JP2001507727A - 有機ジアミンを含有した皿洗い洗剤組成物 - Google Patents

有機ジアミンを含有した皿洗い洗剤組成物

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、低分子量有機ジアミンを含有した洗剤組成物に関する。更に詳しくは、本発明は、改善された脂肪除去性能および起泡上の効果を有した、手皿洗い用の洗剤組成物に関する。本発明の洗剤は、改善された低温安定性および溶解性も有している。

Description

【発明の詳細な説明】 有機ジアミンを含有した皿洗い洗剤組成物 発明の分野 本発明は、低分子量有機ジアミンを含有した洗剤組成物に関する。更に詳しく は、本発明は、改善された脂肪除去性能および起泡上の効果を有した、手による 皿洗い用の洗剤組成物に関する。本発明の洗剤は、改善された低温安定性および 優れた溶解性、並びに改善された頑固な食物汚れ除去性および抗菌性も有してい る。本発明の洗剤組成物は、顆粒、ペースト、ゲルまたは液体を含めて、いかな る形態であってもよい。高度に好ましい態様は、液体またはゲル形態である。 約8.0以上のpHで手皿洗い洗剤中に配合した場合に、ジアミンは、皿洗い 業界でかなり前から知られている界面活性増強剤としてのCa/Mgイオンの低 レベル使用の代替物として一段と有効である。ジアミンは、Ca/Mgに伴う欠 点なしに、脂肪クリーニング、起泡、溶解および低温安定性において同時に効果 を発揮する。 発明の背景 典型的な市販の手皿洗い組成物は、軟水で十分な対脂肪性能を確保するために 、二価イオン(Mg、Ca)を配合している。しかしながら、アニオン性、ノニ オン性または追加界面活性剤(例えば、アルキルジメチルアミンオキシド、アル キルエトキシレート、アルカノイルグルコースアミド、アルキルベタイン)を含 有した処方物中における二価イオンの存在は、水との遅い製品ミックス速度(ひ いては乏しい瞬間的な泡立ち)、乏しいすすぎ性および乏しい低温安定性に至る 。更に、Ca/Mgを含有した安定な皿洗い洗剤の製造は、pHが高まることか ら、CaおよびMgに伴う沈降問題に起因して、非常に困難である。 米国特許第4,556,509号明細書はジアミンの二酸塩について開示して いる。これらの条件下において、我々はこれらの物質に限界があることをみいだ した。更に、効果は硬度<70ppmに限定される。米国特許第4,556,5 09号明細書はC2スペーサーの使用、例えばエチレンジアミン二酸塩および トキシル化ジアミン の使用についても開示しているが、双方とも現在の発展に際 して性能をかなり制限させている。 (10%溶液として測定したとき)pH〜8.0‐12のディッシュケア組成 物中における、以下で詳細に示されるある有機ジアミンと界面活性剤との使用は 、従来の洗剤組成物中におけるMgまたはCaイオンの使用と比較して、頑固な 食物汚れのクリーニングおよび脂肪/油の除去性を改善することがわかった。予 想外に、これらの有機ジアミンは、汚れ、特に脂肪酸およびタンパク質を含有し た汚れの存在下で起泡安定性も改善する。 更に、本明細書で記載されたジアミンの強い脂肪除去性能は、対脂肪性能上の 効果を維持しながら、処方物からMg/Caイオンの減少/排除を行えるのであ る。Mg/Caの排除は、溶解性、すすぎ性および低温製品安定性にも、改善さ れた効果を更に発揮する。 界面活性剤と組合せた本発明のジアミンは、感覚的な効果も発揮する。この組 成物の存在は、洗浄液への“シルキー”感および皮膚への“マイルド”感を生じ ることがわかった。ジアミンは、洗浄液に抗菌効果を付与することもわかった。 しかしながら、ここで示された特別な組成物は、比較的高いpH、洗浄界面活性 剤および任意の酵素を有する皿洗い向けに特にデザインされており、それらのす べてはコンタクトレンズクリーナー向きではない。 これらの効果は、広範囲の硬度(8〜>1000ppm)にわたり、高いpH 処方(〜8.0‐12)において、低分子量有機ジアミンの使用により達成され ることがわかった。背景技術 米国特許第4,556,509号明細書は、約6〜8のpH範囲を有した洗剤 における、低分子量有機ジアミン二酸塩の使用について開示している。 JP63131124‐A88/06/03では、1,2‐ジクロロエタンの ようなハロゲン化合物と反応させたジアミンを含有する、コンタクトレンズクリ ーナーについて記載している。 発明の要旨 本発明による洗剤組成物は、ジアミンおよび界面活性剤を含んでいる。更に詳 しくは、本発明の洗剤は: a)有効量の低分子量(約400amu未満、好ましくは約200amu未満 、更に好ましくは約150amu以下)の有機ジアミン;但し、該ジアミン は、双方とも約8.0〜約11.5の範囲内で、pK1およびpK2を有し ている;および b)洗浄有効量の界面活性剤; を含んでなり、 その洗剤組成物は、約8.0〜約12、好ましくは約8.2〜約12、更に好 ましくは約8.5〜約11、更に一層好ましくは約8.5〜約10.2のpH( 10%水溶液として測定したとき)を有している。 界面活性剤対有機ジアミンの好ましい重量比は、約40:1〜約2:1、更に 好ましくは約10:1〜約5:1である。 場合により、洗剤組成物は公知の従来の洗剤組成物と比較して、低レベルのM g/Caイオンを更に含んでいてもよい。言い換えるならば、本組成物は、好ま しくはカルシウムおよびマグネシウムから選択される有効な二価イオンを、好ま しくは約1.5%以下、更に好ましくは約0.6%以下で利用する。最も好まし くは、本洗剤組成物は添加された二価イオンを実質的に含まない(即ち、 約0.1%未満)。 本発明の界面活性剤は、アニオン性またはノニオン性界面活性剤、またはそれ らの混合物から選択される。本発明で使用上好ましいアニオン性界面活性剤には 、直鎖アルキルベンゼンスルホネート、α‐オレフィンスルホネート、パラフィ ンスルホネート、メチルエステルスルホネート、アルキルサルフェート、アルキ ルアルコキシサルフェート、アルキルスルホネート、アルキルアルコキシル化サ ルフェート、サルコシネート、アルキルアルコキシカルボキシレートおよびタウ リネートがある。本発明で有用な好ましいノニオン性界面活性剤は、アルキルジ アルキルアミンオキシド、アルキルエトキシレート、アルカノイルグルコースア ミド、アルキルポリグルコシド、アルキルベタインおよびそれらの混合物からな る群より選択される。1つの高度に好ましい態様において、アニオン性界面活性 剤はアルキルサルフェート、アルキルアルコキシサルフェートおよびそれらの混 合物からなる群より選択される。もう1つの高度に好ましい態様において、ノニ オン性界面活性剤はアルキルオキシド、アルキルベタイン、アルカノイルグルコ ースアミドおよびそれらの混合物からなる群より選択される。アニオン性界面活 性剤およびノニオン性界面活性剤の混合物が用いられるならば、アニオン性:ノ ニオン性の重量比は、好ましくは約50:1〜約1:50、更に好ましくは約5 0:1〜約3:1である。しかも、アニオン性およびノニオン性界面活性剤の混 合物が存在するときには、本発明の手皿洗い洗剤組成物は、好ましくはプロテア ーゼ酵素、アミラーゼ酵素またはそれらの混合物を更に含んでいる。更に、これ らの手皿洗い洗剤態様は好ましくは更にヒドロトロープを含んでいる。適切なヒ ドロトロープには、トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、クメンスルホ ン酸、キシレンスルホン酸のナトリウム、カリウム、アンモニウムまたは水溶性 置換アンモニウム塩がある。 洗剤は、好ましくは、下記の、汚れ放出ポリマー、分散剤、多糖、研磨剤、殺 菌剤、曇り抑制剤、ビルダー、酵素、色素、緩衝剤、抗真菌またはカビ抑制剤、 駆虫剤、香料、ヒドロトロープ、増粘剤、加工助剤、起泡増強剤、増白剤、抗腐 食助剤、安定剤、酸化防止剤およびキラントから選択される1種以上の洗浄補助 剤を更に含む。カチオン性界面活性剤も場合により本洗剤組成物中に存在してよ いが、好ましい態様はカチオン性界面活性剤を実質的に含まない。更に、本組成 物はハライドイオン(クロリド、フルオリド、ブロミドまたはヨージドイオン) を実質的に含まず、尿素も実質的に含まない。実質的に含まないとは、特定の成 分について、全組成物の約1重量%未満、好ましくは約0.1%未満、更に好ま しくは0%でしか含まれていないことを意味する。 更に、本発明の手皿洗い洗剤組成物は、好ましくはプロテアーゼ、リパーゼ、 アミラーゼ、セルラーゼおよびそれらの混合物からなる群より選択される酵素を 更に含むことができ、更に好ましくは、酵素はプロテアーゼおよびアミラーゼか ら選択される。 更に、本発明で用いられるジアミンは不純物を実質的に含まないことが好まし い。即ち、“実質的に含まない”とは、ジアミンが純度95%超、即ち好ましく は97%、更に好ましくは99%、更に一層好ましくは99.5%で不純物を含 まないことを意味する。市販ジアミン中に存在しうる不純物の例には、2‐メチ ル‐1,3‐ジアミノブタンおよびアルキルヒドロピリミジンがある。更に、ジ アミンは、ジアミン分解およびアンモニア形成を回避するために、酸化反応剤を 含むべきではない。加えて、アミンオキシドおよび/または他の界面活性剤が存 在しているならば、アミンオキシドまたは界面活性剤は過酸化水素を含むべきで はない。アミンオキシドまたはアミンオキシドの界面活性剤ペースト中における 過酸化水素の好ましいレベルは、0〜40ppm、更に好ましくは0〜15pp mである。アミンオキシドおよびベタイン中におけるアミン不純物は、存在する ならば、過酸化水素について上記されたレベルまで最少にしておくべきである。 過酸化水素を含まない組成物を作ることは、組成物が酵素を含有しているとき に重要である。過酸化物は酵素と反応して、酵素が組成物に付加するいかなる性 能効果も壊してしまう。少量の過酸化水素でも酵素含有処方物で問題を起こすこ とがある。しかしながら、ジアミンは存在する過酸化物と反応して、酵素安定剤 として作用し、過酸化水素を酵素と反応させないようにできる。ジアミンによる 酵素のこの安定性にとり唯一の欠点は、窒素化合物が生成して、ジアミン含有組 成物中に存在することがあり、これが悪臭を形成すると考えられることである。 ジアミンを酵素安定剤として作用させることは、本来的に期待して加えられた効 果、即ち脂肪クリーニング、起泡、溶解および低温安定性をジアミンが組成物に 付与することも妨げてしまう。したがって、過酸化水素を実質的に含まない成分 を用いる、および/またはたとえジアミンが酵素安定剤として作用しうるとして も非ジアミン酸化防止剤を用いることにより、本組成物で不純物として存在する 過酸化水素の量を最少に抑えることが好ましく、その理由は悪臭化合物が生成す る可能性があって、その主な役割を果たすために存在する有効なジアミンの量を 減少させてしまうからである。 本発明の組成物は“悪臭”のないことが更に好ましい。即ち、ヘッドスペース の臭いが消費者にネガティブな嗅覚応答を起こさせないことである。これは、望 ましくない臭いを遮蔽する上で香料の使用、酸化防止剤、キラントなどのような 安定剤の使用、および/または不純物を実質的に含まないジアミンの使用を含め て、多くの手法による行える。理論に拘束されることなく、本発明の組成物中に おけるほとんどの悪臭の原因は、ジアミン中に存在する不純物であると考えられ る。これらの不純物は、ジアミンの製造および貯蔵中に生成することがある。そ れらは本組成物の製造および貯蔵中に生成することもある。酸化防止剤およびキ ラントのような安定剤の使用は、製造時から、消費者による最終的な使用まで、 更にはそれ以外にも、組成物中におけるこれら不純物の形成を阻止および/また は防止することにつながる。こうして、香料、安定剤の添加および/または不純 物を実質的に含まないジアミンの使用により、これら悪臭の形成を解消、抑制お よび/または防止することが、最も好ましい。 更に、本発明の手皿洗い洗剤組成物は、特に約9以下のpHで処方されるとき に、重曹を更に含むことができる。存在するならば、重曹は全組成物の約0.5 〜約5重量%、好ましくは約1〜約3%である。 別記されないかぎり、本明細書で用いられるすべての部、パーセンテージおよ び割合は、重量%として表示されている。引用されたすべての文献は、関連箇所 において、参考のため本明細書に組み込まれる。 発明の具体的な説明 定義‐本洗剤組成物は、本明細書に記載された個別成分を“有効量”または“ 脂肪除去改善量”で含んでいる。本発明におけるジアミンおよび補助成分の“有 効量”とは、ターゲットの汚れおよびしみの少くとも一部に対するクリーニング 組成物の性能を、90%信頼限界で特定の方向にまたは有意にいずれかで改善す るために十分な量を意味する。そのため、ターゲットにある脂肪汚れを含めた組 成物では、業者はこのような汚れに対するクリーニング性能を少くとも特定の方 向に改善する上で十分なジアミンを用いる。重要なことは、完全処方洗剤におい て、ジアミンは、後で示された例からわかるように、様々な汚れおよびしみに対 するクリーニング性能で、少くとも特定の方向に改善を行えるレベルで用いうる ことである。 上記のように、ジアミンは、クリーニング性能で少くとも特定の方向に改善を 行うために有効なレベルで、洗浄界面活性剤と組み合わせて、洗剤組成物に用い られる。