JP2002355556A - アルキルベンゼン類酸化用触媒及び芳香族アルデヒドの製造方法 - Google Patents

アルキルベンゼン類酸化用触媒及び芳香族アルデヒドの製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルキルベンゼン類を分子状酸素の存在下に
気相酸化して、対応する芳香族アルデヒドを高収率で製
造できる新規な触媒、及びこの触媒を用いてアルキルベ
ンゼン類から高収率で対応する芳香族アルデヒドを製造
する方法を提供する。 【解決手段】 アルキルベンゼン類を分子状酸素の存在
下に気相酸化して対応する芳香族アルデヒドを製造する
ための触媒であって、タングステン及びアンチモンを含
み、更にニオブ、タンタル、ジルコニウム及びチタンか
らなる群より選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物又
は2種以上の金属の複合酸化物を含むアルキルベンゼン
類酸化用触媒。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアルキルベンゼン類
の酸化用触媒及びこの触媒を用いた芳香族アルデヒドの
製造方法に関する。詳しくは、本発明は、アルキルベン
ゼン類を分子状酸素の存在下に気相酸化して、対応する
芳香族アルデヒドを高収率で製造するに好適な触媒、及
びこの触媒を用いてアルキルベンゼン類を分子状酸素の
存在下に気相酸化して、対応する芳香族アルデヒドを高
収率で製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】芳香族アルデヒドは反応性の高いアルデ
ヒド基を有しており、芳香族化合物の中でも、幅広い用
途がある。中でも、アルデヒド基を2つ有するテレフタ
ルアルデヒド(TPAL)は、医薬、農薬、染料、液晶
ポリマー、導電性ポリマー、耐熱性プラスチック等への
利用が期待され安価な工業的製造法が求められている。
【0003】p−キシレンの気相酸化により、TPAL
を製造しようという試みは、かなり古くから行われてい
る。特公昭47−2086号公報には、WとMoとの比
が1:1ないし20:1の範囲にある酸化物をアルミナ
に担持した触媒が開示されている。特開昭48−978
30号公報には、VとRb又はCsを含み炭化ケイ素に
担持した触媒が開示きれている。米国特許第3,84
5,137号明細書には、W及びMoの2元素に、C
a、Ba、Ti、Zr、Hf、Tl、Nb、Zn及びS
nからなる群より選ばれた少なくとも1元素を加えた酸
化物をアルミナに担持した触媒が開示されている。米国
特許第4,017,547号明細書には、Mo酸化物と
W酸化物又はケイタングステン酸、及び、Bi酸化物か
らなる成分を炭化ケイ素に担持した触媒が開示されてい
る。米国特許第5,324,702号明細書には、脱ホ
ウ素化したボロシリケート結晶モレキュラーシーブにF
e、Zn等とV、Mo、W等を化学蒸着(CVD)で担
持した特殊な触媒が開示されている。
【0004】しかし、これらの触媒はいずれも目的とす
るTPALの収率及び生産性が低く、工業的に実用化さ
れるには至っていない。また、本発明者らも、W、Sb
及びFe等の酸化物からなる触媒を提案したが(特開2
001−198464号公報)、実用化にはまだ充分な
性能とは言えなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、アルキルベ
ンゼン類を分子状酸素の存在下に気相酸化して、対応す
る芳香族アルデヒドを高収率で製造できる新規な触媒、
及びこの触媒を用いてアルキルベンゼン類から高収率で
対応する芳香族アルデヒドを製造する方法を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手投】本発明者らは、アルキル
ベンゼン類を分子状酸素の存在下に気相酸化して、対応
する芳香族アルデヒドを高収率で製造できる新規な触媒
について鋭意研究の結果、以下に述べる触媒がすぐれた
部分酸化性能を示し、この触媒を用いる事により、高い
