JPH11119169A - コンタクトレンズ素材、その製造方法及びコンタクトレンズ - Google Patents

コンタクトレンズ素材、その製造方法及びコンタクトレンズ

Info

Publication number
JPH11119169A
JPH11119169A JP9278312A JP27831297A JPH11119169A JP H11119169 A JPH11119169 A JP H11119169A JP 9278312 A JP9278312 A JP 9278312A JP 27831297 A JP27831297 A JP 27831297A JP H11119169 A JPH11119169 A JP H11119169A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
meth
acrylate
contact lens
weight
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9278312A
Other languages
English (en)
Inventor
Junko Sakurai
淳子 桜井
Kazunori Kobayashi
和則 小林
Kenji Uno
憲治 宇野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seed Co Ltd
Original Assignee
Seed Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seed Co Ltd filed Critical Seed Co Ltd
Priority to JP9278312A priority Critical patent/JPH11119169A/ja
Publication of JPH11119169A publication Critical patent/JPH11119169A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/54Improvements relating to the production of bulk chemicals using solvents, e.g. supercritical solvents or ionic liquids

Landscapes

  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
  • Eyeglasses (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 超臨界流体処理により未反応モノマーの除去
を行うことで製造工程が簡易化され、かつ酸素透過性を
も向上させた安全性と優れた装用性とを兼ね備えたコン
タクトレンズ素材の製造方法を提供する。 【解決手段】 第一成分としてシリコン原子含有量が1
0〜30%で官能基として(メタ)アクリル基を分子中
に一個有するラジカル重合性のシリコン系単官能単量体
20〜70重量部、及び第二成分としてウレタン結合を
有するトリ(メタ)アクリレート1〜10重量部、及び
第三成分としてアルキルスチレンまたは炭素数4以上の
アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート10
〜70重量部、及びこれらと共重合可能な単量体1〜1
0重量部を共重合し、次いで得られた共重合体を超臨界
流体中に浸漬することにより、酸素透過係数を向上さ
せ、同時に未反応モノマーを除去したコンタクトレンズ
素材の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンタクトレンズ素
材、その製造方法及びコンタクトレンズに関する。特に
は、コンタクトレンズ素材用の低比重共重合体を合成
し、これに超臨界流体処理を施すことにより酸素透過性
を向上させ、同時に共重合体から未反応モノマーを除去
した眼装用性に優れた低比重コンタクトレンズ素材の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンタクトレンズ(以下CLとも称す)
の装用に際しては、角膜に対しての酸素供給に障害を与
えないことは大変重要なことであり、このため近年より
酸素透過性CL素材の開発が盛んに行われている。
【0003】しかし、単に素材自体の酸素透過性を向上
しただけでは限界があり、例え酸素透過性を高めたとい
えども充分な酸素を角膜に供給することは困難であっ
た。従って、新鮮な酸素を含む涙液を瞬目によるCLの
上下移動、いわゆる「ポンプ作用」により供給すること
も酸素供給を補うべく必要である。
【0004】そこで、素材自体に酸素透過性を付与する
と同時にこの「ポンプ作用」を効率的に行わせるため
に、低比重であり、かつ機械的強度に優れたCL素材が
求められていた。
【0005】一方、CLは医療用具であり、CL素材中
に未反応物や有機溶媒等が残留することは眼に対する安
全性の上からも好ましくない。そこで、一般にCL製造
