロピル(メタ)アクリレート、メチルビス(トリメチル
シロキシ)シリルプロピル(メタ)アクリレート、イソ
ブチルヘキサメチルトリシロキサニルメチル(メタ)ア
クリレート、トリメチルシリルメチル(メタ)アクリレ
ート、トリメチルシリルプロピル(メタ)アクリレー
ト、トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルグリ
セロール(メタ)アクリレート、メチルビス(トリメチ
ルシロキシ)シリルプロピルグリセロール(メタ)アク
リレート、トリス(トリメチルシロキシ)シリルスチレ
ン、2−メチル−4−トリス(トリメチルシロキシ)シ
リルスチレン、トリメチルシリルスチレン、2−メチル
−4−トリメチルシリルスチレン、ペンタメチルジシロ
キサニルスチレン、2−メチル−4−ペンタメチルジシ
ロキサニルスチレン、ヘプタメチルトリシロキサニルス
チレン、2−メチル−4−ヘプタメチルトリシロキサニ
ルスチレン、ノナメチルテトラシロキサニルスチレン、
2−メチル−4−ノナメチルテトラシロキサニルスチレ
ン、ペンタデカメチルヘプタシロキサニルスチレン、2
−メチル−4−ペンタデカメチルヘプタシロキサニルス
チレン、ビス(トリメチルシロキシ)メチルシリルスチ
レン、2−メチル−4−ビス(トリメチルシロキシ)メ
チルシリルスチレン、(トリメチルシロキシ)(ペンタ
メチルジシロキシ)メチルシリルスチレン、2−メチル
−4−(トリメチルシロキシ)(ペンタメチルジシロキ
シ)メチルシリルスチレン、トリス(ペンタメチルジシ
ロキシ)シリルスチレン、2−メチル−4−トリス(ペ
ンタメチルジシロキシ)シリルスチレン、2−メチル−
4−トリス(ペンタメチルジシロキシ)シリルスチレ
ン、(トリス(トリメチルシロキシ)シロキサニル)
(ビス(トリメチルシロキシ))シリルスチレン2−メ
チル−4−(ビス(ヘプタメチルトリシロキシ))メチ
ルシリルスチレンなどが挙げられる。これらシリコン系
単量体の使用量としては共重合成分中好ましくは5〜6
0重量部、より好ましくは20〜50重量部である。
【0031】更に、目的とする眼用レンズの用途、要求
される性質に応じて各種共重合成分を使用することがで
きる。
【0032】例えば、得られる軟質眼用レンズに親水性
を付与させる場合には、(メタ)アクリル酸、ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アク
リレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレ
ート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、
ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ア
クリルアミド、ジメチルアクリルアミド、N−ビニルピ
ロリドンなどの親水性単量体が挙げられ、機械的強度を
更に向上させるために、ウレタン結合を有するラジカル
重合性の単量体も使用することができる。
【0033】本発明における共重合体は、通常のラジカ
ル重合により行うことができ、ラジカル重合開始剤とし
ては例えば、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、
1,1′−アゾビス(シクロへキサン−1−カルボニト
リル)、2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリ
ル)、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニ
トリル)、2,2′−アゾビス(4−メトキシ−2,4
−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビスイソ
酪酸ジメチル、2,2′−アゾビス(2,4,4−トリ
メチルペンタン)に代表されるアゾ化合物や、ベンゾイ
ルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ステア
ロイルパーオキサイド、ビス(4−ターシャリーブチル
シクロヘキシル)パーオキシジカーボーネート、α,
α′−ビス(ターシャリーブチルペルオキシ)ジイソプ
ロピルベンゼン、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジ
メチル−2,5−ビス(ターシャリーブチルペルオキ
シ)へキサンに代表される過酸化物を使用することがで
きる。
【0034】重合はコンタクトレンズ形状に形成されて
いる型中に重合開始剤を含む単量体を注入し重合するこ
