JP2003212940A - ポリマーおよびそれを用いた眼用レンズ - Google Patents

ポリマーおよびそれを用いた眼用レンズ

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JP2003212940A JP2002327959A JP2002327959A JP2003212940A JP 2003212940 A JP2003212940 A JP 2003212940A JP 2002327959 A JP2002327959 A JP 2002327959A JP 2002327959 A JP2002327959 A JP 2002327959A JP 2003212940 A JP2003212940 A JP 2003212940A
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直樹 下山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】透明で、適度な弾性率および破断伸度を有し、
かつ、良好な形状回復性を有するポリマー、およびそれ
を用いた眼用レンズを提供すること。 【解決手段】モノマー成分として、水酸基を有するシロ
キサニルモノマー(モノマー成分(A))、片末端に重
合性置換基を有するポリジメチルシロキサン(モノマー
成分(B))、および、親水性モノマー(モノマー成分
(C))を含み、該モノマー成分(A)、(B)および
(C)の含有量の合計100重量部に対して、モノマー
成分(A)および(B)の含有量の合計が30〜95重
量部、モノマー成分(C)の含有量が5〜70重量部で
あるポリマー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリマーに関する。
該ポリマーはコンタクトレンズ、眼内レンズ、人工角膜
などの眼用レンズとして好適に用いられる。
【0002】
【従来の技術】眼用レンズ用ポリマーには、透明性、酸
素透過性、親水性、機械的性質(破れにくさ等)などの
各種特性のバランスが求められている。このうち酸素透
過性と親水性、および、弾力性に着目したポリマーとし
て、シリコーン成分を用いた素材が種々検討されてき
た。
【0003】例えば、下記式(a)で表されるシロキサ
ニルモノマー
【0004】
【化2】
【0005】と、親水性モノマーであるN,N−ジメチ
ルアクリルアミドとを共重合させて得られるポリマーが
知られている。このポリマーは高い透明性を有するが、
形状回復性に劣るという欠点があった。
【0006】また、片末端にメタクリル基を有するポリ
ジメチルシロキサンを重合させて得られるポリマーはゴ
ム弾性を有し、良好な形状回復性を示すという特長を有
するが、N,N−ジメチルアクリルアミドのような親水
性モノマーと共重合させようとすると相溶性が低いた
め、例えばコンタクトレンズとして使用した場合、得ら
れたレンズが白濁してしまうという欠点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、透明で、適
度な弾性率および破断伸度を有し、かつ、良好な形状回
復性を有するポリマー、およびそれを用いた眼用レンズ
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は下記の構成を有する。
【0009】モノマー成分として、水酸基を有するシロ
キサニルモノマー(モノマー成分(A))、片末端に重
合性置換基を有するポリジメチルシロキサン(モノマー
成分(B))、および、親水性モノマー(モノマー成分
(C))を含み、該モノマー成分(A)、(B)および
(C)の含有量の合計100重量部に対して、モノマー
成分(A)および(B)の含有量の合計が30〜95重
量部、モノマー成分(C)の含有量が5〜70重量部で
あるポリマー。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0011】本発明のポリマーは眼用レンズに好適に用
いることができるように、透明性に優れることが必要で
ある。透明性が悪いと眼用レンズとして用いた際に視界
が暗くなり、充分な視力が得られなくなる。
【0012】また形状回復性は、特に本発明のポリマー
をソフトコンタクトレンズとして用いる場合に極めて重
要である。すなわちソフトコンタクトレンズは装用の際
に上下の瞼によって眼球の角膜上から落ちないように支
持されると共に、常に瞼から種々の方向からの力を受け
ている。例えば瞬きの際、上の瞼からはレンズを下の方
向に押し下げる力が働くと共に、下の瞼からはこれに対
する抵抗力が働いた後、瞼が上がる際にはこれと逆方向
の力が働く。この様な力を繰り返し受ける間にソフトコ
ンタクトレンズの形状が変化してしまうと、次第にソフ
トコンタクトレンズが角膜に密着してしまう。すると、
レンズ下に蓄積される角膜の代謝老廃物をレンズの動き
によって排出することができなくなり、角膜に傷がつい
