JP4894085B2 - プラスチック成形品の表面処理方法および表面処理されたプラスチック成形品 - Google Patents

プラスチック成形品の表面処理方法および表面処理されたプラスチック成形品 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラスチック成形品の表面処理方法および表面処理されたプラスチック成形品に関し、詳しくはプラスチック成形品の特性に影響をおよぼすことなく、親水性(水濡れ性)や耐汚染性(耐脂質汚れ性)などに優れるプラスチック成形品を提供する表面処理方法に関するものであり、特に、コンタクトレンズや眼内レンズに好適である。
【0002】
【従来の技術】
近年数々の用途でプラスチック成形品が提案されている。中でもケイ素やフッ素を含有するプラスチック成形品は、酸素透過性が良好であることからコンタクトレンズに種々提案されている。しかしながら、ケイ素やフッ素を含有するプラスチック成形品は水濡れ性が不十分であり、水濡れ性の向上が望まれている。特に、コンタクトレンズの表面を改質してレンズ特性やその装用感を向上させる目的で各種の方法が提案されている。例えば、米国特許第4214014号公報には、酸素雰囲気下でプラズマ処理を施してコンタクトレンズに水濡れ性を付与する方法が開示されている。また、特開平8−227001号公報には、酸素ガスおよび/または炭酸ガス雰囲気下でプラズマ処理を施して含水性コンタクトレンズに水濡れ性を付与する方法が開示されている。しかしながら、かかる従来技術は確かに水濡れ性は向上するが酸素ガスによってプラスチック成形品の材質が劣化するという問題があった。さらには、その水濡れ性が洗浄や長期使用した場合に経時変化し疎水化するという大きな問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、上記欠点を解決するため鋭意検討を重ね、プラスチック本来の物性を維持しつつ、表面の水濡れ性を改善しかつ経日変化のないプラスチック成形品の表面処理方法を見出し、本発明に至った。本発明の目的は、高い透明性と高い酸素透過性を有し、水濡れ性が良好でかつ、機械的特性にも優れたプラスチック成形品を得ること、特にコンタクトレンズに好適なプラスチック成形品の表面処理方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために下記の構成を有する。
「(1)プラスチック成形品を酸性官能基、塩基性官能基および水酸基から選ばれた少なくとも1種の官能基に変換されるような置換基(以下、「変換基」と呼ぶ)を少なくとも1種有するポリマーの溶液もしくは懸濁液に浸漬した後、該ポリマーの有する置換基を酸性官能基、塩基性官能基および水酸基から選ばれた少なくとも1種の官能基に変換することにより該プラスチック成形品の表面処理を行うことを特徴とするプラスチック成形品の表面処理方法、(2)該ポリマーの「変換基」がカルボキシル基、水酸基、アミノ基およびスルホン酸基から選ばれた少なくとも1種の官能基に変換されるような置換基であることを特徴とする請求項1記載のプラスチック成形品の表面処理方法、(3)該ポリマーが「変換基」を置換基数/モノマー数の比で0.1以上含むホモポリマーまたはコポリマーであることを特徴とする請求項1または2記載のプラスチック成形品の表面処理方法、(4)請求項1〜3のいずれかに記載されているプラスチック成形品の表面処理方法で表面処理されたプラスチック成形品。」
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の表面処理がなされるプラスチック成形品はケイ素含有モノマーおよび/またはフッ素含有モノマーのホモポリマー、あるいはそれらのモノマーと他のモノマーとのコポリマーを主成分とする成形品が好ましい。ケイ素含有モノマーとしては、例えばトリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピル(メタ)アクリレート、ビス(トリメチルシロキシ)メチルシリルプロピル(メタ)アクリレート、(トリメチルシロキシ)ジメチルシリルプロピル(メタ)アクリレート、片末端もしくは両末端に重合性置換基を有するポリジメチルシロキサン、下式(a)、(b)で表されるシロキサニルモノマー(ただし、各図中のRはHまたはメチル基を表し、aは1〜3の整数を表す)などが好ましい。フッ素含有モノマーとしてはフルオロアルキル(メタ)アクリレートが好ましい。
【0006】
【化1】
Figure 0004894085
【0007】
ケイ素含有モノマーおよび/またはフッ素含有モノマーを他のモノマーと共重合して用いる場合の共重合可能なモノマーとしては、(メタ)アクリルモノマー、芳香族ビニルモノマー、ヘテロ環ビニルモノマーなどの単官能モノマー、あるいは、2官能、3官能、4官能の(メタ)アクリレート、芳香族ジビニルモノマー、芳香族ジアリールモノマーなどの多官能モノマーなどが挙げられる。
【0008】
