JP2001505871A - 触媒によるn―アシルグリシン誘導体の製造方法 - Google Patents
触媒によるn―アシルグリシン誘導体の製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
本発明は、式(III)のN−アシルグリシン誘導体:
[式中、Rは水素、カルボキシル基、飽和の直鎖、分枝鎖もしくは環式(C1〜C10)アルキル基、モノ不飽和もしくはポリ不飽和の直鎖、分枝鎖もしくは環式(C2〜C10)アルケニル基、(C6〜C18)アリール基、(C6〜C18)ヘテロアリール基、(C1〜C10)アルキル−(C6〜C18)アリール基、(C1〜C10)アルキル−(C6〜C18)ヘテロアリール基、またはモノ不飽和もしくはポリ不飽和(C2〜C10)アルケニル−(C6〜C18)アリール基であり、これらにおいて1またはそれ以上の基−CH2−がC=Oまたは−O−で交換されていてもよく、R’は水素、飽和の直鎖、分枝鎖もしくは環式(C1〜C26)アルキル基、モノ不飽和もしくはポリ不飽和の直鎖、分枝鎖もしくは環式(C2〜C24)アルケニル基、(C6〜C18)アリール基、(C1〜C10)アルキル−(C6〜C18)アリール基、またはモノ不飽和もしくはポリ不飽和(C2〜C10)アルケニル−(C6〜C18)アリール基であり、R”は水素、飽和の直鎖、分枝鎖もしくは環式(C1〜C26)アルキル基、モノ不飽和もしくはポリ不飽和の直鎖、分枝鎖もしくは環式(C2〜C23)アルケニル基、(C6〜C18)アリール基、(C1〜C10)アルキル−(C6〜C18)アリール基、またはモノ不飽和もしくはポリ不飽和(C2〜C10)アルケニル−(C6〜C18)アリール基であり、R、R’およびR”は置換されていてもよい]の製造方法であって、式(II)のカルボキシアミド:
Description
【発明の詳細な説明】
触媒によるN−アシルグリシン誘導体の製造方法
本発明は、アルデヒド類とカルボキシアミドおよび一酸化炭素とを、触媒とし
てのパラジウム化合物、ハライドイオン(ionic halide)および酸
の存在下で反応させることにより、触媒を用いてN−アシルグリシン誘導体を製
造するための新規な改良法に関する。
下記の反応式に従って進行する、アミドカルボニル化として知られるこのよう
な方法:
は、Wakamatsu et al.,Chemical Communic
ations 1971,p.1540およびドイツ特許出願公開第DE−A−
2 115 985号に最初に記載された。この反応は、CO:H2=3:1の
モル比の水素ガスの存在下で行われた。触媒としてはコバルトカルボニルCo2
(CO8)を、反応混合物1リットル当たりCo金属30ミリモルの濃度で用い
た。
同様に水素ガスの存在下で、さらにスルホキシド基を含有する促進剤化合物を
用いて行う同じ方法が、欧州特許出願公開第A−0 170 830号に記載さ
れている。その場合、コバルト触媒は反応混合物1リットル当たりCo金属10
0ミリモルの濃度で用いられている。
しかし、これらの方法では比較的多量の触媒が用いられるため、反応が完了し
た反応混合物からそれらを分離するのはかなり困難である。
欧州特許第B−0 338 330号には、パラジウム化合物およびハライド
イオンを触媒として用いて、R”が水素である式(III)のN−アシルグリシ
ン誘導体を製造する方法が記載されている。そこに記載された方法では、パラジ
ウム化合物はパラジウム金属として計算して反応混合物1リットル当たり2〜1
0ミリモルの濃度で用いられ、ハライドイオンは反応混合物1リットル当たり0
.05〜0.5ミリモルの量で用いられている。この反応は120バールの圧力
および120℃の温度で行われる。この方法で得られた最大収率は89.9%で
あった。
ドイツ特許出願公開第DE−A−2 115 985号にも、アミドカルボニ
ル化にパラジウム含有触媒を用いることが提唱されている。この明細書によれば
、アセトアルデヒドとアセトアミドを二塩化パラジウムおよび濃塩化水素の存在
下でCO/H2下に200バールの圧力および160℃の温度で反応させる。し
かし対応するN−アシルアミノ酸は、アセトアミドに対し約25%の収率で得ら
れるにすぎない。
これらの方法では比較的高い温度および圧力が採用されているため、スケール
アップがかなり困難である。エネルギー消費の点で、それらは経済的にも魅力が
ない。したがって、少量の触媒や比較的低い圧力および温度でも高い収率および
選択率でN−アシルグリシン誘導体が得られる、経済的に改良された方法が求め
られている。
この目的は、式(III)のN−アシルグリシン誘導体:
