JP4418541B2 - 紫外線吸収性眼用レンズの製造方法 - Google Patents
紫外線吸収性眼用レンズの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4418541B2 JP4418541B2 JP21884298A JP21884298A JP4418541B2 JP 4418541 B2 JP4418541 B2 JP 4418541B2 JP 21884298 A JP21884298 A JP 21884298A JP 21884298 A JP21884298 A JP 21884298A JP 4418541 B2 JP4418541 B2 JP 4418541B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- peroxide
- ophthalmic lens
- meth
- hydroxy
- ultraviolet
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Eyeglasses (AREA)
- Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、紫外線吸収性眼用レンズ及びその製造方法に関する。更に詳しく述べるなら、紫外線吸収性化合物をコンタクトレンズや眼内レンズなどの眼用レンズ表面にグラフト重合することにより、紫外線吸収性眼用レンズを簡単に製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
太陽光線に含まれている紫外線は、人体に対し有害な影響を与えることは一般に知られている。とりわけ、人体の眼に対しては、紫外線は角膜や結膜の病変や水晶体病変の発現要因の1つと考えられている。このことから、コンタクトレンズ(以下、CL)や眼内レンズ(以下、IOL)には紫外線遮蔽機能を付与することが望まれ、近年、これらのレンズに紫外線吸収剤を使用するようになった。紫外線遮蔽機能を付与するにあたり、当初は紫外線吸収剤をレンズ原料に添加して使用していたが、この方法では、レンズ加工時やレンズ製造時に紫外線吸収剤が溶出してしまうという欠点があった。特に、含水性ソフトCLは製造時に膨潤処理工程や消毒処理工程が必要であり、この際に紫外線吸収剤が溶出してしまう傾向があった。
【0003】
そこで、この問題を解決するために、いわゆる反応性の紫外線吸収剤を用いる方法が採用された。例えば、ベンゾフェノン系化合物とアクリル酸のエステル(特公昭36−6771号公報)をレンズ原料モノマーと共重合する方法やベンゾトリアゾール系化合物とエチレン性不飽和化合物とを共重合する方法(特公昭38−25036号公報)の適用が検討された。すなわち、特開昭62−296117号公報に見られるように、上述の技術思想を利用した方法を用いてCLに紫外線吸収効果を付与する技術が一般的に採用されている。
【0004】
また最近でも、特開平6−172742、特開平7−90117号公報で特定のベンゾトリアゾール系化合物を有機重合体に含有させた組成物が、特開平8−311045号公報では特定のベンゾトリアゾール系化合物とレンズ原料モノマーとを共重合したレンズが、更に特開平9−235309号公報では特定のベンゾトリアゾール化合物の共重合体をレンズ原料モノマーに混合して重合するという、いわゆるポリマーブレンドとしての技術を開示している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近年では眼への負担を軽減するために、ヒドロゲルからなる高含水性CLやシロキサン結合を有する重合体からなる酸素透過性CLが広く使用されている。しかし、これらのCLを構成する原料モノマーは、一般的に使用される紫外線吸収性化合物とは相溶性が悪く、そのため単に両者を共重合する方法では、透明な重合体が得られず、また、CLとして利用するうちに紫外線吸収性化合物が溶出してしまう欠点があった。
【0006】
紫外線吸収性化合物と有機重合体とからなる組成物では、別個のものを単に混合したものであるため、有機重合体に該化合物を均一に配合することが難しく、従って、該有機重合体が不透明になったり、また、該化合物が重合体から溶出したりする場合がありCLとしての使用には不適当であった。
【0007】
ところで、最近ではCLの製造は成形型を用いた方法が採用されている。この方法は、CL形状をした成形型に調製した原料モノマーを充填して重合するものであるが、重合反応エネルギーには紫外線を用いると便利である。
【0008】
しかし、この紫外線による重合方法により、反応性の紫外線吸収性化合物とレンズ原料モノマーとを共重合する場合には、該化合物が重合反応エネルギーである紫外線を吸収してしまい重合反応の進行が抑制され、レンズ成形体中に白濁が生じたり、未反応モノマーが残留する場合などがあり、成形型によるCLの製造方法では重合反応エネルギーには紫外線を用いるには問題が生じた。
【0009】
そこで、本発明の目的は、紫外線吸収性化合物が溶出しない眼用レンズを提供すること、及び、必要に応じてハードCLやソフトCL及びIOLなどの各種材料に簡単に紫外線吸収効果を付与する製造方法を提供することである。
【0010】