単官能モノマーの具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレートなどのアルキル(メタ)アクリレート類、(メタ)アクリル酸などのカルボン酸類、シクロヘキシル(メタ)アクリレートなどのシクロアルキル(メタ)アクリレート類、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロイソプロピル(メタ)アクリレートなどのハロゲン化アルキル(メタ)アクリレート類、2ーヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどの水酸基を有するヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類、N,Nージメチルアクリルアミド、N,Nージエチルアクリルアミドなどのアクリルアミド類、トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピル(メタ)アクリレートなどのシロキサニル基を有するアルキル(メタ)アクリレート類、スチレン、ビニルピリジンなどの芳香族ビニルモノマー類、Nービニルピロリドンなどのヘテロ環ビニルモノマー類が挙げられる。
【0009】
多官能モノマーの具体例としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ジビスフェノールA(メタ)アクリレートおよびそのウレタン変成体、プロピレングリコール(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、ジアリールフタレート、ビスマレイミド、アリル(メタ)アクリレートなどの2官能モノマー、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートなどの3官能モノマー、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレートなどの4官能モノマーなどが挙げられる。
【0010】
これらのモノマーの共重合比によって本発明に用いるプラスチック成形品は、含水したヒドロゲルであっても良いし、非含水のゴム状のポリマーであっても良いし、非含水ないしは低含水の硬いポリマーであっても良い。
【0011】
本発明の表面処理がなされるプラスチック成形品は、透明であっても不透明であっても良いが、前述のケイ素および/またはフッ素原子を含有するプラスチック成形品は、酸素透過性に優れることから光学材料などに適用することが好ましく、この場合は、透明性を付与したものが好ましい。また、本発明のプラスチック成形品を構成するポリマーにおいて、ケイ素および/またはフッ素原子を含有するポリマーの含有量は100重量%であっても良いが、好ましくは5重量%以上、より好ましくは30重量%以上含有されていることが、酸素透過性と機械的特性とのバランスを維持できる点で好ましい。なお、重合方法としては公知の方法を使用することができる。
【0012】
本発明の表面処理がなされるプラスチック成形品は、紫外線吸収剤や色素、着色剤などを含んでも良い。
【0013】
本発明の表面処理がなされるプラスチック成形品を得る際は、重合をし易くするために過酸化物やアゾ化合物に代表される熱重合開始剤や、光重合開始剤を配合することが好ましい。熱重合を行う場合は、所望の反応温度に対して最適な分解特性を有するものを選択して使用する。一般的には10時間半減期温度が40〜120℃の過酸化物系開始剤およびアゾ系開始剤が好適である。光重合開始剤としては、カルボニル化合物、過酸化物、アゾ化合物、硫黄化合物、ハロゲン化合物および金属塩などが挙げられる。これらの重合開始剤は、単独または混合して用いられ、およそ1重量%くらいまでの量で使用される。
【0014】
本発明の表面処理がなされるプラスチック成形品を得る際は、重合溶媒を使用することができる。溶媒としては、有機系、無機系の各種溶媒が適用可能であり特に限定されないが例えば、水、メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、tert−ブタノールなどの各種アルコール系溶剤、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの各種芳香族炭化水素系溶剤、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、石油エーテル、ケロシン、リグロイン、パラフィンなどの各種脂肪族炭化水素系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどの各種ケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、安息香酸メチル、フタル酸ジオクチルなどの各種エステル系溶剤、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジアルキルエーテル、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、トリエチレングリコールジアルキルエーテル、テトラエチレングリコールジアルキルエーテル、ポリエチレングリコールジアルキルエーテルなどの各種グリコールエーテル系溶剤などが挙げられ、これらは単独あるいは混合して使用することができる。
