JP2001348406A - 親水化オレフィン組成物およびその製造方法 - Google Patents

親水化オレフィン組成物およびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れたアンモニア捕捉性を有する電池用セパレ
ータを提供し、またこのセパレータを使用することによ
り高い容量保持性能を有する電池を提供することにあ
る。 【解決手段】アルカリ電解液に電池用セパータを浸漬後
し、中和されていないスルホン酸基を酸性基量が1×1
-3mol/m2以上、含有する硫黄量が5000以上
50000ppm以下、イオン交換量が1.0meq/
2以上、ポリオレフィン系樹脂の極限粘度が0.2以
上1.0dl/g以下である事を特徴とする親水化され
たアルカリ電池用セパレータである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、親水化工程の前に
酸処理をすることによって、アルカリ電解液中で中和さ
れないで残存した酸性基を有することが可能となり、こ
の結果不純物捕捉機能を効果的に発現させ、自己放電を
大幅に低減することを可能にしたアルカリ二次電池用セ
パレータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】アルカリ二次電池では、充電状態の電池
を保存すると、時間の経過とともに容量が低下していく
自己放電現象の存在が知られており、負極として水素吸
蔵合金を用いたニッケル−水素電池においては特に顕著
な問題となっている。特に従来のポリアミド系繊維をセ
パレータとして用いた場合には、ポリアミド系繊維が電
解液によって加水分解され、分解生成物である硝酸根な
どの窒素化合物によって、自己放電現象が促進されると
いう欠点を有していた。
【0003】また、自己放電の原因物質である硝酸根と
しては、前記のセパレータ分解物のほかに、電池内に混
入したアンモニアの酸化によっても生成する。従って電
池系内のアンモニア量を低減すれば硝酸根も減少し、自
己放電の抑制が期待できるのであるが、アンモニアは電
極の製造工程においても混入され易く電池内へのアンモ
ニア混入を完全に防ぐことは極めて困難である。
【0004】そこで、電解液中でも分解生成物を生じ
ず、電池内のアンモニアを捕捉する能力を持ったセパレ
ータとして、ポリオレフィン系繊維を親水化したものを
主成分とする方法が検討されてきた。この親水化の処理
方法としては、例えばスルホン化処理、親水性単量体の
グラフト重合などがある。これらの親水化処理において
は、スルホン基およびカルボン酸基等のイオン交換能を
有する官能基をポリオレフィン系繊維に導入すること
で、その結果これらの官能基が電池内に含まれる窒素化
合物、特にアンモニアを捕捉して自己放電現象を抑制さ
せると考えられている。
【0005】従来ポリオレフィン系繊維に親水性単量体
にグラフト重合やスルホン化処理によって、高いイオン
交換量を保持させるセパレータについての検討が多数報
告されている(特開平10-326607号、特開平10-116600
号)。
【0006】しかしながら、グラフト重合処理によるセ
パレータは耐熱性に劣り、例えば60℃以上の比較的高
温な環境下においては、カルボン酸基の脱落等が生じ
る。このため、アンモニア捕捉性の低下により自己放電
現象を抑止することが困難になるという問題がある。
【0007】これに対して、スルホン化処理によるセパ
レータは、比較的高温の環境下でも官能基が安定である
という利点を有している。しかし、ポリエチレンやポリ
プロピレンなどのポリオレフィン系繊維は、元来耐酸性
に優れ、スルホン化処理する場合においては、スルホン
化しにくい繊維であるため、内部までスルホン基を導入
しようとすると、繊維の強度低下を招くという問題があ
る。このため高いアンモニア捕捉性を主眼に置いて、ポ
リオレフィン系繊維の内部へのスルホン基導入について
検討した例はこれまでに報告されていない。
【0008】またポリスチレンなどの比較的スルホン化
しやすい樹脂繊維をスルホン化して親水化させる試みに
ついても検討されている。しかし、この場合もスルホン
基の導入が主に繊維表面に集中しやすく、高いイオン交
換量を有しているにもかかわらず、アンモニア捕捉性に
