JPH10319356A - プラズマ処理により表面が親水化された軽量なコンタクトレンズ - Google Patents

プラズマ処理により表面が親水化された軽量なコンタクトレンズ

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JPH10319356A
JPH10319356A JP12816597A JP12816597A JPH10319356A JP H10319356 A JPH10319356 A JP H10319356A JP 12816597 A JP12816597 A JP 12816597A JP 12816597 A JP12816597 A JP 12816597A JP H10319356 A JPH10319356 A JP H10319356A
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JP
Japan
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meth
contact lens
acrylate
component
weight
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JP12816597A
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Junko Sakurai
淳子 桜井
Kazunori Kobayashi
和則 小林
Kenji Uno
憲治 宇野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 酸素透過係数が高く、涙液交換に適する軽量
で、表面親水化処理により装用感が良好なコンタクトレ
ンズを提供する。 【解決手段】 第一成分としてシリコン原子含有量が1
0〜30%で官能基として(メタ)アクリル基を分子中
に一個有するラジカル重合性のシリコン系単官能単量体
20〜70重量部、及び第二成分としてウレタン結合を
有するトリ(メタ)アクリレート1〜10重量部、及び
第三成分としてアルキルスチレン10〜70重量部、及
びこれら単量体と共重合可能な単量体1〜40重量部の
共重合体に、プラズマ処理を施して表面を親水化してな
るコンタクトレンズ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンタクトレンズに
関する。更に詳しく述べるなら、酸素透過係数が高く、
涙液交換に適する軽量で装用感が良好なプラズマ処理に
より表面が親水化されたコンタクトレンズに関する。
【0002】
【従来の技術】現在市販されているコンタクトレンズは
その性状から軟質コンタクトレンズと硬質コンタクトレ
ンズの2種に大別される。
【0003】軟質コンタクトレンズでは、親水性モノマ
ーである2−ヒドロキシエチルメタクリレートを主成分
とする親水性ポリマーや、シリコンゴムなどの軟質疎水
性ポリマーが使用されている。
【0004】また、硬質コンタクトレンズではポリメチ
ルメタクリレートなどの硬質材料が使用されている。
【0005】これらのうち硬質コンタクトレンズは軟質
コンタクトレンズに比べ取り扱いが簡便で、視力矯正効
果も優れており広く使用されている。しかしながら、ポ
リメチルメタクリレートなどを使用した硬質コンタクト
レンズは軟質コンタクトレンズに比べ装用感が劣り、酸
素透過量が小さいため角膜への負担も大きい。
【0006】そこで、より一層装用感を向上させた硬質
コンタクトレンズとして、シロキサン結合を有する(メ
タ)アクリレートを主成分とした酸素透過性硬質コンタ
クトレンズや、フッ素含有(メタ)アクリレートを使用
して耐汚染性を向上させたレンズが多く開発されてい
る。
【0007】前記硬質コンタクトレンズは確かに装用感
は向上しているが、装用感を向上させる大きな要因の一
つである涙液の交換能力についての検討はほとんどなさ
れていない。涙液の交換によって角膜が常に新鮮な涙液
に漬かり、大気中の酸素の供給を受け易い素材が望まし
い。また、装用感をより向上するには、コンタクトレン
ズ表面の親水性が高いものが望ましい。
【0008】また、特開昭57−209915号公報に
よると二官能シロキサン単量体を主成分とすることを特
徴とする酸素透過性の成形品が提案されている。この成
形品はある程度の酸素透過性を有しているが、主成分の
シロキサン単量体が二官能であるため架橋が進み脆くな
り充分な強度が得られない欠点があり、酸素透過性と共
に機械強度も高いコンタクトレンズ材料の開発が望まれ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は酸素透過係数
および機械強度が高く、涙液交換に適する軽量で、かつ
プラズマ処理によるレンズ表面親水化を施し、より装用
感を向上させたコンタクトレンズを提供するものであ