とも可能であるし、チューブ状の型中で重合をした後に
目的とするコンタクトレンズに切削、研磨を施す方法も
可能である。また、重合は一般に加熱重合が用いられる
が、紫外線や、γ線照射による重合法も本発明の範囲内
である。
【0035】また、本発明により得られたコンタクトレ
ンズを後に染料により染色することや、プラズマ照射や
紫外線照射、オゾン照射による表面処理も可能である。
【0036】
【実施例】次に、本発明による実施例を以下に示すが、
本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
【0037】(実施例1〜5、比較例1〜7)ダイマー
酸エステル(DiMA)として東亜合成社製のペスポー
ル(商品名)、トリス(トリメチルシロキシ)シリルプ
ロピルアクリレート(SiA)、エチルアクリレート
(EA)、ブチルアクリレート(BuA)、フェノキシ
エチルアクリレート(POA)、トリフルオロエチルア
クリレート(3FEA)、ラジカル重合性の官能基を有
する紫外線吸収剤として2−ヒドロキシ−4−(2−メ
タクリロイルオキシ)エトキシベンゾフェノン(UV
1)及び2−(2′−ヒドロキシ−5′−メタクリロイ
ルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール
(UV2)、ラジカル重合性の官能基を有さない紫外線
吸収剤として2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニ
ル)ベンゾトリアゾール(UV3)、2−(3,5−ジ
−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリア
ゾール(UV4)を表1(単位:重量部)に示すように
調製し、これらに2,2′−アゾビスイソブチロニトリ
ル2000ppmを加えた。
【0038】
【表1】
【0039】上記各成分を均一になるように充分攪拌し
た後、直径6mm、厚さ1mmのポリプロピレン製鋳型
内に注入した。かかる鋳型を加熱し成形体を得た。
【0040】実施例及び比較例で得られた成形体を下記
の条件で有機溶媒による耐溶出性を評価した。更に、得
られた成形体が無色透明なものを○、有色または濁りが
観られるものを×としてレンズの外観を評価した。
【0041】・有機溶媒抽出試験 実施例で得られた紫外線吸収能を有する軟質眼用レンズ
をアセトンに24時間浸漬した後にレンズを取り出して
光線透過率を測定し、評価基準は、290nm〜400
nmでの平均透過率が10%未満を○、10%以上を×
とした。
【0042】・粘着性試験 得られた成形体を半分に折り曲げ、もとの形状に回復し
たものを○、密着してしまったものを×とした。
【0043】
【表2】
【0044】実施例1〜5で得られた紫外線吸収能を有
する軟質眼用レンズは、上記試験においても紫外線吸収
剤が溶出せず、優れた紫外線吸収能を有していた。これ
らのレンズは全てにおいて無色透明かつ低粘着性であ
り、眼用レンズとして適したものであった。
【0045】比較例1、2,4,5で得られた軟質眼用
レンズは、紫外線吸収剤が他の共重合成分との相溶性が
悪いために材料自体が不透明となり光学レンズとして不
適であった。比較例3は有機溶媒抽出試験では紫外線吸
収剤が溶出してしまい、紫外線吸収能を失っていた。比
較例6は紫外線吸収剤の添加量が少ないため充分な紫外
線吸収効果を示さなかった。比較例7はダイマー酸エス
テルの添加量が不充分なため、粘着性が増大してしまい
眼用レンズとして不適であった。
【0046】
【発明の効果】本発明の軟質眼用レンズは、柔軟性及び
形状安定性に優れ、表面の粘着性が小さく、充分な強度
と紫外線吸収能を有し、紫外線吸収剤の耐溶出性及び透
明性に優れた軟質コンタクトレンズや軟質眼内レンズを
提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 1/04 G02B 1/04 (72)発明者 宇野 憲治 東京都文京区本郷二丁目40番2号 株式会 社シード内 Fターム(参考) 2H006 BB01 BB06 4C081 AB22 BB02 CA081 CA161 CB011 CC01 DA02 4J100 AB07S AJ02S AL03P AL04P AL05P AL08P AL08R AL08S AL09S AL75Q AM15S AM19S AQ08S BA03R BA12R BA72S BA75S BA80S BB07P BB10P BC04P BC04Q BC08P BC23Q BC36Q BC43P BC43R BC73R CA03 CA06 JA34

