JP2001509155A - スチレン類の製造方法 - Google Patents
スチレン類の製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
本発明は、式(1)
のスチレンを、式(2)
のアセトフェノンと、一種以上の酸化物、特に、金属酸化物を含む触媒の存在下で、水素との反応により選択的に製造する方法に関し、前記酸化物は、Ia、IIa、IIIa、IVa、Va、VIa、Ib、IIb、IIIb、IVb、Vb、VIb、VIIbおよび/またはVIII族の元素あるいはランタニド系の元素を含む。触媒は、好ましくは一般式(3):ZnaM1 bM2 cOx(式中、M1はAl、Zr、TiおよびSiからなる群から選択される少なくとも1個の元素であり、M2はCd、Cu、Ag、Ni、Co、Fe、Mn、Cr、Mo、Ta、Sc、W、V、Nb、Hf、Yt、B、In、Zn、Pb、Bi、Se、Ga、Ge、Sb、As、Teおよびランタニド元素からなる群から選択される少なくとも1個の元素であり、a=1、b=0〜20、c=0〜3であり、xは電荷を平衡させるのに必要な酸素原子の数であり、Zn、M1およびM2の酸化状態により決定される。)ならびに一般式(4):M3 2M4O4(式中、M3は酸化状態がI、IIまたはIIIの元素であり、そして、M4は酸化状態がII、IIIまたはVIの元素である。)の1種以上の酸化物を含む。
Description
【発明の詳細な説明】
スチレン類の製造方法
本発明は、酸化物触媒、特に金属酸化物触媒の存在下で、置換スチレン類の技
術的に簡便な製造方法に関する。
例えば、モノマーとしておよびコポリマーとしてポリスチレンの製造において
(例えば、パラヒドロキシスチレンの製造(ACS Symp.Ser.412
(1989))の使用のような工業化学および製造化学において置換スチレン類の
大きな重要性のために、それらを製造するための多くの方法がある。しかし、純
粋で、異性体の存在しない置換スチレンを目的とするための方法は、あるとして
も、しばしば最適でない。
したがって、例えば、気相中で700℃を超える温度で、ハロゲン化メチルお
よび置換トルエンからスチレンを製造することができることが知られている(米
国特許第3,636,182号)。ここで記載されているプロセスにおいて必要
な1200℃までの高い温度は、二次反応およびさらに分解反応も起こし得る。
さらに、反応中に塩酸が形成され、その結果、反応器はこれらの過酷な条件下で
さえ攻撃されない材料から製造されなければならない。顕著な欠点は、ここで開
示されているプロセスの変換率が不完全でさらに選択率が低いことである。
さらに、エチルベンゼン類から、接触脱水素により置換スチレン類も調製でき
る(DE−A2317525)。このプロセスの欠点は、通常、出発物質が完全に
は変換されず、それに伴って生成物から蒸留により未反応出発物質を分離しなけ
ればならないことである。ここに記載されている種類の脱水素は特殊な装置でな
ければ実施できず、それに加え、エチルベンゼンは工業的に見合う量で容易には
入手できない。
1.クロロホルム中におけるパラ置換ハロゲン化ベンジルとトリフェニルホス
フィンとの反応ならびに 2.それに続くホルマリン溶液および水酸化ナトリウ
ムとの反応によるp−置換スチレン誘導体の製造が、Synth.Commun.
6(1976)53に記載されている。この反応は溶液中で行われるので、反応完了後、
最終生成物を単離している間の分離問題も生じる。
従来技術に記載されているプロセスは、出発物質の変換率または反応の選択率
に関して満足のいく結果を与えていない。さらに、記載されているプロセスは、
しばしば、高温を伴い、純粋な生成物を単離するのに比較的経費がかかる。
したがって、本発明の目的は従来から知られていた欠点を避ける簡便でしかも
経済的なスチレンの選択的製造方法を見出すことである。
今や、アセトフェノンを酸化物触媒上で水素により一反応工程でスチレンに変
換できることが見出された。
したがって、本発明は、式(1):
のスチレンを、式(2):
のアセトフェノンと、一種以上の酸化物、特に、金属酸化物を含む触媒の存在下
で、水素との反応による選択的製造方法を提供する。前記酸化物は、Ia、IIa
、IIIa、IVa、Va、VIA、Ib、IIb、IIIb、IVb、Vb、VIb、VIIbお
よび/またはVIII族の元素あるいはランタニド系の元素を含む。
上記式(1)および(2)中の基、R1、R2、R3、R4、R5およびR6は同一
かまたは異なり、各H、F、Cl、BrもしくはIまたはヘテロ原子を含むこと
ができるC1〜C30の基、特に(C1〜C20)-アルキル、(C6〜C14)-
アリール、(C1〜C10)-アルコキシ、(C2〜C10)-アルケニル、(C7〜C2 0
)-アリールアルキル、(C7〜C20)-アルキルアリール、(C6〜C10)-アリ
ールオキシ、(C1〜C10)-フルオロアルキル、(C6〜C10)-ハロアリールも
しくは(C2〜C10)-アルキニル基または−SiR7 3基(ここで、R7は(C1〜
C10)-アルキルである)、あるいは2個以上の基R1〜R5がこれらを結合する原
子と一緒になって置換または非置換の1個以上の環を形成するかまたはR4およ
びR5が一緒に芳香環を形成する。
ヘテロ原子基の例はチエニル、フリルおよびピリジルである。
隣接する基R1〜R7により形成される環は、R1〜R6について記載した好適な
範囲を含んで、当該R1〜R6について定義した置換基により置換されることがで
きる。
式(1)では、R1、R2、R3、R4およびR5は同一か異なり、水素、(C6〜
C10)-アリールもしくは(C1〜C10)-アルキルまたは基R1およびR2、R2お
よびR3、R6およびR4もしくはR4およびR5がこれらを結合する原子と一緒に
なって置換もしくは非置換の6員環もしくは飽和もしくは不飽和炭素環を形成す
ることが好ましい。R3は好ましくはイソプロピルであり、R6は好ましくはメチ
ルである。
隣接した置換基R1〜R4により形成される飽和もしくは不飽和、5もしくは6
員環(炭素環)はさらに置換基、好ましくは(C1〜C10)-アルキルを有するこ
とができる。
式(2)のスチレン類の例は、スチレン、2−イソブチルスチレン、3−イソ
ブチルスチレン、3−イソブチル−1−メチルスチレン、4−イソブチルスチレ
ン、4−イソブチルメチルスチレン、4−イソブチルフェニルスチレン、2−イ
ソプロピルスチレン、2−イソプロピル−5−メチルスチレン、4−イソプロピ
ルスチレン、4−イソブチルフェニルスチレン、4−イソブチル−3−メチルス
チレン、5−イソプロピル−3−メチルスチレン、5−イソプロピル−2−メチ
ルスチレン、ビニルナフタレンおよび4−メチルビニルナフタレンである。
触媒として、式(3):
ZnaM1 bM2 cOx
(式中、M1はAl、Zr、TiおよびSiからなる群から選択される少なくと
も1個の元素であり、M2はCd、Cu、Ag、Ni、Co、Fe、Mn、Cr
、Mo、Ta、Sc、W、V、Nb、Hf、Yt、B、In、Zn、Pb、Bi
、Se、Ga、Ge、Sb、As、Teおよびランタニド元素からなる群から選
択される少なくとも1個の元素である。)の1種以上の酸化物を含むものが好ま
しい。この式の添え字a、b、cおよびxはグラム原子比であり、好ましくは下
記の範囲である。すなわち、a=1、b=0〜20、特に0.01〜15であり