【0015】
本発明の表面処理がなされるプラスチック成形品は、例えば、以下の方法により製造することができる。すなわち、ポリマーを一旦、丸棒や板状などに成形しこれを切削加工などによって所望の形状に加工したり、また、モールド重合やスピンキャスト重合などの公知の手法を用いることができる。さらに、繊維やフィルムなどに成形する場合は、ポリマーを溶融もしくは溶媒などで溶解し、紡糸、押し出し成形することができる。一例として本発明の表面処理がなされるプラスチック成形品をモールド重合法により得る場合について、次に説明する。前記モノマー組成物と重合開始剤のモノマー混合物を一定の形状を有する2枚の空隙に充填する。そして、光重合あるいは熱重合を行ってモールドの形状に賦型する。モールドは、樹脂、ガラス、セラミックス、金属等で製作されているが、光重合の場合は光学的に透明な素材が用いられ、通常は樹脂またはガラスが使用される。プラスチック成形品を製造する場合には、多くの場合、2枚の対向するモールドにより空隙が形成されており、その空隙にモノマー混合物が充填されるが、モールドの形状やモノマー混合物の性状によってはプラスチック成形品に一定の厚みを与えかつ充填したモノマー混合物の液漏れを防止する目的を有するガスケットを併用しても良い。空隙にモノマー混合物を充填したモールドは、続いて紫外線のような活性光線を照射されるか、オーブンや液槽に入れて加熱されて重合される。光重合の後に熱重合したり、逆に熱重合後に光重合する両重合法を併用する方法も有り得る。光重合の場合は、例えば水銀ランプや捕虫灯を光源とする紫外線を多く含む光を短時間照射するのが一般的であり、通常は1時間以内である。熱重合を行う場合には、室温付近から徐々に昇温し、数時間ないし数十時間かけて60〜200℃の温度まで高めていく条件がプラスチック成形品の光学的な均一性、品位を保持し、かつ再現性を高めるために好適である。
【0016】
本発明の表面処理に用いられるポリマーの平均分子量はプラスチック成形品の物性の低下を防止し、表面の水濡れ性を長期間保持させるためには200以上が好ましく、500以上がより好ましく、1000以上が最も好ましい。
【0017】
本発明で表面処理に使用されるポリマーは酸化、還元、置換、加水分解などの反応により、酸性官能基、塩基性官能基および水酸基から選ばれた少なくとも1種の官能基に変換されるような置換基(以下、「変換基」と呼ぶ)を主鎖および/または側鎖に有する。「変換基」として好ましいのはカルボキシル基、水酸基、アミノ基およびスルホン酸基から選ばれた少なくとも1種の官能基に変換可能な置換基である。
【0018】
本発明の表面処理に使用されるポリマーは「変換基」を有するモノマーのホモポリマーであっても、また「変換基」を有する2種類以上のモノマー同士のコポリマーであっても、「変換基」を有するモノマーと有しないモノマーのコポリマーであってもよい。表面処理に使用するポリマーとして「変換基」を有するモノマーと有しないモノマーのコポリマーを用いる場合の、コポリマー中の「変換基」を有するモノマーの含量は「変換基」数/モノマー数の比で0.1以上が好ましく、0.2以上がより好ましく、0.3以上が最も好ましい。
【0019】
該コポリマーのコモノマーとしては、例えばエチレン、プロピレン、1−ブテン、ブタジエン、イソプレンなどの脂肪族炭化水素系モノマー、スチレン、ビニルピリジン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼンなどの芳香族系モノマー、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレートなどのアルキル(メタ)アクリレート系モノマー、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミドなどの(メタ)アクリルアミド系モノマーなどが挙げられる。
【0020】
本発明の表面処理に用いるポリマー溶液もしくは懸濁液の濃度は、0.1〜95重量%が好ましく、0.1〜50重量%がより好ましく、0.1〜30重量%が最も好ましい。プラスチック成形品をこのポリマーの溶液もしくは懸濁液に浸漬した後、ポリマーの置換基をカルボキシル基、水酸基、アミノ基およびスルホン酸基から選ばれた少なくとも1種の官能基に変換することにより、プラスチック成形品の表面の水濡れ性を高める働きを得られる。
【0021】