また、本発明の目的は、紫外線吸収効果を有する眼用レンズの成形型による製造でも紫外線重合方法を採用できる方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、アクリルエステル系単量体、ケイ素含有アクリルエステル系単量体、スチレン系単量体、ケイ素含有スチレン系単量体、N−ビニル複素環式単量体及びビニルエステル系単量体からなる一群から2種乃至5種選択された単量体を調合し、ラジカル重合開始剤を添加して重合させ、該重合終了後の共重合体から得られる眼用レンズを基にした紫外線吸収性眼用レンズの製造方法であって、前記共重合体から得られる眼用レンズを、反応性紫外線吸収剤のアルコール溶液に浸漬する手順と、前記眼用レンズを浸漬している前記反応性紫外線吸収剤のアルコール溶液に過酸化物及び過酸化物分解促進剤を添加する手順と、該過酸化物及び該過酸化物分解促進剤が添加された前記反応性紫外線吸収剤のアルコール溶液を加熱して、該溶液に浸漬されている前記眼用レンズ表面に前記反応性紫外線吸収剤をグラフト重合する手順と、を備え、前記反応性紫外線吸収剤のアルコール溶液は、2−ヒドロキシ−4−(2−メタクリロイルオキシ)エトキシベンゾフェノンのメタノール溶液、5−クロロ−2−{2′−ヒドロキシ−4′−(p−ビニルベンジルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)}フェニル−2H−ベンゾトリアゾールのメタノール溶液、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メタクリロイルオキシエトキシフェニル)−5−ターシャリ−ブチル−2H−ベンゾトリアゾールのメタノール溶液、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メタクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールのエタノール溶液及び4−ターシャリ−ブチル−4′−(2−メタクリロイルオキシエトキシ)ジベンゾイルメタンのエタノール溶液からなる一群から選択されることを特徴とする紫外線吸収性眼用レンズの製造方法である。
【0012】
本発明は、前記過酸化物は、ラウロイルパーオキサイドであり、前記過酸化物分解促進剤は、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸マンガン、五酸化バナジウム、ジメチルアニリン、4級アンモニウム及び2価鉄塩からなる一群から選択されることを特徴とする紫外線吸収性眼用レンズの製造方法である。
【0013】
以上のように、本発明は、アクリルエステル系単量体、ケイ素含有アクリルエステル系単量体、スチレン系単量体、ケイ素含有スチレン系単量体,N−ビニル複素環式単量体及びビニルエステル系単量体からなる一群から2種乃至5種選択された単量体を共重合させ、かかる共重合体から得られる眼用レンズに、事後、アルコール溶液中で反応性紫外線吸収剤をグラフト重合することにより、レンズの基となる共重合体の生成時に紫外線吸収剤による干渉を受けることなく、かつ、アルコールによる共重合体への浸透作用により、反応性紫外線化合物をレンズへ強固に結合させることができるという効果を奏する。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明で使用する紫外線吸収性化合物は反応性のものであれば何でも良いが、ラジカル重合性官能基を有するベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系またはジベンゾイルメタン系のものが好ましい。具体的には、2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシ}エトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシ}ブトキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシ}エトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシ}エトキシ−4′−ターシャリ−ブチルベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシ}エトキシ−4′−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゾフェノン、2−(2′−ヒドロキシ−5′−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−(メタ)アクリロイルオキシプロピルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−(メタ)アクリロイルオキシプロピルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−ターシャリ−ブチル−5′−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−ターシャリ−ブチル−5′−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−{2′−ヒドロキシ−5′−(メタ)アクリロイルオキシエトキシフェニル}−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−{2′−ヒドロキシ−5′−(メタ)アクリロイルオキシエトキシフェニル}−5−ターシャリ−ブチル−2H−ベンゾトリアゾール、2−{2′−ヒドロキシ−3′−ターシャリ−ブチル−5′−(メタ)アクリロイルオキシエトキシフェニル}−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−{2′−ヒドロキシ−3′−ターシャリ−ブチル−5′−(メタ)アクリロイルオキシエトキシフェニル}−5−ターシャリ−ブチル−2H−ベンゾトリアゾール、2−{2′−ヒドロキシ−4′−(p−ビニルベンジルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)}フェニル−2H−ベンゾトリアゾール、5−クロロ−2−{2′−ヒドロキシ−4′−(p−ビニルベンジルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)}フェニル−2H−ベンゾトリアゾール、2−{2′−ヒドロキシ−3′−(メタ)アクリルアミノ−5′−エチルフェニル−2H−ベンゾトリアゾール、4−ターシャリ−ブチル−4′−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)ジベンゾイルメタン、4−クロロ−4′−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)ジベンゾイルメタン等が挙げられる。これらの紫外線吸収性化合物は有機溶媒、好ましくはメタノールまたはエタノールに溶解してグラフト重合に供される。
【0015】
また、本発明のグラフト重合に用いる重合開始剤としては、具体例として、メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルアセトアセテートパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、n−ブチル4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、p−メンタンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、t−ヘキシルハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、α,α′−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキセン−3、イソブチリルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ステアロイルパーオキサイド、コハク酸パーオキサイド、m−トルオイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−2−メトキシブチルパーオキシカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシジカーボネート、α,α′−ビス(ネオデカノイルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、クミルパーオキシネオデカノエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(m−トリオイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシ−m−トルオイルベンゾエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ビス(t−ブチルパーオキシ)イソフタレート、t−ブチルパーオキシアリルモノカーボネート、t−ブチルトリメチルシリルパーオキサイド、3,3′,4,4′−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、及び過酸化水素などが挙げられ、これら過酸化物は単独で使用しても良いし過酸化物の分解促進剤と組み合わせても良い。分解促進剤を組み合わせて使用することにより、コンタクトレンズ表面に均一なグラフト重合を可能にし、また短時間、低温で処理をすることも可能なのでコンタクトレンズ表面が痛みにくい。分解促進剤の具体例としては、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸マンガン、五酸化バナジウム、ジメチルアニリン、4級アンモニウム塩、2価鉄塩などが挙げられる。
【0016】
また、本発明ではコンタクトレンズ及び眼内レンズに反応性紫外線吸収性化合物のグラフト重合を行う前に、重合が進行し易いようにあらかじめレンズ表面にプラズマ照射をすることも可能である。プラズマを照射することでラジカルが発生し易く高効率でグラフト重合が進行する。
【0017】
本発明のグラフト重合に用いるコンタクトレンズ及び眼内レンズは、(メタ)アクリルエステル系単量体、ケイ素含有(メタ)アクリルエステル系単量体、スチレン系単量体、ケイ素含有スチレン系単量体、N−ビニル複素環式単量体、ビニルエステル系単量体から選ばれ、これら単量体と共重合可能な単量体を含む共重合体である。
【0018】
本発明に使用する単量体の具体例として、ペンタメチルジシロキサニルメチル(メタ)アクリレート、ペンタメチルジシロキサニルプロピル(メタ)アクリレート、トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピル(メタ)アクリレート、メチルビス(トリメチルシロキシ)シリルプロピル(メタ)アクリレート、イソブチルヘキサメチルトリシロキサニルメチル(メタ)アクリレート、トリメチルシリルメチル(メタ)アクリレート、トリメチルシリルプロピル(メタ)アクリレート、トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルグリセロール(メタ)アクリレート、メチルビス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルグリセロール(メタ)アクリレート、トリス(トリメチルシロキシ)シリルスチレン、2−メチル−4−トリス(トリメチルシロキシ)シリルスチレン、トリメチルシリルスチレン、2−メチル−4−トリメチルシリルスチレン、ペンタメチルジシロキサニルスチレン、2−メチル−4−ペンタメチルジシロキサニルスチレン、ヘプタメチルトリシロキサニルスチレン、2−メチル−4−ヘプタメチルトリシロキサニルスチレン、ノナメチルテトラシロキサニルスチレン、2−メチル−4−ノナメチルテトラシロキサニルスチレン、ペンタデカメチルヘプタシロキサニルスチレン、2−メチル−4−ペンタデカメチルヘプタシロキサニルスチレン、ビス(トリメチルシロキシ)メチルシリルスチレン、2−メチル−4−ビス(トリメチルシロキシ)メチルシリルスチレン、(トリメチルシロキシ)(ペンタメチルジシロキシ)メチルシリルスチレン、2−メチル−4−(トリメチルシロキシ)(ペンタメチルジシロキシ)メチルシリルスチレン、トリス(ペンタメチルジシロキシ)シリルスチレン、2−メチル−4−トリス(ペンタメチルジシロキシ)シリルスチレン、(トリス(トリメチルシロキシ)シロキサニル)(ビス(トリメチルシロキシ))シリルスチレン、2−メチル−4−(トリス(トリメチルシロキシ)シロキサニル)(ビス(トリメチルシロキシ))シリルスチレン、(ビス(ヘプタメチルトリシロキシ))メチルシリルスチレン、2−メチル−4−(ビス(ヘプタメチルトリシロキシ))メチルシリルスチレン、トリス(トリス(トリメチルシロキシ)シロキシ)シリルスチレン、2−メチル−4−トリス(トリス(トリメチルシロキシ)シロキシ)シリルスチレンなどのケイ素含有単量体や、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリメチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、3−メチルトリデシル(メタ)アクリレート、6−メチルトリデシル(メタ)アクリレート、7−メチルトリデシル(メタ)アクリレート、2,11−ジメチルドデシル(メタ)アクリレート、2,7−ジメチル−4,5−ジエチルオクチル(メタ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、i−ステアリル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、ジエチルスチレン、t−ブチルスチレンなどの直鎖状、分岐鎖状または環状のアルキル(メタ)アクリレート及びアルキルスチレン等や、N−ビニルピロリドンやギ酸ビニル、酢酸ビニル、酪酸ビニル、クロトン酸ビニル、カプリル酸ビニル、ラウリン酸ビニル、オレイン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、アクリル酸ビニルなどのビニルエステルが挙げられる。
【0019】
本発明に使用する有機重合体は、通常のラジカル重合により得ることができ、ラジカル重合開始剤として例えば、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、1,1′−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビスイソ酪酸ジメチル、2,2′−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)に代表されるアゾ化合物や、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ステアロイルパーオキサイド、ビス(4−ターシャリ−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、α,α′−ビス(ターシャリ−ブチルペルオキシ)ジイソプロピルベンゼン、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(ターシャリ−ブチルペルオキシ)ヘキサンに代表される過酸化物を使用することができる。
【0020】
本発明は、紫外線吸収効果を付与すべき眼用レンズをレンズ形状の成形型内にて紫外線重合を行なう場合に有効なものであるが、従来よりのチューブ状の型中で重合をした後に目的とするCL形状に切削、研磨を施す方法も用いられる。従って、眼用レンズの重合方法は加熱重合や、紫外線照射、γ線照射による重合法を用いることができる。
【0021】
次に、本発明における実施例を以下に示すが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
【0022】
【実施例】
(実施例1〜3)
表に示すように各モノマーを調合し、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル0.02重量部を加え、各成分が均一になるように充分撹拌した後、内径15mm、深さ300mmのポリプロピレン製の試験管に注入し、窒素置換した後35℃から50℃を30分で昇温し、50℃を15時間保ちその後75℃まで8時間かけて昇温して重合させた。重合終了後、乾燥機内に移し90℃で一晩乾燥した後、ポリプロピレン製の試験管から離型し、90℃のシリコンオイル中に3時間浸漬した後、117℃の真空乾燥機で一晩乾燥し棒状の共重合体を得た。得られた共重合体をCL形状に切削し、更に研磨してハードCLを得た。
【0023】
得られたハードCLを、反応性紫外線吸収剤である2−ヒドロキシ−4−(2−メタクリロイルオキシ)エトキシベンゾフェノンの1%メタノール溶液に浸漬し、メタノール溶液100重量部に対してラウロイルパーオキサイド0.01重量部を添加し、50℃で30分間加熱してハードCL表面に紫外線吸収剤をグラフト重合した。これら紫外線吸収剤をグラフトしたハードCLは優れた紫外線吸収能を有していた。
【0024】
(実施例4)