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルキルアクリレート30〜90重量
    部、ダイマー酸エステル1〜60重量部、ラジカル重合
    性官能基を有する紫外線吸収剤0.05〜20重量部及
    びこれらと共重合可能な単量体の共重合体からなること
    を特徴とする紫外線吸収性軟質眼用レンズ。
  2. 【請求項2】 前記ラジカル重合性官能基を有する紫外
    線吸収剤が下記一般式(I)、(II)で表される化合物
    から選ばれることを特徴とする請求項1記載の紫外線吸
    収性軟質眼用レンズ。 【化1】 (R1は水素原子または炭素数1〜8のアルキル基、R2
    は炭素数2〜6のアルキル基を示す。) 【化2】 (R3は炭素数1〜6のアルキル基を示す。)
JP2000187131A 2000-06-22 2000-06-22 紫外線吸収性軟質眼用レンズ Pending JP2002006268A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000187131A JP2002006268A (ja) 2000-06-22 2000-06-22 紫外線吸収性軟質眼用レンズ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000187131A JP2002006268A (ja) 2000-06-22 2000-06-22 紫外線吸収性軟質眼用レンズ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002006268A true JP2002006268A (ja) 2002-01-09

Family

ID=18687166

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000187131A Pending JP2002006268A (ja) 2000-06-22 2000-06-22 紫外線吸収性軟質眼用レンズ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002006268A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008520352A (ja) * 2004-11-22 2008-06-19 アドバンスト メディカル オプティクス, インコーポレーテッド 共重合性メチンおよびアントラキノン化合物およびそれらを含有する物品
JP2012532196A (ja) * 2009-07-06 2012-12-13 ノバルティス アーゲー 眼科用レンズ材料のための紫外線/可視光吸収剤
JP2015528048A (ja) * 2012-07-23 2015-09-24 ボシュ・アンド・ロム・インコーポレイテッドBausch & Lomb Incorporated 光学ポリマーのための光吸収化合物
CN115838452A (zh) * 2021-09-18 2023-03-24 华为技术有限公司 树脂及制备方法、树脂组合物、光学膜、胶粘剂、聚合物

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000056273A (ja) * 1998-08-03 2000-02-25 Seed Co Ltd 紫外線吸収性眼用レンズ及びその製造方法
JP2000131654A (ja) * 1998-10-26 2000-05-12 Seed Co Ltd コンタクトレンズ

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000056273A (ja) * 1998-08-03 2000-02-25 Seed Co Ltd 紫外線吸収性眼用レンズ及びその製造方法
JP2000131654A (ja) * 1998-10-26 2000-05-12 Seed Co Ltd コンタクトレンズ

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008520352A (ja) * 2004-11-22 2008-06-19 アドバンスト メディカル オプティクス, インコーポレーテッド 共重合性メチンおよびアントラキノン化合物およびそれらを含有する物品
US8360576B2 (en) 2004-11-22 2013-01-29 Abbott Medical Optics Inc. Copolymerizable methine and anthraquinone compounds and articles containing them
US8501890B2 (en) 2004-11-22 2013-08-06 Abbott Medical Optics Inc. Copolymerizable methine and anthraquinone compounds and articles containing them
US8785627B2 (en) 2004-11-22 2014-07-22 Abbott Medical Optics Inc. Copolymerizable methine and anthraquinone compounds and articles containing them
JP2012532196A (ja) * 2009-07-06 2012-12-13 ノバルティス アーゲー 眼科用レンズ材料のための紫外線/可視光吸収剤
JP2015528048A (ja) * 2012-07-23 2015-09-24 ボシュ・アンド・ロム・インコーポレイテッドBausch & Lomb Incorporated 光学ポリマーのための光吸収化合物
CN115838452A (zh) * 2021-09-18 2023-03-24 华为技术有限公司 树脂及制备方法、树脂组合物、光学膜、胶粘剂、聚合物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3641110B2 (ja) 軟質眼内レンズ用材料
US6326448B1 (en) Soft intraocular lens material
JP4782508B2 (ja) 高酸素透過含水性眼用レンズ
JPH08224295A (ja) 軟性眼内レンズ
CN1274370A (zh) 四成分共聚物及由该共聚物形成的眼用透镜
JP3377266B2 (ja) 軟質眼用レンズ材料
JP4144920B2 (ja) 軟質眼内レンズ材料
JP3722986B2 (ja) 紫外線吸収性基材
JPH06148578A (ja) 軟質眼用レンズ材料
JP3222026B2 (ja) コンタクトレンズ材料および眼内レンズ材料
JP2002006268A (ja) 紫外線吸収性軟質眼用レンズ
JP2003144538A (ja) 軟質眼内レンズ用材料
JP3073556B2 (ja) フォトクロミックプラスチックレンズの製造方法
JP2716181B2 (ja) 軟質眼用レンズ材料
JP3529222B2 (ja) 軟質眼用レンズおよびその製法
JP6003082B2 (ja) 低含水性軟質デバイス、低含水性軟質デバイス用組成物およびこれらの製造方法
JPH04332760A (ja) 医療用材料
JP2834252B2 (ja) 軟質眼用レンズ
JP4418541B2 (ja) 紫外線吸収性眼用レンズの製造方法
JP2003212940A (ja) ポリマーおよびそれを用いた眼用レンズ
JPH04318010A (ja) 医療用材料
JP3299772B2 (ja) 非含水型ソフトコンタクトレンズ
JP3118389B2 (ja) 含水性眼用レンズ材料
JP3932229B2 (ja) コンタクトレンズ
JP2659885B2 (ja) 含水レンズ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070508

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100408

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100728