[式中、
Rは水素、カルボキシル基、飽和の直鎖、分枝鎖もしくは環式(C1〜C10)
アルキル基、モノ不飽和もしくはポリ不飽和の直鎖、分枝鎖もしくは環式(C2
〜C10)アルケニル基、(C6〜C18)アリール基、(C6〜C18)ヘテロアリー
ル基、(C1〜C10)アルキル−(C6〜C18)アリール基、(C1〜C10)ア
ルキル−(C6〜C18)ヘテロアリール基、またはモノ不飽和もしくはポリ不飽
和(C2〜C10)アルケニル−(C6〜C18)アリール基であり、これらにおいて
1またはそれ以上の基−CH2−がC=Oまたは−O−で交換されていてもよく
、
R’は水素、飽和の直鎖、分枝鎖もしくは環式(C1〜C26)アルキル基、モ
ノ不飽和もしくはポリ不飽和の直鎖、分枝鎖もしくは環式(C2〜C24)アルケ
ニル基、(C6〜C18)アリール基、(C1〜C10)アルキル−(C6〜C18)ア
リール基、またはモノ不飽和もしくはポリ不飽和(C2〜C10)アルケニル−(
C6〜C18)アリール基であり、
R”は水素、飽和の直鎖、分枝鎖もしくは環式(C1〜C26)アルキル基、モ
ノ不飽和もしくはポリ不飽和の直鎖、分枝鎖もしくは環式(C2〜C23)アルケ
ニル基、(C6〜C18)アリール基、(C1〜C10)アルキル−(C6〜C18)ア
リール基、またはモノ不飽和もしくはポリ不飽和(C2〜C10)アルケニル−(
C6〜C18)アリール基である]の製造方法であって、
式(II)のカルボキシアミド:
(式中、R’およびR”は前記に定義したとおりである)を式RCHO(式中、
Rは前記に定義したとおりである)のアルデヒドと共に、溶媒、ならびに触媒と
してのパラジウム化合物、ハライドイオンおよび酸の混合物の存在下に、20〜
200℃の温度および1〜150バールのCO圧力でカルボニル化することを含
む方法により達成される。
好ましくは:
Rは水素、カルボキシル基、飽和の直鎖、分枝鎖もしくは環式(C1〜C6)ア
ルキル基、またはモノ不飽和もしくはポリ不飽和の直鎖、分枝鎖もしくは環式(
C2〜C6)アルケニル基であり、これらにおいて1またはそれ以上の基−CH2
−がC=Oまたは−O−で交換されていてもよく、
R’は飽和の直鎖もしくは分枝鎖(C8〜C24)アルキル基、特に(C10〜C1 8
)アルキル基、モノ不飽和もしくはポリ不飽和の直鎖もしくは分枝鎖(C8〜C24
)アルケニル基、特に(C10〜C18)アルケニル基であり、
R”は水素、飽和の直鎖もしくは分枝鎖(C1〜C12)アルキル基、特に(C1
〜C4)アルキル基、またはモノ不飽和もしくはポリ不飽和の直鎖もしくは分枝
鎖(C2〜C8)アルケニル基である。
基R、R’およびR”は置換されていてもよい。適した置換基の例は、ヒドロ
キシル基、(C1〜C10)アルコキシ基、(C1〜C10)チオアルコキシ基、ジ(
C1〜C18)アルキルアミノ基、(C1〜C18)アルキルアミノ基、アミノ基、保
護された(Boc−、Z−、Fmocなどで)アミノ基、ニトロ基、(C1〜C1 0
)アシルオキシ基、クロリド、ブロミド、シアニドまたはフッ素である。
本発明によれば、出発アミドはいかなる酸アミドであってもよい。適したアミ
ドの例は、ホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N−イソブ
チルアセトアミド、ベンズアミド、フェニルアセトアミド、N−ブチルアセトア
ミド、プロピオンアミド、ブチルアミド、アクリルアミド、N−メチルホルムア
ミド、N−メチルベンズアミド、ベンズアミドおよびクロトンアミドである。
本発明方法に好ましい出発アミドは、炭素原子8〜24個を含む直鎖もしくは
分枝鎖の飽和もしくは不飽和カルボン酸のアミドおよびN−アルキルアミド、特
にN−メチルアミド、たとえばオクタン酸アミド、2−エチルヘキサン酸アミド
、デカン酸アミド、ラウルアミド、パルミトアミド、ステアルアミド、オレアミ
ド、リノールアミド、リノレンアミド、ガドレアミドおよびネルボンアミドであ
る。
これらのうち特に好ましい例は、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸お
よびオレイン酸など天然脂肪酸のN−メチルアミドである。
式(II)のアミドは純物質として、または混合物として使用できる。適した
混合物は、天然脂肪、たとえばヤシ油、ババス油、パーム油、オリーブ油、ヒマ
シ油、落花生油、ナタネ油、牛脂、ラードまたは鯨油である(これらの脂肪の組
成についてはFieser and Fieser,Organische C
hemie,Verlag Chemie 1972,p.1208参照)。