実施例3と同じハードCLに反応性紫外線吸収剤である5−クロロ−2−{2′−ヒドロキシ−4′−(p−ビニルベンジルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)}フェニル−2H−ベンゾトリアゾールの1%メタノール溶液に浸漬し、メタノール溶液100重量部に対してラウロイルパーオキサイド0.01重量部を添加し、50℃で30分間加熱してハードCL表面に紫外線吸収剤をグラフト重合した。これら紫外線吸収剤をグラフトしたハードCLは優れた紫外線吸収能を有していた。
【0025】
(実施例5〜6)
表に示すように各モノマーを調合し、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル0.01重量部を加え、各成分が均一になるように充分撹拌した後、内径15mm、深さ300mmのポリプロピレン製の試験管に注入し、窒素置換した後35℃から60℃を90分で昇温し、60℃を20時間保ちその後90℃まで8時間かけて昇温して重合させた。重合終了後、乾燥機内に移し90℃で一晩乾燥した後、ポリプロピレン製の試験管から離型し、90℃のシリコンオイル中に3時間浸漬した後、100℃の真空乾燥機で一晩乾燥し棒状の共重合体を得た。得られた共重合体を所定の厚さに切削し、更に研磨してドライレンズを得た。得られたドライレンズを、生理食塩水で3時間煮沸して含水性ソフトCLを得た。
【0026】
得られた含水性ソフトCLを、反応性紫外線吸収剤である2−(2′−ヒドロキシ−5′−メタクリロイルオキシエトキシフェニル)−5−ターシャリ−ブチル−2H−ベンゾトリアゾールの0.8%メタノール溶液に浸漬し、メタノール溶液100重量部に対してラウロイルパーオキサイド0.01重量部を添加し、50℃で1時間加熱してソフトコンタクトレンズ表面に紫外線吸収剤をグラフト重合した。これら紫外線吸収剤をグラフトしたソフトCLは優れた紫外線吸収能を有していた。
【0027】
(実施例7)
表に示すように各モノマーを調合し、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.02重量部を加え、各成分が均一になるように充分撹拌した後、ポリプロピレン製のCL形状の成形型に充填して紫外線照射装置内で高圧水銀灯により紫外線照射エネルギー15.3mW/cm2 で30分間照射してレンズ状成形体を得た。
【0028】
得られたレンズ状成形体を、反応性紫外線吸収剤である2−(2′−ヒドロキシ−5′−メタクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールの0.5%エタノール溶液に浸漬し、エタノール溶液100重量部に対してラウロイルパーオキサイド0.01重量部を添加し、50℃で1時間加熱してレンズ状成形体表面に紫外線吸収剤をグラフト重合した。グラフト重合終了後、メタノールと蒸留水を8:2の割合で混合した水溶液に、水酸化ナトリウムを1.0mol/lの濃度になるように添加して該グラフト重合終了後レンズ状成形体を浸漬し、常温で1時間以上加水分解を行った。その後レンズ状成形体を取り出し多量の水で洗浄した。この紫外線吸収剤をグラフトした架橋ポリビニルアルコール製ソフトCLは優れた紫外線吸収能を有していた。
【0029】
(実施例8)
実施例7と同じレンズ状成形体を用意し、これに反応性紫外線吸収剤である4−ターシャリ−ブチル−4′−(2−メタクリロイルオキシエトキシ)ジベンゾイルメタンの0.3%エタノール溶液に浸漬し、エタノール溶液100重量部に対してラウロイルパーオキサイド0.01重量部を添加し、50℃で1時間加熱してレンズ状重合体表面に紫外線吸収剤をグラフト重合した。グラフト重合終了後、メタノールと蒸留水を8:2の割合で混合した水溶液に、水酸化ナトリウムを1.0mol/lの濃度になるように添加して該グラフト重合終了後レンズ状成形体を浸漬し、常温で1時間以上加水分解を行った。その後レンズ状成形体を取り出し多量の水で洗浄した。この紫外線吸収剤をグラフトした架橋ポリビニルアルコール製ソフトCLは優れた紫外線吸収能を有していた。
【0030】
実施例1〜8で得られた紫外線吸収能を有するCLの耐溶出性を検討した。検討項目は以下4項目である。
【0031】
1 有機溶媒抽出
実施例1〜8で得られた紫外線吸収能を有するCLをアセトン及びメタノールに24時間浸漬した後にレンズを取り出して光線透過率を測定。
【0032】
2 純水抽出
実施例1〜8で得られた紫外線吸収能を有するCLを純水にて10時間煮沸した後にレンズを取り出して光線透過率を測定。
【0033】
3 オートクレーブ処理
実施例1〜8で得られた紫外線吸収能を有するCLを生理食塩水中にて121℃、60分間オートクレーブにて加熱した後にレンズを取り出して光線透過率を測定。
【0034】
4 pH変化
実施例1〜8で得られた紫外線吸収能を有するCLをpH3,7,11の生理食塩水中に50℃で24時間浸漬した後にレンズを取り出して光線透過率を測定。
【0035】
実施例1〜8で得られた紫外線吸収能を有するCLは上記4項目の試験においても、紫外線吸収剤が溶出せず、優れた紫外線吸収能を有していた。
【0036】
また、実施例1〜8において過酸化物分解促進剤を併用した場合には反応時間を短縮できたり、反応温度を低く設定することができ、CLに悪影響を及ぼし難かった。
【0037】
ここで、図1に実施例1での紫外線吸収性化合物をグラフト重合する前後の眼用レンズの紫外可視吸収スペクトル、図2にオートクレーブ処理する前後のスペクトル、図3に純水抽出する前後のスペクトル、図4にメタノールによる有機溶媒抽出する前後のスペクトル、図5にアセトンによる有機溶媒抽出する前後のスペクトルをそれぞれ示す。
【0038】
【表1】