収率かつ高い生産性で芳香族アルデヒドを製造できる事
を見出した。
【0007】すなわち、本発明は、アルキルベンゼン類
を分子状酸素の存在下に気相酸化して対応する芳香族ア
ルデヒドを製造するための触媒であって、タングステン
及びアンチモンを含み、更に、ニオブ、タンタル、ジル
コニウム及びチタンからなる群より選ばれる少なくとも
1種の金属の酸化物又は2種以上の金属の複合酸化物を
含むことを特徴とするアルキルベンゼン類酸化用触媒で
ある。
【0008】また、本発明は、アルキルベンゼン類を分
子状酸素の存在下に気相酸化して、対応する芳香族アル
デヒドを製造する方法であって、上記触媒を使用するこ
とを特徴とする芳香族アルデヒドの製造方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のアルキルベンゼン類と
は、1ないし複数個のアルキル基が直接ベンゼン環に結
合した化合物を表し、その代表例としては、トルエン、
p−キシレン、o−キシレン、m−キシレン、プソイド
キュメン、メジチレン及びデュレン等のメチルベンゼン
類、エチルベンゼン、クメン及びp−シメン、p−te
rt−ブチルトルエン、p−ジイソプロピルベンゼン等
を挙げることができる。
【0010】本発明の触媒はこれらアルキルベンゼン類
を気相酸化して、対応するアルデヒドを製造するもので
ある。具体的には、例えば、トルエンからベンズアルデ
ヒド;p−キシレンからテレフタルアルデヒド、p−ト
ルアルデヒド;o−キシレンからフタルアルデヒド、o
−トルアルデヒド;m−キシレンからイソフタルアルデ
ヒド、m−トルアルデヒド;プソイドキュメンから2−
メチルテレフタルアルデヒド、2,4−ジメチルベンズ
アルデヒド、2,5−ジメチルベンズアルデヒド、3,
4−ジメチルベンズアルデヒド;メシチレンから3,5
−ジメチルベンズアルデヒド、5−メチルイソフクルア
ルデヒド、1,3,5−トリホルミルベンゼン;デュレ
ンから2,5−ジメチルテレフタルアルデヒド、4,5
−ジメチルフタルアルデヒド、2,4,5−トリメチル
ベンズアルデヒド、2,4,5−トリホルミルトルエ
ン、1,2,4,5−テトラホルミルベンゼン;エチル
ベンゼン、クメンからベンズアルデヒド;p−シメンか
らテレフタルアルデヒド、クミンアルデヒド、p−トル
アルデヒド;p−tert−ブチルトルエンからp−t
ert−ブチルベンズアルデヒド;p−ジイソプロピル
ベンゼンからテレフタルアルデヒド、クミンアルデヒド
等をそれぞれ製造するものである。なかでも本発明の酸
化用触媒は炭素数8〜10のメチルベンゼン類から対応
する芳香族アルデヒドを製造するのに好適に用いられ、
特にp−キシレンからテレフタルアルデヒドを製造する
に最も好適に用いられる。
【0011】本発明の酸化用触媒は、タングステン及び
アンチモンを含み、更にニオブ、タンタル、ジルコニウ
ム及びチタンからなる群より選ばれる少なくとも1種の
金属の酸化物又は2種以上の金属の複合酸化物を含むこ
とを特徴とする。また、更にZn、Co、Ni、Mn、
Mg、Ca、Sr、Li、Na、K、Rb及びCsから
なる群より選ばれる少なくとも1種の金属を含むことが
好ましい。これらの中でもZnを含むことが好ましい。
従来特許で、アルキルベンゼン類を気相酸化して対応す
る芳香族アルデヒドを製造する触媒に使用されていたα
−アルミナ、炭化ケイ素等と、タングステン及びアンチ
モンを含む触媒成分とを組み合わせた場合、本発明の触
媒に比べ著しく活性が低い。また一般的に担体として広
く使用されているシリカや活性アルミナの場合には、著
しく選択性が低い。一方、本発明の特徴であるニオブ、
タンタル、ジルコニウム及びチタンからなる群より選ば
れる少なくとも1種の金属の酸化物又は2種以上の金属
の複合酸化物を使用しない場合は物理的耐久性に問題が
あるだけでなく、活性、選択性とも充分でない。これに
対し、本発明においてはニオブ、タンタル、ジルコニウ
ム及びチタンからなる群より選ばれる少なくとも1種の
金属の酸化物又は2種以上の金属の複合酸化物を使用す
ることにより、高活性でありかつ高選択性を示す。なか