手皿洗い組成物の関係において、このような“使用レベル”は、汚れお よびしみのタイプおよび程度だけでなく、洗浄水温度、洗浄水の容量、および皿 類が洗浄水と接触する時間の長さにも応じて変わる。 洗剤組成物に対するユーザーの癖および習慣はかなり違いを示すため、それは このような組成物において約0.25〜約15重量%、好ましくは約0.5〜約 10%、更に好ましくは約0.5〜約6%のジアミンを含有していれば大丈夫で ある。 そのいくつかの面のうち1つにおいて、本発明では、本発明の特定のジアミン を界面活性剤と組み合わせて、脂肪/油汚れの除去性を高めるための手段を提供 している。“毎日の”脂肪/油汚れは、トリグリセリド、脂質、複合多糖、脂肪 酸、無機塩およびタンパク質の混合物である。 理論に拘束されることなく、広範囲の硬度(CaCO3として表示すると、約 1000ppm以内)にわたり有機ジアミンにより得られる強い脂肪性能効果が 、軟水で対脂肪性能を増強させる上で、手皿洗い洗剤における二価イオンの必要 性を減少させていると考えられる。重要なことは、従来の手皿洗い処方物からの 二価イオンの排除が、水との製品ミックス(“溶解”と称される)の速度、瞬間 的な泡立ち性、すすぎ性および低温安定性について効果を発揮していることであ る。 消費者の好みに応じて、本組成物は約50センチポイズ以上、好ましくは約1 00センチポイズ以上、更に好ましくは約100〜約400センチポイズの粘度 で処方される。ヨーロッパ式処方の場合、組成物は約800センチポイズ以内の 粘度で処方してもよい。 更に、二価イオン減少で達成される優れた溶解速度であれば、優れた溶解およ びクリーニング性能を維持しながら、従来の組成物よりもかなり有意に高い粘度 (例えば、1000センチポイズ以上)で、手皿洗い洗剤、特にコンパクト処方 物を業者に作らせることもできる。これは、許容しうる溶解性を維持しながら、 より高い粘度のコンパクト製品を作る上で、有意に可能な利点を有している。 “コンパクト”または“ウルトラ”とは、従来の液体洗剤と比較して低レベルの 水を含有した洗剤処方物を意味する。水のレベルは、洗剤組成物の50重量%未 満、好ましくは30%未満である。上記濃縮製品は、少量で使用できる製品を望 む消費者、および低輸送コストで済ませたい製造業者に利点を供する。 優れた脂肪クリーニングおよび溶解性能は、洗剤のpHが約8.0〜約12の 範囲内で維持されるならば得られる。このpH範囲は、(窒素原子の1つにおけ る)非プロトン化ジアミンの使用時含量を最少に抑えられるように選択される。 これは、ジアミンが高度にプロトン化されて、緩衝能をほとんどまたは全く留 めずに、8未満のpHで存在する不利な状況下(U.S.4,556,509、 Colgate参照)、あるいは前形成アミン塩または四級化誘導体を用いているとき には、違ってくる。 ジアミン‐好ましい有機ジアミンは、pK1およびpK2が約8.0〜約11 .5の範囲内、好ましくは約8.4〜約11、更に一層好ましくは約8.6〜約 10.75の範囲内にある場合である。性能および供給面からみて好ましい物質 は、1,3‐プロパンジアミン(pK1=10.5;pK2=8.8)、1,6 ‐ヘキサンジアミン(pK1=11;pK2=10)、1,3‐ペンタンジアミ ン(Dytek EP)(pK1=10.5;pK2=8.9)、2‐メチル‐1,5 ‐ペンタンジアミン(Dytek A)(pK1=11.2;pK2=10.0)であ る。他の好ましい物質は、C4〜C8のアルキレンスペーサーを有する一級/一 級ジアミンである。一般的に、一級ジアミンは二級および三級ジアミンよりも好 ましいと考えられる。 pK1およびpK2の定義‐本明細書で用いられる“pKa1”および“pK a2”とは、“pKa”として当業者に包括的に知られているタイプの種類であ る。pKaは化学業者に周知のとおりに本明細書で用いられている。本明細書で 引用された数値は、"Critical Stability Constants:Volume 2,Amines"by Smith and Martel,Plenum Press,NY and London,1975のような文献から得ることがで きる。pKaに関する追加情報は、関連会社の文献、例えばジアミンの 供給業者Dupontにより提供される情報から得ることができる。 本明細書で使われている定義として、ジアミンのpKaは25℃で0.1〜0 .5Mのイオン強度にわたるすべての水溶液で特定されている。pKaは温度お よびイオン強度に応じて変化しうる平衡定数である;そのため、文献で報告され た値は測定法および条件に応じて一致しないことがある。あいまいさをなくすた めに、本発明のpKaに用いられた関連条件および/または文献は、本明細書ま たは"Critical Stability Constants:Volume 2,Amines"で規定されたとおりであ る。1つの典型的な測定方法は、水酸化ナトリウムによる酸の電位差滴定、並び に"The Chemist's Ready Reference Handbook"by Shugar and Dean,McGraw Hill ,NY,1990で記載および引用されたような適切な方法によるpKaの測定である。 pK1およびpK2を約8.0以下に低下させる置換基および構造修飾は望ま しくなく、性能上ロスを引き起こすことがわかった。これには、エトキシル化ジ アミン、ヒドロキシエチル置換ジアミン、スペーサー基の窒素に対してβ(γで はそれほどでもない)位に酸素を有するジアミンとする置換基がある。加えて、 エチレンジアミンをベースにした物質も不適切である。 本発明で有用なジアミンは、下記構造で規定することができる: 上記式中R1-4は独立してH、メチル、‐CH3CH2およびエチレンオキシドか ら選択される;CxおよびCyは独立してメチレン基または分岐アルキル基から選 択され、ここでx+yは約3〜約6である;Aは場合により存在して、ジアミン pKaを望ましい範囲に調整するように選択される電子供与または求引部分 (electron donating or withdrawing moieties)から選択される。Aが存在す るならば、xおよびyは双方とも1以上でなければならない。 好ましいジアミンの例には以下がある: ジメチルアミノプロピルアミン:1,6‐ヘキサンジアミン: 1,3‐プロパンジアミン: 2‐メチル‐1,5‐ペンタンジアミン: 商品名Dytek EPで市販の1,3‐ペンタンジアミン: 1‐メチルジアミノプロパン: Jeffamine EDR148: イソホロンジアミン: 1,3‐ビス(メチルアミン)シクロヘキサン:およびそれらの混合物 ほぼ中性のpH範囲(7〜8)でCa/Mgのほぼ等モルの代替物として試験 したときに、有機ジアミンはCa/Mgと同程度の脂肪クリーニング性能を発揮 しただけであった。この達成は、Ca/Mgの使用、pH8以下での有機ジアミ ンの使用、またはpH8以下での有機ジアミン二酸塩の使用によると不可能であ る。 アニオン性界面活性剤‐本発明で有用なアニオン性界面活性剤は、好ましくは 、直鎖アルキルベンゼンスルホネート、α‐オレフィンスルホネート、パラフィ ンスルホネート、メチルエステルスルホネート、アルキルサルフェート、アルキ ルアルコキシサルフェート、アルキルスルホネート、アルキルアルコキシカルボ キシレート、アルキルアルコキシル化サルフェート、サルコシネート、タウリネ ートおよびそれらの混合物からなる群より選択される。有効量、典型的には約0 .5〜約90重量%、好ましくは約5〜約50%、更に好ましくは約10〜約3 0%のアニオン性洗浄界面活性剤が、本発明では使用できる。 利用できるアニオン性界面活性剤の1タイプは、アルキルエステルスルホネー トからなる。これらは再生可能な非石油資源で作られることから望ましい。アル キルエステルスルホネート界面活性剤成分の製造は、技術文献に開示された公知 方法に従い行える。例えば、C8‐C20カルボン酸の直鎖エステルは "The Journal of the American Oil Chemists Society",52(1975),pp.323-329に 従い気体SO3でスルホン化することができる。適切な出発物質には、獣脂、パ ームおよびココナツ油などから誘導されるような天然脂肪物質がある。 特に洗濯適用向けに好ましいアルキルエステルスルホネート界面活性剤には、 下記構造式のアルキルエステルスルホネート界面活性剤がある:上記式中R3はC8‐C20ヒドロカルビル、好ましくはアルキル、またはそれらの 組合せであり、R4はC1‐C6ヒドロカルビル、好ましくはアルキル、またはそ れらの組合せであり、Mは可溶性塩形成カチオンである。適切な塩には、ナトリ ウム、カリウムおよびリチウム塩のような金属塩、置換または非置換アンモニウ ム塩、例えばメチル‐、ジメチル‐、トリメチル‐および四級アンモニウムカチ オン、例えばテトラメチルアンモニウムおよびジメチルピペリジニウム、および アルカノールアミン、例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミンおよび トリエタノールアミンから誘導されるカチオンがある。好ましくはR3はC10‐ C16アルキルであり、R4はメチル、エチルまたはイソプロピルである。R3がC14 ‐C16アルキルであるメチルエステルスルホネートが特に好ましい。 アルキルサルフェート界面活性剤が、本発明で使用上重要なアニオン性界面活 性剤のもう1つのタイプである。ポリヒドロキシ脂肪酸アミド(下記参照)と併 用されたときに、優れた全体的クリーニング能力、例えば広範囲の温度、洗浄濃 度および洗浄時間にわたる良好な脂肪/油クリーニング性を発揮することに加え て、アルキルサルフェートの溶解、および液体洗剤処方物で改善された処方性が 得られ、これらの界面活性剤は式ROSO3Mの水溶性塩または酸であって、こ こでRは好ましくはC10‐C24ヒドロカルビル、好ましくはC10‐C20アルキル 部分を有するアルキルまたはヒドロキシアルキル、更に好ましくはC12‐C18ア ルキルまたはヒドロキシアルキルであり、MはH、Mgまたはカチオン、例えば アルカリまたはアルカリ金属(IA族またはIIA族)カチオン(例えば、ナトリ ウム、カリウム、リチウム、マグネシウム、カルシウム)、置換または非置換ア ンモニウムカチオン、例えばメチル‐、ジメチル‐およびトリメチル‐アンモニ ウム、および四級アンモニウムカチオン、例えばテトラメチルアンモニウムおよ びジメチルピペリジニウム、およびエタノールアミン、ジエタノールアミン、ト リエタノールアミンのようなアルカノールアミンから誘導されるカチオン、およ びそれらの混合物などである。典型的には、C12-16のアルキル鎖は低い洗浄温 度(例えば約50℃以下)で好ましく、C16-18アルキル鎖は高い洗浄温度(例 えば約50℃以上)で好ましい。 アルキルアルコキシル化サルフェート界面活性剤が、有用なアニオン性界面活 性剤のもう1つのカテゴリーである。これらの界面活性剤は典型的には式RO( A)mSO3Mの水溶性塩または酸であって、ここでRは非置換C10‐C24アルキ ルまたはC10‐C24アルキル部分を有するヒドロキシアルキル基、好ましくはC12 ‐C20アルキルまたはヒドロキシアルキル、更に好ましくはC12‐C18アルキ ルまたはヒドロキシアルキルであり、Aはエトキシまたはプロポキシ単位であり 、mはゼロより大きく、典型的には約0.5〜約6、更に好ましくは約0.5〜 約3であり、MはHまたはカチオン、例えば金属カチオン(例えばナトリウム、 カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム等)、アンモニウムまたは置換 アンモニウムカチオンである。アルキルエトキシル化サルフェートおよびアルキ ルプロポキシル化サルフェートが本発明では考えられる。置換アンモニウムカチ オンの具体例には、メチル、ジメチル、トリメチル‐アンモニウムお よび四級アンモニウムカチオン、例えばテトラメチルアンモニウム、ジメチルピ ペリジニウム、およびアルカノールアミン、例えばモノエタノールアミン、ジエ タノールアミンおよびトリエタノールアミンから誘導されるカチオン、およびそ れらの混合物がある。例示される界面活性剤はC12‐C18アルキルポリエトキシ レート(1.0)サルフェート、C12‐C18アルキルポリエトキシレート(2. 25)サルフェート、C12‐C18アルキルポリエトキシレート(3.0)サルフ ェートおよびC12‐C18アルキルポリエトキシレート(4.0)サルフェートで あり、Mは便宜上ナトリウムおよびカリウムから選択される。本発明で使用の界 面活性剤は、天然または合成アルコール原料から作ることができる。鎖長は、分 岐を含めた、平均の炭化水素分布を表す。 他のアニオン性界面活性剤‐洗浄目的にとり有用な他のアニオン性界面活性剤 も本組成物中に含有させることができる。