【0039】
SiMA:トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルメタクリレート
MMA:メチルメタクリレート
t−BuMA:ターシャリ−ブチルメタクリレート
HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート
MAA:メタクリル酸
EDMA:エチレングリコールジメタクリレート
NVP:N−ビニルピロリドン
VAc:酢酸ビニル
TAIC:トリアリルイソシアヌレート
【0040】
(比較例1〜3)
表に示すように各モノマーを調合し、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル0.02重量部と2−ヒドロキシ−4−(2−メタクリロイルオキシ)エトキシベンゾフェノン0.03重量部を加え、各成分が均一になるように充分撹拌した後、内径15mm、深さ300mmのポリプロピレン製の試験管に注入し、窒素置換した後35℃から50℃を30分で昇温し、50℃を15時間保ちその後75℃まで8時間かけて昇温して重合させた。重合終了後、乾燥機内に移し90℃で一晩乾燥した後、ポリプロピレン製の試験管から離型し、90℃のシリコンオイル中に3時間浸漬した後、117℃の真空乾燥機で一晩乾燥し棒状の共重合体を得た。得られた共重合体をCL形状に切削し、更に研磨してハードCLを得た。これらハードCLは紫外線吸収能を有しているが、レンズ材料と紫外線吸収剤との相溶性が悪く、不透明なものであった。
【0041】
(比較例4)
表に示すように各モノマーを調合し、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル0.02重量部と5−クロロ−2−{2′−ヒドロキシ−4′−(p−ビニルベンジルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)}フェニル−2H−ベンゾトリアゾール0.03重量部を加え、各成分が均一になるように充分撹拌した後、内径15mm、深さ300mmのポリプロピレン製の試験管に注入し、窒素置換した後35℃から50℃を30分で昇温し、50℃を15時間保ちその後75℃まで8時間かけて昇温して重合させた。重合終了後、乾燥機内に移し90℃で一晩乾燥した後、ポリプロピレン製の試験管から離型し、90℃のシリコンオイル中に3時間浸漬した後、117℃の真空乾燥機で一晩乾燥し棒状の共重合体を得た。得られた共重合体をCL形状に切削し、更に研磨してハードCLを得た。このハードCLは紫外線吸収能を有しているが、レンズ材料と紫外線吸収剤との相溶性が悪く、不透明なものであった。
【0042】
(比較例5〜6)
表に示すように各モノマーを調合し、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル0.01重量部と2−(2′−ヒドロキシ−5′−メタクリロイルオキシエトキシフェニル)−5−ターシャリ−ブチル−2H−ベンゾトリアゾール0.03重量部を加え、各成分が均一になるように充分撹拌した後、内径15mm、深さ300mmのポリプロピレン製の試験管に注入し、窒素置換した後35℃から60℃を90分で昇温し、60℃を20時間保ちその後90℃まで8時間かけて昇温して重合させた。重合終了後、乾燥機内に移し90℃で一晩乾燥した後、ポリプロピレン製の試験管から離型し、90℃のシリコンオイル中に3時間浸漬した後、100℃の真空乾燥機で一晩乾燥し棒状の共重合体を得た。得られた共重合体を所定の厚さに切削し、更に研磨してドライレンズを得た。得られたドライレンズを、生理食塩水で3時間煮沸して含水性ソフトCLを得た。これら含水性ソフトCLは紫外線吸収能を有しているが、レンズ材料と紫外線吸収剤との相溶性が悪く、不透明なものであった。
【0043】
(比較例7)
表に示すように各モノマーを調合し、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.02重量部と2−(2′−ヒドロキシ−5′−メタクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール0.03重量部を加え、各成分が均一になるように充分撹拌した後、ポリプロピレン製のCL形状の成形型に充填して紫外線照射装置内で高圧水銀灯により紫外線照射エネルギー15.3mW/cm2 で30分間照射してレンズ状成形体を得た。
【0044】
メタノールと蒸留水を8:2の割合で混合した水溶液に、水酸化ナトリウムを1.0mol/lの濃度になるように添加して該レンズ状重合体を浸漬し、常温で1時間以上加水分解を行った。その後レンズ状成形体を取り出し多量の水で洗浄し架橋ポリビニルアルコール製ソフトCLを得た。このソフトCLは紫外線吸収性化合物が重合時に重合反応エネルギーである紫外線を吸収してしまい重合反応の進行が抑制され、レンズ状成形体中に白濁が生じ、更に未反応モノマーも残留していた。
【0045】
(比較例8)
表に示すように各モノマーを調合し、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.02重量部と4−ターシャリ−ブチル−4′−(2−メタクリロイルオキシエトキシ)ジベンゾイルメタン0.03重量部を加え、各成分が均一になるように充分撹拌した後、ポリプロピレン製のCL形状の成形型に充填して紫外線照射装置内で高圧水銀灯により紫外線照射エネルギー15.3mW/cm2 で30分間照射してレンズ状重合体を得た。
【0046】