本発明方法にはいかなるアルデヒド類も使用できる。適したアルデヒドRCH
O(式中、Rは前記に定義したとおりである)の例は、ホルムアルデヒド、アセ
トアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒ
ド、フルフラール、クロトンアルデヒド、アクロレイン、ベンズアルデヒド、フ
ェニルアセトアルデヒド、2,4−ジヒドロキシフェニルアセトアルデヒド、グ
リオキサール酸およびα−アセトキシプロピオンアルデヒドである。ジアルデヒ
ド化合物も使用できる。前記反応条件下でアルデヒドを形成しうる物質、たとえ
ばパラホルムアルデヒドおよびパラアルデヒドなど、アルデヒドオリゴマーも適
している。多くの場合、ホルムアルデヒドをパラホルムアルデヒドの形で用いる
のが有用であることが見出された。
アルデヒド類は、有利にはカルボキシアミドに対し70〜200モル%、好ま
しくは100〜150モル%の量で用いられる。
本発明方法は、好ましくは1工程で行われる。本発明方法では、前記のカルボ
キシアミドおよびアルデヒドを触媒の存在下で一酸化炭素と反応させて目的生成
物を得る。意外にも、パラジウム化合物、ハライドイオンおよび酸の混合物が触
媒として特に有効であり、これによりプロセス全体で100%のカルボキシアミ
ド転化率がN−アシルアミノ酸誘導体への選択率98%で達成され、すなわち目
的生成物の収率は98%であることが見出された。
所望により本方法を2工程で行うこともできる。第1工程では、触媒としての
酸を添加して、または添加せずに、前記のアルデヒドとカルボキシアミドを反応
させて、式(IV)のN−アシルアミノメチロールを形成し、これを第2工程で
触媒の存在下に一酸化炭素と反応させて目的生成物を得る。この第2工程でパラ
ジウム化合物、ハライドイオンおよび酸の混合物を用いる。第1工程で触媒とし
て添加する酸は、好ましくは第2工程で触媒として添加する酸である。 用いるパラジウム化合物は、パラジウム(II)化合物、パラジウム(0)化
合物、またはパラジウム−ホスフィン錯体であってもよい。パラジウム(II)
化合物の例は、酢酸−、ハロゲン化−、亜硝酸−、硝酸−、炭酸−、ケト酸−、
アセチルアセトン酸−パラジウム、およびアリルパラジウム化合物である。特に
好ましい代表例は、PdBr2、PdCl2、Li2PdBr4、Li2PdCl4、
およびPd(OAc)2である。パラジウム(0)化合物の例は、パラジウム−
ホスフィン錯体およびパラジウム−オレフィン錯体である。特に好ましい代表例
は、パラジウム−ベンジリデン錯体およびPd(PPh3)4である。
さらに、パラジウム−ホスフィン錯体を用いる場合、ビスホスフィンパラジウ
ム(II)化合物を用いるのが特に有用であることが見出された。これらの錯体
はそのものとして使用でき、または反応混合物中でPdBr2、PdCl2もしく
は酢酸パラジウム(II)などのパラジウム(II)化合物から、トリフェニル
ホスフィン、トリトリルホスフィン、ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1
,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタンまたは1,3−ビス(ジフェニルホ
スフィノ)プロパンなどのホスフィン類の添加により生成させることができる。
1またはそれ以上のキラル中心をもつホスフィン類を用いると、鏡像異性体とし
て純粋な、または1種類の鏡像異性体に富む反応生成物を得ることができる。
これらのパラジウム−ホスフィン錯体のうち、ビス(トリフェニルホスフィン
)パラジウム(II)ブロミド−PdBr2[PPh3]2−および対応するクロ
リドが特に好ましい。これらの錯体はそのものとして使用でき、または反応混合
物中で臭化もしくは塩化パラジウム(II)およびトリフェニルホスフィンから
生成させることができる。
パラジウム化合物の使用量は特に決定的ではない。しかし生態学的理由で、可
能な限り少なくしておくべきである。本発明方法においては、カルボキシアミド
に対し0.0001〜5モル%、特に0.O01〜4モル%、殊に0.05〜2
モル%のパラジウム化合物(パラジウム金属として計算)で十分であることが認
められた。
用いるハライドイオンは、たとえば臭化ホスホニウムおよびヨウ化ホスホニウ
ム、たとえば臭化テトラブチルホスホニウムまたはヨウ化テトラブチルホスホニ
ウム、ならびに臭化およびヨウ化アンモニウム、−リチウム、−ナトリウムおよ
び−カリウムであってもよい。好ましいハライドはブロミドである。ハライドイ
オンは、好ましくはカルボキシアミドに対し1〜50モル%、特に2〜40モル
%、殊に5〜30モル%の量で用いられる。
使用できる酸は、PKa<5(水に対し)の有機化合物および無機化合物であ
る。p−トルエンスルホン酸、ヘキサフルオロプロパン酸またはトリフルオロ酢
酸などの有機酸、および硫酸またはリン酸などの無機酸のほか、アンバーリスト
(Amberlyst)またはナフィオン(Nafion)などのイオン交換樹
脂も使用できる。これらのうち硫酸が特に好ましい。酸は、有利にはカルボキシ
アミドに対し0.1〜20モル%、特に0.2〜10モル%、殊に0.5〜5モ
ル%の量で用いられる。
好ましい溶媒は双極性非プロトン化合物である。そのような化合物の例は、ジ
オキサン、テトラヒドロフラン、N−メチルピロリドン、エチレングリコールジ
メチルエーテル、酢酸エチル、酢酸、アセトニトリル、t−ブチルメチルエーテ
ル、ジブチルエーテル、スルホランもしくはN,N−ジメチルアセトアミド、ま
たはその混合物である。溶媒は純粋な形で、または生成物を含有するか、もしく
は生成物で飽和された形で使用できる。
上記反応により得られるN−アシル−α−アミノ酸を、光学的に純粋なアミノ
酸に変換できる。立体選択的酵素加水分解のためには、得られたラセミN−アシ
ル−α−アミノカルボン酸を通常は水性反応媒質に溶解し、アミノアシラーゼ、
他のアシラーゼ、またはアミダーゼ、またはカルボキシペプチダーゼと混合する
(参考文献:Enzyme Catalysis in Organic Sy
nthesis,編集者:K.Drauz,H.Waldmann,VCH,1
995,Vol.1,p.393以下;J.P.Greenstein,M.W
initz,Chemistry of the Amino Acids;ワ
イリー,ニューヨーク,1961,Vol.2,p.1753)。用いる酵素の
特異性に応じて、この反応により、保護されていない(L)−アミノ酸および(D)
−N−アシルアミノ酸、または(D)−アミノ酸および(L)−N−アシルアミ
ノ酸が得られる。光学的に純粋なN−アシルアミノ酸を既知の方法で、たとえば
塩酸との反応により光学的に純粋なアミノ酸に変換するか、あるいはたとえば無
水酢酸/氷酢酸を用いて、またはラセマーゼの添加により(武田薬品工業、欧州
特許出願公開第A−0 304 021号;1989)、再使用可能なラセミN
−アシル−α−アミノカルボン酸に戻すことができる。
この反応は、一般に1〜150バール、好ましくは20〜100バールの圧力
、および20〜200℃、好ましくは50〜150℃の温度で行われる。
既に述べた、たとえば高い収率および選択率、ならびに工業的実施の容易な方
法という利点のほか、本発明方法は加水分解の必要がないという利点をさらにも
つ。
以下の実施例は本発明を説明するものであり、本発明を限定するものではない
。
実施例
例1:(比較例)
2.2gのイソバレルアルデヒド、1.5gのアセトアミド、25mlのN−
メチルピロリドン、0.092gのビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム
(II)クロリドおよび0.76gの臭化リチウムを、120バールおよび12
0℃で300mlのオートクレーブ中において反応させる。60分の反応時間後
に、混合物を高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)により分析する。3.9
gのN−アセチルロイシンが見出され、これは89%の収率に相当する。
例2:
2.2gのイソバレルアルデヒド、1.5gのアセトアミド、25mlのN−
メチルピロリドン、0.017gの臭化パラジウム(II)、0.033gのト
リフェニルホスフィン、0.025gの硫酸および0.76gの臭化リチウムを
、60バールおよび120℃で300mlのオートクレーブ中において反応させ
る。60分の反応時間後に、混合物を高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)
により分析する。4.1gのN−アセチルロイシンが見出され、これは94%の
収率に相当する。
例3:(比較例)
2.2gのイソバレルアルデヒド、1.5gのアセトアミド、25mlのN−
メチルピロリドン、0.017gの臭化パラジウム(II)、0.033gのト
リフェニルホスフィンおよび0.76gの臭化リチウムを、60バールおよび8
0℃で300mlのオートクレーブ中において反応させる。12時間の反応時間
後に、混合物を高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)により分析する。2.
4gのN−アセチルロイシンが見出され、これは55.4%の収率に相当する。
例4:
2.2gのイソバレルアルデヒド、1.5gのアセトアミド、25mlのN−
メチルピロリドン、0.017gの臭化パラジウム(II)、0.033gのト
リフェニルホスフィン、0.76gの臭化リチウムおよび0.025gの硫酸を
、60バールおよび80℃で300mlのオートクレーブ中において反応させる
。12時間の反応時間後に、混合物を高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)
により分析する。4.0gのN−アセチルロイシンが見出され、これは92.4
%の収率に相当する。
例5:
2.2gのイソバレルアルデヒド、1.5gのアセトアミド、25mlのN−
メチルピロリドン、0.017gの臭化パラジウム(II)、0.76gの臭化
リチウムおよび0.025gの硫酸を、60バールおよび80℃で300mlの
オートクレーブ中において反応させる。12時間の反応時間後に、混合物を高圧
液体クロマトグラフィー(HPLC)により分析する。3.9gのN−アセチル
ロイシンが見出され、これは89%の収率に相当する。
例6:
2.2gのイソバレルアルデヒド、1.5gのアセトアミド、25mlのN−
メチルピロリドン、0.007gの臭化パラジウム(II)、0.014gのト
リフェニルホスフィン、0.025gの硫酸および0.76gの臭化リチウムを
、60バールおよび80℃で300mlのオートクレーブ中において反応させる
。12時間の反応時間後に、混合物を高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)
により分析する。3.25gのN−アセチルロイシンが見出され、これは75.
0%の収率に相当する。
例7:
2.2gのイソバレルアルデヒド、1.5gのアセトアミド、25mlのN−
メチルピロリドン、0.007gの臭化パラジウム(II)、0.011gの1
,
4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、0.025gの硫酸および0.76
gの臭化リチウムを、60バールおよび80℃で300m1のオートクレーブ中
において反応させる。12時間の反応時間後に、混合物を高圧液体クロマトグラ
フィー(HPLC)により分析する。3.5gのN−アセチルロイシンが見出さ
れ、これは80.8%の収率に相当する。
例8:
2.2gのイソバレルアルデヒド、1.5gのアセトアミド、25mlのN−
メチルピロリドン、0.007gの臭化パラジウム(II)、0.011gの1
,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、0.025gの硫酸および1.3
1gのヨウ化ナトリウムを、60バールおよび80℃で300m1のオートクレ
ーブ中において反応させる。12時間の反応時間後に、混合物を高圧液体クロマ
トグラフィー(HPLC)により分析する。3.6gのN−アセチルロイシンが
見出され、これは83.1%の収率に相当する。
例9:
2.2gのイソバレルアルデヒド、2.2gのブチルアミド、25mlのN−
メチルピロリドン、0.007gの臭化パラジウム(II)、0.014gのト
リフェニルホスフィン、0.025gの硫酸および0.76gの臭化リチウムを
、60バールおよび80℃で300mlのオートクレーブ中において反応させる
。12時間の反応時間後に、混合物を高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)
により分析する。2.7gのN−ブタノイルロイシンが見出され、これは53.
7%の収率に相当する。
例10:
2.7gのベンズアルデヒド、1.5gのアセトアミド、25mlのN−メチ
ルピロリドン、0.007gの臭化パラジウム(II)、0.014gのトリフ
ェニルホスフィン、0.025gの硫酸および0.76gの臭化リチウムを、6
0バールおよび80℃で300mlのオートクレーブ中において反応させる。1
2時間の反応時間後に、混合物を高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)によ
り分析する。3.2gのN−アセチルフェニルグリシンが見出され、これは66
.2%の収率に相当する。
例11:
2.2gのイソバレルアルデヒド、1.5gのアセトアミド、25mlのジオ
キサン、0.007gの臭化パラジウム(II)、0.014gのトリフェニル
ホスフィン、0.025gの硫酸および2.9gのテトラブチルホスホニウムブ
ロミドを、60バールおよび80℃で300mlのオートクレーブ中において反
応させる。12時間の反応時間後に、混合物を高圧液体クロマトグラフィー(H
PLC)により分析する。1.4gのN−アセチルロイシンが見出され、これは
32.3%の収率に相当する。
例12:
2.2gのイソバレルアルデヒド、1.5gのベンズアミド、25mlのN−
メチルピロリドン、0.007gの臭化パラジウム(II)、0.014gのト
リフェニルホスフィン、0.025gの硫酸および0.76gの臭化リチウムを
、60バールおよび80℃で300mlのオートクレーブ中において反応させる
。12時間の反応時間後に、混合物を高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)
により分析する。3.3gのN−ベンゾイルロイシンが見出され、これは56.
