JP2000131654A - コンタクトレンズ - Google Patents

コンタクトレンズ

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JP2000131654A
JP2000131654A JP10304024A JP30402498A JP2000131654A JP 2000131654 A JP2000131654 A JP 2000131654A JP 10304024 A JP10304024 A JP 10304024A JP 30402498 A JP30402498 A JP 30402498A JP 2000131654 A JP2000131654 A JP 2000131654A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた酸素透過性を有し、涙液交換に適する
軽量で、かつ加工性に優れたコンタクトレンズを提供す
る。 【解決手段】 シリコン原子含有量が10〜50%でラ
ジカル重合性の官能基を分子中に1個有するシリコン系
単量体20〜70重量部、ダイマー酸エステル5〜80
重量部、及びこれらと共重合可能な単量体5〜65重量
部の共重合体からなることを特徴とするコンタクトレン
ズ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンタクトレンズに
関する。更に詳しく述べるなら、ダイマー酸(メタ)ア
クリルエステルを用いた、酸素透過係数が高く、涙液交
換に適する軽量で装用感が良好でかつ加工性に優れたコ
ンタクトレンズに関する。
【0002】
【従来の技術】現在市販されているコンタクトレンズは
その性状から軟質コンタクトレンズと硬質コンタクトレ
ンズの2種に大別される。
【0003】従来、硬質コンタクトレンズはポリメチル
メタクリレートなどの硬質材料が使用されていた。
【0004】しかしながら、ポリメチルメタクリレート
などを使用した硬質コンタクトレンズは軟質コンタクト
レンズに比べ装用感が劣り、酸素透過量が小さいため角
膜への負担も大きい。
【0005】コンタクトレンズの装用において角膜に対
する大気中からの酸素供給に障害を与えないようにする
ことは最も重要なことであり、近年、高酸素透過性コン
タクトレンズ素材の開発が盛んに行われている。
【0006】そこで、シロキサン結合を有する(メタ)
アクリレートや特開昭60−142324号公報のシロ
キサン結合を有するスチレンを主成分としたものなど、
酸素透過性硬質コンタクトレンズが多く開発されてい
る。
【0007】また、特公昭61−58006号公報で
は、アルキル(メタ)アクリレート単量体を主成分とす
る酸素透過性コンタクトレンズが提案されており、ある
程度の酸素透過性を有している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】これら硬質コンタクト
レンズは確かに酸素透過性を有し装用感は向上したが、
装用感を向上させるもう一つの大きな要因である涙液の
交換能力についての検討はほとんどなされていない。す
なわち、単に素材自体の酸素透過性を向上させただけで
は、充分な酸素を角膜に供給することは困難である。従
って、充分な酸素を角膜に供給するためには、新鮮な酸
素を含む涙液供給が容易に起こるコンタクトレンズ素材
が必要である。角膜上でのコンタクトレンズは、瞬目と
共に上眼瞼により引き上げられ、その際涙液がコンタク
トレンズ下に侵入し、開瞼と共にコンタクトレンズは下
方に下がりながら再び角膜に吸い付けられる。このと
き、コンタクトレンズ下の余分な涙液が外へ排出され
る。瞬目によってコンタクトレンズが涙液を出し入れす
るポンプのような役割を果たし、新鮮な酸素を供給して
いる。涙液の交換によって角膜が常に新鮮な涙液に漬か
り、大気中の酸素の供給を受け易く、かつ涙液の交換と
共に老廃物が流し去られ易い軽量なコンタクトレンズが
望ましい。
【0009】ところで、コンタクトレンズ素材を軽量化
するにはアルキル(メタ)アクリレートを使用するとよ
い。アルキル基の炭素数が多いほどより効果的である。
例えばトリデシルメタクリレートやステアリルメタクリ
レートを主成分として使用すると比重が低くなる。しか
しながら、アルキル(メタ)アクリレートのアルキル基
の炭素数が多い場合や、素材成分中にこれらアルキル
(メタ)アクリレートの使用量があまりにも多くなると
コンタクトレンズ素材としての耐熱性が下がり、切削研
磨法によるレンズ加工が困難になる。また、アルキル基
が長くなると極性が低くなり、分子間力による結合が弱
まるために素材が脆くなる傾向にあるので、より切削及
び研磨を困難にする。従って、低比重でありながら耐熱
性や機械強度に優れたコンタクトレンズ素材が望まれて
いる。
【0010】本発明の目的は優れた酸素透過性を有し、
涙液交換に適する軽量でかつ加工性に優れたコンタクト
レンズを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上述した問題点
を解決するために、シリコン原子含有量が10〜50%
でラジカル重合性の官能基を分子中に1個有するシリコ
ン系単量体20〜70重量部、下記一般式(1)、
(2)、(3)、(4)及び(5)で示される化合物か
らなる群より選ばれる少なくとも1種のダイマー酸エス
テル5〜80重量部、及びこれらと共重合可能な単量体
5〜65重量部の共重合体からなることを特徴とするコ
ンタクトレンズを用いる。
【0012】
【化3】
【0013】
【発明の実施の形態】本発明に使用するシリコン系単量
体の具体例として、ペンタメチルジシロキサニルメチル
(メタ)アクリレート、ペンタメチルジシロキサニルプ
ロピル(メタ)アクリレート、トリス(トリメチルシロ
キシ)シリルプロピル(メタ)アクリレート、メチルビ
ス(トリメチルシロキシ)シリルプロピル(メタ)アク
リレート、イソブチルヘキサメチルトリシロキサニルメ