、c=0〜3、特に、0.01〜2.5であり、xは電荷を平衡させるのに必要
な酸素原子の数であり、Zn、M1およびM2の酸化状態により決定される。
本発明のさらに好適な実施態様では、触媒中の式(3)の酸化物は式(4):
M3 2M4O4
の酸化物により置き換えることができる。当該式の酸化物はスピネル型の複酸化
物である(Chemie der Elemente,N.N.Greenwood.A.Earnshaw,VCH-Verlagsges
ellschaft mbH,Weinheim,1990;Lehrbuch der Anorganischen Chemie,A.F.Holl
eman,N.Wiberg,de Gruyter,Berlin,1985)。式(4)において、M3およびM4は
元素の周期律表のいずれの元素でもよく、M3は酸化状態がI、IIまたはIIIの元
素であり、M4は酸化状態がII、IIIまたはVIの元素である。次の状況が好ましい
。すなわち、M3の酸化状態がIの元素のとき、M4の酸化状態がVIであり、M3
の酸化状態がIIの元素のとき、M4の酸化状態がIVであり、そしてM3の酸化状態
がIIIの元素のとき、M4の酸化状態がIIである。異なる適切な酸化状態で存在す
ることができる限り、同様に、M3およびM4は同じ元素であることができる。特
に、触媒は式(4)の次の酸化物、すなわち、Al2ZnO4、Al2CoO4、Al2MnO4、Al2
FeO4、およびCr2FeO4を含む。
本発明にしたがって使用される触媒は、ドイツ特許出願P19608814.
3(HOE96/F054)に記載されている(本出願はインダノンからインデ
ンの製造についての出願であって優先日は早いが公開されていない)。
本発明にしたがって使用される触媒は無機または有機の担体物質を含むこと
ができる。担体物質として、次の物質を使用するのが好適である。すなわち、ア
ルミニウム酸化物、二酸化ケイ素、アルミノシリケート類、二酸化チタン、二酸
化ジルコニウム、二酸化トリウム、酸化ランタン、酸化マグネシウム、酸化カル
シウム、酸化バリウム、酸化錫、二酸化セリウム、酸化亜鉛、酸化ホウ素、窒化
ホウ素、炭化ホウ素、リン酸ホウ素、リン酸ジルコニウム、窒化ケイ素もしくは
炭化ケイ素またはポリピリジン類もしくはポリアクリレート類である。
担体もしくは成形体の含浸または共沈、それに続く乾燥およびか焼により触媒
を製造できる。さらに、適当な金属化合物、例えば、元素M1〜M4の窒化物、ア
セテート類、カーボネート類またはその他の塩類および錯体類の直接か焼によっ
ても製造できる。
担体の含浸について、元素M1〜M4の化合物の溶液を、好ましくは無機であり
、例えば、SiO2、SiC、Al2O3、Al(OH)3、ZrO2、アルミノシ
リケート類、SiNもしくはTiO2であることができる担体に施用することが
できる。含浸するのに適した元素M1〜M4の化合物は、例えば、それらのハロゲ
ン化物、窒化物、硫酸塩、オキサレート類、カルボキシレート類およびアルコキ
シド類がある。含浸された担体は次いで、100℃〜170℃、好ましくは、1
20℃〜150℃で乾燥され、400〜1000℃、好ましくは、500〜80
0℃でか焼される。このようにして製造した触媒は、か焼の前後でさらに慣用さ
れている方法により処理してペレット、錠剤または押出品にすることができる。
共沈について、元素M1〜M4の適切な化合物は適切なpH値において沈殿する
ことができる。沈殿後、形成されたヒドロキシド類は濾過して除かれ、適当な溶
媒で洗浄される。100〜170℃、好ましくは120℃〜150℃において大
気圧または減圧下で乾燥を行う。か焼は、400〜1000℃、好ましくは50
0〜900℃で行う。このようにして調製した触媒は顆粒状であり、所望の粒度
に粉砕後、反応に直接使用できる。
本発明の方法を使用する前に、適当な還元剤を使用して100〜800℃の温
度で予備活性化させることができる。
本発明の方法は、適切な反応器中で、連続式でまたはバッチ式で行うことがで
きる。本発明のプロセスでは、200〜600℃、特に250〜400℃で0.