これらには、石鹸の塩(例えば、ナト リウム、カリウム、アンモニウムおよび置換アンモニウム塩、例えばモノ‐、ジ ‐およびトリエタノールアミン塩を含む)、C9‐C20直鎖アルキルベンゼンス ルホネート、C8‐C22一級または二級アルカンスルホネート、C8‐C24オレフ ィンスルホネート、例えば英国特許明細書第1,082,179号明細書に記載 されたようにアルカリ土類金属シトレートの熱分解産物のスルホン化により製造 されるスルホン化ポリカルボン酸、アルキルグリセロールスルホネート、脂肪ア シルグリセロールスルホネート、脂肪オレイルグリセロールサルフェート、アル キルフェノールエチレンオキシドエーテルサルフェート、パラフィンスルホネー ト、アルキルホスフェート、アシルイソチオネートのようなイソチオネート、N ‐アシルタウレート、メチルタウリドの脂肪酸アミド、アルキルサクシナメート およびスルホサクシネート、スルホサクシネートのモノエステル(特に、飽和お よび不飽和C12‐C18モノエステル)、スルホサクシネートのジエステル(特に 、飽和および不飽和C6‐C14ジエステル)、N‐アシルサルコシネート、ア ルキルポリグルコシドのサルフェートのようなアルキル多糖のサルフェート(ノ ニオン性非サルフェート化合物は以下で記載されている)、分岐一級アルキルサ ルフェートと、式RO(CH2CH2O)kCH2COO-+(RはC8‐C22アル キルであり、kは0〜10の整数であり、Mは可溶性塩形成カチオンである)の ようなアルキルポリエトキシカルボキシレート、およびイセチオン酸でエステル 化されて水酸化ナトリウムで中和された脂肪酸がある。トール油中に存在するか 、またはそれから誘導される、ロジン、水素添加ロジン、樹脂酸および水素添加 樹脂酸のような、樹脂酸および水素添加樹脂酸も適切である。更に、例が"Surfa ce Active Agents and Detergents"(Vol.I and II,Schwartz,Perry and Berch) に示されている。様々なこのような界面活性剤は、1975年12月30日付で 発行されたLaughlinらの米国特許第3,929,678号明細書の第23欄58 行目〜第29欄23行目でも一般的に開示されている。 二次界面活性剤‐二次洗浄界面活性剤は、ノニオン性、カチオン性、両性、双 極性およびそれらの混合物からなる群より選択できる。本明細書で開示された他 の補助成分と一緒に、洗浄界面活性剤のタイプおよび量を選択することにより、 本洗剤組成物は洗濯クリーニング関係または他の異なるクリーニング適用、特に 皿洗いで用いられるように処方することができる。したがって、用いられる具体 的な界面活性剤は、考えられる具体的な最終用途に応じて様々である。適切な二 次界面活性剤は以下で記載されている。 ノニオン性洗剤界面活性剤‐適切なノニオン性洗剤界面活性剤は、参考のため 本明細書に組み込まれた、1975年12月30日付で発行されたLaughlinらの 米国特許第3,929,678号明細書の第13欄14行目〜第16欄6行目で も一般的に開示されている。有用なノニオン性界面活性剤の例示非制限クラスに は、アルキルジアルキルアミンオキシド、アルキルエトキシレート、アルカノイ ルグルコースアミド、アルキルベタインおよびそれらの混合物がある。 本発明で使用の他のノニオン性界面活性剤には以下がある: アルキルフェノールのポリエチレン、ポリプロピレンおよびポリブチレンオキ シド縮合物。一般的に、ポリエチレンオキシド縮合物が好ましい。これらの化合 物には、直鎖または分岐鎖配置で炭素原子約6〜約12のアルキル基を有するア ルキルフェノールと、アルキレンオキシドとの縮合産物がある。好ましい態様に おいて、エチレンオキシドは、アルキルフェノール1モル当たり約5〜約25モ ルのエチレンオキシドに相当する量で存在する。このタイプの市販ノニオン性界 X‐100およびX‐102がある。これらの化合物はアルキルフェノールアル コキシレート(例えば、アルキルフェノールエトキシレート)と通常称される。 脂肪族アルコールと約1〜約25モルのエチレンオキシドとの縮合産物。脂肪 族アルコールのアルキル鎖は直鎖または分岐、一級または二級であり、通常約8 〜約22の炭素原子を有している。炭素原子約10〜約20のアルキル基を有す るアルコールと、アルコール1モル当たり約2〜約18モルのエチレンオキシド との縮合産物が特に好ましい。このタイプの市販ノニオン性界面活性剤の例には 、9(C11‐C15直鎖二級アルコールとエチレンオキシド9モルとの縮合産物)、 6モルとの、狭い分子量分布の縮合産物);Shell Chemical Companyから販売さ 15直鎖アルコールとエチレンオキシド4モルとの縮合産物);The Procter & レンオキシド9モルとの縮合産物)がある。他の市販ノニオン性界面活性剤には 、 トキシレート”と称される。 プロピレンオキシドとプロピレングリコールとの縮合により形成される疎水性 ベースとエチレンオキシドとの縮合産物。これら化合物の疎水性部分は好ましく は約1500〜約1800の分子量を有して、非水溶性を示す。この疎水性部分 へのポリオキシエチレン部分の付加は全体的に分子の水溶性を増加させる傾向が あり、産物の液性はポリオキシエチレン含有率が縮合産物の全重量の約50%の ところまでに留められ、これは約40モル以内のエチレンオキシドとの縮合に相 当する。このタイプの化合物の例には、BASFから販売されている、ある種の プロピレンオキシドおよびエチレンジアミンの反応から得られる産物とエチレ ンオキシドとの縮合産物。これら産物の疎水性部分はエチレンジアミンおよび過 剰プロピレンオキシドの反応産物からなり、通常約2500〜約3000の分子 量を有する。この疎水性部分は、縮合産物が約40〜約80重量%のポリオキシ エチレンを含んで、約5000〜約11,000の分子量を有する程度まで、エ チレンオキシドと縮合される。このタイプのノニオン性界面活性剤の例には、 半極性ノニオン性界面活性剤は、炭素原子約10〜約18の1つのアルキル部 分と、炭素原子約1〜約3のアルキル基およびヒドロキシアルキル基からなる群 より選択される2つの部分とを有した水溶性アミンオキシド;炭素原子約10〜 約18の1つのアルキル部分と、炭素原子約1〜約3のアルキル基およびヒドロ キシアルキル基からなる群より選択される2つの部分とを有した水溶性ホスフィ ンオキシド;炭素原子約10〜約18の1つのアルキル部分と、炭素原子約1〜 約3のアルキルおよびヒドロキシアルキル部分からなる群より選択される部分と を有した水溶性スルホキシドを含めた、特定カテゴリーのノニオン性界面活性剤 である。 半極性ノニオン性洗剤界面活性剤には、下記式を有するアミンオキシド界面活 性剤がある: 上記式中R3は約8〜約22の炭素原子を有するアルキル、ヒドロキシアルキル 、アルキルフェニル基またはそれらの混合である;R4は約2〜約3の炭素原子 を有するアルキレンまたはヒドロキシアルキレン基、またはそれらの混合である ;xは0〜約3である;各R5は約1〜約3の炭素原子を有するアルキルまたは ヒドロキシアルキル基、または約1〜約3のエチレンオキシド基を有するポリエ チレンオキシド基である。R5基は、例えば酸素または窒素原子を介して互いに 結合されて、環構造を形成していてもよい。 これらのアミンオキシド界面活性剤には、特に、C10‐C18アルキルジメチル アミンオキシド、およびC8‐C12アルコキシエチルジヒドロキシエチルアミン オキシドがある。 約6〜約30の炭素原子、好ましくは約10〜約16の炭素原子をもつ疎水基 と、約1.3〜約10、好ましくは約1.3〜約3、最も好ましくは約1.3〜 約2.7の糖単位をもつ多糖、例えばポリグリコシド親水基とを有する、198 6年1月21日付で発行されたLlenadoの米国特許第4,565,647号明細 書に開示されたアルキル多糖。5または6つの炭素原子を有する還元糖も 使用でき、例えばグルコース、ガラクトースおよびガラクトシル部分がグルコシ ル部分の代わりに使用できる(場合により、疎水基が2、3、4位などに結合さ れて、グルコシドまたはガラクトシドに対するものとしてグルコースまたはガラ クトースを与える)。例えば、追加糖単位の1つの位置と先の糖単位の2、3、 4および/または6位との間に、糖間結合が存在していてもよい。 場合により、さほど望ましくはないが、疎水部分と多糖部分とを結合させるポ リアルキレンオキシド鎖が存在してもよい。好ましいアルキレンオキシドはエチ レンオキシドである。典型的な疎水基には、約8〜約18、好ましくは約10〜 約16の炭素原子を有する、飽和または不飽和、分岐または非分岐のアルキル基 がある。好ましくは、アルキル基は直鎖飽和アルキル基である。アルキル基は約 3以内のヒドロキシ基を含み、および/またはポリアルキレンオキシド鎖は約1 0以内、好ましくは5未満のアルキレンオキシド部分を含むことができる。適切 なアルキル多糖は、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシルドデシル、トリデシ ル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシルおよびオクタデ シル、ジ‐、トリ‐、テトラ‐、ペンタ‐およびヘキサグルコシド、ガラクトシ ド、ラクトシド、グルコース、フルクトシド、フルクトースおよび/またはガラ クトースである。適切な混合物では、ココナツアルキル、ジ‐、トリ‐、テトラ ‐およびペンタグルコシド、並びにタローアルキルテトラ‐、ペンタ‐およびヘ キサグルコシドを含有している。 好ましいアルキルポリグリコシドは下記式を有している: R2O(Cn2nO)t(グリコシル)x 上記式中R2はアルキル、アルキルフェニル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシ アルキルフェニルおよびそれらの混合からなる群より選択され、ここでアルキル 基は約10〜約18、好ましくは約12〜約14の炭素原子を有する; nは2または3、好ましくは2である;tは0〜約10、好ましくは0である; xは約1.3〜約10、好ましくは約1.3〜約3、最も好ましくは約1.3〜 約2.7である。グリコシルは、好ましくはグルコースから誘導される。これら の化合物を製造するためには、アルコールまたはアルキルポリエトキシアルコー ルが最初に形成され、その後グルコースまたはグルコース源と反応させてグルコ シド(1位に結合)を形成させる。追加グリコシル単位も、それらの1位と、先の グリコシル単位の2、3、4および/または6位、好ましくは主に2位との間で 結合させてよい。 下記式を有する脂肪酸アミド界面活性剤: 上記式中R6は約7〜約21(好ましくは約9〜約17)の炭素原子をもつアル キル基であり、各R7は水素、C1‐C4アルキル、C1‐C4ヒドロキシアルキル および‐(C24O)xH(xは約1〜約3である)からなる群より選択される 。 好ましいアミドは、C8‐C20アンモニアアミド、モノエタノールアミド、ジ エタノールアミドおよびイソプロパノールアミドである。 カチオン性界面活性剤‐カチオン性洗浄界面活性剤も本発明の洗剤組成物に含 有させることができる。カチオン性界面活性剤には、アルキルジメチルアンモニ ウムハロゲナイドのようなアンモニウム界面活性剤、および下記式を有する界面 活性剤がある: 〔R2(OR3y〕〔R4(OR3y25+- 上記式中R2はアルキル鎖中に約8〜約18の炭素原子を有するアルキルまたは アルキルベンジル基である;各R3は‐CH2CH2、 ‐CH2CH(CH3)‐、‐CH2CH(CH2OH)‐、‐CH2CH2CH2‐ およびそれらの混合からなる群より選択される;各R4はC1‐C4アルキル、C1 ‐C4ヒドロキシアルキル、ベンジル、2つのR4基を連結させて形成された環構 造、 ‐CH2CHOHCHOHCOR6CHOHCH2OH(R6は約1000以下の分 子量を有するヘキソースまたはヘキソースポリマーである)、およびyが0でな いとき水素からなる群より選択される;R5はR4と同様であるか、またはR2+ R5の炭素原子の総数が約18以下であるアルキル鎖である;各yは0〜約10 であって、y値の合計は0〜約15である;Xは適合しうるアニオンである。 本発明で有用な他のカチオン性界面活性剤は、参考のため本明細書に組み込ま れる、1980年10月14日付で発行されたCambreの米国特許第4,228, 044号明細書にも記載されている。 他の界面活性剤‐両性界面活性剤も本洗剤組成物中に配合できる。これらの界 面活性剤は、二級または三級アミンの脂肪族誘導体、あるいはヘテロ環式二級お よび三級アミンの脂肪族誘導体として広く記載することができ、脂肪族基は直鎖 でもまたは分岐でもよい。脂肪族置換基の1つは少くとも約8つの炭素原子、典 型的には約8〜約18の炭素原子を有し、少くとも1つはアニオン水溶性基、例 えばカルボキシ、スルホネート、サルフェートを有している。両性界面活性剤の 例については、1975年12月30日付で発行されたLaughlinらの米国特許第 3,929,678号明細書の第19欄18〜35行目参照。好ましい両性類に は、いわゆる狭いピークのアルキルエトキシレートを含めたC12‐C18アルキル エトキシレート(“AE”)、C6‐C12アルキルフェノールアルコキシレート (特に、エトキシレートおよび混合エトキシ/プロポキシ)、C12‐C18ベタイ ンおよびスルホベタイン(“スルタイン”)、C10‐C18アミンオキシド、およ びそれらの混合物がある。 双極性界面活性剤も本洗剤組成物中に配合できる。これらの界面活性剤は、二 級および三級アミンの誘導体、ヘテロ環式二級および三級アミンの誘導体、ある いは四級アンモニウム、四級ホルホニウムまたは三級スルホニウム化合物の誘導 体として広く記載することができる。