乏しく、これをセパレータとして用いた電池の自己放電
も大きいという問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、優れ
たアンモニア捕捉性を有する電池用セパレータを提供
し、またこのセパレータを使用することにより高い容量
保持性能を有する電池を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、次の発明を見出す
に至った。
【0011】すなわち、本発明は、(1)アルカリ電解
液に浸漬後において、中和されていない酸性基量が1×
10-3mol/m2以上、5×10-2mol/m2以下、
好ましくは、2×10-3mol/m2以上である事を特
徴とするアルカリ電池用セパレータに関するものであ
る。ここで酸性基量とは、セパレータ中の総酸性官能基
量を指し、このうちアルカリ電解液中においてカリウム
イオンで置換される繊維表面の官能基量を、親水性の指
標であるイオン交換量で表わす。酸性基量よりイオン交
換量を差し引いた値が、中和されないで繊維内部に残存
する酸性基量として、アンモニア捕捉能力の指標として
用いることができる。
【0012】(2)加えて本発明は(1)における酸性
基が、スルホン基である事を特徴とするアルカリ電池用
セパレータに関するものである。
【0013】(3)また、本発明は(1)または(2)
において、含有する総硫黄量が5000〜50000p
pm、好ましくは、10000ppm以上である事を特
徴とするアルカリ電池用セパレータに関するものであ
る。
【0014】(4)さらに本発明は(1)〜(3)のい
ずれかにおいて、イオン交換量が、1.0meq/m2
以上、10meq/m2以下である事を特徴とするアル
カリ電池用セパレータに関するものである。
【0015】(5)さらに加えて本発明は、(1)〜
(4)のいずれかにおいて、親水化されたポリオレフィ
ン系樹脂の極限粘度が、0.2以上、1.0dl/g以
下の範囲である事を特徴とするアルカリ電池用セパレー
タに関するものである。
【0016】(6)さらに加えて本発明は(1)〜
(5)のいずれかにおいて、スルホン化処理の前処理と
して、硫酸への浸漬が行なわれていることを特徴とする
アルカリ電池用セパレータに関するものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のアルカリ電池用セパレータにおいては、電解液
中で中和されずに残存するスルホン基が、1×10-3
ol/m2以上存在する必要があり、より好ましくは5
×10-3mol/m2以上である。これは、スルホン基
がアンモニアあるいはアンモニウムイオンよりも、カリ
ウムイオンに対して高い反応選択性を持つことに起因す
るものであり、電解液中のカリウムイオンによって中和
されカリウム塩を形成してしまったスルホン基は、アン
モニア捕捉能力を失ってしまうからである。したがっ
て、アンモニア捕捉に有効な非中和状態のスルホン基が
1×10-3mol/m2以下では電解液中のアンモニア
を十分に捕捉できず、自己放電を抑止することができな
いものである。
【0018】本明細書において、有効スルホン基とは、
電解液中で中和されていないスルホン基を意味するもの
である。この有効スルホン基の量は、硫黄濃度より求め
られた全スルホン基量と、イオン交換量より得られる中
和されたスルホン基量の差として求めることができる。
【0019】スルホン化して導入される硫黄濃度は50
00ppm以上50000ppm以下、好ましくは10
000ppm以上である。これは5000ppm以下で
はスルホン化が繊維表面だけにとどまり、繊維内部に有
効なスルホン基が形成されないためである。50000
ppm以上であれば、繊維表面の剥離や強度低下という
問題を生じる。
【0020】電解液中で中和されるスルホン基の量は、
カリウムイオン交換量を測定することによって知ること
ができる。このイオン交換量という指標は、従来よりセ
パレータと電解液の親和性に対する指標として用いられ
てきたものであり、1.0meq/m2以上10meq
/m2未満の範囲であることが望ましい。1.0meq
/m2未満の場合にはセパレータと電解液との親和性が
失われるため電池性能が低下する。また、10meq/
2以上のイオン交換量を付与させた場合には、有効ス
