JP4834916B2 - 表面処理プラスチック成形品 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面処理プラスチック成形品の製造方法およびそれによって得られた表面処理プラスチック成形品に関し、詳しくはプラスチック成形品の特性に影響をおよぼすことなく、親水性(水濡れ性)や汚染性(脂質汚れ性)などに優れる表面処理プラスチック成形品に関するものであり、特に、コンタクトレンズや眼内レンズ、あるいはカテーテルや人工腎臓等の医療用具に好適である。
【0002】
【従来の技術】
近年数々の用途でプラスチック成形品が提案されている。中でもケイ素やフッ素を含有するプラスチック成形品は、酸素透過性が良好であることからコンタクトレンズに種々提案されている。
【0003】
しかしながら、ケイ素やフッ素を含有するプラスチック成形品は水濡れ性が不十分であり、水濡れ性の向上が望まれている。特に、コンタクトレンズの表面を改質してレンズ特性やその装用感を向上させる目的で各種の方法が提案されている。例えば、米国特許第4214014号明細書には、酸素雰囲気下でプラズマ処理を施してコンタクトレンズに水濡れ性を付与する方法が開示されている。また、特開平8−227001号公報には、酸素ガスおよび/または炭酸ガス雰囲気下でプラズマ処理を施して含水性コンタクトレンズに水濡れ性を付与する方法が開示されている。
【0004】
しかしながら、かかる従来技術は水濡れ性は向上するが酸素ガスによってプラスチック成形品の材質が劣化するという問題があった。さらには、その水濡れ性が洗浄や長期使用した場合に経時変化し疎水化するという大きな問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、上記欠点を解決するため鋭意検討を重ね、プラスチック本来の物性を維持しつつ、表面の水濡れ性を改善しかつ経時変化の少ない表面処理プラスチック成形品の製造方法を見出し、本発明に至った。本発明の目的は、高い透明性と高い酸素透過性を有し、水濡れ性が良好でかつ、機械的特性にも優れた表年処理プラスチック成形品、特にコンタクトレンズ、カテーテル等の医療用具に好適な表面処理プラスチックの製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するた
め、本発明は以下の構成からなる。
(1)プラスチック成形品に重量平均分子量が200以上である重合体Aの水溶液Aを接触させ、前記プラスチック成形品の表面にポリマーコンプレックスの薄層Aを形成する表面処理プラスチック成形品の製造方法であって、前記水溶液AのpHが4以下または8以上であることを特徴とする、表面処理プラスチック成形品の製造方法。
(2)表面にポリマーコンプレックスの薄層Aを形成してなるプラスチック成形品に、前記水溶液Aとは異なる、重量平均分子量が200以上である重合体Bの水溶液Bを接触させ、前記薄層Aの表面にポリマーコンプレックスの薄層Bを形成する、(1)に記載の表面処理プラスチック成形品の製造方法。
(3)ヒドロゲルからなるプラスチック成形品を用いる、(1)または(2)に記載の表面処理プラスチック成形品の製造方法。
(4)含水率が15%以上であるヒドロゲルからなるプラスチック成形品を用いる、(3)に記載の表面処理プラスチック成形品の製造方法。
(5)ケイ素および/またはフッ素原子を含有するヒドロゲルからなるプラスチック成形品を用いる、(3)または(4)に記載の表面処理プラスチック成形品の製造方法。
(6)酸素透過係数が50×10−11(cm/sec)[mlO/(ml・hPa)]以上であるヒドロゲルからなるプラスチック成形品を用いる、(3)〜(5)のいずれかに記載の表面処理プラスチック成形品の製造方法。
(7)非含水高分子からなるプラスチック成形品を用いる、(1)または(2)に記載の表面処理プラスチック成形品の製造方法。
(8)水溶液AとしてpH4以下の水溶液を用いる、(1)または(2)記載の表面処理プラスチック成形品の製造方法。
(9)重量平均分子量が200以上の重合体Aとしてカルボキシル官能性重合体を用いる、(1)または(2)に記載の表面処理プラスチック成形品の製造方法。
(10)カルボキシル官能性重合体としてポリ(メタ)アクリル酸、ポリイタコン酸、および、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸または無水マレイン酸と反応性ビニルモノマーとの共重合体からなる群から選ばれる重合体またはこれら重合体の混合物を用いる、(9)に記載の表面処理プラスチック成形品の製造方法。
(11)水溶液AとしてpH8以上の水溶液を用いる、(1)または(2)記載の表面処理プラスチック成形品の製造方法。
(12)重量平均分子量が200以上の重合体Aとしてポリエチレンイミンを用いる、(1)または(2)に記載の表面処理プラスチック成形品の製造方法。
(13)重量平均分子量が200以上の重合体Bとして非イオン性水溶性重合体を用いる、(2)に記載の表面処理プラスチック成形品の製造方法。
(14)非イオン性水溶性重合体としてポリアクリルアミド、ポリジメチルアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシドおよびポリビニルアルコールからなる群から選ばれる重合体またはこれら重合体の混合物を用いる、(13)に記載の表面処理プラスチック成形品の製造方法。
(15)プラスチック成形品、および、このプラスチック成形品の表面に形成された、そのプラスチック成形品を構成している重合体と重量平均分子量が200以上である重合体Aとで形成されたポリマーコンプレックスの薄層Aを有している表面処理プラスチック成型品であって、前記重合体Aがカルボキシル官能性重合体であることを特徴とする表面処理プラスチック成形品。
(16)表面にポリマーコンプレックスの薄層Aを形成してなるプラスチック成形品のその薄層Aの上に、その薄層Aを構成している重合体Aと重量平均分子量が200以上の重合体Bとで形成されたポリマーコンプレックスの薄層Bを有している、(15)に記載の表面処理プラスチック成形品。
(17)プラスチック成形品がヒドロゲルからなっている、(15)または(16)に記載の表面処理プラスチック成形品。
(18)ヒドロゲルが含水率15%以上である、(17)に記載の表面処理プラスチック成形品。