メタノールと蒸留水を8:2の割合で混合した水溶液に、水酸化ナトリウムを1.0mol/lの濃度になるように添加して該レンズ状成形体を浸漬し、常温で1時間以上加水分解を行った。その後レンズ状成形体を取り出し多量の水で洗浄し架橋ポリビニルアルコール製ソフトCLを得た。このレンズ状成形体は紫外線吸収性化合物が重合時に重合反応エネルギーである紫外線を吸収してしまい重合反応の進行が抑制され、レンズ成形体中に白濁が生じ、更に未反応モノマーも残留していた。
【0047】
【発明の効果】
本発明は、レンズ成形後の表面に反応性の紫外線吸収剤をグラフトするため、レンズ素材との相溶性の問題や、紫外線吸収剤の溶出の心配がなく、またレンズ材料の重合方法を限定することなく含水性、非含水性材料を問わず紫外線吸収能を付与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1での紫外線吸収性化合物をグラフト重合する前後の眼用レンズの紫外可視吸収スペクトルである。
【図2】 実施例1でのオートクレーブ処理する前後の眼用レンズの紫外可視吸収スペクトルである。
【図3】 実施例1での純水抽出する前後の眼用レンズの紫外可視吸収スペクトルである。
【図4】実施例1でのメタノールによる有機溶媒抽出する前後の眼用レンズの紫外可視吸収スペクトルである。
【図5】実施例1でのアセトンによる有機溶媒抽出する前後の眼用レンズの紫外可視吸収スペクトルである。
Claims (2)
- アクリルエステル系単量体、ケイ素含有アクリルエステル系単量体、スチレン系単量体、ケイ素含有スチレン系単量体、N−ビニル複素環式単量体及びビニルエステル系単量体からなる一群から2種乃至5種選択された単量体を調合し、ラジカル重合開始剤を添加して重合させ、該重合終了後の共重合体から得られる眼用レンズを基にした紫外線吸収性眼用レンズの製造方法であって、
前記共重合体から得られる眼用レンズを、反応性紫外線吸収剤のアルコール溶液に浸漬する手順と、
前記眼用レンズを浸漬している前記反応性紫外線吸収剤のアルコール溶液に過酸化物及び過酸化物分解促進剤を添加する手順と、
該過酸化物及び該過酸化物分解促進剤が添加された前記反応性紫外線吸収剤のアルコール溶液を加熱して、該溶液に浸漬されている前記眼用レンズ表面に前記反応性紫外線吸収剤をグラフト重合する手順と、
を備え、
前記反応性紫外線吸収剤のアルコール溶液は、2−ヒドロキシ−4−(2−メタクリロイルオキシ)エトキシベンゾフェノンのメタノール溶液、5−クロロ−2−{2′−ヒドロキシ−4′−(p−ビニルベンジルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)}フェニル−2H−ベンゾトリアゾールのメタノール溶液、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メタクリロイルオキシエトキシフェニル)−5−ターシャリ−ブチル−2H−ベンゾトリアゾールのメタノール溶液、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メタクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールのエタノール溶液及び4−ターシャリ−ブチル−4′−(2−メタクリロイルオキシエトキシ)ジベンゾイルメタンのエタノール溶液からなる一群から選択されることを特徴とする紫外線吸収性眼用レンズの製造方法。 - 前記過酸化物は、ラウロイルパーオキサイドであり、
前記過酸化物分解促進剤は、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸マンガン、五酸化バナジウム、ジメチルアニリン、4級アンモニウム及び2価鉄塩からなる一群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の紫外線吸収性眼用レンズの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21884298A JP4418541B2 (ja) | 1998-08-03 | 1998-08-03 | 紫外線吸収性眼用レンズの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21884298A JP4418541B2 (ja) | 1998-08-03 | 1998-08-03 | 紫外線吸収性眼用レンズの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000056273A JP2000056273A (ja) | 2000-02-25 |
JP4418541B2 true JP4418541B2 (ja) | 2010-02-17 |
Family
ID=16726205
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21884298A Expired - Fee Related JP4418541B2 (ja) | 1998-08-03 | 1998-08-03 | 紫外線吸収性眼用レンズの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4418541B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002006268A (ja) * | 2000-06-22 | 2002-01-09 | Seed Co Ltd | 紫外線吸収性軟質眼用レンズ |
JP2003081910A (ja) * | 2001-09-11 | 2003-03-19 | Chemiprokasei Kaisha Ltd | ジベンゾイルメタン系誘導体、その製造方法および用途 |