ルホン基量が低下するばかりか、樹脂表面を集中的にス
ルホン化するためにセパレータとして必要な強度を得る
ことが困難になる。
【0021】有効スルホン基を樹脂に付与する方法とし
ては、スルホン化の前処理として樹脂を硫酸に一度浸漬
しておき、続いてスルホン化処理をおこなうのが最も有
効である。この前処理によって有効スルホン基が多く付
与されるようになる機構に関しては不明な点も多いが、
樹脂中に含有されている酸化防止剤などの添加剤や低分
子量成分のうち、特に樹脂の表面付近のものが硫酸浸漬
によって脱落し、微細孔が形成され、この微細孔を通じ
てスルホン化剤が樹脂内部へ侵入するものと推測され
る。
【0022】この前処理工程において使用される硫酸
は、濃度90%以上の濃硫酸であることが望ましい。ま
たこの処理において樹脂表面がスルホン化されてしまう
ことのないような温度であることが必要であり、例えば
ポリプロピレン樹脂を用いる場合には50℃以下である
必要がある。
【0023】また、前処理後の樹脂をスルホン化する際
のスルホン化処理剤としては硫酸、濃硫酸、発煙硫酸、
SO3ガスなどが使用できるが、濃硫酸が処理時間など
の面から最も望ましい。また濃硫酸処理を行う場合に
は、濃硫酸の温度は100℃以上であることが望まし
く、120℃以上、特に130℃以上、135℃の範囲
で、処理時間も10分以下、好ましくは、5分以下、3
分以下であればさらに望ましい。また、濃硫酸の濃度
は、95%以上、好ましくは97%以上がよい。これは
高温で処理するほど内部へのスルホン化が短時間で進行
し、不織布強度の低下を抑えることができるからであ
る。
【0024】また、これらポリオレフィン系樹脂は極限
粘度が0.2以上、1.0dl/g以下の範囲であるこ
とが望ましく、さらに好ましくは0.4以上0.9dl
/g以下の範囲である。この範囲内であれば硫酸浸漬に
よって微細孔を発現させやすく、有効スルホン基を導入
しやすくなる。ポリオレフィン系樹脂は極限粘度が1.
0dl/g以上であれば、この樹脂は非常に耐酸性に優
れたものとなり、樹脂表面をむりやり集中的にスルホン
化することになる。この結果、集中的にスルホン基が導
入された部分の強度が低くなり、セパレータの強度低下
を招く。またこの樹脂表面のスルホン化部分が崩壊して
剥離を生じる場合がある。この結果としてスルホン基量
を増やすことが困難となる。これ以下の極限粘度であれ
ば、セパレータとしての強度を維持することは困難であ
る。
【0025】本発明の電池用セパレータを構成する樹脂
は、任意の有機系樹脂材料を用いることができるが、ポ
リオレフィン系樹脂であることが好ましい。ポリオレフ
ィン系樹脂としては、ポリオレフィン単独からなる樹
脂、またはオレフィンとその他の単量体との共重合体と
からなる樹脂であり、ポリオレフィンとしては、例えば
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、
ポリブテン、ポリエチレン−プロピレン、ポリエチレン
−ブテン−プロピレン等を挙げることができ、また、オ
レフィンと共重合が可能なその他の単量体としては、ス
チレン、酪酸ビニル、酢酸ビニル等を挙げることがで
き、特に限定されるものではないが、電解液に対する耐
性、耐酸化性、スルホン化処理時の耐熱性等の面からポ
リプロピレンであることが望ましい。
【0026】本発明の電池用セパレータにおいてその形
態は、不織布であることが望ましいが、それ以外の多孔
質体、例えば、織物、編物などの繊維集合体、フィルム
型多孔質体、又は発泡体型多孔質体なども使用可能であ
る。不織布を用いる場合には、その製法は特に限定され
るものではなく、一般に知られている不織布の製法であ
ればいずれも使用可能であるが、均一性やコストの面か
らはスパンボンド法やメルトブロー法が望ましい。ま
た、単一の製法である必要はなく、異なる製法による不
織布を積層したような多層構造を持つものも使用可能で
ある。
【0027】本発明の電池用セパレータに用いる多孔質
体の目付量は、20〜60g/m2の範囲であることが
望ましく、30〜50g/m2の範囲であれば更に望ま
しい。これは20g/m2以下であると電池製造に必要
な強度が得られないためであり、60g/m2以上では
必要な通気度が得られないためである。
【0028】本発明における実施例、比較例中の各特性
は、次の方法によって測定した。
【0029】・極限粘度(IV) 溶媒としてテトラリンを使用し、試料を該テトラリンに
溶解し、該溶解液をガラス濾過器で濾過した後、Ubbelo
hdeの粘度計を用いて135±0.1℃の温度で測定を
行う。尚使用するテトラリンには、予め0.2質量%の
BHT(2,4−ジ−t−ブチル−p−クレゾール)を
添加しておき、試料が溶解する際の酸化劣化を防止す
る。試料の溶解液の濃度としては、1g/1000cm3
とする。Huggins定数(k′)としては0.35の値を用
いる。尚該測定法は「実験化学講座8高分子化学
(上),第5章粘度,日本化学会,1963年5月15
日」に準じている。
【0030】・総硫黄量 「基礎分析化学講座,第11巻,日本分析化学会(共立
出版),第34〜43頁,1965年9月」に記載の方
法に準じ、フラスコ燃焼法により実施する。
【0031】・イオン交換量 30cm2の試験片を1mol/dm3のHCl溶液に1
時間浸漬した後、イオン交換水でpHが6〜7になるま
で数回洗浄した。次いで、60℃の送風乾燥機で2時間
乾燥し、室温まで冷却した。冷却後の試験片を0.01
mol/dm3のKOH溶液100cm3に浸漬し、45
℃で1時間振とうした後、試験片を取り出し、溶液25
cm3を採取して、0.01mol/dm3のHCl溶液
で中和滴定した。ブランク溶液も同様に滴定し、式1よ
り、カリウムイオン交換量を算出した。
【0032】 イオン交換量(meq/m2)={(V0−V1)×100×0.01×f}/(0 .003×25) ・・・(式1) ただし、 V1:サンプルの滴定に要したHCl溶液量(cm3) V0:ブランク溶液の滴定に要したHCl溶液量(cm
3) f :HCl溶液のファクター
【0033】・有効スルホン基量 前述の総硫黄量とイオン交換量の測定値を用い、下記式
2により算出した。 有効スルホン基量(mol/m2)=(総硫黄量(ppm)×目付(g/m2)/32.66 /1000−イオン交換量(meq/m2))/1000・・・(式2)
【0034】・アンモニアトラップ率 ナス型フラスコに8mol/dm3−水酸化カリウム溶
液1000cm3と、セパレータ20cm2を投入し、真
空脱気することによりセパレータ内の空気を抜き、該セ
パレータを完全に上記水酸化カリウム溶液に漬す。真空
脱気を解いた後、1mol/dm3−アンモニア水溶液
を0.3cm3投入し、アンモニア濃度を3×10-4
ルに調整する。次いで完全に密栓し、45℃に72時間
放置した後、残存するアンモニア量を測定し、この値か
ら検量線に基づいてセパレー夕にトラップされたアンモ
ニア量を算出する。アンモニアトラップ率は、トラップ
されたアンモニア量の初期存在量に対する百分率(%)
で表す。尚アンモニア濃度の測定は、JIS K010
2.42.2に準じて吸光光度法により行う。
【0035】アンモニアを既にトラップ済みのセパレー
タを測定する場合は、前処理として、先ず純水でセパレ
ータを水洗し、その後セパレータの200倍の重量の1
mol/dm3−塩酸中に10時間以上浸漬し、再度水
洗を行い、次いで60℃,2Paの条件で20時間真空
乾燥して再生する。その後、上述の様にしてアンモニア
量を測定し、アンモニアトラップ率を求める。
【0036】・容量保持率 先ずペースト式水酸化ニッケル正極とペースト式水素吸
蔵合金負極、及びセパレータを渦巻き状に捲回し、SC
サイズの密閉型電池(容量2400mAh)を作製す
る。尚この電池の電解液としては、水酸化リチウムを添
加した水酸化カリウム水溶液を用いる。
【0037】前準備の初期活性化処理として、45℃で
6時間保持する。その後20℃の空気雰囲気下において
0.2Cで6時間充電の後、0.2C放電(放電終止電
圧1.0V)し、この充電・放電の操作を7回繰り返
す。
【0038】次に0.2Cで6時間充電し、1時間休止
の後、0.2C放電(終止電圧1.0V)での放電容量
を測定し、測定値C0とする。そして0.2Cで6時間
充電して45℃の空気雰囲気下で168時間保存し、そ
の後20℃で6時間放冷し、0.2C放電(終止電圧
1.0V)での放電容量を測定して測定値C1とする。
次いで0.2Cで6時間充電し、1時間休止の後、0.