双極性界面活性剤の例については、197 5年12月30日付で発行されたLaughlinらの米国特許第3,929,678号 明細書の第19欄38行目〜第22欄48行目参照。両性および双極性界面活性 剤は、1種以上のアニオン性および/またはノニオン性界面活性剤と通常併用さ れる。 ポリヒドロキシ脂肪酸アミド界面活性剤‐本発明の洗剤組成物は、有効量のポ リヒドロキシ脂肪酸アミド界面活性剤も含有してよい。“有効量”とは、組成物 中に配合させて、洗剤組成物のクリーニング性能を改善しうる、ポリヒドロキシ 脂肪酸アミドの量を、組成物の処方者が選択しうることを意味する。一般的に、 常用レベルでは、約1重量%のポリヒドロキシ脂肪酸アミドの配合がクリーニン グ性能を高める。 本洗剤組成物は、約1重量%ベースのポリヒドロキシ脂肪酸アミド界面活性剤 、好ましくは約3〜約30%ポリヒドロキシ脂肪酸アミドを典型的に含む。ポリ ヒドロキシ脂肪酸アミド界面活性剤成分は下記構造式の化合物からなる: 上記式中R1はH、C1‐C4ヒドロカルビル、2‐ヒドロキシエチル、2‐ヒド ロキシプロピルまたはそれらの混合、好ましくはC1‐C4アルキル、更に好まし くはC1またはC2アルキル、最も好ましくはC1アルキル(即ち、メチル) である;R2はC5‐C31ヒドロカルビル、好ましくは直鎖C7‐C19アルキルま たはアルケニル、更に好ましくは直鎖C9‐C17アルキルまたはアルケニル、最 も好ましくは直鎖C11‐C15アルキルまたはアルケニル、またはそれらの混合で ある;Zは直鎖ヒドロカルビル鎖とその鎖に直接結合された少くとも3つのヒド ロキシルとを有するポリヒドロキシヒドロカルビル、またはそのアルコキシル化 (好ましくは、エトキシル化またはプロポキシル化)誘導体である。Zは好まし くは還元アミノ化反応で還元糖から誘導され、更に好ましくはZはグリシチルで ある。適切な還元糖には、グルコース、フルクトース、マルトース、ラクトース 、ガラクトース、マンノースおよびキシロースがある。原料として、高デキスト ロースコーンシロップ、高フルクトースコーンシロップおよび高マルトースコー ンシロップも、上記の個別な糖に加えて利用できる。これらのコーンシロップは 、Zについて糖成分の混合であってもよい。他の適切な原料を排除する意味では 決してないことが理解されるべきである。Zは好ましくは‐CH2‐(CHOH )n‐CH2OH、‐CH(CH2OH)‐(CHOH)n-1‐CH2OH、‐CH2 ‐(CHOH)2(CHOR’)(CHOH)‐CH2OHおよびそれらのアルコ キシル化誘導体からなる群より選択され、ここでnは3〜5の整数であり、R’ はHまたは環式もしくは脂肪族単糖である。最も好ましいのは、nが4であるグ リシチル、特に‐CH2‐(CHOH)4‐CH2OHである。 R’には、例えばN‐メチル、N‐エチル、N‐プロピル、N‐イソプロピル 、N‐ブチル、N‐2‐ヒドロキシエチルまたはN‐2‐ヒドロキシプロピルが ある。 R2‐CO‐N<には、例えばコカミド、ステアラミド、オレアミド、ラルラ ミド、ミリストアミド、カプリカミド、パルミトアミド、タローアミドなどがあ る。 Zには、1‐デオキシグルシチル、2‐デオキシフルクチチル、1‐デオキシ マルチチル、1‐デオキシラクチチル、1‐デオキシガラクチチル、1‐デオキ シマンニチル、1‐デオキシマルトトリオチチルなどがある。 ポリヒドロキシ脂肪酸アミドの製造方法は当業界で知られている。一般的に、 それらは、還元アミノ化反応でアルキルアミンを還元糖と反応させて、対応N‐ アルキルポリヒドロキシアミンを形成させ、その後縮合/アミド化ステップでN ‐アルキルポリヒドロキシアミンを脂肪脂肪族エステルまたはトリグリセリドと 反応させて、N‐アルキル、N‐ポリヒドロキシ脂肪酸アミド産物を形成させる ことにより作られる。ポリヒドロキシ脂肪酸アミドを含有した組成物の製造方法 は、例えば、1959年2月18日付で公開されたThomas Hedley & Co.,Ltd.の G.B.特許明細書第809,060号、1960年12月20日付で発行され たE.R.Wilsonの米国特許第2,965,576号、1955年3月8日付で発行 されたAnthony M.Schwartzの米国特許第2,703,798号および1934年 12月25日付で発行されたPiggottの米国特許第1,985,424号明細書 に開示されており、それら各々が参考のため本明細書に組み込まれる。 ビルダー‐本発明による組成物はビルダー系を更に含んでいてもよい。アルミ ノシリケート物質、シリケート、ポリカルボキシレートおよび脂肪酸、エチレン ジアミン四酢酸のような物質、金属イオン封鎖剤、例えばアミノポリホスホネー ト、特にエチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸およびジエチレントリアミ ンペンタメチレンホスホン酸を含めた、いかなる慣用的なビルダー系も、本発明 で使用に適している。明らかな環境上の理由からさほど好ましくないが、リン酸 ビルダーも本発明で使用できる。 本発明で使用に適したポリカルボキシレートビルダーには、クエン酸、好まし くは水溶性塩の形、式R‐CH(COOH)CH2(COOH)(RはC10-20、 好ましくはC12-16アルキルまたはアルケニルであるか、またはRはヒドロキシ ル、スルホスルホキシルまたはスルホン置換基で置換してもよい)のコハク酸の 誘導体がある。具体例には、コハク酸ラウリル、コハク酸ミリスチル、コハク酸 パルミチル、2‐ドデセニルサクシネート、2‐テトラデセニルサクシネートが ある。コハク酸ビルダーは、ナトリウム、カリウム、アンモニウムおよびアルカ ノールアンモニウム塩を含めた、それらの水溶性塩の形で用いられることが好ま しい。 他の適切なポリカルボキシレートは、US4,663,071に記載されたよ うな、オキソジサクシネート、並びにタウレートモノコハク酸およびタウレート ジコハク酸の混合物である。 特に本発明を液体形態で実施する場合、その使用に適した脂肪酸ビルダーは、 飽和または不飽和C10-18脂肪酸、およびそれに対応した石鹸である。好ましい 飽和種は、アルキル鎖に12〜16の炭素原子を有している。好ましい不飽和脂 肪酸はオレイン酸である。液体組成物にとり他の好ましいビルダー系は、ドデセ ニルコハク酸およびクエン酸をベースにしている。 洗浄ビルダー塩は、一般的には、組成物の3〜50重量%、好ましくは5〜3 0%、最も一般的には5〜25%の量で含有される。 任意の洗剤成分‐本発明の洗剤組成物は、クリーニング性能効果を発揮する1 種以上の酵素を更に含んでいてもよい。その酵素には、セルラーゼ、ヘミセルラ ーゼ、ペルオキシダーゼ、プロテアーゼ、グルコアミラーゼ、アミラーゼ、リパ ーゼ、クチナーゼ、ペクチナーゼ、キシラナーゼ、レダクターゼ、オキシダーゼ 、フェノールオキシダーゼ、リポキシゲナーゼ、リグニナーゼ、プルラナーゼ、 タンナーゼ、ペントサナーゼ、マラナーゼ、β‐グルカナーゼ、アラビノシダー ゼまたはそれらの混合から選択される酵素がある。好ましい組合せは、プロテア ーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、クチナーゼおよび/またはセルラーゼのような常 用酵素のカクテルを有した洗剤組成物である。セルラーゼ‐本発明で用いうるセルラーゼには、細菌または真菌双方のセルラ ーゼを含む。適切なセルラーゼはBarbesgoardらの米国特許第4,435,30 7号明細書に開示されており、そこではHumicola insolensから生産された真菌 セルラーゼについて開示している。適切なセルラーゼは、GB‐A‐2,075 ,028、GB‐A‐2,095,275およびDE‐OS‐2,247,83 2にも開示されている。 このようなセルラーゼの例は、Humicola insolensの株(Humicola griseavar. thermoidea)、特にHumicola株DSM1800により生産されるセルラーゼであ る。他の適切なセルラーゼは、約50kDaの分子量、5.5の等電点および4 15のアミノ酸を有した、Humicola insolensから得られるセルラーゼである。 特に適切なセルラーゼは、カラーケア効果を有したセルラーゼである。このよう なセルラーゼの例は、1991年11月6日付で出願された欧州特許出願第91 202879.2号(Novo)に記載されたセルラーゼである。 ペルオキシダーゼ酵素は、酸素源、例えばペルカーボネート、ペルボレート、 ペルサルフェート、過酸化水素などと併用される。それらは“溶液漂白”に、即 ち洗浄操作中に基材から落ちた染料または顔料が洗浄液中に存在する他の基材に 移ることを防ぐために用いられる。ペルオキシダーゼ酵素は当業界で公知であっ て、例えばセイヨウワサビペルオキシダーゼ、リグニナーゼ、並びにクロロおよ びブロモペルオキシダーゼのようなハロペルオキシダーゼがある。ペルオキシダ ーゼ含有洗剤組成物は、PCT国際出願WO89/099813、および199 1年11月6日付で出願された欧州特許出願EP第91202882.6号に開 示されている。 上記セルラーゼおよび/またはペルオキシダーゼは、洗剤組成物の0.000 1〜2重量%の活性酵素レベルで、洗剤組成物中に通常配合される。タンパク質分解酵素‐タンパク質分解酵素には、動物、植物または微生物(好 ましい)起源がある。本洗剤組成物で使用のプロテアーゼには、トリプシン、ズ ブチリシン、キモトリプシンおよびエラスターゼタイププロテアーゼがある(そ れらに限定されない)。本発明で使用上好ましいのは、ズブチリシンタイプタン パク質分解酵素である。特に好ましいのは、Bacillus subtilisおよび/またはB acillus licheniformisから得られる細菌セリンタンパク質分解酵素である。 Netherlands)、市販されているズブチリシンBPNおよびBPN’(好ましい )がある。1994年12月28日付で認可された欧州特許第251,446B 号明細書(特に、第17、24および98頁)に記載されて、そこで“プロテア ーゼB”とも称されている、Genencor International,Inc.(San Francisco,Ca lifornia)製のような修飾細菌セリンプロテアーゼも、好ましいタンパク質分解 酵素である。1991年7月9日付で発行されたVenegasの米国特許第5,03 0,378号明細書は、そこで“プロテアーゼA”と称されている修飾細菌セリ ンタンパク質分解酵素(Genencor International)(BPN’と同じ)に関する 。特に、プロテアーゼAおよびその変種のアミノ酸配列を含んだ完全記載に関し て、米国特許第5,030,378号明細書の第2および3欄参照。他のプロテ アーゼは、商品名:Primase、Durazym、OpticleanおよびOptimaseで販売さ BPN’、プロテアーゼAおよびプロテアーゼB(Genencor)、およびそれらの 混合物からなる群より選択される。プロテアーゼBが最も好ましい。 本発明で使用上特に興味あるのは、米国特許第5,470,733号明細書に 記載されたプロテアーゼである。 我々の同時係属出願USSN08/136,797に記載されたプロテアーゼ も、本発明の洗剤組成物に含有させることができる。 “プロテアーゼD”と称されるもう1つの好ましいプロテアーゼは、天然でみ られないアミノ酸配列を有したカルボニルヒドロラーゼ変種であり、1995年 4月20日付で公開されたGenencor InternationalのWO95/10615(A. Baeckら、1994年10月13日付で出願されたU.S.08/322,67 6を有する“プロテアーゼ含有クリーニング組成物”と題する)に記載されたよ うな、Bacillus amyloliquefaciensズブチリシンのナンバリングに従い、好まし くは+99、+101、+103、+104、+107、+123、+27、+ 105、+109、+126、+128、+135、+156、+166、+1 95、+197、+204、+206、+210、+216、+217、+21 8、+222、+260、+265および/または+274からなる群より選択 されるものに相当する1以上のアミノ酸残基位置と組合せて、+76位に相当す る位置において、上記カルボニルヒドロラーゼで複数のアミノ酸残基の代わりに 異なるアミノ酸を用いることにより、前駆体カルボニルヒドロラーゼから誘導さ れる。 有用なプロテアーゼは、PCT公開公報:1995年11月9日付で公開され たThe Procter & Gamble CompanyのWO95/30010、1995年11月9 日付で公開されたThe Procter & Gamble CompanyのWO95/30011、19 95年11月9日付で公開されたThe Procter & Gamble CompanyのWO95/2 9979にも記載されている。 プロテアーゼ酵素は、組成物の0.0001〜2重量%の活性酵素レベルで、 本発明による組成物中に配合してよい。リパーゼ‐適切なリパーゼ酵素には、英国特許第1,372,034号明細書 に開示された、Pseudomonas stutzeri ATCC19.154のようなPseudomon as属の微生物により産生されるものがある。