カルボキシル基に変換され得る置換基を有するポリマーおよび変換反応の具体例として(メタ)アクリル酸塩化物(共)重合体、クロトン酸塩化物(共)重合体、4−ビニル安息香酸塩化物(共)重合体などの酸塩化物の構造を有するポリマーの加水分解、マレイン酸無水物(共)重合体、(メタ)アクリル酸酢酸無水物(共)重合体、4−ビニルフタル酸無水物(共)重合体などの酸無水物の構造を有するポリマーの加水分解、(メタ)アクリル酸メチル(共)重合体、(メタ)アクリル酸エチル(共)重合体、(メタ)アクリル酸プロピル(共)重合体、(メタ)アクリル酸t−ブチル(共)重合体、(メタ)アクリル酸トリメチルシリルエステル(共)重合体などのエステル基を有するポリマーの加水分解もしくはフッ化物イオンによる脱シリル化、(メタ)アクリルアミド(共)重合体、クロトン酸アミド(共)重合体、4−ビニルベンズアミド(共)重合体などのアミド基を有するポリマーの加水分解、(メタ)アクリロニトリル(共)重合体、(メタ)アクリル酸2−シアノエチル(共)重合体、4−ビニルベンゾニトリル(共)重合体などのシアノ基を有するポリマーの加水分解、(メタ)アクロレイン(共)重合体、クロトンアルデヒド(共)重合体、4−ビニルベンズアルデヒド(共)重合体などのアルデヒド基を有するポリマーの酸化、アリルアルコール(共)重合体、クロトンアルコール(共)重合体、4−ビニルベンジルアルコール(共)重合体などの水酸基を有するポリマーの酸化、(メタ)アクリル酸ベンジル(共)重合体、クロトン酸ベンジル(共)重合体、4−ビニル安息香酸ベンジル(共)重合体などのベンジルエステル基を有するポリマーへの水素添加による脱ベンジル化などが挙げられる。
【0022】
水酸基に変換され得る官能基を有するポリマーおよび変換反応の具体例としてビニルアセテート(共)重合体、アリルアルコール酢酸エステル(共)重合体などのエステル基を有するポリマーの加水分解、アリルアルコールトリメチルシリルエーテル(共)重合体などのシリルエーテル基を有するポリマーの加水分解もしくはフッ化物イオンによる脱シリル化、(メタ)アクロレイン(共)重合体、クロトンアルデヒド(共)重合体、4−ビニルベンズアルデヒド(共)重合体、メチルビニルケトン(共)重合体などのカルボニル基を有するポリマーの還元、(メタ)アクリル酸塩化物(共)重合体、4−ビニル安息香酸塩化物(共)重合体などの酸塩化物の構造を有するポリマーの還元、マレイン酸無水物(共)重合体、4−ビニルフタル酸無水物(共)重合体などの酸無水物の構造を有するポリマーの還元、(メタ)アクリル酸メチル(共)重合体、4−ビニル安息香酸メチル(共)重合体などのエステル基を有するポリマーの還元、(メタ)アクリルアミド(共)重合体、4−ビニルベンズアミド(共)重合体などのアミド基を有するポリマーの還元、臭化アリル(共)重合体、臭化クロチル(共)重合体、4−ビニル臭化ベンジル(共)重合体などのハロゲン化アルキル基を有するポリマーの水酸化物イオンによる置換、アリルアルコールベンジルエーテル(共)重合体、ビニルアルコールベンジルエーテル(共)重合体などのベンジルエーテル基を有するポリマーの水素添加による脱ベンジル化などが挙げられる。
【0023】
アミノ基に変換され得る官能基を有するポリマーおよび変換反応の具体例として(メタ)アクリロニトリル(共)重合体、アクリル酸2−シアノエチル(共)重合体、4−ビニルベンゾニトリル(共)重合体などのシアノ基を有するポリマーの還元、(メタ)アクリルアミド(共)重合体、4−ビニルベンズアミド(共)重合体などのアミド基を有するポリマーの還元、N−ビニルホルムアミド(共)重合体などのアミド基を有するポリマーの加水分解、臭化アリル(共)重合体、臭化クロチル(共)重合体、4−ビニル臭化ベンジル(共)重合体などのハロゲン化アルキル基を有するポリマーのアンモニアもしくはアミンによる置換、(メタ)アクリルアミド(共)重合体などのアミド基を有するポリマーのHofmann転位などが挙げられる。
【0024】
スルホン酸基に変換され得る官能基を有するポリマーおよび変換反応の具体例として(メタ)アクリル酸2−(スルホン酸メチル)エチル(共)重合体、(メタ)アクリル酸3−(スルホン酸メチル)プロピル(共)重合体などのスルホン酸エステル基を有するポリマーの加水分解、スチレン(共)重合体、ビニルトルエン(共)重合体、4−ビニルピリジン(共)重合体などの芳香環を有するポリマーへの三酸化硫黄錯体を用いた置換反応、臭化アリル(共)重合体、臭化クロチル(共)重合体、4−ビニル臭化ベンジル(共)重合体などのハロゲン化アルキル基を有するポリマーの亜硫酸塩による置換反応、(スチレン−ブタジエン)共重合体などの主鎖もしくは側鎖に炭素−炭素二重結合、三重結合を有するポリマーへの亜硫酸塩による付加反応、(メタ)アクロレイン(共)重合体、クロトンアルデヒド(共)重合体、4−ビニルベンズアルデヒド(共)重合体、メチルビニルケトン(共)重合体、ビニルフェニルケトン(共)重合体などのカルボニル基を有するポリマーへの三酸化硫黄錯体による置換反応や亜硫酸塩による付加反応などが挙げられる。
【0025】