2C放電(終止電圧1.0V)での放電容量を測定し、
測定値C2とする。尚上記0.2C放電とは、密充電し
た電池を5時間かけて放電することであり、この際放電
の電流値を適切な値に設定する。
【0039】上記測定値を基に下記式3により容量保持
率を算出する。 容量保持率(%)=C1×2/(C0+C2)×100 …(式3)。
【0040】なお自己放電量(%)と容量保持率(%)
との関係は、下記式4で表される。 容量保持率=100−自己放電量 ・・・(式4)。
【0041】
【実施例】本発明を実施例により詳説するが、本発明は
決してこれら実施例のみに限定されるものではない。
【0042】<実施例1>極限粘度0.58dl/gのポ
ロプロピレン樹脂を用い、オリフイスからの押出温度を
220℃、単孔吐出量を0.5g/minとし、250
℃,0.6kg/cm2の空気流で牽引細化させて上記
ポロプロピレン樹脂を繊維化しつつ(メルトブロー
法)、捕集コンベアー上で不織布化を行う。これを25
℃の98質量%の濃硫酸に10分間浸漬した後に135
℃の98質量%の濃硫酸に3分間浸漬し(スルホン化処
理)、セパレータを得る。該セパレータの総硫黄量は1
3000ppm、イオン交換量は1.50meq/m2
であった。
【0043】<実施例2>極限粘度0.78dl/gのポ
ロプロピレン樹脂を用い、上記実施例1と同様の方法に
より、不織布化した。これをこれを25℃の98質量%
の濃硫酸に10分間浸漬した後に130℃の98質量%
の濃硫酸に4分間浸漬し(スルホン化処理)、セパレー
タを得る。該セパレータの総硫黄量は12000pp
m、イオン交換量は1.75meq/m2であった。
【0044】<実施例3>極限粘度0.58dl/gのポ
ロプロピレン樹脂を用い、上記実施例1と同様の方法に
より、不織布化した。これを25℃の98質量%の濃硫
酸に10分間浸漬した後で一度水洗乾燥し、SO3ガス
を1体積%含む窒素ガス(25℃)中に、上記不織布を
120分間放置し(スルホン化処理)、セパレータを得
る。該セパレータの総硫黄量は8900ppm、イオン
交換量は6.00meq/m2であった。
【0045】<実施例4>極限粘度1.15dl/gのポ
ロプロピレン樹脂を用い、240℃で溶融したポリプロ
ピレン樹脂をノズルから押し出し、エアージェットによ
り延伸して繊維化し(スパンボンド法)、捕集コンペア
上において不織布化を行う。これをこれを25℃の98
質量%の濃硫酸に10分間浸漬した後に135℃の98
質量%の濃硫酸に3分間浸漬し(スルホン化処理)、セ
パレータを得る。該セパレータの総硫黄量は8400p
pm、イオン交換量は2.5meq/m2であった。
【0046】<実施例5>極限粘度0.58dl/gのポ
ロプロピレン樹脂を用い、オリフイスからの押出温度を
220℃、単孔吐出量を0.5g/min.とし、250
℃,0.6kg/cm2の空気流で牽引細化させて上記
ポロプロピレン樹脂を繊維化しつつ(メルトブロー
法)、捕集コンベアー上で不織布化を行う。この際、捕
集コンベアー上にポリプロピレン製不織布[旭化成工業
(株)製PU5020](極限粘度1.03dl/g)を
配置しておくことにより、B層上にA層が積層される。
次いで100℃で熱プレスすることでA層とB層を一体
化し、その後これをこれを25℃の98質量%の濃硫酸
に10分間浸漬してから135℃の98質量%の濃硫酸
に3分間浸漬し(スルホン化処理)、セパレータを得
る。該セパレータのA層の総硫黄量は13000pp
m、B層の総硫黄量は3500ppm、イオン交換量は
0.60meq/m2であった。
【0047】<比較例1>極限粘度0.58dl/gのポ
ロプロピレン樹脂を用い、オリフイスからの押出温度を
220℃、単孔吐出量を0.5g/min.とし、25
0℃,0.6kg/cm2の空気流で牽引細化させて上
記ポロプロピレン樹脂を繊維化しつつ(メルトブロー
法)、捕集コンベアー上で不織布化を行う。これを13
5℃の98質量%の濃硫酸に3分間浸漬し(スルホン化
処理)、セパレータを得る。該セパレータの総硫黄量は
6500ppm、イオン交換量は9.10meq/m2
であった。
【0048】<比較例2>極限粘度1.35dl/gのポ
リプロピレン樹脂を用い、240℃で溶融したポリプロ
ピレン樹脂をノズルから押し出し、エアージェットによ
り延伸して繊維化し(スパンボンド法)、捕集コンペア
上において不織布化を行う。その後130℃の98質量
%の濃硫酸に3分間浸漬し(スルホン化処理)、セパレ
ータを得る。該セパレータの総硫黄量は1200pp