たり、老廃物中に空気中の細菌が繁殖することなどによ
って、感染症や潰瘍等の合併症を引き起こすおそれがあ
る。
【0013】また、角膜は組織中に血管を有さないた
め、代謝に必要な酸素は、涙液中の溶存している酸素が
用いられている。特にコンタクトレンズの場合、レンズ
は涙液上に浮くことになるので、空気から涙液への酸素
の溶解の障害となる。また就寝中には瞼が閉じられるた
め、空気から涙液への酸素の溶解は制限され、かわりに
瞼の裏側の毛細血管から酸素が供給されるが、この場合
もレンズは酸素供給ルートの障害となる。従って酸素透
過性が高いことが角膜の代謝系を乱さないために重要と
なる。
【0014】本発明のポリマーにおいては、透明性と形
状回復性を両立させつつ、高酸素透過性を得るために、
水酸基を有するシロキサニルモノマー(以下、モノマー
成分(A)と呼ぶ)と片末端に重合性置換基を有するポ
リジメチルシロキサン(以下、モノマー成分(B)と呼
ぶ)の2種類のケイ素含有成分を含有することが必須で
ある。一方のみの成分しか含まない場合には、透明性が
不良であったり、形状回復性に劣るという問題が発生す
る。
【0015】本発明のポリマーにおいて、モノマー成分
(A)は、シロキサニル基の作用によって酸素を透過さ
せると共に、水酸基の作用によってポリマー中に含まれ
る水との相溶性を確保するために用いられる。その例を
あげれば次のようなものがある。
【0016】
【化3】
【0017】ここでR3およびR4は、それぞれ水素原子
またはメチル基を表す。R5およびR6は、それぞれ水酸
基で置換されたアルキル基を示す。Aはオルガノシロキ
サン基を表し、pは0〜200までの整数、kは1〜2
0までの整数をあらわす。
【0018】これらの水酸基を有するシロキサニルモノ
マーの中でも、下記一般式(1)で表されるモノマーを
もっとも好ましく用いることができる。
【0019】
【化4】
【0020】式中nは1〜3までの整数を表す。
【0021】本発明においてはモノマー成分(A)が水
酸基を有することが必須である。1分子中にシロキサニ
ル基と水酸基の両方を有することにより、モノマー成分
(A)は、ポリジメチルシロキサン(モノマー成分
(B))と親水性モノマー(後述のモノマー成分
(C))との両方に相溶性を有し、透明性を高める効果
を有する。また、水酸基を有することにより、水素結合
によって、ポリマーの形状回復性を高める効果を有す
る。すなわち、水酸基がないと親水性モノマー(モノマ
ー成分(C))との相溶性が低下するために透明性が低
下すると共に、水素結合の様な分子間相互作用が働きに
くくなるために機械的性質、特に形状回復性が悪化す
る。
【0022】ポリマーの形状回復性は、レオメータでサ
ンプルを繰り返し引っ張る際に、サンプルの形状変化の
結果、引っ張りとその次の引っ張りの間の応力がゼロに
なる時間(以後、「応力ゼロ時間」とよぶ)で表すこと
ができる。応力ゼロ時間の測定方法については、後述す
る。本発明のポリマーの応力ゼロ時間は3秒以下が好ま
しい。
【0023】また、式(1)中、nが大きくなると弾性
率が高くなり、小さくなると弾性率が低くなるので、こ
れらを混合して用いることにより所望の弾性率を有する
ポリマーを得ることが可能である。なお、n=2の場合
に望ましい機械的性質を有するポリマーが得られやす
い。
【0024】本発明のモノマー成分(B)において、重
合性置換基としては、モノマー成分(A)の重合性基と
共重合可能なものであれば特に制限はなく、(メタ)ア
クリル基、スチリル基、アリル基、ビニル基、その他の
重合可能な炭素炭素不飽和結合を用いることができる。
本発明のモノマー成分(B)においては、片末端のみに
重合性置換基を有することが必須である。ここで、片末
端に重合性置換基を有するとは、1分子中に重合性置換
基を1個だけ有することを意味する。すなわち、両末端
に重合性置換基を有する場合には、モノマー成分(A)
との相溶性は良いものの、シロキサン成分のみの相をポ
リマー内に作りやすく、親水性モノマー(モノマー成分
(C))との相分離が起こりやすくなる。さらに両末端
に重合性置換基を有する場合には、ポリジメチルシロキ
サン鎖の両末端にて他成分の主鎖にて固定されるため、
弾性率が高くなりすぎたり、破断伸度が低下する等、機
械的性質が悪化して好ましくない。また、いずれの末端
にも重合性置換基が存在しない場合には、共重合が行え
ず、目的の特性を有するポリマーが得られない。
【0025】弾性率は本発明のポリマーを特にソフトコ
ンタクトレンズとして用いる場合に極めて重要である。
弾性率が高すぎると装用した際の異物感が強すぎる。特
に就寝時も装用する連続装用を行う場合には角膜に弧状
の傷がつく等の合併症が発生するおそれがある。一方、
弾性率が低すぎる場合にはレンズ形状の自己保持性が悪
くなり、装用する際にレンズを目に挿入することが困難
となる。従って、本発明のポリマーの弾性率は、0.3
4〜1.03MPaの範囲であることが好ましく、0.