る。
【0010】コンタクトレンズの装用において角膜に対
する大気中からの酸素供給に障害を与えないようにする
ことは最も重要なことであり、近年、高酸素透過性コン
タクトレンズ素材の開発が盛んに行われている。
【0011】しかし、単に素材自体の酸素透過性を向上
させただけでは、充分な酸素を角膜に供給することは困
難である。充分な酸素を角膜に供給するためには、新鮮
な酸素を含む涙液供給が容易に起こるコンタクトレンズ
素材が必要である。角膜上でのコンタクトレンズは、瞬
目と共に上眼瞼により引き上げられ、その際涙液がコン
タクトレンズ下に侵入し、開瞼と共にコンタクトレンズ
は下方に下がりながら再び角膜に吸い付けられる。この
ときコンタクトレンズ下の余分な涙液が外へ排出され
る。瞬目によってコンタクトレンズが涙液を出し入れす
るポンプの様な役割を果たし、新鮮な酸素を供給してい
る。
【0012】本発明では低比重なコンタクトレンズ素材
を提供し、上記のポンプ作用をより容易に起こり易く
し、常に新鮮な涙液と酸素の供給が可能で、かつプラズ
マ処理により、表面親水化処理を行い装用感を向上させ
たコンタクトレンズを提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、第一成分とし
てシリコン系単官能単量体20〜70重量部、第二成分
としてウレタン結合を有するトリ(メタ)アクリレート
1〜10重量部、第三成分としてアルキルスチレン10
〜70重量部、及びこれらの単量体と共重合可能な単量
体1〜40重量部を共重合してなるコンタクトレンズで
ある。さらに、プラズマ照射により表面親水化処理を施
すことで装用感を向上させ、かつ比重が0.90〜1.
05と軽量であるため涙液交換にも適した酸素透過係数
40以上のコンタクトレンズを提供するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】酸素透過係数が高い材料としてシ
リコン原子含有量が高いラジカル重合性のシリコン系単
量体を必須の主成分とする。
【0015】一般にシリコン原子含有量の高い単量体か
らできる樹脂は酸素透過量が高いことが知られている。
本発明では酸素透過係数が40以上であり、より好まし
くは60以上である。このため本発明では、シリコン原
子含有量が10〜30%の官能基として(メタ)アクリ
ル基を分子中に一個有するラジカル重合性のシリコン系
単量体が使用される。
【0016】本発明で使用される第一成分としてのシリ
コン系単量体は単官能であり、本発明に使用されるシリ
コン系単量体の具体例として、ペンタメチルジシロキサ
ニルメチル(メタ)アクリレート、ペンタメチルジシロ
キサニルプロピル(メタ)アクリレート、トリス(トリ
メチルシロキシ)シリルプロピル(メタ)アクリレー
ト、トリス(トリメチルシロキシ)シリルブチル(メ
タ)アクリレート、トリス(ジメチルシロキシ)シリル
プロピル(メタ)アクリレート、メチルビス(トリメチ
ルシロキシ)シリルプロピル(メタ)アクリレート、イ
ソブチルヘキサメチルトリシロキサニルメチル(メタ)
アクリレート、トリメチルシリルメチル(メタ)アクリ
レート、トリメチルシリルプロピル(メタ)アクリレー
ト、トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルグリ
セロール(メタ)アクリレート、メチルビス(トリメチ
ルシロキシ)シリルプロピルグリセロール(メタ)アク
リレートなどが挙げられる。
【0017】これらシリコン系単量体の使用量が多いほ
ど、酸素透過係数は大きくなるが、切削、加工に耐えう
る充分な硬度や耐熱性、さらに低比重となり難いことか
ら、本発明では20〜70重量部、好ましくは30〜6
0重量部で使用される。20重量部未満では、酸素透過
係数の大きい材料が得られ難い。また、70重量部を越
えると、充分な強度が得られず、さらに本発明の効果で
ある涙液交換に適する低比重な材料になり得ない。
【0018】次に、本発明の第二成分として酸素透過係
数と機械的強度を向上させるために、ウレタン結合を有
するトリ(メタ)アクリレートを必須成分とする。ウレ
タン結合を有するトリ(メタ)アクリレートとしては、
ウレタン結合を有するラジカル重合性のシリコン含有ト
リ(メタ)アクリレートが好ましく、例えば下記一般式
(I)で示されるものが挙げられる。 一般式(I):
【0019】
【化1】 (式中、p、q、rは1〜40、i,m,nは1〜10
の整数をそれぞれ表す。)これらウレタン結合を有する
ラジカル重合性のシリコン含有トリ(メタ)アクリレー
トの使用量が多いほど、柔軟性や機械的強度は大きくな
り酸素透過係数は向上するが、本発明の効果である低比
重となり難く、また相溶性も悪くなるので、本発明では
1〜10重量部で使用される。
【0020】次に、第三成分として一般式(II):
【0021】
【化2】 (式中RはCn のアルキル基:n=1〜6)で表される