m、イオン交換量は1.00meq/m2であった。
【0049】<比較例3>極限粘度0.58dl/gのポ
ロプロピレン樹脂を用い、上記実施例1と同様の方法に
より、不織布化した。SO3ガスを10体積%含む窒素
ガス(25℃)中に、上記不織布を10分間放置し(ス
ルホン化処理)、セパレータを得る。該セパレータの総
硫黄量は10200ppm、イオン交換量は15.0m
eq/m2であった。
【0050】<比較例4>極限粘度0.78dl/gのポ
ロプロピレン樹脂を用い、上記実施例1と同様の方法に
より、不織布化した。これを120℃の95質量%の濃
硫酸に10分間浸漬し(スルホン化処理)、セパレータ
を得る。該セパレータの総硫黄量は1400ppm、イ
オン交換量は1.25meq/m2であった。
【0051】上記実施例1〜4及び比較例1〜3のセパ
レータの各種物性、及び上記各ニッケル水素二次電池の
容量保持率の測定を行った。これらの結果を表1に示
す。
【0052】
【表1】
【0053】上記表1から分かる様に、実施例1〜5の
セパレータは有効スルホン基量が多く、よってアンモニ
アトラップ率が高くなったと考えられ、また実施例1〜
5は電池の容量保持率が高い。
【0054】これに対して比較例1および3のセパレー
タは高い硫黄量を有してはいるが、有効スルホン基量が
少ないためにアンモニアトラップ率が低く、電池の容量
保持率が低くなっている。
【0055】また比較例2および4のセパレータはもと
もとのスルホン基量が少ないため、有効スルホン基量が
少なくなり、アンモニアトラップ率が低く、電池の容量
保持率が比較的低いものであった。
【0056】
【発明の効果】本発明に係る電池用セパレータは、アン
モニア捕捉に有効なスルホン基を多く有していることに
より、自己放電を効果的に抑制し、高い容量保持率の電
池を実現するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山下 全広 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 4J100 AA02P AA03P AA03Q AA04P AA04R AA05P AA05R AA17P AA18P AB02Q AG02Q AG04Q BA56H CA01 CA04 CA05 CA31 HA61 HB52 JA43 5H021 AA06 BB09 EE04 EE18 HH00 HH01 HH06 HH07

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルカリ液に浸漬後、中和されない酸性基
    量が1×10-3mol/m2以上、5×10-2mol/
    2以下である、親水化処理された事を特徴とするポリ
    オレフィン系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】酸性基がスルホン基である事を特徴とする
    請求項1に記載のポリオレフィン系樹脂組成物。
  3. 【請求項3】含有する総硫黄量が5000ppm以上5
    0000ppm以下の範囲にある事を特徴とする請求項
    1乃至2のいずれかに記載のポリオレフィン系樹脂組成
    物。
  4. 【請求項4】イオン交換量が、1.0meq/m2
    上、10meq/m2以下である事を特徴とする請求項
    1乃至3のいずれかに記載のオレフィン系樹脂組成物。
  5. 【請求項5】親水化されたポリオレフィン系樹脂で中和
    されない酸性基を有する樹脂の極限粘度が、0.2dl
    /g以上、1.0dl/g以下の範囲であることを特徴
    とする請求項1乃至5のいずれかに記載のポリオレフィ
    ン系樹脂組成物。
  6. 【請求項6】スルホン化処理の前処理として、硫酸への
    浸漬が行なわれていることを特徴とする請求項1乃至5
    のいずれかに記載のポリオレフィン系樹脂組成物。
  7. 【請求項7】請求項6記載の前処理の後のスルホン化処
    理において、濃硫酸の濃度が95%以上、処理温度が1
    20℃以上、処理時間が10分以下の条件で処理してな
    ることを特徴とする親水化オレフィン系樹脂組成物の製
    造方法。
  8. 【請求項8】請求項1乃至7のいずれかに記載のポリオ
    レフィン系樹脂組成物からなることを特徴とするアルカ
    リ電池用セパレータ。
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