チル(メタ)アクリレート、トリメチルシリルメチル
(メタ)アクリレート、トリメチルシリルプロピル(メ
タ)アクリレート、トリス(トリメチルシロキシ)シリ
ルプロピルグリセロール(メタ)アクリレート、メチル
ビス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルグリセロー
ル(メタ)アクリレート、トリス(トリメチルシロキ
シ)シリルスチレン、2−メチル−4−トリス(トリメ
チルシロキシ)シリルスチレン、トリメチルシリルスチ
レン、2−メチル−4−トリメチルシリルスチレン、ペ
ンタメチルジシロキサニルスチレン、2−メチル−4−
ペンタメチルジシロキサニルスチレン、ヘプタメチルト
リシロキサニルスチレン、2−メチル−4−ヘプタメチ
ルトリシロキサニルスチレン、ノナメチルテトラシロキ
サニルスチレン、2−メチル−4−ノナメチルテトラシ
ロキサニルスチレン、ペンタデカメチルヘプタシロキサ
ニルスチレン、2−メチル−4−ペンタデカメチルヘプ
タシロキサニルスチレン、ビス(トリメチルシロキシ)
メチルシリルスチレン、2−メチル−4−ビス(トリメ
チルシロキシ)メチルシリルスチレン、(トリメチルシ
ロキシ)(ペンタメチルジシロキシ)メチルシリルスチ
レン、2−メチル−4−(トリメチルシロキシ)(ペン
タメチルジシロキシ)メチルシリルスチレン、トリス
(ペンタメチルジシロキ)シリルスチレン、2−メチル
−4−トリス(ペンタメチルジシロキシ)シリルスチレ
ン、(トリス(トリメチルシロキシ)シロキサニル)
(ビス(トリメチルシロキシ))シリルスチレン、2−
メチル−4−(トリス(トリメチルシロキシ)シロキサ
ニル)(ビス(トリメチルシロキシ))シリルスチレ
ン、(ビス(ヘプタメチルトリシロキシ))メチルシリ
ルスチレン、2−メチル−4−(ビス(ヘプタメチルト
リシロキシ))メチルシリルスチレン、トリス(トリス
(トリメチルシロキシ)シロキシ)シリルスチレン、2
−メチル−4−トリス(トリス(トリメチルシロキシ)
シロキシ)シリルスチレンなどが挙げられる。該シリコ
ン系単量体のシリコン原子含有量は10〜50%であ
り、使用量は20〜70重量部、好ましくは30〜60
重量部である。
【0014】本発明に使用する式(1)、(2)、
(3)、(4)及び(5)で示されるダイマー酸エステ
ルは、不飽和脂肪酸の2量体を還元処理して得られる多
価アルコールを(メタ)アクリルエステル化することに
よって得られる。例えば、下記式(6)、(7)で示さ
れる二価アルコールをメタクリルエステル化したものが
好ましい。具体的には、式(6)、(7)のジメタクリ
ルエステルを重量基準で75:25で配合した東亜合成
社製のペスポール(商品名)などが挙げられる。
【0015】
【化4】
【0016】これらダイマー酸エステルは、トリデシル
(メタ)アクリレートやステアリル(メタ)アクリレー
トなどの直鎖状のアルキル(メタ)アクリレートと同程
度の極性を示すものであるが、該ダイマー酸エステルは
分子中に分岐鎖状構造や環状構造を有し、更にラジカル
重合性の官能基を2つ有しているので、同程度の炭素数
を有する直鎖状のアルキル(メタ)アクリレートより機
械的強度は大きく、かつアルキル(メタ)アクリレート
を主成分として使用した場合と同様に低比重となる。該
ダイマー酸エステルの使用量は5〜80重量部、好まし
くは5〜60重量部である。
【0017】また、ダイマー酸エステル同様、不飽和脂
肪酸からなる三量体を還元処理して得られるアルコール
の(メタ)アクリルエステル(トリマー酸エステル)を
使用しても同様に低比重レンズを作ることもできる。
【0018】本発明で使用する共重合可能な単量体の例
としては、アルキル(メタ)アクリレート、スチレン及
びアルキルスチレンの具体例として、メチル(メタ)ア
クリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル
(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレ
ート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル
(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレー
ト、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)
アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリメチル
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メ
タ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノ
ニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレー
ト、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)
アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、テト
ラデシル(メタ)アクリレート、3−メチルトリデシル
(メタ)アクリレート、6−メチルトリデシル(メタ)
アクリレート、7−メチルトリデシル(メタ)アクリレ
ート、2,11−ジメチルドデシル(メタ)アクリレー
ト、2,7−ジメチル−4,5−ジエチルオクチル(メ
タ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリレー
ト、ステアリル(メタ)アクリレート、i−ステアリル
(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、
フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アク