1〜10バールの圧力、特に大気圧で式(3)または式(4)の化合物をを含む
触媒の存在下で式(2)の化合物を反応させて、式(1)の化合物を与えるのが
好ましい。反応時間は通常0.5〜10時間、特に1〜6時間である。
本発明の方法は、その場で調製することもできる分子状水素を使用して行うこ
とができる。窒素やアルゴンのような不活性ガスを用いて水素を希釈することも
可能である。本発明にしたがって使用されるアセトフェノンは、固体として、溶
融体として、液体としてまたはベンゼン、キシレン、トルエンもしくはシクロヘ
キサンのような適当な溶媒中の溶液として使用することができる。好ましくは、
イソプロピルアセトフェノンを蒸気発生器に供給し、続いて、これを本発明にし
たがって使用される触媒と気相中で接触させる。アセトフェノン対水素のモル比
は、好ましくは1:1〜1:500、特に好ましくは1:2〜1:50である。
アセトフェノン類の供給速度は、好ましくは0.01〜20g/ml触媒(LH
SV:液空間速度)、特に好ましくは0.2〜10g/ml触媒である。水素の
供給速度は、好ましくは50〜50,000h-1(GHSV:気空間速度)、特に
好ましくは100〜10,000h-1である。
記載したプロセスを使用して製造したスチレン類は、蒸留、カラムクロマトグ
ラフィーまたは結晶化により副生物を無くすることができる。
スチレンの製造についての公知の方法と異なり、本発明の方法は容易に入手で
きる出発物質から一工程で純粋で異性体の存在しないスチレンを得ることを可能
にする。本発明の方法は比較的穏やかな反応条件で行われるので、望ましくない
副生物または分解生成物の形成を可及的に少なくする。本発明にしたがって得ら
れるスチレンは反応混合物から分離し、続いて多大な経費を使うことなく精製す
ることができる。
記載した本発明の方法は、式(1)のスチレン類を80〜100%の範囲内、
特に85〜99%の範囲内の選択率で製造することができる。アセトフェノンの
変換率は通常80〜100%の範囲内、特に85〜97%の範囲内である。
下記の実施例により本発明を例証する。しかし、記載される実施例の範囲は
特徴を制限するものではない。
実施例:
実施例1:
139.0gのAl(NO3)3×9H2Oおよび55.0gのZn(NO3)2×6H2Oを3.8リ
ットルの水に溶解し、5℃に冷却する。25%強アンモニア溶液を使用してpH
を9に調整する。沈殿物を濾過し、水洗する。130℃で乾燥を行い、600℃
でか焼する。粒度を10〜20メッシュに粉砕後、水素流中450℃で触媒を予
備活性化する。
実施例2:
69.5gのAl(NO3)3×9H2Oおよび110.0gのZn(NO3)2×6H2Oを3.8リ
ットルの水に溶解し、5℃に冷却する。25%強アンモニア溶液を使用してpH
を9に調整する。沈殿物を濾過し、水洗する。130℃で乾燥を行い、600℃
でか焼する。粒度を10〜20メッシュに粉砕後、水素流中450℃で触媒を予
備活性化する。
実施例3:
139.0gのAl(NO3)3×9H2Oおよび110.0gのZn(NO3)2×6H2Oを3.8
リットルの水に溶解し、5℃に冷却する。25%強アンモニア溶液を使用してp
Hを9に調整する。沈殿物を濾過し、水洗する。130℃で乾燥を行い、600
℃でか焼する。粒度を10〜20メッシュに粉砕後、水素流中450℃で触媒を
予備活性化する。
実施例4:
139.0gのAl(NO3)3×9H2Oおよび54.9gのZn(NO3)2×6H2Oおよび2.
2gのCo(NO3)3を3.8リットルの水に溶解し、5℃に冷却する。25%強アン
モニア溶液を使用してpHを9に調整する。沈殿物を濾過し、水洗する。130
℃で乾燥を行い、600℃でか焼する。粒度を10〜20メッシュに粉砕後、水
素流中450℃で触媒を予備活性化する。
実施例5:
139.0gのAl(NO3)3×9H2Oおよび54.9gのZn(NO3)2×6H2Oおよび1.