2%の収率に相当する。
例13:
2.2gのイソバレルアルデヒド、1.5gのアセトアミド、25mlのN−
メチルピロリドン、0.017gの臭化パラジウム(II)、0.033gのト
リフェニルホスフィン、0.029gのトリフルオロ酢酸および0.76gの臭
化リチウムを、60バールおよび80℃で300mlのオートクレーブ中におい
て反応させる。12時間の反応時間後に、混合物を高圧液体クロマトグラフィー
(HPLC)により分析する。3.1gのN−アセチルロイシンが見出され、こ
れは71.6%の収率に相当する。
例14:
2.2gのイソバレルアルデヒド、1.5gのアセトアミド、25mlのN,
N−ジメチルホルムアミド、0.007gの臭化パラジウム(II)、0.01
3gのトリフェニルホスフィン、0.025gの硫酸および0.76gの臭化リ
チウムを、60バールおよび80℃で300mlのオートクレーブ中において反
応させる。12時間の反応時間後に、混合物を高圧液体クロマトグラフィー(H
PLC)により分析する。1.75gのN−アセチルロイシンが見出され、これ
は40.0%の収率に相当する。
例15:
2.2gのイソバレルアルデヒド、1.5gのアセトアミド、25mlのN−
メチルピロリドン、0.029gのトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジ
ウム(0)、0.033gのトリフェニルホスフィン、0.025gの硫酸およ
び0.76gの臭化リチウムを、60バールおよび80℃で300mlのオート
クレーブ中において反応させる。12時間の反応時間後に、混合物を高圧液体ク
ロマトグラフィー(HPLC)により分析する。2.62gのN−アセチルロイ
シンが見出され、これは60%の収率に相当する。
例16〜20に用いた一般法I:
アルデヒドおよびアミドの1M N−メチルピロリドン溶液25.0mlを、
16.6mgの臭化パラジウム(II)、33.1mgのトリフェニルホスフィ
ン、0.76gの臭化リチウムおよび25mgの硫酸により、60バールの一酸
化炭素圧下に120℃で12時間、300mlのオートクレーブ中において反応
させる。反応混合物を高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)により分析した
。
例16:
3.1gのp−フルオロベンズアルデヒドおよび1.5gのアセトアミドを一
般法Iにより反応させた。4.7gのN−アセチル−p−メトキシフェニルグリ
シンが見出され、これは89%の収率に相当する。選択したNMRデータ:1H
−NMR(400MHz,DMSO−d6,25℃):δ=8.6(d,1H,
NH),5.3(d,1H,α−CH),1.9(s,3H,COCH3).
例17:
3.0gのフェニルアセトアルデヒドおよび1.5gのアセトアミドを一般法
Iにより反応させた。2.6gのN−アセチルフェニルアラニンが見出され、こ
れは48.3%の収率に相当する。選択したNMRデータ:1H−NMR(40
0MHz,DMSO−d6,25℃):δ=8.2(d,1H,NH),4.4
(dt,1H,α−CH),1.8(s,3H,COCH3).
例18:
2.6gの3−メチルチオプロピオンアルデヒドと1.5gのアセトアミドを
一般法Iにより反応させた。3.6gのN−アセチルメチオニンが見出され、こ
れは75.3%の収率に相当する。選択したNMRデータ:1H−NMR(40
0MHz,DMSO−d6,25℃):δ=8.2(d,1H,NH),4.1
(dt,1H,α−CH),1.8(s,3H,COCH3).
例19:
3.5gのo−クロロベンズアルデヒドおよび1.5gのアセトアミドを一般
法Iにより反応させた。4.7gのN−アセチル−o−クロロフェニルグリシン
が見出され、これは82.6%の収率に相当する。選択したNMRデータ:1H
−NMR(400MHz,DMSO−d6,25℃):δ=8.7(d,1H,
NH),5.8(d,1H,α−CH),1.9(s,3H,COCH3).
例20:
3.9gの2−ナフトアルデヒドおよび1.5gのアセトアミドを一般法Iに
より反応させた。4.6gのN−アセチル−2−ナフチルグリシンが見出され、
これは75.7%の収率に相当する。選択したNMRデータ:1H−NMR(4
00MHz,DMSO−d6,25℃):δ=8.8(d,1H,NH),5.
6(d,1H,α−CH),2.0(s,3H,COCH3).
例21〜28に用いた一般法II:
アルデヒドおよびアミドの1M N−メチルピロリドン溶液25.0mlを、
16.6mgの臭化パラジウム(II)、33.1mgのトリフェニルホスフィ
ン、0.76gの臭化リチウムおよび25mgの硫酸により、60バールの一酸
化炭素圧下に120℃で12時間、300mlのオートクレーブ中において反応
させる。次いで揮発性成分を高真空中で除去する。残留物を飽和NaHCOCH3
水溶液に装入し、クロロホルムおよび酢酸エチルで洗浄する。水相をリン酸で
pH2に調整し、酢酸エチルで抽出する。有機相を合わせて硫酸マグネシウムで
乾燥させ、溶媒を減圧下で除去する。生成物を適切な溶媒混合物から再結晶する
。
例21:
2.8gのシクロヘキサンカルボアルデヒドおよび1.5gのアセトアミドを
一般法IIにより反応させた。4.9gのN−アセチルシクロヘキシルグリシン
が見出され、これは99%の収率に相当する。選択したNMRデータ:1H−N
MR(400MHz,DMSO−d6,25℃):δ=7.9(d,1H,NH
),4.1(dd,1H,α−CH),1.8(s,3H,COCH3).
例22:
2.2gのピバルアルデヒドおよび1.5gのアセトアミドを一般法IIによ
り反応させた。4.0gのN−アセチル−t−ロイシンが見出され、これは92
%の収率に相当する。選択したNMRデータ:1H−NMR(400MHz,D
MSO−d6,25℃):δ=7.7(d,1H,NH),3.9(d,1H,
α−CH),1.8(s,3H,COCH3).
例23:
0.8gのホルムアルデヒドおよび3.7gのフタルイミドを一般法IIによ
り反応させた。3.1gのN−フタロイルグリシンが見出され、これは60%の
収率に相当する。選択したNMRデータ:1H−NMR(400MHz,DMS
O−d6,25℃):δ=4.3(S,2H,α−CH2).
例24:
2.2gのイソバレルアルデヒドおよび2.2gのメトキシアセトアミドを一
般法IIにより反応させた。3.0gのN−メトキシアセチルロイシンが見出さ
れ、これは59%の収率に相当する。選択したNMRデータ:1H−NMR(4
00MHz,DMSO−d6,25℃):δ=7.9(d,1H,NH),4.
3(d,1H,α−CH),3.8(s,2H,−COCH2−),3.3(s
,3H,−OCH3).
例25:
2.8gのシクロヘキサンカルボアルデヒドおよび2.2gのメトキシアセト
アミドを一般法IIにより反応させた。4.9gのN−メトキシアセチルシクロ
ヘキシルグリシンが見出され、これは85%の収率に相当する。選択したNMR
データ:1H−NMR(400MHz,DMSO−d6,25℃):δ=7.6(
d,1H,NH),4.2(dd,1H,α−CH),3.9(s,2H,−C
OCH2−),3.2(s,3H,−OCH2).
例26:
2.2gのイソバレルアルデヒドおよび3.4gのフェナセトアミドを一般法
IIにより反応させた。5.1gのN−フェナセチルロイシンが見出され、これ
は82%の収率に相当する。選択したNMRデータ:1H−NMR(400MH
z,DMSO−d6,25℃):δ=8.3(d,1H,NH),4.2(d,
1H,α−CH),3.5(s,2H,−COCH2−).
例27:
2.7gのベンズアルデヒドおよび3.4gのフェナセトアミドを一般法II
により反応させた。4.4gのN−フェナセチルフェニルグリシンが見出され、
これは65%の収率に相当する。選択したNMRデータ:1H−NMR(400
MHz,DMSO−d6,25℃):δ=8.8(d,1H,NH),5.3(
d,1H,α−CH),3.6(s,2H,−COCH2−).
例28:
2.8gのシクロヘキサンカルボアルデヒドおよび1.2gのホルムアミドを
一般法IIにより反応させた。1.1gのN−ホルミルシクロヘキシルグリシン
が見出され、これは25%の収率に相当する。選択したNMRデータ:1H−N
MR(400MHz,DMSO−d6,25℃);δ=8.2(d,1H,NH
),7.8(s,1H,−CHO),4.1(dd,1H,α−CH).
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
C07C 235/12 C07C 235/12
319/20 319/20
323/59 323/59
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U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF
,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,
SN,TD,TG),AU,BR,BY,CA,CN,
CZ,HU,IL,JP,KR,MX,NO,NZ,R
U,SG,UA,US
【要約の続き】
る)を式RCHO(式中、Rは前記に定義したとおりで
ある)のアルデヒドと共に、溶媒、ならびに触媒として
のパラジウム化合物、ハライドイオンおよび酸の混合物
の存在下に、20〜200℃の温度および1〜150バ
ールのCO圧力でカルボニル化することを含む方法に関
する。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.式(III)のN−アシルグリシン誘導体: [式中、 Rは水素、カルボキシル基、飽和の直鎖、分枝鎖もしくは環式(C1〜C10) アルキル基、モノ不飽和もしくはポリ不飽和の直鎖、分枝鎖もしくは環式(C2 〜C10)アルケニル基、(C6〜C18)アリール基、(C6〜C18)ヘテロアリー ル基、(C1〜C10)アルキル−(C6〜C18)アリール基、(C1〜C10)アル キル−(C6〜C18)ヘテロアリール基、またはモノ不飽和もしくはポリ不飽和 (C2〜C10)アルケニル−(C6〜C18)アリール基であり、これらにおいて1 またはそれ以上の基−CH2−がC=Oまたは−O−で交換されていてもよく、 R’は水素、飽和の直鎖、分枝鎖もしくは環式(C1〜C26)アルキル基、モ ノ不飽和もしくはポリ不飽和の直鎖、分枝鎖もしくは環式(C2〜C24)アルケ ニル基、(C6〜C18)アリール基、(C1〜C10)アルキル−(C6〜C18)ア リール基、またはモノ不飽和もしくはポリ不飽和(C2〜C10)アルケニル−( C6〜C18)アリール基であり、 R”は水素、飽和の直鎖、分枝鎖もしくは環式(C1〜C26)アルキル基、モ ノ不飽和もしくはポリ不飽和の直鎖、分枝鎖もしくは環式(C2〜C23)アルケ ニル基、(C6〜C18)アリール基、(C1〜C10)アルキル−(C6〜C18)ア リール基、またはモノ不飽和もしくはポリ不飽和(C2〜C10)アルケニル−( C6〜C18)アリール基であり、 R、R’およびR”は置換されていてもよい]の製造方法であって、 式(II)のカルボキシアミド:(式中、R’およびR”は前記に定義したとおりである)を式RCHO(式中、 Rは前記に定義したとおりである)のアルデヒドと共に、溶媒、ならびに触媒と してのパラジウム化合物、ハライドイオンおよび酸の混合物の存在下に、20〜 200℃の温度および1〜150バールのCO圧力でカルボニル化することを含 む方法。 2.式(II)のカルボキシアミドが、天然脂肪酸のアミドおよびN−メチル アミド、ベンズアミド、フェニルアセトアミドならびに2−エチルヘキサン酸ア ミドよりなる群から選択される、請求項1記載の方法。 3.R”が水素または(C1〜C12)アルキルである、請求項1記載の方法。 4.R”がメチルである、請求項3記載の方法。 5.式(II)の化合物が天然物から得られた混合物として使用される、請求 項1〜4のいずれか1項記載の方法。 6.式(I)のアルデヒドがホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズア ルデヒド、フルフラール、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、グリオキ サール酸およびイソブチルアルデヒドよりなる群から選択される、請求項1〜5 のいずれか1項記載の方法。 7.アルデヒドがそのトリマーまたはオリゴマーの形で使用される、請求項1 〜6のいずれか1項記載の方法。 8.アルデヒドがパラホルムアルデヒドの形で使用される、請求項7記載の方 法。 9.アルデヒドがカルボキシアミドに対し70〜200モル%の量で用いられ る、請求項1〜8のいずれか1項記載の方法。 10.パラジウム化合物がパラジウム(0)化合物、パラジウム(II)化合 物およびパラジウム−ホスフィン錯体よりなる群から選択される、請求項1〜9 のいずれか1項記載の方法。 11.パラジウム化合物がPdBr2、PdCl2、Pd(OAc)2、Li2P dBr4、Li2PdCl4、ならびにパラジウム(II)のトリフェニルホスフ ィン、トリトリルホスフィン、ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,4− ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタンおよび1,3−ビス(ジフェニルホスフィ ノ)プロパン錯体よりなる群から選択される、請求項10記載の方法。 12.使用されるパラジウム化合物が、ビス(トリフェニルホスフィン)パラ ジウム(II)クロリド(PdCl2[PPh3]2)、ブロミド(PdBr2[P Ph3]2)またはヨージド(PdI2[PPh3]2)である、請求項11記載の 方法。 13.使用されるホスフィンが1またはそれ以上のキラル中心を含む、請求項 10記載の方法。 14.パラジウム化合物が、パラジウム金属として計算してカルボキシアミド に対し0.0001〜5モル%の量で使用される、請求項10〜13のいずれか 1項記載の方法。 15.ハライドイオンが、臭化およびヨウ化テトラブチルホスホニウム、臭化 アンモニウム、−リチウム、−ナトリウムおよび−カリウム、ならびにヨウ化ア ンモニウム、−リチウム、−ナトリウムおよび−カリウムよりなる群から選択さ れる、請求項1記載の方法。 16.ハライドイオンがブロミドである、請求項1記載の方法。 17.ハライドイオンがカルボキシアミドに対し1〜50モル%の量で用いら れる、請求項1記載の方法。 18.酸が、pKa<5(水に対し)の有機酸または無機酸である、請求項1 記載の方法。 19.酸が硫酸、トリフルオロ酢酸、酢酸、ヘキサフルオロプロパン酸、p− トルエンスルホン酸、リン酸、およびpKa<5(水に対し)のイオン交換樹脂 よりなる群から選択される、請求項18記載の方法。 20.酸がカルボキシアミドに対し0.1〜20モル%の量で用いられる、請 求項18または19記載の方法。 21.使用される溶媒が、最高で飽和限界までの生成物を含有する、請求項1 〜20のいずれか1項記載の方法。 22.反応を1〜500バールの圧力および20〜200℃の温度で実施する 、請求項1〜21のいずれか1項記載の方法。 23.請求項1〜22のいずれか1項記載の方法により得られるラセミN−ア シルグリシン誘導体を、立体選択的酵素加水分解により対応する光学的に純粋な アミノ酸に変換することを含む、光学的に純粋なアミノ酸の製造方法。 24.立体選択的酵素加水分解を、アシラーゼ、アミダーゼおよびカルボキシ ペプチダーゼよりなる群から選択される酵素を用いて実施する、請求項23記載 の方法。
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