でもチタンの酸化物が好ましく、特にルチル型のチタン
酸化物が最も好適に使用される。
【0012】本発明の触媒を製造するにあたり、ニオ
ブ、タンタル、ジルコニウム及びチタンの金属酸化物又
はそれらの複合酸化物の形態は特に問わない。例えば、
成型体であっても、また粉体であっても良い。また、こ
れら金属酸化物あるいは複合酸化物の前駆体となる水酸
化物等の塩や、ゲル、ゾル等の形で触媒の調製時に使用
することもできる。
【0013】本発明で用いるニオブ、タンタル、ジルコ
ニウム及びチタンの金属酸化物又は複合酸化物のBET
比表面積には特に制限はないが、副反応を抑え、目的物
を高収率で得る点で30m2/g以下が好ましく、特に
10m2/g以下が好ましい。また、前駆体を使用する
場合も、酸化物に転換後、30m2/g以下、好ましく
は10m2/g以下となる焼成処理条件が目安となる。
尚、Nb、Ta、Zr及びTiの酸化物又はそれらの複
合酸化物の量は通常、質量基準で、触媒を100とした
とき、10〜95である。また触媒の形状についても特
に制約はなく、反応管のサイズ、形状により、顆粒状、
球状、ペレット状、リング状等のほかハニカム状でも使
用が可能である。
【0014】本発明の酸化用触媒の調製法には特に制限
はなく、この種の触媒の調製に一般的に用いられている
方法によって調製することができる。例えば、メタタン
グステン酸アンモニウム水溶液に酒石酸アンチモン水溶
液あるいは三酸化アンチモン粉末を加え均一溶液あるい
は懸濁液を調製し、金属酸化物成型体に含浸してから蒸
発乾固し、あるいは金属酸化物粉末、ゾル等と混合して
加熱攪拌、濃縮、蒸発乾固を行い、80〜230℃で乾
燥処理し、必要により、破砕あるいは成型してサイズ調
整し、300〜700℃で焼成することにより得られ
る。この乾燥及び焼成を行う際の雰囲気には特に制限は
なく、大気中でも、高酸素濃度又は低酸素濃度雰囲気中
でも、また還元性ガス雰囲気中でも、窒素、ヘリウム、
アルゴン等の不活性ガス雰囲気中でも、更には真空中で
も行うことができる。これらは上記触媒調製時に使用し
た原料の特性等に応じて適宜選択できる。
【0015】上記触媒の調製に用いられる原料には特に
制限はないが、タングステンとしてはメタタングステン
酸アンモニウム水溶液、パラタングステン酸アンモニウ
ム、三酸化タングステン等が好適に用いられ、アンチモ
ンとしては三酸化アンチモン、アンチモン酸ゾル、酒石
酸アンチモン水溶液等が好適に用いられる。これらの中
でもタングステンとしてはメタタングステン酸アンモニ
ウム水溶液が、アンチモンとしては三酸化アンチモン、
及び、酒石酸アンチモン水溶液が好ましい。上記タング
ステンの触媒中での含有割合としては、質量基準で触媒
を100としたとき、10以上とすることが好ましく、
また、60以下とすることが好ましい。より好ましく
は、15以上であり、また、40以下である。上記アン
チモンの触媒中での含有割合としては、質量基準で触媒
を100としたとき、1以上とすることが好ましく、ま
た、20以下とすることが好ましい。より好ましくは、
2以上であり、また、10以下である。また、これら以
外に触媒成分として任意に添加する元素についても、硝
酸塩、硫酸塩、酸化物、水酸化物、塩化物、炭酸塩、有
機酸塩、金属酸素酸、金属酸素酸アンモニウム塩、ヘテ
ロポリ酸など特に制限なく原料を選択できる。
【0016】本発明の気相酸化反応を行う際の原料とし
ては、アルキルベンゼン類及び分子状酸素のほかに、必
要に応じて、希釈ガスを用いる事ができる。分子状酸素
源としては、空気又は純酸素が使用される。分子状酸素
は通常、アルキルベンゼン類1モルに対して、5〜10
0モルの割合で用いる。希釈ガスとしては、窒素、ヘリ
ウム、炭酸ガス等の不活性ガスや水蒸気等が好適に用い
られる。
【0017】本発明の気相酸化反応を実施する際の反応
条件には特に制限はなく、例えば、空間速度1000〜
200000h-1、反応温度350〜650℃の条件下
に上記原料ガスを本発明の酸化用触媒に接触させればよ
い。好ましくは空間速度10000〜100000