本発明の表面処理の際の溶媒は、用いるポリマーの溶解性および変換反応の種類にもよるが、有機系、無機系の各種溶媒を用いることが可能である。その例として、水、メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、tert−ブタノールなどの各種アルコール系溶媒、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、石油エーテル、ケロシン、リグロイン、パラフィンなどの各種脂肪族炭化水素系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの各種芳香族炭化水素系溶媒、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブルケトンなどの各種ケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、安息香酸メチル、フタル酸ジオクチルなどの各種エステル系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジアルキルエーテル、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、トリエチレングリコールジアルキルエーテル、テトラエチレングリコールジアルキルエーテル、ポリエチレングリコールジアルキルエーテルなどの各種グリコールエーテル系溶媒、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸などのカルボン酸系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキサイド、ピリジン、アセトニトリルなどが挙げられ、これらは単独あるいは混合して用いることができる。
【0026】
本発明の表面処理を行う際の温度は変換反応の種類にもよるが、通常−80〜300℃程度の温度範囲内で行われる。作業性を考えれば−10〜150℃の温度範囲がより好ましく、−5〜120℃が最も好ましい。
【0027】
本発明の表面処理においてポリマーを浸漬する時間は、温度や変換反応の種類によっても最適時間は変化するが、一般には100時間以内が好ましく、24時間以内がより好ましく、12時間以内が最も好ましい。接触時間が長すぎると、作業性および生産性が悪くなるばかりではなく、酸素透過性の低下や機械物性の低下などの悪影響が出る場合がある。
【0028】
本発明においてプラスチック成型品は表面処理の後、洗浄により余剰の表面処理用ポリマーを除くことができる。
【0029】
洗浄溶媒としては、無機、有機の各種溶媒が使用できる。例えば、水、メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリンなどの各種アルコール類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの各種芳香族炭化水素、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、石油エーテル、ケロシン、リグロインなどの各種ケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、安息香酸メチル、フタル酸ジオクチルなどの各種エステル類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジアルキルエーテル、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、トリエチレングリコールジアルキルエーテル、テトラエチレングリコールジアルキルエーテル、ポリエチレングリコールジアルキルエーテルなどの各種エーテル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルイミダゾリジノン、ヘキサメチルホスホリックトリアミド、ジメチルスルホキシドなどの各種非プロトン性極性溶媒、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、トリクロロエタン、トリクロロエチレンなどのハロゲン系溶媒、およびフロン系溶媒などである。
【0030】
洗浄溶媒としては、2種類以上の溶媒の混合物を使用することもできる。洗浄溶媒は溶媒以外の成分、例えば無機塩類、界面活性剤、および洗浄剤を含有していてもよい。
【0031】
本発明の表面処理されたプラスチック成形品の機械的特性としては、引張弾性率1600kPa以下、破断伸度は100%以上が好ましい。水濡れ性の点から、動的接触角は50゜以下が好ましい。含水率は20%以上が好ましい。
【0032】
本発明の表面処理されたプラスチック成形品の好ましい実施態様としては、レンズ、繊維、フィルムなどが挙げられ、特にその良好な光学的特性、高い酸素透過率、良好な水濡れ性および機械的特性の観点から、コンタクトレンズ、眼内レンズ、プラスチックレンズなどの光学物品に好適に使用される。
【0033】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
【0034】
(測定方法)
各測定および評価は次の方法で行った。
【0035】
1.含水率
プラスチック成形品を水和処理した後、次式により重合体の含水率(%)を測定した。
【0036】
含水率(%)=(W−WO)/W×100
(たたし、Wは水和処理後のプラスチック成形品の重量(g)、WOは乾燥状態でのプラスチック成形品の重量(g)を表す。)。
【0037】
2.動的接触角
5mm×10mm×0.1mm程度のプラスチック成形品を使用し、硼酸緩衝液(pH7.1〜7.3)に対する前進時の動的接触角を測定した。浸漬速度は0.1mm/sec、浸漬深さは7mmとした。
【0038】
本発明の硼酸緩衝液とは、コンタクトレンズのパッケージ充填液であり硼酸9.26g、硼酸ナトリウム1.00g、塩化ナトリウム8.48gおよび防腐剤のエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム0.10gを精製水1000gに溶解させた希薄溶液であり、約1.8%の濃度である。
【0039】
本発明の動的接触角とは、ウィルヘルミー法の原理に基づく表面張力および接触角の評価である。これは板状あるいは棒状の試験片を液体中に浸して、そのときに生じる表面張力と浮力の合力を実測することにより液体の表面張力または接触角を求める方法である。液体の表面張力γ、および接触角θと実測される力Fとの関係は図1に見られる通りで、平衡状態では、
F=γcosθL−AρD
F=mG
F=mG+γcosθl
F=mG+γcosθl−f
となる。
【0040】
ここで、
m:質量
G:重力加速度
f:浮力
L:接触長さ
浮力の補正項に関しては;
A:板または円筒の断面積
ρ:液体の密度
D:浸漬深さ
従って、浸漬探さDのみを変化させて力Fを実測すればFはDの一次関数となり、図2の関係からその切片、(γCOSθl)が求められる。このようにして、この値から試料の表面張力が既知であれば接触角の値が、あるいは反対に接触角が既知であれば表面張力の値が算出される。ある特定の浸漬深さDまでの測定をする場合に、時間と共に変化する力Fを連続して実測し、このようにして得られるF〜Dの関孫を整理すると図3に見られるようになり、試験片が液体試料中に浸漬される過程でのF→Dの関係から切片Fadを、同様に後退時のD→Fの関係から切片Freを読み取り、このときの液体試料の表面張力γが既知であれば、次式の関孫から「前進接触角」θadが求められる。
【0041】
前進接触角:cosθad=Fad/γL
ここで、水の表面張力γは72.75[dyne/cm]、硼酸緩衝液の表面張力は72.00[dyne/cm]とした。
【0042】
3.水濡れ性
プラスチック成形品を硼酸干渉液(pH7.1〜7.3)に浸漬した後に引き上げて表面の外観を目視にて観察し、以下の基準にて評価を行った。
【0043】
◎:プラスチック成形品の表面が均一に濡れている。
【0044】
○:プラスチック成形品の表面の面積の半分以上が均一に濡れている。
【0045】
△:プラスチック成形品の表面の面積の半分以上の濡れが不均一である。
【0046】
×:プラスチック成形品の表面が殆ど濡れていない。
【0047】
4.機械的特性
サンプルとして、中央付近の幅5mm程度のサイズのアレイ型のフィルム状のプラスチック成形品を使用し、(株)東洋ボールドウィン製のテンシロンRTM−100型を用いて、弾性率と破断伸度を測定した。100mm/minの速度で引っ張り、つかみ間距離は5mmとした。
【0048】
(実施例1)
トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルメタクリレート60重量部、N,N−ジメチルアクリルアミド40重量部、トリエチレングリコールジメタクリレート1重量部、ジエチレングリコールジメチルエーテル10重量部を均一に混合し、重合開始剤として2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン(商品名:"ダロキュア1173"、CIBA社製)0.2重量部を添加した後、このモノマー混合物をアルゴン雰囲気下で脱気した。窒素雰囲気下のグローブボックス中でプラスチック製のモールド間に注入し密封した。捕虫灯を用いて光照射(照度1mW/cm2、30分間)して、重合を行った。その後、ジエチレングリコールジメチルエーテルにモールド毎浸漬させ、40℃/30分間、さらに60℃/60分間浸漬し、離型を行い被処理用プラスチック成形品を得た。その後、ジエチレングリコールジメチルエーテルからイソプロピルアルコールに置換し、60℃/16時間の残存モノマー抽出を行った。その後、イソプロピルアルコールで被処理用プラスチック成形品を2回洗浄した後、まずイソプロピルアルコール/精製水=50/50(重量部)に30分間浸漬し、次にイソプロピルアルコール/精製水=25/75(重量部)に30分間浸漬し、さらに精製水に16時間浸漬静置し、プラスチック成形品からイソプロピルアルコールを完全に除去して被処理用プラスチック成形品を得た。前記被処理用プラスチック成形品を精製水に浸漬し15重量%ポリ(エチレン−マレイン酸無水物)交互重合体(平均分子量:100000)を加えて90℃/30分加熱した。その後、該プラスチック成形品を精製水で十分洗浄した後、バイアル瓶中の硼酸緩衝液(pH7.1〜7.3)に浸漬し、バイアル瓶を密封した。該バイアル瓶をオートクレーブに入れ、120℃/30分間の煮沸処理を行った。放冷後、プラスチック成形品をバイアル瓶から取り出し、硼酸緩衝液(pH7.1〜7.3)に浸漬した。このプラスチック成形品の含水率は30%であり、動的接触角は35゜であった。また、水濡れ性は◎であった。さらに、機械的特性は弾性率983kPa、破断伸度294%であった。
【0049】
(実施例2)
実施例1において、表面処理に用いるポリマーを20重量%ポリトリメチルシロキシビニル(平均分子量:10000)に変更する以外は、同様に行った。このプラスチック成形品の含水率は28%であり、動的接触角は39°であった。また、水濡れ性は◎であった。さらに、機械的特性は弾性率1383kPa、破断伸度560%であった。
【0050】
(実施例3)
実施例1において、15重量%ポリ−N−ビニルホルムアミド(平均分子量100000)水溶液に変更する以外は、同様に行った。このプラスチック成形品の含水率は29%であり、動的接触角は44゜であった。また、水濡れ性は◎であった。さらに、機械的特性は弾性率1089kPa、破断伸度634%であった。
【0051】
(実施例4)
実施例1において、表面処理に用いるポリマーを15重量%ポリ(エチレン−グリシジルメタクリレート)コポリマーに、処理条件を80℃/1時間に変更する以外は、同様に行った。このプラスチック成形品の含水率は26%であり、動的接触角は43゜であった。また、水濡れ性は◎であった。さらに、機械的特性は弾性率1533kPa、破断伸度557%であった。
【0052】
(実施例5)
実施例1において、表面処理に用いるポリマーを15重量%ポリベンジルメタクリレート(平均分子量70000)に、処理条件を10%Pd−Cエタノール溶液中で水素添加に変更する以外は、同様に行った。このプラスチック成形品の含水率は28%であり、動的接触角は40゜であった。また、水濡れ性は◎であった。さらに、機械的特性は弾性率1206kPa、破断伸度675%であった。
【0053】
(実施例6)
実施例1のトリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルメタクリレートを以下に示す(M1)の化合物68.75重量部、N,N−ジメチルアクリルアミド20.83重量部、N,N−メトキシエチルアクリルアミド10.42重量部に変更する以外は、同様に行った。このプラスチック成形品の含水率は31%であり、動的接触角は44゜であった。また、水濡れ性は◎であった。さらに、機械的特性は弾性率531kPa、破断伸度117%であった。
【0054】
【化2】
Figure 0004894085
【0055】
(実施例7)
実施例1のトリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルメタクリレートを以下に示す(M2)の化合物70重量部、N,N−ジメチルアクリルアミド30重量部に変更する以外は、同様に行った。このプラスチック成形品の含水率は28%であり、動的接触角は46°であった。また、水濡れ性は◎であった。さらに、機械的特性は弾性率740kPa、破断伸度411%であった。
【0056】
【化3】
Figure 0004894085
【0057】
(比較例1)
実施例1において、ポリ(エチレン−マレイン酸無水物)交互重合体処理を施さない以外は同様に行った。このプラスチック成形品の含水率は28%であり、動的接触角は89゜であった。また、水濡れ性は×であった。さらに、機械的特性は弾性率1778kPa、破断伸度460%であった。
【0058】
(比較例2)
実施例6において、ポリ(エチレン−マレイン酸無水物)交互重合体処理を施さない以外は同様に行った。このプラスチック成形品の含水率は31%であり、動的接触角は79゜であった。また、水濡れ性は×であった。さらに、機械的特性は弾性率960kPa、破断伸度546%であった。
【0059】
(比較例3)
実施例7において、ポリ(エチレン−マレイン酸無水物)交互重合体処理を施さない以外は同様に行った。このプラスチック成形品の含水率は29%であり、動的接触角は83゜であった。また、水濡れ性は×であった。さらに、機械的特性は弾性率913kPa、破断伸度370%であった。
【0060】
【発明の効果】
本発明により、プラスチック成型品の諸性能を維持しつつ、その表面に経時変化のない優れた親水性を有するプラスチック成型品を得ることができる。
【0061】
特にプラスチック成型品が、コンタクトレンズ、眼内レンズ、プラスチックレンズなどの光学物品の場合、前記した優れた性能が発揮され優れた製品が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ウィルヘルミー法による表面張力測定原理(その1)
【図2】ウィルヘルミー法による表面張力測定原理(その2)
【図3】ウィルヘルミー法による表面張力測定原理(その3)

Claims (7)

  1. プラスチック成形品をカルボキシル基に変換されるような置換基(以下、「変換基」と呼ぶ)を有する平均分子量1000以上のポリマーであり、下記(1)〜(8)から選ばれるポリマーの溶液もしくは懸濁液に浸漬した後、下記(1)〜(8)にそれぞれ記載された方法にて該ポリマーの有する変換基をカルボキシル基に変換することにより該プラスチック成形品の表面処理を行う、表面処理されたプラスチック成形品の含水率が20%以上であることを特徴とするプラスチック成形品の表面処理方法。
    (1)酸塩化物の構造を有するポリマー、加水分解
    (2)酸無水物の構造を有するポリマー、加水分解
    (3)エステル基を有するポリマー、加水分解もしくはフッ化物イオンによる脱シリル化
    (4)アミド基を有するポリマー、加水分解
    (5)シアノ基を有するポリマー、加水分解
    (6)アルデヒド基を有するポリマー、酸化
    (7)水酸基を有するポリマー、酸化
    (8)ベンジルエステル基を有するポリマー、水素添加による脱ベンジル化
  2. プラスチック成形品を水酸基に変換される置換基(以下、「変換基」と呼ぶ)を有する平均分子量1000以上のポリマーであり、下記(9)〜(17)から選ばれるポリマーの溶液もしくは懸濁液に浸漬した後、下記(9)〜(17)にそれぞれ記載された方法にて該ポリマーの有する変換基を水酸基に変換することにより該プラスチック成形品の表面処理を行う、表面処理されたプラスチック成形品の含水率が20%以上であることを特徴とするプラスチック成形品の表面処理方法。
    (9)エステル基を有するポリマー、加水分解もしくは還元
    (10)シリルエーテル基を有するポリマー、加水分解もしくはフッ化物イオンによる脱シリル化
    (11)カルボニル基を有するポリマー、還元
    (12)酸塩化物の構造を有するポリマー、還元
    (13)酸無水物の構造を有するポリマー、還元
    (14)アミド基を有するポリマー、還元
    (15)ハロゲン化アルキル基を有するポリマー、水酸化物イオンによる置換
    (16)ベンジルエーテル基を有するポリマー、水素添加による脱ベンジル化
    (17)ポリ(エチレン−グリシジルメタクリレート)コポリマー、エポキシ開環
  3. プラスチック成形品をアミノ基に変換される置換基(以下、「変換基」と呼ぶ)を有する平均分子量1000以上のポリマーであり、下記(18)〜(20)から選ばれるポリマーの溶液もしくは懸濁液に浸漬した後、下記(18)〜(20)にそれぞれ記載された方法にて該ポリマーの有する変換基をアミノ基に変換することにより該プラスチック成形品の表面処理を行う、表面処理されたプラスチック成形品の含水率が20%以上であることを特徴とするプラスチック成形品の表面処理方法。
    (18)シアノ基を有するポリマー、還元
    (19)アミド基を有するポリマー、還元もしくはHofmann転位
    (20)ハロゲン化アルキル基を有するポリマー、アンモニアもしくはアミンによる置換
  4. プラスチック成形品をスルホン酸基に変換される置換基(以下、「変換基」と呼ぶ)を有する平均分子量1000以上のポリマーであり、下記(21)〜(24)から選ばれるポリマーの溶液もしくは懸濁液に浸漬した後、下記(21)〜(24)にそれぞれ記載された方法にて該ポリマーの有する変換基をスルホン酸基に変換することにより該プラスチック成形品の表面処理を行う、表面処理されたプラスチック成形品の含水率が20%以上であることを特徴とするプラスチック成形品の表面処理方法。
    (21)スルホン酸エステル基を有するポリマー、加水分解
    (22)芳香環を有するポリマー、三酸化硫黄錯体を用いた置換反応
    (23)ハロゲン化アルキル基を有するポリマー、亜硫酸塩による置換反応
    (24)カルボニル基を有するポリマー、三酸化硫黄錯体による置換反応もしくは亜硫酸塩による付加反応
  5. プラスチック成形品の引張弾性率が1600kPa以下、破断伸度が100%以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のプラスチック成形品の表面処理方法。
  6. 該ポリマーが置換基(以下、「変換基」と呼ぶ)変換基数/モノマー数の比で0.1以上含コポリマーであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のプラスチック成形品の表面処理方法。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載されているプラスチック成形品の表面処理方法で表面処理されたプラスチック成形品。
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