リレート、イソボニル(メタ)アクリレート、スチレ
ン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルス
チレン、エチルスチレン、ジエチルスチレン、t−ブチ
ルスチレンなどの直鎖状、分岐鎖状または環状のアルキ
ル(メタ)アクリレート、スチレン及びアルキルスチレ
ンが挙げられる。
【0019】該共重合可能な単量体の使用量は5〜65
重量部程度である。これらの単量体を適宜組合せること
により得られるコンタクトレンズは、非含水性ソフトコ
ンタクトレンズやハードコンタクトレンズとすることも
できる。
【0020】本発明のダイマー酸エステルは多官能性単
量体であるので、2個以上のラジカル重合性の官能基を
有する単量体を使用しなくても十分な機械的強度を有す
る。しかし、要求される性質により補助的に0〜10重
量部で使用すると目的とするコンタクトレンズを得るこ
とができる。その具体例として、エチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ト
リメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペン
タエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエ
リスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエ
リスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロ
ールプロパントリ(メタ)アクリレート、ビニル(メ
タ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、N,
N−メチレンビス(メタ)アクリレート、ジビニルベン
ゼン、トリビニルベンゼンなどが挙げられる。
【0021】更に、目的とするコンタクトレンズに要求
される性質により、前記以外の共重合成分として各種単
量体を使用することもできる。例えば、得られるコンタ
クトレンズに親水性を付与させる場合には、(メタ)ア
クリル酸、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒ
ドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブ
チル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、プロピレングリコールモノ(メ
タ)アクリレート、ジブロピレングリコールモノ(メ
タ)アクリレート、ジメチルアクリルアミド、N−ビニ
ルピロリドンなどの親水性単量体が挙げられ、更に得ら
れるコンタクトレンズ材料に耐汚染性を付与させるため
に、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレ
ート、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプ
ロピル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラ
フルオロプロピル(メタ)アクリレート、2,2,3,
4,4,4−ヘキサフルオロブチル(メタ)アクリレー
トなどのフルオロアルキル(メタ)アクリレートが挙げ
られ、機械的強度を更に向上させるために、ウレタン結
合を有するラジカル重合性の(メタ)アクリレートも使
用することができる。
【0022】本発明の特徴である軽量さと酸素透過性を
損なわないためにもこれら単量体は10重量部以下で使
用するのが好ましい。
【0023】本発明における共重合は、通常のラジカル
重合により行うことができ、ラジカル重合開始剤として
例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,
1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリ
ル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリ
ル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニ
トリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4
−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソ
酪酸ジメチル、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリ
メチルペンタン)に代表されるアゾ化合物や、ベンゾイ
ルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ステア
ロイルパーオキサイド、ビス(4−ターシャリ−ブチル
シクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、α−α’
−ビス(ターシャリ−ブチルペルオキシ)ジイソプロピ
ルベンゼン、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチ
ル−2,5−ビス(ターシャリ−ブチルペルオキシ)ヘ
キサンに代表される過酸化物を使用することができる。
【0024】重合はあらかじめコンタクトレンズ形状に
調節されている型中に重合開始剤を含む単量体を注入し
重合することも可能であるし、チューブ状の型中で重合
をした後に目的とするコンタクトレンズに切削、研磨を
施す方法も可能である。また、重合は一般に加熱重合が
用いられるが、紫外線や、γ線照射による重合法も本発
明の範囲内である。
【0025】また、本発明により得られたコンタクトレ
ンズを後に染料により染色することや、プラズマ照射や