-1、反応温度は450〜600℃である。上記反応は
通常常圧かやや加圧で行うが、高圧下、減圧下いずれで
も実施することができる。反応方式についても特に制限
はなく、固定床式、移動床式又は流動床式のいずれでも
よい。また単流方式でもリサイクル方式でもよい。
【0018】本発明のアルキルベンゼン類酸化用触媒
は、アルキルベンゼン類を分子状酸素の存在下に気相酸
化して、対応する芳香族アルデヒドを高収率で製造でき
るものであるが、好ましい実施形態としては、空間速度
10000〜100000h-1、かつ、反応温度520
〜580℃の条件下での反応で使用される場合に、芳香
族アルデヒドの収率が50モル%以上となるようにする
ことである。50モル%未満であると、テレフタルアル
デヒド(TPAL)等の有用な芳香族アルデヒドを工業
的に廉価に製造することができなくなるおそれがある。
より好ましくは60モル%以上、更に好ましくは65モ
ル%以上、特に好ましくは70モル%以上である。
【0019】本発明のアルキルベンゼン類酸化用触媒
は、アルキルベンゼン類を分子状酸素の存在下に気相酸
化して対応する芳香族アルデヒドを製造する際に用いら
れるものであるが、このような触媒を使用する芳香族ア
ルデヒドの製造方法も本発明の一つである。
【0020】
【実施例】以下実施例を挙げて本発明を更に具体的に説
明する。なお反応における転化率、選択率及び単流収率
は、それぞれ以下のように定義される。 転化率(モル%)=(反応した原料のモル数/供給した
原料のモル数)×100選択率(モル%) =(生成した各化合物のモル数/反応した原料のモル
数)×100単流収率(モル%) =(生成した各化合物のモル数/供給した原料のモル
数)×100
【0021】実施例1 アンチモン原料として酒石酸アンチモン水溶液をまず調
製した。L−酒石酸150.0gを310mlの水に溶
解し、これに三酸化アンチモン36.5gを添加し、加
熱還流を行い溶解させた。これに少量の水を加え、全体
の質量を500gに合わせ、Sb濃度0.5mmol/
gの酒石酸アンチモン水溶液を得た。この酒石酸アンチ
モン水溶液11.25gに、メタタングステン酸アンモ
ニウム水溶液(WO3として50質量%含有)10.4
2gを加え均一含浸液を得た。酸化ニオブ粉末(BET
比表面積4.9m2/g)10.0gを上記含浸液に加
え、加熱攪拌を行い、約2時間かけて蒸発乾固を行っ
た。これをN2流通中260℃で16時間加熱乾燥処理
を行ったあと破砕し、16〜30メッシュに分級したも
のを、大気中580℃で2時間焼成処理を行った。得ら
れた触媒の組成は39質量%W1Sb0.25/Nb2
5であった。
【0022】この触媒0.5gを通常の流通式反応装置
に充填し、下記の条件下で反応を行った。反応時の空間
速度(SV)及び反応結果を表1に示す。
【0023】反応圧:常圧 反応ガス組成:p−キシレン/Air(空気)=0.8
/99.2(p−キシレン/O2=1/25.8) 反応ガス供給速度:180ml(標準状態)/min 反応温度:560℃
【0024】実施例2〜4 酸化ニオブの代わりにそれぞれ酸化タンタル粉末(BE
T比表面積2.5m2/g)、酸化ジルコニウム粉末
(BET比表面積8.8m2/g)、酸化チタン粉末
(アナターゼ型、BET比表面積20.0m2/g)1
0.0gを使用した以外は実施例1と同様に触媒調製を
行った。
【0025】これらの触媒各0.2g(実施例2、実施
例3)、0.3g(実施例4)を使用した以外は、実施
例1と全く同じ反応条件で、反応を行った。SV及び反
応結果を表1に示す。
【0026】比較例1 酸化ニオブを使用しなかった以外は実施例1と同様に触
媒調製を行った。得られた触媒の組成はW1Sb0.25
であった。この触媒0.5gを使用し、実施例1と全
く同じ反応条件で、反応を行った。SV及び反応結果を
表1に示す。
【0027】比較例2〜5 酸化ニオブの代わりにそれぞれ酸化アルミニウム粉末
(BET比表面積0.8m 2/g)10.0g、シリカ
ゾル(日産化学スノーテックスーO、SiO2として2
0.5質量%含有)48.8g、酸化亜鉛粉末(BET