工程中にそれらの残留物を除去するための工程を設けて
いる。
【0006】例えば、ハイドロゲルCLの製造ではキセ
ロゲル状態のCLを膨潤して含水状態のCLとする工程
で、加温下で一昼夜程度の処理による残留物除去工程が
必要であり、酸素透過性ハードCLでは加温下での真空
乾燥処理により残留物の除去が必要であった。これらの
処理工程はいずれも長時間を必要とし、製造工程を煩雑
にしていた。
【0007】ところで、超臨界流体を用いた洗浄はその
汚れ除去能力、及び安全性の高さなどから近年注目され
各分野で利用されている。例えば特開平3−12783
2号公報では、半導体基盤上の液体を超臨界ガスにより
乾燥させる技術を開示している。これは、基盤上の液体
が超臨界ガス中に溶解して半導体基盤表面から離脱する
ことで乾燥するというものである。また、特開平5−4
7732号公報では精密洗浄に関するもので、超臨界流
体が被洗浄物に付着する水分、有機物等を溶解する能力
が大きいことを利用したものである。
【0008】一方、CL分野においても特開平6−27
424号公報では、CLの寸法安定性と耐クリープ性の
向上を目的として、一定量の揮発性成分を含有するCL
素材からその揮発性成分を低減するために利用してい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、コン
タクトレンズ装用者の眼への負担を軽減すべく低比重で
酸素透過性が高いコンタクトレンズ素材、及びこの素材
をレンズ加工したコンタクトレンズを提供することにあ
る。
【0010】本発明の目的は、上記コンタクトレンズ素
材を超臨界流体処理により未反応モノマーの除去を行う
ことで製造工程が簡易化され、かつ酸素透過性をも向上
させた安全性と優れた装用性とを兼ね備えたコンタクト
レンズ素材の製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、第一成分とし
てシリコン原子含有量が10〜30%で官能基として
(メタ)アクリル基を分子中に一個有するラジカル重合
性のシリコン系単官能単量体20〜70重量部、及び第
二成分としてウレタン結合を有するトリ(メタ)アクリ
レート1〜10重量部、及び第三成分としてアルキルス
チレンまたは炭素数4以上のアルキル基を有するアルキ
ル(メタ)アクリレート10〜70重量部、及びこれら
と共重合可能な単量体1〜10重量部を共重合し、次い
で得られた共重合体を超臨界流体中に浸漬することによ
り、酸素透過係数を向上させ、同時に未反応モノマーを
除去することを特徴とするコンタクトレンズ素材の製造
方法である。
【0012】すなわち、シリコン系単量体とシリコン原
子を有するウレタン(メタ)アクリレート、及びアルキ
ルスチレンまたはアルキル(メタ)アクリレートを一定
の割合で共重合することで、比重が小さく、かつ機械的
強度に優れたCL素材用共重合体を合成し、次いで、該
共重合体に超臨界流体処理を施すことで未反応残留物を
除去し製造工程を簡易化するものである。
【0013】本発明に用いる特定のCL素材用共重合体
に超臨界流体処理を施すと、未反応モノマーの除去と同
時に酸素透過性も向上するという知見を得、本発明に至
った。これは、該共重合体は比重が小さいので分子間距
離が比較的大きく、そのため未反応モノマーが容易に除
去され、またそれに伴い分子サイズのミクロな孔が開く
ため、CL素材内への酸素分子の拡散、溶解性が増大す
ることに起因すると考えられる。
【0014】本発明では該低比重酸素透過性共重合体に
超臨界流体処理を施すことで未反応モノマーを除去し作
業工程を簡易化し、かつ安全性を確保し、更には上記共
重合体より更に酸素透過係数が3〜20%向上した眼装
用性に優れたCL素材を提供している。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明に用いる特定のCL素材用
共重合体は酸素透過係数が高い材料としてシリコン原子
含有量が高いラジカル重合性のシリコン系単量体を必須
の主成分とする。
【0016】一般にシリコン原子含有量の高い単量体か
らなる樹脂は酸素透過性に優れていることが知られてい
る。本発明では酸素透過係数が好ましくは40以上、よ
り好ましくは60(10-11 cm3 cm/sec・cm
2 ・mmHg)以上ある。このため本発明では、シリコ
ン原子含有量が10〜30%の官能基として(メタ)ア
クリル基を分子中に一個有するラジカル重合性のシリコ
ン系単量体が使用される。
【0017】本発明で使用される第一成分としてのシリ
コン系単量体は単官能であり、本発明に使用されるシリ
コン系単量体の具体例として、ペンタメチルジシロキサ
ニルメチル(メタ)アクリレート、ペンタメチルジシロ
キサニルプロピル(メタ)アクリレート、トリス(ジメ
チルシロキシ)シリルプロピル(メタ)アクリレート、
トリス(ジメチルシロキシ)シリルブチル(メタ)アク
リレート、トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピ
ル(メタ)アクリレート、トリス(トリメチルシロキ
シ)シリルブチル(メタ)アクリレート、メチルビス
(トリメチルシロキシ)シリルプロピル(メタ)アクリ