35gのCu(NO3)2×3H2Oを3.8リットルの水に溶解し、5℃に冷却
する。25%強アンモニア溶液を使用してpHを9に調整する。沈殿物を濾過し
、水洗する。130℃で乾燥を行い、600℃でか焼する。粒度を10〜20メ
ッシュに粉砕後、水素流中450℃で触媒を予備活性化する。
実施例6:
139.0gのAl(NO3)3×9H2Oおよび54.9gのZn(NO3)2×6H2Oおよび2.
23gのCr(NO3)3×9H2Oを3.8リットルの水に溶解し、5℃に冷却する。25
%強アンモニア溶液を使用してpHを9に調整する。沈殿物を濾過し、水洗する
。130℃で乾燥を行い、600℃でか焼する。粒度を10〜20メッシュに粉
砕後、水素流中450℃で触媒を予備活性化する。
実施例7:
139.0gのAl(NO3)3×9H2Oおよび54.9gのZn(NO3)2×6H2Oおよび1.
62gのNi(NO3)2×6H2Oを3.8リットルの水に溶解し、5℃に冷却する。25
%強アンモニア溶液を使用してpHを9に調整する。沈殿物を濾過し、水洗する
。130℃で乾燥を行い、600℃でか焼する。粒度を10〜20メッシュに粉
砕後、水素流中450℃で触媒を予備活性化する。
実施例8:
139.0gのAl(NO3)3×9H2Oおよび54.9gのZn(NO3)2×6H2Oおよび1.
40gのMn(NO3)3×4H2Oを3.8リットルの水に溶解し、5℃に冷却する。25
%強アンモニア溶液を使用してpHを9に調整する。沈殿物を濾過し、水洗する
。130℃で乾燥を行い、600℃でか焼する。粒度を10〜20メッシュに粉
砕後、水素流中450℃で触媒を予備活性化する。
実施例9:
139.0gのAl(NO3)3×9H2Oおよび54.9gのZn(NO3)2×6H2Oおよび2.
03gのY(NO3)2×6H2Oを3.8リットルの水に溶解し、5℃に冷却する。25
%強アンモニア溶液を使用してpHを9に調整する。沈殿物を濾過し、水洗する
。130℃で乾燥を行い、600℃でか焼する。粒度を10〜20メッシュに粉
砕後、水素流中450℃で触媒を予備活性化する。
実施例10:
139.0gのAl(NO3)3×9H2Oおよび54.9gのZn(NO3)2×6H2Oおよ
び2.25gのFe(NO3)3×9H2Oを3.8リットルの水に溶解し、5℃に冷却する
。25%強アンモニア溶液を使用してpHを9に調整する。沈殿物を濾過し、水
洗する。130℃で乾燥を行い、600℃でか焼する。粒度を10〜20メッシ
ュに粉砕後、水素流中450℃で触媒を予備活性化する。
実施例11:
139.0gのAl(NO3)3×9H2Oおよび54.9gのZn(NO3)2×6H2Oおよび2.
42gのCe(NO3)3×6H2Oを3.8リットルの水に溶解し、5℃に冷却する。25
%強アンモニア溶液を使用してpHを9に調整する。沈殿物を濾過し、水洗する
。130℃で乾燥を行い、600℃でか焼する。粒度を10〜20メッシュに粉
砕後、水素流中450℃で触媒を予備活性化する。
実施例12:
139.0gのAl(NO3)3×9H2Oおよび54.9gのZn(NO3)2×6H2Oおよび1.