(19)ヒドロゲルがケイ素および/またはフッ素原子を含有する、(17)または(18)に記載の表面処理プラスチック成形品。
(20)ヒドロゲルが、50×10−11(cm/sec)[mlO/(ml・hPa)]以上の酸素透過係数を有する、(17)〜(19)のいずれかに記載の表面処理プラスチック成形品
(21)カルボキシル官能性重合体がポリ(メタ)アクリル酸、ポリイタコン酸、および、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸または無水マレイン酸と反応性ビニルモノマーとの共重合体からなる群から選ばれる重合体またはこれら重合体の混合物である、(15)〜(20)のいずれかに記載の表面処理プラスチック成形品。
22)1720cm−1バンド、1404〜1442cm−1バンドおよび1556cm−1バンドに赤外吸収スペクトルを有する、(15)または(16)に記載の表面処理プラスチック成形品。
23)重量平均分子量が200以上である重合体Bが非イオン性水溶性重合体である、(16)に記載の表面処理プラスチック成形品。
24)非イオン性水溶性重合体がポリアクリルアミド、ポリジメチルアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシドおよびポリビニルアルコールからなる群から選ばれる重合体またはこれら重合体の混合物である、(23)に記載の表面処理プラスチック成形品。
25)(15)〜(24)のいずれかに記載の表面処理プラスチック成形品を有するコンタクトレンズ。
26)ケイ素および/またはフッ素原子を含有し、含水率が15%以上であり、酸素透過係数が50×10−11(cm/sec)[mlO/(ml・hPa)]以上であるヒドロゲルからなるプラスチック成形品の表面に、そのプラスチック成形品を構成している重合体とポリ(メタ)アクリル酸とで形成されたポリマーコンプレックスの薄層Aを形成してなるコンタクトレンズ。
27)ケイ素および/またはフッ素原子を含有し、含水率が15%以上であり、酸素透過係数が50×10−11(cm/sec)[mlO2/(ml・hPa)]以上であるヒドロゲルからなるプラスチック成形品の表面に、そのプラスチック成形品を構成している重合体とポリ(メタ)アクリル酸とで形成されたポリマーコンプレックスの薄層Aを形成し、その薄層Aの上に、ポリ(メタ)アクリル酸とポリアクリルアミドとで形成されたポリマーコンプレックスの薄層Bを形成してなるコンタクトレンズ。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明に用いるプラスチック成形品としては、後述する種々のモノマーのホモポリマー、これらのモノマーと他のモノマーとのコポリマー、ポリマーの主鎖および/または側鎖にケイ素を含有しているポリマー(例えばシロキサン結合やトリメチルシリル基などの有機シラン基を含有するポリマー)、あるいは炭素、フッ素結合を含有するポリマーを主成分としてなる成形品が挙げられる。
【0008】
かかるポリマーを得るモノマーの具体例としては、メチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレートのようなメタクリル酸(ヒドロキシ)アルキルエステル類、トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピル(メタ)アクリレートの様なシリコーン含有メタクリル酸エステル類、フッ素を含有するメタクリル酸エステル類、片末端や両末端に二重結合を持ったポリジメチルシロキサンなどが挙げられる。
【0009】
共重合可能なモノマーとしては、(メタ)アクリル酸エステル系モノマー、芳香族ビニルモノマー、ヘテロ環ビニルモノマーなどの単官能モノマー、あるいは、2官能、3官能、4官能の(メタ)アクリレート、芳香族ジビニルモノマー、芳香族ジアリールモノマーなどの多官能モノマーなどが挙げられる。
【0010】
単官能モノマーの具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレートなどのアルキル(メタ)アクリレート類、(メタ)アクリル酸などのカルボン酸類、シクロヘキシル(メタ)アクリレートなどのシクロアルキル(メタ)アクリレート類、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロイソプロピル(メタ)アクリレートなどのハロゲン化アルキル(メタ)アクリレート類、2ーヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2,3ージヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどの水酸基を有するヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類、アクリルアミド、N,Nージメチルアクリルアミド、N,Nージエチルアクリルアミドなどのアクリルアミド類、トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピル(メタ)アクリレートやビス(トリメチルシトキシ)メチルシリルプロピル(メタ)アクリレートなどのシロキサニル基を有する(メタ)アクリル酸エステル類、スチレン、ビニルピリジンなどの芳香族ビニルモノマー類、トリス(トリメチルシロキシ)シリルスチレンなどのシロキサニル基を有するスチレン誘導体、ペンタフルオロスチレンのようなフッ素含有スチレン誘導体、Nービニルピロリドンなどのヘテロ環ビニルモノマー類が挙げられる。
【0011】
2官能モノマーの具体例としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ビスフェノールAジ(メタ)アクリレートおよびそのウレタン変成体、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。3官能性モノマーの具体例としては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。4官能モノマーの具体例としては、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。芳香族ジビニルモノマーの具体例としては、ジビニルベンゼンなどが、また、芳香族ジアリールモノマーの具体例としては、ジアリールフタレートなどが挙げられる。その他の多官能モノマーの具体例としては、ビスマレイミド、アリル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