41〜0.75MPaの範囲であることがより好まし
く、0.44〜0.69MPaの範囲であることがさら
に好ましい。
【0026】また破断伸度はレンズの取り扱い時の破損
と密接な関係を有する。ソフトコンタクトレンズは非常
に柔らかいために取り扱い時に大きく変形をするが、破
断伸度が小さい場合にはこの変形に耐えられず破損する
おそれがある。また破断伸度が過大である場合には形状
回復性が悪くなる傾向にある。従って破断伸度は200
%以上、600%以下であることが好ましく、250%
以上、500%以下であることがより好ましい。
【0027】また、モノマー成分(B)の分子量は、得
られるポリマーの透明性に影響を与える。すなわち分子
量が高いほど他成分、特に親水性モノマー(モノマー成
分(C))との相溶性が悪化し、相分離する傾向とな
る。また分子量が小さくなりすぎると酸素透過係数が低
下する傾向となる。十分な透明性と酸素透過性を有する
ために、モノマー成分(B)の分子量は、200〜1
0,000の範囲が好ましい。モノマー成分(B)の分
子量は、5000以下がより好ましく、4000以下が
より好ましく、3000以下がさらに好ましい。またモ
ノマー成分(B)の分子量は、500以上であることが
より好ましい。
【0028】本発明のポリマーにおいて用いられる親水
性モノマー(以下、モノマー成分(C)と呼ぶ)は、通
常のコンタクトレンズに用いられるような親水性モノマ
ーであれば何でも用いることができる。その例として
は、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチ
ル(メタ)アクリレート、ジヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、ジヒドロキシブチル(メタ)アクリ
レート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、
ジプロピレングリコールもの(メタ)アクリレートなど
の水酸基を有する(メタ)アクリレート類、(メタ)ア
クリル酸、フマル酸、マレイン酸などの不飽和カルボン
酸、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アク
リルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N,
N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチ
ル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ−n−プロピル
(メタ)アクリルアミド、N,N−ジイソプロピル(メ
タ)アクリルアミド、N,N−ジ−n−ブチル(メタ)
アクリルアミド、N−アクリロイルモルホリン、N,N
−メチルエチル(メタ)アクリルアミドなどの(メタ)
アクリルアミド類、N−ビニルピロリドン、N−ビニル
ピペリドン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルカ
プリルラクタムなどのビニルラクタム類、アミノエチル
(メタ)アクリレート、N−メチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、2−ブチルアミノエチル(メタ)ア
クリレートなどのアミノアルキル(メタ)アクリレート
類、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエ
チル(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコ
ール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリ
コール(メタ)アクリレートなどのアルコキシ基含有
(メタ)アクリレート類などをあげることができる。こ
れらの中で、溶解性、分子間相互作用、および、吸水性
の点から、水酸基を有するアクリレート類、水酸基を有
するメタクリレート類、アクリルアミド類、メタクリル
アミド類、および、ビニルラクタム類から成る群から選
ばれる1種または2種以上のモノマーを好ましく用いる
ことができる。中でもN,N−ジメチルアクリルアミ
ド、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、および、N
−ビニルピロリドンから成る群から選ばれる1種または
2種以上のモノマーを最も好ましく用いることができ
る。
【0029】本発明に用いられるモノマー成分(C)
は、本発明のポリマーに吸水、含水能を与えるために用
いられる。本発明のポリマーは含水することによって柔
軟となり、例えばソフトコンタクトレンズとして好適に
用いることができる。
【0030】得られるポリマーが十分な酸素透過性およ
び含水率を有するためには、モノマー成分(A)、モノ
マー成分(B)およびモノマー成分(C)の合計100
重量部に対して、モノマー成分(A)および(B)の含
有量の合計が30〜95重量部、かつ、モノマー成分
(C)の含有量が5〜70重量部であることが好まし