レート、メチルビス(トリメチルシロキシ)シリルプロ
ピル(メタ)アクリレート、ビス(トリメチルシロキ
シ)シリルプロピル(メタ)アクリレート、イソブチル
ヘキサメチルトリシロキサニルメチル(メタ)アクリレ
ート、トリメチルシリルメチル(メタ)アクリレート、
トリメチルシリルプロピル(メタ)アクリレート、トリ
ス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルグリセロール
(メタ)アクリレート、メチルビス(トリメチルシロキ
シ)シリルプロピルグリセロール(メタ)アクリレート
等が挙げられる。
【0018】これらシリコン系単量体の使用量が多いほ
ど、CL素材の酸素透過係数は大きくなるが、切削、加
工性の点で劣り、更に低比重となり難いことから、本発
明では20〜70重量部、好ましくは30〜60重量部
で使用される。20重量部未満では、酸素透過係数の大
きい素材が得られ難く、また70重量部を越えると充分
な強度が得られず、更に本発明の効果である涙液交換に
適する低比重な素材になり得ない。
【0019】次に、本発明の第二成分として機械的強度
の向上を図るために、ウレタン結合を有するトリ(メ
タ)アクリレートを必須成分とする。ここで、酸素透過
性をも高めるためには、ウレタン結合を有するラジカル
重合性のシリコン含有トリ(メタ)アクリレートが好ま
しく、例えば下記一般式(1)で示されるものが挙げら
れる。
【0020】一般式(I):
【0021】
【化1】 (式中Rは水素原子またはメチル基、p、q、rは1〜
40、i、m、nは1〜10の整数を表す。) これらウレタン結合を有するラジカル重合性のシリコン
含有トリ(メタ)アクリレートの使用量が多いほど、C
L素材の機械的強度、柔軟性及び酸素透過性は良好なも
のとなるが、本発明の効果である低比重となり難く、相
溶性も悪くなるので、本発明では1〜10重量部で使用
される。
【0022】次に、本発明の第三成分として一般式(I
I):
【0023】
【化2】 (式中R′は炭素数1〜6のアルキル基)で表されるア
ルキルスチレン、または一般式(III):
【0024】
【化3】 (式中R1 は水素またはメチル基、R2 は炭素数4以上
のアルキル基)で表されるアルキル(メタ)アクリレー
トが必須成分として用いられる。R2 が表すアルキル基
の好ましい炭素数は4〜18である。
【0025】本発明においては、上記単量体を使用する
ことにより涙液交換に適した装用性の高い低比重CL素
材を得ることができる。比重は0.90〜1.05であ
ることが望ましい。本発明に使用されるアルキルスチレ
ンとしては、メチルスチレン、エチルスチレン、プロピ
ルスチレン、イソプロピルスチレン、ノルマルブチルス
チレン、ターシャリーブチルスチレン、ペンチルスチレ
ン、ヘキシルスチレン等が挙げられる。
【0026】また、アルキル(メタ)アクリレートを使
用する場合は、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−
ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アク
リレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル
(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)ア
クリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ヘ
プチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリ
レート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)
アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリ
ル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレ
ート、テトラデシル(メタ)アクリレート、3−メチル
トリデシル(メタ)アクリレート、6−メチルトリデシ
ル(メタ)アクリレート、7−メチルトリデシル(メ
タ)アクリレート、2,11−ジメチルドデシル(メ
タ)アクリレート、2,7−ジメチル−4,5−ジエチ
ルオクチル(メタ)アクリレート、ペンタデシル(メ
タ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、
i−ステアリル(メタ)アクリレート等、直鎖状、分岐
鎖状または環状のアルキル(メタ)アクリレートが挙げ
られる。
【0027】これら上記単量体の使用量が多いほど、涙
液交換に適した低比重なCL素材になるが、切削、加工
に耐え得る硬度や耐熱性を得るために共重合成分100
重量部中、10〜70重量部、好ましくは20〜60重
量部で使用される。
【0028】本発明に用いる共重合体は、必要に応じて
共重合可能な他のモノマーを使用することが可能であ
る。
【0029】例えば、CL素材に親水性を付与する手段