適切なリパーゼには、微生物Pseudo monas fluorescens IAM1057により産生される、リパーゼの抗体と陽性の 免疫交差反応を示すものもある。このリパーゼは、商品名Lipase P“Amano”と して、日本、名古屋のAmano Pharmaceutical Co.Ltd.から市販され パーゼには、Amano-CES、リパーゼex Chromobacter viscosum、例えば日本、田 方の東洋醸造社からのChromobacter viscosum var.lipolyticum NRRLB 3673;U SAのU.S.Biochemical Corp.およびオランダのDisoynth Co.からのChromobact er viscosumリパーゼ;リパーゼex Pseudomonas gladioliがある。 341,947も参照)が本発明で使用上好ましいリパーゼである。ペルオキシ ダーゼ酵素に対して安定化されたリパーゼおよびアミラーゼ変種は、NovoのWO 9414951Aに記載されている。WO9205249およびRD94359 044も参照。 高度に好ましいリパーゼは、USSN08/341,826に記載されたよう な、Humicola lanuginosaに由来する天然リパーゼのD96L脂肪分解酵素変種 である。(特許出願WO92/05249も参照;天然リパーゼex Humicola la nuginosaの96位にあるアスパラギン酸(D)残基がロイシン(L)に変わって いる。この命名法によると、96位におけるアスパラギン酸からロイシンへの上 記置換はD96Lと示される。)好ましくは、Humicola lanuginosa株DSM4 106が用いられる。 リパーゼ酵素に関する多数の文献にもかかわらず、Humicola lanuginosaに由 来して、宿主としてAspergillus oryzaeから産生されたリパーゼのみが、洗浄製 品用の添加物として広汎な適用例をこれまでに有してきた。それは、上記のよう ている。Lipolaseのしみ抜き性能を最良にするため、Novo Nordiskではいくつか の変種を作った。WO92/05249に記載されたように、天然Humicola lan uginosaリパーゼのD96L変種は、ラードしみ抜き効力を、野生型リパーゼよ りも4.4倍改善している(酵素は0.075〜2.5mgタンパク質/l範囲 の量で比較している)。Novo Nordiskにより1994年3月10日付で公開され たResearch Disclosure No.35944では、リパーゼ変種(D96L)が0 .001〜100mg(5〜500,000LU/l)リパーゼ変種/l洗浄液 に相当する量で加えられることを開示している。 特別種のリパーゼ、即ち界面活性を要しないリパーゼとして考えられるクチナ ーゼ〔EC3.1.1.50〕も適切である。洗剤組成物へのクチナーゼの添加 は、例えばWO‐A‐88/09367(Genencor)に記載されている。 リパーゼおよび/またはクチナーゼは、洗剤組成物の0.0001〜2重量% の活性酵素レベルで、洗剤組成物中に通常配合される。 アミラーゼ‐アミラーゼ(αおよび/またはβ)は炭水化物ベース汚れの 物、細菌、真菌および酵母起源のような適切な起源に由来する。アミラーゼ酵素 は、洗剤組成物の0.0001〜2重量%、好ましくは約0.0001〜約0. 5%、更に好ましくは約0.0005〜約0.1%、更に一層好ましくは約0. 001〜約0.05%の活性酵素レベルで、洗剤組成物中に通常配合される。 アミラーゼ酵素には、WO95/26397、およびNovo Nodisk PCT/D K96/00056による同時係属出願に記載されたものもある。本発明の洗剤 組成物用として他の具体的なアミラーゼ酵素には、以下がある: くとも25%高い比活性を有することで特徴付けられるα‐アミラーゼ。この 9〜10頁に記載されている。 (b)上記文献のSEQ IDリストに示されたアミノ酸配列を有する(a)の α‐アミラーゼ、またはそのSEQ IDリストに示されたアミノ酸配列と少 くとも80%相同性であるα‐アミラーゼ。 (c)N末端に下記アミノ酸配列を有した、好アルカリ性Bacillus種から得られ る、(a)のα‐アミラーゼ:His‐His‐Asn‐Gly‐Thr‐A sn‐Gly‐Thr‐Met‐Met‐Gln‐Tyr‐Phe‐Glu‐ Trp‐Tyr‐Leu‐Pro‐Asn‐Asp Lipman and Pearson,Science,227,1985,p.1435に記載されたようなアルゴリズ ムにより行われた各アミノ酸配列の比較がX%の同一性を示すならば、ポリペプ チドは親アミラーゼとX%相同性であると考えられる。 (d)α‐アミラーゼが好アルカリ性Bacillus種、特に株NCIB12289、 NCIB12512、NCIB12513およびDSM935のいずれかから 得られる、(a〜c)のα‐アミラーゼ 本発明の関係において、“から得られる”という用語は、Bacillus株により産 生されるアミラーゼを示すだけでなく、このようなBacillus株から単離されたD NA配列によりコードされて、そのDNA配列で形質転換された宿主生物で産生 されるアミラーゼも意味する。 (e)(a〜d)のα‐アミラーゼに各々相当するアミノ酸配列を有するα‐ア ミラーゼに対する抗体と陽性の免疫交差反応を示すα‐アミラーゼ。 (f)(i)(a〜e)のα‐アミラーゼに各々対応して示されたアミノ酸配列 の1つを有するか、または(ii)上記アミノ酸配列の1以上と少くとも80% の相同性を示す、および/または上記アミノ酸配列の1つを有したα‐アミラ ーゼに対する抗体と免疫交差反応を示す、および/または上記アミノ酸配列の 1つを有したα‐アミラーゼをコードするDNA配列と同じプローブとハイブ リッド形成するDNA配列によりコードされる、親α‐アミラーゼの変種:そ の変種において: 1.上記親α‐アミラーゼの少くとも1つのアミノ酸残基が欠損している、およ び/または 2.上記親α‐アミラーゼの少くとも1つのアミノ酸残基が異なるアミノ酸残基 で置換されている、および/または 3.少くとも1つのアミノ酸残基が上記親α‐アミラーゼに挿入されている; 上記変種はα‐アミラーゼ活性を有しており、上記親α‐アミラーゼと比較し て次の性質:熱安定性の向上、酸化に対する安定性の向上、Caイオン依存性の 減少、中性〜比較的高いpH値における安定性および/またはα‐デンプン分解 活性の向上、比較的高い温度におけるα‐デンプン分解活性の向上、およびα‐ アミラーゼ変種のpI値を培地のpHともっと良く合わせるような等電点(pI )の増加または減少のうち少くとも1つを示す。 上記変種は特許出願PCT/DK96/00056に記載されている。 本発明に適した他のアミラーゼには、例えば、NovoのGB1,296,839 た安定性、例えば酸化安定性について酵素の工学処理が知られている。例えば、 J.Biological Chem.,Vol.260,No.11,June 1985,pp.6518-6521参照。本組成物のような、自動皿洗いタイプのような洗剤で改善された安定性、特に改善された酸 化安定性を有するアミラーゼを用いることができる。これらの好ましいアミラー ゼは、上記対照アミラーゼに対して測定すると、例えばpH9〜10の緩衝液中 で過酸化水素/テトラアセチルエチレンジアミンに対する酸化安定性;例えば約 60℃のような通常の洗浄温度における熱安定性;または例えば約8〜約11の pHにおけるアルカリ安定性のうち1以上で測定しうる改善により最小限で特徴 付けられる、“安定性向上”アミラーゼであるという特徴を共有している。安定 性はいずれかの業界開示技術試験を用いて測定することができる。例えば、WO 9402597に開示された文献参照。安定性向上アミラーゼはNovoまたはGene ncor Internationalから得られる。ここで高度に好ましいアミラーゼの1つのク ラスは、1つ、2つまたは多数のアミラーゼ株が直接の前駆体であるかどうかに かかわらず、1種以上のBacillusアミラーゼ、特にBacillusα‐アミラーゼから 部位特異的変異誘発を用いて誘導されるという共通性を有している。上記対照ア ミラーゼに対して酸化安定性が向上したアミラーゼは、塩素漂白とは区別される ような、特に漂白、更に好ましくは酸素漂白の洗剤組成物で使用上好ましい。こ のような好ましいアミラーゼには、(a)B.licheniformis α‐アミラーゼの1 97位に位置するメチオニン残基の置換がアラニンまたはトレオニン、好 示されるような、1994年2月3日付Novoの前記WO9402597によるア ミラーゼ、あるいはB.amyloliquefaciens、B.subtilisまたはB.stearothermophi lusのような類似親アミラーゼの相同位置変種; (b)C.Mitchinsonにより207th American Chemical Society National Meeting ,March 13-17,1994で発表された"Oxidatively Resistant alpha-Amylases"と題 する論文でGenencor Internationalにより記載されたような安定性向上アミラー ゼがある。そこでは、自動皿洗い洗剤中のブリーチはα‐アミラーゼを不活化す るが、改善された酸化安定性アミラーゼがB.licheniformis NCIB8061か らGenencorにより作られたことが記載されている。メチオニン(Met)が最も 修飾しやすい残基として特定されていた。Metが8、15、197、256、 304、366および438位で1度に1つ置換されて特定の変異体になるが、 特に重要なのはM197LおよびM197Tであり、M197T変種が最も (c)本発明で特に好ましいアミラーゼには、WO9510603Aに記載され 受人Novoから市販されている。他の特に好ましい酸化安定性向上アミラーゼには 、Genencor InternationalのWO9418314およびNovoのWO940259 7に記載されたものがある。例えば、入手しうるアミラーゼの既知キメラ、ハイ ブリッドまたは単純変異親形から部位特異的変異誘発により誘導されるような、 他のいかなる酸化安定性向上アミラーゼも用いてよい。他の好ましい酵素修飾も 行いうる。NovoのWO9509909A参照。 抗菌活性を付与する様々なカルボヒドラーゼ酵素も、本発明で含有させてよい 。このような酵素には、米国特許第5,041,236号、第5,395,54 1号、第5,238,843号および第5,356,803号明細書に開示され たような、エンドグリコシダーゼ、タイプIIエンドグリコシダーゼおよびグルコ シダーゼがあり、それらの開示は参考のため本明細書に組み込まれる。もちろん 、ペルオキシダーゼ、オキシダーゼおよび様々な他の酵素を含めて、抗菌活性を 有した他の酵素も用いてよい。酵素安定化系‐本発明の酵素含有組成物は、約0.001〜約10重量%、好 ましくは約0.005〜約8%、最も好ましくは約0.01〜約6%の酵素安定 化系も場合により含んでいてよい。酵素安定化系は、洗浄酵素と適合するいかな る安定化系であってもよい。このような系は、他の処方活性剤で既に供されてい るか、あるいは例えば処方業者または洗剤にすぐ使える酵素の製造業者により別 に加えられる。このような安定化系は、例えば、カルシウムイオン、ホウ酸、プ ロピレングリコール、短鎖カルボン酸、ボロニン酸およびそれらの混合物を含む ことができ、洗剤組成物のタイプおよび物理的形態に応じて異なる安定化問題を 扱えるようにデザインされる。 1つの安定化アプローチは、最終組成物中における水溶性カルシウムおよび/ またはマグネシウムイオン源の使用であり、これはこのようなイオンを酵素に供 する。カルシウムイオンはマグネシウムイオンよりも通常有効であり、1タイプ のカチオンだけが用いられているならばここでは好ましい。典型的な洗剤組成物 、特に液体は、最終洗剤組成物1l当たり約1〜約30、好ましくは約2〜約2 0、更に好ましくは約8〜約12ミリモルのカルシウムイオンを含むが、配合さ れる酵素の多様性、タイプおよびレベルを含むファクターに応じたバリエーショ ンが可能である。好ましくは、例えば塩化カルシウム、水酸化カルシウム、ギ酸 カルシウム、リンゴ酸カルシウム、マレイン酸カルシウム、水酸化カルシウムお よび酢酸カルシウムを含めた水溶性カルシウムまたはマグネシウム塩が用いられ 、更に一般的には硫酸カルシウムまたは例示されたカルシウム塩に相当するマグ ネシウム塩が用いられる。更に高レベルのカルシウムおよび/またはマグネシウ ムも、もちろん、例えばあるタイプの界面活性剤の脂肪カット作用を促進する上 で有用である。 もう1つの安定化アプローチはボレート種の使用による。SeversonのU.S. 4,537,706参照。ボレート安定剤は、用いられるとき、組成物の10% 以上までのレベルであるが、更に典型的には約3重量%以内のレベルのホウ酸ま たは他のボレート化合物、例えばホウ砂またはオルトボレートが液体洗剤用に適 している。フェニルボロニン酸、ブタンボロニン酸、p‐ブロモフェニルボロニ ン酸などのような置換ホウ酸もホウ酸の代わりに使用でき、洗剤組成物中で全ホ ウ素のレベルを減少させれば、このような置換ホウ素誘導体の使用が可能である 。 