比表面積3.9m2/g)10.0 g、酸化スズ(BE
T比表面積2.5m2/g)10.0gを使用した以外
は実施例1と同様に触媒調製を行った。
【0028】この触媒各0.5gを使用し、実施例1と
全く同じ反応条件で、反応を行った。SV及び反応結果
を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】実施例5 焼成温度を640℃に変更した以外は実施例4と同様に
触媒調製を行った。この触蝶1.0gを使用し、反応温
度を550℃とした以外は実施例1と同様に反応を行っ
た。SVは12000h-1であった。反応結果は、p−
キシレン転化率90.2モル%、テレフタルアルデヒド
選択率68.7モル%、トルアルデヒド選択率5.1モ
ル%、テレフタルアルデヒド単流収率62.0モル%、
トルアルデヒド単流収率4.6モル%であった。
【0031】比較例6 Sbを加えなかった以外は、実施例5と同様に触媒調製
を行った。この触媒1.0gを使用し、実施例5と同じ
反応条件で反応を行った。反応結果は、p−キシレン転
化率100モル%で、テレフタルアルデヒド、トルアル
デヒドの生成はなく、CO及びCO2のみが生成した。
【0032】実施例6 酸化チタン粉末をアナターゼ型からルチル型(BET比
表面積1.0m2/g)に変更した以外は実施例5と同
様に触媒調製を行った。この触媒1.0gを用い、反応
温度を570℃とした以外は実施例5と同様の反応条件
で反応を行った。この時SVは10500h-1であっ
た。反応結果を表2に示す。
【0033】実施例7〜11 実施例6の触媒において、酒石酸アンチモン水溶液及び
メタタングステン酸アンモニウム水溶液に更に硝酸亜鉛
水溶液(実施例7)、硝酸コバルト水溶液(実施例
8)、硝酸ニッケル水溶液(実施例9)、硝酸カルシウ
ム水溶液(実施例10)、硝酸カリウム水溶液(実施例
11)をそれぞれ加えて含浸液を調製した以外は実施例
6と同様に触蝶を調製し、各触媒について、1.0gの
触媒を用い、実施例6と同じ反応条件で反応を行った。
1Sb0.25に加えた添加金属の組成と、反応結果を表
2に示す。
【0034】
【表2】
【0035】
【発明の効果】本発明のアルキルベンゼン類酸化用触媒
は部分酸化性能に優れ、アルキルベンゼンから対応する
芳香族アルデヒドを高収率で製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 章能 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地の 1 株式会社日本触媒内 Fターム(参考) 4G069 AA03 AA08 BA04B BA05B BB04B BB06B BC03B BC09B BC26B BC35B BC55B BC56B BC60B BC67B BC68B CB07 DA06 FA02 FB14 4H006 AA02 AC45 BA02 BA06 BA07 BA13 BA14 BA20 BA21 BA30 BE30 4H039 CA62 CC30

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルキルベンゼン類を分子状酸素の存在
    下に気相酸化して対応する芳香族アルデヒドを製造する
    ための触媒であって、タングステン及びアンチモンを含
    み、更にニオブ、タンタル、ジルコニウム及びチタンか
    らなる群より選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物又
    は2種以上の金属の複合酸化物を含むことを特徴とする
    アルキルベンゼン類酸化用触媒。
  2. 【請求項2】 アルキルベンゼン類を分子状酸素の存在
    下に気相酸化して対応する芳香族アルデヒドを製造する
    方法であって、請求項1に記載の触媒を使用することを
    特徴とする芳香族アルデヒドの製造方法。
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