として、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸等の不
飽和カルボン酸、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロ
キシブチル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコー
ルモノ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコール
モノ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノ
(メタ)アクリレート等の水酸基含有アルキル(メタ)
アクリレート、ジアセトンアクリルアミド、N,N−ジ
メチルアクリルアミド、N−ビニルピロリドン等の親水
性モノマーが使用される。これら親水性モノマーの配合
量は、極端に少ない場合にはCL素材に親水性が付与さ
れず、また多すぎる場合には本発明の効果である涙液交
換に適する低比重な素材になり得ない。よって、これら
親水性モノマーの配合量は共重合成分100重量部中、
1〜10重量部、好ましくは3〜8重量部で使用され
る。
【0030】更に、切削、加工性、材料の強度を向上さ
せる場合には、エチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テト
ラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロー
ルプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリ
トールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトー
ルテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトー
ルヘキサ(メタ)アクリレート等の各種のメタクリル、
アクリル及びジビニルベンゼン、トリビニルベンゼンな
どが使用される。しかし、材料の酸素透過性、本発明の
効果である軽量さ等を損なわないためにも10重量部以
下で使用する。
【0031】ある程度の硬度や柔軟性を持たせたり、樹
脂の透明性を向上させたり、カラーレンズ用の色素の定
着を向上させる目的で、10重量部以下で次の単量体を
使用することができる。すなわち、メチル(メタ)アク
リレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メ
タ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペン
チル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレ
ート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル
(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレー
ト、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アク
リレート、ドデシル(メタ)アクリレート、等の直鎖
状、分岐鎖状または環状のアルキルアクリレートがあげ
られ、これらから目的に応じて選択することが望まし
い。
【0032】これら第一〜第三成分以外の共重合可能な
単量体は共重合成分100重量部中1〜10重量部の範
囲で選択される。
【0033】本発明における共重合は、通常のラジカル
重合により行うことができ、ラジカル重合開始剤として
例えば、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、1,
1′−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリ
ル)、2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリ
ル)、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニ
トリル)、2,2′−アゾビス(4−メトキシ−2,4
−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビスイソ
酪酸ジメチル、2,2′−アゾビス(2,4,4−トリ
メチルペンタン)に代表されるアゾ化合物や、ベンゾイ
ルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボ
ネート、ラウロイルパーオキサイド、ステアロイルパー
オキサイド、ターシャリーブチルパーオキシビバレー
ト、ビス(4−ターシャリーブチルシクロヘキシル)パ
ーオキシジカーボネート、α,α′−ビス(ターシャリ
ーブチルペルオキシ)ジイソプロピルベンゼン、ジクミ
ルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス
(ターシャリーブチルペルオキシ)ヘキサンに代表され
る過酸化物を使用することができる。
【0034】また、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒ
ドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オ
ン、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトンに
代表される光増感剤をラジカル重合開始剤の代わりに用
いることにより、紫外線による光重合も可能である。更
に、高エネルギー放射線等を照射する放射線重合も本発
明の範囲内である。
【0035】重合はあらかじめCL形状に作製されてい
る型中に重合開始剤を含む単量体を注入し重合すること
も可能であるし、チューブ状の型中で重合をした後に目
的とするCLに切削、研磨を施す方法も可能である。
【0036】本発明に用いる共重合体には超臨界流体に
よる処理が施される。本発明で使われる流体は、超臨界
状態の二酸化炭素、または数%の水含有超臨界状態二酸
化炭素、数%のアルコール含有超臨界状態二酸化炭素等
が使用される。処理条件は未反応モノマー残留量、モノ
マー種類、超臨界流体の種類等その条件に応じて設定さ
れ、二酸化炭素を使用する場合には、150〜400k
g/cm2 G、30〜90℃、1〜96時間の範囲で処
理される。
【0037】本発明においては、未反応モノマーの除去
に伴う超臨界流体処理後の酸素透過性向上効果を更に上
げるために、任意に反応性の低いモノマー、もしくは分
子サイズの大きいモノマー等を重合時に導入することも
可能である。
【0038】次に、本発明における実施例を以下に示す
が、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではな
い。
【0039】(実施例1〜3)4−ターシャリーブチル
スチレン(4−tBu−St)、トリス(トリメチルシ
ロキシ)シリルプロピルメタクリレート(SiMA)、
【0040】
【化4】 (p、q、r=10、3≦i+m+n≦14、Mn≒1
0000)で表されるシリコン含有ウレタンアクリレー
ト(UA)、エチレングリコールジメタクリレート(E
D)、及びメタクリル酸(MAA)を表1に示すように
調整した。
【0041】上記各成分を均一になるように充分撹拌し
た後、内径15mm、深さ300mmのポリプロピレン
製の試験管に注入し、窒素置換した後35℃から50℃
を30分で昇温し、50℃を15時間保ちその後75℃
まで8時間かけて昇温して重合させた。重合終了後、乾
燥機内に移し90℃で一晩乾燥した後、ポリプロピレン
製の試験管から離型し、90℃のシリコンオイル中に3
時間浸漬した後、棒状の重合体を得た。得られた共重合
体を径12.0mm、厚さ3.5mmのボタンに切削し
た後、31℃、75kg/cm2 G以上の状態にある超
臨界二酸化炭素流体中にサンプルを浸漬させ、40℃、
300kg/cm2 Gにて28時間処理を施した。得ら
れた処理品につき、比重、酸素透過係数(Dk)、及び
未反応モノマー除去率を評価した。
【0042】評価結果を表3に示す。また、評価方法は
以下のようである。
【0043】評価方法 ・比重 メトラー・トレド社製自動比重測定装置を用いて36℃
で測定した。
【0044】・酸素透過係数(Dk) (10-11 cm
3 cm/sec・cm2 ・mmHg) MOCON社製OX−TRAN 100Aを用いて、研
磨されたサンプルを36℃で測定した。
【0045】・未反応モノマー除去率(%) サンプルをアセトニトリルに浸漬し、CL素材中の残存
未反応モノマーを完全に抽出させた。その抽出液から液
体クロマトグラフィー〔日本分光工業(株)HPLCシ
ステム800シリーズ、検出器870UV型〕を用い、
未反応モノマー量を測定した。
【0046】超臨界流体処理前CL素材中の残存モノマ
ー量、及び処理後の残存モノマー量とから未反応モノマ
ー除去率(%)を計算し算出した。
【0047】
【0048】(実施例4〜6)実施例1〜3において、
4−ターシャリーブチルスチレン(4−tBu−St)
の代わりにターシャリーブチルメタクリレート(t−B
uMA)を用いた以外は実施例1〜3と同様の方法にて
共重合体を合成し、更に同様の方法にて超臨界流体によ
る処理を施した。得られたCL素材につき、比重、酸素
透過係数(Dk)、及び未反応モノマー除去率を評価し
た。組成を表2、評価結果を表5に示す。
【0049】
【0050】表5から、実施例1〜6は超臨界流体処理
により未反応モノマーがほとんど除去されたCL素材が
得られ、安全性が高く、更には涙液交換に適する低比重
でかつ酸素透過係数が高い眼装用性に優れたものである
ことが分かる。
【0051】(比較例1〜3)実施例1〜3において4
−ターシャリーブチルスチレン(4−tBu−St)の
代わりにスチレン(St)を用いて、表3に示すような
組成になるように調製し、実施例1〜3と同様にしてC
L素材を作成した。超臨界二酸化炭素による処理は施さ
ず、得られたCL素材につき比重、及び酸素透過係数
(Dk)を評価した。評価結果を表5に示す。
【0052】
【0053】(比較例4〜6)実施例4〜6においてタ
ーシャリーブチルメタクリレート(t−BuMA)の代
わりにメチルメタクリレート(MMA)を用いて、表4
に示すような組成になるように調製し、実施例1〜3と
同様にしてCL素材を作成した。超臨界二酸化炭素によ
る処理は施さず、得られたCL素材につき比重、及び酸
素透過係数(Dk)を評価した。組成を表4、評価結果
を表5に示す。
【0054】
【0055】
【0056】表5に示したようにアルキルスチレンもし
くはアルキル(メタ)アクリレートを用いなかったCL
素材は比重が大きく、また超臨界流体処理を施さないた
めDk値も処理をしたものに比較して低い。更には、未
反応モノマーもレンズ内に残存したままであり、涙液交
換に適しかつ安全性をも確保したCL素材としては不適
なものである。
【0057】
【発明の効果】本発明のコンタクトレンズ素材は、コン
タクトレンズ装用者の眼への負担を軽減すべく低比重で
酸素透過性が高いものである。
【0058】本発明のコンタクトレンズ素材の製造方法
は、コンタクトレンズ素材用共重合体を超臨界流体処理
により未反応モノマーの除去を行うことで製造工程が簡
易化され、かつ酸素透過性を更に向上させたものであ
る。
【0059】本発明のコンタクトレンズは、低比重でか
つ酸素透過性にも優れ角膜への負担をより軽減させたも
のである。更には、レンズ内残存未反応モノマーが除去
されており、安全性をも兼ね備えた眼装用性に優れたも
のである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C08F 220/36 C08F 220/36

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一成分としてシリコン原子含有量が1
    0〜30%で官能基として(メタ)アクリル基を分子中
    に一個有するラジカル重合性のシリコン系単官能単量体
    20〜70重量部、及び第二成分としてウレタン結合を
    有するトリ(メタ)アクリレート1〜10重量部、及び
    第三成分としてアルキルスチレンまたは炭素数4以上の
    アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート10
    〜70重量部、及びこれらと共重合可能な単量体1〜1
    0重量部を含む共重合体を超臨界流体中に浸漬すること
    により得られた、酸素透過係数が40(10-11 cm3
    cm/sec・cm2 ・mmHg)以上で36℃におけ
    る比重が0.90〜1.05であることを特徴とするコ
    ンタクトレンズ素材。
  2. 【請求項2】 前記ウレタン結合を有するトリ(メタ)
    アクリレートがシリコン原子を有する請求項1記載のコ
    ンタクトレンズ素材。
  3. 【請求項3】 第一成分としてシリコン原子含有量が1
    0〜30%で官能基として(メタ)アクリル基を分子中
    に一個有するラジカル重合性のシリコン系単官能単量体
    20〜70重量部、及び第二成分としてウレタン結合を
    有するトリ(メタ)アクリレート1〜10重量部、及び
    第三成分としてアルキルスチレンまたは炭素数4以上の
    アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート10
    〜70重量部、及びこれらと共重合可能な単量体1〜1
    0重量部を共重合し、次いで得られた共重合体を超臨界
    流体中に浸漬することにより、酸素透過係数を向上さ
    せ、同時に未反応モノマーを除去することを特徴とする
    コンタクトレンズ素材の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記ウレタン結合を有するトリ(メタ)
    アクリレートがシリコン原子を有する請求項3記載のコ
    ンタクトレンズ素材の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記コンタクトレンズ素材の酸素透過係
    数が40(10-11cm3 cm/sec・cm2 ・mm
    Hg)以上で36℃における比重が0.90〜1.05
    である請求項3記載のコンタクトレンズ素材の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のコンタクトレンズ素材を
    レンズ加工して得られたことを特徴とするコンタクトレ
    ンズ。
JP9278312A 1997-10-13 1997-10-13 コンタクトレンズ素材、その製造方法及びコンタクトレンズ Pending JPH11119169A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9278312A JPH11119169A (ja) 1997-10-13 1997-10-13 コンタクトレンズ素材、その製造方法及びコンタクトレンズ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9278312A JPH11119169A (ja) 1997-10-13 1997-10-13 コンタクトレンズ素材、その製造方法及びコンタクトレンズ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11119169A true JPH11119169A (ja) 1999-04-30

Family

ID=17595592

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9278312A Pending JPH11119169A (ja) 1997-10-13 1997-10-13 コンタクトレンズ素材、その製造方法及びコンタクトレンズ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11119169A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001323026A (ja) * 2000-05-12 2001-11-20 Toray Ind Inc モノマー、ポリマーおよび眼用レンズ
JP2006003418A (ja) * 2004-06-15 2006-01-05 Ricoh Co Ltd トナー、その製造方法、該トナーを用いた現像剤、トナー入り容器、画像形成方法およびプロセスカートリッジ
WO2016121815A1 (ja) * 2015-01-27 2016-08-04 日産化学工業株式会社 易解体性樹脂薄膜形成組成物及び易解体性樹脂薄膜
WO2024135720A1 (ja) * 2022-12-23 2024-06-27 日本化薬株式会社 ポリマーの製造方法、硬化性組成物の製造方法、硬化物の製造方法および硬化性組成物を用いたコンタクトレンズの製造方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001323026A (ja) * 2000-05-12 2001-11-20 Toray Ind Inc モノマー、ポリマーおよび眼用レンズ
JP2006003418A (ja) * 2004-06-15 2006-01-05 Ricoh Co Ltd トナー、その製造方法、該トナーを用いた現像剤、トナー入り容器、画像形成方法およびプロセスカートリッジ
WO2016121815A1 (ja) * 2015-01-27 2016-08-04 日産化学工業株式会社 易解体性樹脂薄膜形成組成物及び易解体性樹脂薄膜
CN107207674A (zh) * 2015-01-27 2017-09-26 日产化学工业株式会社 易解体性树脂薄膜形成组合物和易解体性树脂薄膜
WO2024135720A1 (ja) * 2022-12-23 2024-06-27 日本化薬株式会社 ポリマーの製造方法、硬化性組成物の製造方法、硬化物の製造方法および硬化性組成物を用いたコンタクトレンズの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3625097B2 (ja) 着色コンタクトレンズおよびその製造法
US6727336B1 (en) Ocular lens materials and process for producing the same
CA2655360C (en) Actinically crosslinkable copolymers for manufacturing contact lenses
JP4782508B2 (ja) 高酸素透過含水性眼用レンズ
JPH11119169A (ja) コンタクトレンズ素材、その製造方法及びコンタクトレンズ
US4745158A (en) Highly water-absorptive optical material
JP2804273B2 (ja) 高含水性眼用レンズ材料
JP4418541B2 (ja) 紫外線吸収性眼用レンズの製造方法
JP4158493B2 (ja) ポリマー成形品およびそれを用いた眼用レンズ
JP3905194B2 (ja) コンタクトレンズ
JP4418539B2 (ja) 低比重コンタクトレンズ及びその製造方法
JPH031647B2 (ja)
JP3932229B2 (ja) コンタクトレンズ
JP3932213B2 (ja) 硬質コンタクトレンズ
TWI826534B (zh) 隱形眼鏡用單體組合物及隱形眼鏡用聚合物、以及隱形眼鏡及其製造方法
EP1134071B1 (en) Process for preparing ultraviolet-ray-absorbable and low water-containing soft contact lens
JPH10319356A (ja) プラズマ処理により表面が親水化された軽量なコンタクトレンズ
JP2001188204A (ja) 軟質眼用レンズ
JP2002006268A (ja) 紫外線吸収性軟質眼用レンズ
TW202248228A (zh) 隱形眼鏡用單體組合物、該組合物的聚合物以及隱形眼鏡及其製造方法
JP2022098167A (ja) コンタクトレンズ用モノマー組成物、その重合体、ならびにコンタクトレンズおよびその製造方法
JPS6253664A (ja) 医用材料
JPH07333566A (ja) ソフトコンタクトレンズ