あるクリーニング組成物、例えば自動皿洗い組成物の安定化系は、0〜約10 重量%、好ましくは約0.01〜約6%の塩素ブリーチスカベンジャーを更に含 んでいてもよく、これは多くの給水中に存在する塩素ブリーチ種が、特にアルカ リ条件下で、酵素を攻撃および不活化したりしないようにするために加えられる 。水中の塩素レベルは典型的には約0.5〜約1.75ppm範囲と少ないが、 例えば皿または布帛洗浄中に酵素と接触する水の全容量中における有効塩素は比 較的大きい;したがって、使用時の塩素に対する酵素安定性がときどき問題とな る。塩素ブリーチと反応する能力を有したペルボレートまたはペルカーボネート は安定化系とは別な出所に基づく量で本組成物のあるものに存在しているため、 塩素に対する追加安定剤の使用は最も一般的には必須でないが、改善された結果 がそれらの使用から得られることもある。適切な塩素スカベンジャーアニオンは 広く知られており、容易に入手できて、使用されるならば、アンモニウムカチオ ンをサルファイト、ビサルファイト、チオサルファイト、チオサルフェート、ヨ ージドなどで含んだ塩がある。酸化防止剤、例えばカルバメート、アスコルベー トなど、有機アミン、例えばエチレンジアミン四酢酸(EDTA)またはそのア ルカリ金属塩、モノエタノールアミン(MEA)およびそれらの混合物も、同様 に用いてよい。同様に、特別な酵素阻害系も、異なる酵素が最大適合性を有する ように配合できる。他の慣用的なスカベンジャー、例えばビサルフェート、ニト レート、クロリド、過酸化水素源、例えば過ホウ酸ナトリウム四水和物、過ホウ 酸ナトリウム一水和物および過炭酸ナトリウム、並びにホスフェート、縮合ホス フェ ート、アセテート、ベンゾエート、シトレート、ホルメート、ラクテート、マレ ート、タートレート、サリチレートなど、およびそれらの混合物も、所望であれ ば使用できる。一般的に、塩素スカベンジャー機能は良く認識された機能につい て別に掲載された成分(例えば、過酸化水素源)により発揮されうるため、その 機能を望ましい程度まで発揮させる化合物が本発明の酵素含有態様に不在でない かぎり、別な塩素スカベンジャーを加える絶対的必要性はない;そのときであっ ても、スカベンジャーは最良の結果のためだけに加えられる。更に、業者は、処 方されたときに他の反応成分とかなり不適合である酵素スカベンジャーまたは安 定剤の使用を避ける上で、化学者の通常の技能を働かせるであろう。アンモニウ ム塩の使用に関して、このような塩は洗剤組成物と単純に混合できるが、貯蔵中 に水を吸着および/またはアンモニアを遊離しやすい。したがって、このような 物質は、存在するならば、BaginskiらのUS4,652,392に記載されたよ うな粒子で保護されることが望ましい。 香料‐本組成物および方法で有用な香料および香料成分には、アルデヒド、ケ トン、エステルなどを含めた様々な天然および合成化学成分があるが、それらに 限定されない。オレンジ油、レモン油、ローズエキス、ラベンダー、ジャコウ、 パチョリ、バルサムエッセンス、ビャクダン油、パイン油、セダーなどのような 成分の複合混合物からなる、様々な天然エキスおよびエッセンスも含まれる。最 終香料がこのような成分の極めて複雑な混合物からなることもある。最終香料は 典型的には本洗剤組成物の約0.01〜約2重量%であり、個別の香料成分は最 終香料組成物の約0.0001〜約90%である。 本発明で有用な香料成分の非制限例には、7‐アセチル‐1,2,3,4,5 ,6,7,8‐オクタヒドロ‐1,1,6,7‐テトラメチルナフタレン;ヨノ ンメチル;ヨノンγメチル;メチルセドリロン;メチルジヒドロジャスモネート ;メチル 1,6,10‐トリメチル‐2,5,9‐シクロドデカトリエン‐1 ‐ イルケトン;7‐アセチル‐1,1,3,4,4,6‐ヘキサメチルテトラリン ;4‐アセチル‐6‐tert‐ブチル‐1,1‐ジメチルインダン;p‐ヒドロキ シフェニルブタノン;ベンゾフェノン;メチル β‐ナフチルケトン;6‐アセ チル‐1,1,2,3,3,5‐ヘキサメチルインダン;5‐アセチル‐3‐イ ソプロピル‐1,1,2,6‐テトラメチルインダン;1‐ドデカナール;4‐ (4‐ヒドロキシ‐4‐メチルペンチル)‐3‐シクロヘキセン‐1‐カルボキ サルデヒド;7‐ヒドロキシ‐3,7‐ジメチルオクタナール;10‐ウンデセ ン‐1‐アール;イソヘキセニルシクロヘキシルカルボキサルデヒド;ホルミル トリシクロデカン;ヒドロキシシトロネラールおよびメチルアントラニレートの 縮合産物、ヒドロキシシトロネラールおよびインドールの縮合産物、フェニルア セトアルデヒドおよびインドールの縮合産物;2‐メチル‐3‐(p‐tert‐ブ チルフェニル)プロピオンアルデヒド;エチルバニリン;ヘリオトロピン;ヘキ シルシンナムアルデヒド;アミルシンナムアルデヒド;2‐メチル‐2‐(p‐ イソプロピルフェニル)プロピオンアルデヒド;クマリン;γ‐デカラクトン; シクロペンタデカノリド;16‐ヒドロキシ‐9‐ヘキサデセン酸ラクトン;1 ,3,4,6,7,8‐ヘキサヒドロ‐4,6,6,7,8,8‐ヘキサメチル シクロペンタ‐γ‐2‐ベンゾピラン;β‐ナフトールメチルエーテル;アンブ ロキサン;ドデカヒドロ‐3a,6,6,9a‐テトラメチルナフト〔2,1b 〕フラン;セドロール;5‐(2,2,3‐トリメチルシクロペンタ‐3‐エニ ル)‐3‐メチルペンタン‐2‐オール;2‐エチル‐4‐(2,2,3‐トリ メチル‐3‐シクロペンテン‐1‐イル)‐2‐ブテン‐1‐オール;カリオフ ィレンアルコール;トリシクロデセニルプロピオネート;トリシクロデセニルア セテート;サリチル酸ベンジル;酢酸セドリル;およびp‐(tert‐ブチル)シ クロヘキシルアセテートがある。 特に好ましい香料物質は、セルラーゼを含有した最終製品組成物で最大の香気 改善を行える物質である。これらの香料には、ヘキシルシンナムアルデヒド;2 ‐メチル‐3‐(p‐tert‐ブチルフェニル)プロピオンアルデヒド;7‐アセ チル‐1,2,3,4,5,6,7,8‐オクタヒドロ‐1,1,6,7‐テト ラメチルナフタレン;サリチル酸ベンジル;7‐アセチル‐1,1,3,4,4 ,6‐ヘキサメチルテトラリン;p‐tert‐ブチルシクロヘキシルアセテート; メチルジヒドロジャスモネート;β‐ナフトールメチルエーテル;メチルβ‐ナ フチルケトン;2‐メチル‐2‐(p‐イソプロピルフェニル)プロピオンアル デヒド;1,3,4,6,7,8‐ヘキサヒドロ‐4,6,6,7,8,8‐ヘ キサメチルシクロペンタ‐γ‐2‐ベンゾピラン;ドデカヒドロ‐3a,6,6 ,9a‐テトラメチルナフト〔2,1b〕フラン;アニスアルデヒド;クマリン ;セドロール;バニリン;シクロペンタデカノリド;トリシクロデセニルアセテ ート;およびトリシクロデセニルプロピオネートがあるが、それらに限定されな い。 他の香料物質には、様々な供給源からの精油、レジノイド、樹脂、例えばPeru バルサム、Olibanumレジノイド、スチラックス、ラブダナム樹脂、ナツメグ、カ ッシア油、ベンゾイン樹脂、コリアンダーおよびラバンジンがあるが、それらに 限定されない。更に他の香料化学物質には、フェニルエチルアルコール、テルピ ネオール、リナロール、酢酸リナリル、ゲラニオール、ネロール、2‐(1,1 ‐ジメチルエチル)シクロヘキサノールアセテート、酢酸ベンジルおよびオイゲ ノールがある。ジエチルフタレートのようなキャリアも最終香料組成物に使用で きる。 ポリマー分散剤‐ポリマー分散剤は、本組成物中約0.1〜約7重量%のレベ ルで有利に利用することができる。理論に制限されることなく、ポリマー分散剤 は、結晶成長阻害、粒状汚れ放出解膠および再付着防止により、全体的な洗剤性 能を高めると考えられる。 ポリマーポリカルボキシレート物質は、適切な不飽和モノマーを、好ましくは それらの酸形で、重合または共重合させることにより製造できる。重合して適切 なポリマーポリカルボキシレートを形成しうる不飽和モノマー酸には、アクリル 酸、マレイン酸(または無水マレイン酸)、フマル酸、イタコン酸、アコニチン 酸、メサコン酸、シトラコン酸およびメチレンマロン酸がある。ビニルメチルエ ーテル、スチレン、エチレン等のようなカルボキシレート基を含まないモノマー セグメントの、本ポリマーポリカルボキシレート中における存在は、このような セグメントが約40重量%以下であるならば適切である。 特に適切なポリマーポリカルボキシレートはアクリル酸から誘導できる。本発 明で有用なこのようなアクリル酸ベースポリマーは、重合アクリル酸の水溶性塩 である。酸形をしたこのようなポリマーの平均分子量は、好ましくは約2000 〜10,000、更に好ましくは約4000〜7000、最も好ましくは約40 00〜5000の範囲内である。このようなアクリル酸ポリマーの水溶性塩には 、例えばアルカリ金属、アンモニウムおよび置換アンモニウム塩がある。このタ イプの可溶性ポリマーは公知物質である。洗剤組成物中におけるこのタイプのポ リアクリレートの使用は、例えば、1967年3月7日付で発行されたDiehlの 米国特許第3,308,067号明細書に開示されている。 アクリル酸/マレイン酸ベースコポリマーも、分散/再付着防止剤の好ましい 成分として用いてよい。このような物質には、アクリル酸およびマレイン酸のコ ポリマーの水溶性塩がある。酸形をしたこのようなコポリマーの平均分子量は、 好ましくは約2000〜100,000、更に好ましくは約5000〜75,0 00、最も好ましくは約7000〜65,000の範囲内である。このようなコ ポリマーにおけるアクリレート対マレエートセグメントの比率は、通常約30: 1〜約1:1、更に好ましくは約10:1〜2:1の範囲内である。このような アクリル酸/マレイン酸コポリマーの水溶性塩には、例えばアルカリ金属、アン モニウムおよび置換アンモニウム塩がある。このタイプの可溶性アクリ レート/マレエートコポリマーは、1982年12月15日付で公開された欧州 特許出願第66915号明細書に記載された公知物質であり、1986年9月3 日付で公開されたEP第193,360号明細書でもヒドロキシプロピルアクリ レートを含むこのようなポリマーについて記載している。更に他の有用な分散剤 には、マレイン酸/アクリル酸/ビニルアルコールターポリマーがある。このよ うな物質も、例えばアクリル酸/マレイン酸/ビニルアルコールの45/45/ 10ターポリマーを含めて、EP193,360に開示されている。 含有させうる他のポリマー物質は、ポリプロピレングリコール(PPG)、プ ロピレングリコール(PG)およびポリエチレングリコール(PEG)である。 PEGは分散剤としての性能を示し、しかも土汚れ除去‐再付着防止剤として作 用することができる。これらの目的のために典型的な分子量範囲は、約500〜 約100,000、好ましくは約1000〜約50,000、更に好ましくは約 1500〜約10,000の範囲内である。 ポリアスパルテートおよびポリグルタメート分散剤も、特にゼオライトビルダ ーと組合せて用いることができる。ポリアスパルテートのような分散剤は、好ま しくは約10,000の分子量(平均)を有している。 加えて、以下で“SRA”と称される公知のポリマー汚れ放出剤も、場合によ り本洗剤組成物に用いることができる。利用されるならば、SRAは組成物の通 常0.01〜10.0重量%、典型的には0.1〜5%、好ましくは0.2〜3 .0%である。 好ましいSRAは、ポリエステルおよびナイロンのような疎水性繊維の表面を 親水化させる親水性セグメント、並びに、疎水性繊維上に付いて、洗浄およびす すぎサイクルの終了までそれに付着し続け、こうして親水性セグメントのための アンカーとして働く疎水性セグメントを典型的に有する。これにより、SRAで の処理後に生じる汚れを、後の洗浄操作でより容易に洗い落とすことができる。 SRAは様々な荷電、例えばアニオンまたはカチオン(U.S.4,956, 447参照)および非荷電モノマー単位を含むことができ、構造は直鎖、分岐で もまたは星形でもよい。それらは、分子量をコントロールするか、または物理的 もしくは界面活性を変える上で特に有効な、キャップ部分を含んでいてもよい。 構造および荷電分布は、異なる繊維またはテクスタイルタイプへの適用向け、お よび様々な洗剤または洗剤添加製品向けに調整しうる。 好ましいSRAには、多くはチタン(IV)アルコキシドのような金属触媒での 、少くとも1回のエステル交換/オリゴマー化を含んだプロセスにより典型的に 製造される、オリゴマーテレフタレートエステルがある。このようなエステルは 、もちろん密に架橋された全体構造を形成することなく、1、2、3、4または それ以上の位置でエステル構造中に組み込める追加モノマーを用いて作られる。 適切なSRAには、U.S.4,968,451、U.S.4,711,73 0、U.S.4,721,580、U.S.4,702,857、U.S.4, 877,896、U.S.3,959,230、U.S.3,893,929、 U.S.4,000,093、EP出願0,219,048、U.S.5,41 5,807、U.S.4,201,824、U.S.4,240,918、U. S.4,525,524、U.S.4,201,824、U.S.4,579, 681、EP279,134A、EP457,205、DE2,335,044 、U.S.4,240,918、U.S.4,787,989、U.S.4,5 25,524、U.S.4,877,896、U.S.4,968,451、U .S.4,702,857、U.S.