アルキルスチレンが必須成分として用いられる。
【0022】本発明においては、一般式(II)で表され
るアルキルスチレンを用いたことに特徴があり、これを
使用することにより涙液交換に適した低比重かつ屈折率
の高いコンタクトレンズを得ることができる。比重は
0.90〜1.05であることが望ましい。また、アル
キルスチレンはそのホモポリマー自体にある程度の酸素
透過性を有しており、好ましいものである。本発明に使
用されるアルキルスチレンとして、メチルスチレン、エ
チルスチレン、プロピルスチレン、イソプロピルスチレ
ン、ノルマルブチルスチレン、ターシャリーブチルスチ
レン、ペンチルスチレン、ヘキシルスチレンなどが挙げ
られ、アルキルスチレンの配合量は共重合成分100重
量部中、10〜70重量部であり、好ましくは約30〜
60重量部である。
【0023】また、一般式(II)中のRのCn が大きい
ほど軽量になるが、大きくなるにつれて重合後の樹脂が
脆くなるので、必要に応じてn数を調節することが望ま
しい。
【0024】また、本発明では第一〜第3成分の他に第
四成分として、これらと共重合可能な単量体を共重合成
分として使用することができる。この共重合成分を使用
する目的は、本発明のコンタクトレンズに親水性を与え
たり、加工に耐えうる強度を与えたり、硬度や柔軟性、
透明性など種々の性質を付与するためである。例えば、
コンタクトレンズ基材に親水性を付与する手段として水
酸基含有アルキル(メタ)アクリレートを重合成分とし
て用いることができる。本発明に使用される水酸基含有
アルキル(メタ)アクリレートの具体例として、ヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アク
リレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレ
ート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、
ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレートなど
が挙げられる。これら水酸基含有アルキル(メタ)アク
リレートの配合量は、極端に少ない場合には充分な親水
化に必要な水酸基を得ることができなくなり、また多す
ぎる場合には本発明の効果である涙液交換に適する低比
重な材料になり得ない。従って、水酸基含有アルキル
(メタ)アクリレートの配合量は共重合成分100重量
部中、1〜10重量部が好ましく、より好ましくは約3
〜8重量部である。
【0025】さらに、前記以外の共重合成分としては、
アルキル(メタ)アクリレート、フルオロアルキル(メ
タ)アクリレート、アクリル酸、イソプロピルアクリル
アミド、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート
などが挙げられ、目的とするコンタクトレンズに要求さ
れる性質により選択することが望ましい。特に、涙液交
換に適した低比重なコンタクトレンズを調整するには、
アルキル(メタ)アクリレート、フルオロアルキル(メ
タ)アクリレート、アクリル酸、イソプロピルアクリル
アミド、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート
は約0〜10重量部が望ましい。
【0026】また、切削、加工性、材料の強度などを向
上させる場合には、エチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプ
ロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトー
ルトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテ
トラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘ
キサ(メタ)アクリレートなどの各種のメタクリル、ア
クリル及びジビニルベンゼン、トリビニルベンゼンなど
を使用することができる。しかし、材料の酸素透過性、
本発明の効果である軽量さなどを損なわないためにも1
0重量部以下で使用するのが好ましい。
【0027】ある程度の硬度や柔軟性を持たせたり、樹
脂の透明性を向上させたり、カラーレンズ用の色素の定
着を向上させる目的で、10重量部以下で次の単量体を
使用することができる。すなわち、メチル(メタ)アク
リレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メ
タ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペン
チル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレ
ート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル
(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレー
ト、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アク
リレート、ドデシル(メタ)アクリレートなどの直鎖
状、分岐鎖状または環状のアルキルアクリレートが挙げ
られ、これらから目的に応じて選択することが望まし
い。これら第一〜第三成分以外の共重合可能な単量体は
コンタクトレンズ100重量部中1〜40重量部の範囲
で選択される。
【0028】本発明における共重合は、通常のラジカル
重合により行うことができ、ラジカル重合開始剤として
例えば、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、1,
1′−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリ
ル)、2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリ
ル)、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニ
トリル)、2,2′−アゾビス(4−メトキシ−2,4
−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビスイソ
酪酸ジメチル、2,2′−アゾビス(2,4,4−トリ
メチルペンタン)に代表されるアゾ化合物や、ベンゾイ
ルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ステア
ロイルパーオキサイド、ビス(4−ターシャリーブチル
シクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、α,α′
−ビス(ターシャリーブチルペルオキシ)ジイソプロピ
ルベンゼン、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチ
ル−2,5−ビス(ターシャリーブチルペルオキシ)ヘ
キサンに代表される過酸化物を使用することができる。
【0029】重合はあらかじめコンタクトレンズ形状に
作製されている型中に重合開始剤を含む単量体を注入し
重合することも可能であるし、チューブ状の型中で重合
をした後に目的とするコンタクトレンズに切削、研磨を
施す方法も可能である。また、重合は一般に加熱重合が
用いられるが、紫外線や、γ線照射による重合法も本発
明の範囲内である。
【0030】次に、プラズマ照射による親水化処理につ
いて述べる。本発明のコンタクトレンズは、装用感を向
上させるためプラズマ照射によるレンズ表面の親水化処
理を行う。処理用ガスとしては、不活性及び酸素ガスの
混合ガス、不活性ガス、酸素ガスなどが挙げられる。処
理条件としては5〜800w、好ましくは30〜700
w、0.05〜20torr、好ましくは0.2〜4t
orr、処理時間としては30秒〜30分程度、好まし
くは60秒〜3分程度に設定することができる。この処
理により、本発明のコンタクトレンズは通常接触角(液
滴法)を70°以下にすることが可能である。より良好
な装用感が得られるのは60°以下である。また、プラ
ズマ処理により、各種の親水性基を重合体表面に結合さ
せ、濡れ性を向上させることも本発明の範囲内である。
【0031】次に、本発明における実施例を以下に示す
が、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではな
い。
【0032】(実施例1〜3) 式:
【0033】
【化3】 で表される4−ターシャリーブチルスチレン(4−tB
u−St)、トリス(トリメチルシロキシ)−γ−メタ
クロイルオキシプロピルシラン(SiMA)、 式:
【0034】
【化4】 (p、q、r=10、3≦i+m+n≦14、Mn=1
0000)で表されるシリコン含有ウレタンアクリレー
ト(UA)、エチレングリコールジメタクリレート(E
D)、及びメタクリル酸(MAA)を表1に示すように
調整した。
【0035】上記各成分を均一になるように充分撹拌し
た後、内径15mm、深さ300mmのポリプロピレン
製の試験管に注入し、窒素置換した後35℃から50℃
を30分で昇温し、50℃を15時間保ちその後75℃
まで8時間かけて昇温して重合させた。重合終了後、乾
燥機内に移し90℃で一晩乾燥した後、ポリプロピレン
製の試験管から離型し、90℃のシリコンオイル中に3
時間浸漬した後、117℃の真空乾燥機で一晩乾燥し棒
状の重合体を得た。得られた重合体を所定の厚さに切削
し、さらに研磨して物性評価サンプルを得た。比重、ヴ
ィッカース硬度(Hv)、酸素透過係数(Dk)、ビッ
カート軟化点及び強度を評価した。
【0036】さらに、上記方法により得た試験片をコン
タクトレンズに加工し、実施例1及び2については大同