16gのテトラエトキシシランを3.8リットルの水に溶解し、5℃に冷却する
。25%強アンモニア溶液を使用してpHを9に調整する。沈殿物を濾過し、水
洗する。130℃で乾燥を行い、600℃でか焼する。粒度を10〜20メッシ
ュに粉砕後、水素流中450℃で触媒を予備活性化する。
実施例13〜18:
管状反応器中で4−イソプロピルアセトフェノンを実施例1〜4からの触媒の
存在下で水素と反応させ2−イソプロピルスチレンを形成した。施用した触媒の
床量は20mlだった。使用した4−イソプロピルアセトフェノンの蒸気化を上
流の蒸発器中で行った。GHSV(気空間速度)、LHSV(液空間速度)および
反応温度を表1に示す。反応生成物を凝縮器により凝縮させ、ガスクロマトグラ
フィーにより分析した。
実施例19〜20:
管状反応器中で4−イソブチルアセトフェノンを実施例3および4からの触媒
の存在下で水素と反応させ2−イソブチルスチレンを形成した。施用した触媒の
床量は20mlだった。使用した4−イソブチルアセトフェノンの蒸気化を上流
の蒸発器中で行った。GHSV、LHSVおよび反応温度を表1に示す。反応生
成物を凝縮器により凝縮させ、ガスクロマトグラフィーにより分析した。
実施例21〜22:
管状反応器中で4−イソブチルアセトフェノンをZnOの存在下で水素と反応
させ2−イソブチルスチレンを形成した。施用した触媒の床量は20mlだった
。使用した4−イソブチルアセトフェノンの蒸気化を上流の蒸発器中で行った。
GHSV、LHSVおよび反応温度を表2に示す。反応生成物を凝縮器により凝
縮させ、ガスクロマトグラフィーにより分析した。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項
【提出日】平成10年12月22日(1998.12.22)
【補正内容】
請求の範囲
1. 式(1):
のスチレンを、式(2):
のアセトフェノンと、一種以上の酸化物、特に、金属酸化物を含む触媒の存在下
で、水素との反応により選択的に製造する方法であって、上記式中、R1、R2、
R3、R4、R5およびR6は同一かまたは異なり、各、H、F、Cl、Brもしく
はIまたはヘテロ原子を含むことができるC1〜C30の基、特に(C1〜C20)-
アルキル、(C6〜C14)-アリール、(C1〜C10)-アルコキシ、(C2〜C10
)-アルケニル、(C7〜C20)-アリールアルキル、(C7〜C20)-アルキルア
リール、(C6〜C10)-アリールオキシ、(C1〜C10)-フルオロアルキル、(
C6〜C10)-ハロアリールもしくは(C2〜C10)-アルキニル基または−SiR7 3
基(ここで、R7は(C1〜C10)-アルキルである)、あるいは2個以上の基R1
〜R5がこれらを結合する原子と一緒になって置換または非置換の1個以上の環
を形成し、前記酸化物は、Ia、IIa、IIIa、IVa、Va、VIA、Ib、IIb
、IIIb、IVb、Vb、VIb、VIIbおよび/またはVIII族の元素あるいはランタ
ニド系の元素を含む、上記スチレンの選択的製造方法。
2. 前記触媒が、式(3):
ZnaM1 bM2 cOx
(式中、M1はAl、Zr、TiおよびSiからなる群から選択される少なくと
も1個の元素であり、M2はCd、Cu、Ag、Ni、Co、Fe、Mn、Cr
、Mo、Ta、Sc、W、V、Nb、Hf、Yt、B、In、Zn、Pb、Bi
、Se、Ga、Ge、Sb、As、Teおよびランタニド元素からなる群から選
択される少なくとも1個の元素であり、a=1、b=0〜20、c=0〜3であ
り、xは電荷を平衡させるのに必要な酸素原子の数であり、Zn、M1およびM2
の酸化状態により決定される。)の1種以上の酸化物を含む請求の範囲第1項に
記載の方法。
3. 前記触媒が、式(4):
M3 2M4O4
(式中、M3は酸化状態がI、IIまたはIIIの元素であり、そして、M4は酸化状
態がII、IIIまたはVIの元素である。)の化合物を含む請求の範囲第1項に記載
の方法。
4. M3が酸化状態がIの元素であり、そして、M4が酸化状態がVIの元素であ
る請求の範囲第3項に記載の方法。
5. 前記触媒が、式Al2ZnO4、Al2CoO4、AlMnO4、AlFeO4、Al2NiO4および/ま
たはCr2FeO4の化合物を含む請求の範囲第1項〜第4項のいずれかに記載の方法
。
6. 前記触媒が無機または有機の担体物質を含む請求の範囲第1項〜第5項の
いずれかに記載の方法。
7. 前記無機または有機の担体物質が、次の群、すなわち、アルミニウム酸化
物、二酸化ケイ素、アルミノシリケート類、二酸化チタン、二酸化ジルコニウム
、二酸化トリウム、酸化ランタン、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化バ
リ
ウム、酸化錫、二酸化セリウム、酸化亜鉛、酸化ホウ素、窒化ホウ素、炭化ホウ
素、リン酸ホウ素、リン酸ジルコニウム、窒化ケイ素もしくは炭化ケイ素または
ポリピリジン類もしくはポリアクリレート類から選択される請求の範囲第6項に
記載の方法。
8. 式(1)の化合物の製造の選択率が80〜100%の範囲内である請求の
範囲第1項〜第7項のいずれかに記載の方法。
9. 式(2)の化合物を、200〜600℃の範囲内の温度および0.1〜1
0バールの範囲内の圧力下で、式(3)の化合物または式(4)の化合物を含む
触媒の存在下、水素と反応させる請求の範囲第1項〜第8項のいずれかに記載の
方法。
10.式(2)の化合物対水素のモル比が1:1〜1:500の範囲内である請
求の範囲第1項〜第9項のいずれかに記載の方法。
11. 水素の供給速度が、50〜50,000h-1(GHSV:気空間速度)
の範囲内である請求の範囲第1項〜第10項のいずれかに記載の方法。
12. 式(1)の化合物が、スチレン、2−イソブチルスチレン、3−イソブ
チルスチレン、3−イソブチル−1−メチルスチレン、4−イソブチルスチレン
、4−イソブチルメチルスチレン、4−イソブチルフェニルスチレン、2−イソ
プロピルスチレン、2−イソプロピル−5−メチルスチレン、4−イソプロピル
スチレン、4−イソブチルフェニルスチレン、4−イソブチル−3−メチルスチ
レン、5−イソプロピル−3−メチルスチレン、5−イソプロピル−2−メチル
スチレン、ビニルナフタレンまたは4−メチルビニルナフタレンである請求の範
囲第1項〜第11項のいずれかに記載の方法。
13. 式(2)の化合物の変換率が80〜100%の範囲内である請求の範囲
第1項〜第12項のいずれかに記載の方法。
─────────────────────────────────────────────────────
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(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
B01J 23/80 B01J 23/80 X
C07C 15/46 C07C 15/46
// C07B 61/00 300 C07B 61/00 300
(72)発明者 ディンガーディッセン,ウーヴェ
ドイツ連邦共和国デー―64342 ゼーハイ
ム―ユーゲンハイム,リンネヴェーク 7
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1. 式(1): のスチレンを、式(2): のアセトフェノンと、一種以上の酸化物、特に、金属酸化物を含む触媒の存在下 で、水素との反応により選択的に製造する方法であって、上記式中、R1、R2、 R3、R4、R5およびR6は同一かまたは異なり、各、H、F、Cl、Brもしく はIまたはヘテロ原子を含むことができるC1〜C30の基、特に(C1〜C20)- アルキル、(C6〜C14)-アリール、(C1〜C10)-アルコキシ、(C2〜C10 )-アルケニル、(C7〜C20)-アリールアルキル、(C7〜C20)-アルキルア リール、(C6〜C10)-アリールオキシ、(C1〜C10)-フルオロアルキル、( C6〜C10)-ハロアリールもしくは(C2〜C10)-アルキニル基または−SiR7 3 基(ここで、R7は(C1〜C10)-アルキルである)、あるいは2個以上の基R1 〜R5がこれらを結合する原子と一緒になって置換または非置換の1個以上の環 を形成し、前記酸化物は、Ia、IIa、IIIa、IVa、Va、VIA、Ib、IIb 、IIIb、IVb、Vb、VIb、VIIbおよび/またはVIII族の元素あるいはランタ ニド系の元素を含む、上記スチレンの選択的製造方法。 2. 前記触媒が、式(3): ZnaM1 bM2 cOx (式中、M1はAl、Zr、TiおよびSiからなる群から選択される少なくと も1個の元素であり、M2はCd、Cu、Ag、Ni、Co、Fe、Mn、Cr 、Mo、Ta、Sc、W、V、Nb、Hf、Yt、B、In、Zn、Pb、Bi 、Se、Ga、Ge、Sb、As、Teおよびランタニド元素からなる群から選 択される少なくとも1個の元素であり、a=1、b=0〜20、c=0〜3であ り、xは電荷を平衡させるのに必要な酸素原子の数であり、Zn、M1およびM2 の酸化状態により決定される。)の1種以上の酸化物を含む請求の範囲第1項に 記載の方法。 3. 前記触媒が、式(4): M3 2M4O4 (式中、M3は酸化状態がI、IIまたはIIIの元素であり、そして、M4は酸化状 態がII、IIIまたはVIの元素である。)の化合物を含む請求の範囲第1項に記載 の方法。 4. M3が酸化状態がIの元素であり、そして、M4が酸化状態がVIの元素であ る請求の範囲第3項に記載の触媒。 5. 前記触媒が、式Al2ZnO4、Al2CoO4、Al2MnO4、Al2FeO4、Al2NiO4および/ またはCr2FeO4の化合物を含む請求の範囲第1項〜第4項のいずれかに記載の方 法。 6. 前記触媒が無機または有機の担体物質を含む請求の範囲第1項〜第5項の いずれかに記載の方法。 7. 前記無機または有機の担体物質が、次の群、すなわち、アルミニウム酸化 物、二酸化ケイ素、アルミノシリケート類、二酸化チタン、二酸化ジルコニ ウム、二酸化トリウム、酸化ランタン、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸 化バリウム、酸化錫、二酸化セリウム、酸化亜鉛、酸化ホウ素、窒化ホウ素、炭 化ホウ素、リン酸ホウ素、リン酸ジルコニウム、窒化ケイ素もしくは炭化ケイ素 またはポリピリジン類もしくはポリアクリレート類から選択される請求の範囲第 6項に記載の方法。 8. 式(1)の化合物の製造の選択率が80〜100%の範囲内である請求の 範囲第1項〜第7項のいずれかに記載の方法。 9. 式(2)の化合物を、200〜600℃の範囲内の温度および0.1〜1 0バールの範囲内の圧力下で、式(3)の化合物または式(4)の化合物を含む 触媒の存在下、水素と反応させる請求の範囲第1項〜第8項のいずれかに記載の 方法。 10.式(2)の化合物対水素のモル比が1:1〜1:500の範囲内である請 求の範囲第1項〜第9項のいずれかに記載の方法。 11. 水素の供給速度が、50〜50,000h-1(GHSV:気空間速度) の範囲内である請求の範囲第1項〜第10項のいずれかに記載の方法。 12. 式(1)の化合物が、スチレン、2−イソブチルスチレン、3−イソブ チルスチレン、3−イソブチル−1−メチルスチレン、4−イソブチルスチレン 、4−イソブチルメチルスチレン、4−イソブチルフェニルスチレン、2−イソ プロピルスチレン、2−イソプロピル−5−メチルスチレン、4−イソプロピル スチレン、4−イソブチルフェニルスチレン、4−イソブチル−3−メチルスチ レン、5−イソプロピル−3−メチルスチレン、5−イソプロピル−2−メチル スチレン、ビニルナフタレンまたは4−メチルビニルナフタレンである請求の範 囲第1項〜第11項のいずれかに記載の方法。 13. 式(2)の化合物の変換率が80〜100%の範囲内である請求の範囲 第1項〜第12項のいずれかに記載の方法。
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