出願08/545,351およびU.S. 出願08/355,938に記載されたような産物がある。市販例には、ドイツ のBASFから入手できるSOKALAN HP‐22、DupontのZELCON 5126およ びICIのMILEASE Tがある。 ポリアクリレートから製造されるアルコキシル化ポリカルボキシレートも、追 加の脂肪除去性能を発揮させるために、本発明で有用である。このような物質は 、参考のため本明細書に組み込まれるWO91/08281およびPCT90/ 01815明細書の4頁目以降に記載されている。化学的に、これらの物質は7 〜8アクリレート単位毎に1つのエトキシ側鎖を有するポリアクリレートからな る。その側鎖は式‐(CH2CH2O)m(CH2nCH3であって、ここでmは2 〜3、nは6〜12である。側鎖はポリアクリレート“主鎖”にエステル結合さ れて、“コーム”ポリマータイプ構造を形成している。分子量は様々であるが、 典型的には約2000〜約50,000の範囲内である。このようなアルコキシ ル化ポリカルボキシレートは、本組成物の約O.05〜約10重量%である。 本発明で使用のもう1つのポリマー分散剤にはポリエトキシル化ポリアミンポ リマー(PPP)がある。本発明で有用な好ましいポリエトキシル化ポリアミン は、通常、ポリアルキレンアミン(PAA)、ポリアルキレンイミン(PAI) 、好ましくはポリエチレンアミン(PEA)、ポリエチレンイミン(PEI)で ある。一般的なポリアルキレンアミン(PAA)はテトラブチレンペンタミンで ある。PEAは、アンモニアおよび二塩化エチレンを用いた反応、その後分別蒸 留により得られる。得られる一般的なPEAは、トリエチレンテトラミン(TE TA)およびテトラエチレンペンタミン(TEPA)である。ペンタミンより大 きな、即ちヘキサミン、ヘプタミン、オクタミンおよび可能であればノナミンの 同時に誘導される混合物は、蒸留により分取しずらく、環式アミン、特にピペラ ジン類のような他の物質を含有することもある。窒素原子が存在する側鎖を有し た環式アミンも存在しうる。PEAの製法について記載する、1957年5月1 4日付で発行されたDickinsonの米国特許第2,792,372号明細書参照。 ポリアミンは、例えば、二酸化炭素、重亜硫酸ナトリウム、硫酸、過酸化水素 、塩酸、酢酸などのような触媒の存在下でエチレンイミンを重合させることによ り 製造できる。これらのポリアミン主鎖を作る具体的な方法は、1939年12月 5日付で発行されたUlrichらの米国特許第2,182,306号;1962年5 月8日付で発行されたMayleらの米国特許第3,033,746号;1940年 7月16日付で発行されたEsselmannらの米国特許第2,208,095号;1 957年9月17日付で発行されたCrowtherの米国特許第2,806,839号 ;および1951年5月21日付で発行されたWilsonの米国特許第2,553, 696号明細書に開示されており、すべて参考のため本明細書に組み込まれる。 加えて、あるアルコキシル化(特にエトキシル化)四級ポリアミン分散剤も本 発明では分散剤として有用である。本発明に使用できるアルコキシル化四級ポリ アミン分散剤は、下記一般式を有する: 上記式中Rは直鎖または分岐C2‐C12アルキレン、C3‐C12ヒドロキシアルキ レン、C4‐C12ジヒドロキシアルキレン、C8‐C12ジアルキルアリレン、〔( CH2CH2O)qCH2CH2〕‐および‐CH2CH(OH)CH2O‐(CH2CH2 O)qCH2CH(OH)CH2〕‐(qは約1〜約100である)から選択される。存 在するならば、各R1は独立してC1‐C4アルキル、C7‐C12アルキルアリール またはAから選択される。R1は一部の窒素上に不在でもよい;しかしながら、 少くとも3つの窒素が四級化されねばならない。 Aは下記式である: 上記式中R3はHまたはC1‐C3アルキルから選択され、nは約5〜約100で あり、BはH、C1‐C4アルキル、アセチルまたはベンゾイルから選択され、m は約0〜約4であり、Xは水溶性アニオンである。 好ましい態様において、RはC4‐C8アルキレンから選択され、R1はC1‐C2 アルキルまたはC2‐C3ヒドロキシアルキルから選択され、Aは以下である: 上記式中R3はHまたはメチルから選択され、nは約10〜約50であり、mは 1である。 もう1つの好ましい態様において、Rは直鎖または分岐C6であり、R1はメチ ルであり、R3はHであり、nは約20〜約50であり、mは1である。 用いられるこれら分散剤のレベルは、約0.1〜約10重量%、典型的には約 0.4〜約5%である。これらの分散剤は、米国特許第4,664,848号明 細書に記載された方法、または当業者に知られる他の手法に従い合成することが できる。 増白剤‐当業界で知られるいかなる蛍光増白剤、あるいは他の増白またはホワ イトニング剤も、典型的には約0.01〜約1.2重量%のレベルで本洗剤組成 物中に配合できる。本発明で有用な市販蛍光増白剤は、スチルベン、ピラゾリン 、 クマリン、カルボン酸、メチンシアニン類、ジベンゾチオフェン‐5,5‐ジオ キシド、アゾール類、5および6員環式ヘテロ環、および他の様々な物質の誘導 体を含めたサブグループに分類できるが、それらに必ずしも限定されない。この ような増白剤の例は、"The Production and Application of Fluorescent Brigh tening Agents",M.Zahradnik,John Wiley & Sons発行,New York(1982)に開示さ れている。 本組成物で有用な蛍光増白剤の具体例には、1988年12月13日付でWixo nに発行された米国特許第4,790,856号明細書に開示されたものがある 。これらの増白剤には、Veronaによる増白剤のPHORWHITEシリーズがある。この 参考文献に開示された他の増白剤には、Ciba-Geigy市販のTinopal UNPA、Ti nopal CBSおよびTinopal 5BM;Artic White CCおよびArtic White CW D、2‐(4‐スチリルフェニル)‐2H‐ナフト〔1,2‐d〕トリアゾール 類;4,4’‐ビス(1,2,3‐トリアゾール‐2‐イル)スチルベン類;4 ,4’‐ビス(スチリル)ビスフェニル類;アミノクマリン類がある。これら増 白剤の具体例には、4‐メチル‐7‐ジエチルアミノクマリン、1,2‐ビス( ベンゾイミダゾール‐2‐イル)エチレン、1,3‐ジフェニルピラゾリン類、 2,5‐ビス(ベンゾオキサゾール‐2‐イル)チオフェン、2‐スチリルナフ ト〔1,2‐d〕オキサゾールおよび2‐(スチルベン‐4‐イル)‐2H‐ナ フト〔1,2‐d〕トリアゾールがある。1972年2月29日付で発行された Hamiltonの米国特許第3,646,015号明細書も参照。 キレート化剤‐本洗剤組成物は、1種以上の鉄および/またはマンガンキレー ト化剤も場合により含有している。このようなキレート化剤は、すべて以下で記 載されているようなアミノカルボキシレート、アミノホスホネート、多官能性置 換芳香族キレート化剤およびそれらの混合物からなる群より選択できる。理論に 拘束されることなく、これら物質の効果は、可溶性キレートの形成により洗浄液 から鉄およびマンガンイオンを除去しうる、それらの格別な能力に一部起因して いると考えられる。 任意のキレート化剤として有用なアミノカルボキシレートには、エチレンジア ミン四酢酸、N‐ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、ニトリロ三酢酸、 エチレンジアミン四プロピオン酸、トリエチレンテトラアミン六酢酸、ジエチレ ントリアミン五酢酸およびエタノールジグリシン、それらのアルカリ金属、アン モニウムおよび置換アンモニウム塩、およびそれらの混合物がある。 アミノホスホネートも、少くとも低レベルの全リンが洗剤組成物で許容される ときに、本発明の組成物でキレート化剤として使用に適しており、DEQUESTのよ うなエチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホネート)がある。好ましくは 、これらのアミノホスホネートは炭素原子約7以上のアルキルまたはアルケニル 基を含まない。 多官能性置換芳香族キレート化剤も本組成物に有用である。1974年5月2 1日付で発行されたCormorらの米国特許第3,812,044号明細書参照。こ のタイプの好ましい化合物は、酸形の場合で、1,2‐ジヒドロキシ‐3,5‐ ジスルホベンゼンのようなジヒドロキシジスルホベンゼンである。 本発明で使用上好ましい生分解性キレーターは、1987年11月3日付Hart manおよびPerkinsの米国特許第4,704,233号明細書に記載されたような エチレンジアミン二コハク酸(“EDDS”)、特に〔S,S〕異性体である。 本組成物は、キラントまたはコビルダーとして、水溶性メチルグリシン二酢酸 (MGDA)塩(または酸形)も含有してよい。同様に、いわゆる“弱い”ビル ダー、例えばシトレートも、キレート化剤として使用できる。 利用されるならば、これらのキレート化剤は本洗剤組成物の通常約0.1〜約 15重量%である。更に好ましくは、利用されるならば、キレート化剤はこの ような組成物の約0.1〜約3.0重量%である。組成物pH 本発明の皿洗い組成物は、利用するときに、即ち希釈して汚れた皿に適用する ときに、食物汚れにより形成された酸性ストレスに付される。pHが7より高く なるほど組成物が有効であるならば、好ましくは、組成物および希釈液、即ち組 成物の約0.1〜0.4重量%の水溶液において、概してよりアルカリ性のpH にしうる緩衝剤を含有しているべきである。この緩衝剤のpKa値は、(前記の ように調べると)組成物の望ましいpH値より約0.5〜1.0pH単位低いも のにすべきである。好ましくは、緩衝剤のpKaは約7〜約10にすべきである 。これらの条件下にあるとき、緩衝剤は、その最少量を用いながらも、pHを最 も有効にコントロールできる。 緩衝剤はそれ自体が活性洗剤であっても、またはただアルカリpHを維持する ためだけに本組成物で用いられる低分子量有機または無機物質であってもよい。 本発明の組成物にとり好ましい緩衝剤は含窒素物質である。一部の例は、リジン のようなアミノ酸、またはモノ‐、ジ‐およびトリ‐エタノールアミンのような 低級アルコールアミンである。他の好ましい含窒素緩衝剤は、トリ(ヒドロキシ メチル)アミノメタン、(HOCH23CNH3(TRIS)、2‐アミノ‐2 ‐エチル‐1,3‐プロパンジオール、2‐アミノ‐2‐メチルプロパノール、 2‐アミノ‐2‐メチル‐1,3‐プロパノール、グルタミン酸二ナトリウム、 N‐メチルジエタノールアミド、1,3‐ジアミノプロパノール、N,N’‐テ トラメチル‐1,3‐ジアミノ‐2‐プロパノール、N,N‐ビス(2‐ヒドロ キシエチル)グリシン(バイシン)およびN‐トリス(ヒドロキシメチル)メチ ルグリシン(トリシン)である。上記いずれの混合物も許容される。有用な無機 緩衝剤/アルカリ源には、アルカリ金属カーボネート、アルカリ金属ホスフェー ト、例えば炭酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウムがある。追加の緩衝剤につい ては、McCutcheon's EMULSIFIERS AND DETERGENTS,North American Edition,1 997,McCutcheon Division,MC Publishing Company KirkおよびWO95/079 71参照;双方とも参考のため本明細書に組み込まれる。 緩衝剤は、用いられるならば、組成物の約0.1〜15重量%、好ましくは約 1〜10%、最も好ましくは約2〜8%のレベルで、本発明の組成物中に存在す る。 他の成分‐他の活性成分、キャリア、ヒドロトロープ、酸化防止剤、加工助剤 、染料または顔料、液体処方用の溶媒、固形組成物用の固形フィラー等を含めて 、洗剤組成物で有用な様々な他の成分も、本組成物中に含有させてよい。高起泡 性が望まれるならば、C10‐C16アルカノールアミドのような起泡増強剤も、典 型的には1〜10%レベルで組成物中に配合できる。C10‐C14モノエタノール およびジエタノールアミドがこのような起泡増強剤の典型的クラスの例示である 。このような起泡増強剤と高起泡性補助界面活性剤、例えば前記のアミンオキシ ド、ベタインおよびスルタインとの併用も有利である。 酸化防止剤も、本発明の洗剤組成物に場合により加えることができる。それら には、洗剤組成物に用いられる慣用的な酸化防止剤、例えば2,6‐ジ-tert-ブ チル‐4‐メチルフェノール(BHT)、カルバメート、アスコルベート、チオ サルフェート、モノエタノールアミン(MEA)、ジエタノールアミン、トリエ タノールアミンなどがある。酸化防止剤は、存在するとき、約0.001〜約5 重量%で組成物中に存在していることが好ましい。 本組成物で用いられる様々な洗浄成分は、場合により、その成分を多孔質疎水 性基材に吸収させてから、その基材を疎水性コーティングでコートすることによ り、更に安定化させることができる。