【0012】
これらのモノマーを共重合させる割合や使用するモノマーによって、本発明に用いるプラスチック成形品は、含水したヒドロゲルであっても良いし、非含水のゴム状のポリマー(エラストマー)であっても良いし、非含水ないしは低含水の硬いポリマーであっても良い。
【0013】
本発明に用いるプラスチック成形品は、透明であっても不透明であっても良いが、ヒドロゲルやケイ素および/またはフッ素原子を含有するプラスチック成形品は、酸素透過性に優れることから光学材料などに適用することが好ましく、この場合は、透明性を付与したものが好ましい。
【0014】
また、本発明に用いるプラスチック成形品を構成するポリマーにおいて、ヒドロゲルの場合には親水性モノマーと架橋剤の組み合わせや、疎水性モノマー、親水性モノマー及び架橋剤の組み合わせが好ましく用いられる。その例を挙げれば、2−ヒドロキシエチルメタクリレートとエチレングリコールジメタクリレートとの組み合わせや、2,3ージヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、メチルメタクリレートとジエチレングリコールジメタクリレートの組み合わせなどである。ケイ素および/またはフッ素原子を含有するヒドロゲルの場合には、トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルメタクリレートなどのシロキサニル基含有メタクリル酸エステル類や両末端二重結合含有ポリジメチルシロキサン等のシリコーン成分、ヘキサフルオロイソプロピルメタクリレートのようなフッ素含有成分、N,N−ジメチルアクリルアミドやN−ビニルピロリドン等の親水性成分および架橋剤との組み合わせが用いられる。また、実質的に非含水の高分子がケイ素および/またはフッ素原子を含むポリマーの場合には、ケイ素やフッ素原子を含む成分の含有量は100重量%であっても良いが、好ましくは5重量%以上、より好ましくは30重量%以上含有されていることが、酸素透過性と機械的特性とのバランスを維持できる点で好ましい。
【0015】
なお、重合方法しては公知の方法を使用することができる。さらに、本発明のプラスチック成形品は、紫外線吸収剤や色素、着色剤などを含んでも良い。
【0016】
本発明に用いるプラスチック成形品を得る際には、重合をし易くするために過酸化物やアゾ化合物に代表される熱重合開始剤や、光重合開始剤を配合することが好ましい。熱重合を行う場合は、処望の反応温度に対して最適な分解特性を有するものを選択して使用する。一般的には10時間半減期温度が40〜120℃の過酸化物系開始剤およびアゾ系開始剤が好適である。光重合開始剤としては、カルボニル化合物、過酸化物、アゾ化合物、硫黄化合物、ハロゲン化合物および金属塩などが挙げられる。これらの重合開始剤は、単独または混合して用いられ、約1重量%までの量で使用される。
【0017】
本発明に用いるプラスチック成形品を得る際は、重合溶媒を使用することができる。溶媒としては、有機系、無機系の各種溶媒が適用可能であり特に限定されないが例えば、水、メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、tert−ブタノールなどの各種アルコール系溶剤、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの各種芳香族炭化水素系溶剤、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、石油エーテル、ケロシン、リグロイン、パラフィンなどの各種脂肪族炭化水素系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどの各種ケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、安息香酸メチル、フタル酸ジオクチルなどの各種エステル系溶剤、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジアルキルエーテル、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、トリエチレングリコールジアルキルエーテル、テトラエチレングリコールジアルキルエーテル、ポリエチレングリコールジアルキルエーテルなどの各種グリコールエーテル系溶剤などが挙げられ、これらは単独あるいは混合して使用することができる。
【0018】
本発明に用いるプラスチック成形品は、例えば、以下の方法により製造することができる。
【0019】
すなわち、ポリマーを一旦、丸棒や板状などに成形しこれを切削加工などによって所望の形状に加工したり、また、モールド重合やスピンキャスト重合などの公知の手法を用いることができる。さらに、繊維やフィルムなどに成形する場合は、ポリマーを溶融もしくは溶媒などで溶解し、紡糸、押し出し成形することができる。一例として本発明に用いるプラスチック成形品をモールド重合法により得る場合について、次に説明する。前記モノマー組成物と重合開始剤のモノマー混合物を一定の形状を有する2枚1組のモールド間の空隙に充填する。そして、光重合あるいは熱重合によりモールドの形状に賦型する。モールドは、樹脂、ガラス、セラミックス、金属等で製作されているが、光重合の場合は光学的に透明な素材が用いられ、通常は樹脂またはガラスが使用される。プラスチック成形品を製造する場合には、多くの場合、2枚の対向するモールドにより空隙が形成されており、その空隙にモノマー混合物が充填されるが、モールドの形状やモノマー混合物の性状によってはプラスチック成形品に一定の厚みを与えかつ充填したモノマー混合物の液漏れを防止する目的を有するガスケットを併用しても良い。空隙にモノマー混合物を充填したモールドは、続いて紫外線のような活性光線を照射されるか、オーブンや液槽に入れて加熱されて重合される。光重合の後に熱重合したり、逆に熱重合後に光重合する両重合法を併用する方法も有り得る。光重合の場合は、例えば水銀ランプや捕虫灯を光源とする紫外線を多く含む光を短時間照射するのが一般的であり、通常は1時間以内である。熱重合を行う場合には、室温付近から徐々に昇温し、数時間ないし数十時間かけて60〜200℃の温度まで高めていく条件がプラスチック成形品の光学的な均一性、品位を保持し、かつ再現性を高めるために好適である。
【0020】
本発明に用いるプラスチック成形品を重量平均分子量200以上の重合体の酸および塩基等の水溶性重合体から選ばれる少なくとも1種の水溶液に浸漬するという単純な処理を施すことによって、プラスチック成形品の親水性(水濡れ性)を効果的に向上し、それを保持させることができる。重量平均分子量200以上の重合体の水溶液に接触させ、処理することにより、プラスチック成形品の主鎖および/または側鎖の切断による親水性基の発現さらにはポリマーコンプレックス(polymer complex)の形成による親水性基の結合で水濡れ性を向上せしめることができる。ポリマーコンプレックスとは、高分子連鎖が相互作用力を介して集合して形成されるものである。相互作用力としては、静電的力(クーロン力)、水素結合力、疎水結合力、ファンデルワールス力、電化移動力がある。本発明においては、たとえばポリアクリル酸や無水マレイン酸−メチルビニルエーテルのような重合体と、プラスチック成形品中のポリジメチルアクリルアミドとの間に水素結合力や疎水結合力が作用してポリマーコンプレックスを形成していると考えられる。さらにポリエチレンオキシドのような非イオン性重合体との間にも同様の相互作用が働き、ポリマーコンプレックスを形成すると考えられる。
【0021】
特に、酸や塩基によるプラスチック成形品の劣化を防止する点で重量平均分子量500以上の重合体の酸および塩基が好ましく用いられる。さらに、ヒドロゲルからなるプラスチック成形品の処理にあたっては重量平均分子量1000以上の重合体の酸や塩基が好ましく用いられる。
【0022】
重量平均分子量500以上の重合体水溶液の処理をすることにより、プラスチック成形品の内部までは重合体が浸透せず、プラスチック成形品の内部の主鎖および/または側鎖が切断されプラスチック成形品が劣化するおそれが低くなる。
【0023】
また、親水性(水濡れ性)を効果的に向上させるとともに、さらにはその効果を長期間保持させるためには、pH4以下またはpH8以上の重合体水溶液が好ましく用いられる。pH4を越え、pH8未満の重合体水溶液処理では、親水性(水濡れ性)を得るためには長時間を要し、十分な親水性が得られない場合がある。
【0024】
さらに、処理時の重合体水溶液温度は通常1〜99℃であり、被処理基材のTg付近がより好適である。処理時間は通常1〜72時間で十分な処理効果が得られる。ただし本発明はこれらの条件によって限定されるものではない。
【0025】
本発明にあっては、2種の重合体水溶液を用い、第1の重合体水溶液Aに浸漬、処理、洗浄後、第2の重合体水溶液Bに浸漬、処理を行うこともできる。これによって、表面のイオン性、非イオン性等の性質を適宜変更することが可能である。
【0026】
本発明の表面処理プラスチック成形品の製造方法に用いる重量平均分子量200以上の重合体の酸としては、−COOH基、−SO3H基を有するポリマーなどがまた、塩基としては、−NH基、−NH2基を有するポリマーなどが挙げられる。特に、本発明においてはポリ(メタ)アクリル酸が好ましく用いられる。
【0027】
特に、本発明においてはプラスチック成形品がヒドロゲルからなる場合、カルボキシル官能性重合体が好ましく用いられる。カルボキシル官能性重合体とは、分子内に−COOH基を有する重合体である。中でも、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリイタコン酸、および、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸または無水マレイン酸と反応性ビニルモノマーとの共重合体からなる群から選ばれる重合体またはこれらの混合物を好適に用いることができる。
【0028】
これらのカルボキシル官能性重合体の重量平均分子量は、5,000以上であることが好ましく、さらには20,000以上であるとヒドロゲルの機械的性質に悪影響を与えることなく、表面の水濡れ性を向上させることができ、より好適である。このような高分子量のカルボキシル官能性重合体を用いることにより、ヒドロゲルを形成する親水性重合体と強固なポリマーコンプレックスを形成し、その効果をより長期間保持させることができる。
【0029】
カルボキシル官能性重合体として、ポリマーコンプレックスの形成能、効果の長期間保持性、および高分子量の製品の入手容易性の点から、ポリアクリル酸、無水マレイン酸―ビニルモノマー交互共重合体を好適に用いることができる。
【0030】
更にヒドロゲルのプラスチック成形品の二種の重合体水溶液による処理を行うにあたって、第1の重合体水溶液としてカルボキシル官能性重合体の水溶液を用いる場合には、第2の重合体水溶液として、非イオン性水溶性重合体を用いることが好ましく用いられる。非イオン性水溶性重合体とは、イオン性基を含有しない水溶性重合体であり、ポリアクリルアミド、ポリジメチルアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリビニルアルコールおよびこれらの混合物が好ましく用いられる。これらの非イオン性重合体は、第1の水溶液への浸漬処理によって形成されたポリマーコンプレックスの薄層の上に、カルボキシル官能性重合体とのポリマーコンプレックスの薄層を形成し、表面の特性を変えることができる。
【0031】
本発明の表面処理プラスチック成形品の好ましい実施態様としては、レンズ、繊維、フィルムなどが挙げられる。特にその良好な光学的特性、高い酸素透過率、良好な水濡れ性および機械的特性の観点から、コンタクトレンズ、眼内レンズ、プラスチックレンズなどの光学物品に好適に使用されるとともに、表面の水濡れ性およびそれにともなう易滑性のためにカテーテルや人工腎臓等の医療用具にも好適に使用される。
【0032】