特殊鋼製プラズマ照射器によるプラズマ処理を行った。
処理ガスとして酸素を用い、700w、0.2〜0.3
torrで60秒間放電プラズマ処理を行った。また、
実施例3については京都電子計測製プラズマ照射器によ
るプラズマ処理を行った。処理ガスとして同様に酸素を
用い、40w、3torrで3分間放電プラズマ処理を
行った。得られた処理品につき接触角を測定した。
【0037】その評価結果を表2に示す。また、評価方
法は以下のようである。
【0038】評価方法 ・比重 メトラー・トレド社製自動比重測定装置SGM−6を用
いて36℃で測定した。
【0039】・ヴィッカース硬度(Hv) 明石製作所製微小硬度計MVK−EIII を用いて、研磨
されたサンプルを測定した。
【0040】・酸素透過係数(Dk)(10-11 cm3
cm/sec・cm2 ・mmHg) MOCON社製OX−TRAN 100Aを用いて、研
磨されたサンプルを36℃で測定した。
【0041】・ビッカート軟化点 上島製作所製耐熱変形試験機を用いて、研磨されたサン
プルを測定した。
【0042】・接触角 協和界面化学製CONTACT−ANGLE METE
Rを用いて、研磨されたサンプルの接触角を液滴法で測
定した。
【0043】・強度 得られた重合体を切削、研磨してコンタクトレンズを得
て反転させた。その時、 割れないレンズを ○ 割れたレンズを × として、強度を評価した。
【0044】
【0045】
【0046】表2に示したように、実施例1〜3はプラ
ズマ処理によって接触角は下がりコンタクトレンズ表面
に良好な親水性が付与されたことが分かる。さらにこの
コンタクトレンズ基材は、涙液交換に適する低比重で酸
素透過係数及び機械的強度が高く、切削、加工に耐えう
る強度を持つ優れたものであることが分かる。
【0047】(比較例1〜3)次に、実施例1〜3にお
いて、4−ターシャリーブチルスチレン(4−tBu−
St)を用いずにメチルメタクリレート(MMA)を用
いて、表3に示すような組成になるように調製し、実施
例1〜3と同様にして共重合体を得、所定の厚さに切削
しさらに研磨して物性評価サンプルを作成した。また、
比較例1〜3についてはプラズマ処理は施さなかった。
その評価結果を表4に示す。
【0048】
【0049】
【0050】表4に示したように、プラズマ処理を施さ
なかったコンタクトレンズ基材は接触角が高く、さらに
はアルキルスチレンを含まないため比重も大きくなり、
涙液交換に適する角膜に負担のかからないコンタクトレ
ンズ材料としては不適である。
【0051】
【発明の効果】本発明のコンタクトレンズは、プラズマ
処理によりトレンズ表面が親水化されたため涙液となじ
み易く、さらには涙液交換に適する軽量なものである。
また芳香族を含む単量体を使用しているた屈折率も高
く、シリコン含有ウレタンアクリレートを使用している
ため酸素透過性及び機械強度も高い。装用感を向上した
硬質コンタクトレンズとして好適なものである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一成分としてシリコン原子含有量が1
    0〜30%で官能基として(メタ)アクリル基を分子中
    に一個有するラジカル重合性のシリコン系単官能単量体
    20〜70重量部、及び第二成分としてウレタン結合を
    有するトリ(メタ)アクリレート1〜10重量部、及び
    第三成分としてアルキルスチレン10〜70重量部、及
    びこれら単量体と共重合可能な単量体1〜40重量部の
    共重合体に、プラズマ処理を施して表面を親水化してな
    るコンタクトレンズ。
  2. 【請求項2】 36℃における比重が0.90〜1.0
    5で、酸素透過係数が40以上である請求項1記載のコ
    ンタクトレンズ。
  3. 【請求項3】 ウレタン結合を有するトリ(メタ)アク
    リレートがシリコン原子を有する請求項1記載のコンタ
    クトレンズ。
  4. 【請求項4】 プラズマ処理で接触角が60°以下の表
    面親水性である請求項1記載のコンタクトレンズ。
JP12816597A 1997-05-19 1997-05-19 プラズマ処理により表面が親水化された軽量なコンタクトレンズ Pending JPH10319356A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001323026A (ja) * 2000-05-12 2001-11-20 Toray Ind Inc モノマー、ポリマーおよび眼用レンズ
JP2011105909A (ja) * 2009-11-20 2011-06-02 Sekisui Plastics Co Ltd 異形樹脂粒子の製造方法、異形樹脂粒子及び光拡散性材料

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