好ましくは、洗浄成分は、多孔質基材中に 吸収される前に、界面活性剤と混合される。使用時に、洗浄成分は基材から水性 洗浄液中に放出され、そこでそれは意図された洗浄機能を発揮する。 この技術を更に詳細に説明すると、多孔質疎水性シリカ(商標名SIPERNAT D 10、DeGussa)はC13-15エトキシル化アルコール(EO7)ノニオン性界面活 性剤3〜5%を含有したタンパク質分解酵素溶液と混合される。典型的には、酵 素/界面活性剤溶液はシリカの重量×2.5である。得られた粉末はシリコーン 油中で撹拌しながら分散される(500〜12,500範囲の様々なシリコーン 油粘度が使用できる)。得られたシリコーン油分散液は乳化されるか、または最 終洗剤マトリックスに加えられる。このようにして、前記された酵素、ブリーチ 、ブリーチアクチベーター、ブリーチ触媒、フォトアクチベーター、染料、蛍光 剤、布帛コンディショナーおよび加水分解性界面活性剤のような成分は、液体洗 濯洗剤組成物を含めた洗剤で使用のために“保護”することができる。 液体洗剤組成物は、キャリアとして水および他の溶媒を含有することができる 。メタノール、エタノール、プロパノールおよびイソプロパノールで例示される 低分子量一級または二級アルコールが適切である。一価アルコールが界面活性剤 を溶解させる上で好ましいが、2〜約6の炭素原子および2〜約6のヒドロキシ 基を有したようなポリオール(例えば、1,3‐プロパンジオール、エチレング リコール、グリセリンおよび1,2‐プロパンジオール)も使用できる。組成物 は5〜90%、典型的には10〜50%のこのようなキャリアを含有することが できる。 本洗剤組成物の顆粒を作る操作の例は下記のとおりである:直鎖アルキルベン ゼンスルホネート、トリポリリン酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、硫酸ナトリ ウム香料、ジアミンおよび水をクラッチャーに加え、加熱および混合する。得ら れるスラリーは顆粒形態にスプレードライする。 本液体洗剤組成物を作る操作の例は下記のとおりである:自由水にシトレート およびMgCl2を加えて、溶解させる。この溶液に、アミンオキシド、ベタイ ン、エタノール、ヒドロトロープおよびノニオン性界面活性剤を加える。自由水 が利用できないならば、MgCl2およびシトレートを上記ミックスに加え、そ の後溶解するまで撹拌する。この時点で、酸を加えて、処方物を中和させる。酸 はマレインおよびクエン酸のような有機酸から選択されることが好ましいが、無 機鉱酸も用いてよい。好ましい態様では、これらの酸を処方物に加えてから、ジ アミンを加える。AExSを最後に加える。Mg++なしの処方物でも、操作は同 様である。 非水性液体洗剤 非水性キャリア媒体を含んだ液体洗剤組成物の製造は、参考のため本明細書に 組み込まれる米国特許第4,753,570号、第4,767,558号、第4 ,772,413号、第4,889,652号、第4,892,673号、GB ‐A‐2,158,838、GB‐A‐2,195,125、GB‐A‐2,1 95,649、U.S.4,988,462、U.S.5,266,233、E P‐A‐225,654(6/16/87)、EP‐A‐510,762(10 /28/92)、EP‐A‐540,089(5/5/93)、EP‐A‐54 0,090(5/5/93)、U.S.4,615,820、EP‐A‐565 ,017(10/13/93)、EP‐A‐030,096(6/10/81) の開示に従い行える。このような組成物は、そこに安定的に懸濁される様々な粒 状洗浄成分(例えば、前記のような漂白剤)を含有することができる。このよう な非水性組成物は、すべて以下と引用文献で更に詳細に記載されているように、 液相、および場合により、但し好ましくは固相からなる。 本発明の組成物は、手皿洗い用の水性洗浄液を形成するために用いることがで きる。通常、このような組成物の有効量が、このような水性クリーニングまたは 浸漬液を形成するために、水に加えられる。こうして形成された水溶液を皿類、 食器具および調理器具と接触させる。 クリーニング水溶液を形成するために水に加えられる本洗剤組成物の有効量は 、 水溶液中で約500〜20,000ppmの組成物を形成するために十分な量で ある。更に好ましくは、約800〜5000ppmの本洗剤組成物が水性クリー ニング液で供される。 下記例は本発明の例示であるが、その範囲を制限または限定する意味ではない 。本明細書で用いられるすべての部、パーセンテージおよび比率は、別記されな いかぎり、重量%として表示されている。 下記例において、すべてのレベルは組成物の重量%として示されている。 例I 下記液体洗剤組成物を作る: AESにおけるエトキシル化度は0.6〜約3である。 ジアミンは:ジメチルアミノプロピルアミン、1,6‐ヘキサンジアミン、1 ,3‐プロパンジアミン、2‐メチル‐1,5‐ペンタンジアミン、1,3‐ペ ンタンジアミン、1‐メチルジアミノプロパンから選択される。 95/26397およびNovo Nordisk PCT/DK/96/00056による 同時係属出願に記載されたようなアミラーゼから選択される。(USSN08/341,826に記載されたようなHumicola lanuginosa、お よびHumicola lanuginosa株DSM4106由来の、天然リパーゼの脂肪分解酵 素変種)から選択される。 ブチリシンBPNおよびBPN’、Protease B、Protease A、Protease D、 される。 ヒドロトロープは、トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、クメンスル ホン酸、キシレンスルホン酸のナトリウム、カリウム、アンモニウムまたは水溶 性置換アンモニウム塩から選択できる。 DTPAはジエチレントリアミン五酢酸キラントである。 例II ジアミンは:ジメチルアミノプロピルアミン、1,6‐ヘキサンジアミン、1 ,3‐プロパンジアミン、2‐メチル‐1,5‐ペンタンジアミン、1,3‐ペ ンタンジアミン、1‐メチルジアミノプロパンから選択される。 95/26397およびNovo Nordisk PCT/DK/96/00056による 同時係属出願に記載されたようなアミラーゼから選択される。(USSN08/341,826に記載されたようなHumicola lanuginosa、お よびHumicola lanuginosa株DSM4106由来の、天然リパーゼの脂肪分解酵 素変種)から選択される。 ブチリシンBPNおよびBPN’、Protease B、Protease A、Protease D、 される。 ヒドロトロープは、トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、クメンスル ホン酸、キシレンスルホン酸のナトリウム、カリウム、アンモニウムまたは水溶 性置換アンモニウム塩から選択できる。 DTPAはジエチレントリアミン五酢酸キラントである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 60/065,034 (32)優先日 平成9年11月10日(1997.11.10) (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,LS,M W,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY ,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM ,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,E S,FI,GB,GE,GH,GM,HU,ID,IL ,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC, LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,M K,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO ,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ, TM,TR,TT,UA,UG,UZ,VN,YU,Z W (72)発明者 フィリップ、キール、ビンソン アメリカ合衆国オハイオ州、フェアフィー ルド、ウィンダーミア、レイン、5803 (72)発明者 ジャニス、リー、オグルスビー アメリカ合衆国インディアナ州、ウェス ト、ハリソン、オークヘブン、ドライブ、 2708 (72)発明者 ジェフリー、ジョン、シーベル アメリカ合衆国オハイオ州、ラブランド、 マイアミ、トレイルズ、ドライブ、6651 (72)発明者 ウイリアム、ミカエル、シェパー アメリカ合衆国インディアナ州、ローレン スバーグ、ピクニック、ウッズ、ドライ ブ、2393 (72)発明者 ジョアンナ、マーガレット、クラーク ベルギー国ベー―1050、イクセルズ、リュ ー、アーマンド、カンペノート、80 (72)発明者 チャンドリカ、カストゥーリ アメリカ合衆国オハイオ州、フェアフィー ルド、ゲルホット、ドライブ、1570、アパ ートメント、110 (72)発明者 クリステン、ライネ、マッケンジー アメリカ合衆国オハイオ州、メイスン、ハ ーベストデール、ドライブ、5365

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 手皿洗いでの使用に適した洗剤組成物であって、該組成物は: a)有効量の、pK1およびpK2を有する低分子量有機ジアミン;但し、該 ジアミンのpK1およびpK2は双方とも8.0〜11.5の範囲内であ る;および b)洗浄有効量の界面活性剤; を含んでなり、 pH(10%水溶液として測定したとき)は8.0〜12である、上記洗剤組 成物。 2. 手皿洗いでの使用に適した洗剤組成物であって、該組成物は: a)有効量の、pK1およびpK2を有する低分子量有機ジアミン;但し、該 ジアミンのpK2は9.2より大きく11までの範囲内であり、該ジアミ ンのpK1は8.0〜11.5の範囲内である;および b)洗浄有効量の界面活性剤; を含んでなり、 pH(10%水溶液として測定したとき)は8.0〜12である、上記洗剤組 成物。 3. 手皿洗いでの使用に適した洗剤組成物であって、該組成物は: a)有効量の、pK1およびpK2を有する低分子量有機ジアミン;但し、該 ジアミンのpK2は8〜9.2の範囲内であり、該ジアミンのpK1は8 .0〜11.5の範囲内である;および b)洗浄有効量の界面活性剤; を含んでなり、 pH(10%水溶液として測定したとき)は8.0〜12である、上記洗剤組 成物。 4. 界面活性剤が、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤およびそ れらの混合物から選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の手皿洗い洗 剤組成物。 5. ジアミンが: (上記式中R1-4は独立してH、メチル、エチルおよびエチレンオキシドから選 択される;CxおよびCyは独立してメチレン基または分岐アルキル基から選択さ れ、ここでx+yは3〜6である;Aは場合により存在して、ジアミンpKaを 望ましい範囲に調整するように選択される電子供与または求引部分から選択され る;Aが存在するならば、xおよびyは双方とも2以上でなければならない)か ら選択される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の手皿洗い洗剤組成物。 6. ジアミンが: ジメチルアミノプロピルアミン: 1,6‐ヘキサンジアミン: 1,3‐プロパンジアミン: 2‐メチル‐1,5‐ペンタンジアミン: 商品名Dytek EPで市販の1,3‐ペンタンジアミン: 1‐メチルジアミノプロパン:Jeffamine EDR148: イソホロンジアミン: 1,3‐ビス(メチルアミン)シクロヘキサン: およびそれらの混合物から選択される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の手 皿洗い洗剤組成物。 7. プロテアーゼ、リパーゼ、アミラーゼ、セルラーゼおよびそれらの混合 物から選択される酵素を更に含んでなる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の 手皿洗い洗剤組成物。 すると、25〜55℃の温度範囲および8〜10範囲のpH値において、 る、請求項7に記載の液体洗剤組成物。 9. α‐アミラーゼが好アルカリ性Bacillus種から得られ、N末端に次のア ミノ酸配列:His‐His‐Asn‐Gly‐Thr‐Asn‐Gly‐Th r‐Met‐Met‐Gln‐Tyr‐Phe‐Glu‐Trp‐Tyr‐Le u‐Pro‐Asn‐Aspを有している、請求項8に記載の液体洗剤組成物。 10. クリーニングの必要な汚れた食器具を、請求項1〜9のいずれか一項 に記載された洗剤組成物の水溶液と接触させることからなる、食器具を洗浄する 方法。
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