い。この場合、モノマー成分(A)の含有量が5〜90
重量部、モノマー成分(B)の含有量が5〜90重量部
であることが好ましい。この両者の配合比は、モノマー
成分(A)の含有量が多くなると弾性率が増加し破断伸
度が低下する傾向となるのに対し、モノマー成分(B)
の含有量が増加すると、弾性率は低下し破断伸度が増加
する傾向となる。モノマー成分(A)、モノマー成分
(B)およびモノマー成分(C)の合計100重量部に
対して、モノマー成分(A)の含有量が5〜75重量
部、モノマー成分(B)の含有量が5〜75重量部、モ
ノマー成分(A)および(B)の合計含有量が40〜8
0重量部、かつ、親水性モノマー(C)の含有量が20
〜60重量部であることがより好ましい。また、モノマ
ー成分(A)の含有量が5〜60重量部、モノマー成分
(B)の含有量が5〜60重量部、モノマー成分(A)
および(B)の合計含有量が50〜75重量部、かつ、
モノマー成分(C)の含有量が25〜50重量部である
ことがさらに好ましい。
【0031】本発明のポリマーにおいては、良好な機械
物性が得られ、消毒液や洗浄液に対する良好な耐性が得
られるために、1分子中に2個以上の重合性置換基を有
するモノマー(以下、モノマー成分(D)と呼ぶ)を共
重合成分として用いることが好ましい。重合性置換基と
しては、他のモノマー成分と共重合可能なものであれば
特に制限はなく、(メタ)アクリル基、スチリル基、ア
リル基、ビニル基、その他の重合可能な炭素炭素不飽和
結合を用いることができる。モノマー成分(D)として
は、1分子中に2個以上の重合性置換基を有するもので
あれば、特に制限はないが、モノマー成分(A)、
(B)および(C)と同一のものは除く。
【0032】このようなモノマーの例としてエチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ビニル(メタ)アクリレート、アリ
ル(メタ)アクリレート、スチルベン、両末端に(メ
タ)アクリル基を有するポリジメチルシロキサンなどが
挙げられる。モノマー成分(D)の共重合比率は、モノ
マー成分(A)、(B)および(C)の合計100重量
部に対して、0.1重量部以上が好ましく、0.3重量
部以上がより好ましく、0.5重量部以上がさらに好ま
しい。また、モノマー成分(D)の共重合比率は、モノ
マー成分(A)、(B)および(C)の合計100重量
部に対して、10重量部以下が好ましい。
【0033】本発明のポリマーは、紫外線吸収剤や色
素、着色剤などを含んでもよい。また重合性基を有する
紫外線吸収剤、色素、あるいは、着色剤を共重合により
含有してもよい。
【0034】本発明のポリマーを重合により得る際は、
重合をしやすくするために過酸化物やアゾ化合物に代表
される熱重合開始剤や、光重合開始剤を添加することが
好ましい。熱重合を行う場合は、所望の反応温度に対し
て最適な分解特性を有するものを選択して使用する。一
般的には10時間半減期温度が40℃〜120℃のアゾ
系開始剤および過酸化物系開始剤が好適である。光重合
開始剤としてはカルボニル化合物、過酸化物、アゾ化合
物、硫黄化合物、ハロゲン化合物、および金属塩などを
挙げることができる。これらの重合開始剤は単独または
混合して用いられ、およそ1重量部くらいまでの量で使
用される。
【0035】本発明のポリマーを重合により得る際は、
重合溶媒を使用することができる。溶媒としては有機系
および無機系の各種溶媒が適用可能であり特に制限はな
い。例を挙げれば、水、メタノール、エタノール、プロ
パノール、2−プロパノール、ブタノール、tert-ブタ
ノールなどの各種アルコール系溶剤、ベンゼン、トルエ
ン、キシレンなどの各種芳香族炭化水素系溶剤、ヘキサ
ン、ヘプタン、オクタン、デカン、石油エーテル、ケロ
シン、リグロイン、パラフィンなどの各種脂肪族炭化水
素系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトンなどの各種ケトン系溶剤、酢酸エチル、酢
酸ブチル、安息香酸メチル、フタル酸ジオクチルなどの
各種エステル系溶剤、ジエチルエーテル、テトラヒドロ
フラン、ジオキサン、エチレングリコールジアルキルエ
ーテル、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、ト
リエチレングリコールジアルキルエーテル、テトラエチ
レングリコールジアルキルエーテル、ポリエチレングリ
コールジアルキルエーテルなどの各種グリコールエーテ
ル系溶剤などである。これらは単独あるいは混合して使
用することができる。
【0036】本発明のポリマーの重合方法および成形方
法としては通常の方法を使用することができる。たとえ
ば一旦、丸棒や板状に成形し、これを切削加工等によっ
て所望の形状に加工する方法、モールド重合法、および
スピンキャスト法などである。一例として本発明のポリ
マーをモールド重合法により得る場合について、次に説
明する。
【0037】モノマー組成物を一定の形状を有する2枚
のモールドの空隙に充填する。そして光重合あるいは熱
重合を行ってモールドの形状に賦型する。モールドは樹
脂、ガラス、セラミックス、金属等で製作されている
が、光重合の場合は樹脂またはガラスなどの光学的に透
明な素材が用いられる。ポリマーを製造する場合には、
多くの場合、2枚の対向するモールドにより空隙が形成
されており、その空隙にモノマー組成物が充填される
が、モールドの形状やモノマーの性状によってはポリマ
ーに一定の厚みを与えかつ充填したモノマー組成物の液
もれを防止する目的を有するガスケットを併用してもよ
い。空隙にモノマー組成物を充填したモールドは、続い
て紫外線のような活性光線を照射されるか、オーブンや
液槽に入れて加熱されて重合される。光重合の後に加熱
重合したり、逆に加熱重合後に光重合するという、両者
を併用する方法もあり得る。光重合の場合は、例えば水
銀ランプや捕虫灯を光源とする紫外線を多く含む光を短
時間(通常は1時間以下)照射するのが一般的である。
熱重合を行う場合には、室温付近から徐々に昇温し、数
時間ないし数十時間かけて60℃〜200℃の温度まで
高めていく条件が、ポリマーの光学的な均一性、品位を
保持し、かつ再現性を高めるために好まれる。
【0038】本発明のポリマーは、種々の方法で改質処
理を行うことができる。表面の水濡れ性を向上させるた
めには、該改質処理を行うことが好ましい。
【0039】ポリマーの具体的な改質方法としては、電
磁波(光を含む)照射、プラズマ照射、蒸着およびスパ
ッタリングなどのケミカルベーパーデポジション処理、
加熱、塩基処理、酸処理、その他の適当な表面処理剤の
使用、およびこれらの組み合わせを挙げることができ
る。これらの改質手段の中で、簡便であり好ましいのは
塩基処理および酸処理である。
【0040】塩基処理または酸処理の一例としては、本
発明のポリマーからなる成形品を塩基性または酸性溶液
に接触させる方法、成形品を塩基性または酸性ガスに接
触させる方法等が挙げられる。そのより具体的な方法と
しては、例えば塩基性または酸性溶液に成形品を浸漬す
る方法、成形品に塩基性または酸性溶液を噴霧する方
法、成形品に塩基性または酸性ガスを噴射する方法、成
形品に塩基性または酸性溶液をヘラ、刷毛等で塗布する
方法、成形品に塩基性または酸性溶液をスピンコート法
やディップコート法などで塗布する方法を挙げることが
できる。最も簡便に大きな改質効果が得られる方法は、
成形品を塩基性または酸性溶液に浸漬する方法である。
【0041】成形品を塩基性または酸性溶液に浸漬する
際の温度は特に限定されないが、通常−50℃〜300
℃程度の温度範囲内で行われる。作業性を考えれば−1
0℃〜150℃の温度範囲がより好ましく、−5℃〜6
0℃が最も好ましい。
【0042】成形品を塩基性または酸性溶液に浸漬する
時間については、温度によっても最適時間は変化する
が、一般には100時間以内が好ましく、24時間以内
がより好ましく、12時間以内が最も好ましい。接触時
間が長すぎると、作業性および生産性が悪くなるばかり
でなく、酸素透過性の低下や機械物性の低下などの悪影
響が出る場合がある。
【0043】塩基としてはアルカリ金属水酸化物、アル
カリ土類金属水酸化物、各種炭酸塩、各種ホウ酸塩、各
種リン酸塩、アンモニア、各種アンモニウム塩、各種ア
ミン類、およびポリエチレンイミン、ポリビニルアミン
等の高分子量塩基などが使用可能である。これらの中で
は、低価格であることおよび処理効果が大きいことから
アルカリ金属水酸化物が最も好ましい。
【0044】酸としては硫酸、リン酸、塩酸、硝酸など
の各種無機酸、酢酸、ギ酸、安息香酸、フェノールなど
の各種有機酸、およびポリアクリル酸、ポリスチレンス
ルホン酸などの各種高分子量酸が使用可能である。これ
らの中では、処理効果が大きく他の物性への悪影響が少
ないことから高分子量酸が最も好ましい。
【0045】塩基性または酸性溶液の溶媒としては、無
機または有機の各種溶媒が使用できる。例えば、水、メ
タノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノー
ル、ブタノール、エチレングリコール、ジエチレングリ
コール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリ
コール、ポリエチレングリコール、グリセリンなどの各
種アルコール類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの
各種芳香族炭化水素、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、
デカン、石油エーテル、ケロシン、リグロイン、パラフ
ィンなどの各種脂肪族炭化水素、アセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトンなどの各種ケトン
類、酢酸エチル、酢酸ブチル、安息香酸メチル、フタル
酸ジオクチルなどの各種エステル類、ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコ
ールジアルキルエーテル、ジエチレングリコールジアル
キルエーテル、トリエチレングリコールジアルキルエー
テル、テトラエチレングリコールジアルキルエーテル、
ポリエチレングリコールジアルキルエーテルなどの各種
エーテル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトア
ミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルイミダゾ
リジノン、ヘキサメチルホスホリックトリアミド、ジメ
チルスルホキシドなどの各種非プロトン性極性溶媒、塩
化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、トリクロ
ロエタン、トリクロロエチレンなどのハロゲン系溶媒、
およびフロン系溶媒などである。中でも経済性、取り扱
いの簡便さ、および化学的安定性などの点で水が最も好
ましい。溶媒としては、2種類以上の物質の混合物も使
用可能である。
【0046】本発明において使用される塩基性または酸
性溶液は、塩基性または酸性物質および溶媒以外の成分
を含んでいてもよい。
【0047】本発明において、成形品は、塩基処理また
は酸処理の後、洗浄により塩基性または酸性物質を除く
ことができる。
【0048】洗浄溶媒としては、無機または有機の各種
溶媒が使用できる。例えば、水、メタノール、エタノー
ル、プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、エ
チレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレ
ングリコール、グリセリンなどの各種アルコール類、ベ
ンゼン、トルエン、キシレンなどの各種芳香族炭化水
素、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、石油エー
テル、ケロシン、リグロイン、パラフィンなどの各種脂
肪族炭化水素、アセトン、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトンなどの各種ケトン類、酢酸エチル、酢
酸ブチル、安息香酸メチル、フタル酸ジオクチルなどの
各種エステル類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、エチレングリコールジアルキルエーテ
ル、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、トリエ
チレングリコールジアルキルエーテル、テトラエチレン
グリコールジアルキルエーテル、ポリエチレングリコー
ルジアルキルエーテルなどの各種エーテル類、ジメチル
ホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2
−ピロリドン、ジメチルイミダゾリジノン、ヘキサメチ
ルホスホリックトリアミド、ジメチルスルホキシドなど
の各種非プロトン性極性溶媒、塩化メチレン、クロロホ
ルム、ジクロロエタン、トリクロロエタン、トリクロロ
エチレンなどのハロゲン系溶媒、およびフロン系溶媒な
どである。
【0049】洗浄溶媒としては、2種類以上の溶媒の混
合物を使用することもできる。洗浄溶媒は、溶媒以外の
成分、例えば無機塩類、界面活性剤、または洗浄剤を含
有してもよい。
【0050】該改質処理は、成形品全体に対して行って
もよく、例えば表面など成形品の一部のみに行ってもよ
い。表面のみに改質処理を行った場合には成形品を形成
するポリマー全体の性質を大きく変えることなく表面の
水濡れ性のみを向上させることができる。
【0051】本発明のポリマーは、コンタクトレンズ、
眼内レンズ、人工角膜などの眼用レンズに好適に用いる
ことができる。中でもコンタクトレンズ用として特に好
適である。
【0052】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれによって限定されるものではない。 <測定方法>本実施例における「応力ゼロ時間」の測定
は、次のように行った。(株)サン科学製レオメータR
D−300を用い、チャック間距離を5mmとして測定
サンプルを把持した。測定サンプルを、100mm/m
inの速さで10mm引っ張り、続いて100mm/m
inの速さで元に戻した。さらに続けて同じ操作を2回
繰り返した。サンプルの形状回復性が悪いと、1回目の
引っ張り、戻しの操作に続いて2回目の引っ張り操作を
行っても、サンプルの長さが元に比べて伸張している。
そのため、2回目の引っ張りの初期の段階では応力がゼ
ロのままで、引っ張り距離が長くなって初めて応力が検
出されることになる。さらに第2回目の引っ張り、戻し
操作に続いて行う3回目の引っ張り操作の際には、さら
に応力がゼロのままの時間が長くなり、2回目の引っ張
り操作よりもさらに引っ張り距離が長くなって初めて応
力が検出される。本測定においては、3回目の引っ張り
を開始してから、応力が検出され始めるまでの時間を測
定し、これを「応力ゼロ時間」とした。
【0053】弾性率および破断伸度の測定は以下の様に
して行った。サンプルとして15mm×10mm×0.
1mm程度の大きさのポリマー成形品を用い、(株)東
洋ボールドウイン製のテンシロンRTM−100型を用
いて測定した。引っ張り速度は100mm/分、つかみ
間距離は5mmとした。 <実施例1>下記式(a)で表されるシロキサニルモノ
マー30重量部、片末端にメタクリル基を有する分子量
約1000のポリジメチルシロキサン(チッソ社製、F
M0771)30重量部、N,N−ジメチルアクリルア
ミド(以下、DMAAと呼ぶ)40重量部、両末端にメ
タクリル基を有する分子量約2000のポリジメチルシ
ロキサン(信越化学製、X−22−164A)4.98
重量部、酢酸ブチル10重量部を均一に混合し、重合開
始剤として2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノ
ン(”ダロキュア(登録商標)”1173、CIBA社
製)0.2重量部を添加した後、このモノマー混合物を
アルゴン雰囲気下で脱気した。
【0054】
【化5】
【0055】窒素雰囲気下のグローブボックス中でプラ
スチック製のレンズ形状モールド間に注入し密封した。
捕虫灯を用いて光照射(照度1mW/cm2、12分
間)して、重合を行った。その後、イソプロピルアルコ
ール/精製水=50/50(重量部)の混合液にモール
ド毎、60℃/16時間浸漬し、離型を行い、レンズ形
状のポリマー成形品を得た。該ポリマー成形品を、イソ
プロピルアルコール/精製水=75/25(重量部)の
混合液に、60℃/16時間浸漬し、残存モノマー抽出
を行った。その後、イソプロピルアルコール/精製水=
75/25(重量部)の混合液で該ポリマー成形品を洗
浄した後、まずイソプロピルアルコール/精製水=50
/50(重量部)の混合液に30分間浸漬し、次にイソ
プロピルアルコール/精製水=25/75(重量部)の
混合液に30分間浸漬し、さらに精製水に16時間浸漬
静置し、ポリマー成形品からイソプロピルアルコールを
完全に除去した。前記ポリマー成形品を1.2wt%ポ
リアクリル酸(平均分子量:250,000)水溶液に
23℃/4時間浸漬させた。その後、該ポリマー成形品
を精製水で十分洗浄した後、バイアル瓶中のホウ酸緩衝
液(pH7.1〜7.3)に浸漬し、バイアル瓶を密封
した。該バイアル瓶をオートクレーブに入れ、120℃
/30分間の煮沸処理を行った。放冷後、ポリマー成形
品をバイアル瓶から取り出し、ホウ酸緩衝液(pH7.
1〜7.3)に浸漬した。このポリマー成形品は透明で
濁りがなく、応力ゼロ時間は2.22秒であった。 <実施例2〜8>式(a)で表されるシロキサニルモノ
マー、ポリジメチルシロキサン、DMAAの混合比を表
1のように変えた以外は、実施例1と同様にしてポリマ
ー成形品を得た。得られたポリマー成形品はいずれも透
明で濁りがなかった。これらのサンプルの応力ゼロ時間
[秒]は表1の通りであり、どのポリマーも透明で、か
つ良好な形状回復性を有していた。 <実施例9>式(a)で表されるシロキサニルモノマー
の代わりに、式(b)で表される水酸基を有するシロキ
サニルモノマー
【0056】
【化6】
【0057】30重量部を用いた以外は実施例1と同様
にしてポリマー成形品を得た。得られたポリマー成形品
は透明であり、弾性率は若干高いものの、応力ゼロ時間
は2.5秒と短く良好な形状回復性を有していた。 <実施例10>式(a)で表されるシロキサニルモノマ
ーの代わりに、式(c)で表される水酸基を有するシロ
キサニルモノマー
【0058】
【化7】
【0059】30重量部を用いた以外は実施例1と同様
にしてポリマー成形品を得た。得られたポリマー成形品
は透明であり、弾性率は若干低いものの、応力ゼロ時間
は2.4秒と短く良好な形状回復性を有していた。 <比較例1>ポリジメチルシロキサンを加えず、シロキ
サニルモノマー(a)を65重量部、DMAAを35重
量部用いた以外は実施例1と同様の方法でポリマー成形
品を得た。得られたポリマー成形品の応力ゼロ時間
[秒]は下の表1の通りであり、形状回復性に劣ってい
た。 <比較例2>シロキサニルモノマー(a)を加えず、ポ
リジメチルシロキサンを65重量部、DMAAを35重
量部用いて実施例1と同様の方法で重合させようとした
が、モノマー混合液が重合中に相分離し、レンズ形状の
ものが得られなかった。 <比較例3>式(d)で表される水酸基を有さないシロ
キサニルモノマー30重量部、
【0060】
【化8】
【0061】片末端に重合性不飽和基を有するポリジメ
チルシロキサン30重量部、N,N−ジメチルアクリル
アミド40重量部を用いた以外は実施例1と同様にして
ポリマー成形品を得た。得られたポリマー成形品の応力
ゼロ時間は2.2秒と短く良好ではあったものの、白濁
しており、眼用レンズ用途には使用できないものであっ
た。 <比較例4>式(a)で表される水酸基を有するシロキ
サニルモノマー35重量部、両末端に不飽和二重結合を
有する分子量5000のポリジメチルシロキサン(信越
化学性X−22−164C)29重量部、N,N−ジメ
チルアクリルアミド35重量部を用いた以外は実施例1
と同様にしてポリマー成形品を得た。得られたポリマー
成形品は透明であったものの、弾性率が1.21MPa
と高く破断伸度も小さく機械的性質に劣っていた。 <比較例5>シロキサニルモノマー(a)を加えず、両
末端に不飽和二重結合を有する分子量5000のポリジ
メチルシロキサン(信越化学性X−22−164C)6
0重量部、N,N−ジメチルアクリルアミド40重量部
を用いた以外は実施例1と同様にしてポリマー成形品を
得た。得られたポリマー成形品は白濁し、さらに弾性率
が1.38MPaと高い一方で破断伸度も50%と小さ
く機械的性質に劣っていた。
【0062】
【表1】
【0063】
【発明の効果】本発明により、透明で、適度な弾性率お
よび破断伸度を有し、かつ、良好な形状回復性を有する
ポリマーが提供される。本発明のポリマーは、眼用レン
ズ用、特にコンタクトレンズ用、として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H006 BB07 4F073 AA01 BA33 BB02 EA01 EA31 EA38 EA41 HA04 HA09 4J027 AF01 BA02 BA04 BA06 BA08 BA13 BA14 BA15 BA17 BA18 BA19 CC02 CC03 CD04

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モノマー成分として、水酸基を有するシロ
    キサニルモノマー(モノマー成分(A))、片末端に重
    合性置換基を有するポリジメチルシロキサン(モノマー
    成分(B))、および、親水性モノマー(モノマー成分
    (C))を含み、該モノマー成分(A)、(B)および
    (C)の含有量の合計100重量部に対して、モノマー
    成分(A)および(B)の含有量の合計が30〜95重
    量部、モノマー成分(C)の含有量が5〜70重量部で
    あるポリマー。
  2. 【請求項2】モノマー成分(A)、(B)および(C)
    の合計100重量部に対して、モノマー成分(A)の含
    有量が5〜90重量部、モノマー成分(B)の含有量が
    5〜90重量部である請求項1に記載のポリマー。
  3. 【請求項3】モノマー成分(A)、(B)および(C)
    の合計100重量部に対して、モノマー成分(A)の含
    有量が5〜60重量部、モノマー成分(B)の含有量が
    5〜60重量部、モノマー成分(C)の含有量が25〜
    50重量部であり、かつ、モノマー成分(A)および
    (B)の含有量の合計が50〜75重量部である請求項
    2に記載のポリマー。
  4. 【請求項4】モノマー成分(A)が下記一般式(1)で
    表される化合物である請求項1に記載のポリマー。 【化1】 式中nは1〜3までの整数を表す。
  5. 【請求項5】モノマー成分(A)が前記一般式(1)に
    おいてn=2で表される化合物である請求項4に記載の
    ポリマー。
  6. 【請求項6】モノマー成分(B)の分子量が200〜1
    0,000の範囲である請求項1に記載のポリマー。
  7. 【請求項7】モノマー成分(C)が、アクリルアミド
    類、メタクリルアミド類、水酸基を有するアクリレート
    類、水酸基を有するメタクリレート類、および、ビニル
    ラクタム類から成る群から選ばれる1種または2種以上
    である請求項1に記載のポリマー。
  8. 【請求項8】モノマー成分(C)がN,N−ジメチルア
    クリルアミド、N−ビニルピロリドン、および、2−ヒ
    ドロキシエチルメタクリレートから成る群から選ばれた
    1種または2種以上である請求項7に記載のポリマー。
  9. 【請求項9】1分子中に2個以上の重合性置換基を有す
    るモノマー(モノマー成分(D))をモノマー成分
    (A)、(B)および(C)の合計100重量部に対し
    て、0.1〜10重量部含有する請求項1に記載のポリ
    マー。
  10. 【請求項10】重合性置換基が炭素炭素二重結合である
    請求項9に記載のポリマー。
  11. 【請求項11】請求項1記載のポリマーからなる成形品
    を塩基処理または酸処理により表面改質して得られるポ
    リマー成形品。
  12. 【請求項12】請求項1記載のポリマーを用いてなる眼
    用レンズ。
  13. 【請求項13】請求項1記載のポリマーを用いてなるコ
    ンタクトレンズ。
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