紫外線照射、オゾン照射による表面処理も可能である。
【0026】
【実施例】次に、本発明における実施例を以下に示す
が、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではな
い。
【0027】(実施例1〜8)トリス(トリメチルシロ
キシ)シリルスチレン(StSi)、トリス(トリメチ
ルシロキシ)シリルプロピルメタクリレート(SiM
A)、ダイマー酸エステル(DiMA)として東亜合成
社製のペスポール(商品名)を用い、共重合可能な単量
体としてt−ブチルメタクリレート(t−BuMA)、
t−ブチルスチレン(t−BuSt)、トリデシルメタ
クリレート(TDMA)、エチレングリコールジメタク
リレート(ED)、メタアクリル酸(MAA)を用い、
これらを表1に示すように調製し、2,2’−アゾビス
イソブチロニトリルを0.2重量部添加した。
【0028】上記各成分を均一になるように充分撹拌し
た後、内径15mm、深さ300mmのポリプロピレン
製の試験管に注入し、窒素置換した後30℃から65℃
を30分で昇温し、65℃を12時間保ちその後100
℃まで9時間かけて昇温して重合させた。重合終了後、
乾燥機内に移し90℃で一晩乾燥した後、ポリプロピレ
ン製の試験管から離型し、90℃のシリコンオイル中に
3時間浸漬した後、100℃の真空乾燥機で一晩乾燥し
棒状の重合体を得た。得られた重合体を所定の厚さに加
工して物性評価サンプルを得た。
【0029】<評価方法>比重、酸素透過係数(Dk)
及び加工性を評価した。その評価結果を表1に合わせて
示す。また、評価方法は以下のようである。 ・比重 日本シイベルヘグナー社製自動比重測定装置を用いて3
6℃で測定した。 ・酸素透過係数(Dk) (10-11 cm3 cm/se
c・cm3 ・mmHg)MOCON社製OX−TRAN
100Aを用いて、36℃で測定した。 ・加工性 耐熱性及び機械的強度を加工後の素材表面の荒れの程度
により判断した。
【0030】○:表面の面荒れなし。
【0031】×:表面の面荒れが甚だしい。
【0032】
【表1】 DiMA:ダイマー酸エステル(東亜合成社製:ペスポ
ール)
【0033】
【化5】
【0034】表1に示した物性値より、実施例1〜8は
涙液交換に適する低比重で酸素透過係数が高く、加工性
に優れたものであった。
【0035】(比較例1〜4)トリス(トリメチルシロ
キシ)シリルプロピルメタクリレート(SiMA)、ダ
イマー酸エステル(DiMA)、t−ブチルメタクリレ
ート(t−BuMA)、トリデシルメタクリレレート
(TDMA)、エチレングリコールジメタクリレート
(ED)及びメタアクリル酸(MAA)を表2に示すよ
うに調製し、実施例1〜8と同様にして共重合体を得、
所定の厚さに加工して物性評価サンプルを作製した。こ
の物性評価サンプルを実施例1〜8と同様にして評価し
た。その評価結果を表2に合わせて示す。
【0036】
【表2】
【0037】表2に示したように、シリコン原子含有量
が10〜50%でラジカル重合性の官能基を有するシリ
コン系単量体とダイマー酸エステルを適当な配合量で組
み合わせて使用しない場合、高酸素透過性と涙液交換に
適する軽量さ及び良好な加工性の3つの性質を合わせ持
つコンタクトレンズは得られず、角膜に負担のかからな
いコンタクトレンズとして不適である。
【0038】
【発明の効果】本発明のコンタクトレンズは、涙液交換
に適する低比重な素材からなり、かつ優れた酸素透過性
を有するので角膜への負担が少なく装用感及び加工性の
良好なコンタクトレンズが提供できる。また、本発明の
組成の選択により、非含水性ソフトコンタクトレンズに
も適応することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宇野 憲治 東京都文京区本郷二丁目40番2号 株式会 社シード内 Fターム(参考) 2H006 BB05 BB06 4J100 AB02R AB04R AB07P AL03R AL04R AL05R AL08P AL08R AL11R AL62Q AL66Q BA80P BC04Q BC04R BC07R BC43R CA05 DA11 DA71 JA34

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン原子含有量が10〜50%でラ
    ジカル重合性の官能基を分子中に1個有するシリコン系
    単量体20〜70重量部、下記一般式(1)、(2)、
    (3)、(4)及び(5)で示される化合物からなる群
    より選ばれる少なくとも1種のダイマー酸エステル5〜
    80重量部、及びこれらと共重合可能な単量体5〜65
    重量部の共重合体からなることを特徴とするコンタクト
    レンズ。 【化1】
  2. 【請求項2】 前記ダイマー酸エステルが、下記式
    (6)で示される二価アルコールをジメタクリルエステ
    ルとしたものと下記式(7)で示される二価アルコール
    をジメタクリルエステルとしたものとの混合物である請
    求項1記載のコンタクトレンズ。 【化2】
  3. 【請求項3】 36℃における比重が0.90〜1.0
    5で、酸素透過係数が40以上である請求項1または2
    記載のコンタクトレンズ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002006268A (ja) * 2000-06-22 2002-01-09 Seed Co Ltd 紫外線吸収性軟質眼用レンズ
WO2020003136A1 (en) * 2018-06-29 2020-01-02 3M Innovative Properties Company Connector with pivoting magnetic door

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