また、本発明の光学物品をコンタクトレンズ等角膜に接する光学物品に使用する場合、光学物品はヒドロゲルであることが好ましく、さらに含水率は15%以上であることが好ましい。こうすることにより角膜に接する光学部品に要求される眼内でのレンズの動きが滑らかになり、より安全に装用することができる。
【0033】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。なお、各測定および評価は次の方法で行った。
【0034】
1.含水率
プラスチック成形品を水和処理した後、次式により重合体の含水率(%)を測定した。
【0035】
含水率(%)=(W−WO)/W×100
(たたし、Wは水和処理後のプラスチック成形品の重量(g)、WOは乾燥状態でのプラスチック成形品の重量(g)を表す。)。
【0036】
2.動的接触角
5mm×10mm×0.1mm程度のプラスチック成形品を使用し、ホウ酸緩衝液(pH7.1〜7.3)に対する前進時のウィルヘルミー法による動的接触角を測定した。浸漬速度は0.1mm/sec、浸漬深さは7mmとした。
【0037】
3.水の静止接触角
窒素ガスによって表面の水をブローして除去した後、協和界面科学株式会社製CA−D型接触角計により逆浸透膜処理水を用いて、水の静止接触角を測定した。
【0038】
4.水濡れ性
プラスチック成形品をホウ酸緩衝液(pH7.1〜7.3)に浸漬した後に引き上げて表面の外観を目視にて観察し、以下の基準にて評価を行った。
◎:プラスチック成形品の表面が均一に濡れている。
○:プラスチック成形品の表面の面積の半分以上が均一に濡れている。
△:プラスチック成形品の表面の面積の半分以上の濡れが不均一である。
×:プラスチック成形品の表面が殆ど濡れていない。
【0039】
5.機械的特性
サンプルとして、15mm×10mm×0.1mm程度のサイズのプラスチック成形品を使用し、(株)東洋ボールドウィン製のテンシロンRTM−100型を用いて、弾性率と破断伸度を測定した。100mm/minの速度で引っ張り、つかみ間距離は5mmとした。
6.酸素透過性
サンプルとして、15mmφのサイズのプラスチック成形品を使用し、(株)理化精機工業製の製科研式フィルム酸素透過率計を用いて35℃の水中にて酸素透過係数を測定した。尚、サンプルの厚みは必要に応じて複数枚を重ね合わせることによって調整した。
【0040】
参考例
トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルメタクリレート(TRISと略す)60重量部、N,N−ジメチルアクリルアミド(DMAAと略す)40重量部、トリエチレングリコールジメタクリレート(3Gと略す)1重量部、ジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグライムと略す)10重量部を均一に混合し、重合開始剤として"ダロキュア1173"(CIBA社製)0.2重量部を添加した後、このモノマー混合物をアルゴン雰囲気下で脱気した。窒素雰囲気下のグローブボックス中でプラスチック製のモールド間に注入し密封した後、捕虫灯を用いて光照射(照度1mW/cm、30分間)して、重合を行った。その後、ジエチレングリコールジメチルエーテル中にモールド毎浸漬し、40℃/30分間、さらに60℃/60分間浸漬し、モールドから被処理用プラスチック成形品を離型した。その後、浸漬液をジエチレングリコールジメチルエーテルからイソプロピルアルコールに置換し、60℃/16時間加熱して残存モノマー抽出を行った。その後、イソプロピルアルコールで被処理用プラスチック成形品を2回洗浄した後、まずイソプロピルアルコール/精製水=50/50(重量部)に30分間浸漬し、次にイソプロピルアルコール/精製水=25/75(重量部)に30分間浸漬し、さらに精製水に16時間浸漬静置して、プラスチック成形品からイソプロピルアルコールを完全に除去して被処理用プラスチック成形品を得た。前記被処理用プラスチック成形品を15wt%ポリアクリル酸(平均分子量:25,000)水溶液(pH2.3、40℃)に8時間浸漬した。その後、該プラスチック成形品を精製水で十分洗浄した後、ホウ酸緩衝液(pH7.1〜7.3)を入れたバイアル瓶に入れ密封した。該バイアル瓶をオートクレーブに入れ、120℃/30分間の煮沸処理を行った。放冷後、プラスチック成形品をバイアル瓶から取り出し、ホウ酸緩衝液(pH7.1〜7.3)に浸漬した。このプラスチック成形品の含水率、動的接触角、水濡れ性、弾性率、破断伸度、酸素透過係数を測定した。得られた結果を表1に示す。
【0041】
参考例
参考例1において、ポリアクリル酸水溶液を、20wt%ポリアクリル酸(平均分子量:5,000)水溶液(pH2.0)に変更する以外は、同様に行った。このプラスチック成形品の含水率、動的接触角、水濡れ性、弾性率、破断伸度を表1に示す。
【0042】
参考例
参考例1において、ポリアクリル酸水溶液を、1.2wt%ポリアクリル酸(平均分子量250,000)水溶液(pH3.1)に変更する以外は、同様に行った。このプラスチック成形品の含水率、動的接触角、水濡れ性、弾性率、破断伸度を表1に示す。
【0043】
比較例1
参考例1において、ポリアクリル酸水溶液処理を施さない以外は同様に行った。このプラスチック成形品の含水率、動的接触角、水濡れ性、弾性率、破断伸度、酸素透過係数を表1に示す。
【0044】
参考例
参考例1のトリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルメタクリレートを以下に示す(M1)の化合物(SiOEMMAと略す)68.75重量部、N,N−ジメチルアクリルアミド(DMAAと略す)20.83重量部、N,N−メトキシエチルアクリルアミド(MEAAと略す)10.42重量部に変更し、ポリアクリル酸水溶液の処理条件を60℃/24hに変更する以外は、同様に行った。このプラスチック成形品の含水率、動的接触角、水濡れ性、弾性率、破断伸度を表1に示す。
【0045】
【化1】
Figure 0004834916
【0046】
参考例
参考例4のポリアクリル酸水溶液を30wt%ポリエチレンイミン(平均分子量:600)水溶液(pH11.78)に変更し、処理条件を23℃/72時間に変更する以外は、同様に行った。このプラスチック成形品の含水率、動的接触角、水濡れ性を表1に示す。
【0047】
比較例2
参考例5において、ポリエチレンイミン水溶液処理を施さない以外は同様に行った。このプラスチック成形品の含水率、動的接触角、水濡れ性、弾性率、破断伸度を表1に示す。
【0048】
参考例
参考例1のトリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルメタクリレートを以下に示す(M2)の化合物(SiMAA2と略す)70重量部、N,N−ジメチルアクリルアミド(DMAAと略す)30重量部に変更する以外は、同様に行った。このプラスチック成形品の含水率、動的接触角、水濡れ性、弾性率、破断伸度を表1に示す。
【0049】
【化2】
Figure 0004834916
【0050】
参考例
参考例1のトリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルメタクリレートを以下に示す(M3)の化合物(SiMAA3と略す)70重量部、N,N−ジメチルアクリルアミド30重量部に変更する以外は、同様に行った。このプラスチック成形品の含水率、動的接触角、水濡れ性、弾性率、破断伸度を表1に示す。
【0051】
【化3】
Figure 0004834916
【0052】
参考例
参考例1のトリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルメタクリレート21.33重量部、(M1)の化合物(SiOEMMAと略称)42.67重量部、N,N−ジメチルアクリルアミド(DMAAと略称)36重量部に変更し、5wt%ポリアクリル酸(平均分子量150,000)水溶液(pH2.6)に変更する以外は、同様に行った。このプラスチック成形品の含水率、動的接触角、水濡れ性、弾性率、破断伸度、酸素透過係数を表1に示す。
【0053】
また本プラスチック成形品のフーリエ変換赤外スペクトルを全反射吸収測定法(FTIR−ATR法)により測定した結果を図1に示す。同様に比較例3のプラスチック成形品のFTIR−ATR法による測定結果ならびに、参考例8の測定結果から比較例3の測定結果を減じた差スペクトルもあわせて図1に示す。これから、カルボン酸(水酸基)が増加していること(3000〜3500cm−1バンドの増加、1720cm−1バンドの増加)カルボン酸塩が増加していること(1404〜1442cm−1、1556cm−1バンドの増加)、アミドが減少していること(1645cm−1バンドの減少)が分かった。カルボン酸、カルボン酸塩の増加は、ポリアクリル酸がプラスチック成形品の表面に何らかの相互作用のもとに存在していることを示す。一方アミドは親水性成分であるジメチルアクリルアミド由来と考えられるが、このアミド結合は極めて安定であり、pH2.6程度の水溶液で加水分解することは考えられない。従って、プラスチック成形品基材中のポリジメチルアクリルアミドとポリアクリル酸とがポリマーコンプレックスを形成し、表面にこのコンプレックスの薄い層が形成された結果、ジメチルアクリルアミドのアミド結合の密度が見かけ上減少したために上記の様な差スペクトルが得られたと考えるのが妥当である。
【0054】
比較例3
参考例8において、ポリアクリル酸水溶液処理を施さない以外は同様に行った。このプラスチック成形品の含水率、動的接触角、水濡れ性、弾性率、破断伸度、酸素透過係数を表1に示す。
【0055】
【表1】
Figure 0004834916
【0056】
参考例
参考例8において、トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルメタクリレート(TRIS)31.5重量部、(M2)の化合物(SiMAA2と略す)31.5重量部、N,N−ジメチルアクリルアミド(DMAAと略す)37重量部に変更する以外は、同様に行った。このプラスチック成形品の含水率、動的接触角、水濡れ性、弾性率、破断伸度、酸素透過係数を表2に示す。
【0057】
比較例4
参考例9において、ポリアクリル酸水溶液処理を施さない以外は同様に行った。このプラスチック成形品の含水率、動的接触角、水濡れ性、弾性率、破断伸度、酸素透過係数を表2に示す。
【0058】
参考例10
参考例1において、トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルメタクリレート(TRIS)30重量部、トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルアクリレート(TRIS−Aと略す)30重量部、N,N−ジメチルアクリルアミド(DMAAと略す)40重量部に変更する以外は、同様に行った。このプラスチック成形品の含水率、動的接触角、水濡れ性、弾性率、破断伸度の測定結果を表2に示す。
【0059】
参考例11
(M2)の化合物(SiMAA2と略す)30.5重量部、トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルメタクリレート(TRISと略す)30.5重量部、N,N−ジメチルアクリルアミド(DMAAと略す)39重量部、トリエチレングリコールジメタクリレート(3Gと略す)1重量部、ジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグライムと略す)10重量部を均一に混合し、重合開始剤として"ダロキュア1173"(CIBA社製)0.2重量部を添加した後、参考例1と同様にして、被処理用プラスチック成形品を得た。
【0060】
一方、分子量160,000〜170,000のイソブチレンー無水マレイン酸共重合体((株)クラレ製"イソバン"10)0.5gを0.065NのNaOH溶液50mlに分散させ、90℃で透明になるまで攪拌を続けた。その後、1NのHClを3ml添加しpHを2.82に調整して重合体水溶液とした。
【0061】
上記被処理用プラスチック成形品を40℃の重合体水溶液に5時間浸漬した。その後、該プラスチック成形品を精製水で十分洗浄した後、ホウ酸緩衝液(pH7.1〜7.3)を入れたバイアル瓶に入れ密封した。該バイアル瓶をオートクレーブに入れ、120℃/30分間の煮沸処理を行った。放冷後、プラスチック成形品をバイアル瓶から取り出し、ホウ酸緩衝液(pH7.1〜7.3)に浸漬した。このプラスチック成形品の含水率、動的接触角、水濡れ性、酸素透過係数を測定した。得られた結果を表2に示す。
【0062】
参考例12
分子量216、000のメチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体(International Specialty Products社製"Gantrez"AN-119)を精製中に分散させ、85〜90℃にて攪拌することにより、10重量%の透明な水溶液を得た。
【0063】
イソブチレン−無水マレイン酸共重合体水溶液の代わりに、このメチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体の水溶液を用いた以外は参考例11と同様にして得られたプラスチック成形品の含水率、動的接触角、水濡れ性、酸素透過係数を測定した結果を表2に示す。
【0064】
比較例5
参考例11において、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体水溶液処理を施さない以外は同様に行った。このプラスチック成形品の含水率、動的接触角、水濡れ性、酸素透過係数の測定結果を表2に示す。
【0065】
参考例13
参考例9において、トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルメタクリレート(TRIS)30重量部、(M2)の化合物(SiMAA2と略す)30重量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMAと略す)40重量部に変更する以外は、同様に行った。このプラスチック成形品の含水率、動的接触角、水濡れ性、弾性率、破断伸度を表2に示す。
【0066】
比較例6
参考例13において、ポリアクリル酸水溶液処理を施さない以外は同様に行った。このプラスチック成形品の含水率、動的接触角、水濡れ性を表2に示す。
【0067】
参考例14
2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMAと略す)100重量部、トリエチレングリコールジメタクリレート(3Gと略す)1重量部、ダロキュア1173(CIBA社製)0.2重量部を均一に混合し、参考例1と同様に捕虫灯を用いて光重合を行った。精製水中にてモールドから剥離した後、精製水中、オートクレーブを用いて120℃30分間煮沸し、ヒドロゲルを得た。このヒドロゲルを、分子量150,000のポリアクリル酸の5wt%水溶液(40℃)に、8時間浸漬した。その後、該ヒドロゲルを精製水で十分洗浄した後、ホウ酸緩衝液(pH7.1〜7.3)を入れたバイアル瓶に入れ密封した。該バイアル瓶をオートクレーブに入れ、120℃/30分間の煮沸処理を行った。放冷後、プラスチック成形品をバイアル瓶から取り出し、ホウ酸緩衝液(pH7.1〜7.3)に浸漬、含水率、動的接触角、水濡れ性を測定した結果を表2に示す。
【0068】
比較例7
参考例14において、ポリアクリル酸水溶液処理を施さない以外は同様に行った。このプラスチック成形品の含水率、動的接触角、水濡れ性を表2に示す。
【0069】
【表2】
Figure 0004834916
【0070】
参考例15
攪拌装置、温度計、還流冷却管、窒素ガス導入口を備えた四ツ口フラスコ中に2−ヒドロキシエチルメタクリレート52部、2,6−ジイソシアナートカプロン酸−β−イソシアナートエチルエステル53.4部、ジ−n−ブチルスズジラウレート0.01部を仕込み、赤外線吸収スペクトルで水酸基の吸収が消失するまで、50℃、窒素雰囲気下で攪拌する。次に(M4)の化合物(平均分子量3,000)300部を上記四ツ口フラスコ中に添加し、赤外線吸収スペクトルのイソシアナート基の吸収が消失するまで、50℃、窒素雰囲気下で攪拌し、両末端に各2個の2重結合を有するシロキサンマクロマー(4官能マクロマーと略す)を得た。
【0071】
【化4】
Figure 0004834916
【0072】
参考例8において、この4官能マクロマー30重量部、トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルメタクリレート(TRISと略す)38重量部、N,N−ジメチルアクリルアミド(DMAAと略す)32重量部に変更する以外は、同様に行った。このプラスチック成形品の含水率、動的接触角、水濡れ性、弾性率、破断伸度、酸素透過係数の測定結果を表3に示す。
【0073】
比較例8
参考例15において、ポリアクリル酸水溶液処理を施さない以外は同様に行った。このプラスチック成形品の含水率、動的接触角、水濡れ性、弾性率、破断伸度、酸素透過係数の測定結果を表3に示す。
【0074】
参考例16(M2)で表される化合物(SiMAA2と略す)33重量部、(M5)で表わされる片末端二重結合タイプのマクロマー(分子量約1000、片末端マクロマーと略す)33重量部、N,N−ジメチルアクリルアミド(DMAAと略す)34重量部、(M6)で表わされるマクロマー(分子量約1900、両末端マクロマーと略す)5重量部、エチレングリコールジアセテート(EGDAと略す)10重量部を均一に混合し、重合開始剤として"ダロキュア1173"(CIBA社製)0.2重量部を添加した後、参考例1と同様にして、被処理用プラスチック成形品を得た。
【0075】
【化5】
Figure 0004834916
【0076】
【化6】
Figure 0004834916
【0077】
一方、分子量約2,000,000のメチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体(International Specialty Products社製"Gantrez"AN-169)を精製中に分散させ、85〜90℃にて攪拌することにより、5重量%の透明な水溶液を得た。
【0078】
この重合体水溶液(40℃)に上記被処理用プラスチック成形品を3時間浸漬した。その後、該プラスチック成形品を精製水で十分洗浄した後、ホウ酸緩衝液(pH7.1〜7.3)を入れたバイアル瓶に入れ密封した。該バイアル瓶をオートクレーブに入れ、120℃/30分間の煮沸処理を行った。放冷後、プラスチック成形品をバイアル瓶から取り出し、ホウ酸緩衝液(pH7.1〜7.3)に浸漬した。このプラスチック成形品の含水率、動的接触角、水濡れ性、弾性率、破断伸度を測定した。得られた結果を表3に示す。
【0079】
比較例9
参考例16において、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体水溶液処理を施さない以外は同様に行った。このプラスチック成形品の含水率、動的接触角、水濡れ性、弾性率、破断伸度の測定結果を表3に示す。
【0080】
【表3】
Figure 0004834916
【0081】
実施例
参考例9で得られたポリアクリル酸処理プラスチック成形品を、分子量約1,000,000のポリアクリルアミドの0.05%水溶液(40℃)に8時間浸漬した。その後、該プラスチック成形品を精製水で十分洗浄した後、ホウ酸緩衝液(pH7.1〜7.3)を入れたバイアル瓶に入れ密封した。該バイアル瓶をオートクレーブに入れ、120℃/30分間の煮沸処理を行った。放冷後、プラスチック成形品をバイアル瓶から取り出し、ホウ酸緩衝液(pH7.1〜7.3)に浸漬した。このプラスチック成形品の含水率は32.8%、動的接触角は34°、弾性率は105psi、破断伸度は750%であり、ポリアクリル酸処理のみの場合の値、含水率31%、前進接触角28°、弾性率91psi、破断伸度561%に比べ、表面の性質が変化していた。
【0082】
この点を確認する為に卵白リゾチームの吸着実験を行った。まず卵白リゾチーム0.5gをホウ酸緩衝液100mlに溶解して人工汚れ液とした。この汚れ液1mlにサンプル1枚を浸漬し、35℃にて20時間静置した。浸漬処理後取り出したサンプルをホウ酸緩衝液に5時間静置したのち、サンプルを引き上げて軽く水分をふき取った。吸着したリゾチーム量は、ビシンコニン酸プロテインアッセイ法によりPIERCE社製Micro BCA Protein Assay Reagent Kitを使用し、562nmの吸光度を測定することによって求めた。その結果ポリアクリル酸処理のみの成形品への吸着量は33μg/cm2であったが、さらにポリアクリルアミド水溶液に浸漬した成形品への吸着量は150μg/cm2と有意に変化していることが分かった。
【0083】
参考例17
メチルメタクリレート(MMAと略す)99重量部、トリエチレングリコールジメタクリレート(3Gと略す)1重量部を均一に混合し、重合開始剤として2,2'ーアゾビスー(2,4ージメチルバレロニトリル)(ADVNと略す)0.1重量部を添加した後、このモノマ混合物をアルゴン雰囲気下で脱気し、ガラス板間に注入し、密封した。まず40℃で10時間重合させ、続いて40℃から90℃まで24時間かけて昇温させた後、100℃で4時間保持し被処理用プラスチック成形体を得た。前記被処理用プラスチック成形品を5wt%ポリアクリル酸(平均分子量:150,000)水溶液(pH2.6、60℃)に24時間浸漬させた。その後、該プラスチック成形品を精製水で十分洗浄した。このプラスチック成形品の含水率、水の静止接触角、水濡れ性の測定結果を表4に示す。
【0084】
比較例10
参考例17において、ポリアクリル酸水溶液処理を施さない以外は同様に行った。このプラスチック成形品の含水率、水の静止接触角、水濡れ性の測定結果を表4に示す。
【0085】
参考例18
参考例15で得られた4官能マクロマー39重量部、トリフルオロエチルメタクリレート(3FMと略す)49.4重量部、メチルメタクリレート(MMAと略す)4.1重量部、トリメチロールプロパントリメタクリレート(TMPTと略す)4.5重量部、メタクリル酸(MAAと略す)3重量部、アゾビスイソブチロニトリル(AIBNと略す)0.02重量部、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル(ACHCNと略す)0.08重量部を混合、溶解してモノマー混合物を得た。混合液を試験管に入れ、このモノマー混合物をアルゴン雰囲気下で脱気した後密栓し、まず恒温水槽中で40℃/40時間、50℃/24時間、60℃/16時間、70℃/4時間、90℃/2時間、さらに熱風循環式乾燥器中で130℃/3時間加熱を行い、棒状のプラスチック成形体を得た。このプラスチック成形体をダイヤモンドカッターで円形に切削し、さらに表面を研磨して被処理用プラスチック成形体を得た。被処理用プラスチック成形品を5wt%ポリアクリル酸(平均分子量:25,000)水溶液(pH2.6、60℃)に8時間浸漬させた。その後、該プラスチック成形品を精製水で十分洗浄した後、バイアル瓶中のホウ酸緩衝液(pH7.1〜7.3)に浸漬し、バイアル瓶を密封した。該バイアル瓶をオートクレーブに入れ、120℃/30分間の煮沸処理を行った。放冷後、プラスチック成形品をバイアル瓶から取り出し、ホウ酸緩衝液(pH7.1〜7.3)に浸漬した。このプラスチック成形品の含水率、水の静止接触角、水濡れ性の測定結果を表4に示す。
【0086】
比較例11
参考例18において、ポリアクリル酸水溶液処理を施さない以外は同様に行った。このプラスチック成形品の含水率、水の静止接触角、水濡れ性の測定結果を表4に示す。
【0087】
【表4】
Figure 0004834916
【0088】
【発明の効果】
本発明により、プラスチック成形品の機械的特性等諸性能を維持しつつ、その表面に経時変化の少ない優れた親水性を有するプラスチック成形品を得ることができる。特にプラスチック成形品が、コンタクトレンズ、眼内レンズ、プラスチックレンズなどの光学物品の場合、前記した優れた性能が発揮され優れた製品が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例8にかかる本発明のプラスチック成形品および比較例3のプラスチック成形品のフーリエ変換赤外スペクトルを全反射吸収測定法(FTIR−ATR法(Ge/75°))により測定した結果である。

Claims (1)

  1. ケイ素および/またはフッ素原子を含有し、含水率が15%以上であり、酸素透過係数が50×10−11(cm/sec)[mlO/(ml・hPa)]以上であるヒドロゲルからなるプラスチック成形品の表面に、そのプラスチック成形品を構成している重合体とポリ(メタ)アクリル酸とで形成されたポリマーコンプレックスの薄層Aを形成し、その薄層Aの上に、ポリ(メタ)アクリル酸とポリアクリルアミドとで形成されたポリマーコンプレックスの薄層Bを形成してなるコンタクトレンズ。
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