SG11201400228WA (en) * | 2011-10-12 | 2014-05-29 | Novartis Ag | Method for making uv-absorbing ophthalmic lenses by coating |
MX371341B (es) | 2011-11-28 | 2020-01-27 | Hyprotek Inc | Dispositivos de limpieza de puerto y soporte y técnicas. |
SG11201504763UA (en) * | 2012-12-17 | 2015-07-30 | Novartis Ag | Method for making improved uv-absorbing ophthalmic lenses |
WO2017093835A1 (en) * | 2015-12-02 | 2017-06-08 | Novartis Ag | Water-soluble uv-absorbing compounds and uses thereof |
-
1998
- 1998-08-03 JP JP21884298A patent/JP4418541B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000056273A (ja) | 2000-02-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3939927B2 (ja) | 眼用レンズ材料およびその製法 | |
JP3641110B2 (ja) | 軟質眼内レンズ用材料 | |
JP5005147B2 (ja) | 眼科用レンズおよび組成物、並びにそれらの製造方法 | |
JP3625097B2 (ja) | 着色コンタクトレンズおよびその製造法 | |
TW201125915A (en) | Wettable hydrogel materials for use in ophthalmic applications and methods | |
JP4832910B2 (ja) | 眼用レンズ表面用コーティング剤およびそれにより得られる眼用レンズ | |
JP4219485B2 (ja) | 光学性含水ゲルからなる眼科用材料 | |
EP2523982B1 (en) | Methods for the preparation of biocompatible polymers, the polymers and their uses | |
JP4418541B2 (ja) | 紫外線吸収性眼用レンズの製造方法 | |
JP2015206011A (ja) | シリコーンハイドロゲル及びその製造方法 | |
JP2003144538A (ja) | 軟質眼内レンズ用材料 | |
US4745158A (en) | Highly water-absorptive optical material | |
US4920180A (en) | Highly water-absorptive ocular lens material | |
JP4158493B2 (ja) | ポリマー成形品およびそれを用いた眼用レンズ | |
JPH031647B2 (ja) | ||
JP6329005B2 (ja) | 眼用レンズ | |
JP4418539B2 (ja) | 低比重コンタクトレンズ及びその製造方法 | |
JP2001255498A (ja) | 紫外線吸収性低含水ソフトコンタクトレンズの製法 | |
JP4024081B2 (ja) | 高含水性眼用レンズ及びその製造方法 | |
JP2716187B2 (ja) | 軟質眼用レンズ材料 | |
JPH0572502A (ja) | 複合レンズの製造方法 | |
CN113024716A (zh) | 眼科材料及其制备方法 | |
JP2004075948A (ja) | 軟質眼用レンズ材料およびその製造方法 | |
JPH05277173A (ja) | 含水レンズ | |
JPH0675193A (ja) | 複合レンズの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050715 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20081016 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090609 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090807 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090903 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20091027 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20091117 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20091130 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121204 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131204 Year of fee payment: 4 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |